(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023003330
(43)【公開日】2023-01-11
(54)【発明の名称】カバー取付構造及びセンサ装置
(51)【国際特許分類】
H05K 5/03 20060101AFI20221228BHJP
H01L 23/02 20060101ALI20221228BHJP
H01H 9/02 20060101ALI20221228BHJP
【FI】
H05K5/03 D
H01L23/02 B
H01H9/02 C
【審査請求】未請求
【請求項の数】9
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021104436
(22)【出願日】2021-06-23
(71)【出願人】
【識別番号】000220505
【氏名又は名称】日本電産トーソク株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100109380
【弁理士】
【氏名又は名称】小西 恵
(74)【代理人】
【識別番号】100109036
【弁理士】
【氏名又は名称】永岡 重幸
(72)【発明者】
【氏名】種田 智宏
(72)【発明者】
【氏名】田邊 翔
【テーマコード(参考)】
4E360
5G052
【Fターム(参考)】
4E360AA02
4E360AB02
4E360AB12
4E360BA02
4E360BA04
4E360BB04
4E360BB22
4E360BC07
4E360BD03
4E360BD05
4E360EA12
4E360EA18
4E360EA24
4E360ED03
4E360GA22
4E360GA23
4E360GA52
4E360GB99
4E360GC08
5G052AA07
5G052BB10
5G052HA14
(57)【要約】
【課題】小型化することができると共に、部品数を増やすことなくケース内に外部からの異物が侵入することを防ぐことができるカバー取付構造及びセンサ装置を提供する。
【解決手段】ケースの開口部を塞ぐためのカバーを、ケースに取り付けるカバー取付構造であって、ケースは、カバーのフランジ部を収容して固定する取付部を有し、取付部は、基部と、基部の一端から起立してフランジ部の内側に位置する内側突起部と、基部の他端から起立してフランジ部の外側に位置する外側突起部と、を備え、外側突起部の起立方向の先端部はフランジ部の上部に延びて、フランジ部を基部と先端部とによって押圧挟持する。
【選択図】
図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ケースの開口部を塞ぐためのカバーを、前記ケースに取り付けるカバー取付構造であって、
前記ケースは、前記カバーのフランジ部を収容して固定する取付部を有し、
前記取付部は、
基部と、前記基部の一端から起立して前記フランジ部の内側に位置する内側突起部と、前記基部の他端から起立して前記フランジ部の外側に位置する外側突起部と、を備え、
前記外側突起部の起立方向の先端部は前記フランジ部の上部に延びて、前記フランジ部を前記基部と前記先端部とによって押圧挟持する、
ことを特徴とするカバー取付構造。
【請求項2】
前記内側突起部は、
前記カバーと接触しない、
ことを特徴とする請求項1記載のカバー取付構造。
【請求項3】
前記内側突起部は、
前記外側突起部よりも前記起立方向の長さが短い、
ことを特徴とする請求項1又は請求項2記載のカバー取付構造。
【請求項4】
前記外側突起部は、
前記基部から起立する起立部と、前記起立部の前記起立方向の先端から前記基部に平行に延びる前記先端部と、を有する、
ことを特徴とする請求項1から請求項3のいずれかに記載のカバー取付構造。
【請求項5】
前記外側突起部は、板材により構成されており、
前記先端部の板厚は、前記起立部の板厚より小さい、
ことを特徴とする請求項4記載のカバー取付構造。
【請求項6】
前記先端部は、
上方から見て前記内側突起部と少なくとも一部が重なっている、
ことを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか1項に記載のカバー取付構造。
【請求項7】
前記外側突起部の先端部は、かしめ加工により、前記フランジ部の上部に延びて、前記フランジ部を前記基部と前記先端部とによって押圧挟持する、
ことを特徴とする請求項1から請求項6のいずれか1項に記載のカバー取付構造。
【請求項8】
前記カバーは、
前記開口部を覆う被覆部を備え、
前記フランジ部は、
前記被覆部の端部より前記起立方向と反対方向に延設されている、
ことを特徴とする請求項1から請求項7のいずれか1項に記載のカバー取付構造。
【請求項9】
センサと、
前記センサを内部に配置するケースと、
前記ケースの開口部を塞ぐカバーと、
を有するセンサ装置であって、
前記ケースは、前記カバーのフランジ部を収容して固定する取付部を有し、
前記取付部は、
基部と、前記基部の一端から起立して前記フランジ部の内側に位置する内側突起部と、前記基部の他端から起立して前記フランジ部の外側に位置する外側突起部と、を備え、
前記外側突起部の起立方向の先端部は前記フランジ部の上部に延びて、前記フランジ部を前記基部と前記先端部とによって押圧挟持する、
ことを特徴とするセンサ装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ケースの開口部を塞ぐためのカバーをケースに取り付けるカバー取付構造及びこのカバー取付構造を備えたセンサ装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、センサ装置等の電子部品のケースの開口部を塞ぐためのカバーをケースに取り付けるカバー取付構造としては、各種の取付構造が知られている。
【0003】
例えば、特許文献1は、カメラユニットに対してカバーをスナップフィット構造によって取り付ける撮像装置のカバー取り付け構造を開示している。また、特許文献2は、ハウジングとカバーとの間に緩衝部材を挟持した状態でハウジングを加締めることにより、ハウジングにカバーを取り付けるノッキング検出装置を開示している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2013-162271号公報
【特許文献2】特開平8-278190号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1においては、カバーをスナップフィット構造によってカメラユニットに取り付けているため、カメラユニットとカバーとの間の密閉性が不十分となって、装置内部に粉塵等の異物が侵入するおそれがある。また、特許文献2においては、特許文献1に比べて密閉性を向上させることはできるものの、緩衝部材を必要とするため、部品数が増加してしまうと共に装置を小型化できない。
【0006】
本発明の目的は、小型化することができると共に、部品数を増やすことなくケース内に外部からの異物が侵入することを防ぐことができるカバー取付構造及びセンサ装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明に係るカバー取付構造は、ケースの開口部を塞ぐためのカバーを、前記ケースに取り付けるカバー取付構造であって、前記ケースは、前記カバーのフランジ部を収容して固定する取付部を有し、前記取付部は、基部と、前記基部の一端から起立して前記フランジ部の内側に位置する内側突起部と、前記基部の他端から起立して前記フランジ部の外側に位置する外側突起部と、を備え、前記外側突起部の起立方向の先端部は前記フランジ部の上部に延びて、前記フランジ部を前記基部と前記先端部とによって押圧挟持する。
【0008】
本発明に係るセンサ装置は、センサと、前記センサを内部に配置するケースと、前記ケースの開口部を塞ぐカバーと、を有するセンサ装置であって、前記ケースは、前記カバーのフランジ部を収容して固定する取付部を有し、前記取付部は、基部と、前記基部の一端から起立して前記フランジ部の内側に位置する内側突起部と、前記基部の他端から起立して前記フランジ部の外側に位置する外側突起部と、を備え、前記外側突起部の起立方向の先端部は前記フランジ部の上部に延びて、前記フランジ部を前記基部と前記先端部とによって押圧挟持する。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、小型化することができると共に、部品数を増やすことなくケース内に外部からの異物が侵入することを防ぐことができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】本発明の第1の実施形態に係るセンサ装置の斜視図である。
【
図2】本発明の第1の実施形態に係るセンサ装置の断面図である。
【
図3】本発明の第1の実施形態に係るカバー取付構造の拡大断面図である。
【
図4】本発明の第1の実施形態に係るカバー取付構造の変形例の拡大断面図である。
【
図5】本発明の第1の実施形態に係るカバー取付構造のその他の変形例の拡大断面図である。
【
図6】本発明の第1の実施形態に係るカバー取付構造の取付方法を示す拡大断面図である。
【
図7】本発明の第2の実施形態に係るセンサ装置の斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、図面を参照しながら、本発明の実施形態に係るカバー取付構造及びセンサ装置について説明する。なお、本発明の範囲は、以下の実施形態に限定されず、本発明の技術的思想の範囲内で任意に変更可能である。また、以下の図面においては、各構成をわかりやすくするために、各構造における縮尺および数等を、実際の構造における縮尺および数等と異ならせる場合がある。
【0012】
(第1の実施形態)
<センサ装置の構成>
本発明の第1の実施形態に係るセンサ装置1の構成について、
図1及び
図2を参照しながら、詳細に説明する。
【0013】
センサ装置1は、センサ10と、板金20と、コネクタ部30と、配線部40と、ケース50と、カバー60と、を有している。
【0014】
センサ10は、本体部11と、端子部12と、フランジ部13と、を備えており、ここでは圧力センサを例示する。
【0015】
本体部11は、板金20の貫通孔21に挿通されており、図示しない検出部を内部に備えている。
【0016】
端子部12は、導電性を有する材料によって形成されており、本体部11の検出部と電気的に接続している。端子部12は、本体部11より延設されており、配線部40と半田付け等によって接続している。端子部12は、検出部における検出結果に応じた信号を配線部40に出力する。
【0017】
フランジ部13は、本体部11の周縁部に沿って設けられていると共に本体部11より外方に突出している。フランジ部13は、板金20とケース50の挟持部56とによって押圧挟持されている。
【0018】
板金20は、一体成型によってケース50に一体に設けられている。板金20には、センサ10を設けるための板厚方向に貫通する貫通孔21が設けられている。
【0019】
コネクタ部30は、図示しない相手側コネクタの導電端子に接続すると共に、配線部40と接続している図示しない接続端子部を備えている。コネクタ部30の筐体は、ケース50に一体に設けられている。
【0020】
配線部40は、一体成型によってケース50に一体に設けられている。配線部40は、一端がコネクタ部30の接続端子部に接続されていると共に、他端がセンサ10の端子部12に接続されている。
【0021】
ケース50は、樹脂によって形成されており、取付部51と、開口部55と、挟持部56と、を備えている。
【0022】
取付部51は、カバー60のフランジ部62を収容して固定している。なお、取付部51の構成の詳細については後述する。
【0023】
開口部55は、上方(
図2において上方)に開口しており、カバー60によって覆われている。
【0024】
挟持部56は、板金20との間でセンサ10のフランジ部13を押圧挟持している。
【0025】
カバー60は、樹脂によって形成されており、被覆部61と、フランジ部62と、を備えている。
【0026】
被覆部61は、ケース50の開口部55を覆っている。
【0027】
フランジ部62は、被覆部61の端部より下方(
図2において下方)に垂直に折り曲げられている。
【0028】
上記の構成を有するセンサ装置1は、ケース50の開口部55を塞ぐためのカバー60を、ケース50に取り付けるカバー取付構造を備えている。
【0029】
<カバー取付構造>
本発明の第1の実施形態に係るセンサ装置1が備えるカバー取付構造について、
図3から
図5を参照しながら、詳細に説明する。
【0030】
カバー取付構造は、取付部51と、フランジ部62と、によって構成されている。
【0031】
取付部51は、基部52と、内側突起部53と、外側突起部54と、を備えている。
【0032】
基部52は、外側突起部54の先端部542との間でフランジ部62を押圧挟持している。
【0033】
内側突起部53は、板材により構成されており、基部52の一端52aから起立してフランジ部62の内側に位置している。ここで、内側とは、センサ装置1を上方から見た場合の中心に対する内側である。内側突起部53は、カバー60と接触しないようになっている。内側突起部53は、外側突起部54よりも起立方向(
図3において上方向)の長さが短くなっている。
【0034】
外側突起部54は、板材により構成されており、基部52の他端52bから起立してフランジ部62の外側に位置している。ここで、外側とは、センサ装置1を上方から見た場合の中心に対する外側である。外側突起部54は、基部52から起立する起立部541と、起立部541の起立方向の先端から基部52に平行に延びる先端部542と、を備えている。
【0035】
先端部542は、上方(
図3において上方)から見て内側突起部53と少なくとも一部が重なっている。先端部542は、かしめ加工により、フランジ部62の上部に延びている。ここで、上部とは、
図2における上部である。なお、
図3において、二点鎖線は、かしめ加工前の外側突起部54の先端部542を示している。
【0036】
フランジ部62は、被覆部61の端部より、内側突起部53及び外側突起部54の起立方向と反対方向に延設されており、先端部542と基部52とによって押圧挟持されている。
【0037】
続いて、カバー取付構造の変形例について、
図4を参照しながら、詳細に説明する。なお、
図4において、
図3と同一構成である部分については同一符号を付して、その説明を省略する。
【0038】
図4のカバー取付構造は、フランジ部62と、ケース150の取付部151と、によって構成されている。
【0039】
取付部151は、基部52と、内側突起部53と、外側突起部154と、を備えている。
【0040】
基部52は、外側突起部154の先端部1542との間でフランジ部62を押圧挟持している。
【0041】
内側突起部53は、外側突起部154よりも起立方向(
図4において上方向)の長さが短くなっている。
【0042】
外側突起部154は、板材により構成されており、基部52の他端52bから起立してフランジ部62の外側に位置している。外側突起部154は、基部52から起立する起立部541と、起立部541の起立方向の先端から基部52に平行に延びる先端部1542と、を備えている。
【0043】
先端部1542は、上方(
図4において上方)から見て内側突起部53と少なくとも一部が重なっている。先端部1542は、かしめ加工により、フランジ部62の上部に延びている。先端部1542は、先端に向けて徐々に板厚が小さくなるように構成されている。
【0044】
フランジ部62は、被覆部61の端部より、内側突起部53及び外側突起部154の起立方向と反対方向に延設されており、先端部1542と基部52とによって押圧挟持されている。
【0045】
更に、カバー取付構造のその他の変形例について、
図5を参照しながら、詳細に説明する。なお、
図5において、
図3と同一構成である部分については同一符号を付して、その説明を省略する。
【0046】
図5のカバー取付構造は、ケース250の取付部251と、フランジ部62と、によって構成されている。
【0047】
取付部251は、基部52と、内側突起部53と、外側突起部254と、を備えている。
【0048】
基部52は、外側突起部254の先端部2542との間でフランジ部62を押圧挟持している。
【0049】
内側突起部53は、外側突起部254よりも起立方向(
図5において上方向)の長さが短くなっている。
【0050】
外側突起部254は、板材により構成されており、基部52の他端52bから起立してフランジ部62の外側に位置している。外側突起部254は、基部52から起立する起立部541と、起立部541の起立方向の先端から基部52に平行に延びる先端部2542と、を備えている。
【0051】
先端部2542は、上方(
図5において上方)から見て内側突起部53と少なくとも一部が重なっている。先端部2542は、かしめ加工により、フランジ部62の上部に延びている。先端部2542の板厚T2は、起立部541の板厚T1より小さくなっている(T1>T2)。
【0052】
フランジ部62は、被覆部61の端部より、内側突起部53及び外側突起部254の起立方向と反対方向に延設されており、先端部2542と基部52とによって押圧挟持されている。
【0053】
<センサ装置のカバー取付方法>
本発明の第1の実施形態に係るセンサ装置1のカバー取付方法について、
図3及び
図6を参照しながら、詳細に説明する。
【0054】
まず、
図6に示すように、カバー60のフランジ部62を、ケース50の内側突起部53と外側突起部54との間に挿入すると共に、フランジ部62の下端(
図6において下端)を基部52に当接させる。
【0055】
次に、かしめ加工により外側突起部54の起立方向の先端側を内方(
図6において左方)にかしめることにより、フランジ部62を基部52と外側突起部54の先端部542との間で押圧挟持する。ここで、かしめ加工は、熱かしめ加工又は超音波かしめ加工等であり、特に熱かしめ加工であることが好ましい。外側突起部54の先端部542を熱かしめ加工することにより、先端部542を容易にかしめることができる。
【0056】
上記のカバー取付方法によってカバー60を取り付けられたセンサ装置1において、カバー60と外側突起部54との隙間からセンサ装置1の内部に侵入しようとする異物は、
図3に示すように、フランジ部62と先端部542との隙間、フランジ部62と外側突起部54の起立部541との隙間、フランジ部62と基部52との隙間、フランジ部62と内側突起部53との隙間、及び被覆部61と内側突起部53との隙間を経由する侵入経路Lを通過しない限りセンサ装置1の内部に侵入することができない。従って、センサ装置1内に外部からの異物が侵入することを確実に防ぐことができ、センサ装置1内の図示しない電気回路のショート等を防ぐことができる。
【0057】
なお、
図4及び
図5のカバー取付構造におけるカバー取付方法は、
図3のカバー取付構造におけるカバー取付方法と同一方法であるので、その説明を省略する。
【0058】
先端部1542を先端に向けて徐々に板厚が小さくなるようにした
図4に示す構成を有する場合には、先端部1542のかしめ加工を容易に行うことができる。同様に、先端部2542の板厚を起立部541の板厚より小さくした
図5に示す構成を有する場合には、先端部2542のかしめ加工を容易に行うことができる。
【0059】
因みに、かしめ加工によって先端部542、先端部1542又は先端部2542を上方からつぶしてフランジ部62を先端部先端部542、先端部1542又は先端部2542と基部52とによって押圧挟持する場合には、起立部541の外周側に盛り上がりを生じるため、センサ装置1における意匠上の美観を損ねる。
【0060】
このように、本実施形態によれば、外側突起部54の起立方向の先端部542はフランジ部62の上部に延びて、フランジ部62を基部52と先端部542とによって押圧挟持することにより、小型化することができると共に、部品数を増やすことなくケース内に外部からの異物が侵入することを防ぐことができる。
【0061】
また、本実施形態によれば、内側突起部53はカバー60と接触しないことにより、先端部542によってフランジ部62を基部52に強く押し付けることが可能になって、カバー60とケース50とをより強固に密閉することができ、粉塵等のセンサ装置1の内部への侵入を確実に防ぐことができると共に、内側突起部53と外側突起部54との間におけるフランジ部62のズレ(
図3において左右方向のズレ)を抑制することができ、ケース50に対するカバー60のがたつきを抑制することができる。
【0062】
また、本実施形態によれば、先端部542を上方から見て内側突起部53と少なくとも一部が重なっているようにすることにより、先端部542とカバー60との当接面積を大きくすることができるため、ケース50に対してカバー60を強固に取り付けることができると共に、カバー60が撓んだ場合における先端部542の変形を防ぐことができる。
【0063】
なお、本実施形態において、内部突起部53をカバー60と接触しないようにしたが、これに限らず、基部52と、先端部542、先端部1542又は先端部2542と、の間でフランジ部62を押圧挟持可能な状態で、内部突起部53とカバー60とが当接するようにしてもよい。
【0064】
また、本実施形態において、センサ装置1におけるケース50、ケース150又はケース250にカバー60を取り付けるカバー取付構造としたが、これに限らず、センサ装置以外の電子部品におけるケースにカバーを取り付けるカバー取付構造としてもよい。
【0065】
(第2の実施形態)
<センサ装置の構成>
本発明の第2の実施形態に係るセンサ装置2の構成について、
図7を参照しながら、詳細に説明する。なお、センサ装置2において
図1及び
図2と同一構成である部分については同一符号を付して、その説明を省略する。
【0066】
センサ装置2は、センサ10と、配線部40と、板金320と、コネクタ部330と、ケース350と、カバー360と、を有している。
【0067】
板金320は、一体成型によってケース350に一体に設けられている。板金320には、センサ10を設けるための板厚方向に貫通する貫通孔21と同一構成の図示しない貫通孔が設けられている。
【0068】
コネクタ部330は、図示しない相手側コネクタの導電端子に接続すると共に、配線部40と接続している図示しない接続端子部を備えている。コネクタ部330の筐体は、ケース350に一体に設けられている。
【0069】
配線部40は、一体成型によってケース350に一体に設けられている。配線部40は、一端がコネクタ部330の接続端子部に接続されていると共に、他端がセンサ10の端子部12に接続されている。
【0070】
ケース350は、樹脂によって形成されており、カバー360の図示しないフランジ部を収容して固定する取付部351と、開口部55と同一構成の図示しない開口部と、を備えている。
【0071】
取付部351は、取付部51、取付部151又は取付部251と同一構成を有している。
【0072】
カバー360は、樹脂によって形成されており、ケース350の開口部を覆っている被覆部361と、フランジ部62と同一構成の図示しないフランジ部と、を備えている。
【0073】
なお、本実施形態において、内部突起部53をカバー360と接触しないようにしたが、これに限らず、基部52と、先端部542、先端部1542又は先端部2542と、の間でフランジ部62を押圧挟持可能な状態で、内部突起部53とカバー360とが当接するようにしてもよい。
【0074】
また、本実施形態において、センサ装置2におけるケース350にカバー360を取り付けるカバー取付構造としたが、これに限らず、センサ装置以外の電子部品におけるケースにカバーを取り付けるカバー取付構造としてもよい。
【0075】
上述した実施形態は、すべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した実施の形態ではなくて請求の範囲によって示され、請求の範囲と均等の意味及び範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【0076】
具体的には、上記第1の実施形態及び第2の実施形態において、先端部542、先端部1542又は先端部2542を上方から見て内側突起部53と少なくとも一部が重なっているようにしたが、これに限らず、先端部542、先端部1542又は先端部2542を上方から見て内側突起部53と重ならないようにしてもよい。
【0077】
また、上記第1の実施形態及び第2の実施形態において、外側突起部154又は外側突起部254に、起立部541より板厚の小さい形状の先端部1542又は先端部2542を設けたが、これに限らず、外側突起部154又は外側突起部254に、起立部541より板厚が小さい任意の形状の先端部を設けることができる。
【0078】
また、上記第1の実施形態及び第2の実施形態において、外側突起部154又は外側突起部254に、起立部541より板厚の小さい形状の先端部1542又は先端部2542を設けたが、これに限らず、起立部541からの折り曲げ部分のみ起立部541の板厚より小さくしてもよい。この場合であっても、先端部のかしめ加工を容易に行うことができる。
【符号の説明】
【0079】
1 センサ装置
2 センサ装置
10 センサ
11 本体部
12 端子部
13 フランジ部
20 板金
21 貫通孔
30 コネクタ部
40 配線部
50 ケース
51 取付部
52 基部
52a 一端
52b 他端
53 内側突起部
54 外側突起部
55 開口部
56 挟持部
60 カバー
61 被覆部
62 フランジ部
151 取付部
251 取付部
320 板金
330 コネクタ部
350 ケース
351 取付部
360 カバー
361 被覆部
541 起立部
542 先端部
1542 先端部
2542 先端部