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  • 特開-ペットフード 図1
  • 特開-ペットフード 図2
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023032844
(43)【公開日】2023-03-09
(54)【発明の名称】ペットフード
(51)【国際特許分類】
   A23K 20/163 20160101AFI20230302BHJP
   A23K 50/40 20160101ALI20230302BHJP
【FI】
A23K20/163
A23K50/40
【審査請求】未請求
【請求項の数】2
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021139178
(22)【出願日】2021-08-27
【新規性喪失の例外の表示】新規性喪失の例外適用申請有り
(71)【出願人】
【識別番号】521541985
【氏名又は名称】株式会社誠刀
(74)【代理人】
【識別番号】100166589
【弁理士】
【氏名又は名称】植村 貴昭
(72)【発明者】
【氏名】齊藤 欽也
【テーマコード(参考)】
2B005
2B150
【Fターム(参考)】
2B005AA06
2B150AA06
2B150AB03
2B150AB10
2B150AE02
2B150DC14
2B150DC15
2B150DC16
(57)【要約】
【課題】ペットの健康な膝関節を維持することを可能とするペットフードを提供する。
【解決手段】ECM・E、デキストリン、及び、フラクトオリゴ糖を含み、包装された顆粒とすることにより、ペットの健康な膝関節を維持することを可能とするペットフードを提供することができる。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ECM・E、デキストリン、及び、フラクトオリゴ糖を含む
ことを特徴とするペットフード。
【請求項2】
包装された顆粒である
ことを特徴とする請求項1に記載のペットフード。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ペットフードに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、様々なペットフードが提案されている(例えば下記特許文献1参照)。
【0003】
飼い犬や飼い猫(以下、ペットと呼称)は、5~7才の頃から老化が始まると言われている。老化が始まると、若い頃よりもエネルギーを必要としなくなる分、自然に食事量が減り、加齢により内臓の機能も低下する。そのため、健康な膝関節を維持するための十分な栄養素を補給することが、次第に難しくなっていく。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特表2003-518938号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ペットが健康な膝関節を維持することができなくなると、運動をしづらく散歩もしなくなることがある。また、日中もずっと寝てばかりで運動不足になることで、筋肉が落ちて余計に動かなくなり、膝関節の老化が余計に進んでしまうといった悪いスパイラルに陥ってしまう。
【0006】
上述の課題に鑑み、本発明では、ペットの健康な膝関節を維持することを可能とするペットフードを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の第1の観点におけるペットフードによれば、
ECM・E、デキストリン、及び、フラクトオリゴ糖を含む
ことを特徴とする。
【0008】
より好ましくは、
包装された顆粒である
ことを特徴とする。
【発明の効果】
【0009】
本発明に係るペットフードによれば、ペットの健康な膝関節を維持することを可能とする。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】本発明の実施例に係るペットフードの配合成分を示す表である。
図2】本発明の実施例に係るペットフードの製造工程を説明するフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下では、本発明に係るペットフードについて、実施例により図面を用いて説明する。
【実施例0012】
本実施例に係るペットフードは、顆粒のものであり、配合成分として、ECM・E、デキストリン、及び、フラクトオリゴ糖を有している。1包(1日分の摂取量)0.5g当たりの配合量は、一例として、ECM・Eが50.0mg、デキストリンが335.2mg、フラクトオリゴ糖が114.8mgである(図1の表参照)。
【0013】
ただし、本実施例に係るペットフードは、各成分が別々の顆粒として形成されるのではなく、1粒の顆粒のなかに各成分が混合されて含まれているものである。
【0014】
ECM・Eとは、ヒアルロン酸の一種である。ヒアルロン酸は、膝などの関節で潤滑油やクッションの役割をし、肌では水分の蒸発を防ぎ瑞々しさ保っているものである。しかしながらヒアルロン酸は、非常に吸収されにくい成分であるため外から補うのが難しい。
【0015】
そのようなヒアルロン酸を効率よく補うことができるよう研究・開発されたのがECM・Eである。ヒアルロン酸には製法により様々な種類があるが、ECM・Eは抜群の高吸収率を誇っている。
【0016】
ECM・Eは、国産の鶏の鶏冠から抽出した「細胞外マトリックス」と呼ばれる物質からできており、ヒアルロン酸にコラーゲン等のタンパク質や複数のムコ多糖類が絶妙なバランスで含まれており、優れた吸収力を発揮する。
【0017】
また、デキストリンは、甘藷又はトウモロコシ由来の食物繊維である。さらに、フラクトオリゴ糖は、さとうきび由来のものであってペットの食いつきを良くするためのものである。
【0018】
上述のような構成の本実施例に係るペットフードは、ベージュ色の顆粒であり、水分は5%以下である。また、一般生菌数は3000個/g以下となっている。
【0019】
以下では、本実施例に係るペットフードの製造工程について、図2のフローチャートを用いて説明する。
【0020】
ステップS1(混合)
ECM・E、デキストリン、及び、フラクトオリゴ糖を均一に混合する。
【0021】
ステップS2(流動層造粒)
混合されたECM・E、デキストリン、及び、フラクトオリゴ糖を水造粒する。
【0022】
ステップS3(篩過)
18~80メッシュにて篩過を行う。
【0023】
ステップS4(包装・梱包)
下流の品質確認試験を行ったうえで0.5g/包として分包する。
以上が、本実施例に係るペットフードの製造工程についての説明である。
【0024】
本実施例に係るペットフードによれば、通常のヒアルロン酸の80%以上の高吸収性を実現することができ、これにより、関節の健康を維持し、機敏な動きを長く持続することができる。また、それだけでなく、鮮やかな皮膚や毛並みの維持、及び、健康な歯茎の維持を実現することができる。さらに、低タンパク質であるため、カロリーを気にする必要がなくなる。
【0025】
なお、本発明に係るペットフードをペットに与える場合は、単体で与えてもよく、あるいは、他の餌やペット用ドリンクと混合させて与えるようにしてもよい。
【0026】
また本実施例においては、1包(1日分の摂取量)を0.5gとし、その配合量を、一例として、ECM・Eが50.0mg、デキストリンが335.2mg、フラクトオリゴ糖が114.8mgとしたが、本実施例は配合量をこれに限定するものではない。
【0027】
ただし、1包(1日分の摂取量)のうちECM・Eについては、好ましくは24mg~1200mgとする。
【0028】
その理由としては、ECM・Eは、人用のECM・E配合製品で最小の摂取設定料が100mgであり、これをもとに、人等価用量(HED)を用いて体重8kgの犬(序数1.8)の投与量をHED換算すると、100mg÷60kg×1.8×8kg=24mgとなる。
【0029】
また、人の臨床試験にて安全性が確認されている最大投与量は5000mgであり、これをもとに体重8kgの犬の投与量をHED換算すると、5000mg÷60kg×1.8×8kg=1200mgとなるためである。
【0030】
また、1包(1日分の摂取量)のうちECM・Eについて、より好ましくは48mg~1200mgであるものとする。
【0031】
48mgがより好ましいとする理由は、ECM・Eは、体重60kgの人に用いた際の効果が期待される最小の1日の摂取目安量が200mgであり、これをもとに体重8kgの犬の投与量をHED換算すると、200mg÷60kg×1.8×8kg=48mgとなるためである。
【産業上の利用可能性】
【0032】
本発明は、ペットフードとして好適である。
図1
図2