(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023033330
(43)【公開日】2023-03-10
(54)【発明の名称】基板処理装置及び基板搬送装置
(51)【国際特許分類】
H01L 21/677 20060101AFI20230303BHJP
B25J 9/06 20060101ALI20230303BHJP
【FI】
H01L21/68 A
B25J9/06 D
【審査請求】有
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022207324
(22)【出願日】2022-12-23
(62)【分割の表示】P 2020155790の分割
【原出願日】2011-11-10
(31)【優先権主張番号】61/412,218
(32)【優先日】2010-11-10
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】61/451,912
(32)【優先日】2011-03-11
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】13/293,717
(32)【優先日】2011-11-10
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(71)【出願人】
【識別番号】505047094
【氏名又は名称】ブルックス オートメーション インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110001896
【氏名又は名称】弁理士法人朝日奈特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ロバート ティー. キャベニー
(72)【発明者】
【氏名】アレキサンダー クルピーシェフ
(72)【発明者】
【氏名】エリオット アール. マーティン
(72)【発明者】
【氏名】クリストファ ホフマイスター
(57)【要約】
【課題】独立した操作が可能な基板搬送ロボットのアーム回転機構を提供する。
【解決手段】基板処理装置において、連続的及び回転可能に互いに結合された、第一の上腕、第一の前腕及び少なくとも一つの基板ホルダを有する第一のアーム12と、連続的及び回転可能に互いに結合された、第二の上腕、第二の前腕及び少なくとも一つの基板ホルダを有する第二のアーム14とは、回転軸が一致するように肩軸においてフレームに結合され、第一及び第二のアームをそれぞれ独立して伸張及び回転するように構成されている。第一のアーム12のそれぞれの角度位置において、第一のアーム12の伸張軸が、予め決定された角度範囲内で、第二のアーム14のそれぞれの角度位置において第二のアーム14の伸張軸に対して角度を有する、駆動セクションと、を備える。予め決定された角度範囲の角度の限界は、駆動セクションの操作とは独立に規定される。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
搬送室と、
少なくとも部分的に前記搬送室内に取り付けられた基板搬送部と
を備える基板搬送装置であって、
前記基板搬送部は、
フレームと、
肩軸を中心に前記フレームに取り付けられ、互いに回転可能および直列に結合された第一の上腕リンク、第一の前腕リンク及び少なくとも一つの基板ホルダを有する第一のスカラアームと、
肩軸を中心に前記フレームに取り付けられ、互いに回転可能および直列に結合された第二の上腕リンク、第二の前腕リンク及び少なくとも一つの基板ホルダを有する第二のスカラアームと
を含み、
前記第一のスカラアームの前記肩軸が、前記第二のスカラアームの前記肩軸と一致し、
前記第一及び第二のスカラアームは、
前記第二のスカラアームが共通の肩軸を中心に前記第二のスカラアームのそれぞれ異なる角度位置で持続された状態で、前記第一のスカラアームの伸長軸が、前記第二のスカラアームによる前記第一のスカラアームと前記第二のスカラアームとの間の相対移動の妨げにより制約され、前記第一のスカラアームの伸長軸が、前記第二のスカラアームの伸長軸に対して非ゼロ角度で角度が付けられたままであり、前記基板搬送部の駆動セクションとは無関係に画定される角度範囲内で記述されるように、
互いに対して配置され、
前記駆動セクションは、
前記第一のスカラアームの回転及び伸長を駆動するように構成された第一の駆動セクションと、
前記第二のスカラアームの回転及び伸長を駆動するように構成された第二の駆動セクションであって、前記第一及び第二の駆動セクションのそれぞれの回転軸が一致し、前記第一及び第二のスカラアームのそれぞれが、前記第一及び第二のスカラアームのうちの別のスカラアームとは独立して回転可能および伸長可能であり、前記第一及び第二の駆動セクションのうちの少なくとも一つが前記第一及び第二のスカラアームのうちの少なくとも一つを前記第一及び第二のスカラアームのうちの別のスカラアームに対して独立して回転させることで、前記非ゼロ角度が可変である、第二の駆動セクションと
を含む、
基板搬送装置。
【請求項2】
それぞれの伸長軸に沿った前記第一及び第二のスカラアームのそれぞれの前記少なくとも一つの基板ホルダの通路は、前記肩軸で実質的に交差する、請求項1記載の基板搬送装置。
【請求項3】
前記第一及び第二のスカラアームのそれぞれの前記少なくとも一つの基板ホルダの通路は、前記肩軸で実質的に交差するように延在する、請求項1記載の基板搬送装置。
【請求項4】
それぞれの伸長軸に沿った前記第一及び第二のスカラアームのそれぞれの前記少なくとも一つの基板ホルダの通路は交差する、請求項1記載の基板搬送装置。
【請求項5】
前記第一及び第二のスカラアームのそれぞれの前記少なくとも一つの基板ホルダは、実質的に共通の面に配置される、または、前記第一及び第二のスカラアームは、互いに近接する面に配置される、請求項1記載の基板搬送装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、双腕、円筒座標系ロボット組立部品、より詳細には、対の端部作動体を配置するために協働するリンクとジョイントのシステムである、そのようなロボット組立部品のためのマニピュレータに関する。双腕ロボット組立部品の適切な例は、2003年5月9日に出願された米国特許出願番号10/434582の分割出願であり、その発明全体を本願に包含するものである、2011年2月18日に出願された[特許文献1]、及び2002年5月9日に出願された、[特許文献2]、[特許文献3]、及び[特許文献4]に見られることに留意されたい。
【背景技術】
【0002】
ロボットは、半導体産業において、例えば基板媒体又はその他の物体の自動操作など、様々な目的を果たすために用いられる。半導体産業において、典型的な媒体及びその他の物体は、個別のシリコン・ウエハ又はウエハ・キャリア、フラット・パネル・ディスプレイ、及びハードディスク媒体を含む。ロボットは、例えばウエハ処理クラスタツール、ウエハ検査装置、計量装置、及びハードディスク薄膜蒸着装置などの媒体の操作、及び工場における生産設備と自動資材操作システムとの間の媒体の移動に用いられる。ロボットは、大気環境及び真空環境の両方で用いられる。
【0003】
ロボットの一種は、多関節ロボット、より詳細には、多関節円筒座標ロボットとして知られる。円筒座標ロボットは、水平面において移動可能で、回転ジョイントに取り付けられた支部を有するアームで構成される形態を含む。回転ジョイントは、垂直柱の軸に沿って往復垂直運動が供給される搬送部上に取り付けられる。支部は、半径方向又はR方向に出入りして移動可能である。また、アームは搬送部上でθ方向に一体として回転可能である。アーム設計は、多重結合による運動学的オープン・チェーンに基づく。このアーム構造はまた、水平多関節(SCARA)構造として知られる。
【0004】
一般的に、ロボットシステムの基本的な要素は、マニピュレータ、電力変換モジュール、知覚装置、及びコントローラである。マニピュレータは、リンク及びジョイント(ギア、カップリング、プーリ、ベルト等を含む)で構成される。マニピュレータは、ジョイントによって接続された強固なリンクのシステムといえる。リンクとジョイントは合わせて、運動学的チェーンを形成する。ジョイント及び隣接するリンクを備える運動学的ペアはまた、リンケージとも呼ばれる。
【0005】
マニピュレータ機構において、回転及び直進状の二種類のジョイントが用いられる。回転又はロータリジョイントは、一つのリンクの、先行するリンクのジョイント軸周りにおける回転を可能とする。直進状ジョイントは、リンク間の移転を可能とする。
【0006】
ジョイントの運動は、アクチュエータ機構によって成される。特定のジョイントの運動は、それに取り付けられた後続するリンクの、ジョイントのアクチュエータを含むリンクに対応した運動をもたらす。アクチュエータは、必要な動作に応じて、直接、又はアクチュエータの出力特性(力、トルク、速度、分解等)に変更が必要な場合には機械的伝動装置を通して、リンクに接続可能である。
【0007】
マニピュレータは通常、ツールを支持するリンクで途切れる。半導体ウエハ処理装置において、このツールは通常、端部作動体と呼ばれる。最後のリンクと端部作動体との間のインタフェースは、端部作動体取付フランジと呼ばれる。ジョイントを通してアクチュエータへと接続されるリンクは、X-Y-Z座標系に端部作動体を配置するために、互いに対応して移動する。
【0008】
商用の単腕ロボット又はスカラアームロボットの形態は、面におけるアーム動作及び位置づけを許容する、三つの平行回転ジョイントを有する。多くの場合、第一の回転ジョイントは肩と呼ばれ、第二の回転ジョイントは肘と呼ばれ、第三の回転ジョイントは手首と呼ばれる。第四の、直進状ジョイントは、端部作動体を面に対して垂直、又はZ方向に移動するために用いられる。アクチュエータ(例えば、閉回路制御サーボモータ)及び運動変換機構は、ジョイントの運動を可能とするために機構内に含まれている。各リンクの制御された運動、即ちX-Y-θ―Z座標系における端部作動体の配置及び位置づけは、アクチュエータがマニピュレータの各ジョイントを制御する場合のみ可能となる。アクチュエータは、ジョイントを直接、又は力とトルクの削減が必要な場合には運動変換機構を通じて、制御可能である。
【0009】
連続的な運動学的リンケージにおいて、ジョイントの数は必要とされる自由度と等しい。従って、単腕の端部作動体を所要のX-Y-θ―Z座標系のセットにおいて動作し正しく配置するためには、四つのジョイント(三つの回転ジョイントと、直角方向への一つの直進状ジョイント)が必要とされる。いくつかの多重結合による多関節円筒座標系ロボットにおいては、端部作動体は多くの場合、端部作動体に沿って引かれ、ロボットの柱に向かって突き出す中心線が常に第一の回転ジョイント(肩ジョイント)の回転軸と交差するように配置されなければならない。この場合、マニピュレータは、3自由度(R-θ―Z)のみを必要とする。個別のアクチュエータは、端部作動体のジョイントを制御せず、三つのアクチュエータのみが必要とされる。
【0010】
基板媒体の操作のためのこのタイプの公知の双腕ロボットは、二つの肩ジョイント、二つの肘ジョイント、及び二つの手首ジョイントを含む。アームはまた、第一の回転ジョイント(アームの肩ジョイント)を支持する、搬送部の直進状ジョイントの移転軸に沿って所定の距離を、直角に移動可能である。両方のアームの個別リンクは同じ高さにあり、肩ジョイントは互いに隣り合っており、両方の端部作動体が互いに擦れ違い可能であるように、一方のアームとその端部作動体との間でのC型ブラケットの使用を必要とする。
【0011】
しかしながら、このロボットは、SEMI MESC基準に基づいて作成された真空搬送モジュールの隔離バルブは、カセット及び処理モジュール内におけるウエハ搬送面を規定するSEMI使用によるC型ブラケットを含むアームの擦れ違いを可能とするには狭すぎるため、そのような真空搬送モジュールにおいては使用することができない。また、アームは、円筒座標系において独立して回転することができない。各アームの個別の端部作動体の直線半径方向移転のベクトル間の角度関係(現在の商用のロボットにおいて)は、恒久的であり、ロボットの組立時に規定される。多くの場合、双腕ロボットの個別のアームは、同一のベクトルに沿って方向づけられる。
【0012】
一般的に、基板処理システムにおいて、複数のアームを有する搬送ロボットのアームの回転は、一方のアームが回転すると同様に他方のアームも回転するように、互いに結合されている。搬送ロボット又は保持ステーションのZ軸機能を用いて、保持位置から及び保持位置への基板の素早い交換(例えば、一つの基板が保持ステーションから除去されると、アームがバッテリへと後退することなく別の基板が実質的に同時に保持ステーションに配置されるように、一方の端部作動体が他方の端部作動体の上/下を半径方向に通過する)が一般的に発生するように、搬送ロボットの端部作動体は一般的に異なる面に位置する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0013】
【特許文献1】米国特許出願第13/030856号明細書
【特許文献2】米国特許仮出願第60/378983号明細書
【特許文献3】米国特許仮出願第60/379095号明細書
【特許文献4】米国特許仮出願第60/379063号明細書
【特許文献5】米国特許出願第11/178615号明細書
【特許文献6】米国特許出願第11/179762号明細書
【特許文献7】米国特許第6485250号明細書
【特許文献8】米国特許第5720590号明細書
【特許文献9】米国特許第5899658号明細書
【特許文献10】米国特許第5813823号明細書
【特許文献11】米国特許出願第12/163996号明細書
【特許文献12】米国特許出願第11/148871号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0014】
各アームによる独立した操作が可能なように、基板搬送ロボットのアームの回転を切り離すことは有益である。
【図面の簡単な説明】
【0015】
本発明は、添付の図面とともに下記の詳細な記述によって、より十分に理解されるものである。
【0016】
【
図1】4自由度を提供する二つの支部を有する双腕ロボットの第一の実施形態。
【
図5】
図1のロボットのアクチュエータ組立部品の略図。
【
図6】
図1のロボットの真空適合アクチュエータ組立部品のさらなる形態の略図。
【
図7】本発明の実施形態に基づく基板処理装置の斜視図。
【
図9A】本発明の実施形態に基づく、
図1の基板搬送装置の駆動部の概略図。
【
図9B】本発明の実施形態に基づく、
図1の基板搬送装置の駆動部の概略図。
【
図10A】本発明の実施形態に基づく、
図1の基板搬送装置の例示的な操作の図。
【
図10B】本発明の実施形態に基づく、
図1の基板搬送装置の例示的な操作の図。
【
図10C】本発明の実施形態に基づく、
図1の基板搬送装置の例示的な操作の図。
【
図10D】本発明の実施形態に基づく、
図1の基板搬送装置の例示的な操作の図。
【
図10E】本発明の実施形態に基づく、
図1の基板搬送装置の例示的な操作の図。
【
図10F】本発明の実施形態に基づく、
図1の基板搬送装置の例示的な操作の図。
【
図10G】本発明の実施形態に基づく、
図1の基板搬送装置の例示的な操作の図。
【
図10H】本発明の実施形態に基づく、
図1の基板搬送装置の例示的な操作の図。
【
図11A】本発明の実施形態に基づく、別の基板搬送装置の図。
【
図11B】本発明の実施形態に基づく、別の基板搬送装置の図。
【
図12】本発明の実施形態に基づく、処理モジュールへの搬送アームの例示的な伸張の略図。
【
図13】本発明の実施形態に基づく、搬送室の略図。
【
図14A】本発明の実施形態に基づく、搬送室の略図。
【
図14B】本発明の実施形態に基づく、搬送室の略図。
【
図15A】本発明の実施形態に基づく、搬送室の略図。
【
図15B】本発明の実施形態に基づく、搬送室の略図。
【
図15C】本発明の実施形態に基づく、搬送室の略図。
【
図16A】本発明の実施形態に基づく、基板搬送装置の略図。
【
図16B】本発明の実施形態に基づく、基板搬送装置の略図。
【
図16C】本発明の実施形態に基づく、基板搬送装置の略図。
【
図17】本発明の実施形態に基づく、搬送装置駆動部の略図。
【
図21A】本発明の実施形態に基づく、基板搬送装置の略図。
【
図21B】本発明の実施形態に基づく、基板搬送装置の略図。
【
図22】本発明の実施形態に基づく、搬送装置駆動システム。
【
図25A】本発明の実施形態に基づく、基板搬送装置の略図。
【
図25B】本発明の実施形態に基づく、基板搬送装置の略図。
【
図27A】本発明の実施形態に基づく、基板搬送装置の略図。
【
図27B】本発明の実施形態に基づく、基板搬送装置の略図。
【
図27C】本発明の実施形態に基づく、基板搬送装置の略図。
【
図27D】本発明の実施形態に基づく、基板搬送装置の略図。
【発明を実施するための形態】
【0017】
本発明の実施形態を説明するために、マニピュレータは、機械的組立部品として説明され、メジャー・リンケージ、マイナ・リンケージ(手首部品)、及び端部作動体に分類される。メジャー・リンケージは、マニピュレータを空間に配置する、ジョイント-リンク対のセットである。一般的に、メジャー・リンケージは、ジョイント-リンク対の最初の三つのセットである。第一のジョイント-リンク対は、ツールの直角移動を許容する(他の実施形態においては、マニピュレータは、例えばZ方向に移動可能なジョイントを有さず、Z方向又は直角方向に実質的に固定される)、直進状ジョイント(例えば直線ベアリング)及びリンク(例えば搬送部)を含む。第二のジョイント-リンク対は、回転ジョイント(例えば半径方向ボールベアリング)及びリンク(例えば内部リンク)を含む。第三のジョイント-リンク対は、回転ジョイント(例えば半径方向ボールベアリング)及びリンク(例えば外部リンク)を含む。マイナ・リンケージは、第四のジョイント-リンク対であり、回転ジョイント(例えば半径方向ボールベアリング)及び端部作動体取付フランジである、リンクEnを含む。実際の端部作動体は、様々な形状を有することができ、取付フランジEn上に取り付けられた付属品である。
【0018】
ロボット組立部品の各ジョイントは、その軸周り又はそれに沿って特定のリンクが回転もしくはスライドする、ジョイント軸を規定する。開回路のみで結合された多重結合による運動学的チェーンにおいて、DOFの総数がジョイントの数と等しくなるように、すべてのジョイントが自由度(DOF)を規定する。また、アームの自由度数は、アームの位置又は端部作動体の位置を表すのに必要な変数もしくは座標の数に基づいて算出可能である。従って、自由度数がジョイントの総数よりも少ないこともある。これは、一つのアクチュエータの状態が一つ以上のジョイントを規定する場合に起こることである。
【0019】
本発明の一つの実施形態において、ロボット組立部品10が
図1に示されている。組立部品は、共通の直進状ジョイント20/搬送部18リンケージを共有する、二つのスカラアーム12、14を含む。共通の搬送部リンク18は、柱16の外皮内に設置される。各アームはさらに、水平面において移動可能であり、共通の搬送部リンク18の上に取り付けられた支部13、15を含む。
図2に略図で示された運動学的チェーンを参照すると、各アームの四つのジョイント/リンク対は明らかであり、アームは、Z方向の動作のために直進状ジョイント20/搬送部18に結合される。
【0020】
アーム12を参照すると、これらの対は、直進状ジョイント20/搬送部18、回転ジョイントT1/内部リンクL1、回転ジョイントT2/外部リンクL2、及び回転ジョイントT3/リンクE1である。アーム14を参照すると、これらの対は、直進状ジョイント20/搬送部18、回転ジョイントT6/内部リンクL3、回転ジョイントT4/外部リンクL4、及び回転ジョイントT5/リンクE2である。従って、支部13、15は、それぞれ回転ジョイントT1及びT6の軸周りにおける回転のために取り付けられる。この配列の結果として、ジョイントT1及びT6の軸に沿って配置されたZ軸22は、搬送部18の共通軸22として配置及び説明可能である。両方のアームの支部は、互いに独立して半径方向に伸張及び後退可能である。
【0021】
各最端部リンクE1、E2は、ツールを支持する。半導体産業において、これらのリンクは、端部作動体取付フランジと呼ばれ、手首回転ジョイントT3及びT5を介してマニピュレータの外部リンクに接続される。端部作動体取付フランジに支持されるツールは、多くの場合、端部作動体と呼ばれる。端部作動体取付フランジは、適用によって一致又は相違する。
【0022】
特定のジョイントの運動は、そのジョイントに取り付けられたリンクの動作をもたらす。作動の際に、各支部は、回転ジョイントT1及びT2を介して接続されたリンクL1及びL3がその軸周りで回転する、搬送部18の共通軸22と交差するように整列された端部作動体の軸の突起を維持しながら、端部作動体の直線半径方向転移を提供するために、末端方向又は近接方向に移動可能である。本発明を説明するに当たり、「末端」という語句は、一般的に共通軸22から離れる方向を指す相対的な語句である。「近接」という語句は、一般的に共通軸22へ向かう方向を指す相対的な語句である。
【0023】
搬送部18は、垂直柱16の軸Z
20に沿った垂直直線移動のために、直進状ジョイント20を介して垂直柱16に接続される。
図2を参照。軸Z
20は、リンクL1及びL3がその軸周りで回転する、搬送部18の共通軸22と平行である。二つの支部13、15は、柱16上で搬送部18に支持される。垂直柱はまた、
図3に略図で示される通り、回転のために回転ジョイントT7を介して基部21上に取り付けられる。このように、柱は、アーム組立部品及び搬送部の一体となったZ方向の垂直移動を許容し、回転ジョイントT7があれば、柱は、ジョイントのアクチュエータを含むロボットの基部21に対応して、ジョイントT7の軸周りで回転する。
【0024】
上記の通り、各内部リンクL1、L3は、近接又は肩の回転ジョイントT1、T6を介して搬送部18に取り付けられる。二つのアーム12、14の肩ジョイントT1、T6は、搬送部18の共通軸22上に互いに直線状であり、互いに垂直にオフセットである。端部作動体取付フランジE1、E2は、互いに平行な水平面を移動し、下記に詳細に説明されるように、一方の水平面は、他方の水平面と実質的に一致する、又は垂直にオフセットである。少なくとも一つのアームの肘ジョイント、アーム12のジョイントT2は、外部リンクL2を内部リンクL1から、二つの端部作動体取付フランジE1、E2を垂直にオフセットするのに十分な距離をあけて配置するためのスペーサ24を含む。支部が同じ長さである、
図1に示される本発明の実施形態において、ジョイントT4はまた、外部リンクL4を内部リンクL3から、二つの端部作動体取付フランジE1、E2を垂直にオフセットするのに十分な距離をあけて配置するためのスペーサ25を含む。このように、端部作動体は、二つのアーム組立部品が独立してZ軸周りの無制限の回転をもって移動するように構成されていながらも、互いに干渉しない。
【0025】
四軸システムと呼ばれる本発明の一つの実施形態において、ロボット組立部品10の二つの支部13、15は、独立して操作可能である。この場合、「四軸」という語句は、R-θ極座標に説明される面におけるアームの支部の運動を可能とする回転ジョイント/リンク対のシステムを指すと理解されたい。便宜的にのみ、アームの垂直配置の機構は「四軸」という語句には含まれない。
【0026】
本発明の実施形態において、支部は独立して回転可能、かつ回転軸T1及びT6の軸周りで実質的に無限に回転可能であり、個別の支部の回転は、マニピュレータの最後のリンクである端部作動体取付フランジのθ座標の変化である。T1及びT6ジョイントの同軸配置の結果として、搬送部18の共通軸22の軸周りで回転が発生する(例えば支部又はアーム13、15の肩軸は、互いに実質的に一致する)。また、端部作動体取付フランジE1、E2は、内部リンクL1、L3、外部リンクL2、L4、及び回転ジョイントT1からT6によって規定されたリンケージを介して、端部作動体に沿って引かれ、搬送部18の共通軸22に向かって突き出す中心線に沿って、独立して伸張可能及び後退可能である。これらの伸張/後退及び回転動作をもたらすために、各アームに二つのアクチュエータ組立部品が備えられる。四つのアクチュエータは、搬送部18内に収納され、同軸に設置されたシャフト34、44、54、64を介してアームに接続される(
図5を参照)。
【0027】
他の実施形態において、一方のアームのアクチュエータは第一の筐体に配置され、他方のアームのアクチュエータは第二の別の筐体に配置される。二つのアクチュエータは、内部リンクL1及びL3の筐体に接続され、他の二つのアクチュエータは、内部リンクL1及びL3のジョイントT1及びT6内に配置されたプーリに接続される。特に、例えばモータM1、M2、M3、M4によってもたらされる4自由度システムと呼ばれる形態である場合のリンケージ及びアクチュエータ組立部品の動作は、下記により詳細に説明される。
【0028】
一つの実施形態において、端部作動体取付フランジE1、E2の運動は、一連のベルト及びプーリを包含する内部及び外部リンクの操作によってもたらされる。アーム12の端部作動体取付フランジE1の運動は、
図2及び3Aの略図、及び
図4の運動学的図を参照して説明される。
図2及び3Aに示される通り、内部リンクL1は、肩ロータリジョイントT1(又は、ロータリジョイントT1及び、
図3Bに示される通りに配置されたさらなるロータリジョイントT7を介して)搬送部18に接続される。
【0029】
外部リンクL2は、肘ロータリジョイントT2を介して内部リンクL1に接続される。端部作動体取付フランジE1は、手首ロータリジョイントを介して外部リンクL2に接続される。マニピュレータのこの部分のリンク及びジョイントは、一方の端部が開かれ、他方の端部で搬送部18に接続される運動学的チェーンを形成する。搬送部18は、
図2及び
図3Bに示される通り、直進状ジョイント20を介して、又は、
図3Aに示される通り、柱16とロボット基部21との間に設置されたさらなる回転ジョイントT7を用いてロボット基部21に接続される。図の一部ではなく図示されていない端部作動体は、端部作動体取付フランジE1に接続される。
【0030】
図4を参照すると、4自由度の運動をもたらすように、モータ(例えば四つのモータ)を二つのアームに操作可能に接続する、例示的な4自由度の結合システムの略図が示される。示されるシステムは代表例であり、他の実施形態においてシステムはあらゆる適切な構造を有することは理解すべきである。
図4に示される一つの実施形態において、プーリd1は肩ロータリジョイントT1に備えられ、プーリd2は肘ロータリジョイントT2に備えられる。内部リンクL1に沿って伸張するベルトt1は、プーリd1及びd2に接続される。プーリd2は、物理的には内部リンクL1内に設置されるが、リンクL2に取り付けられ、肘ロータリジョイントT2の一部として、リンクL2の、先行するリンクL1のジョイント軸周りにおける回転を可能とする。プーリd3も肘ジョイントT2に備えられ、プーリd4は手首ロータリジョイントT3に備えられる。プーリd3は、物理的にはリンクL2内に設置されるが、リンクL1に取り付けられ、リンクL2の肘ジョイントT2がその軸周りで回転する軸の一部である。プーリd4は、物理的にはリンクL2内に設置されるが、端部作動体取付フランジE1に取り付けられ、手首ジョイントT3の一部として、端部作動体取付フランジの、先行するリンクL2のジョイント軸周りにおける回転を可能とする。ベルトt2は、プーリd3及びd4に接続される。
【0031】
リンクL2の肘ジョイントT2がその軸周りで回転するリンクL1に固定されたプーリd3は、リンクL1の肩ジョイントT1が共通軸22の軸周りで回転する際に、リンクL1の筐体と共に移動する。リンクL1が回転すると、プーリd2もリンクL1と共に移動するように制約され、遊星ギアボックスの衛星ギアの動作と類似する方法でプーリd2が動くようにもたらされる。プーリd2は、肘ジョイントT2を介して内部リンクL1の末端軸に取り付けられているため、肩ジョイントT1の共通軸22の周りを回転する。肩ジョイントT2の一部として、プーリd2はまた、先行するリンクL1の末端軸の軸周りで回転する。この回転は、プーリd2が、タイミング・ベルト、チェーン又はケーブル・ワーク等のベルトt1を介してプーリd1に接続された結果として発生する。
【0032】
プーリd1及びd2の直径の比率は、リンク1に接続されたアクチュエータ入力部(例えばモータM1)及びプーリd1に接続されたアクチュエータ入力部(例えばモータM2)に与えられた角変位量に応じて、プーリd2の相対的な角変位をもたらす。肩ジョイントT1の軸Z1と同軸に設置された極軸に設けられた極座標システムにおいて、軸の位置及び肘ジョイントT2(プーリd2がその一部である)の配置の完全な説明は、リンクL1の長さ、プーリd1(モータM2を介して)及びリンクL1(モータM1を介して)への入力部の角変位値、及びプーリ直径比率d1/d2によって決まる。このように、肘ジョイントT2に取り付けられた後続のリンクL2の近接端部のR-θ座標及びT2ジョイントの回転軸の周りのリンクL2の配置は規定される。手首ジョイントT3の回転軸を含む、リンクL2の末端部のR-θ座標は、リンクL2の長さによって決まる。
【0033】
R-θ座標システムにおける、手首ジョイントT3に取り付けられた端部作動体取付フランジ、リンクE1の近接端部の位置、及びT3ジョイント回転軸の周りのE1の配置は次の条件によって規定される:リンクL1への角度入力値(モータM1を介して)、プーリd2への角度入力値(モータM2を介して)、リンクL1の長さ、プーリ直径比率d1/d2、リンクL2の長さ、及びプーリ直径比率d3/d4。
【0034】
他方の支部も同様である。従って、
図2、3A、及び4に示される通り、内部リンクL3は、肩ロータリジョイントT6を介して(又はロータリジョイントT6及び
図3Aに示される通りに設置されたさらなるロータリジョイントT7を介して)、搬送部18(もし搬送部18が備えられる場合)に接続される。外部リンクL4は、肘ロータリジョイントT4を介して内部リンクL3に接続される。端部作動体取付フランジE1は、手首ロータリジョイントT5を介して外部リンクL4に接続される。マニピュレータのこの部分のリンク及びジョイントは、一方の端部で開かれ、他方の端部で搬送部18に接続される運動学的チェーンを形成する。搬送部18は、
図2及び3Bに示される通りに直進状ジョイント20を介して、又は
図3Aに示される通りに柱16とロボット基部21との間に設置されたさらなる回転ジョイントT7を用いて、ロボット基部21に接続される。外部リンクL4は、手首ロータリジョイントT5を介して端部作動体取付フランジE2に結合される。
【0035】
プーリd5は肩ロータリジョイントT6に備えられ、プーリd6は肘ロータリジョイントT4に備えられる。内部リンクL3に沿って伸張するベルトt3は、プーリd5及びd6に接続される。プーリd6は、物理的には内部リンクL3内に設置されるが、リンクL4に取り付けられその一部であり、肘ジョイントT4の一部として、先行するリンクL3のジョイント軸の軸周りにおけるリンクL4の回転を可能とする。プーリd7も肘ジョイントT4に備えられ、プーリd8は手首ロータリジョイントT5に備えられる。プーリd7は、物理的にはリンクL4内に配置されるが、リンクL3に取り付けられ、リンクL4の肘ジョイントT4が軸周りで回転する軸の一部である。プーリd8は、物理的にはリンクL4内に配置されるが、端部作動体取付フランジE2に取り付けられ、手首ジョイントT5の一部として、先行するリンクL4のジョイント軸の軸周りにおける端部作動体取付フランジE2の回転を可能とする。ベルトt4は、プーリd7及びd8に接続される。
【0036】
リンクL4の肘ジョイントT4が軸周りで回転する軸でリンクL3に固定されたプーリd7は、リンクL3の肩ジョイントT6が共通軸22の軸周りで回転すると、リンクL3の筐体と共に移動する。リンクL3が回転すると、プーリd6も、遊星ギアボックスの衛星ギアの動作と同様の方法でリンクL4と共に動作するように制約される。プーリd6は、肘ジョイントT4を介して内部リンクL3の末端軸に取り付けられているため、肩ジョイントT6の共通軸22の周りを回転する。プーリd6はまた、肘ジョイントT4の一部として、先行するリンクL3の末端軸の軸周りで回転する。この回転は、プーリd6が、タイミング・ベルト、チェーン、ケーブル・ワーク等のベルトt3を介してプーリd5に接続された結果として発生する。
【0037】
プーリd5及びd6の直径の比率は、リンクL3に接続されたアクチュエータ入力部(例えばモータM3)及びプーリd5に接続されたアクチュエータ入力部(例えばモータM4)に与えられた角変位量に応じて、プーリd6の相対的な角変位をもたらす。肩ジョイントT6の軸Z6と同軸に設置された極軸に設けられた極座標システムにおいて、軸の位置及び肘ジョイントT4(プーリd6はその一部である)の配置の完全な説明は、リンクL3の長さ、プーリd5(モータ4を介して)及びリンクL3(モータ3を介して)への入力角変位値、及びプーリ直径比率d5/d6によって決まる。このように、肘ジョイントT4に取り付けられた、後続のリンクL4の近接端部のR-θ座標、及びT4ジョイント回転軸の周りにおけるリンクL4の配置は規定される。手首ジョイントT5の回転軸を含む、リンクL4の末端部のR-θ座標は、リンクL4の長さによって決まる。
【0038】
手首ジョイントT5に取り付けられた端部作動体取付フランジ、リンクE2の近接端部のR-θ座標システムの位置、及びT5ジョイント回転軸の周りのE2の配置は次の条件によって規定される:リンクL3への角度入力値(モータM3を介して)、プーリd5への角度入力値(モータM4を介して)、リンクL3の長さ、プーリ直径比率d5/d6、リンクL4の長さ、及びプーリ直径比率d7/d8。
【0039】
本発明の一つの実施形態において、アクチュエータはモータとして具現化される。
図5を参照すると、モータM1は、シャフト34を介して内部リンクL1に結合される。モータM2は、シャフト44を介してプーリd1に結合される。モータM3は、シャフト54を介して内部リンクL3に結合される。モータM4は、シャフト64を介してプーリd5に結合される。
【0040】
図6は、真空適合ロボットへの使用に適切な四つのモータM1、M2、M3、M4を有する、本発明の実施形態を示す。適切な筐体80は、モータの固定子を囲んで備えられる。一つの実施形態において、モータM1及びM2は、第一のモジュール82として備えられ、モータM3及びM4は第二のモジュール84として備えられる。
図5に見られる通り、モジュール82、84の駆動シャフトは、互いに実質的に一致する。モータは、モータが2モデル・ユニット構造である場合、モータモジュールの端部シャフトが反対方向に配置される、背面構造で配列される。薄壁シリンダのような真空隔離バリア86は、固定子が大気環境内にあるように、回転子32、42、52、62と固定子30、40、50、60との間に備えられる。電力及び信号ケーブル(図示されていない)は、筐体80の隔壁90内の、適切に密閉された開口部から取り込まれる。ベローズ92は、モータ筐体80とインタフェース・フランジ38とを接続する。搬送部の直角移動の際、ベローズは拡大し収縮する。このように、ロボットアームは真空環境内に維持される。
【0041】
図7は、本発明の実施形態を包含する基板処理装置76100の斜視図を示し、基板76215が示されている。ここに記載される、本発明の実施形態の説明のため、基板76215は、例えば、200mm、300mm又は他のあらゆる望ましい直径を有する基板のような半導体ウエハ、基板処理装置76100による処理に適切な他のあらゆるタイプの基板、ブランク基板、又は特定の大きさもしくは特定の質量など、基板と類似する特徴を有する物品である。基板処理装置76100は、代表的な基板処理ツールであり、一般的なバッチ処理ツール構造を有するものとして示される。
【0042】
他の実施形態において、基板装置は、例えば分類装置、貯蔵装置、計量ツール等、あらゆる望ましいタイプである。この実施形態において、装置76100は一般的に、例えば真空室として機能するように装備された、例えばミニ環境及び隣接する大気的に隔離可能又は密閉された(例えば外部環境から密閉された)セクション(例えば大気的に密閉されたセクション)76110を形成する、大気セクション76105を有する。他の実施形態において、大気的に密閉されたセクション76110は、不活性ガス(例えばN2)又は他のあらゆる隔離された大気を保持する。
【0043】
本発明の一つの実施形態において、大気セクション76105は、典型的に、一つ以上の基板保持カセット76115及び大気ロボット76120を有する。大気ロボット76120は、あらゆる適切なロボットである。例示的な目的においてのみ、大気ロボットは、下記に記載される搬送ロボット76130、80530と実質的に類似する。大気ロボット76120は、基板を大気セクション76105内のあらゆる位置に搬送するように構成されている。例えば、大気ロボット76120は、基板保持カセット76115、ロードロック76135、及びロードロック76140の間で基板を搬送する。大気ロボット76120はまた、大気セクション76105内に位置する、アライナ76162から、及びアライナ76162へ基板76215を搬送する。
【0044】
大気的に密閉されたセクション76110は、一つ以上の処理モジュールPM1~PM6(ここでは一般的に処理モジュール76125という)及び真空ロボット76130を有する。処理モジュール76125は、材料堆積、エッチング、ベーキング、研磨、イオン注入、洗浄等、あらゆるタイプである。当然のことながら、ロボット基準座標系のような望ましい基準座標系に対する、各処理モジュール76125の位置はコントローラ76170に記録される。本発明の一つの実施形態において、一つ以上の処理モジュールはまた、基板処理装置76100内において、基板上で、他の処理モジュールによって実行される処理操作とは異なる処理操作を実行する。各処理モジュール76125と関連する操作は、同様にコントローラ76170に記録される。
【0045】
他の実施形態において、処理モジュールは、同じ処理操作を実行する。大気的に密閉されたセクション76110はまた、ロードロック76135、76140と呼ばれる、一つ以上の中間室を有する。
図7に示される実施形態は二つのロードロックを有するが、他の実施形態において大気的に密閉されたセクション76110はあらゆる適切な数のロードロックを有する。ロードロック76135及び76140は、大気的に密閉されたセクション76110内に密閉された、あらゆる真空又は他の大気の全体性を破ることなく、基板が大気セクション76105と大気的に密閉されたセクション76110との間を通過できるようにする、インタフェースとして動作する。
【0046】
基板処理装置76100は一般的に、基板処理装置76100の操作を制御するコントローラ76170を含む。コントローラ76170は、プロセッサ76173及びメモリ76178を有する。メモリ76178は、基板処理装置76100及びその部品の操作をもたらす、コンピュータ可読コードを含む。例えば、メモリ76178はさらに、処理モジュール及び装置のセクション76105、76110のその他の部分やステーションの温度及び/又は圧力、処理される基板76215の一時的な情報、及び基板の計量情報等の処理パラメータを含む。本発明の一つの実施形態において、コントローラ76170は、その発明全体を本願に包含するものである、「拡張可能な動作制御システム」と題された2005年7月11日付出願の[特許文献5]に記載されているような、クラスタ化アーキテクチャを有する。他の実施形態において、コントローラは、あらゆる適切な制御アーキテクチャを有する。
【0047】
図8をまた参照すると、本発明の一つの実施形態において、搬送ロボット76130(大気ロボット76120と実質的に類似する)は、駆動セクション77150及び一つ以上のアーム77155A、77155Bを含む。駆動セクション77150は、例えばコントローラ76170から指令を受信し、それに応じて、アーム77155A、77155Bの半径方向運動、円周運動、上昇運動、複合運動、及び他の運動を指令する。アーム77155A、77155Bは、あらゆる適切な方法で駆動セクション77150上に取り付けられる。
【0048】
各アーム77155A、77155Bは、肩ジョイント軸SX(アームの回転の肩軸は互いに実質的に一致する)で駆動セクションに回転可能に取り付けられた上腕セクション77155UA、77155UB、肘軸EXA、EXBで上腕セクション77155UA、77155UBに回転可能に取り付けられた前腕セクション77155FA、77155FB、及び手首軸WXA、WXBで前腕セクション77155FA、77155FBに回転可能に取り付けられた端部作動体77155EA、77155EBを含む。端部作動体は、基板76215を保持するのに適切なあらゆる方法で構成される。一つの実施形態において、端部作動体77155EA、77155EBは、端部保持、真空保持、アクティブ保持又はパッシブ保持端部作動体である。端部作動体はまた、基板のバッチ搬送のために、積み重ねられた状態又は並べられた状態で複数の基板を保持するように構成される。
【0049】
アーム77155A、77155Bのそれぞれの上腕77155UA、77155UB及び前腕77155FA、77155FBは、実質的に等長又は不等長であることに留意されたい。例えば、上腕77155UA、77155UBは前腕77155FA、77155FBよりも長い、又はその逆もまた同様である。不等長アームの一例は、その発明全体を本願に包含するものである、「不等長スカラアーム」と題された2006年7月11日付出願の[特許文献6]に記載されている。
【0050】
本発明の一つの実施形態において、搬送ロボット76130は、大気的に密閉されたセクション76110の中央室76175に取り付けられる(
図7を参照)。コントローラ76170は、開口部76180、76185を循環させ、処理モジュール76125、ロードロック76135、及びロードロック76140の間で基板を搬送するための搬送ロボット76130の操作を調節するために動作する。搬送ロボット76120、76130はスカラ型ロボットアームを有するものとして示され記載されているが、他の実施形態において、搬送ロボットは、関節アームロボット、カエル足型装置、又は対称搬送装置等、あらゆる適切なアーム構造を含むことを理解すべきである。
【0051】
次に、
図9Aを参照すると、例示的な駆動セクション77150が示されている。他の実施形態において駆動セクションはあらゆる適切な駆動配列を有するが、本発明の一つの実施形態において駆動部は同軸駆動配列を有する。駆動セクション配列の適切な例は、その発明全体を本願に包含するものである、[特許文献7]、[特許文献8]、[特許文献9]、及び[特許文献10]に記載されている。駆動システム配列の他の適切な例は、その発明全体を本願に包含するものである、「磁気スピンドル軸受を伴うロボット駆動装置」と題された2008年6月27日付出願の[特許文献11]に記載されたものを含む。
【0052】
この実施形態において、駆動セクション77150は、四つの駆動シャフト78301~78304、及び四つのモータ78342、78344、78346、78348を有する、四軸の同軸駆動シャフト組立部品78300(例えば4自由度の駆動セクション)を少なくとも部分的に収納する、筐体78310を含む。他の実施形態において、駆動セクション77150は、あらゆる適切な数の駆動シャフト及びモータを有する。第一のモータ78342は、外部シャフト78304に接続された固定子78342S及び回転子78342Rを含む。第二のモータ78344は、シャフト78303に接続された固定子78344S及び回転子78344Rを含む。第三のモータ78346は、シャフト78302に接続された固定子78346S及び回転子78346Rを含む。第四のモータ78348は、第四の、又は内部シャフトに接続された固定子78348S及び回転子78348Rを含む。四つの固定子78342S、78344S、78346S、78348Sは、筐体内の異なる鉛直高度又は位置で筐体78310に固定して取り付けられる。各固定子78342S、78344S、78346S、78348Sは一般的に、電磁コイルを備える。
【0053】
各回転子78342R、78344R、78346R、78348Rは一般的に永久磁石を備えるが、あるいは、永久磁石を有さない磁気誘導回転子を備える。搬送ロボット76130は、限定されない例示的な目的においてのみ真空環境のような密閉環境において用いられるが、スリーブ78362は、同軸駆動シャフト組立部品78300が密閉環境内に設置され、固定子が密閉環境外に設置されるように、回転子78342R、78344R、78346R、78348Rと固定子78342S、78344S、78346S、78348Sとの間に設置される。当然のことながら、スリーブ78362は、搬送ロボット76130が、例えば基板処理装置76100の大気セクション76105内において(
図7)等、大気環境での使用のみを目的としている場合には備えられる必要がない。
【0054】
第四又は内部シャフト78301は下部又は第四の固定子78348Sから伸張し、固定子78348Sと実質的に並べられた回転子78348Rを含む。シャフト78302は第三の固定子78346Sから伸張し、固定子78346Sと実質的に並べられた回転子78346Rを含む。シャフト78303は第二の固定子78344Sから伸張し、固定子78344Sと実質的に並べられた回転子78344Rを含む。シャフト78304は上部又は第一の固定子78342Sから伸張し、固定子78342Sと実質的に並べられた回転子78342Rを含む。
【0055】
多様なベアリング78350~78353は、シャフト78301~78304の軸周り及び筐体78310に備えられ、各シャフト78301~78304が、互いに、及び筐体78310に対して独立して回転可能にする。本発明のこの実施形態において、各シャフトには位置センサ78371~78374が備わっている。位置センサ78371~78374は、それぞれのシャフト78301~78304の互いに対する及び/又は筐体78310に対する回転位置について、コントローラ76170のような、あらゆる適切なコントローラに信号を提供するために用いられる。センサ78371~78374は、制限されない例示的な目的において光学センサ又は誘導センサのような、あらゆる適切なセンサである。
【0056】
図8をまた参照すると、上記の通り搬送ロボット76130は二つのアーム77155A、77155Bを含む。本発明のこの実施形態において、アーム77155Aの上腕77155UAは、上腕77155UAがシャフト78304と共に中心回転軸(例えば肩軸SX)上で回転するように、外部シャフト78304に固定して取り付けられる。プーリ78380は、シャフト78303に固定して取り付けられる。上腕77155UAは、ポスト78381、及びポスト78381に回転可能に取り付けられたプーリ78382を含む。ポスト78381は、上腕77155UAの内面に固定して取り付けられる。
【0057】
伝動部材78390の第一のセットは、プーリ78380とプーリ78382との間で伸張する。当然のことながら、あらゆる適切なタイプの伝動部材は、例えばベルト、バンド又はチェーンのような、プーリ78380、78382を結合するために用いられる。また、当然のことながら、プーリ78380、78382を結合する二つの伝動部材が示されているが、プーリ78380、78382を結合する、あらゆる適切な数の伝動部材(例えば二つ以上又は以下)が用いられる。シャフト78382Sは、シャフト78382Sがプーリと共に肘軸EXAの軸周りで回転するように、プーリ78382に固定して結合される。シャフト78382Sは、あらゆる適切な方法でポスト78381上に回転可能に支持される。前腕77155FAは、前腕77155FAがシャフト78382Sと共に肘軸EXAの軸周りで回転するように、シャフト78382Sに固定して取り付けられる。前腕77155FAは、ポスト78381の上端部上に回転可能に支持されたプーリ78383を含む。前腕77155FAはまた、ポスト78385及びポスト78385に回転可能に取り付けられたプーリ78384を含む。
【0058】
伝動部材78391(伝動部材78390と実質的に類似する)の第二のセットは、プーリ78383、78384の間を伸張し、結合する。端部作動体77155EAは、プーリ78384及び端部作動体77155EAが手首軸WXAの軸周りで回転するように、プーリ78384に固定して取り付けられる。当然のことながら、アームがR1に沿って伸張及び後退する間、端部作動体の縦軸が回転及び後退軸R1と実質的に並んでいるように、端部作動体77155EAの回転が連結される間、上腕77155UA及び前腕77155FAは、それぞれシャフト78304、78303によって独立して駆動され(例えば回転される)、アーム77155Aの独立した回転T1及び伸張R1を可能とする。他の実施形態において、駆動セクション77150は、端部作動体77155EAが同様に手首軸WXAの軸周りで独立して回転するように、さらなるモータ及び駆動シャフトを含む。
【0059】
アーム77155Bの上腕77155UBは、上腕77155UBがシャフト78301と共に中心回転軸(例えば肩軸SX)上で回転するように、内部シャフト78301に固定して取り付けられる。プーリ78386は、シャフト78302に固定して取り付けられる。上腕77155UBは、ポスト78388、及びポスト78388に回転可能に取り付けられたプーリ78387を含む。ポスト78388は、上腕77155UBの内面に固定して取り付けられる。
【0060】
伝動部材78392の第一のセット(伝動部材78390と実質的に類似する)は、プーリ78386とプーリ78387との間を伸張する。シャフト78287Sは、シャフト78387Sがプーリと共に肘軸EXBの軸周りで回転するように、プーリ78387に固定して結合される。シャフト78387Sは、あらゆる適切な方法で、ポスト78388上に回転可能に支持される。前腕77155FBは、前腕77155FBがシャフト78387Sと共に肘軸EXBの軸周りで回転するように、シャフト78387Sに固定して取り付けられる。前腕77155FBは、ポスト78388の上端部に回転可能に支持されたプーリ78389を含む。前腕77155FBはまた、ポスト78398、及びポスト78398に回転可能に取り付けられたプーリ78399を含む。
【0061】
伝動部材78393の第二のセット(伝動部材78390と実質的に類似する)は、プーリ78389、78399の間で伸張し、結合する。端部作動体77155EBは、プーリ78399及び端部作動体77155EBが手首軸WXBの軸周りで回転するように、プーリ78399に固定して取り付けられる。当然のことながら、アームがR2に沿って伸張及び後退する間、端部作動体の縦軸が回転及び後退軸R2と実質的に並んでいるように、端部作動体77155EBの回転が連結される間、上腕77155UB及び前腕77155FBは、それぞれシャフト78302、78301によって独立して駆動され(例えば回転される)、アーム77155Aの独立した回転T2及び伸張R2を可能とする。他の実施形態において、駆動セクション77150は、端部作動体77155EBが同様に手首軸WXBの軸周りで独立して回転するように、さらなるモータ及び駆動シャフトを含む。
【0062】
本発明のこの実施形態において、シャフト78382S、78387Sは、端部作動体77155EA、77155EBの搬送面TPが実質的に同一平面上にあるように、適切な大きさで形成される。実質的に同一平面上にある、端部作動体77155EA、77155EBの搬送面は、実質的にZ方向移動又は縦軸における移動をせずに、処理モジュール76125、ロードロック76135、76140及びカセット76115のような、基板保持ステーションから、及び基板保持ステーションへの基板の搬送を可能とする。他の実施形態において、駆動セクション77150は、アームのZ動作を可能とする、少なくとも一つのZ移動モータを含む。さらに他の実施形態において、搬送面TPは、互いに隣接する(例えば積み重ねられる)。
【0063】
本発明のいくつかの実施形態において、ここに記載されるアーム構造は、一方のアームが他方のアームの運動を、例えば他方のアームに対応して一方のアームの360度回転を実質的に妨げる運動の範囲内に制約するように配置されることに留意されたい。従って、制約された構造(すなわち、各アームの実質的に無限の回転が他方のアームによって妨げられる状態)において、各アームは、他方のアームによって規定され区切られた、同位角の動作範囲を有すると考えられる(例えば、
図10Aを参照すると、アーム77155Aは、アーム77155Bが固定されている状態において範囲77999内で動作可能であり、アーム77155Bは、アーム77155Aが固定されている状態において範囲77998内で動作可能である)。
【0064】
当然のことながら、アーム77155A、77155Bの一つ以上が回転すると、対応する範囲77998、77999もまた回転する(例えば、動作範囲77998、77999は、それぞれのアームの回転と共に範囲が回転又は移動するように、固定されない-例えば、アーム77155Aの回転は、アーム77155Bの回転範囲を変更し、逆もまた同様である)。このように、各動作/回転範囲内における各端部作動体の伸張/後退の通路は、例えばアームの肩軸(共通肩軸SXである)で互いに交差し(搬送面が実質的に同一平面上にある場合)、又は端部作動体が同一平面上にない(一方のアームのアームリンクが他方のアームリンクを妨げる又は妨げない)場合には、各端部作動体の伸張/後退の通路は互いの上を通って擦れ違う。
【0065】
図10A~10Hを参照すると、搬送ロボット76130のアーム77155Aの操作が説明される。アーム77155Bの操作は下記に説明されるアーム77155Aの操作と実質的に類似することを理解すべきである。この実施形態において、搬送ロボット76130は、搬送室77400内に設置されて示される。搬送室77400は、上記に説明された中央室76175と実質的に類似する。搬送室は、処理モジュール76125(PM1~PM4)が取り付けられる、開口部又は仕切り弁76180を含む。上記の通り、アーム77155A、77155Bの搬送面TP(例えば端部作動体及び前腕と手首)(
図9B)は、アーム77155A、77155Bの端部作動体77155EA、77155EBが、肩軸SXの軸周りにおける搬送ロボットのアーム77155A、77155Bの両方の回転なしに同じ処理モジュールにアクセスできないように、同一平面上にある。
【0066】
当然のことながら、各アーム77155A、77155Bは、搬送室77400に取り付けられたすべての処理モジュール(及びロードロック-図示されていない)にアクセス可能である。例えば、一つ以上のアームの適切な回転に伴い、各アームは、隣接する処理モジュール、一つおきに配置された処理モジュール、及びおよそ180度離れた位置にある処理モジュールにアクセス可能である。ここに記載される、本発明の実施形態において、一方のアームは他方のアームに対しておよそ180度回転する(例えば、他方のアームが固定され、一方のアームの回転が他方のアームの回転を妨げるように、端部作動体が実質的に同一平面上又は実質的に隣接する基板搬送面にある場合)ものの、アーム組立部品全体(例えばすべてのアームを一体として)は、アームが一体として肩軸の軸周りで同時に回転されると、肩軸の軸周りで少なくとも約360度の回転が可能であることに留意されたい。
【0067】
図10Aに見られる通り、アーム77155A、77155Bは、端部作動体77155EA、77155EBが隣接する処理モジュールPM1、PM2と並べられるように配列される。端部作動体77155EAが処理モジュールPM2に入るようにアーム77155Aを伸張するために、モータ78342は、シャフト78303を実質的に固定したまま、シャフト78303に対してシャフト78304を回転する。しかしながら、シャフト78303は、伸張及び後退の間に、搬送処理を加速化させるために、可動アーム組立部品77155A全体の回転の始め又は終わりにおいてわずかに回転される場合もある。シャフト78303(及びプーリ78380)が固定され上腕77155UAが動作する状態で、プーリ78382は伝動部材78390によって回転される。これにより、同様に、前腕77155FAが軸EXAの軸周りで回転される。
【0068】
プーリ78383はポスト78381に固定して取り付けられるため、またポスト78381は前腕77155FAに固定して取り付けられるため、プーリ78384は、前腕77155FAに関連して伝動部材78391によって回転される。プーリ78380、78382、78384は、端部作動体77155EAが、
図10Bに見られる通り、伸張/後退軸R1に沿って直線的に半径方向移動して出入りすることができるように、互いに関連した大きさで形成される。当然のことながら、アーム77155Bの伸張及び後退は、モータ78348がシャフト78302に関連してシャフト78301を回転する、実質的に類似する方法で発生する。
【0069】
アームが処理モジュールPM2から処理モジュールPM3へ移動するためのアーム77155Aの回転(T1回転)は、シャフト78304、78303が、
図10Cに示される通り、実質的に同時に、実質的に同じスピードで、同一方向に回転されるように、モータ78342及び78344の両方の操作を通して発生する。端部作動体77155EAが処理モジュールPM3と並ぶようにアーム77155Aが配置されると、アームは、
図10Eに示される通り、上記に記載の方法と実質的に類似する方法で伸張及び後退する。同様に、アームが処理モジュールPM3から処理モジュールPM4へ移動するためにアーム77155Aを回転するために(T1回転)、シャフト78304、78303が、
図10Fに示される通り、実質的に同時に、実質的に同じスピードで、同一方向に回転されるように、モータ78342及び78344の両方が操作される。
【0070】
端部作動体77155EAが処理モジュールPM4と並ぶようにアーム77155Aが配置されると、アームは、
図10Hに示される通り、上記に記載の方法と実質的に類似する方法で伸張及び後退する。当然のことながら、例えば、
図10A~10Hに示される通りに時計回りの方向へのアーム77155Aの回転は、端部作動体が、同一面に配置された、例えば搬送面TP、前腕77155FA、77155FB及び手首によって実質的に180度離れている、回転点に実質的に限定される。このように、搬送アームの搬送通路R1、R2は、隣接する基板保持位置からおよそ180度離れた基板保持位置の範囲の角度において、互いに角度を有する。
【0071】
次に
図11A及び11Bを参照すると、本発明の実施形態に基づいた、別の搬送ロボット80530が示されている。搬送ロボット80530は、特に注記のない場合、上記の搬送ロボット76130と実質的に類似する。この実施形態において、搬送ロボット80530は、少なくとも一つのZ軸駆動部312(
図9A)を含む、駆動セクション77150を含む。Z軸駆動部312は、あらゆる適切な方法で、例えば駆動部77150の筐体78310に接続される。Z軸駆動部312は、アーム555A、555Bそれぞれの端部作動体80555EA、80555EBが異なる搬送面に移動されるように、それに接続されたアーム555A、555Bを含む、筐体78310を、Z方向に駆動するように構成される。別の実施形態において、ロボットの一つ以上の回転ジョイントは、例えば各アームの端部作動体を互いに独立してZ方向に移動するための、Z軸駆動部を含む。
【0072】
この例において、搬送ロボット80530は二つの搬送ア-ム80555A、80555Bを含む。搬送アーム80555Aは、上記に記載の搬送アーム77155Aと実質的に類似し、類似の参照番号は類似の特徴を示す(例えば、上腕80555UA、前腕80555FA、及び端部作動体80555EA)。搬送アーム80555Aは、上記に記載の方法と類似する方法で、駆動セクションのシャフト78304、78303に接続される(
図9A)。搬送アーム80555Bもまた、上記に記載の搬送アーム77155Bと実質的に類似し、類似の参照番号は類似の特徴を示す(例えば、上腕80555UB、前腕80555FB、及び端部作動体80555EB)。搬送アーム80555Bは、上記に記載の方法と類似する方法で、駆動セクションのシャフト78302、78301に接続される(
図9A)。
【0073】
しかしながら、この実施形態において、シャフト80582S、80587S(
図9Aのシャフト78382S、78387Sに対応する)は、アーム80555Bが、アーム80555Aの回転とは独立して、実質的に360度無限に、かつ連続的に回転可能であり、その逆もまた同様であるような大きさで形成される。さらに、異なるアーム80555A、80555Bを用いて基板を搬送するためのZ動作の量を実質的に最小化するために端部作動体80555EBの搬送面TP2が端部作動体80555EAの同一平面上ではないが近く(例えば隣接して)に配置されるように、アーム80555Bの前腕80555FBは、上腕80555UBの下部に取り付けられる(
図8においては、前腕77155FBは上腕77155UBの上部に取り付けられている-例えば対向する前腕)。この実質的に同一平面上ではない配列は、アームの伸張及び後退R1、R2が互いに角度を有することによる各アームの独立した操作、及び単一の基板保持位置における基板の素早い交換を許容する。
【0074】
さらに
図11A及び11Bを参照すると、他の実施形態において、シャフト80582S、80587S(
図9Aのシャフト78382S、78387Sに対応する)は、端部作動体80555EBの搬送面TP2が端部作動体80555EAの搬送面TP1と実質的に同一平面上にあるように、アーム80555Bの前腕80555FBが、上腕80555UBの下部に取り付けられるような大きさで形成される(
図8においては、前腕77155FBは上腕77155UBの上部に取り付けられている-例えば対向する前腕)。この実施形態において、搬送面は実質的に同一平面上にある(又はここに記載されるように互いに実質的に隣接している)が、例えばアーム80555Aの伸張及び後退軸は、アーム80555Bの伸張及び後退軸に関連して制約され、逆もまた同様である(アームが、シータθ軸又は肩軸SX軸の軸周りで、一体としてアームを回転することなく、同じ保持ステーションへ実質的に同時に基板を搬送できないように、一方のアームのアームリンクが他方のアームのアームリンクを妨げるが、例えば、伸張及び後退軸は互いに角度を有する)。
【0075】
当然のことながら、ここに記載される例示的な搬送ロボット76130、80530は、処理モジュール76125の一つ以上が別個の処理操作を基板上で実行する、基板の順次処理を許容する。例えば、
図10Aを参照すると、基板は、アーム77155A、77155Bの一方を用いて処理モジュールPM1内に設置される。処理モジュールPM1内における処理が終わると、アーム77155Aは基板を処理モジュールPM1から取り除き、処理モジュールPM2に設置する。処理モジュールPM1から処理モジュールPM2への基板の搬送と実質的に同時に、アーム77155Bは、別の基板をロードロック76135から処理モジュールPM1へ搬送する。このような配列は、例えばロードロック76135から処理モジュールPM1~PM4を通ってロードロック76140への基板の実質的に連続したフローを提供する。
【0076】
図12は、搬送ロボット76130、80530のアームの、処理モジュールへの例示的な伸張を概略的に示す。アームは、あらゆる適切な水平距離及びあらゆる適切な垂直位置において、処理モジュールへ伸張する。ここに記載されるように、共通搬送面上又は実質的に隣接する搬送面に沿ってアームの端部作動体を有する、本発明の実施形態のロボットアーム構造は、搬送室の内部容積が同様に最小化されるように、アームの煙突高が最小化されることを許容することに留意されたい。さらに、共通搬送面上又は実質的に隣接する搬送面上にアームの端部作動体を有することは、スロット弁の開口部の最小限の高さを許容する(例えば、基板がその開口部を通って搬送室へ及び搬送室から搬送される、搬送室の開口部)。
【0077】
図13及び15は、搬送室77400のような搬送室の例示的な上面略図である。
図14A及び14Bは、搬送ロボットがZ駆動部を含む(例えばリフトを備える及び実質的にリフトを備えない)と搬送室の室内高が増加する、搬送室77400の側面の略図である。
図14A及び14Bに見られるように、搬送室内の開口部の垂直位置は、室がロボットのZ移動を許容するように構成されている場合は室の下部寄りに配置する等、あらゆる適切な位置に配置される。端部作動体を実質的に共通の搬送面上又は実質的に隣接する搬送面上に有することで、搬送室のスロット弁の開口部は、搬送ロボットがZ軸駆動部を含まない場合と実質的に同じサイズであることに留意されたい。
図14Bに見られるように、スロット弁に隣接する、搬送室のエリア14001は、Z軸動作を実質的に有さないロボットのために、例えば、スロット弁の高さの範囲内における端部作動体の垂直動作を維持しながら、開口部の隣の前腕のようなアームリンクの垂直動作を許容する。
【0078】
図16A~16Cを参照すると、本発明の実施形態に基づいて、処理ツール85001の一部が示される。処理ツール85001は、処理ツール76100(
図7)について記載されているものと実質的に類似し、搬送室85020、搬送室85020に接続された一つ以上の処理モジュール85010、85011を含む。搬送装置85100は、処理モジュール85010、85011間、及びロードロック85012、85013間で基板を搬送するために、少なくとも部分的に搬送室85020内に設置される。搬送装置は、上腕リンク85101と、上腕リンクに回転可能に取り付けられた前腕リンク85102、85103と、前腕リンク85102、85103のそれぞれに回転可能に取り付けられた端部作動体85104~85107とを含む。
【0079】
端部作動体は、一つ以上の基板を保持するために適切なあらゆる形状を有することに留意されたい。例えば、各端部作動体が一つ以上の基板を保持する場合、単一のアームで大量の基板を搬送するために、基板は積み重ねられた構造又は並べられた構造のどちらかで保持される。また、上腕及び前腕は、上記に記載の方法と実質的に類似する方法で、関節中心から関節中心まで不等長であることに留意されたい。
【0080】
上腕リンク85101は、搬送装置85100の回転SXの主軸又は肩軸から離れる方向に伸張する、実質的に「U」又は「V」形状を有する、実質的に固いリンクである。上腕リンク85101は、第一及び第二の部分の間の結合が解放されると肘軸87EB1、87EB2が互いに向かって又は離れて回転し、第一及び第二の部分85101A、85101Bの間の角度αを変更又は調節し、また、結合が解放されない場合には、第一及び第二の部分が実質的に固い上腕リンク85101を形成するように、「二重スカラアーム」と題された2005年6月9日付出願の[特許文献12](その発明全体を本願に包含するものである)に記載の方法と実質的に類似する方法で、例えば回転の肩軸(又は、上腕リンク上の他のあらゆる適切な点)で、解放可能かつ回転可能に取り付けられた第一の部分及び第二の部分85101A、85101Bを含む。
【0081】
角度αは、例えば上腕の各リンクがアームの動作を駆動する駆動システムの自身の駆動シャフトに接続されている場合には、動的に調節されることに留意されたい。例えば、第一及び第二の部分が実質的に固い構造にある場合、駆動システムのそれぞれの駆動シャフトは一体として動作し、角度αが調節される場合、第一及び第二の部分のそれぞれの駆動シャフトは、逆方向、異なる速度で同一方向、又は角度αを動的に変更又は調節するために適切な他のあらゆる方法で動作される。
【0082】
前腕リンク85102は、肘軸87EB1の軸周りで上腕リンク85101に回転可能に結合され、前腕リンク85103は、肘軸87EB2の軸周りで上腕リンク85101に回転可能に結合される。各前腕リンク85102、85103は、二つの独立して回転可能な端部作動体85104~85107を有する。例えば、端部作動体85104、85106は手首軸87WR2の軸周りで前腕リンク85102に独立して回転可能に取り付けられ(
図18C)、端部作動体85105、85107は手首軸87WR1の軸周りで前腕リンク85103に独立して回転可能に取り付けられる(
図18C)。
【0083】
一つの実施形態において、端部作動体は共通の搬送面を有するように配置されるが、他の実施例においては、端部作動体は実質的に隣接する又は異なる搬送面に配置される。各前腕リンクの二つの端部作動体は、処理モジュール85010、85011、又はロードロックモジュール85012、85013での基板保持位置における基板の素早い交換(すなわち、肩軸周りで一体となって搬送装置を回転せずに、またアームを肩からバッテリに後退することなく基板を搬送する)を可能とする。各前腕リンクに回転可能に結合された端部作動体が示されるが、あらゆる適切な数の端部作動体は、例えば、上記に記載の方法と類似する方法で、積み重ねられた状態又は並べられた状態にある、あらゆる数の基板を保持するように構成された、各前腕リンクに回転可能に取り付けられることを理解すべきである。
【0084】
上腕リンク85101、前腕85102、85103及び端部作動体85104~85107は、少なくとも二つの端部作動体(例えば各アームの少なくとも一つの端部作動体)が例えば駆動システムの共通の駆動軸に結合されるように、駆動システムに接続される。
図17を参照すると、三軸駆動システム86634が搬送装置85100の駆動に用いられる。三軸駆動システム86634は一般的に、
図9Aに関連して上記に記載のものと実質的に類似する駆動シャフト組立部品86641及び三つのモータ86642、86644、86646を備える。
【0085】
この実施形態において、駆動シャフト組立部品86641は、三つの駆動シャフト86650A、86650B、86650Cを有する。当然のことながら、駆動システムは、三つのモータ及び三つの駆動シャフトに限定されない。第一のモータ86642は、固定子86648Aと、中間シャフト86650Aに接続された回転子86660Aとを備える。第二のモータ86644は、固定子86648Bと、外部シャフト86650Bに接続された回転子86660Bとを備える。第三のモータ86646は、固定子86648Cと、内部シャフト86650Cに接続された回転子86660Cとを備える。三つの固定子86648A、86648B、86648Cは、異なる鉛直チューブに沿った高度又は位置で、チューブ又は筐体86652に固定して取り付けられる(上記に記載されたような半径方向にネスト化されたモータを含む三軸駆動システムはまた、搬送装置85100を駆動するために用いられることに留意されたい)。
【0086】
例示的な目的においてのみ、第一の固定子86648Aは中間固定子であり、第二の固定子86648Bは上部固定子であり、第三の固定子86648Cは下部固定子である。各固定子は一般的に、電磁コイルを備える。三つのシャフト86650A、86650B、86650Cは、同軸シャフトとして配列される。三つの回転子86660A、86660B、86660Cは、好適には、永久磁石から成り、あるいは、永久磁石を有さない磁気誘導回転子を備える。スリーブ86662は好適には、駆動シャフト組立部品86641が真空環境内に配置され、固定子86648が真空環境外に配置された状態で、ロボットを真空環境内で使用可能とするために、回転子86660と固定子86648との間に配置される。しかしながら、スリーブ86662は、ロボットが大気環境内での使用のみを目的とする場合は、備えられる必要はない。
【0087】
第三のシャフト86650Cは内部シャフトであり、下部固定子86648Cから伸張する。内部シャフトは、下部固定子86648Cと一直線上に並んだ第三の回転子86660Cを有する。中間シャフト86650Aは、中間固定子86648Aから上向きに伸張する。外部シャフト86650Bは、上部固定子86648Bから上向きに伸張する。外部シャフトは、上部固定子86648Bと一直線上に並んだ第二の回転子86660Bを有する。各シャフトが互いに対して、及びチューブ86652に対して独立して回転可能であるように、様々なベアリングがシャフト86650A~86650Cの軸周り及びチューブ86652の周りに備えられる。
【0088】
各シャフト86650A~86650Cは、位置センサ86664を備える。位置センサ86664は、互いに対する、及び/又はチューブ86652に対するシャフト86650A~86650Cの回転位置についてコントローラ76170(
図7)に信号を送るために用いられる。光学センサ又は誘導センサなど、あらゆる適切なセンサが使用可能である。駆動システム86634はまた、搬送装置の上腕リンク、前腕リンク及び端部作動体を、回転の肩軸SXと実質的に平行な方向(例えば肩軸SXに沿って)に一体として動作するための、一つ以上の適切なZ軸駆動部86312を含む。別の実施形態において、ロボットの一つ以上の回転ジョイントは、例えば各アームの端部作動体を互いから独立してZ方向に動作するためのZ軸駆動部を含む。
【0089】
次に
図18A~18Cを参照すると、外部シャフト86650Bは、シャフト86650Bが回転すると上腕リンク85101が一体として回転するように、上腕リンク85101に結合される。内部シャフト86650Cは、それぞれ肘軸87EB2、87EB2の軸周りで前腕リンクを回転するために、前腕リンク85102、85103に接続される。例えば、シャフト86650Cは、シャフト86650Cが回転するとプーリ87001が共に回転するように、プーリ87001に結合される。プーリ87008Bは、肘軸の軸周りで上腕リンク85101内に回転可能に取り付けられ、ベルト、バンド、ケーブル等、あらゆる適切な伝動部87T8を通してプーリ87001に接続される。プーリ87008Bは、プーリ87008Bが回転すると前腕リンク85103が共に回転するように、前腕リンク85103に結合される。
【0090】
同様に、プーリ87008は、肘軸87EB2の軸周りで前腕リンク85101内に回転可能に取り付けられ、ベルト、バンド、ケーブルなどあらゆる適切な伝動部87T1を通してプーリ87001に接続される。プーリ87008は、プーリ87008が回転すると前腕リンク85102が共に回転するように、前腕リンク85102に結合される。上記の通り、両方の前腕はシャフト86650Cに結合されるため、シャフト86650Cの回転は、それぞれ肘軸87EB1、87EB2の軸周りにおける前腕リンク85102、85103の、共通の回転方向への(例えば時計回り又は反時計回り)実質的に同時の回転をもたらす。
【0091】
中間シャフト86650Aは、基板の素早い交換をもたらすために端部作動体に接続される。例えば、プーリ87002は、シャフト86650Aが回転するとプーリ87002が共に回転するように、シャフト86650Aに結合される。別のプーリ87003もまた、プーリ87003がシャフト86650Aに対して独立して回転可能なように、あらゆる適切なベアリングを用いてシャフト86650Aに取り付けられる。プーリ87002、87003は、プーリ87002、87003が逆方向に回転するように、方向変換器87000Cを通して互いに結合される。例えば、プーリ87004、87005は、プーリ87004が回転するとプーリ87005が共に回転するように、上腕85101内の軸87101の軸周りでシャフトに回転可能に取り付けられる。
【0092】
プーリ87002は、プーリ87002、87005が同一方向に回転するように、上記に記載のものと実質的に類似する、あらゆる適切な伝動部87T5を通してプーリ87005に結合される。プーリ87004は、プーリ87003がプーリ87004(及びプーリ87002、87005)とは逆の方向に回転するように、上記に記載のものと実質的に類似する、あらゆる適切な伝動部87T4を通して、プーリ87003に結合される。例えば、「
図8」又は他のあらゆる適切な逆転伝動部が、プーリ87003の逆回転をもたらすために使用可能である。方向変換器87000Cは、端部作動体駆動伝動部に沿った、あらゆる適切な位置に設置されることに留意されたい。
【0093】
プーリ87006、87007は、肘軸87EB2の軸周りでの回転のために、上腕リンク85101内に設置される。プーリ87009、87010は、肘軸87EB2の軸周りでの回転のために、前腕リンク85102内に設置される。プーリ87007は、二つのプーリが一体として軸87EB2の軸周りで回転するように、プーリ87009に結合される。プーリ87006は、二つのプーリが一体として軸87EB2の軸周りで回転するように、プーリ87010に結合される。プーリ87011は、端部作動体85104を手首軸87WR2の軸周りで回転させるために、前腕リンク85102内に設置され、端部作動体85104に結合される。
【0094】
プーリ87012は、端部作動体85106を手首軸87WR2の軸周りで回転させるために、前腕リンク85102内に設置され、端部作動体85106に結合される。プーリ87012は、あらゆる適切な伝動部87T6を通して、プーリ87010に結合される。プーリ87011は、あらゆる適切な伝動部87T7を通して、プーリ87009に結合される。プーリ87007は、あらゆる適切な伝動部87T2を通して、プーリ87002に結合され、プーリ87006は、あらゆる適切な伝動部87T3を通してプーリ87003に結合される。伝動部87T2、87T3、87T6、87T7は、上記に記載のものと実質的に類似する。
【0095】
プーリ87006B、87007Bは、肘軸87EB1の軸周りでの回転のために、上腕リンク85101内に設置される。プーリ87009B、87010Bは、肘軸87EB1の軸周りでの回転のために、前腕リンク85103内に設置される。プーリ87007Bは、二つのプーリが一体として軸87EB1の軸周りで回転するように、プーリ87009Bに結合される。プーリ87006Bは、二つのプーリが一体として軸87EB1の軸周りで回転するように、プーリ87010Bに結合される。プーリ87011Bは、端部作動体85107を手首軸87WR1の軸周りで回転させるために、前腕リンク85103内に設置され、端部作動体85107に結合される。プーリ87012Bは、端部作動体85105を手首軸87WR1の軸周りで回転させるために、前腕リンク85103内に設置され、端部作動体85105に結合される。プーリ87012Bは、あらゆる適切な伝動部87T11を通してプーリ87010Bに結合される。プーリ87011Bは、あらゆる適切な伝動部87T12を通してプーリ87009Bに結合される。プーリ87007Bは、あらゆる適切な伝動部87T9を通してプーリ87002に結合され、プーリ87006Bは、あらゆる適切な伝動部87T10を通してプーリ87003に結合される。伝動部87T9~87T12は、上記に記載のものと実質的に類似する。
【0096】
当然のことながら、シャフト86650Cの第一の方向への回転は、端部作動体85104、85107の第一の方向への回転をもたらす。シャフト86650Cの回転はまた、例えば、プーリ87004、87005及び伝動部87T5、87T4によって部分的に形成された、方向変換器87000Cを通した、端部作動体とシャフト86650Cとの接続により、端部作動体85105、85106の第二の方向(第一の方向と逆)への回転をもたらす。このように、端部作動体85104、85105、85106、85107は、基板の素早い交換のために、各アームの端部作動体の逆回転をもたらすように、共通の駆動シャフト86650Cに結合される。
【0097】
図16A~16C及び
図19をまた参照すると、操作において、肩軸SXの軸周りで搬送装置を一体として回転させるために、駆動シャフト86650A~86650Cは、同一方向に、実質的に同じ速度で回転される。基板の取り付け及び取り外しのために、アームを実質的に同時に、それぞれの伸張及び後退軸EXTに沿って伸張及び後退するように(例えば基板保持位置へ及び基板保持位置から端部作動体を半径方向に動かす)、中間シャフト86650Cは、実質的に固定して保持され、シャフト86650A、86650Bは、
図20A及び20Bに示される通り(端部作動体の、処理モジュール85010、85011及びロードロックモジュール85012、85013への伸張を示す)、端部作動体の半径方向への伸張及び後退をもたらすために、同一方向に回転される。端部作動体によって保持された基板の素早い交換をもたらすために、中間シャフト86650Aは回転され、シャフト86650B、86650Cは、端部作動体85106、85107が望ましい基板保持位置に向けられ、一直線上に並べられるように、
図19に示される通り、端部作動体85104、85105が第一の方向に回転され、端部作動体85106、85107が第二の(逆の)方向に回転される(方向変換器87000Cを通して)ために、実質的に固定して保持される。
【0098】
当然のことながら、搬送装置85100について示されるプーリ及び伝動構造は、例示的な記載にすぎず、ここに記載される方法と実質的に類似する方法で、端部作動体の素早い交換を可能とする他の構造が存在しえる。また、当然のことながら、上記のもののような四軸駆動システム(垂直に積み重ねられたモータ又は半径方向にネスト化されたモータを備える)はまた、プーリ87002が一つの駆動軸によって駆動され、プーリ87003が別の異なる駆動軸によって駆動されるように、搬送装置85100を駆動するために用いられる。
【0099】
端部作動体85104~85107は、
図16Aに示される通り、端部作動体間の角度θが、基板保持位置(例えば処理モジュール85010、85011及びロードロック85012、85013)間の角度と実質的に同じであるように、それぞれ前腕リンク85102、85103上で配置される。上記の通り、一つの実施形態において、端部作動体はまた、異なる鉛直高度(例えば異なる基板搬送面)に設置される。処理モジュール85010、85011及びロードロック85012、85013は、端部作動体の異なる鉛直高度に対応する異なるウエハ搬送面を有するように構成される。例えば、
図15B及び15Cを参照すると、搬送室85020’は、端部作動体85104、85105の、垂直に異なる基板搬送面に対応する異なる鉛直高度H1、H2に配置された開口部又はポート15098、15099(ロードロック及び処理モジュールが取り付け可能である)を有するものとして説明される。
【0100】
端部作動体85104、85105は例示的な目的においてのみ
図15B及び15Cに示され、他の実施形態において、ここに開示される、垂直に異なる基板搬送面を有するあらゆるロボットアーム組立部品は室85020’に用いられることに留意されたい。他の実施形態において、駆動システム86634のZ駆動部86312は、基板保持位置における基板の取り付け及び取り外しのために、端部作動体を同程度又は異なる程度上げ下げするように構成される(例えばZ駆動部は、一方の前腕85102の端部作動体85104、85106を、他方の前腕85103の端部作動体85105、85107の垂直移動とは独立して、垂直に移動するように構成される)。さらに別の実施形態において、基板保持位置は、基板保持位置のウエハ搬送面を、対応する基板保持位置から基板を取り外す又は取り付けるために用いられる端部作動体によって変更するために、Z駆動部を含む。
【0101】
次に
図21A~23を参照すると、例示的な実施形態に基づく、別の基板搬送装置90100が示される。搬送装置90100は、特に注記のない場合、搬送装置85100と実質的に類似する。そのようなものとして、類似の参照番号は、類似の特徴を示す。この例において、搬送装置は、搬送装置85100について上記に記載のものと実質的に類似する、実質的に固い上腕リンク85101を含む。搬送装置90100はまた、搬送装置85100について上記に記載の方法と実質的に類似する方法で上腕リンク85101に回転可能に結合された二つの前腕リンク85102、85103を含む。上記に記載の形と実質的に類似する形で、上腕と前腕は不等長であることに留意されたい。単一の端部作動体85104、85105は、搬送装置85100について上記に記載の方法と実質的に類似する方法で、それぞれ前腕リンク85102、85103に回転可能に結合される。各アーム上に一つの端部作動体のみが示されているものの、各アームは、積み重ねられた又は並べられた形状にある大量の基板を単一のアームで搬送するために、複数の端部作動体を有することに留意されたい。
【0102】
本発明のこの実施形態において、搬送装置は、各端部作動体85104、85105の回転が上腕リンク85101の回転に連結されるように、二軸(例えば2自由度)駆動システム91400によって駆動される。二軸駆動システム91400は、上記の駆動システムと実質的に類似するが、二つの駆動軸のみを備えることに留意されたい。例えば、駆動システム91400は、それぞれ固定子91403S、91404S及び回転子91403R、91404Rを含む、第一のモータ91403及び第二のモータ91404を含む。固定子91403S、91404Sは、駆動システム91400の筐体91400Hに回転可能に固定され、取り付けられる。
【0103】
回転子91403Rは駆動シャフト91402に取り付けられ、回転子91404Rは駆動シャフト91401に取り付けられる。駆動シャフトは同軸駆動シャフトとして示され、モータは互いに積み重ねられて示されているが、本発明の他の実施形態においては、一つ以上の駆動シャフト及びモータは並べられた配列を有し、ベルト、バンド、ギア等のような適切な伝動部を通して互いに結合される。駆動システム91400はまた、搬送装置90100のアーム組立部品を一体として垂直移動するため、又は例えば他方の端部作動体85104、85105から垂直に独立した、各端部作動体85104、85105を垂直移動するために、少なくとも一つのZ軸駆動部91312を含む。
【0104】
この例において、駆動シャフト91402は、駆動シャフト91402が回転すると上腕リンク85101が共に回転するように、上腕リンク85101に結合される。駆動シャフト91401は、駆動シャフト91401が回転するとプーリ92101が共に回転するように、例えば上腕リンク85101内に設置されたプーリ92101に結合される。プーリ92101は、前腕リンク85102、85104をそれぞれ肘軸92EB1、92EB2の軸周りで同一方向(例えば時計回り又は反時計回り)に回転するために、前腕リンク85102、85103に結合される。
【0105】
例えば、プーリ92102Bは、例えば上腕リンク85101内に、肘軸92EB1の軸周りで回転可能に取り付けられる。プーリは、プーリ92101Bが回転すると前腕リンク85103が共に回転するように、前腕リンク85102に固定して取り付けられる。同様に、プーリ92102は、プーリ92102が回転すると前腕95102が共に回転するように、肘軸92EB2の軸周りで回転可能に取り付けられ、前腕85102に固定して結合される。前腕リンク85102、85103をそれぞれ肘軸92EB1、92EB2の軸周りで回転するために、両方のプーリ92102、92102Bは、プーリ92101の回転がプーリ92102、92102Bの同一方向の回転を同時に駆動するように、上記に記載のものと実質的に類似する、それぞれ伝動部92T1、92T2によってプーリ92101に結合される。
【0106】
上記の通り、端部作動体95104、85105の回転は、上腕リンク85101に連結される。例えば、プーリ92103Bは、肘軸92EB1の軸周りで前腕リンク85103内に回転可能に設置され、上腕リンク85101に固定される。プーリ92104Bは、プーリ92104Bが回転すると端部作動体85104がともに回転するように、手首軸92WR1の軸周りで回転可能に取り付けられ、端部作動体85104に固定される。当然のことながら、駆動シャフト91401、91402の、互いに対する逆回転は、アームを伸張するための、上腕リンク85101及び前腕リンク85103の逆回転をもたらす。プーリ92103Bは上腕リンク85101に固定されているため、端部作動体85104はアームの伸張及び後退軸EXTと実質的に一直線上に並べられる。プーリの直径は、伸張及び後退軸EXTに沿った端部作動体85104の並びを維持するために適切なあらゆる直径であることに留意されたい。
【0107】
プーリ92103は、肘軸92EB2の軸周りで前腕リンク85102内に回転可能に設置され、上腕リンク85101に固定される。プーリ92104は、プーリ92104が回転すると端部作動体85104が共に回転するように、手首軸92WR2の軸周りで回転可能に取り付けられ、端部作動体85105に固定される。また、駆動シャフト91401、91402の互いに対する逆回転は、アームを伸張するために、上腕リンク85101及び前腕リンク85102の逆回転をもたらす。プーリ92103は上腕リンク85101に固定されているため、端部作動体85105はアームの伸張及び後退軸EXTと実質的に一直線上に並べられる。プーリの直径は、伸張及び後退軸EXTに沿った端部作動体85105の並びを維持するために適切なあらゆる直径であることに留意されたい。
図24A~24Cは、例えば処理モジュール85010、85011に伸張し、また例えばロードロックモジュール85012、8513に伸張する、後退した形状(
図24A)における搬送装置90100を図示する。
【0108】
端部作動体85104、85105は、
図21Aに示されるように、端部作動体間の角度θが基板保持位置(例えば処理モジュール85010、85011及びロードロック85012、85013)間の角度と実質的に同じであるように、それぞれ前腕リンク85102、85103上に配置されることに留意されたい。端部作動体はまた、異なる鉛直高度に設置される。処理モジュール85010、85011及びロードロック85012、85013は、端部作動体の異なる鉛直高度に対応する異なるウエハ搬送面を有するように構成される。他の実施形態において、駆動システム91400のZ駆動部91312は、基板保持位置における基板の取り付け及び取り外しのために、端部作動体を同程度又は異なる程度上げ下げするように構成される(例えばZ駆動部は、一方の前腕85102の端部作動体85104を、他方の前腕85103の端部作動体85105の垂直移動とは独立して、垂直に移動するように構成される)。さらに別の実施形態において、基板保持位置は、基板保持位置のウエハ搬送面を、対応する基板保持位置から基板を取り外す又は取り付けるために用いられる端部作動体によって変更するために、Z駆動部を含む。
【0109】
図25A及び25Bを参照すると、本発明の実施形態に基づく、別の基板搬送装置94100が示される。搬送装置94100は、それぞれ上腕94101、94111、前腕94102、94112、及び、積み重ねられた又は並べられた形状の一つ以上の基板を保持するように構成された、少なくとも二つの端部作動体94103、94104、94113、94114を有する、二つのアーム94010、94011を含む。上記に記載の形と実質的に類似する形で、上腕及び前腕は不等長であることに留意されたい。互いに実質的に対称であるアーム94010、94011の手首軸は、この例において、手首が肩軸SXを越えて後退できるように、Z軸に沿ってオフセットである(例えば、端部作動体のウエハ搬送面は、Z軸に沿ってオフセットである)。
【0110】
搬送装置94100は、上記に記載の、搬送装置94100の伸張、後退及び回転を駆動する三軸駆動部86634のような駆動システムを含む。搬送装置の駆動システムは三軸駆動システムに限定されず、三つ以上又は以下の駆動軸を含むことを理解すべきである。端部作動体94103、94104、94113、94114は、下記に記載されるように、各アーム94010、94011に保持された基板の素早い交換をもたらすために、駆動システムの単一の駆動軸に結合される。駆動システムはまた、アーム94010の上腕リンク94101が、下記により詳細に記載されるように、アーム94011の前腕リンク94112と同じ駆動軸に結合され、アーム94011の上腕リンク94111が、アーム94010の前腕リンク94102と同じ駆動軸に結合されるように構成される。
【0111】
図26を参照すると、アーム940101は、上腕94101、肘軸95EB1の軸周りで上腕94101に回転可能に取り付けられた前腕94102、及び手首軸95WR1の軸周りで前腕94102に独立して回転可能に取り付けられた端部作動体94103、94104を含む。駆動シャフト86650B(例えば外部駆動シャフト)は、駆動シャフト86650Bが回転すると上腕94101が共に回転するように、肩軸SXの軸周りで上腕94101に結合される。駆動シャフト86650A(例えば中間駆動シャフト)は、駆動シャフト86650Aが回転するとプーリ95002が共に回転するように、端部作動体プーリ95002に結合される。
【0112】
第二の端部作動体プーリは、プーリ95001が駆動シャフト86650Aに対応して回転するように、駆動シャフト86650Aに回転可能に取り付けられる。プーリ95001、95002は、上記に記載の方向変換器87000Cと実質的に類似する方向変換器を通して互いに結合される。例えば、方向変換器は、プーリが一体として回転するように、軸CV2の軸周りにおける回転のために取り付けられたプーリ95012、95013を含む。プーリ95012は、プーリ95012、95002が同じ方向に回転するように、あらゆる適切な伝動部を通してプーリ95002と結合される。プーリ95013は、プーリ95001がプーリ95013(及びプーリ95002)とは逆方向に回転するように、あらゆる適切な伝動部を通してプーリ95001と結合される。
【0113】
端部作動体94103は、
図18A及び18Cについて上記に記載の方法と実質的に類似する方法で、プーリ95020、95022、95024及び伝動部95T2、95T4を通してプーリ95002に結合される。端部作動体94104は、
図18A及び18Cについて上記に記載の方法と実質的に類似する方法で、プーリ95019、95023、95025及び伝動部95T1、95T5を通してプーリ95001に結合される。駆動シャフト86650C(例えば内部駆動シャフト)は、駆動シャフト86650Cが回転するとプーリ95003が共に回転するように、プーリ95003に結合される。前腕94102は、プーリ95021(プーリ95021が回転すると前腕94102が共に回転するように前腕94102に固定される)及び伝動部95T3を通してプーリ95003に結合される。
【0114】
アーム94011の上腕94111は、駆動シャフト86650Cが回転すると上腕94111が、アーム94202の94101と共に同一方向(例えば時計回り又は反時計回り)に回転される、駆動シャフト86650Cに固定して結合される。駆動シャフト86650Aは、プーリ95911、95012と一体とした回転のために軸CV2の軸周りで取り付けられたプーリ95011を通してアーム94011の方向変換器に結合される。この例において、駆動シャフト伸張部86650AEは、軸SXの軸周りで上腕94111内に回転可能に取り付けられる。
【0115】
プーリ95004、95009は、駆動シャフト伸張部86650AEに結合される。プーリ95004は、駆動シャフト86650A及び駆動シャフト伸張部86650AEが同じ方向に回転するように、駆動シャフト86650Aの回転動作を駆動シャフト伸張部に移転するために、あらゆる適切な伝動部を通してプーリ95011に結合される。プーリ95009は、方向変換器87000Cと実質的に類似する、アーム94111の方向変換器に取り付けられる。例えば、プーリ95007、95008は、プーリ95007、95008が一体として回転するように、軸CV1の軸周りで回転可能に取り付けられる。プーリ95009は、プーリ95009、95008が同じ方向に回転するように、あらゆる適切な伝動部を通してプーリ95008に結合される。プーリ95007は、プーリ95010がプーリ95007(及びプーリ95009)とは逆の方向に回転するように、あらゆる適切な伝動部を通してプーリ95010(駆動シャフト伸張部86650AEに回転可能に取り付けられる)に結合される。
【0116】
端部作動体94113は、
図18A及び18Cについて上記に記載の方法と実質的に類似する方法で、プーリ95017、95126、95016及び伝動部95T8、95T9を通してプーリ95009に結合される。端部作動体94114は、
図18A及び18Cについて上記に記載の方法と実質的に類似する方法で、プーリ95018、95029、95015及び伝動部95T7、95T10を通してプーリ95010に結合される。前腕94112は、駆動シャフト伸張部86650BE(アーム94010の上腕94101に固定して結合される)を通して駆動シャフト86650Bに結合される。例えば、プーリ95006は、駆動シャフト86650Bが回転するとプーリ95006が共に回転するように、駆動シャフト伸張部86650BEに固定して取り付けられる。
【0117】
プーリ95014は、軸95EB2の軸周りで回転可能に取り付けられ、プーリ95014が回転すると前腕94112が共に回転するように、前腕94112に固定して結合される。プーリ95014は、駆動シャフト86650Bの回転が前腕94112の、上腕94101と同じ方向(例えば時計回り又は反時計回り)への回転をもたらすように、伝動部95T6を通してプーリ95006に結合される。アーム94010、94011のプーリはあらゆる適切な直径を有し、プーリを結合する伝動部は、上記に記載のもののようなあらゆる適切な伝動部であることに留意されたい。
【0118】
操作において、アームをそれぞれの伸張及び後退軸EXTに沿って伸張及び後退するために、駆動シャフト86650B及び86650Cは逆方向に回転され、上腕94101、94111及び前腕94102、94112の伸張又は後退をもたらす。駆動シャフト86650Aもまた、端部作動体94103、94104、94113、94114と、それぞれアーム94010、94011の伸張及び後退軸との並びを維持するために、回転される。端部作動体94103、94104、94113、94114上に保持された基板の素早い交換をもたらすために、駆動シャフト86650B、86650Cが
図18A~19について上記に記載の方法と実質的に類似する方法で実質的に固定され、駆動シャフト86650Aは回転される。
【0119】
端部作動体94103、94104、94113、94114は、
図25Aに示される通り、端部作動体間の角度θが基板保持位置(例えば処理モジュール85010、85011及び85012、85013)間の角度と実質的に同じであるように、それぞれ前腕リンク94112、94102上に配置されることに留意されたい。端部作動体はまた、異なる鉛直高度に設置される。処理モジュール85010、85011及びロードロック85012、85013は、端部作動体の異なる鉛直高度に対応する異なるウエハ搬送面を有するように構成される。例えば、上記に記載のように
図15B及び15Cに示される。他の実施形態において、駆動システム86634のZ駆動部86312(
図17)は、基板保持位置で基板を取り外し及び取り付けるために、端部作動体を同程度又は異なる程度で上げ下げするように構成される(例えば、Z駆動部は、一方の前腕94112の端部作動体94113、94114を、他方の前腕94102の端部作動体94103、94104の垂直移動とは独立して、垂直に移動するように構成される)。さらに別の実施形態において、基板保持位置は、基板保持位置のウエハ搬送面を、対応する基板保持位置から基板を取り外す又は取り付けるために用いられる端部作動体によって変更するために、Z駆動部を含む。
【0120】
図27A、27B及び28を参照すると、本発明の実施形態に基づく、別の基板搬送装置96100が示される。この実施形態において、基板搬送装置96100は、特に注記のない場合、搬送装置94100と実質的に類似する。この例において、各アーム96010、96011は、上腕96101、96104、前腕96102、96105、及び少なくとも一つの端部作動体96103、96106を含む。一つの端部作動体のみが示されるが、各アームは、積み重ねられた又は並べられた形状にある大量の基板を単一のアームで搬送するために、複数の端部作動体を有することに留意されたい。実質的に互いに対称であるアーム96010、96011の手首軸は、この例において、手首が肩軸SXを越えて後退することができるように、Z軸に沿ってオフセットである(例えば、端部作動体のウエハ搬送面は、一方のアームの回転が他方のアームによって制約されるように、ウエハ搬送面が互いに実質的に隣接するように、Z軸に沿ってオフセットである)。しかしながら、他の実施形態において、端部作動体のウエハ搬送面TPは、
図27C及び27Dに示される通り、前腕96102’、96105’が前腕96102、96105よりも短いように、アーム96010、96011が互いに非対称ミラーである、共通の面に設置される。
【0121】
この実施形態において、端部作動体96103、96106の回転は、
図22について上記に記載の通り、搬送装置が、二つの駆動軸を有する駆動システムによって操作されるように、それぞれ上腕96101、96104に連結される。他の実施形態において、搬送装置は、二つ以上の駆動軸を有する駆動システムによって操作されることを理解すべきである。例えば、アーム96010は、上腕96101、肘軸97EB1の軸周りで上腕96101に回転可能に取り付けられた前腕96102、及び手首軸97WR1の軸周りで前腕96102に回転可能に取り付けられた端部作動体96103を含む。上腕96101は、駆動シャフト91402が回転すると上腕96101が共に回転するように、駆動シャフト91402に結合される。
【0122】
プーリ97010は、駆動シャフト94101が回転するとプーリ97010が共に回転するように、駆動シャフト91401に結合される。前腕96102は、プーリ97015が回転すると前腕96102が共に回転するように、肘軸97EB1の軸周りでプーリ97015に固定して結合される。プーリ97015は、前腕が駆動シャフト91401によって駆動されるように、あらゆる適切な伝動部97T1を通してプーリ97010に結合される。プーリ97016は、軸97EB1の軸周りで上腕96101に固定して結合される。端部作動体96103は、端部作動体96103とプーリ97017が一体として回転するように、プーリ97017に固定して結合される。プーリ97017は、端部作動体96103の回転を上腕96101に連結するために、あらゆる適切な伝動部97T4を通してプーリ97016に結合される。
【0123】
上腕96104は、駆動シャフト91401が回転すると上腕96104(及びアーム96010の上腕96102)が同じ方向に回転するように、肩軸SXの軸周りで駆動シャフト91401に固定して結合される。前腕96105は、肘軸96011の軸周りで上腕96104に回転可能に取り付けられる。前腕96105は、プーリ97012及び前腕96105が一体として回転するように、プーリ97012に固定して結合される。プーリ97011は、上記に記載の方法と実質的に類似する方法で、駆動シャフト91402の伸張部である、駆動シャフト伸張部94102Eに取り付けられる。プーリ97011は、駆動シャフト91402が回転すると前腕96105(及びアーム96010の上腕96101)が同じ方向に回転するように、あらゆる適切な伝動部97T2を通してプーリ97012に結合される。
【0124】
プーリ97013は、軸97EB2の軸周りで上腕96104に固定して結合される。端部作動体96106は、端部作動体96106及びプーリ97014が一体として回転するように、プーリ97014に固定して結合される。プーリ97014は、端部作動体96106の回転を上腕96104に連結するために、あらゆる適切な伝動部97T3を通してプーリ97013に結合される。プーリは、端部作動体96103、96106の、それぞれアーム96010、96011の伸張及び後退軸EXTに沿った並びを維持するために適切なあらゆる直径を有することに留意されたい。搬送装置96001の操作は、端部作動体がそれぞれの上腕に連結されることを除いて、搬送装置94001について上記に記載のものと実質的に類似する。
【0125】
端部作動体96103、96106は、
図27Bに示される通り、端部作動体間の角度θが、基板保持位置(例えば処理モジュール85010、85011及びロードロック85012、85013)間の角度と実質的に同じであるように、それぞれ前腕リンク96102、96105上に配置されることに留意されたい。端部作動体はまた、異なる鉛直高度に設置される。処理モジュール85010、85011及びロードロック85012、85013は、端部作動体の異なる鉛直高度に対応する異なるウエハ搬送面を有するように構成される。例えば、上記に記載のように
図15B及び15Cに示される。他の実施形態において、駆動システム91400のZ駆動部91312(
図22)は、基板保持位置で基板を取り外し及び取り付けるために、端部作動体を同程度又は異なる程度で上げ下げするように構成される(例えば、Z駆動部は、一方の前腕96105の端部作動体96106を、他方の前腕96102の端部作動体96103の垂直移動とは独立して、垂直に移動するように構成される)。さらに別の実施形態において、基板保持位置は、基板保持位置のウエハ搬送面を、対応する基板保持位置から基板を取り外す又は取り付けるために用いられる端部作動体によって変更するために、Z駆動部を含む。
[実施形態1]
【0126】
本発明の第一の実施形態において、基板搬送装置が提供される。基板搬送装置は、フレーム、フレームに結合された第一のアーム、及びフレームに結合された第二のアームを含む。駆動セクションは、第一及び第二のアームに結合され、第一のアームの伸張軸が第二のアームの伸張軸に対して角度を有する、第一及び第二のアームのそれぞれを独立して伸張及び後退するように構成される。
発明の第一の実施形態に基づき、各アームは、少なくとも一つの基板を保持するように構成され、共通の搬送面上に設置された端部作動体を含む。
発明の第一の実施形態に基づき、各アームは、少なくとも一つの基板を保持するように構成され、異なる搬送面上に設置された端部作動体を含む。
発明の第一の実施形態に基づき、駆動セクションは、4自由度の駆動システムを備える。
発明の第一の実施形態に基づき、駆動セクションは、同軸駆動シャフト配列を含む。
【0127】
発明の第一の実施形態の第一の下位形態に基づき、第一のアームは、肩軸で駆動セクションに接続された上腕、肘軸で上腕に接続された前腕、及び手首軸で前腕に結合された端部作動体を含む。第二のアームは、肩軸で駆動セクションに接続された上腕、肘軸で上腕に接続された前腕、及び手首軸で前腕に結合された端部作動体を含む。第一及び第二のアームのそれぞれの肩軸は、共通軸である。
発明の第一の実施形態に基づき、前腕は、第一のアームの前腕がそれぞれの上腕の上面に設置され、第二のアームの前腕はそれぞれの上腕の下面に設置されるように、互いに対して対向する配置で配列される。
[実施形態2]
【0128】
発明の第二の実施形態に基づき、基板処理装置が提供される。基板処理装置は、フレームと、肩軸でフレームに結合され、連続的かつ回転可能に互いに結合された、第一の上腕、第一の前腕及び少なくとも一つの基板ホルダを有する第一のスカラアームと、第一及び第二のスカラアームの回転の肩軸が実質的に一致する肩軸でフレームに結合され、連続的かつ回転可能に互いに結合された、第二の上腕、第二の前腕及び少なくとも一つの基板ホルダを有する第二のスカラアームと、及びフレームに接続され、第一及び第二のアームに結合され、第一のアームの伸張軸が第二のアームの伸張軸に対して角度を有するように、第一及び第二のアームのそれぞれを独立して伸張及び回転するように構成された駆動セクションと、を含む。
【0129】
発明の第二の実施形態に基づき、駆動セクションは4自由度の駆動システムを備える。
発明の第二の実施形態に基づき、駆動セクションは、同軸駆動シャフト配列を含む。
発明の第二の実施形態に基づき、フレームは、第一及び第二のアームが少なくとも部分的に密閉可能な室内で動作する、密閉可能な室を含む。
発明の第二の実施形態に基づき、第一及び第二のアームのそれぞれの少なくとも一つの基板ホルダは、実質的に共通の面に配置される。
発明の第二の実施形態に基づき、第一及び第二のアームのそれぞれの少なくとも一つの基板ホルダは、互いに隣接する面に配置される。
【0130】
発明の第二の実施形態に基づき、基板処理装置はさらに、少なくとも第一及び第二のアームが後退配置にある際に、少なくとも部分的に第一及び第二のアームを半径方向に包含する、水平に隣接する複数の基板保持位置を含む。
発明の第二の実施形態に基づき、基盤処理装置はさらに、駆動セクションに接続され、第一及び第二のアームのそれぞれの独立した伸張及び後退をもたらすために、駆動セクションを制御するように構成されたコントローラを含む。
[実施形態3]
【0131】
発明の第三の実施形態に基づき、基板処理装置が提供される。基板処理装置は、搬送室及び少なくとも部分的に搬送室内に取り付けられた基板搬送装置を含む。基板搬送装置は、フレームと、回転可能かつ連続的に互いに結合された、第一の上腕リンク、第一の前腕リンク及び少なくとも一つの基板ホルダを有する第一のスカラアームと、回転可能かつ連続的に互いに結合された、第二の上腕リンク、第二の前腕リンク及び少なくとも一つの基板ホルダを含む第二のスカラアームであって、第一及び第二のスカラアームは共通の肩軸を共有するようにフレームに取り付けられている、第二のスカラアームと、第一及び第二のスカラアームのそれぞれが他方から独立して回転及び伸張可能であるように第一及び第二のスカラアームに接続された同軸駆動セクションと、を含み、第一及び第二のスカラアームは、第一のスカラアームの伸張軸が第二のスカラアームに対して角度を有するように配置される、基板処理装置。
【0132】
発明の第三の実施形態に基づき、それぞれの伸張軸に沿った、第一及び第二のスカラアームそれぞれの少なくとも一つの基板ホルダの通路は交差する。
発明の第三の実施形態に基づき、第一及び第二のスカラアームそれぞれの少なくとも一つの基板ホルダの通路は肩軸で実質的に交差するように伸張する。
発明の第三の実施形態に基づき、それぞれの伸張軸に沿った、第一及び第二のスカラアームそれぞれの少なくとも一つの基板ホルダの通路は擦れ違う。
発明の第三の実施形態に基づき、同軸駆動セクションは、4自由度の駆動部を備える。
発明の第三の実施形態に基づき、第一及び第二のスカラアームそれぞれの少なくとも一つの基板ホルダは、実質的に共通の面に配置される。
[実施形態4]
【0133】
発明の第四の実施形態に基づき、基板搬送装置が提供される。基板搬送装置は、搬送室と、少なくとも部分的に搬送室内に取り付けられた基板搬送装置とを含む。基板搬送装置は、フレームと、肩軸周りでフレームに取り付けられ、回転可能かつ連続的に互いに結合された第一の上腕リンク、第一の前腕リンク及び少なくとも一つの基板ホルダを有する第一のスカラアームと、肩軸周りでフレームに取り付けられ、連続的かつ回転可能に互いに結合された、第二の上腕リンク、第二の前腕リンク及び少なくとも一つの基板ホルダを有する第二のスカラアームであって、第一のスカラアームの肩軸が第二のスカラアームの肩軸と一致し、第一及び第二のスカラアームは、第一のスカラアームの伸張軸が第二のスカラアームの伸張軸に対して角度を有するように配置される、第二のスカラアームと、第一のスカラアームの回転及び伸張を駆動するように構成された第一の駆動セクションと、第二のスカラアームの回転及び伸張を駆動するように構成された第二の駆動セクションであって、第一及び第二の駆動セクションのそれぞれの回転軸は一致し、また互いから独立して回転可能かつ伸張可能である、第二の駆動セクションと、を含む。
【0134】
発明の第四の実施形態に基づき、それぞれの伸張軸に沿った、第一及び第二のスカラアームそれぞれの少なくとも一つの基板ホルダの通路は交差する。
発明の第四の実施形態に基づき、第一及び第二のスカラアームそれぞれの少なくとも一つの基板ホルダの通路は伸張し、肩軸で実質的に交差する。
発明の第四の実施形態に基づき、それぞれの伸張軸に沿った、第一及び第二のスカラアームそれぞれの少なくとも一つの基板ホルダの通路は擦れ違う。
発明の第四の実施形態に基づき、第一及び第二のスカラアームそれぞれの少なくとも一つの基板ホルダは、実質的に共通の面に配置される、もしくは第一及び第二のスカラアームは互いに隣接した面に配置される。
[実施形態5]
【0135】
本発明の第五の実施形態において、基板処理装置はフレームと、フレームに接続された搬送装置とを含む。搬送装置は、実質的に固い上腕リンクと、上腕リンクに回転可能に結合された少なくとも二つの前腕リンクと、伸張軸が互いに擦れ違うように、少なくとも二つの前腕リンクの一方の少なくとも二つの端部作動体の伸張軸が、少なくとも二つの前腕リンクの他方の少なくとも二つの端部作動体の伸張軸に対して角度を有するように結合された、少なくとも二つの前腕リンクそれぞれに回転可能に取り付けられた、少なくとも二つの端部作動体と、上腕リンク、少なくとも二つの前腕リンク、及び少なくとも二つの端部作動体に接続され、少なくとも二つの前腕それぞれの少なくとも二つの端部作動体が駆動システムの共通の駆動軸によって回転駆動されるように構成された、駆動システムと、を有する。
【0136】
第五の実施形態に基づき、駆動システムは、少なくとも二つの前腕のそれぞれの少なくとも一つの端部作動体が第一の方向に回転され、少なくとも二つの前腕のそれぞれの少なくとももう一つの端部作動体が第一の方向と逆の第二の方向に回転されるように、少なくとも二つの端部作動体それぞれを駆動するように構成された方向変換器を含む。
第五の実施形態に基づき、少なくとも二つの前腕リンクは、実質的に固い上腕リンクの実質的に反対の端部に回転可能に固定される。
【0137】
第五の実施形態に基づき、上腕リンクは、互いに切り離し可能かつ回転可能に結合され、切り離された場合には第一及び第二の部分の角度が調節可能で、切り離されていない場合には第一及び第二の部分は実質的に固いリンクを形成する、第一の部分及び第二の部分を備える。
第五の実施形態に基づき、基板処理装置はさらに、互いに対して一定の角度を有するように配列された少なくとも二つの基板保持位置であって、端部作動体の縦軸が伸張及び後退の軸と実質的に一直線上に並び、少なくとも二つの基板保持位置のそれぞれに入るように各前腕に配列された、少なくとも二つの基板保持位置を備える。
【0138】
第五の実施形態に基づき、基板処理装置はさらに、各前腕リンクが、それぞれの端部作動体を少なくとも一つの基板保持位置へ伸張し、少なくとも一つの基板保持位置から後退するために共通の方向に回転するように、各前腕リンクが駆動システムの共通の駆動軸に結合された、少なくとも一つの基板保持位置を含む。
第五の実施形態に基づき、駆動システムは、少なくとも二つの端部作動体のそれぞれに保持された基板の素早い交換を可能とする。
第五の実施形態に基づき、駆動システムは、2自由度の駆動システムである。
[実施形態6]
【0139】
本発明の第六の実施形態に基づき、基板処理装置は、フレームと、フレームに接続され、上腕リンクと、それぞれの肘軸の軸周りで上腕リンクに回転可能に結合された少なくとも二つの前腕リンク、及びそれぞれの手首軸で少なくとも二つの前腕リンクのそれぞれに回転可能に結合された少なくとも一つの端部作動体を有する搬送装置と、少なくとも一つの端部作動体のそれぞれの伸張及び後退をもたらすために上腕リンク及び少なくとも二つの前腕リンクに操作可能に接続された2自由度の駆動システムであって、少なくとも一つの端部作動体のそれぞれは上腕リンクに連結され、少なくとも二つの前腕リンクの一方の少なくとも一つの端部作動体は、少なくとも二つの前腕リンクの他方の少なくとも一つの端部作動体に対して角度を有するように配置される。
【0140】
第六の実施形態に基づき、基板処理装置はさらに、フレームに接続され、互いに対して角度を有するように配列された少なくとも二つの基板保持位置であって、少なくとも二つの基板保持位置の間の角度は、少なくとも二つの前腕リンクの一方の少なくとも一つの端部作動体と、少なくとも二つの前腕リンクの他方の少なくとも一つの端部作動体との間の角度と同一である、少なくとも二つの基板保持位置を含む。
【0141】
第六の実施形態に基づき、基板処理装置はさらに、少なくとも二つの前腕リンクのそれぞれが、それぞれの肘軸の軸周りで調和して回転するように、駆動システムの共通の駆動軸に結合される、駆動システムを含む。さらなる実施形態において、駆動システムは、少なくとも二つの前腕リンクの少なくとも一方の少なくとも一つの端部作動体を、少なくとも二つの端部作動体の伸張及び後退の方向に対して垂直の方向に移動するように構成された少なくとも一つのZ駆動部を含む。
【0142】
第六の実施形態に基づき、上腕リンクは、実質的に固いリンクを含み、少なくとも二つの前腕リンクは、実質的に固いリンクの実質的に反対の端部に回転可能に結合される。
第六の実施形態に基づき、上腕リンクは、切り離し可能かつ回転可能に互いに結合された第一の部分及び第二の部分を含み、切り離された場合には第一及び第二の部分の間の角度は調節可能であり、切り離されていない場合には第一及び第二の部分は実質的に固いリンクを形成する。
[実施形態7]
【0143】
本発明の第七の実施形態に基づき、基板処理装置は、フレームと、フレームに接続された駆動システムと、第一の上腕リンク、第一の上腕リンクに回転可能に結合された第一の前腕リンク、及び第一の前腕リンクに回転可能に結合された少なくとも二つの端部作動体を有する第一の搬送アームと、第二の上腕リンク、第二の上腕リンクに回転可能に結合された第二の前腕リンク、及び第二の前腕リンクに回転可能に結合された少なくとも二つの端部作動体を有する第二の搬送アームとを含み、駆動システムは、第一の搬送アームの少なくとも二つの端部作動体及び第二の搬送アームの少なくとも二つの端部作動体が、少なくとも二つの端部作動体それぞれに保持された基板の素早い交換のために、駆動システムの共通の駆動軸によって回転駆動されるように構成される。
【0144】
第七の実施形態に基づき、駆動システムは、第一及び第二のアームのそれぞれの少なくとも一つの端部作動体が第一の方向に回転され、第一及び第二のアームのそれぞれの少なくとももう一つの端部作動体が第一の方向と逆の第二の方向に回転されるように、少なくとも二つの端部作動体のそれぞれを駆動するように構成された方向変換器を含む。
第七の実施形態に基づき、第一及び第二の上腕リンクは、回転の共通軸の軸周りで回転する。
【0145】
第七の実施形態に基づき、駆動システムは、第一の搬送アームの伸張及び後退が第二の搬送アームの伸張及び後退と結合されるように、第一及び第二のアームに接続される。さらなる実施形態において、第一の上腕リンク及び第二の前腕リンクは駆動システムの共通の駆動軸に結合され、第二の上腕リンク及び第一の前腕リンクは駆動システムの共通の駆動軸に結合される。
【0146】
第七の実施形態に基づき、基板処理装置はさらに、フレームに接続され、互いに対して角度を有するように配列された、少なくとも二つの基板保持位置を含み、少なくとも二つの基板保持位置の間の角度は、第一の搬送アームの少なくとも二つの端部作動体と第二の搬送アームの少なくとも二つの端部作動体との間の角度と実質的に同じである。
第七の実施形態に基づき、駆動システムは、第一及び第二のアームの少なくとも一方の少なくとも二つの端部作動体を、少なくとも二つの端部作動体の伸張及び後退の方向に対して実質的に垂直な方向に移動するように構成された、少なくとも一つのZ駆動部を含む。
[実施形態8]
【0147】
本発明の第八の実施形態に基づき、基板処理装置は、フレームと、フレームに接続され、第一の上腕リンク、第一の上腕リンクに回転可能に結合された第一の前腕リンク、及び第一の前腕リンクに回転可能に結合された少なくとも一つの端部作動体を有する第一の搬送アームと、フレームに接続され、第二の上腕リンク、第二の上腕リンクに回転可能に結合された第二の前腕リンク、及び第二の前腕リンクに回転可能に結合された少なくとも一つの端部作動体を有する第二の搬送アームとを含み、それぞれの少なくとも一つの端部作動体は、それぞれの上腕リンクに連結され、第一の搬送アームの少なくとも一つの端部作動体は、第二の搬送アームの少なくとも一つの端部作動体に対して角度を有するように配列される。
【0148】
第八の実施形態に基づき、第一及び第二の上腕リンクは、回転の共通軸の軸周りで回転する。
第八の実施形態に基づき、駆動システムは、第一の搬送アームの伸張及び後退が、第二の搬送アームの伸張及び後退と結合されるように、第一及び第二のアームに接続される。さらなる実施形態において、第一の上腕リンク及び第二の前腕リンクは駆動システムの共通駆動軸に結合され、第二の上腕リンク及び第一の前腕リンクは駆動システムの共通駆動軸に結合される。
【0149】
第八の実施形態に基づき、基板処理装置はさらに、フレームに接続され、互いに角度を有するように配列された少なくとも二つの基板保持位置を含み、少なくとも二つの基板保持位置の間の角度は、第一の搬送アームの少なくとも一つの端部作動体と、第二の搬送アームの少なくとも一つの端部作動体との間の角度と実質的に同じである。
第八の実施形態に基づき、駆動システムは、第一及び第二のアームの少なくとも一方の少なくとも一つの端部作動体を、少なくとも二つの端部作動体の伸張及び後退の方向に対して実質的に直角の方向に移動するように構成された、少なくとも一つのZ駆動部を含む。
第八の実施形態に基づき、第一及び第二の搬送アームの少なくとも一つの端部作動体は、共通の搬送面に配置される。
[実施形態9]
【0150】
本発明の第九の実施形態において、方法が提供される。方法は、フレームを有する基板処理装置の提供方法と、肩軸でフレームに結合され、連続的かつ回転可能に互いに結合された上腕、前腕及び少なくとも一つの基板ホルダを有する第一のスカラアームの提供方法と、肩軸でフレームに結合され、連続的かつ回転可能に互いに結合された上腕、前腕及び少なくとも一つの基板ホルダを有する第二のスカラアームであって、第一及び第二のアームのそれぞれの少なくとも一つの基板ホルダが実質的に共通の面に配置される、第二のスカラアームの提供方法と、フレームに接続され、第一及び第二のアームに結合される駆動セクションの提供方法と、少なくとも第一及び第二のアームが後退配置にある際に、少なくとも部分的に半径方向に第一及び第二のアームを包含する、水平に隣接する複数の基板保持位置の提供方法と、水平に隣接する基板保持位置のそれぞれが第一及び第二のアームそれぞれによってアクセスされるように、第一及び第二のアームのそれぞれの独立した伸張及び回転をもたらすための駆動セクションの制御方法と、を含む。
【0151】
ここに記載される、本発明の実施形態は、単独で又は組み合わせて用いられることに留意されたい。本発明の実施形態から逸脱することなく、様々な変更形態や修正形態が当業者によって考案されるだろう。従って、本発明は、付随の請求の範囲において示唆されるもの以外、詳細に示され記載されたことに限定されるものではない。
【符号の説明】
【0152】
10・・・ロボット組立部品
12、14・・・二つのスカラアーム
18・・・搬送部
76100・・・基板処理装置
77150・・・駆動セクション
77155A、77155B・・・アーム
77155UA、77155UB・・・上腕セクション
77155FA、77155FB・・・前腕セクション
77155EA、77155EB・・・端部作動体
774001・・・搬送室
80555A、80555B・・・アーム
80555UA、80555UB・・・上腕セクション
80555FA、80555FB・・・前腕セクション
80555EA、80555EB・・・端部作動体
85020、85020’・・・搬送室
85100・・・搬送装置
85101・・・上腕リンク
85101A、85101B・・・第一の部分、第二の部分
85102、85103・・・前腕リンク
85104~85107・・・端部作動体
86634・・・三軸駆動システム
90100・・・搬送装置
91400・・・二軸駆動システム
94010、94011・・・アーム
94100・・・基板搬送装置
94101、94111・・・上腕
94102、94112・・・前腕
94103、94104、94113、94114・・・端部作動体
96010、96011・・・アーム
96100・・・基板搬送装置
96101、96104・・・上腕
96102、96105・・・前腕
96102’、96105’・・・前腕
96103、96106・・・端部作動体