(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023033706
(43)【公開日】2023-03-13
(54)【発明の名称】鋏用アタッチメント及び鋏
(51)【国際特許分類】
B26B 13/20 20060101AFI20230306BHJP
B26B 13/22 20060101ALI20230306BHJP
【FI】
B26B13/20
B26B13/22
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021139561
(22)【出願日】2021-08-30
(71)【出願人】
【識別番号】000100481
【氏名又は名称】やおき工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100105957
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 誠
(74)【代理人】
【識別番号】100068755
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 博宣
(72)【発明者】
【氏名】木村 聡
【テーマコード(参考)】
3C065
【Fターム(参考)】
3C065AA04
3C065BA01
3C065GA01
(57)【要約】
【課題】2人一緒での使用を可能としながらも、単独での使用の際の使い勝手を向上させることができる。
【解決手段】鋏用アタッチメント20は、一対の刃身12A,12Bと、一対の刃身12A,12Bを互いに開閉可能に支持する支持軸13と、一対の刃身12A,12Bの基端にそれぞれ設けられるとともに第1使用者の手指が挿通可能な一対の第1柄部14A,14Bとを備える鋏本体11に適用されて鋏本体11とともに鋏10を構成する。アタッチメント20は、一対の第1柄部14A,14Bに対して着脱可能に構成されるとともに、鋏10の幅方向Wにおいて第1柄部14A,14Bの外側または鋏10の長手方向Lにおいて第1柄部14A,14Bの基端側に位置して第2使用者の手指が挿通される一対の第2柄部21A,21Bを備える。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
一対の刃身と、前記一対の刃身を互いに開閉可能に支持する支持軸と、前記一対の刃身の基端にそれぞれ設けられるとともに使用者の手指が挿通可能な一対の柄部と、を備える鋏本体に適用されて前記鋏本体とともに鋏を構成する鋏用アタッチメントであって、
前記使用者及び前記柄部をそれぞれ第1使用者及び第1柄部とするとき、
前記一対の第1柄部に対して着脱可能に構成されるとともに、前記鋏の幅方向において前記第1柄部の外側または前記鋏の長手方向において前記第1柄部の基端側に位置して第2使用者の手指が挿通される一対の第2柄部を備える、
鋏用アタッチメント。
【請求項2】
前記第2柄部は、前記鋏の長手方向または前記鋏の幅方向において互いに離れて位置する第1端及び第2端を有する本体部と、前記第1端及び前記第2端の少なくとも一方に設けられるとともに前記第1柄部に対して着脱可能に構成された取付部と、を有しており、
前記本体部は、前記第1柄部とにより、前記第2使用者の手指が挿通される挿通孔を構成する、
請求項1に記載の鋏用アタッチメント。
【請求項3】
前記取付部は、前記第1柄部に外嵌される外嵌部を有する、
請求項2に記載の鋏用アタッチメント。
【請求項4】
前記取付部は、前記第1柄部に設けられた凹部または孔部に対して着脱可能に嵌入される嵌入部を有する、
請求項2に記載の鋏用アタッチメント。
【請求項5】
一対の刃身と、
前記一対の刃身を互いに開閉可能に支持する支持軸と、
前記一対の刃身の基端にそれぞれ設けられるとともに第1使用者の手指が挿通可能な一対の第1柄部と、を備える鋏本体と、
請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の鋏用アタッチメントと、を備える、
鋏。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、鋏用アタッチメント及び鋏に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、鋏が開示されている。この鋏は、一対の握り柄を備えている。握り柄の各々には、使用者の手指が挿通可能な2つの指環部が一体に形成されている。2つの指環部は、握り柄の長さ方向に並んで形成されている。
【0003】
こうした鋏は、都合4つの指環部を備えている。このため、4つの指環部のうち、鋏の先端側に位置する2つの指環部に子どもが手指を挿通するとともに、基端側の2つの指環部に大人が手指を挿通することで、子どもと大人が一緒に握り柄を握ることができる。そして、大人が握り柄を動かしてリードすることにより、子どもを、握り柄の動きに従わせるようにする。これにより、子どもは、手指の動かし方を覚えることができるので、鋏の使用方法を学習することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1に記載の鋏においては、一対の握り柄にそれぞれ2つの指環部が一体に形成されている。そのため、子どもが単独で鋏を使用する際に、基端側の2つの指環部が邪魔になりやすく、使い勝手の点において改善の余地がある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するための鋏用アタッチメントは、一対の刃身と、前記一対の刃身を互いに開閉可能に支持する支持軸と、前記一対の刃身の基端にそれぞれ設けられるとともに使用者の手指が挿通可能な一対の柄部と、を備える鋏に適用されて前記鋏本体とともに鋏を構成する鋏用アタッチメントであって、前記使用者及び前記柄部をそれぞれ第1使用者及び第1柄部とするとき、前記一対の第1柄部に対して着脱可能に構成されるとともに、前記鋏の幅方向において前記第1柄部の外側または前記鋏の長手方向において前記第1柄部の基端側に位置して第2使用者の手指が挿通される一対の第2柄部を備える。
【0007】
同構成によれば、一対の第1柄部に一対の第2柄部をそれぞれ取り付けることができる。このため、一対の第1柄部及び一対の第2柄部を備える鋏を用いることで、第1使用者が第1柄部を握るとともに、第2使用者が第2柄部を握ることができる。これにより、第1使用者と第2使用者とが一緒に柄部を握って鋏を使用することができる。
【0008】
一方、一対の第1柄部から一対の第2柄部をそれぞれ取り外すことができる。このため、第1使用者が単独で鋏本体を使用する際に一対の第2柄部が邪魔になることがない。
したがって、2人一緒での使用を可能としながらも、単独での使用の際の使い勝手を向上させることができる。
【0009】
上記鋏用アタッチメントにおいて、前記第2柄部は、前記鋏の長手方向または前記鋏の幅方向において互いに離れて位置する第1端及び第2端を有する本体部と、前記第1端及び前記第2端の少なくとも一方に設けられるとともに前記第1柄部に対して着脱可能に構成された取付部と、を有しており、前記本体部は、前記第1柄部とにより、前記第2使用者の手指が挿通される挿通孔を構成することが好ましい。
【0010】
同構成によれば、第2柄部自体に挿通孔が設けられる構成に比べて、鋏の幅方向における第2柄部の体格、ひいては鋏の体格を小さくできる。
上記鋏用アタッチメントにおいて、前記取付部は、前記第1柄部に外嵌される外嵌部を有することが好ましい。
【0011】
同構成によれば、取付部の構成を簡単にすることができる。また、既存の鋏の第1柄部に対しても鋏用アタッチメントを適用することができる。
上記鋏用アタッチメントにおいて、前記取付部は、前記第1柄部に設けられた凹部または孔部に対して着脱可能に嵌入される嵌入部を有することが好ましい。
【0012】
同構成によれば、取付部の構成を簡単にすることができる。また、嵌入部の体格が第1柄部の凹部または孔部に嵌入される大きさとなるため、取付部の体格の増大を抑制できる。したがって、鋏用アタッチメントの体格の増大を抑制できるとともに、鋏の体格の増大を抑制できる。
【0013】
また、上記課題を解決するための鋏は、一対の刃身と、前記一対の刃身を互いに開閉可能に支持する支持軸と、前記一対の刃身の基端にそれぞれ設けられるとともに第1使用者の手指が挿通可能な一対の第1柄部と、を備える鋏本体と、上記鋏用アタッチメントと、を備える。
【0014】
同構成によれば、上記鋏用アタッチメントと同様な作用効果を奏することができる。
【発明の効果】
【0015】
本発明によれば、2人同時での使用を可能としながらも、単独での使用の際の使い勝手を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【
図2】
図2は、第1実施形態の第1柄部及び第2柄部の分解斜視図である。
【
図3】
図3は、第2実施形態の第1柄部及び第2柄部の分解平面図である。
【
図4】
図4は、第3実施形態の鋏の第1柄部及び第2柄部を中心とした平面図である。
【
図5】
図5は、第1変形例の第1柄部及び第2柄部の分解斜視図である。
【
図6】
図6は、第2変形例の第1柄部及び第2柄部の分解平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
<第1実施形態>
以下、
図1及び
図2を参照して、第1実施形態について説明する。
図1に示すように、鋏10は、鋏本体11と、鋏用アタッチメント(以下、アタッチメント20)とを備えている。
【0018】
鋏10は、一対の刃身12A,12Bと、一対の刃身12A,12Bを互いに開閉可能に支持する支持軸13と、一対の刃身12A,12Bの基端にそれぞれ設けられる一対の第1柄部14A,14Bとを備えている。
【0019】
刃身12A,12Bの材料は特に限定されないが、ステンレス鋼などの金属(合金を含む)、セラミックスなどが好ましい。本実施形態の刃身12A,12Bは、ステンレス鋼製である。
【0020】
第1柄部14A,14Bは、第1使用者の手指が挿通可能な孔15A,15Bをそれぞれ有している。第1使用者は、例えば幼児などの子どもである。
第1柄部14A,14Bの材料は特に限定されないが、硬質樹脂、金属(合金を含む)などが好ましい。本実施形態の第1柄部14A,14Bは、硬質樹脂製である。なお、金属の場合には、第1柄部14A,14Bを刃身12A,12Bと一体形成してもよい。
【0021】
アタッチメント20は、一対の第2柄部21A,21Bを備えている。
以降において、鋏10の長手方向(同図の左右方向)及び幅方向(同図の上下方向)をそれぞれ単に長手方向L及び幅方向Wとして説明する。
【0022】
図1及び
図2に示すように、一対の第2柄部21A(21B)は、一対の第1柄部14A(14B)に対して着脱可能に構成されるとともに、鋏10の幅方向Wにおいて第1柄部14A(14B)の外側に位置して第2使用者の手指が挿通される部位である。第2使用者は、例えば大人である。
【0023】
第2柄部21A(21B)は、C字状の本体部22と、第1柄部14A(14B)に外嵌される2つの外嵌部25とを有している。
本体部22は、鋏10の長手方向Lにおいて互いに離れて位置する第1端23及び第2端24を有している。
【0024】
外嵌部25は、第1端23及び第2端24に1つずつ設けられている。外嵌部25は、筒状である。外嵌部25には、外嵌部25の軸線方向の全体にわたってスリット25aが設けられている。
【0025】
本体部22は、第1柄部14A(14B)とにより、第2使用者の手指が挿通される挿通孔26を構成している。
第2柄部21A,21Bの材料としては、硬質樹脂、金属などが好ましい。本実施形態の第2柄部21A(21B)は、硬質樹脂製である。
【0026】
図2に示す状態において、使用者が、第1柄部14A(14B)に対して幅方向Wの外側から内側に向けて第2柄部21A(21B)の外嵌部25のスリット25aを押し当てると、スリット25aが拡開するように外嵌部25が弾性変形する。そして、第1柄部14A(14B)の一部がスリット25aを通じて外嵌部25の内部に移動する。こうして第1柄部14A(14B)に対して外嵌部25、すなわち第2柄部21A(21B)が取り付けられる。
【0027】
一方、
図1に示す状態において、使用者が、第1柄部14A(14B)に対して幅方向Wの内側から外側に向けて第2柄部21A(21B)の外嵌部25を引っ張ると、スリット25aが拡開するように外嵌部25が弾性変形する。そして、外嵌部25の内部に収容されていた第1柄部14A(14B)の一部がスリット25aを通じて外嵌部25の外部に移動する。こうして第1柄部14A(14B)から外嵌部25、すなわち第2柄部21A(21B)が取り外される。
【0028】
なお、本実施形態の外嵌部25が、本発明に係る取付部を構成している。
本実施形態によれば、以下の作用効果を奏することができる。
(1)一対の第1柄部14A,14Bに一対の第2柄部21A,21Bをそれぞれ取り付けることができる。このため、一対の第1柄部14A,14B及び一対の第2柄部21A,21Bを備える鋏10を用いることで、第1使用者が第1柄部14A,14Bを握るとともに、第2使用者が第2柄部21A,21Bを握ることができる。これにより、第1使用者と第2使用者とが一緒に鋏10を使用することができる。
【0029】
一方、一対の第1柄部14A,14Bから一対の第2柄部21A,21Bをそれぞれ取り外すことができる。このため、第1使用者が単独で鋏本体11を使用する際に一対の第2柄部21A,21Bが邪魔になることがない。
【0030】
したがって、2人一緒での使用を可能としながらも、単独での使用の際の使い勝手を向上させることができる。
(2)第2柄部21A(21B)の本体部22と第1柄部14A(14B)とにより、第2使用者の手指が挿通される挿通孔26が構成される。このため、第2柄部21A(21B)自体に挿通孔が設けられる構成に比べて、鋏10の幅方向Wにおける第2柄部21A(21B)の体格、ひいては鋏10の体格を小さくできる。
【0031】
(3)第2柄部21A(21B)の外嵌部25が第1柄部14A(14B)に着脱可能に外嵌される。
こうした構成によれば、取付部の構成を簡単にすることができる。また、既存の鋏10の第1柄部14A,14Bに対してもアタッチメント20を適用することができる。
【0032】
<第2実施形態>
以下、
図3を参照して、第2実施形態について説明する。
本実施形態では、第1柄部14A(14B)及び第2柄部21A(21B)の構成が第1実施形態と相違している。以下、第1実施形態との相違点を中心に説明する。
【0033】
図3に示すように、第1柄部14A(14B)には、2つの凹部16が長手方向Lにおいて互いに間隔をおいて設けられている。本実施形態では、2つの凹部16が、第1柄部14A(14B)の幅方向Wの外側の面に開口している。
【0034】
第2柄部21A(21B)の第1端23(第2端24)には、連結部27を介して嵌入部28が連結されている。
連結部27は、本体部22の第1端23(第2端24)よりも細い軸である。なお、連結部27を省略するとともに、第1端23(第2端24)に嵌入部28を直接連結することもできる。
【0035】
嵌入部28は、凹部16に嵌入される部位である。本実施形態の嵌入部28は、球状である。嵌入部28には、嵌入部28の先端部分を2つに分割するスリット28aが設けられている。
【0036】
なお、本実施形態の嵌入部28が、本発明に係る取付部を構成している。
使用者が、第1柄部14A(14B)の凹部16に対して幅方向Wの外側から内側に向けて第2柄部21A(21B)の嵌入部28を押し当てると、スリット28aが潰れるように嵌入部28が弾性変形する。これにより、凹部16に対して嵌入部28が嵌入される。こうして第1柄部14A(14B)に対して第2柄部21A(21B)が取り付けられる。
【0037】
一方、この状態において、使用者が、第1柄部14A(14B)に対して幅方向Wの内側から外側に向けて第2柄部21A(21B)を引っ張ると、凹部16に嵌入されていた嵌入部28が引き抜かれる。こうして第1柄部14A(14B)から第2柄部21A(21B)が取り外される。
【0038】
本実施形態によれば、第1実施形態の作用効果(1)、(2)に加えて、以下の作用効果を奏することができる。
(4)第2柄部21A(21B)の嵌入部28が第1柄部14A(14B)の凹部16に着脱可能に嵌入される。
【0039】
こうした構成によれば、取付部の構成を簡単にすることができる。また、嵌入部28の体格が第1柄部14A(14B)の凹部16に嵌入される大きさとなるため、嵌入部28、すなわち取付部の体格の増大を抑制できる。したがって、アタッチメント20の体格の増大を抑制できるとともに、鋏10の体格の増大を抑制できる。
【0040】
<第3実施形態>
以下、
図4を参照して、第3実施形態について説明する。
本実施形態では、第1柄部14A(14B)及び第2柄部121A(121B)の構成が第1実施形態と相違している。以下、第1実施形態との相違点を中心に説明する。
【0041】
図4に示すように、第1柄部14Bの孔15Bは、長手方向Lにおいて第1柄部14Aの孔15Aよりも長い。
第1柄部14A(14B)には、2つの孔部17が長手方向Lにおいて互いに間隔をおいて設けられている。
【0042】
第1柄部14Aには、2つの孔部17が、孔15Aよりも長手方向Lの先端側に設けられている。
第1柄部14Bには、2つの孔部17が、長手方向Lにおいて孔15Bを挟むように設けられている。
【0043】
各孔部17は、第1柄部14A(14B)の厚さ方向(同図の紙面直交方向)において第1柄部14A(14B)を貫通している。
第2柄部121A(121B)は、線材からなる芯材と同芯材を被覆する被覆材(いずれも図示略)とを有している。芯材は、例えば金属製である。被覆材は、例えば樹脂製である。なお、被覆材を省略することもできる。
【0044】
第2柄部121A(121B)の本体部122の第1端123及び第2端124は、それぞれ孔部17に嵌入されている。詳しくは、第2柄部121A(121B)の第1端123と第2端124とは、孔部17に対して上記厚さ方向において互いに近づく向きに嵌入されている。
【0045】
なお、本実施形態の第1端123及び第2端124が、本発明に係る取付部を構成している。
使用者が、第1柄部14A(14B)の孔部17に対して第2柄部121A(121B)の第1端123及び第2端124を押し込むことによって、孔部17に対して第1端123及び第2端124が嵌入される。こうして第1柄部14A(14B)に対して第2柄部121A(121B)が取り付けられる。
【0046】
一方、使用者が、第1柄部14A(14B)に対して第2柄部121A(121B)を引っ張ることによって、孔部17に嵌入されていた第1端123及び第2端124が引き抜かれる。こうして第1柄部14A(14B)から第2柄部121A(121B)が取り外される。
【0047】
本実施形態によれば、第1実施形態の作用効果(1)、(2)に加えて、以下の作用効果を奏することができる。
(5)第2柄部121A(121B)が紐状であるため、第2使用者は、第2柄部121A(121B)の形状を自身の使いやすい形状に適宜変更することができる。このため、2人同時での使用の際に、第2使用者の使い勝手を向上させることができる。
【0048】
<変更例>
上記実施形態は、例えば以下のように変更して実施することもできる。本実施形態及び以下の変更例は、技術的に矛盾しない範囲で互いに組み合わせて実施することができる。
【0049】
・第1,2実施形態において、第2柄部21A(21B)の本体部22の形状及び大きさを適宜変更することができる。また、第2柄部21Aと第2柄部21Bとで本体部22の形状及び大きさを互いに異ならせることもできる。
【0050】
・
図5に示すように、第1実施形態の外嵌部25の外周面に、使用者がスリット25aを開閉させる一対の操作片25bを設けるようにしてもよい。この場合、一対の操作片25bを互いに近づくように押圧することによってスリット25aが開くようになる。なお、外嵌部25の形状は筒状に限定されず、第1柄部14A(14B)の形状に応じて適宜変更することもできる。
【0051】
・第2実施形態において、第1柄部14A(14B)における2つの凹部16の位置を適宜変更することができる。例えば2つの凹部16は、第1柄部14A(14B)の厚さ方向の端面に開口するものであってもよい。
【0052】
・第2柄部21A(21B)の取付部は、第1柄部14A(14B)に対して磁力を利用して着脱可能に取り付けられるものであってもよい。
例えば
図6に示すように、第1柄部14A(14B)には、2つの固定凹部18が長手方向Lにおいて互いに間隔をおいて設けられている。2つの固定凹部18は、第1柄部14A(14B)の幅方向Wの外側の面に開口している。固定凹部18には、磁石19が挿入された状態で固定されている。
【0053】
本体部22の第1端23及び第2端24には、取付部29が連結されている。取付部29の先端面には、凹部29aが設けられている。凹部29aには、磁石30が挿入された状態で固定されている。この場合、磁石19及び磁石30の磁気吸着力によって第1柄部14A(14B)に対して取付部29が取り付けられる。
【0054】
・取付部は、本体部22,122の第1端23,123及び第2端24,124の一方にのみ設けられるものであってもよい。
・第2柄部は、第1柄部14A(14B)とにより、挿通孔26を構成するものに限定されず、第2柄部自体に挿通孔が設けられる構成であってもよい。
【0055】
・上記各実施形態及び変形例では、第2柄部21A(21B)が、幅方向Wにおいて第1柄部14A(14B)の外側に位置するものについて例示した。これに代えて、第2柄部が、長手方向Lにおいて第1柄部の基端側に位置するものであってもよい。
【符号の説明】
【0056】
10…鋏
11…鋏本体
12A,12B…刃身
13…支持軸
14A,14B…第1柄部
15A,15B…孔
16…凹部
17…孔部
18…固定凹部
19…磁石
20…アタッチメント
21A,21B,121A,121B…第2柄部
22,122…本体部
23,123…第1端
24,124…第2端
25…外嵌部(取付部)
25a…スリット
25b…操作片
26…挿通孔
27…連結部
28…嵌入部
28a…スリット
29…取付部
30…磁石
W…幅方向
L…長手方向