(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023033336
(43)【公開日】2023-03-10
(54)【発明の名称】1型及び2型真性糖尿病の治療に(1)ネオ膵島の製造、及び(2)異なる臓器傷害及び疾病の治療に使用される様々な細胞型からのエクソソームの生成のための中空繊維系細胞培養技術の適応
(51)【国際特許分類】
C12N 5/077 20100101AFI20230303BHJP
C12M 3/00 20060101ALI20230303BHJP
C12N 5/071 20100101ALI20230303BHJP
【FI】
C12N5/077
C12M3/00 Z
C12N5/071
【審査請求】有
【請求項の数】8
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2022208535
(22)【出願日】2022-12-26
(62)【分割の表示】P 2020514492の分割
【原出願日】2018-09-07
(31)【優先権主張番号】62/556,888
(32)【優先日】2017-09-11
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(71)【出願人】
【識別番号】518082356
【氏名又は名称】シンバイオセルテック・エルエルシー
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【弁理士】
【氏名又は名称】村山 靖彦
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【弁理士】
【氏名又は名称】実広 信哉
(74)【代理人】
【識別番号】100133400
【弁理士】
【氏名又は名称】阿部 達彦
(72)【発明者】
【氏名】クリストフ・ウェステンフェルダー
(72)【発明者】
【氏名】アナ・エル・グーチ
(57)【要約】
【課題】間葉系又は脂肪系幹細胞又は膵島、又は他の細胞由来のエクソソーム(細胞外ナノ小胞)及び/又はネオ膵島を中空繊維系細胞増殖(HFCE)システム内で生成する方法を提供すること。
【解決手段】中空繊維系細胞増殖(HFCE)システムにおいて間葉系又は脂肪幹細胞及び膵島細胞を増殖させる培養と、前記HFCEシステムからネオ膵島を収集することと、を含む、方法により、上記課題を解決する。
【選択図】なし
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ネオ膵島を生成するための方法であって、
中空繊維系細胞増殖(HFCE)システムにおいて間葉系又は脂肪幹細胞及び膵島細胞を増殖させる培養と、
前記HFCEシステムからネオ膵島を収集することと、を含む、方法。
【請求項2】
前記細胞が、70~95%コンフルエンスまで増殖される、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記ネオ膵島が、
a)分化した膵島細胞及び間葉又は脂肪幹細胞、又は
b)再分化した膵島細胞及び間葉又は脂肪幹細胞を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記膵島細胞及び幹細胞が、ネオ膵島中で約1:100、1:75、1:50、1:25、1:10、1:9、1:8、1:7、1:6、1:5、1:4、1:3、1:2、1:1、2:1、3:1、4:1、5:1、6:1、7:1、8:1、9:1、10:1、25:1、50:1、75:1,又は100:1の膵島細胞:幹細胞比にて存在する、請求項3に記載の方法。
【請求項5】
前記収集されたネオ膵島が、ヒドロゲル中に配置される、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記収集されたネオ膵島が封入される、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
T1DM又はT2DM、及び関連する微小血管疾患に罹患している対象を治療する方法であって、
前記対象を、請求項1に記載の方法により産生されたネオ膵島で治療することと、を含む、方法。
【請求項8】
請求項1に記載の方法によって産生されたネオ膵島。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、概して、細胞生物学及び医学の分野に関する。具体的には、本開示は、対象の治療に使用するための細胞及びエクソソームの産生に関し、より具体的には、真性糖尿病の治療に有用な細胞及びエクソソームの産生に関する。
【背景技術】
【0002】
骨髄、脂肪、臍帯、胎盤、羊水、及び他の供給源からの間葉系幹又は間質細胞(MSC)は、様々な急性及び慢性の疾患及び臓器傷害の有望な治療に使用されてきた、強力な抗炎症、抗アポトーシス、有糸分裂性、血管新生及び血管新生保護、免疫調節、抗線維症、抗血栓症、及び抗生パラクリン活性を保有する非胚性の「成体」幹細胞である。最も具体的には、本発明者らは、(Westenfelder C,Gooch A.ら幹細胞移行薬第6巻、第7号、1631~1643、2017年7月)同種異系のMSC及び同種異系の培養増殖膵島細胞の共凝集体が、ヒト及びイヌT1DM(NODマウス)に密接に似ている自己免疫T1DMのマウスモデルにおいてT1DMを永続的に補正することを示した。NIのMSC成分は、インビボでのインスリン産生内分泌膵島細胞の同種免疫及び自己免疫攻撃に対する強固な保護を提供し、これらは、重篤な感染、悪性腫瘍、肝臓及び腎臓疾患における移植膵島の損傷を引き起こす可能性があるため、毒性の可能性のある抗拒絶薬の使用を不要にする。加えて、NI技術は、1人の膵臓ドナーからの80+治療用量の生成を可能にし、これは、糖尿病レシピエントは、1つの単一の治療のために4人以上のドナーを必要とする膵島移植プロトコルとは対照的である。培養中のMSCは、その多面効果を媒介する有益なサイトカイン及び増殖因子を放出する。加えて、基本的に全ての細胞と同様に、MSCはエクソソーム(直径30~100nm)をそれらの微小環境内に放出し、隣接する細胞によって取り込まれ、次いで、標的細胞内のパラクリンシグナル伝達をもたらす。シグナル伝達は、完全なMSCのものと本質的に同一である有益な効果を発揮することが知られている、mRNA、miRNA、タンパク質、及び脂質の横方向の移動によって生じる。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0003】
【非特許文献1】Westenfelder C,Gooch A.ら幹細胞移行薬第6巻、第7号、1631~1643、2017年7月
【発明の概要】
【0004】
本明細書では、a)間葉系及び/又は脂肪幹細胞、b)膵島細胞、c)間葉系及び/又は脂肪幹細胞由来エクソソーム、及びd)内皮、筋肉、及び他の培養細胞などの他の細胞型から誘導されるエクソソームを記載する。
ネオ膵島(NeoIslet)(NI)が更に記載され、NIは間葉及び/又は脂肪幹細胞、及び膵島細胞を含む。
【0005】
エクソソーム(細胞外ナノ小胞)を生成する方法が本明細書に開示される。このような方法は、間葉系又は脂肪系幹細胞又は膵島、又は中空繊維系細胞増殖(HFCE)システム内の他の細胞の増殖、及び培養増殖間葉、脂肪幹細胞、又はHFCEシステムからの他の細胞によって放出されるエクソソームを回収することを含んでもよい。
【0006】
本方法の実施形態では、細胞は、70~95%コンフルエンスに増殖される。更なる実施形態では、HFCEシステムを通して灌流される培養培地は、中空繊維のルーメンへのエクソソームの放出を増強するように調節されてもよい。
【0007】
実施形態は、このような方法によって産生されるエクソソーム、及びT1DM、T2DM、又は関連する微小血管疾患に罹患している対象を、上記の方法により生成されたエクソソームで処置することによって、治療する方法が挙げられる。特定の実施形態では、エクソソームは、治療前に少なくとも2年間冷凍保存されている。
【0008】
ネオ膵島を生成するための方法の実施形態が提供される。特定の実施形態は、HFCEシステム内の間葉又は脂肪幹細胞及び膵島細胞を増殖させ、HFCEシステムからネオ膵島を収集することを含む。本方法の実施形態では、細胞は、70~95%コンフルエンスに増殖される。
【0009】
実施形態では、NeoIstelは、a)分化した膵島細胞、及び間葉系又は脂肪幹細胞、及び/又は再分化された膵島細胞、及び間葉系又は脂肪幹細胞を含んでもよい。特定の実施形態では、膵島細胞及び幹細胞が、ネオ膵島中で、約1:100、1:75、1:50、1:25、1:10、1:9、1:8、1:7、1:6、1:5、1:4、1:3、1:2、1:1、2:1、3:1、4:1、5:1、6:1、7:1、8:1、9:1、10:1、25:1、50:1、75:1、又は100:1の膵島細胞:幹細胞比にて存在する。
【0010】
特定の実施形態では、収集されたネオ膵島は、ヒドロゲル中に配置され、及び/又は封入される。
【0011】
実施形態は、このような方法によって生成されるネオ膵島を含む。
【0012】
実施形態は、T1DM又はT2DMに罹患している対象、及び上記の方法によって産生されたネオ膵島で関連する微小血管疾患を治療する方法を含む。
【0013】
また、T1DM又はT2DMで対象を治療する方法であって、MSC又は他の培養細胞から誘導されたエクソソームを有する又は有さないNIを対象に投与することを含む、方法も記載される。
【0014】
本明細書に開示されるNI技術は、適切な場合にはMSCの多面機能、及び上記の疾患及び障害における損傷を受けた毛細血管システムを修復及び保護するために必要とされるエクソソームを損ねるものである。
【0015】
「治療する(treating)」又は「治療(treatment)」は、完全な治癒を必要としない。これは、根底にある疾患の症状が少なくとも低減されること、及び/又は、根底にある細胞、生理学的又は生化学的原因又はメカニズムのうちの1つ以上が減少及び/又は排除されることを意味する。低減されたとは、この文脈で使用されるように、疾患の状態に対して、疾患の生理学的状態だけでなく、疾患の状態を意味すると理解される。
【0016】
本明細書で使用するとき、「治療上有効な量」は、上記で定義した治療として作用するのに十分な量である。これは、例えば、特定の疾患状態を監視及び/又は診断するために使用される標準的な技術によって決定され得る。
【0017】
本明細書で使用するとき、「含む(comprising)」、「含む(including)」、「含有する(containing)」、「特徴づけられる(characterized by)」、及びその文法的等価物は、追加の列挙されていない要素又は方法工程を除外しないが、更に限定的な用語「からなる(consisting of)」及び「から本質的になる(consisting essentially of)」も含む。
【0018】
結論として、カスタマイズされた中空繊維系細胞培養システムを使用する目的は、MSC、膵島細胞、ひいては糖尿病の治療のためのNIの拡大及び高効率な産生を可能にすることである。加えて、中空繊維系細胞培養システムにおける様々な培養細胞型をプログラムして、治療的に所望され、固有の治療品質が増強され、特定の疾患の治療に使用される、大きな数のエクソソームを生成するようにプログラムすることができる。開発された高効率の中空繊維系細胞培養技術の広範な使用が、ヘルスケアシステム全体のコスト節約を証明することも想定される。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【
図1】本出願の発明の実施形態を説明するための図である。
【
図2】本出願の発明の実施形態を説明するための図である。
【
図3】本出願の発明の実施形態を説明するための図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
本開示で提示される説明は、任意の特定の組成物の実際の図であることを意図するものではなく、例示的な実施形態を説明するために単に表現されるものである。したがって、図面は必ずしも縮尺どおりではない。
【0021】
本開示では、間葉系幹細胞という用語は、間葉系及び/又は脂肪幹細胞を含み、b)間葉系及び/又は脂肪幹細胞由来エクソソームを含む。
特定の例示的な実施形態を図面に関連して説明してきたが、当業者であれば、本開示の範囲は、本開示に明示的に示され説明される実施形態に限定されないことを認識し、理解するであろう。むしろ、本開示に記載される実施形態に対する多くの追加、削除、及び修正は、法的均等物を含む、具体的に特許請求されるものなど、本開示の範囲内の実施形態を製造するために行われてもよい。加えて、開示される一実施形態からの特徴は、本明細書で企図されるように、別の開示された実施形態の特徴と組み合わせることができるが、それでもなお本開示の範囲内に含まれる。
【0022】
本開示は、概して、イヌ及びヒト被験体などのコンパニオンアニマルにおける1型真性糖尿病の治療のためのネオ膵島の製造に関する。NeoIslet(NI)は、培養増殖膵島細胞の共凝集体であり、骨髄又は脂肪組織から得られる培養された間葉系幹細胞(MSC)の共凝集体である。中空繊維系細胞培養技術は、高効率で封入されたシステムであり、したがって、研究及び臨床使用及び様々な種類の血液細胞の懸濁培養の両方のために、付着したMSC及び他の細胞の増殖に現在使用されているクリーンルームを必要としない。
【0023】
本明細書に開示される技術の治療標的としては、1型及び2型真性糖尿病及びそれらの多器官合併症(腎臓、眼、心臓、神経学的及びその他)、血管結紮、自己免疫疾患、敗血症、急性及び慢性腎疾患、心臓血管及び神経疾患、固体臓器移植、血管拒絶、創傷治癒、アテローム性動脈硬化、老化、及び様々な変性網膜及び神経疾患が挙げられる。より具体的には、開示される実施形態は、疾患に罹患したマイクロ脈管構造を修復及び保護及び安定化し、それによって、イヌ及びヒトの両方においてT1DMを用いて転帰及び生存を改善するためのNI及びそれらのエクソソームの重要な構成要素としての様々な供給源からの間葉系幹細胞の治療的使用に関連する。
【0024】
中空繊維系細胞培養(HFCE)システムは、膵島細胞の増殖、NIの治療用量の形成、及び、急性腎不全、慢性腎疾患、脳卒中、心臓発作、様々な自己免疫疾患、臓器移植、及びその他などの様々な疾患の治療のために、放出エクソソームに特異的な治療特性を付与するようにプログラムされた培養されたMSC及び他の細胞からのエクソソームの生成のために、変更を加えて使用できることが想定される。
【0025】
エクソソーム及びNIを生成するHFCEシステムの使用:(上記段落を参照)。このようなHFCEシステムは、いくつかの態様において、臨床的に使用される血液透析カートリッジの構成と類似している。これらのシステムは、非常に好ましい表面積対培養培地比と、付着した細胞(例えば、間葉系幹、膵島、及び他の細胞型)及び懸濁培養中の細胞の両方の培養条件における変化に関する柔軟性を提供する別個の利点を有し、ネオ膵島の製造に使用される技術である。加えて、HFCEシステムで増殖される様々な付着した細胞型は、免疫隔離、抗炎症、細胞保護、血管新生などの最適化された治療特性を有するエクソソームを放出するようにプログラムすることができる。一緒に、好適なHFCEシステムにおける細胞培養、ネオ膵島、及びエクソソーム産生の効能及びコストは、従来の培養系よりも実質的により良好であると予想される。
【0026】
エクソソーム(細胞外ナノ小胞)の産生は、好適なHFCEシステム(バイオリアクター)又はフラスコシステムで効率的に培養されたとき、MSC、ASC、及びほとんどの他の細胞型から自発的に放出される。それらは、連続的に採取することができ、(表面マーカー発現、miRNA、RNA、DNA、ペプチド、サイトカイン及び脂質カーゴ)、冷凍保存又は新鮮に使用することができる。HFCEシステム中の利用される細胞培養培地は、当該技術分野の全ての専門家によって使用される標準培地である。しかしながら、培養培地の改変を利用して、拡張抗炎症、免疫調節、及び栄養効果(抗アポトーシス、有糸分裂、血管新生、及びその他)などの所望の治療特性を有するエクソソームを生成することができる。
【0027】
上述したHFCEシステムによるNIの産生は、培養増殖膵島細胞(インスリン、グルカゴン、ソマトスタチン、PPY産生細胞及び他の非内分泌細胞)及び培養増殖MSC又はASCを利用する。適切に改変されたHFCEシステムにおける膵島細胞及びMSC又はASCの懸濁共培養は、適切な特性評価(関連する遺伝子発現プロファイル、グルコース感受性インスリン放出試験など)を、T1DMの治療のために新鮮に使用することができ、又はそれらを後で使用するために凍結保存することができるNIの効率的な生成をもたらす。
【0028】
NIを使用した対象の治療に関して、米国特許出願第15/261,750号の内容は、この参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。
実施例
【0029】
以下の実施例は、例示目的のためにのみ提供され、その中に具体的に開示される実施形態に本開示を限定するものとして解釈されるべきではない。
【0030】
1型糖尿病及び2型糖尿病はどちらも、次第に広範に広がる最終臓器損傷をもたらし、内皮及び過皮酸機能不全、微小血管閉塞及び炎症、血管収縮、血管漏出、凝固症、及び線維症を介して、これらの器官内の毛細血管を損傷する微小血管疾患を介して、網膜、冠状、神経系、腎臓及び他の器官を冒す。この微小血管損傷はまた、膵臓内のランゲルハンス島の膵島の毛細血管も冒す。本発明者らが仮説を立てたこの病理学的機序は、インスリン産生細胞の破壊を加速させることができ、それによって、内因性インスリン産生の完全な損失を速め、すなわち、患者における糖尿病状態を大幅に悪化させ得る。したがって、我々は、高度糖尿病疾患を有するdb/dbマウスへの間葉系及び/又は脂肪由来エクソソームの非経口投与が血糖制御を改善するかどうかを試験した。これは、糖尿病性腎疾患の改善と共に観察された。
【0031】
様々な血管炎、自己免疫疾患、敗血症、急性及び慢性腎疾患、心臓血管及び神経疾患、固体臓器移植、血管拒絶、創傷治癒、アテローム性動脈硬化症、老化、及び様々な変性網膜疾患は、間葉系及び/又は脂肪幹細胞単独又はそれらのエクソソーム単独での治療、又はそれらの親幹細胞と組み合わせた治療は、この大きな微小血管疾患群における結果に良好に影響することを期待している。
【0032】
2型糖尿病の男性対象は、慢性腎疾患を提示する。MSCは、対象から単離され、培養中で増殖される。増殖されたMSCは、被験体が罹患している症状を、微小血管構造の問題に関連する症状を改善するのに十分な量で投与される。
【0033】
エクソソーム及びNIを生成するHFCEシステムを使用する詳細な実施例:
【0034】
HFCEシステムは、
図1に示すように、培養MSC、ASC、及び他の対象細胞からエクソソームを産生するために使用されることが想定される。エクソソーム(MSC又はASC、他の細胞)又はNI(膵島細胞、MSC又はASC)が生成される対象細胞は、好適な培養培地中で、上部ポート内に装填され、懸濁される(
図1)。定義された培養培地は、増殖又は共培養される細胞を含有する中空繊維の内部及び外部空間(MSC又は膵島細胞を有するACS)を灌流する。HFCEシステム内で所望の程度の細胞増殖に達すると、細胞を分離し、HFCEシステムの底部で採取する。所望の程度の細胞クラスタリングに達すると、HFCEシステムの底部でNIが採取される。培養細胞からのエクソソームは、培養細胞を分離することなく回収される。
【0035】
NIを有する糖尿病(1型)被験体の治療は、超音波誘導及び局所麻酔を使用して、このような被験体の腹腔内空間に体重ベースの用量のこの組成物を投与することからなる。様々な疾患(自己免疫、移植関連合併症、虚血性損傷、血管炎、肝疾患、神経変性、網膜、心臓、腎、及び他の疾患)を有する対象のエクソーム系治療は、所定用量の機能的に「カスタマイズされた」(上記参照)エクソソームの静脈内投与に基づく。
【外国語明細書】