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▶ 亀田 義行の特許一覧

(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023003364
(43)【公開日】2023-01-11
(54)【発明の名称】浸水対策用ウイング付水嚢
(51)【国際特許分類】
   E02B 3/04 20060101AFI20221228BHJP
   E06B 5/00 20060101ALI20221228BHJP
【FI】
E02B3/04 301
E06B5/00 Z
【審査請求】有
【請求項の数】1
【出願形態】書面
(21)【出願番号】P 2021126219
(22)【出願日】2021-06-23
(11)【特許番号】
(45)【特許公報発行日】2022-02-17
(71)【出願人】
【識別番号】518262501
【氏名又は名称】亀田 義行
(72)【発明者】
【氏名】亀田 義行
【テーマコード(参考)】
2D118
2E239
【Fターム(参考)】
2D118AA20
2D118GA48
2E239AC04
(57)【要約】      (修正有)
【課題】水嚢とウイング一体化して取り付け、水嚢とウイング一体で浸水を止める方法を提供する。
【解決手段】ウイングを付けることにより50cm前後を越える浸水を簡単に防ぐことができ、直径30cm前後の水嚢に約85cm前後のウイングを一体的に取り付けることにより操作性の向上を図り、水嚢とウイングを一体化することで3通リの対応を可能とし、全面防水テープで貼り付け、上部からウイングをつるすことができ、壁面から後退した入り口などはスタンドを利用し、水嚢の小型化と注水率70%~80%により注水時間、配水時間を大幅に短縮し、素材の原反巾をそのまま利用して、素材廃棄ロスの最小化による環境配慮とコストダウンを図る。
【選択図】図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
防水素材を利用した水嚢で浸水を止める加工物は従来品として存在。
浸水の高さを防ぐ方法としては水嚢の高さ(直径)、もしくは水嚢の段積みで、高さを出す方法で浸水を止める方法であった。
今回の発明は水嚢と一体化したウイング(80cm~90cm)を取り付けることによって、水嚢の高さを超える浸水に対して水嚢に取り付けのウイングを利用して浸水を防ぐ。ウイングにより50~60cmの水位に対応できる。
水嚢はウイングを固定する重石としても機能。(水嚢の注水は70~80%程度で機能)従来の水嚢は標準品ではハザードマップ50cmの対策をとる場合かなり大型化する必要がある。(水嚢は満杯時、扁平となり高さも直系の80%程度となる)。また、水嚢の直径を短くすることにより、短時間で注水が終了、また小さくなるので操作性がよくなる。
また、収納時もコンパクトになり収納しやすい。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は水嚢とウイング一体化して取り付け、水嚢とウイング一体で浸水を止める方法を考案。
従来の水嚢より操作性向上、素材の原反巾をそのまま生かすことで工程の短縮、原反のロスを大幅に削減し環境に優しくまた、コストも低減。
【背景技術】
【0002】
従来、浸水対策用の水嚢は防水性のある素材を接着、溶着等で縦方向、横方向を密閉し、袋状にして水量を確保(形状は丸、三角、箱型等々)、そうした袋状の水嚢は従来から浸水対策製品としてある。但し、特許文献の中、既存の製品も形状から水嚢と一体化したウイングを付けたものを確認することができない。
今回の発明は水嚢とウイングを一体化し、ハザードマップ50cm前後の浸水を水嚢とウイングを一体化して防ぐ。それによって水嚢を小さくすることができ、短時間で準備でき水嚢の操作性もよくなる方法を考案。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特許2008-063925
【特許文献2】特許6209711
【非特許文献】
【0004】
【非特許文献1】「タイガーダム」SRG社カタログ 「デルターチューブ゛」太陽工業社 カタログ
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
小規模浸水対策として対象をハザードマップ50cm~60cm以下を想定。従来の浸水対策用の水嚢は密閉加工し袋状にして水嚢にしている。
浸水対策性能は水嚢の高さに限定される。床上浸水(約50cm程度)を防ぐ場合通常水嚢の高さ(直径)が60cm以上必要とされる。しかも水は満杯に注水しないと50cmの水位を防ぐことができない。(満杯時、自重で扁平となり高さは80~90%程度となる。今回の発明は水嚢の水を重量として利用する。水嚢の高さ(直径)は30cm程度とし、長さは必要される長さに対応できる。商店、住宅などは長さは5~2mと推測される。3mと仮定した場合、水量もその80%程度で、重さは約170kg程度となる。水嚢の水の重量で水嚢を固定する。水嚢に取り付けたウイングで50cm前後の水位の浸水を防ぐことができる。また、本体が小さくなったので効率よく収納できる。
従来、対応の難しかった50cm前後の床上浸水が起りうる場所で効率よく対応できる。小型化となったので短時間で、1人でも設置が可能となった。かつ、同じ性能を持つ水嚢に比較し安価に製作が可能となり普及が期待される。
【課題を解決するための手段】
【0006】
水嚢の高さ以上の浸水を防止する方法として、水嚢にウイングを取り付ける。(素材の巾広通常、約185cm前後、のり代を含め水嚢の円周は約100cm、残り約85cm、を残して溶着、従来品と工数は同じ。ロスも殆どないため価格的には割安となる。約85cm前後のウイングと本体で浸水を防止する。
下部は水嚢と一体化し、水嚢の高さ以上はウイングで防水、両サイドはウイングを壁面に防水粘着テープで止水する。上部の防水対策としては3通りの方法が考えられる。
1)上部も防水粘着テープを使用する。
2)上部が粘着テープを使用できず上から吊り下げが可能な場合、ウイング上部についているハトメを利用してフック等で吊り下げる。
3)ウイングを支持するものがあればそれを利用して高さを維持することが出来る。
利点として、従来の水嚢は高さを出すために水を満杯に注水することが求められ、満水状態にするためにかなりの時間を要する。
今回は小型にして、水嚢を重石として使用するので水量も容積の70~80%で済み、時間も15分程度で使用可能水量となる(3mの場合)。小さいので操作性もよく使いやすい。1人でも操作可能となり、小規模浸水対策に適している。
【発明の効果】
【0007】
本発明は水嚢とウイングを一体的に取り付けることで、水嚢を小型化が可能になり、かつハザードマップ50cm前後に対応できるようになった。
水嚢とウイングを一体化することで工程はそのままで素材のロスを大幅に削減することができる。素材ロスの大幅削減でコスト削減が可能。
【0008】
従来の水嚢で浸水対策をとる場合、満タンに注水した水嚢の大きさ(高さ)で対策、大きくなればなるほど給水・排水時間が必要。また、大型になると操作性もよくない。従って、商店や個人宅には向いてなかった。
本発明は水嚢を小型化しウイングを取り付けて浸水対策をとる。短時間で水嚢に注水ができる(3mの場合約15分程度)。さらに少人数(1~2人)で設置可能。それによって小規模浸水(床下・床上)に簡単に対応できる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1-1】「ウイング式水嚢」(上部防水テープ使用時)正面図
図1-2】「ウイング式水嚢」(上部防水テープ使用時)側面図
図1-3】「ウイング式水嚢」(上部防水テープ)使用図
図2-1】「ウイング式水嚢」(上部吊り下げ使用図)正面図
図2-2】「ウイング式水嚢」(上部吊り下げ使用図)側面図
図2-3】「ウイング式水嚢」(上部吊り下げ使用図)使用図
図3-1】「ウイング式水嚢」(上部スタンド使用図)正面図
図3-2】「ウイング式水嚢」(上部スタンド使用図)側面図・平面図
図3-3】「ウイング式水嚢」(上部スタンド使用図)使用図
図4】「ウイング式水嚢」使用図 3例 (1)ウイング上部、防水テープを使用例 (2)ウイング上部、吊り下げ使用例 (3)ウイング上部、スタンド使用例
図1-1】
図1-2】
図1-3】
図2-1】
図2-2】
図2-3】
図3-1】
図3-2】
図3-3】
図4
【手続補正書】
【提出日】2021-11-30
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
矩形上の防水素材の下部を折り曲げ折り目以外の3辺を溶着することによりウィングと水嚢が一体化され構造であって、前記水嚢の部分には注水口と排水口が設けられ、満水になった時直径が30cm程度となり、かつウィングの長さが60cm以上であることを特徴とするウィングと水嚢が一体化された構造。