(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023033271
(43)【公開日】2023-03-10
(54)【発明の名称】在室確認システム
(51)【国際特許分類】
H04Q 9/00 20060101AFI20230303BHJP
【FI】
H04Q9/00 311J
H04Q9/00 301C
H04Q9/00 301D
【審査請求】未請求
【請求項の数】12
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021139482
(22)【出願日】2021-08-28
(71)【出願人】
【識別番号】501397920
【氏名又は名称】旭光電機株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100136205
【弁理士】
【氏名又は名称】佐々木 康
(74)【代理人】
【識別番号】100127166
【弁理士】
【氏名又は名称】本間 政憲
(72)【発明者】
【氏名】和田 貴志
(72)【発明者】
【氏名】北田 安輝
(72)【発明者】
【氏名】福成 英俊
(72)【発明者】
【氏名】木村 啓一
(72)【発明者】
【氏名】家藤 康平
【テーマコード(参考)】
5K048
【Fターム(参考)】
5K048BA08
5K048BA34
5K048DA02
5K048DB04
5K048EB02
5K048EB10
5K048EB13
5K048FB05
(57)【要約】
【課題】 簡単に、人の在室を確認できる在室確認システムの提供。
【解決手段】 在室確認システム100は、部屋の明るさを検知することによって、部屋に人が存在するか否か、つまり、人の在室・不在を、遠隔で、確認できるようにするものである。在室確認システム100は、明るさ取得装置110、及び、在室確認装置130を有している。在室確認装置130は、在室確認画像を生成する。在室確認画像には、明るさ取得装置110が取得した照度情報に基づき在室確認装置130が判断した室内灯の点灯・消灯状態、及び、明るさ取得装置110が取得した二酸化炭素濃度情報の値が、明るさ取得装置110が配置される部屋に関連づけられて表示される。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
明るさ取得装置、及び、在室確認装置を有する在室確認システムであって、
前記明るさ取得装置は、
所定の領域の明るさを検知する明るさ検知部、
取得した前記明るさを明るさ検知情報として送信する送信部、
を有し、
前記在室確認装置は、
前記明るさ検知情報を受信する受信部、
受信した前記明るさ検知情報を用いて、前記領域における人の在室・不在を判断し、前記明るさを検知した前記領域に対応させて、前記領域における人の在室・不在を表示する在室確認画像を生成する在室確認部、
前記在室画像を表示する表示部、
を有する、在室確認システム。
【請求項2】
請求項1に係る明るさ在室確認システムにおいて、
前記明るさ取得装置は、さらに、
前記領域の環境を示す環境値を検知する環境検知部、
を有し、
前記明るさ取得装置において、
前記送信部は、さらに、
取得した前記環境値を環境情報として送信し、
前記在室確認装置において、
前記受信部は、さらに、
前記環境情報を受信し、
前記在室確認部は、さらに、
受信した前記環境情報を、前記環境値を検知した前記領域に対応させて、前記環境情報の前記環境値を表示する前記在室確認画像を生成すること、
を特徴とする在室確認システム。
【請求項3】
請求項3に係る在室確認システムにおいて、
前記環境検知部は、
前記環境値として、二酸化炭素濃度を検知すること、
を特徴とする在室確認システム。
【請求項4】
請求項1~請求項3のいずれかに係る在室確認システムにおいて、
前記明るさ取得装置は、さらに、
人を検知する人検知部、
を有し、
前記明るさ取得装置において、
前記送信部は、さらに、
前記人の検知を人検知情報として送信し、
前記在室確認装置において、
前記受信部は、さらに、
前記環境情報を受信し、
前記在室確認部は、さらに、
前記人を検知した前記領域が、前記人の不在と判断されている場合、前記人を検知した前記領域に対応させて、前記人の存在を表示する前記在室確認画像を生成すること、
を特徴とする在室確認システム。
【請求項5】
請求項1~請求項5のいずれかに係る在室確認システムにおいて、
前記在室確認装置において、さらに、
所定の機器に対して、所定の動作をするように制御する赤外線信号を投光するように指示する機器動作制御情報を送信する送信部、
を有し、
前記明るさを検知装置において、さらに、
前記機器動作制御情報を受信する受信部、
前記機器に対して、前記機器動作制御情報に対応する前記赤外線信号を投光する赤外線投光部、
を有する在室確認システム。
【請求項6】
請求項5に係る在室確認システムにおいて、
前記在室確認装置において、
前記在室確認部は、さらに、
前記機器動作制御情報の送信を指示する機器動作入力領域を有する前記在室確認画像を生成すること、
を特徴とする在室確認システム。
【請求項7】
請求項1~請求項6のいずれかに係る明るさ在室確認システムにおいて、
前記明るさ取得装置は、さらに、
所定の機器の消費電力、及び/又は、消費電流を取得する電流検知部、
を有し、
前記明るさ取得装置において、
前記送信部は、さらに、
取得した前記消費電力、及び/又は、前記消費電流を電流情報として送信し、
前記在室確認装置において、
前記受信部は、さらに、
前記電流情報を受信し、
前記在室確認部は、さらに、
受信した前記電流情報を、前記消費電力、及び/又は、前記消費電流を検知した前記機器の動作状態を判断し、前記機器が存在する前記領域に対応させて、判断した前記機器の前記動作状態を表示する前記在室確認画像を生成すること、
を特徴とする在室確認システム。
【請求項8】
所定の領域の明るさを検知する明るさ検知部、
取得した前記明るさを明るさ検知情報として送信する送信部、
を有する明るさ取得装置。
【請求項9】
請求項8に係る明るさ取得装置において、
前記明るさ検知部に入射する外乱光を調整する外乱光調整部、
を有する明るさ取得装置。
【請求項10】
請求項9に係る明るさ取得装置において、
前記外乱光調整部は、
所定の光を遮断すること、
を特徴とする明るさ取得装置。
【請求項11】
請求項8~請求項10のいずれかに係る明るさ取得装置において、さらに、
少なくとも前記明るさ取得部を有する本体部、
前記領域に設置されている電力供給部から電力を受給する電力受給部であって、前記筐体部に取り付け、取り外しできる電力受給部、
を有する明るさ取得装置。
【請求項12】
請求項8~請求項11のいずれかに係る明るさ在室確認システムにおいて、
前記明るさ取得装置は、さらに、
所定の機器の消費電力、及び/又は、消費電流を取得する電流検知部、
を有し、
前記送信部は、さらに、
取得した前記消費電力、及び/又は、前記消費電流を電流情報として送信すること、
を特徴とする明るさ取得装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、人の在室を確認する在室確認システムに関し、特に、簡単に設置できるものに関する。
【背景技術】
【0002】
従来の在室確認システムについて、
図15に示す居住環境制御装置5を用いて説明する。照明器具21、シャッター31およびブラインド32、エアコン41並びに、天窓11および地窓12を制御する居住環境制御装置5において、5分を越えて居室空間に設けた人感センサ63がオン状態を継続した場合に在室と判定する一方、15分を越えて人感センサ63がオフ状態を継続した場合に不在と判定し、在室と判定した場合に予め定めた在室時制御にしたがって照明器具21、シャッター31およびブラインド32、エアコン41並びに天窓11および地窓12を制御する一方、不在と判定した場合に予め定めた不在時制御にしたがって照明器具21、シャッター31およびブラインド32、エアコン41並びに天窓11および地窓12を制御するようにした(以上、特許文献1参照)。
【0003】
また、従来の在室確認システムについて、
図16に示す在室確認装置1を用いて説明する。電源部8の電源として電池を使用し、扉12に設けられる錠装置10の室内表出部材となる錠箱11に取り付けられた施解錠監視部2で錠装置10の室内側からの施錠操作が検出されたときに計時部5で在室監視時間の計時を開始し、計時する在室監視時間が居住者異常判別時間を経過したときに異常発生信号を出力し、計時部5から出力された異常発生信号に応じて錠装置の室外表出部材に設けられる室外報知部3を駆動して異常を報知する在室確認装置1において、施解錠監視部2で室内側操作部材であるサムターン15の施錠操作が検出したときに電源部8の電源供給を開始し、室外側操作部材であるシリンダー錠17の施解錠操作が検出したとき又は室内側操作部材であるサムターン15の解錠操作が検出されたときに電源部8の電源供給を停止する(以上、特許文献2参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2012-002478号公報
【特許文献2】特開2014-190044号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
前述の居住環境制御装置5には、以下に示すような改善すべき点がある。居住環境制御装置5では、人感センサ63を用いて、所定時間、オン状態を継続するか否かによって在室を判定している。しかしながら、オフィス等、比較的、広い範囲において人感センサ63を用いて人の在室を判断しようとすると、複数の人感センサ63を配置必要があり、設置作業に手間がかかる、という改善すべき点がある。
【0006】
また、前述の在室確認装置1には、以下に示すような改善すべき点がある。在室確認装置1では、扉12に設けられる錠装置10の室内表出部材となる錠箱11に取り付けられた施解錠監視部2を用いて、錠装置10の室内側からの施錠操作が検出されてから、所定時間経過するか否かによって在室を判定している。しかしながら、錠装置10の操作により人の在室を判断しようとすると、部屋の錠を変更する必要があり、設置作業に手間かかる上に、コストもかかる、という改善すべき点がある。
【0007】
そこで、本発明は、簡単に、人の在室を確認できる在室確認システムを提供することを目的とする。
【発明の効果】
【0008】
本発明における課題を解決するための手段及び発明の効果を以下に示す。
【0009】
本発明に係る在室確認システムは、明るさ取得装置、及び、在室確認装置を有する在室確認システムであって、前記明るさ取得装置は、所定の領域の明るさを検知する明るさ検知部、取得した前記明るさを明るさ検知情報として送信する送信部、を有し、前記在室確認装置は、前記明るさ検知情報を受信する受信部、受信した前記明るさ検知情報を用いて、前記領域における人の在室・不在を判断し、前記明るさを検知した前記領域に対応させて、前記領域における人の在室・不在を表示する在室確認画像を生成する在室確認部、前記在室画像を表示する表示部、を有する。
【0010】
これにより、所定の領域の明るさを検知するだけで、容易に、人の在室・不在を確認できる。
【0011】
本発明に係る在室確認システムでは、前記明るさ取得装置は、さらに、前記領域の環境を示す環境値を検知する環境検知部、を有し、前記明るさ取得装置において、前記送信部は、さらに、取得した前記環境値を環境情報として送信し、前記在室確認装置において、前記受信部は、さらに、前記環境情報を受信し、前記在室確認部は、さらに、受信した前記環境情報を、前記環境値を検知した前記領域に対応させて、前記環境情報の前記環境値を表示する前記在室確認画像を生成すること、を特徴とする。
【0012】
これにより、領域における人の在室・不在とともに、領域の環境値も、容易に、確認できる。
【0013】
本発明に係る在室確認システムでは、前記環境検知部は、前記環境値として、温度、湿度、気圧、二酸化炭素濃度、有害ガス濃度のいずれか乃至すべてを検知すること、を特徴とする。
【0014】
これにより、領域における人の在室・不在とともに、領域の温度、湿度、気圧、二酸化炭素濃度、有害ガス濃度も、容易に、確認できる。
【0015】
本発明に係る在室確認システムでは、前記明るさ取得装置は、さらに、人を検知する人検知部、を有し、前記明るさ取得装置において、前記送信部は、さらに、前記人の検知を人検知情報として送信し、前記在室確認装置において、前記受信部は、さらに、前記環境情報を受信し、前記在室確認部は、さらに、前記人を検知した前記領域が、前記人の不在と判断されている場合、前記人を検知した前記領域に対応させて、前記人の存在を表示する前記在室確認画像を生成すること、を特徴とする。
【0016】
これにより、人が不在である領域において、人が侵入した可能性を検知できるため、領域の安全性を高めることができる。
【0017】
本発明に係る在室確認システムでは、前記在室確認装置において、さらに、所定の機器に対して、所定の動作をするように制御する赤外線信号を投光するように指示する機器動作制御情報を送信する送信部、を有し、前記明るさを検知装置において、さらに、前記機器動作制御情報を受信する受信部、前記機器に対して、前記機器動作制御情報に対応する前記赤外線信号を投光する赤外線投光部、を有する。
【0018】
これにより、領域における人の在室・不在を確認しながら、領域に配置されている機器を、外部から制御できる。
【0019】
本発明に係る在室確認システムでは、前記在室確認装置において、前記在室確認部は、さらに、前記機器動作制御情報の送信を指示する機器動作入力領域を有する前記在室確認画像を生成すること、を特徴とする。
【0020】
これにより、在室確認画像を確認しながら、領域に配置されている機器を、外部から制御できる。
【0021】
本発明に係る在室確認システムでは、前記明るさ取得装置は、さらに、所定の機器の消費電力、及び/又は、消費電流を取得する電流検知部、を有し、前記明るさ取得装置において、前記送信部は、さらに、取得した前記消費電力、及び/又は、前記消費電流を電流情報として送信し、前記在室確認装置において、前記受信部は、さらに、前記電流情報を受信し、前記在室確認部は、さらに、受信した前記電流情報を、前記消費電力、及び/又は、前記消費電流を検知した前記機器の動作状態を判断し、前記機器が存在する前記領域に対応させて、判断した前記機器の前記動作状態を表示する前記在室確認画像を生成すること、を特徴とする。
【0022】
これにより、設置されている所定の機器の動作状況を、容易に、判断できる。
【0023】
本発明に係る明るさ取得装置は、所定の領域の明るさを検知する明るさ検知部、取得した前記明るさを明るさ検知情報として送信する送信部、を有する。
【0024】
これにより、領域の明るさを、容易に取得できる。
【0025】
本発明に係る明るさ取得装置では、前記明るさ検知部に入射する外乱光を調整する外乱光調整部、を有する。
【0026】
これにより、明るさの取得における外乱光の影響を、容易に、排除できる。
【0027】
本発明に係る明るさ取得装置では、前記外乱光調整部は、所定の光を遮断すること、を特徴とする。
【0028】
これにより、明るさの取得における外乱光の影響を、効率よく、排除できる。
【0029】
本発明に係る明るさ取得装置では、さらに、少なくとも前記明るさ取得部を有する本体部、前記領域に設置されている電力供給部から電力を受給する電力受給部であって、前記筐体部に取り付け、取り外しできる電力受給部、を有する。
【0030】
これにより、明るさ取得装置を、電力供給源の位置にかかわらず、所望の位置に配置できる。
【0031】
本発明に係る明るさ取得装置では、さらに、所定の機器の消費電力、及び/又は、消費電流を取得する電流検知部、を有し、前記送信部は、さらに、取得した前記消費電力、及び/又は、前記消費電流を電流情報として送信すること、を特徴とする。
【0032】
これにより、設置されている所定の機器の動作状況を、容易に、取得できる。
【図面の簡単な説明】
【0033】
【
図1】本発明に係る在室確認システムの一実施例である在室確認システム100を示す図である。
【
図3】明るさ取得装置110の背面からの斜視図である。
【
図4】電源部118と本体部117とを分離した状態を示し、Aは電源部118の斜視図であり、Bは本体部117の斜視図である。
【
図5】制御部119のハードウェア構成を示す図である。
【
図6】在室確認装置130のハードウェア構成を示す図である。
【
図8】明るさ取得処理を示すフローチャートである。
【
図10】在室確認画像生成処理を示すフローチャートである。
【
図11】機器制御確認処理を示すフローチャートである。
【
図12】本発明に係る明るさ取得装置のその他の実施例を示す図である。
【
図13】本発明に係る明るさ取得装置のその他の実施例を示す図である。
【
図14】本発明に係る明るさ取得装置のその他の実施例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0034】
以下、本発明の実施例について、図面を参照しながら詳細に説明していく。
【実施例0035】
本発明に係る在室確認システムについて、一実施例である在室確認システム100を例に説明する。
【0036】
第1 在室確認システム100
図1に示すように、在室確認システム100は、部屋の明るさを検知することによって、部屋に人が存在するか否か、つまり、人の在室・不在を、遠隔で、確認できるようにするものである。在室確認システム100は、明るさ取得装置110、及び、在室確認装置130を有している。
【0037】
1.明るさ取得装置110の構成
明るさ取得装置110の構成について、
図2を用いて説明する。明るさ取得装置110は、明るさ検知部111、人検知部113、温度・湿度・気圧検知部114、二酸化炭素濃度検知部115、赤外線投光部116、本体部117、電源部118、及び、制御部119(図示せず)を有している。
【0038】
明るさ検知部111は、所定空間の照度を、明るさとして検知する。明るさ検知部111は、いわゆる、照度センサである。明るさ検知部111は、所定時間ごとに、検知した照度を、照度情報として、制御部119へ送信する。
【0039】
人検知部113は、赤外線を用いて、人体などから発する熱の変化を検知する、いわゆる焦電センサである。人検知部113は、360度の検知範囲を有している。これにより、人検知部113は、あらゆる方向に対して人を検知できる。人検知部113は、所定の熱の変化を検知すると、人検知情報として、制御部119へ送信する。
【0040】
温度・湿度・気圧検知部114は、所定領域の温度、湿度、気圧を測定する。温度・湿度・気圧検知部114は、所定時間ごとに、測定した温度、湿度、気圧の値を、制御部119へ送信する。
【0041】
二酸化炭素濃度検知部115は、所定領域の二酸化炭素濃度を測定する。二酸化炭素濃度検知部115は、所定時間ごとに、測定した二酸化炭素濃度を、二酸化炭素濃度情報として、制御部119へ送信する。
【0042】
赤外線投光部116は、所定の機器へ赤外線信号を投光する。所定の機器としては、例えば、赤外線信号によって動作を制御できる空調機器がある。動作の開始・終了を指示する赤外線信号を投光することによって、空調機器は、動作を開始・終了する。
【0043】
本体部117は、筐体部117a、及び、外乱光調整部117bを有している。筐体部117aは、中空角柱形状を有している。筐体部117aは、内部に、制御部119を有している。筐体部117aの上面P117aには、明るさ検知部111、人検知部113、二酸化炭素濃度検知部115、及び、赤外線投光部116が、上面P117aから外部に露出するように、配置される。
【0044】
外乱光調整部117bは、底面、及び、前面が開放し、筐体部117aの上面の一部を覆うフード形状を有している。外乱光調整部117bは、一部の光が透過できる半透明材料により形成される。明るさ検知部111、二酸化炭素濃度検知部115は、筐体部117aの上面P117aのうち、外乱光調整部117bが覆う領域に配置される。これにより、明るさ検知部111が目的とする照明光以外の光、つまり、外乱光が、明るさ検知部111に侵入することを防止できる。
【0045】
また、外乱光調整部117bは、温度・湿度・気圧検知部114、二酸化炭素濃度検知部115に近い側面に、通気用開口A117bを有している。これにより、温度・湿度・気圧検知部114、二酸化炭素濃度検知部115は、外乱光調整部117bに覆われていたとしても、外気の温度・湿度・気圧・二酸化炭素濃度を検知できる。
【0046】
電源部118は、筐体部117aの下に配置される。
図2に示す明るさ取得装置110の背面側から見た状態を
図3に示す。電源部118は、背面に、外部の一般的な電力供給源であるACコンセントCから電力を受給するためのプラグ118aを有している。電源部118は、本体部117に対し取り付け、取り外しができる。外部の電力供給源から電力を受給できる電源部118を配置することによって、電池切れを考慮する必要なく、いわゆる常時監視を実現できる。
【0047】
電源部118を本体部117から取り外した状態における電源部を
図4Aに、本体部117を
図4Bに、それぞれ示す。
図4Aに示すように、電源部118は、本体部117と接する側の面に電力供給インターフェイス118bを有している。電力供給インターフェイス118bは、いわゆるUSB(Universal Serial Bus)コネクタにより形成されている。
【0048】
図4Bに示すように、本体部117の筐体部117aは、電源部118と接する側の面に電力受給インターフェイス119e(後述)が配置される電力受給開口A117aを有している。
【0049】
制御部119は、筐体部117aの内部に配置される。制御部119の構成について
図5を用いて説明する。制御部119は、CPU119a、メモリ119b、情報取得インターフェイス119c、通信部119d、及び、電力受給インターフェイス119eを有している。
【0050】
CPU119aは、メモリ119bに記録されているオペレーティング・システム(OS)、又は、ファームウェア、明るさ取得プログラム等その他のアプリケーションに基づいた処理を行う。メモリ119bは、CPU119aに対して作業領域を提供する。メモリ119bは、OS、明るさ取得プログラム等その他のアプリケーション及び各種データを記録保持する。
【0051】
情報取得インターフェイス119cは、明るさ検知部111、人検知部113、温度・湿度・気圧検知部114、二酸化炭素濃度検知部115、及び、赤外線投光部116と接続される。CPU119aは、情報取得インターフェイス119cを介して、明るさ検知部111、人検知部113、温度・湿度・気圧検知部114、二酸化炭素濃度検知部115、及び、赤外線投光部116と、所定の情報を送受信する。
【0052】
通信部119dは、所定のネットワーク、例えば、無線LANネットワーク、に接続し、在室確認装置130等、所定の通信装置と通信し、明るさ検知部111、人検知部113、温度・湿度・気圧検知部114、二酸化炭素濃度検知部115から取得した各種情報を送信する。
【0053】
電力受給インターフェイス119eは、電源部118の電力供給インターフェイス118bに接続し、電源部118から所定の電力を受給する。電力受給インターフェイス119eを介して取得した電力は、各構成要素に供給される。
【0054】
2.在室確認装置130の構成
在室確認装置130のハードウェア構成について
図6を用いて説明する。在室確認装置130は、CPU130a、メモリ130b、ハードディスクドライブ130c(以下、HDD130cとする)、キーボード130d、マウス130e、ディスプレイ130f、光学式ドライブ130g、及び、通信回路130hを有する。
【0055】
CPU130aは、HDD130cに記録されているオペレーティング・システム(OS)、在室確認プログラム等その他のアプリケーションに基づいた処理を行う。
【0056】
メモリ130bは、CPU130aに対して作業領域を提供する。HDD130cは、オペレーティング・システム(OS)、在室確認プログラム等その他のアプリケーションのプログラム、その他のデータを記録保持する。メモリ130bは、明るさ取得装置110と明るさ取得装置110が設置されている領域との対応関係を示す明るさ取得装置配置情報を有している。
【0057】
キーボード130d、マウス130eは、外部からの命令を受け付ける。
【0058】
ディスプレイ130fは、CPU130aが在室確認プログラムに基づき生成した在室確認画像を表示する。在室確認画像については、後述する。ディスプレイ130fは、画面を介して入力できる、いわゆるタッチパネル機能を有している。
【0059】
光学式ドライブ130gは、在室確認プログラムが記録されている光学式メディア130pから在室確認プログラムを読み取り、また、他の光学式メディアからその他のアプリケーションのプログラムを読み取る等、光学式メディアからのデータの読み取りを行う。
【0060】
通信回路130hは、所定のネットワーク、例えば、無線LANネットワーク、に接続し、明るさ取得装置110等、外部の通信機器と情報の送受信を行う。また、通信回路130hは、所定のネットワークに接続し、在室確認画像を、所定の通信端末に提供する。なお、通信回路130hには、予め、ネットワーク上の位置を一意に特定するアドレスが設定されている。
【0061】
3.在室確認画像
在室確認画像の一例を
図7に示す。
図7は、1階~4階、各階に2部屋、ホール、及び、手洗い所が配置されているレイアウトにおいて、各階の各部屋、ホール、及び、手洗い所に、明るさ取得装置110が配置され、また、各階の各部屋、及び、ホールに、エアコンディショナが配置されている場合の在室確認画像を示している。
【0062】
在室確認画像は、在室確認領域R1、及び、機器制御領域R3を有している。在室確認領域R1には、明るさ取得装置110が設置され、明るさ取得装置110が明るさを取得する領域が、簡単に、確認できるように表示される。例えば、
図7に示すように、明るさ取得装置110が明るさを取得する領域として、明るさ取得装置110が設置される部屋単位での間取りが表示される。
【0063】
また、明るさ取得装置110によって取得された各種情報、及び/又は、明るさ取得装置110によって取得された情報に基づき、在室確認装置130が判断した各種情報が、明るさ取得装置110が設置される領域に関連づけられて表示される。例えば、
図7においては、明るさ取得装置110が取得した照度情報に基づき在室確認装置130が判断した室内灯の点灯・消灯状態、及び、明るさ取得装置110が取得した気温、湿度、気圧、及び、二酸化炭素濃度の値が、明るさ取得装置110が配置される部屋に関連づけられて表示されている。なお、室内灯の点灯・消灯状態は、画像の濃淡で表示される。
【0064】
室内の明るさによって、室内灯が点灯しているか、消灯しているかを判断することによって、室内灯から制御信号を取得するための電気工事が不要となるため、簡単に、室内灯の点灯・消灯を判断できる。また、室内灯の点灯は、人の在室、室内灯の消灯は、人の不在、と考えられるため、結果として、室内灯の点灯・消灯を判断することによって、人の在室・不在を判断できる。
【0065】
また、機器制御領域R3には、対象の機器の制御動作が選択できるように表示される。例えば、
図7に示すように、制御する対象の機器としてのエアコンディショナを選択するためのドロップダウン型の機器選択ボタン、及び、対象の機器の動作開始を選択するための「ON」ボタン、及び、動作終了を選択するための「OFF」ボタンが表示される。なお、使用者は、機器制御領域R3に表示される「ON」ボタン、及び、「OFF」ボタンは、ディスプレイ130fのタッチ入力機能を用いて、エアコンディショナの動作制御を選択できる。
【0066】
このように、在室確認画像から、所定の機器を制御できるようにすることによって、遠隔で、機器を制御できる。制御対象とする機器をエアコンディショナとする場合、エアコンディショナの「OFF」操作を忘れたとしても、在室確認画像確認できる場所から、遠隔で、エアコンディショナを「OFF」にできる。
【0067】
在室確認画像を表示するディスプレイ130fを、例えば、建物のエントランスに配置することによって、建物を退出しようとする者は、建物における人の在室・不在を、簡単に把握できる。したがって、自らが最終退出者であるか否か、ひいては、戸締りの必要性を、簡単に、把握でき、建物の安全管理を徹底できる。
【0068】
また、在室確認画像を所定の通信端末に提供することによって、使用者は、通信端末を介して、遠隔で、人の在室・不在を確認できる。加えて、使用者は、通信端末を介して、遠隔から、所定の領域に配置されている所定の機器の動作を制御できる。
【0069】
第2 明るさ取得処理、在室確認処理
【0070】
明るさ取得装置110のCPU119aが明るさ取得プログラムに基づき実行する明るさ取得処理、及び、在室確認装置130のCPU130aが在室確認プログラムに基づき実行する在室確認処理について、
図8、
図9を用いて説明する。
【0071】
1.明るさ取得処理
明るさ取得処理について、
図8のフローチャートを用いて説明する。明るさ取得装置110のCPU119aは、電源が入ると、明るさ検知部111、人検知部113、温度・湿度・気圧検知部114、及び、二酸化炭素濃度検知部115に、検知開始情報を送信する(S801)。
【0072】
明るさ検知部111は、検知開始情報を取得すると、所定時間ごとに、明るさ、つまり、照度を検知し、明るさ情報として制御部119へ送信する。
【0073】
CPU119aは、明るさ検知部111から明るさ情報を取得すると(S803)、取得した明るさ情報を、在室確認装置130へ送信する(S805)。
【0074】
温度・湿度・気圧検知部114は、所定領域の温度、湿度、気圧を測定する。温度・湿度・気圧検知部114は、検知開始情報を取得すると、所定時間ごとに、測定した温度、湿度、気圧値を、制御部119へ送信する。
【0075】
CPU119aは、温度・湿度・気圧検知部114から温度、湿度、気圧情報を取得すると(S811)、取得した温度、湿度、気圧情報を、在室確認装置130へ送信する(S813)。
【0076】
二酸化炭素濃度検知部115は、検知開始情報を取得すると、所定時間ごとに、二酸化炭素濃度を測定し、二酸化炭素濃度情報として制御部119へ送信する。
【0077】
CPU119aは、二酸化炭素濃度検知部115から二酸化炭素濃度情報を取得すると(S811)、取得した二酸化炭素濃度情報を、在室確認装置130へ送信する(S813)。
【0078】
人検知部113は、検知開始情報を取得すると、人を検知すると、人検知情報として制御部119へ送信する。
【0079】
CPU119aは、人検知部113から人検知情報を取得すると(S821)、取得した人検知情報を、在室確認装置130へ送信する(S823)。
【0080】
CPU119aは、在室確認装置130から機器動作制御情報(後述)を取得すると(S831)、赤外線投光部116を介して、制御対象の機器であるエアコンディショナに、動作の開始、又は、動作の終了を示す機器動作制御情報を送信する(S833)。
【0081】
2.在室確認処理
在室確認処理について、
図9のフローチャートを用いて説明する。在室確認装置130のCPU130aは、明るさ取得装置110から、明るさ情報を取得すると(S901)、在室確認画像生成処理を実行する(S903)
【0082】
在室確認画像生成処理について、
図10を用いて説明する。在室確認画像生成処理とは、明るさ情報に基づき、所定の領域における人の在室・不在を表示する画像を生成するための処理である。CPU130aは、取得した明るさ情報に対応する照度が、予め定められた照度より大きいか否かを判断する(S1001)。CPU130aは、取得した明るさ情報に対応する照度が、予め定められた照度より小さいと判断すると、取得した明るさ情報に対応する領域に、人が在室していることを示す在室確認画像(
図7参照)を生成する(S1003)。また、CPU130aは、取得した明るさ情報に対応する照度が、予め定められた照度より小さくないと判断すると、取得した明るさ情報に対応する領域に、人が不在であることを示す在室確認画像を生成する(S1005)。
【0083】
また、CPU130aは、明るさ取得装置110から、気温・湿度・気圧情報を取得すると(S911)、取得した気温・湿度・気圧情報に対応する領域に対応付けて気温・湿度・気圧を表示した在室確認画像(
図7参照)を生成する(S913)。
【0084】
さらに、CPU130aは、明るさ取得装置110から、二酸化炭素濃度情報を取得すると(S921)、取得した二酸化炭素濃度情報に対応する領域に対応付けて二酸化炭素濃度を表示した在室確認画像(
図7参照)を生成する(S923)。
【0085】
さらに、CPU130aは、明るさ取得装置110から、人検知情報を取得すると(S931)、人検知情報を送信した明るさ取得装置110が消灯しているか否かを判断する(S933)。CPU130aは、人検知情報を送信した明るさ取得装置110が消灯していると判断すると、消灯している部屋、つまり、人が存在しないと判断できる部屋に、人が侵入したと判断し、予め設定されている通報先に、通信回路130hを介して、人検知通知情報を送信する(S935)。CPU130aは、人検知情報を送信した明るさ取得装置110に対応する領域を赤色で点滅表示する等の在室確認画像を生成する(S937)。
【0086】
CPU130aは、生成した在室確認画像を、ディスプレイ130fに表示する(S951)。また、CPU130aは、生成した在室確認画像を、提供要求がある通信端末に提供する(S953)。
【0087】
さらに、CPU119aは、在室確認画像(
図7参照)が表示されているディスプレイ130f、所定の通信端末を介して、エアコンディショナの動作開始、又は、動作終了を指示する機器動作指示情報を取得すると(S941)、明るさ取得装置110に対して、取得した機器動作指示情報に対応する動作をするように、エアコンディショナを制御する機器制御情報を送信する(S943)。なお、ディスプレイ130fを介して機器動作指示情報を提供する場合としては、ディスプレイ130fをエントランスホールに設置し、退社の際に、各部屋の人の在室・不在を確認し、必要であれば、エアコンディショナ等の制御機器を、エントランスホールから制御する場合が想定される。また、所定の通信端末を介して機器動作制御情報を提供する場合としては、使用者が通勤過程において、部屋の人の在室・不在を確認し、必要であればエアコンディショナを動作させる場合が想定される。
【0088】
そして、CPU119aは、機器制御確認処理を実行する(S945)。機器制御確認処理は、所定の動作を実行するように、明るさ取得装置110の赤外線投光部116を介して指示した機器が、実際に、所定の動作を実行しているか否かを確認し、実行していない場合には、再度、実行を指示するための処理である。赤外線を用いた動作の指示においては、赤外線が、所定の機器に届かない場合がある。例えば、人によって、制御対象機器であるエアコンディショナを、付属のリモコンで操作しても、エアコンディショナの運転が始まらないため、再度、リモコンを操作する必要がある。
【0089】
また、赤外線通信を用いて動作を制御できる機器では、機器の制御部にアクセスしない限り、外部から、動作状態を取得できない場合がある。例えば、制御対象のエアコンディショナを同一信号のトグル指令による赤外線通信で動作制御するような場合や、部屋の中で人による制御対象であるエアコンディショナ付属のリモコンを用いて動作制御を行った場合、現在の動作状態を、外部から、取得できない。
そこで、機器制御確認処理では、外部から機器の動作状態を確認するためには、機器の動作により変動することが想定される情報、例えば、気温、湿度等の環境情報を用いて、機器の動作状態を判断する。
【0090】
機器制御確認処理について、
図11のフローチャートを用いて説明する。CPU130aは、第1の補助情報として、その時点の気温を取得する(S1101)。CPU130aは、所定時間が経過すると(S1103)、第2の補助情報として所定時間経過時点の気温を取得する(S1105)。CPU130aは、第1の補助情報、及び、第2の補助情報を用いて得られる情報が、制御対象の機器であるエアコンディショナに対する制御動作に対応する予め定められた条件を満たすか否かを判断する(S1107)。CPU130aは、第1の補助情報、及び、第2の補助情報を用いて得られる情報が、制御対象の機器であるエアコンディショナに対する制御動作に対応する予め定められた条件を満たすと判断すると、制御対象の機器は、制御動作を実行していると判断する。一方、CPU130aは、第1の補助情報、及び、第2の補助情報を用いて得られる情報が、制御対象の機器であるエアコンディショナに対する制御動作に対応する予め定められた条件を満たしていないと判断すると、機器動作制御情報を、再度、送信する(S1109)。
【0091】
例えば、CPU130aは、エアコンディショナの制御動作を動作開始とする場合、第2の補助情報に対応する気温が、第1の補助情報に対応する気温よりも、所定の値より下がっているか否か、を判断する。CPU130aは、第2の補助情報に対応する気温が、第1の補助情報に対応する気温よりも、所定の値より下がっていれば、エアコンディショナは、動作を開始したと判断する。一方、CPU130aは、第2の補助情報に対応する気温が、第1の補助情報に対応する気温よりも、所定の値より下がっていなければ、エアコンディショナは、動作を開始していないと判断し、機器動作制御情報を、再度、送信する。
【0092】
図9に戻って、CPU130aは、動作が終了するまで、ステップS901~ステップS953の処理を実行する(S955)。
【0093】
[その他の実施形態]
(1)明るさ検知部111:前述の実施例1において、明るさ検知部111は、所定領域の照度を検知するとしたが、所定領域の明るさを検知できるものであれば、例示のものに限定されない。例えば、撮像素子やフォトダイオード等、光量変化が分かる手段であってもよい。
【0094】
(2)人検知部113:前述の実施例1においては人検知部113を配置したが、人の検知が必要でなければ配置しなくともよい。
【0095】
(3)温度・湿度・気圧検知部114:前述の実施例1においては、温度・湿度・気圧検知部114を配置したが、それらの情報が必要でなければ配置しなくともよい。
【0096】
(3)二酸化炭素濃度検知部115:前述の実施例1においては、二酸化炭素濃度検知部115を配置したが、二酸化炭素濃度の検知が必要でなければ配置しなくともよい。また、例えば、一酸化炭素、天然ガス、プロパンガス、火災時に発生する有毒ガス等の有毒ガス検知部を配置してもよい。
【0097】
(4)赤外線投光部116:前述の実施例1においては、赤外線を用いて所定の機器を制御する赤外線投光部116を配置したが、機器を制御する必要がなければ、配置しなくてもよい。同様に、機器を制御する必要がなければ、在室確認画像に、機器制御領域R3を設けなくともよい。
【0098】
(5)ディスプレイ130f:前述の実施例1においては、ディスプレイ130fは、タッチパネル機能を有するとしたが、タッチパネル機能を有さなくともよい。タッチパネル機能を有さないディスプレイ130fを用いる場合で、何らかの入力が必要な場合は、キーボード130d、マウスe等、他の入力装置を用いるようにしてもよい。
【0099】
(6)本体部117と電源部118との接続:前述の実施例1においては、電源部118の電力供給インターフェイス118bを、本体部117に内蔵される制御部119の電力受給インターフェイス119eに接続するとしたが、電力の供給・受給を行うことができるものであれば、例示のものに限定されない。例えば、
図12に示す明るさ取得装置200ように、電源部118の電力供給インターフェイス118bと、制御部119の電力受給インターフェイス119eとを接続する接続延長部材250を用いて、両者を接続するようにしてもよい。接続延長部材250を用いることによって、明るさを検知する場所と、電力を供給するACコンセントCとの場所とが離れていても、明るさ取得装置110を配置できる。つまり、使用者の所望の位置に明るさ取得装置110を配置できる。
【0100】
(7)通信部119d:前述の実施例1においては、通信部119dは、無線LANを用いて通信するとしたが、携帯電話回線等を用いて、基地局を介して通信するようにしてもよい。また、Sigfox(登録商標)等、いわゆるLPWA (Low Power, Wide Area)に対応した「低消費電流」で「長距離のデータ通信」ができる通信方式を用いてもよい。
【0101】
また、無線通信ではなく、EthernetやMobBusのような有線通信を用いるようにしてもよい。
【0102】
(8)電源部118:前述の実施例1においては、電源部118は、ACコンセントCから電力を受給するとしたが、各構成要素を動作させることができる電力を供給できるものであれば、例示のものに限定されない。例えば、ボタン電池、乾電池、太陽電池等の所定の充電池を用いるようにしてもよい。
【0103】
また、一般的に設置されているコンセントや蓄電池等の外部電源から、電力が供給されるようにしてもよい。さらに、非接触型の給電、いわゆるワイヤレス給電や各種の環境発電を用いるようにしてもよい。
【0104】
(9)本体部117の構成:前述の実施例1においては、本体部117は、筐体部117a、及び、外乱光調整部117bを有するとしたが、明るさ検知部111に対する外乱光を調整できる構造であれば、例示のものに限定されない。例えば、
図13に示す明るさ取得装置310のように、中空角柱形状を有する本体部317の内部に、明るさ検知部111、二酸化炭素濃度検知部115、制御部119(図示せず)を収納し、明るさ検知部111に対応する部分に、外乱光調整部317bとして明るさ取得するための開口を配置するようにしてもよい。明るさ検知部111に入射する外乱光を、例えば、外乱光調整部317bの開口の大きさによって調整してもよい。なお、本体部317には、二酸化炭素濃度検知部115に対応する位置に、通気用開口A317bを配置するようにすればよい。
【0105】
人検知部113、及び、赤外線投光部116については、本体部317の上面P317aから外部に露出するように、配置される。
【0106】
(10)制御部119の構成:前述の実施例1においては、制御部119は、CPU119aを用いて、明るさ取得処理を実行するとしたが、明るさ取得処理を実行するものであれば、例示のものに限定されない。例えば、専用のロジック回路を用いて、明るさ取得処理を実行するようにしてもよい。
【0107】
(11)在室確認装置130の構成:前述の実施例1においては、在室確認装置130は、CPU130aを用いて、在室確認処理を実行するとしたが、在室確認処理を実行するものであれば、例示のものに限定されない。例えば、専用のロジック回路を用いて、在室確認処理を実行するようにしてもよい。
【0108】
(12)明るさ取得処理:前述の実施例1においては明るさ取得処理として、
図8のフローチャートを示したが、例示のフローチャートに限定されない。
【0109】
(13)在室確認処理:前述の実施例1においては、在室確認処理として、
図9~
図11のフローチャートを示したが、例示のフローチャートに限定されない。
【0110】
(14)在室確認画像:前述の実施例1においては、ディスプレイ130fに表示する在室確認画像、及び、通信端末に提供する在室確認画像を同じ画像としたが、それぞれに提供する機能に合わせて、異なるものとしても良い。例えば、機器制御領域R3を、ディスプレイ130fに表示する在室確認画像には表示せず、通信端末に表示する在室確認画像には表示するようにしてもよい。また、それぞれに、異なる情報を表示するようにしてもよい。
【0111】
(15)機器動作制御情報の送信:前述の実施例1においては、制御対象の機器の制御動作として、動作開始、動作終了を示したが、例示のものに限定されない、例えば、エアコンディショナの設定温度と実際の部屋の中の温度にずれが生じる場合も多々あるため、温度・湿度・気圧検知部114から取得したその時点の気温等の情報を用いることで、その時点の気温が28℃で、使用者の希望設定温度が27℃だった場合、希望温度になるように温度を下げる機器動作制御情報を送信するようにしてもよい。また、エアコンディショナが付属のリモコンから、設定温度を取得できる場合、希望設定温度を指提供する機器動作制御情報を提供するようにしてもよい。さらに、希望設定温度27℃の機器動作制御情報を提供したにも関わらず、温度・湿度・気圧検知部114から取得する気温が28℃にしかならない場合、エアコンディショナの設定温度と実際の部屋の中の温度にずれを考慮して、希望設定温度26℃の機器動作制御情報を、再度、提供するようにしてもよい。
【0112】
(16)追加の構成:前述の実施例1における明るさ取得装置110において、さらに、部屋の状況をモニターするための撮像素子やカメラを搭載してもよい。同様に、音声状況をモニターするためのマイクを搭載してもよい。部屋の振動状況をモニターしたい場合は、三軸加速度センサを搭載してもよい。
【0113】
(17)機器制御確認処理:前述の実施例1においては、機器制御確認処理では、機器の動作により変動することが想定される情報、例えば、気温、湿度等の環境情報を用いて、機器の動作状態を判断したが、機器の動作状態を判断できるものであれば、例示のものに限定されない。例えば、制御体である機器が動作する際の実際の消費電力、消費電流に基づき、機器の動作状態を判断するようにしてもよい。
【0114】
この場合、制御する機器がエアコンディショナであるならば、配電盤内などの所定のエアコンディショナの電力線に、電流モニター用カップリングコイル等の電流検出部を配置する。配置した電流モニター用カップリングコイルを、ハーネス、コネクタ、及び、情報取得インターフェイス119cを介して、制御部119に接続する。制御部119は、一次側をエアコンの電力線、二次側を電流モニター用カップリングコイルのコイル巻線とする交流接続に基づく、電流モニター用カップリングコイルから電流変化を取得し、電流情報として在室確認装置130へ送信する。これによって、在室確認装置130は、制御対象の機器であるエアコンディショナの動作状況を判断できる。なお、在室確認装置130は、
図11における機器制御確認処理において、ステップS1101で、第1の補助情報として、電流モニター用カップリングコイルから電流変化の情報を取得し、その後、ステップS1107において、動作時における電流モニター用カップリングコイルからの電流変化、又は、停止時における電流モニター用カップリングコイルからの電流変化を所定の条件として、機器の制御状態を判断し、
図14に示すような在室確認画像を生成すればよい。
【0115】
例えば、従業員が、遠隔地から、所定の通信端末である自身のスマートフォンでエアコンディショナの動作状況を確認すべく、
図14に示す在室確認画像にアクセスすると、電流モニター用カップリングコイルに基づくエアコンディショナの動作状況を確認できる。その上で、在室確認画像に表示されている機器制御領域R3において所定の操作を実行することによって、在室確認装置130は、赤外線投光部116を介したエアコンディショナの運転開始/停止、つまり、動作制御を行える。また、
【0116】
また、エアコンディショナが動作しているか、停止しているかの動作状況は、電流モニター用カップリングコイルからの電流変化によって判断できるため、在室確認装置130は、赤外線投光部116が投光した赤外線が、制御対象であるエアコンディショナによって受信されたのか否かを判断できる。したがって、何らかの要因で赤外線投光部116から投光した赤外線が、エアコンディショナによって受信されていなと判断できる場合、在室確認装置130は、容易に、再投光できる。また、複数回の赤外線の投光でも、エアコンディショナが動作していないと判断できる場合、在室確認装置130は、エアコンディショナの動作不良として、利用者に知らせることもできる。
【0117】
さらに、これまでは、エアコンディショナ付属のリモコンによって、利用者が、エアコンディショナの動作状態を変化させた場合、エアコンディショナから直接的に情報を取得できない状態、つまり、エアコンディショナに何らかの電気的工事を施さない状態では、エアコンディショナが、現在、どのような動作状態にあるのかを判断することは難しかった。一方、電流モニター用カップリングコイルを配置することによって、在室確認装置130は、エアコンディショナの動作状態を、リアルタイムで、容易に、判断できる。
【0118】
電流モニター用カップリングコイル等の電流検出部を、複数の制御対象に配置することによって、在室確認装置130は、複数の制御対象の動作状態を、容易に、判断できる。また、在室確認装置130は、各制御対象の動作状態を、在室確認画像等に表示することによって、使用者は、可視化された複数の制御対象の動作状態から、容易に、各動作状態を判断できる。