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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023032828
(43)【公開日】2023-03-09
(54)【発明の名称】インターフェースサーバ
(51)【国際特許分類】
   G06F 3/0482 20130101AFI20230302BHJP
   H04N 1/00 20060101ALI20230302BHJP
   G06F 3/04845 20220101ALI20230302BHJP
   G06F 13/00 20060101ALI20230302BHJP
【FI】
G06F3/0482
H04N1/00 127A
H04N1/00 L
H04N1/00 350
G06F3/0484 150
G06F13/00 500A
【審査請求】未請求
【請求項の数】24
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021139151
(22)【出願日】2021-08-27
(71)【出願人】
【識別番号】500477698
【氏名又は名称】日本テクノ・ラボ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100109553
【弁理士】
【氏名又は名称】工藤 一郎
(72)【発明者】
【氏名】松村 泳成
(72)【発明者】
【氏名】小長谷 岳人
【テーマコード(参考)】
5B084
5C062
5E555
【Fターム(参考)】
5B084AA02
5B084AA06
5B084AA12
5B084AA24
5B084AA30
5B084AB04
5B084AB36
5B084AB37
5B084AB39
5B084BA09
5B084BB03
5B084DC02
5B084DC03
5C062AA05
5C062AA13
5C062AA35
5C062AB20
5C062AB23
5C062AB38
5C062AC02
5C062AC05
5C062AC38
5C062AF12
5C062AF14
5E555AA24
5E555AA26
5E555AA42
5E555AA71
5E555BA02
5E555BA27
5E555BB27
5E555BC18
5E555CA12
5E555CB33
5E555DA02
5E555DB20
5E555DC10
5E555DC11
5E555DC35
5E555EA05
5E555EA16
5E555FA00
(57)【要約】      (修正有)
【課題】複合機メーカーが提供するスキャン機能の全てを利用できながら、管理者又はユーザーが使い勝手が良い操作画面インターフェースを設定し表示することが可能なインターフェースサーバ、その動作方法及びプログラムを提供する。
【解決手段】スキャン処理システムにおいて、複数の複合機とネットワークで接続されたインターフェースサーバ300は、ユーザー及び複合機に関する識別情報を受信する識別情報受信部と、識別情報保持部と、複数の複合機で表示位置を共通化させたスキャン開始ボタンを含む操作画面インターフェースを表示させるための表示データを生成する操作画面インターフェース生成部と、表示データを記憶する操作画面インターフェース記憶部と、操作画面インターフェース記憶部から表示データを読み出す操作画面インターフェース読出し部と、表示データを複合機に送信する操作画面インターフェース送信部と、を備える。
【選択図】図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
スキャン機能を備えた複数の複合機とネットワークで接続され、各複合機のスキャン機能に必要な操作画面インターフェースを提供するためのインターフェースサーバにおいて、
前記複合機からユーザーおよび複合機に関する識別情報を受信する識別情報受信部と、
前記識別情報受信部で受信された前記識別情報を保持する識別情報保持部と、
前記識別情報保持部に保持されたユーザーおよび複合機に関する前記識別情報に基づいて、複数の前記複合機で表示位置を共通化させたスキャン開始ボタンを含む操作画面インターフェースを表示させるための表示データを生成する操作画面インターフェース生成部と、
前記操作画面インターフェース生成部で生成された前記表示データを記憶する操作画面インターフェース記憶部と、
前記識別情報保持部に保持されたユーザーおよび複合機に関する前記識別情報に基づいて、前記操作画面インターフェース記憶部から対応する表示データを読み出す操作画面インターフェース読出し部と、
前記操作画面インターフェース読出し部で読み出された前記表示データを前記複合機に送信する操作画面インターフェース送信部と、
を備えたことを特徴とするインターフェースサーバ。
【請求項2】
ネットワークに接続された管理者端末から、各複合機のスキャン機能の利用状態情報を受け付ける利用状態受付部と、
前記利用状態情報受付部で受け付けた前記利用状態情報を記憶する利用状態情報記憶部と、を更に備えた請求項1に記載のインターフェースサーバ。
【請求項3】
ネットワークに接続されたユーザー端末から、ユーザーが選択指示したスキャン機能を標準設定情報として受け付ける標準設定受付部と、
前記標準設定受付部で受け付けた前記標準設定情報を、ユーザーの登録指示に応答して登録する標準設定登録部と、
を更に備えた請求項1又は請求項2に記載のインターフェースサーバ。
【請求項4】
前記識別情報は、ユーザーIDおよび複合機IDを含むことを特徴とする請求項1ないし請求項3に記載のインターフェースサーバ。
【請求項5】
前記表示データは、前記操作画面インターフェースを表示させるためのHTMLデータからなることを特徴とする請求項1ないし請求項4に記載のインターフェースサーバ。
【請求項6】
前記利用状態情報は、前記管理者端末によって、ユーザー毎に、前記複合機が搭載している各スキャン機能について、利用を許可する場合と、利用を許可しない場合とに区別する情報であることを特徴とする請求項2ないし請求項5に記載のインターフェースサーバ。
【請求項7】
前記ユーザーIDは、予め割り当てられた所定の桁数の数字列、あるいは、数字にアルファベットや記号などを組み合わせて構成される所定の長さの文字列であることを特徴とする請求項4ないし6に記載のインターフェースサーバ。
【請求項8】
前記複合機IDは、IPアドレス又はHost名であることを特徴とする請求項4ないし請求項7に記載のインターフェースサーバ。
【請求項9】
CPUが、ネットワークを介して、複合機からユーザーおよび複合機に関する識別情報を受信する識別情報受信ステップと、
CPUが、前記識別情報受信ステップで受信された前記識別情報を保持する識別情報保持ステップと、
CPUが、前記識別情報保持ステップで保持されたユーザーおよび複合機に関する前記識別情報に基づいて、複数の前記複合機で表示位置を共通化させたスキャン開始ボタンを含む操作画面インターフェースを表示させるための表示データを生成する操作画面インターフェース生成ステップと、
CPUが、前記操作画面インターフェース生成ステップで生成された前記表示データを記憶する操作画面インターフェース記憶ステップと、
CPUが、前記識別情報保持ステップで保持されたユーザーおよび複合機に関する識別情報に基づいて、前記操作画面インターフェース記憶ステップで記憶された対応する表示データを読み出す操作画面インターフェース読出しステップと、
CPUが、前記操作画面インターフェース読出しステップで読み出された前記表示データを前記複合機に送信する操作画面インターフェース送信ステップと、
を備えたことを特徴とするコンピュータであるインターフェースサーバの動作方法。
【請求項10】
CPUが、ネットワークに接続された管理者端末から、各複合機のスキャン機能の利用状態情報を受け付ける利用状態受付ステップと、
CPUが、前記利用状態情報受付ステップで受け付けた前記利用状態情報を記憶する利用状態情報記憶ステップと、を更に備えた請求項9に記載のコンピュータであるインターフェースサーバの動作方法。
【請求項11】
CPUが、ネットワークに接続されたユーザー端末から、ユーザーが選択指示したスキャン機能を標準設定情報として受け付ける標準設定受付ステップと、
CPUが、前記標準設定受付ステップで受け付けた前記標準設定情報を、ユーザーの登録指示に応答して登録する標準設定登録ステップと、
を更に備えた請求項9又は請求項10に記載のコンピュータであるインターフェースサーバの動作方法。
【請求項12】
前記識別情報は、ユーザーIDおよび複合機IDを含むことを特徴とする請求項9ないし請求項11に記載のコンピュータであるインターフェースサーバの動作方法。
【請求項13】
前記表示データは、前記操作画面インターフェースを表示させるためのHTMLデータからなることを特徴とする請求項9ないし請求項12に記載のコンピュータであるインターフェースサーバの動作方法。
【請求項14】
前記利用状態情報は、前記管理者端末によって、ユーザー毎に、前記複合機が搭載している各スキャン機能について、利用を許可する場合と、利用を許可しない場合とに区別する情報であることを特徴とする請求項10ないし請求項13に記載のコンピュータであるインターフェースサーバの動作方法。
【請求項15】
前記ユーザーIDは、予め割り当てられた所定の桁数の数字列、あるいは、数字にアルファベットや記号などを組み合わせて構成される所定の長さの文字列であることを特徴とする請求項12ないし14に記載のコンピュータであるインターフェースサーバの動作方法。
【請求項16】
前記複合機IDは、IPアドレス又はHost名であることを特徴とする請求項11ないし請求項12ないし請求項15に記載のコンピュータであるインターフェースサーバの動作方法。
【請求項17】
ネットワークを介して、複合機からユーザーおよび複合機に関する識別情報を受信する識別情報受信ステップと、
前記識別情報受信ステップで受信された前記識別情報を保持する識別情報保持ステップと、
前記識別情報保持ステップで保持されたユーザーおよび複合機に関する前記識別情報に基づいて、複数の前記複合機で表示位置を共通化させたスキャン開始ボタンを含む操作画面インターフェースを表示させるための表示データを生成する操作画面インターフェース生成ステップと、
前記操作画面インターフェース生成ステップで生成された前記表示データを記憶する操作画面インターフェース記憶ステップと、
前記識別情報保持ステップで保持されたユーザーおよび複合機に関する識別情報に基づいて、前記操作画面インターフェース記憶ステップで記憶された対応する表示データを読み出す操作画面インターフェース読出しステップと、
前記操作画面インターフェース読出しステップで読み出された前記表示データを前記複合機に送信する操作画面インターフェース送信ステップと、を計算機であるインターフェースサーバに読み取り実行可能に記述したインターフェースサーバの動作プログラム。
【請求項18】
ネットワークに接続された管理者端末から、各複合機のスキャン機能の利用状態情報を受け付ける利用状態受付ステップと、
前記利用状態情報受付ステップで受け付けた前記利用状態情報を記憶する利用状態情報記憶ステップと、を更に備えた請求項17に記載の計算機であるインターフェースサーバに読み取り実行可能に記述したインターフェースサーバの動作プログラム。
【請求項19】
ネットワークに接続されたユーザー端末から、ユーザーが選択指示したスキャン機能を標準設定情報として受け付ける標準設定受付ステップと、
前記標準設定受付ステップで受け付けた前記標準設定情報を、ユーザーの登録指示に応答して登録する標準設定登録ステップと、を更に備えた請求項17又は請求項18に記載の計算機であるインターフェースサーバに読み取り実行可能に記述したインターフェースサーバの動作プログラム。
【請求項20】
前記識別情報は、ユーザーIDおよび複合機IDを含むことを特徴とする請求項17ないし請求項19に記載の計算機であるインターフェースサーバに読み取り実行可能に記述したインターフェースサーバの動作プログラム。
【請求項21】
前記表示データは、前記操作画面インターフェースを表示させるためのHTMLデータからなることを特徴とする請求項17ないし請求項20に記載の計算機であるインターフェースサーバに読み取り実行可能に記述したインターフェースサーバの動作プログラム。
【請求項22】
前記利用状態情報は、前記管理者端末によって、ユーザー毎に、前記複合機が搭載している各スキャン機能について、利用を許可する場合と、利用を許可しない場合とに区別する情報であることを特徴とする請求項18ないし請求項21に記載の計算機であるインターフェースサーバに読み取り実行可能に記述したインターフェースサーバの動作プログラム。
【請求項23】
前記ユーザーIDは、予め割り当てられた所定の桁数の数字列、あるいは、数字にアルファベットや記号などを組み合わせて構成される所定の長さの文字列であることを特徴とする請求項20ないし22に記載の計算機であるインターフェースサーバに読み取り実行可能に記述したインターフェースサーバの動作プログラム。
【請求項24】
前記複合機IDは、IPアドレス又はHost名であることを特徴とする請求項20ないし請求項23に記載の計算機であるインターフェースサーバに読み取り実行可能に記述したインターフェースサーバの動作プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、複数の複合機(少なくともスキャン機能を含む)とネットワークで接続され、各複合機のスキャン機能に必要な操作画面インターフェースを提供するためのインターフェースサーバに関するものである。
【背景技術】
【0002】
一般的に、複合機は、複数の機能を持つ機器であり、日本においては、複写機、プリンター、イメージスキャナ、ファクシミリなどの機能が一つにまとめられている事務機器を指す場合が多い。
【0003】
そして、複合機メーカーが提供するユーザー向け操作画面インターフェース(I/F)は、それぞれ異なる機能、異なる表示、異なる位置であることが多く、複合機メーカー独自の作りとなっており、ユーザーはそれらの全てを記憶したり、あるいは、習熟したりする必要があり、ユーザーにとって非常に煩雑であった。
【0004】
それを解決するための一例として、特許文献1に記載された発明が提案されていた。この発明では、複数の媒体処理装置(スキャン機能を有する複合機などを含む)に対して共通に使用されるスキャン機能を反映した操作インターフェース画面を用意して各媒体処理装置に提供しようとするものであった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2016-163325
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、上述した発明では、複数の媒体処理装置に対して共通に使用されるスキャン機能だけを反映した操作インターフェース画面を提供していたため、媒体処理装置が本来有している複数のスキャン機能のうち、共通化されなかった機能については表示もされず、その結果、ユーザーが利用したくても利用できないスキャン機能が出てきてしまうという課題があった。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、上述したような課題を踏まえ、複合機メーカーが提供するスキャン機能の全てを利用できながら、管理者又は操作するユーザー自身が使い勝手が良い操作画面インターフェースを設定し表示することが可能なインターフェースサーバを提供しようとするものである。
【0008】
具体的には、本発明は、スキャン機能を備えた複数の複合機とネットワークで接続され、各複合機のスキャン機能に必要な操作画面インターフェースを提供するためのインターフェースサーバにおいて、複合機からユーザーおよび複合機に関する識別情報を受信する識別情報受信部と、識別情報受信部で受信された識別情報を保持する識別情報保持部と、識別情報保持部に保持されたユーザーおよび複合機に関する識別情報に基づいて、複数の複合機で表示位置を共通化させたスキャン開始ボタンを含む操作画面インターフェースを表示させるための表示データを生成する操作画面インターフェース生成部と、操作画面インターフェース生成部で生成された表示データを記憶する操作画面インターフェース記憶部と、識別情報保持部に保持されたユーザーおよび複合機に関する識別情報に基づいて、操作画面インターフェース記憶部から対応する表示データを読み出す操作画面インターフェース読出し部と、操作画面インターフェース読出し部で読み出された表示データを複合機に送信する操作画面インターフェース送信部と、を備えたインターフェースサーバを提供する。
【0009】
また、本発明は、前記特徴に加えて、ネットワークに接続された管理者端末から、各複合機のスキャン機能の利用状態情報を受け付ける利用状態受付部と、利用状態情報受付部で受け付けた利用状態情報を記憶する利用状態情報記憶部と、を更に備えたインターフェースサーバを提供する。
【0010】
また、本発明は、前記特徴に加えて、ネットワークに接続されたユーザー端末から、ユーザーが選択指示したスキャン機能を標準設定情報として受け付ける標準設定受付部と、標準設定受付部で受け付けた標準設定情報を、ユーザーの登録指示に応答して登録する標準設定登録部と、を更に備えたインターフェースサーバを提供する。
【0011】
また、本発明は、前記特徴に加えて、識別情報は、ユーザーIDおよび複合機IDを含むインターフェースサーバを提供する。
【0012】
また、本発明は、前記特徴に加えて、表示データは、操作画面インターフェースを表示させるためのHTMLデータからなるインターフェースサーバを提供する。
【0013】
また、本発明は、前記特徴に加えて、利用状態情報は、管理者端末によって、ユーザー毎に、複合機が搭載している各スキャン機能について、利用を許可する場合と、利用を許可しない場合とに区別する情報であるインターフェースサーバを提供する。
【0014】
また、本発明は、前記特徴に加えて、ユーザーIDは、予め割り当てられた所定の桁数の数字列、あるいは、数字にアルファベットや記号などを組み合わせて構成される所定の長さの文字列であるインターフェースサーバを提供する。
【0015】
また、本発明は、前記特徴に加えて、複合機IDは、IPアドレス又はHost名であるインターフェースサーバを提供する。
【0016】
更に、上述したインターフェースサーバについて、それらを実現するため、コンピュータであるインターフェースサーバの動作方法、並びに、計算機であるインターフェースサーバに読み取り実行可能に記述したインターフェースサーバの動作プログラムを提供する。
【0017】
具体的には、本発明は、CPUが、ネットワークを介して、複合機からユーザーおよび複合機に関する識別情報を受信する識別情報受信ステップと、CPUが、識別情報受信ステップで受信された識別情報を保持する識別情報保持ステップと、CPUが、識別情報保持ステップで保持されたユーザーおよび複合機に関する識別情報に基づいて、複数の複合機で表示位置を共通化させたスキャン開始ボタンを含む操作画面インターフェースを表示させるための表示データを生成する操作画面インターフェース生成ステップと、CPUが、操作画面インターフェース生成ステップで生成された表示データを記憶する操作画面インターフェース記憶ステップと、CPUが、識別情報保持ステップで保持されたユーザーおよび複合機に関する識別情報に基づいて、操作画面インターフェース記憶ステップで記憶された対応する表示データを読み出す操作画面インターフェース読出しステップと、CPUが、操作画面インターフェース読出しステップで読み出された表示データを複合機に送信する操作画面インターフェース送信ステップと、を備えたコンピュータであるインターフェースサーバの動作方法を提供する。
【0018】
また、本発明は、前記特徴に加えて、CPUが、ネットワークに接続された管理者端末から、各複合機のスキャン機能の利用状態情報を受け付ける利用状態受付ステップと、CPUが、利用状態情報受付ステップで受け付けた利用状態情報を記憶する利用状態情報記憶ステップと、を更に備えたコンピュータであるインターフェースサーバの動作方法を提供する。
【0019】
また、本発明は、前記特徴に加えて、CPUが、ネットワークに接続されたユーザー端末から、ユーザーが選択指示したスキャン機能を標準設定情報として受け付ける標準設定受付ステップと、CPUが、標準設定受付ステップで受け付けた標準設定情報を、ユーザーの登録指示に応答して登録する標準設定登録ステップと、を更に備えたコンピュータであるインターフェースサーバの動作方法を提供する。
【0020】
また、本発明は、前記特徴に加えて、識別情報は、ユーザーIDおよび複合機IDを含むコンピュータであるインターフェースサーバの動作方法を提供する。
【0021】
また、本発明は、前記特徴に加えて、表示データは、操作画面インターフェースを表示させるためのHTMLデータからなるコンピュータであるインターフェースサーバの動作方法を提供する。
【0022】
また、本発明は、前記特徴に加えて、利用状態情報は、管理者端末によって、ユーザー毎に、複合機が搭載している各スキャン機能について、利用を許可する場合と、利用を許可しない場合とに区別する情報であるコンピュータであるインターフェースサーバの動作方法を提供する。
【0023】
また、本発明は、前記特徴に加えて、ユーザーIDは、予め割り当てられた所定の桁数の数字列、あるいは、数字にアルファベットや記号などを組み合わせて構成される所定の長さの文字列であるコンピュータであるインターフェースサーバの動作方法を提供する。
【0024】
また、本発明は、前記特徴に加えて、複合機IDは、IPアドレス又はHost名であるコンピュータであるインターフェースサーバの動作方法を提供する。
【0025】
具体的には、本発明は、ネットワークを介して、複合機からユーザーおよび複合機に関する識別情報を受信する識別情報受信ステップと、識別情報受信ステップで受信された識別情報を保持する識別情報保持ステップと、識別情報保持ステップで保持されたユーザーおよび複合機に関する識別情報に基づいて、複数の複合機で表示位置を共通化させたスキャン開始ボタンを含む操作画面インターフェースを表示させるための表示データを生成する操作画面インターフェース生成ステップと、操作画面インターフェース生成ステップで生成された表示データを記憶する操作画面インターフェース記憶ステップと、識別情報保持ステップで保持されたユーザーおよび複合機に関する識別情報に基づいて、操作画面インターフェース記憶ステップで記憶された対応する表示データを読み出す操作画面インターフェース読出しステップと、操作画面インターフェース読出しステップで読み出された表示データを複合機に送信する操作画面インターフェース送信ステップと、を計算機であるインターフェースサーバに読み取り実行可能に記述したインターフェースサーバの動作プログラムを提供する。
【0026】
また、本発明は、前記特徴に加えて、ネットワークに接続された管理者端末から、各複合機のスキャン機能の利用状態情報を受け付ける利用状態受付ステップと、利用状態情報受付ステップで受け付けた利用状態情報を記憶する利用状態情報記憶ステップと、を更に備えた計算機であるインターフェースサーバに読み取り実行可能に記述したインターフェースサーバの動作プログラムを提供する。
【0027】
また、本発明は、前記特徴に加えて、ネットワークに接続されたユーザー端末から、ユーザーが選択指示したスキャン機能を標準設定情報として受け付ける標準設定受付ステップと、標準設定受付ステップで受け付けた標準設定情報を、ユーザーの登録指示に応答して登録する標準設定登録ステップと、を更に備えた計算機であるインターフェースサーバに読み取り実行可能に記述したインターフェースサーバの動作プログラムを提供する。
【0028】
また、本発明は、前記特徴に加えて、識別情報は、ユーザーIDおよび複合機IDを含む計算機であるインターフェースサーバに読み取り実行可能に記述したインターフェースサーバの動作プログラムを提供する。
【0029】
また、本発明は、前記特徴に加えて、表示データは、操作画面インターフェースを表示させるためのHTMLデータからなる計算機であるインターフェースサーバに読み取り実行可能に記述したインターフェースサーバの動作プログラムを提供する。
【0030】
また、本発明は、前記特徴に加えて、利用状態情報は、管理者端末によって、ユーザー毎に、複合機が搭載している各スキャン機能について、利用を許可する場合と、利用を許可しない場合とに区別する情報である計算機であるインターフェースサーバに読み取り実行可能に記述したインターフェースサーバの動作プログラムを提供する。
【0031】
また、本発明は、前記特徴に加えて、ユーザーIDは、予め割り当てられた所定の桁数の数字列、あるいは、数字にアルファベットや記号などを組み合わせて構成される所定の長さの文字列である計算機であるインターフェースサーバに読み取り実行可能に記述したインターフェースサーバの動作プログラム。
【0032】
また、本発明は、前記特徴に加えて、複合機IDは、IPアドレス又はHost名である計算機であるインターフェースサーバに読み取り実行可能に記述したインターフェースサーバの動作プログラムを提供する。
【発明の効果】
【0033】
以上より、本発明では、複合機メーカーが提供するスキャン機能の全てを利用できながら、管理者又は操作するユーザー自身が使い勝手が良い操作画面インターフェースを設定し表示することが可能なインターフェースサーバを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0034】
図1】本件発明に適用されるハードウェア構成を示す図
図2a】本件発明におけるスキャン処理システム全体の構成の一例を示す図
図2b】本件発明におけるスキャン処理システム全体の構成の一例を示す図
図2c】本件発明におけるスキャン処理システム全体の構成の一例を示す図
図3】実施形態1におけるインターフェースサーバの機能的構成を示す図
図4】実施形態1におけるインターフェースサーバのハードウェア構成を示す図
図5】実施形態1におけるインターフェースサーバを利用した場合の処理の流れを 示す図
図6】実施形態2におけるインターフェースサーバの機能的構成を示す図
図7】実施形態2におけるインターフェースサーバのハードウェア構成を示す図
図8】実施形態2におけるインターフェースサーバを利用した場合の処理の流れを 示す図
図9】実施形態3におけるインターフェースサーバの機能的構成を示す図
図10】実施形態3におけるインターフェースサーバのハードウェア構成を示す図
図11】実施形態3におけるインターフェースサーバを利用した場合の処理の流れ を示す図
図12】実施形態4におけるインターフェースサーバの機能的構成を示す図
図13】実施形態4におけるインターフェースサーバのハードウェア構成を示す図
図14】実施形態4におけるインターフェースサーバを利用した場合の処理の流れ を示す図
図15】本件発明に適用される複合機の機能選択画面の一例を示す図
図16】本件発明に適用される利用状態情報の一例を示す図
図17】本件発明に適用される標準設定の一例を示す図
図18】本件発明に適用される複合機Aの操作画面インターフェースの一例を 示す図
図19】本件発明におけるスキャン処理システムの動作フローの一例を示す図<本発明を構成し得るハードウェアについて>
【0035】
図1は、本件発明に適用されるハードウェア構成を示す図である。
本件発明は、原則的に電子計算機を利用する発明であるが、ソフトウェアによって実現され、ハードウェアによっても実現され、ソフトウェアとハードウェアの協働によっても実現される。本件発明の各構成要件の全部又は一部を実現するハードウェアでは、コンピュータの基本的構成であるCPU、メモリ、バス、入出力装置、各種周辺機器、ユーザーインターフェースなどによって構成される。各種周辺機器には、記憶装置、インターネット等インターフェース、インターネット等機器、ディスプレイ、キーボード、マウス、スピーカー、カメラ、ビデオ、テレビ、実験室又は工場などでの生産状態を把握するための各種センサ(流量センサ、温度センサ、重量センサ、液量センサ、赤外線センサ、出荷個数計数機、梱包個数計数機、異物検査装置、不良品計数機、放射線検査装置、表面状態検査装置、回路検査装置、人感センサ、作業者作業状況把握装置(映像、ID、PC作業量などで)等)、CD装置、DVD装置、ブルーレイ装置、USBメモリ、USBメモリインターフェース、着脱可能タイプのハードディスク、一般的なハードディスク、プロジェクタ装置、SSD、電話、ファックス、コピー機、印刷装置、ムービー編集装置、各種センサ装置などが含まれる。また、本システムは、必ずしも一つの筐体によって構成されている必要はなく、複数の筐体を通信で結合して構成されるものであってもよい。また、通信は、LANであってもWAN、Wifi、ブルートゥース(登録商標)、赤外線通信、超音波通信であってもよく、さらに、一部が国境を跨いで設置されていてもよい。さらに、複数の筐体のそれぞれが異なる主体によって運営されていてもよく、一の主体によって運営されていてもよい。本件発明のシステムの運用主体は、単数であるか複数であるかは問わない。また、本システムの他に第三者の利用する端末、さらに他の第三者の利用する端末を含むシステムとしても発明を構成することができる。また、これらの端末は国境を越えて設置されていてもよい。さらに、本システムや前記端末の他に第三者の関連情報や、関連人物の登録のために利用される装置、登録の内容を記録するためのデータベースに利用される装置などが用意されてもよい。これらは、本システムに備えてもよいし、本システム外に備えてこれらの情報を、利用可能に本システムを構成してもよい。
【0036】
この図にあるように、計算機は、マザーボード上に構成される、チップセット、CPU、不揮発性メモリ、メインメモリ、各種バス、BIOS、USBやHDMI(登録商標)やLANなどの各種インターフェース、リアルタイムクロック等からなる。これらはオペレーティングシステムやデバイスドライバ(USB、HDMI(登録商標)などの各種インターフェース、カメラ、マイク、スピーカー又はヘッドホン、ディスプレイなどの各種機器組込み用)、各種プログラムなどと協働して動作する。本発明を構成する各種プログラムや各種データはこれらのハードウェア資源を効率的に利用して各種の処理を実行するように構成されている。
≪チップセット≫
【0037】
「チップセット」は、計算機のマザーボードに実装され、CPUの外部バスと、メモリや周辺機器を接続する標準バスとの連絡機能、つまりブリッジ機能を集積した大規模集積回路(LSI)のセットである。2チップセット構成を採用する場合と、1チップセット構成を採用する場合とがある。CPUやメインメモリに近い側をノースブリッジ、遠い側で比較的低速な外部I/Oとのインターフェースの側にサウスブリッジが設けられる。
【0038】
(ノースブリッジ)
ノースブリッジには、CPUインターフェース、メモリコントローラ、グラフィックインターフェースが含まれる。従来のノースブリッジの機能のほとんどをCPUに担わせてもよい。ノースブリッジは、メインメモリのメモリスロットとはメモリバスを介して接続し、グラフィックカードのグラフィックカードスロットとは、ハイスピードグラフィックバス(AGP、PCI Express)で接続される。
【0039】
(サウスブリッジ)
サウスブリッジには、PCIインターフェース(PCIスロット)とはPCIバスを介して接続し、ATA(SATA)インターフェース、USBインターフェース、EthernetインターフェースなどとのI/O機能やサウンド機能を担う。高速な動作が必要でない、あるいは不可能であるようなPS/2ポート、フロッピーディスクドライブ、シリアルポート、パラレルポート、ISAバスをサポートする回路を組み込むことは、チップセット自体の高速化の足かせとなるためサウスブリッジのチップから分離させ、スーパーI/Oチップと呼ばれる別のLSIに担当させることとしてもよい。CPU(MPU)と、周辺機器や各種制御部を繋ぐためにバスが用いられる。バスはチップセットによって連結される。メインメモリとの接続に利用されるメモリバスは、高速化を図るために、これに代えてチャネル構造を採用してもよい。バスとしてはシリアルバスかパラレルバスを採用できる。パラレルバスは、シリアルバスが1ビットずつデータを転送するのに対して、元データそのものや元データから切り出した複数ビットをひとかたまりにして、同時に複数本の通信路で伝送する。クロック信号の専用線がデータ線と平行して設け、受信側でのデータ復調の同期を行う。CPU(チップセット)と外部デバイスをつなぐバスとしても用いられ、GPIB、IDE/(パラレル)ATA、SCSI、PCIなどがある。高速化に限界があるため、PCIの改良版PCI ExpressやパラレルATAの改良版シリアルATAでは、データラインはシリアルバスでもよい。
【0040】
≪CPU≫
【0041】
CPUはメインメモリ上にあるプログラムと呼ばれる命令列を順に読み込んで解釈・実行することで信号からなる情報を同じくメインメモリ上に出力する。CPUは計算機内での演算を行なう中心として機能する。なお、CPUは演算の中心となるCPUコア部分と、その周辺部分とから構成され、CPU内部にレジスタ、キャッシュメモリや、キャッシュメモリとCPUコアとを接続する内部バス、DMAコントローラ、タイマー、ノースブリッジとの接続バスとのインターフェースなどが含まれる。なお、CPUコアは一つのCPU(チップ)に複数備えられていてもよい。また、CPUに加えて、グラフィックインターフェース(GPU)若しくはFPUによって、処理を行っても良い。なお、実施形態での説明は2コアタイプのものであるが、これに限定されない。またCPU内にプログラムを内蔵することもできる。
【0042】
≪不揮発性メモリ≫
【0043】
(HDD)
【0044】
ハードディスクドライブの基本構造は、磁気ディスク、磁気ヘッド、および磁気ヘッドを搭載するアームから構成される。外部インターフェースは、SATA(過去ではATA)を採用することができる。高機能なコントローラ、例えばSCSIを用いて、ハードディスクドライブ間の通信をサポートする。例えば、ファイルを別のハードディスクドライブにコピーする時、コントローラがセクタを読み取って別のハードディスクドライブに転送して書き込むといったことができる。この時ホストCPUのメモリにはアクセスしない。したがってCPUの負荷を増やさないで済む。
【0045】
≪メインメモリ≫
【0046】
CPUが直接アクセスしてメインメモリ上の各種プログラムを実行する。メインメモリは揮発性のメモリでDRAMが用いられる。メインメモリ上のプログラムはプログラムの起動命令を受けて不揮発性メモリからメインメモリ上に展開される。その後もプログラム内で各種実行命令や、実行手順に従ってCPUがプログラムを実行する。
【0047】
≪オペレーティングシステム(OS)≫
【0048】
オペレーティングシステムは計算機上の資源をアプリケーションに利用させるための管理をしたり、各種デバイスドライバを管理したり、ハードウェアである計算機自身を管理するために用いられる。小型の計算機ではオペレーティングシステムとしてファームウェアを用いることもある。
【0049】
≪BIOS≫
【0050】
BIOSは、計算機のハードウェアを立ち上げてオペレーティングシステムを稼働させるための手順をCPUに実行させるもので、最も典型的には計算機の起動命令を受けるとCPUが最初に読取りに行くハードウェアである。ここには、ディスク(不揮発性メモリ)に格納されているオペレーティングシステムのアドレスが記載されており、CPUに展開されたBIOSによってオペレーティングシステムが順次メインメモリに展開されて稼働状態となる。なお、BIOSは、バスに接続されている各種デバイスの有無をチェックするチェック機能をも有している。チェックの結果はメインメモリ上に保存され、適宜オペレーティングシステムによって利用可能な状態となる。なお、外部装置などをチェックするようにBIOSを構成してもよい。以上については、すべての実施形態でも同様である。
【0051】
図に示すように、本発明は基本的に汎用計算機プログラム、各種デバイスで構成することが可能である。計算機の動作は基本的に不揮発性メモリに記録されているプログラムをメインメモリにロードして、メインメモリとCPUと各種デバイスとで処理を実行していく形態をとる。デバイスとの通信はバス線と繋がったインターフェースを介して行われる。インターフェースには、ディスプレイインターフェース、キーボード、通信バッファ等が考えられる。以下、本発明の実施の形態を図示例と共に説明する。
【0052】
<本発明の自然法則の利用性の充足>
【0053】
本発明は、コンピュータと通信設備とソフトウェアとの協働で機能するものである。具体的には、複数の複合機(少なくともスキャン機能を含む)とネットワークで接続され、各複合機のスキャン機能に必要な操作画面インターフェースを提供するインターフェースサーバに関するものであり、複数の複合機、管理者端末、ユーザー端末などの間で様々なデータや情報がハードウェア資源を用いてやり取りされている。従って、この観点から本願発明はコンピュータなどのリソースを請求項や明細書に記載された事項と、それらの事項に関係する技術常識に基づいて判断すれば、本願発明は全体として自然法則を利用したものであり、また、コンピュータ・ソフトウェア関連発明に該当するものである。
【0054】
<特許法で求められる自然法則の利用の意義>
【0055】
特許法で求められる自然法則の利用とは、法目的に基づいて、発明が産業上利用性を有し、産業の発達に寄与するものでなければならないとの観点から、産業上有用に利用することができる発明であることを担保するために求められるものである。つまり、産業上有用であること、すなわち出願に際して宣言した発明の効果がその発明の実施によってある一定の確実性の下再現できることを求めるものである。この観点から自然法則利用性とは、発明の効果を発揮するための発明の構成である発明特定事項(発明構成要件)のそれぞれが発揮する機能が自然法則を利用して発揮されるものであればよい、と解釈される。さらに言えば、発明の効果とはその発明を利用する利用者に所定の有用性を提供できる可能性があればよいのであって、その有用性を利用者がどのように感じたり、考えたりするかという観点で見るべきではない。したがって、利用者が本システムによって得る効果が心理的な効果であったとしても、その効果自体は求められる自然法則の利用性の対象外の事象である。
【発明を実施するための形態】
【0056】
以下、本件発明の実施の形態について、添付図面を用いて説明する。なお、実施形態と請求項の相互の関係は以下の通りである。主として、実施形態1の説明は請求項1、9および17に関し、実施形態2の説明は請求項2、10および18に関し、実施形態3の説明は請求項3、11および19に関し、実施形態4の説明は請求項1ないし3、9ないし11、17ないし19に関するものである。本件発明は、これら実施形態に何ら限定されるべきものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において、種々なる態様で実施し得る。
【0057】
<本件発明のスキャン処理システム全体の構成>
図2aは、本件発明におけるスキャン処理システム全体の構成の一例を示す図である。
スキャン処理システム200は、少なくともスキャン機能を有する複数の複合機(ここでは、複合機A202および複合機B203)と、これら複合機に対してスキャン機能に関わる操作画面インターフェースを提供するインターフェースサーバ201と、管理者端末204と、ユーザー端末206とが専用線であるローカルエリアネットワーク(LAN)205を介して相互に接続されている。なお、このローカルエリアネットワーク205は、有線又は無線で構築され、適宜、必要に応じて、ゲートウェイ装置等を介して、外部のインターネットと接続することができるようにしてもよい。これ以降、各実施形態の説明では、ユーザーが田中氏であり、田中氏が複合機Aを使用する(ログインする)ことを前提に説明を行う。
【0058】
インターフェースサーバ201は、複数の複合機のそれぞれに対して実行されるスキャン機能に必要な操作画面インターフェースを提供する装置である。具体的には、例えば、図15図17および図18に示されるような、複合機のタッチパネルに表示される操作画面インターフェースのことである。なお、本件発明では、スキャン機能を実行するための「スキャン開始ボタン」が、複数の複合機で共通化された表示位置(レイアウト)となるように、即ち、操作画面インターフェースにおいて常に同じ位置(例えば、複合機のタッチパネルの中央右側など)に配置されるように制御されることが重要である。これは、ユーザーにとって使い勝手がよく、ユーザーフレンドリーな機能とするためである。また、インターフェースサーバ201は、主に、各複合機に対してスキャン機能に必要な操作画面インターフェースを提供する機能の他に、ユーザー認証を実行する機能と、複合機にスキャン機能を実行させる機能と、スキャンされた複合機から送信されてきたスキャンデータを記憶したり管理(編集、追加、削除、検索、取出)したりする機能などを有するように構成してもよい。
なお、本件発明では、インターフェースサーバが上記の各機能を実行できるよう構成されることを前提として説明するが、各複合機に対してスキャン機能に必要な操作画面インターフェースを提供する機能以外の、ユーザー認証を実行する機能、複合機にスキャン機能を実行させる機能およびスキャンされた複合機から送信されてきたスキャンデータを記憶/管理する機能については、インターフェースサーバとは物理的に異なるサーバを設け、そのサーバがそれらの機能を担うようにしてもよい。あるいは、上記の各機能を担う複数のサーバが用意され、それらのサーバ間で情報やデータのやり取りを行い、連携又は協働して各機能を実行できるように構成してもよい。
【0059】
複合機A202および複合機B203は、それぞれインターフェースサーバ201による制御に基づいて、紙媒体等のスキャンを実行するスキャン処理エンジンを備えた装置である。また、これらは、ユーザーからの操作や指示を受け付けると共に、ユーザーに対して操作画面インターフェースを表示するためのタッチパネルを設けている。ここで、このタッチパネルは種々の方式(例えば、表面弾性波(超音波)方式、静電容量方式、抵抗膜方式など)が考えられるが、本件発明では、簡易かつ低コストで実現可能な抵抗膜方式を採用することを前提に説明する。
また、図15は、本件発明に適用される複合機の機能選択画面の一例を示す図である。複合機が本来有する全ての機能、即ち、コピー機能、プリンター機能、スキャン機能、ファクシミリ機能、詳細設定などを表示する操作画面インターフェースをタッチパネルに表示させ、ユーザーがスキャン機能ボタンをタッチすることで、その複合機のスキャン機能を実行させることが可能になる。
複合機A202および複合機B203には、スキャン機能の一部又はオプションとして、OCR(Optical Character Recognition/Reader)機能を持たせてもよい。このOCR機能を持たせることにより、スキャンデータの中から文字を認識して文字コードとして変換することができ、その結果、情報検索が迅速に行えるようにできたり、文書/表計算ソフトウェアを用いて簡単に処理することができたり、ペーパーレス化(紙媒体である文書を保管するスペースが無くなる)を推進することができたりするようになる。
なお、複合機A202および複合機B203は、スキャンを実行する機能を、インターフェースサーバ201と協働する代わりに、複合機単体に閉じて実行できるように構成されてもよい。
【0060】
管理者端末204は、ローカルエリアネットワーク205を介して、インターフェースサーバ201に対して、各複合機のスキャン機能の利用を許可する場合と許可しない場合に区別する情報からなる利用状態情報を送信し、インターフェースサーバ201にその利用状態情報を受付、記憶させて、各複合機のスキャン機能を制御する役割の一部を担うための装置である。ここで、管理者端末204を使用する管理者は、予め決められた者、例えば、ある組織(例えば、企業の管理部門、事業本部、事業部、部内部、グループ、プロジェクトチームなどが想定されるが、これに限らず、省庁や自治体などの公的組織や、各種法人や非営利団体などであってもよい)における長やそれに準ずる者(部長やマネージャーなどの管理職)が任命されて担当するのがよい。あるいは、ある組織で選任された情報セキュリティ責任者などが担当するのが好ましい。なお、管理者端末204は、有線又は無線のインターフェース(例えば、LANケーブルやWiFiルーターなど)を介して、ローカルエリアネットワーク205に接続可能な電子機器(例えば、パーソナルコンピュータ、タブレット端末、スマートフォンなど)であればよい。
管理者端末204は、予めスキャン機能に関するデフォルト値(初期値)を設定でき、それらをインターフェースサーバ201に記憶している。このとき、管理者が、管理者端末204を使って、複合機A202に対して、利用を許可する場合(OK)と利用を許可しない場合(N/A)に区別する利用状態情報を選択して、インターフェースサーバ201に記憶する。これにより、インターフェースサーバ201は、記憶された利用状態情報を参照して、複合機A202に対する操作画面インターフェースを表示させるための表示データ(HTMLデータ)を送信し、複合機A202のタッチパネルに表示させる。
例えば、複合機A202の機能Aが「カラーモード」であって、「自動」、「白黒」、「フルカラー」、「グレースケール」の4つの選択肢があるとした場合、管理者が「自動」を許可する場合(OK)を選択し、「カラーモード」を許可しない場合(N/A)に設定すると、ユーザーは「カラーモード」を操作することはできなくなり、常に「自動」でスキャン動作が実行される。
同様にして、管理者が「白黒」を許可する場合(OK)を選択し、「カラーモード」を許可しない場合(N/A)に設定すると、ユーザーは「カラーモード」を操作することはできなくなり、常に「白黒」でスキャン動作が実行される。
更に、管理者が、「カラーモード」を許可する場合(OK)を選択し、「自動」および「フルカラー」を許可しない場合(N/A)に設定すると、ユーザーは「白黒」又は「グレースケール」の何れかを選択してスキャン動作を実行することができる。
なお、複合機Aについて上記のように説明したが、複合機Bおよびその他の複合機に対しても同様に行うことができる。
【0061】
各ユーザーは、スキャン処理システム200における認証を行うための認証媒体を予め所有している。また、この認証媒体は、複合機の読取装置にそのユーザーの識別情報(例えば、ユーザーIDなど)を認証させる機能を有するように構成されていればよい。ここで、認証媒体としては、ICカード(非接触型又は接触型)や磁気カードなどを使用することができる。
【0062】
複合機A202および複合機B203には、各ユーザーの認証媒体を読み取る読取装置が内蔵又は接続されている。例えば、ユーザーが、非接触型ICカードを複合機の読取装置にかざすと、識別情報(ユーザーID、複合機ID)がインターフェースサーバに送信され、認証が実行される。インターフェースサーバ201は、その認証結果を複合機に送信する。ユーザーが認証成功すると、複合機はユーザーからの操作や指示を受け付ける状態、即ち、ログオン状態に遷移する。また、ユーザーが認証失敗すると、複合機のタッチパネルに「ユーザー登録されていないため、使用できません。」などのメッセージが出て、認証失敗した旨を表示する。これ以降、非接触型ICカードと読取装置を用いた場合を想定して説明を行うが、これらの代わりに、人間の指紋、虹彩、指、手のひらおよび手の甲における静脈パターン、顔などを用いるバイオメトリクス認証装置を用いてもよい。
なお、認証情報には、ユーザーIDに関連する情報として、ユーザーの氏名、所属団体名、所属部署名、職級などが含まれていてもよいし、また、複合機IDに関連する情報として、複合機メーカー名、機種名、製造番号などが含まれていてもよい。
【0063】
ユーザー端末206は、有線又は無線のインターフェース(例えば、LANケーブルやWiFiルーターなど)を介して、ローカルエリアネットワーク205に接続可能な電子機器(例えば、パーソナルコンピュータ、タブレット端末、スマートフォンなど)であり、複合機A202および複合機B203の各ユーザーが使用できる端末である。
例えば、ユーザー田中氏は、自身のユーザー端末206のウェブブラウザを使って、インターフェースサーバ201に「ユーザーID(アクセスID)」および「パスワード」を用いてアクセスし、複合機A202に対する標準設定選択画面を呼び出して、複合機A202のスキャン機能の中から標準設定したい機能を選択し、インターフェースサーバ201に登録することができる。
なお、標準設定情報は、複合機A202の動作(ログイン前又はログイン後)に関係なく、何時でも登録可能である。
また、ユーザー端末206から入力された「ユーザーID(アクセスID)」および「パスワード」は、外部の認証サーバと連携して利用されてもよい。
ここで、ユーザー端末206から入力された「ユーザーID(アクセスID)」は、複合機にログインするときの「ユーザーID」と同一であってもよいし、あるいは、関連付けられてインターフェースサーバ201に記憶されてもよい。
なお、複合機A202の場合について上述のように説明したが、複合機B203およびその他の複合機に対しても同様に行うことができる。
【0064】
図2bは本件発明におけるスキャン処理システム全体の構成の一例を示す図である。この図に示すように、インターフェースサーバ201がスキャンデータを記憶したり、管理したりする代わりに、受信したスキャンデータを記憶するための複数のスキャンフォルダを備えたファイルサーバ207を設けてもよい。この場合、ユーザーは自身のユーザー端末(例えば、パーソナルコンピュータ、タブレット端末、スマートフォンなど)を有線又は無線のインターフェース(例えば、LANケーブルやWiFiルーターなど)を介して、ローカルエリアネットワーク205に接続し、どれかのスキャンフォルダに記憶されているスキャンデータにアクセスすることで自分自身の業務に利用することが可能である。また、ファイルサーバ207は、スキャンログを記憶するように構成されてもよい。ここで、スキャンログには、ユーザーID、複合機ID、スキャン日時、スキャンデータ、カラーモード、出力ファイル形式、解像度、保存先などが含まれていることが好ましい。上述した管理者が、各ユーザーのスキャン機能の使用履歴を確認、管理できるようにするためである。
【0065】
図2cは本件発明におけるスキャン処理システム全体の構成の一例を示す図である。この図に示されるように、インターフェースサーバ201からの指示に基づいて任意の宛先に電子メールを送信するメールサーバ208を設けてもよい。ここで、電子メールは、インターフェースサーバ201に記憶されたスキャンデータを添付してもよいし、スキャンデータの所在を表すURL(Uniform Resource Locator)を記載するようにしてもよい。また、スキャンデータのサイズに応じて、サイズが所定の値よりも小さい場合には、電子メールに添付して送信し、サイズが所定の値よりも大きい場合には、スキャンデータの所在を表すURLリンクを電子メールに記載して送信するように自動的に判別する機能を持たせてもよい。
【0066】
<実施形態1(主に請求項1に対応)>
<実施形態1 概要>
本実施形態は、スキャン機能を備えた複数の複合機とネットワークで接続され、各複合機のスキャン機能に必要な操作画面インターフェースを提供するためのインターフェースサーバにおいて、複合機からユーザーおよび複合機に関する識別情報を受信する識別情報受信部と、識別情報受信部で受信された識別情報を保持する識別情報保持部と、識別情報保持部に保持されたユーザーおよび複合機に関する識別情報に基づいて、複数の複合機で表示位置を共通化させたスキャン開始ボタンを含む操作画面インターフェースを表示させるための表示データを生成する操作画面インターフェース生成部と、操作画面インターフェース生成部で生成された表示データを記憶する操作画面インターフェース記憶部と、識別情報保持部に保持されたユーザーおよび複合機に関する識別情報に基づいて、操作画面インターフェース記憶部から対応する表示データを読み出す操作画面インターフェース読出し部と、操作画面インターフェース読出し部で読み出された表示データを複合機に送信する操作画面インターフェース送信部と、を備えたインターフェースサーバを提供する。また、それを実現するため、コンピュータであるインターフェースサーバの動作方法および計算機であるインターフェースサーバに読み取り実行可能に記述したインターフェースサーバの動作プログラムを提供する。
【0067】
<実施形態1 機能的構成>
図3は、実施形態1におけるインターフェースサーバの機能的構成を示す図である。本実施形態は、識別情報受信部と、識別情報保持部と、操作画面インターフェース生成部と、操作画面インターフェース記憶部と、操作画面インターフェース読出し部と、操作画面インターフェース送信部と、を備えたインターフェースサーバを提供する。
【0068】
<実施形態1 構成の説明:識別情報受信部>
「識別情報受信部」301は、複合機307からユーザーおよび複合機に関する識別情報を受信する機能を有するように構成される。具体的には、ユーザー田中氏が自身の非接触型ICカードを複合機Aの読取装置にかざすと、ユーザー田中氏の識別情報(ユーザーID)および複合機Aの識別情報(複合機ID)がインターフェースサーバ300に送信され、インターフェースサーバ300の識別情報受信部301がこれを受信する。また、認証情報には、ユーザーIDに関連する情報として、ユーザーの氏名、所属団体名、所属部署名、職級などが含まれていてもよいし、また、複合機IDに関連する情報として、複合機メーカー名、機種名、製造番号などが含まれていてもよい。ここで、ユーザーIDとは、ユーザー個人を特定するための情報であり、予め割り当てられた所定の桁数の数字列であってもよいし、あるいは、数字にアルファベットや記号などを組み合わせて構成される所定の長さの文字列であってもよい。また、複合機IDとは、複合機を特定するための情報であり、予め複合機に付与されたIPアドレス又はHost名であってもよい。なお、Host名の場合、インターフェースサーバ300が、インターネット上に存在するDNS(Domain Name System)サーバにそのHost名で問合せを行い、その結果として対応するIPアドレスを入手するように構成されてもよい。
【0069】
<実施形態1 構成の説明:識別情報保持部>
「識別情報保持部」302は、前述の識別情報受信部301で受信された識別情報を保持する機能を有するように構成される。保持された識別情報は、後述する操作画面インターフェース生成部や操作画面インターフェース読出し部での処理の際に参照される。
【0070】
<実施形態1 構成の説明:操作画面インターフェース生成部>
「操作画面インターフェース生成部」303は、前述の識別情報保持部302に保持されたユーザーおよび複合機に関する識別情報(ユーザーID、複合機ID)に基づいて、複数の複合機で表示位置を共通化させたスキャン開始ボタンを含む操作画面インターフェースを表示させるための表示データを生成する機能を有するように構成される。操作画面インターフェースの生成は、完全に自動化されて生成されるように構成されてもよいし、完全な自動化でなく、マンマシンインターフェースでの操作者からの操作をキー情報として生成されるように構成されてもよい。後者の場合でも、最終的な表示データは、この操作画面インターフェース生成部にて生成される。「共通化させた」とは、複合機のタッチパネル、例えば、液晶画面や、EL画面に少なくとも一部のタッチボタンに関しては同様の配置のタッチボタンを表示することを言う。少なくとも一部とは、少なくともスキャン開始ボタンの配置は同様の配置とすることを含む。同様の配置とは、複数のタッチボタンの配置の相対的位置関係が同じであることを意味するが、タッチボタンの大きさが異なったり、タッチボタンの縦横比が異なったりする場合でも本願発明における「共通化させた」場合に該当する。タッチボタンの相対的位置関係が同じであれば、他にタッチボタンや、アイコンや、何らかの表示が加えられていてもよい。例えば、スキャン開始ボタンと、スキャン中止ボタンとが上下関係に配置される、という共通化がされている場合には、ある複合機では、スキャン開始ボタンの右側にカラースキャンか、白黒スキャンかの選択ボタンが配置されているが、他の機種では、そのようなタッチボタンなどが配置されていなくても、相対的位置関係は同じであるので、本願発明に言うところの共通化がされている、とする。また、例えば、複数の複合機間でタッチパネルのサイズやタッチパネルの縦横比が異なる場合があるが、そのような場合にはタッチボタンのサイズや、タッチボタンの縦横比をそれに合わせて表示するように構成することがデザイン的に優れているからである。また、タッチボタンの色彩も必ずしも共通でなくてよいが、できる限り近い配色にすることが好ましい。これは、複数の複合機でタッチパネルの色表現能力が異なることが考えられるからである。なお、タッチパネルが白黒画面の場合には、その濃淡で他の複合機のタッチボタンの色彩感覚に近づけるように構成することが好ましい。ここで、スキャン開始ボタンは、複数の複合機で表示位置を共通化させ、操作画面インターフェースにおいて常に同じ位置(例えば、複合機のタッチパネルの中央右側など)に配置されるように制御されることが重要である。これは、ユーザーにとって使い勝手がよく、ユーザーフレンドリーな機能とするためである。また、操作画面インターフェースを表示させるための表示データは、例えば、HTML(HyperText Markup Language)で記述されたHTMLデータからなるように構成されてもよい。
【0071】
<実施形態1 構成の説明:操作画面インターフェース記憶部>
「操作画面インターフェース記憶部」304は、前述の操作画面インターフェース生成部303で生成された操作画面インターフェースを表示させるための表示データを記憶する機能を有するように構成される。また、初期状態としては、各複合機のスキャン機能の全てが記憶されていることが好ましい。ここで、スキャン開始ボタンは、複数の複合機で表示位置を共通化させ、操作画面インターフェースにおいて常に同じ位置(例えば、複合機のタッチパネルの中央右側など)に配置されるように制御されることが重要である。これは、ユーザーにとって使い勝手がよく、ユーザーフレンドリーな機能とするためである。また、操作画面インターフェースを表示させるための表示データは、例えば、HTML(HyperText Markup Language)で記述されたHTMLデータからなるように構成されてもよい。なお、操作画面インターフェース記憶部に記憶されている操作画面インターフェース(表示データ)は、インターフェース画面のデータベースとなっていて、検索キーや選択ボタン、プルダウンメニュー等によって呼び出し表示可能なように構成されていてもよい。また、呼び出された操作画面インターフェースは、グラフィックユーザーインターフェースを用いて編集可能に構成されていてもよい。この編集機能は、操作画面インターフェース生成部で利用されるように構成されていてもよいし、あるいは操作画面インターフェース生成部のみで利用可能なように構成されていてもよい。また、このデータベースは操作画面インターフェースをグラフィカルに呼び出すことの他、この操作画面インターフェースのプログラムを直接的に呼び出し、閲覧、編集可能なように構成されていてもよい。またこのプログラムのデバッグ機能を備えていてもよい。操作画面インターフェースは、前述の識別情報保持部302に保持されたユーザーおよび複合機に関する識別情報(ユーザーID、複合機ID)に関連付けて記憶されている。なお、この関連付けについても編集可能であってよく、関連付けての変更、追加、削除が可能であってよい。
【0072】
<実施形態1 構成の説明:操作画面インターフェース読出し部>
「操作画面インターフェース読出し部」305は、前述の識別情報保持部302に保持されたユーザーおよび複合機に関する識別情報(ユーザーID、複合機ID)に基づいて、前述の操作画面インターフェース記憶部304から対応する表示データを読み出す機能を有するように構成される。ここで、スキャン開始ボタンは、複数の複合機で表示位置を共通化させ、操作画面インターフェースにおいて常に同じ位置(例えば、複合機のタッチパネルの中央右側など)に配置されるように制御されることが重要である。これは、ユーザーにとって使い勝手がよく、ユーザーフレンドリーな機能とするためである。また、操作画面インターフェースを表示させるための表示データは、例えば、HTML(HyperText Markup Language)で記述されたHTMLデータからなるように構成されてもよい。なお、ネットワーク等を通じて取得されるユーザーおよび複合機に関する識別情報(ユーザーID、複合機ID)に関連付けられた操作画面インターフェース(実際には操作画面インターフェース識別情報)が存在しない場合には、エラーを返信するように構成したり、代替の操作画面インターフェースを読み出したり、代替の操作画面インターフェースを利用者に選択させたりするように構成することができる。
【0073】
<実施形態1 構成の説明:操作画面インターフェース送信部>
「操作画面インターフェース送信部」306は、前述の操作画面インターフェース読出し部305で読み出された表示データを複合機に送信する機能を有するように構成される。ここで、スキャン開始ボタンは、複数の複合機で表示位置を共通化させ、操作画面インターフェースにおいて常に同じ位置(例えば、複合機のタッチパネルの中央右側など)に配置されるように制御されることが重要である。これは、ユーザーにとって使い勝手がよく、ユーザーフレンドリーな機能とするためである。また、操作画面インターフェースを表示させるための表示データは、例えば、HTML(HyperText Markup Language)で記述されたHTMLデータからなるように構成されてもよい。
【0074】
<実施形態1 インターフェースサーバ:ハードウェア構成>
本実施形態におけるインターフェースサーバのハードウェア構成について、図を用いて説明する。
【0075】
図4は、本実施形態におけるインターフェースサーバのハードウェア構成を示す図である。この図に示すように、本実施形態におけるインターフェースサーバは、各種演算処理を行う「CPU(中央演算装置)」401と、「メインメモリ」403とを備えている。
また、所定の情報を保持する「不揮発性メモリ」402や、複合機406と情報の送受信を行う「ネットワークI/F(インターフェース)」404を備えている。そして、それらが「バス」405などのデータ通信経路によって相互に接続され、情報の送受信や処理を行う。
【0076】
ここに「メインメモリ」は、各種処理を行うプログラムを「CPU」に実行させるために読み出すと同時に、そのプログラムの作業領域でもあるワーク領域を提供する。また、この「メインメモリ」や「不揮発性メモリ」にはそれぞれ複数のアドレスが割り当てられており、「CPU」で実行されるプログラムは、そのアドレスを特定しアクセスすることで相互にデータのやり取りを行い、処理を行うことが可能になっている。本実施形態において、「メインメモリ」に格納されているプログラムは、識別情報受信プログラム、識別情報保持プログラム、操作画面インターフェース生成プログラム、操作画面インターフェース記憶プログラム、操作画面インターフェース読出しプログラムおよび操作画面インターフェース送信プログラムである。また、「メインメモリ」と「不揮発性メモリ」には、識別情報(ユーザーID、複合機ID)、操作画面インターフェース(表示データ)などが格納されている。
【0077】
「CPU」は、「メインメモリ」に格納されている識別情報受信プログラムを実行して、「ネットワークI/F」を通じて、ユーザー田中氏がICカード等で複合機AにログインしたときのユーザーIDおよび複合機IDを受信する。また、「メインメモリ」に格納されている識別情報保持プログラムを実行して、受信した識別情報(ユーザーID、複合機ID)を「メインメモリ」と「不揮発性メモリ」に格納する。そして、「メインメモリ」に格納されている操作画面インターフェース生成プログラムを実行して、「メインメモリ」に格納されている識別情報(ユーザーID、複合機ID)を参照して、複合機Aに対する操作画面インターフェースを表示させるための表示データ(HTMLデータ)を生成する。また、「メインメモリ」に格納されている操作画面インターフェース記憶プログラムを実行して、複合機Aに対する操作画面インターフェースを表示させるための表示データ(HTMLデータ)を「メインメモリ」と「不揮発性メモリ」に記憶する。また、「メインメモリ」に格納されている操作画面インターフェース読出しプログラムを実行して、「メインメモリ」に格納されている識別情報(ユーザーID、複合機ID)を参照して、「メインメモリ」に格納されている操作画面インターフェースを表示させるための表示データ(HTMLデータ)を読み出す。更に、「メインメモリ」に格納されている操作画面インターフェース送信プログラムを実行して、読み出された操作画面インターフェースを表示させるための表示データ(HTMLデータ)を複合機Aに送信する。このようにすることで、複合機Aのタッチパネルに操作画面インターフェースを表示させることが可能となる。
【0078】
<実施形態1 インターフェースサーバ:処理の流れ>
図5は、本実施形態におけるインターフェースサーバを利用した場合の処理の流れを示す図である。図に示されるように、識別情報受信ステップS501と、識別情報保持ステップS502と、操作画面インターフェース生成ステップS503と、操作画面インターフェース記憶ステップS504と、操作画面インターフェース読出しステップS505と、操作画面インターフェース送信ステップS506とからなる処理方法である。これらの処理方法は、複合機からユーザーおよび複合機に関する識別情報を受信する識別情報受信部と、識別情報受信部で受信された識別情報を保持する識別情報保持部と、識別情報保持部に保持されたユーザーおよび複合機に関する識別情報に基づいて、複数の複合機で表示位置を共通化させたスキャン開始ボタンを含む操作画面インターフェースを表示させるための表示データを生成する操作画面インターフェース生成部と、操作画面インターフェース生成部で生成された表示データを記憶する操作画面インターフェース記憶部と、識別情報保持部に保持されたユーザーおよび複合機に関する識別情報に基づいて、操作画面インターフェース記憶部から対応する表示データを読み出す操作画面インターフェース読出し部と、操作画面インターフェース読出し部で読み出された表示データを複合機に送信する操作画面インターフェース送信部と、を備えたインターフェースサーバによって実行されるものである。
【0079】
「識別情報受信ステップ」S501とは、複合機Aから、ユーザー田中氏および複合機Aに関する識別情報(ユーザーID、複合機ID)を受信する段階である。
【0080】
「識別情報保持ステップ」S502とは、受信した識別情報(ユーザーIDおよび複合機ID)を保持する段階である。
【0081】
「操作画面インターフェース生成ステップ」S503とは、保持された識別情報(ユーザーID、複合機ID)を参照して、複合機Aに対する操作画面インターフェースを表示させるための表示データ(HTMLデータ)を生成する段階である。
【0082】
「操作画面インターフェース記憶ステップ」S504とは、生成された複合機Aに対する操作画面インターフェースを表示させるための表示データ(HTMLデータ)を記憶する段階である。
【0083】
「操作画面インターフェース読出しステップ」S505とは、保持された識別情報(ユーザーID、複合機ID)を参照して、記憶されている操作画面インターフェースを表示させるための表示データ(HTMLデータ)を読み出す段階である。
【0084】
「操作画面インターフェース送信ステップ」S506とは、読み出された操作画面インターフェースを表示させるための表示データ(HTMLデータ)を複合機Aに送信する段階である。
【0085】
<まとめ>
以上により、複合機メーカーが提供するスキャン機能の全てを利用できながら、管理者又は操作するユーザー自身が使い勝手が良い操作画面インターフェースを設定し表示することが可能なインターフェースサーバを提供することができる。
【0086】
<実施形態2(主に請求項2に対応)>
<実施形態2 概要>
【0087】
本実施形態は、実施形態1に加えて、ネットワークに接続された管理者端末から各複合機のスキャン機能の利用状態情報を受け付けて記憶させる点に特徴がある。また、それを実現するため、コンピュータであるインターフェースサーバの動作方法および計算機であるインターフェースサーバに読み取り実行可能に記述したインターフェースサーバの動作プログラムを提供する。
【0088】
以下、本実施形態におけるインターフェースサーバについて、機能的構成、ハードウェア構成および処理の流れについて、順に説明する。これ以降、実施形態1と相違する点を中心に説明を行う。
【0089】
<実施形態2 機能的構成>
図6は、本実施形態におけるインターフェースサーバの機能的構成を示す図である。本実施形態におけるインターフェースサーバは、実施形態1に加えて、ネットワークに接続された管理者端末から、各複合機のスキャン機能の利用状態情報を受け付ける利用状態受付部と、利用状態情報受付部で受け付けた利用状態情報を記憶する利用状態情報記憶部と、を更に備えている。このような構成を取ることにより、管理者が、ユーザー毎に、各複合機のスキャン機能の全てについて、利用を許可する場合と許可しない場合とに区別する情報である利用状態情報を何時でも受付、記憶させることができ、それらを反映した操作画面インターフェースを提供することが可能となる。そのため、情報セキュリティに関わるリスクを低減させることができたり、ユーザーの習熟度に応じて複合機のスキャン機能を選択して利用させたりすることができる。
ここで「利用状態情報」とは、ユーザー毎に各複合機のスキャン機能の利用許可状態を示す情報で、各複合機の複合機IDについて許可、不許可がユーザーを識別する情報であるユーザーIDに関連付けた情報である。
なお、ユーザー個別でもよいが、例えば、ユーザーの職級レベル(担当者、主任、マネージャー、部長、事業部長など)に応じて、予め決められた情報セキュリティルールに従って、利用状態情報を選択、記憶させるようにしてもよい。
また、例えば、スキャンデータを電子メールで送信する機能などについては、特に、情報セキュリティの観点から誤送信などのリスクが大きいと考えられるため、予め特定のユーザーや特定の職級レベルのユーザーにのみ使えるよう制限しておくことは重要であり、リスクマネジメントの観点から安心・安全の向上に繋がると考えられる。
以下、機能的構成については、実施形態1と相違する点を中心に説明する。
【0090】
<実施形態2 インターフェースサーバ:機能的構成>
本実施形態におけるインターフェースサーバ600は、主に、利用状態情報受付部608と、利用状態情報記憶部609とを有する。
【0091】
<実施形態2 構成の説明:利用状態情報受付部>
「利用状態情報受付部」608とは、ネットワークに接続された管理者端末から各複合機のスキャン機能の利用状態情報を受け付ける機能を有するように構成される。ここで、「受付」とは、各複合機単位で利用を許可するスキャン機能を管理者から取得することを意味する。この場合には、複合機IDと、その複合機でスキャン機能の実行を許可される機能を識別する機能識別情報、ないしは、スキャン機能の実行を許可されない機能を識別する不許可機能識別情報とが関連付けて受け付けられる。また、複合機単位、かつ、ユーザー単位で利用を許可するスキャン機能を管理者から取得するように構成されていてもよい。この場合には、上記に更にユーザーIDが関連付けられて受け付けられる。なお、「管理者端末」は必ずしも専用端末である必要はなく、この利用状態情報を受け付けさせる権限を有する端末であれば、その種類や数は問わない。汎用コンピュータにログインする権限で管理者端末になったり、ならなかったりするように構成することができる。
図16は、本件発明に適用される利用状態情報の一例を示す図である。図に示されるように、複合機が本来有するスキャン機能の全てについて、管理者が管理者端末610を使用して、利用を許可する場合(OK)と許可しない場合(N/A:Not Available)に区別して利用状態を選択することが何時でも可能である。ここで、利用状態情報は、ポインティングデバイスや指などを用いて、プルダウン形式やタッチ形式などで許可する場合(OK)と許可しない場合(N/A)とに区別して入力できるように構成されることが好ましい。
【0092】
<実施形態2 構成の説明:利用状態情報記憶部>
「利用状態情報記憶部」609は、前述の利用状態情報受付部608で受け付けた利用状態情報を記憶する機能を有するように構成される。ここで、記憶された利用状態情報を参照して、実施形態1で説明した操作画面インターフェース生成部が、識別情報保持部に保持されたユーザーおよび複合機に関する識別情報に基づいて、複数の複合機で表示位置を共通化させたスキャン開始ボタンを含む操作画面インターフェースを表示させるための表示データを生成することとなる。なお、利用状態情報は、管理者が、管理者端末を使用して、何時でも受付、記憶させることができるようにするのが好ましい。ここで、利用状態情報は、ユーザーIDおよび複合機IDに関連付けられて記憶されていることが望ましい。
また、図18は、本件発明に適用される複合機Aの操作画面インターフェースの一例を示す図である。ここで、利用状態情報が利用を許可しない場合(N/A)を示す機能Hや機能Iのタッチボタンは複合機のタッチパネルで非表示となる。なお、操作画面インターフェースのタッチボタンが非表示となるようにするのではなく、半透明又はグレー表示となって、複合機のタッチパネルでタッチしても動作しないように、即ち、不活性状態とするように構成されてもよい。
例えば、機能Aが「カラーモード」であって、「自動」、「白黒」、「フルカラー」、「グレースケール」の4つの選択肢があるとした場合、管理者が「自動」を許可する場合(OK)を選択し、「カラーモード」を許可しない場合(N/A)に設定すると、ユーザーは「カラーモード」を操作することはできなくなり、常に「自動」でスキャン動作が実行される。
同様にして、管理者が「白黒」を許可する場合(OK)を選択し、「カラーモード」を許可しない場合(N/A)に設定すると、ユーザーは「カラーモード」を操作することはできなくなり、常に「白黒」でスキャン動作が実行される。
更に、管理者が、「カラーモード」を許可する場合(OK)を選択し、「自動」および「フルカラー」を許可しない場合(N/A)に設定すると、ユーザーは「白黒」又は「グレースケール」の何れかを選択してスキャン動作を実行することができる。
なお、複合機Aについて上記のように説明したが、複合機Bおよびその他の複合機に対しても同様に行うことができる。
また、機能B(出力ファイル形式)、機能C(解像度)および機能D(保存先)がそれぞれ利用を許可しない場合(N/A)には、デフォルト値として、それぞれ「PDF」、「200dpi」および「共用フォルダ」(例えば、¥NAS01¥Share¥)が選択され、スキャン機能が実行されるように構成されてもよい。
なお、例えば、機能Gが「地色除去」であって、この機能が複合機Aには存在するが、複合機Bには存在しないという場合、複合機Aの利用状態情報を許可する場合(OK)に設定することで、ユーザーは「地色除去する」を選んでスキャンすることができるようになり、下地に色が付いた文書などでもスキャンデータをより綺麗な状態で仕上げることができる。このように、本件発明では、ある複合機に存在するが、他の複合機には存在しないようなスキャン機能があったとしても、ユーザーが利用することができるようになる。
【0093】
<実施形態2 インターフェースサーバ:ハードウェア構成>
図7は、本実施形態におけるインターフェースサーバのハードウェア構成を示す図である。この図に示すように、本実施形態におけるインターフェースサーバは、各種演算処理を行う「CPU(中央演算装置)」701と、「メインメモリ」703とを備えている。また、所定の情報を保持する「不揮発性メモリ」702や、複合機706や管理者端末707と情報の送受信を行う「ネットワークI/F」704を備えている。そして、それらが「バス」705などのデータ通信経路によって相互に接続され、情報の送受信や処理を行う。
【0094】
ここに「メインメモリ」は、各種処理を行うプログラムを「CPU」に実行させるために読み出すと同時に、そのプログラムの作業領域でもあるワーク領域を提供する。また、この「メインメモリ」や「不揮発性メモリ」にはそれぞれ複数のアドレスが割り当てられており、「CPU」で実行されるプログラムは、そのアドレスを特定しアクセスすることで相互にデータのやり取りを行い、処理を行うことが可能になっている。本実施形態において、「メインメモリ」に格納されているプログラムは、利用状態情報受付プログラムと、利用状態情報記憶プログラムの他に、実施形態1と同様に、識別情報受信プログラム、識別情報保持プログラム、操作画面インターフェース生成プログラム、操作画面インターフェース記憶プログラム、操作画面インターフェース読出しプログラムおよび操作画面インターフェース送信プログラムである。
【0095】
また、「メインメモリ」と「不揮発性メモリ」には、利用状態情報の他に、実施形態1と同様に、識別情報(ユーザーID、複合機ID)および操作画面インターフェース(表示データ)などが格納されている。
【0096】
「CPU」は、「メインメモリ」に格納されている利用状態情報受付プログラムを実行して、管理者端末から各複合機のスキャン機能の全てについて、利用を許可する場合(OK)と利用を許可しない場合(N/A)に区別する情報である利用状態情報を受け付ける。また、「メインメモリ」に格納されている利用状態情報記憶プログラムを実行して、受け付けた利用状態情報を「メインメモリ」と「不揮発性メモリ」に格納する。そして、「メインメモリ」に格納されている操作画面インターフェース生成プログラムを実行して、「メインメモリ」に格納されている利用状態情報を参照して、「メインメモリ」に格納されている識別情報(ユーザーID、複合機ID)に基づいて、複合機Aに対する操作画面インターフェースを表示させるための表示データ(HTMLデータ)を生成する。これ以降は、実施形態1と同様である。
【0097】
<実施形態2 インターフェースサーバ:処理の流れ>
図8は、本実施形態におけるインターフェースサーバを利用した場合の処理の流れを示す図である。実施形態1と異なる点を中心に説明する。図に示されるように、利用状態情報受付ステップS801と、利用状態情報記憶ステップS802とからなる処理方法である。これらの処理方法は、ネットワークに接続された管理者端末から、各複合機のスキャン機能の利用状態情報を受け付ける利用状態受付部と、利用状態情報受付部で受け付けた利用状態情報を記憶する利用状態情報記憶部と、を更に備えたインターフェースサーバによって実行されるものである。
【0098】
「利用状態情報受付ステップ」S801とは、ネットワークに接続された管理者端末から各複合機のスキャン機能の全てについて、利用状態情報、即ち、利用を許可する場合(OK)と利用を許可しない場合(N/A)に区別する情報を受け付ける段階である。
【0099】
「利用状態情報記憶ステップ」S802とは、受け付けた利用状態情報を記憶する段階である。ここで、利用状態情報は、ユーザーIDおよび複合機IDに関連付けられて記憶されていることが望ましい。
【0100】
<まとめ>
これらにより、複合機メーカーが提供するスキャン機能の全てを利用できながら、管理者又は操作するユーザー自身が使い勝手が良い操作画面インターフェースを設定し表示することが可能なインターフェースサーバを提供することができる。
また、管理者が、ユーザー毎に、各複合機のスキャン機能の全てについて、利用を許可する場合と許可しない場合とに区別する情報である利用状態情報を何時でも受付、記憶させることができ、それらを反映した操作画面インターフェースを提供することが可能となる。そのため、情報セキュリティに関わるリスクを低減させることができたり、ユーザーの習熟度に応じて複合機のスキャン機能を選択して利用させたりすることができる。
【0101】
<実施形態3(主に請求項3に対応)>
<実施形態3 概要>
【0102】
図9は、実施形態3におけるインターフェースサーバの機能的構成を示す図である。この図に示すように、本実施形態は、実施形態1に加えて、主に、複合機に標準設定を行うための標準設定受付部および標準設定記憶部を設けた点にある。また、それを実現するため、コンピュータであるインターフェースサーバの動作方法および計算機であるインターフェースサーバに読み取り実行可能に記述したインターフェースサーバの動作プログラムを提供する。
【0103】
以下、本実施形態におけるインターフェースサーバについて、機能的構成、ハードウェア構成および処理の流れについて、順に説明する。これ以降、実施形態1と相違する点を中心に説明を行う。
【0104】
<実施形態3 機能的構成>
図9は、本実施形態におけるインターフェースサーバの機能的構成を示す図である。本実施形態におけるインターフェースサーバは、実施形態1に加えて、ネットワークに接続されたユーザー端末から、ユーザーが選択指示したスキャン機能を標準設定情報として受け付ける標準設定受付部と、標準設定受付部で受け付けた標準設定情報を、ユーザーの登録指示に応答して登録する標準設定登録部と、を更に備えている。このような構成を取ることにより、ユーザー毎に、各複合機に対して、ログインする度に、ユーザーが登録した標準設定情報を反映させた操作画面インターフェースを表示することが可能となる。そのため、スキャン機能を実行する上で、必要となる煩雑な操作を減らすことができる。なお、標準設定情報は、複合機の動作(ログイン前又はログイン後)に関係なく、何時でも登録可能である。
【0105】
<実施形態3 インターフェースサーバ:機能的構成>
図9は、本実施形態におけるインターフェースサーバの機能的構成を示す図である。なお、実施形態1と相違する点を中心に説明する。
【0106】
<実施形態3 構成の説明:標準設定受付部>
「標準設定受付部」908とは、ネットワークに接続されたユーザー端末910から、ユーザーが選択指示したスキャン機能を標準設定情報として受け付ける機能を有するように構成される。
図17は、本件発明に適用される標準設定の一例を示す図である。この場合、ユーザー田中氏が、ネットワークに接続されたユーザー端末から、インターフェースサーバに「ユーザーID(アクセスID)」および「パスワード」を用いてアクセスし、標準設定選択画面を呼び出して、標準設定としたいスキャン機能について、選択指示を行うことでインターフェースサーバがそれらを受け付ける。なお、標準設定情報を選択指示する場合、ポインティングデバイスや指などを用いて、プルダウン形式やタッチ形式などで選択指示するようにしてもよいし、別のポップアップ画面が表示されてその中から所望の機能をプルダウン形式やタッチ形式などで選択指示するようにしてもよい。
【0107】
<実施形態3 構成の説明:標準設定登録部>
「標準設定登録部」909とは、受け付けたスキャン機能をユーザー田中氏の標準設定情報としてインターフェースサーバに登録する機能を有するように構成される。この場合、ユーザー田中氏が、ネットワークに接続されたユーザー端末910から、インターフェースサーバに「ユーザーID(アクセスID)」および「パスワード」を用いてアクセスし、標準設定選択画面を呼び出して、標準設定情報の選択指示を行った後に、登録指示を行うことで、インターフェースサーバがそれらを登録する。なお、標準設定情報は、複合機Aの動作(ログイン前又はログイン後)に関係なく、何時でも登録可能である。これ以降、ユーザー田中氏が複合機Aに対してログインする度に、この登録された標準設定情報が読み出されて操作画面インターフェースに反映され、複合機Aのタッチパネルに表示されることとなる。
図17は、本件発明に適用される標準設定の一例を示す図である。例えば、機能Aが「カラーモード」を表し、機能Bが「出力ファイル形式」を表し、機能Cが「解像度」を表し、機能Dが「保存先」を表す場合に、ユーザー田中氏がインターフェースサーバから呼び出した標準設定選択画面でそれぞれの機能を選択、登録するようにしてもよい。具体的には、「カラーモード」を白黒とし、「出力ファイル形式」をPDFとし、「解像度」を400dpi(dots per inch)とし、「保存先」を自身の名前を付けたスキャンフォルダ(例えば、¥NAS01¥USER¥tanaka¥)として標準設定情報を登録することで、これ以降、ユーザー田中氏が複合機Aにログインすると、この標準設定情報を反映させた操作画面インターフェースがインターフェースサーバから読み出されて、複合機Aのタッチパネルに表示されることとなる。そして、スキャン開始ボタンをタッチすることで、スキャン機能が実行される。なお、ここでは、複合機Aに対して、標準設定情報を反映させている。すなわち、複合機(複合機ID)毎の設定を示した例であるが、他の複合機に共通に適用させるように構成してもよい。また、同じ複合機メーカーの場合、機種変更されても同じ標準設定情報を反映させられるように構成してもよい。なお、標準設定情報は、ユーザーIDおよび複合機IDと関連付けられて登録されることが望ましい。また、ユーザー端末から入力された「ユーザーID(アクセスID)」および「パスワード」は、外部の認証サーバと連携して利用されてもよい。ここで、ユーザー端末から入力された「ユーザーID(アクセスID)」は、複合機にログインするときの「ユーザーID」と同一であってもよいし、あるいは、関連付けられてインターフェースサーバに記憶されてもよい。
【0108】
<実施形態3 インターフェースサーバ:ハードウェア構成>
図10は、本実施形態のインターフェースサーバのハードウェア構成を示す図である。
この図に示されるように、本実施形態におけるインターフェースサーバは、各種演算処理を行う「CPU(中央演算装置)」1001と、「メインメモリ」1003とを備えている。また、所定の情報を保持する「不揮発性メモリ」1002や、複合機1006およびユーザー端末1007と情報の送受信を行う「ネットワークI/F」1004を備えている。そして、それらが「バス」1005などのデータ通信経路によって相互に接続され、情報の送受信や処理を行う。
【0109】
ここに「メインメモリ」は、各種処理を行うプログラムを「CPU」に実行させるために読み出すと同時に、そのプログラムの作業領域でもあるワーク領域を提供する。また、この「メインメモリ」や「不揮発性メモリ」にはそれぞれ複数のアドレスが割り当てられており、「CPU」で実行されるプログラムは、そのアドレスを特定しアクセスすることで相互にデータのやり取りを行い、処理を行うことが可能になっている。本実施形態において「メインメモリ」に格納されているプログラムは、標準設定受付プログラムと、標準設定登録プログラムの他に、実施形態1と同様に、識別情報受信プログラム、識別情報保持プログラム、操作画面インターフェース生成プログラム、操作画面インターフェース記憶プログラム、操作画面インターフェース読出しプログラムおよび操作画面インターフェース送信プログラムである。
【0110】
また、「メインメモリ」と「不揮発性メモリ」には、標準設定情報およびアクセスID/パスワードの他に、実施形態1と同様に、識別情報(ユーザーID、複合機ID)、操作画面インターフェース(表示データ)が格納されている。
【0111】
「CPU」は、「メインメモリ」に格納されている標準設定受付プログラムを実行して、ユーザー田中氏がネットワークに接続されたユーザー端末のウェブブラウザから、インターフェースサーバに「ユーザーID(アクセスID)」および「パスワード」を用いてアクセスし、標準設定選択画面を呼び出して、標準設定としたいスキャン機能について、選択指示を行うことで標準設定情報を受け付ける。また、「メインメモリ」に格納されている標準設定登録プログラムを実行して、ユーザー田中氏のユーザー端末からの登録指示に応答して受け付けた標準設定情報をユーザー田中氏の標準設定として「メインメモリ」と「不揮発性メモリ」に登録する。そして、「メインメモリ」に格納されている操作画面インターフェース生成プログラムを実行して、「メインメモリ」に格納されている標準設定情報を参照して、「メインメモリ」に格納されている識別情報(ユーザーID、複合機ID)に基づいて、複合機Aに対する操作画面インターフェースを表示させるための表示データ(HTMLデータ)を生成する。これ以降は、実施形態1と同様である。
【0112】
<実施形態3 インターフェースサーバ:処理の流れ>
図11は、本実施形態におけるインターフェースサーバを利用した場合の処理の流れを示す図である。図に示されるように、標準設定受付ステップS1101と、標準設定登録ステップS1102とからなる処理方法である。これらの処理方法は、ネットワークに接続されたユーザー端末から、ユーザーが選択指示したスキャン機能を標準設定情報として受け付ける標準設定受付部と、標準設定受付部で受け付けた標準設定情報をユーザーの登録指示に応答して登録する標準設定登録部と、を更に備えたインターフェースサーバによって実行されるものである。
【0113】
「標準設定受付ステップ」S1101とは、ユーザー田中氏が、ネットワークに接続されたユーザー端末のウェブブラウザから、インターフェースサーバに「ユーザーID(アクセスID)」および「パスワード」を用いてアクセスし、標準設定選択画面を呼び出して、標準設定としたいスキャン機能について、選択指示を行うことでインターフェースサーバが標準設定情報を受け付ける段階である。
【0114】
「標準設定登録ステップ」S1102とは、受け付けた標準設定情報を、登録指示に応答して、ユーザー田中氏の標準設定としてインターフェースサーバに登録する段階である。なお、標準設定情報は、ユーザーIDおよび複合機IDと関連付けられて登録されることが望ましい。
【0115】
<まとめ>
これらにより、複合機メーカーが提供するスキャン機能の全てを利用できながら、管理者又は操作するユーザー自身が使い勝手が良い操作画面インターフェースを設定し表示することが可能なインターフェースサーバを提供することができる。
また、ユーザー毎に、各複合機に対して、ログインする度に、ユーザーが登録した標準設定情報を反映させた操作画面インターフェースを表示することが可能となる。これにより、スキャン機能を実行する上で、必要となる煩雑な操作を減らすことができる。
【0116】
<実施形態4(主に請求項1ないし3に対応)>
<実施形態4 概要>
【0117】
図12は、実施形態4におけるインターフェースサーバの機能的構成を示す図である。この図に示すように、本実施形態は、実施形態1ないし実施形態3で説明した各構成を組み合わせたものである。また、それを実現するため、コンピュータであるインターフェースサーバの動作方法および計算機であるインターフェースサーバに読み取り実行可能に記述したインターフェースサーバの動作プログラムを提供する。
【0118】
以下、本実施形態におけるインターフェースサーバについて、機能的構成、ハードウェア構成および処理の流れについて、順に説明する。
【0119】
<実施形態4 機能的構成>
図12に示されるように、本実施形態におけるインターフェースサーバは、実施形態1ないし実施形態3の構成が組み合わされている。
本実施形態は、識別情報受信部と、識別情報保持部と、操作画面インターフェース生成部と、操作画面インターフェース記憶部と、操作画面インターフェース読出し部と、操作画面インターフェース送信部と、利用情報受付部と、利用情報記憶部と、標準設定受付部と、標準設定登録部と、を備えたインターフェースサーバを提供する。
【0120】
<実施形態4 構成の説明:識別情報受信部>
「識別情報受信部」1201は、複合機1207からユーザーおよび複合機に関する識別情報を受信する機能を有するように構成される。具体的には、ユーザー田中氏が自身の非接触型ICカードを複合機Aの読取装置にかざすと、ユーザー田中氏の識別情報(ユーザーID)および複合機Aの識別情報(複合機ID)がインターフェースサーバ1200に送信され、インターフェースサーバ1200の識別情報受信部1201がこれを受信する。また、認証情報には、ユーザーIDに関連する情報として、ユーザーの氏名、所属団体名、所属部署名、職級などが含まれていてもよいし、また、複合機IDに関連する情報として、複合機メーカー名、機種名、製造番号などが含まれていてもよい。ここで、ユーザーIDとは、ユーザー個人を特定するための情報であり、予め割り当てられた所定の桁数の数字列であってもよいし、あるいは、数字にアルファベットや記号などを組み合わせて構成される所定の長さの文字列であってもよい。また、複合機IDとは複合機を特定するための情報であり、予め複合機に付与されたIPアドレス又はHost名であってもよい。なお、Host名の場合には、インターフェースサーバ300が、インターネット上に存在するDNS(Domain Name System)サーバにそのHost名で問合せを行い、その結果として対応するIPアドレスを入手するように構成されてもよい。
【0121】
<実施形態4 構成の説明:識別情報保持部>
「識別情報保持部」1202は、前述の識別情報受信部1201で受信された識別情報を保持する機能を有するように構成される。保持された識別情報は、後述する操作画面インターフェース生成部や操作画面インターフェース読出し部での処理の際に参照される。
【0122】
<実施形態4 構成の説明:操作画面インターフェース生成部>
「操作画面インターフェース生成部」1203は、前述の識別情報保持部1202に保持されたユーザーおよび複合機に関する識別情報(ユーザーID、複合機ID)に基づいて、複数の複合機で表示位置を共通化させたスキャン開始ボタンを含む操作画面インターフェースを表示させるための表示データを生成する機能を有するように構成される。操作画面インターフェースの生成は、完全に自動化されて生成されるように構成されてもよいし、完全な自動化でなく、マンマシンインターフェースでの操作者からの操作をキー情報として生成されるように構成されてもよい。後者の場合でも、最終的な表示データは、この操作画面インターフェース生成部にて生成される。「共通化させた」とは、複合機のタッチパネル、例えば、液晶画面や、EL画面に少なくとも一部のタッチボタンに関しては同様の配置のタッチボタンを表示することを言う。少なくとも一部とは、少なくともスキャン開始ボタンの配置は同様の配置とすることを含む。同様の配置とは、複数のタッチボタンの配置の相対的位置関係が同じであることを意味するが、タッチボタンの大きさが異なったり、タッチボタンの縦横比が異なったりする場合でも本願発明における「共通化させた」場合に該当する。タッチボタンの相対的位置関係が同じであれば、他にタッチボタンや、アイコンや、何らかの表示が加えられていてもよい。例えば、スキャン開始ボタンと、スキャン中止ボタンとが上下関係に配置される、という共通化がされている場合には、ある複合機では、スキャン開始ボタンの右側にカラースキャンか、白黒スキャンかの選択ボタンが配置されているが、他の機種では、そのようなタッチボタンなどが配置されていなくても、相対的位置関係は同じであるので、本願発明に言うところの共通化がされている、とする。また、例えば、複数の複合機間でタッチパネルのサイズやタッチパネルの縦横比が異なる場合があるが、そのような場合にはタッチボタンのサイズや、タッチボタンの縦横比をそれに合わせて表示するように構成することがデザイン的に優れているからである。また、タッチボタンの色彩も必ずしも共通でなくてよいが、できる限り近い配色にすることが好ましい。これは、複数の複合機でタッチパネルの色表現能力が異なることが考えられるからである。なお、タッチパネルが白黒画面の場合には、その濃淡で他の複合機のタッチボタンの色彩感覚に近づけるように構成することが好ましい。ここで、スキャン開始ボタンは、複数の複合機で表示位置を共通化させ、操作画面インターフェースにおいて常に同じ位置(例えば、複合機のタッチパネルの中央右側など)に配置されるように制御されることが重要である。これは、ユーザーにとって使い勝手がよく、ユーザーフレンドリーな機能とするためである。また、操作画面インターフェースを表示させるための表示データは、例えば、HTML(HyperText Markup Language)で記述されたHTMLデータからなるように構成されてもよい。
【0123】
<実施形態4 構成の説明:操作画面インターフェース記憶部>
「操作画面インターフェース記憶部」1204は、前述の操作画面インターフェース生成部1203で生成された操作画面インターフェースを表示させるための表示データを記憶する機能を有するように構成される。また、初期状態として、各複合機のスキャン機能の全てが記憶されていることが好ましい。ここで、スキャン開始ボタンは、複数の複合機で表示位置を共通化させ、操作画面インターフェースにおいて常に同じ位置(例えば、複合機のタッチパネルの中央右側など)に配置されるように制御されることが重要である。これは、ユーザーにとって使い勝手がよく、ユーザーフレンドリーな機能とするためである。また、操作画面インターフェースを表示させるための表示データは、例えば、HTML(HyperText Markup Language)で記述されたHTMLデータからなるように構成されてもよい。なお、操作画面インターフェース記憶部に記憶されている操作画面インターフェース(表示データ)は、インターフェース画面のデータベースとなっていて、検索キーや選択ボタン、プルダウンメニュー等によって呼び出し表示可能なように構成されていてもよい。また、呼び出された操作画面インターフェースは、グラフィックユーザーインターフェースを用いて編集可能に構成されていてもよい。この編集機能は、操作画面インターフェース生成部で利用されるように構成されていてもよいし、あるいは操作画面インターフェース生成部のみで利用可能なように構成されていてもよい。また、このデータベースは操作画面インターフェースをグラフィカルに呼び出すことの他、この操作画面インターフェースのプログラムを直接的に呼び出し、閲覧、編集可能なように構成されていてもよい。またこのプログラムのデバッグ機能を備えていてもよい。操作画面インターフェースは、前述の識別情報保持部1202に保持されたユーザーおよび複合機に関する識別情報(ユーザーID、複合機ID)に関連付けて記憶されている。なお、この関連付けについても編集可能であってよく、関連付けての変更、追加、削除が可能であってよい。
【0124】
<実施形態4 構成の説明:操作画面インターフェース読出し部>
「操作画面インターフェース読出し部」1205は、前述の識別情報保持部1202に保持されたユーザーおよび複合機に関する識別情報(ユーザーID、複合機ID)に基づいて、前述の操作画面インターフェース記憶部1204から対応する表示データを読み出す機能を有するように構成される。ここで、スキャン開始ボタンは、複数の複合機で表示位置を共通化させ、操作画面インターフェースにおいて常に同じ位置(例えば、複合機のタッチパネルの中央右側など)に配置されるように制御されることが重要である。これは、ユーザーにとって使い勝手がよく、ユーザーフレンドリーな機能とするためである。また、操作画面インターフェースを表示させるための表示データは、例えば、HTML(HyperText Markup Language)で記述されたHTMLデータからなるように構成されてもよい。なお、ネットワーク等を通じて取得されるユーザーおよび複合機に関する識別情報(ユーザーID、複合機ID)に関連付けられた操作画面インターフェース(実際には操作画面インターフェース識別情報)が存在しない場合には、エラーを返信するように構成したり、代替の操作画面インターフェースを読み出したり、代替の操作画面インターフェースを利用者に選択させたりするように構成することができる。
【0125】
<実施形態4 構成の説明:操作画面インターフェース送信部>
「操作画面インターフェース送信部」1206は、前述の操作画面インターフェース読出し部1205で読み出された表示データを複合機に送信する機能を有するように構成される。ここで、スキャン開始ボタンは、複数の複合機で表示位置を共通化させ、操作画面インターフェースにおいて常に同じ位置(例えば、複合機のタッチパネルの中央右側など)に配置されるように制御されることが重要である。これは、ユーザーにとって使い勝手がよく、ユーザーフレンドリーな機能とするためである。また、操作画面インターフェースを表示させるための表示データは、例えば、HTML(HyperText Markup Language)で記述されたHTMLデータからなるように構成されてもよい。
【0126】
<実施形態4 構成の説明:利用状態情報受付部>
「利用状態情報受付部」1208とは、ネットワークに接続された管理者端末1210から各複合機のスキャン機能の利用状態情報を受け付ける機能を有するように構成される。
図16は、本件発明に適用される利用状態情報の一例を示す図である。図に示されるように、複合機が本来有するスキャン機能の全てについて、管理者が、管理者端末1210を使用して、利用を許可する場合(OK)と許可しない場合(N/A)に区別して利用状態を選択することが何時でも可能である。ここで、利用状態情報は、ポインティングデバイスや指などを用いて、プルダウン形式やタッチ形式などで許可する場合(OK)と許可しない場合(N/A)とに区別して入力できるように構成されることが好ましい。ここで、「受付」とは、各複合機単位で利用を許可するスキャン機能を管理者から取得することを意味する。この場合には、複合機IDと、その複合機でスキャン機能の実行を許可される機能を識別する機能識別情報、ないしは、スキャン機能の実行を許可されない機能を識別する不許可機能識別情報とが関連付けて受け付けられる。また、複合機単位、かつ、ユーザー単位で利用を許可するスキャン機能を管理者から取得するように構成されていてもよい。この場合には、上記に更にユーザーIDが関連付けられて受け付けられる。なお、「管理者端末」は必ずしも専用端末である必要はなく、この利用状態情報を受け付けさせる権限を有する端末であれば、その種類や数は問わない。汎用コンピュータにログインする権限で管理者端末になったり、ならなかったりするように構成することができる。
【0127】
<実施形態4 構成の説明:利用状態情報記憶部>
「利用状態情報記憶部」1209は、前述の利用状態情報受付部1208で受け付けた利用状態情報を記憶する機能を有するように構成される。ここで、記憶された利用状態情報と後述する標準設定情報を参照して、実施形態1で説明した操作画面インターフェース生成部が、識別情報保持部に保持されたユーザーおよび複合機に関する識別情報に基づいて、複数の複合機で表示位置を共通化させたスキャン開始ボタンを含む操作画面インターフェースを表示させるための表示データを生成することとなる。なお、利用状態情報は、管理者が、管理者端末を使用して、何時でも受付、記憶させることができるようにするのが好ましい。また、利用状態情報は、ユーザーIDおよび複合機IDに関連付けられて記憶されていることが望ましい。
また、図18は、本件発明に適用される複合機Aの操作画面インターフェースの一例を示す図である。ここで、利用状態情報が利用を許可しない場合(N/A)を示す機能Hや機能Iのタッチボタンは複合機のタッチパネルで非表示となる。なお、操作画面インターフェースのタッチボタンが非表示となるようにするのではなく、半透明又はグレー表示となって、複合機のタッチパネルでタッチしても動作しないように、即ち、不活性状態とするように構成されてもよい。
例えば、機能Aが「カラーモード」であって、「自動」、「白黒」、「フルカラー」、「グレースケール」の4つの選択肢があるとした場合、管理者が「自動」を許可する場合(OK)を選択し、「カラーモード」を許可しない場合(N/A)に設定すると、ユーザーは「カラーモード」を操作することはできなくなり、常に「自動」でスキャン動作が実行される。
同様にして、管理者が「白黒」を許可する場合(OK)を選択し、「カラーモード」を許可しない場合(N/A)に設定すると、ユーザーは「カラーモード」を操作することはできなくなり、常に「白黒」でスキャン動作が実行される。
更に、管理者が、「カラーモード」を許可する場合(OK)を選択し、「自動」および「フルカラー」を許可しない場合(N/A)に設定すると、ユーザーは「白黒」又は「グレースケール」の何れかを選択してスキャン動作を実行することができる。
なお、複合機Aについて上記のように説明したが、複合機Bおよびその他の複合機に対しても同様に行うことができる。
また、機能B(出力ファイル形式)、機能C(解像度)および機能D(保存先)がそれぞれ利用を許可しない場合(N/A)には、デフォルト値として、それぞれ「PDF」、「200dpi」および「共用フォルダ」(例えば、¥NAS01¥Share¥)が選択され、スキャン機能が実行されるように構成されてもよい。
なお、例えば、機能Gが「地色除去」であって、この機能が複合機Aには存在するが、複合機Bには存在しないという場合、複合機Aの利用状態情報を許可する場合(OK)に設定することで、ユーザーは「地色除去する」を選んでスキャンすることができるようになり、下地に色が付いた文書などでもスキャンデータをより綺麗な状態で仕上げることができる。このように、本件発明では、ある複合機に存在するが、他の複合機には存在しないようなスキャン機能があったとしても、ユーザーが利用することができるようになる。
【0128】
<実施形態4 構成の説明:標準設定受付部>
「標準設定受付部」1211とは、ネットワークに接続されたユーザー端末1213のウェブブラウザから、インターフェースサーバに「ユーザーID(アクセスID)」および「パスワード」を用いてアクセスし、標準設定選択画面を呼び出して、ユーザーが選択指示したスキャン機能を標準設定情報として受け付ける機能を有するように構成される。
図17は、本件発明に適用される標準設定の一例を示す図である。この場合、ユーザー田中氏が、ネットワークに接続されたユーザー端末のウェブブラウザから、インターフェースサーバに「ユーザーID(アクセスID)」および「パスワード」を用いてアクセスし、標準設定選択画面を呼び出して、標準設定としたいスキャン機能について、選択指示を行うことでインターフェースサーバがそれらを受け付ける。なお、標準設定情報を選択指示する場合、ポインティングデバイスや指などを用いて、プルダウン形式やタッチ形式などで選択指示するようにしてもよいし、別のポップアップ画面が表示されてその中から所望の機能をプルダウン形式やタッチ形式などで選択指示するようにしてもよい。
【0129】
<実施形態4 構成の説明:標準設定登録部>
「標準設定登録部」1212とは、受け付けた複合機Aに対するスキャン機能をユーザー田中氏の標準設定情報としてインターフェースサーバに登録する機能を有するように構成される。この場合、ユーザー田中氏が、ネットワークに接続されたユーザー端末1213のウェブブラウザから、インターフェースサーバに「ユーザーID(アクセスID)」および「パスワード」を用いてアクセスし、標準設定選択画面を呼び出して、標準設定の選択指示を行った後に、登録指示を行うことでインターフェースサーバがそれらを登録する。なお、標準設定情報は、複合機Aの動作(ログイン前又はログイン後)に関係なく、何時でも登録可能である。これ以降、ユーザー田中氏が複合機Aに対してログインする度に、この登録された標準設定情報が読み出されて操作画面インターフェースに反映され、複合機Aのタッチパネルに表示されることとなる。
図17は、本件発明に適用される標準設定の一例を示す図である。例えば、機能Aが「カラーモード」を表し、機能Bが「出力ファイル形式」を表し、機能Cが「解像度」を表し、機能Dが「保存先」を表す場合に、ユーザー田中氏がインターフェースサーバから呼び出した標準設定選択画面でそれぞれの機能を選択、登録するようにしてもよい。具体的には、「カラーモード」を白黒とし、「出力ファイル形式」をPDFとし、「解像度」を400dpi(dots per inch)とし、「保存先」を自身の名前を付けたスキャンフォルダ(例えば、¥NAS01¥USER¥tanaka¥)として標準設定情報を登録することで、これ以降、ユーザー田中氏が複合機Aにログインする度に、この標準設定情報を反映させた操作画面インターフェースがインターフェースサーバから読み出されて、複合機Aのタッチパネルに表示されることとなる。そして、スキャン開始ボタンをタッチすることで、スキャン機能が実行される。なお、ここでは、複合機Aに対して、標準設定情報を反映させている。すなわち、複合機(複合機ID)毎の設定を示した例であるが、他の複合機に共通に適用させるように構成してもよい。また、同じ複合機メーカーの場合、機種変更されても同じ標準設定情報を反映させられるように構成してもよい。なお、標準設定情報は、ユーザーIDおよび複合機IDと関連付けられて登録されることが望ましい。また、ユーザー端末から入力された「ユーザーID(アクセスID)」および「パスワード」は、外部の認証サーバと連携して利用されてもよい。ここで、ユーザー端末から入力された「ユーザーID(アクセスID)」は、複合機にログインするときの「ユーザーID」と同一であってもよいし、あるいは、関連付けられてインターフェースサーバに記憶されてもよい。
【0130】
<実施形態4 インターフェースサーバ:ハードウェア構成>
本実施形態におけるインターフェースサーバのハードウェア構成について、図を用いて説明する。
【0131】
図13は、本実施形態におけるインターフェースサーバのハードウェア構成を示す図である。この図に示すように、本実施形態におけるインターフェースサーバは、各種演算処理を行う「CPU(中央演算装置)」1301と、「メインメモリ」1303とを備えている。
また、所定の情報を保持する「不揮発性メモリ」1302や、複合機1306、管理者端末1307およびユーザー端末1308と情報の送受信を行う「ネットワークI/F(インターフェース)」1304を備えている。そして、それらが「バス」1305などのデータ通信経路によって相互に接続され、情報の送受信や処理を行う。
【0132】
ここに「メインメモリ」は、各種処理を行うプログラムを「CPU」に実行させるために読み出すと同時に、そのプログラムの作業領域でもあるワーク領域を提供する。また、この「メインメモリ」や「不揮発性メモリ」にはそれぞれ複数のアドレスが割り当てられており、「CPU」で実行されるプログラムは、そのアドレスを特定しアクセスすることで相互にデータのやり取りを行い、処理を行うことが可能になっている。本実施形態において「メインメモリ」に格納されているプログラムは、識別情報受信プログラム、識別情報保持プログラム、操作画面インターフェース生成プログラム、操作画面インターフェース記憶プログラム、操作画面インターフェース読出しプログラム、操作画面インターフェース送信プログラム、利用状態情報受付プログラム、利用状態情報記憶プログラム、標準設定受付プログラムおよび標準設定登録プログラムである。また、「メインメモリ」と「不揮発性メモリ」には、識別情報(ユーザーID、複合機ID)、操作画面インターフェース(表示データ)、利用状態情報、標準設定情報、アクセスID/パスワードなどが格納されている。
【0133】
「CPU」は、「メインメモリ」に格納されている識別情報受信プログラムを実行して、「ネットワークI/F」を通じて、ユーザー田中氏がICカード等で複合機AにログインしたときのユーザーIDおよび複合機IDを受信する。また、「メインメモリ」に格納されている識別情報保持プログラムを実行して、受信した識別情報(ユーザーID、複合機ID)を「メインメモリ」と「不揮発性メモリ」に格納する。そして、「メインメモリ」に格納されている操作画面インターフェース生成プログラムを実行して、「メインメモリ」に格納されている識別情報(ユーザーID、複合機ID)、後述する利用状態情報および標準設定情報を参照して、複合機Aに対する操作画面インターフェースを表示させるための表示データ(HTMLデータ)を生成する。また、「メインメモリ」に格納されている操作画面インターフェース記憶プログラムを実行して、複合機Aに対する操作画面インターフェースを表示させるための表示データ(HTMLデータ)を「メインメモリ」と「不揮発性メモリ」に記憶する。また、「メインメモリ」に格納されている操作画面インターフェース読出しプログラムを実行して、「メインメモリ」に格納されている識別情報(ユーザーID、複合機ID)を参照して、「メインメモリ」に格納されている操作画面インターフェースを表示させるための表示データ(HTMLデータ)を読み出す。更に、「メインメモリ」に格納されている操作画面インターフェース送信プログラムを実行して、読み出された操作画面インターフェースを表示させるための表示データ(HTMLデータ)を複合機Aに送信する。
【0134】
また、「CPU」は、「メインメモリ」に格納されている利用状態情報受付プログラムを実行して、管理者端末から各複合機のスキャン機能の全てについて、利用を許可する場合(OK)と利用を許可しない場合(N/A)に区別する情報を受け付ける。また、「メインメモリ」に格納されている利用状態情報記憶プログラムを実行して、受け付けた利用状態情報を「メインメモリ」と「不揮発性メモリ」に格納する。
【0135】
また、「CPU」は、「メインメモリ」に格納されている標準設定受付プログラムを実行して、ユーザー田中氏が、ネットワークに接続されたユーザー端末のウェブブラウザから、インターフェースサーバに「ユーザーID(アクセスID)」および「パスワード」を用いてアクセスし、標準設定選択画面を呼び出して、標準設定としたいスキャン機能について、選択指示を行うことで標準設定情報を受け付ける。また、「メインメモリ」に格納されている標準設定登録プログラムを実行して、受け付けた標準設定情報をユーザー田中氏の標準設定として「メインメモリ」と「不揮発性メモリ」に登録する。
【0136】
<実施形態4 インターフェースサーバ:処理の流れ>
図14は、本実施形態におけるインターフェースサーバを利用した場合の処理の流れを示す図である。図に示されるように、利用状態情報受付ステップS1401と、利用状態情報記憶ステップS1402と、標準設定受付ステップS1403と、標準設定登録ステップS1404と、識別情報受信ステップS1405と、識別情報保持ステップS1406と、操作画面インターフェース生成ステップS1407と、操作画面インターフェース記憶ステップS1408と、操作画面インターフェース読出しステップS1409と、操作画面インターフェース送信ステップS1410とからなる処理方法である。これらの処理方法は、ネットワークに接続された管理者端末から、各複合機のスキャン機能の利用状態情報を受け付ける利用状態受付部と、利用状態情報受付部で受け付けた利用状態情報を記憶する利用状態情報記憶部と、ネットワークに接続されたユーザー端末から、ユーザーが選択指示したスキャン機能を標準設定情報として受け付ける標準設定受付部と、標準設定受付部で受け付けた標準設定情報をユーザーの登録指示に応答して登録する標準設定登録部と、複合機からユーザーおよび複合機に関する識別情報を受信する識別情報受信部と、識別情報受信部で受信された識別情報を保持する識別情報保持部と、、識別情報保持部に保持されたユーザーおよび複合機に関する識別情報に基づいて、複数の複合機で表示位置を共通化させたスキャン開始ボタンを含む操作画面インターフェースを表示させるための表示データを生成する操作画面インターフェース生成部と、操作画面インターフェース生成部で生成された表示データを記憶する操作画面インターフェース記憶部と、識別情報保持部に保持されたユーザーおよび複合機に関する識別情報に基づいて、操作画面インターフェース記憶部から対応する表示データを読み出す操作画面インターフェース読出し部と、操作画面インターフェース読出し部で読み出された表示データを複合機に送信する操作画面インターフェース送信部と、を備えたインターフェースサーバによって実行されるものである。
【0137】
「利用状態情報受付ステップ」S1401とは、ネットワークに接続された管理者端末から各複合機のスキャン機能の全てについて、利用状態情報、即ち、利用を許可する場合(OK)と利用を許可しない場合(N/A)に区別する情報を受け付ける段階である。
【0138】
「利用状態情報記憶ステップ」S1402とは、受け付けた利用状態情報を記憶する段階である。なお、利用状態情報は、ユーザーIDおよび複合機IDに関連付けられて記憶されていることが望ましい。
【0139】
「標準設定受付ステップ」S1403とは、ユーザー田中氏が、ネットワークに接続されたユーザー端末のウェブブラウザから、インターフェースサーバに「ユーザーID(アクセスID)」および「パスワード」を用いてアクセスし、標準設定選択画面を呼び出して、標準設定としたいスキャン機能について、選択指示を行うことで標準設定情報を受け付ける段階である。
【0140】
「標準設定登録ステップ」S1404とは、受け付けた標準設定情報を、登録指示に応答して、ユーザー田中氏の複合機Aに対する標準設定として登録する段階である。なお、標準設定情報は、ユーザーIDおよび複合機IDと関連付けられて登録されることが望ましい。
【0141】
「識別情報受信ステップ」S1405とは、複合機Aから、ユーザー田中氏および複合機Aに関する識別情報(ユーザーID、複合機ID)を受信する段階である。
【0142】
「識別情報保持ステップ」S1406とは、受信した識別情報(ユーザーIDおよび複合機ID)を保持する段階である。
【0143】
「操作画面インターフェース生成ステップ」S1407とは、記憶された利用状態情報、登録された標準設定情報などを参照して、保持された識別情報(ユーザーID、複合機ID)に基づいて、複合機Aに対する操作画面インターフェースを表示させるための表示データ(HTMLデータ)を生成する段階である。
【0144】
「操作画面インターフェース記憶ステップ」S1408とは、生成された複合機Aに対する操作画面インターフェースを表示させるための表示データ(HTMLデータ)を記憶する段階である。
【0145】
「操作画面インターフェース読出しステップ」S1409とは、保持された識別情報(ユーザーID、複合機ID)を参照して、記憶されている操作画面インターフェースを表示させるための表示データ(HTMLデータ)を読み出す段階である。
【0146】
「操作画面インターフェース送信ステップ」S1410とは、読み出された操作画面インターフェースを表示させるための表示データ(HTMLデータ)を複合機Aに送信する段階である。
【0147】
<まとめ>
これらにより、複合機メーカーが提供するスキャン機能の全てを利用できながら、管理者又は操作するユーザー自身が使い勝手が良い操作画面インターフェースを設定し表示することが可能なインターフェースサーバを提供することができる。
また、管理者が、ユーザー毎に、各複合機のスキャン機能の全てについて、利用を許可する場合と許可しない場合とに区別する情報である利用状態情報を何時でも受付、記憶させることができ、それらを反映した操作画面インターフェースを提供することが可能となる。そのため、情報セキュリティに関わるリスクを低減させることができたり、ユーザーの習熟度に応じて複合機のスキャン機能を選択して利用させたりすることができる。
また、ユーザー毎に、各複合機に対して、ログインする度に、ユーザーが登録した標準設定情報を反映させた操作画面インターフェースを表示することが可能となる。これにより、スキャン機能を実行する上で、必要となる煩雑な操作を減らすことができる。
【0148】
図18は、本件発明に適用される複合機Aの操作画面インターフェースの一例を示す図である。この図に示されるように、ユーザー田中氏が、複合機Aにログインすると、初期状態として全てのスキャン機能が表示された操作画面インターフェースが複合機Aのタッチパネルに表示される。このとき、管理者が、管理者端末を使用して、利用状態情報(OK又はN/A)をインターフェースサーバに記憶させると、それを反映した操作画面インターフェースが表示されることになる。具体的には、利用状態情報が「OK」である機能Aないし機能Gのタッチボタンが表示され、利用状態情報が「N/A」である機能Hおよび機能Iのタッチボタンは非表示となる。なお、操作画面インターフェースのタッチボタンが非表示となるようにするのではなく、半透明又はグレー表示となって、複合機のタッチパネルでタッチしても動作しないように、即ち、不活性状態とするように構成されてもよい。
更に、ユーザー田中氏が、ネットワークに接続されたユーザー端末のウェブブラウザから、インターフェースサーバに「ユーザーID(アクセスID)」および「パスワード」を用いてアクセスし、標準設定選択画面を呼び出して、標準設定情報を選択指示し、インターフェースサーバにそれら標準設定情報を登録すると、これ以降、ユーザー田中氏が複合機Aにログインする度に、標準設定(この場合、機能Aないし機能D)を反映した操作画面インターフェースが表示されるようになる。
【0149】
例えば、図17において、機能Aが「カラーモード」を表し、機能Bが「出力ファイル形式」を表し、機能Cが「解像度」を表し、機能Dが「保存先」を表す場合には、ユーザー田中氏がそれぞれの機能を選択し、更に下層の機能表示画面から所望の機能を選択するようにしてもよい。具体的には、「カラーモード」を白黒とし、「出力ファイル形式」をPDFとし、「解像度」を400dpi(dots per inch)とし、「保存先」を自身の名前を付けたスキャンフォルダ(例えば、¥NAS01¥USER¥tanaka¥)として標準設定情報を登録することで、これ以降、ユーザー田中氏が複合機Aにログインすると、この標準設定情報を反映させた操作画面インターフェースがインターフェースサーバから読み出されて、複合機Aのタッチパネルに表示される。そして、スキャン開始ボタンをタッチすることで、スキャン機能が実行される。なお、標準設定情報を選択する場合、ポインティングデバイスや指などを用いて、プルダウン形式やタッチ形式などで選択するようにしてもよいし、別のポップアップ画面が表示されてその中から所望の機能をプルダウン形式やタッチ形式などで選択するようにしてもよい。
このような構成を採用することにより、管理者によって、複合機のスキャン機能の一部が制限されたとしても、ユーザーが標準設定を行うことができ、操作するユーザー自身が使い勝手が良い操作画面インターフェースを設定し表示することが可能となる。
【0150】
図19は、本件発明におけるスキャン処理システムの動作フローの一例を示す図である。
ここでは、ユーザー田中氏が複合機Aを使用する(ログインする)ことを前提に、スキャン処理システムの動作フローを簡潔に説明する。
【0151】
まず、管理者が、管理者端末1903を使用して、複合機A1902に対して、スキャン機能の利用を許可する場合と許可しない場合に区別する情報である利用状態情報をインターフェースサーバ1901に送信する(S1901)。
【0152】
インターフェースサーバ1901は、これら利用状態情報を受け付け、メインメモリや不揮発性メモリに記憶する(S1902)。これにより、ユーザー田中氏による複合機A1902に対する利用状態情報が操作画面インターフェースに反映されることとなる。
【0153】
ユーザー田中氏が、ユーザー端末1904のウェブブラウザを使用して、インターフェースサーバ1901に「ユーザーID(アクセスID)」および「パスワード」を用いてアクセスし、標準設定選択画面を呼び出して、標準設定情報を選択指示/登録指示することにより、標準設定情報を送信する(S1903)。
【0154】
インターフェースサーバ1901は、これら標準設定情報を受け付け、メインメモリや不揮発性メモリに登録する(S1904)。
【0155】
複合機A1902は、電源オンされて、初期状態として、待ち受け状態になっている(S1905)。ここで、ユーザー田中氏が複合機A1902の読取装置に対して認証媒体であるICカードをかざす。
【0156】
複合機A1902は、ICカードから読み取ったユーザー田中氏の識別情報(ユーザーID、複合機ID)を、インターフェースサーバ1901に送信する(S1906)。
【0157】
インターフェースサーバ1901は、例えば、内蔵された認証処理部により、ユーザー認証を実行する(S1907)。即ち、受信したユーザー田中氏の識別情報(ユーザーID、複合機ID)がインターフェースサーバ1901に登録されているか否かを判別する。
【0158】
インターフェースサーバ1901は、ユーザーの認証結果(認証成功又は認証失敗)に応じた操作画面インターフェースを表示させるための表示データ(HTMLデータ)を複合機A1902に送信する(S1908)。ここで、認証失敗した場合には、複合機A1902に対して、認証に失敗した旨のメッセージを含む操作画面インターフェースを複合機A1902のタッチパネルに表示させた後、待ち受け状態に戻る。
【0159】
一方、認証成功した場合には、複合機A1902は、ログオン状態に遷移し、ユーザー田中氏が操作できるように、複合機A1902のタッチパネルに図15に示すような機能選択画面を表示する(S1909)。
【0160】
ユーザー田中氏が、複合機A1902のタッチパネルに表示されているスキャン機能ボタンをタッチすることで、複合機A1902のスキャン機能を選択する(S1910)。
【0161】
ユーザー田中氏が、複合機A1902のスキャン機能を使用することを選択すると、その情報がインターフェースサーバ1901に送信され、インターフェースサーバ1901は、保持している認証情報(ユーザーID、複合機ID)に基づいて、操作画面インターフェースに標準設定情報を反映させる(S1911)。
【0162】
インターフェースサーバ1901は、標準設定情報を反映させた操作画面インターフェースを表示させるための表示データ(HTMLデータ)を複合機A1902に送信する(S1912)。
【0163】
複合機A1902は、インターフェースサーバ1901から受信した表示データ(HTMLデータ)に基づいて、標準設定情報を反映した操作画面インターフェースを表示する(S1913)。
【0164】
ユーザー田中氏が、複合機A1902に表示されたスキャン開始ボタンをタッチすると、複合機A1902は、スキャン開始ボタンが操作されたことを示す通知をインターフェースサーバ1901に送信する(S1914)。
【0165】
複合機A1902から上記通知を受信すると、インターフェースサーバ1901は、複合機A1902に対してスキャン実行指示を送信する(S1915)。なお、このスキャン実行指示には、標準設定情報(例えば、カラーモード、出力ファイル形式、解像度、保存先など)が含まれていてもよい。
【0166】
複合機A1902は、受信したスキャン実行指示に従って、対象媒体(例えば、紙媒体で、文字や写真やグラフなどが書かれた書類など)をスキャンして、スキャンデータを生成する(S1916)。
【0167】
スキャン実行結果として生成されたスキャンデータは、例えば、ファイル転送プロトコル(FTP:File Transfer Protocol)に従って、インターフェースサーバ1901に送信される(S1917)。なお、スキャンデータの送信に必要な情報(例えば、FTP用IPアドレスなど)は、上記スキャン実行指示に含まれていることが好ましい。
【0168】
インターフェースサーバ1901は、受信したスキャンデータをメインメモリや不揮発性メモリなどに記憶する(S1918)。
なお、インターフェースサーバ1901の代わりに、受信したスキャンデータを、図2bに示された複数のスキャンフォルダを備えたファイルサーバに記憶させるようにしてもよい。この場合、ユーザーは自身のユーザー端末(例えば、パーソナルコンピュータ、タブレット端末、スマートフォンなど)を有線又は無線のインターフェース(例えば、LANケーブルやWiFiルーターなど)を介して、ローカルエリアネットワーク205に接続し、どれかのスキャンフォルダに記憶されているスキャンデータにアクセスすることで、自分自身の業務に利用することが可能である。
また、インターフェースサーバ1901からの指示に基づいて、図2cに示されたメールサーバが任意の宛先、例えば、ユーザー端末1904に電子メールを送信するようにしてもよい。ここで、電子メールは、インターフェースサーバ1901に記憶されたスキャンデータを添付してもよいし、スキャンデータの所在を表すURL(Uniform Resource Locator)を記載するようにしてもよい。また、スキャンデータのサイズに応じて、サイズが所定の値よりも小さい場合には、電子メールに添付して送信し、サイズが所定の値よりも大きい場合には、URLリンクを電子メールに記載して送信するように、自動的に判別する機能を持たせてもよい。
【0169】
また、インターフェースサーバ1901は、スキャンログをメインメモリや不揮発性メモリなどに書き込む(S1919)。なお、スキャンログは、図2bに示された複数のスキャンフォルダを備えたファイルサーバに記憶するように構成されてもよい。ここで、スキャンログには、ユーザーID、複合機ID、スキャン日時、スキャンデータ、カラーモード、出力ファイル形式、解像度、保存先などが含まれていることが好ましい。上述した管理者が、各ユーザーのスキャン機能の使用履歴を確認、管理できるようにするためである。
【0170】
以上、本件発明については、説明の便宜のため、ユーザー田中氏が複合機Aにログインした例で説明してきたが、もちろんユーザー田中氏が複合機Bや、ネットワークに接続されているその他の複合機にログインした場合でも本件発明を適用して実施することが可能である。また、田中氏以外の任意のユーザーが、複合機A、複合機Bおよびネットワークに接続されているその他の複合機にログインした場合でも本件発明を適用して実施することが可能である。
【符号の説明】
【0171】
スキャン処理システム:200
インターフェースサーバ:201、300、600、900、1200、1901
複合機:202、203、307、406、607、706、907、1006、1207、1306、1902
管理者端末:204、610、707、1210、1307、1903
ローカルエリアネットワーク:205
ユーザー端末:206、910、1007、1213、1308、1904
ファイルサーバ:207
メールサーバ:208
識別情報受信部:301、601、901、1201
識別情報保持部:302、602、902、1202
操作画面インターフェース生成部:303、603、903、1203
操作画面インターフェース記憶部:304、604、904、1204
操作画面インターフェース読出し部:305、605、905、1205
操作画面インターフェース送信部:306、606、906、1206
利用状態情報受付部:608、1208
利用状態情報記憶部:609、1209
標準設定受付部:908、1211
標準設定登録部:909、1212
CPU:401、701、1001、1301
メインメモリ:403、703、1003、1303
不揮発性メモリ:402、702、1002、1302
ネットワークI/F:404、704、1004、1304
バス:405、705、1005、1305
図1
図2a
図2b
図2c
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19