IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 株式会社テクネットの特許一覧

(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023033077
(43)【公開日】2023-03-09
(54)【発明の名称】作動液リザーブ装置
(51)【国際特許分類】
   B67D 7/84 20100101AFI20230302BHJP
   B67D 7/04 20100101ALI20230302BHJP
【FI】
B67D7/84 D
B67D7/04 F
【審査請求】未請求
【請求項の数】13
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022037643
(22)【出願日】2022-03-10
(31)【優先権主張番号】P 2021138411
(32)【優先日】2021-08-26
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
【新規性喪失の例外の表示】新規性喪失の例外適用申請有り
(71)【出願人】
【識別番号】511094336
【氏名又は名称】株式会社テクネット
(74)【代理人】
【識別番号】100086438
【弁理士】
【氏名又は名称】東山 喬彦
(74)【代理人】
【識別番号】100217168
【弁理士】
【氏名又は名称】東山 裕樹
(72)【発明者】
【氏名】片井 修
【テーマコード(参考)】
3E083
【Fターム(参考)】
3E083AA07
3E083AA15
3E083AA16
3E083AC02
3E083AE01
3E083AE06
3E083AF10
(57)【要約】
【課題】
カート様の移動自在とした装置とし、車輌のエンジン等に対して廃油の回収と新油の供給とのいずれか一方または双方の作業を合理的に行うと共に、廃油、新油の外部設置タンクとの接続も、装置内機械で行うことができるようにし、オイル交換作業をいわば自己完結することができる新規な作動液リザーブ装置の開発を技術課題とした。
【解決手段】
槽内管路たる新油タンク吸引管33、新油タンク排出管36と、槽外管路たる外部新油タンク吸引管34、装置新油排出管35との管路接続状態を切り替える二基一組の三方弁32a、三方弁32bと、前記二基の三方弁32a、32bとの間において作動液の移動を行わせる新油ポンプ3pとを具え、前記三方弁32a、32bの切り替えにより、作動液の流れ方向を切り替えるようにしたことを特徴として成る。
【選択図】図5-1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
作動装置の作動のために用いられる作動液を処理対象とし、この作動液を交換するに当たって作動液を一時的に貯留することができる移動自在の装置であって、
この装置は、作動液を処理する一または複数の作動液処理装置を具え、
前記作動液処理装置は、
作動液貯留タンクと、
この作動液貯留タンク内部に設けられる槽内管路と、
前記作動液貯留タンク外部に設けられる槽外管路と、
前記槽内管路と槽外管路との管路接続状態を切り替える二基一組の三方切替弁と、
前記二基の三方切替弁との間において作動液の移動を行わせるポンプ装置とを具え、
前記三方切替弁の切り替えにより、作動液の流れ方向を切り替えるようにしたことを特徴とする作動液リザーブ装置。
【請求項2】
前記作動液処理装置は、新油を対象とした新油系作動液処理装置であり、
この新油系作動液処理装置が、一または複数設けられていることを特徴とする請求項1記載の作動液リザーブ装置。
【請求項3】
前記作動液処理装置は、廃油を対象とした廃油系作動液処理装置であり、
この廃油系作動液処理装置が、一または複数設けられていることを特徴とする請求項1記載の作動液リザーブ装置。
【請求項4】
前記作動液処理装置は、複数が具えられ、
新油を対象とした新油系作動液処理装置と、
廃油を対象とした廃油系作動液処理装置とが組み合わされていることを特徴とする請求項1記載の作動液リザーブ装置。
【請求項5】
前記新油系作動液処理装置は、前記作動液貯留タンクたる新油タンク、前記ポンプ装置たる新油ポンプ、前記槽内管路たる新油タンク吸引管、新油タンク排出管及び前記槽外管路たる外部新油タンク吸引管、装置新油排出管を具え、
前記装置新油排出管と、外部新油タンク吸引管とは、端末側で合流して、新油共用管として一本の管路とされ、
前記新油ポンプは、新油吸引基管と新油排出基管とを具え、
この新油吸引基管には、一方の三方弁を介して外部新油タンク吸引管側と、新油タンク吸引管側とが回路切替自在に接続され、
一方、前記新油排出基管には、他方の三方弁を介して新油タンク排出管側と、新油共用管側とが回路切替自在に接続されることにより、
前記新油共用管内の流動方向を、これら三方弁の切り替えにより、吸引と排出の双方向に切り替えることができるように構成されていることを特徴とする請求項2または4いずれか記載の作動液リザーブ装置。
【請求項6】
前記廃油系作動液処理装置は、前記作動液貯留タンクたる廃油タンク、前記ポンプ装置たる廃油ポンプ、前記槽内管路たる廃油タンク吸引管、廃油タンク排出管及び前記槽外管路たる装置廃油吸引管、外部廃油タンク排出管を具え、
前記装置廃油吸引管と外部廃油タンク排出管とは、端末側で合流して、廃油共用管として一本の管路とされ、
前記廃油ポンプは、廃油吸引基管と廃油排出基管とを具え、
この廃油吸引基管には、一方の三方弁を介して装置廃油吸引管側と、廃油タンク吸引管側とが回路切替え自在に接続され、
前記廃油排出基管には、他方の三方弁を介して廃油タンク排出管側と、廃油共用管側とが回路切替え自在に接続されることにより、
前記廃油共用管内の流動方向を、これら三方弁の切り替えにより、吸引と排出の双方向に切り替えることができるように構成されていることを特徴とする請求項3または4いずれか記載の作動液リザーブ装置。
【請求項7】
前記新油ポンプと三方弁との間には、バッチメータが具えられるものであり、
このバッチメータは、三方弁の切り替えに応じて、新油タンクへの新油の充填量または新油タンクからの新油の供給量を選択的に計量することができるように構成されていることを特徴とする請求項5記載の作動液リザーブ装置。
【請求項8】
前記廃油ポンプと三方弁との間には、バッチメータが具えられるものであり、
このバッチメータは、三方弁の切り替えに応じて、廃油タンクへの廃油の回収量または廃油タンクからの廃油の排出量を選択的に計量することができるように構成されていることを特徴とする請求項6記載の作動液リザーブ装置。
【請求項9】
前記廃油系作動液処理装置及び新油系作動液処理装置にそれぞれ設けられている廃油ポンプ及び新油ポンプの吸引側と排出側の三方弁は、連動して同期操作されることを特徴とする請求項5、6、7または8記載の作動液リザーブ装置。
【請求項10】
前記廃油系作動液処理装置に設けられている廃油共用管及び新油系作動液処理装置に設けられている新油共用管は、その端末にワンタッチカプラーの一方のカプラー要素を具えていることを特徴とする請求項5、6、7、8または9記載の作動液リザーブ装置。
【請求項11】
前記廃油タンク及び新油タンクはそれら自体が強度部材として構成され、その上面部に前記廃油ポンプ及び新油ポンプを搭載していることを特徴とする請求項5、6、7、8、9または10記載の作動液リザーブ装置。
【請求項12】
前記強度部材として構成された廃油タンク及び新油タンクの下面付近にキャスタが取り付けられていることを特徴とする請求項11記載の作動液リザーブ装置。
【請求項13】
前記廃油タンク及び新油タンクは、それぞれ廃油タンク吸引管又は新油タンク吸引管の端末部を、廃油タンク底部又は新油タンク底部近くまで延長させ、且つそれぞれの端末部の直下部における廃油タンク底部又は新油タンク底部には、ドレン開口部を具えていることを特徴とする請求項5、6、7、8、9、10、11または12記載の作動液リザーブ装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば、車輌用のエンジンオイル等を交換するためのオイル交換装置を代表的な一例として、処理すべき作動液の受入・排出を行う作動液リザーブ装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
自動車の整備作業の一環として、エンジンオイルの交換作業、即ちエンジンから交換期限となった廃油としてのエンジンオイルを抜き取る作業と、新油としてのエンジンオイルをエンジンに充填する二つの作業がなされる。一般的には乗用車等の小型車輌の場合は、オイル容量は数リットル程度のものが多く、一方トラック等の大型車輌の場合は、20~30リットル程度とその量も多い。
【0003】
更に運送、バス事業者含む旧態工場においては、ドラム缶DCやペール管から、手動ポンプやエアーを使用してオイルをジョッキで受けて、車輌Tのところまで運ぶようなケースも多いが、オイル容量の多い大型トラック等のオイル交換を実施する場合には、何回も往復しなければならなかった。
【0004】
このため図16に示すように、特にトラック等の車輌Tの整備工場100では、複数設けられている作業レーン100L1 ~100L7 に対し、それぞれ廃油処理のための装置と新油提供のための装置とを設置し、整備作業者の作業負担軽減を図るようにしている。
即ちまず、廃油処理のための手法としては、多くはリフトアップされた車輌Tのエンジンの下に、キャスタ付きのドレンカート101(最大80リットル程度の廃油タンク101Tを搭載)を移動させ、ドレンコックを取り外して自然落下する廃油L0を一旦廃油タンク101Tに収容する。そしてドレンカート101の廃油タンク101Tが満油近くになると、ドレンカート101を整備工場100の各所に配置してある排出ポンプ102のうち至近の排出ポンプ102まで移動し、排出ポンプ102の吸引ホース103を廃油タンク101Tにカプラ接続して廃油L0を吸引し、廃油配管104Dを通じて作業レーン100L1 ~100L7 から離れたところに設置してある例えば500~2000リットル程度の容積の最終廃油タンク105に配管で圧送するシステムが一般的に用いられている。
【0005】
また他の手法としては、各作業レーン100L1 ~100L7 のドレンカート101に、整備工場100の各所に取り付けてある廃油配管104Dの端末に具えられた吸引ホース103をカプラ接続し、作業レーン100L1 ~100L7 から離れた整備工場100の一角に設置してあるバキュームタンク(図示省略)に、廃油L0を配管で一旦集中吸引した後に、最終廃油タンク105に配管で圧送する、いわゆる集中バキュームライン方式も採られている。
【0006】
そしてこれら従来手法を実施する整備工場100では、結果的に車輌Tのエンジンのドレンコック等から自然排出される廃油L0を、各作業レーン100L1 ~100L7 でキャッチするドレンカート101を複数と、これらドレンカート101から廃油L0を吸引し、最終廃油タンク105まで配管で圧送する廃油配管104D及び複数の排出ポンプ102が必須とされている。
また最終廃油タンク105には、オーバーフロー防止の為に液面レベルセンサ105Sを設けて、電気的に満油警報を受信すると共に排出ポンプ102を強制停止する警報盤105Bを具えたシステムが一般的に採用されている。
【0007】
一方、新油供給のための手法としては、新油L1を作業レーン100L1 ~100L7 から離れた油脂庫106の新油タンク106T(500~1000リットル)から、高圧ポンプ107で作業レーン100L1 ~100L7 まで新油配管104Nを通じて圧送し、作業レーン100L1 ~100L7 の長手方向に沿って設けられたリール架台にリールブラケット108Lによって取り付けられたホースリール108によって上下する給油ガン109のトリガーを引いてエンジンに給油する手法が一般的である。
更に顧客の要望に応じて異なるグレードのエンジンオイル(新油L11、新油L12)やギヤオイル等を選択的に提供できるような整備工場100においては、新油タンク106T及び給油ガン109を複数具えるものであり、これらの間に位置する高圧ポンプ107、新油配管104Nも複数系統具えられている。
なお新油L1はドラム缶DC(200リットル)で流通販売されているため、複数のドラム缶DCから新油タンク106Tに新油L1を移送するために、ダイアフラムポンプ等の低圧ポンプ106Pが併設される。
また前記新油配管104Nにエアーが混入しないように、目視によるレベル監視のケースもあるが、新油タンク106Tには下限レベルセンサ106Sが設けられ、新油L1が下限レベルに到達したときに高圧ポンプ107を停止する警報盤106Bを具えたシステムが多く採用されている。
【0008】
そしてこれら従来手法を実施するための整備工場100では工場設備として、まず新油系として、新油タンク106Tと、低圧ポンプ106Pと、下限レベルセンサ106Sと、高圧ポンプ107と、警報盤106Bと、新油L1を新油タンク106Tから各作業レーン100L1 ~100L7 に圧送するため新油配管104Nと、ホースリール108とその先端に取り付けられる給油ガン109等が一般的に採用されている。
同様に廃油系として、ドレンカート101と最終廃油タンク105に廃油L0を圧送するための廃油配管104D及び排出ポンプ102と、液面レベルセンサ105S及び警報盤105B等が一般的に採用されている。
【0009】
しかしながらいずれも使用実態をみると、整備工場100の現場では必ずしもすべての作業レーン100L1 ~100L7 で常時オイル交換作業が行われているわけではなく、上記オイル交換のための諸設備は、有効利用の点からはいわば過剰な設備とも目されるものであった。
もちろんこのような設備を設けることなく、例えばエンジンオイル等の交換作業用に使用するタンクを具えたカート等を用いる提案等もされ、且つ新油と廃油との供給用のポンプを共用する手法も提案されている。しかしながら、このような従来型のものにあっては、新油に対し廃油がわずかであっても混入する恐れがあり、必ずしもオイル交換の品質確保の点では充分なものとは言えない(例えば特許文献1、2参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0010】
【特許文献1】特開昭63-057808
【特許文献2】特開平6-312791
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
本発明はこのような背景を考慮してなされたものであって、カート様の移動自在とした装置とし、且つ、車輌のエンジン等に対して廃油の回収と新油の供給とのいずれか一方または双方の作業を合理的に行うと共に、これら廃油と新油とを貯留する外部設置タンクとの接続も、装置内機械で行うことができるようにすることで、圧送ポンプや配管、ドレンカートやオイルタンクの油面監視等、従来方式の新油と廃油の圧送関連設備が全く無くても、オイル交換作業を低コストで効率的に自己完結することができる新規な作動液リザーブ装置の開発を技術課題としたものである。
【課題を解決するための手段】
【0012】
すなわち請求項1記載の作動液リザーブ装置は、作動装置の作動のために用いられる作動液を処理対象とし、この作動液を交換するに当たって作動液を一時的に貯留することができる移動自在の装置であって、この装置は、作動液を処理する一または複数の作動液処理装置を具え、前記作動液処理装置は、作動液貯留タンクと、この作動液貯留タンク内部に設けられる槽内管路と、前記作動液貯留タンク外部に設けられる槽外管路と、前記槽内管路と槽外管路との管路接続状態を切り替える二基一組の三方切替弁と、前記二基の三方切替弁との間において作動液の移動を行わせるポンプ装置とを具え、前記三方切替弁の切り替えにより、作動液の流れ方向を切り替えるようにしたことを特徴として成るものである。
【0013】
また請求項2記載の作動液リザーブ装置は、前記請求項1記載の要件に加え、前記作動液処理装置は、新油を対象とした新油系作動液処理装置であり、この新油系作動液処理装置が、一または複数設けられていることを特徴として成るものである。
【0014】
また請求項3記載の作動液リザーブ装置は、前記請求項1記載の要件に加え、前記作動液処理装置は、廃油を対象とした廃油系作動液処理装置であり、この廃油系作動液処理装置が、一または複数設けられていることを特徴として成るものである。
【0015】
また請求項4記載の作動液リザーブ装置は、前記請求項1記載の要件に加え、前記作動液処理装置は、複数が具えられ、新油を対象とした新油系作動液処理装置と、廃油を対象とした廃油系作動液処理装置とが組み合わされていることを特徴として成るものである。
【0016】
また請求項5記載の作動液リザーブ装置は、前記請求項2または4記載の要件に加え、前記新油系作動液処理装置は、前記作動液貯留タンクたる新油タンク、前記ポンプ装置たる新油ポンプ、前記槽内管路たる新油タンク吸引管、新油タンク排出管及び前記槽外管路たる外部新油タンク吸引管、装置新油排出管を具え、前記装置新油排出管と、外部新油タンク吸引管とは、端末側で合流して、新油共用管として一本の管路とされ、前記新油ポンプは、新油吸引基管と新油排出基管とを具え、この新油吸引基管には、一方の三方弁を介して外部新油タンク吸引管側と、新油タンク吸引管側とが回路切替自在に接続され、一方、前記新油排出基管には、他方の三方弁を介して新油タンク排出管側と、新油共用管側とが回路切替自在に接続されることにより、前記新油共用管内の流動方向を、これら三方弁の切り替えにより、吸引と排出の双方向に切り替えることができるように構成されていることを特徴として成るものである。
【0017】
また請求項6記載の作動液リザーブ装置は、前記請求項3または4記載の要件に加え、前記廃油系作動液処理装置は、前記作動液貯留タンクたる廃油タンク、前記ポンプ装置たる廃油ポンプ、前記槽内管路たる廃油タンク吸引管、廃油タンク排出管及び前記槽外管路たる装置廃油吸引管、外部廃油タンク排出管を具え、前記装置廃油吸引管と外部廃油タンク排出管とは、端末側で合流して、廃油共用管として一本の管路とされ、前記廃油ポンプは、廃油吸引基管と廃油排出基管とを具え、この廃油吸引基管には、一方の三方弁を介して装置廃油吸引管側と、廃油タンク吸引管側とが回路切替え自在に接続され、
前記廃油排出基管には、他方の三方弁を介して廃油タンク排出管側と、廃油共用管側とが回路切替え自在に接続されることにより、前記廃油共用管内の流動方向を、これら三方弁の切り替えにより、吸引と排出の双方向に切り替えることができるように構成されていることを特徴として成るものである。
【0018】
また請求項7記載の作動液リザーブ装置は、前記請求項5記載の要件に加え、前記新油ポンプと三方弁との間には、バッチメータが具えられるものであり、このバッチメータは、三方弁の切り替えに応じて、新油タンクへの新油の充填量または新油タンクからの新油の供給量を選択的に計量することができるように構成されていることを特徴として成るものである。
【0019】
また請求項8記載の作動液リザーブ装置は、前記請求項6記載の要件に加え、前記廃油ポンプと三方弁との間には、バッチメータが具えられるものであり、このバッチメータは、三方弁の切り替えに応じて、廃油タンクへの廃油の回収量または廃油タンクからの廃油の排出量を選択的に計量することができるように構成されていることを特徴として成るものである。
【0020】
また請求項9記載の作動液リザーブ装置は、前記請求項5、6、7または8記載の要件に加え、前記廃油系作動液処理装置及び新油系作動液処理装置にそれぞれ設けられている廃油ポンプ及び新油ポンプの吸引側と排出側の三方弁は、連動して同期操作されることを特徴として成るものである。
【0021】
また請求項10記載の作動液リザーブ装置は、前記請求項5、6、7、8または9記載の要件に加え、前記廃油系作動液処理装置に設けられている廃油共用管及び新油系作動液処理装置に設けられている新油共用管は、その端末にワンタッチカプラーの一方のカプラー要素を具えていることを特徴として成るものである。
【0022】
また請求項11記載の作動液リザーブ装置は、前記請求項5、6、7、8、9または10記載の要件に加え、前記廃油タンク及び新油タンクはそれら自体が強度部材として構成され、その上面部に前記廃油ポンプ及び新油ポンプを搭載していることを特徴として成るものである。
【0023】
また請求項12記載の作動液リザーブ装置は、前記請求項11記載の要件に加え、前記強度部材として構成された廃油タンク及び新油タンクの下面付近にキャスタが取り付けられていることを特徴として成るものである。
【0024】
また請求項13記載の作動液リザーブ装置は、前記請求項5、6、7、8、9、10、11または12記載の要件に加え、前記廃油タンク及び新油タンクは、それぞれ廃油タンク吸引管又は新油タンク吸引管の端末部を、廃油タンク底部又は新油タンク底部近くまで延長させ、且つそれぞれの端末部の直下部における廃油タンク底部又は新油タンク底部には、ドレン開口部を具えていることを特徴として成るものである。
そしてこれら各請求項記載の要件を手段として前記課題の解決が図られる。
【発明の効果】
【0025】
まず請求項1記載の発明によれば、作動液貯留タンク内部に設けられる槽内管路と、作動液貯留タンク外部に設けられる槽外管路との管路接続状態を、二基一組の三方切替弁によって切り替えることにより、作動液の流れ方向を切り替えることができるため、作動液貯留タンクと外部との間の作動液の吸引と排出を容易に且つ確実に切り替えることができる。
【0026】
また請求項2記載の発明によれば、作動液貯留タンクと外部との間の新油の吸排状態を容易に且つ確実に切り替えることができる。
このため特に作動液リザーブ装置に複数の新油系作動液処理装置が設けられているときには、例えば油種の異なるオイルを、それぞれ異なる作動液貯留タンクへと容易に且つ確実に分別充填することができ、且つ、作動液貯留タンクから作動装置に対しては所望のオイルを容易に且つ確実に分別供給することができる。
【0027】
また請求項3記載の発明によれば、作動液貯留タンクと外部との間の廃油の吸排状態を容易に且つ確実に切り替えることができる。
このため作動液リザーブ装置に複数の廃油系作動液処理装置が設けられているときには、異なった油種を混合することなく分別回収することができ、且つ、作動液貯留タンクから外部廃油タンク等へ分別排出することにより、その後の産廃処理を適切に行うことも可能となるものである。
【0028】
また請求項4記載の発明によれば、作動液貯留タンクと外部との間の新油及び廃油の吸排状態を容易に且つ確実に切り替えることができる。
このため作動液貯留タンクへの新油の充填および作動液貯留タンクから作動装置への新油の供給並びに作動液貯留タンクへの廃油の回収および作動液貯留タンクから外部廃油タンクへの廃油の排出を容易に且つ確実に行うことができる。
【0029】
また請求項5記載の発明によれば、車輌のエンジン等に対して新油の供給作業を合理的に行うと共に、新油を貯留する外部設置タンクとの接続も、装置内機械で行うことができるようにし、オイル交換作業をいわば自己完結することができる。特に正逆転しない一方向ポンプを用いて、新油の共用管路内の流動方向を、三方弁の切り替えにより、吸引と排出の双方向に切り替えることができる。
具体的には、新油系作動液処理装置における装置新油排出管と外部新油タンク吸引管とは端末部で合流して新油共用管として一本の管路とされており、結果的に作業時に操作を行う管路としては、新油共用管の一本の管路内のオイルの流動方向を切り替えるだけで、目的とする作業を行うことができる。
【0030】
また請求項6記載の発明によれば、車輌のエンジン等に対して廃油の回収作業を合理的に行うと共に、廃油を貯留する外部設置タンクとの接続も、装置内機械で行うことができるようにし、オイル交換作業をいわば自己完結することができる。特に正逆転しない一方向ポンプを用いて、廃油の共用管路内の流動方向を、三方弁の切り替えにより、吸引と排出の双方向に切り替えることができる。
具体的には、廃油系作動液処理装置における装置廃油吸引管と外部廃油タンク排出管とは端末部で合流して廃油共用管として一本の管路とされており、結果的に作業時に操作を行う管路としては、廃油共用管の一本の管路内のオイルの流動方向を切り替えるだけで、目的とする作業を行うことができる。
【0031】
また請求項7記載の発明によれば、新油ポンプと三方弁との間に具えられたバッチメータにより、三方弁の切り替えに応じて、新油タンクへの新油の充填量または新油タンクからの新油の供給量を選択的に計量することができるため、新油タンクまたは作動装置での新油のオーバーフローを確実に防止することができる。
【0032】
また請求項8記載の発明によれば、廃油ポンプと三方弁との間に具えられたバッチメータにより、三方弁の切り替えに応じて、廃油タンクへの廃油の回収量または廃油タンクからの廃油の排出量を選択的に計量することができるため、廃油タンクまたは外部廃油タンクでの廃油のオーバーフローを確実に防止することができる。
【0033】
また請求項9記載の発明によれば、廃油系作動液処理装置及び新油系作動液処理装置にそれぞれ設けられている廃油ポンプ及び新油ポンプの吸引側と排出側の三方弁は、連動して同期操作されるものであり作業性に優れ且つ流路切り替えのミス等が生じない。
【0034】
また請求項10記載の発明によれば、廃油共用管及び新油共用管はその端部にワンタッチカプラの一方のカプラを具えており、作業対象となる各種装置側にも、このカプラに対応したもう一方のカプラを具えることにより、用途に応じた適切な接続が可能となる。
【0035】
また請求項11記載の発明によれば、前記廃油タンク及び新油タンクはそれら自体が強度部材として構成され、その上限部に廃油ポンプ新油ポンプ等を搭載することができ、全体として、タンクを支えるフレーム部材等を排除することができシンプルな構成が得られる。
【0036】
また請求項12記載の発明によれば、タンクを支えるフレーム部材等が排除されたシンプルな構成の作動液リザーブ装置を、単独で機動性の高いものとすることができる。
【0037】
また請求項13記載の発明によれば、廃油タンク及び新油タンクはそれぞれ廃油タンク吸引管または新油タンク吸引管の端末部を、廃油タンク底部又は新油タンク底部まで延長させ、且つそれぞれの端末部の直下部における廃油タンク底部又は新油タンク底部には、ドレン管開口を具えているものであり、タンク側の吸引管における特に廃油タンク吸引管の端末側における異物のつまり等を効果的に点検除去することができる。
【図面の簡単な説明】
【0038】
図1】本発明の作動液リザーブ装置の一例であるオイル交換装置が用いられている整備工場を示す斜視図である。
図2-1】実施例1として示すオイル交換装置を示す正面図である。
図2-2】同上平面図である。
図2-3】同上右側面である。
図2-4】同上左側面図である。
図3-1】連結ハンドルによる、廃油吸引基管に接続された三方弁及び廃油排出基管に接続された三方弁の同期操作の様子と、廃油の流れを示す斜視図である。
図3-2】連結ハンドルによる、新油吸引基管に接続された三方弁及び新油排出基管に計量管を介して接続され、ブラケットにより新油ポンプ上部に取り付けられた三方弁の同期操作の様子と、新油の流れを示す斜視図である。
図4】切替レバーに形成された切り欠き及び三方弁に具えられたストッパにより、切替レバーの回転角度が90°に規制されている様子を示す平面図である。
図5-1】外部新油タンクからオイル交換装置における新油タンクに新油を充填している様子を示す概念図である。
図5-2】作動装置からオイル交換装置における廃油タンクに廃油を回収している様子を示す概念図である。
図5-3】オイル交換装置における新油タンクから作動装置に新油を供給している様子を示す概念図である。
図5-4】オイル交換装置における廃油タンクから外部廃油タンクに廃油を排出している様子を示す概念図である。
図6-1】実施例2として示すオイル交換装置を示す正面図である。
図6-2】同上平面図である。
図6-3】同上右側面である。
図6-4】同上左側面図である。
図7】連結ハンドルによる、新油吸引基管に接続された三方弁及び新油排出基管に計量管を介して接続され、ブラケットにより新油ポンプ上部に取り付けられた三方弁の同期操作の様子と、新油の流れを示す斜視図である。
図8-1】外部新油タンクからオイル交換装置における新油タンクに新油を充填している様子を示す概念図である。
図8-2】外部新油タンクからオイル交換装置における別の新油タンクに新油を充填している様子を示す概念図である。
図8-3】オイル交換装置における新油タンクから作動装置に新油を供給している様子を示す概念図である。
図8-4】オイル交換装置における別の新油タンクから作動装置に新油を供給している様子を示す概念図である。
図9-1】実施例3として示すオイル交換装置を示す正面図である。
図9-2】同上平面図である。
図9-3】同上右側面である。
図9-4】同上左側面図である。
図10】連結ハンドルによる、新油吸引基管に接続された三方弁及び新油排出基管に接続された三方弁の同期操作の様子と、新油の流れを示す斜視図である。
図11-1】外部新油タンクからオイル交換装置における新油タンクに新油を充填している様子を示す概念図である。
図11-2】作動装置からオイル交換装置における廃油タンクに廃油を回収している様子を示す概念図である。
図11-3】オイル交換装置における新油タンクから作動装置に新油を供給している様子を示す概念図である。
図11-4】オイル交換装置における廃油タンクから外部廃油タンクに廃油を排出している様子を示す概念図である。
図12】実施例4として示すオイル交換装置を示す正面図である。
図13】実施例5として示すオイル交換装置を示す正面図である。
図14】実施例6として示す、新油タンクへの新油の充填量、廃油タンクへの廃油の回収量を自動制御することのできる構成を示す概念図である。
図15】実施例7として示す、一基のバッチメータにより、新油タンクへの新油の充填量の事前設定及び新油タンクから作動装置への新油の供給量の事前設定を行うことができる構成を示す概念図である。
図16】過剰な設備とも目されるオイル交換作業のための諸設備が具えられた既存の整備工場を示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0039】
本発明の実施の形態は以下述べる実施例を好ましい実施の形態の一例とすると共に、本発明の技術思想の中において種々の改変例をも含むものである。以下本発明を図示の実施例に基づいて具体的に説明する。
【実施例0040】
本発明の作動液リザーブ装置は、作動装置の作動のために用いられる作動液(廃油L0、新油L1)を処理対象とし、この作動液を交換するに当たって作動液を一時的に貯留することができる移動自在の装置であって、この装置は、作動液を処理する一または複数の作動液処理装置(廃油系作動液処理装置2、新油系作動液処理装置3)を具え、前記作動液処理装置は、作動液貯留タンク(廃油タンク2t、新油タンク3t)と、この作動液貯留タンク内部に設けられる槽内管路(廃油タンク吸引管24、廃油タンク排出管25、新油タンク吸引管33、新油タンク排出管36)と、前記作動液貯留タンク外部に設けられる槽外管路(装置廃油吸引管23、外部廃油タンク排出管26、外部新油タンク吸引管34、装置新油排出管35)と、前記槽内管路と槽外管路との管路接続状態を切り替える二基一組の三方切替弁(三方弁22a、三方弁22b、三方弁32a、三方弁32b)と、前記二基の三方切替弁との間において作動液の移動を行わせるポンプ装置(廃油ポンプ2p、新油ポンプ3p)とを具え、前記三方切替弁の切り替えにより、作動液の流れ方向を切り替えるようにしたことを特徴として成るものである。
【0041】
更に具体的に述べると、図中、符号1は本発明たる作動液リザーブ装置の一例であるオイル交換装置1を示すものである。
なおここに発明の名称及び特許請求の範囲において「作動液リザーブ装置」としたのは、「リザーブ」については本発明が要求される典型的な例である自動車整備工場、特に大型車輌の大規模な整備工場100において一般的に行われる作業として、エンジンオイル等の交換作業があり、交換のときには一時的にエンジンオイル等が本発明の装置にリザーブされるからである。 一方、「作動液」については、本発明はこのようなオイルの交換のみならず、例えば車輌Tのエンジン冷却用の冷却液、特に不凍液を伴った冷却液を交換する場合でも用いることができ、油脂成分のオイルだけに限定されないことから、「作動液リザーブ装置」と述べたものである。
従って以下の実施例では、本発明たる作動液リザーブ装置を、廃油L0、新油L1を対象としたオイル交換装置1として説明するものであるが、作動液そのものは種々の作動液を適用することができる。
以下、〔実施例1〕として廃油L0及び新油L1を対象としたオイル交換装置1、〔実施例2〕として二種類の新油L1を対象としたオイル交換装置1について説明した後、これらの改変例である〔実施例3〕~〔実施例7〕について説明する。
【実施例0042】
先ず、廃油L0及び新油L1を対象としたオイル交換装置1について、図2~5を参照しながら説明する。このオイル交換装置1全体としては、装置筐体11を主要な部材とするものであり、このものは、正面板111、背面板112、左右の側板113、114、天板115及び底板116を具えた直方体状容器である。そして装置筐体11全体としては一定の必要とされる充分な強度を持ち、オイル交換装置1の廃油系作動液処理装置2及び新油系作動液処理装置3の構成部材を例えば天板115上に保持している。
また装置筐体11の内部は実質的に中央の仕切板117によって仕切られ、一方が前記作動油貯留タンクたる廃油タンク2tとして構成され、他方が同じく前記作動油貯留タンクたる新油タンク3tとして構成され、これら廃油タンク2t及び新油タンク3tはそれら自体が強度部材として構成されている。
【0043】
なお廃油L0、新油L1を保管するタンクとしては、前記オイル交換装置1に具えられた廃油タンク2t、新油タンク3tの他、整備工場100の一角、あるいは整備工場100の外部に貯留する設備として、ドラム缶DC等を利用した外部廃油タンク2Tと外部新油タンク3Tとが設けられる。もちろんこれら外部廃油タンク2Tと外部新油タンク3Tとして、〔背景技術〕で述べた最終廃油タンク105、新油タンク106Tを適用することもできる。
【0044】
このような装置筐体11に対して、キャスタ12を底板116の下面付近に設けると共に、ハンドル13を天板115近くにおいて側板113、114から幾分か上方に張り出すように設ける。このような構成で理解できるように、オイル交換装置1全体は、いわばカート状に移動自在に構成されている。
また前記キャスタ12として、車輪の径が150mm程度の大型キャスタを採用することにより、オイル交換装置1の走行性を高めてスムーズな移動が可能となるものであり、整備工場100内において50m前後の長距離の移動が行われるオイル交換装置1の操作性を高めることができる。更に前記キャスタ12をブレーキ付きのものとすることにより、オイル交換作業中の不用意なオイル交換装置1の移動を回避することができる。
またハンドル13が装置筐体11の左右に具えられているため、車輛Tが整備工場100の作業レーン100Lに位置しているときに、車輛Tの脇の狭い場所の左右どちら側からでも両手でハンドル13を把持して移動操作をすることができる。
【0045】
そして前記側板113、114にはホースハンガ14が設けられており、このものに、後述する廃油系作動液処理装置2におけるホース状の廃油共用管27、新油系作動液処理装置3におけるホース状の新油共用管37がそれぞれ保持される。もちろんこのように廃油共用管27、新油共用管37をホースハンガ14に保持させるほか、ホース全体をいわばホースリール状に構成しておくこともできる。
【0046】
更に前記天板115上には、廃油系作動液処理装置2の前記ポンプ装置たる廃油ポンプ2p及びその関連部材、関連配管等が配置され、同様に新油系作動液処理装置3の前記ポンプ装置たる新油ポンプ3p及びその関連配管等が配置される。
また前記廃油ポンプ2p及び新油ポンプ3pの駆動のための駆動エア系装置15を設けるものであり、このものは外部からのエア供給を受け入れるエアジョイント151及びエアの供給を断接するエアコック152を天板115部に具え、更に作動空気圧の設定を行うレギュレータ153を一方の側板114に設置している。
なおこの実施例では、廃油ポンプ2p及び新油ポンプ3pとして、エア駆動される一方向性ポンプの一例であるダイヤフラムタイプを採用したが、この他のポンプや、電動駆動されるポンプであってももちろん差し支えない。
【0047】
また前記天板115の上方には、廃油受けパン16が設けられるものであり、このものは、パン本体161及び拡張トレー162により構成され、更に導入管163を下方に延長させ前記廃油タンク2t内に至らせて構成されている。
そしてこの導入管163は天板115に設けられた受入スリーブ164に内嵌め状に取り付けられ、その側部の適宜のロックボルト等の締込みによりその上下スライド位置の固定位置が選択できるように構成されている。
【0048】
また前記底板116の下方には、オイル交換作業にあたって必要なアタッチメントや工具等を収納するための収納トレー17が引き出し状に設けられている。
なお収納トレー17の形態については、後述するドレン開口部2d、3d並びにキャスタ12との干渉を回避することが要求されるものであり、この点については後程詳しく言及する。
【0049】
更に以下、廃油系作動液処理装置2、新油系作動液処理装置3の構成あるいは配管構成について図2-1~2-4、図3-1、図3-2及び図5-1~5-4を参照しながら具体的に説明する。
まず前記廃油ポンプ2pは、廃油吸引基管21aと廃油排出基管21bとを具え、前記廃油吸引基管21aには、三方切替弁たる三方弁22aを介して、前記槽外配管たる装置廃油吸引管23と、前記槽内管路たる廃油タンク吸引管24とが回路切替え自在に接続される。
一方、前記廃油排出基管21bには、三方切替弁たる三方弁22bを介して前記槽内管路たる廃油タンク排出管25と、前記槽外配管たる外部廃油タンク排出管26とが回路切替え自在に接続される。
【0050】
また前記新油ポンプ3pは、新油吸引基管31aと新油排出基管31bとを具え、前記新油吸引基管31aには、三方切替弁たる三方弁32aを介して、前記槽内管路たる新油タンク吸引管33と、前記槽外管路たる外部新油タンク吸引管34とが回路切替自在に接続される。
そして新油ポンプ3pの上部には、ブラケット32Bを用いて三方切替弁たる三方弁32bが取り付けられ、この三方弁32bを介して前記槽外管路たる装置新油排出管35と、前記槽内管路たる新油タンク排出管36とが回路切替自在に接続される。
更に前記新油排出基管31bと三方弁32bとの間には、計量管30が接続されるとともに、この計量管30に、所望量の新油L1を供給した時点で供給を自動停止することのできる流量計いわゆるバッチメータ30Mが具えられている。
【0051】
また前記廃油系作動液処理装置2における装置廃油吸引管23と外部廃油タンク排出管26とは、端末側で合流して、廃油共用管27として一本の管路とされており、前記廃油排出基管21bには、三方弁22bを介して廃油タンク排出管25側と、廃油共用管27側とが回路切替え自在に接続された構成とされている。
一方、前記新油系作動液処理装置3における装置新油排出管35と、外部新油タンク吸引管34とは、端末側で合流して、新油共用管37として一本の管路とされており、前記新油排出基管31bには、計量管30、三方弁32bを介して新油タンク排出管36側と、新油共用管37側とが回路切替自在に接続された構成とされている。
【0052】
また前記廃油系作動液処理装置2に設けられている廃油ポンプ2pの、吸引側の三方弁22aと排出側の三方弁22bとは、連動して同期操作されるように設定されている。具体的には、一例として図3-1に示すように、同型の三方弁22bと三方弁22aとを、各々に具えられている切替レバー22bL、22aLの回転軸線が同一線上になるように上下に重ねて設置し、これら切替レバー22bL、22aLを、連結ハンドル22Lにより一体化することにより、三方弁22bと三方弁22aとの連動同期操作が可能とされている。なおこの実施例では一例として、前記三方弁22a、三方弁22b、三方弁32a及び三方弁32bとして、いわゆる三方コックLポートタイプの同一構造(形状及び弁内流路)のものを採用した。
【0053】
同様に図3-2に示すように、同型の三方弁32bと三方弁32aとを、各々に具えられている切替レバー32bL、32aLの回転軸線が同一線上になるように上下に重ねて設置し、これら切替レバー32bL、32aLを、連結ハンドル32Lにより一体化することにより、三方弁32bと三方弁32aとの連動同期操作が可能とされている。
なお図2-1~図2-4、図3-1では、廃油排出基管21bに直付けされた三方弁22bと、廃油吸引基管21aに直付けされた三方弁22aとが、上下に重なった状態で配置されているが、適宜の配管やブラケット類を用いて切替レバー22bL、22aLの回転軸線が同一線上になるようなレイアウトが可能であるならば、これら三方弁22bと三方弁22aとを左右に並べて配するようにしてもよい。同様に三方弁32bと三方弁32aとを左右に並べて配するようにしてもよい。
【0054】
なお前記切替レバー22aLの回転角度は、一例として図4に示すように、切替レバー22aLに形成された切り欠きNの両端部が、三方弁22aに具えられた突起状のストッパSに当接することにより、90°に規制されている。
同様に切替レバー22bL、32aL、32bLの回転角度も90°に規制されている。
なお天板115における連結ハンドル22L、連結ハンドル32Lの回動範囲の両端部付近には、それぞれ「吸引」、「吐出」の印字が成されたラベルLbが貼付される。なおこの実施例では、廃油系作動液処理装置2におけるラベルLbの位置と、新油系作動液処理装置3におけるラベルLbの位置とが逆になっているが、各管路の配置を変更すること等により、双方のラベルLbの位置を同一とすることができる。
【0055】
また前記廃油系作動液処理装置2における廃油共用管27の端末には、ワンタッチカプラーC2の一方のカプラー要素C21が具えられており、更に図5-2、図5-4に示すようにノズル状の吸排パイプ18には、他方のカプラー要素C22が具えられており、これらカプラー要素C21、C22を結合させることにより、廃油共用管27と吸排パイプ18との接続を容易に且つ確実に行うことができる。
また前記新油系作動液処理装置3における新油共用管37の端末には、ワンタッチカプラーC3の一方のカプラー要素C31が具えられており、更に図5-1に示すようにノズル状の吸排パイプ18には、他方のカプラー要素C32が具えられており、また図5-3に示すように給油ガン37Gには、他方のカプラー要素C32が具えられており、これらカプラー要素C31、C32を結合させることにより、新油共用管37と吸排パイプ18との接続、新油共用管37と給油ガン37Gとの接続を容易に且つ確実に行うことができる。
【0056】
なお図5-2中、仮想線で示すように、前記カプラー要素C22を、作動装置5たる自動車のエンジンにおけるオイルのドレンコック側にも具えるようにしてもよい。
同様に図5-3中、仮想線で示すように、前記カプラー要素C32を、作動装置5たる自動車のエンジンにおけるオイルのドレンコック側にも具えるようにしてもよい。
また図示は省略するが、前記カプラー要素C22、カプラー要素C32を、外部廃油タンク2T、外部新油タンク3Tに直接設けるようにしてもよいし、各々のタンクから配管を延長させて、その先端にカプラー要素C22、C32を設けてもよい。
なおカプラー要素C21、C22及びカプラー要素C31、C32は、作動装置5や廃油受けトレーDT、外部廃油タンク2T、外部新油タンク3T等の仕様の違いに応じて、その形態やサイズを変更してもよい。
【0057】
また図2-1、図2-4に示すように前記廃油タンク2tにおいては、廃油タンク吸引管24の端末(吸引口)を廃油タンク2tの底部近くまで延長させ、且つ廃油タンク吸引管24の端末(吸引口)の直下部における廃油タンク2tの底部には、ドレン開口部2dが形成されている。
一方、図2-1、図2-3に示すように前記新油タンク3tにおいても、新油タンク吸引管33の端末(吸引口)を新油タンク3tの底部近くまで延長させ、且つ新油タンク吸引管33の端末(吸引口)の直下部における新油タンク3tの底部には、ドレン開口部3dが形成されている。
これらドレン開口部2d、ドレン開口部3dは、廃油タンク吸引管24の端末(吸引口)、新油タンク吸引管33の端末(吸引口)に異物が詰まってしまった場合等のメンテナンス用に設けられているものであり、通常時はドレンプラグ等適宜の蓋部材によって閉鎖されている。
なおこのようなドレン開口部2d、ドレン開口部3dは、メンテナンス作業のし易さを考慮すると、底板116の下方に具えられた収納トレー17を避けた位置に設けるのが好ましく、この実施例では、収納トレー17の幅を底板116の幅よりも短く設定し、底板116の下方両側に空間を確保するとともに、この部分にドレン開口部2d、ドレン開口部3dを形成するようにした。したがって前記廃油タンク吸引管24、新油タンク吸引管33は、それぞれ側板113、側板114に近接した部位に設置されることとなる。
なお底板116の下方両側に確保された空間は、底板116付近に直接取り付けられたキャスタ12の車輪の旋回スペースとしても機能することになる。
【0058】
本発明の作動液リザーブ装置たるオイル交換装置1は、一例として以上述べた様な構成を有するものであり次のように用いられる。
〔1.始発準備状態〕
始発準備状態としてはオイル交換装置1における廃油タンク2t及び新油タンク3tは双方共、空状態としたものとする。一方、廃油ポンプ2pと新油ポンプ3pとを駆動させるための圧搾エアを得るために、駆動エア系装置15におけるエアジョイント151に対し、外部のエアホース等を接続させる。因みに自動車整備工場等においては、種々の整備点検のためにエア工具が利用されるのが一般的であり、エアコンプレッサ、エアホース等が常備されている。
【0059】
〔2.新油リザーブ〕
次にこのような状態でオイル交換装置1の新油タンク3t内に新油L1を充填するものであり、この新油L1は、一般的には整備工場100等に設けられた外部新油タンク3Tに貯留されている。
なおこの実施例では、外部新油タンク3Tとしてドラム缶DCが適用されるものであり、図5-1に示すように新油共用管37に対して、単なるノズル状の吸排パイプ18をワンタッチでカプラ接続させ、吸排パイプ18の先端を外部新油タンク3Tに挿入するような作業形態を採るものである。
【0060】
このようにして、新油共用管37と外部新油タンク3Tとの接続を行った後、まず新油系作動液処理装置3における新油ポンプ3pを作動させる。具体的には駆動エア系装置15における新油タンク3t側のエアコック152を開放させて新油ポンプ3pを駆動し、外部新油タンク3Tから新油タンク3tに新油L1を給油(充填)する。
この際、図5-1、図3-2(a)に示すように、新油系作動液処理装置3における三方弁32aにより、外部新油タンク吸引管34と新油吸引基管31aとが連通され、且つ新油タンク吸引管33が閉止された状態であり、更に三方弁32bにより新油排出基管31bと新油タンク排出管36とが計量管30を介して連通され、且つ装置新油排出管35が閉止された状態とされている。なお、この操作自体はすでに述べたように、三方弁32aと三方弁32bとは、連結ハンドル32Lにより連動状態に設定がされているから、連結ハンドル32Lを「吸引」ラベルLb側に回動させることにより、二つの三方弁32a、三方弁32bを一挙に同期操作することができる。
【0061】
そしてこのような回路設定がされているときには、新油L1は、前記新油ポンプ3pの作用により新油共用管37、外部新油タンク吸引管34、三方弁32a、新油吸引基管31aを経て新油ポンプ3p内に吸い込まれ、続いて新油排出基管31bから排出され、計量管30、三方弁32b、新油タンク排出管36を経て新油タンク3tに内に充填されていく。このとき、計量管30の途中に具えられたバッチメータ30Mによって新油L1の流量が計測されるため、所望量の新油L1を新油タンク3tに内に充填した時点で新油L1の供給を停止することができる。
なお、新油タンク3tの容積は、概ね100リットル(乗用車で約25台、大型トラックで約4台分)の新油L1を収容できる容積とされ、余裕をみて例えば120リットル程度の空間容積を有するものとされる。
また新油タンク3t内を複数に分割し、それぞれの区画に新油タンク排出管36、新油タンク吸引管33を具え、これらと三方弁32a、32bとの間を切替可能とすることにより、例えばグレードの異なる複数種の新油L1の中から顧客の好みに応じた新油L1を選択して供給することが可能となる。このような複数種の新油L1を対象としたオイル交換装置1については、後ほど実施例2において説明する。
【0062】
なお新油タンク3t内への新油L1の充填は、新油タンク3tの上部の天板115に形成された新油給油口3hから外部ポンプを用いて行うこともできる。この新油給油口3hは、未使用時にはキャップ3cにより封鎖されている。また新油タンク3tの上部の天板115には、エアブリーザ3bが形成されており、ここから新油タンク3tへの新油L1の出し入れに伴う空気の給排が行われる。
【0063】
〔3.廃油収容〕
このようにして新油L1がリザーブされたオイル交換装置1によって、作動装置5たる自動車のエンジンから廃油L0を回収するものであり、作動装置5内にある廃油L0を廃油系作動液処理装置2における廃油タンク2t内に収容する。
即ちこの作業は図5-2に示すように、廃油共用管27の端末に具えられたカプラー要素C21と、ノズル状の吸排パイプ18に具えられたカプラー要素C22とを結合させることにより、廃油共用管27と吸排パイプ18とを接続した状態で行われる。
そしてエンジンのドレンコックから流下する廃油L0を、一旦、廃油受けトレーDT内に収容する。
次いで図5-2、図3-1(b)に示すように、連結ハンドル22Lを「吸引」ラベルLb側に回動させることにより、三方弁22a、22bを同期操作して、装置廃油吸引管23と廃油吸引基管21aとが連通され、且つ廃油タンク吸引管24が閉止された状態とすると共に、廃油タンク排出管25と廃油排出基管21bとが連通され、且つ外部廃油タンク排出管26が閉止された状態とする。この状態で廃油ポンプ2pを作動させることにより、廃油受けトレーDT内の廃油L0は、吸排パイプ18、廃油共用管27、装置廃油吸引管23、三方弁22a、廃油吸引基管21aを経て廃油ポンプ2p内に吸い込まれ、続いて廃油排出基管21bから排出され、三方弁22b、廃油タンク排出管25を経て、廃油タンク2t内に回収される。
この際、廃油共用管27にはストレーナ28が具えられているため、廃油L0中に混入した鉄粉等の異物を濾し取ることができ、廃油ポンプ2pを保護することができる。
【0064】
なお図5-2中の仮想線円内に示すように、作動装置5たる自動車のエンジンにおけるオイルのドレンコック側にカプラー要素C22が具えられている場合には、廃油共用管27の端末に具えられたカプラー要素C21と、カプラー要素C22とをワンタッチでカプラ接続し、この状態で廃油ポンプ2pを作動させることにより、作動装置5たるエンジン内の廃油L0を廃油タンク2t内に回収するような作業形態も採り得る。
また車輌Tを十分にジャッキアップすることができる場合には、図1に示すようにオイル交換装置1を車輌Tのエンジン直下に潜り込ませて、エンジンのドレンコックから流下する廃油L0を廃油受けパン16によって受けるとともに、導入管163を通じて直接廃油L0を廃油タンク2t内に回収するような作業形態も採り得る。同様にエンジンのドレンコックから流下する廃油L0を、〔背景技術〕で述べた既存の整備工場100で用いられているドレンカート101の廃油タンク101T内に一旦回収した廃油L0を、廃油ポンプ2pでオイル交換装置1の廃油タンク2tに回収するような作業形態も採り得る。
なお廃油タンク2tの上部の天板115には、エアブリーザ2bが形成されており、ここから廃油タンク2tへの廃油L0の出し入れに伴う空気の給排が行われる。
【0065】
〔4.新油供給〕
このようにして作動装置5たるエンジンから廃油L0としてのエンジンオイル等が抜き取られた後は、新油系作動液処理装置3から、既に新油タンク3t内に貯留されている新油L1の一部が作動装置5に供給される。
まずそのためには図5-3に示すように、新油共用管37の端末に具えられたカプラー要素C31と、給油ガン37Gに具えられたカプラー要素C32とを、ワンタッチでカプラ接続する。
次いで図5-3、図3-2(b)に示すように、連結ハンドル32Lを「吐出」ラベルLb側に回動させることにより、新油吸引基管31aと、新油タンク吸引管33とが連通され、且つ外部新油タンク吸引管34が閉止される状態に三方弁32aを切り替える。このとき三方弁32aと三方弁32bとは連結ハンドル32Lにより連動同期状態に設定されているため、三方弁32bにより、新油排出基管31bと装置新油排出管35とは、計量管30を介して連通状態とされ、且つ新油タンク排出管36が閉止された状態とされる。そしてこの状態で新油ポンプ3pを作動させると、新油タンク3t内の新油L1は、新油タンク吸引管33、三方弁32a、新油吸引基管31aを経て新油ポンプ3pに吸い込まれ、続いて新油排出基管31b側から排出され、計量管30、三方弁32b、装置新油排出管35、新油共用管37を経て、給油ガン37Gから作動装置5たる自動車のエンジンに供給される。
なおこのとき、計量管30に具えられたバッチメータ30Mを設定することにより、所望量の計量給油が可能となる。
なお図5-3中、仮想線円内に示すように、作動装置5たる自動車のエンジンにおけるオイルのドレンコック側にカプラー要素C32が具えられている場合には、新油共用管37の端末に具えられたカプラー要素C31と、カプラー要素C32とをカプラ接続して給油するような作業形態も採り得る。
【0066】
〔5.廃油外部排出〕
そして以上述べた廃油L0の回収と、新油L1供給との一連の作業が何台かの車輌Tで繰返されると、新油タンク3t内はリザーブされていた新油L1の量が減ずる一方、廃油タンク2t内は廃油L0がいわば満タン状態に近づいてゆく。理論的には、廃油タンク2tと新油タンク3tとの双方が満タン状態となることはなく、概ね双方のタンクの総和の半分の量のオイルが装置内に収容されている状態となっている。
この状態は、前記正面板111における側板113、114付近に設けられたレベルゲージ29、39等によりその量が外部から目視観察できるものである。
【0067】
そして廃油タンク2t内の廃油L0が満杯状態となったときには、これを外部に排出する。なおこの実施例では、外部廃油タンク2Tとしてドラム缶DCが適用されるものであり、図5-4に示すように、廃油共用管27に対して吸排パイプ18をワンタッチでカプラ接続させ、吸排パイプ18の先端を外部廃油タンク2Tに挿入するような作業形態を採るものである。
そして図5-4、図3-1(a)に示すように、連結ハンドル22Lを「吐出」ラベルLb側に回動させることにより三方弁22a、22bを同期操作して、廃油タンク吸引管24が廃油吸引基管21aと連通され、且つ装置廃油吸引管23が閉止された状態とすると共に、外部廃油タンク排出管26と廃油排出基管21bとが連通され、且つ廃油タンク排出管25が閉止された状態とするものである。
この状態で廃油ポンプ2pを作動させることにより、廃油タンク2t内の廃油L0は、廃油タンク吸引管24、三方弁22a、廃油吸引基管21aを経て廃油ポンプ2p内に吸い込まれ、続いて廃油排出基管21bから排出され、三方弁22b、外部廃油タンク排出管26、廃油共用管27、吸排パイプ18を経て、外部廃油タンク2T内に回収される。なおこの際、廃油L0により、ストレーナ28に溜まった異物を逆洗して除去することができる。
やがて新油タンク3tが空状態となった段階で更に既に述べた新油リザーブの状態に戻り、以下同様の作業の下に、オイル交換等が行われる。
【0068】
なお上記説明では、オイル交換装置1による、外部新油タンク3Tから新油タンク3tへの新油L1の充填、及び新油タンク3tから作動装置5への新油L1の供給、並びに作動装置5から廃油タンク2tへの廃油L0の回収、及び廃油タンク2tから外部廃油タンク2Tへの廃油L0の排出が、滞りなく行われたものとして説明したが、以下、トラブルの一例とその対処方法の一例について説明する。
具体的には、例えば図5-4に示すように、オイル交換装置1の廃油タンク2tからドラム缶DCが適用された外部廃油タンク2Tへ、廃油タンク吸引管24及び廃油共用管27を通じて廃油L0を排出する場合、ドラム缶DC内の様子がうまく観察できずに、廃油L0がオーバーフローまたはオーバーフローしそうになってしまうことが発生する。
このような時には、一般的な対処方法として廃油ポンプ2pを停止することが考えられるが、本発明たる作動液リザーブ装置の一例であるオイル交換装置1では、廃油ポンプ2pを停止することなく運転したまま、瞬時に廃油L0のオーバーフローを回避することができる。すなわち連結ハンドル22Lを「吐出」ラベルLb側から「吸引」ラベルLb側に回動させるだけで、廃油系作動液処理装置2の回路を図5-2に示すよう切替えることができ、廃油共用管27を吐出状態から吸引状態へと瞬時に切り替えて、外部廃油タンク2T内の廃油L0を廃油タンク2t内に吸い戻すものである。
もちろんこのような連結ハンドル22Lの操作による廃油共用管27の状態切り替えは、廃油共用管27が廃油受けトレーDTに接続状態とされ、または、廃油共用管27が作動装置5に接続され、廃油タンク2t内に廃油L0を回収しているときにも実施することができる。
【0069】
なおこの実施例1では、新油系作動液処理装置3においてはバッチメータ30Mによって新油L1の流量が計測され、新油リザーブの際には新油タンク3t内に位置する新油L1の量が把握されるため、新油タンク3tが満タンとなる前に新油ポンプ3pを確実に停止することができ、オーバーフローを回避することができる。
一方、新油タンク3tから作動装置5に新油L1を供給する場合には、作動装置5の容量に応じてバッチメータ30Mが設定され、所望量の新油L1が作動装置5に供給されるため、オーバーフローは起こらない。しかしながら作動装置5の容量が誤って認識された場合等には、オーバーフローが発生してしまう。このような場合にも、連結ハンドル32Lを「吐出」ラベルLb側から「吸引」ラベルLb側に回動させるだけで、新油系作動液処理装置3の回路を図5-3に示す状態から図5-1に示す状態に切替えることができ、新油共用管37を吐出状態から吸引状態へと瞬時に切り替えて、新油L1を新油タンク3t内に吸い戻すことにより、瞬時に新油L1のオーバーフローを回避することができる。
【実施例0070】
次に二種の新油L1を対象としたオイル交換装置1について、図6~8を参照しながら説明する。この実施例2で示すオイル交換装置1全体としては、実施例1で示した装置と基本構成を同一とするものであるため、以下、装置構成については相違個所に関連する構成のみ説明するものとする。
なお実施例2で示すオイル交換装置1は、単独での使用が想定されたものではなく、一例として廃油系作動液処理装置2が具えられたオイル交換装置1(実施例1または実施例3で示すもの)と併用されることが想定されたものである。このため実施例2で示すオイル交換装置1は、実施例1における廃油系作動液処理装置2に置き換えて新油系作動液処理装置3Lが配設されたものであり、装置筐体11に二基の新油系作動液処理装置3(3L、3R)が具えられた新油供給装置として機能するものである。
なお一方の新油系作動液処理装置3(例えば新油系作動液処理装置3L)により、廃油L0を扱うようにすることも可能であり、この場合は、実施例2で示すオイル交換装置1を、実施例1で示したオイル交換装置1と同様に単独で使用することができる。
【0071】
また実施例2では、実施例1で示された収納トレー17が具えられた装置筐体11を流用したため、図2-4におけるドレン開口部2dの真上に新油タンク吸引管33が位置するように、二基の新油系作動液処理装置3L、3Rの構成部材が、装置筐体11における仕切板117を挟んでシンメトリーに配置されるようにした。
このため正面から見て左側の新油系作動液処理装置3Lにおける新油ポンプ3p周辺の配管態様は、図7に示すように、図3-2に示されたものとは異なることとなる。具体的には三方弁32aへの新油タンク吸引管33と外部新油タンク吸引管34との取り付け位置が逆になり、また三方弁32bへの装置新油排出管35と新油タンク排出管36とのに取り付け位置が逆になっている。更に、新油排出基管31bと三方弁32bとの間に取り付けられる計量管30の引き回し方向も逆になっている。
【0072】
そしてこの結果、図3-2に示された新油系作動液処理装置3Rに具えられる新油ポンプ3pでは、連結ハンドル32Lを右側に回動させた状態で吸引状態となり、連結ハンドル32Lを左側に回動させた状態で吐出状態となるのに対し、図7に示された新油系作動液処理装置3Lに具えられる新油ポンプ3pでは、連結ハンドル32Lを右側に回動させた状態で吐出状態となり、連結ハンドル32Lを左側に回動させた状態で吸引状態となる。
これに伴って、天板115に貼付される「吸引」、「吐出」の印字が成されたラベルLbの位置は、新油系作動液処理装置3Lのものと、新油系作動液処理装置3Rのものとでは逆になっている。
【0073】
なお上記の構成では、二基の新油系作動液処理装置3L、3Rの構成部材が、装置筐体11における仕切板117を挟んでシンメトリーに配置されるようにしたが、二基の新油系作動液処理装置3L、3Rの構成部材の配置を同一のものとし、これらをパラレルに配置するようにしてもよい。
【0074】
また上述のように実施例2で示すオイル交換装置1は単独での使用が想定されたものではなく、実施例1で示したオイル交換装置1等と併用されることが想定されたものであるため、廃油系作動液処理装置2が具えられない設計とされたものである。
そしてこの様な併用が行われた場合、整備工場100において三種類の新油L1を選択的に作動装置5に供給することが可能となるものであり、例えば異なる三種のエンジンオイルが各新油系作動液処理装置3、3L、3Rにリザーブされることとなる。
ここで三種類の新油L1とは、エンジンオイル、トランスミッションオイル、デフオイル等、異なる油種の場合や、グレードの異なる三種類のエンジンオイルの場合等が想定される。
【0075】
一方、廃油L0は油種、グレードが異なっても合集して産廃処理を行うことができるため、一基の廃油タンク2tがあればよい。
もちろん、より繊細な廃油L0の処理が要求される場合には、オイル交換装置1を複数の廃油タンク2t(廃油系作動液処理装置2)が具えられたものとすることにより、対応することができる。このような事例は、例えばガソリンエンジン車のエンジンオイルよりも汚れ度合が高いディーゼルエンジン車のエンジンオイルを扱う場合が想定されるものであり、これらを混合することなく分別してオイル交換装置1に収容することにより、その後の処理を適切に行うことが可能となるものである。
なおこの場合、廃油系作動液処理装置2の構成を、図2、6に示した新油系作動液処理装置3と同様にバッチメータ(30M)を具えたものとすることにより、廃油タンク2tからの廃油L0の定量排出及び廃油タンク2tへの廃油L0の定量回収が可能となる。
【0076】
この実施例2で示す本発明の作動液リザーブ装置たるオイル交換装置1は、一例として以上述べた様な構成を有するものであり次のように用いられる。
なお作動装置5たる自動車のエンジンからの廃油L0の回収は、一例として実施例1で示したオイル交換装置1に具えられた廃油系作動液処理装置2により、同様に実施例1で示した手法に従って行われるものである。
【0077】
〔1.始発準備状態〕
始発準備状態としては新油系作動液処理装置3L、3Rにおける各新油タンク3tは双方共、空状態としたものとする。一方、新油ポンプ3pを駆動させるための圧搾エアを得るために、駆動エア系装置15におけるエアジョイント151に対し、外部のエアホース等を接続させる。因みに自動車整備工場等においては、種々の整備点検のためにエア工具が利用されるのが一般的であり、エアコンプレッサ、エアホース等が常備されている。
【0078】
〔2.新油リザーブ〕
次にこのような状態で新油系作動液処理装置3Rの新油タンク3t内に新油L11を充填するものであり、この新油L11は、一般的には整備工場100等に設けられた外部新油タンク3Tに貯留されている。
なおこの実施例では、外部新油タンク3Tとしてドラム缶DCが適用されるものであり、図8-1に示すように新油共用管37に対して、単なるノズル状の吸排パイプ18をワンタッチでカプラ接続させ、吸排パイプ18の先端を外部新油タンク3Tに挿入するような作業形態を採るものである。
【0079】
このようにして、新油共用管37と外部新油タンク3Tとの接続を行った後、まず新油系作動液処理装置3Rにおける新油ポンプ3pを作動させ、外部新油タンク3Tから新油タンク3tに新油L11を給油(充填)する。
この際、図8-1、図3-2(a)に示すように、新油系作動液処理装置3Rにおける三方弁32aにより、外部新油タンク吸引管34と新油吸引基管31aとが連通され、且つ新油タンク吸引管33が閉止された状態であり、更に三方弁32bにより新油排出基管31bと新油タンク排出管36とが計量管30を介して連通され、且つ装置新油排出管35が閉止された状態とされている。
【0080】
そしてこのような回路設定がされているときには、新油L11は、前記新油ポンプ3pの作用により新油共用管37、外部新油タンク吸引管34、三方弁32a、新油吸引基管31aを経て新油ポンプ3p内に吸い込まれ、続いて新油排出基管31bから排出され、計量管30、三方弁32b、新油タンク排出管36を経て新油タンク3tに内に充填されていく。このとき、計量管30の途中に具えられたバッチメータ30Mによって新油L11の流量が計測されるため、所望量の新油L1を新油タンク3tに内に充填することができる。
【0081】
〔3.異なる新油のリザーブ〕
次にこのような状態で新油系作動液処理装置3Lの新油タンク3t内に新油L12を充填するものであり、この新油L12は、一般的には整備工場100等に設けられた外部新油タンク3Tに貯留されている。
そして図8-2に示すように新油共用管37に対して、単なるノズル状の吸排パイプ18をワンタッチでカプラ接続させ、吸排パイプ18の先端を外部新油タンク3Tに挿入するような作業形態を採るものである。
【0082】
このようにして、新油共用管37と外部新油タンク3Tとの接続を行った後、まず新油系作動液処理装置3Lにおける新油ポンプ3pを作動させ、外部新油タンク3Tから新油タンク3tに新油L11を給油(充填)する。
この際、図8-2、図7(b)に示すように、新油系作動液処理装置3Lにおける三方弁32aにより、外部新油タンク吸引管34と新油吸引基管31aとが連通され、且つ新油タンク吸引管33が閉止された状態であり、更に三方弁32bにより新油排出基管31bと新油タンク排出管36とが計量管30を介して連通され、且つ装置新油排出管35が閉止された状態とされている。
【0083】
そしてこのような回路設定がされているときには、新油L12は、前記新油ポンプ3pの作用により新油共用管37、外部新油タンク吸引管34、三方弁32a、新油吸引基管31aを経て新油ポンプ3p内に吸い込まれ、続いて新油排出基管31bから排出され、計量管30、三方弁32b、新油タンク排出管36を経て新油タンク3tに内に充填されていく。このとき、計量管30の途中に具えられたバッチメータ30Mによって新油L12の流量が計測されるため、所望量の新油L12を新油タンク3tに内に充填することができる。
【0084】
〔4.新油供給〕
このようにして異なる二種の新油L11、L12が各新油系作動液処理装置3L、3Rにリザーブされた後は、ユーザーの要望に応じて何れかが選択されて作動装置5に供給される。
まず新油L11を供給するためには図8-3に示すように、新油共用管37の端末に具えられたカプラー要素C31と、給油ガン37Gに具えられたカプラー要素C32とを、ワンタッチでカプラ接続する。
次いで図8-3、図3-2(b)に示すように、連結ハンドル32Lを「吐出」ラベルLb側に回動させることにより、新油吸引基管31aと、新油タンク吸引管33とが連通され、且つ外部新油タンク吸引管34が閉止される状態に三方弁32aを切り替える。このとき三方弁32aと三方弁32bとは連結ハンドル32Lにより連動同期状態に設定されているため、三方弁32bにより、新油排出基管31bと装置新油排出管35とは計量管30を介して連通状態とされ、且つ新油タンク排出管36が閉止された状態とされる。そしてこの状態で新油ポンプ3pを作動させると、新油タンク3t内の新油L11は、新油タンク吸引管33、三方弁32a、新油吸引基管31aを経て新油ポンプ3pに吸い込まれ、続いて新油排出基管31b側から排出され、計量管30、三方弁32b、装置新油排出管35、新油共用管37を経て、給油ガン37Gから作動装置5たる自動車のエンジンに供給される。
なおこのとき、計量管30に具えられたバッチメータ30Mを設定することにより、所望量の計量給油が実現される。
【0085】
〔5.異なる新油の供給〕
次に別の車輌Tにおける作動装置5に対して、ユーザーの要望に応じて新油L12が供給されるケースについて説明する。
またこのケースでは、図8-4に示すように、作動装置5たる自動車のエンジンにおけるオイルのドレンコック側に具えられているカプラー要素C32に、新油共用管37の端末に具えられたカプラー要素C31をカプラ接続して給油するような作業形態を採る。
次いで図8-4、図7(a)に示すように、連結ハンドル32Lを「吐出」ラベルLb側に回動させることにより、新油吸引基管31aと、新油タンク吸引管33とが連通され、且つ外部新油タンク吸引管34が閉止される状態に三方弁32aを切り替える。このとき三方弁32aと三方弁32bとは連結ハンドル32Lにより連動同期状態に設定されているため、三方弁32bにより、新油排出基管31bと装置新油排出管35とは計量管30を介して連通状態とされ、且つ新油タンク排出管36が閉止された状態とされる。そしてこの状態で新油ポンプ3pを作動させると、新油タンク3t内の新油L11は、新油タンク吸引管33、三方弁32a、新油吸引基管31aを経て新油ポンプ3pに吸い込まれ、続いて新油排出基管31b側から排出され、計量管30、三方弁32b、装置新油排出管35、新油共用管37を経て、給油ガン37Gから作動装置5たる自動車のエンジンに供給される。
なおこのとき、計量管30に具えられたバッチメータ30Mを設定することにより、所望量の計量給油が実現される。
【実施例0086】
次に、実施例1で示した廃油L0及び新油L1を対象としたオイル交換装置1の改変例である実施例3について、図9~11を参照しながら説明する。なお実施例3で示すオイル交換装置1全体としては、実施例1で示した装置と基本構成を同一とするものであるため、以下、装置構成については相違個所に関連する構成のみ説明するものとする。
この相違個所は具体的には、実施例1で示したオイル交換装置1における新油系作動液処理装置3の構成を簡素化したものであり、新油ポンプ3p回りの配管を、図3-2に示した構成から、図10に示すように、図3-1に示した廃油系作動液処理装置2における廃油ポンプ2pと同様に、計量管30を用いることのない構成としたものである。
【0087】
以下、新油系作動液処理装置3の構成あるいは配管構成について図9-1~9-4、図10図3-1及び図11-1~11-4を参照しながら具体的に説明する。
まず前記新油ポンプ3pは図10に示すように、新油吸引基管31aと新油排出基管31bとを具え、前記新油吸引基管31aには、三方弁32aを介して新油タンク吸引管33と、外部新油タンク吸引管34とが回路切替自在に接続される。
一方、前記新油排出基管31bには、三方弁32bを介して装置新油排出管35と、新油タンク排出管36とが回路切替自在に接続される。
【0088】
また前記新油系作動液処理装置3における装置新油排出管35と、外部新油タンク吸引管34とは、端末側で合流して、新油共用管37として一本の管路とされており、前記新油排出基管31bには、三方弁32bを介して新油タンク排出管36側と、新油共用管37側とが回路切替自在に接続された構成とされている。
なお実施例3では、所望量の新油L1を供給した時点で供給を自動停止するバッチメータ35Mが前記装置新油排出管35に具えられている。
【0089】
また前記三方弁32a及び三方弁32bとして、いわゆる三方コックLポートタイプの同一構造(形状及び弁内流路)のものを採用し、これらを廃油排出基管21bに直付けされた三方弁22bと、廃油吸引基管21aに直付けされた三方弁22aとが、上下に重なった状態で配置し、各々に具えられている切替レバー32bL、32aLを、連結ハンドル32Lにより一体化することにより、三方弁32bと三方弁32aとの連動同期操作が可能とされている。
【0090】
この実施例3で示す本発明の作動液リザーブ装置たるオイル交換装置1は、一例として以上述べた様な構成を有するものであり次のように用いられる。
〔1.始発準備状態〕
始発準備状態としてはオイル交換装置1における廃油タンク2t及び新油タンク3tは双方共、空状態としたものとする。一方、廃油ポンプ2pと新油ポンプ3pとを駆動させるための圧搾エアを得るために、駆動エア系装置15におけるエアジョイント151に対し、外部のエアホース等を接続させる。因みに自動車整備工場等においては、種々の整備点検のためにエア工具が利用されるのが一般的であり、エアコンプレッサ、エアホース等が常備されている。
【0091】
〔2.新油リザーブ〕
次にこのような状態でオイル交換装置1の新油タンク3t内に新油L1を充填するものであり、この新油L1は、一般的には整備工場100等に設けられた外部新油タンク3Tに貯留されている。
なおこの実施例では、外部新油タンク3Tとしてドラム缶DCが適用されるものであり、図11-1に示すように新油共用管37に対して、単なるノズル状の吸排パイプ18をワンタッチでカプラ接続させ、吸排パイプ18の先端を外部新油タンク3Tに挿入するような作業形態を採るものである。
【0092】
このようにして、新油共用管37と外部新油タンク3Tとの接続を行った後、まず新油系作動液処理装置3における新油ポンプ3pを作動させる。具体的には駆動エア系装置15における新油タンク3t側のエアコック152を開放させて新油ポンプ3pを駆動し、外部新油タンク3Tから新油タンク3tに新油L1を給油(充填)する。
この際、図11-1、図10(a)に示すように、新油系作動液処理装置3における三方弁32aにより、外部新油タンク吸引管34と新油吸引基管31aとが連通され、且つ新油タンク吸引管33が閉止された状態であり、更に三方弁32bにより新油排出基管31bと新油タンク排出管36とが連通され、且つ装置新油排出管35が閉止された状態とされている。なお、この操作自体はすでに述べたように、三方弁32aと三方弁32bとは、連結ハンドル32Lにより連動状態に設定がされているから、連結ハンドル32Lを「吸引」ラベルLb側に回動させることにより、二つの三方弁32a、三方弁32bを一挙に同期操作することができる。
【0093】
そしてこのような回路設定がされているときには、新油L1は、前記新油ポンプ3pの作用により新油共用管37、外部新油タンク吸引管34、三方弁32a、新油吸引基管31aを経て新油ポンプ3p内に吸い込まれ、続いて新油排出基管31bから排出され、三方弁32b、新油タンク排出管36を経て新油タンク3tに内に充填されていく。このとき、装置新油排出管35側は系系うことはない。
なお、新油タンク3tの容積は、概ね100リットル(乗用車で約25台、大型トラックで約4台分)の新油L1を収容できる容積とされ、余裕をみて例えば120リットル程度の空間容積を有するものとされる。
また新油タンク3t内を複数に分割し、それぞれの区画に新油タンク排出管36、新油タンク吸引管33を具え、これらと三方弁32a、32bとの間を切替可能とすることにより、例えばグレードの異なる複数種の新油L1の中から顧客の好みに応じた新油L1を選択して供給することが可能となる。
【0094】
なお新油タンク3t内への新油L1の充填は、新油タンク3tの上部の天板115に形成された新油給油口3hから外部ポンプを用いて行うこともできる。この新油給油口3hは、未使用時にはキャップ3cにより封鎖されている。また新油タンク3tの上部の天板115には、エアブリーザ3bが形成されており、ここから新油タンク3tへの新油L1の出し入れに伴う空気の給排が行われる。
【0095】
〔3.廃油収容〕
このようにして新油L1がリザーブされたオイル交換装置1によって、作動装置5たる自動車のエンジンから廃油L0を回収するものであり、作動装置5内にある廃油L0を廃油系作動液処理装置2における廃油タンク2t内に収容する。
即ちこの作業は図11-2に示すように、廃油共用管27の端末に具えられたカプラー要素C21と、ノズル状の吸排パイプ18に具えられたカプラー要素C22とを結合させることにより、廃油共用管27と吸排パイプ18とを接続した状態で行われる。
そしてエンジンのドレンコックから流下する廃油L0を、一旦、廃油受けトレーDT内に収容する。
次いで図11-2、図3-1(b)に示すように、連結ハンドル22Lを「吸引」ラベルLb側に回動させることにより、三方弁22a、22bを同期操作して、装置廃油吸引管23と廃油吸引基管21aとが連通され、且つ廃油タンク吸引管24が閉止された状態とすると共に、廃油タンク排出管25と廃油排出基管21bとが連通され、且つ外部廃油タンク排出管26が閉止された状態とする。この状態で廃油ポンプ2pを作動させることにより、廃油受けトレーDT内の廃油L0は、吸排パイプ18、廃油共用管27、装置廃油吸引管23、三方弁22a、廃油吸引基管21aを経て廃油ポンプ2p内に吸い込まれ、続いて廃油排出基管21bから排出され、三方弁22b、廃油タンク排出管25を経て、廃油タンク2t内に回収される。
この際、廃油共用管27にはストレーナ28が具えられているため、廃油L0中に混入した鉄粉等の異物を濾し取ることができ、廃油ポンプ2pを保護することができる。
【0096】
なお図11-2中の仮想線円内に示すように、作動装置5たる自動車のエンジンにおけるオイルのドレンコック側にカプラー要素C22が具えられている場合には、廃油共用管27の端末に具えられたカプラー要素C21と、カプラー要素C22とをワンタッチでカプラ接続し、この状態で廃油ポンプ2pを作動させることにより、作動装置5たるエンジン内の廃油L0を廃油タンク2t内に回収するような作業形態も採り得る。
また車輌Tを十分にジャッキアップすることができる場合には、図1に示すようにオイル交換装置1を車輌Tのエンジン直下に潜り込ませて、エンジンのドレンコックから流下する廃油L0を廃油受けパン16によって受けるとともに、導入管163を通じて直接廃油L0を廃油タンク2t内に回収するような作業形態も採り得る。同様にエンジンのドレンコックから流下する廃油L0を、〔背景技術〕で述べた既存の整備工場100で用いられているドレンカート101の廃油タンク101T内に一旦回収した廃油L0を、廃油ポンプ2pで廃油タンク2tに回収するような作業形態も採り得る。
なお廃油タンク2tの上部の天板115には、エアブリーザ2bが形成されており、ここから廃油タンク2tへの廃油L0の出し入れに伴う空気の給排が行われる。
【0097】
〔4.新油供給〕
このようにして作動装置5たるエンジンから廃油L0としてのエンジンオイル等が抜き取られた後は、新油系作動液処理装置3から、既に新油タンク3t内に貯留されている新油L1の一部が作動装置5に供給される。
まずそのためには図11-3に示すように、新油共用管37の端末に具えられたカプラー要素C31と、給油ガン37Gに具えられたカプラー要素C32とを、ワンタッチでカプラ接続する。
次いで図11-3、図10(b)に示すように、連結ハンドル32Lを「吐出」ラベル表示側に回動させることにより、新油吸引基管31aと、新油タンク吸引管33とが連通され、且つ外部新油タンク吸引管34が閉止される状態に三方弁32aを切り替える。このとき三方弁32aと三方弁32bとは連結ハンドル32Lにより連動同期状態に設定されているため、三方弁32bにより、新油排出基管31bと装置新油排出管35とは連通状態とされ、且つ新油タンク排出管36が閉止された状態とされる。そしてこの状態で新油ポンプ3pを作動させると、新油タンク3t内の新油L1は、新油タンク吸引管33、三方弁32a、新油吸引基管31aを経て新油ポンプ3pに吸い込まれ、続いて新油排出基管31b側から排出され、三方弁32b、装置新油排出管35、新油共用管37を経て、給油ガン37Gから作動装置5たる自動車のエンジンに供給される。
なおこのとき、装置新油排出管35の途中に具えられたバッチメータ35Mを設定することにより、所望量の計量給油が可能となる。
なお図11-3中、仮想線円内に示すように、作動装置5たる自動車のエンジンにおけるオイルのドレンコック側にカプラー要素C32が具えられている場合には、新油共用管37の端末に具えられたカプラー要素C31と、カプラー要素C32とをカプラ接続して給油するような作業形態も採り得る。
【0098】
〔5.廃油外部排出〕
そして以上述べた廃油L0の回収と、新油L1供給との一連の作業が何台かの車輌Tで繰返されると、新油タンク3t内はリザーブされていた新油L1の量が減ずる一方、廃油タンク2t内は廃油L0がいわば満タン状態に近づいてゆく。理論的には、廃油タンク2tと新油タンク3tとの双方が満タン状態となることはなく、概ね双方のタンクの総和の半分の量のオイルが装置内に収容されている状態となっている。
この状態は、前記正面板111における側板113、114付近に設けられたレベルゲージ29、39等によりその量が外部から目視観察できるものである。
【0099】
そして廃油タンク2t内の廃油L0が満杯状態となったときには、これを外部に排出する。なおこの実施例では、外部廃油タンク2Tとしてドラム缶DCが適用されるものであり、図11-4に示すように、廃油共用管27に対して吸排パイプ18をワンタッチでカプラ接続させ、吸排パイプ18の先端を外部廃油タンク2Tに挿入するような作業形態を採るものである。
そして図11-4、図3-1(a)に示すように、連結ハンドル22Lを「吐出」ラベルLb側に回動させることにより三方弁22a、22bを同期操作して、廃油タンク吸引管24が廃油吸引基管21aと連通され、且つ装置廃油吸引管23が閉止された状態とすると共に、外部廃油タンク排出管26と廃油排出基管21bとが連通され、且つ廃油タンク排出管25が閉止された状態とするものである。
この状態で廃油ポンプ2pを作動させることにより、廃油タンク2t内の廃油L0は、廃油タンク吸引管24、三方弁22a、廃油吸引基管21aを経て廃油ポンプ2p内に吸い込まれ、続いて廃油排出基管21bから排出され、三方弁22b、外部廃油タンク排出管26、廃油共用管27、吸排パイプ18を経て、外部廃油タンク2T内に回収される。なおこの際、廃油L0により、ストレーナ28に溜まった異物を逆洗して除去することができる。
やがてオイル交換装置1の廃油タンク2t及び新油タンク3tの双方が空状態となるものであり、この段階で更に既に述べた新油リザーブの状態に戻り、以下同様の作業の下に、オイル交換等が行われる。
【実施例0100】
また実施例1で示した本発明のオイル交換装置1に対しては実施例3で示した改変以外にも、本発明の技術的思想の範囲内で、以下に示すような改変を加えることもできる。
具体的には図12に示すように、図2-1に示した廃油L0及び新油L1を対象としたオイル交換装置1から、新油系作動液処理装置3を取り除くことにより、オイル交換装置1を廃油L0のみを対象とした、廃油回収装置として機能するものとすることができる。更にこの実施例では仕切板117を除去して、装置筐体11の内部空間全域を大容量の廃油タンク2tとした。
【実施例0101】
更に実施例4と同様の改変を、実施例2で示した本発明のオイル交換装置1に対して加えることもできる。
具体的には図13に示すように、図6-1に示した二種の新油L1を対象としたオイル交換装置1から、一基の新油系作動液処理装置3Rを取り除くとともに、仕切板117を除去することにより、オイル交換装置1を、一種の新油L1のみを対象とした大容量の新油供給装置として機能するものとすることができる。なお図13に示すオイル交換装置1は、「吐出」、「吸引」双方向の流量を計測することができるバッチメータ30Mが具えられていることから、新油L1を対象とすることができるものであるが、当然ながら「吐出」側の流量をさほど気にすることのない、廃油L0を対象としたものとすることもできる。
【実施例0102】
更にまた実施例3で示した本発明のオイル交換装置1に対し、本発明の技術的思想の範囲内で、以下に示すような改変を加えることもできる。
まず実施例1、2と同様に、作業者がオイル交換装置1に常に貼り付いて、新油L1が新油タンク3tからオーバーフローしないように、レベルゲージ39を目視し、満油になる前に新油ポンプ3pを停止するといった作業形態及び廃油L0が廃油タンク2tからオーバーフローしないように、レベルゲージ29を目視し、満油になる前に廃油ポンプ2pを停止するといった非効率な作業を排除することのできる構成について説明する。
具体的には、新油タンク3tへの新油L1の充填量、廃油タンク2tへの廃油L0の回収量を自動制御するような構成が採られるものであり、一例として図14(a)に示すように、新油タンク排出管36にプリセット式の計量設定器36Mを具えることにより、新油タンク3tへの充填量を事前に設定し、その設定流量に達した時点で計量設定器36Mが自動閉止して、新油タンク排出管36からの新油L1の流れを止めてオーバーフローを防止することができるものである。
【0103】
同様に図14(b)に示すように、廃油タンク排出管25にプリセット式の計量設定器25Mを具えることにより、廃油タンク2tへの回収量を事前に設定し、その設定流量に達した時点で計量設定器25Mが自動閉止して、廃油タンク排出管25からの廃油L0の流れを止めてオーバーフローを防止することができるものである。
そして上述したような構成を採ることにより、作業者はオイル交換装置1に常に貼り付く必要がなく、新油タンク3tへの新油L1の充填、廃油タンク2tへの廃油L0の回収が行われている間、オイル交換装置1から離れて他の作業を行うことが可能となるものである。
【0104】
なお図示は省略するが、外部廃油タンク排出管26にもバッチメータ35Mに相当する機器を具えることにより、廃油系作動液処理装置2においても、所望量の廃油L0を排出した時点で、排出を自動停止できるようにすることができる。
【実施例0105】
また図14(a)に示した新油系作動液処理装置3においては、装置新油排出管35に具えられたバッチメータ35Mに加え、新油タンク3tへの充填量を自動制御するために、新たに計量設定器36Mを追加された構成を示したが、この計量設定器36Mを追加することなく、一基のバッチメータ35Mにより、新油タンク3tへの新油L1の充填量の事前設定及び新油タンク3tからの新油L1の排出量の事前設定を行うことができる構成を採ることもできる。
【0106】
すなわち図15に示す新油系作動液処理装置3の構成は、図11-1~図11-4に示した新油系作動液処理装置3に対して、新たに計量設定器36Mを新設することなく、既設のバッチメータ35Mにより、新油タンク3tからの新油L1の定量排出に加え、新油タンク3tへの新油L1の定量充填を可能にする構成である。
具体的には、図11-1~図11-4示した新油系作動液処理装置3に対して、まず装置新油排出管35における、バッチメータ35Mの次段に三方弁32cが設けられる。
そしてこの三方弁32cによって選択される流路は、新油共用管37と合流する装置新油排出管35の後半部分と、新油タンク排出管36との何れか一方とされる。
【0107】
また新油排出基管31bに接続される三方弁32bによって選択される流路は、装置新油排出管35のみとされるものであり、図15(a)に示すように連結ハンドル32Lを「吐出」ラベルLb側に回動させたときには、新油排出基管31bと装置新油排出管35とを直接接続する流路が形成され、一方、図15(b)に示すように連結ハンドル32Lを「吸引」ラベルLb側に回動させたときには、新油排出基管31bと装置新油排出管35とを、戻し管路38を介在させて接続する流路が形成されるように構成されている。
【0108】
そしてこのような構成が採られることにより、まず図15(a)に示すように連結ハンドル32L及び切替レバー32cLを「吐出」ラベルLb側に回動させたときには、新油タンク3t内の新油L1は、新油タンク吸引管33、三方弁32a、新油吸引基管31aを経て新油ポンプ3pに吸い込まれ、続いて新油排出基管31b側から排出され、三方弁32bを経て装置新油排出管35に至り、バッチメータ35Mにより流量が計測された後、三方弁32c、新油共用管37を経て作動装置5に供給される。
【0109】
一方、図15(b)に示すように連結ハンドル32L及び切替レバー32cLを「吸引」ラベル表示側に回動させたときには、外部新油タンク3T内の新油L1は、新油共用管37、外部新油タンク吸引管34、三方弁32a、新油吸引基管31aを経て新油ポンプ3p内に吸い込まれ、続いて新油排出基管31bから排出され、三方弁32b、戻し管路38を経て装置新油排出管35に至り、バッチメータ35Mにより流量が計測された後、三方弁32c、新油タンク排出管36を経て新油タンク3tに充填される。
なおこのような構成が採られたときには、新油排出基管31bは、三方弁32b及び三方弁32cを介して、新油タンク排出管36と接続された状態となる。
【0110】
また図15においては、三方弁32a及び三方弁32bを連動して同期操作するための連結ハンドル32Lと、三方弁32c単独で操作するための切替レバー32cLとを別体のものとして示したが、三方弁32a及び三方弁32bと三方弁32cとを同型のものとするとともに、適宜の配管やブラケットを用いてこれらハンドルとレバーの回転軸線を同一線上に確保することができれば、連結ハンドル32Lと切替レバー32cLとを連結して、三方弁32a、三方弁32b及び三方弁32cを連動して同期操作するように構成することもできる。
この場合、三方弁32a、三方弁32b及び三方弁32cの取り付け位置は問われないし、設置態様は横置きであっても、縦置きであってもよい。
【0111】
また廃油系作動液処理装置2において、外部廃油タンク排出管26に、バッチメータ35Mに相当する機器を具えたときにも、三方弁32c及び戻し管路38に相当する機器を具えることにより、廃油系作動液処理装置2においても、バッチメータ35Mに相当する機器のみにより、所望量の廃油L0を排出した時点で、排出を自動停止できるとともに、所望量の廃油L0を回収した時点で、回収を自動停止できるようにすることができる。
【0112】
なお上記図14、15に示した改変例は、図9-1~図9-4に示したオイル交換装置1をベースとして改変を加えたものであったが、配管類の取り回し等を見直すことにより、部品点数をよりいっそう少なくしながらも、新油タンク3tからの新油L1の定量排出及び新油タンク3tへの新油L1の定量充填並びに廃油タンク2tからの廃油L0の定量排出及び廃油タンク2tへの廃油L0の定量回収を可能にするような構成を実現したものが、実施例1、2に示したオイル交換装置1である。
【0113】
〔他の応用例〕
本発明の作動液リザーブ装置は、上述したエンジンオイルの他、ミッションオイル、デファレンシャルオイルあるいは、定置したコンプレッサ等のオイル、更には車輌用の不凍液等の油脂成分以外のものについても同様に適用することができる。
【0114】
また例えばキャスタ12と廃油受けパン16を取り外したオイル交換装置1を、例えば車輌Tの荷台に設置することにより、自社工場外に出張してオイル交換をするような使用態様を採ることが可能となる。
【0115】
以上述べたように、本発明の作動液リザーブ装置たるオイル交換装置1を導入することにより、図16に示した整備工場100に具えられている種々の機器が不要となる。このためこれらの機器の製造時、廃棄時に消費されるエネルギーとCО2 排出量を削減することができる。
また図16に示した整備工場100においては、高圧ポンプ107において、新油配管104Nやホースリール108の流動抵抗に対する駆動エネルギー損失が発生していたが、本発明のオイル交換装置1を導入することにより、このようなエネルギー損失の発生を極小化することができる。
【0116】
また実施例1、3で示したオイル交換装置1は、廃油系作動液処理装置2と新油系作動液処理装置3とが完全に隔離されているため、新油L1に廃油L0が混入してしまうことがなく、高品質なオイル交換作業を提供することができる。
同様に実施例2で示したオイル交換装置1は、二基の新油系作動液処理装置3が完全に隔離されているため、種類の異なる新油L1が混合してしまうことがなく、高品質なオイル交換作業を提供することができる。
【0117】
また本発明のオイル交換装置1は、新油配管104N、廃油配管104D、排出ポンプ102、最終廃油タンク105、高圧ポンプ107等、集中給排油の設備が整っていない既存工場でも、エア供給のためのコンプレッサ等を用意すれば、即導入することが可能であり、イニシャルコストを抑えたオイル交換システムの構築が可能とされる。このため、近時、自動車の急速な電気化に伴い、オイル交換設備への投資が回収されないような事態も想定される中、このような事態を回避することができる。
【符号の説明】
【0118】
1 オイル交換装置(作動液リザーブ装置)
11 装置筐体
111 正面板
112 背面板
113 側板
114 側板
115 天板
116 底板
117 仕切板
12 キャスタ
13 ハンドル
14 ホースハンガ
15 駆動エア系装置
151 エアジョイント
152 エアコック
153 レギュレータ
16 廃油受けパン
161 パン本体
162 拡張トレー
163 導入管
164 受入スリーブ
17 収納トレー
18 吸排パイプ
2 廃油系作動液処理装置
2b エアブリーザ
2t 廃油タンク
2T 外部廃油タンク
2d ドレン開口部
2p 廃油ポンプ
21a 廃油吸引基管
21b 廃油排出基管
22a 三方弁
22b 三方弁
22aL 切替レバー
22bL 切替レバー
22L 連結ハンドル
23 装置廃油吸引管
24 廃油タンク吸引管
25 廃油タンク排出管
25M 計量設定器
26 外部廃油タンク排出管
27 廃油共用管
28 ストレーナ
29 レベルゲージ
3 新油系作動液処理装置
3R 新油系作動液処理装置
3L 新油系作動液処理装置
3b エアブリーザ
3c キャップ
3d ドレン開口部
3h 新油給油口
3t 新油タンク
3T 外部新油タンク
3p 新油ポンプ
30 計量管
30M バッチメータ
31a 新油吸引基管
31b 新油排出基管
32a 三方弁
32b 三方弁
32B ブラケット
32c 三方弁
32aL 切替レバー
32bL 切替レバー
32cL 切替レバー
32L 連結ハンドル
33 新油タンク吸引管
34 外部新油タンク吸引管
35 装置新油排出管
35M バッチメータ
36 新油タンク排出管
36M 計量設定器
37 新油共用管
37G 給油ガン
38 戻し管路
39 レベルゲージ
5 作動装置
C2 ワンタッチカプラー
C21 カプラー要素
C22 カプラー要素
C3 ワンタッチカプラー
C31 カプラー要素
C32 カプラー要素
DC ドラム缶
DT 廃油受けトレー
L0 廃油
L1 新油
L11 新油
L12 新油
Lb ラベル
N 切り欠き
S ストッパ
T 車輌(トラック)
100 整備工場
100L 作業レーン
100L1 作業レーン
100L2 作業レーン
100L7 作業レーン
101 ドレンカート
101T 廃油タンク
102 排出ポンプ
103 吸引ホース(カプラ)
104N 新油配管
104D 廃油配管
105 最終廃油タンク
105B 警報盤
105S 液面レベルセンサ
106 油脂庫
106B 警報盤
106P 低圧ポンプ
106S 下限レベルセンサ
106T 新油タンク
107 高圧ポンプ
108 ホースリール
108L リールブラケット
109 給油ガン
図1
図2-1】
図2-2】
図2-3】
図2-4】
図3-1】
図3-2】
図4
図5-1】
図5-2】
図5-3】
図5-4】
図6-1】
図6-2】
図6-3】
図6-4】
図7
図8-1】
図8-2】
図8-3】
図8-4】
図9-1】
図9-2】
図9-3】
図9-4】
図10
図11-1】
図11-2】
図11-3】
図11-4】
図12
図13
図14
図15
図16