(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023033698
(43)【公開日】2023-03-13
(54)【発明の名称】衣類乾燥機および洗濯乾燥機
(51)【国際特許分類】
D06F 58/02 20060101AFI20230306BHJP
【FI】
D06F58/02 N
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021139546
(22)【出願日】2021-08-30
(71)【出願人】
【識別番号】314012076
【氏名又は名称】パナソニックIPマネジメント株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100106116
【弁理士】
【氏名又は名称】鎌田 健司
(74)【代理人】
【識別番号】100131495
【弁理士】
【氏名又は名称】前田 健児
(72)【発明者】
【氏名】高 未麗
(72)【発明者】
【氏名】柴山 亜美
(72)【発明者】
【氏名】藤井 裕幸
(72)【発明者】
【氏名】大村 優子
【テーマコード(参考)】
3B166
【Fターム(参考)】
3B166AA02
3B166AA04
3B166AB23
3B166AB30
3B166AB43
3B166AE04
3B166AE05
3B166AE07
3B166BA65
3B166BA78
3B166CA01
3B166CA11
3B166CB01
3B166CB11
3B166CB13
3B166CD05
3B166CD15
3B166DC47
3B166DE02
3B166EA21
3B166GA02
3B166GA12
3B166HA16
3B166JM02
3B166JM03
(57)【要約】
【課題】本開示は、衣類の正面と背面を露出させるような回転駆動によって、衣類全体に万遍なく機能性粒子を作用させる衣類乾燥機および洗濯乾燥機を提供する。
【解決手段】本開示における洗濯乾燥機1は、衣類を収容するドラム2と、ドラム2を回転駆動するモータ14と、帯電微粒子水をドラム2内に放出する静電霧化装置3と、モータ14および静電霧化装置3の駆動を制御する制御手段25を備え、制御手段25は、衣類20をドラム2内に広げた状態で保持する第一の工程と、ドラム2を回転させることで、衣類20が折りたたまれた状態になる折り畳み工程と、ドラム2内に折り畳まれた状態で保持する第二の工程と、ドラム2を回転させることで、折りたたまれた衣類を裏返す裏返し工程と、ドラム2内に裏返された状態で保持する第三の工程と、を実行し、少なくとも第一の工程、第二の工程、第三の工程において、静電霧化装置3を駆動させる。
【選択図】
図6
【特許請求の範囲】
【請求項1】
衣類を収容するドラムと、
前記ドラムを回転駆動するドラム駆動部と、
機能性粒子を前記ドラム内に放出する機能性粒子発生装置と、
前記ドラム駆動部および前記機能性粒子発生装置の駆動を制御する制御手段を備え、
前記制御手段は、
衣類を前記ドラム内に広げた状態で保持する第一の工程と、
第一の所定回転数、第一の所定角度で前記ドラムを回転させることで、衣類が折りたたまれた状態になる折り畳み工程と、
前記ドラム内に折り畳まれた状態で保持する第二の工程と、
第二の所定回転数、第二の所定角度で前記ドラムを回転させることで、折りたたまれた衣類を裏返す裏返し工程と、
前記ドラム内に裏返された状態で保持する第三の工程と、を実行し、
少なくとも前記第一の工程、前記第二の工程、前記第三の工程において、前記機能性粒子発生装置を駆動させる衣類乾燥機。
【請求項2】
前記制御手段は、
前記第二の工程と前記裏返し工程と前記第三の工程を所定回数繰り返す、請求項1に記載の衣類乾燥機。
【請求項3】
前記制御手段は、
前記第一の工程の作動時間を、前記第二の工程の作動時間および前記第三の工程の作動時間よりも長く設定する、請求項1または2に記載の衣類乾燥機。
【請求項4】
前記機能性粒子発生装置は、静電霧化装置であって、前記機能性粒子は、帯電微粒子水である、請求項1~3のいずれか1項に記載の衣類乾燥機。
【請求項5】
請求項1~4のいずれか1項に記載の衣類乾燥機を備えた、洗濯乾燥機。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、機能性粒子発生装置を備えた衣類乾燥機および洗濯乾燥機に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1は、衣類に付着した花粉を除去する衣類乾燥機および洗濯乾燥機を開示する。この衣類乾燥機および洗濯乾燥機は、衣類が収容される回転ドラムと、回転ドラムを駆動するモータと、回転ドラムを支持する筐体とを有し、花粉除去コースを設け、花粉除去コースが選択された場合に、回転ドラムに収容された衣類に直接風を吹きつける手段を備える。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本開示は、機能性粒子を万遍なく衣類に作用させるようなドラム回転により、衣類に付着した菌やウイルス、花粉を除菌、抑制できる衣類乾燥機および洗濯乾燥機を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本開示における衣類乾燥機および洗濯乾燥機は、衣類を収容するドラムと、ドラムを回転駆動するドラム駆動部と、機能性粒子をドラム内に放出する機能性粒子発生装置と、ドラム駆動部および機能性粒子発生装置の駆動を制御する制御手段を備え、制御手段は、衣類を広げた状態で保持する第一の工程と、第一の所定回転数、第一の所定角度でドラムを回転させることで、衣類が折りたたまれた状態になる折り畳み工程と、折り畳まれた状態で保持する第二の工程と、第二の所定回転数、第二の所定角度でドラムを回転させることで、折りたたまれた衣類を裏返す裏返し工程と、裏返された状態で保持する第三の工程と、を実行し、少なくとも第一の工程、第二の工程、第三の工程において、機能性粒子発生装置を駆動させる。
【発明の効果】
【0006】
本開示における衣類乾燥機および洗濯乾燥機は、衣類の正面と背面を露出させるような回転駆動によって、衣類全体に万遍なく機能性粒子を作用させることができる。そのため、衣類両面に付着した菌やウイルス、花粉を除菌、抑制できる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【
図1】本発明の実施の形態1における洗濯乾燥機の外観斜視図
【
図2】本発明の実施の形態1における洗濯乾燥機の縦断面図
【
図3】本発明の実施の形態1における洗濯乾燥機のブロック回路図
【
図4】本発明の実施の形態1における洗濯乾燥機の衣類例の図
【
図5】本発明の実施の形態1における洗濯乾燥機のドラムに衣類を設置した模式図
【
図6】本発明の実施の形態1における洗濯乾燥機の第一の工程~第三の工程における衣類の回転動作の模式図
【発明を実施するための形態】
【0008】
(本開示の基礎となった知見等)
発明者らが本開示に想到するに至った当時、菌やウイルス、花粉に対する関心の高まり
から、これらが付着した衣類をケアしたいというニーズが高まっている。しかし、コートやスーツなどの衣類は水洗いができないことから、除菌などのケアが困難であった。そこで、洗濯乾燥機において水を使用せず、送風や機能性粒子の作用によって菌やウイルス、花粉などを除菌、抑制できる専用コースが提案されるようになった。
【0009】
上記した特許文献1は、花粉等が付着した衣類を対象とした専用モードを設けており、ドラムを正転反転させながら衣類に風を吹き付けることで花粉を除去する。
【0010】
しかしながら、特許文献1に記載の花粉専用モードでは、ドラムを正転反転させながら衣類に風を吹き付けているが、単純な正転反転動作では衣類にまんべんなく風や機能性粒子を作用させることができない。例えば、コートなどの丈の長い衣類では、ドラムの回転により衣類が折り畳まれると、折り畳まれた内側には風や機能性粒子は届きにくいと考えられる。また、コートやスーツなどのように水洗いできない衣類は繊細な素材を使用していることが多く、ドラム内で回転を繰り返すことで、布傷みを促進する可能性があると言う課題を発明者らは発見し、その課題を解決するために、本開示の主題を構成するに至った。
□そこで、本開示は、衣類の正面と背面を露出させるような回転駆動によって、衣類全体に万遍なく機能性粒子を作用させる衣類乾燥機および洗濯乾燥機を提供する。
【0011】
以下、図面を参照しながら、実施の形態を詳細に説明する。但し、必要以上に詳細な説明は省略する場合がある。例えば、既によく知られた事項の詳細説明、または、実質的に同一の構成に対する重複説明を省略する場合がある。これは、以下の説明が必要以上に冗長になるのを避け、当業者の理解を容易にするためである。
【0012】
なお、添付図面および以下の説明は、当業者が本開示を十分に理解するために提供されるのであって、これらにより特許請求の範囲に記載の主題を限定することを意図していない。
【0013】
(実施の形態1)
以下、
図1~
図6を用いて、実施の形態1を説明する。
【0014】
[1-1.構成]
[1-1-1.洗濯乾燥機の構成]
図1、2において、洗濯乾燥機1は、筐体6内に外槽8が振動自在に支持され、外槽8内にドラム2が回転自在に配設されている。ドラム2は有底円筒形に形成され、外周部に多数の小孔2aが全面に設けられている。
【0015】
ドラムの背面側には、ドラム2と連結するモータ14を設け、ドラム2を正転、逆転方向に回転駆動する。
【0016】
筐体6には、外槽8の正面側に上向き傾斜面を設け、上向き傾斜面に開口部6aを設けている。開口部6aは、扉4により開閉自在に覆い、扉4を開くことにより、ドラム2内に衣類20を出し入れできるようにしている。
【0017】
外槽8は、筐体6下方の防振機構7および上方のばね体(図示せず)により揺動自在に防振支持され、外槽8の下部には、排水弁31を設け、排水弁31を開放して外槽8内の洗濯水を外部に排水するように構成している。
【0018】
筐体6内の上部には、給水弁30を配設しており、給水弁30は、2個以上の水路が開閉可能な複数弁構成であり、外槽8内に水を給水するものである。
【0019】
筐体6の前面上部には、使用者が運転コースを選択する操作表示部5が配設され、操作表示部5の入力設定手段(図示せず)から入力を行い、入力情報を基に表示手段(図示せず)で表示して使用者に知らせる。
【0020】
筐体6の上方内部には、マイクロコンピュータなどで構成した制御手段25(
図3参照)を有する制御装置9が配設されている。
【0021】
制御装置9は、基板用冷却ファンモータ15を有し、運転中に基板用冷却ファンモータ15を駆動して制御装置9を冷却し、運転中の温度上昇を抑制している。
【0022】
図3において、制御手段25は、操作表示部5で運転内容が設定されると、外槽8内の水位を検知する水位検知手段32、ドラム2に投入された布量を検知する布量検知手段33、扉4の開閉状態を検知する扉開閉検知手段34等からの各種データを入力して、モータ14、排水弁31、給水弁30などの動作を制御し、洗い、すすぎ、脱水、乾燥などの洗濯乾燥行程を制御する。
【0023】
また、制御手段25は、計時手段35を制御することによって、任意の時点からの経過時間を計測することができる。記憶手段36は、各種の設定内容や、検知、測定結果を記憶することができる。
【0024】
外槽8およびドラム2内の空気は、送風ファンモータ13にて回転される送風ファン11によって循環させる構成としている。乾燥行程において、ヒートポンプユニット10で、除湿された後、加熱された乾燥用空気は、循環風路23のヒートポンプユニット10の下流に配設される送風ファン11により、第1の送風経路16を通過し、外槽8の背面側に開口した吹出口21からメッシュ状フィルター17を通過してドラム2内に吹き出し、衣類20の間を通り衣類から水分を奪って多湿状態となった空気は、外槽8の側面上部に形成された排出口19に導かれる。
【0025】
排出口19に導かれた多湿状態の空気は、循環風路23の第2の送風経路12に設けられたフィルター部22を通過して、ヒートポンプユニット10部へと送り込まれて循環する。
【0026】
循環風路23内の送風ファン11下流には、機能性粒子発生装置としての静電霧化装置3が配設されており、静電霧化装置3が生成する機能性粒子としての帯電微粒子水などの効能物質により、ドラム2内の衣類20に付着した菌やウイルス、花粉を除菌、抑制するように構成している。
【0027】
静電霧化装置3は、循環風路23に循環風が流れている時に帯電微粒子水を生成し、生成された帯電微粒子水は、循環風の流れに乗って吹出口21からメッシュ状フィルター17を通過して、ドラム2内に放出され、ドラム2内の衣類20の繊維の内部に奥深く浸透して、除菌、ウイルス抑制等が行われる。
【0028】
[1-2.動作]
以上のように構成された洗濯乾燥機1について、以下その動作、作用を説明する。
【0029】
図4~
図6を用いて、帯電微粒子水を衣類20の正面、背面にまんべんなく作用させるドラム2の回転制御方法について説明する。
【0030】
本実施の形態1を実現できる衣類20は、衣類がドラム2の回転により持ち上げられる
重量であり、(本実施の形態では約0.1kg~1.3kg)、着丈の上限がドラム2の円周の約半分程度の外衣(本実施の形態では約30cm~100cm)であり、一例として、
図4のような、正面20aと背面20bをもつ冬用外衣を用いて説明するが、重量、着丈が条件を満たすような外衣であれば、化繊、獣毛繊維などを用いたコートや、中綿が入ったジャケットでもかまわない。
【0031】
衣類20は、
図5のように、広げた状態でドラム2に設置する。このとき、ドラム2の内面に接触していない面(上面)を衣類20の正面20aとするが、それが、衣類20の背面20bでも、以下と同様の動作が可能である。なお、
図5、
図6において、衣類20の背面20b側には、ハッチングを施している。
【0032】
図6に示すように、まず、衣類20の正面20aに付着した菌・ウイルス等の微粒子を抑制するために、ステップ1に示す第一の工程では、ドラム2を静止した状態で、静電霧化装置3と送風ファン11を駆動する。
【0033】
このようにドラム2を静止させ、衣類20が動かない状態を維持することで、衣類20の正面20aに集中的に帯電微粒子水を作用させることができる。
【0034】
この第一の工程を約60分とした場合、衣類20の正面20aに付着した菌、ウイルスは、99%除菌、抑制することができる。
【0035】
また、この第一の工程において、衣類が折り畳まれない程度であれば、ゆるやかにドラム2を正回転および逆回転(例えば、回転角度90度以下)させてもよい。
【0036】
次に、衣類20の背面20bに付着した菌・ウイルス等の微粒子を抑制するため、ステップ2~ステップ3に示す折り畳み工程により、衣類を折り畳むことで背面20bの半分を露出させる。まず、ドラム2を回転数が約10~35r/minで約120度~150度、正回転(例えば、右回転)することで、ステップ2~ステップ3のように衣類20が半分に折り畳まれる。ステップ4のように半分に折り畳まれた状態で静止し、背面20bの半分の背面20baが露出する。この静止状態を第二の工程とする。
【0037】
さらに、ドラム2に接触している背面20bの半分の背面20bbを露出させるため、ステップ5に示す裏返し工程を設ける。このステップ5では、ドラム2を回転数が約10~35r/minで約120度~150度、逆回転(例えば、左回転)することで、ステップ6のように背面20bの半分の背面20bbが露出された状態で静止する。この静止状態を第三の工程とする。
【0038】
ここまでで、背面20bの半分ずつが、1回ずつ露出したことになるが、この動作が確実に成功するとは限らないため、発明者らは、この第二の行程と裏返し工程と第三の工程を複数回繰り返した。
【0039】
すなわち、ステップ6から上記回転角度、回転数にてドラム2を正回転し、ステップ7に示す裏返し工程を経て、ステップ4に示す第二の工程にて、再度、背面20bの半分の背面20baを露出させる。
【0040】
この第二の工程、第三の工程では一定の静止時間を設けることで、衣類20の背面20bの半分の背面20ba、背面20bbにより集中的に帯電微粒子水を作用させることができる。
【0041】
ただし、この静止時間を短く設定するとドラム2の回転回数の増加による型崩れと布傷
みの虞があり、長く設定すると、先述したように回転回数の低減により回転成功確率が低下する虞があるため、静止時間は、10秒~60秒が適切だと設定する。
【0042】
このように、衣類20の背面20bの半分が交互に現れ、それぞれ静止時間を10秒~60秒設けることで、背面20bの全体に帯電微粒子水を作用させることができる。
【0043】
この第二の工程と第三の工程は、衣類全体に帯電微粒子水を作用させる第一の工程と比べて、作用面積は約半分となるため、第二の工程および第三の工程では、第一の工程より短時間で、除菌、ウイルス抑制が実現できる。
【0044】
また第二の工程、第三の工程だけでなく、折り畳み工程、裏返し工程においても静電霧化装置を駆動させることにより、より均一に帯電微粒子水を作用させることができ、第二の工程、裏返し工程、第三の工程の合計時間が約60分で、背面20bに付着した菌・ウイルスを99%除菌、抑制することができる。
【0045】
[1-3.効果等]
以上のように、本実施の形態において、洗濯乾燥機1は、衣類を収容するドラム2と、ドラム2を回転駆動するモータ14と、帯電微粒子水をドラム2内に放出する静電霧化装置3と、モータ14および静電霧化装置3の駆動を制御する制御手段25を備え、制御手段25は、衣類20をドラム2内に広げた状態で保持する第一の工程と、第一の所定回転数、第一の所定角度でドラム2を回転させることで、衣類20が折りたたまれた状態になる折り畳み工程と、ドラム2内に折り畳まれた状態で保持する第二の工程と、第二の所定回転数、第二の所定角度でドラム2を回転させることで、折りたたまれた衣類を裏返す裏返し工程と、ドラム2内に裏返された状態で保持する第三の工程と、を実行し、少なくとも第一の工程、第二の工程、第三の工程において、静電霧化装置3を駆動させる。
【0046】
これにより、第一の工程で衣類20の正面20a、第二の工程、第三の工程で衣類20の背面20bに帯電微粒子水を作用させることができる。そのため、衣類20上の菌・ウイルスを効果的に除菌、抑制することができる。
【0047】
本実施の形態のように、制御手段25は、第二の工程と裏返し工程と第三の工程を所定回数繰り返してもよい。
【0048】
これにより、衣類20の背面20bの露出回数を増やし、より効率的に衣類20の背面20bに帯電微粒子水を作用させることができる。そのため、衣類20の背面20b上の菌やウイルス、花粉を効果的に除菌、抑制することができる。
【0049】
本実施の形態のように、制御手段25は、第一工程の作動時間を、第二工程の作動時間および第三工程の作動時間よりも長く設定してもよい。
【0050】
これにより、第二の工程および第三の工程に比べて作用面積が略2倍である第一の工程においても帯電微粒子水を作用させることができる。
【0051】
(他の実施の形態)
以上のように、本出願において開示する技術の例示として、実施の形態1を説明した。しかしながら、本開示における技術は、これに限定されず、変更、置き換え、付加、省略などを行った実施の形態にも適用できる。また、上記実施の形態1で説明した各構成要素を組み合わせて、新たな実施の形態とすることも可能である。
【0052】
そこで、以下、他の実施の形態を例示する。
【0053】
実施の形態1では、洗濯乾燥機を説明した。洗濯乾燥機は、衣類を乾燥できるものであればよい。したがって、洗濯乾燥機に限定されない。衣類を乾燥する機能のみを有する衣類乾燥機であってもよい。
【0054】
また、実施の形態1では、機能性粒子発生装置として静電霧化装置を説明した。そして、機能性粒子として帯電微粒子水を説明した。しかし、衣類20に付着した菌やウイルス、花粉を除菌、抑制することができる機能性粒子を発生させる機能性粒子発生装置であればよく、静電霧化装置以外の機能性粒子発生装置であってもよい。
【産業上の利用可能性】
【0055】
本開示は、衣類の正面と背面を露出させるような回転駆動によって、衣類全体に万遍なく機能性粒子を作用させる衣類乾燥機および洗濯乾燥機にも適用できる。
【符号の説明】
【0056】
1 洗濯乾燥機(乾燥機)
2 ドラム
2a 小孔
3 静電霧化装置(機能性粒子発生装置)
4 扉
5 操作表示部
6 筐体
6a 開口部
7 防振機構
8 外槽
9 制御装置
10 ヒートポンプユニット
11 送風ファン
12 送風経路
13 送風ファンモータ
14 モータ(ドラム駆動部)
15 基板用冷却ファンモータ
16 送風経路
17 メッシュ状フィルター
19 排出口
20 衣類
21 吹出口
22 フィルター部
23 循環風路
25 制御手段
30 給水弁
31 排水弁
32 水位検知手段
33 布量検知手段
34 扉開閉検知手段
35 計時手段
36 記憶手段