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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023003373
(43)【公開日】2023-01-11
(54)【発明の名称】取付機構、構造物、及び取付方法
(51)【国際特許分類】
   E04B 2/74 20060101AFI20221228BHJP
   F16M 11/22 20060101ALI20221228BHJP
   E04B 2/78 20060101ALI20221228BHJP
   F16B 7/22 20060101ALI20221228BHJP
   F16B 5/10 20060101ALI20221228BHJP
   A47B 5/00 20060101ALN20221228BHJP
【FI】
E04B2/74 541B
F16M11/22 Z
E04B2/74 541P
E04B2/78
F16B7/22
F16B5/10 C
A47B5/00
【審査請求】未請求
【請求項の数】11
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021166573
(22)【出願日】2021-10-11
(31)【優先権主張番号】P 2021103721
(32)【優先日】2021-06-23
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用申請有り ・集会名 :Snow Peak LIFE EXPO 2021 開催日 :令和3年7月7日から令和3年7月9日 ・公開場所 :株式会社スノーピーク本社 1階 多目的室 公開日 :令和3年7月13日 ・公開場所 :株式会社スノーピーク本社 1階 多目的室 公開日 :令和3年9月6日
(71)【出願人】
【識別番号】000138336
【氏名又は名称】株式会社スノーピーク
(74)【代理人】
【識別番号】100107364
【弁理士】
【氏名又は名称】斉藤 達也
(72)【発明者】
【氏名】山井 梨沙
【テーマコード(参考)】
3B053
3J001
3J039
【Fターム(参考)】
3B053NA04
3J001GB01
3J001GC09
3J001GC13
3J001HA04
3J001JD15
3J001JD24
3J001KA19
3J039AA08
3J039BB02
3J039JA03
(57)【要約】
【課題】柱部材に対して対象物を容易且つ確実に取り付けることが可能となる取付機構、構造物、及び取付方法を提供すること。
【解決手段】柱部材1Aに対して対象物である梁部材2A及びユニット600を取り付けるための取付保持機構4A、4B、取付支持機構7、8であって、柱部材1Aは、中空部と、中空部に設けられているスペーサと、スペーサの周囲に設けられている4本の長尺状の角材であって、相互に所定間隔の隙間を介して設けられている角材と、を備え、取付保持機構4A、4B、取付支持機構7、8の少なくとも一部は、中空部に設けられる。取付保持機構4A、4Bは、中空部において角材側に支持される第1取付機構側第1部分と、柱部材1Aの外側に設けられる第1取付機構側第2部分と、第1取付機構側第1部分と第1取付機構側第2部分とを接続する第1取付機構側第3部分と、を備える。
【選択図】図25
【特許請求の範囲】
【請求項1】
柱部材に対して対象物を取り付けるための取付機構であって、
前記柱部材は、
中空部と、
前記中空部に設けられているスペーサと、
前記スペーサの周囲に設けられている4本の長尺状の角材であって、相互に所定間隔の隙間を介して設けられている前記角材と、を備え、
前記取付機構の少なくとも一部は、前記中空部に設けられる、
取付機構。
【請求項2】
前記取付機構は、前記対象物の端部に設けられている第1取付機構、を備え、
前記第1取付機構は、
前記中空部において前記角材側に支持される第1取付機構側第1部分と、
前記柱部材の外側に設けられる第1取付機構側第2部分であって、前記対象物が取り付けられる前記第1取付機構側第2部分と、
前記第1取付機構側第1部分と前記第1取付機構側第2部分とを接続する第1取付機構側第3部分と、を備える、
請求項1に記載の取付機構。
【請求項3】
前記第1取付機構は、
前記第1取付機構側第2部分から連続する第1取付機構側第4部分であって、前記隙間に設けられる前記第1取付機構側第4部分、を更に備える、
請求項2に記載の取付機構。
【請求項4】
前記取付機構は、前記対象物の下部に設けられている第2取付機構、を備え、
前記第2取付機構は、
前記第1取付機構側第1部分よりも下側で、前記中空部において前記角材側に支持される第2取付機構側第1部分と、
前記第2取付機構側第1部分から前記対象物側へ延在している第2取付機構側第2部分であって、前記対象物を支持する前記第2取付機構側第2部分と、を備える、
請求項2又は3に記載の取付機構。
【請求項5】
前記対象物は、梁部材、又は、前記柱部材及び当該柱部材に取り付けられる前記梁部材によって形成される構造物にて用いられるユニットを含む、
請求項1から4の何れか一項に記載の取付機構。
【請求項6】
前記対象物は、梁部材を含み、
前記取付機構は、前記柱部材に対して前記梁部材を取り付けるための梁用取付機構を含み、
前記梁用取付機構は、前記梁部材の端部に設けられており、
前記梁用取付機構は、
前記梁部材の端部側から前記梁部材の長手方向に沿って延在している梁用取付機構側第1部分と、
前記梁用取付機構側第1部分の先端に設けられている梁用取付機構側第2部分であって、前記梁用取付機構側第1部分よりも幅広となっている前記梁用取付機構側第2部分と、を備え、
前記梁用取付機構側第2部分は、前記中空部の前記スペーサに支持される、
請求項1に記載の取付機構。
【請求項7】
前記梁用取付機構は、
前記梁用取付機構側第2部分と前記梁部材の端部との間の距離を調整する調整部、を更に備える、
請求項6に記載の取付機構。
【請求項8】
柱部材と、対象物と、前記柱部材に対して前記対象物を取り付けるための取付機構と、を備える構造物であって、
前記柱部材は、
中空部と、
前記中空部に設けられているスペーサと、
前記スペーサの周囲に設けられている4本の長尺状の角材であって、相互に所定間隔の隙間を介して設けられている前記角材と、を備え、
前記取付機構の少なくとも一部は、前記中空部に設けられる、
構造物。
【請求項9】
柱部材に対して対象物を取り付けるための取付機構を用いて、前記柱部材に対して前記対象物を取り付ける取付方法であって、
前記柱部材は、
中空部と、
前記中空部に設けられているスペーサと、
前記スペーサの周囲に設けられている4本の長尺状の角材であって、相互に所定間隔の隙間を介して設けられている前記角材と、を備え、
前記取付方法は、
前記取付機構の少なくとも一部を前記中空部に設けるステップ、を含む、
取付方法。
【請求項10】
前記取付機構の少なくとも一部を前記中空部に設けるステップでは、前記柱部材の上側から前記取付機構を前記柱部材の長手方向に沿って前記柱部材側へ移動させて、前記取付機構を前記隙間に設けることにより、前記取付機構の少なくとも一部を前記中空部に設ける、
請求項9に記載の取付方法。
【請求項11】
前記取付機構の少なくとも一部を前記中空部に設けるステップでは、前記柱部材の側方側から、所定角度だけ傾けた状態の前記取付機構を前記柱部材に直交する方向に沿って前記柱部材側へ移動させて、前記取付機構の少なくとも一部を前記隙間を介して前記中空部に設け、この後、前記取付機構を前記所定角度に対応する角度分回動させる、
請求項9に記載の取付方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、取付機構、構造物、及び取付方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、柱部材等を用いて形成される構造物が知れていた(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開昭63-147034号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、構造物を組み立てる際に、柱部材に対して対象物を取り付ける必要があり、当該対象物の取付を容易且つ確実に行うための技術が要望されていた。
【0005】
本発明は上記問題に鑑みてなされたもので、柱部材に対して対象物を容易且つ確実に取り付けることが可能となる取付機構、構造物、及び取付方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上述した課題を解決し、目的を達成するために、請求項1に記載の取付機構は、柱部材に対して対象物を取り付けるための取付機構であって、前記柱部材は、中空部と、前記中空部に設けられているスペーサと、前記スペーサの周囲に設けられている4本の長尺状の角材であって、相互に所定間隔の隙間を介して設けられている前記角材と、を備え、前記取付機構の少なくとも一部は、前記中空部に設けられる。
【0007】
また、請求項2に記載の取付機構は、請求項1に記載の取付機構において、前記取付機構は、前記対象物の端部に設けられている第1取付機構、を備え、前記第1取付機構は、前記中空部において前記角材側に支持される第1取付機構側第1部分と、前記柱部材の外側に設けられる第1取付機構側第2部分であって、前記対象物が取り付けられる前記第1取付機構側第2部分と、前記第1取付機構側第1部分と前記第1取付機構側第2部分とを接続する第1取付機構側第3部分と、を備える。
【0008】
また、請求項3に記載の取付機構は、請求項2に記載の取付機構において、前記第1取付機構は、前記第1取付機構側第2部分から連続する第1取付機構側第4部分であって、前記隙間に設けられる前記第1取付機構側第4部分、を更に備える。
【0009】
また、請求項4に記載の取付機構は、請求項2又は3に記載の取付機構において、前記取付機構は、前記対象物の下部に設けられている第2取付機構、を備え、前記第2取付機構は、前記第1取付機構側第1部分よりも下側で、前記中空部において前記角材側に支持される第2取付機構側第1部分と、前記第2取付機構側第1部分から前記対象物側へ延在している第2取付機構側第2部分であって、前記対象物を支持する前記第2取付機構側第2部分と、を備える。
【0010】
また、請求項5に記載の取付機構は、請求項1から4の何れか一項に記載の取付機構において、前記対象物は、梁部材、又は、前記柱部材及び当該柱部材に取り付けられる前記梁部材によって形成される構造物にて用いられるユニットを含む。
【0011】
また、請求項6に記載の取付機構は、請求項1に記載の取付機構において、前記対象物は、梁部材を含み、前記取付機構は、前記柱部材に対して前記梁部材を取り付けるための梁用取付機構を含み、前記梁用取付機構は、前記梁部材の端部に設けられており、前記梁用取付機構は、前記梁部材の端部側から前記梁部材の長手方向に沿って延在している梁用取付機構側第1部分と、前記梁用取付機構側第1部分の先端に設けられている梁用取付機構側第2部分であって、前記梁用取付機構側第1部分よりも幅広となっている前記梁用取付機構側第2部分と、を備え、前記梁用取付機構側第2部分は、前記中空部の前記スペーサに支持される。
【0012】
また、請求項7に記載の取付機構は、請求項6に記載の取付機構において、前記梁用取付機構は、前記梁用取付機構側第2部分と前記梁部材の端部との間の距離を調整する調整部、を更に備える。
【0013】
また、請求項8に記載の構造物は、柱部材と、対象物と、前記柱部材に対して前記対象物を取り付けるための取付機構と、を備える構造物であって、前記柱部材は、中空部と、前記中空部に設けられているスペーサと、前記スペーサの周囲に設けられている4本の長尺状の角材であって、相互に所定間隔の隙間を介して設けられている前記角材と、を備え、前記取付機構の少なくとも一部は、前記中空部に設けられる。
【0014】
また、請求項9に記載の取付方法は、柱部材に対して対象物を取り付けるための取付機構を用いて、前記柱部材に対して前記対象物を取り付ける取付方法であって、前記柱部材は、中空部と、前記中空部に設けられているスペーサと、前記スペーサの周囲に設けられている4本の長尺状の角材であって、相互に所定間隔の隙間を介して設けられている前記角材と、を備え、前記取付方法は、前記取付機構の少なくとも一部を前記中空部に設けるステップ、を含む。
【0015】
また、請求項10に記載の取付方法は、請求項9に記載の取付方法において、前記取付機構の少なくとも一部を前記中空部に設けるステップでは、前記柱部材の上側から前記取付機構を前記柱部材の長手方向に沿って前記柱部材側へ移動させて、前記取付機構を前記隙間に設けることにより、前記取付機構の少なくとも一部を前記中空部に設ける。
【0016】
また、請求項11に記載の取付方法は、請求項9に記載の取付方法において、前記取付機構の少なくとも一部を前記中空部に設けるステップでは、前記柱部材の側方側から、所定角度だけ傾けた状態の前記取付機構を前記柱部材に直交する方向に沿って前記柱部材側へ移動させて、前記取付機構の少なくとも一部を前記隙間を介して前記中空部に設け、この後、前記取付機構を前記所定角度に対応する角度分回動させる。
【発明の効果】
【0017】
請求項1に記載の取付機構によれば、柱部材に対して対象物を取り付けるための取付機構の少なくとも一部が柱部材の中空部に設けられるので、例えば、柱部材に対して対象物を容易且つ確実に取り付けることが可能となる。
【0018】
請求項2に記載の取付機構によれば、第1取付機構側第1部分、第1取付機構側第2部分、及び第1取付機構側第3部分を備えることにより、例えば、第1取付機構の一部を柱部材の中空部に設けて、他の一部を柱部材の外部に設けることができるので、柱部材に対して対象物を容易且つ確実に取り付けることが可能となる。
【0019】
請求項3に記載の取付機構によれば、柱部材の隙間に設けられる第1取付機構側第4部分を備えることにより、例えば、第1取付機構側を柱部材に位置決めして外れることを防止できるので、柱部材に対して対象物を容易且つ確実に取り付けることが可能となる。
【0020】
請求項4に記載の取付機構によれば、対象物の下部に設けられている第2取付機構を備えることにより、例えば、第2取付機構を用いて対象物を支持することができるので、柱部材に対して対象物を確実に取り付けることが可能となる。
【0021】
請求項5に記載の取付機構によれば、対象物は梁部材又はユニットを含むことにより、例えば、柱部材に対して梁部材又はユニットを容易且つ確実に取り付けることが可能となる。
【0022】
請求項6に記載の取付機構によれば、梁用取付機構側第2部分が柱部材の中空部のスペーサに支持されるので、例えば、柱部材に対して梁部材を容易且つ確実に取り付けることが可能となる。
【0023】
請求項7に記載の取付機構によれば、梁用取付機構側第2部分と梁部材の端部との間の距離を調整することにより、例えば、梁用取付機構側第2部分と梁部材の端部とを用いて柱部材の一部を挟むことができるので、梁部材が柱部材から外れるのを防止することが可能となる。
【0024】
請求項8に記載の構造物によれば、柱部材に対して対象物を取り付けるための取付機構の少なくとも一部が柱部材の中空部に設けられるので、例えば、柱部材に対して対象物を容易且つ確実に取り付けることが可能となる。
【0025】
請求項9に記載の取付方法によれば、柱部材に対して対象物を取り付けるための取付機構の少なくとも一部が柱部材の中空部に設けられるので、例えば、柱部材に対して対象物を容易且つ確実に取り付けることが可能となる。
【0026】
請求項10に記載の取付方法によれば、柱部材の上側から取付機構を柱部材の長手方向に沿って柱部材側へ移動させて、取付機構を隙間に設けることにより、取付機構の少なくとも一部を中空部に設けることによって、例えば、柱部材に対して対象物を容易且つ確実に取り付けることが可能となる。
【0027】
請求項11に記載の取付方法によれば、所定角度だけ傾けた状態の取付機構を柱部材に直交する方向に沿って柱部材側へ移動させて、取付機構の少なくとも一部を隙間を介して中空部に設け、この後、取付機構を所定角度に対応する角度分回動させることにより、例えば、柱部材に対して対象物を容易且つ確実に取り付けることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0028】
図1】構造物を示す斜視図である。
図2】柱部材の斜視図である。
図3】柱部材の平面図である。
図4】スペーサの斜視図である。
図5】柱側取付金具の斜視図である。
図6】梁部材の斜視図である。
図7】梁部材の一部の拡大斜視図である。
図8】梁部材に取り付けられた状態の梁用取付機構の斜視図である。
図9】梁用取付機構の分解斜視図である。
図10】梁用取付機構の分解斜視図である。
図11】梁用取付部品の側面図である。
図12】梁用取付部品の図である。
図13】梁用ボルトの平面図である。
図14】柱部材に取り付けられた状態のユニット用取付機構の斜視図である。
図15】取付保持機構の斜視図である。
図16】取付保持機構の平面図である。
図17】取付保持機構の側面図である。
図18】柱部材及び梁部材を示す斜視図である。
図19】柱部材及び梁部材を示す正面図である。
図20】梁用取付部品の第2部分と梁部材の端部との間の距離の調整を説明するための断面図である。
図21】梁用取付部品の第2部分と梁部材の端部との間の距離の調整を説明するための断面図である。
図22】ユニットの柱部材への取付方法を説明するための斜視図である。
図23】ユニットの柱部材への取付方法を説明するための斜視図である。
図24】構造物を示す斜視図である。
図25】構造物を示す斜視図である。
図26】構造物の一部の拡大図である。
図27】柱部材の平面図である。
図28】梁部材等を示す分解斜視図である。
図29】柱部材に取り付けられた状態の取付保持機構の斜視図である。
図30】取付保持機構の斜視図である。
図31】取付保持機構の平面図である。
図32】取付保持機構の側面図である。
図33】柱部材に取り付けられた状態の取付支持機構の斜視図である。
図34】取付支持機構の図である。
図35】柱部材に取り付けられた状態の取付支持機構の斜視図である。
図36】取付支持機構の斜視図である。
図37】柱部材等の斜視図である。
図38】柱部材等の斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0029】
以下に、本発明に係る取付機構、構造物、及び取付方法の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、実施の形態によりこの発明が限定されるものではない。
【0030】
〔実施の形態の基本的概念〕
まずは、実施の形態の基本的概念について説明する。実施の形態は、概略的に、取付機構、構造物、及び取付方法に関するものである。
【0031】
「取付機構」とは、柱部材に対して対象物を取り付けるための機構であり、具体的には、1個以上の部品等を含む概念であり、例えば、第1取付機構、第2取付機構、及び梁用取付機構等を含む概念である。
【0032】
「対象物」とは、柱部材に取り付けられる対象となる物であり、例えば、柱部材に対して直交して設けられる水平部材(一例としては、梁部材)、あるいは、ユニット等を含む概念である。
【0033】
「ユニット」とは、構造物にて用いられる要素であり、具体的には、前述の水平部材以外の要素であり、例えば、構造物のユーザに利用されるものであり、一例としては、目隠し又は仕切り用のボード、ホワイトボード、棚板、かご、プランター、テーブル(天板を含む)、トレー、あるいは、これらの各要素を柱部材に取り付けるための取付枠等を含む概念である。
【0034】
「構造物」とは、室内又は室外に建てられて用いられる物であり、例えば、柱部材、梁部材、及び任意のユニットを備える物であり、一例としては、家具として用いられる物を含む概念であり、また、ユーザのニーズに応じた空間を提供するために用いられる物等を含む概念である。
【0035】
「第1取付機構」とは、対象物の端部に設けられている機構等を含む概念であり、具体的には、柱部材に対して任意の対象物を取り付けるための機構等を含む概念である。「第2取付機構」とは、対象物の下部に設けられている機構等を含む概念であり、具体的には、柱部材に対して任意の対象物を取り付けるための機構等を含む概念である。「梁用取付機構」とは、柱部材に対して梁部材を取り付けるための機構を含む概念である。
【0036】
構造物に採用する取付機構は任意であり、例えば、第1取付機構、第2取付機構、又は梁用取付機構の内の1個以上を採用してもよい。例えば、第1取付機構、第2取付機構、又は梁用取付機構の内の何れか1個のみの機構、あるいは、任意の組み合わせの2個以上の機構用いて、柱部材に対して水平部材(一例としては、梁部材)を取り付けるように構成してもよい。また、例えば、第1取付機構又は第2取付機構の内の1個の機構のみ、あるいは、両方の機構を用いて、柱部材に対してユニットを取り付けるように構成してもよい。
【0037】
そして、以下に示す実施の形態では、梁用取付機構を用いて柱部材に対して梁部材を取り付け、また、第1取付機構を用いて柱部材に対してユニットを取り付け、また、「ユニット」が取付枠である場合について説明する。
【0038】
[実施の形態の具体的内容]
次に、実施の形態の具体的内容について説明する。
【0039】
(構成)
まず、本実施の形態の構造物の構成について説明する。図1は、構造物を示す斜視図である。
【0040】
なお、各図では、相互に同様な構成の複数の要素には、一部の要素に代表して符号を付して説明する場合もある。また、各図では、X-Y-Z軸は相互に直交していることとし、Z軸が、鉛直方向を示しており、X軸及びY軸が、水平方向を示していることとして説明する。
【0041】
(構成-構造物)
図1の構造物900は、例えば、室内に建てられて用いられる物であり、一例としては、4本の柱部材1、4本の梁部材2、複数の梁用取付機構3(図1では不図示)、複数の取付保持機構4(図1では不図示)、4個の脚部材5、及びユニット6を備える。
【0042】
なお、ここで説明した各要素の個数は例示であり、構造物900の形状に応じて、任意に変更してもよい。
【0043】
(構成-構造物-柱部材)
図2は、柱部材の斜視図であり、図3は、柱部材の平面図であり、図4は、スペーサの斜視図であり、図5は、柱側取付金具の斜視図である。なお、図2において、(a)は各要素が図示されており、(b)は一部の要素(一部の角材11)の図示が省略されている。また、図3において、(a)は各要素が図示されており、(b)は一部の要素(スペーサ14)の図示が省略されている。
【0044】
図1の柱部材1は、対象物を支持するための部材であり、具体的には、鉛直方向(Z軸方向)に沿って立設している部材である。柱部材1は、図2及び図3に示すように、例えば、4本の角材11、中空部12、隙間13、スペーサ14、及び柱側取付金具15を備える。
【0045】
(構成-構造物-角材)
図2及び図3の角材11は、中空部12に設けられているスペーサ14の周囲に設けられており、図3(b)に示すように、例えば、所定間隔の隙間13を介して配置されている。角材11は、例えば、長尺状の木製の部材ある。角材11は、例えば、図3に示すように平面視において、矩形の一部の角(柱部材1の内側に対応する角)に対応する部分が切り欠かれており、また、他の一部の角(柱部材1の四隅に対応する角)が面取りされている。
【0046】
(構成-構造物-中空部)
図2及び図3の中空部12は、角材11によって取り囲まれている空間であり、例えば、角材11の切り欠かれている部分に対応して矩形柱形状の長尺状の空間となっている。
(構成-構造物-隙間)
図2及び図3の隙間13は、相互に隣り合う角材11の間に設けられている所定間隔の隙間であり、例えば、中空部12に連続している。
【0047】
(構成-構造物-スペーサ)
図2及び図3のスペーサ14は、角材11の相互間の位置関係を維持するためのものであり、例えば、金属製のものである。スペーサ14は、図4に示すように、例えば、全体としては薄板形状であり、本体部141、突出部142、貫通孔143、及びネジ孔144を備える。
【0048】
本体部141は、中空部12に設けられる部分である。突出部142は、隙間13に設けられる部分であり、本体部141から四方に突出している部分である。貫通孔143は、本体部141の中央に設けられている孔である。ネジ孔144は、本体部141の双方に設けられている孔であり、スペーサ14を角材11に固定するためのネジが螺合する孔である。
【0049】
(構成-構造物-柱側取付金具)
図2及び図3の柱側取付金具15は、取付保持機構4(後述)を取り付けるためのものであり、例えば、金属製のものである。柱側取付金具15は、図5に示すように、例えば、所定間隔を隔てて複数の矩形の保持部分(取付保持機構4等を引っ掛けて保持するための部分)が設けられている。柱側取付金具15は、例えば、図5の柱側取付金具15を1個の単位として、図2(b)及び図3(b)に示すように、角材11の切り欠かれている部分に、角材11の長手方向に沿って複数個設けられている。
【0050】
(構成-構造物-梁部材)
図6は、梁部材の斜視図であり、図7は、梁部材の一部の拡大斜視図である。
【0051】
図6の梁部材2は、対象物であり、具体的には、柱部材1に対して直交する方向に沿って設けられる木製の水平部材である。梁部材2は、図6及び図7に示すように、例えば、所定位置に設けられている複数の縦貫通孔21(図6)、及び、梁部材2の両端各々に設けられている3個の横貫通孔22(図7)、端部溝23、長手溝24を備える。
【0052】
(構成-構造物-梁部材-縦貫通孔)
図6の縦貫通孔21は、構造物900を構成する要素(例えば、補強用及び物が引っ掛けられるハンガーとして機能するロッド201A(図1)等)を取り付けるための孔であり、例えば、梁部材2を縦方向(図1のZ軸方向)に貫通している孔である。
【0053】
(構成-構造物-梁部材-横貫通孔、端部溝、長手溝)
図7の横貫通孔22、端部溝23、及び長手溝24は、梁部材2の端部に梁用取付機構3(後述)を取り付けるための要素であり、例えば、梁部材2の両端に設けられている。
【0054】
横貫通孔22は、梁部材2を横方向(縦方向と直交する方向)に貫通している孔であり、例えば、縦方向に沿って3個設けられている。
【0055】
端部溝23は、梁部材2の端部に設けられている溝であり、例えば、縦方向において梁部材2の上面から下面まで連続している。
【0056】
長手溝24は、梁部材2の端部に設けられている溝であり、例えば、梁部材2の長手方向に沿っている溝であり、また、端部溝23に連続している。
【0057】
(構成-構造物-梁用取付機構)
図8は、梁部材に取り付けられた状態の梁用取付機構の斜視図であり、また、図9及び図10は、梁用取付機構の分解斜視図であり、また、図11は、梁用取付部品の側面図であり、また、図12は、梁用取付部品の図であり、また、図13は、梁用ボルトの平面図である。
【0058】
なお、図9及び図10においては、相互に異なる方向から見た斜視図が図示されている。また、図12(a)は、梁用取付部品31の平面図であり、図12(b)は、図11の梁用取付部品31のA-A矢視断面図である。
【0059】
図8の梁用取付機構3は、柱部材1に対して梁部材2を取り付けるための取付機構であり、梁部材2の両端に設けられている。梁用取付機構3は、図9及び図10に示すように、例えば、梁用取付部品31、受部品32、梁用ピン33、及び梁用ボルト34を備える。
【0060】
(構成-構造物-梁用取付機構-梁用取付部品)
図9図12の梁用取付部品31は、梁部材2の端部溝23(図7)に挿入されて固定され、梁部材2の端部から一部が突出する金属製の部品である。梁用取付部品31は、図11及び図12に示すように、例えば、第1部分311、及び第2部分312を備える。
【0061】
(構成-構造物-梁用取付機構-梁用取付部品-第1部分)
第1部分311は、梁部材2の端部側から梁部材2の長手方向に沿って延在している梁用取付機構側第1部分であり、例えば、2個の切欠部311A、及び1個の貫通孔311Bを備える。
【0062】
図11の切欠部311Aは、梁用ピン33が設けられる部分であり、第1部分311の第2部分312とは反対側の端部側に設けられており、第2部分312側に向かって切り欠かれている部分である。
【0063】
図11の貫通孔311Bは、第1部分311の第2部分312とは反対側の端部側に設けられている円形の貫通孔である。この貫通孔311Bの内部には、図11及び図12に示すように、傾斜部311Cが設けられている。
【0064】
傾斜部311Cは、第2部分312と梁部材2の端部との間の距離を調整する調整部である。傾斜部311Cは、図12(b)に示すように、第1部分311の長手方向(図面左右方向)と直交する方向(図面上下方向)において、第1部分311の中央に向かうにつれて貫通孔311Bの内径が小径となるように傾斜している部分である。この傾斜部311Cの傾斜角度は任意であり、例えば、梁用ボルト34の傾斜部343(図13)の傾斜角度に対応する任意の角度を採用してもよい。
【0065】
(構成-構造物-梁用取付機構-梁用取付部品-第2部分)
第2部分312は、第1部分311の先端に設けられている梁用取付機構側第2部分であって、第1部分311よりも幅広となっている梁用取付機構側第2部分である。なお、「第1部分311よりも幅広となっている」とは、図12に示すように、第1部分311の長手方向(図面左右方向)と直交する方向(図面上下軸方向)において、第2部分312の幅の方が、第1部分311の幅よりも広くなっていることを示すものと解釈してもよい。
【0066】
第2部分312は、例えば、柱部材1に対して梁部材2を取り付ける場合に、柱部材1の中空部12に設けられて、スペーサ14によって支持される部分である。
【0067】
(構成-構造物-梁用取付機構-受部品)
図9及び図10の受部品32は、梁用取付部品31を梁部材2に固定するための金属製の部品である。受部品32は、梁部材2の端部溝23(図7)に挿入された状態で、梁用取付部品31の端部を両側から挟むように、例えば、平面視でコ字形状となっている。受部品32は、例えば、3個の貫通孔321(図9)、及びナット部322(図10)を備える。
【0068】
貫通孔321は、コ字形状を形成している受部品32の相互に対向している2個の矩形の平板を連続して貫通して孔である。
【0069】
ナット部322は、梁用ボルト34のネジ部341(図13)と螺合するものであり、図9及び図10に示すように、受部品32の一方の外面に設けられて固定されており、また、3個の貫通孔321の内の真ん中の貫通孔321に対向する位置に設けられている。
【0070】
(構成-構造物-梁用取付機構-梁用ピン)
図9及び図10の梁用ピン33は、梁用取付部品31及び受部品32を梁部材2に固定するための金属製の部品である。梁用ピン33は、梁部材2の横貫通孔22(図7)、受部品32の貫通孔321(図9)、及び梁用取付部品31の切欠部311A(図11)に挿通されるピンである。
【0071】
(構成-構造物-梁用取付機構-梁用ボルト)
図9及び図10の梁用ボルト34は、梁用取付部品31を固定するための金属製の部品である。梁用ボルト34は、梁部材2の横貫通孔22(図7)、受部品32の貫通孔321(図9)、及び梁用取付部品31の貫通孔311Bに挿通されて、受部品32のナット部322(図10)と螺合するボルトである。
【0072】
梁用ボルト34は、図13に示すように、例えば、ネジ部341、第1胴部342、傾斜部343、第2胴部344、及びヘッド部345を備える。なお、これらの各部の平面視の外形(つまり、図13において図面上側から図面下側に向かって見た場合の外形)は、円形となっている。
【0073】
ネジ部341は、受部品32のナット部322(図10)と螺合する部分であり、所定ピッチのネジ山が設けられている部分である。
【0074】
第1胴部342は、ネジ部341から連続している部分であり、ネジ部341と同径となっている部分である。
【0075】
傾斜部343は、第2部分312と梁部材2の端部との間の距離を調整する調整部である。傾斜部343は、図13に示すように、梁用ボルト34の長手方向(図面上下方向)において、先端側(ネジ部341側)に向かうにつれて小径となるように傾斜している部分である。
【0076】
第2胴部344は、傾斜部343から連続している部分であり、第1胴部342よりも大径となっている部分である。
【0077】
ヘッド部345は、ユーザによって回転力が付与される部分であり、第2胴部344よりも大径となっている部分である。
【0078】
(構成-構造物-取付保持機構)
図14は、柱部材に取り付けられた状態の取付保持機構の斜視図であり、また、図15は、取付保持機構の斜視図であり、また、図16は、取付保持機構の平面図であり、また、図17は、取付保持機構の側面図である。
【0079】
なお、図14において、(b)及び(c)は、柱部材1の一部の要素の図示が省略されて内部が見える状態となっており、また、相互に別な方向から見た状態が図示されている。
【0080】
図14の取付保持機構4は、柱部材1に対してユニット6(図1)を取り付けるための取付機構であり、具体的には、ユニット6の+X軸方向の端部及び-X軸方向の端部に設けられている第1取付機構である。取付保持機構4は、例えば、金属製の薄板から形成される部品である。取付保持機構4は、図15図17に示すように、例えば、第1部分41、第2部分42、第3部分43、及び第4部分44を備える。
【0081】
(構成-構造物-取付保持機構-第1部分)
第1部分41は、柱部材1の中空部12において角材11側に支持される第1取付機構側第1部分であり、例えば、柱側取付金具15の矩形の保持部分に引っ掛けられて保持されることにより支持される部分である。第1部分41は、図16に示すように、例えば、平面視において、矩形形状となっている部分であり、また、図3(b)の隙間13の幅d1よりも広い幅d2を有する部分である。
【0082】
(構成-構造物-取付保持機構-第2部分)
第2部分42は、柱部材1の外側に設けられる第1取付機構側第2部分であって、ユニット6が取り付けられる第1取付機構側第2部分である。第2部分42は、図17に示すように、第1部分41と平行になっている部分であり、また、図16に示すように、平面視において、例えば、矩形形状の部分である。第2部分42の幅(図16の図面左右方向の幅)は、幅d2よりも広くなっている。
【0083】
(構成-構造物-取付保持機構-第3部分)
第3部分43は、第1部分41と第2部分42とを接続する第1取付機構側第3部分である。第3部分43は、第1部分41及び第2部分42が相互に異なる平面上に配置されるように、第1部分41と第2部分42に対して所定角度で傾斜している部分である。第3部分43は、第1部分41を基準にして第1方向側(第2部分42が設けられている平面に向かう方向であり、図17の図面上方向)に向かって傾斜している。第3部分43の幅(図16の図面左右方向の幅)は、幅d2よりも狭くなっており、また、図3(b)の隙間13の幅d1より僅かに狭くなっている。
【0084】
(構成-構造物-取付保持機構-第4部分)
第4部分44は、第2部分42から連続する第1取付機構側第4部分であって、柱部材1の隙間13に挿入されて設けられる第1取付機構側第4部分である。第4部分44は、第2部分42に対して傾斜している部分である。第4部分44は、第2部分42を基準にして第2方向側(前述の第1方向とは反対方向であって、第1部分41が設けられている平面に向かう方向であり、図17の図面下方向)に向かって、第2部分42から離れるように傾斜して延在している。第4部分44の幅(図16の図面左右方向の幅)は、幅d2よりも狭くなっており、また、図3(b)の隙間13の幅d1より僅かに狭くなっている。
【0085】
(構成-構造物-脚部材)
図1の脚部材5は、柱部材1の底面に設けられる部材である。脚部材5の構成は任意であるが、例えば、柱部材1の下部から挿入可能な形状となっており、円形の底を有している。
【0086】
(構成-構造物-ユニット)
図1のユニット6は、対象物であり、具体的は取付枠である。ユニット6の構成は任意であるが、例えば、矩形形状の枠であり、開口部6Aを利用して、棚板、かご、又はプランター等の任意の物を設置可能となっている。
【0087】
(柱部材の組み立て方法)
次に、柱部材1の組み立て方法について説明する。
【0088】
まず、図2(b)に示すように、4本の角材11各々に対して、任意の手法(例えば、ネジを用いる手法等)で、柱側取付金具15を取り付けて固定し、スペーサ14を4本の角材11の間に設ける。
【0089】
次に、各角材11の所定位置に設けられた貫通したネジ孔、及びスペーサ14のネジ孔144(図4)に対して、角材11の外側から固定用のボルト(つまり、ネジ)を挿入して螺合させることにより、各角材11を相互に固定する。これにて、柱部材1の組み立てが完了する。
【0090】
(梁用取付機構の梁部材への取付方法)
次に、梁用取付機構3の梁部材2への取付方法について説明する。
【0091】
まず、図9及び図10の受部品32を、梁部材2の端部溝23(図7)の内部に設ける。具体的には、梁部材2の3個の横貫通孔22(図7)と、受部品32の3個の貫通孔321とが相互に対向するように設ける。なお、受部品32には、外側に向かって突出しているナット部322(図10)が設けられているが、当該ナット部322が梁部材2の長手溝24(図7)内を移動するように、受部品32を、梁部材2の端部から当該梁部材2の長手方向に沿って端部溝23の奥に移動させて設ける。
【0092】
次に、図9及び図10の2個の梁用ピン33を、梁部材2の3個の横貫通孔22の内の、上下の2個の横貫通孔22に挿入することにより、受部品32を梁部材2の端部に取り付ける。なお、この場合、梁用ピン33は、梁部材2の横貫通孔22、及び受部品32の貫通孔321に連続的に挿入されることになり、受部品32は梁部材2の端部に固定されることになる。
【0093】
次に、図9及び図10の梁用取付部品31を、梁部材2の端部溝23(図7)の内部に設ける。具体的には、梁用取付部品31を、梁部材2の端部から当該梁部材2の長手方向に沿って端部溝23の奥に移動させて設ける。この場合、梁用取付部品31の2個の切欠部311Aに前述の梁用ピン33が嵌り、且つ、梁用取付部品31の貫通孔311Bが受部品32の真ん中の貫通孔321と対向するように設ける。
【0094】
次に、図9及び図10の梁用ボルト34を、梁部材2の3個の横貫通孔22の内の、真ん中の横貫通孔22に挿入することにより、梁用取付部品31を梁部材2の端部に取り付ける。具体的には、受部品32のナット部322が設けられている側とは反対側の面から、梁用ボルト34を挿入して、ナット部322と螺合させることにより取り付ける。なお、この場合、梁用ボルト34は、梁部材2の横貫通孔22、受部品32の貫通孔321(コ字形状の相互に対向する2個の平板の内の一方の平板に設けられている貫通孔321)、梁用取付部品31の貫通孔311B、及び受部品32の貫通孔321(コ字形状の相互に対向する2個の平板の内の他方の平板に設けられている貫通孔321)に挿通されて、ナット部322と螺合することになる。これにて、梁用取付機構3の梁部材2への取付が完了する。
【0095】
(梁部材の柱部材への取付方法)
次に、梁部材2の柱部材1への取付方法について説明する。図18は、柱部材及び梁部材を示す斜視図であり、図19は、柱部材及び梁部材を示す正面図であり、図20及び図21は、梁用取付部品の第2部分と梁部材の端部との間の距離の調整を説明するための断面図である。なお、図20及び図21は、図19のB-B矢視断面の断面図であり、各図の(b)は(a)の一部の拡大図である。
【0096】
ここでは、梁部材2の両端に梁用取付機構3が取り付けられていることを前提として説明する。
【0097】
まず、図8の梁用ボルト34のヘッド部345を所定量回転さることにより、梁用ボルト34を僅かに梁部材2の外側(図20の-X方向)に移動させ、図20(a)に示すように、梁用ボルト34の傾斜部343と、梁用取付部品31の貫通孔311Bの傾斜部311Cとの間に隙間を設ける。
【0098】
このように操作することにより、傾斜部343及び傾斜部311Cの相互間の隙間の幅に対応する距離分だけ、梁用取付部品31(つまり、第2部分312)を、梁部材2の長手方向(図20のY軸方向)に沿って移動させることが可能となる。すなわち、図20の梁用取付部品31の第2部分312における梁部材2側の面と、梁部材2の端部との間の距離L(図20(b))を、前述の隙間に対応する距離分だけ調整することが可能となる。
【0099】
次に、梁用取付部品31を梁部材2の端部から離れる方向(図20の-Y方向)に引っ張って、距離L(図20(b))を広げる。
【0100】
次に、梁用取付部品31の第2部分312を柱部材1の中空部12に設ける。具体的には、梁部材2を持ち上げて、当該梁部材2の端部に設けられている梁用取付部品の第2部分312を柱部材1の真上に配置し、この後、柱部材1の長手方向(図1のZ軸方向)に沿って、梁部材2を下ろす(つまり、下側へ移動させる)ことにより、図18又は図20に示すように、第2部分312を中空部12に設ける。
【0101】
なお、この場合、梁用取付部品31の第1部分311の一部は柱部材1の隙間13に設けられることになり、また、第2部分312は、柱部材1の最上段のスペーサ14に載置され、当該スペーサ14によって支持されることになる。
【0102】
また、この場合、前述したように、距離Lが広げられているので、角材11における隙間13付近の一部の幅d3(図3(b))よりも距離Lが長くなっているので、図20に示すように、梁用取付部品31の第1部分311が隙間13に挿入された状態で、第2部分312が中空部12に設けられることになる。
【0103】
次に、図18の梁用ボルト34のヘッド部345を所定量回転さることにより、梁用ボルト34を僅かに梁部材2の内側(図21の+X方向)に移動させ、図21(a)に示すように、梁用ボルト34の傾斜部343と、梁用取付部品31の貫通孔311Bの傾斜部311Cとを相互に当接させる(つまり、当てて接触させる)。
【0104】
この操作を行うことにより、前述した傾斜部343及び傾斜部311Cの相互間の隙間は、梁用ボルト34が移動するに従って、徐々に小さくなる。ここでは、前述したように、梁用取付部品31を梁部材2の端部から離れる方向に引っ張って、距離Lが広げれた状態になっていたので、梁用ボルト34を内側(図21の+X方向)に移動させる場合に、各傾斜部が当接して、梁用取付部品31が、梁部材2の端部に近づく方向(図21の+Y方向)に移動し、距離Lが狭くなる。そして、梁部材2の端部と梁用取付部品31の第2部分312との間に、角材11が挟まれることになり、梁部材2が柱部材1に取り付けられて固定されることになる。これにて、梁部材2の柱部材1への取付を完了する。
【0105】
(ユニットの柱部材への取付方法)
次に、ユニット6(図1)の柱部材1への取付方法について説明する。図22及び図23は、ユニットの柱部材への取付方法を説明するための斜視図である。
【0106】
まず、図15図17の取付保持機構4の第1部分41を、柱部材1の中空部12に設ける。具体的には、まず、図22(a)に示すように、第1部分41が隙間13が延在する方向(図1のZ軸方向)と平行になるように、取付保持機構4を例えば水平方向に対して90度傾ける。次に、傾けられた状態の取付保持機構4を、図22(a)の矢印が示すように、柱部材1に直交する方向に柱部材1側へ移動させて、図22(b)に示すように、隙間13を介して挿入することにより、第1部分41を中空部12に設ける。次に、図22(c)及び(d)の矢印が示すように、第1部分41が水平方向と平行になるように、前述の傾けられた角度に対応する90度分回動させて位置調整を行う。次に、図14(b)及び(c)に示すように、第1部分41が鉛直方向に平行になり、且つ、柱側取付金具15の保持部分に引っ掛かるように、図22(d)及び図23(a)の矢印が示すように、更に回動させて位置調整を行う。
【0107】
そして、この場合、取付保持機構4の第1部分41は、図14(b)及び(c)に示すように、柱側取付金具15の保持部分に引っ掛けられて保持され、また、取付保持機構4の第4部分44は、図23(b)に示すように、隙間13に挿入されることになるので、取付保持機構4は柱部材1に取り付けられて固定されることになる。
【0108】
次に、ユニット6を取付保持機構4に固定することにより、柱部材1に対してユニット6を取り付ける。ここでの具体的な取付手法は任意であり、例えば、前述の手法を用いて隣接する2本の柱部材1に対して、取付保持機構4を設け、この後、図23(c)に示すように、ユニット側取付部品61(ユニット6を取付保持機構4に取り付けるための部品)を2本の柱部材1各々の取付保持機構4に取り付けて、当該ユニット側取付部品61に対してユニット6の両側を係合させて固定することにより、ユニット6を取り付ける(図23(d))。なお、ユニット側取付部品61は、取付保持機構4の第2部分42(図15)に引っ掛けられ、また、立上部分421に左右から挟まれることになるので、確実に取り付けることが可能となる。これにて、ユニット6の柱部材1への取付が完了する。
【0109】
(構造物の組み立て方法)
次に、図1の構造物900の組み立て方法について説明する。
【0110】
まず、4本の柱部材1に対して脚部材5を取り付けて、当該柱部材1を四方に配置する。次に、前述の「梁部材の柱部材への取付方法」を実行することにより、各柱部材1に対して4本の梁部材2を取り付ける。次に、ロッド201Aを取り付ける。次に、前述の「ユニットの柱部材への取付方法」を実行することにより、2本の柱部材1の間にユニット6を取り付ける。これにて、構造物900の組み立てが完了する。
【0111】
(実施の形態の効果)
このように本実施の形態によれば、柱部材1に対して対象物(梁部材2、ユニット6)を取り付けるための取付機構(梁用取付機構3、取付保持機構4)の少なくとも一部が柱部材1の中空部12に設けられるので、例えば、柱部材1に対して対象物を容易且つ確実に取り付けることが可能となる。
【0112】
また、梁用取付機構3の梁用取付部品31における第2部分312が柱部材1の中空部12のスペーサ14に支持されるので、例えば、柱部材1に対して梁部材2を容易且つ確実に取り付けることが可能となる。
【0113】
また、梁用取付部品31の第2部分312における梁部材2側の面と、梁部材2の端部との間の距離Lを調整することにより、例えば、第2部分312と梁部材2の端部とを用いて柱部材1の一部を挟むことができるので、梁部材2が柱部材1から外れるのを防止することが可能となる。
【0114】
また、取付保持機構4の第1部分41、第2部分42、及び第3部分43を備えることにより、例えば、取付保持機構4の一部(第1部分41)を柱部材1の中空部12に設けて、他の一部(第2部分42)を柱部材1の外部に設けることができるので、柱部材1に対してユニット6を容易且つ確実に取り付けることが可能となる。
【0115】
また、柱部材1の隙間13に設けられる取付保持機構4の第4部分44を備えることにより、例えば、取付保持機構4を柱部材1に位置決めして外れることを防止できるので、柱部材1に対してユニット6を容易且つ確実に取り付けることが可能となる。
【0116】
また、柱部材1の上側から梁用取付機構3を柱部材1の長手方向に沿って柱部材1側へ移動させて、梁用取付機構3を隙間13に設けることにより、梁用取付機構3の少なくとも一部(梁用取付部品31の第2部分312)を中空部12に設けることによって、例えば、柱部材1に対して梁部材2を容易且つ確実に取り付けることが可能となる。
【0117】
また、所定角度(実施の形態では例えば90度)だけ傾けた状態の取付保持機構4を柱部材1に直交する方向に沿って柱部材1側へ移動させて、取付保持機構4の少なくとも一部(第1部分41)を隙間13を介して中空部12に設け、この後、取付保持機構4を所定角度に対応する角度分(実施の形態では例えば90度分)回動させることにより、例えば、柱部材1に対してユニット6を容易且つ確実に取り付けることが可能となる。
【0118】
〔実施の形態に対する変形例〕
以上、本発明に係る実施の形態について説明したが、本発明の具体的な構成及び手段は、特許請求の範囲に記載した各発明の技術的思想の範囲内において、任意に改変及び改良することができる。以下、このような変形例について説明する。
【0119】
(解決しようとする課題や発明の効果について)
まず、発明が解決しようとする課題や発明の効果は、上述の内容に限定されるものではなく、発明の実施環境や構成の詳細に応じて異なる可能性があり、上述した課題の一部のみを解決したり、上述した効果の一部のみを奏したりすることがある。
【0120】
(材質について)
また、上記実施の形態で説明した材質を任意に変更してもよく、例えば、木製のものを金属製又は樹脂製に変更したり、また、金属製のものを木製又は樹脂製に変更したりしてもよい。
【0121】
(各要素の個数について)
また、各要素の個数を任意に変更してもよい。例えば、1個の構造物に含まれる梁部材、柱部材、及びユニットの個数を任意に変更してもよい。また、1個の柱部材に含まれる角材の個数を任意に変更してもよく、すなわち、3個の角材又は5個以上の角材を相互に隙間を隔てて設けることにより、1個の柱部材を構成してもよい。なお、この場合、当該柱部材における図3の中空部12に対応する中空部が、3個の角材又は5個以上の角材によって取り囲まれる部分に形成されることになる。
【0122】
(スペーサの形状について)
また、上記実施の形態の図4のスペーサ14の形状を任意に変更してもよい。例えば、貫通孔143を省略してもよいし、あるいは、突出部142の全部又は一部を省略してもよい。
【0123】
(梁用取付部品の第2部分の形状について)
また、上記実施の形態の図11及び図12の梁用取付部品31の第2部分312の形状を任意に変更してもよい。例えば、平面視で三角形形状、Y字形状、又は円形状等の任意の形状となるように構成してもよい。なお、平面視で三角形形状となるように構成する場合、第2部分312については、平面視において、第1部分311の先端(図12の右側の端部)を頂点とし、第1部分311が延在する方向(図12の図面左右方向)に沿って、第1部分311から離れるにつれて相互間の距離が離れる2辺と、各2辺の前述の頂点側とは反対側の端同士を結ぶ1辺とを有する三角形形状となるように構成してもよい。
【0124】
(取付保持機構の保持について)
また、上記実施の形態では、柱側取付金具15(図14(c))に引っ掛けて、取付保持機構4を保持する場合について説明したが、これに限らない。例えば、柱側取付金具15とは異なる形状の他の金具を中空部12に配置し、当該他の金具を用いて取付保持機構4を保持するように構成してもよい。あるいは、柱側取付金具15を省略し、柱部材1の内側に溝を形成し、当該溝を用いて取付保持機構4を保持するように構成してもよい。
【0125】
(取付保持機構の形状について)
また、上記実施の形態の図15の取付保持機構4の形状を変更してもよい。例えば、立上部分421を省略してもよいし、あるいは、第4部分44を省略してもよい(他の実施の形態の同様な構成要素についても同様とする)。
【0126】
(突っ張り棒について)
また、構造物900を室内で利用する場合、天井に対して突っ張るための突っ張り棒を設けてもよい。図24は、構造物を示す斜視図である。例えば、図24に示すように、柱部材1に対して突っ張り棒901Aを取り付けてもよい。突っ張り棒901Aの取付手法は任意であるが、例えば、図4のスペーサ14の貫通孔143に挿入される突起を突っ張り棒901Aの下端部に設けて、当該突起を貫通孔143に挿入して取り付けるように構成してもよい。このように突っ張り棒を設けることにより、地震発生時の構造物901の転倒を防止することが可能となる。
【0127】
(他の実施の形態)
次に、他の実施の形態について説明する。他の実施の形態は、第1取付機構及び第2取付機構を用いて柱部材に対して梁部材及びユニットを取り付ける形態である。なお、この他の実施の形態では、特記する場合を除いて、上記実施の形態と同様であることとし、上記実施の形態と異なる事項について主に説明する。また、上記実施の形態で説明した構成と同様な構成には、同一の符号を付して説明する。また、上記実施の形態で説明した各図も適宜参照しつつ説明する。
【0128】
(他の実施の形態-構成)
まず、構造物の構成について説明する。図25は、構造物を示す斜視図である。
【0129】
(他の実施の形態-構成-構造物)
図25の構造物902は、例えば、室内に建てられて用いられる物であり、一例としては、2本の柱部材1A、1本の梁部材2A、複数の取付保持機構4A、4B(図25では不図示)、複数の取付支持機構7、8、及びユニット600を備える。
【0130】
(他の実施の形態-構成-構造物-柱部材)
図26は、構造物の一部の拡大図であり、図27は、柱部材の平面図である。なお、図26においては、柱部材1Aの一部の構成の図示が省略されている。図25図27の柱部材1Aは、図2の柱部材1において図26及び図27の柱側取付片15Aを追加したものである。なお、図26では説明の便宜上不図示となっているが、スペーサ14の下部には、図2(b)の柱側取付金具15が設けられている。なお、本実施の形態の他の図においても、柱側取付金具15は不図示となっている。
【0131】
図26及び図27の柱側取付片15Aは、取付保持機構4A(後述)を取り付けるためのものであり、例えば、金属製のものである。取付保持機構4Aは、図27に示すように例えば、角材11の切り欠かれている部分に設けられている。
【0132】
(他の実施の形態-構成-構造物-梁部材)
図28は、梁部材等を示す分解斜視図である。なお、図28(a)は、下側(-Z方向)から見た状態が図示されており、また、図28(b)は、上側(+Z方向)から見た情愛が図示されている。
【0133】
図25の梁部材2Aは、対象物であり、具体的には、柱部材1Aに対して直交する方向に沿って設けられる木製の水平部材である。梁部材2Aの両端分は相互に同様に構成されているので、一方の端部のみに着目して説明する。梁部材2Aは、図28に示すように、例えば、縦貫通孔21A、凹部22A、及び切欠部23Aを備える。
【0134】
図28の縦貫通孔21Aは、ボルト201及びナット部202を取り付けるための孔であり、例えば、梁部材2Aを縦方向(図25のZ軸方向)に貫通している孔である。
【0135】
ボルト201及びナット部202は、梁部材2Aに対して取付支持機構7を取り付けるための取付手段であり、例えば、縦貫通孔21Aを介して相互に螺合される。
【0136】
図28(b)の凹部22Aは、受部203が嵌められて設けられる部分である。
【0137】
受部203は、柱部材1Aに取り付けられた状態の取付保持機構4Aに引っ掛けられる部分であり、例えば、所定間隔を隔てて2個設けられるものであり、金属製のものである。
【0138】
図28の切欠部23Aは、凹部22Aの上部側及び下部側の縁の中心付近を切り欠いて形成された部分である。図28(b)の図面上側の切欠部23Aは、図26に示すように例えば、取付保持機構4Aの一部(詳細には第3部分43Aにおける第2部分42A側の一部)が設けられる部分である。
【0139】
(他の実施の形態-構成-構造物-梁部材側の取付保持機構)
図29は、柱部材に取り付けられた状態の取付保持機構の斜視図であり、また、図30は、取付保持機構の斜視図であり、また、図31は、取付保持機構の平面図であり、また、図32は、取付保持機構の側面図である。
【0140】
なお、図29において、(b)は、柱部材1Aの一部の要素の図示が省略されて内部が見える状態となっている(後述の図33(b)、図35(b)も同様)。
【0141】
図29の取付保持機構4Aは、柱部材1Aに対して梁部材2Aを取り付けるための取付機構であり、具体的には、梁部材2Aの+X軸方向の端部及び-X軸方向の端部に設けられている第1取付機構である。取付保持機構4Aは、例えば、金属製の薄板から形成される部品である。取付保持機構4Aは、図15の立上部分421が設けられていない点を除いて、基本的には上記実施の形態で説明した取付保持機構4の構成と同様である。取付保持機構4Aは、図30図32に示すように、例えば、第1部分41A、第2部分42A、第3部分43A、及び第4部分44Aを備える。
【0142】
(他の実施の形態-構成-構造物-取付保持機構-第1部分)
第1部分41Aは、柱部材1Aの中空部12において角材11側に支持される第1取付機構側第1部分であり、例えば、柱側取付片15Aに引っ掛けられて保持されることにより支持される部分である。第1部分41Aは、図31に示すように、例えば、平面視において、矩形形状となっている部分であり、また、図3(b)の隙間13の幅d1よりも広い幅d4を有する部分である。
【0143】
(構成-構造物-取付保持機構-第2部分)
第2部分42Aは、柱部材1Aの外側に設けられる第1取付機構側第2部分であって、梁部材2Aが取り付けられる第1取付機構側第2部分である。第2部分42Aは、図32に示すように、第1部分41Aと平行になっている部分であり、また、図31に示すように、平面視において、例えば、矩形形状の部分である。第2部分42Aの幅(図31の図面左右方向の幅)は、幅d4よりも広くなっている。
【0144】
(構成-構造物-取付保持機構-第3部分)
第3部分43Aは、第1部分41Aと第2部分42Aとを接続する第1取付機構側第3部分である。第3部分43Aは、第1部分41A及び第2部分42Aが相互に異なる平面上に配置されるように、第1部分41Aと第2部分42Aに対して所定角度で傾斜している部分である。第3部分43Aは、第1部分41Aを基準にして第1方向側(第2部分42Aが設けられている平面に向かう方向であり、図32の図面上方向)に向かって傾斜している。第3部分43Aの幅(図31の図面左右方向の幅)は、幅d4よりも狭くなっており、また、図3(b)の隙間13の幅d1より僅かに狭くなっている。
【0145】
(構成-構造物-取付保持機構-第4部分)
第4部分44Aは、第2部分42Aから連続する第1取付機構側第4部分であって、柱部材1Aの隙間13に挿入されて設けられる第1取付機構側第4部分である。第4部分44Aは、第2部分42Aに対して傾斜している部分である。第4部分44Aは、第2部分42Aを基準にして第2方向側(前述の第1方向とは反対方向であって、第1部分41Aが設けられている平面に向かう方向であり、図32の図面下方向)に向かって、第2部分42Aから離れるように傾斜して延在している。第4部分44Aの幅(図31の図面左右方向の幅)は、幅d4よりも狭くなっており、また、図3(b)の隙間13の幅d1より僅かに狭くなっている。
【0146】
(他の実施の形態-構成-構造物-梁部材側の取付支持機構)
図33は、柱部材に取り付けられた状態の取付支持機構の斜視図であり、また、図34は、取付支持機構の図である。なお、図34において、(a)は斜視図であり、(b)は側面図であり、(c)は正面図である。
【0147】
図33の取付支持機構7は、柱部材1Aに対して梁部材2Aを取り付けるための取付機構であり、具体的には、梁部材2Aの下部(-Z方向)に設けられている第2取付機構である。取付支持機構7は、例えば、金属製の薄板から形成される部品である。取付支持機構7は、図34に示すように、例えば、第1部分71、第2部分72、及び第3部分73を備える。
【0148】
(他の実施の形態-構成-構造物-梁部材側の取付支持機構-第1部分)
第1部分71は、取付保持機構4Aの第1部分41Aよりも下側で、中空部12におい角材11側に支持される第2取付機構側第1部分であり、例えば、図2(b)の柱側取付金具15の矩形の保持部分に引っ掛けられて保持されることにより支持される部分である。第1部分71は、図34(c)に示すように、例えば、正面視において、矩形形状となっている部分であり、また、図3(b)の隙間13の幅d1よりも広い幅d5を有する部分である。
【0149】
(他の実施の形態-構成-構造物-梁部材側の取付支持機構-第2部分)
第2部分72は、第1部分71から梁部材2A側へ延在している第2取付機構側第2部分であって、梁部材2Aを支持する第2取付機構側第2部分である。第2部分72は、第1部分71と第2部分72に対して所定角度で傾斜している部分である。第2部分72の幅(図34(c)の図面左右方向の幅)は、幅d5よりも狭くなっており、また、図3(b)の隙間13の幅d1より僅かに狭くなっている。
【0150】
(他の実施の形態-構成-構造物-梁部材側の取付支持機構-第3部分)
第3部分73は、梁部材2Aの下面に固定される部分である。第3部分73は、図34(b)に示すように、第1部分71に対して直角になるように設けられており、また、図34(a)に示すように、図28のボルト201が挿通されるネジ孔731が設けられている。
【0151】
(他の実施の形態-構成-構造物-ユニット側の取付保持機構)
【0152】
図25の取付保持機構4Bは、柱部材1Aに対してユニット600を取り付けるための取付機構であり、具体的には、ユニット600の+X軸方向の端部及び-X軸方向の端部に設けられている第1取付機構である。この取付保持機構4Bは、上記実施の形態で説明した図14図17の取付保持機構4と同様にして構成されていることとする。この取付保持機構4Bの詳細構成は取付保持機構4の詳細構成と同様であり、当該取付保持機構4Bの詳細構成を説明する場合、図14図17の取付保持機構4に付されている、対応する詳細構成の符号を用いて説明する。
【0153】
なお、取付保持機構4Bの第1部分41、第2部分42、第3部分43、及び第4部分44が、「第1取付機構側第1部分」、「第1取付機構側第2部分」、「第1取付機構側第3部分」、及び「第1取付機構側第4部分」に対応するものと解釈してもよい。
【0154】
(他の実施の形態-構成-構造物-ユニット側の取付支持機構)
図35は、柱部材に取り付けられた状態の取付支持機構の斜視図であり、また、図36は、取付支持機構の斜視図である。
【0155】
図35の取付支持機構8は、柱部材1Aに対してユニット600を取り付けるための取付機構であり、具体的には、ユニット600の下部(-Z方向)に設けられている第2取付機構である。取付支持機構8は、例えば、金属製の薄板から形成される部品である。取付支持機構8は、図36に示すように、例えば、第1部分81、及び第2部分82を備える。
【0156】
(他の実施の形態-構成-構造物-ユニット側の取付支持機構-第1部分)
第1部分81は、取付保持機構4Bの第1部分41よりも下側で、中空部12におい角材11側に支持される第2取付機構側第1部分であり、例えば、図2(b)の柱側取付金具15の矩形の保持部分に引っ掛けられて保持されることにより支持される部分である。第1部分81は、図36に示すように、実施の形態で説明した図14図17の取付保持機構4と同様にして構成されている部分であることとする。つまり、この第1部分81の詳細構成は取付保持機構4の詳細構成と同様である。
【0157】
(他の実施の形態-構成-構造物-ユニット側の取付支持機構-第2部分)
第2部分82は、第1部分81からユニット600側へ延在している第2取付機構側第2部分であって、ユニット600を支持する第2取付機構側第2部分である。第2部分82は、長尺形状となっており、一方の端部が第1部分81に対して任意の手法(例えば、溶接又は固定具等を用いる手法等)で固定されており、他方の端部にユニット600に固定するためのネジが螺合するネジ孔821が設けられている。
【0158】
(他の実施の形態-構成-構造物-ユニット)
図25のユニット600は、対象物であり、具体的はテーブルの天板として機能するものである。
【0159】
(他の実施の形態-梁部材の柱部材への取付方法)
次に、梁部材2Aの柱部材1Aへの取付方法について説明する。図37図38は、柱部材等の斜視図である。
【0160】
ここでは、梁部材2Aの両端の凹部22A(図28)に受部203が取り付けられて固定されていることを前提として説明する。なお、受部203を凹部22Aに取り付ける手法は任意であるが、例えば、ネジを用いる手法、あるいは、接着剤を用いる手法等を採用してもよい。
【0161】
まず、取付保持機構4Aを柱部材1Aの中空部12に設ける。具体的には、図37(a)に示すように、柱部材1Aの上側から取付保持機構4Aを柱部材1Aの長手方向に沿って柱部材1A側へ下ろす(つまり、下側へ移動させる)ことにより、図37(b)に示すように、取付保持機構4Aを柱部材1Aに固定する。この場合、図26に示すように、第1部分41Aは柱側取付片15Aに引っ掛けられた状態で支持され、第3部分43A及び第4部分44Aは、隙間13(図37)に設けられることになる。
【0162】
次に、図26の梁部材2Aの受部203を、取付保持機構4Aの第2部分42Aに引っ掛けることにより、梁部材2Aを柱部材1Aに取り付ける。この場合、取付保持機構4Aの第2部分42Aに対して、受部203のコ字形状の部分が引っ掛けられて取り付けられことになる。また、取付保持機構4Aの一部(詳細には第3部分43Aにおける第2部分42A側の一部)が、梁部材2Aの切欠部23Aに設けられることになるので、当該一部は、梁部材2Aにおける切欠部23Aの両側の部分(図26における受部203の上側に図示されている部分)に挟まれて、左右方向(図26の柱部材1Aが延在する方向及び梁部材2Aが延在する方向に対して直交する方向であり、図25のY方向)への移動が規制されて位置決めされることになる。
【0163】
次に、図38(a)の取付支持機構7を柱部材1Aの中空部12に設ける。具体的には、実施の形態の「(ユニットの柱部材への取付方法)」(図22図23参照)で説明した取付手法と同様にして設ける。この場合、取付支持機構7の第1部分71は、図33(b)に示すように、柱部材1Aの中空部12に設けられて、不図示の柱側取付金具15の保持部分に引っ掛けられて保持されることになる。
【0164】
次に、取付支持機構7を梁部材2Aに取り付けて固定する。具体的には、図28のボルト201を、取付支持機構7のネジ孔731、及び梁部材2Aの縦貫通孔21に挿通してナット部202と螺合させることにより固定する。このようにして、図38(b)に示すように、梁部材2Aが柱部材1Aに取り付けられることになる。
【0165】
(他の実施の形態-ユニットの柱部材への取付方法)
次に、ユニット600(図25)の柱部材1Aへの取付方法について説明する。
【0166】
まず、実施の形態の「(ユニットの柱部材への取付方法)」(図22図23参照)で説明した場合と同様にして、取付保持機構4Bを柱部材1Aに設けた上で、ユニット600を当該取付保持機構4Bを介して柱部材1Aに設ける。
【0167】
次に、図36の取付支持機構8を柱部材1Aの中空部12に設ける。具体的には、実施の形態の「(ユニットの柱部材への取付方法)」(図22図23参照)で説明した取付手法と同様にして設ける。この場合、取付支持機構8の第1部分81の一部(図15の第1部分41に対応する部分)は、柱部材1Aの中空部12に設けられて、不図示の柱側取付金具15の保持部分に引っ掛けられて保持されることになる。また、この場合、取付支持機構8については、柱部材1Aにおける取付保持機構4Bが設けられている面(図25のユニット600と対向している側の面)の隣の面(図25の正面側の面(-Y方向))に設けられることになる。
【0168】
次に、図36の取付支持機構8をユニット600に取り付けて固定する。具体的には、取付支持機構8のネジ孔821に螺合されるネジをユニット600の一部とも螺合させることにより固定する。このようにして、図35に示すように、ユニット600が柱部材1Aに取り付けられることになる。
【0169】
(他の実施の形態-効果)
このような他の実施の形態によれば、柱部材1Aに対して対象物(梁部材2A、ユニット600)を取り付けるための取付機構(取付保持機構4A、4B、取付支持機構7、8)の少なくとも一部が柱部材1Aの中空部12に設けられるので、例えば、柱部材1Aに対して対象物を容易且つ確実に取り付けることが可能となる。
【0170】
また、第1取付機構側第1部分(取付保持機構4A、4Bの第1部分)、第1取付機構側第2部分(取付保持機構4A、4Bの第2部分)、及び第1取付機構側第3部分(取付保持機構4A、4Bの第3部分)を備えることにより、例えば、第1取付機構(取付保持機構4A、4B)の一部を柱部材1Aの中空部12に設けて、他の一部を柱部材1Aの外部に設けることができるので、柱部材1Aに対して対象物を容易且つ確実に取り付けることが可能となる。
【0171】
また、柱部材1Aの隙間13に設けられる第1取付機構側第4部分(取付保持機構4A、4Bの第4部分)を備えることにより、例えば、第1取付機構(取付保持機構4A、4B)側を柱部材1Aに位置決めして外れることを防止できるので、柱部材1Aに対して対象物を容易且つ確実に取り付けることが可能となる。
【0172】
また、対象物の下部に設けられている第2取付機構(取付支持機構7、8)を備えることにより、例えば、第2取付機構を用いて対象物を支持することができるので、柱部材1Aに対して対象物を確実に取り付けることが可能となる。
【0173】
また、柱部材1Aに対して対象物を取り付けるための取付機構(取付保持機構4A、4B、取付支持機構7、8)の少なくとも一部が柱部材1Aの中空部12に設けられるので、例えば、柱部材1Aに対して対象物を容易且つ確実に取り付けることが可能となる。
【0174】
また、柱部材1Aの上側から取付機構(取付保持機構4A)を柱部材1Aの長手方向に沿って柱部材1A側へ移動させて、取付機構を隙間13に設けることにより、取付機構の少なくとも一部を中空部12に設けることによって、例えば、柱部材1Aに対して対象物を容易且つ確実に取り付けることが可能となる。
【0175】
また、所定角度だけ傾けた状態の取付機構(取付保持機構4B、取付支持機構7、8)を柱部材1Aに直交する方向に沿って柱部材側へ移動させて、取付機構の少なくとも一部を隙間13を介して中空部12に設け、この後、取付機構を所定角度に対応する角度分回動させることにより、例えば、柱部材1Aに対して対象物を容易且つ確実に取り付けることが可能となる。
【0176】
(取付保持機構の取付について)
また、図26の取付保持機構4Aを、実施の形態の「(ユニットの柱部材への取付方法)」(図22図23参照)で説明した取付手法と同様にして設けてもよい。また、図25の梁部材2Aについて、柱部材1Aの上端側ではなく、当該柱部材1Aの長手方向における他の任意の位置(例えば、中間付近の位置又は中間付近よりも若干上方又は下方の位置)に設けてもよい。なお、この場合、図26の取付保持機構4A及び取付支持機構7を、当該他の任意の位置に対応する位置に設ける必要があるが、特に、取付保持機構4Aについては、ここで説明した取付手法を用いて取り付けてもよい。
【0177】
(梁部材について)
また、図28の梁部材2Aの端部の構成は、前述の構成に限らない。梁部材2Aの端部の構成は、取付保持機構4Aの第2部分42Aに取り付け可能となる限りにおいて任意であり、例えば、受部203以外の他の部品を設けて、当該他の部品を介して取付保持機構4Aに取り付け可能となるように構成してもよい。又は、例えば、梁部材2Aの端部に何らの部品も設けずに、梁部材2Aの端部を取付保持機構4Aに取り付け可能となる形状に加工することにより、当該梁部材2Aの端部を取付保持機構4Aに対して直接的に取り付け可能となるように構成してもよい。
【0178】
(一部の要素の省略について)
また、上記実施の形態又は他の実施の形態で説明した任意の要素を省略してもよい。例えば、図25の取付保持機構4A又は取付支持機構7の内の一方の機構を省略して、他方の機構のみを用いて、梁部材2Aを柱部材1Aに取り付けるように構成してもよい。又は、例えば、図25の取付保持機構4B又は取付支持機構8の内の一方の機構を省略して、他方の機構のみを用いて、ユニット600を柱部材1Aに取り付けるように構成してもよい。
【0179】
(構造物の立設について)
また、図25の構造物902については、例えば、自立可能となる脚部材を柱部材1Aの下部に設けることにより、自立可能となるように構成してもよい。また、例えば、図24の突っ張り棒901Aと同様な突っ張り棒を、2本の柱部材1Aの上部に設けることにより、当該突っ張り棒の支持力を利用して構造物902が立設するように構成してもよい。
【0180】
(特徴について)
また、上記実施の形態の構成、及び変形例の特徴を、任意に組み合わせてもよい。
【0181】
(付記)
付記1の取付機構は、柱部材に対して対象物を取り付けるための取付機構であって、前記柱部材は、中空部と、前記中空部に設けられているスペーサと、前記スペーサの周囲に設けられている4本の長尺状の角材であって、相互に所定間隔の隙間を介して設けられている前記角材と、を備え、前記取付機構の少なくとも一部は、前記中空部に設けられる。
【0182】
付記2の取付機構は、付記1に記載の取付機構において、前記取付機構は、前記対象物の端部に設けられている第1取付機構、を備え、前記第1取付機構は、前記中空部において前記角材側に支持される第1取付機構側第1部分と、前記柱部材の外側に設けられる第1取付機構側第2部分であって、前記対象物が取り付けられる前記第1取付機構側第2部分と、前記第1取付機構側第1部分と前記第1取付機構側第2部分とを接続する第1取付機構側第3部分と、を備える。
【0183】
付記3の取付機構は、付記2に記載の取付機構において、前記第1取付機構は、前記第1取付機構側第2部分から連続する第1取付機構側第4部分であって、前記隙間に設けられる前記第1取付機構側第4部分、を更に備える。
【0184】
付記4の取付機構は、付記2又は3に記載の取付機構において、前記取付機構は、前記対象物の下部に設けられている第2取付機構、を備え、前記第2取付機構は、前記第1取付機構側第1部分よりも下側で、前記中空部において前記角材側に支持される第2取付機構側第1部分と、前記第2取付機構側第1部分から前記対象物側へ延在している第2取付機構側第2部分であって、前記対象物を支持する前記第2取付機構側第2部分と、を備える。
【0185】
付記5の取付機構は、付記1から4の何れか一項に記載の取付機構において、前記対象物は、梁部材、又は、前記柱部材及び当該柱部材に取り付けられる前記梁部材によって形成される構造物にて用いられるユニットを含む。
【0186】
付記6の取付機構は、付記1に記載の取付機構において、前記対象物は、梁部材を含み、前記取付機構は、前記柱部材に対して前記梁部材を取り付けるための梁用取付機構を含み、前記梁用取付機構は、前記梁部材の端部に設けられており、前記梁用取付機構は、前記梁部材の端部側から前記梁部材の長手方向に沿って延在している梁用取付機構側第1部分と、前記梁用取付機構側第1部分の先端に設けられている梁用取付機構側第2部分であって、前記梁用取付機構側第1部分よりも幅広となっている前記梁用取付機構側第2部分と、を備え、前記梁用取付機構側第2部分は、前記中空部の前記スペーサに支持される。
【0187】
付記7の取付機構は、付記6に記載の取付機構において、前記梁用取付機構は、前記梁用取付機構側第2部分と前記梁部材の端部との間の距離を調整する調整部、を更に備える。
【0188】
付記8の構造物は、柱部材と、対象物と、前記柱部材に対して前記対象物を取り付けるための取付機構と、を備える構造物であって、前記柱部材は、中空部と、前記中空部に設けられているスペーサと、前記スペーサの周囲に設けられている4本の長尺状の角材であって、相互に所定間隔の隙間を介して設けられている前記角材と、を備え、前記取付機構の少なくとも一部は、前記中空部に設けられる。
【0189】
付記9の取付方法は、柱部材に対して対象物を取り付けるための取付機構を用いて、前記柱部材に対して前記対象物を取り付ける取付方法であって、前記柱部材は、中空部と、前記中空部に設けられているスペーサと、前記スペーサの周囲に設けられている4本の長尺状の角材であって、相互に所定間隔の隙間を介して設けられている前記角材と、を備え、前記取付方法は、前記取付機構の少なくとも一部を前記中空部に設けるステップ、を含む。
【0190】
付記10の取付方法は、付記9に記載の取付方法において、前記取付機構の少なくとも一部を前記中空部に設けるステップでは、前記柱部材の上側から前記取付機構を前記柱部材の長手方向に沿って前記柱部材側へ移動させて、前記取付機構を前記隙間に設けることにより、前記取付機構の少なくとも一部を前記中空部に設ける。
【0191】
付記11の取付方法は、付記9に記載の取付方法において、前記取付機構の少なくとも一部を前記中空部に設けるステップでは、前記柱部材の側方側から、所定角度だけ傾けた状態の前記取付機構を前記柱部材に直交する方向に沿って前記柱部材側へ移動させて、前記取付機構の少なくとも一部を前記隙間を介して前記中空部に設け、この後、前記取付機構を前記所定角度に対応する角度分回動させる。
【0192】
(付記の効果)
付記1に記載の取付機構によれば、柱部材に対して対象物を取り付けるための取付機構の少なくとも一部が柱部材の中空部に設けられるので、例えば、柱部材に対して対象物を容易且つ確実に取り付けることが可能となる。
【0193】
付記2に記載の取付機構によれば、第1取付機構側第1部分、第1取付機構側第2部分、及び第1取付機構側第3部分を備えることにより、例えば、第1取付機構の一部を柱部材の中空部に設けて、他の一部を柱部材の外部に設けることができるので、柱部材に対して対象物を容易且つ確実に取り付けることが可能となる。
【0194】
付記3に記載の取付機構によれば、柱部材の隙間に設けられる第1取付機構側第4部分を備えることにより、例えば、第1取付機構側を柱部材に位置決めして外れることを防止できるので、柱部材に対して対象物を容易且つ確実に取り付けることが可能となる。
【0195】
付記4に記載の取付機構によれば、対象物の下部に設けられている第2取付機構を備えることにより、例えば、第2取付機構を用いて対象物を支持することができるので、柱部材に対して対象物を確実に取り付けることが可能となる。
【0196】
付記5に記載の取付機構によれば、対象物は梁部材又はユニットを含むことにより、例えば、柱部材に対して梁部材又はユニットを容易且つ確実に取り付けることが可能となる。
【0197】
付記6に記載の取付機構によれば、梁用取付機構側第2部分が柱部材の中空部のスペーサに支持されるので、例えば、柱部材に対して梁部材を容易且つ確実に取り付けることが可能となる。
【0198】
付記7に記載の取付機構によれば、梁用取付機構側第2部分と梁部材の端部との間の距離を調整することにより、例えば、梁用取付機構側第2部分と梁部材の端部とを用いて柱部材の一部を挟むことができるので、梁部材が柱部材から外れるのを防止することが可能となる。
【0199】
付記8に記載の構造物によれば、柱部材に対して対象物を取り付けるための取付機構の少なくとも一部が柱部材の中空部に設けられるので、例えば、柱部材に対して対象物を容易且つ確実に取り付けることが可能となる。
【0200】
付記9に記載の取付方法によれば、柱部材に対して対象物を取り付けるための取付機構の少なくとも一部が柱部材の中空部に設けられるので、例えば、柱部材に対して対象物を容易且つ確実に取り付けることが可能となる。
【0201】
付記10に記載の取付方法によれば、柱部材の上側から取付機構を柱部材の長手方向に沿って柱部材側へ移動させて、取付機構を隙間に設けることにより、取付機構の少なくとも一部を中空部に設けることによって、例えば、柱部材に対して対象物を容易且つ確実に取り付けることが可能となる。
【0202】
付記11に記載の取付方法によれば、所定角度だけ傾けた状態の取付機構を柱部材に直交する方向に沿って柱部材側へ移動させて、取付機構の少なくとも一部を隙間を介して中空部に設け、この後、取付機構を所定角度に対応する角度分回動させることにより、例えば、柱部材に対して対象物を容易且つ確実に取り付けることが可能となる。
【符号の説明】
【0203】
1 柱部材
1A 柱部材
2 梁部材
2A 梁部材
3 梁用取付機構
4 取付保持機構
4A 取付保持機構
4B 取付保持機構
5 脚部材
6 ユニット
6A 開口部
7 取付支持機構
8 取付支持機構
11 角材
12 中空部
13 隙間
14 スペーサ
15 柱側取付金具
15A 柱側取付片
21 縦貫通孔
21A 縦貫通孔
22 横貫通孔
22A 凹部
23 端部溝
23A 切欠部
24 長手溝
31 梁用取付部品
32 受部品
33 梁用ピン
34 梁用ボルト
41 第1部分
41A 第1部分
42 第2部分
42A 第2部分
43 第3部分
43A 第3部分
44 第4部分
44A 第4部分
61 ユニット側取付部品
71 第1部分
72 第2部分
73 第3部分
81 第1部分
82 第2部分
141 本体部
142 突出部
143 貫通孔
144 ネジ孔
201 ボルト
201A ロッド
202 ナット部
203 受部
311 第1部分
311A 切欠部
311B 貫通孔
311C 傾斜部
312 第2部分
321 貫通孔
322 ナット部
341 ネジ部
342 第1胴部
343 傾斜部
344 第2胴部
345 ヘッド部
421 立上部分
600 ユニット
731 ネジ孔
821 ネジ孔
900 構造物
901 構造物
901A 突っ張り棒
902 構造物
d1 幅
d2 幅
d3 幅
d4 幅
d5 幅
L 距離
図1
図2
図3
図4
図5
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図10
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