(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023033713
(43)【公開日】2023-03-13
(54)【発明の名称】水栓システム
(51)【国際特許分類】
E03C 1/05 20060101AFI20230306BHJP
E03C 1/046 20060101ALI20230306BHJP
E03C 1/042 20060101ALI20230306BHJP
【FI】
E03C1/05
E03C1/046
E03C1/042 G
【審査請求】未請求
【請求項の数】12
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021139572
(22)【出願日】2021-08-30
(71)【出願人】
【識別番号】000010087
【氏名又は名称】TOTO株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100094569
【弁理士】
【氏名又は名称】田中 伸一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100103610
【弁理士】
【氏名又は名称】▲吉▼田 和彦
(74)【代理人】
【識別番号】100109070
【弁理士】
【氏名又は名称】須田 洋之
(74)【代理人】
【識別番号】100088694
【弁理士】
【氏名又は名称】弟子丸 健
(74)【代理人】
【識別番号】100098475
【弁理士】
【氏名又は名称】倉澤 伊知郎
(74)【代理人】
【識別番号】100130937
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 泰史
(74)【代理人】
【識別番号】100144451
【弁理士】
【氏名又は名称】鈴木 博子
(74)【代理人】
【識別番号】100107537
【弁理士】
【氏名又は名称】磯貝 克臣
(72)【発明者】
【氏名】長野 健一
(72)【発明者】
【氏名】内藤 駿一
(72)【発明者】
【氏名】風岡 大介
【テーマコード(参考)】
2D060
【Fターム(参考)】
2D060BA05
2D060BB01
2D060BC07
2D060BE07
2D060BE09
2D060CA04
2D060CA07
2D060CB03
2D060CD01
(57)【要約】
【課題】 2種類のタッチレス式の水栓装置を備えた水栓システムであって、誤操作を生じにくい水栓システムを提供すること。
【解決手段】 本発明の水栓システムは、水栓装置と、第2水栓装置と、を備える。水栓装置は、第2水栓装置に対して左右の一方側に隣接して配置され、第1センサ窓を介して第1信号を送受信して物体を検知可能な第1物体検知センサと、前記第1物体検知センサが取り付けられた第1スパウトと、前記第1物体検知センサによる検知状態に基づいて前記第1スパウトから吐水される水の吐止水を制御する第1制御装置と、を備える。前記第1センサ窓は、前記第1スパウトの前記一方側に面する表面部に配置されており、前記第1信号は、前記第1センサ窓から前記一方側に向けて送信されるようになっている。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第2水栓装置に対して左右の一方側に隣接して配置される水栓装置であって、
非接触で物体を検知可能な第1物体検知センサと、
前記第1物体検知センサが取り付けられた第1スパウトと、
前記第1物体検知センサによる検知状態に基づいて前記第1スパウトから吐水される水の吐水と止水を切り替える第1制御装置と、
を備え、
前記第1物体検知センサは、その検知領域が、前記第1スパウトから前記一方側に向けて形成されるように配置されている
ことを特徴とする水栓装置。
【請求項2】
請求項1に記載の水栓装置と、
前記第2水栓装置と、
を備えた水栓システム。
【請求項3】
前記第2水栓装置は、
非接触で物体を検知可能な第2物体検知センサと、
前記第2物体検知センサが取り付けられた第2スパウトと、
前記第2物体検知センサによる検知状態に基づいて前記第2スパウトから吐水される水の吐止水を制御する第2制御装置と、
を含むことを特徴とする請求項2に記載の水栓システム。
【請求項4】
非接触で物体を検知可能な第2物体検知センサと、前記第2物体検知センサが取り付けられた第2スパウトと、前記第2物体検知センサによる検知状態に基づいて前記第2スパウトから吐水される水の吐止水を制御する第2制御装置と、を備えた第2水栓装置に対して左右の一方側に隣接して配置される水栓装置であって、
前記第2物体検知センサは、その検知領域が、前記第2スパウトから左右の他方側に向けて形成されるように配置されている
ことを特徴とする水栓装置。
【請求項5】
請求項4に記載の水栓装置と、
前記第2水栓装置と、
を備えた水栓システム。
【請求項6】
前記水栓装置は、
非接触で物体を検知可能な第1物体検知センサと、
前記第1物体検知センサが取り付けられた第1スパウトと、
前記第1物体検知センサによる検知状態に基づいて前記第1スパウトから吐水される水の吐止水を制御する第1制御装置と、
を含むことを特徴とする請求項5に記載の水栓システム。
【請求項7】
前記第1物体検知センサの検知領域と記第2物体検知センサの検知領域とは、少なくとも部分的に高さ方向にずれている
ことを特徴とする請求項3または6に記載の水栓システム。
【請求項8】
前記水栓装置の高さは、前記第2物体検知センサの前記第2スパウトに取り付けられる高さよりも低い
ことを特徴とする請求項3または6に記載の水栓システム。
【請求項9】
前記第1物体検知センサの検知領域と記第2物体検知センサの検知領域とは、少なくとも部分的に前後方向にずれている
ことを特徴とする請求項3、6、7または8に記載の水栓システム。
【請求項10】
前記第1スパウトは、
上下方向または略上下方向に延在する基端部と、
前記基端部内において前記第1物体検知センサを保持する第1センサケースと、
を有している
ことを特徴とする請求項3、6、7、8または9に記載の水栓システム。
【請求項11】
前記第1スパウトは、前記基端部に対して回転可能に設けられた回転部を更に有しており、
前記第1センサケースの下端部に、前記基端部と固定される固定部が形成されている
ことを特徴とする請求項3、6、7、8、9または10に記載の水栓システム。
【請求項12】
前記基端部内において、
前記第1センサケースの前方または後方の一方側に1本以上のハーネスが延在しており、
前記第1センサケースの前方または後方の他方側に通水ホースが延在している
ことを特徴とする請求項3、6、7、8、9、10または11に記載の水栓システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、隣接して配置される一組の水栓装置を備えた水栓システムに関する。
【背景技術】
【0002】
隣接して配置される一組の水栓装置を備えた水栓システムとして、湯水混合水栓装置と除菌水栓装置とを備えた水栓システムが知られている(特許文献1)。
【0003】
また、スパウトの左方向及び右方向に感知領域が向けられた一対の第1の人体感知センサと、スパウトの下方向に感知領域が向けられた第2の人体感知センサと、を組み合わせたタッチレス式の水栓装置も知られている(特許文献2)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2017-169975号公報
【特許文献2】特開2012-127155号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本件発明者は、湯水混合水栓装置と除菌水栓装置との吐止水操作を独立に実行可能なタッチレス式の水栓装置を商品化するにあたって、人体感知センサの感知領域のレイアウトの最適化について検討を重ねてきた。
【0006】
特許文献1に記載されたレイアウトにおいて、左右方向の右側に配置された除菌水栓装置に人体感知センサを搭載する場合、その感知領域を左右方向の左側に配置された湯水混合水栓装置側に設計してしまうと、湯水混合水栓装置に対する各種操作時に、及び/または、湯水混合水栓装置の存在自体によって、当該人体感知センサの意図しない感知出力が生じやすい。
【0007】
また、特許文献2に記載されたレイアウトでは、第2の人体感知センサがスパウトの下方向に感知領域が向けられているため、食器洗浄等の作業時に意図していない吐止水操作が実行されるという誤操作を生じやすい。
【0008】
本発明は、以上の知見に基づいて創案されたものである。本発明の目的は、2種類のタッチレス式の水栓装置を備えた水栓システムであって、誤操作を生じにくい水栓装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明は、第2水栓装置に対して左右の一方側に隣接して配置される水栓装置であって、非接触で物体を検知可能な第1物体検知センサと、前記第1物体検知センサが取り付けられた第1スパウトと、前記第1物体検知センサによる検知状態に基づいて前記第1スパウトから吐水される水の吐水と止水を切り替える第1制御装置と、を備え、前記第1物体検知センサは、その検知領域が、前記第1スパウトから前記一方側に向けて形成されるように配置されていることを特徴とする水栓装置である。
【0010】
本発明によれば、当該水栓装置が第2水栓装置に対して左右の一方側に隣接して配置され、且つ、当該水栓装置の第1物体検知センサは、その検知領域が、当該水栓装置の第1スパウトから前記一方側に向けて形成されるように配置されているため、第2水栓装置に対する操作や第2水栓装置の存在自体によって第1物体検知センサが意図しない検知出力を生じることが防止される。
【0011】
当該特徴を有する水栓装置と、前記第2水栓装置と、を備えた水栓システムも、本発明の一態様である。
【0012】
前記第2水栓装置は、例えば、非接触で物体を検知可能な第2物体検知センサと、前記第2物体検知センサが取り付けられた第2スパウトと、前記第2物体検知センサによる検知状態に基づいて前記第2スパウトから吐水される水の吐止水を制御する第2制御装置と、を含む。
【0013】
あるいは、本発明は、非接触で物体を検知可能な第2物体検知センサと、前記第2物体検知センサが取り付けられた第2スパウトと、前記第2物体検知センサによる検知状態に基づいて前記第2スパウトから吐水される水の吐止水を制御する第2制御装置と、を備えた第2水栓装置に対して左右の一方側に隣接して配置される水栓装置であって、前記第2物体検知センサは、その検知領域が、前記第2スパウトから左右の他方側に向けて形成されるように配置されていることを特徴とする水栓装置である。
【0014】
本発明によれば、当該水栓装置が第2水栓装置に対して左右の一方側に隣接して配置され、且つ、第2水栓装置の第2物体検知センサは、その検知領域が、第2水栓装置の第2スパウトから左右の他方側に向けて形成されるように配置されているため、当該水栓装置に対する操作や当該水栓装置の存在自体によって第2物体検知センサが意図しない検知出力を生じることが防止される。
【0015】
当該特徴を有する水栓装置と、前記第2水栓装置と、を備えた水栓システムも、本発明の一態様である。
【0016】
前記水栓装置は、例えば、非接触で物体を検知可能な第1物体検知センサと、前記第1物体検知センサが取り付けられた第1スパウトと、前記第1物体検知センサによる検知状態に基づいて前記第1スパウトから吐水される水の吐止水を制御する第1制御装置と、を含む。
【0017】
前記第1物体検知センサの検知領域と記第2物体検知センサの検知領域とは、少なくとも部分的に高さ方向にずれていることが好ましい。
【0018】
この場合、第1物体検知センサ(第1センサ窓)に対する手かざし操作と、第2物体検知センサ(第2センサ窓)に対する手かざし操作と、を互いに混同するような誤検知が生じにくい。
【0019】
また、 前記水栓装置の高さは、前記第2物体検知センサの前記第2スパウトに取り付けられる高さよりも低いことが好ましい。
【0020】
この場合、当該水栓装置に対する操作や当該水栓装置の存在自体によって第2物体検知センサが意図しない検知出力を生じることがより効果的に防止される。
【0021】
また、前記第1物体検知センサの検知領域と記第2物体検知センサの検知領域とは、少なくとも部分的に前後方向にずれていることが好ましい。
【0022】
この場合も、第1物体検知センサ(第1センサ窓)に対する手かざし操作と、第2物体検知センサ(第2センサ窓)に対する手かざし操作と、を互いに混同するような誤検知が生じにくい。
【0023】
また、前記第1スパウトは、上下方向または略上下方向に延在する基端部と、前記基端部内において前記第1物体検知センサを保持する第1センサケースと、を有していることが好ましい。
【0024】
これによれば、食器洗浄等の作業時に意図していない検知出力を生じることがないように第1物体検知センサの検知領域を設定することが容易である。また、第1センサケースによって、基端部内において第1物体検知センサの位置姿勢を高精度に位置決めすることができるため、設計内容に沿った第1物体検知センサの機能を保証することができ、また、第1スパウトのサイズが不所望に大型化することがない。
【0025】
更に、前記第1スパウトは、前記基端部に対して回転可能に設けられた回転部を更に有しており、前記第1センサケースの下端部に、前記基端部と固定される固定部が形成されていることが好ましい。
【0026】
第1スパウトが回転部を有する場合であっても、第1センサケースの固定部によって、基端部内において第1物体検知センサの位置姿勢を高精度に位置決めすることができるため、設計内容に沿った第1物体検知センサの機能を保証することができる。
【0027】
また、前記基端部内において、前記第1センサケースの前方または後方の一方側に1本以上のハーネス(例えばLEDハーネス:電源線2本)が延在しており、前記第1センサケースの前方または後方の他方側に通水ホースが延在していることが好ましい。ここで「前方」とは、左右方向に直交または略直交する方向で、使用者に向かう方向を指し、「後方」とは、左右方向に直交または略直交する方向で、使用者から離れる方向を指す。
【0028】
これによれば、基端部内において、ハーネスと通水ホースとをバランス良く配置することができ、第1スパウトのサイズが不所望に大型化することがない。
【発明の効果】
【0029】
本発明の一態様によれば、当該水栓装置が第2水栓装置に対して左右の一方側に隣接して配置され、且つ、当該水栓装置の第1物体検知センサは、その検知領域が、当該水栓装置の第1スパウトから前記一方側に向けて形成されるように配置されているため、第2水栓装置に対する操作や第2水栓装置の存在自体によって第1物体検知センサが意図しない検知出力を生じることが防止される。
【0030】
あるいは、本発明の一態様によれば、当該水栓装置が第2水栓装置に対して左右の一方側に隣接して配置され、且つ、第2水栓装置の第2物体検知センサは、その検知領域が、第2水栓装置の第2スパウトから左右の他方側に向けて形成されるように配置されているため、当該水栓装置に対する操作や当該水栓装置の存在自体によって第2物体検知センサが意図しない検知出力を生じることが防止される。
【図面の簡単な説明】
【0031】
【
図1】本発明の一実施形態に係る水栓システムの概略正面図である。
【
図2】
図1の湯水混合水栓装置の第1吐水状態(ソフト吐水)を示す説明図である。
【
図3】
図1の湯水混合水栓装置の第2吐水状態(水ほうき吐水)を示す説明図である。
【
図4】
図1の湯水混合水栓装置のプルアウト機能の説明図である。
【
図5】
図1の湯水混合水栓装置の原水センサケースの近傍の前後方向の縦断面図である。
【
図6】
図1の除菌水栓装置の除菌水センサケースの近傍の前後方向の縦断面図である。
【
図7】
図1の除菌水栓装置の除菌水センサケースの近傍の左右方向の縦断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0032】
以下、本発明の一実施形態を、添付図面を参照して説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係る水栓システム100の概略正面図である。
【0033】
本実施形態の水栓システム100は、湯水混合水栓装置1(第2水栓装置の一例)と、除菌水栓装置101(水栓装置の一例)と、を備えている。湯水混合水栓装置1と除菌水栓装置101とは、左右方向に隣接しており、正面側から向かい合って、湯水混合水栓装置1が左方側に配置されており、除菌水栓装置101が右方側に配置されている。
【0034】
(湯水混合水栓装置1の構成)
湯水混合水栓装置1は、原水の流調及び温調が可能な湯水混合水栓であり、且つ、原水(湯水)に代えて浄水を選択利用可能な水栓であり、例えばキッチンのシンクの後方側(奥側)に配置される。
【0035】
キッチンのシンクの下方壁面には、給湯口2と給水口3と浄水用給水口61とが設けられており、給湯口2は、湯供給電磁弁52及び給湯管22を介して、湯水混合水栓装置1の基端部10内の湯水混合弁21に接続されており、給水口3は、水供給電磁弁53及び給水管23を介して、同じ湯水混合弁21に接続されており、浄水用給水口61は、浄水供給電磁弁54及び浄水給水管62を介して、浄水カートリッジ63の入水口に接続されている。
【0036】
湯水混合弁21は、それ自体公知の構成であって、シングルレバーカートリッジを利用して、流調と温調とを制御(操作)できるようになっている。具体的には、湯が給湯管22を介して供給され、水が給水管23を介して供給され、シングルレバーカートリッジの位置姿勢に応じて所望の流量及び温度となるように混合された後、出水管24及び給水ホース25を介して吐水がなされるようになっている。
【0037】
給水ホース25は、出水管24に接続されており、出水管24に固定されたホーススペーサガイド26を通過することで、キッチンのシンクの下方空間での動きを制限されている。また、ホーススペーサガイド26の下方で、給水ホース25にストッパ27が取り付けられ、給水ホース25の引き出し量を制限している。
【0038】
出水管24と給水ホース25との接続部には、原水/浄水分岐金具65が設けられており、浄水出水管64を介して浄水カートリッジ63の出水口に接続されている。
【0039】
本実施形態の湯水混合水栓装置1のスパウトは、右方側(一方側)突出部と左方側(他方側)突出部とを有する略「十」字状の基端部10と、当該基端部10の右方側(一方側)突出部の右方側(一方側)側面に設けられた流調及び温調操作レバー20(流調操作部の一例)と、基端部10の上面側に当該基端部10に対して回転可能に設けられた回転部30(後述する吐水ヘッド36を含む)と、を備えている。回転部30の上方部が、水平方向に延在する延出部30eとなっている。
【0040】
湯水混合水栓装置1は、基端部10において、キッチンのシンクの後方側に固定されている。基端部10の右方側(一方側)突出部の内部に、湯水混合弁21が収容されている。
【0041】
湯水混合弁21は、シングルレバーカートリッジ弁であって、そのシングルレバー部分が、流調及び温調操作レバー20(吐水口からの吐水流量を調整する操作部の一例)となっている。
【0042】
(回転部30)
回転部30の上方部である延出部30eには、その先端部付近に、ソフト吐水用の1個の吐水口41が設けられている。また、当該吐水口41よりも基端側に、水ほうき吐水用の複数の散水孔42がマトリクス状に配置されている。
【0043】
図2は、本実施形態の湯水混合水栓装置1の第1吐水状態(ソフト吐水)を示す説明図であり、
図3は、本実施形態の湯水混合水栓装置1の第2吐水状態(水ほうき吐水)を示す説明図である。
【0044】
図2に示す第1吐水状態(ソフト吐水)と
図3に示す第2吐水状態(水ほうき吐水)とは、延出部30eの先端の回転スイッチ43を手動で回転させることで、任意に切替可能となっている。
【0045】
図4は、本実施形態の湯水混合水栓装置1のプルアウト機能の説明図である。
図4に示すように、本実施形態の湯水混合水栓装置1のスパウトの延出部30eの先端側は、回転部30の外観部材31(からプルアウト可能な吐水ヘッド36となっている。そして、給水ホース25が、外観部材31内に挿通され、吐水ヘッド36に接続されている。
【0046】
(原水光電センサ33)
図5は、本実施形態の湯水混合水栓装置1の原水センサケース32(第2センサケース)の近傍の断面図である。
図5に示すように、回転部30の外観部材31に対して、原水光電センサ33(第2物体検知センサの一例)を保持する原水センサケース32が固定されている。
【0047】
本実施形態の原水センサケース32は、原水光電センサ33が給水ホース25の下方側に位置するように(給水ホース25と原水光電センサ33とを上下に仕切るように)、外観部材31内に固定されている。
【0048】
また、本実施形態の原水センサケース32は、回転部30の外観部材31に設けられた侵入水排出口31dに向かって下向きに傾斜する侵入水防止壁部32wを有している。
【0049】
原水光電センサ33は、原水センサ窓33w(
図2及び
図3参照)を介して原水検出光(第2信号の一例)を投光する原水投光素子と、当該原水投光素子によって投光された原水検出光の反射光を原水センサ窓33wを介して受光する原水受光素子と、を有している。原水受光素子は、原水投光素子の奥側に配置されていることが好ましい。
【0050】
原水センサ窓33wは、スパウトの延出部30eの右方側(左右の一方側の一例)に面する表面部に配置されており、原水検出光は、原水センサ窓33wから右方側に向けて送信されるようになっている。
【0051】
(浄水光電センサ13)
詳細な図示は省略するが、基端部10の外観部材に対して、浄水光電センサ13を保持する浄水センサケースが固定されている。
【0052】
浄水光電センサ13は、浄水センサ窓13wを介して浄水検出光を投光する浄水投光素子と、当該浄水投光素子によって投光された浄水検出光の反射光を浄水センサ窓13wを介して受光する浄水受光素子と、を有している。浄水受光素子は、浄水投光素子の奥側に配置されていることが好ましい。
【0053】
浄水センサ窓13wは、スパウトの基端部10において左方側(左右の他方側の一例)に突出する左方側突出部10pの上方側に面する表面部に配置されており、浄水検出光は、浄水センサ窓13wから斜め前方上方側(例えば水平面に対して60°の角度)であって吐水口41及び散水孔42よりも後方側に向けて、且つ、スパウトの左方側の領域内に向けて、送信されるようになっている。
【0054】
(湯水混合水栓装置1の吐止水制御)
止水→原水吐水の切り替え(第1モードの吐止水制御)は、原水光電センサ33がユーザの「手かざし」を検知することによって制御される。
【0055】
具体的には、原水光電センサ33の検知信号が、ハーネス(不図示)を介してコントローラボックス55(第2制御装置の一例)に伝達され、当該コントローラボックス55から所定の駆動信号が、不図示のハーネスを介して湯供給電磁弁52及び水供給電磁弁53に伝達される(
図1参照)。本実施形態では、ユーザの火傷防止の観点から、水供給電磁弁53の開放が湯供給電磁弁52の開放よりも所定時間だけ先行するようになっている。
【0056】
原水吐水→止水の切り替え(第1モードの吐止水制御)は、原水光電センサ33がユーザの「手かざし」を再び検知することによって制御されてもよいし、あるいは、所定時間ないし所定量の吐水によって自動的に止水するようになっていてもよい。
【0057】
吐水される原水の流調と温調については、流調及び温調操作レバー20に対するユーザの手動操作によって制御される。
【0058】
また、ソフト吐水(
図2参照)と水ほうき吐水(
図3)とは、延出部30eの先端の回転スイッチ43を手動で回転させることで、任意に切替可能である。
【0059】
一方、止水→浄水吐水の切り替え(第2モードの吐止水制御)は、浄水光電センサ13がユーザの「手かざし」を検知することによって制御される。
【0060】
具体的には、浄水光電センサ13の検知信号が、ハーネス(不図示)を介してコントローラボックス55に伝達され、当該コントローラボックス55から所定の駆動信号が、不図示のハーネスを介して浄水供給電磁弁54に伝達される(
図1参照)。
【0061】
浄水吐水→止水の切り替え(第2モードの吐止水制御)は、浄水光電センサ13がユーザの「手かざし」を再び検知することによって制御されてもよいし、あるいは、所定時間ないし所定量の吐水によって自動的に止水するようになっていてもよい。
【0062】
本実施形態の湯水混合水栓装置1では、吐水される浄水に対する流調機能及び温調機能は有していない。
【0063】
但し、浄水吐水時においても、ソフト吐水(
図2参照)と水ほうき吐水(
図3)とは、延出部30eの先端の回転スイッチ43を手動で回転させることで、任意に切替可能である。
【0064】
なお、図示は省略しているが、コントローラボックス55には、商用のAC電源が接続されている。そして、原水光電センサ33及び浄水光電センサ13とコントローラボックス55とを接続するハーネスは、信号線と電力供給線とを含んでいる。同様に、コントローラボックス55と湯供給電磁弁52、水供給電磁弁53及び浄水供給電磁弁54とを接続するハーネス(不図示)も、信号線と電力供給線とを含んでいる。
【0065】
(除菌水栓装置101の構成)
除菌水栓装置101は、除菌水を利用可能な水栓であり、湯水混合水栓装置1の右方側であって例えばキッチンのシンクの後方側(奥側)に配置される。
【0066】
再び
図1を参照して、キッチンのシンクの下方壁面には、除菌水用給水口161が設けられており、当該除菌水用給水口161は、除菌水供給電磁弁154及び除菌水給水管162を介して、除菌水カートリッジ163の入水口に接続されている。
【0067】
給水ホース125が、除菌水出水管164を介して、除菌水カートリッジ163の出水口に接続されている。給水ホース125は、除菌水栓装置101のスパウト内を挿通されて、除菌水を吐水口141に向けて給水するようになっている。
【0068】
本実施形態の除菌水栓装置101のスパウト(第1スパウトの一例)は、上下方向に延びる基端部110と、当該基端部110の上面側に当該基端部10に対して回転可能に設けられた回転部130と、を備えている。回転部130の上方部が、水平方向に延在する延出部130eとなっている。
【0069】
除菌水栓装置101は、基端部110において、キッチンのシンクの後方側に固定されている。
【0070】
(回転部130)
回転部130の上方部である延出部130eには、その先端部付近に、除菌水吐水用の1個の吐水口141が設けられている。
【0071】
(除菌水光電センサ113)
図6は、除菌水栓装置101の除菌水センサケース112(第1センサケースの一例)の近傍の前後方向の縦断面図であり、
図7は、除菌水栓装置101の除菌水センサケース112の近傍の左右方向の縦断面図である。
【0072】
図6及び
図7に示すように、基端部110の外観部材の内面から内方に突出するリブ部110rに対して、除菌水光電センサ113(第1物体検知センサの一例)を保持する除菌水センサケース112が固定されている。
【0073】
リブ部110rは、
図6に示すように、前方側(
図6の左方側)と後方側(
図6の右方側)とに設けられている。そして、除菌水センサケース112の下端において前後方向に延出する固定部112fが、それらのリブ部110rの下面側に当接した状態で、固定ネジ110sによって下方側から(固定ネジ110sの頭部が下方側に位置するレイアウトで)螺合されている。
【0074】
除菌水センサケース112は、前後一対のリブ部110rの間を通るように、且つ、基端部110の左右方向の中央線に沿うように、上方側に延在している。そして、除菌水光電センサ113を、縦長方向に保持している。
【0075】
除菌水光電センサ113は、縦長方向に延びる除菌水センサ窓113w(
図2及び
図3参照)を介して除菌水検出光(第1信号の一例)を投光する除菌水投光素子113aと、当該除菌水投光素子113aによって投光された除菌水検出光の反射光を除菌水センサ窓113wを介して受光する除菌水受光素子113bと、を有している。除菌水受光素子は、除菌水投光素子の奥側(
図7の左方側)に配置されていることが好ましい。
【0076】
除菌水センサ窓113wは、スパウトの基端部110の右方側(左右の一方側の一例)に面する表面部に配置されており、除菌水検出光は、除菌水センサ窓113wから右方側に向けて送信されるようになっている。
【0077】
また、本実施形態では、基端部110内において、除菌水センサケース112の後方側(前方または後方の一方側の一例)に2本のハーネス142h(除菌水吐水領域を照らす青色LED142の点灯用のハーネス)が延在しており、除菌水センサケース112の前方側(前方または後方の他方側の一例)に給水ホース125(通水ホース)が延在している。
【0078】
また、除菌水光電センサ113とコントローラボックス55とを接続するハーネス113hは、信号線と電力供給線と(合計4本)を含んでおり、基端部110内の除菌水センサケース112の下方において、除菌水センサケース112のほぼ直下に延在している。(コントローラボックス55とLED142とを接続するハーネス142hは、電力供給線のみ(2本)で足りる。)
【0079】
(除菌水栓装置101の吐止水制御)
止水→除菌水吐水の切り替えは、除菌水光電センサ113がユーザの「手かざし」を検知することによって制御される。
【0080】
具体的には、除菌水光電センサ113の検知信号が、ハーネス113hを介してコントローラボックス55(第1制御装置の一例、本実施形態では第2制御装置も兼ねている)に伝達され、当該コントローラボックス55から所定の駆動信号が、不図示のハーネスを介して除菌水供給電磁弁154に伝達される(
図1参照)。
【0081】
除菌水吐水→止水の切り替えは、除菌水光電センサ113がユーザの「手かざし」を再び検知することによって制御されてもよいし、あるいは、所定時間ないし所定量の吐水によって自動的に止水するようになっていてもよい。
【0082】
(水栓システム100の作用効果)
【0083】
本実施形態の水栓システム100によれば、除菌水栓装置101が湯水混合水栓装置1に対して右方側に隣接して配置され、且つ、除菌水栓装置101の除菌水センサ窓113wが基端部110(スパウト)の当該右方側に面する表面部に配置されて、除菌水検出光が除菌水センサ窓113wから当該右方側に向けて送信されるため、湯水混合水栓装置1に対する操作や湯水混合水栓装置1の存在自体によって除菌水光電センサ113が意図しない検知出力を生じることが防止される。
【0084】
また、本実施形態の水栓システム100によれば、除菌水センサ窓113wと原水センサ窓33wとは高さがずれており、除菌水検出光が除菌水センサ窓113wから右方側に向けて送信されて原水検出光が原水センサ窓33wから右方側に向けて送信されるため、除菌水光電センサ113の検知領域と原水光電センサ33の検知領域とは高さがずれている。
【0085】
これにより、除菌水光電センサ113(除菌水センサ窓113w)に対する手かざし操作と、原水光電センサ33(原水センサ窓33w)に対する手かざし操作と、を互いに混同するような誤検知が生じにくい。
【0086】
また、
図1から明らかなように、本実施形態の水栓システム100によれば、除菌水栓装置101の高さは、原水センサ窓33wの高さよりも低い。
【0087】
これにより、除菌水栓装置101に対する操作や除菌水栓装置101の存在自体によって、原水光電センサ33が意図しない検知出力を生じることがより効果的に防止される。
【0088】
また、
図2及び
図3から明らかなように、本実施形態の水栓システム100によれば、除菌水センサ窓113wと原水センサ窓33wとは前後方向の位置がずれており、除菌水検出光が除菌水センサ窓113wから右方側に向けて送信されて原水検出光が原水センサ窓33wから右方側に向けて送信されるため、除菌水光電センサ113の検知領域と原水光電センサ33の検知領域とは前後方向においてもずれている。
【0089】
このことによっても、除菌水光電センサ113(除菌水センサ窓113w)に対する手かざし操作と、原水光電センサ33(原水センサ窓33w)に対する手かざし操作と、を互いに混同するような誤検知が生じにくい。
【0090】
また、本実施形態の水栓システム100によれば、除菌水栓装置101のスパウトは、上下方向に延在する基端部110と、基端部110内において除菌水光電センサ113を保持する除菌水センサケース112と、を有している。
【0091】
これにより、食器洗浄等の作業時に意図していない検知出力を生じることがないように除菌水光電センサ113の検知領域を設定することが容易となっている。また、除菌水センサケース112によって、基端部110内において除菌水光電センサ113の位置姿勢を高精度に位置決めすることができるため、設計内容に沿った除菌水光電センサ113の機能を保証することができ、また、基端部110のサイズが不所望に大型化することがない。
【0092】
また、本実施形態の水栓システム100によれば、除菌水栓装置101のスパウトは、基端部110に対して回転可能に設けられた回転部130を更に有しており、除菌水センサケース112の下端部に、基端部110と固定される固定部112fが形成されている。
【0093】
これにより、除菌水栓装置101のスパウトが回転部130を有していても、除菌水センサケース112の固定部112fによって、基端部110内において除菌水光電センサ113の位置姿勢を高精度に位置決めすることができるため、設計内容に沿った除菌水光電センサ113の機能を保証することができる。
【0094】
また、本実施形態の水栓システム100によれば、基端部110内において、除菌水センサケース112の後方側に2本のハーネス142hが延在しており、除菌水センサケース112の前方側に給水ホース125が延在している。
【0095】
これにより、基端部110内において、ハーネス142hと給水ホース125とをバランス良く配置することができ、基端部110のサイズが不所望に大型化することがない。
【0096】
(その他:湯水混合水栓装置1の作用効果)
以上のように構成された本実施形態の湯水混合水栓装置1によれば、原水センサ窓33wがスパウトの回転部30の水平方向に延出する延出部30eの右方側に面する表面部に配置されており、原水検出光が原水センサ窓33wから当該右方側に向けて送信されるようになっており、浄水センサ窓13wがスパウトの基端部10において左方側に突出する左方側突出部10pの上方側に面する表面部に配置されており、浄水検出光が浄水センサ窓13wからスパウトの左方側の領域内に向けて送信されるようになっているため、原水センサ窓33wに手をかざす行為と浄水センサ窓13wに手をかざす行為とを確実に区別して検知することができる。これにより、意図していない方のモードの吐止水制御が実行されるという誤操作が生じにくい。
【0097】
また、本実施形態の湯水混合水栓装置1によれば、浄水センサ窓13wは、原水センサ窓33wよりも低い位置に配置されている。これにより、原水センサ窓33wに手をかざす際の当該手の高さ位置と、浄水センサ窓13wに手をかざす際の当該手の高さ位置と、を異ならせた設計レイアウトが採用されており、意図していない方のモードの吐止水制御が実行されてしまうという誤操作が更に生じにくい。
【0098】
また、本実施形態の湯水混合水栓装置1によれば、スパウトは、上下方向または略上下方向に延在する基端部10と、基端部10の上方側に設けられ水平方向に延出する延出部30e(回転部30の一部)と、を有しており、原水センサ窓33wは延出部30eに取り付けられており、浄水センサ窓13wは基端部10に取り付けられている。これにより、簡単な構成で、浄水センサ窓13wが原水センサ窓33wよりも低い位置に配置されている。
【0099】
また、本実施形態の湯水混合水栓装置1によれば、スパウトの左方側に突出する左方側突出部10pが設けられており、浄水センサ窓13wが当該突出部10pの上方側に面する表面部に配置されており、浄水検出光は、浄水センサ窓13wから斜め前方上方側に向けて投光されるようになっている。当該突出部10pを設けたことにより、浄水センサ窓13wを所望の設計位置に配置することが容易となっている。また、浄水検出光が浄水センサ窓13wから斜め前方上方側に向けて送信されることにより、浄水センサ窓13wに手をかざす行為の際に、当該手から水が垂れて突出部10pを濡らしてしまうことが防止される。
【0100】
更に、本実施形態の湯水混合水栓装置1によれば、突出部10pは、基端部10において左方側に突出するように設けられており、延出部30eに、吐水口41及び散水孔42が設けられており、浄水検出光は、吐水口41及び散水孔42よりも後方側に向けて投光されるようになっている。これにより、浄水検出光による検知領域が吐水口41ないし散水孔42からの吐水領域の後方側に位置することになるため、食器洗浄等の作業時に意図していない吐止水制御が実行されるという誤操作が生じにくい。また、洗浄作業時の水が突出部10pを濡らしてしまうことも効果的に抑制される。
【0101】
また、本実施形態の湯水混合水栓装置1によれば、流調及び温調操作レバー20がスパウトの右方側に配置されており、浄水センサ窓13wがスパウトの左方側に配置されている。これにより、流調及び温調操作レバー20に対する操作時に浄水光電センサ13が誤作動(誤検知)してしまうことが防止される。
【0102】
また、本実施形態の湯水混合水栓装置1によれば、スパウトは、回転部30の外観部材31と、外観部材31からプルアウト可能な吐水ヘッド36と、外観部材31内に挿通され吐水ヘッド36に接続された給水ホース25と、原水光電センサ33を保持する原水センサケース32と、を有しており、原水センサケース32は、原水光電センサ33が給水ホース25の下方側に位置するように、外観部材31内に固定されている。このような原水センサケース32を用いることで、原水光電センサ33を外観部材31内の下方側に寄せ、且つ、給水ホース25を外観部材31内の上方側に寄せて配置することが容易となっており、プルアウト可能な吐水ヘッド36を採用していても、外観部材31の内径を太くする必要がない。
【0103】
また、本実施形態の原水センサケース32は、スパウトの回転部30の外観部材31に設けられた侵入水排出口31dに向かって下向きに傾斜する侵入水防止壁部32wを有している。これにより、スパウト内に侵入した侵入水をより確実に排出することができる。
【0104】
(別の実施形態)
以上に説明した水栓システム100から、除菌水栓装置101の構成を左右反転させ(除菌水センサ窓113wが、スパウトの基端部110の左方側に面する表面部に配置され、除菌水検出光が、除菌水センサ窓113wから左方側に向けて送信される)、湯水混合水栓装置1と除菌水栓装置101との配置を入れ替えた水栓システムについても、本件出願の保護対象である。
【0105】
このような変形実施形態によれば、除菌水栓装置101が湯水混合水栓装置1に対して左方側に隣接して配置され、且つ、湯水混合水栓装置1の原水センサ窓33wがスパウトの右方側に面する表面部に配置されて、原水検出光が原水センサ窓33wから当該右方側に向けて送信されるため、除菌水栓装置101に対する操作や除菌水栓装置101の存在自体によって原水光電センサ33が意図しない検知出力を生じることが防止される。
【0106】
また、このような変形実施形態においては、除菌水センサ窓113wと原水センサ窓33wとは高さがずれており、除菌水検出光が除菌水センサ窓113wから左方側に向けて送信されて原水検出光が原水センサ窓33wから右方側に向けて送信されるため、除菌水光電センサ113の検知領域と原水光電センサ33の検知領域とは高さがずれている。
【0107】
これにより、除菌水光電センサ113(除菌水センサ窓113w)に対する手かざし操作と、原水光電センサ33(原水センサ窓33w)に対する手かざし操作と、を互いに混同するような誤検知が生じにくい。
【0108】
また、このような変形実施形態においても、除菌水栓装置101の高さは、原水センサ窓33wの高さよりも低い。
【0109】
これにより、除菌水栓装置101に対する操作や除菌水栓装置101の存在自体によって、原水光電センサ33が意図しない検知出力を生じることがより効果的に防止される。
【0110】
また、このような変形実施形態においては、除菌水センサ窓113wと原水センサ窓33wとは前後方向の位置がずれており、除菌水検出光が除菌水センサ窓113wから左方側に向けて送信されて原水検出光が原水センサ窓33wから右方側に向けて送信されるため、除菌水光電センサ113の検知領域と原水光電センサ33の検知領域とは前後方向においてもずれている。
【0111】
このことによっても、除菌水光電センサ113(除菌水センサ窓113w)に対する手かざし操作と、原水光電センサ33(原水センサ窓33w)に対する手かざし操作と、を互いに混同するような誤検知が生じにくい。
【0112】
(別のセンサ種類)
なお、以上の各実施形態においては、物体検知センサとして、光電センサを用いて説明を行ったが、物体検知センサは非接触で物体を検知できれば、その他の方式であってもよい。例えば、マイクロ波などの電磁波を用いる方法、人体が接近した際の静電容量の変化を用いる方法や、カメラと画像認識を用いる方法などが考えられる。
【符号の説明】
【0113】
1 水栓装置
2 給湯口
3 給水口
10 基端部
10p 左方側突出部
13 浄水光電センサ
13w 浄水センサ窓
20 温調操作レバー
21 湯水混合弁
22 給湯管
23 給水管
24 出水管
25 給水ホース
26 ホーススペーサガイド
27 ストッパ
30 回転部
30e 延出部
31 外観部材
31d 侵入水排出口
32 原水センサケース
32w 侵入水防止壁部
33 原水光電センサ
33w 原水センサ窓
36 吐水ヘッド
41 吐水口
42 散水孔
43 回転スイッチ
52 湯供給電磁弁
53 水供給電磁弁
54 浄水供給電磁弁
55 コントローラボックス
61 浄水用給水口
62 浄水給水管
63 浄水カートリッジ
64 浄水出水管
65 浄水分岐金具
100 水栓システム
101 除菌水栓装置
110 基端部
110r リブ部
110s 固定ネジ
112 除菌水センサケース
112f 固定部
113 除菌水光電センサ
113a 除菌水投光素子
113b 除菌水受光素子
113h ハーネス
113w 除菌水センサ窓
125 給水ホース
130 回転部
130e 延出部
141 吐水口
142 青色LED
142h ハーネス
154 除菌水供給電磁弁
161 除菌水用給水口
162 除菌水給水管
163 除菌水カートリッジ
164 除菌水出水管