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特開2023-32842ステータス通知装置及びステータス管理システム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023032842
(43)【公開日】2023-03-09
(54)【発明の名称】ステータス通知装置及びステータス管理システム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 50/10 20120101AFI20230302BHJP
   G09F 19/00 20060101ALI20230302BHJP
   G06Q 30/015 20230101ALN20230302BHJP
【FI】
G06Q50/10
G09F19/00 Z
G06Q30/02 470
【審査請求】未請求
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021139170
(22)【出願日】2021-08-27
(71)【出願人】
【識別番号】516329543
【氏名又は名称】株式会社バカン
(74)【代理人】
【識別番号】100088155
【弁理士】
【氏名又は名称】長谷川 芳樹
(74)【代理人】
【識別番号】100113435
【弁理士】
【氏名又は名称】黒木 義樹
(74)【代理人】
【識別番号】100183081
【弁理士】
【氏名又は名称】岡▲崎▼ 大志
(72)【発明者】
【氏名】篠原 清志
(72)【発明者】
【氏名】吉野 貴史
(72)【発明者】
【氏名】小牧 弘和
【テーマコード(参考)】
5L049
【Fターム(参考)】
5L049BB08
5L049CC11
(57)【要約】      (修正有)
【課題】管理対象毎に設置される装置構成をより簡単にしながら、対象物のステータスを検出し管理するステータス通知装置及びステータス管理システムを提供する。
【解決手段】ステータス通知装置10は、一対の主面の夫々に対して第1ステータスを示す情報と第2ステータスを示す情報とが個別に表示されると共に、マグネット22がその一部に固定されたステータス表示部材20と、磁場の有無を検出する磁気センサ31及び磁気センサによる磁場の検出結果をサーバに対して通知する通信部を含むステータス検出装置30と、を有する。ステータス検出装置30の磁気センサ31は、第1ステータスを示す情報を提示する状態で、ステータス表示部材20を所定位置に所定の向きで配置した際には、ステータス表示部材20のマグネット22が形成する磁場を検出可能であり、第2ステータスを示す情報を提示する状態では、磁場を検出不可となる位置に固定されている。
【選択図】図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
対象物の占有状況が第1ステータス及び第2ステータスのいずれであるかに係る情報をサーバに対して通知するステータス通知装置であって、
板状の部材を含んで構成され、一対の主面のそれぞれに対して前記第1ステータスを示す情報と前記第2ステータスを示す情報とが個別に表示されると共に、磁石がその一部に固定されたステータス表示部材と、
磁場の有無を検出する磁気センサと、前記磁気センサによる磁場の検出結果をサーバに対して通知する通信部と、を含むステータス検出装置と、
を有し、
前記ステータス表示部材は、所定位置に配置した際に、前記第1ステータスを示す情報及び前記第2ステータスを示す情報のいずれかを周囲に提示可能であって、
前記ステータス検出装置の前記磁気センサは、前記第1ステータスを示す情報を提示する状態で、前記ステータス表示部材を前記所定位置に所定の向きで配置した際には、前記ステータス表示部材の前記磁石が形成する磁場を検出可能であると共に、前記第2ステータスを示す情報を提示する状態で、前記ステータス表示部材を前記所定位置に配置した際には、前記ステータス表示部材の前記磁石が形成する磁場を検出不可となる位置に固定されている、ステータス通知装置。
【請求項2】
前記ステータス表示部材は、前記第1ステータスを示す情報を提示するように前記所定位置に前記ステータス表示部材を配置する際の向きを指定する情報を含む、請求項1に記載のステータス通知装置。
【請求項3】
前記所定位置に前記ステータス表示部材を配置する際の向きを指定する情報は、前記ステータス表示部材の一方の主面に表示された、前記第1ステータスを示す情報である、請求項2に記載のステータス通知装置。
【請求項4】
前記ステータス検出装置は、前記ステータス表示部材を前記所定位置に配置するための表示部材支持部をさらに含む、請求項1~3のいずれか一項に記載のステータス通知装置。
【請求項5】
前記表示部材支持部は、前記ステータス表示部材を前記所定位置に配置した際に、前記ステータス表示部材の下端を収容する凹部を含み、
前記磁気センサは、前記凹部の長手方向に沿った一方の端部近傍に固定され、
前記ステータス表示部材は、前記第1ステータスを示す情報を提示する際には、前記第2ステータスを示す情報を提示する際と比較して、前記磁石と前記磁気センサが接近した状態で、前記凹部に収容される、請求項4に記載のステータス通知装置。
【請求項6】
前記ステータス表示部材における前記磁石の取り付け位置は、前記ステータス表示部材を前記所定位置に配置した際に、前記凹部内に収容される位置である、請求項5に記載のステータス通知装置。
【請求項7】
前記表示部材支持部は、周囲に提示するステータスが記載された主面を上方から視認可能なように、前記ステータス表示部材を垂直方向に対して傾斜させた状態で支持する、請求項4~6のいずれか一項に記載のステータス通知装置。
【請求項8】
複数の対象物それぞれに対応して設けられ、占有状況が第1ステータス及び第2ステータスのいずれであるかを対象物毎に検出する、複数のステータス通知装置と、
前記ステータス通知装置から送信される前記対象物の占有状況に係る情報を収集するサーバと、
を含んだステータス管理システムであって、
前記ステータス通知装置は、
板状の部材を含んで構成され、一対の主面のそれぞれに対して前記第1ステータスを示す情報と前記第2ステータスを示す情報とが個別に表示されると共に、磁石がその一部に固定されたステータス表示部材と、
磁場の有無を検出する磁気センサと、前記磁気センサによる磁場の検出結果をサーバに対して通知する通信部と、を含むステータス検出装置と、
を有し、
前記ステータス表示部材は、所定位置に配置した際に、前記第1ステータスを示す情報及び前記第2ステータスを示す情報のいずれかを周囲に提示可能であって、
前記ステータス検出装置の前記磁気センサは、前記第1ステータスを示す情報を提示する状態で、前記ステータス表示部材を前記所定位置に所定の向きで配置した際には、前記ステータス表示部材の前記磁石が形成する磁場を検出可能であると共に、前記第2ステータスを示す情報を提示する状態で、前記ステータス表示部材を前記所定位置に配置した際には、前記ステータス表示部材の前記磁石が形成する磁場を検出不可となる位置に固定されている、ステータス管理システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、ステータス通知装置及びステータス管理システムに関する。
【背景技術】
【0002】
複数の店舗におけるステータスを集約して管理する方法が検討されている。具体的には、特許文献1には、表裏の2面を有する電子タグの上面が変更されたことを、動きセンサ等によって検知し、これを飲食店端末から飲食店情報提供サーバへ送信することで、飲食店情報提供サーバにおいて複数の飲食店のそれぞれにおけるステータスを把握することが示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2018-5852号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に記載の技術は、一室内に設けられた複数の場所に関するステータスを管理するようなケースへの応用も想定され得る。しかしながら、特許文献1に記載されたような表裏の2面を有する電子タグをテーブルなどに置く方法や、多面体を用いてステータスを管理する場合、電子タグや多面体の意味を知らない人にとってはそれらがただ置いてあるだけではその物体が何を意味するのかが直感的にはわかりにくい。
【0005】
本開示は上記を鑑みてなされたものであり、管理対象毎に設置される装置構成をより簡単にしながら、対象物のステータスを検出し管理することが可能な技術を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するため、本開示の一形態に係るステータス通知装置は、対象物の占有状況が第1ステータス及び第2ステータスのいずれであるかに係る情報をサーバに対して通知するステータス通知装置であって、板状の部材を含んで構成され、一対の主面のそれぞれに対して前記第1ステータスを示す情報と前記第2ステータスを示す情報とが個別に表示されると共に、磁石がその一部に固定されたステータス表示部材と、磁場の有無を検出する磁気センサと、前記磁気センサによる磁場の検出結果をサーバに対して通知する通信部と、を含むステータス検出装置と、を有し、前記ステータス表示部材は、所定位置に配置した際に、前記第1ステータスを示す情報及び前記第2ステータスを示す情報のいずれかを周囲に提示可能であって、前記ステータス検出装置の前記磁気センサは、前記第1ステータスを示す情報を提示する状態で、前記ステータス表示部材を前記所定位置に所定の向きで配置した際には、前記ステータス表示部材の前記磁石が形成する磁場を検出可能であると共に、前記第2ステータスを示す情報を提示する状態で、前記ステータス表示部材を前記所定位置に配置した際には、前記ステータス表示部材の前記磁石が形成する磁場を検出不可となる位置に固定されている。
【発明の効果】
【0007】
本開示によれば、管理対象毎に設置される装置構成をより簡単にしながら、複数の対象のステータスを管理することが可能な技術が提供される。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1図1は、ステータス管理システムの概略構成の一例を示す図である。
図2図2(a)~図2(c)は、ステータス表示部材の構成の一例を説明する図である。
図3図3(a),図3(b)は、ステータス検出装置の構成の一例を説明する図である。
図4図4(a)~図4(c)は、ステータス通知装置の構成の一例を説明する図である。
図5図5は、サーバのハードウェア構成の一例を説明する図である。
図6図6は、サーバのデータベースに保持される情報の一例を示す図である。
図7図7(a),図7(b)は、ユーザ端末のディスプレイでの表示例を示す図である。
図8図8は、ステータス管理方法を説明するシーケンス図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、添付図面を参照して、本開示を実施するための形態を詳細に説明する。なお、図面の説明においては同一要素には同一符号を付し、重複する説明を省略する。
【0010】
[ステータス管理システム]
図1は、本開示の一形態に係るステータス管理システム1の全体構成を示す図である。図1に示されるように、ステータス管理システム1は、複数のステータス通知装置10の状況を管理するためのシステムである。各ステータス通知装置10は、例えば、施設の打ち合わせスペース、作業場所、会議室や個室等のように、特定の利用者が所定時間占有することが想定される場所・物等のステータス(占有状況)をサーバ40に通知する装置である。ステータス管理システム1では、対象物毎に2つのステータス(第1ステータス及び第2ステータス)のいずれであるかを管理する。
【0011】
また、ステータス管理システム1のステータス通知装置10は、それ自身が占有状況を周囲に提示する、表示物としての機能も有する。ステータス通知装置10は、対象となる場所または物の使用者等によって操作されて、占有状況に応じた表示に変更される。ステータス通知装置10が占有状況に応じた表示に変更されると、表示する内容に応じた信号がステータス通知装置からサーバ40へ送られ、このサーバ40において集約された情報を、ユーザ端末60において確認することが可能とされている。ステータス管理システム1は、ステータス通知装置10と、サーバ40と、ユーザ端末60とを含む。ステータス通知装置10、サーバ40、及びユーザ端末60は、ネットワークNを介して接続されている。
【0012】
ステータス通知装置10は、使用者等が操作するステータス表示部材20と、ステータス表示部材20による表示内容(提示内容)を検出するステータス検出装置30とを含んで構成される。ステータス表示部材20及びステータス検出装置30は、ステータスの検出対象となる物または場所(これらをまとめて対象物という)またはその近傍において使用される。また、ステータス通知装置10は、占有状況を把握したい対象物毎に1つ使用される。また、ステータス通知装置10のステータス検出装置30では、周囲の磁場を検出するマグネットセンサ31(磁気センサ)と、マグネットセンサ31による磁場の検出結果をステータス表示部材20の表示内容に応じた信号としてサーバ40に対して送信する通信部32とを含んでいる。ステータス表示部材20及びステータス検出装置30については後述する。
【0013】
サーバ40は、複数のステータス通知装置10がそれぞれ検出する各対象物の占有状況に係る情報を取りまとめる情報処理装置である。サーバ40には、事前にステータス通知装置10の識別情報が登録されている。ステータス通知装置10から対象物の占有状況に係る情報が送信されると、サーバ40は送信された情報に付随する識別情報に基づいて、対応する対象物を特定し、送信された情報により特定した対象物の占有状況を示すステータスを更新する。
【0014】
ユーザ端末60は、ユーザによって利用される表示用の装置である。ユーザ端末60は、例えば、ユーザが所有するパーソナルコンピュータ、スマートフォン又はタブレット等の携帯端末である。ユーザ端末60には、予めウェブブラウザ又は専用アプリケーション等がインストールされている。また、ユーザ端末60は、ディスプレイ61として、例えば、タッチパネルディスプレイ等を備えている。ユーザ端末60のディスプレイ61には、サーバ40のデータベース44において保持される情報が表示され得る。なお、ユーザ端末60は、対象物のステータスを表示するための装置であり、他にも例えばデジタルサイネージやディスプレイなどを適用することも可能である。
【0015】
ネットワークNは、有線又は無線の任意の通信ネットワークである。ネットワークNは、例えば、インターネット、公衆回線網、専用回線網等である。ステータス検出装置30及びユーザ端末60のそれぞれは、ネットワークNを介してサーバ40と通信可能に接続されている。なお、ネットワークNは無線LAN、BLE(Bluetooth(登録商標) Low Energy)等に代表される近距離無線通信によって構築されたネットワークであってもよい。
【0016】
[ステータス通知装置]
図2図4を参照しながら、ステータス通知装置10を構成するステータス表示部材20及びステータス検出装置30、及び、ステータス通知装置10について説明する。図2(a)~(c)は、ステータス表示部材20を説明する図であり、図3(a),(b)は、ステータス検出装置30を説明する図であり、図4(a)~(c)は、ステータス通知装置10の使用方法について説明する図である。
【0017】
まず、ステータス表示部材20について説明する。図2(a)に示すように、ステータス表示部材20は、一対の主面20a,20bを有する平板状の部材によって構成され得る。平板の形状は特に限定されないが、一例として長方形状を示している。ステータス表示部材20の一対の主面20a,20bには、それぞれ互いに異なる対象物の占有状態を周囲に示すための表示が含まれる。ステータス表示部材20は、本体部21と、マグネット22(磁石)とを含んで構成される。
【0018】
本体部21は、ステータス表示部材20の主要部を構成する部材である。図2(a)に示す例では1つの部材によって本体部21が構成されていて、本体部21がステータス表示部材20の外形、すなわち、長方形状の主面を有する平板状を呈している。マグネット22は、本体部21の一部に取り付けられている。本体部21の材質は特に限定されないが、例えば、マグネット22による磁場に影響を与えない非磁性材料を用いることができる。
【0019】
マグネット22は周囲に磁場を形成する。具体的には、所定の位置にステータス表示部材20を配置した際に、ステータス表示部材20の向きに応じて、ステータス検出装置30が磁場の差異を検出可能な程度の大きさの磁場を形成する。マグネット22の種類は特に限定されず、市販の永久磁石等を使用することが可能である。
【0020】
本実施形態のステータス表示部材20の場合、マグネット22は、長方形状の主面を有する平板状の本体部21の周縁(主面の周囲を囲む縁部)のうち、一対の長辺のうちの一方の長辺に沿った端部近傍に取り付けられる。そのため、平板状であるステータス表示部材20は、マグネット22を取り付けるのに十分な厚みを有することが望ましい。マグネット22の配置は、後述のステータス検出装置30に対して所定の位置となるようにステータス表示部材20を配置し、且つ、ステータス表示部材20による周囲への表示内容を変更した場合に、マグネット22の位置が変更されるような配置となっている。この点は後述する。
【0021】
なお、ステータス表示部材20の主面20a及び20bには、それぞれ、ステータスに関する文字列T1,文字列T2が記載されている。本実施形態のステータス表示部材20では、文字列T1として、対象物が使用中である(占有中である)ことを示す文字列「使用中です in use」が示されていて、文字列T2として、対象物が空席である(占有していない)ことを示す文字列「空席です vacant」が示されている。このように、主面20a及び20bには、それぞれ互いに異なるステータスに係る情報が表示されている。本実施形態では、主面20aにおける文字列T1が第1ステータスに係る表示であり、主面20bにおける文字列T2が第2ステータスに係る表示である場合について説明する。なお、主面20a,20bをそれぞれ互いに異なる色とすることで、ステータスの違いを表示する態様としてもよい。このように、ステータスを表示する手法は、文字列に限定されず、図形・パターン・色等を用いてもよい。また、上記の2つのステータスは一例であって、用途によって適宜変更され得る。一例として、2つのステータスを「予約あり」「予約なし」というように設定をしてもよい。
【0022】
文字列T1,T2は、いずれも占有に関する情報を示す文字列であるが、ステータス表示部材20をステータス検出装置30に設置する際の上下方向を示すものでもある。一例として、文字列T1,T2が読み取り可能となるようにステータス表示部材20を配置することで、ステータス検出装置30が占有状況を適切に検出することが可能となる。
【0023】
次に、ステータス検出装置30について説明する。図3(a)及び図3(b)に示すように、ステータス検出装置30は、マグネットセンサ31と、通信部32と、本体部33と、を有する。上述の通り、マグネットセンサ31は、周囲の磁場を検出する機能を有する。また、通信部32は、マグネットセンサ31による磁場の検出結果をサーバ40に対して送信する機能を有する。通信部32は、定期的にサーバ40に対してマグネットセンサ31による磁場の検出結果を送信する構成としてもよいし、磁場が変化したことを検出したタイミングでその情報をサーバ40に対して送信する構成としてもよい。このように、通信部32によるサーバ40への送信タイミングは適宜変更され得る。
【0024】
なお、ステータス検出装置30の通信部32とサーバ40との間の通信を中継するためのゲートウェイ装置が設置されてもよい。また、この場合、通信部32は、ゲートウェイ装置と近距離無線通信(例えば、BLE(Bluetooth Low Energy)等)を行うための通信モジュールであってもよい。この場合、ネットワークNは、ステータス検出装置30とゲートウェイ装置との間の無線通信ネットワーク(BLEネットワーク)と、ゲートウェイ装置とサーバ40との間の有線又は無線の通信ネットワークと、を含んで構成され得る。
【0025】
本体部33は、ステータス表示部材20を所定の位置に配置するための凹部33aと、マグネットセンサ31及び通信部32を収容する収容部33bとを含んで構成される。このように、凹部33aは、ステータス表示部材20を所定位置に配置するための表示部材支持部として機能する。凹部33aは、ステータス表示部材20に対応した大きさとされている。そのため、凹部33a内にステータス表示部材20の下端を挿入することで、ステータス表示部材20を所定位置に安定して配置することができる。本実施形態の場合、ステータス表示部材20の長手方向(長辺に沿った方向)が水平方向となり、短手方向(短辺に沿った方向)が上下方向となった状態で、ステータス表示部材20を凹部33aに挿入することができる。
【0026】
さらに、本体部33は、設置されたステータス表示部材20の表面(表示したいステータス)を明確にする機能を有する。マグネットセンサ31を収容する収容部33bが凹部33aよりも高さのある構成とすることにより、ステータス表示部材20を凹部33aに配置した際に、収容部33b側がステータス表示部材20の背面側を表側よりも多く遮蔽する。これにより本体部33は、設置されたステータス表示部材20のどちらが表面でどちらが背面(表示したくないステータスを示す面)であるか、誰が見ても直感的にわかるようにできる。また、凹部33aの深さを調整することで、ステータス表示部材20は垂直方向に対して10°程度傾いた状態で(図4(c)参照)、ステータス検出装置30によって支持された状態とすることができる。このように、周囲に提示する(表示する)ステータスが記載された主面を上方から視認可能なように、垂直方向に対して傾斜させることで、周囲に提示したいステータスが一対の主面20a,20bのどちらに表示されたものであるかをよりわかりやすくすることができる。
【0027】
ステータス表示部材20をステータス検出装置30と組み合わせて使用するときのステータス表示部材20とステータス検出装置30(特にマグネットセンサ31)との位置関係は、ステータスを適切に検出するために重要である。そのため、ステータス検出装置30の凹部33aのように、ステータス検出装置30によってステータス表示部材20の配置(使用時に配置すべき位置)を固定し、その位置でステータス表示部材20を支持する構造とされてもよい。凹部33aはその一例であって、ステータス表示部材20を所定の位置(使用時の位置)で支持するための構造等は特に限定されない。
【0028】
収容部33bは、マグネットセンサ31及び通信部32を内部に収容している。収容部33bの形状は特に限定されない。マグネットセンサ31は、収容部33bの所定の位置に固定される。本実施形態では、収容部33bの内部にマグネットセンサ31及び通信部32が収容されていて、外部からはマグネットセンサ31及び通信部32が視認できない状態を示しているが、この状態には限定されず、例えば、マグネットセンサ31及び通信部32は外部に露出していてもよい。ステータス検出装置30では、少なくともいずれか一方の主面を表にして凹部33aにステータス表示部材20を収容したときにのみ、ステータス表示部材20のマグネット22からの磁場をマグネットセンサ31によって検出可能であって、且つ、通信部32による通信を遮らない状態であればよい。
【0029】
図4(a)~(c)では、ステータス表示部材20とステータス検出装置30とを組み合わせて使用する場合の使用例を示している。なお、図4(a)、(b)では、簡単のため通信部32の表示を省略している。
【0030】
図4(a)では、ステータス表示部材20の主面20aが前面(表)となる向きで、ステータス表示部材20がステータス検出装置30の凹部33a内に設置された状態を示している。ステータス表示部材20は、マグネット22が取り付けられている側面が下端となる向きで、凹部33aに収容される。このとき、マグネット22とマグネットセンサ31との距離が近くなり、ステータス検出装置30のマグネットセンサ31は、マグネット22によって形成される磁場を検知することができる。したがって、マグネットセンサ31が磁場を検知していることを示す情報が、通信部32からサーバ40に対して送信される。つまり、ここでは、磁場を検知していることを示す情報は、主面20aに記載された「使用中」であるステータスを示す情報であるということになる。
【0031】
一方、図4(b)では、ステータス表示部材20の主面20bが前面(表)となる向きで、ステータス表示部材20がステータス検出装置30の凹部33aに設置された状態を示している。このとき、マグネット22とマグネットセンサ31の距離が遠くなり、ステータス検出装置30のマグネットセンサ31は、マグネット22によって形成される磁場を検知することができない(検出不可となっている)。したがって、マグネットセンサ31が磁場を検知していないことを示す情報が、通信部32からサーバ40に対して送信される。つまり、ここでは、磁場を検知していないことを示す情報は、主面20bに記載された「空席」であることを示すステータスを示す情報であるということになる。
【0032】
このように、ステータス検出装置30では、ステータス表示部材20をどの向きで凹部33a内の所定の位置に配置するかによって、マグネットセンサ31がマグネット22による磁場を検知するか否かが変わる。そして、マグネットセンサ31がマグネット22による磁場を検知したか否かを特定する情報が、通信部32からサーバ40へ送られる。つまり、マグネットセンサ31が磁場を検知したか否かを特定する情報が、ステータスを示す情報(占有状況を示す情報)としてステータス検出装置30からサーバ40へ送信される。
【0033】
上述したように、ステータス表示部材20を所定の位置に設置した際、主面20aが向いている向きを変更することで、マグネット22とステータス検出装置30との距離が変更される。このとき、主面20aが表を向いて設置される状態と主面20bが表を向いて設置される状態とで、マグネットセンサ31が磁場を検出可能な範囲に入るか否かが異なるようにする必要がある。つまり、ステータス表示部材20のサイズは、マグネットセンサ31が磁場を検出可能な範囲(性能)に応じて設計される必要がある。本実施形態においては、ステータス表示部材20の上下方向(設置した際の上下方向)は主面20a,20bいずれも同じであり、いずれの条件においてもマグネット22は下方となるように設定されている。したがって、主面20a,20bのいずれを表に向けて設置したとしてもマグネット22は下部に位置するため、ステータス表示部材20の下辺の長さが、マグネットセンサ31が磁場を検出可能な範囲に依存するともいえる。このように、ステータス表示部材20の向きに応じて、マグネットセンサ31が磁場を検出可能な状態と検出不可能な状態とが切り替えられるように、ステータス表示部材20の形状、マグネット22の取り付け位置、マグネットセンサ31の性能等は適宜設定され得る。
【0034】
[サーバ]
次に、サーバ40について説明する。サーバ40は、図1に示されるように、ステータス通知装置10から送信されるステータス検出結果をする機能を有する受信部41、受信部41において受信されたステータス検出結果に基づいてデータベース44を更新する機能を有する更新部42、ユーザ端末60等からの要求に基づいてデータベース44で保持する情報を出力する機能を有する出力部43、及び、データベース44を含んで構成される。
【0035】
図5は、サーバ40のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。図5に示されるように、サーバ50は、物理的には、プロセッサである一以上のCPU(Central Processing Unit)101と、一以上のROM(Read Only Memory)102と、主記憶装置である一以上のRAM(Random Access Memory)103と、補助記憶装置であるHDD(Hard Disk Drive)104と、例えばネットワークNと通信を行うための通信インタフェース等の通信部105と、を含むコンピュータシステムとして構成され得る。例えば、CPU101が、HDD104に予め格納されている処理プログラムをRAM103に読み出して実行することにより、CPU101の制御のもとで各ハードウェアが動作し、ROM102、RAM103及びHDD104におけるデータの読み出し及び書き込みが行われる。これにより、図5に示されるサーバ40の各機能が実現される。なお、ユーザ端末60も、図5に示されるサーバ40のハードウェアと同様のハードウェアによって構成され得る。
【0036】
サーバ40のデータベース44で保持される情報の例を図6に示す。図6に示されるように、データベース44では、ステータス検出装置30を特定する識別情報(図6では、端末IDとしている)に対応付けて、当該ステータス検出装置30が設置されている場所(図6では、デスク1、デスク小1等)と、当該場所の占有状況(空き状況)と、が対応付けられている。ステータス検出装置30の設置場所に関する情報は、ステータス検出装置30から送信される情報とは別に予め取得される。
【0037】
なお、このマグネットセンサ31による磁場の検知の有無と、対象物の占有状況との関係は予め特定されて、当該情報がサーバ40において保持されるものとする。具体的には上記の例では、マグネットセンサ31がマグネット22による磁場を検出するのは、ステータス表示部材20の主面20aを表示している状態、すなわち、対象物を使用中である状態を示すという対応関係が、サーバ40には保持されている。サーバ40では、受信部41がステータス検出装置30からマグネットセンサ31による磁場の検出状態を特定する情報を受信すると、上述のマグネットセンサ31による磁場を検知の有無と、対象物の占有状況との関係に基づいて、更新部42によって、情報が更新される。なお、図6に示す例では、例えば、端末IDがID001で特定されるステータス検出装置30では、マグネットセンサ31では磁場が検出されていないため、空き状況は「空席」とされ、端末IDがID002で特定されるステータス検出装置30では、マグネットセンサ31では磁場が検出されているため、空き状況は「使用中」とされている。
【0038】
[ユーザ端末]
ユーザ端末60は、例えば、対象物の占有状況を一括表示するために使用され得る。ユーザ端末60には、予めウェブブラウザ又は専用アプリケーション等がインストールされていてもよい。ユーザ端末60は、サーバ40との間で通信を行って、データベース44に保持される情報を取得し、ディスプレイ61に表示する。サーバ40は、ユーザ端末60からの要求に応じて、データベース44で保持される情報を送信する。送信する情報は、データベース44で保持される情報の全部でもよいし、ユーザ端末60から要求に基づいた一部の情報であってもよい。ユーザ端末60がサーバ40から情報を取得するタイミングは特に限定されないが、最新の情報を取得する目的から、定期的(例えば、数秒~数分おき)であってもよい。
【0039】
図7(a)、図7(b)には、ユーザ端末60のディスプレイ61における表示例を示している。図7(a)は、複数の対象物(本実施形態では、デスク)の総数と、そのうち空席である対象物の数と、をディスプレイ61に表示した例を示している。図7(a)に示す表示を実現しようとする場合、複数のステータス検出装置30の設置場所等の情報は不要である。したがって、全てのステータス検出装置30に関する空き状況を示す情報のみを取得して、その情報の中から一方のステータスを示す情報(ここでは、「空席」である情報)の数をカウントすることで、図7(a)に示す情報をディスプレイ61に表示することができる。一方、図7(b)は、複数の対象物(本実施形態では、デスク)それぞれについて、その配置を図示すると共に、各デスクに関する占有状況をディスプレイ61に表示した例を示している。図7(b)に示す表示を実現しようとする場合、複数のステータス検出装置30の設置場所等の情報が必要となる。さらに、対象物であるデスクのレイアウトの情報が必要となる。したがって、全てのステータス検出装置30に関して、それぞれの設置場所を特定する情報と、その空き状況を示す情報を取得して、これらを組み合わせて、図7(b)に示す情報をディスプレイ61に表示することができる。
【0040】
[ステータス管理方法]
本実施形態に係るステータス管理システム1を用いたステータス管理方法について、図8を参照しながら説明する。図8では1つのステータス通知装置10に含まれるステータス検出装置30のみを示しているが、複数のステータス通知装置10に含まれるステータス検出装置30のそれぞれが同様の動作を行う。
【0041】
まず、ステータス検出装置30のマグネットセンサ31を起動させることで、ステータス検出装置30がステータス表示部材20による磁場を検出するようになる(ステップS01)。ステータス検出装置30のマグネットセンサ31による磁力の検出にかかる情報は、定期的または磁場が変化したことを検出したタイミングで、通信部32を介してサーバ40に対して送信される(ステップS02)。サーバ40の受信部41では、ステータス検出装置30から磁場の検出に係る情報を受信すると、必要に応じて更新部42によってデータベース44の更新が行われる(ステップS03)。
【0042】
また、サーバ40の出力部43は、ユーザ端末60に対して、例えば定期的に空席状況に係る情報を送信する(ステップS04)。ユーザ端末60では、サーバ40からの送信される情報に基づいて、ディスプレイ61における表示内容を更新する(ステップS05)。これにより一連の処理が終了する。
【0043】
より具体的には、例えば、複数の対象物のうちの1つの対象物(例えば、1つのデスク)において、ステータス表示部材20の面の向きが変更されて、マグネットセンサ31がその変更による磁場の変化を検出したとする。この情報は、ステータス検出装置30の通信部32からサーバ40に対して送信され、サーバ40においてデータベース44が更新される。そして、このデータベース44において保持される情報が、サーバ40からユーザ端末60へ送信されて、ユーザ端末60のディスプレイ61において表示される。複数の対象物のそれぞれにおいて、占有状況は個別に変化し得る。したがって、ステータス表示部材20の配置は、複数のステータス通知装置10において個別に変更され得る。各ステータス検出装置30は、自装置のマグネットセンサ31における磁場の検出に係る情報をそれぞれサーバ40へ送信する。そして、サーバ40では、各ステータス検出装置30から送信される磁場の検出に係る情報に基づいてデータベース44に保持される情報を更新すると共に、ユーザ端末60に対して適宜送信する。この動作を繰り返すことで、ユーザ端末60では、複数の対象物における占有状況をリアルタイムに近い状況で把握することができる。
【0044】
[作用]
上記実施形態のステータス管理システム1及びステータス通知装置10では、第1ステータスを示す情報を提示する状態で、ステータス通知装置10のステータス表示部材20を所定位置に所定の向きで配置した場合には、ステータス表示部材20のマグネット22が形成する磁場がステータス検出装置30のマグネットセンサ31によって検出される。一方、第2ステータスを示す情報を提示する状態で、ステータス表示部材20を所定位置に配置した際には、マグネットセンサ31は磁場を検出しない構成とされている。そして、マグネットセンサ31による磁場の検出結果はステータス検出装置30からサーバ40に対して送信される。また、サーバ40において複数のステータス検出装置30からのマグネットセンサ31による磁場の検出結果が集約されて、対象物毎のステータスに関する情報がまとめられる。
【0045】
上記のステータス通知装置10によれば、対象物毎のステータスの提示に使用されるステータス表示部材20には、マグネット22が固定されているのみであって、電子回路等は使用されていない簡単な構成とされている。そのため、取り扱い性が高く、高い耐久性も実現され得る。また、ステータス検出装置30についても、マグネット22による磁場を検出するマグネットセンサ31とサーバ40との通信に使用される通信部32とを有していればよく、簡単な装置構成とすることができる。さらにステータス表示部材20は、それ自身が占有状況を周囲に提示する表示物としての機能も有する。このように、上記のステータス通知装置10は、対象物毎に設置される、対象物のステータスをサーバに通知するための装置構成をより簡単な構成としながら、対象物のステータスを検出し管理することが可能とされている。
【0046】
また、ステータス表示部材20は、第1ステータスを提示する場合には、所定位置において所定向きに配置することで、ステータス検出装置30のマグネットセンサ31が磁場を検出し得る。このとき、ステータス表示部材20は、第1ステータスを示す情報を提示するように所定位置にステータス表示部材を配置する際の向きを指定する情報を含んでいることで、操作者は、向きを適切にした状態でステータス表示部材20を所定位置に配置することが可能となる。したがって、対象物のステータスをより正確に検出し管理することが可能となる。
【0047】
なお、ステータス表示部材20の一方の主面20aに表示された、第1ステータスを示す情報が、所定位置にステータス表示部材を配置する際の向きを指定する情報であってもよい。この場合、例えば、ステータス表示部材20の操作者は、第1ステータスを示す情報を参照しながら、ステータス表示部材20の向きを適切に調整しながら、ステータス表示部材20を所定位置に配置することができる。したがって、対象物のステータスをより正確に検出し管理することが可能となる。
【0048】
また、上記のステータス検出装置30のように、ステータス表示部材20を所定位置に配置するための表示部材支持部を含んでいてもよい。この場合、ステータス検出装置30の表示部材支持部が、マグネットセンサ31による磁場の検出に適した位置で、ステータス表示部材20を支持することができる。したがって、対象物のステータスをより正確に検出することが可能となる。
【0049】
なお、表示部材支持部は、ステータス表示部材20を所定位置に配置した際に、ステータス表示部材20の下端を収容する凹部33aを含んでいてもよい。このとき、マグネットセンサ31は、凹部33aの長手方向に沿った一方の端部近傍に固定されていてもよい。この場合、ステータス表示部材20は、第1ステータスを示す情報を提示する際には、第2ステータスを示す情報を提示する際と比較して、マグネット22とマグネットセンサ31が接近した状態で、凹部33aに収容される構成としてもよい。この場合、凹部33aに対してステータス表示部材20の下端を収容する構成とすることで、ステータス表示部材20を所定位置に適切に配置することができる。また、マグネットセンサ31が凹部33aの長手方向に沿った一方の端部近傍に固定されていてもよい。この場合、第1ステータスを示す情報を提示する際には、第2ステータスを示す情報を提示する際と比較して、磁石と磁気センサが接近した状態で凹部に収容されてもよい。このような構成とした場合、第1ステータスを示す情報を提示する状況では、マグネットセンサ31が磁場を検出しやすくなるため、ステータスに応じて磁場の違いを適切に検出することが可能となる。
【0050】
ステータス表示部材20におけるマグネット22の取り付け位置は、ステータス表示部材20を所定位置に配置した際に、凹部33a内に収容される位置となるように設定してもよい。この場合、所定位置にステータス表示部材20を配置した際に、ステータス表示部材20のマグネット22が凹部33a内に入り込んで周囲からマグネット22が見えづらくなることから、外観が良好となる。なお、図4に示すように、第1ステータスを示す情報を提示する際と、第2ステータスを示す情報を提示する際と、の両方において、マグネット22が凹部33a内に入り込むような構成とすると、マグネット22がより目立たない構成となる。
【0051】
表示部材支持部は、周囲に提示するステータスが記載された主面を上方から視認可能なように、ステータス表示部材20を垂直方向に対して傾斜させた状態で支持してもよい。このような構成とすることで、ステータス表示部材20が周囲に提示しているステータスがより明確となるため、周囲の人がステータスを認識しやすくなる。なお、傾斜させる角度としては、上記実施形態で説明した10°を含む5°~30°程度とすることで、周囲からの視認性をより高めることができる。
【0052】
[変形例]
以上、本開示の実施形態について説明してきたが、本開示は上記の実施形態に限定されず、種々の変更を行うことができる。
【0053】
例えば、上記実施形態では、ステータス検出装置30がステータス表示部材20を支持するための凹部33a(表示部材支持部)を有している構成について説明したが、ステータス検出装置30とは別体の部材が表示部材支持部としての機能を有していてもよい。また、ステータス検出装置30がステータスを検出する際にステータス表示部材20を配置する「所定位置」とは、マグネットセンサ31に対するステータス表示部材20との配置を規定するものである。したがって、表示部材支持部に代えて、ステータス表示部材20の配置を規定するマーキング等によって所定位置を規定する構成としてもよい。また、ステータス表示部材20の操作者等が所定位置を把握できるのであれば、所定位置を指定するための部材等は省略してもよい。この場合、ステータス表示部材20を所定の位置に配置した際には、ステータス表示部材20の一対の主面のうちのいずれの面が表であるか(表示したいステータスであるか)を示す提示面が明確になるようにすることが望ましい。例えば、ステータス表示部材20の背面側(表示したいステータスが記載された面とは逆側)を壁に接着させることによって、提示面を明確にすることなどが考えられる。
【0054】
また、第1ステータスまたは第2ステータスを示す情報を提示する際のステータス表示部材20の向きを特定する情報は、上記の文字列T1,T2等のようなステータス表示部材20の表示内容に限定されない。例えば、ステータス表示部材20の外形等を利用して、ステータス表示部材20を所定位置に配置する際の向きを指定してもよい。具体的には、ステータス表示部材20のうち下端となるように配置すべき側面を平面状とし、そのほかの側面を曲面等によって形成することで、所定の向きにしないとステータス表示部材20を配置できなくする方法等が挙げられる。
【0055】
また、ステータス表示部材20におけるマグネット22の配置は、上記実施形態に限定されない。ステータス表示部材20が周囲に提示するステータスを変更したときに、マグネットセンサ31とマグネット22との位置関係が変更され、磁場の検出可否の状況が変化する条件であればマグネット22の位置を変更してもよい。また、マグネット22の位置と、マグネットセンサ31の感度(検出感度)と、を調整することで、上記の構成を実現してもよい。
【0056】
上記実施形態では、サーバ40とユーザ端末60とがある場合について説明したが、サーバ40は、ユーザ端末60と一体的に構成されていてもよい。つまり、ユーザ端末60がデータベース44を含んだ構成であってもよく、ステータス検出装置30における磁場の検出結果はユーザ端末60に送信される構成であってもよい。
【符号の説明】
【0057】
1…ステータス管理システム、10…ステータス通知装置、20…ステータス表示部材、20a,20b…主面、21…本体部、22…マグネット(磁石)、30…ステータス検出装置、31…マグネットセンサ(磁気センサ)、32…通信部、33…本体部、33a…凹部(表示部材支持部)、33b…収容部、40…サーバ、44…データベース、50…サーバ、60…ユーザ端末。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8