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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023033031
(43)【公開日】2023-03-09
(54)【発明の名称】パチンコ台の傾斜値の出力システム
(51)【国際特許分類】
   A63F 7/02 20060101AFI20230302BHJP
【FI】
A63F7/02 349A
【審査請求】未請求
【請求項の数】7
【出願形態】書面
(21)【出願番号】P 2021157260
(22)【出願日】2021-08-25
(71)【出願人】
【識別番号】519073656
【氏名又は名称】株式会社イミテック
(72)【発明者】
【氏名】中谷 吉博
【テーマコード(参考)】
2C088
【Fターム(参考)】
2C088EA45
(57)【要約】      (修正有)
【課題】パチンコ台が装着されている台枠にジャイロセンサ基板を取り付けて、この傾斜値を外部の情報端末機器に出力して、パチンコ台の傾斜を表示もしくは制御する場合、パチンコ台の盤面もしくはガラス面の傾斜値と、ジャイロセンサ基板の傾斜値とは差位があるので、パチンコ台の実際の傾斜値を表示もしくは制御する情報として利用できない。この発明は、上記問題を解決したパチンコ台の傾斜値の出力システムを提供することを目的としている。
【解決手段】この発明は、前記ジャイロセンサ基板に補正回路基板を接続して、パチンコ台の傾斜値と、ジャイロセンサ基板の傾斜値との差位を演算して、パチンコ台の実際の傾斜値に置き換えて出力することで、情報端末機器でパチンコ台の実際の傾斜値を表示もしくは制御する情報として利用できるようにした。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
パチンコ島に装着されたパチンコ台の傾斜値の情報を、情報端末機器に出力して、パチンコ台の傾斜値を表示もしくは制御する、パチンコ台の傾斜値の出力システムであって、
パチンコ台、もしくはパチンコが取り付けられる台枠に、外付けで取り付けられたジャイロセンサ基板と、
前記ジャイロセンサ基板に接続されて、前記ジャイロセンサ基板の傾斜値を補正する補正回路基板とで構成され、
前記補正回路基板で、パチンコ台の盤面もしくはガラス面の傾斜値と、前記ジャイロセンサ基板の傾斜値との差位を演算して、前記パチンコ台の盤面もしくはガラス面の傾斜値に置き換えて出力することで、前記情報端末機器において、パチンコ台の実際の傾斜値を表示もしくは制御する情報として利用できるようにしたことを特徴とするパチンコ台の傾斜値の出力システム。
【請求項2】
前記情報端末機器は、ホールコンピュータ、もしくはタブレット等の携帯端末、もしくは呼び出しランプ、もしくは傾斜角度表示手段、もしくは傾斜角度制御手段であることを特徴とする、前記請求項1に記載のパチンコ台の傾斜値の出力システム。
【請求項3】
前記補正回路基板は、パチンコ島に設置されている呼び出しランプ内に配備したことを特徴とする、前記請求項1に記載のパチンコ台の傾斜値の出力システム。
【請求項4】
前記補正回路基板は、パチンコ島におけるパチンコ台の各台づつ、もしくはパチンコ島の1島づつにまとめて設置したことを特徴とする、前記請求項1に記載のパチンコ台の傾斜値の出力システム。
【請求項5】
前記ジャイロセンサ基板は、パチンコ台枠の上部横架板の左右端部もしくは、パチンコ台枠の左右の縦桟に設けたことを特徴とする、前記請求項1に記載のパチンコ台の傾斜値の出力システム。
【請求項6】
前記傾斜角度表示手段は、前記呼び出しランプ内に配備されていることを特徴とする、前記請求項2に記載のパチンコ台の傾斜値の出力システム。
【請求項7】
前記傾斜角度表示手段、もしくは前記傾斜角度制御手段は、パチンコ島の内部点検用の幕板と相対した、パチンコ島の点検開口部の周辺個所に設置されていることを特徴とする、前記請求項2に記載のパチンコ台の傾斜値の出力システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明はパチンコ台を、任意の傾斜でパチンコ島に取り付ける傾斜値の出力システムに関する。
【背景技術】
【0002】
パチンコ遊戯施設には、パチンコ台を任意の台数ごとに取り付けるパチンコ島が設置されており、パチンコ台は、このパチンコ島に取り付けて使用に供されている。
また、パチンコ台は、上部が後方に傾斜した状態でパチンコ島に取り付けられるが、この傾斜角度は施行規則で1度以内と定められている。
前述のパチンコ台の傾斜は、パチンコ球が流下するときの盤面の釘のからみ程度や、盤面との衝突具合、およびパチンコ玉の滞留時間に影響があり、この傾斜如何でパチンコ玉の入賞率が変わるなど、遊技者の興趣に顕著な影響がある。
而して、パチンコ台は、施行規則に叶い、また遊技者の興味にも叶った傾斜角度でパチンコ島に取り付ける必要がある。
【0003】
パチンコ台をパチンコ島に取り付けるには、パチンコ台が装着される台枠を、先にパチンコ島に取り付け、この台枠にパチンコ台が開閉自在に装着される。
パチンコ台は、前述のパチンコ島への取り付けにおいて、この傾斜角度は、盤面もしくは、盤面に平行で相対しているガラス面の傾斜角度を基準としている。
一方、前記盤面もしくはガラス面の傾斜値を、ホールコンピュータその他の情報端末機器に出力することで、パチンコ台の傾斜角度を表示したり、または、パチンコ台の傾斜角度を制御することができる。
【0004】
前述において、パチンコ台の傾斜角度を表示もしくは制御するにあたり、従来は、パチンコ台枠に角度検知手段を取り付けて、この角度検知手段の傾斜値で、パチンコ台の傾斜角度を表示もしくは制御していた。
現実には、パチンコ台の盤面もしくはガラス面の傾斜角度と台枠、および台枠と角度検知手段とが、夫々別個で取り付けられているので傾斜角度に差位があり、この角度検知手段の傾斜値の出力情報を、角度検知手段に接続している情報端末機器に出力しても、誤差があるので、パチンコ台の傾斜値を表示もしくは制御する情報として利用できなかった。
【0005】
パチンコ施設のデータ管理の精度を向上させるには、前述のパチンコ台の傾斜の管理が重要であり、また、パチンコ台の傾斜角度の表示もしくは制御をするには、傾斜角度の規準となる盤面もしくはガラス面の傾斜角度を、100/1度単位で表示もしくは制御することで、現実の管理データとして利用できる。
一方、ジャイロセンサを用いて、パチンコ台もしくは台枠の傾斜角度を前記の高精度で出力すると、前記傾斜角度の規準となる盤面もしくはガラス面の傾斜値と、ジャイロセンサの傾斜値との差位が顕在化するので、この出力情報を、パチンコ台の傾斜角度として表示もしくは制御する情報として利用できなかった。
【0006】
また、ジャイロセンサは、一般的に機器類に組み込まれて利用されているものであるが、これをパチンコ台の傾斜角度の測定に利用する場合は、パチンコ台もしくは、パチンコ台が取り付けられる台枠に外付けとして取り付けることが必須であり、この取り付け自体にも誤差が生じるので、前述の差位は、一層、顕在化する問題があった。
この発明のパチンコ台の傾斜値の出力システムは、上記に鑑みてなされたもので、上記の従来問題点の解決を目的としている。
【0007】
前述の問題を解決する手段としては、以下の特許文献1と、特許文献2がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】特開2008-284280
【特許文献2】特開2006-42916
【発明の概要】
【発明が解決する課題】
【0009】
特許文献1は、図6で示したように、パチンコ機27の外枠28に角度検知装置29を取り付けて、外枠28の傾きを検知し、また、外枠28に駆動装置30を設置して、外枠28の傾きが設定した傾きと異なる時は、駆動装置30を作動し外枠28を動かして、外枠28の傾きが設定した傾きになるようにした、遊技機27の設置角度自動調節装置である。
上記文献1では、「遊戯機本体の傾きは外枠の傾きであって、角度検知装置の傾きであり、角度検知装置の傾きを測定することは、すなわち遊戯機本体の傾きを測定することになる」とあるが、遊戯機本体の傾斜は、盤面もしくは、盤面に平行して相対しているガラス面の傾斜が、傾斜の表示もしくは設定の時の規準となる。
然しながら、遊戯機本体と外枠および角度検知装置29は、夫々、別々に取り付けられるもので取り付けの差位が生じるので、角度検知装置29の傾斜値を、遊戯機本体の傾斜値として表示したり、遊戯機本体の傾斜として設定しても、実際の遊戯機の傾斜値で表示もしくは設定されず、角度検知装置29の情報をこのまま表示もしくは管理情報として利用できない。
【0010】
また、特許文献2は、図7で示したように、遊技機の遊技盤の裏側に傾斜センサを設けて、この傾斜センサで測定された傾斜角を、遊技機の表示手段に表示されるものであり、また、前記傾斜センサをジャイロセンサとして、遊技盤の傾斜角を高精度で表示するようにしている。
然しながら、この特許文献2は、傾斜の基準となる遊技盤の裏側に傾斜センサを取り付ける点において、前述の特許文献1に比較して、傾斜センサで測定された傾斜値と遊技盤盤面の傾斜値との傾斜値の差位は少ないにしても、傾斜センサの傾斜値と盤面の傾斜値とは、ベニア板の積層構造の遊技盤に傾斜センサが別個で取り付けられるもので、現実には差位があり、傾斜センサの情報をこのまま表示もしくは管理情報として利用できない。
また、前記傾斜センサをジャイロセンサとして、高精度で盤面の傾斜を表示ことで、前記の傾斜の差位が一層顕在化するので、傾斜センサの情報をこのまま表示もしくは管理情報として利用できない。
また、この特許文献2は遊技機の内部に傾斜センサを取り付ける点において、遊技機の台枠に傾斜センサを取り付けて遊技機の傾斜表示を行なう一般的な遊技機においては利用できない。
【課題を解決するための手段】
【0011】
前記課題を解決するため、この発明のパチンコ台の傾斜値の出力システムは、パチンコ島に装着されたパチンコ台の傾斜値の情報を、情報端末機器に出力して、パチンコ台の傾斜値を表示もしくは制御する、パチンコ台の傾斜値の出力システムであって、パチンコ台、もしくはパチンコ台が取り付けられている台枠に、外付けで取り付けられたジャイロセンサ基板と、前記ジャイロセンサ基板に接続されて、前記ジャイロセンサ基板の傾斜値を補正する補正回路基板とで構成され、前記補正回路基板で、パチンコ台の盤面もしくはガラス面の傾斜値と、前記ジャイロセンサ基板の傾斜値との差位を演算して、前記パチンコ台の盤面もしくはガラス面の傾斜値に置き換えて出力することで、前記情報端末機器において、パチンコ台の実際の傾斜値を表示もしくは制御する情報として利用できるようにした。
【0012】
前記情報端末機器は、ホールコンピュータ、もしくはタブレット等の携帯端末、もしくは呼び出しランプ、もしくは傾斜角度表示手段、もしくは傾斜角度制御手段である。
【0013】
前記補正回路基板は、パチンコ島に設置されている呼び出しランプ内に配備するようにした。
【0014】
前記補正回路基板は、パチンコ島におけるパチンコ台の各台づつ、もしくはパチンコ島の1島づつにまとめて設置するようにした。
【0015】
前記ジャイロセンサ基板は、パチンコ台枠の上部横架板の左右端部もしくは、パチンコ台枠の左右の縦桟に設けるようにした。
【0016】
前記傾斜角度表示手段は、前記呼び出しランプ内に配備されているようにした。
【0017】
前記傾斜角度表示手段、もしくは前記傾斜角度制御手段は、パチンコ島の内部点検用の幕板と相対した、パチンコ島の点検開口部の周辺個所に設置されるようにした。
【発明の効果】
【0018】
この発明のパチンコ台の傾斜値の出力システムは前述の構成であるので、パチンコ台の傾斜角度の情報を、接続している情報端末機器に出力するにあたり、パチンコ台の盤面もしくはガラス面の傾斜値と、パチンコ台が装着されている台枠との傾斜値および、台枠の傾斜値と、台枠に取り付けられているジャイロセンサ基板との傾斜値との差位が、ジャイロセンサ基板に接続している補正回路基板で補正されて、パチンコ台の盤面もしくはガラス面の傾斜値に置き換えられて出力されるので、パチンコ台を実際の傾斜角度で表示、もしくは、実際の傾斜角度で制御できる情報として、接続している情報端末機器で利用することができる。
また、前記ジャイロセンサ基板は、一般的に機器類に組み込まれて利用されているが、この発明ではジャイロセンサ基板を、パチンコ台もしくは台枠に外付けで取り付けることで、前記ジャイロセンサ基板自体の取り付け誤差による傾斜値の差位が一層顕在化するものであるが、前述のようにジャイロセンサ基板の傾斜値は盤面もしくはガラス面の傾斜値に置き換えて出力されるので、パチンコ台を実際の傾斜角度で表示、もしくは、実際の傾斜角度で制御できる情報として、接続している情報端末機器で利用することができる。
【0019】
パチンコ台の台枠の傾斜の測定において、傾斜検知手段としてジャイロセンサを利用したので、パチンコ台の傾斜角度の表示もしくは傾斜角度の制御を高精度で行なうことができ、遊戯施設でのデータ管理おいて、パチンコ台の傾斜角度での管理を高精度で利用できるようになる。
【0020】
パチンコ台の盤面もしくはガラス面の傾斜値と、ジャイロセンサ基板の傾斜値との差位が補正回路基板で補正され、パチンコ台の実際の傾斜値に置き換えられて出力されることで、ホールコンピュータ、もしくはタブレット等の携帯端末、もしくは呼び出しランプ、もしくは傾斜角度表示手段、もしくは傾斜角度制御手段で、パチンコ台を実際の傾斜値で表示もしくは制御ができるようになった。
【0021】
補正回路基板を、パチンコ島に設置されている呼び出しランプ内に配備するようにしたので、補正回路基板の出力情報が呼び出しランプのシリアル通信を利用して、少ないケーブル数で情報端末機器に出力できる。
【0022】
補正回路基板を、パチンコ島におけるパチンコ台の各台づつ、もしくはパチンコ島の1島づつにまとめて設置したので、台枠の左右に取り付けられているジャイロセンサ基板が、パチンコ台の1台ごと、もしくはパチンコ島の1島ごとにまとめて経済的に設置できる。
【0023】
ジャイロセンサ基板を、パチンコ台枠の上部横架板の左右端部もしくは、パチンコ台枠の左右の縦桟に設けたので、台枠の左右の捩れによって左右の傾斜値に誤差があっても、盤面もしくはガラス面の左右の傾斜値に置き換えて出力されるので、パチンコ台を実際の傾斜角度で表示、もしくは、実際の傾斜角度で制御できる情報として、接続している情報端末機器で利用することができる。
【0024】
傾斜角度表示手段は、前記呼び出しランプ内に配備されているようにしたので、パチンコ台の実際の傾斜値が、呼び出しランプで表示することができる。
【0025】
傾斜角度表示手段、もしくは傾斜角度制御手段は、パチンコ島の内部点検用の幕板と相対した、パチンコ島の点検開口部の周辺個所に設置されているようにしたので、傾斜角度表示手段、もしくは傾斜角度制御手段が、遊戯者の目にふれることが無く、また、故意に操作されることがない。
【図面の簡単な説明】
【0026】
図1】パチンコ台が設置されたパチンコ島の一部切り欠き正面図。
図2図1のA-A線に沿う縦断面図。
図3図2の矢視Bの、傾斜角度設定手段の正面図。
図4】この発明システムの構成図。
図5】この発明システムのフローチャート図。
図6】特許文献1の説明図。
図7】特許文献2の説明図。
【発明を実施するための形態】
【0027】
この発明は、パチンコ台の傾斜値の出力システムに関し、以下、図1図7を参照し、この発明を説明する。
【0028】
図1、および図2はパチンコ島1の設置区画2に台枠3およびパチンコ台4が装着された状態を示している。
設置区画2は、上架板5と、膳板6の上面に設けられた載置板7および、左右の台間柱8とで形成されている。
上記のパチンコ島1にパチンコ台4を取り付けるには、設置区画2に台枠3を配置して取り付けた後に、この台枠3にパチンコ台4が取り付けられる。
台枠3の上部は、図1および図2で示したように、台枠3の取り付け装置9で傾斜角度が可変できるようにして取り付けられ、また、この取り付け装置9に、傾斜制御手段11を連結して、パチンコ島1に設けた傾斜角度表示手段10でパチンコ台4の傾斜値を表示するか、もしくは傾斜角度設定手段10aでパチンコ台4の傾斜値を設定することができる。
図3で示した、傾斜角度表示手段10および傾斜角度設定手段10aは、パチンコ島1に開扉自在に設けられている幕板12が相対したパチンコ島1の点検開口部13の周辺個所に設置されて、LCD等の表示部10bと操作スイッチ10cが備えられて、傾斜制御手段11に接続されている。
また、外部から無線で操作する場合は、操作スイッチ10cは不要となる。
【0029】
台枠3の取り付け装置9は、台枠3の取り付け手段9aと、パチンコ島1に固定されていて、取り付け手段9aを前後に移動させる移動手段9bとを備え、この移動手段9bは、パチンコ島1に取り付けられている傾斜角度制御手段11とギヤ等で連結され、台枠3は、傾斜角度制御手段11のモーターの作動によって傾斜が設定される。
また、移動手段9bに、傾斜角度制御手段11を連結せずに、この移動手段9bを手動で操作して、台枠3の傾斜を設定しても良い。
上記の取り付け装置9は、一実施例を示すものでこれに限定するものではない。
【0030】
パチンコ台4は、台枠3の左端部の上下に設けられている支軸14を支点として前方に開閉でき、台枠3側に閉じて左端部を施錠される。
パチンコ台4の前面には、釘が立設されている盤面基板15と、この盤面基板15の盤面16の前側に、ガラス板17を備えたガラス枠18が開閉自在に装着されている。
ガラス枠18は、盤面16の前面側に閉じてこの左端部を施錠されるものであるが、この施錠状態において、盤面基板15の盤面16とガラス枠18のガラス面19とは平行に相対している。
【0031】
このパチンコ台の傾斜値の出力シテテムは、台枠3の縦桟3aの左右にジャイロセンサ基盤20を固定もしくは着脱自在として取り付けて、この出力信号でパチンコ台4の傾斜角度を表示もしくは制御される。
前記ジャイロセンサ基板20の取り付け個所は、台枠3の上部横架板3bの左右端部(図示せず)に固定もしくは着脱自在として取り付けても良い。
パチンコ台4は任意の傾斜角度でパチンコ島1に取り付けられるが、この傾斜角度の設定は、パチンコ台4の盤面16もしくはガラス面19の傾斜値を角度計測手段21で計測しながら、取り付け装置9の取り付け手段9aを手動で操作して設定するか、もしくは傾斜制御手段11のモーターを作動して設定する。
【0032】
前記パチンコ台4の傾斜角度の設定において、ジャイロセンサ基板20の傾斜値の情報が、接続している情報端末機22に出力されて、情報端末機器22に傾斜値が表示もしくは、制御信号として利用されるものであるが、一方、ジャイロセンサ基板20は、取り付けケース23の計測面24を平行として取り付けられるにしても、パチンコ台4と、台枠3と、ジャイロセンサ基板20とは夫々別個に取り付けられるので、盤面16もしくはガラス面19の傾斜値とジャイロセンサ基板20の傾斜値とは差位があって、情報端末機器22に対する出力情報として利用できない。
図4はこのパチンコ台の傾斜値の出力システムの構成図を示し、ジャイロセンサ基板20に補正回路基板25を接続して、盤面16もしくはガラス面19の傾斜値と、ジャイロセンサ基板20の傾斜値の差位を、補正回路基板25で演算して、盤面16もしくはガラス面19の傾斜値に置き換えて出力することで、ジャイロセンサ基板20の出力情報が、実際の盤面16もしくはガラス面19の傾斜値として、情報端末機器22で利用されるようにしている。
この1例を説明すると、盤面16もしくはガラス面19の傾斜値を0.92°で設定した時のジャイロセンサ基板20の傾斜値が、0.89°と差位があった場合、このままパチンコ台4の傾斜を管理する情報として利用できないので、差位の0.3°を、補正回路基板25で補正して、実際の傾斜値の0.92°に置き換えて出力されるようにしている。
前述において、補正回路基板25で盤面16もしくはガラス面19の初期設定値として出力されたデータは、有線もしくは、無線によって情報端末機器22で、パチンコ台4の実際の傾斜値として表示、もしくは制御の情報として利用でき、また、上記の初期設定後に盤面16もしくはガラス面19の傾斜設定を変えて、例えばこの傾斜値を0.96°とした場合は、ジャイロセンサ基板20の傾斜値は0.93°となるが、補正回路基板25で0.96°に置き換えられて、変更した実際の傾斜値で出力されるので、同様に情報端末機器22で表示もしくは制御のデータとして利用できる。
【0033】
また、補正回路基板25は、ジャイロセンサ基板20と一体もしくは、別体として図1及び図2で示したパチンコ島1の呼び出しランプ26内、もしくはパチンコ台4が任意の台数で設置されているパチンコ島1ごとにまとめて設けても良い。
図5はこのパチンコ台の傾斜値の出力システムのフローチャートを示している。
前述の情報端末機器22は、ホールコンピュータ、もしくはタブレット等の携帯端末、もしくは呼び出しランプ26、もしくは傾斜角度表示手段10、もしくは傾斜角度制御手段11などであるが、パチンコ台4の傾斜値を表示して確認する、もしくはパチンコ台4の傾斜値を規準としてパチンコ台4の傾斜角度制御するものであればこれに限定するものではない。
この発明のパチンコ台の傾斜値の出力シテテムで、遊戯施設内の各パチンコ台4の傾斜値を実際の傾斜値として確認もしくは、制御することができる。
【符号の説明】
【0034】
1・・・パチンコ島
3・・・台枠
4・・・パチンコ台
9・・・取り付け装置
9a・・・取り付け手段
9b・・・移動手段
10・・・傾斜角度表示手段
10a・・・傾斜角度設定手段
11・・・傾斜角度制御手段
12・・・幕板
13・・・点検開口部
16・・・盤面
19・・・ガラス面
20・・・ジャイロセンサ基板
22・・・情報端末機器
25・・・補正回路基板
26・・・呼び出しランプ
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7