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特開2023-33013人材マッチングシステム、人材マッチング方法及びプログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023033013
(43)【公開日】2023-03-09
(54)【発明の名称】人材マッチングシステム、人材マッチング方法及びプログラム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 50/18 20120101AFI20230302BHJP
   G06Q 10/0631 20230101ALI20230302BHJP
   G06Q 30/0201 20230101ALI20230302BHJP
【FI】
G06Q50/18
G06Q10/06 302
G06Q30/02 300
【審査請求】未請求
【請求項の数】4
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021139446
(22)【出願日】2021-08-27
(71)【出願人】
【識別番号】520220641
【氏名又は名称】株式会社カケコム
(71)【出願人】
【識別番号】521381392
【氏名又は名称】株式会社PRクラウドテック
(74)【代理人】
【識別番号】100177220
【弁理士】
【氏名又は名称】小木 智彦
(72)【発明者】
【氏名】森川 照太
(72)【発明者】
【氏名】中島 謙一郎
【テーマコード(参考)】
5L049
【Fターム(参考)】
5L049CC11
5L049CC32
(57)【要約】
【課題】相談者が気楽に専門家に相談することを可能にするとともに、専門家に、新規開業場所に適した場所に関する情報を提供することを可能にする。
【解決手段】専門家と、相談者とをマッチングする人材マッチングシステムは、前記相談者から、相談内容を取得し、取得した前記相談内容に回答する前記専門家を検索し、検索した前記専門家の属性、相談方法、料金及び相談可能日時を出力し、前記相談者から、出力した前記専門家への相談申込を取得し、前記相談内容と、相談が申し込まれた前記専門家の所在地との相関関係を学習し、学習結果に基づいて、新規開業場所の候補地を特定し、特定した前記候補地を地図上に生成し、前記候補地を生成した地図を出力する。
【選択図】図1

【特許請求の範囲】
【請求項1】
専門家と、相談者とをマッチングする人材マッチングシステムであって、
前記相談者から、相談内容を取得する相談内容取得部と、
取得した前記相談内容に回答する前記専門家を検索する検索部と、
検索した前記専門家の属性、相談方法、料金及び相談可能日時を出力する専門家出力部と、
前記相談者から、出力した前記専門家への相談申込を取得する申込取得部と、
前記相談内容と、相談が申し込まれた前記専門家の所在地との相関関係を学習する所在地学習部と、
学習結果に基づいて、新規開業場所の候補地を特定する候補地特定部と、
特定した前記候補地を地図上に生成する候補地生成部と、
前記候補地を生成した地図を出力する候補地出力部と、
を備える人材マッチングシステム。
【請求項2】
前記候補地特定部が、複数の前記候補地を特定した場合、特定した各候補地の其々に、所定の条件に従った重み付けを行う重み付け部と、
を更に備え、
前記候補地配置部は、前記重み付けに応じた異なる表示態様により、前記複数の候補地の其々を、地図上に生成する、
請求項1に記載の人材マッチングシステム。
【請求項3】
専門家と、相談者とをマッチングするコンピュータが実行する人材マッチング方法であって、
前記相談者から、相談内容を取得するステップと、
取得した前記相談内容に回答する前記専門家を検索するステップと、
検索した前記専門家の属性、相談方法、料金及び相談可能日時を出力するステップと、
前記相談者から、出力した前記専門家への相談申込を取得するステップと、
前記相談内容と、相談が申し込まれた前記専門家の所在地との相関関係を学習するステップと、
学習結果に基づいて、新規開業場所の候補地を特定するステップと、
特定した前記候補地を地図上に生成するステップと、
前記候補地を生成した地図を出力するステップと、
を備える人材マッチング方法。
【請求項4】
専門家と、相談者とをマッチングするコンピュータに、
前記相談者から、相談内容を取得するステップ、
取得した前記相談内容に回答する前記専門家を検索するステップ、
検索した前記専門家の属性、相談方法、料金及び相談可能日時を出力するステップ、
前記相談者から、出力した前記専門家への相談申込を取得するステップ、
前記相談内容と、相談が申し込まれた前記専門家の所在地との相関関係を学習するステップ、
学習結果に基づいて、新規開業場所の候補地を特定するステップ、
特定した前記候補地を地図上に生成するステップ、
前記候補地を生成した地図を出力するステップ、
を実行させるためのコンピュータ読み取り可能なプログラム。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、専門家と、相談者とをマッチングする人材マッチングに有効な技術に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、司法の機能を充実し、国民の法的ニーズに応えるため、司法試験の合格者数が大幅に増加しているのに対して、新受の訴訟件数は、大幅に減少している。その結果、弁護士一人当たりの受任件数は、大幅に減少している。
パワハラ、いじめ、離婚問題、DV(Domestic Violence)、詐欺・消費者被害、インターネット被害等の法的トラブルは増加傾向にあるため、弁護士に聞きたいことや相談したいことは増加しているものの、法的トラブルを抱える相談者にとっては、様々な要因により、実際に弁護士に相談することが敷居の高いものであった。
【0003】
相談者は、弁護士に相談しようとする際、検索エンジンや人材マッチングサービスにより、弁護士を検索する等を行う。
このような人材マッチングサービスとして、例えば、特許文献1では、相談者が行った相談に対して、所定の条件を満たす弁護士からの回答が時系列に沿って表示される構成が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2017-73007号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、相談者が、弁護士に急に相談したいと思い検索エンジンにより弁護士を検索したとしても、どの弁護士が最適であるのかが不明であることに加えて、相談は、完全予約制であることから、急な相談には対応していないという問題があった。
また、従来の人材マッチングサービスは、無料相談に弁護士が回答し、そこから受任に繋げることを目的としているものがあるが、オンラインにより弁護士が回答を行うことが多いため、相談者の住所と、弁護士の所在地とが大きく離れている場合、実際の受任に繋がりにくいという問題があった。
そこで、本発明者らは、相談者が気楽に専門家に相談することを可能にするとともに、専門家に、新規開業場所に適した場所に関する情報を提供することを可能にする人材マッチングシステム、人材マッチング方法及びプログラムについて着想した。
【0006】
本発明は、相談者が気楽に専門家に相談することを可能にするとともに、専門家に、新規開業場所に適した場所に関する情報を提供することを可能にする人材マッチングシステム、人材マッチング方法及びプログラムを提供することを主な目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、専門家と、相談者とをマッチングする人材マッチングシステムであって、
前記相談者から、相談内容を取得する相談内容取得部と、
取得した前記相談内容に回答する前記専門家を検索する検索部と、
検索した前記専門家の属性、相談方法、料金及び相談可能日時を出力する専門家出力部と、
前記相談者から、出力した前記専門家への相談申込を取得する申込取得部と、
前記相談内容と、相談が申し込まれた前記専門家の所在地との相関関係を学習する所在地学習部と、
学習結果に基づいて、新規開業場所の候補地を特定する候補地特定部と、
特定した前記候補地を地図上に生成する候補地生成部と、
前記候補地を生成した地図を出力する候補地出力部と、
を備える人材マッチングシステムを提供する。
【0008】
本発明によれば、専門家と、相談者とをマッチングする人材マッチングシステムは、前記相談者から、相談内容を取得し、取得した前記相談内容に回答する前記専門家を検索し、検索した前記専門家の属性、相談方法、料金及び相談可能日時を出力し、前記相談者から、出力した前記専門家への相談申込を取得し、前記相談内容と、相談が申し込まれた前記専門家の所在地との相関関係を学習し、学習結果に基づいて、新規開業場所の候補地を特定し、特定した前記候補地を地図上に生成し、前記候補地を生成した地図を出力する。
【0009】
本発明は、システムのカテゴリであるが、方法及びプログラムであっても同様の作用、効果を奏する。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、相談者が気楽に専門家に相談することを可能にするとともに、専門家に、新規開業場所に適した場所に関する情報を提供することを可能にする
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】人材マッチングシステム1の概要を説明する図である。
図2】人材マッチングシステム1の機能構成を示す図である。
図3】人材マッチングシステム1が実行する弁護士DB作成処理のフローチャートを示す図である。
図4】弁護士DBの一例を模式的に示す図である。
図5】人材マッチングシステム1が実行する弁護士情報出力処理のフローチャートを示す図である。
図6】相談内容入力画面40の一例を模式的に示す図である。
図7】弁護士情報表示画面50の一例を模式的に示した図である。
図8】弁護士情報表示画面50の一例を模式的に示した図である。
図9】弁護士情報表示画面50の一例を模式的に示した図である。
図10】人材マッチングシステム1が実行する評価取得処理のフローチャートを示す図である。
図11】人材マッチングシステム1が実行するポイント付与処理のフローチャートを示す図である。
図12】人材マッチングシステム1が実行する相談時処理のフローチャートを示す図である。
図13】人材マッチングシステム1が実行する相談結果提供処理のフローチャートを示す図である。
図14】人材マッチングシステム1が実行する相談結果学習処理のフローチャートを示す図である。
図15】人材マッチングシステム1が実行する回答出力処理のフローチャートを示す図である。
図16】人材マッチングシステム1が実行する依頼時処理のフローチャートを示す図である。
図17】人材マッチングシステムが実行する所在地学習処理のフローチャートを示す図である。
図18】人材マッチングシステムが実行する候補地出力処理のフローチャートを示す図である。
図19】地図60上に生成した複数の候補地61の一例を模式的に示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、添付図面を参照して、本発明を実施するための形態(以下、実施形態)について詳細に説明する。以降の図においては、実施形態の説明の全体を通して同じ要素には同じ番号または符号を付している。
【0013】
[基本概念/基本構成]
図1は、人材マッチングシステム1の概要を説明するための図である。人材マッチングシステム1は、少なくともコンピュータ10を含む専門家と、相談者とをマッチングするシステムである。
【0014】
本実施形態は、一例として、専門家が弁護士であり、相談者が、法的トラブルを抱えた人物であり、相談者が弁護士に対して法的トラブルを相談するものとして説明するが、これに限られるものではなく、弁理士等その他の士業や、音楽家等の芸術家等にも適用可能である。また、相談者端末20及び弁護士端末30は、自身にインストールされた所定のアプリケーションを介して、必要な処理を行う。
また、本実施形態において、コンピュータ10は、相談者が所持する相談者端末20及び弁護士が所持する弁護士端末30とデータ通信可能に接続される。
【0015】
人材マッチングシステム1が、人材のマッチングを行う場合についての処理ステップについて、図1に基づいて説明する。
【0016】
コンピュータ10は、相談者から、相談内容を取得する(ステップS1)。
相談者端末20は、相談者から相談内容の入力を受け付ける。この相談内容は、相談の分類を意味するものであり、例えば、離婚・男女相談、交通事故、労働問題、詐欺被害、消費者被害、借金・債務整理、遺産相談、債権回収、国際・外国人問題、インターネット問題、犯罪・刑事事件、医療、不動産等の法的トラブルの分類である。相談者端末20は、表示部に表示したこれら分類に対するタップ操作等の入力による選択を受け付けることにより、相談内容の入力を受け付ける。分類に加えて、相談の具体的な内容を示す、例えばテキスト情報の入力を受け付けるようにしても良い。本実施形態においては具体的な内容の入力は受け付けず、分類の選択入力のみとしている。短時間で低価格の専門家相談を高品質に保つためには、専門家の無償対応時間を極力削減し、明瞭な時間課金を実現する必要がある。事前に相談内容の具体的な情報を集めると、相談者は専門家が事前検討することが当然のごとく期待する一方で、専門家が行う事前検討の時間を課金することは簡易なマッチングシステムにおいてはそぐわない。一方で、相談内容に関する情報が全く存在しないと、登録された弁護士から誰を推薦して良いか選択する手掛かりが少なすぎるので、上述したように、事前に定めた分類の選択だけを行い、適切な弁護士をリストアップする一次情報として用いる。本実施形態においては、分類の選択入力のみにとどめることで、相談者が専門家の事前検討を期待することがなく、結果的に相談者の満足度を向上させることができる。
相談者端末20は、入力を受け付けた相談内容を、コンピュータ10に送信する。
コンピュータ10は、この相談内容を受信することにより、相談者から、相談内容を取得する。
【0017】
コンピュータ10は、取得した相談内容に回答する専門家を検索する(ステップS2)。
コンピュータ10は、予め、専門家の属性(例えば、写真、名称、所属事務所名、所在地、注力分野)、相談方法(例えば、電話、オンライン、対面)、料金及び相談可能日時を対応付けて記憶したデータベース(以下、データベースを単にDBとも称す)を参照し、専門家を検索する。コンピュータ10は、DBにおける専門家の属性(注力分野)を参照し、今回取得した相談内容を注力分野とする専門家を検索する。
【0018】
コンピュータ10は、検索した専門家の属性、相談方法、料金及び相談可能日時を出力する(ステップS3)。
コンピュータ10は、DBを参照し、今回検索した専門家の属性、相談方法、料金及び相談日時を、相談者端末20に送信する。コンピュータ10は、検索結果が一の専門家のみである場合、この一の専門家の属性、相談方法、料金及び相談日時を送信し、検索結果が複数の専門家である場合、各専門家の属性、相談方法、料金及び相談日時を、其々送信する。
相談者端末20は、この専門家の属性、相談方法、料金及び相談日時を受信し、自身の表示部に表示する。
コンピュータ10は、相談者端末20に専門家の属性、相談方法、料金及び相談日時を表示させることにより、検索した専門家の属性、相談方法、料金及び相談可能日時を出力する。
【0019】
コンピュータ10は、相談者から、出力した専門家への相談申込を取得する(ステップS4)。
相談者端末20は、表示した専門家への相談申込の入力を受け付ける。この相談申込は、専門家の属性、相談方法、相談日時、相談時間等が含まれる。相談者端末20は、この相談申込を、コンピュータ10に送信する。
コンピュータ10は、この相談申込を受信することにより、相談者から、出力した専門家への相談申込を取得する。
【0020】
コンピュータ10は、この相談申込に基づいて、相談の予約の実行、料金の決済、相談方法に応じた相談者及び専門家への通知等の相談予約に必要な処理を実行する(ステップS5)。
【0021】
コンピュータ10は、相談内容と、相談が申し込まれた専門家の所在地との相関関係を学習する(ステップS6)。
コンピュータ10は、DBを参照し、相談が申し込まれた専門家の所在地を特定する。コンピュータ10は、相談内容と、この専門家の所在地の相関関係を学習する。学習方法の詳細は後述する。
【0022】
コンピュータ10は、学習結果に基づいて、新規開業場所の候補地を特定する(ステップS7)。
弁護士端末30は、専門家が希望する分野及び地域の入力を受け付け、受け付けた分野及び地域をコンピュータ10に送信する。
コンピュータ10は、この分野及び地域を受信し、学習結果と、この分野及び地域とに基づいて、新規開業場所の候補地を特定する。例えば、コンピュータ10は、この分野において、相談申込を多く受けた専門家の所在地の近傍を、候補地として特定する。
【0023】
コンピュータ10は、特定した候補地を地図上に生成する(ステップS8)。
コンピュータ10は、予め自身に記憶した地図や外部DB等から取得した地図上に、特定した候補地を生成する。この候補地は、例えば、アイコン、ピン、図形、テキストである。
【0024】
コンピュータ10は、候補地を生成した地図を出力する(ステップS9)。
コンピュータ10は、この地図を、弁護士端末30に送信する。
弁護士端末30は、この地図を受信し、自身の表示部に表示する。
コンピュータ10は、弁護士端末30にこの地図を表示させることにより、候補地を生成した地図を出力する。
【0025】
このような人材マッチングシステム1によれば、相談者が気楽に専門家に相談することを可能にするとともに、専門家に、新規開業場所に適した場所に関する情報を提供することが可能になる。
【0026】
[機能構成]
図2に基づいて、人材マッチングシステム1の機能構成について説明する。
人材マッチングシステム1は、少なくともコンピュータ10を備え、コンピュータ10が、相談者が所持する相談者端末20、弁護士が所持する弁護士端末30と、公衆回線網等のネットワーク9を介して、データ通信可能に接続されたシステムである。
人材マッチングシステム1は、上述したコンピュータ10、相談者端末20、弁護士端末30に加えて、その他の端末や装置類等が含まれていても良い。この場合、人材マッチングシステム1は、後述する処理を、上述したコンピュータ10、相談者端末20及び弁護士端末30に加えて、その他の端末や装置類等の何れか又は複数の組み合わせにより実行する。
【0027】
コンピュータ10は、専門家と相談者とをマッチングするサーバ機能を有するコンピュータやパーソナルコンピュータである。
コンピュータ10は、例えば、1台のコンピュータで実現されてもよいし、クラウドコンピュータのように、複数のコンピュータで実現されてもよい。本明細書におけるクラウドコンピュータとは、ある特定の機能を果たす際に、任意のコンピュータをスケーラブルに用いるものや、あるシステムを実現するために複数の機能モジュールを含み、その機能を自由に組み合わせて用いるものの何れであってもよい。
【0028】
コンピュータ10は、制御部として、CPU(Central Processing Unit)、GPU(Graphics Processing Unit)、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)等を備え、通信部として、他の端末や装置等と通信可能にするためのデバイス、相談者から相談内容を取得する相談内容取得部11、専門家の属性、相談方法、料金及び相談日時を出力する専門家出力部12、相談者から専門家への相談申込を取得する申込取得部13、地図を出力する候補地出力部14等を備える。
また、コンピュータ10は、記憶部として、ハードディスクや半導体メモリ、記憶媒体、メモリカード等によるデータのストレージ部を備える。
また、コンピュータ10は、処理部として、各種処理を実行する各種デバイス、相談内容に回答する専門家を検索する検索部15、相談内容と相談が申し込まれた専門家の所在地との相関関係を学習する所在地学習部16、新規開業場所の候補地を特定する候補地特定部17、候補地を地図上に生成する候補地生成部18等を備える。
【0029】
コンピュータ10において、制御部が所定のプログラムを読み込むことにより、通信部と協働して、弁護士情報取得モジュール、相談内容取得モジュール、弁護士情報出力モジュール、申込取得モジュール、評価取得モジュール、紹介受付モジュール、延長指示取得モジュール、提供指示取得モジュール、提供モジュール、利用可否取得モジュール、回答出力モジュール、依頼取得モジュール、希望取得モジュール、候補地出力モジュールを実現する。
また、コンピュータ10において、制御部が所定のプログラムを読み込むことにより、記憶部と協働して、弁護士DB記憶モジュール、弁護士記憶モジュール、ポイント記憶モジュール、相談結果記憶モジュール、学習結果記憶モジュール、一括記憶モジュールを実現する。
また、コンピュータ10において、制御部が所定のプログラムを読み込むことにより、処理部と協働して、弁護士DB作成モジュール、検索モジュール、相談予約実行モジュール、ポイント付与モジュール、割引モジュール、相談管理モジュール、延長指示取得判断モジュール、相談結果特定モジュール、利用可能判断モジュール、相談結果学習モジュール、回答生成モジュール、やり取り特定モジュール、相談取得モジュール、所在地特定モジュール、所在地学習モジュール、候補地特定モジュール、複数判断モジュール、候補地生成モジュール、重み付けモジュール、表示態様設定モジュールを実現する。
【0030】
相談者端末20は、相談者が所持する携帯電話、スマートフォン、タブレット端末、パーソナルコンピュータ等の端末装置であり、コンピュータ10と同様に、端末制御部として、CPU、GPU、RAM、ROM等を備え、通信部として、コンピュータ10と通信可能にするためのデバイス等を備え、入出力部として、画面やデータ等の入出力を実行する各種デバイス等を備える。
【0031】
弁護士端末30は、弁護士が所持する携帯電話、スマートフォン、タブレット端末、パーソナルコンピュータ等の端末装置であり、相談者端末20と同様の、端末制御部、通信部、入出力部を備える。
【0032】
以下、人材マッチングシステム1が実行する各処理について、上述した各モジュールが実行する処理と併せて説明する。また、以下の説明において、専門家は、弁護士であり、相談者は、法的トラブルの相談を行う人物であるものとして説明する。また、相談者端末20及び弁護士端末30は、其々、自身にインストールされた所定のアプリケーションにより処理の実行や端末の制御等を行うものである。
なお、本発明は、専門家が弁護士以外の場合であっても適用可能であることは言うまでもなく、相談内容も、専門家の種類に応じたものを用いることになる。
【0033】
[コンピュータ10が実行する弁護士DB作成処理]
図3に基づいて、コンピュータ10が実行する弁護士DB作成処理について説明する。同図は、コンピュータ10が実行する弁護士DB作成処理のフローチャートを示す図である。
【0034】
弁護士情報取得モジュールは、弁護士の属性、相談方法、料金、相談可能日時、申込期限を弁護士情報として取得する(ステップS10)。
属性は、上述した通り、写真、名称、所属事務所名、所在地、注力分野等の弁護士に関する個人情報等である。また、相談方法は、上述した通り、電話、オンライン、対面等の相談者が弁護士に対して相談する際の方法である。注力分野は上述した相談の分類と同じ項目を弁護士が選択入力することで登録する。オンラインの場合、所属する組織・事務所によって使用できるツールに制限がある場合があるので、複数のツールの中から「通常使うツール」を優先順位順に3種類ほど登録を受け付ける。料金は、相談方法毎の所定時間当たりの料金であり、例えば、10分当たりの金額、20分当たりの金額、30分当たりの金額である。相談可能日時は、弁護士が相談に対する回答を行える日時である。相談可能日時については、対応可能な曜日と時間枠をあらかじめ登録しておくこともできるし、それぞれの弁護士が自己のスケジュール管理に用いる例えばGoogleカレンダーやOutlookカレンダーといった外部のスケジュール管理ツールとデータ連携を構築しておくこともできる。申込期限は、弁護士が何時間前まで相談予約を受け付けるかの期限である。例えば48時間と設定しておくことで、48時間以内に迫った相談予約の際には候補から除外されるようになる。これによって、突然の予約を嫌う弁護士にとっての使い勝手が向上する。
弁護士端末30は、弁護士情報の入力を受け付け、受け付けた弁護士情報をコンピュータ10に送信する。
弁護士情報取得モジュールは、この弁護士情報を受信することにより、弁護士の属性、相談方法、料金、相談可能日時、申込期限を弁護士情報として取得する。
なお、弁護士情報は、上述した例に限らず、その他の情報が含まれていても良い。また、属性、相談方法、料金、相談可能日時、申込期限も、同様に、上述した内容に限らず、その他の内容が含まれていても良いし、上述した内容の内の一部であっても良い。
【0035】
弁護士DB作成モジュールは、取得した弁護士情報を紐付けた弁護士DBを作成する(ステップS11)。
弁護士DB作成モジュールは、取得した弁護士情報における属性、相談方法、料金、相談可能日時、申込期限を、其々紐付け、弁護士DBを作成する(図4参照)。弁護士DB作成モジュールは、弁護士情報を取得した弁護士毎に、弁護士DBを作成する。
なお、弁護士DB作成モジュールは、弁護士毎に、弁護士DBを作成するのではなく、複数の弁護士をまとめた弁護士DBを作成しても良い。
【0036】
[弁護士DB]
図4に基づいて、弁護士DB作成モジュールが作成する弁護士DBについて説明する。同図は、弁護士DB作成モジュールが作成する弁護士DBの一例を模式的に示した図である。
弁護士DB作成モジュールは、取得した弁護士毎に、属性、相談方法、料金及び相談可能日時、申込期限を紐付け、テーブル形式の弁護士DBを作成する。本実施形態では、弁護士DB作成モジュールは、写真、名称、性別、所属事務所名、所在地・面談可能エリア、注力分野、相談方法・料金(電話、オンライン、対面)、相談可能日時を其々紐付け、弁護士DBを作成する。
なお、弁護士DBは、上述した例に限らず、その他の形式であっても良い。
【0037】
図3に戻り、弁護士DB作成処理の続きを説明する。
弁護士DB記憶モジュールは、作成した弁護士DBを記憶する(ステップS12)。
【0038】
弁護士DBは、その内容を適宜、変更、修正又は追加等することが可能である。例えば、コンピュータ10は、弁護士DB作成処理を、再度実行することにより、弁護士情報の変更、修正又は追加等を取得した場合、この変更、修正又は追加等の内容に基づいて、弁護士DBの登録内容を変更、修正又は追加等することが可能である。特に、相談日時については、適宜、コンピュータ10が、弁護士情報の再取得等を行うことにより、変更、修正又は追加等することが望ましい。
【0039】
以上が、弁護士DB作成処理である。
コンピュータ10は、弁護士DB作成処理により作成し、記憶した弁護士DBを用いて、後述する処理を実行する。
【0040】
[コンピュータ10が実行する弁護士情報出力処理]
図5に基づいて、コンピュータ10が実行する弁護士情報出力処理について説明する。同図は、コンピュータ10が実行する弁護士情報出力処理のフローチャートを示す図である。弁護士情報出力処理は、上述した弁護士DB作成処理の後に行われる処理であり、上述した相談内容の取得処理(ステップS1)、専門家の検索処理(ステップS2)、専門家の属性、相談方法、料金及び相談可能日時の出力処理(ステップS3)、相談申込の取得処理(ステップS4)の詳細である。
【0041】
相談内容取得モジュールは、相談者から、相談内容を取得する(ステップS20)。
相談内容は、上述した通り、相談の分類を意味するものであり、離婚・男女相談、交通事故、労働問題、詐欺被害、消費者被害、借金・債務整理、遺産相談、債権回収、国際・外国人問題、インターネット問題、犯罪・刑事事件、医療、不動産等の法的トラブルの分類である。
相談者端末20は、相談内容入力画面40を自身の表示部等に表示し(図6参照)、相談内容の分類毎のアイコン41に対するタップ操作等の入力を受け付ける。相談者端末20は、入力を受け付けた相談内容と、この相談者の識別子(例えば、ID、名称、電話番号、端末の製造番号、端末のMACアドレス、端末のIPアドレス)とを、コンピュータ10に送信する。
相談内容取得モジュールは、この相談内容及び相談者の識別子を受信することにより、相談者から、相談内容を取得する。
【0042】
検索モジュールは、取得した相談内容に回答する弁護士を検索する(ステップS21)。
検索モジュールは、上述した弁護士DB作成処理により作成した弁護士DBを参照し、取得した相談内容に回答する弁護士を検索する。
検索モジュールは、弁護士DBを参照し、今回取得した相談内容を注力分野とする弁護士を検索する。例えば、検索モジュールは、今回取得した相談内容が、離婚・男女問題である場合、弁護士DBを参照し、この離婚・男女問題を注力分野とする弁護士を検索する。
検索モジュールは、一の弁護士のみを検索結果としても良いし、複数の弁護士を検索結果としても良い。更に、検索モジュールが、複数の弁護士を検索結果とする場合、全ての弁護士を検索結果としても良いし、所定の条件(例えば、料金の安さ、実績)に基づいて、そのうちの一部の弁護士を検索結果としても良い。弁護士の予定情報は、弁護士が入力するスケジュールに関するDBであり、独自に作成しても良いし、それぞれの弁護士が自己のスケジュール管理に用いる例えばGoogleカレンダーやOutlookカレンダーといった外部のスケジュール管理ツールからデータ連携で取得するものでも良い。相談者が希望日時を指定している場合、検索モジュールが検索結果を確定する直前に弁護士それぞれの最新のスケジュール情報を取得しなおし、相談者の希望する日時に1枠も空いている時間帯がない場合、検索結果から消去すると良い。
なお、検索モジュールは、予め相談者から取得した相談者の個人情報(例えば、住所、居所、年齢、性別)を加味して、弁護士を検索しても良い。例えば、検索モジュールは、相談内容に加えて、弁護士の所在地が相談者の住所から所定距離以内、相談者と同性といった相談者の個人情報による条件を加えて、弁護士を検索しても良い。
【0043】
弁護士情報出力モジュールは、検索した弁護士の属性、相談方法、料金及び相談可能日時を出力する(ステップS22)。
弁護士情報出力モジュールは、検索した弁護士の属性、相談方法、料金及び相談可能日時を弁護士情報として、相談者端末20に送信する。
相談者端末20は、この弁護士情報を受信し、弁護士情報表示画面50を自身の表示部に表示する(図7-9参照)。これらの弁護士情報表示画面50には、弁護士の属性、相談方法、料金、相談可能日時を一の画面とした状態が示されている。例えば縦方向にスワイプすることで、当該弁護士のさらに詳しい情報が表示されて良い。相談者端末20は、図7で示す弁護士情報表示画面50に対して、相談者から例えば横方向のスワイプ操作等の入力を受け付けることにより、図8又は図9で示す他の弁護士の弁護士情報画面50に遷移する。例えばタップやダブルタップによって、複数の候補弁護士の中から、気になる弁護士に一時的にフラグを立てても良い。
弁護士情報出力モジュールは、この弁護士情報表示画面50を、相談者端末20に表示させることにより、検索した弁護士の属性、相談方法、料金及び相談可能日時を一の画面として出力する。
相談者は、弁護士情報表示画面50を閲覧することにより、弁護士に相談する際に必要な情報をまとめて把握することが可能となる。
【0044】
申込取得モジュールは、相談者から、出力した弁護士への相談申込を取得する(ステップS23)。
相談者端末20は、相談者から、弁護士への相談申込の入力を受け付ける。この相談申込は、例えば、上述した弁護士情報表示画面50に対する入力を受け付けることにより行われる。相談者端末20は、相談方法、料金及び相談可能日時に対する入力を受け付けることにより相談申込の入力を受け付ける。すなわち、相談者端末20は、弁護士情報表示画面50に表示中の弁護士を相談相手とし、この弁護士に、入力を受け付けた相談方法、金額、及び日時で相談を行う入力を、相談申込として受け付けることになる。
相談者端末20は、入力を受け付けた相談申込をコンピュータ10に送信する。
申込取得モジュールは、この相談申込を受信することにより、相談者から、出力した弁護士への相談申込を取得する。
【0045】
相談予約実行モジュールは、取得した相談申込に基づいて、相談予約に必要な処理を実行する(ステップS24)。
相談予約実行モジュールは、取得した相談申込に基づいて、相談の申し込みがなされた弁護士に相談の予約の実行、料金の決済、相談方法や相談日時等に応じた相談者及び弁護士への通知等の相談予約に必要な処理を実行する。また、弁護士の予定管理ツールに新たな相談予約を入力し、Webによる相談が予約されている場合に、弁護士が事前に選択したWeb会議システムを予約日時に設定する。この相談に必要な処理は、これらに限らず、それ以外の処理がなされても良いし、これらの処理の一部のみがなされても良い。また、相談予約の実行、料金の決済、相談者及び弁護士のへ通知に関する処理は、一般的な処理であれば良く、詳細な説明は省略する。なお、この段階で弁護士個人の予約受付の確認を行っても良いが、本実施形態においては、この段階では弁護士個人の予約確認はとらない。本人の予約確認を取るためには、所定の時間が必要である。本実施形態においては、弁護士本人の予約確認の時間を要することなく、相談者の予約をその場で決定することができる。相談予約実行モジュールは、弁護士端末30に予約の通知を行い、弁護士が登録したスケジュール管理ツールに予約された相談の日時を登録するとともに、弁護士の予約承諾の入力を受け付ける。相談予約実行モジュールは、予約された相談日時の例えば72時間などの所定時間前までに弁護士の予約承諾入力がない場合には、相談者端末20に別の候補を提示するようにしても良い。
【0046】
弁護士記憶モジュールは、相談者と、相談が申し込まれた弁護士とを紐付けて記憶する(ステップS25)。
弁護士記憶モジュールは、相談者の識別子と、この弁護士の識別子とを紐付けて記憶するとともに、相談内容、相談方法、相談時間、相談開始日時等も併せて紐付けて記憶する。
【0047】
以上が、弁護士情報出力処理である。
なお、弁護士情報出力処理において、コンピュータ10は、今回相談申込を取得した相談者端末20から、再度、相談内容を取得し、上述したステップS21の処理を実行する際、上述したステップS25の処理により相談者に紐付けられた弁護士の中から、相談内容に回答する弁護士を検索しても良い。すなわち、ステップS21の処理により弁護士を検索した後、検索した弁護士の内、コンピュータ10は、再度相談内容を取得した相談者に紐付けられた弁護士を検索結果としても良いし、コンピュータ10は、ステップS21の処理による弁護士の検索を省略し、再度相談内容を取得した相談者に紐付けられた弁護士を検索結果としても良い。
【0048】
[コンピュータ10が実行する評価取得処理]
図10に基づいて、コンピュータ10が実行する評価取得処理について説明する。同図は、コンピュータ10が実行する評価取得処理のフローチャートを示す図である。評価取得処理は、上述した弁護士情報出力処理の後に行われる処理であり、具体的には、相談者が相談を行った後に、行われる処理である。
【0049】
評価取得モジュールは、相談者から、もしくは相談者と弁護士の双方から、相談相手に対する評価を取得する(ステップS30)。
相談者端末20は、相談者が法的トラブルの相談を行った弁護士に対する評価の入力を受け付ける。評価は、例えば、数字、記号又はテキストである。
相談者端末20は、入力を受け付けたこの弁護士に対する評価及びこの弁護士の識別子をコンピュータ10に送信する。
評価取得モジュールは、この弁護士に対する評価及びこの弁護士の識別子を受信することにより、相談者から、弁護士に対する評価を取得する。
弁護士端末30は、法的トラブルの相談を行った相談者に対する評価の入力を受け付ける。評価は、例えば、数字、記号又はテキストである。
弁護士端末30は、入力を受け付けたこの相談者に対する評価及びこの相談者の識別子をコンピュータ10に送信する。
評価取得モジュールは、この相談者に対する評価及びこの相談者の識別子を受信することにより、弁護士から、相談者に対する評価を取得する。
【0050】
弁護士DB記憶モジュールは、取得した弁護士に対する評価を記憶する(ステップS31)。
弁護士DB記憶モジュールは、弁護士DBを参照し、取得した弁護士の識別子と一致する弁護士に、取得した評価を紐付けて弁護士DBに記憶する。このとき、既に弁護士に評価が紐付けられて記憶している場合、評価の平均値の算出等の今回取得した評価と既に記憶した評価との間に何らかの処理を施したうえで、弁護士DBに紐付けて記憶する構成も可能である。例えば、評価が数字である場合、取得した評価と、既に記憶された評価との平均値を算出し、算出した評価の平均値を、弁護士に紐付けて弁護士DBに記憶する等の構成も可能である。
【0051】
コンピュータ10は、上述した弁護士情報出力処理において、上述したステップS31の処理により記憶した弁護士の評価を加味して、上述したステップS21の処理において、弁護士を検索しても良い。例えば、検索モジュールは、相談内容に加えて、弁護士DBに紐付けられた評価が最も高い弁護士、評価が所定の値以上の弁護士、評価に順位付等を行い、上位から所定人数の弁護士を、其々検索する等の構成も可能である。
【0052】
以上が、評価取得処理である。
【0053】
[コンピュータ10が実行するポイント付与処理]
図11に基づいて、コンピュータ10が実行するポイント付与処理について説明する。同図は、コンピュータ10が実行するポイント付与処理のフローチャートを示す図である。ポイント付与処理は、上述した処理や後述する処理の実行前後何れのタイミングで行われる処理である。
【0054】
紹介受付モジュールは、相談者から、他の相談者の紹介を受け付ける(ステップS40)。
紹介受付モジュールは、予め相談者毎に発行した紹介コード等を用いて、他の相談者の紹介を受け付ける。各紹介コードには、相談者の識別子等が紐付けられている。
相談者端末20は、発行された紹介コードを、他の相談者が所持する相談者端末20に送信する。相談者端末20は、この紹介コードを受信し、自身の表示部に表示する。相談者端末20は、この紹介コードに対する入力を受け付ける。相談者端末20は、受け付けた紹介コードをコンピュータ10に送信する。
紹介受付モジュールは、この紹介コードを受信し、紹介コードに紐付けられた相談者を特定することにより、相談者から、他の相談者の紹介を受け付ける。
なお、相談者から、他の相談者の紹介を受け付ける方法は、上述した例に限らず、その他の方法であっても良い。
【0055】
ポイント付与モジュールは、他の相談者を紹介した相談者にポイントを付与する(ステップS41)。
ポイント付与モジュールは、他の相談者を紹介した相談者に、紹介した人数や回数に応じてポイントを付与する。
【0056】
ポイント記憶モジュールは、相談者に付与したポイントを記憶する(ステップS42)。
ポイント記憶モジュールは、相談者に付与したポイントと、相談者の識別子とを対応付け、記憶する。このとき、過去にこの相談者に付与したポイントが存在する場合、過去に付与されたポイントに、今回付与したポイントを加算し、加算した結果を相談者の識別子に紐付けて記憶する。この結果、ポイント記憶モジュールは、相談者に付与したポイントを記憶する。
【0057】
ポイント記憶モジュールが記憶したポイントは、相談者が弁護士に相談を申し込む際の料金の割引に用いられる。具体的には、割引モジュールは、上述した弁護士出力処理において、上述したステップS23の処理において、相談者から、相談申込を取得した際、この相談申込における料金から、ポイント分の金額を割り引く。割引モジュールは、予め設定されたポイント分の金額を料金から割り引いても良いし、相談者が指定したポイント分の金額を料金から割り引いても良いし、相談者が所有する全てのポイント分の金額を料金から割り引いても良い。そして、上述したステップS24の処理において、相談予約実行モジュールは、割り引かれた金額の決済を実行する。
【0058】
以上が、ポイント付与処理である。
【0059】
[コンピュータ10が実行する相談時処理]
図12に基づいて、コンピュータ10が実行する相談時処理について説明する。同図は、コンピュータ10が実行する相談時処理のフローチャートを示す図である。相談時処理は、上述した弁護士情報出力処理の後に行われる処理であり、具体的には、相談者が相談を行っている最中及び相談の終了後に行われる処理である。
【0060】
相談管理モジュールは、現在日時が相談日時になったか否かを判断する(ステップS50)。
相談管理モジュールは、現在日時が、上述したステップS25の処理により記憶した相談日時になったか否かを判断する。
なお、相談管理モジュールは、この相談日時の所定時間前(例えば、1分前、3分前、5分前)になったか否かを判断する構成も可能である。このとき、コンピュータ10は、相談日時がもうすぐである旨の通知等を相談者端末20や弁護士端末30に出力する構成等も可能である。
相談管理モジュールは、現在日時が相談日時になっていないと判断した場合(ステップS50 NO)、相談日時になるまで、本処理を繰り返す。
【0061】
一方、相談管理モジュールは、現在日時が相談日時になったと判断した場合(ステップS50 YES)、相談管理モジュールは、相談を開始する(ステップS51)。
相談管理モジュールは、相談の開始とともに、弁護士端末30に例えば「開始時間ですが、参加されていますか?はい・いいえ」といった、弁護士の出席を確認する表示を行い、弁護士からの出席確認入力を促す。弁護士の出席が確認された場合、相談者が実際に出席したかどうかにかかわらず、実際に相談者が弁護士に相談を開始したものとみなし、相談時間の残り時間のカウントを開始する。更に、相談管理モジュールは、相談者端末20及び弁護士端末30に対して、相談を開始した旨の通知を出力しても良いし、相談方法に応じた内容を出力しても良いし、所定のタイミングで残り時間を出力しても良い。
【0062】
延長指示取得判断モジュールは、延長指示を取得したか否かを判断する(ステップS52)。
延長指示は、延長指示取得モジュールが、相談者端末20から取得するものである。相談者端末20は、相談者が所望した場合、現在行っている相談の相談時間の延長希望の入力を受け付ける。延長指示取得モジュールが延長希望の入力を受け付けると、延長指示取得判断モジュールに延長希望フラグを出力する。延長指示取得判断モジュールは相談中の弁護士のスケジュールを確認する。弁護士のスケジュールに次の予定が入力されている場合には、相談者端末20に「次の予定があります」と表示し、延長希望を却下する。弁護士のスケジュールに所定時間次の予定が入力されていない場合は、延長指示取得判断モジュールは、相談中の弁護士端末30に相談者が延長希望している旨を表示し、延長受け入れについて「はい・いいえ」の選択入力を受け付ける。弁護士が延長受け入れを「いいえ」で回答した場合は、上記同様、相談者端末20に「次の予定があります」と表示し、延長希望を却下する。弁護士が「はい」と選択回答した場合は、延長が可能であることを延長指示取得モジュールに送信する。延長指示取得モジュールは、相談者端末20から、相談者が指定する時間分、相談時間の延長の入力を受け付けても良いし、予め設定された所定時間(例えば、10分、20分、30分)分、相談時間の延長の入力を受け付けても良い。相談者端末20は、受け付けた延長の入力を延長指示としてコンピュータ10に送信する。また、相談開始時点で弁護士の最新の予定を確認し、次の予定が入力されている場合に、延長希望の入力受け付けの表示を行わないようにし、「弁護士には次の予定があります」といった時間内に相談を終わらせるように促す表示を行っても良い。
延長指示取得判断モジュールは、延長指示取得モジュールが、この延長指示を受信したか否かを判断する。
【0063】
延長指示取得判断モジュールは、延長指示を取得したと判断した場合(ステップS52 YES)、相談管理モジュールは、相談時間を延長する(ステップS53)。
相談管理モジュールは、カウントを開始した残り時間に、今回取得した相談時間分の時間を加算することにより、相談時間を延長する。併せて、コンピュータ10は、相談時間の延長を取得した際、延長に必要な料金の決済、相談時間の延長がなされた旨の通知の出力等を行う。
コンピュータ10は、相談時間の延長後、再度、上述したステップS52の処理を実行する。
【0064】
一方、延長指示取得判断モジュールは、延長指示を取得していないと判断した場合(ステップS52 NO)、相談管理モジュールは、相談時間が終了したか否かを判断する(ステップS54)。
相談管理モジュールは、カウント中の相談時間の残り時間がゼロになったか否かを判断することにより、相談時間が終了したか否かを判断する。
相談管理モジュールは、相談時間が終了していないと判断した場合(ステップS54 NO)、すなわち、カウント中の相談時間の残り時間がゼロでない場合、コンピュータ10は、再度、上述したステップS52の処理を実行する。
【0065】
一方、相談管理モジュールは、相談時間が終了したと判断した場合(ステップS54 YES)、すなわち、カウント中の相談時間の残り時間がゼロである場合、相談を終了する(ステップS55)。
相談管理モジュールは、相談の終了に伴い、相談時間が終了した旨の通知を、相談者端末20及び弁護士端末30に出力する。相談管理モジュールは、この通知を、相談者端末20及び弁護士端末30は、この通知に送信する。
相談者端末20及び弁護士端末30は、この通知を受信し、自身の表示部に表示する。
相談管理モジュールは、この通知を、相談者端末20及び弁護士端末30に表示させることにより、相談時間が終了した旨の通知を、相談者端末20及び弁護士端末30に出力する。また、相談管理モジュールは、相談時間が終了する例えば3分前と1分前に残り時間を相談者端末および弁護士端末30に表示させ、最後の10秒間は残りの秒数を表示させても良い。
【0066】
相談結果記憶モジュールは、相談者の相談内容と、弁護士からの回答とを相談結果として記憶する(ステップS56)。
ステップS56における相談内容は、相談内容の分類、相談者が送信したメールやチャット等のテキストや、相談時の相談者の映像及び音声等である。また、回答は、弁護士が送信したメールやチャット等のテキストや、相談時の弁護士の映像及び音声等である。
コンピュータ10は、テキスト、映像及び音声を、相談終了時、相談者端末20及び弁護士端末30から取得しておく。
相談結果記憶モジュールは、この相談者の相談内容と、弁護士からの回答とを紐付けて回答結果として記憶する。更に、相談結果記憶モジュールは、相談が行われた日時や相談者の識別子及び弁護士の識別子等をこの回答結果に紐付けて記憶する。
なお、相談結果記憶モジュールは、相談者や弁護士から、回答結果を記憶する許可が得られていない場合、回答結果を記憶せず、相談の終了とともに、処理を終了する構成も可能である。ここで、弁護士端末30に、相談者の評価に関する入力を促す表示を行ってもよい。例えば相談者があまりにも非論理的な持論に拘泥する等、優良顧客となりえないと弁護士が考える場合に低い評価結果とすることで、次回同じ相談者が本実施形態でのマッチングを行った時に、検索結果から削除し、同じ弁護士とマッチングさせないようにしても良い。
【0067】
以上が、相談時処理である。
コンピュータ10は、相談時処理により、記憶した相談結果を、相談者や弁護士からの要求に基づいて、相談者や弁護士に提供する構成も可能である。
【0068】
[コンピュータ10が実行する相談結果提供処理]
図13に基づいて、コンピュータ10が実行する相談結果提供処理について説明する。同図は、コンピュータ10が実行する相談結果提供処理のフローチャートを示す図である。相談結果提供処理は、上述した相談時処理の後に行われる処理である。
【0069】
提供指示取得モジュールは、相談結果の提供指示を取得する(ステップS60)。
この提供指示は、上述したステップS56の処理により記憶したこの相談者の相談結果のテキストや映像や音声等を、相談者に提供することを指示するものである。
相談者端末20は、相談者から、相談結果の提供指示の入力を受け付ける。相談者端末20は、提供指示及び相談者の識別子を、コンピュータ10に送信する。
提供指示取得モジュールは、この提供指示及び相談者の識別子を受信することにより、相談結果の提供指示を取得する。
【0070】
相談結果特定モジュールは、提供する相談結果を特定する(ステップS61)。
相談結果特定モジュールは、取得した相談者の識別子に基づいて、記憶した相談結果の内、この相談者の識別子に紐付けられた相談結果を特定する。ここで、相談結果特定モジュールは、相談結果に加えて、相談した弁護士の識別子や相談日時等の、相談結果を特定可能な情報を取得していた場合、特定した相談結果の内、更に、取得した情報に応じた相談結果を特定する。
【0071】
提供モジュールは、相談結果を提供する(ステップS62)。
提供モジュールは、特定した相談結果を、相談者端末20に送信する。
相談者端末20は、この相談結果を受信し、自身の表示部に表示、音声の出力等を行う。
提供モジュールは、相談者端末20に、相談結果を表示や出力等を行わせることにより、相談者に相談結果を提供する。次に、相談者端末20に、相談者から今回の相談における弁護士の評価(5段階等の簡易なものが良い)の入力を促す画面を表示する。
【0072】
以上が、相談結果提供処理である。
なお、上述した相談結果提供処理において、相談者から、提供指示を取得するものとして説明しているが、弁護士から提供指示を取得する構成であっても良い。この場合、この弁護士の識別子に基づいて、相談結果を特定し、この弁護士に相談結果を提供すれば良い。
【0073】
[コンピュータ10が実行する相談結果学習処理]
図14に基づいて、コンピュータ10が実行する相談結果学習処理について説明する。同図は、コンピュータ10が実行する相談結果学習処理のフローチャートを示す図である。相談結果学習処理は、上述した相談時処理の後に行われる処理である。
【0074】
利用可否取得モジュールは、相談者から、相談結果の利用可否を取得する(ステップS70)。
相談結果の利用可否は、相談内容とその回答とを他の相談者に対して利用可能にするか否かを意味するものである。この相談内容とその回答とを他の相談者に対して利用する場合、相談者の個人情報に該当する内容については、該当箇所の削除や該当箇所にモザイク等の他の相談者に判別がつかない形にする処理等が行われる。
相談者端末20は、相談結果の利用可否の入力を受け付ける。相談者端末20は、この利用可否及び相談者の識別子をコンピュータ10に送信する。
利用可否取得モジュールは、この利用可否及び相談者の識別子を取得することにより、相談者から、相談結果の利用可否を取得する。
【0075】
利用可能判断モジュールは、相談結果を利用可能であるか否かを判断する(ステップS71)。
利用可能判断モジュールは、取得した相談結果の利用可否が、利用否である場合、すなわち、相談結果を利用可能でない場合(ステップS71 NO)、本処理を終了する。
【0076】
一方、利用可能判断モジュールは、取得した相談結果の利用可否が、利用可である場合、すなわち、相談結果を利用可能である場合(ステップS71 YES)、相談結果学習モジュールは、相談結果を学習する(ステップS72)。
相談結果学習モジュールは、上述したステップS56の処理により記憶した相談結果の内、利用可を取得した相談者の識別子に紐付けられた相談結果を用いて、相談結果の学習を行う。学習の方法としては、教師有り学習、教師無し学習、強化学習等による機械学習や、畳み込みニューラルネットワーク、再起型ニューラルネットワーク、長・短期記憶等によるディープラーニング等が挙げられる。
相談結果学習モジュールは、例えば、記憶した相談内容とその回答とを教師ありデータとして学習し、これらの相関関係を学習する。相談結果学習モジュールは、相談内容や回答がテキストである場合、テキスト認識等を行うことにより、テキストを認識し、認識したテキストを用いて学習を行う。また、相談結果学習モジュールは、相談内容や回答が音声である場合、音声認識を行うことにより、音声を認識し、認識した音声を用いて学習を行う。
【0077】
学習結果記憶モジュールは、学習結果を記憶する(ステップS73)。
【0078】
以上が、相談結果学習処理である。
コンピュータ10は、この相談結果学習処理を、相談時処理が行われる度に実行することにより、相談結果を学習することになる。
【0079】
[コンピュータ10が実行する回答出力処理]
図15に基づいて、コンピュータ10が実行する回答出力処理について説明する。同図は、コンピュータ10が実行する回答出力処理のフローチャートを示す図である。
回答出力処理は、上述した相談結果学習処理の後に行われる処理であり、学習結果を用いる処理である。また、回答出力処理は、上述した弁護士情報出力処理に併せて行われる処理である。
【0080】
相談内容取得モジュールは、相談者から、相談内容を取得する(ステップS80)。
本処理により取得する相談内容は、上述したステップS20の処理における相談内容に加えて、相談内容の具体的な内容を示すテキスト等を含むものである。
相談者端末20は、上述したステップS20の処理における相談内容に加えて、相談内容の具体的な内容を示すテキスト等の入力を受け付ける。相談者端末20は、入力を受け付けた相談内容と、この相談者の識別子とを、コンピュータ10に送信する。
相談内容取得モジュールは、この相談内容及び相談者の識別子を受信することにより、相談者から、相談内容を取得する。
【0081】
回答生成モジュールは、相談結果の学習結果に基づいて、回答を生成する(ステップS81)。
回答生成モジュールは、取得した相談内容と、上述した相談結果学習処理による学習結果とに基づいて、相談内容に対する回答を生成する。回答生成モジュールは、取得した相談内容における相談内容の分類及びテキストと、学習結果とに基づいて、回答を生成する。
【0082】
回答出力モジュールは、生成した回答を出力する(ステップS82)。
回答出力モジュールは、上述したステップS22の処理において、コンピュータ10が弁護士情報を出力する際、生成した回答を併せて出力する。
回答出力モジュールは、生成した回答を相談者端末20に送信する。
相談者端末20は、この回答を受信し、自身の表示部に表示する。
回答出力モジュールは、相談者端末20に、生成した回答を表示させることにより、生成した回答を出力する。
【0083】
以上が、回答出力処理である。
【0084】
[コンピュータ10が実行する依頼時処理]
図16に基づいて、コンピュータ10が実行する依頼時処理について説明する。同図は、コンピュータ10が実行する依頼時処理のフローチャートを示す図である。
依頼時処理は、少なくとも上述した相談時処理の後に行われる処理である。
【0085】
依頼取得モジュールは、相談者から、相談を申し込んだ弁護士への正式な依頼を取得する(ステップS90)。
相談者端末20は、弁護士への正式な依頼を行うために必要な入力を受け付け、受け付けた内容、弁護士の識別子及び相談者の識別子を、コンピュータ10に送信する。
依頼取得モジュールは、この内容及び相談者の識別子を受信することにより、相談者から、相談を申し込んだ弁護士への正式な依頼を取得する。
【0086】
やり取り特定モジュールは、相談者と弁護士との間のやり取りを特定する(ステップS91)。
やり取り特定モジュールは、取得した相談者の識別子及び弁護士の識別子に基づいて、上述したステップS56の処理により記憶した相談結果の内、この相談者の識別子及び弁護士の識別子に紐付けられた相談結果を特定する。また、やり取り特定モジュールは、この相談結果の他に、この相談者の識別子及び弁護士の識別子が紐付けられた内容を記憶している場合、この内容も併せて特定する。
【0087】
一括記憶モジュールは、特定したやり取りを一括して記憶する(ステップS92)。
一括記憶モジュールは、特定したやり取りを、分散管理台帳を構成する複数の格納部に分散記憶する。
分散管理台帳の一例として、ブロックチェーン技術が挙げられる。本実施形態では、特定したやり取りの全てを関連付けて、各格納部に分散記憶させる。
なお、本実施形態では、分散管理台帳の一例として、ブロックチェーンを利用した形態について説明したが、本発明における分散管理台帳は、ブロックチェーンに限られるものではない。
また、一括記憶モジュールは、分散管理台帳以外の方法により、やり取りを一括して記憶する構成も可能である。
【0088】
以上が、依頼時処理である。
コンピュータ10は、この一括して記憶したやり取りを、相談者や弁護士からの要求に応じて、提供する構成も可能となる。この場合、相談者端末20や弁護士端末30からの要求に応じて、コンピュータ10は、一括した記憶したやり取りを、相談者端末20や弁護士端末30に送信することにより、この一括して記憶したやり取りを、相談者や弁護士からの要求に応じて、提供する。
【0089】
[コンピュータ10が実行する所在地学習処理]
図17に基づいて、コンピュータ10が実行する所在地学習処理について説明する。同図は、コンピュータ10が実行する所在地学習処理のフローチャートを示す図である。所在地学習処理は、上述した弁護士情報出力処理の後に行われる処理であり、上述した相談内容と専門家の所在地との相関関係の学習処理(ステップS6)の詳細である。
【0090】
相談取得モジュールは、相談内容及び相談が申し込まれた弁護士を取得する。(ステップS100)。
所在地学習処理における相談内容は、上述した専門家情報出力処理における相談内容と同様に、相談の分類である。
相談取得モジュールは、上述したステップS25の処理により記憶した弁護士の識別子及びこの弁護士が申し込まれた相談内容を取得する。
【0091】
所在地特定モジュールは、取得した弁護士の所在地を特定する(ステップS101)。
所在地特定モジュールは、上述した弁護士情報DBを参照し、今回取得した弁護士に紐付けられたこの弁護士の所在地を特定する。
【0092】
所在地学習モジュールは、相談内容と、特定した弁護士の所在地との相関関係を学習する(ステップS102)。
所在地学習モジュールが実行する学習の方法は、上述した相談結果学習処理と同様に、教師有り学習、教師無し学習、強化学習等による機械学習や、畳み込みニューラルネットワーク、再起型ニューラルネットワーク、長・短期記憶等によるディープラーニング等が挙げられる。
所在地学習モジュールは、例えば、相談内容の分類と、特定した弁護士の所在地とを教師ありデータとして学習し、これらの相関関係を学習する。
【0093】
学習結果記憶モジュールは、学習結果を記憶する(ステップS103)。
【0094】
以上が、所在地学習処理である。
コンピュータ10は、この所在地学習処理を、専門家情報出力処理が行われる度に実行することにより、相談内容と相談が申し込まれた弁護士の所在地との相関関係を学習することになる。
【0095】
[コンピュータ10が実行する候補地出力処理]
図18に基づいて、コンピュータ10が実行する候補地出力処理について説明する。同図は、コンピュータ10が実行する候補地出力処理のフローチャートを示す図である。
候補地出力処理は上述した所在地学習処理の後に行われる処理であり、学習結果を用いる処理である。また、候補地出力処理は、弁護士端末30等の要求に応じて実行される処理である。候補地出力処理は、上述した候補地特定処理(ステップS7)、候補地生成処理(ステップS8)、候補地出力処理(ステップS9)の詳細である。
【0096】
希望取得モジュールは、希望分野及び地域を取得する(ステップS110)。
希望分野は、上述した相談内容の分類と同様の、離婚・男女相談、交通事故、労働問題、詐欺被害、消費者被害、借金・債務整理、遺産相談、債権回収、国際・外国人問題、インターネット問題、犯罪・刑事事件、医療、不動産等である。また、希望地域は、地方名、都道府県名、市区町村名等である。
弁護士端末30は、希望する相談内容の分野及び希望する地域の入力を受け付け、受け付けた希望分野及び地域をコンピュータ10に送信する。
希望取得モジュールは、この希望分野及び地域を受信することにより、希望分野及び地域を取得する
【0097】
候補地特定モジュールは、学習結果と、取得した希望分野及び地域とに基づいて、新規開業場所の候補地を特定する(ステップS111)。
候補地特定モジュールは、上述した所在地学習処理による学習結果と、今回取得した希望分野及び地域とに基づいて、新たに、弁護士事務所を開業する新規開業場所の候補地を特定する。候補地特定モジュールは、例えば、取得した分野及び地域において、相談申込を多く受けた弁護士の所在地の近傍を、候補地として特定する。候補地特定モジュールは、この弁護士の所在地の近傍として、所定の範囲以内(例えば、半径100m以内、半径1km以内)の地点を候補地として特定する。この地点は、入居可能な建物や空き地等の弁護士事務所を新規開業可能な場所であることが望ましい。
なお、地点が、入居可能な建物や空き地等であるか否かについては、所定のウェブサイトやDB等を参照することにより確認しても良いし、それ以外の方法により確認しても良い。
【0098】
複数判断モジュールは、特定した候補地が複数存在するか否かを判断する(ステップS112)。
複数判断モジュールは、特定した候補地が複数存在しないと判断した場合(ステップS112 NO)、候補地生成モジュールは、特定した候補地を地図上に生成する(ステップS113)。
候補地生成モジュールは、予め自身に記憶した地図や外部DB等から取得した地図上に候補地を生成する。このとき、候補地生成モジュールは、特定した地点上に、候補地を生成する。生成する候補地は、上述した通り、アイコン、ピン、図形、テキスト等である。
候補地出力モジュールは、候補地を生成した地図を出力する(ステップS117)。ステップS117の詳細は、後述する。
【0099】
ステップS112の処理に戻り、候補地出力処理の続きを説明する。
複数判断モジュールは、特定した候補地が複数存在すると判断した場合(ステップS112 YES)、重み付けモジュールは、各候補地に対して、所定の条件に従って、重み付けを実行する(ステップS114)。
所定の条件は、例えば、相談申込の多い順である。また、所定の条件は、候補地に関連したものであっても良い。例えば、駐車場の有無、公共交通機関からの距離、賃料、地代、広さである。また、これらの各条件の内、何れかであっても良いし、複数の組み合わせであっても良い。
重み付けモジュールは、例えば、候補地の内、相談申込の多い順に、重み付けを実行し、各候補地を順位付けする。
【0100】
表示態様設定モジュールは、重み付けに応じた異なる表示態様を各候補地に設定する(ステップS115)。
表示態様設定モジュールは、例えば、重み付けが、重いものほど色を濃くし、軽いものほど色を薄くする等の色の濃淡という表示態様を各候補地に設定する。または、表示態様設定モジュールは、サーモグラフィのように、重いものから順に、赤、黄、緑、青の順に表示態様を設定する。この重み付けは、重いものほど、新規開業場所により適した地点であることを意図するものである。
【0101】
候補地生成モジュールは、各候補地を地図上に生成する(ステップS116)。
候補地生成モジュールは、予め自身に記憶した地図や外部DB等から取得した地図上に各候補地を生成する。このとき、候補地生成モジュールは、特定した各地点上に、各候補地を、重み付けに応じた異なる表示態様により生成する。生成する候補地は、上述した通り、アイコン、ピン、図形、テキスト等であり、これらを、上述したような色の濃淡、色の種類を用いて、重み付けを含める。具体的には、アイコンである場合、アイコン毎の色の濃淡を変更することにより、各候補地の表示態様を変更する(図19参照)。
図19に基づいて、候補地生成モジュールが、地図上に生成した候補地について説明する。同図は、候補地生成モジュールが、地図上に生成した候補地の一例を模式的に示す図である。同図において、候補地生成モジュールは、地図60上に、4箇所の候補地61を生成している。各候補地61は、色の濃淡が異なっており、色が濃いものほど、重み付けが重い(順位が高い)ものであり、候補地としてより適した地点であることを示している。
【0102】
図18に戻り、候補地出力処理の続きを説明する。
候補地出力モジュールは、候補地を生成した地図を出力する(ステップS117)。
候補地出力モジュールは、上述したステップS116の処理により候補地を生成した図19で示した地図60や、上述したステップS113の処理により候補地を生成した地図を、弁護士端末30に送信する。
弁護士端末30は、この地図を受信し、自身の表示部に表示する。
候補地出力モジュールは、この地図を、弁護士端末30に表示させることにより、候補地を生成した地図を出力する。
弁護士は、この地図を閲覧することにより、弁護士事務所の新規開業に適した候補地を容易に把握することが可能となる。
【0103】
以上が、候補地出力処理である。
【0104】
上述した各処理は、別個の処理として記載しているが、コンピュータ10は、上述した各処理の一部又は全部を組み合わせて実行する構成も可能である。また、コンピュータ10は、各処理において、説明したタイミング以外のタイミングであっても、その処理を実行する構成も可能である。
【0105】
上述した手段、機能は、コンピュータ(CPU、情報処理装置、各種端末を含む)が、所定のプログラムを読み込んで、実行することによって実現される。プログラムは、例えば、コンピュータからネットワーク経由で提供される(SaaS:ソフトウェア・アズ・ア・サービス)形態やクラウドサービスで提供されてよい。また、プログラムは、コンピュータ読取可能な記録媒体に記録された形態で提供されてよい。この場合、コンピュータはその記録媒体からプログラムを読み取って内部記録装置又は外部記録装置に転送し記録して実行する。また、そのプログラムを、記録装置(記録媒体)に予め記録しておき、その記録装置から通信回線を介してコンピュータに提供するようにしてもよい。
【0106】
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上述したこれらの実施形態に限るものではない。また、本発明の実施形態に記載された効果は、本発明から生じる最も好適な効果を列挙したに過ぎず、本発明による効果は、本発明の実施形態に記載されたものに限定されるものではない。
【0107】
(1)専門家(例えば、弁護士)と、相談者とをマッチングする人材マッチングシステムであって、
前記相談者から、相談内容を取得する相談内容取得部(例えば、相談内容取得部11、相談内容取得モジュール)と、
取得した前記相談内容に回答する前記専門家を検索する検索部(例えば、検索部15、検索モジュール)と、
検索した前記専門家の属性(例えば、写真、名称、所属事務所名、所在地、注力分野)、相談方法(例えば、電話、オンライン、対面)、料金及び相談可能日時を出力する専門家出力部(例えば、専門家出力部12、弁護士情報出力モジュール)と、
前記相談者から、出力した前記専門家への相談申込を取得する申込取得部(例えば、申込取得部13、申込取得モジュール)と、
前記相談内容と、相談が申し込まれた前記専門家の所在地との相関関係を学習する所在地学習部(例えば、所在地学習部16、所在地学習モジュール)と、
学習結果に基づいて、新規開業場所の候補地を特定する候補地特定部(例えば、候補地特定部17、候補地特定モジュール)と、
特定した前記候補地を地図上に生成する候補地生成部(例えば、候補地生成部18、候補地生成モジュール)と、
前記候補地を生成した地図を出力する候補地出力部(例えば、候補地出力部14、候補地出力モジュール)と、
を備える人材マッチングシステム。
【0108】
(1)の発明によれば、相談者が気楽に専門家に相談することを可能にするとともに、専門家に、新規開業場所に適した場所に関する情報を提供することを可能にする。
【0109】
(2)前記候補地特定部が、複数の前記候補地を特定した場合、特定した各候補地の其々に、所定の条件に従った重み付けを行う重み付け部(例えば、重み付けモジュール)と、
を更に備え、
前記候補地配置部は、前記重み付けに応じた異なる表示態様により、前記複数の候補地の其々を、地図上に生成する、
(1)に記載の人材マッチングシステム。
【0110】
(2)の発明によれば、専門家に、新規開業場所に適した場所に関する情報を提供することが可能となる。
【0111】
(3)専門家と、相談者とをマッチングするコンピュータが実行する人材マッチング方法であって、
前記相談者から、相談内容を取得するステップ(例えば、ステップS20)と、
取得した前記相談内容に回答する前記専門家を検索するステップ(例えば、ステップS21)と、
検索した前記専門家の属性、相談方法、料金及び相談可能日時を出力するステップ(例えば、ステップS22)と、
前記相談者から、出力した前記専門家への相談申込を取得するステップ(例えば、ステップS23)と、
前記相談内容と、相談が申し込まれた前記専門家の所在地との相関関係を学習するステップ(例えば、ステップS102)と、
学習結果に基づいて、新規開業場所の候補地を特定するステップ(例えば、ステップS111)と、
特定した前記候補地を地図上に生成するステップ(例えば、ステップS113、S116)と、
前記候補地を生成した地図を出力するステップ(例えば、ステップS117)と、
を備える人材マッチング方法。
【0112】
(4)専門家と、相談者とをマッチングするコンピュータに、
前記相談者から、相談内容を取得するステップ(例えば、ステップS20)、
取得した前記相談内容に回答する前記専門家を検索するステップ(例えば、ステップS21)、
検索した前記専門家の属性、相談方法、料金及び相談可能日時を出力するステップ(例えば、ステップS22)、
前記相談者から、出力した前記専門家への相談申込を取得するステップ(例えば、ステップS23)、
前記相談内容と、相談が申し込まれた前記専門家の所在地との相関関係を学習するステップ(例えば、ステップS102)、
学習結果に基づいて、新規開業場所の候補地を特定するステップ(例えば、ステップS111)、
特定した前記候補地を地図上に生成するステップ(例えば、ステップS113、S116)、
前記候補地を生成した地図を出力するステップ(例えば、ステップS117)、
を実行させるためのコンピュータ読み取り可能なプログラム。
【符号の説明】
【0113】
1 人材マッチングシステム
10 コンピュータ
11 相談内容取得部
12 専門家出力部
13 申込取得部
14 検索部
20 相談者端末
30 弁護士端末
40 談内容入力画面
41 アイコン
50 弁護士情報表示画面
60 地図
61 候補地

図1
図2
図3
図4
図5
図6
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図10
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