(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023033039
(43)【公開日】2023-03-09
(54)【発明の名称】溶接ストリップ及びセルモジュール
(51)【国際特許分類】
H01L 31/05 20140101AFI20230302BHJP
H01L 31/048 20140101ALI20230302BHJP
【FI】
H01L31/04 570
H01L31/04 560
【審査請求】有
【請求項の数】9
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021159500
(22)【出願日】2021-09-29
(11)【特許番号】
(45)【特許公報発行日】2023-02-15
(31)【優先権主張番号】202110980119.X
(32)【優先日】2021-08-25
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(71)【出願人】
【識別番号】521376620
【氏名又は名称】上海晶科緑能企業管理有限公司
(71)【出願人】
【識別番号】519095522
【氏名又は名称】ジョジアン ジンコ ソーラー カンパニー リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100104134
【弁理士】
【氏名又は名称】住友 慎太郎
(74)【代理人】
【識別番号】100156225
【弁理士】
【氏名又は名称】浦 重剛
(74)【代理人】
【識別番号】100168549
【弁理士】
【氏名又は名称】苗村 潤
(74)【代理人】
【識別番号】100200403
【弁理士】
【氏名又は名称】石原 幸信
(74)【代理人】
【識別番号】100206586
【弁理士】
【氏名又は名称】市田 哲
(72)【発明者】
【氏名】バイ ヤン
(72)【発明者】
【氏名】ワン ルーチュアン
(72)【発明者】
【氏名】タオ ウーソン
【テーマコード(参考)】
5F151
5F251
【Fターム(参考)】
5F151BA18
5F151EA02
5F151EA19
5F151JA23
5F251BA18
5F251EA02
5F251EA19
5F251JA23
(57)【要約】
【課題】本発明は、溶接ストリップを開示する。
【解決手段】前記溶接ストリップの横断面は、基部及び前記基部の上方に設けられた反射部を含み、前記反射部は頂辺、第1側辺及び第2側辺を含み、前記第1側辺と前記頂辺の延長線とは第1夾角を形成し、前記第2側辺と前記頂辺の延長線とは第2夾角を形成し、前記第1夾角及び前記第2夾角はいずれも42.5°よりも大きくなる。従来技術に比べて、本発明では、溶接ストリップに第1側辺及び第2側辺を有する反射部を形成することによって、前記第1夾角及び前記第2夾角はいずれも42.5°よりも大きい鋭角であるとすることで、太陽光が反射部における第1側辺及び第2側辺に照射された後に反射光が形成され、溶接ストリップでの反射光が光起電力モジュールのガラスと空気の界面層で全反射され、全反射された太陽光が光電変換に再び参加し、反射光の利用率を向上させる。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
溶接ストリップであって、
前記溶接ストリップの横断面は、基部及び前記基部の上方に設けられた反射部を含み、前記反射部は、頂辺と、第1側辺と、第2側辺とを含み、前記第1側辺及び前記第2側辺の一端は、前記頂辺に接続され、前記第1側辺及び前記第2側辺の他端は、前記基部に接続され、前記第1側辺と前記基部の底辺の延長線とは、第1夾角を形成し、前記第2側辺と前記基部の底辺の延長線とは、第2夾角を形成し、前記第1夾角及び前記第2夾角は、いずれも42.5°よりも大きい鋭角である、ことを特徴とする溶接ストリップ。
【請求項2】
前記第1夾角と前記第2夾角は、いずれも60°~70°である、ことを特徴とする請求項1に記載の溶接ストリップ。
【請求項3】
前記第1側辺及び/又は第2側辺は、複数の連続的な折り曲げ辺部を含み、複数の前記折り曲げ辺部と前記基部の底辺の延長線との夾角は、いずれも42.5°よりも大きい鋭角である、ことを特徴とする請求項1に記載の溶接ストリップ。
【請求項4】
前記溶接ストリップの横断面高さは、横断面幅の60~80%である、ことを特徴とする請求項1に記載の溶接ストリップ。
【請求項5】
前記溶接ストリップの横断面高さは、0.3mm以下である、ことを特徴とする請求項4に記載の溶接ストリップ。
【請求項6】
前記基部は、幅が0.4±0.1mmであり、高さが0.18±0.02mmであり、前記反射部の高さは、0.09±0.01mmである、ことを特徴とする請求項5に記載の溶接ストリップ。
【請求項7】
前記基部は、幅が0.41mmであり、高さが0.2mmであり、或いは幅が0.4mmであり、高さが0.17mmであり、前記反射部の高さは、0.1mmである、ことを特徴とする請求項6に記載の溶接ストリップ。
【請求項8】
前記基部は、さらに第3側辺と第4側辺を含み、前記第3側辺と前記第4側辺は、対向して設けられ、
前記第3側辺の対向する両端は、それぞれ前記底辺と前記第1側辺に接続され、前記第3側辺と前記底辺とは、第3夾角を形成し、
前記第4側辺の対向する両端は、それぞれ前記底辺と前記第2側辺に接続され、前記第4側辺と前記底辺とは、第4夾角を形成し、
前記第3夾角と前記第4夾角は、いずれも90°~120°である、ことを特徴とする請求項1に記載の溶接ストリップ。
【請求項9】
前記溶接ストリップは、銅基板及び前記銅基板の表面に被覆された半田層を含み、前記銅基板の材料は、純銅、無酸素銅又はタフピッチ銅を選択して使用し、前記半田層の材料は、純錫材料、錫鉛混合材又は錫鉛銀混合材を選択して使用する、ことを特徴とする請求項1に記載の溶接ストリップ。
【請求項10】
前記半田層の厚さは、10~15μmである、ことを特徴とする請求項9に記載の溶接ストリップ。
【請求項11】
セルモジュールであって、
バックシートと、封止ガラスと、セルとを含み、
隣接する前記セル同士は、溶接ストリップによって電性的に接続され、前記バックシートは、前記セルの下方に設けられ、前記封止ガラスは、前記セルの上方に位置し、
前記バックシートと前記セルとの間、及び前記封止ガラスと前記セルとの間には、封止接着フィルムが充填され、
前記溶接ストリップは、本体部を含み、前記本体部の横断面は、基部及び前記基部の上方に設けられた反射部を含み、前記反射部は、頂辺と、第5側辺と、第6側辺とを含み、前記第5側辺と前記第6側辺は、いずれも突出した弧面構造であり、前記第5側辺及び前記第6側辺の一端は、前記頂辺に接続され、前記第5側辺及び前記第6側辺の他端は、前記基部に接続され、前記第5側辺の中点での接線と前記基部の底辺の延長線とは、第5夾角を形成し、前記第6側辺の中点での接線と前記基部の底辺の延長線とは、第6夾角を形成し、前記第5夾角及び前記第6夾角は、いずれも42.5°よりも大きい鋭角である、ことを特徴とするセルモジュール。
【請求項12】
前記溶接ストリップは、さらに扁平部を含み、前記扁平部は、前記本体部に接続され、前記本体部は、前記セルのメイングリッド線に溶接され、前記扁平部は、2つの前記セルの間に位置する、ことを特徴とする請求項11に記載のセルモジュール。
【請求項13】
前記扁平部は、扁平な細長い構造であり、前記扁平部の底辺は、前記基部の底辺と平行である、ことを特徴とする請求項12に記載のセルモジュール。
【請求項14】
前記第5夾角と前記第6夾角は、いずれも60°~70°である、ことを特徴とする請求項11に記載のセルモジュール。
【請求項15】
前記溶接ストリップの横断面高さは、横断面幅の60~80%である、ことを特徴とする請求項11に記載のセルモジュール。
【請求項16】
前記溶接ストリップの横断面高さは、0.3mm以下である、ことを特徴とする請求項15に記載のセルモジュール。
【請求項17】
前記基部は、幅が0.4±0.1mmであり、高さが0.18±0.02mmであり、前記反射部の高さは0.09±0.01mmである、ことを特徴とする請求項16に記載のセルモジュール。
【請求項18】
前記基部は、さらに第7側辺と第8側辺を含み、前記第7側辺と前記第8側辺は、対向して設けられ、前記第7側辺の対向する両端は、それぞれ前記底辺と前記第5側辺に接続され、前記第8側辺の対向する両端は、それぞれ前記底辺と前記第6側辺に接続され、前記第7側辺と前記底辺との間、及び前記第8側辺と前記底辺との間には、それぞれ弧面遷移が形成されている、ことを特徴とする請求項11に記載のセルモジュール。
【請求項19】
前記基部と前記セルとの間には、クラスター層が形成され、前記クラスター層は、前記半田層が溶融堆積して形成される、ことを特徴とする請求項11に記載のセルモジュール。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、光起電力溶接ストリップの技術分野に関し、特に溶接ストリップ及びセルモジュールに関する。
【背景技術】
【0002】
溶接ストリップは、相互接続ストリップ又はバスバーとも呼ばれ、光起電力モジュールの溶接過程における重要な原材料であり、溶接ストリップは、一般的に、溶接又は導電性接着剤による接着の方式によってセルを互いに接続して電流を合流するものであり、溶接ストリップの品質の良否は、光起電力モジュールの電流の収集効率に直接的に影響を与え、光起電力モジュールの電力に対して相当大きく影響する。従来の一般的な溶接ストリップの横断面は、矩形状や円形状であることが多く、さらに三角形状であることがごく少ない。
【0003】
溶接ストリップの断面が矩形状である場合、矩形状の溶接ストリップの表面に照射された異なる角度の入射ビームの大部分は、下方セルの表面ではなく、上方ガラスに直接的に反射されてしまうため、反射光損失となる。
【0004】
溶接ストリップの断面が円形状である場合、円形状の溶接ストリップの表面に照射された異なる角度の入射ビームの大部分は、複数の方向に散乱され、ごく一部の反射光のみがセルの表面に直接的に到達し、すなわち、反射光の利用率が低く、かつ円形状の溶接ストリップの直径が増加するにつれて、入射光の相対面に溶接ストリップの影が生じることによって、円形状溶接ストリップの低照射条件での発電量が少ないことをもたらす。そして、太陽電池との溶接接触面が小さいため、溶接の長期信頼性のリスクは、一般的な断面が矩形状の溶接ストリップよりも高い。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、従来技術における技術問題を解決するために、溶接ストリップ及びセルモジュールを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、溶接ストリップを提供し、前記溶接ストリップの横断面は、基部及び前記基部の上方に設けられた反射部を含み、前記反射部は、頂辺と、第1側辺と、第2側辺とを含み、前記第1側辺および前記第2側辺の一端は、前記頂辺に接続され、前記第1側辺および前記第2側辺の他端は、前記基部に接続され、前記第1側辺と前記頂辺の延長線とは、第1夾角を形成し、前記第2側辺と前記頂辺の延長線とは、第2夾角を形成し、前記第1夾角と前記第2夾角は、いずれも42.5°よりも大きい鋭角である。
【0007】
上記のような溶接ストリップであって、好ましくは、前記第1夾角と前記第2夾角は、いずれも60°~70°である。
【0008】
上記のような溶接ストリップであって、好ましくは、前記第1側辺及び/又は第2側辺は、複数の連続的な折り曲げ辺部を含み、複数の前記折り曲げ辺部と前記頂辺の延長線との夾角は、いずれも42.5°よりも大きい鋭角である。
【0009】
上記のような溶接ストリップであって、好ましくは、前記溶接ストリップの横断面高さは、横断面幅の60~80%である。
【0010】
上記のような溶接ストリップであって、好ましくは、前記溶接ストリップの横断面高さは、0.3mm以下である。
【0011】
上記のような溶接ストリップであって、好ましくは、前記基部は、幅が0.4±0.1mmであり、高さが0.18±0.02mmであり、前記反射部の高さは、0.09±0.01mmである。
【0012】
上記のような溶接ストリップであって、好ましくは、前記基部は、幅が0.41mmであり、高さが0.2mmであり、或いは幅が0.4mmであり、高さが0.17mmであり、前記反射部の高さは、0.1mmである。
【0013】
上記のような溶接ストリップであって、好ましくは、前記基部は、底辺と、第3側辺と、第4側辺とを含み、前記第3側辺と前記第4側辺は、対向して設けられ、
前記第3側辺の対向する両端は、それぞれ前記底辺と前記第1側辺に接続され、前記第3側辺と前記底辺とは、第3夾角を形成し、
前記第4側辺の対向する両端は、それぞれ前記底辺と前記第2側辺に接続され、前記第4側辺と前記底辺とは、第4夾角を形成する。
【0014】
上記のような溶接ストリップであって、好ましくは、前記第3夾角と前記第4夾角は、いずれも90°~120°である。
【0015】
上記のような溶接ストリップであって、好ましくは、前記第3夾角及び/又は前記第4夾角は、鋭角である。
【0016】
上記のような溶接ストリップであって、好ましくは、前記溶接ストリップは、銅基板及び前記銅基板の表面に被覆された半田層を含み、前記銅基板の材料は、純銅、無酸素銅又はタフピッチ銅を選択して使用し、前記半田層の材料は、純錫材料、錫鉛混合材又は錫鉛銀混合材を選択して使用する。
【0017】
上記したような溶接ストリップであって、好ましくは、前記半田層の厚さは、10~15μmである。
【0018】
本発明は、セルモジュールをさらに提供し、前記セルモジュールは、バックシートと、封止ガラスと、セルとを含み、隣接する前記セル同士は、溶接ストリップによって電性的に接続され、前記バックシートは、前記セルの下方に設けられ、前記封止ガラスは、前記セルの上方に位置し、前記バックシートと前記セルとの間、および、前記封止ガラスと前記セルとの間には、封止接着フィルムが充填され、前記溶接ストリップは、本体部を含み、前記本体部の横断面は、基部及び前記基部の上方に設けられた反射部を含み、前記反射部は、頂辺と、第5側辺と、第6側辺とを含み、前記第5側辺と前記第6側辺は、いずれも、突出した弧面構造であり、前記第5側辺及び前記第6側辺の一端は、前記頂辺に接続され、前記第5側辺及び前記第6側辺の他端は、前記基部に接続され、前記第5側辺の中点での接線と前記基部の底辺の延長線とは、第5夾角を形成し、前記第6側辺の中点での接線と前記基部の底辺の延長線とは、第6夾角を形成し、前記第5夾角及び前記第6夾角はいずれも、42.5°よりも大きい鋭角である。
【0019】
上記したようなセルモジュールであって、好ましくは、前記溶接ストリップは、さらに扁平部を含み、前記扁平部は、前記本体部に接続され、前記本体部は、前記セルのメイングリッド線に溶接され、前記扁平部は、2つの前記セルの間に位置する。
【0020】
上記したようなセルモジュールであって、好ましくは、前記扁平部は、扁平な細長い構造であり、前記扁平部の底辺は、前記基部の底辺に平行である。
【0021】
上記したようなセルモジュールであって、好ましくは、前記第1夾角と前記第2夾角はいずれも、60°~70°の間にある。
【0022】
上記したようなセルモジュールであって、好ましくは、前記溶接ストリップの横断面高さは、横断面幅の60~80%である。
【0023】
上記したようなセルモジュールであって、好ましくは、前記溶接ストリップの横断面高さは、0.3mm以下である。
【0024】
上記したようなセルモジュールであって、好ましくは、前記基部は、幅が0.4±0.1mmであり、高さが0.18±0.02mmであり、前記反射部の高さは、0.09±0.01mmである。
【0025】
上記したようなセルモジュールであって、好ましくは、前記基部は、幅が0.41mmであり、高さが0.2mmであり、又は幅が0.4mmであり、高さが0.17mmであり、前記反射部の高さは、0.1mmである。
【0026】
上記したようなセルモジュールであって、好ましくは、前記基部は、さらに第7側辺と第8側辺を含み、前記第7側辺と前記第8側辺は、対向して設けられ、前記第7側辺の対向する両端は、それぞれ前記底辺と前記第5側辺に接続され、前記第8側辺の対向する両端は、それぞれ前記底辺と前記第6側辺に接続され、前記第7側辺と前記底辺との間、及び前記第8側辺と前記底辺との間には、それぞれ弧面遷移が形成されている。
【0027】
上記したようなセルモジュールであって、好ましくは、前記基部と前記セルとの間には、クラスター層が形成され、前記クラスター層は、前記半田層が溶融堆積することによって形成される。
【発明の効果】
【0028】
従来技術に比べて、本発明は、溶接ストリップに第1側辺及び第2側辺を有する反射部を形成することによって、前記第1夾角及び前記第2夾角がいずれも42.5°よりも大きい鋭角になり、太陽光が反射部における第1側辺及び第2側辺に照射された後に反射光が形成され、溶接ストリップでの反射光が光起電力モジュールのガラスと空気の界面層で全反射されるようになり、全反射された太陽光を光電変換に再び参加させて、反射光の利用率を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0029】
【
図3】本発明の実施形態1の寸法の構造概略図である。
【
図4】本発明の実施形態1の別の寸法の構造概略図である。
【
図5】本発明の実施形態1の溶接ストリップ反射光の構造概略図である。
【
図7】本発明の実施形態2の溶接ストリップ反射光の構造概略図である。
【
図10】セルモジュールの溶接ストリップの構造概略図である。
【
図11】従来技術における三角形溶接ストリップを溶接した後の斜辺での半田層の凝集構造概略図である。
【
図12】本発明のセルモジュールの溶接ストリップ半田層の凝集構造概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0030】
以下に図面を参照して説明する実施形態は例示的なものであり、本発明を説明するためのものに過ぎず、本発明を限定するものではないと解釈されるべきである。
【0031】
実施形態1
【0032】
図1及び
図2に示すように、本発明の実施形態は、溶接ストリップ16を提供し、溶接ストリップ16は、長尺状構造であり、前記溶接ストリップ16の横断面は、基部1及び前記基部1の上方に設けられた反射部2を含み、前記反射部2と前記基部1は、一体構造であることが好ましく、あくまで機能を説明するために、それを2つの部分に分けるだけである。前記反射部2は、頂辺3と、第1側辺4と、第2側辺5とを含み、前記第1側辺4及び前記第2側辺5の一端は、前記頂辺3に接続され、前記第1側辺4及び前記第2側辺5の他端は、前記基部1に接続され、前記第1側辺4と前記基部1の底辺8の延長線とは、第1夾角6を形成し、前記第2側辺5と前記基部の底辺8の延長線とは、第2夾角7を形成し、前記第1夾角6及び前記第2夾角7は、いずれも42.5°よりも大きく且つ90°(90°を含まない)よりも小さくなる。
【0033】
本実施形態において、第1夾角6及び/又は第2夾角7が42.5°よりも大きく且つ90°よりも小さいと、
図5に示すように、前記溶接ストリップ16における第2側辺5に垂直な反射光線が封止ガラス13に照射された後、その入射角(反射光線と封止ガラス13の法線との夾角)が第2夾角7に等しくなり、光の全反射原理に基づいて、溶接ストリップ16での反射光がセルモジュールのガラスと空気の界面層で全反射されるようになり、全反射された太陽光を光電変換に再び参加させて、反射光の利用率を向上させることができる。
【0034】
好ましくは、前記第1夾角6と前記第2夾角7が42.5°よりも大きく、42.5°は太陽光が光起電力モジュールのガラスと空気の界面層で全反射される臨界角であり、第1夾角6と前記第2夾角7がこの臨界角以上であると、溶接ストリップ16における反射光がセル14に再び全反射され、光電変換に参加するようになる。第1夾角6と第2夾角7がこの角度よりも小さくなる場合、溶接ストリップ16における反射光が全反射の要件を満たすことができず、セルモジュールの封止ガラス13を通過して利用されなくなる。
【0035】
さらに、前記第1夾角6と前記第2夾角7の数値は等しく、すなわち、第1側辺4と第2側辺5は基部1の底辺8の垂直二等分線に対して対称に設けられ、その構造は対称に分布し、加工成形しやすく、かつ太陽光を両側のセル14に均一に反射することができ、反射効率を向上させる。
【0036】
さらに、前記第1夾角6と前記第2夾角7は、いずれも60°~70°であり、このようにすることによって、一方では、前記第1夾角6と前記第2夾角7は、太陽光が光起電力モジュールのガラスと空気の界面層で全反射される臨界角よりも大きいという目的を達成することができ、他方では、溶接ストリップ16は溶接過程において、半田層18が溶融して堆積することによって、第1側辺4と第2側辺5の厚さを増加させ、さらに第1夾角6と第2夾角7を減少させることを防止することもでき、前記第1夾角6と前記第2夾角7をともに60°~70°にすることによって、適切な余裕を確保することができ、半田層18の堆積が発生する場合にも、第1夾角6と第2夾角7は、依然として太陽光がセルモジュールのガラスと空気の界面層で全反射される臨界角よりも大きくされる。
【0037】
さらに、前記溶接ストリップ16の横断面高さは、0.3mmよりも小さく、このような設計によって、丸線溶接ストリップ16と同じ銅基板17の場合(すなわち、電力が一致するように保つ)、溶接ストリップ16の高さが低くされるため、封止接着フィルム15の坪量を軽減して、コストを低減させることができる。溶接ストリップ16がセル14に溶接された後、セル14と封止ガラス13との間に封止接着フィルム15が充填され、溶接ストリップ16の高さによってセル14と封止ガラス13との間の隙間が決定されるため、溶接ストリップ16の高さが低くされる場合、それに伴ってセル14と封止ガラス13との間の隙間も減少できるので、充填される封止接着フィルム15の体積を減少させることができる。
【0038】
さらに、前記基部1は、幅が0.4±0.1mmであり、高さが0.18±0.02mmであり、前記反射部2の高さは、0.09±0.01mmである。このように、溶接ストリップ16の幅は高さに対して一定の拡張量を持つようになり、溶接過程において反転しにくくなり、従来技術において三角溶接ストリップの溶接プロセスの難しさの問題を解決することができる。
【0039】
図3に示すように、溶接ストリップ16の寸法が高さ0.3mm×幅0.41mmであることを例にして、同じ銅基板17の丸線セグメント溶接ワイヤと比較する。
【0040】
1.コストについて
【0041】
0.3mm×0.41mmの高さが0.3mmであるため、丸線0.35mmの溶接ストリップに比べて低坪量の接着フィルム封止材料を使用することができ、モジュールの一枚の接着フィルムのコストを4~5元(CNY)だけ低減することができる。
【0042】
2.電力について
【0043】
182-72HCモジュールを例にして、T型0.3mm×0.41mmの溶接ストリップ16は反射設計であるため、丸線0.35mmモジュールの電力よりも1W程度向上させることができる。
【0044】
図4に示すように、溶接ストリップ16の寸法が高さ0.27mm×幅0.4mmであることを例にして、同じ銅基板17の丸線セグメント溶接ワイヤと比較する。
【0045】
1.コストについて
【0046】
0.27mm×0.4mmの高さが0.27mmであるため、丸線0.35mmの溶接ストリップに比べて低坪量の接着フィルム封止材料を使用することができ、モジュールの一枚の接着フィルムのコストを4.3~5.3元(CNY)だけ低減することができる。
【0047】
2.電力について
【0048】
182-72HCモジュールを例にして、T型0.27mm×0.4mmの溶接ストリップ16は反射設計であるため、丸線0.35mmモジュールの電力よりも1W程度向上させることができる。
【0049】
従来技術において、
図11に示すように、溶接ストリップの断面は三角形状であり、設計構想において斜面である2つの斜辺を有効側辺として提供しようとし、有効な光反射多重化面積の増加を意図していたが、溶接後は斜辺での半田層が溶融して斜辺の中間部位に凝集することによって、溶接後、溶接ストリップの2つの斜辺は斜面から中間箇所において大幅に外向きに突出する円弧状に類似した表面になり、丸溶接ワイヤに類似する表面によって光反射多重化能力の損失をもたらす。
【0050】
上記技術問題を解決するために、前記基部1は、さらに第3側辺9及び第4側辺10を含み、前記第3側辺9と前記第4側辺10は、対向して設けられ、ここで、前記第3側辺9の対向する両端は、それぞれ前記底辺8と前記第1側辺4に接続され、前記第3側辺9と前記底辺8とは、第3夾角11を形成し、前記第4側辺10の対向する両端は、それぞれ前記底辺8と前記第2側辺5に接続され、前記第4側辺10と前記底辺8とは、第4夾角12を形成する。ここで、第3夾角11と第4夾角12は、直角であることが好ましく、このようにするによって、上方が等脚台形状で且つ下方が矩形状である構造を形成することができ、光反射の要件を満たすようになり、かつ三角溶接ストリップ16のように、溶接後、斜辺に半田層18が凝集する現象が発生することはなく、
図12に示すように、前記基部1と前記セル14との間にクラスター層が形成され、半田層18が底部へと滑り移動し、斜辺に半田層18が凝集せず、良い光反射効果を有する。
【0051】
さらに、前記第3夾角11と第4夾角12は、いずれも鈍角であり、120°であることが好ましく、すなわち、第3側辺9と第4側辺10が上から下へ徐々に内向きに傾斜し、菱形に類似する構造を形成し、溶接した後、第3側辺9と第4側辺10が内向きに傾斜するため、基部の矩形構造設計に対して、第3側辺9と第4側辺10はそれぞれ前記電池片14の頂部と一定の退避空間を形成するので、半田層18は溶接した後に第1側辺4と第2側辺5から退避空間内に滑り移動して堆積し、電池片14の表面への遮蔽を低減させる。
【0052】
前記溶接ストリップ16は、銅基板17及び前記銅基板17の表面に被覆された半田層18を含み、前記銅基板17の材料は、純銅、無酸素銅又はタフピッチ銅を選択して使用し、前記半田層18の材料は、純錫材料、錫鉛混合材又は錫鉛銀混合材を選択して使用する。前記銅基板17は電流伝送に用いられ、前記半田層18はセル14の表面のグリッド線と溶接するために用いられ、半田層18の厚さは10~15μmに制御され、銅基板17に均一に被覆されている。
【0053】
実施形態2
【0054】
本実施形態と実施形態1との主な相違点は、実施形態1において、第1側辺4及び/又は第2側辺5がおおむね滑らかな表面であり、それで生じる反射光の角度が単一であり、カバー範囲が広くないことに対して、本実施形態において、
図6及び
図7に示すように、前記第1側辺4及び/又は第2側辺5が複数の連続的な折り曲げ辺部19を含み、複数の前記折り曲げ辺部19と前記基部1の底辺8の延長線との夾角がいずれも前記所定の角度よりも大きくなる。このように、各折り曲げ辺部で反射した太陽光の角度がすべて異なり、それによって光電変換に再び参加する太陽光のカバー範囲を向上させることができる。
【0055】
図7に示すように、前記溶接ストリップ16での折り曲げ辺部19に垂直な反射光線は封止ガラス13に照射された後、この入射角(反射光線と封止ガラス13の法線との夾角)は第2夾角7に等しく、光の全反射原理に基づいて、溶接ストリップ16での反射光はセルモジュールのガラスと空気の界面層で全反射されるようになり、それによって全反射された太陽光を再び光電変換に参加させて、反射光の利用率を向上させる。
【0056】
さらに、前記折り曲げ辺部19と前記基部1の底辺8の延長線との夾角は、上から下へ順に増大し、勾配を有する段階的な傾斜表面を形成し、それによって溶接層が熔融過程において、各折り曲げ辺部19に沿って滑り落ちることが可能であるため、第1側辺4及び/又は第2側辺5に凝集が発生することによって、光反射効果に影響を与え、太陽光の利用率を低下させてしまうことはない。
【0057】
本発明は、さらにセルモジュールを提供し、
図8及び
図9に示すように、前記セルモジュールは、セル14及び前述した溶接ストリップ16を含み、前記溶接ストリップ16の基部1は、前記セル14に溶接される。隣接するセル14同士は、溶接ストリップ16によって互いに電気的に接続され、かつ溶接ストリップ16を利用して電流を伝送する。
【0058】
図10に示すように、前記溶接ストリップ16の横断面は、基部1及び前記基部1の上方に設けられた反射部2を含み、前記反射部2は、頂辺3と、第5側辺20と、第6側辺21とを含み、溶接ストリップ16は溶接過程において、その半田層18(特に溶接点に近い位置で)の半田が溶融し、一定の流動堆積が発生するため、前記第5側辺20及び前記第6側辺21がすべて僅かに突出した弧面構造になり、それと同時に頂辺3は弧面構造であってもよく、それは第5側辺20と第6側辺21を接続し、前記第5側辺20及び前記第6側辺21の一端は前記頂辺3に接続され、前記第5側辺20及び前記第6側辺21の他端は前記基部1に接続され、前記第5側辺20の接線と前記基部1の底辺の延長線とは第5夾角24を形成し、前記第6側辺21の接線と前記基部1の底辺の延長線とは第6夾角25を形成し、前記第5側辺20及び前記第6側辺21の接線はいずれも外へ凸の弧面の最も遠い点における接線であり、前記第5夾角24及び前記第6夾角25はいずれも42.5°~90°(90°を含まない)である。
【0059】
溶接ストリップ16の溶接後、半田層18が溶融し、第5側辺20と第6側辺21が外へ凸の弧面構造を形成し、前記第5側辺20及び第6側辺21の中点における接線と前記基部1の底辺8の延長線との間の夾角が42.5°よりも大きく、前記第5側辺20及び第6側辺21の中点の所在する位置が前記弧面構造の最も突出した箇所であり、好ましくは、この中点が弧面構造の中部にあり、前記溶接ストリップ16において、第5側辺20及び第6側辺21に垂直な反射光線が封止ガラス13に照射された後、その入射角(反射光線と封止ガラス13の法線との夾角)が前記第5夾角24と前記第6夾角25に等しく、光の全反射原理に基づいて、溶接ストリップ16での反射光がセルモジュールのガラスと空気の界面層で全反射されるようになり、それによって全反射された太陽光を光電変換に再び参加させて、反射光の利用率を向上させる。
【0060】
さらに、前記溶接ストリップ16は、本体部及び扁平部を含み、前記本体部は、前記セル14のメイングリッド線と溶接するために用いられ、前記扁平部は、2つの隣接する前記セル14の間に位置し、セル間隔をなくし、単位面積あたりのモジュール電力を増加させる。中間の扁平部によっては、セル14の上下間隔を減少させ、EVA使用量を減少させ、隠れクラックを減少させ、光起電力モジュールの信頼性を向上させる。
【0061】
さらに、前記扁平部は、扁平な細長い構造であり、かつ前記扁平部の底辺は前記基部の底辺と平行であり、それによって溶接ストリップが溶接過程で反転することを防止することができる。
【0062】
セルモジュールは、さらに封止ガラス13及びバックシート12を含み、バックシート12はセル14の下方に設けられ、封止ガラス13はセル14の上方に位置し、封止ガラス13とセル14との間には、封止接着フィルム15が充填されている。
【0063】
さらに、前記基部1は、さらに第7側辺22と第8側辺23を含み、前記第7側辺22と前記第8側辺23が対向して設けられ、ここで、前記第7側辺22の対向する両端がそれぞれ前記底辺8と前記第5側辺20に接続され、前記第8側辺23の対向する両端がそれぞれ前記底辺8と前記第6側辺21に接続され、前記第7側辺22と前記底辺8との間、及び前記第8側辺23と前記底辺8との間には、それぞれ弧面遷移が形成されている。
【0064】
前記第7側辺22と前記底辺8との間、及び前記第8側辺23と前記底辺8との間には、それぞれ弧面遷移が形成されているため、矩形状の基部に対して、丸み面取りの設計を加えることに相当し、それによって半田層18を溶接ストリップ16の底部に堆積することに有利であり、かつ電池片14への衝突損傷を低減することに有利である。
【0065】
さらに、前記第5夾角24と前記第6夾角25はいずれも60°~70°であり、このようにすることによって、一方では、前記第5夾角24と前記第6夾角25は、太陽光が光起電力モジュールのガラスと空気の界面層で全反射される臨界角よりも大きいという目的を達成することができ、他方では、溶接ストリップ16は溶接過程において、半田層18が熔融して堆積することによって、第5側辺20と第6側辺21の厚さを増加させ、さらに第5夾角24と前記第6夾角25を減少させることを防止することもでき、前記第5夾角24と前記第6夾角25をともに60°~70°にすることによって、適切な余裕を確保することができ、半田層18の堆積が発生する場合にも、第5夾角24と前記第6夾角25は、依然として太陽光がセルモジュールのガラスと空気の界面層で全反射される臨界角よりも大きくされる。
【0066】
さらに、前記溶接ストリップ16の横断面高さは、0.3mmよりも小さく、このような設計によって、丸線溶接ストリップ16と同じ銅基板17の場合(すなわち、電力が一致するように保つ)、溶接ストリップ16の高さが低くされるため、封止接着フィルム15の坪量を軽減して、コストを低減させることができる。溶接ストリップ16がセル14に溶接された後、セル14と封止ガラス13との間に封止接着フィルム15が充填され、溶接ストリップ16の高さによってセル14と封止ガラス13との間の隙間が決定されるため、溶接ストリップ16の高さが低くされる場合、それに伴ってセル14と封止ガラス13との間の隙間も減少できるので、充填される封止接着フィルム15の体積を減少させることができる。
【0067】
さらに、前記基部1は、幅が0.4±0.1mmであり、高さが0.18±0.02mmであり、前記反射部2の高さは、0.09±0.01mmである。このように、溶接ストリップ16の幅は高さに対して一定の拡張量を持つようになり、溶接過程において反転しにくくなり、従来技術において三角溶接ストリップの溶接プロセスの難しさの問題を解決することができる。前記溶接ストリップ16の溶接後、
図12に示すように、前記基部1と前記セル14との間にクラスター層が形成され、半田層18が底部へと滑り移動し、溶接ストリップ16の台形構造の斜辺に半田層18が凝集せず、前記溶接ストリップ16の半田層18が前記基部1の底部のみに凝集し、良い光反射効果を有する。
【0068】
以上、図面に示す実施形態に基づいて本発明の構造、特徴及び作用効果を詳細に説明し、上記したことは、本発明の好ましい実施形態に過ぎず、本発明は、図面に示される実施範囲を限定するものではなく、本発明の構想に基づいて行われた変更、又は同等変化の等価実施形態に修正することは、依然として明細書及び図示に含まれた精神を超えない場合、いずれも本発明の保護範囲内に含まれるべきである。
【符号の説明】
【0069】
1…基部、2…反射部、3…頂辺、4…第1側辺、5…第2側辺、6…第1夾角、7…第2夾角、8…底辺、9…第3側辺、10…第4側辺、11…第3夾角、11…第4夾角、12…バックシート、13…封止ガラス、14…セル、15…封止接着フィルム、16…溶接ストリップ、17…銅基板、18…半田層、19…折り曲げ辺部、20…第5側辺、21…第6側辺、22…第7側辺、23…第8側辺、24…第5夾角、25…第6夾角。
【手続補正書】
【提出日】2022-04-06
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
溶接ストリップであって、
前記溶接ストリップの横断面は、基部及び前記基部の上方に設けられた反射部を含み、前記反射部は、頂辺と、第1側辺と、第2側辺とを含み、前記反射部の前記頂辺は、前記基部の底辺と平行であり、前記第1側辺及び前記第2側辺の一端は、前記頂辺に接続され、前記第1側辺及び前記第2側辺の他端は、前記基部に接続され、前記第1側辺の延長線と前記基部の底辺の延長線とは、第1夾角を形成し、前記第2側辺の延長線と前記基部の底辺の延長線とは、第2夾角を形成し、前記第1夾角及び前記第2夾角は、いずれも42.5°よりも大きい鋭角であり、
前記溶接ストリップの横断面高さは、横断面幅の60~80%であり、
前記溶接ストリップの横断面高さは、0.3mm以下であり、
前記基部は、幅が0.4±0.1mmであり、高さが0.18±0.02mmであり、前記反射部の高さは、0.09±0.01mmである、ことを特徴とする溶接ストリップ。
【請求項2】
前記第1夾角と前記第2夾角は、いずれも60°~70°である、ことを特徴とする請求項1に記載の溶接ストリップ。
【請求項3】
前記第1側辺及び/又は第2側辺は、複数の連続的な折り曲げ辺部を含み、複数の前記折り曲げ辺部と前記基部の底辺の延長線との夾角は、いずれも42.5°よりも大きい鋭角である、ことを特徴とする請求項1に記載の溶接ストリップ。
【請求項4】
前記基部は、幅が0.41mmであり、高さが0.2mmであり、或いは幅が0.4mmであり、高さが0.17mmであり、前記反射部の高さは、0.1mmである、ことを特徴とする請求項1に記載の溶接ストリップ。
【請求項5】
前記基部は、さらに第3側辺と第4側辺を含み、前記第3側辺と前記第4側辺は、対向して設けられ、
前記第3側辺の対向する両端は、それぞれ前記底辺と前記第1側辺に接続され、前記第3側辺と前記底辺とは、第3夾角を形成し、
前記第4側辺の対向する両端は、それぞれ前記底辺と前記第2側辺に接続され、前記第4側辺と前記底辺とは、第4夾角を形成し、
前記第3夾角と前記第4夾角は、いずれも90°~120°である、ことを特徴とする請求項1に記載の溶接ストリップ。
【請求項6】
前記溶接ストリップは、銅基板及び前記銅基板の表面に被覆された半田層を含み、前記銅基板の材料は、純銅、無酸素銅又はタフピッチ銅を選択して使用し、前記半田層の材料は、純錫材料、錫鉛混合材又は錫鉛銀混合材を選択して使用する、ことを特徴とする請求項1に記載の溶接ストリップ。
【請求項7】
前記半田層の厚さは、10~15μmである、ことを特徴とする請求項6に記載の溶接ストリップ。
【請求項8】
セルモジュールであって、
バックシートと、封止ガラスと、セルとを含み、
隣接する前記セル同士は、溶接ストリップによって電性的に接続され、前記バックシートは、前記セルの下方に設けられ、前記封止ガラスは、前記セルの上方に位置し、
前記バックシートと前記セルとの間、及び前記封止ガラスと前記セルとの間には、封止接着フィルムが充填され、
前記溶接ストリップは、本体部を含み、前記本体部の横断面は、基部及び前記基部の上方に設けられた反射部を含み、前記反射部は、頂辺と、第5側辺と、第6側辺とを含み、前記反射部の前記頂辺は、前記基部の底辺と平行であり、前記第5側辺と前記第6側辺は、いずれも突出した弧面構造であり、前記第5側辺及び前記第6側辺の一端は、前記頂辺に接続され、前記第5側辺及び前記第6側辺の他端は、前記基部に接続され、前記第5側辺の中点での接線と前記基部の底辺の延長線とは、第5夾角を形成し、前記第6側辺の中点での接線と前記基部の底辺の延長線とは、第6夾角を形成し、前記第5夾角及び前記第6夾角は、いずれも42.5°よりも大きい鋭角であり、
前記溶接ストリップの横断面高さは、横断面幅の60~80%であり、
前記溶接ストリップの横断面高さは、0.3mm以下であり、
前記基部は、幅が0.4±0.1mmであり、高さが0.18±0.02mmであり、前記反射部の高さは0.09±0.01mmである、ことを特徴とするセルモジュール。
【請求項9】
前記溶接ストリップは、さらに扁平部を含み、前記扁平部は、前記本体部に接続され、前記本体部は、前記セルのメイングリッド線に溶接され、前記扁平部は、2つの前記セルの間に位置する、ことを特徴とする請求項8に記載のセルモジュール。
【請求項10】
前記第5夾角と前記第6夾角は、いずれも60°~70°である、ことを特徴とする請求項8に記載のセルモジュール。
【請求項11】
前記基部は、さらに第7側辺と第8側辺を含み、前記第7側辺と前記第8側辺は、対向して設けられ、前記第7側辺の対向する両端は、それぞれ前記底辺と前記第5側辺に接続され、前記第8側辺の対向する両端は、それぞれ前記底辺と前記第6側辺に接続され、前記第7側辺と前記底辺との間、及び前記第8側辺と前記底辺との間には、それぞれ弧面遷移が形成されている、ことを特徴とする請求項8に記載のセルモジュール。
【請求項12】
前記基部と前記セルとの間には、クラスター層が形成され、前記クラスター層は、半田層が溶融堆積して形成される、ことを特徴とする請求項8に記載のセルモジュール。
【手続補正書】
【提出日】2022-10-18
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
溶接ストリップであって、
前記溶接ストリップの横断面は、基部及び前記基部の上方に設けられた反射部を含み、前記反射部は、頂辺と、第1側辺と、第2側辺とを含み、前記反射部の前記頂辺は、前記基部の底辺と平行であり、前記第1側辺及び前記第2側辺は、直線であり、前記第1側辺及び前記第2側辺の一端は、前記頂辺に接続され、前記第1側辺及び前記第2側辺の他端は、前記基部に接続され、前記第1側辺の延長線と前記基部の底辺の延長線とは、第1夾角を形成し、前記第2側辺の延長線と前記基部の底辺の延長線とは、第2夾角を形成し、前記第1夾角及び前記第2夾角は、いずれも42.5°よりも大きい鋭角であり、
前記溶接ストリップの横断面高さは、横断面幅の60~80%であり、
前記溶接ストリップの横断面高さは、0.3mm以下であり、
前記基部は、幅が0.4±0.1mmであり、高さが0.18±0.02mmであり、前記反射部の高さは、0.09±0.01mmであり、
前記第1夾角と前記第2夾角は、いずれも60°~70°である、ことを特徴とする溶接ストリップ。
【請求項2】
前記基部は、幅が0.41mmであり、高さが0.2mmであり、或いは幅が0.4mmであり、高さが0.17mmであり、前記反射部の高さは、0.1mmである、ことを特徴とする請求項1に記載の溶接ストリップ。
【請求項3】
前記基部は、さらに第3側辺と第4側辺を含み、前記第3側辺と前記第4側辺は、対向して設けられ、
前記第3側辺の対向する両端は、それぞれ前記底辺と前記第1側辺に接続され、前記第3側辺と前記底辺とは、第3夾角を形成し、
前記第4側辺の対向する両端は、それぞれ前記底辺と前記第2側辺に接続され、前記第4側辺と前記底辺とは、第4夾角を形成し、
前記第3夾角と前記第4夾角は、いずれも90°~120°である、ことを特徴とする請求項1に記載の溶接ストリップ。
【請求項4】
前記溶接ストリップは、銅基板及び前記銅基板の表面に被覆された半田層を含み、前記銅基板の材料は、純銅、無酸素銅又はタフピッチ銅を選択して使用し、前記半田層の材料は、純錫材料、錫鉛混合材又は錫鉛銀混合材を選択して使用する、ことを特徴とする請求項1に記載の溶接ストリップ。
【請求項5】
前記半田層の厚さは、10~15μmである、ことを特徴とする請求項4に記載の溶接ストリップ。
【請求項6】
セルモジュールであって、
バックシートと、封止ガラスと、セルとを含み、
隣接する前記セル同士は、溶接ストリップによって電性的に接続され、前記バックシートは、前記セルの下方に設けられ、前記封止ガラスは、前記セルの上方に位置し、
前記バックシートと前記セルとの間、及び前記封止ガラスと前記セルとの間には、封止接着フィルムが充填され、
前記溶接ストリップは、本体部を含み、前記本体部の横断面は、基部及び前記基部の上方に設けられた反射部を含み、前記反射部は、頂辺と、第5側辺と、第6側辺とを含み、前記反射部の前記頂辺は、前記基部の底辺と平行であり、前記第5側辺と前記第6側辺は、いずれも突出した弧面構造であり、前記第5側辺及び前記第6側辺の一端は、前記頂辺に接続され、前記第5側辺及び前記第6側辺の他端は、前記基部に接続され、前記第5側辺の中点での接線と前記基部の底辺の延長線とは、第5夾角を形成し、前記第6側辺の中点での接線と前記基部の底辺の延長線とは、第6夾角を形成し、前記第5夾角及び前記第6夾角は、いずれも42.5°よりも大きい鋭角であり、
前記溶接ストリップの横断面高さは、横断面幅の60~80%であり、
前記溶接ストリップの横断面高さは、0.3mm以下であり、
前記基部は、幅が0.4±0.1mmであり、高さが0.18±0.02mmであり、前記反射部の高さは0.09±0.01mmであり、
前記第5夾角と前記第6夾角は、いずれも60°~70°である、ことを特徴とするセルモジュール。
【請求項7】
前記溶接ストリップは、さらに扁平部を含み、前記扁平部は、前記本体部に接続され、前記本体部は、前記セルのメイングリッド線に溶接され、前記扁平部は、2つの前記セルの間に位置する、ことを特徴とする請求項6に記載のセルモジュール。
【請求項8】
前記基部は、さらに第7側辺と第8側辺を含み、前記第7側辺と前記第8側辺は、対向して設けられ、前記第7側辺の対向する両端は、それぞれ前記底辺と前記第5側辺に接続され、前記第8側辺の対向する両端は、それぞれ前記底辺と前記第6側辺に接続され、前記第7側辺と前記底辺との間、及び前記第8側辺と前記底辺との間には、それぞれ弧面遷移が形成されている、ことを特徴とする請求項6に記載のセルモジュール。
【請求項9】
前記基部と前記セルとの間には、クラスター層が形成され、前記クラスター層は、半田層が溶融堆積して形成される、ことを特徴とする請求項6に記載のセルモジュール。