(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023033343
(43)【公開日】2023-03-10
(54)【発明の名称】動力式ホイール付きボード
(51)【国際特許分類】
A63C 17/12 20060101AFI20230303BHJP
A63C 17/10 20060101ALI20230303BHJP
【FI】
A63C17/12
A63C17/10
【審査請求】有
【請求項の数】20
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2022210310
(22)【出願日】2022-12-27
(62)【分割の表示】P 2021003397の分割
【原出願日】2021-01-13
(31)【優先権主張番号】62/137,449
(32)【優先日】2015-03-24
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】62/085,163
(32)【優先日】2014-11-26
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(71)【出願人】
【識別番号】517186640
【氏名又は名称】レイザー・ユーエスエー・エルエルシー
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【弁理士】
【氏名又は名称】村山 靖彦
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【弁理士】
【氏名又は名称】実広 信哉
(74)【代理人】
【識別番号】100133400
【弁理士】
【氏名又は名称】阿部 達彦
(72)【発明者】
【氏名】ジョイ・チー-ウェイ・ファン
(57)【要約】
【課題】新しい搭乗体験または独特の機能を提供することができる新規なかつ/または改良された動力式ホイール付きボードビークルを提供する。
【解決手段】動力式ボードビークルは、前部および後部を有するフレキシブルデッキと、前部の下方でデッキに連結された少なくとも一つのフロントホイールであって、フロントホイールは、第1の軸線を中心として旋回しかつ第2の軸線を中心として回転するよう構成された、少なくとも一つのフロントホイールと、デッキと連結されかつデッキに対して固定アライメント状態の動力式リアホイールとを備え、デッキは、その前後方向軸線を中心とした交互方向に、ユーザーが後部に対して前部をねじることを可能とするために、後部に対する前部の回転を可能とする。
【選択図】
図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
動力式ボードビークルであって、
前部および後部を有するフレキシブルデッキと、
前記前部の下方で前記デッキに連結された少なくとも一つのフロントホイールであって、前記フロントホイールは、第1の軸線を中心として旋回しかつ第2の軸線を中心として回転するよう構成された、少なくとも一つのフロントホイールと、
前記デッキと連結されかつ前記デッキに対して固定アライメント状態の動力式リアホイールと
を備え、
前記デッキは、前記デッキの前後方向軸線を中心とした交互方向に、ユーザーが前記後部に対して前記前部をねじることを可能とするために、前記後部に対する前記前部の回転を可能とする、動力式ボードビークル。
【請求項2】
前記リアホイールはハブモーターを備える、請求項1に記載のビークル。
【請求項3】
前記フロントホイールおよび前記リアホイールは、前記ビークルの前後方向軸線と整列させられる、請求項1に記載のビークル。
【請求項4】
前記フロントホイールの直径は前記リアホイールの直径とは異なる、請求項1に記載のビークル。
【請求項5】
前記フロントホイールの直径は前記リアホイールの直径と等しい、請求項1に記載のビークル。
【請求項6】
前記ビークルは、前記前部の下方で前記デッキと連結された二つのフロント旋回可能ホイールをさらに備え、前記二つのフロントホイールは、前記フロントホイールのそれぞれの中心を通る軸線が、前記二つのフロントホイールが前記ビークルの前後方向軸線と平行に整列させられたとき、前記ビークルの前記前後方向軸線に対して直交するように整列させられる、請求項1に記載のビークル。
【請求項7】
前記二つのフロントホイールは前記デッキによって支持された取り付けブラケットによって支持されており、前記取り付けブラケットは前記デッキに対して動くように構成されている、請求項6に記載のビークル。
【請求項8】
前記取り付けブラケットは、前記デッキに対して旋回または揺動可能である、請求項7に記載のビークル。
【請求項9】
前記デッキの前記前部と前記後部との間に、回転カップリングまたはその他のねじり撓み促進構造体をさらに備える、請求項1に記載のビークル。
【請求項10】
前記回転カップリングは、前記前部および前記後部を中立または整列相対位置へと付勢するための一つ以上のピボットアセンブリおよび/または付勢要素を含む、請求項9に記載のビークル。
【請求項11】
前記デッキは、このデッキの上面に把持面を提供するために成形プラスチックプラットフォームをさらに備える、請求項1に記載のビークル。
【請求項12】
前記デッキは、このデッキがねじれるかあるいは撓むことを可能とするために、前記前部と前記後部との間に、横方向に幅狭な部分をさらに備える、請求項1に記載のビークル。
【請求項13】
横方向軸線が前記デッキの中点において前記デッキを二等分し、前記横方向軸線は前記デッキの前後方向軸線と直交し、前記デッキの前記前部は前記横方向軸線の前方の点まで狭くなり、かつ、前記幅狭な部分は前記横方向軸線の後方にある、請求項12に記載のビークル。
【請求項14】
前記デッキは、その長さの少なくとも中間点全体にわたって横方向の幅が比較的一定であり、かつ、動力源が前記デッキによって支持されている、請求項1に記載のビークル。
【請求項15】
前記動力式リアホイールを制御する有線または無線遠隔制御装置をさらに備える、請求項1に記載のビークル。
【請求項16】
動力式パーソナルモビリティビークルであって、
デッキを有する本体であって、前記デッキはユーザーを支持するよう構成されており、前記デッキは前部と後部とを有する本体と、
前記デッキと連結されたキャスターアセンブリと、
前記キャスターアセンブリと連結されかつ第1の軸線を中心として回転可能な少なくとも一つのフロントホイールと、
前記本体に連結されかつ第2の軸線を中心として回転可能なリアホイールと、
前記本体に連結されかつ前記リアホイールに回転力を伝達するよう構成されたモーターと
を備え、
前記前部および前記後部は、前記前部および前記後部の両方よりも横方向に幅狭なネック部分によって離間させられ、これによって前記デッキは、前記ネックを通る前記ビークルの前後方向軸線の周りで、ねじれるかあるいは撓むことが可能となっている、動力式パーソナルモビリティビークル。
【請求項17】
前記フロントホイールのそれぞれの中心を通る軸線が、フロントキャスターホイールが前記本体の前後方向軸線と平行に方向付けられたとき、前記本体の前後方向軸線に対して直交するように、前記本体に連結された取り付けブラケットに連結された二つのフロントキャスターホイールをさらに備える、請求項16に記載のビークル。
【請求項18】
前記取り付けブラケットは前記デッキに対して動くように構成される、請求項17に記載のビークル。
【請求項19】
前記フロントホイールおよび前記リアホイールは前記ビークルの前後方向軸線と整列させられる、請求項16に記載のビークル。
【請求項20】
ビークルアセンブリであって、
請求項16に記載の動力式パーソナルモビリティビークルと、
ビークル上の制御ユニットと無線通信するよう構成された遠隔制御装置であって、前記制御ユニットはプロセッサおよび受信機を備え、前記制御ユニットは前記モーターに供給される電力量を制御するよう構成される、ビークルアセンブリ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、2014年11月26日に出願された米国特許出願第62/085,163号および2015年3月24日に出願された米国特許出願第62/137,449号の35U.S.C.§119の下の優先権の利益を主張し、そのそれぞれの全体がこの引用によって本明細書中に組み込まれる。本出願と共に提出された出願データシートにおいて外国または国内の優先権主張が特定されている出願は、その全体がこの引用によって本明細書中に組み込まれる。
【0002】
本開示は、スケートボード等のパーソナルモビリティビークルに関する。特に、本開示は、リア動力式ホイールおよび/またはその他の特徴を有するパーソナルモビリティビークルに関する。
【背景技術】
【0003】
スケートボード、スクーター、自転車、カート等の多くのタイプのパーソナルモビリティビークルが存在する。ユーザーは、そのようなビークルに乗って、ある場所からある場所へと移動することができる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、新しい搭乗体験または独特の機能を提供することができる新規なかつ/または改良された設計の必要性が依然として存在する。本明細書に記載されたシステム、方法および装置は革新的な側面を有するが、そのただ一つのものは、その望ましい特性のために不可欠ではなく、あるいは単独で責を負うものでもない。特許請求の範囲を限定することなく、いくつかの実施形態の特定の特徴をここで要約する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
ある形態では、動力式ボードビークルが開示される。この動力式ボードビークルは、前部および後部を有するフレキシブルデッキと、前部の下方でデッキに連結された少なくとも一つのフロントホイールであって、フロントホイールは、第1の軸線を中心として旋回しかつ第2の軸線を中心として回転するよう構成された少なくとも一つのフロントホイールと、デッキと連結されかつデッキに対して固定アライメント状態の動力式リアホイールとを備え、デッキは、当該デッキの前後方向軸線を中心とした交互方向に、ユーザーが後部に対して前部をねじることを可能とするために、後部に対する前部の回転を可能とする。ある形態では、リアホイールはハブモーターを備える。ある形態では、フロントホイールおよびリアホイールはビークルの前後方向軸線と整列させられる。ある形態では、フロントホイールの直径はリアホイールの直径とは異なる。ある形態では、フロントホイールの直径はリアホイールの直径と等しい。
【0006】
ある形態では、ビークルは、前部の下方でデッキと連結された二つのフロント旋回可能ホイールをさらに備え、この二つのフロントホイールは、二つのフロントホイールがビークルの前後方向軸線と平行に整列させられたときフロントホイールのそれぞれの中心を通る軸線がビークルの前後方向軸線に対して直交するように整列させられる。ある形態では、二つのフロントホイールはデッキによって支持された取り付けブラケットによって支持されており、取り付けブラケットはデッキに対して動くように構成されている。ある形態では、取り付けブラケットは、デッキに対して旋回または揺動可能である。
【0007】
ある形態では、ビークルは、デッキの前部と後部との間に、回転カップリングまたはその他のねじり撓み促進構造体をさらに備える。ある形態では、回転カップリングは、前部および後部を中立または整列相対位置へと付勢するための一つ以上のピボットアセンブリおよび/または付勢要素を含む。
【0008】
ある形態では、デッキは、このデッキの上面に把持面を提供するために成形プラスチックプラットフォームをさらに備える。ある形態では、デッキは、このデッキがねじれるかあるいは撓むことを可能とするために、前部と後部との間に、横方向に幅狭な部分をさらに備える。ある形態では、横方向軸線がデッキの中点においてデッキを二等分し、横方向軸線はデッキの前後方向軸線と直交し、デッキの前部は横方向軸線の前方の点まで狭くなり、かつ、幅狭な部分は横方向軸線の後方にある。ある形態では、デッキは、その長さの少なくとも中間点全体にわたって横方向の幅が比較的一定であり、かつ、動力源がデッキによって支持される。
【0009】
ある形態では、ビークルは、動力式リアホイールを制御する有線または無線遠隔制御装置をさらに含む。
【0010】
別の形態では、動力式パーソナルモビリティビークルは、デッキを有する本体であって、デッキはユーザーを支持するよう構成されており、デッキは前部と後部とを有する本体と、デッキと連結されたキャスターアセンブリと、キャスターアセンブリと連結されかつ第1の軸線を中心として回転可能な少なくとも一つのフロントホイールと、本体に連結されかつ第2の軸線を中心として回転可能なリアホイールと、本体に連結されかつリアホイールに回転力を伝達するよう構成されたモーターとを備え、前部および後部は、当該前部および後部の両方よりも横方向に幅狭なネック部分によって離間させられ、これによってデッキは、ネックを通るビークルの前後方向軸線の周りで、ねじれるかあるいは撓むことが可能となっている。
【0011】
ある態様では、デッキの前部は尖った先端まで幅狭になる。
【0012】
ある形態では、ビークルは、フロントホイールのそれぞれの中心を通る軸線が、フロントキャスターホイールが本体の前後方向軸線と平行に方向付けられたとき、本体の前後方向軸線に対して直交するように本体に連結された取り付けブラケットに連結された二つのフロントキャスターホイールを備える。ある形態では、取り付けブラケットはデッキに対して動くように構成される。ある形態では、フロントホイールおよびリアホイールはビークルの前後方向軸線と整列させられる。
【0013】
本開示の上記およびその他の特徴は、添付図面と併せて以下の説明および特許請求の範囲からより完全に明らかになるであろう。これらの図面は本開示に従ったいくつかの実施形態のみを示しており、その範囲を限定するものではないと理解されるので、本開示は、添付図面の使用により、さらなる特殊性および詳細を伴って説明される。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【
図1】一実施形態に係るスケートボードの平面図である。
【
図2】
図1のスケートボードおよび制御ユニットの側面図である。
【
図4】
図1のスケートボードの正面上方から見た斜視図である。
【
図7】別な実施形態に係るスケートボードの側面図である。
【
図9】別な実施形態に係るスケートボードの正面上方から見た斜視図である。
【
図11】別な実施形態に係るスケートボードの正面上方から見た斜視図である。
【
図12】別な実施形態に係るスケートボードの底面図である。
【
図13】キャスターホイール取り付け部材の平面図である。
【
図14】別な実施形態に係るスケートボードの底面図である。
【
図15】別な実施形態に係るスケートボードの正面上方から見た斜視図である。
【
図16】別な実施形態に係るスケートボードの底面図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
添付図面を参照して、システム、コンポーネントおよび組み立て・製造方法の実施形態を説明するが、同様の参照数字は図面において同様のまたは類似の要素を指し示す。いくつかの実施形態、実施例および説明が以下に開示されるが、本明細書に記載された発明は、具体的に開示された実施形態、実施例および説明を超えて広がり、本発明の他の用途および明白な改変およびその均等物を含み得ることは当業者には明らかである。本明細書に提示された説明で使用される用語は、限定または制限的な様式で解釈されることを意図しない。なぜなら、それは、本発明のある特定の実施形態の詳細な説明と共に使用されているに過ぎないからである。さらに、本発明の実施形態は、いくつかの新規な特徴を含むことができ、そして単一の特徴は、単独で、その望ましい特性の責を負うものでも、本明細書に記載された発明を実施するために不可欠なものでもない。
【0016】
特定の用語は、参照のみの目的のために以下の説明において使用されてもよく、したがって、限定することを意図するものではない。例えば、「上方」および「下方」のような用語は、参照がなされる図面における方向を指す。「前」、「後」、「左」、「右」、「リア」および「側方」等の用語は、検討の下でコンポーネントまたは要素を説明する本文および関連する図面を参照することによって明確になる、一貫しているが任意の基準の枠内におけるコンポーネントまたは要素の部分の方向および/または位置を表す。さらに、「第1の」、「第2の」、「第3の」等の用語は、別々の構成要素を記述するために使用されてもよい。そのような用語には、特に言及した単語、その派生語、そして同様の意味の単語が含まれる。以下の説明を通して、同様の数字は同様のコンポーネントを示す。
【0017】
概要
動力式(電動)ホイール付きボードビークルのさまざまな実施形態が開示される。以下でより詳細に説明するように、当該ビークルは、一つ以上の動力式リアホイールと、一つ以上の旋回可能な(例えばキャスター)フロントホイールとを含むことができる。従来、この組み合わせは、ビークルを本質的に不安定に、乗り難く、そして/または制御困難にする考えられていたであろう。この組み合わせは、典型的には、デッキのねじれまたは撓みを可能にするよう構成されたビークル(例えばスケートボード)において使用される場合に特に問題であると考えられていた。
【0018】
さらに、動力式リアホイールを追加することは、通常、旋回可能なフロントホイールの必要性を否定すると考えられるであろう。一部のビークルは、旋回可能なフロントホイールおよびリアホイールと、ねじれるかまたは撓むように構成されたデッキとを含み、これは、ユーザーが移動力を発生させることを可能とすることができる。しかしながら、移動力を提供するための動力式リアホイールの追加によって、通常は、旋回可能なフロントホイールは不要と考えられるであろう。したがって、旋回可能なフロントホイールは、通常は、コストを低減し、安定性を高める等のために、固定された(例えば旋回不可能な)ホイールで置き換えられるであろう。
【0019】
さらに、従来は、特定のビークルの前部に動力式ホイールを配置することは、ビークルの後部に動力式ホイールを配置することよりも好ましいと考えられていた。例えば、ビークルの後部に動力式ホイールを有することは、前部に動力式ホイールを有することに比べて制御性を低下させると考えられ得る。
【0020】
それにもかかわらず、本明細書に記載された特定の実施形態は、ビークルが動力式リアホイールおよび一つ以上の旋回可能なフロントホイールを首尾よく含むことができることを示している。上述およびその他の懸念にもかかわらず、そのようなビークルは十分に制御可能であり、楽しい搭乗体験を提供するために安定している。
【0021】
一つのフロントホイールを備えた特定のビークル
図1ないし
図6は、一対のホイール104,114に連結されたデッキ102を有する動力式(電動)ホイール付きボードビークル100を示している。図示された構成では、リアホイール114は、電気モーター等によって動力供給され、そしてフロントホイール104は、キャスターアセンブリ106と旋回可能に連結されている。キャスターアセンブリ106は、フロントホイール104が第1の軸線周りに旋回し、かつ、(例えば第1の軸線と概ね直交する)第2の軸線周りに回転することを可能とする。好ましくは、リアホイール114はデッキ102に対して向きが固定されている。図示の構成では、ビークル100はインラインホイールを含む。すなわち、フロントホイール104およびリアホイール114は(フロントホイール104が直進または中立位置にあるとき)ビークル100の前後方向軸線と整列させられる。
図1ないし
図6に示すようないくつかの構成では、フロントホイールおよびリアホイールは、リアホイールがフロントホイールの直径の少なくとも2倍の直径を有するように異なる直径を有することができる。その他の構成では、フロントホイールおよびリアホイールは実質的に同じまたは同じ直径であってもよい。
【0022】
図示された実施形態では、リアホイールは、ハブモーター装置(例えば、ホイール114と一体化されたモーター)によって動力が供給される。ハブモーター装置または駆動ホイール装置は、モーターおよびトランスミッションアセンブリを少なくとも部分的に囲む本体またはハウジングを含む。好ましくは、その上で関連するビークルが走行させられる表面と接触するタイヤまたはその他のトラクション要素は、ハウジングに隣接しているか、またはハウジングによって直接支持される。すなわち、好ましくは、トラクション要素の直径は、ハウジングの直径と同様であるが好ましくはわずかに大きく、かつ、ハウジングとトラクション要素との間に実体的な構造要素(例えばスポークおよびリム)が設けられない。したがって、ハブモーター装置は、本明細書で説明する実施形態に示すスケートボード等の子供用のライドオンビークルといった小径ホイール用途に適している。
【0023】
モーターは、標準的な市販の小型DCブラシモーターであることが好ましい。トランスミッションアセンブリは、モーターの速度およびトルクを駆動ホイール(ハウジングおよびトラクション要素またはホイール)に適した速度およびトルクに変換するよう構成される。さらに、モーターおよびトランスミッションアセンブリは、小型ビークルの駆動ホイールとして使用するのに適したサイズおよび形状とされたハウジング内に収容するために構成される。部分的に、これは、モーターを好ましくはハブモーター装置の中心軸線に沿って配置し、ハブモーター装置またはトラクション要素の中心面の一方の側に軸方向または横方向にオフセットさせることによって達成される。しかしながら、ある構成では、モーターは、ハブモーター構成の中心軸線から偏心しかつ/または離間させられていてもよい。好ましくは、モーターは、ハウジング用の支持ベアリングおよびハブモーター装置のマウントの一方または両方によって取り囲まれる。ある構成では、モーターの一部は、(複数のベアリング/マウントが設けられる場合)モーターに最も近い支持ベアリングおよび/またはマウントの横方向または軸方向内側にあり、モーターの一部は、支持ベアリングおよび/またはマウントの横方向または軸方向外側にある。有利なことには、そうした構成によって、小型または子供用ビークル用途のための比較的低コストの駆動システムを提供するために、モーターの動力を駆動ホイール装置のための適切な駆動力へと変換するのに適したトランスミッションアセンブリと共に標準モーターを使用することができる。加えて、そうした構成はハブモーター装置のトランスミッションのためのスペースを維持する。
【0024】
いくつかの実施形態では、ハブモーター装置は、アクスル部材または装置がハブモーターの中心を完全に通過するスルーシャフトタイプの装置ではなく、モーターが中心に置かれるかあるいはハブモーター装置の中心の回転軸線と整列させられると共に回転軸線の一部を占めることを可能としながら適切なサポートを提供する分散型アクスル装置である。すなわち、モーターは、回転軸線を取り囲む中空設計ではない。このような構成は、コストを低く抑えるために標準的な市販の「既製」モーターの使用を可能にしながら、バランスのとれたハブモーター装置を提供する。スルーシャフトタイプのアクスル設計はまた、モーターがモーターの中心の回転軸線と整列することを可能とすることができるが、そうした構成は、カスタムモーター設計または少なくとも大型モーター設計を必要とする。なぜなら、アクスルは、関連するビークルの重量のかなりの部分を支持するために十分なものである必要があるからである。図示の構成では、モーターのシャフトは、好ましくは、関連するビークルのかなりの重量を支持しない。ハブモーターに関連する追加の詳細および特徴は、2014年6月27日に出願された米国特許出願公開第2015/0133253号および2015年5月12日に出願された米国特許出願公開第2015/0239527号に見出すことができ、それらの全体がこの参照により本明細書中に組み込まれる。
【0025】
ある実施形態では、モーターはリアホイール114とは別体である。そうした構成では、モーターおよびリアホイール114は、その他の可能性の中で、チェーンドライブ、ベルトドライブまたはギアドライブのような適切な駆動装置によって結合することができる。バッテリーのような電力源は、デッキ102の下等の適切な場所に設けることができ、あるいはデッキ102と一体化することができる。
【0026】
モーターは、有線または無線遠隔制御装置110によって制御することができる。遠隔制御装置110は、送信機およびトリガーまたはその他の適切な制御装置を含むことができる。トリガーの動きおよび/またはトリガーの移動量は、例えば遠隔制御装置110内のセンサーによって検出することができる。この情報は、モーターによって供給されるべき動力の大きさを決定するために(例えば遠隔制御装置110内のまたはスケートボード100上のプロセッサによって)使用できる。ある実施形態では、送信機は、トリガー動作の量に対応する信号を送信することができ、そしてスケートボード100上の受信機は、モーターを制御するために使用できる信号を受信することができる。例示されるように、ある実施形態では、トリガーは、モーターによって供給される動力を制御するためのアクセラレータを備える。遠隔制御装置110の「ピストルグリップ」スタイルが示されているが、ボタン、スイッチ、ジョイスティック、トグル、スライダー、トラックボール、スマートフォンアプリあるいはその他等の別な形態も考えられる。ある形態では、遠隔制御装置110は、手で制御されるビークル100の唯一の要素である。例えば、ある実施形態ではスロットルは遠隔制御装置110を介して制御されるが、ユーザーは、通常のあるいはキャスタースケートボードと同様に、自分の足でビークル100のその他の全ての状態を制御する。少なくともある形態では、ビークル100は、デッキ102またはビークル100のその他の部分に接続されたハンドルバーまたはその他のハンドサポートを含んでいない。
【0027】
ハンドルバーまたはその他のサポート上に制御装置を有する特定の動力式ビークルとは対照的に、遠隔制御装置110は、ビークルの移動を依然として制御することができる一方で、ユーザーがビークルの動作中に両手を動かすことを可能にすることができる。ある実施形態では、遠隔制御装置110は、片手で保持、操作されるように構成される。ある実施形態では、遠隔制御装置110は、ユーザーの手をハンドルバーまたはその他のサポートに拘束しないことによってユーザーの安全を高めることができ、代わりに、落下の場合にユーザーが手を動かして自身を支えることを容易に可能にする。
【0028】
ある形態では、ビークル100は、遠隔制御装置110によって制御可能なブレーキを含むことができる。ある実施形態では、ブレーキ機能はモーターによって提供される。ある変形例では、ブレーキは、ドラムブレーキ、ディスクブレーキ、キャリパーブレーキ、あるいはその他のものを含む。
【0029】
デッキ102は、適切なサイズ、形状または構造とすることができる。
図1ないし
図6に示すように、デッキ102は、フロントホイール104と連結された第1の部分または前部122と、リアホイール114と連結された第2の部分または後部120とを含む。図示される実施形態におけるように、ある実施形態では、前部122および後部120は、回転カップリング124等によって結合される。これにより、例えばビークル100の前後方向軸線に沿った、後部120に対する前部122の回転運動を可能にすることができる。回転カップリング124は、前部122および後部120を中立または整列相対位置へと付勢するための一つ以上のピボットアセンブリおよび/または付勢要素を含むことができる。例えば、デッキ102は、米国特許第7,195,259号および第7,775,534号に示されるように、実質的に示されるように、あるいはそれに開示された装置と同様に構成することができ、その全体はこの参照により本明細書中に組み込まれる。ある実施形態では、前部120および後部122はフレキシブルネックによって連結される。
【0030】
ある形態では、
図7および
図8に示すように、ビークル200は、(概してデッキ202の前部222と後部220との間で)その長さ全体にわたってまたは少なくともその長さの中間部分内で横方向幅が比較的一定であるデッキ202を含み得る。ある実施形態では、デッキ202の横方向側部の長さの少なくとも大部分は、ビークル200の前後方向軸線と実質的に平行である。バッテリー230のような動力源は、デッキ202の下方といった適切な場所に設けられても、あるいはデッキ202と一体化されてもよい。ハブモーターが設けられる場合、それは、上述しかつ2014年6月27日に出願された米国特許出願公開第2015/0133253号および/または2015年5月12日に出願された米国特許出願公開第2015/0239527号に開示されたハブモーターと同じか、実質的に同じか、または類似していてもよく、これらはそれぞれこの参照によってその全体が本明細書中に組み込まれる。図示されているように、ある実施形態では、後部220は、デッキ202の前後方向軸線から少なくとも約10°だけ傾斜したテールのような傾斜したテールを備える。特定の実施形態では、リアホイール214および/またはモーターは後部220の傾斜したテールと連結する。
【0031】
動力式ホイール付きビークル300の別の形態が
図9および
図10に示されている。この形態では、動力式ホイール付きボードビークル300は、サーフボードまたはブギーボードの形状に類似する三角形または矢頭形状を備えたデッキ302を有する。デッキ302は、前部322と後部320とを有する。前部322は、デッキ322の側部がデッキ302の前端部において点へと収束するように点へと幅狭になる。図示のように、ある実施形態では、後部320は、デッキ302の前後方向軸線から少なくとも約10°だけ上向きに傾斜したテールのような傾斜したテールを備える。ある実施形態では、リアホイール314および/またはモーターは、後部320の傾斜したテールと連結する。
【0032】
図9および
図10にさらに示されるように、ある実施形態では、前部322および後部320は、部分320,322よりも横方向に幅狭なネック等を介して堅固に結合される。例えば、デッキ302は、前部322と後部320との間にネック部分324を有することができる。さまざまな実施形態において、ネック部分324は、前部322および後部320よりも横方向に狭い。例えば、ネック部分324の最大横方向幅に対する前部322の最大横方向幅の比率は、少なくとも1.5:1,2:1,3:1,4:1またはその他の比率とすることができる。ネック部分を含む構成のいくつかの例が、
図9、
図10、
図15および
図16ならびに米国特許第7,338,056号、第7,600,768号および第7,766,351号(それらの全体はこの参照により本明細書中に組み込まれる)に示されている。ある形態では、横方向軸線はデッキの中間点でデッキを二等分し、そして横方向軸線はデッキの前後方向軸線に直交する。ある形態では、前部322は、横方向軸線の前方の点まで幅狭になり、細いすなわちネック部分324は横方向軸線の後方にある。
【0033】
ネック部分324は、デッキ302が撓むかまたはねじれることを可能とするように構成できる。さまざまな実施形態では、デッキ302は、例えばユーザーの体重がデッキ302上で横方向にシフトすることにより、ユーザーの足からの圧力に応じて撓むかまたはねじれることができる。これによって、デッキの前後方向軸線を中心とした交互方向に、後部に対して前部がねじれたりあるいは回転したりする結果が生じ得る。デッキ302の撓みまたはねじれは、ビークル300を操縦し、制御し、かつ/または推進するために使用することができる。この特徴のさらなる説明は、米国特許第7,338,056号、第7,600,768号および第7,766,351号に見出すことができる。
【0034】
複数のフロントホイールを備えた特定のビークル
ある形態では、
図11、
図12および
図14ないし
図16に示すように、ビークル400は、二つ、三つまたはそれ以上の複数のフロントホイール404に連結するデッキ402を含むことができる。好ましくは、フロントホイールはキャスターホイールである。好ましくは、デッキ402はまた、リア動力式ホイール414と連結する。ある実施形態では、デッキは、二つ、三つまたはそれ以上の一つよりも多いリア動力式ホイールに連結することができる。図示されるように、二つのフロントホイール400が中立向きにあるか、あるいはビークル400の前後方向軸線と平行に整列させられるか、あるいはその他の配置であるとき、フロントホイールのそれぞれの中心を通る軸線がビークル400の前後方向軸線と直交するように、横並びで配置された二つ以上のフロントキャスターホイール404が存在し得る。
【0035】
ある実施形態では、
図11に示すように、フロントキャスターホイール404は、ビークル400のデッキ402と連結される取り付けブラケット406に連結される。取り付けブラケット406は、デッキ402に対して動くように構成できる。例えば、ある実施形態では、取り付けブラケット406は、デッキ402に対して旋回および/または揺動することができる。取り付けブラケット406の実施形態の例が、
図11、
図13および
図15に示されている。ある形態では、デッキは複数のフロントホイールと直接(つまり取り付けブラケットを使用せずに)連結できる。そのような直接連結形態の例は、
図12、
図14および
図16に示されている。
【0036】
ある形態では、
図7および
図14に示すように、デッキ402はまた、上述したようにバッテリーパック430を支持することができる。バッテリーパック430は、フロントホイールとリアホイールとの間でデッキ402の下面に取り付けられてもよい。ある形態では、バッテリーパック430は、前部の下面または後部の下面に取り付けられてもよい。
【0037】
図11、
図12および
図14ないし
図16に示された実施形態に加えて、本出願に開示された他の実施形態はまた、ビークルの搭乗特性を変えることができる二つ以上のフロントホイールを含むように構成することもできる。
【0038】
ビークルの操縦
操縦時、ユーザーは、一般にデッキ102の前部および後部に足を置く。ユーザーは、ビークル100の動きを制御するために、体を回転させ、体重をシフトさせ、かつ/または足の位置を変更することができる。例えば、操舵のために、デッキ102の一方の側を地面に向かって傾斜させて、その方向への旋回を促すことができる。ある形態では、ビークル100はフレキシブルなスケートボードとして動作することができる。なぜなら、ユーザーは、概してデッキ102の前後方向軸線を中心として前部および後部を互いにねじったり回転させたりすることによって、ビークル100の移動を引き起こし、維持し、増大させることができるからである。
【0039】
さまざまな実施形態において、リアホイール114は、ビークルを加速または減速するために使用できる。例えば、遠隔制御装置110は、モーターによってリアホイールに供給される動力の大きさを制御する(例えば増大または減少させる)ためのおよび/または制動動作を開始させるための信号を送信するために使用できる。ユーザーは、上述したように、デッキ102上で、自分の体を回転させることによって、あるいは体重および/または足の位置をシフトさせることによって、ビークル100の操舵を依然として制御することができる。
【0040】
従来のスケートボードとは対照的に、ビークル100の動作は、ユーザーが足を動かすことを必要とせずに実現することができる。例えば、停止位置から、ユーザーは、足をデッキ102上に置くことができ、遠隔装置のトリガーを作動させることができ、これによってモーターがリアホイールを駆動し、ビークルを推進させる。ある実施形態では、ユーザーは、移動を実現するために、デッキから離れるように足を持ち上げて地面を蹴る必要はない。特定の変形例では、ユーザーは、移動を実現するために(例えば前部および後部を互いに動作させるために)足を動かす必要がない。
【0041】
結論
多くの変更および改変を本明細書に開示された実施形態に対して施すことができるが、その要素はその他の許容可能な例の中にあると理解されるべきである。全てのそのような変更および改変は本開示の範囲内で本明細書に含まれ、以下の請求項によって保護されることが意図される。さらに、本明細書に記載のステップのいずれかは、同時に、または本明細書で列挙されたステップとは異なる順序で実施することができる。さらに、明らかであるように、本明細書に開示された特定の実施形態の特徴および特性は、付加的な実施形態を形成するために異なる方法で組み合わせられてもよく、その全てが本開示の範囲内に含まれる。
【0042】
特に断りのない限り、または文脈内で他の意味で理解されない限り、本明細書で使用される条件言語、例えば、とりわけ、「できる」、「可能である」、「であろう」、「よい」、「例えば」等は、概して、特定の実施形態が、ある特徴、要素および/または状態を含むが、他の実施形態はそれを含まないことを伝えるよう意図されている。したがって、このような条件言語は、概して、特徴、要素および/または状態が一つ以上の実施形態のためにとにかく必要であること、あるいは一つ以上の実施形態が、作成者インプットあるいは暗示を伴ってあるいは伴わずに、上記特徴、要素および/または状態が特定の実施形態に含まれるかどうかあるいは特定の実施形態として実施されることになるかどうかを決定するためのロジックを必ず含むことを暗示するよう意図されていない。
【0043】
さらに、以下の用語が本明細書で使用されているかもしれない。単数形「ある」、「一つの」および「その」は、文脈がそうでないことを明確に示していない限り、複数の指示対象を含む。したがって、例えば、一つの品目への言及は一つ以上の品目への言及を含む。 「もの」という用語は、一つ、二つ、またはそれ以上を指し、一般に量の一部または全部の選択に適用される。「複数の」との用語は、二つ以上の品目を指す。「約」または「概ね」との用語は、量、寸法、サイズ、処方、パラメータ、形状およびその他の特性が正確である必要はないが、必要に応じて、容認可能な公差、換算係数、四捨五入、測定誤差等および当業者にはよく知られたその他の因子を反映させて、近似させられかつ/または大きくあるいは小さくてもよいことを意味する。「実質的に」との用語は、記載された特性、パラメータまたは値が正確に達成される必要はないが、例えば許容誤差、測定誤差、測定精度限界および当業者にはよく知られたその他の因子を含む偏差または変動が、提供しようとする効果および特性を排除しない程度に生じ得ることを意味する。
【0044】
数値データは、本明細書では範囲形式で表現または提示することができる。このような範囲形式は単に便宜および簡潔さのために使用されており、したがって範囲の限界として明示的に記載された数値だけでなく、各数値および部分範囲が明示的に記載されているかのように個々の数値あるいは範囲内に包含される部分範囲の全てを含むものと柔軟に解釈されるべきであることを理解されたい。例として、「約1ないし5」の数値範囲は、約1ないし約5の明示的に列挙された値だけでなく、示された範囲内の個々の値および部分範囲も含むと解釈されるべきである。したがって、この数値範囲には、2,3および4等の個々の値および「約1ないし約3」、「約2ないし約4」および「約3ないし約5」、「1ないし3」、「2ないし4」、「3ないし5」等といった部分範囲が含まれる。同じ原理は、ただ一つの数値を示す範囲(例えば「約1を超える」)にも適用され、範囲の幅あるいは記述された特性に関係なく適用されるべきである。
【0045】
便宜上、複数の品目を共通のリストに表示してもよい。しかしながら、これらのリストは、リストの各メンバーが別々の独特のメンバーとして個々に識別されるように解釈されるべきである。したがって、そのようなリストの個々のメンバーは、反対の記述を伴わない共通のグループにおけるその存在に専ら基づいて、同一のリストの他のメンバーと事実上等価であると解釈されるべきではない。さらに、「および」および「または」との用語は、それらが品目のリストと併せて使用される場合、列挙された品目の一つ以上が単独で、または他の列挙された品目と組み合わせて使用されてもよいと広く解釈されるべきである。 「代替的に」との用語は、二つ以上の選択肢のうちの一つの選択を指し、文脈がそうでないことを明確に示していない限り、それらの列挙された選択肢のみへとあるいは一度に列挙された選択肢のただ一つへと選択を制限するよう意図されていない。
【0046】
本明細書で使用される「概ね」、「約」および「実質的に」との用語は、依然として所望の機能を発揮するかまたは所望の結果を実現する記述された量に近い量を表す。例えば、いくつかの実施形態では、文脈が指示し得るように、「概ね」、「約」および「実質的に」との用語は、記述された量の10%以下の量を意味し得る。本明細書で使用される「概して」との用語は、特定の価値、量または特性を主に含むか、またはそれに向かう傾向がある価値、量または特性を表す。例えば、文脈が指示し得るように、「概して平行」との用語は、15°以下だけ正確な平行から離れるものを意味し得る。
【0047】
いくつかの実施形態について添付図面に関連付けて説明した。図面は一定の縮尺で描かれているが、そのような縮尺は限定であると解釈されるべきではない。距離、角度等は単なる例示であり、必ずしも図示のデバイスの実際の寸法およびレイアウトと正確な関係を有するとは限らない。コンポーネントは、追加、削除および/または再配置できる。さらに、さまざまな実施形態に関連する特定の特徴、態様、方法、特性、特性、品質、属性、要素等の本明細書の開示は、本明細書に記載されたその他全ての実施形態において使用することができる。また、本明細書に記載の方法は、列挙されたステップを実行するのに適したいかなるデバイスを使用して実施されてもよい。
【0048】
要約すると、動力式ホイール付きボードのさまざまな例示的実施形態および例が開示されている。動力式ホイール付きボードは、これらの実施形態および実施例のコンテクストにおいて開示されているが、本開示は、具体的に開示された実施形態を超えて、その他の代替実施形態および/または実施形態のその他の用途に、ならびにその特定の変更および等価物に及ぶ。本開示は、開示された実施形態のさまざまな特徴および態様を互いに組み合わせるかまたは置き換えることができることを明白に意図している。したがって、本開示の範囲は、上記の特定の開示された実施形態によって限定されるべきではなく、特許請求の範囲および等価物のその完全な範囲の公正な読み取りによってのみ特定されるべきである。
【符号の説明】
【0049】
100 動力式ホイール付きボードビークル(スケートボード)
102 デッキ
104 フロントホイール
106 キャスターアセンブリ
110 無線遠隔制御装置
114 リアホイール
120 後部
122 前部
124 回転カップリング
200 ビークル
202 デッキ
214 リアホイール
220 後部
222 前部
230 バッテリー
300 ビークル
302 デッキ
314 リアホイール
320 後部
322 前部
324 ネック部分
400 ビークル
402 デッキ
404 フロントキャスターホイール
406 ブラケット
414 リア動力式ホイール
430 バッテリーパック
【手続補正書】
【提出日】2023-01-27
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
子供用の動力式ボードビークルであって、
ねじれるかまたは撓むように構成されたデッキであって、前記デッキのねじれまたは撓みはユーザーが移動力を発生させることを可能とし、前記デッキは前部および後部を有する、デッキと、
前記デッキに連結された旋回可能ホイールと、
前記デッキに連結された駆動ホイールと、
前記駆動ホイールを駆動するように構成されたDCモーターと、
支持ベアリングであって、前記モーターの一部は前記支持ベアリングの横方向または軸方向内側にあり、かつ、前記モーターの一部は前記支持ベアリングの横方向または軸方向外側にある、支持ベアリングと、
トランスミッションアセンブリであって、前記モーターの速度およびトルクを前記駆動ホイールに適した速度およびトルクに変換するように構成された、トランスミッションアセンブリと
を備え、
前記デッキは、前記デッキの前後方向軸線を中心とした交互方向に、前記ユーザーが前記後部に対して前記前部をねじることを可能とするために、前記後部に対する前記前部の回転を可能とする、動力式ボードビークル。
【請求項2】
前記駆動ホイールはハブモーターを備える、請求項1に記載のビークル。
【請求項3】
前記旋回可能ホイールおよび前記駆動ホイールは、前記前後方向軸線と整列させられる、請求項1に記載のビークル。
【請求項4】
前記旋回可能ホイールの直径は前記駆動ホイールの直径とは異なる、請求項1に記載のビークル。
【請求項5】
前記旋回可能ホイールの直径は前記駆動ホイールの直径と等しい、請求項1に記載のビークル。
【請求項6】
前記ビークルは、前記前部の下方で前記デッキと連結された二つのフロント旋回可能ホイールを備え、前記二つのフロントホイールは、前記フロントホイールのそれぞれの中心を通る軸線が、前記二つのフロントホイールが前記前後方向軸線と平行に整列させられたとき、前記前後方向軸線に対して直交するように整列させられる、請求項1に記載のビークル。
【請求項7】
前記二つのフロントホイールは前記デッキによって支持された取り付けブラケットによって支持されており、前記取り付けブラケットは前記デッキに対して動くように構成されている、請求項6に記載のビークル。
【請求項8】
前記取り付けブラケットは、前記デッキに対して旋回または揺動可能である、請求項7に記載のビークル。
【請求項9】
前記デッキの前記前部と前記後部との間に、回転カップリングまたはその他のねじり撓み促進構造体をさらに備える、請求項1に記載のビークル。
【請求項10】
前記回転カップリングは、前記前部および前記後部を中立または整列相対位置へと付勢するための一つ以上のピボットアセンブリおよび/または付勢要素を含む、請求項9に記載のビークル。
【請求項11】
前記デッキは、このデッキの上面に把持面を提供するために成形プラスチックプラットフォームをさらに備える、請求項1に記載のビークル。
【請求項12】
前記デッキは、このデッキがねじれるかあるいは撓むことを可能とするために、前記前部と前記後部との間に、横方向に幅狭な部分をさらに備える、請求項1に記載のビークル。
【請求項13】
横方向軸線が前記デッキの中点において前記デッキを二等分し、前記横方向軸線は前記デッキの前記前後方向軸線と直交し、前記デッキの前記前部は前記横方向軸線の前方の点まで狭くなり、かつ、前記幅狭な部分は前記横方向軸線の後方にある、請求項12に記載のビークル。
【請求項14】
前記デッキは、その長さの少なくとも中間点全体にわたって横方向の幅が比較的一定であり、かつ、動力源が前記デッキによって支持されている、請求項1に記載のビークル。
【請求項15】
前記駆動ホイールを制御する有線または無線遠隔制御装置をさらに備える、請求項1に記載のビークル。
【請求項16】
動力式パーソナルモビリティビークルであって、
デッキを有する本体であって、前記デッキはユーザーを支持するよう構成されており、前記デッキは前部と後部とを有する本体と、
前記デッキと連結されたキャスターアセンブリと、
前記キャスターアセンブリと連結されかつ第1の軸線を中心として回転可能なキャスターホイールと、
前記本体に連結されかつ第2の軸線を中心として回転可能な駆動ホイールと、
前記本体に連結されかつ前記駆動ホイールに回転力を伝達するよう構成されたモーターと、
支持ベアリングであって、前記モーターの一部は前記支持ベアリングの横方向または軸方向内側にあり、かつ、前記モーターの一部は前記支持ベアリングの横方向または軸方向外側にある、支持ベアリングと、
トランスミッションアセンブリであって、前記モーターの速度およびトルクを前記駆動ホイールに適した速度およびトルクに変換するよう構成された、トランスミッションアセンブリと
を備え、
前記前部および前記後部は、前記前部および前記後部の両方よりも横方向に幅狭なネック部分によって離間させられ、これによって前記デッキは、前記ネック部分を通る前記本体の前後方向軸線の周りで、ねじれるかあるいは撓むことが可能となっている、動力式パーソナルモビリティビークル。
【請求項17】
二つのフロントキャスターホイールであって、前記フロントキャスターホイールのそれぞれの中心を通る軸線が、前記フロントキャスターホイールが前記本体の前記前後方向軸線と平行に方向付けられたとき、前記本体の前記前後方向軸線に対して直交するように、前記本体に連結された取り付けブラケットに連結された二つのフロントキャスターホイールを備える、請求項16に記載のビークル。
【請求項18】
前記取り付けブラケットは前記デッキに対して動くように構成される、請求項17に記載のビークル。
【請求項19】
前記キャスターホイールおよび前記駆動ホイールは前記本体の前記前後方向軸線と整列させられる、請求項16に記載のビークル。
【請求項20】
ビークルアセンブリであって、
請求項16に記載の動力式パーソナルモビリティビークルと、
ビークル上の制御ユニットと無線通信するよう構成された遠隔制御装置であって、前記制御ユニットはプロセッサおよび受信機を備え、前記制御ユニットは前記モーターに供給される電力量を制御するよう構成される、ビークルアセンブリ。
【外国語明細書】