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特開2023-3409銅配管システム用のエキスパンションループ
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  • 特開-銅配管システム用のエキスパンションループ 図1
  • 特開-銅配管システム用のエキスパンションループ 図2
  • 特開-銅配管システム用のエキスパンションループ 図3
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023003409
(43)【公開日】2023-01-11
(54)【発明の名称】銅配管システム用のエキスパンションループ
(51)【国際特許分類】
   F16L 51/03 20060101AFI20221228BHJP
   F16L 11/16 20060101ALI20221228BHJP
   F16L 9/02 20060101ALI20221228BHJP
【FI】
F16L51/03
F16L11/16
F16L9/02
【審査請求】未請求
【請求項の数】20
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2022100583
(22)【出願日】2022-06-22
(31)【優先権主張番号】17/355,879
(32)【優先日】2021-06-23
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(71)【出願人】
【識別番号】517102709
【氏名又は名称】ザ・メトラフレックス・カンパニー
(74)【代理人】
【識別番号】110001896
【氏名又は名称】弁理士法人朝日奈特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ジェイムズ レイノルド リクター
(72)【発明者】
【氏名】ジェイムズ ディー クラウス
(72)【発明者】
【氏名】マイケル アルバート テイラー
(72)【発明者】
【氏名】ダニエル ティー ホルバック
(72)【発明者】
【氏名】ダニエル アール キッシュ
【テーマコード(参考)】
3H111
【Fターム(参考)】
3H111AA01
3H111AA02
3H111BA03
3H111BA04
3H111CA03
3H111CA53
3H111CB27
3H111DA07
(57)【要約】      (修正有)
【課題】冷却システムの加圧流体に適しており、システムの銅導管内に容易に取り付けられ得る可撓性導管を提供する。
【解決手段】配管システム用のエキスパンションループは、第1の端部および第2の端部を有する第1の可撓性導管と、第1の端部および第2の端部を有する第2の可撓性導管とを有する。第1の剛性導管が、上記第1の可撓性導管の第1の端部と、上記第2の可撓性導管の第1の端部との間に接続される。さらなる複数の剛性導管が、複数の可撓性導管の第2の端部いずれにも接続される。これらのさらなる複数の剛性導管は、ステンレススチールエルボー部、変換導管、および銅導管を含む。エキスパンションループであって、上記複数の可撓性導管が曲げられており、流体が流れると、上記複数の可撓性導管が、曲げられた状態で取付られ得、流体が流れたときに、可撓性導管は直線状となり、曲げられていない。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
配管システム用のエキスパンションループであって、前記エキスパンションループが、
第1の端部および第2の端部を有する第1の可撓性導管と、
第1の端部および第2の端部を有する第2の可撓性導管と、
前記第1の可撓性導管の第1の端部および前記第2の可撓性導管の第1の端部の間に接続された第1の剛性導管と、
前記第1の可撓性導管の第2の端部に接続され、変換導管と銅導管とを含む第2の剛性導管であって、前記第2の剛性導管がステンレススチールを備える、第2の剛性導管と、
前記第1の可撓性導管の第2の端部に接続され、変換導管と銅導管とを含む第3の剛性導管であって、前記第3の剛性導管がステンレススチールを備える、第3の剛性導管と
を備える、エキスパンションループ。
【請求項2】
前記第2の剛性導管および前記第3の剛性導管がエルボー部を備える、請求項1に記載のエキスパンションループ。
【請求項3】
前記第1の可撓性導管および前記第2の可撓性導管がステンレススチールを備える、請求項1に記載のエキスパンションループ。
【請求項4】
前記第1の可撓性導管および前記第2の可撓性導管が編組ホースを備える、請求項3に記載のエキスパンションループ。
【請求項5】
前記第1の剛性導管がステンレススチールを備える、請求項1に記載のエキスパンションループ。
【請求項6】
前記第1の剛性導管が2つのエルボー部を備える、請求項1に記載のエキスパンションループ。
【請求項7】
前記第1の剛性導管が、前記エキスパンションループを支持構造物に連結するように構成されたブラケットを備える、請求項1に記載のエキスパンションループ。
【請求項8】
配管システム用のエキスパンションループであって、前記エキスパンションループが、
少なくとも1つの可撓性導管であって、前記少なくとも1つの可撓性導管がステンレススチールを備える、少なくとも1つの可撓性導管と、
前記少なくとも1つの可撓性導管に接続された第1の剛性導管であって、前記第1の剛性導管がエルボー部を備える、第1の剛性導管と、
ステンレススチールを備え、前記少なくとも1つの可撓性導管に接続された第2の剛性導管であって、前記第2の剛性導管が変換導管と銅導管とを含む、第2の剛性導管と
を備える、エキスパンションループ。
【請求項9】
ステンレススチールを備え、前記第1の剛性導管に接続された第2の可撓性導管
をさらに備える、請求項8に記載のエキスパンションループ。
【請求項10】
ステンレススチールを備え、前記第2の可撓性導管に接続された第3の剛性導管
をさらに備え、前記第3の剛性導管が変換導管と銅導管とを含む、請求項9に記載のエキスパンションループ。
【請求項11】
前記第2の剛性導管が、前記変換導管と前記少なくとも1つの可撓性導管との間に接続されたエルボー部を備える、請求項8に記載のエキスパンションループ。
【請求項12】
エキスパンションループを配管システム内に取り付ける方法であって、前記エキスパンションループが、少なくとも2つの剛性導管と、前記2つの剛性導管の間の可撓性部分とを備え、前記可撓性部分は2つの可撓性導管を有し、前記可撓性部分は、前記2つの可撓性導管が曲げられていないニュートラルな配向を有しており、前記方法は、
前記少なくとも2つの剛性導管のうちの1つを前記配管システムの第1のパイプに取り付ける工程と、
前記少なくとも2つの剛性導管のうちの他方を前記配管システムの第2のパイプに、前記可撓性部分の前記2つの可撓性導管が、ニュートラルな配向ではない、圧縮配向または伸長配向となるように取り付ける工程と、
前記少なくとも2つの剛性導管が前記第1のパイプおよび前記第2のパイプに取り付けられた後、流体を、前記配管システムの前記第1のパイプおよび前記第2のパイプのうちの一方から、前記エキスパンションループを介して前記配管システムの前記第1のパイプおよび前記第2のパイプのうちの他方へと、前記可撓性部分が前記流体の温度の結果として前記ニュートラルな配向に戻るように流す工程と
を備える方法。
【請求項13】
前記可撓性部分の前記2つの可撓性導管が、伸長配向にある、請求項12に記載の方法。
【請求項14】
前記流体が高温流体である、請求項13に記載の方法。
【請求項15】
前記可撓性部分の前記2つの可撓性導管が、圧縮配向にある、請求項12に記載の方法。
【請求項16】
前記流体が低温流体である、請求項15に記載の方法。
【請求項17】
第3の剛性導管が前記少なくとも2つの可撓性導管を接続する、請求項12に記載の方法。
【請求項18】
前記第3の剛性導管、前記少なくとも2つの剛性導管、および前記2つの可撓性導管がステンレススチールを備える、請求項17に記載の方法。
【請求項19】
前記少なくとも2つの剛性導管それぞれが、変換導管および銅導管をさらに備える、請求項18に記載の方法。
【請求項20】
前記エキスパンションループを支持構造物に固定する工程
をさらに備える、請求項12に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、銅配管システム用のエキスパンションループに関する。
【背景技術】
【0002】
ビルおよび他の構造物の建設では、導管の動きを許容するために可撓性部分を含むエキスパンションループを使用することが知られている。この動きは、たとえば熱変化、もしくは配管システムにおけるミスアライメントに基づいた意図的な場合、または、たとえば、地震のような自然災害により、意図的でない場合もある。さらに、この動きは、導管の振動を弱め、導管を介したノイズの伝達を低減させ得る。そうしたエキスパンションループは、たとえば米国特許第5,195,784号に開示されている。
【0003】
多くのビルは、流体を搬送するための導管を利用する冷却システムを含む。そうした冷却システムにおいて利用される導管またはパイプは通常、銅である。さらに、これらの流体は通常、加圧されており、したがって、いずれの導管も、非常に高圧の、すなわち、少なくとも640psi、または少なくとも700psiの高圧のシステム用に格付けされることを必要とする。しかし、可撓性銅導管は、そのようなシステムにとって十分高い適格性がある訳でない。
【0004】
さらに、従来のエキスパンションループは、ステンレススチールでできており、および、銅導管に接続するのに適していない。認識されるように、異なる金属間の接続は、一方の金属が他方の金属を経時的に腐食し得るので、問題になり得る。さらに、異種金属間の接続は通常、配管システムの弱点である。そうした弱点が大半の配管システムにおいて望ましくない一方、冷却配管システムのような非常に高圧のシステムにおいて特に望ましくない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
よって、冷却システムの加圧流体に適しており、および、そうしたシステムの銅導管内に容易に取り付けられ得る可撓性導管を提供することが望ましい。
【課題を解決するための手段】
【0006】
銅パイプとの接続に適しており、および、冷却システムの圧力要件に対処するように評価される新たな可撓性導管が発明された。
【0007】
本発明の第1の態様によれば、本発明は、第1の端部および第2の端部を有する第1の可撓性導管と、第1の端部および第2の端部を有する第2の可撓性導管と、上記第1の可撓性導管の第1の端部および上記第2の可撓性導管の第1の端部の間に接続された第1の剛性導管と、上記第1の可撓性導管の第2の端部に接続され、変換導管と銅導管とを含む第2の剛性導管であって、上記第2の剛性導管がステンレススチールである第2の剛性導管と、上記第1の可撓性導管の第2の端部に接続され、変換導管と銅導管とを含む第3の剛性導管であって、上記第3の剛性導管がステンレススチールである第3の剛性導管を有する、配管システム用のエキスパンションループを提供することとして広く特徴付けられ得る。上記第1の可撓性導管および上記第2の可撓性導管は、640psiの用途に格付けされている。
【0008】
上記第2の剛性導管および上記第3の剛性導管がエルボー部を含み得る。
【0009】
上記第1の可撓性導管および上記第2の可撓性導管がステンレススチールであり得る。上記第1の可撓性導管および上記第2の可撓性導管は編組ホースも含み得る。
【0010】
上記第1の剛性導管がステンレススチールであり得る。
【0011】
上記第1の剛性導管が2つのエルボー部を含み得る。
【0012】
上記第1の剛性導管が、上記エキスパンションループを支持構造物に連結するように構成されたブラケットを含み得る。
【0013】
本発明の第2の態様によれば、本発明は一般に、少なくとも1つのステンレススチールの可撓性導管と、上記少なくとも1つの可撓性導管に接続された第1の剛性導管であって、上記第1の剛性導管がエルボー部を備える、第1の剛性導管と、ステンレススチールを備え、上記少なくとも1つの可撓性導管に接続された第2の剛性導管であって、上記第2の剛性導管が変換導管と銅導管とを含む、第2の剛性導管とを有する、配管システム用のエキスパンションループを提供することとして特徴付けられ得る。
【0014】
上記エキスパンションループは、第1の剛性導管に接続された第2のステンレススチールの可撓性導管も含み得る。上記エキスパンションループは、ステンレススチールであり、上記第2の可撓性導管に接続された第3の剛性導管も含む場合があり、上記第3の剛性導管は変換導管および銅導管を含む場合がある。上記第2の剛性導管は、上記変換導管と上記少なくとも1つの可撓性導管との間に接続されたエルボー部を含む。
【0015】
本発明のさらに第3の態様によれば、本発明は、エキスパンションループを配管システム内に取り付ける方法であって、上記エキスパンションループが、少なくとも2つの剛性導管と、上記2つの剛性導管の間の可撓性部分とを有しており、上記可撓性部分は、上記可撓性部分を形成する2つの可撓性導管が曲げられていないニュートラルな配向を有している方法を提供することとして広く特徴付けられ得る。上記方法は、上記少なくとも2つの剛性導管のうちの1つを上記配管システムの第1のパイプに取り付ける工程と、上記少なくとも2つの剛性導管のうちの他方を上記配管システムの第2のパイプに、上記可撓性部分の上記2つの可撓性導管が、ニュートラルな配向ではない、圧縮配向または伸長配向となるように取り付ける工程と、上記少なくとも2つの剛性導管が上記第1のパイプおよび上記第2のパイプに取り付けられた後、流体を、上記配管システムの上記第1のパイプおよび上記第2のパイプのうちの一方から、上記エキスパンションループを介して上記配管システムの上記第1のパイプおよび上記第2のパイプのうちの他方へと、上記可撓性部分が上記流体の温度の結果として上記ニュートラルな配向に戻るように流す工程とを含む。
【0016】
上記可撓性部分の上記2つの可撓性導管は、伸長配向にあり得る。上記流体は高温流体であり得る。
【0017】
上記可撓性部分の上記2つの可撓性導管は、圧縮配向にあり得る。上記流体は低温流体であり得る。
【0018】
第3の剛性導管は、上記少なくとも2つの可撓性導管を接続し得る。上記第3の剛性導管、上記少なくとも2つの剛性導管、および上記2つの可撓性導管がステンレススチールであり得る。上記少なくとも2つの剛性導管それぞれは、変換導管および銅導管をさらに含み得る。
【0019】
上記方法は、上記エキスパンションループを支持構造物に固定する工程を含み得る。
【0020】
任意のやり方で互いに組み合わせられ得る、本発明のこれらならびに他の態様および実施形態は、好ましい実施形態の図面および詳細な説明の以下の記載に基づいて当業者により、認識されるであろう。
【0021】
図面中の添付図は、本発明がどのようにして作られ得るかを理解することを可能にする。これらの図では、同様の参照番号は同様の要素を表す。
【図面の簡単な説明】
【0022】
図1】本発明に対する1つまたは複数の実施形態によるエキスパンションループの上面図である。
図2】可撓性導管が伸長配向にある、本発明によるエキスパンションループの上面図である。
図3】可撓性導管が圧縮配向にある、本発明によるエキスパンションループの上面図である。
【発明を実施するための形態】
【0023】
冷却配管システムにおける使用のための新たなエキスパンションループが発明された。驚くべきことに、変換導管を介してステンレススチール部分に接続された銅パイプを有する剛性コネクタを使用することが、冷却システムにおいてエキスパンションループの効果的および効率的な動作能力を低減させるものでないことが分かった。よって、エキスパンションループは、高圧定格を有するステンレススチールの可撓性導管が銅配管システムに使用されることを可能にする。さらに、そのようなエキスパンションループの取り付けの際、エキスパンションループを介して流れる流体の温度に応じて、可撓性導管は好ましくは、可撓性導管が曲げられて、圧縮配向または伸長配向のいずれかにされる。一旦、取り付けられ、および、流体がエキスパンションループを介して流れると、熱膨張または熱収縮の結果として、可撓性導管は、可撓性導管が曲げられていないニュートラルな配向に戻る。
【0024】
よって、添付図面を参照して、本発明の1つまたは複数の実施形態を次に、説明された実施形態が単に好ましいものであり、および、限定することを意図するものでないとの理解で説明する。
【0025】
図1に示すように、本発明は、配管システム、特に、銅パイプ14、16を有する配管システム用のエキスパンションループ10を提供する。エキスパンションループ10は、2つの可撓性導管20a、20bを好ましい実施形態において含む可撓性部分18を有する。
【0026】
可撓性導管20a、20bそれぞれは、第1の端部22a、22b、および第2の端部24a、24bを含む。図1に示すように、示された実施形態では、2つの可撓性導管20a、20bは、曲げられておらず、または曲げ応力下にある訳でなく、2つの可撓性導管20a、20bの、(第1の端部22a、22bから第2の端部24a、24bへ延在している)長手方向軸は略平行である。よって、「ニュートラル」な配向とは、可撓性導管20a、20bがいかなる曲げ応力またはモーメント下にある訳でもない場合をいう。よって、示された実施形態では、ニュートラルな配向では、可撓性導管20a、20bの第1の端部22a、22b間の距離は、可撓性導管20a、20bの第2の端部24a、22b間の距離と略同じである。
【0027】
可撓性導管20a、20bそれぞれは、外部編組カバーを有する内部波形ホースとすることができ、その一方または両方がステンレススチールで形成されている。好ましい実施形態では、可撓性導管20a、20bは、タイプ304ステンレススチールの二重層編組を有するステンレススチール編組ホースを含む。さらに、可撓性導管20a、20bが、タイプ321ステンレススチールの波形ホースを有する波形金属ホースを含むことが好ましい。可撓性銅導管20a、20bは、少なくとも640psiの、好ましくは700psiの用途向けに格付けされている。
【0028】
第1の剛性導管26は、可撓性導管20a、20bの第1の端部22a、22b間に接続される。「第1の」、「第2の」、および「第3の」等の語は、明確にするために使用されるにすぎず、および、本エキスパンションループ10のいかなる数の要素を規定することも、いかなる特定の要素または特徴を具体的に命名することも意図するものでない。
【0029】
第1の剛性導管26はステンレススチールで形成され得る。第1の剛性導管26は、線形部分、または直線部分30により、隔てられた2つのエルボー部28a、28bを含む。示されたエルボー部28a、28bはそれぞれ、90度曲げされている。これは好ましいものにすぎない。最後に、第1の剛性導管26は、エキスパンションループ10が壁または梁のような支持構造物により、支持されることを可能にするブラケット32を含み得る。
【0030】
可撓性導管20a、20bの第2の端部24a、24bそれぞれは、第2の、および第3の剛性導管34a、34bそれぞれに接続される。
【0031】
第2の、および第3の剛性導管34a、34bはいずれも、銅導管38a、38bを含む。銅導管38a、38bは、直線状の、または屈曲していない導管であり得る。
【0032】
第2の、および第3の剛性導管34a、34bは、ステンレススチール、好ましくは、スケジュール40Sタイプ304ステンレススチールで形成されたエルボー部40a、40bも含む。示されたエルボー部40a、40bはそれぞれ、90度曲げされている。この場合もまた、これは好ましいものにすぎず、および他の角度または範囲が使用され得る、たとえば、エルボー部40a、40bはそれぞれ、45度曲げされていてもよい。
【0033】
各エルボー部40a、40bは、変換導管36a、36bにより、銅導管38a、38bの一方に接続される。銀ろう付け材料が、銅金属構成要素をステンレススチール構成要素に接続するために施される。銀ろう付け材料は、十分な接続をもたらし、および異なる金属に対する異なる膨張係数に対応することができる。
【0034】
上述したように、驚くべきことに、そうしたエキスパンションループ10が、2つの異なる金属材料の使用によっても高圧冷却システムにおいて安全に動作することができることが分かっている。
【0035】
具体的には、エキスパンションループ10は、第2の剛性導管34aを2つのパイプ14、16のうちの一方に取り付け、次いで、第3の剛性導管34bを2つのパイプ14、16のうちの他方に取り付けることにより、配管システム内に取り付けられ得る。第3の剛性導管34bの取り付けの際、可撓性部分18の2つの可撓性導管20a、20bの軸は平行でない。よって、一方で第1の端部22a、22b、および他方で第2の端部24a、24b間の距離は、同じでなく、少なくとも10%だけ異なる。
【0036】
たとえば、図2に示すように、可撓性導管20a、20bは、伸長配向で取り付けられ得る。示された実施形態の伸長配向では、可撓性導管20a、20bの長手方向軸は、(第2の端部24a、24bに対して、)2つの可撓性導管20a、20bの第1の端部22a、22bの近傍で交差するように角度が付けられている。すなわち、第1の端部22a、22bは、第2の端部24a、24bと比較して互いに近い。伸長配向は、配管システムが高温流体用である場合に最も適していると考えられる(「高温」とは、周囲温度よりも高い温度を有することを意味する)。
【0037】
あるいは、図3に示すように、可撓性導管20a、20bは、圧縮配向に取り付けられ得る。示された実施形態の圧縮配向では、可撓性導管20a、20bの長手方向軸は、(第1の端部22a、22bに対して、)2つの可撓性導管20a、20bの第2の端部24a、24bの近傍で交差するように角度が付けられている。すなわち、第2の端部24a、24bは、第1の端部22a、22bと比較して互いに近い。圧縮配向は、配管システムが低温流体用である場合に最も適していると考えられる(「低温」とは、周囲温度よりも低い温度を有することを意味する)。
【0038】
エキスパンションループ10が一旦、圧縮配向(図3)または伸長配向(図2)のいずれかで取り付けられると、流体は、配管システムを介して流れることが可能となり得る。たとえば、流体は、パイプ14、16のうちの一方から、エキスパンションループ10を介して、次いで、2つのパイプ14、16のうちの他方へ流れ得る。エキスパンションループ10を介してここで流れる流体の温度の結果として、可撓性部分18は、可撓性導管20a、20bの長手方向軸がほぼ平行であり、および/または、第1の端部22a、22bおよび第2の端部24a、24b間の距離が略同じであるニュートラルな配向(示された実施形態の図1)へ遷移する。この取付けの方法は、使用中のエキスパンションループ10の寿命を長くすると考えられる。
【0039】
上述の明細書から明らかであるように、本発明は、特に、先行する明細書および説明において説明されているものと異なり得る種々の改変および修正が実施される余地がある。技術に対する貢献の範囲内に合理的に、および適切に収まるような修正すべてを、ここに保証された特許の範囲内で実施したいことが理解されるはずである。
図1
図2
図3
【外国語明細書】