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特開2023-3411NLRP3によって媒介される疾患及び障害の治療及び/又は予防のためのベンゾイミダゾール誘導体
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  • 特開-NLRP3によって媒介される疾患及び障害の治療及び/又は予防のためのベンゾイミダゾール誘導体 図1
  • 特開-NLRP3によって媒介される疾患及び障害の治療及び/又は予防のためのベンゾイミダゾール誘導体 図2
  • 特開-NLRP3によって媒介される疾患及び障害の治療及び/又は予防のためのベンゾイミダゾール誘導体 図3
  • 特開-NLRP3によって媒介される疾患及び障害の治療及び/又は予防のためのベンゾイミダゾール誘導体 図4
  • 特開-NLRP3によって媒介される疾患及び障害の治療及び/又は予防のためのベンゾイミダゾール誘導体 図5
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023003411
(43)【公開日】2023-01-11
(54)【発明の名称】NLRP3によって媒介される疾患及び障害の治療及び/又は予防のためのベンゾイミダゾール誘導体
(51)【国際特許分類】
   A61K 31/4439 20060101AFI20221228BHJP
   A61P 43/00 20060101ALI20221228BHJP
   A61P 37/02 20060101ALI20221228BHJP
   A61P 29/00 20060101ALI20221228BHJP
   A61P 1/16 20060101ALI20221228BHJP
   A61P 19/02 20060101ALI20221228BHJP
   A61P 13/12 20060101ALI20221228BHJP
   A61P 25/00 20060101ALI20221228BHJP
   A61P 9/00 20060101ALI20221228BHJP
   A61P 3/00 20060101ALI20221228BHJP
   A61P 17/00 20060101ALI20221228BHJP
   A61P 17/02 20060101ALI20221228BHJP
   A61P 11/06 20060101ALI20221228BHJP
   A61P 27/02 20060101ALI20221228BHJP
   A61P 35/00 20060101ALI20221228BHJP
   A61P 19/06 20060101ALI20221228BHJP
   A61P 25/28 20060101ALI20221228BHJP
   A61P 9/12 20060101ALI20221228BHJP
   A61P 9/10 20060101ALI20221228BHJP
   A61P 3/10 20060101ALI20221228BHJP
   A61P 35/02 20060101ALI20221228BHJP
   A61P 21/00 20060101ALI20221228BHJP
   A61P 25/18 20060101ALI20221228BHJP
   A61P 25/24 20060101ALI20221228BHJP
   A61P 25/16 20060101ALI20221228BHJP
   A61P 25/04 20060101ALI20221228BHJP
   A61P 25/08 20060101ALI20221228BHJP
   A61P 25/22 20060101ALI20221228BHJP
   A61K 31/517 20060101ALI20221228BHJP
   A61K 31/444 20060101ALI20221228BHJP
   A61K 31/4184 20060101ALI20221228BHJP
   C07D 401/12 20060101ALN20221228BHJP
   C07D 405/14 20060101ALN20221228BHJP
   C07D 413/14 20060101ALN20221228BHJP
   C07D 401/14 20060101ALN20221228BHJP
   C07D 235/28 20060101ALN20221228BHJP
【FI】
A61K31/4439
A61P43/00 111
A61P37/02
A61P29/00
A61P1/16
A61P19/02
A61P13/12
A61P25/00
A61P9/00
A61P3/00
A61P17/00
A61P17/02
A61P11/06
A61P27/02
A61P35/00
A61P19/06
A61P29/00 101
A61P25/28
A61P9/12
A61P9/10 101
A61P3/10
A61P35/02
A61P21/00
A61P25/18
A61P25/24
A61P25/16
A61P25/04
A61P25/08
A61P25/22
A61K31/517
A61K31/444
A61K31/4184
C07D401/12
C07D405/14
C07D413/14
C07D401/14
C07D235/28 D
【審査請求】有
【請求項の数】17
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2022101000
(22)【出願日】2022-06-23
(31)【優先権主張番号】63/213,943
(32)【優先日】2021-06-23
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(71)【出願人】
【識別番号】522252475
【氏名又は名称】ヨーダ ファーマシューティカルズ インコーポレーテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110002572
【氏名又は名称】弁理士法人平木国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ユフォン ジェーン ツェン
【テーマコード(参考)】
4C063
4C086
【Fターム(参考)】
4C063AA01
4C063AA03
4C063BB03
4C063BB08
4C063BB09
4C063CC26
4C063CC31
4C063CC51
4C063CC75
4C063DD12
4C063DD26
4C063DD31
4C063EE01
4C086AA01
4C086AA02
4C086BC39
4C086BC46
4C086BC67
4C086GA02
4C086GA07
4C086GA08
4C086GA09
4C086MA01
4C086MA04
4C086NA14
4C086ZA01
4C086ZA05
4C086ZA06
4C086ZA08
4C086ZA12
4C086ZA15
4C086ZA16
4C086ZA18
4C086ZA33
4C086ZA36
4C086ZA42
4C086ZA45
4C086ZA59
4C086ZA75
4C086ZA89
4C086ZA94
4C086ZA96
4C086ZB07
4C086ZB11
4C086ZB15
4C086ZB26
4C086ZB27
4C086ZC21
4C086ZC35
4C086ZC41
(57)【要約】
【課題】NLRP3によって媒介される疾患/障害の治療及び/又は予防のためのベンゾイミダゾール誘導体。
【解決手段】本開示は、本明細書に開示されたように、式(I)の化合物又は薬学的に許容される塩、溶媒和物又はプロドラッグを有効量で投与することを含む、被検体においてNLRP3によって媒介される疾患又は障害を予防し、及び/又は治療する方法に関する。
【選択図】なし
【特許請求の範囲】
【請求項1】
被検体においてNLRP3によって媒介される疾患又は障害を予防し、及び/又は治療する方法であって、
活性成分として、式(I)の化合物
【化1】
(式中、nは0又は1であり、
Xは、-S-、-S(=O)-、又は-NRn-であり、
Rnは、H又は
【化2】
であり、
Aは、-CH、-CRc、又はNであり、
Raは、-C(=O)ORa1、-ORa2、-O-C(=O)Ra3、又は-O-C(=O)-T-ORa4であり、
Ra1は、H、又は直鎖若しくは分枝鎖のC1-15アルキルであり、
Ra2は、H、直鎖若しくは分枝鎖のC1-15アルキル、ホスホネート、ジアリールホスホネート、又はO-保護基であり、
Ra3及びRa4は、独立して、保護基、直鎖若しくは分枝鎖のC1-15アルキル、直鎖若しくは分枝鎖のC2-15アルケニル、-T-C3-10シクロアルキル、-T-NHRa3p、-T-C3-10シクロアルケニル、-T-C6-10アリール、-T-C5-10ヘテロアリール、-T-NH-C(=O)-O-C1-10アルキル、-T-アダマンチル、又は-C1-3アルキレン-C6-10アリール(ここで、アルキレンは-T-NHRa3pで置換される)であり、
Ra3pは、H又はN-保護基であり、
Rbは、H、直鎖若しくは分枝鎖のC1-15アルキル、直鎖若しくは分枝鎖のC2-15アルケニル、C1-3アルコキシ-C1-15アルキル-、-T'-C3-10シクロアルキル、-T'-C3-10シクロアルケニル、-T'-C6-10アリール、又は-T'-C5-10ヘテロアリールであり、
Rcは、それぞれ独立して、ハロゲン、直鎖若しくは分枝鎖のC1-15アルキル、直鎖若しくは分枝鎖のC1-15アルコキシル、保護されていない、若しくは保護されているヒドロキシル基、又は-C1-10アルキレン-Y-C6-10ヘテロアリール(式中、-Y-は-CH2-、-NH、-O-、又は-S-である)であり、
記号*は、結合位置を表し、
mは、0~4の整数であり、
-T-は、存在しないか、C1-3アルキレン、又はC2-3アルケニレンであり、
-T'-は、C1-3アルキレン又はC2-3アルケニレンであり、
ヘテロアリールは、少なくとも1つのヘテロ原子を含有し、それぞれのヘテロ原子は、独立して、S、N、又はOであり、
アルキル、アルケニル、アルコキシ、シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、アルキレン、及びアルケニレンは、それぞれ独立して、置換されないか、又は少なくとも1つの置換基で置換され、
置換基は、それぞれ独立して、ハロゲン、保護基、保護されている、若しくは保護されていないアミノ基、ニトロ、ニトロソ、直鎖若しくは分枝鎖のC1-15アルキル、又は直鎖若しくは分枝鎖のC1-15アルコキシ、又はC3-10シクロアルキルであり、
RbがHである場合、互変異性体が含まれ、
但し、
Xが-S-又は-S(=O)-であり、Raが-ORa2であり、Ra2がH、又は直鎖若しくは分枝鎖のC1-15アルキルである場合、Aは-CH又は-CRcであり、
Xが-S-又は-S(=O)-であり、Raが-C(=O)ORa1である場合、Rbは、直鎖若しくは分枝鎖のC6-15アルキル、直鎖若しくは分枝鎖のC6-15アルケニル、C1-3アルコキシ-C1-15アルキル-、-T'-C3-10シクロアルキル、-T'-C3-10シクロアルケニル、-T'-C6-10アリール、又は-T'-C5-10ヘテロアリールであり、
又はその薬学的に許容される塩である)
又は薬学的に許容される塩、溶媒和物又はプロドラッグを有効量で被検体に投与することを含む、方法。
【請求項2】
疾患又は障害が、インフラマソーム関連疾患若しくはインフラマソーム関連障害、免疫疾患、炎症性疾患、自己免疫疾患若しくは自己炎症性疾患、肝臓関連疾患若しくは肝臓関連障害、炎症性関節炎関連障害、腎臓関連疾患、神経炎症関連疾患、心血管若しくは代謝の疾患若しくは障害、炎症性皮膚疾患、創傷治癒及び瘢痕形成、喘息、サルコイドーシス、加齢黄斑変性症、又はがん関連疾患若しくはがん関連障害から選択される、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
疾患又は障害が、自己炎症性発熱症候群、慢性肝疾患、ウイルス性肝炎、非アルコール性脂肪性肝炎(NASH)、アルコール性脂肪性肝炎、アルコール性肝疾患、痛風、偽痛風(軟骨石灰化症)、変形性関節症、関節リウマチ、関節症、高シュウ酸尿症、ループス腎炎、高血圧性腎症、血液透析関連の炎症、多発性硬化症、脳感染症、急性損傷、神経変性疾患、アルツハイマー病(AD)、心血管リスク軽減(CvRR)、高血圧、アテローム性動脈硬化症、I型糖尿病及びII型糖尿病並びに関連の合併症、末梢動脈疾患(PAD)、急性心不全、汗腺膿瘍、ざ瘡、結腸がん、肺がん、骨髄増殖性腫瘍、白血病、骨髄異形成症候群(MDS)、骨髄線維症、多系統萎縮症(MSA)、又はレビー小体型認知症から選択される、請求項2に記載の方法。
【請求項4】
疾患又は障害が、クリオピリン関連周期性症候群、腎症、又は網膜症から選択される、請求項3に記載の方法。
【請求項5】
疾患又は障害が、神経障害、統合失調症及び統合失調感情障害の症状領域、うつ病、トゥレット症候群、心的外傷後ストレス障害(PTSD)、強迫性障害(OCD)、無痛症、神経変性疾患に関連する記憶及び/若しくは認知の喪失、又は神経変性疾患の特徴である神経機能の喪失、軽度認識障害(MCI)、アルツハイマー病、パーキンソン病(PD)、統合失調症、疼痛、運動失調、痙攣、不安、外傷性脳損傷(TBI)、筋萎縮性側索硬化症(ALS)、多発性硬化症(MS)、脆弱性X症候群(FXS)、自閉症、又は注意欠陥多動性障害(ADHD)から選択される、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
nが0である、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
mが0~3の整数である、請求項1に記載の方法。
【請求項8】
nが0であり、
Xが-S(=O)であり、
AがNであり、
Raが-O-C(=O)Ra3又は-O-C(=O)-T-ORa4であり、
Ra3が、直鎖若しくは分枝鎖のC1-15アルキル、直鎖若しくは分枝鎖のC2-15アルケニル、-T-C3-10シクロアルキル、-T-NHRa3p、-T-C3-10シクロアルケニル、-T-C6-10アリール、-T-C5-10ヘテロアリール、-T-NH-C(=O)-O-C1-10アルキル、-T-アダマンチル、又は-C1-3アルキレン-C6-10アリール(ここで、アルキレンは-T-NHRa3pで置換される)であり、
Ra4が、直鎖若しくは分枝鎖のC1-15アルキル、直鎖若しくは分枝鎖のC2-15アルケニル、-T-C3-10シクロアルキル、-T-NHRa3p、-T-C3-10シクロアルケニル、-T-C6-10アリール、-T-C5-10ヘテロアリール、-T-NH-C(=O)-O-C1-10アルキル、-T-アダマンチル、又は-C1-3アルキレン-C6-10アリール(ここで、アルキレンは-T-NHRa3pで置換される)であり、
Ra3pが、H、又はFmoc若しくはBocから選択されるN-保護基であり、
又はその薬学的に許容される塩である、請求項1に記載の方法。
【請求項9】
AがNであり、
RbがHであり、
mが3であり、
Rcが、それぞれ独立して、直鎖若しくは分枝鎖のC1-15アルキル、直鎖若しくは分枝鎖のC1-15アルコキシルであり、
又は薬学的に許容される塩である、請求項8に記載の方法。
【請求項10】
Raが、-O-C(=O)Ra3、式中、Ra3は、アダマンチル;置換されないか、又はハロゲンで置換された、直鎖又は分枝鎖のC1-10アルキル;C1-4アルコキシ;置換されないか、又はC1-10アルキル、ニトロ、C1-15アルコキシ、又はハロゲンで置換された-C6-10アリール;C3-10シクロアルキル;-C3-10シクロアルケニル;直鎖又は分枝鎖のC2-10アルケニル;-C5-10ヘテロアリール;-C1-3アルキレン-C3-10シクロアルキル;C2-3アルケニレン-C6-10アリール(ここで、C6-10アリールは置換されないか、又はハロゲンで置換される)である、-O-C(=O)-O-C1-10アルキルである、請求項8に記載の方法。
【請求項11】
Raが、-O-C(=O)Ra3、式中、Ra3は、アダマンチル;置換されないか、又はハロゲンで置換された、直鎖又は分枝鎖のC1-8アルキル;C1-4アルコキシ;置換されないか、又はC1-6アルキル、ニトロ、C1-4アルコキシ、又はハロゲンで置換された-フェニル;C3-6シクロアルキル;-C3-6シクロアルケニル;直鎖又は分枝鎖のC2-6アルケニル;-C5-6ヘテロアリール;-C1-3アルキレン-C3-6シクロアルキル;C2-3アルケニレン-フェニル(ここで、フェニルは、置換されないか、又はハロゲンで置換される)である、-O-C(=O)-O-C1-4アルキルである、請求項8に記載の方法。
【請求項12】
Raが、-O-C(=O)-C1-6アルキル、-O-C(=O)-C1-3アルキレン-NHFmoc、-O-C(=O)-C1-3アルキレン-NHBoc、又は-O-C(=O)-NH-C(=O)-O-C1-10アルキルである、請求項8に記載の方法。
【請求項13】
Rcが、それぞれ独立して、ハロゲン、直鎖若しくは分枝鎖のC1-6アルキル、直鎖若しくは分枝鎖のC1-6アルコキシル、又は-C1-10アルケニレン-Y-C6-10ヘテロアリール(式中、YはSであり、C6-10ヘテロアリールは、置換されないか、又はC1-15アルキル、C1-15アルコキシ、-OH、-NH2、-NO2、又はハロゲンで置換される)である、請求項8に記載の方法。
【請求項14】
Xが-S-であり、
AがNであり、
Raが-C(=O)ORa1(式中、Ra1は、H、又は直鎖若しくは分枝鎖のC1-15アルキルである)であり、
又はその薬学的に許容される塩である、請求項1に記載の方法。
【請求項15】
Raが、-C(=O)OH又は-C(=O)OC1-4アルキルである、請求項14に記載の方法。
【請求項16】
化合物が、
RS-D7:5-O-デスメチル-オメプラゾール
エソメプラゾール:(S)-(-)-5-メトキシ-2-[(4-メトキシ-3,5-ジメチルピリジン-2-イル)メチルスルフィニル]-3H-ベンゾイミダゾール
21122: (2-(((4-メトキシ-3,5-ジメチルピリジン-2-イル)メチル)スルフィニル)-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-5-イルアセテート)
21124: (2-(((4-メトキシ-3,5-ジメチルピリジン-2-イル)メチル)スルフィニル)-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-5-イルベンゾエート)
26096: (2-(((4-メトキシ-3,5-ジメチルピリジン-2-イル)メチル)スルフィニル)-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-5-イルブチレート)
26097: (2-(((4-メトキシ-3,5-ジメチルピリジン-2-イル)メチル)スルフィニル)-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-5-イルシクロヘキサンカルボキシレート)
26098: (2-(((4-メトキシ-3,5-ジメチルピリジン-2-イル)メチル)スルフィニル)-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-5-イル4-ブチルベンゾエート)
21127: (2-(((4-メトキシ-3,5-ジメチルピリジン-2-イル)メチル)スルフィニル)-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-5-イル3-メチルベンゾエート)
27076: 2-(((4-メトキシ-3,5-ジメチルピリジン-2-イル)メチル)スルフィニル)-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-5-イルヘキサノエート
27077: 2-(((4-メトキシ-3,5-ジメチルピリジン-2-イル)メチル)スルフィニル)-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-5-イルイソブチレート
27078: (2-(((4-メトキシ-3,5-ジメチルピリジン-2-イル)メチル)スルフィニル)-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-5-イルシクロヘキサ-3-エン-1-カルボキシレート)
27079: 2-(((4-メトキシ-3,5-ジメチルピリジン-2-イル)メチル)スルフィニル)-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-5-イルシクロヘキサ-3-エンカルボキシレート
28087: (2-(((4-メトキシ-3,5-ジメチルピリジン-2-イル)メチル)スルフィニル)-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-5-イル4-メチルベンゾエート)
28091: (2-(((4-メトキシ-3,5-ジメチルピリジン-2-イル)メチル)スルフィニル)-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-5-イル2-ニトロベンゾエート)
28092: (2-(((4-メトキシ-3,5-ジメチルピリジン-2-イル)メチル)スルフィニル)-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-5-イルシクロプロパンカルボキシレート)
28093: (2-(((4-メトキシ-3,5-ジメチルピリジン-2-イル)メチル)スルフィニル)-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-5-イル2-エチルブタノエート)
28094: (2-(((4-メトキシ-3,5-ジメチルピリジン-2-イル)メチル)スルフィニル)-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-5-イル2-フェニルアセテート)
28095: (2-(((4-メトキシ-3,5-ジメチルピリジン-2-イル)メチル)スルフィニル)-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-5-イル3,5,5-トリメチルヘキサノエート
28096: (2-(((5-メトキシ-4,6-ジメチルピリジン-2-イル)メチル)スルフィニル)-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-5-イル2-エトキシベンゾエート)
21123: (2-(((4-メトキシ-3,5-ジメチルピリジン-2-イル)メチル)スルフィニル)-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-5-イルプロピオネート)
21125: (2-(((4-メトキシ-3,5-ジメチルピリジン-2-イル)メチル)スルフィニル)-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-5-イル4-クロロベンゾエート)
21126: (2-(((4-メトキシ-3,5-ジメチルピリジン-2-イル)メチル)スルフィニル)-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-5-イル3-ニトロベンゾエート)
21128: 2-(((4-メトキシ-3,5-ジメチルピリジン-2-イル)メチル)スルフィニル)-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-5-イルヘプタノエート
21129: (2-(((4-メトキシ-3,5-ジメチルピリジン-2-イル)メチル)スルフィニル)-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-5-イル4-フルオロベンゾエート)
21130: (2-(((4-メトキシ-3,5-ジメチルピリジン-2-イル)メチル)スルフィニル)-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-5-イル(Z)-2-メチルブタ-2-エノエート)
21131: (2-(((4-メトキシ-3,5-ジメチルピリジン-2-イル)メチル)スルフィニル)-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-5-イル2-クロロプロパノエート)
21132: tert-ブチル(2-(((4-メトキシ-3,5-ジメチルピリジン-2-イル)メチル)スルフィニル)-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-5-イル)カルボネート
12124: (2-(((4-メトキシ-3,5-ジメチルピリジン-2-イル)メチル)スルフィニル)-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-5-イル(Z)-ブタ-2-エノエート)
12125: (2-(((4-メトキシ-3,5-ジメチルピリジン-2-イル)メチル)スルフィニル)-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-5-イル3-メチルブタ-2-エノエート)
12122: (2-(((4-メトキシ-3,5-ジメチルピリジン-2-イル)メチル)スルフィニル)-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-5-イルフラン-2-カルボキシレート)
12123: (2-(((4-メトキシ-3,5-ジメチルピリジン-2-イル)メチル)スルフィニル)-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-5-イルアクリレート)
12127: (2-(((4-メトキシ-3,5-ジメチルピリジン-2-イル)メチル)スルフィニル)-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-5-イル2-メチルブタノエート)
12128: (2-(((4-メトキシ-3,5-ジメチルピリジン-2-イル)メチル)スルフィニル)-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-5-イル3-シクロペンチルプロパノエート)
12129: (2-(((4-メトキシ-3,5-ジメチルピリジン-2-イル)メチル)スルフィニル)-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-5-イル(E)-3-(2-クロロフェニル)アクリレート)
12130: (2-(((4-メトキシ-3,5-ジメチルピリジン-2-イル)メチル)スルフィニル)-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-5-イル6-ブロモヘキサノエート)
11021: (2-(((4-メトキシ-3,5-ジメチルピリジン-2-イル)メチル)スルフィニル)-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-5-イル2-フルオロベンゾエート)
11020: (2-(((4-メトキシ-3,5-ジメチルピリジン-2-イル)メチル)スルフィニル)-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-5-イル4-メトキシベンゾエート)
11022: (2-(((4-メトキシ-3,5-ジメチルピリジン-2-イル)メチル)スルフィニル)-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-5-イル(3r,5r,7r)-アダマンタン-1-カルボキシレート)
11023: (2-(((4-メトキシ-3,5-ジメチルピリジン-2-イル)メチル)スルフィニル)-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-5-イルイソオキサゾール-5-カルボキシレート)
11030: (2-(((4-メトキシ-3,5-ジメチルピリジン-2-イル)メチル)スルフィニル)-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-5-イル4-(tert-ブチル)ベンゾエート)
11031: (2-(((4-メトキシ-3,5-ジメチルピリジン-2-イル)メチル)スルフィニル)-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-5-イル3-クロロ-4-フルオロベンゾエート)
25015: (2-(((4-メトキシ-3,5-ジメチルピリジン-2-イル)メチル)スルフィニル)-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-5-イルピバレート)
25016: (2-(((4-メトキシ-3,5-ジメチルピリジン-2-イル)メチル)スルフィニル)-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-5-イルペンタノエート)
25017: (2-(((4-メトキシ-3,5-ジメチルピリジン-2-イル)メチル)スルフィニル)-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-5-イル4-ニトロベンゾエート)
25027: (2-(((4-メトキシ-3,5-ジメチルピリジン-2-イル)メチル)スルフィニル)-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-5-イルシクロブタンカルボキシレート)
25028: (2-(((4-メトキシ-3,5-ジメチルピリジン-2-イル)メチル)スルフィニル)-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-5-イルチオフェン-2-カルボキシレート)
25029: (2-(((4-メトキシ-3,5-ジメチルピリジン-2-イル)メチル)スルフィニル)-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-5-イル2-メチルブタノエート)
25030: (2-(((4-メトキシ-3,5-ジメチルピリジン-2-イル)メチル)スルフィニル)-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-5-イル3,3-ジメチルブタノエート)
25031: (2-(((4-メトキシ-3,5-ジメチルピリジン-2-イル)メチル)スルフィニル)-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-5-イル2-メトキシアセテート)及び
25032: (エチル(2-(((4-メトキシ-3,5-ジメチルピリジン-2-イル)メチル)スルフィニル)-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-5-イル)カルボネート)
12082: メチル1-(2-(シクロヘキサ-1-エン-1-イル)エチル)-2-(((4-メトキシ-3,5-ジメチルピリジン-2-イル)メチル)チオ)-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-5-カルボキシレート
12083: 1-(2-(シクロヘキサ-1-エン-1-イル)エチル)-2-(((4-メトキシ-3,5-ジメチルピリジン-2-イル)メチル)チオ)-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-5-カルボン酸
12084: メチル1-(2-(シクロヘキサ-1-エン-1-イル)エチル)-2-(((4-メトキシ-3,5-ジメチルピリジン-2-イル)メチル)スルフィニル)-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-5-カルボキシレート
12088: メチル2-(((4-メトキシ-3,5-ジメチルピリジン-2-イル)メチル)チオ)-1-オクチル-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-5-カルボキシレート
21098: メチル2-(((4-メトキシ-3,5-ジメチルピリジン-2-イル)メチル)アミノ)-1-プロピル-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-5-カルボキシレート
26065: メチル1-(フラン-2-イルメチル)-2-(((4-メトキシ-3,5-ジメチルピリジン-2-イル)メチル)アミノ)-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-5-カルボキシレート
21102: 2-(((4-メトキシ-3,5-ジメチルピリジン-2-イル)メチル)アミノ)-1-プロピル-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-5-カルボン酸
21103: メチル2-(((4-メトキシ-3,5-ジメチルピリジン-2-イル)メチル)アミノ)-1-(3-メトキシプロピル)-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-5-カルボキシレート
21104: 2-(ビス((4-メトキシ-3,5-ジメチルピリジン-2-イル)メチル)アミノ)-1-(3-メトキシプロピル)-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-5-カルボン酸
26066: メチル2-(((4-メトキシ-3,5-ジメチルピリジン-2-イル)メチル)アミノ)-1-ペンチル-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-5-カルボキシレート
21105: 2-(ビス((4-メトキシ-3,5-ジメチルピリジン-2-イル)メチル)アミノ)-1-(2-(シクロヘキサ-1-エン-1-イル)エチル)-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-5-カルボン酸
26070: 1-(フラン-2-イルメチル)-2-(((4-メトキシ-3,5-ジメチルピリジン-2-イル)メチル)アミノ)-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-5-カルボン酸
26071: メチル2-(((4-メトキシ-3,5-ジメチルピリジン-2-イル)メチル)アミノ)-1-(4-メトキシベンジル)-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-5-カルボキシレート
26072: メチル2-(ビス((4-メトキシ-3,5-ジメチルピリジン-2-イル)メチル)アミノ)-3-(フラン-2-イルメチル)-3,4-ジヒドロキナゾリン-7-カルボキシレート
21106: メチル3-(2-(シクロヘキサ-1-エン-1-イル)エチル)-2-(((4-メトキシ-3,5-ジメチルピリジン-2-イル)メチル)アミノ)-3,4-ジヒドロキナゾリン-7-カルボキシレート
12092: 2-(((4-メトキシ-3,5-ジメチルピリジン-2-イル)メチル)チオ)-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-5-イル(((9H-フルオレン-9-イル)メトキシ)カルボニル)グリシネート
12093: 2-(((4-メトキシ-3,5-ジメチルピリジン-2-イル)メチル)チオ)-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-5-イル(tert-ブトキシカルボニル)グリシネート
21110: 2-(((4-メトキシ-3,5-ジメチルピリジン-2-イル)メチル)アミノ)-3-(3-メトキシプロピル)-3,4-ジヒドロキナゾリン-7-カルボン酸
26076: 2-(((4-メトキシ-3,5-ジメチルピリジン-2-イル)メチル)アミノ)-1-ペンチル-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-5-カルボン酸
26077: 2-(((4-メトキシ-3,5-ジメチルピリジン-2-イル)メチル)アミノ)-1-(4-メトキシベンジル)-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-5-カルボン酸
12094: 2-(((4-メトキシ-3,5-ジメチルピリジン-2-イル)メチル)チオ)-1Hベンゾ[d]-イミダゾール-5-イル(S)-2-((((9H-フルオレン-9-イル)メトキシ)カルボニル)アミノ)-2-フェニルアセテート
13001: 2-(((4-メトキシ-3,5-ジメチルピリジン-2-イル)メチル)スルフィニル)-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-6-イル2-((tert-ブトキシカルボニル)アミノ)アセテート
13084: 2-(((4-メトキシ-3,5-ジメチルピリジン-2-イル)メチル)スルフィニル)-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-5-イルジフェニルホスフェート
26079: メチル3-(フラン-2-イルメチル)-2-(((4-メトキシ-3,5-ジメチルピリジン-2-イル)メチル)アミノ)-3,4-ジヒドロキナゾリン-7-カルボキシレート
26089: 3-(フラン-2-イルメチル)-2-(((4-メトキシ-3,5-ジメチルピリジン-2-イル)メチル)アミノ)-3,4-ジヒドロキナゾリン-7-カルボン酸
26090: 2-(((4-メトキシ-3,5-ジメチルピリジン-2-イル)メチル)アミノ)-3-ペンチル-3,4-ジヒドロキナゾリン-7-カルボン酸
26091: メチル2-(((4-メトキシ-3,5-ジメチルピリジン-2-イル)メチル)アミノ)-3-ペンチル-3,4-ジヒドロキナゾリン-7-カルボキシレート
26092: メチル2-(((4-メトキシ-3,5-ジメチルピリジン-2-イル)メチル)アミノ)-3-(4-メトキシベンジル)-3,4-ジヒドロキナゾリン-7-カルボキシレート
21115: 2-(((4-メトキシ-3,5-ジメチルピリジン-2-イル)メチル)アミノ)-1-(3-メトキシプロピル)-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-5-カルボン酸
21116: メチル1-(2-(シクロヘキサ-1-エン-1-イル)エチル)-2-(((4-メトキシ-3,5-ジメチルピリジン-2-イル)メチル)アミノ)-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-5-カルボキシレート
21117: 1-(2-(シクロヘキサ-1-エン-1-イル)エチル)-2-(((4-メトキシ-3,5-ジメチルピリジン-2-イル)メチル)アミノ)-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-5-カルボン酸
21118: メチル2-(((4-メトキシ-3,5-ジメチルピリジン-2-イル)メチル)アミノ)-1-フェネチル-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-5-カルボキシレート
21119: 2-(((4-メトキシ-3,5-ジメチルピリジン-2-イル)メチル)アミノ)-1-フェネチル-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-5-カルボン酸
21120: 2-(ビス((4-メトキシ-3,5-ジメチルピリジン-2-イル)メチル)アミノ)-1-プロピル-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-5-カルボン酸
21121: 2-(ビス((4-メトキシ-3,5-ジメチルピリジン-2-イル)メチル)アミノ)-1-フェネチル-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-5-カルボン酸
22138: 5-メトキシ-2-((2-メトキシ-3,6-ジメチルベンジル)チオ)-1H-ベンゾ[d]イミダゾール
22139: 5-メトキシ-2-((2-メトキシ-3,6-ジメチルベンジル)スルフィニル)-1H-ベンゾ[d]イミダゾール
22140: 2,2'-(((2-メトキシ-4-メチル-1,3-フェニレン)ビス(メチレン))ビス(スルファンジイル))ビス(5-メトキシ-1H-ベンゾ[d]イミダゾール)
21133: 2-((3-(ブロモメチル)-2-((tert-ブチルジメチルシリル)オキシ)-6-メチルベンジル)チオ)-5-メトキシ-1H-ベンゾ[d]イミダゾール及び
22141: 2-((2-メトキシ-3,6-ジメチルベンジル)チオ)-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-5-オール
又はその薬学的に許容される塩からなる群から選択される、請求項1に記載の方法。
【請求項17】
Rcが、それぞれ独立して、ハロゲン、直鎖若しくは分枝鎖のC1-6アルキル、直鎖若しくは分枝鎖のC1-6アルコキシル、又は-C1-10アルケニレン-Y-C6-10ヘテロアリール(式中、YはSであり、C6-10ヘテロアリールは、置換されないか、又はC1-15アルキル、C2-15アルケニル、C1-15アルコキシ、-OH、-NH2、-NO2、又はハロゲンで置換される)である、請求項15に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、NOD様受容体タンパク質3(NLRP3)によって媒介される疾患及び障害を治療し、及び/又は予防する方法に関する。特に、本方法は、NLRP3によって媒介される疾患及び障害を治療し、及び/又は予防するためのベンゾイミダゾール誘導体を使用する。
【背景技術】
【0002】
NOD様受容体タンパク質3(NLRP3)はタンパク質コード遺伝子である。そのタンパク質は、ヌクレオチド結合及びオリゴマー化ドメイン様受容体(NLR)の族に属し、「パイリン(pyrin)ドメイン含有タンパク質3」としても既知である。この遺伝子は、パイリンドメイン、ヌクレオチド結合部位ドメイン(NBD)、及びロイシンリッチリピート(LRR)モチーフを含有するタンパク質をコードする。無菌性炎症危険信号に対応して、NLRP3は、アダプタータンパク質、アポトーシス関連スペック様タンパク質(ASC)、及びプロカスパーゼ-1(procaspase-1)と相互作用してNLRP3インフラマソームを形成する。次いで、NLRP3インフラマソーム活性化により、炎症性サイトカインIL-1β及び炎症性サイトカインIL-18の放出がもたらされる。
【0003】
インフラマソーム活性化の調節異常は、しばしば、炎症性腸疾患、痛風、II型糖尿病、心血管疾患、アルツハイマー病及び敗血症、全身感染症に対する、よくある致死的な反応、並びにNLRP3及びパイリンインフラマソームの突然変異によって引き起こされる、稀な遺伝子性疾患等のヒトの疾患の一因となる。NLRP3遺伝子の機能獲得型突然変異により、家族性寒冷蕁麻疹症候群、マックル-ウェルズ症候群、及び新生児期発症多臓器性炎症性疾患としても既知である慢性乳児神経皮膚関節症候群等のクリオピリン関連周期性症候群がもたらされる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
それ故に、NLRP3によって媒介される疾患/障害に対する、新規の、及び/又は代替の治療を提供するために、NLRP3インフラマソーム阻害効果を有する候補を開発する必要性がある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本開示は、被検体においてNLRP3によって媒介される疾患又は障害を予防し、及び/又は治療する方法であって、活性成分として、本明細書に記載の式(I)によって表されるベンゾイミダゾール誘導体又は薬学的に許容される塩、溶媒和物又はプロドラッグを有効量で被検体に投与することを含む、方法を提供する。
【0006】
一部の実施形態において、疾患又は障害は、神経障害、インフラマソーム関連疾患若しくはインフラマソーム関連障害、免疫疾患、炎症性疾患、自己免疫疾患若しくは自己炎症性疾患、肝臓関連疾患若しくは肝臓関連障害、炎症性関節炎関連障害、腎臓関連疾患、神経炎症関連疾患、心血管若しくは代謝の疾患若しくは障害、炎症性皮膚疾患、創傷治癒及び瘢痕形成、喘息、サルコイドーシス、加齢黄斑変性症、又はがん関連疾患若しくはがん関連障害である。疾患又は障害の例には、以下に限定されないが、自己炎症性発熱症候群、慢性肝疾患、ウイルス性肝炎、非アルコール性脂肪性肝炎(NASH)、アルコール性脂肪性肝炎、アルコール性肝疾患、痛風、偽痛風(軟骨石灰化症)、変形性関節症、関節リウマチ、関節症、高シュウ酸尿症、ループス腎炎、高血圧性腎症、血液透析関連の炎症、多発性硬化症、脳感染症、急性損傷、神経変性疾患、アルツハイマー病(AD)、心血管リスク軽減(CvRR)、高血圧、アテローム性動脈硬化症、I型糖尿病及びII型糖尿病並びに関連の合併症、末梢動脈疾患(PAD)、急性心不全、汗腺膿瘍、ざ瘡、結腸がん、肺がん、骨髄増殖性腫瘍、白血病、骨髄異形成症候群(MDS)、骨髄線維症、多系統萎縮症(MSA)、又はレビー小体型認知症、統合失調症及び統合失調感情障害の症状領域(陰性、認知性、抑うつ性、陽性、及び全般的な精神病理学症状領域を含める)、うつ病、トゥレット症候群、心的外傷後ストレス障害(PTSD)、強迫性障害(OCD)、無痛症、神経変性疾患に関連する記憶及び/若しくは認知の喪失、又は神経変性疾患の特徴である神経機能の喪失、軽度認識障害(MCI)、アルツハイマー病、パーキンソン病、統合失調症、疼痛、運動失調、痙攣、不安、外傷性脳損傷(TBI)、筋萎縮性側索硬化症(ALS)、多発性硬化症(MS)、脆弱性X症候群(FXS)、自閉症、又は注意欠陥多動性障害(ADHD)が挙げられる。
【0007】
式(I)で表されるベンゾイミダゾール誘導体の例には、それに限定されないが、以下に、本開示で説明されるものが挙げられる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】ヒトのTHP-1細胞におけるウェスタンブロットの結果を示す図である。
図2図2Aは、LPS処理細胞及びATP処理細胞におけるELISA結果を示す図である。図2Bは、LPS処理細胞及びMSU処理細胞におけるELISA結果を示す図である。
図3】神経変性疾患のTgM83マウスモデルにおけるニューロンアルファ-シヌクレイノパチー関連移動運動活性欠陥へのRS-D7の治療効果を示す図である。
図4】神経変性疾患のTgM83マウスモデルにおけるニューロンアルファ-シヌクレイノパチー関連運動協調性欠陥へのRS-D7の治療効果を示す図である。
図5図5Aは、神経変性疾患のTgM83マウスモデルの小脳における炎症性サイトカインIL-1βへのRS-D7の治療効果を示す図である。図5Bは、神経変性疾患のTgM83マウスモデルの小脳における炎症性サイトカインIL-6へのRS-D7の治療効果を示す図である。図5Cは、神経変性疾患のTgM83マウスモデルの小脳における炎症性サイトカインTNF-αへのRS-D7の治療効果を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
本願明細書、及び、添付の特許請求の範囲で使用される単数を表す冠詞「a」、「and」及び「the」は、特に明記しない限り単数及び複数のどちらも意味する。分子量等の物理的性質、又は、化学式等の化学的性質に範囲が用いられている場合、その範囲の組み合わせ、及び、サブコンビネーション、また、特定の実施形態の全てが含まれるものと意図する。用語「又は」は、特に代替物のみに言及すると明記するか、又は、代替物が相互に排除することを明記しない限り、「及び/又は」を意味する。数字又は数値の範囲を指す場合に用いられる「約」という用語は、その数、又は、数値範囲が実験に基づく可変性の範囲内(又は統計的実験誤差の範囲内)の近似値を表すために用いている。用語「含む」(及び関連用語「有する」等)は、他の特定の実施形態において、例えば、本願明細書に記載される事柄、組成物、方法、又は、プロセス等の任意の構成(成分)のある実施形態が、記載された特徴から「成る」、又は、「基本的(本質的)に成る」ことを排除することを意図していない。
【0010】
定義
「アルキル」とは、不飽和を含まず、1~15の炭素原子(例えば、C1-C15アルキル)をもつ、炭素原子及び水素原子のみから成る、直鎖又は分枝鎖の炭化水素鎖基(ラジカル)を指す。特定の実施形態では、アルキルは、1~13の炭素原子(例えば、C1-C10アルキル)を含む。特定の実施形態では、アルキルは、1~8の炭素原子(例えば、C1-C8アルキル)を含む。他の実施形態では、アルキルは、1~5の炭素原子(例えば、C1-C6アルキル)を含む。他の実施形態では、アルキルは、1~4の炭素原子(例えば、C1-C4アルキル)を含む。他の実施形態では、アルキルは、1~3の炭素原子(例えば、C1-C3アルキル)を含む。他の実施形態では、アルキルは、1~2の炭素原子(例えば、C1-C2アルキル)を含む。他の実施形態では、アルキルは、1つの炭素原子(例えば、C1アルキル)を含む。他の実施形態では、アルキルは、5~15の炭素原子(例えば、C5-C15アルキル)を含む。他の実施形態では、アルキルは、5~8の炭素原子(例えば、C5-C8アルキル)を含む。他の実施形態では、アルキルは、2~5の炭素原子(例えば、C2-C5アルキル)を含む。他の実施形態では、アルキルは、3~5の炭素原子(例えば、C3-C5アルキル)を含む。他の実施形態では、アルキル基は、メチル、エチル、1-プロピル(n-プロピル)、1-メチルエチル(イソプロピル)、1-ブチル(n-ブチル)、1-メチルプロピル(sec-ブチル)、2-メチルプロピル(イソブチル)、1,1-ジメチルエチル(tert-ブチル)、及び、1-ペンチル(n-ペンチル)から選ばれる。アルキルは、単結合により分子の残部に付着する。明細書中特に指定しない限り、アルキル基は、1つ以上の置換基と随意に置換される。
【0011】
「アルコキシ」とは、アルキルが上記アルキル鎖である式-O-アルキルの酸素原子を介して結合されるラジカルである。
【0012】
「アルケニル」とは、炭素原子及び水素原子のみから成る直鎖又は分枝鎖の炭化水素鎖ラジカル基を指し、少なくとも1つの炭素-炭素二重結合二重結合を含み、2~12の炭素原子を有する。特定の実施形態では、アルケニルは、2~8の炭素原子を含む。他の実施形態では、アルケニルは、2~4の炭素原子を含む。アルケニルは、単結合により分子の残部に付着する。例えば、エテニル(すなわちビニル)、プロプ-1-エニル(すなわちアリル)、ブタ-1-エニル、ペンタ-1-エニル、ペンタ-1,4-ジエニル等である。明細書中特に明記しない限り、アルケニル基は、1つ以上の置換基と随意に置換される。
【0013】
「アルキニル」は、炭素原子及び水素原子のみからなる直鎖又は分枝鎖の炭化水素鎖ラジカル基を指し、少なくとも1つの炭素-炭素三重結合を含み、2~12の炭素原子を有する。特定の実施形態では、アルキニルは、2~8の炭素原子を含む。他の実施形態では、アルキニルは、2~4の炭素原子を含む。アルキニルは、単結合により分子の残部に付着する。例えば、エチニル、プロピニル、ブチニル、ペンチニル、ヘキシニル等である。明細書中特に明記しない限り、アルキニル基は、1つ以上の置換基と随意に置換される。
【0014】
「アリール」とは、環炭素原子から水素原子を取り除くことによって芳香族単環式又は多環式炭化水素環系から得られるラジカルのことを指す。芳香族単環式又は多環式炭化水素環系は、水素、及び、5~18の炭素原子の炭素のみを含有し、この環系中の環の少なくとも1つは、完全不飽和であり、すなわち、ヒュッケル理論に従った環式の、非局在化(4n+2)π-電子系を含む。アリール基が得られる環系は、特に限定されないが、ベンゼン、フルオレン、インダン、インデン、テトラリン、及び、ナフタレン等の基を含む。本願明細書において具体的に別段の定めのない限り、用語「アリール」又は接頭辞「ar-」(例えば「アラルキル(aralkyl)」のar)は、以下から独立して選択された1つ以上の置換基によって随意に置換されたアリールラジカルを含むことを意味する:アルキル、アルケニル、アルキニル、ハロ、フルオロアルキル、シアノ、ニトロ、随意に置換されたアリール、随意に置換されたアラルキル、随意に置換されたアラルケニル、随意に置換されたアラルキニル、随意に置換されたカルボシクリル、随意に置換されたカルボシクリルアルキル、随意に置換されたヘテロシクリル、随意に置換されたヘテロシクリルアルキル、随意に置換されたヘテロアリール、随意に置換されたヘテロアリールアルキル、-Rb--ORa、-Rb-OC(O)-Ra、-Rb-OC(O)-ORa、-Rb-OC(O)-N(Ra)2、-Rb--N(Ra)2、-Rb-C(O)Ra、-Rb-C(O)ORa、-Rb-C(O)N(Ra)2、-Rb-O-R-C(O)N(Ra)2、-Rb--N(Ra)C(O)ORa、-Rb-N(Ra)C(O)Ra、-Rb-N(Ra)S(O)tRa(tは1又は2)、-Rb-S(O)tORa(tは1又は2)、-Rb--S(O).subtRa(tは1又は2)、及び、-Rb-S(O)tN(Ra)2(tは1又は2)、式中、Raは、それぞれ独立して水素、アルキル、フルオロアルキル、シクロアルキル、シクロアルキルアルキル、アリール(1つ以上のハロ基と随意に置換された)、アラルキル、ヘテロシクリル、ヘテロシクリルアルキル、ヘテロアリール、又はヘテロアリールアルキルであり、Rb(R.sup.b)は、それぞれ独立して直接結合、又は、直鎖若しくは分枝鎖のアルキレン若しくはアルケニレン鎖であり、Rc(R.sup.c)は、直鎖又は分枝鎖のアルキレン又はアルケニレン鎖であり、上記置換基のそれぞれは、別段の定めがない限り置換されない。
【0015】
「ヘテロアリール」とは、2~17の炭素原子、及び窒素、酸素、及び硫黄から選ばれる1~6のヘテロ原子を含む、3~18員環の芳香環ラジカルから得られるラジカルを指す。本願明細書中に用いられるように、ヘテロアリールラジカルは、単環式、二環式、三環式、又は四環式の環系であってよく、環系における環の少なくとも1つは完全に不飽和であり、すなわち、ヒュッケル理論に従った環式の、非局在化(4n+2)π-電子系を含む。ヘテロアリールは、縮合又は架橋した環系を含む。ヘテロアリールラジカルにおけるヘテロ原子(複数可)は、随意に酸化する。1つ以上の窒素原子は、存在する場合、随意に4級化される。ヘテロアリールは、環(複数可)の任意の原子を介して分子の残部に付着する。ヘテロアリールの例は、以下に限定されないが、アゼピニル、アクリジニル、ベンゾイミダゾリル、ベンズインドリル、1,3-ベンゾジオキソリル、ベンゾフラニル、ベンゾオキサゾリル、ベンゾ[d]チアゾリル、ベンゾチアジアゾリル、ベンゾ[b][1,4]ジオキセピニル、ベンゾ[b][1,4]オキサジニル、1,4-ベンゾジオキサニル、ベンゾナフトフラニル、ベンズオキサゾリル、ベンゾジオキソリル、ベンゾジオキシニル、ベンゾピラニル、ベンゾピラノニル、ベンゾフラニル、ベンゾフラノニル、ベンゾチエニル(ベンゾチオフェニル)、ベンゾチエノ[3,2-d]ピリミジニル、ベンゾトリアゾリル、ベンゾ[4,6]イミダゾ[1,2-a]ピリジニル、カルバゾリル、シンノリニル、シクロペンタ[d]ピリミジニル、6,7-ジヒドロ-5H-シクロペンタ[4,5]チエノ[2,3-d]ピリミジニル、5,6-ジヒドロベンゾ[h]キナゾリニル、5,6-ジヒドロベンゾ[h]シンノリニル、6,7-ジヒドロ-5H-ベンゾ[6,7]シクロヘプタ[1,2-c]ピリダジニル、ジベンゾフラニル、ジベンゾチオフェニル、フラニル、フラノニル、フロ[3,2-c]ピリジニル、5,6,7,8,9,10-ヘキサヒドロシクロオクタ[d]ピリミジニル、5,6,7,8,9,10-ヘキサヒドロシクロオクタ[d]ピリダジニル、5,6,7,8,9,10-ヘキサヒドロシクロオクタ[d]ピリジニル、イソチアゾリル、イミダゾリル、インダゾリル、インドリル、インダゾリル、イソインドリル、インドリニル、イソインドリニル、イソキノリル、インドリジニル、イソキサゾリル、5,8-メタノ-5,6,7,8-テトラヒドロキナゾリニル、ナフチリジニル、1,6-ナフチリジノニル、オキサジアゾリル、2-オキソアゼピニル、オキサゾリル、オキシラニル、5,6,6a,7,8,9,10,10a-オクタヒドロベンゾ[h]キナゾリニル、1-フェニル-1H-ピロリル、フェナジニル、フェノチアジニル、フェノキサジニル、フタラジニル、プテリジニル、プリニル、ピロリル、ピラゾリル、ピラゾロ[3,4-d]ピリミジニル、ピリジニル、ピリド[3,2-d]ピリミジニル、ピリド[3,4-d]ピリミジニル、ピラジニル、ピリミジニル、ピリダジニル、ピロリル、キナゾリニル、キノキサリニル、キノリニル、イソキノリニル、テトラヒドロキノリニル、5,6,7,8-テトラヒドロキナゾリニル、5,6,7,8-テトラヒドロベンゾ[4,5]チエノ[2,3-d]ピリミジニル、6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-シクロヘプタ[4,5]チエノ[2,3-d]ピリミジニル、5,6,7,8-テトラヒドロピリド[4,5-c]ピリダジニル、チアゾリル、チアジアゾリル、トリアゾリル、テトラゾリル、トリアジニル、チエノ[2,3-d]ピリミジニル、チエノ[3,2-d]ピリミジニル、チエノ[2,3-c]ピリジニル、及びチオフェニル(すなわち、チエニル)を含む。本願明細書において具体的に別段の定めのない限り、用語「ヘテロアリール」は、以下から選ばれた1つ以上の置換基によって随意に置換された、上記定義されたようなヘテロアリールラジカルを含むことを意味する:アルキル、アルケニル、アルキニル、ハロ、フルオロアルキル、ハロアルケニル、ハロアルキニル、オキソ、チオキソ、シアノ、ニトロ、随意に置換されたアリール、随意に置換されたアラルキル、随意に置換されたアラルケニル、随意に置換されたアラルキニル、随意に置換されたカルボシクリル、随意に置換されたカルボシクリルアルキル、随意に置換されたヘテロシクリル、随意に置換されたヘテロシクリルアルキル、随意に置換されたヘテロアリール、随意に置換されたヘテロアリールアルキル、-Rb-ORa、-Rb-OC(O)-Ra、-Rb-OC(O)-ORa、-Rb-OC(O)-N(Ra)2、-Rb--N(Ra)2、-Rb-C(O)Ra、-Rb-C(O)ORa、-Rb-C(O)
N(Ra)2、-Rb-O-R-C(O)N(Ra)2、-Rb--N(Ra)C(O)ORa、-Rb-N(Ra)C(O)Ra、-Rb-N(Ra)S(O)tRa(tは1又は2)、-Rb-S(O)tORa(tは1又は2)、-Rb--S(O).subtRa(tは1又は2)、及び-Rb-S(O)tN(Ra)2(tは1又は2)、式中、Raは、それぞれ独立して、水素、アルキル、フルオロアルキル、シクロアルキル、シクロアルキルアルキル、アリール、アラルキル、ヘテロシクリル、ヘテロシクリルアルキル、ヘテロアリール、又はヘテロアリールアルキルであり、Rb(R.sup.b)は、それぞれ独立して、直接結合、又は直鎖若しくは分枝鎖のアルキレン若しくはアルケニレン鎖であり、Rc(R.sup.c)は、直鎖又は分枝鎖のアルキレン又はアルケニレン鎖であり、上記置換基の各々は、別段の定めがない限り置換されない。
【0016】
用語「薬学的に許容される塩」とは、無機又は有機の塩基、及び、無機又は有機の酸を含む薬学的に許容される無毒の塩基又は酸から調製される塩を指す。用語「薬学的に許容される塩」の範囲に含まれる塩基性化合物の塩は、本開示の化合物の無毒な塩のことを指し、一般的に、遊離塩基と適切な有機又は無機の酸とを反応させることにより調製される。本開示の塩基性化合物の代表的な塩は、以下に限定されないが、酢酸塩、アスコルビン酸塩、アジピン酸塩、アルギン酸塩、アスピラート、ベンゼンスルホン酸塩、安息香酸塩、重炭酸塩、重硫酸塩、酒石酸水素塩(bitartrate)、ホウ酸塩、ブロミド(臭化物)、酪酸塩、ショウノウ酸塩、カンファースルホン酸塩、カンシラート、炭酸塩、クロリド(塩化物)、クラブラン酸塩、クエン酸塩、シクロペンタンプロピオン酸塩、ジエチル酢酸塩、ジグルコン酸塩、二塩酸塩、ドデシル硫酸塩(dodecylsulfanate)、エデト酸塩、エジシル酸塩、エストレート、エシレート、エタンスルホン酸塩、ギ酸塩(formic)、フマル酸塩、グルセプト酸塩、グルコヘプタン酸塩、グルコン酸塩、グルタミン酸塩、グリセロリン酸塩、グリコリルアルサニル酸塩(glycollylarsanilate)、ヘミ硫酸塩、ヘプタン酸塩、ヘキサン酸塩、ヘキシルレゾルシナート、ヒドラバミン、臭化水素酸塩、塩酸塩、2-ヒドロキシエタンスルホン酸塩、ヒドロキシナフトエ酸塩、ヨージド(ヨウ化物)、イソニコチン酸塩(isonicotinic)、イソチオン酸塩、乳酸塩、ラクトビオン酸塩、ラウリン酸塩、リンゴ酸塩、マレイン酸塩、マンデル酸塩、メシル酸塩、メチルブロミド、メチル硝酸塩、メチル硫酸塩、メタンスルホン酸塩、ムチン酸塩、2-ナフタレンスルホン酸塩、ナプシラート、ニコチン酸塩、硝酸塩、N-メチルグルカミンアンモニウム塩、オレイン酸塩、シュウ酸塩、パモ酸塩(エンボン酸塩)、パルミチン酸塩、パントテン酸塩、ペクチン酸塩、過硫酸塩、リン酸塩/二リン酸塩、ピメリン酸塩(pimelic)、フェニルプロピオン酸塩(phenylpropionic)、ポリガラクツロン酸塩、プロピオン酸塩、サリチル酸塩、ステアリン酸塩、硫酸塩、塩基性酢酸塩、コハク酸塩、タンニン酸塩、酒石酸塩、テオクル酸塩、チオシアン酸塩、トシル酸塩、トリエチオジド、トリフルオロ酢酸塩、ウンデコン酸塩、吉草酸塩等を含む。さらに、本開示の化合物が酸性部分を含有する場合、その適切な薬学的に許容される塩には、アルミニウム、アンモニウム、カルシウム、銅、第二鉄、第一鉄、リチウム、マグネシウム、第二マンガン、第一マンガン、カリウム、ナトリウム、亜鉛等を含む無機塩基に由来する塩が含まれるが、これらに限定されるものではない。アンモニウム塩、カルシウム塩、マグネシウム塩、カリウム塩及びナトリウム塩も含まれる。薬学的に許容される有機無毒性塩基に由来する塩は、第1級、第2級及び第3級アミン、環状アミン、ジシクロヘキシルアミン、及び、塩基性イオン交換樹脂、例えば、アルギニン、ベタイン、カフェイン、コリン、N,N-ジベンジルエチレンジアミン、ジエチルアミン、2-ジエチルアミノエタノール、2-ジメチルアミノエタノール、エタノールアミン、エチルアミン、エチレンジアミン、N-エチルモルホリン、N-エチルピペリジン、グルカミン、グルコサミン、ヒスチジン、ヒドラバミン、イソプロピルアミン、リシン、メチルグルカミン、モルホリン、ピペラジン、ピペリジン、ポリアミン樹脂、プロカイン、プリン類、テオブロミン、トリエチルアミン、トリメチルアミン、トリプロピルアミン、トロメタミン等の塩を含む。また、含まれる塩基性窒素含有基は、例えば、メチル、エチル、プロピル、及びブチルのクロリド、ブロミド、及びヨージド等の低級アルキルハライド、ジメチル、ジエチル、ジブチル等の硫酸ジアルキル及び硫酸ジアミル、デシル、ラウリル、ミリスチル、及びステアリルのクロリド、ブロミド、及びヨージド等の長鎖ハライド、ベンジル及びフェネチルのブロミド等のアラルキルハライド等の薬剤によって4級化され得る。
【0017】
用語「医薬組成物」は、経口投与又は非経口投与に好適な形態の、少なくとも1種の薬学的に許容される担体を加えた、本開示の化合物、又はその薬学的に許容される塩を指す。
【0018】
用語「薬学的に許容される担体」は、医薬組成物の調製又は使用において有用な物質を指し、例えば、当業者に既知であり得る、好適な希釈剤、溶媒、分散媒体、界面活性剤、酸化防止剤、防腐剤、等張剤、緩衝剤、乳化剤、吸収遅延剤、塩、薬安定化剤(drug stabilizer)、結合剤、賦形剤、崩壊剤、潤滑剤、湿潤剤、甘味剤、香味剤、染料、及びその組み合わせが挙げられる。
【0019】
用語「被検体」は、ヒト、サル、メウシ(cow)、ヒツジ、ウマ、ブタ、ウシ(cattle)、ヤギ、イヌ、ネコ、マウス、ラット、培養細胞、及びそれらのトランスジェニック種等の生体を含む。好適な実施形態では、被検体はヒトである。
【0020】
本明細書において、用語「投与する」、「投与すること」、又は「投与」は、本発明の化合物、又はその医薬組成物を、被検体内に、又は被検体に、埋め込むこと、吸収すること、摂取すること、注入すること、吸入すること、又は取り入れることを指す。用語「併用投与」及び「~と組み合わせて」は、別段の指示がなければ、特定の時間制限なく、2種以上の治療薬を、同時に、併行して、分離して、又は続けて投与することが含められる。一実施形態において、治療薬は、同じ組成物中、又は同じ単位剤形(unit dosage form)中にある。他の実施形態において、治療薬は、別々の組成物中、又は別々の単位剤形中にある。
【0021】
本明細書において、用語「症状」、「疾患」、及び「障害」は、区別なく使用される。
【0022】
用語「治療する」又は「治療」は、疾患又は症状の影響を軽減する方法を指す。治療は、徴候だけでなく、疾患又は症状それ自体の根本的な原因を軽減する方法も指すことができる。治療は、元々のレベルから幾らか軽減させるものであってもよく、以下に限定されないが、疾患、症状、又は疾患若しくは症状の徴候を完全に取り除くことができる。
【0023】
本明細書において、用語「予防する」、「予防すること」、及び「予防」は、疾患若しくは障害の、又はその1つ以上の徴候の始まり、再発、又は広がりの予防を指す。ある実施形態において、その用語は、徴候の始まりの前に、特に、本明細書で示された疾患又は障害のリスクの患者に対して、1種以上の、他の追加の活性剤の有無に関係なく、本明細書で提供される、化合物若しくは抗体若しくは剤形を用いた治療、又はそれらの投与を指す。その用語は、特定の疾患の徴候の阻害又は軽減を包含する。これに関して、用語「予防」は、用語「予防的治療」と区別なく使用することができる。
【0024】
本開示で使用される化合物の、用語「治療有効量」は、被検体の生物学的応答又は医学的応答、例えば、酵素若しくはタンパク質活性の低減若しくは阻害を引き出し、又は徴候を改善し、症状を緩和し、疾患の進行を緩め、若しくは遅らせ、又は疾患を予防する、等の、化合物の量を指す。一実施形態において、用語「治療有効量」は、被検体に投与されたときに、(1)(i)NLRP3によって媒介される、症状若しくは障害若しくは疾患、又は(ii)NLRP3活性に関係する、症状若しくは障害若しくは疾患、又は(iii)NLRP3の活性(正常若しくは異常)によって特徴づけられる、症状若しくは障害若しくは疾患を少なくとも部分的に緩和し、阻害し、及び/又は改善する;或いは(2)NLRP3の活性を低減する、又は阻害する;或いは(3)NLRP3の発現を低減する、又は阻害するのに有効である、本開示で使用される化合物の量を指す。別の実施形態において、用語「治療有効量」は、細胞、又は組織、又は非細胞性生物学的物質、又は媒体に投与されたときに、NLRP3の活性を少なくとも部分的に低減する、若しくは阻害する;又はNLRP3の発現を少なくとも部分的に低減する、若しくは阻害するのに有効である、本開示で使用される化合物の量を指す。
【0025】
用語「阻害する」、「阻害」、又は「阻害すること」は、所与の症状、徴候、若しくは障害、若しくは疾患の軽減若しくは抑制、又は生物学的活性若しくは生物学的プロセスの基本的活性の有意な減少を指す。詳細には、NLRP3を阻害すること、又はNLRP3インフラマソーム経路を阻害することは、NLRP3又はNLRP3インフラマソーム経路の機能を低減して、IL-1b及び/又はIL-18の生成を誘導することを含む。これは、以下に限定されないが、NLRP3の不活性化、撹乱、及び/又は分布を変えることを含めるメカニズムによって実現され得る。
【0026】
用語「NLRP3」は、以下に限定されないが、その核酸、ポリヌクレオチド、オリゴヌクレオチド、センスポリヌクレオチド鎖及びアンチセンスポリヌクレオチド鎖、相補配列、ペプチド、ポリペプチド、タンパク質、ホモログな(相同な)NLRP分子及び/又はオルソロガスなNLRP分子、アイソフォーム、前駆体、突然変異体、変異体、誘導体、スプライス変異体、アレル、異種、並びに活性フラグメントを含む。
【0027】
用語「神経障害」は、哺乳類の中枢神経系又は末梢神経系の、任意の望ましくない症状を指す。用語「神経障害」は、神経変性疾患及び精神神経疾患を含める。例示的な神経障害には、アルツハイマー病、パーキンソン病、筋萎縮性側索硬化症、統合失調症、及び不安、例えば、全般的な不安障害、MLS(小脳性運動失調)、ハンチントン病、ダウン症候群、多発脳梗塞性認知症、てんかん重積状態、打撲損傷(例えば、脊髄損傷及び頭部損傷)、ウイルス感染による神経変性(例えば、エイズ、脳症)、てんかん、良性健忘症、非開放性頭部損傷、睡眠障害、うつ病(例えば、双極性障害)、認知症、運動障害、精神病、アルコール依存症、心的外傷後ストレス障害等が挙げられる。「神経障害」はまた、障害に関係する、任意の望ましくない症状も含める。例えば、神経変性障害を治療する方法は、神経変性障害に関係する記憶喪失、及び/又は認知の喪失を治療する方法を含める。こうした方法は、神経変性障害の特徴である神経機能の喪失を治療すること、又は予防することも含めることになる。
【0028】
NLRP3によって媒介される疾患又は障害
NLRP3によって媒介される疾患又は障害は、当分野で周知である。例えば、国際公開第2020021447(A1)号には、NLRP3によって媒介される疾患又は障害が詳細に開示されている。NLRP3インフラマソーム複合体は、その活性化、及びその後の炎症性サイトカイン放出、及び下流シグナル伝達事象を含めて、神経変性及び神経疾患に関連してきた。したがって、NLRP3インフラマソームに関連した複合体、サイトカイン、又はシグナル伝達活性の阻害又は調節は、神経変性疾患又は神経疾患の治療の有望な標的である。参考文献に開示されたように、NLRP3突然変異は、反復性の発熱及び炎症によって特徴づけられる遺伝性疾患であり、臨床連続体を形成する3つの自己炎症障害で構成される、クリオピリン関連周期性症候群(CAPS)として既知である、一連の稀な自己炎症性疾患の要因であることが見い出された。これらの疾患は、家族性寒冷自己炎症症候群(FCAS)、マックル-ウェルズ症候群(MWS)、及び慢性乳児神経皮膚関節症候群(CINCA;新生児期発症多臓器系炎症性疾患、NOMIDとも称される)であり、全て、IL-1βの分泌の増加をもたらす、NLRP3遺伝子の機能獲得型突然変異に起因することが示された。NLRP3はまた、化膿性関節炎、壊疽性膿皮症、及びざ瘡(PAPA)、スウィート症候群、慢性非細菌性骨髄炎(CNO)、及び尋常性ざ瘡等の多くの自己炎症性疾患においても関与した。
【0029】
多くの自己免疫疾患、特に、多発性硬化症、I型糖尿病、乾癬、関節リウマチ(RA)、べーチェット病、シュニッツラー症候群、マクロファージ活性化症候群、全身性エリテマトーデス及びその合併症、例えばループス腎炎、並びに全身性硬化症等は、NLRP3を必要とすることが示された。NLRP3はまた、慢性閉塞性肺疾患(COPD)、喘息(ステロイド耐性喘息を含める)、石綿症、及び珪肺症等の多くの肺疾患において役割を果たすことも示された。NLRP3はまた、多発性硬化症(MS)、パーキンソン病(PD)、アルツハイマー病(AD)、認知症、ハンチントン病、脳マラリア、肺炎球菌性髄膜炎からの脳損傷、頭蓋内動脈瘤、及び外傷性脳損傷等の、多くの中枢神経系の症状に関与することも示唆された。NRLP3活性はまた、2型糖尿病及びその臓器特異的合併症、アテローム性動脈硬化症、肥満、痛風、偽痛風、メタボリックシンドローム、及び非アルコール性脂肪性肝炎等の、様々な代謝性疾患に関係することも示された。IL-1βを介したNLRP3の役割はまた、アテローム性動脈硬化症、心筋梗塞、大動脈瘤、及び大動脈解離、並びに他の心血管事象においても示唆された。
【0030】
異常な折り畳みのα-シヌクレイン凝集形態の蓄積は、アルツハイマー病(AD)、パーキンソン病(PD)、多系統萎縮症(MSA)、及びレビー小体型認知症等の神経変性疾患において重要な役割を果たす。蓄積の形跡により、α-シヌクレインが、とりわけミクログリアにおけるNLRP3インフラマソームを活性化したことが示された。更に、最近の研究によれば、やはり、NLRP3インフラマソームが有意に上方調節され、AD、PD、MSA、及び筋萎縮性側索硬化症(ALS)の神経変性プロセスと関連した。
【0031】
加えて、インフラマソームの調節因子は、α-シヌクレイン病変への影響を明示した。CNSニューロンにおいてA53Tヒトα-シヌクレインを発現する遺伝子導入マウス及びM83は、行動欠陥を表し、小脳においてα-シヌクレイン含有物を凝集した。年齢に依存した影響を有する、突然変異体α-シヌクレインを発現するTgM83マウスは、麻痺及び死をもたらす、重大、且つ複雑な運動、感情、及び認識の減退を発症することになる。高齢のTgM83マウスはまた、線条体においてα-シヌクレイン蓄積及び黒質線条体ニューロン喪失も示した。TgM83マウスに関わる研究は、MSA、不安、及びPD等の疾患における、NLRP3インフラマソームを含むシヌクレイノパチーに対する治療的介入を提案した。
【0032】
NLRP3が必要とされることが示された、他の疾患には、眼疾患、例えば、湿潤及び乾燥の両方の加齢黄斑変性症、糖尿病網膜症、非感染性ブドウ膜炎、及び視神経損傷;非アルコール性脂肪性肝炎(NASH)及び急性アルコール性肝炎等の肝疾患;接触過敏症(例えば、水疱性類天疱瘡)、アトピー性皮膚炎、汗腺膿瘍、及びサルコイドーシス等の肺及び皮膚における炎症反応;関節における炎症反応;筋萎縮性側索硬化症;嚢胞性線維症;脳卒中;慢性腎臓病;及び潰瘍性結腸炎及びクローン病等の炎症性腸疾患が挙げられる。NLRP3インフラマソームは、酸化的ストレスに応じて活性化されることが分かった。NLRP3はまた、炎症性痛覚過敏に関わることも示された。
【0033】
NLRP3インフラマソームの活性化は、インフルエンザ及びリーシュマニア症等の、一部の病原性感染を増強することが示された。
【0034】
NLRP3はまた、多くのがんの発症に関係があるとされてきた。例えば、幾つかの先行研究によれば、がんの侵襲性、増殖、及び転移におけるIL-1βの役割が示唆され、カナキヌマブによるIL-1ベータの阻害により、ランダムに選ばれた、二重盲式のプラセボ対照試験における肺がんの発生及び総がん死亡率が減ったことが示された。NLRP3インフラマソーム又はIL-1βの阻害はまた、in vitroの肺がん細胞の増殖及び転移を阻害することも示した。NLRP3インフラマソームの役割は、骨髄異形成症候群、骨髄線維症、及び他の骨髄増殖性腫瘍、及び急性骨髄性白血病(AML)、並びにグリオーマ、炎症によって誘起される腫瘍、多発性骨髄腫、並びに頭及び首の扁平上皮癌等の、様々な他のがんの発癌においても示唆された。NLRP3インフラマソームの活性化は、5-フルオロウラシルに対する腫瘍細胞の薬剤耐性を媒介することが示され、末梢神経におけるNLRP3インフラマソームの活性化は、化学療法で誘起される神経因性疼痛に寄与する。NLRP3はまた、ウイルス、バクテリア、及び菌類を有効に制御するのに必要とされることも示された。
【0035】
NLRP3の活性化は、細胞ピロプトーシスをもたらし、この特性は、臨床疾患の兆しに重要な役割を果たす。それ故に、NLRP3の阻害剤は、ピロプトーシス、及び細胞からのプロ炎症性サイトカイン(例えば、IL-1β)の放出をブロックすることになると予測される。
【0036】
NLRP3によって媒介される疾患又は障害を治療し、及び/又は予防するためのベンゾイミダゾール誘導体
本開示において、方法は、式(I)のベンゾイミダゾール化合物
【0037】
【化1】
(式中、nは0又は1であり、
Xは、-S-、-S(=O)-、又は-NRn-であり、
Rnは、H又は
【0038】
【化2】
であり、
Aは、-CH、-CRc、又はNであり、
Raは、-C(=O)ORa1、-ORa2、-O-C(=O)Ra3、又は-O-C(=O)-T-ORa4であり、
Ra1は、H、又は直鎖若しくは分枝鎖のC1-15アルキルであり、
Ra2は、H、直鎖若しくは分枝鎖のC1-15アルキル、ホスホネート、又はジアリールホスホネートであり、
Ra3及びRa4は、独立して、直鎖若しくは分枝鎖のC1-15アルキル、直鎖若しくは分枝鎖のC2-15アルケニル、-T-C3-10シクロアルキル、-T-NHRa3p、-T-C3-10シクロアルケニル、-T-C6-10アリール、-T-C5-10ヘテロアリール、-T-NH-C(=O)-O-C1-10アルキル、-T-アダマンチル、又は-C1-3アルキレン-C6-10アリール(ここで、アルキレンは-T-NHRa3pで置換される)であり、
Ra3pは、H、フルオレニルメトキシカルボニル(Fmoc)又はtert-ブトキシカルボニル(Boc)であり、
Rbは、H、直鎖若しくは分枝鎖のC1-15アルキル、直鎖若しくは分枝鎖のC2-15アルケニル、C1-3アルコキシ-C1-15アルキル-、-T'-C3-10シクロアルキル、-T'-C3-10シクロアルケニル、-T'-C6-10アリール、又は-T'-C5-10ヘテロアリールであり、
Rcは、それぞれ独立して、ハロゲン、直鎖若しくは分枝鎖のC1-15アルキル、直鎖若しくは分枝鎖のC1-15アルコキシル、ヒドロキシル、又は-C1-10アルキレン-Y-C6-10ヘテロアリール(式中、-Y-は-CH2-、-NH、-O-、又は-S-である)であり、
記号*は、結合位置を表し、
mは、0~4の整数であり、
-T-は、存在しないか、C1-3アルキレン、又はC2-3アルケニレンであり、
-T'-は、C1-3アルキレン、又はC2-3アルケニレンであり、並びに
ヘテロアリールは、少なくとも1つのヘテロ原子を含有し、それぞれのヘテロ原子が、独立して、S、N、又はOであり、
アルキル、アルケニル、アルコキシ、シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、アルキレン、及びアルケニレンは、それぞれ独立して、置換されないか(非置換であるか)、又は少なくとも1つの置換基で置換され、
置換基は、それぞれ独立して、ハロゲン、アミノ、ニトロ、ニトロソ、直鎖若しくは分枝鎖のC1-15アルキル、又は直鎖若しくは分枝鎖のC1-15アルコキシ、又はC3-10シクロアルキルであり、並びに
RbがHである場合、互変異性体が含まれる)
又はその薬学的に許容される塩を使用する。
【0039】
一実施形態において、式(I)の化合物は、式(I-a)の化合物:
【0040】
【化3】
(式中、nは0又は1であり、
Xは、-S-、-S(=O)-、又は-NRn-であり、
Rnは、H又は
【0041】
【化4】
であり、
Aは、-CH、-CRc、又はNであり、
Raは、-C(=O)ORa1、-ORa2、-O-C(=O)Ra3、又は-O-C(=O)-T-ORa4であり、
Ra1は、H、又は直鎖若しくは分枝鎖のC1-15アルキルであり、
Ra2は、H、直鎖若しくは分枝鎖のC1-15アルキル、又はジアリールホスホネートであり、
Ra3及びRa4は、独立して、直鎖若しくは分枝鎖のC1-15アルキル、直鎖若しくは分枝鎖のC2-15アルケニル、-T-C3-10シクロアルキル、-T-NHRa3p、-T-C3-10シクロアルケニル、-T-C6-10アリール、-T-C5-10ヘテロアリール、-T-NH-C(=O)-O-C1-10アルキル、又は-T-アダマンチルであり、
Ra3pは、H、Fmoc、又はBocであり、
Rbは、H、直鎖若しくは分枝鎖のC1-15アルキル、直鎖若しくは分枝鎖のC2-15アルケニル、C1-3アルコキシ-C1-15アルキル-、-T'-C3-10シクロアルキル、-T'-C3-10シクロアルケニル、-T'-C6-10アリール、又は-T'-C5-10ヘテロアリールであり、
Rcは、それぞれ独立して、ハロゲン、直鎖若しくは分枝鎖のC1-15アルキル、直鎖若しくは分枝鎖のC1-15アルコキシル、ヒドロキシル、又は-C1-10アルキレン-Y-C6-10ヘテロアリール(式中、-Y-は、-CH2-、-NH、-O-、又は-S-である)であり、
記号*は、結合位置を表し、
mは、0~4の整数であり、
-T-は、存在しないか、C1-3アルキレン、又はC2-3アルケニレンであり、
-T'-は、C1-3アルキレン又はC2-3アルケニレンであり、並びに
ヘテロアリールは、少なくとも1つのヘテロ原子を含有し、それぞれのヘテロ原子が、独立して、S、N、又はOであり、
アルキル、アルケニル、アルコキシ、シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、アルキレン、及びアルケニレンは、それぞれ独立して、置換されないか、又は少なくとも1つの置換基で置換され、
置換基は、それぞれ独立して、ハロゲン、アミノ、ニトロ、ニトロソ、直鎖若しくは分枝鎖のC1-15アルキル、直鎖若しくは分枝鎖のC1-15アルコキシ、又はC3-10シクロアルキルであり、
RbがHである場合、互変異性体が含まれる)
又はその薬学的に許容される塩である。
【0042】
一実施形態において、式(I)の化合物は、式(I-b)の化合物
【0043】
【化5】
(式中、nは0又は1であり、
Xは、-S-、-S(=O)-、又は-NRn-であり、
Rnは、H又は
【0044】
【化6】
であり、
Aは、-CH、-CRc、又はNであり、
Raは、-C(=O)ORa1、-ORa2、又は-O-C(=O)Ra3であり、
Ra1は、H、又は直鎖若しくは分枝鎖のC1-15アルキルであり、
Ra2は、H、直鎖若しくは分枝鎖のC1-15アルキル、ホスホネート、又はジアリールホスホネートであり、
Ra3は、-T-NHRa3p、-T-NH-C(=O)-O-C1-10アルキル、又は-C1-3アルキレン-C6-10アリール(ここで、アルキレンは-T-NHRa3pで置換される)であり、
Ra3pは、H、Fmoc、又はBocであり、
Rbは、H、直鎖若しくは分枝鎖のC1-15アルキル、C1-3アルコキシ-C1-10アルキル-、-T'-C3-10シクロアルキル、-T'-C3-10シクロアルケニル、-T'-C6-10アリール、又は-T'-C5-10ヘテロアリールであり、
Rcは、それぞれ独立して、ハロゲン、直鎖若しくは分枝鎖のC1-15アルキル、直鎖若しくは分枝鎖のC1-15アルコキシル、ヒドロキシル、又は-C1-10アルキレン-Y-C6-10ヘテロアリール(式中、-Y-は、-CH2-、-NH、-O-、又は-S-である)であり、
記号*は、結合位置を表し、
mは、0~4の整数であり、
-T-は、存在しないか、C1-3アルキレン、又はC2-3アルケニレンであり、
-T'-は、C1-3アルキレンであり、並びに
ヘテロアリールは、少なくとも1つのヘテロ原子を含有し、それぞれのヘテロ原子が、独立して、S、N、又はOであり、
アルキル、アルケニル、アルコキシ、シクロアルキル、アリール、及びヘテロアリールは、それぞれ独立して、置換されないか、又は少なくとも1つの置換基で置換され、
置換基は、それぞれ独立して、ハロゲン、アミノ、ニトロ、ニトロソ、直鎖若しくは分枝鎖のC1-15アルキル、直鎖若しくは分枝鎖のC1-15アルコキシ、又はC3-10シクロアルキルであり、並びに
RbがHである場合、互変異性体が含まれる)
又はその薬学的に許容される塩である。
【0045】
一実施形態において、化合物は、式(I)の化合物
(式中、nは0又は1であり、
Xは、-S-、-S(=O)-、又は-NRn-であり、
Rnは、H又は
【0046】
【化7】
であり、
Aは、-CH、-CRc、又はNであり、
Raは、-ORa2、-O-C(=O)Ra3、又は-O-C(=O)-T-ORa4であり、
Ra2は、H、直鎖若しくは分枝鎖のC1-15アルキル、ホスホネート、又はジアリールホスホネートであり、
Ra3及びRa4は、独立して、直鎖若しくは分枝鎖のC1-15アルキル、直鎖若しくは分枝鎖のC2-15アルケニル、-T-C3-10シクロアルキル、-T-NHRa3p、-T-C3-10シクロアルケニル、-T-C6-10アリール、-T-C5-10ヘテロアリール、-T-NH-C(=O)-O-C1-10アルキル、-T-アダマンチル、又は-C1-3アルキレン-C6-10アリール(ここで、アルキレンは-T-NHRa3pで置換される)であり、
Ra3pは、H、Fmoc、又はBocであり、
Rbは、H、直鎖若しくは分枝鎖のC1-15アルキル、直鎖若しくは分枝鎖のC2-15アルケニル、C1-3アルコキシ-C1-15アルキル-、-T'-C3-10シクロアルキル、-T'-C3-10シクロアルケニル、-T'-C6-10アリール、又は-T'-C5-10ヘテロアリールであり、
Rcは、それぞれ独立して、ハロゲン、直鎖若しくは分枝鎖のC1-15アルキル、直鎖若しくは分枝鎖のC1-15アルコキシル、ヒドロキシル基、又は-C1-10アルキレン-Y-C6-10ヘテロアリール(式中、-Y-は、-CH2-、-NH、-O-、又は-S-である)であり、
記号*は、結合位置を表し、
mは、0~4の整数であり、
-T-は、存在しないか、C1-3アルキレン、又はC2-3アルケニレンであり、
-T'-は、C1-3アルキレン又はC2-3アルケニレンであり、並びに
ヘテロアリールは、少なくとも1つのヘテロ原子を含有し、それぞれのヘテロ原子が、独立して、S、N、又はOであり、
アルキル、アルケニル、アルコキシ、シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、アルキレン、及びアルケニレンは、それぞれ独立して、置換されないか、又は少なくとも1つの置換基で置換され、
置換基は、それぞれ独立して、ハロゲン、アミノ、ニトロ、ニトロソ、直鎖若しくは分枝鎖のC1-15アルキル、又は直鎖若しくは分枝鎖のC1-15アルコキシ、又はC3-10シクロアルキルであり、並びに
RbがHの場合、互変異性体が含まれる)
又はその薬学的に許容される塩である。
【0047】
さらなる一実施形態において、化合物は、式(I)の化合物(式中、
nは0であり、
Xは-S(=O)-であり、
AはNであり、
Raは、-ORa2、-O-C(=O)Ra3、又は-O-C(=O)-T-ORa4であり、Ra2は、H、直鎖若しくは分枝鎖のC1-15アルキル、ホスホネート、又はジアリールホスホネートであり、
Ra3及びRa4は、独立して、直鎖若しくは分枝鎖のC1-15アルキル、直鎖若しくは分枝鎖のC2-15アルケニル、-T-C3-10シクロアルキル、-T-NHRa3p、-T-C3-10シクロアルケニル、-T-C6-10アリール、-T-C5-10ヘテロアリール、-T-NH-C(=O)-O-C1-10アルキル、-T-アダマンチル、又は-C1-3アルキレン-C6-10アリール(ここで、アルキレンは-T-NHRa3pで置換される)であり;Ra3pは、H、Fmoc、又はBocであり、
RbはHであり、
mは3であり、及び
Rcは、それぞれ独立して、直鎖若しくは分枝鎖のC1-15アルキル、直鎖若しくは分枝鎖のC1-15アルコキシルである)
又はその薬学的に許容される塩である。
【0048】
一実施形態において、化合物は、nが0である、式(I)の化合物である。
【0049】
一実施形態において、化合物は、mが0~3の整数である、式(I)の化合物である。
【0050】
一実施形態において、化合物は、式(I)の化合物(式中、
nは0であり、
Xは-S(=O)であり、
AはNであり、
Raは、-O-C(=O)Ra3又は-O-C(=O)-T-ORa4であり、
Ra3は、直鎖若しくは分枝鎖のC1-15アルキル、直鎖若しくは分枝鎖のC2-15アルケニル、-T-C3-10シクロアルキル、-T-NHRa3p、-T-C3-10シクロアルケニル、-T-C6-10アリール、-T-C5-10ヘテロアリール、-T-NH-C(=O)-O-C1-10アルキル、-T-アダマンチル、又は-C1-3アルキレン-C6-10アリール(ここで、アルキレンは-T-NHRa3pで置換される)であり、
Ra4は、直鎖若しくは分枝鎖のC1-15アルキル、直鎖若しくは分枝鎖のC2-15アルケニル、-T-C3-10シクロアルキル、-T-NHRa3p、-T-C3-10シクロアルケニル、-T-C6-10アリール、-T-C5-10ヘテロアリール、-T-NH-C(=O)-O-C1-10アルキル、-T-アダマンチル、又は-C1-3アルキレン-C6-10アリール(ここで、アルキレンは-T-NHRa3pで置換される)であり、
Ra3pは、H、又はFmoc若しくはBocから選択されるN-保護基である)
又はその薬学的に許容される塩である。
【0051】
一実施形態において、化合物は、式(I)の化合物(式中、
AはNであり、
RbはHであり、
mは3であり、及び
Rcは、それぞれ独立して、直鎖又は分枝鎖のC1-15アルキル、直鎖又は分枝鎖のC1-15アルコキシルである)
又は薬学的に許容される塩である。
【0052】
一部の実施形態において、化合物は、式(I)の化合物(式中、Raは、-O-C(=O)Ra3(式中、Ra3は、アダマンチル;置換されないか、又はハロゲンで置換された直鎖又は分枝鎖のC1-10アルキル;C1-4アルコキシ;置換されないか、又はC1-10アルキル、ニトロ、C1-15アルコキシ、又はハロゲンで置換された-C6-10アリール;C3-10シクロアルキル;-C3-10シクロアルケニル;直鎖又は分枝鎖のC2-10アルケニル;-C5-10ヘテロアリール;-C1-3アルキレン-C3-10シクロアルキル;C2-3アルケニレン-C6-10アリール(ここで、C6-10アリールは、置換されないか、又はハロゲンで置換される)である);-O-C(=O)-O-C1-10アルキルである)である。
【0053】
一部の実施形態において、化合物は、式(I)の化合物(式中、Raは、-O-C(=O)Ra3(式中、Ra3は、アダマンチル;置換されないか、又はハロゲンで置換された直鎖又は分枝鎖のC1-8アルキル;C1-4アルコキシ;置換されないか、又はC1-6アルキル、ニトロ、C1-4アルコキシ、又はハロゲンで置換された-フェニル;C3-6シクロアルキル;-C3-6シクロアルケニル;直鎖又は分枝鎖のC2-6アルケニル;-C5-6ヘテロアリール;-C1-3アルキレン-C3-6シクロアルキル;C2-3アルケニレン-フェニル(ここで、フェニルは置換されないか、又はハロゲンで置換される)である);-O-C(=O)-O-C1-4アルキルである)である。
【0054】
一部の実施形態において、化合物は、式(I)の化合物(式中、Raは、-O-C(=O)-C1-6アルキル、-O-C(=O)-C1-3アルキレン-NHFmoc、-O-C(=O)-C1-3アルキレン-NHBoc、又は-O-C(=O)-NH-C(=O)-O-C1-10アルキルである)である。
【0055】
一部の実施形態において、化合物は、式(I)の化合物(式中、Rcは、それぞれ独立して、ハロゲン、直鎖若しくは分枝鎖のC1-6アルキル、直鎖若しくは分枝鎖のC1-6アルコキシル、又は-C1-10アルケニレン-Y-C6-10ヘテロアリール(式中、YはSであり、C6-10ヘテロアリールは、置換されないか、又はC1-15アルキル、C1-15アルコキシ、-OH、-NH2、-NO2、又はハロゲンで置換される)である)である。
【0056】
一部の実施形態において、化合物は、式(I)の化合物(式中、
Xは-S-であり、
AはNであり、
Raは-C(=O)ORa1(式中、Ra1は、H、又は直鎖若しくは分枝鎖のC1-15アルキルである)である)
又はその薬学的に許容される塩である。
【0057】
一部の実施形態において、化合物は、式(I)の化合物(式中、Raは、-C(=O)OH又は-C(=O)OC1-4アルキルである)である。
【0058】
一部の実施形態において、化合物は、式(I)の化合物(式中、Rcは、それぞれ独立して、ハロゲン、直鎖若しくは分枝鎖のC1-6アルキル、直鎖若しくは分枝鎖のC1-6アルコキシル、又は-C1-10アルケニレン-Y-C6-10ヘテロアリール(式中、YはSであり、C6-10ヘテロアリールは、置換されないか、又はC1-15アルキル、C2-15アルケニル、C1-15アルコキシ、-OH、-NH2、-NO2、又はハロゲンで置換される)である)である。
【0059】
一部の実施形態において、化合物は、式(I)の化合物(式中、Raは、-C(=O)OH、-C(=O)OC1-4アルキル、H、-ORa2(式中、Ra2はH、直鎖又は分枝鎖のC1-10アルキルである);-O-C(=O)Ra3(式中、Ra3は、独立して、tert-ブチル;置換されないか、若しくはハロゲン、tert-ブチル、若しくはアミノで置換された直鎖若しくは分枝鎖のC1-10アルキル;直鎖若しくは分枝鎖のC2-10アルケニル;C1-4アルコキシ;C3-10シクロアルキル;-C1-3アルキレン-C3-10シクロアルキル;-C3-10シクロアルケニル;置換されないか、若しくはC1-10アルキル、ニトロ、C1-15アルコキシ、若しくはハロゲンで置換された-C6-10アリール;置換されないか、若しくはC1-10アルコキシで置換された-C5-10ヘテロアリール;C2-3アルケニレン-C6-10アリール(ここで、C6-10アリールは、置換されないか、又はハロゲンで置換される);-C1-3アルキレン-NH--C(=O)-O-C1-10アルキル;又はアダマンチルである);又は-O-C(=O)-O-C1-10アルキルである)である。
【0060】
一部の実施形態において、化合物は、式(I)の化合物(式中、Raは、-O-C1-10アルキル又は-O-C(=O)Ra3(式中、Ra3は、tert-ブチル;アダマンチル;置換されないか、又はハロゲン又はtert-ブチルで置換された直鎖又は分枝鎖のC1-10アルキル;C1-4アルコキシ;置換されないか、又はC1-10アルキル、ニトロ、C1-15アルコキシ、又はハロゲンで置換された-C6-10アリール;C3-10シクロアルキル;-C3-10シクロアルケニル;直鎖又は分枝鎖のC2-10アルケニル;-C5-10ヘテロアリール;-C1-3アルキレン-C3-10シクロアルキル;C2-3アルケニレン-C6-10アリール(ここで、C6-10アリールは、置換されないか、又はハロゲンで置換される)である);-O-C(=O)-O-C1-10アルキルである)である。一部の実施形態において、Raは、-O-C1-4アルキル、-O-tert-ブチルオキシカルボニル、又は-O-C(=O)Ra3(式中、Ra3は、tert-ブチル;アダマンチル;置換されないか、又はハロゲン又はtert-ブチルで置換された直鎖又は分枝鎖のC1-8アルキル;C1-4アルコキシ;置換されないか、又はC1-6アルキル、ニトロ、C1-4アルコキシ、又はハロゲンで置換された-フェニル;C3-6シクロアルキル;-C3-6シクロアルケニル;直鎖又は分枝鎖のC2-6アルケニル;-C5-6ヘテロアリール;-C1-3アルキレン-C3-6シクロアルキル;C2-3アルケニレン-フェニル(ここで、フェニルは、置換されないか、又はハロゲンで置換される)である);-O-C(=O)-O-C1-4アルキルである。一部のさらなる実施形態において、C3-6シクロアルキルは、シクロプロピル又はシクロヘキシルである。一部のさらなる実施形態において、-C3-10シクロアルケニルは、シクロヘキセニルである。
【0061】
一部のさらなる実施形態において、ヘテロアリールは、ピロリジニル、ピロリニル、ピラゾリジニル、イミダゾリジニル、ピラゾリニル、イミダゾリニル、ピラゾリル、イミダゾリル、テトラヒドロフラニル、フラニル、ジオキソラニル、テトラヒドロチオフェニル、チオフェニル、オキサゾリル、イソオキサゾリル、イソチアゾリル、チアゾリル、オキサチオラニル、ピペリジニル、ピリジニル、ピペラジニル、ピリダジニル、ピリミジニル、ピラジニル、テトラヒドロピラニル、ピラニル、ジオキサニル、チアニル、チオピラニル、モルホリニル、オキサジニル、又はチアジニルである。さらなる実施形態において、ヘテロアリールは、フラニル、イソオキサゾリル、又はチオフェニルである。
【0062】
一部の実施形態において、化合物は、式(I)の化合物(式中、Raは、-OH、-COOH、-O-ホスフェート、-O-C1-6アルキル若しくは-O-C(=O)-C1-6アルキル、-O-C(=O)-C1-4アルキレン-NH(Fmoc若しくはBoc)、又は-O-C(=O)-NH-C(=O)-O-C1-10アルキルである)である。
【0063】
一部の実施形態において、化合物は、式(I)の化合物(式中、Rcは、それぞれ独立して、直鎖若しくは分枝鎖のC1-6アルキル又は直鎖若しくは分枝鎖のC1-6アルコキシルである)である。一部の実施形態において、Rcは、それぞれ独立して、ハロゲン、直鎖若しくは分枝鎖のC1-6アルキル、直鎖若しくは分枝鎖のC1-6アルコキシル、又は-C1-10アルケニレン-Y-C6-10ヘテロアリール(式中、YはSであり、C6-10ヘテロアリールは、置換されないか、又はC1-15アルキル(好ましくはC1-4アルキル)、C1-15アルケニル(好ましくはC2-4アルキル)、C1-15アルコキシ(好ましくはC1-4アルコキシ)、-OH、-NH2、-NO2、又はハロゲンで置換される)である。さらなる一実施形態において、-C1-10アルケニレン-Y-C6-10ヘテロアリールは、
【0064】
【化8】
である。
【0065】
一部の、式(I)の実施形態において、化合物には、以下に限定されないが、以下のもの又はその薬学的に許容される塩が挙げられる。
【0066】
【表1】
【0067】
本開示は、式I、式I-a、及び、式I-bの化合物の全ての立体異性体を網羅する。式I、式I-a、及び、式I-bの化合物に存在する不斉中心は、全てが互いに独立して(R)配置又は(S)配置を有することができる。本開示の構造式において、キラル炭素への結合が直線として描かれている場合、キラル炭素の(R)配置及び(S)配置の両方、従って、両方のエナンチオマー及びそれらの混合物がその式に包含されることが理解される。特定の構造が記載される場合、その鏡像異性体(entantiomer)(中心における(R)及び(S)のいずれか)を意図している。同様に、キラル炭素のキラル指定なしに化合物名が記載されている場合、キラル炭素の(R)配置及び(S)配置の両方、従って、個々のエナンチオマー及びそれらの混合物がその名称によって包含されることが理解される。
【0068】
本開示は、全ての可能なエナンチオマー及びジアステレオマー、及び、2以上の立体異性体の混合物、例えばあらゆる比率でのエナンチオマー及び/又はジアステレオマーの混合物を含む。従って、本開示の主題のエナンチオマーは、左旋性対掌体としても右旋性対掌体としてもエナンチオマー的に純粋な形態であり、ラセミ体の形態であり、また、2つのエナンチオマーのあらゆる比率での混合物の形態である。シス/トランス異性の場合、本開示は、シス型及びトランス型の両方、及びこれらの型のあらゆる比率での混合物を含む。個々の立体異性体の調製は、必要に応じて、一般的方法による混合物の分離によって、例えば、クロマトグラフィー又は結晶化によって、合成のための立体化学的に均一な出発材料の使用によって、又は立体選択的合成によって行うことができる。任意で、立体異性体の分離前に誘導体化を行うことができる。立体異性体の混合物の分離は、式(I)、(I-a)、又は(I-b)の化合物の合成時の中間段階で行うか、又は最終ラセミ生成物で行うことができる。絶対立体化学は、必要に応じて、既知の立体配置の立体中心を含む試薬で誘導体化される結晶性生成物又は結晶性中間体のX線結晶構造解析によって決定されてよい。本開示の化合物が互変異性化し得る場合、全ての個々の互変異性体、及びそれらの混合物が本開示の範囲に含まれる。本開示は、そのような全ての異性体、並びにそのようなラセミ体、エナンチオマー、ジアステレオマー、及び互変異性体、及びそれらの混合物の、塩、溶媒和物(水和物等)、及び溶媒和塩を含む。
【0069】
本開示の方法で使用される化合物は、当業者に既知の方法を用いて調製することができる。例えば、式(I)の化合物を調製するための、一般的な合成スキーム、及び前述の化合物の調製手順は、国際公開第2018053161(A1)号に開示され、それは、参照によって本明細書に組み込まれている。
【0070】
使用
式(I)、式(I-a)、若しくは式(I-b)の化合物、又はその薬学的に許容される塩は、好ましくは、自己炎症性発熱症候群(例えば、CAPS)、鎌状赤血球病、I型糖尿病又はII型糖尿病及び関連の合併症(例えば、腎症、網膜症)、高シュウ酸尿症、痛風、偽痛風(軟骨石灰化症)、慢性肝疾患、NASH、神経炎症関連障害(例えば、多発性硬化症、脳感染症、急性損傷、神経変性疾患、アルツハイマー病)、アテローム性動脈硬化症及び心血管リスク(例えば、心血管リスク軽減(CvRR)、高血圧)、汗腺膿瘍、創傷治癒及び瘢痕形成、並びにがん(例えば、結腸がん、肺がん、骨髄増殖性腫瘍、白血病、骨髄異形成症候群(MDS)、骨髄線維症)から選択される、NLRP3によって媒介される疾患又は障害の治療において有用であることができる。さらなる一実施形態において、治療法は疾患により選択され、NLRP3インフラマソームの阻害によって治療され得る。別の実施形態において、疾患は、前述されたリストから、好適には、インフラマソーム関連の疾患又は障害、免疫疾患、炎症性疾患、自己免疫疾患、又は自己炎症性疾患、例えば、自己炎症性発熱症候群(例えば、クリオピリン関連周期性症候群)、鎌状赤血球病、全身性エリテマトーデス(SLE)、肝臓関連の疾患/障害(例えば、慢性肝疾患、ウイルス性肝炎、非アルコール性脂肪性肝炎(NASH)、アルコール性脂肪性肝炎、及びアルコール性肝疾患)、炎症性関節炎関連障害(例えば、急性の、慢性の、例えば、痛風、偽痛風(軟骨石灰化症)、変形性関節症、関節リウマチ、関節症)、腎臓関連疾患(例えば、高シュウ酸尿症、ループス腎炎、I型糖尿病又はII型糖尿病及び関連の合併症(例えば、腎症、網膜症)高血圧性腎症、血液透析関連の炎症)、神経炎症関連疾患(例えば、多発性硬化症、脳感染症、急性損傷、神経変性疾患、アルツハイマー病)、心血管若しくは代謝の疾患/障害(例えば、心血管リスク軽減(CvRR)、高血圧、アテローム性動脈硬化症、I型糖尿病及びII型糖尿病並びに関連の合併症、末梢動脈疾患(PAD)、急性心不全)、炎症性皮膚疾患(例えば、汗腺膿瘍、ざ瘡)、創傷治癒及び瘢痕形成、喘息、サルコイドーシス、加齢黄斑変性症、及びがん関連疾患又はがん関連障害(例えば、結腸がん、肺がん、骨髄増殖性腫瘍、白血病、骨髄異形成症候群(MDS)、骨髄線維症)から選択される。特に、自己炎症性発熱症候群(例えば、CAPS)、鎌状赤血球病、I型糖尿病又はII型糖尿病及び関連の合併症(例えば、腎症、網膜症)、高シュウ酸尿症、痛風、偽痛風(軟骨石灰化症)、慢性肝疾患、NASH、神経炎症関連障害(例えば、多発性硬化症、脳感染症、急性損傷、神経変性疾患、アルツハイマー病)、アテローム性動脈硬化症及び心血管リスク(例えば、心血管リスク軽減(CvRR)、高血圧)、汗腺膿瘍、創傷治癒及び瘢痕形成、並びにがん(例えば、結腸がん、肺がん、骨髄増殖性腫瘍、白血病、骨髄異形成症候群(MDS)、骨髄線維症)。
【0071】
一部の実施形態において、式(I)、式(I-a)、若しくは式(I-b)の化合物又はその薬学的に許容される塩は、好ましくは、神経障害、統合失調症及び統合失調感情障害の症状領域(陰性、認知性、抑うつ性、陽性、及び全般的な精神病理学症状領域を含める)、うつ病、トゥレット症候群、心的外傷後ストレス障害(PTSD)、強迫性障害(OCD)、無痛症、神経変性疾患に関連する記憶及び/若しくは認知の喪失、又は神経変性疾患の特徴である神経機能の喪失、軽度認識障害(MCI)、アルツハイマー病、パーキンソン病、統合失調症、疼痛、運動失調、痙攣、不安、外傷性脳損傷(TBI)、筋萎縮性側索硬化症(ALS)、多発性硬化症(MS)、脆弱性X症候群(FXS)、自閉症、又は注意欠陥多動性障害(ADHD)から選択される、NLRP3によって媒介される疾患又は障害の治療に有用であることができる。
【0072】
特に、RS-D7化合物は、好ましくは、神経障害、統合失調症及び統合失調感情障害の症状領域(陰性、認知性、抑うつ性、陽性、及び全般的な精神病理学症状領域を含める)、うつ病、トゥレット症候群、心的外傷後ストレス障害(PTSD)、強迫性障害(OCD)、無痛症、神経変性疾患に関連する記憶及び/若しくは認知の喪失、又は神経変性疾患の特徴である神経機能の喪失、軽度認識障害(MCI)、アルツハイマー病、パーキンソン病、統合失調症、疼痛、運動失調、痙攣、不安、外傷性脳損傷(TBI)、筋萎縮性側索硬化症(ALS)、多発性硬化症(MS)、脆弱性X症候群(FXS)、自閉症、又は注意欠陥多動性障害(ADHD)から選択される、NLRP3によって媒介される疾患又は障害の治療に有用である。
【0073】
ベンゾイミダゾール誘導体を含む医薬組成物及びベンゾイミダゾール誘導体の投与
本開示で使用される化合物の医薬組成物又は組み合わせは、約50~約70kgの被検体に対して、活性成分(複数可)約1~1000mgの単位剤形、又は活性成分約1~500mg、又は約1~250mg、又は約1~150mg、又は約1~100mg、又は約1~50mgの単位剤形であることができる。化合物、その医薬組成物、又は組み合わせの治療有効投与量(dosage)は、被検体の種、体重、年齢、及び個別の症状、障害、若しくは疾患、又は治療されるその重症度に応じて決まる。通常の技術の医師、臨床医、又は獣医は、障害又は疾患の進行を予防し、治療し、又は阻害するために必要な、活性成分それぞれの有効量を容易に決定することができる。
【0074】
上記の投与量特性は、哺乳類、例えば、マウス、ラット、イヌ、サル、又は摘出された臓器、組織、及びその調製物を有利に使用した、in vitro試験及びin vivo試験で実証可能である。本開示の化合物は、溶液、例えば、水溶液の形態でin vitroで、且つ腸内(経腸的)に、非経口で、有利なことに静脈内で、例えば、懸濁液として、又は水溶液で、いずれかのin vivoで適用され得る。in vitroの投与量は、約10 3 モル濃度(molar concentration)から約10 9 モル濃度までの範囲であってもよい。in vivoの治療有効量は、投与の経路に応じて、約0.1~500mg/kgの間、又は約1~100mg/kgの間の範囲であってもよい。
【0075】
本開示の他の側面は、式(I)の化合物(又はその薬学的に許容される塩若しくは溶媒和物)、及び薬学的に許容される担体を含む医薬組成物を提供する。医薬組成物としての用語「組成物」は、有効成分(複数可)、及び担体を構成する不活性成分(複数可)(薬学的に許容される賦形剤)を含む生成物、並びに任意の2種以上の成分の組合せ、錯化若しくは凝集から、又は1種以上の成分の解離から、又は1種以上の成分の他のタイプの反応若しくは相互作用から、直接又は間接的に得られる任意の生成物を包含することが意図される。したがって、本開示の医薬組成物は、式(I)の化合物と、追加の有効成分(複数可)と、薬学的に許容される賦形剤とを混合することにより製造された任意の組成物を包含する。
【0076】
本開示の医薬組成物は、有効成分としての式(I)によって表される化合物(又はその薬学的に許容される塩又は溶媒和物)、薬学的に許容される担体、及び任意で、他の治療成分又は補助剤(アジュバント)を含む。組成物としては、経口投与、直腸内投与、局所投与、及び非経口投与(皮下、筋肉内、静脈内投与を含む)に適する組成物が挙げられるが、いかなる場合においても、最も適切な投与経路は、特定の宿主、及び有効成分を投与しようとする症状の特徴及び重症度に依存するものとする。医薬組成物は、好都合には、単位剤形として存在してもよく、あらゆる周知の製薬技術の方法により調製し得る。
【0077】
有効成分は、カプセル、錠剤、トローチ、糖衣錠、顆粒、及び粉末等の固体剤形、又はエリキシル、シロップ、エマルジョン、分散液、及び、懸濁液等の液体剤形で経口投与され得る。また、有効成分は、分散液、懸濁液、又は溶液等の滅菌液の剤形で非経口に投与され得る。有効成分を投与するために、局所投与用の軟膏、クリーム、滴剤、経皮パッチ、又はパウダーとして、点眼用の点眼液(点眼剤)、又は懸濁製剤、すなわち、目薬として、吸入若しくは鼻内の投与用のエアゾールスプレー、又は粉末組成物として、あるいは、直腸若しくは膣内の投与用のクリーム、軟膏、スプレー、又は座薬としての他の剤形も用いられ得る。
【0078】
局所適用のために、有効成分又はその医薬組成物は、1つ以上の担体に懸濁又は溶解された有効成分を含む適切な軟膏として製剤化され得る。有効成分又はその医薬組成物の局所投与のための担体は、以下に限定されないが、鉱油、流動ペトロラタム(ワセリン)、白色ワセリン、プロピレングリコール、ポリオキシエチレン、ポリオキシプロピレン化合物、乳化ろう、ラクトース等の糖、及び水を含む。あるいは、医薬組成物は、1つ以上の薬学的に許容される担体中に懸濁又は溶解された有効成分又はその医薬組成物を含む適切なローション又はクリームとして製剤化され得る。適切な担体は、以下に限定されないが、鉱油、ソルビタンモノステアラート、ポリソルベート60、セチルエステルワックス、セテアリルアルコール、2-オクチルドデカノール、ベンジルアルコール、及び水を含む。
【0079】
治療される特定の症状、障害、又は疾患によっては、有効成分又はその医薬組成物と共に、追加の治療薬が投与され得る。これらの追加の薬剤は、有効成分又はその医薬組成物から、複数の投与計画の1部として、任意の順番で連続して投与され得る(連続投与又は間欠投与)。あるいは、これらの薬剤は、有効成分又はその医薬組成物と一緒に混合して、単一の剤形の一部として投与され得る(同時投与又は併用投与)。
【0080】
経口投与のために、本開示に有益な医薬組成物は、溶液、懸濁液、錠剤、丸剤、カプセル、粉末、顆粒、半固体、徐放性製剤、エリキシル、エアロゾル等の形態を取り得る。クエン酸ナトリウム、炭酸カルシウム、及びリン酸カルシウム等の様々な賦形剤を含む錠剤は、様々な崩壊剤、例えばデンプン、好ましくはジャガイモデンプン若しくはタピオカデンプン等、及び特定の複合ケイ酸塩等と、さらには、結合剤、例えばポリビニルピロリドン、スクロース、ゼラチン、及びアラビアゴム(acacia)等と共に用いられる。また、滑剤、例えばステアリン酸マグネシウム、ラウリル硫酸ナトリウム、及びタルク等も、多くの場合、錠剤の形成に非常に有益である。軟ゼラチンカプセル及び硬ゼラチンカプセルの充填剤として同様なタイプの固体組成物も用いられ、この関連での好ましい材料としては、ラクトース又は乳糖、及び高分子量のポリエチレングリコールが挙げられる。経口投与用として、水性懸濁液、及び/又はエリキシル剤が望ましい場合には、本開示の有効成分又はその医薬組成物は、種々の甘味剤、風味剤、着色剤、乳化剤、及び/又は懸濁剤、さらには、水、エタノール、プロピレングリコール、グリセリン、及びそれらの様々な組み合わせ等の希釈剤と組み合わせることができる。
【0081】
本願明細書中で用いられる用語「非経口の」とは、静脈内、筋肉内、腹腔内、胸骨内、皮下、髄内、及び関節内の注射及び注入を含む投与方法を指す。非経口注射用の医薬組成物は、薬学的に許容される滅菌水溶液又は非水溶液、分散液、懸濁液又はエマルジョン、及び使用直前に滅菌注射液又は分散液に再構成する滅菌粉末を含む。水溶液は、静脈内、筋肉内、皮下、及び腹腔内の注射の目的に特に適している。これに関連して、使用される滅菌水性媒体は、当業者にとって標準的な周知技術によって直ちに得ることができる。適切な水性及び非水性の担体、希釈液、溶媒、又はビヒクルの例は、例えば、水、エタノール、ポリオール(例えば、グリセロール、プロピレングリコール、ポリエチレングリコール等)、カルボキシメチルセルロース、及び適切なそれらの混合物、植物性油(オリーブオイル等)、及びオレイン酸エチル等の注射可能な有機エステルを含む。例えば、レシチン等のコーティング材料の使用、分散液の場合に要求される粒径の維持、及び界面活性剤の使用により、適切な流動性を維持し得る。
【0082】
本開示に有益な医薬組成物は、以下に限定されないが、防腐剤、湿潤剤、乳化剤、及び分散剤等の補助剤を含み得る。微生物の活動の防止(予防)は、例えば、パラベン、クロロブタノール、フェノール ソルビン酸等の様々な抗細菌剤及び抗菌剤の内包により確保することができる。また、糖、塩化ナトリウム等の等張剤を内包することも望ましい。注射可能な医薬品形態の持続的吸収は、モノステアリン酸アルミニウム及びゼラチン等の吸収を遅延させる薬剤の内包によって達成し得る。
【0083】
投与における注入速度を遅くすることは、髄腔内又は硬膜外の経路を用いた場合に特に有益である。化合物を規定速度で送達するのに有益な移植可能又は着用可能なポンプは、当技術分野では多く知られている。
【0084】
懸濁液は、有効な化合物に加えて、懸濁剤、例えばエトキシル化イソステアリルアルコール、ポリオキシエチレンソルビトール、及びソルビタンエステル、微結晶性セルロース、メタ水酸化アルミニウム、ベントナイト、寒天、及びトラガカント、並びにこれらの混合物等を含み得る。
【0085】
経皮(例えば局所)投与のために、希釈した無菌の水性又は部分水性の溶液(通常は約0.1~5%の濃度)(他の点では上記の非経口溶液と同様)を調製する。
【0086】
本開示に有益な医薬組成物は、鼻エアロゾル又は吸入によって投与することもできる。このような組成物は、医薬製剤(製剤処方)の分野では周知の技術によって調製することができ、また、ベンジルアルコール又は他の適切な防腐剤、バイオアベイラビリティーを増強するための吸収促進剤、フルオロカーボン及び/又は他の従来の可溶化剤又は分散剤を用いて、生理食塩水溶液として調製され得る。
【0087】
直腸又は膣内の投与用の組成物としては、好ましくは、有効成分又はその医薬組成物と、室温では固体であるが、体温では液体になるため、直腸又は膣腔内で溶けて薬物を放出するココアバター、ポリエチレングリコール、又は座薬ワックス等の刺激性のない適切な賦形剤又は担体と、を混合することによって調製され得る。
【0088】
他の薬学的に許容される担体は、以下に限定されないが、毒性のない固体、半固体、又は液体の充填剤、希釈剤、封入材料、又はいずれかのタイプの製剤補助剤を含み、以下に限定されないが、イオン交換体、アルミナ、ステアリン酸アルミニウム、レシチン、ヒト血清アルブミン等の血清タンパク質、緩衝物質、例えばリン酸塩(ホスフェート)、グリシン、ソルビン酸、ソルビン酸カリウム、飽和植物脂肪酸の部分的グリセリド混合物、水、塩又は電解質、例えば硫酸プロタミン、リン酸水素二ナトリウム、リン酸水素カリウム、塩化ナトリウム、亜鉛塩、コロイドシリカ、三ケイ酸マグネシウム、ポリビニルピロリドン、セルロースベース物質、ポリエチレングリコール、カルボキシメチルセルロースナトリウム、ポリアクリレート、ワックス、ポリエチレン-ポリオキシプロピレンブロックポリマー、ポリエチレングリコール、及び羊毛脂を含む。
【0089】
固体の医薬品賦形剤は、以下に限定されないが、デンプン、セルロース、タルク、グルコース、ラクトース、スクロース(ショ糖)、ゼラチン、麦芽、米、小麦粉、チョーク、シリカゲル、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸ナトリウム、モノステアリン酸グリセロール、塩化ナトリウム、乾燥スキムミルク等を含む。液体及び半固体の賦形剤は、グリセロール、プロピレングリコール、水、エタノール、並びに石油、動物油、植物油、又は合成油、例えば、落花生油、大豆油、鉱油、胡麻油等を含む様々な油から選ばれ得る。好ましい液体担体、特に注射可能な溶液用の液体担体は、水、生理食塩水、水性デキストロース、及びグリコールを含む。
【0090】
一定量の有効成分を有する様々な医薬組成物を調製する方法は、周知であるか、又は本開示に照らして当業者には明らかであろう。他の適切な医薬品賦形剤、及びそれらの製剤は、Remington's Pharmaceutical Sciences(E.W.Martin編集、Mack Publishing Company(マーク・パブリッシング社)、第19版、1995年)に記載されている。
【0091】
さらなる詳細がなくとも、当業者は、上記の説明を使用して本開示を最大限利用できると考えられる。したがって、以下の実施例は、単なる例示と解釈されるものであって、決して本開示の範囲を限定するものとして解釈されるものではない。
【実施例0092】
[実施例1]
NLRP3インフラマソームアッセイ
尿酸一ナトリウム結晶(MSU)又はアデノシン三リン酸(ATP)を含む、病原体関連分子パターン(PAMP)リポ多糖(LPS)及び危険関連分子パターン(DAMP)は、NLRP3インフラマソームを活性化させるのに使用される刺激であり、カスパーゼ-1の活性化、及びその後のpro-IL-1βからプロ炎症性サイトカインIL-1βへの変換を含む、一連の下流事象を引き起こす。アッセイは、ヒト前単球性白血病THP-1細胞を用いて実施した。
【0093】
方法
ヒト前単球性白血病THP-1細胞をRPMI中で培養し、ホルボール12-ミリステート13-アセテート(PMA)で処理した。PMAに感作されたTHP-1細胞をLPS50ng/mLで2時間処理し、その後、ジアリールスルホニルウレアMCC950(1uM)(Nature Medicine.21(3):248~55、2015)、RS-D7(0.1uM、1uM、及び5uM)、12083(0.2uM、1uM、及び5uM)、12127(0.2uM、1uM、及び5uM)、28093(0.2uM、1uM、及び5uM)、又は12093(0.2uM、1uM、及び5uM)で1時間前処理し、次いで、ATP5mMで20分間、又はMSU400ug/mlで5時間刺激した。培地は、MCC950、RS-D7、12083、12127、28093、又は12093を含有するRPMI媒体を用いて設置し、2時間培養した(このステップは、活性剤としてのATPのためだけのものであった)。PMA分化THP-1細胞の上澄みを、刺激の後、所与の時点で集め、細胞培養上澄みのIL-1βレベルを、IL-1ベータHuman Uncoated ELISAキット(Invitrogen)を使用して測定した。上澄み及び細胞溶解物もまた、イムノブロット法によって評価した。免疫反応信号を、Immobilon Crescendo Western HRP基質を用いて展開し、膜のデジタル画像を、製造者の説明に従って、ImageQuant LAS4000mini(GE)によって検出した。
【0094】
図1のウェスタンブロットによれば、LPS+MSUにより、カスパーゼ-1及びIL-1βの増加がもたらされた。MCC950、NLRP3阻害剤(陽性対照)は、カスパーゼ-1及びIL-1βの発現を阻害した。RS-D7による治療は、カスパーゼ-1及びIL-1βの用量依存性阻害を示した。個々のタンパク質がRS-D7によって阻害されなかったので、RS-D7により、NLRP3インフラマソームアセンブリのプロセスが、IL-1βの低減を引き起こすことから阻害され得ることが推測される。
【0095】
図2におけるELISA結果によれば、LPS処理細胞及びATP処理細胞において、IL-1β600pg/mLが放出された。有意により低いIL-1βレベルがMCC950で処理された細胞において検出された。LPS+ATP群又はLPS+MSU群と比較して、有意により低いIL-1βレベルが、RS-D7、並びに様々な濃度の12083、12127、28093、及び12093で処理された細胞で観測された。IL-1βの低減は、これらの化合物が有効なNLRP3インフラマソーム調節因子であることを示唆する。
【0096】
[実施例2]
神経変性疾患に関連したニューロンアルファ-シヌクレイノパチーのTgM83マウスモデルにおけるRS-D7のin vivo効能
方法
2.1動物情報
オスのTgM83及びその野生型(WT)同腹のマウスを本実施例で使用した。プリオンプロモーター(A53T)によって引き起こされるヒトA53T-α-シヌクレイン突然変異のホモ接合であるTgM83マウスを、Jackson研究室(Bar Harbor、ME、United States、https://www.jax.org/strain/004479)から得て、それらは、混合C57BL/6J×C3HバックグラウンドのA53T-ヘテロ接合のつがいから生まれ、トランスジェニックホモ接合(TgM83;A53T+/+として既知であるB6;C3-Tg(Prnp-SNCA*A53T)83Vle/J)及び非トランスジェニック(WT;A53T-/-)同腹のマウス(Giassonら、2002)を生じた。動物はまた、前述されたようにPCR分析を使用して(マウス尾DNAから)遺伝子型判別された(Graham&Sidhu、2010)。実験は、12ヶ月の月齢のTgM83マウスで実施された。
【0097】
2.2動物福祉コンプライアンス及び飼畜
全ての動物の処置は、国立台湾大学の動物実験委員会(the Animal Care and Use Committee)によって認められたプロトコルに従って実施された。本実施例で使用された全ての動物は、国立台湾大学の心理学科の動物室内の、換気されたポリスルホンケージ(Alternative design Inc.、Winthrop、Maine、USA)において、適宜利用可能な食料及び水と共に収容された。部屋は、22±2℃で維持され、12:12明/暗サイクル(05:00に点灯する)で保たれた。動物を実験的検査の前、少なくとも1週間個別に収容し、全ての行動タスク及び薬理学的タスクを暗サイクル中に行った。動物使用の3R削減原理を満たすように、最小数の動物を使用した。本実施例の動物使用が経験することがある潜在的な疼痛又は不快感を最小限にするように、相応の計測を行った。
【0098】
用量処方
マウスに体重1kg当たり10mLの一定の分量を投薬した。RS-D7は、実験の前に新たに調製され、標的の動物での使用後に廃棄された。
【0099】
2.3実験計画及び行動タスク
本実施例で使用するマウスを、a)ビヒクル対照を用いるWT同腹のマウス群(WT対照)、b)ビヒクル対照を用いるTgM83マウス群(TgM83マウス)、及びc)RS-D7を用いるTgM83マウス群(TgM83+RS-D7 30mg/kg(PO))を含む3つの群に分けた。それぞれの群の動物数は10であった。全ての動物は、行動実験が始まる20分前に、ビヒクル(ddH2O、P.O.)又はRS-D7(30mg/kg、P.O.)の単回投与を与えられた。オープンフィールドタスクを第1週に実施し、ロータロッドタスクを第2週に実施した。それぞれの行動タスクの詳細を以下に記載した。
【0100】
2.4オープンフィールドタスク
自発的な活動性を評価するために、それぞれの動物を、薄暗い照明条件(60 lx)の下、オープンフィールド装置(48cm×24cm×25cm、Coulbourn Instruments、White hall、PA、USA)の中心に置いた。運動活性パラメーター(動いた全移動距離)をモニターし、SMARTビデオトラッキングシステム(San Diego Instruments、San Diego、CA)を使用して、1時間周期で記録した。
【0101】
2.5ロータロッドタスク
マウスは、前述されたように運動協調性及び運動技能学習について試験された(Brooks、Trueman, &Dunnett、2012)。訓練日に、マウスを5分間、ロータロッド装置(LE8200、PanLab)で、一定速度4rpmで3回訓練した。訓練の24時間後、マウスを、ロータロッドで、加速した速度(5分以内に4~40rpm)で試験した。3回の試験トライアルを、その試験日に実施した。回転ロッドから落ちるマウスの潜時(latency)をストッププレートによって自動的に記録した。
【0102】
2.6TgM83マウスモデルにおけるRS-D7を用いた炎症性サイトカイン治療の実験
RS-D7治療後の炎症応答を特徴づけるために、インターロイキン-1ベータ(IL-1β)、インターロイキン-6(IL-6)、及び腫瘍壊死因子-α(TNF-α)を含む炎症性サイトカインのレベルを、オスのTgM83マウス及びWT同腹のマウス(それぞれn=5)の小脳において、酵素結合免疫吸着測定法(ELISA)を用いて調査した。全ての動物を、RS-D7治療の20分後に犠牲にし、組織試料を、オスのWT同腹のマウス、TgM83マウス、及びRS-D7治療(30mg/kg、P.O.)を用いたTgM83マウスのマウスの脳の海馬から取り出した。これらの試料を、氷上で切断し、使用前に-80℃で保存した。ELISA実験を、市販キットを使用して、IL-1β(88-7013、Invitrogen、USA)、IL-6(88-7064、Invitrogen、USA)、及びTNF-α(88-7324、Invitrogen、USA)について実施した。手順は、製造元のプロトコルに従った。標準物質及び試料を3回実行した。OD値を、マイクロプレートリーダー(ThermoFisher Scientific、USA)を使用して450nmで読み取った。濃度の計算を、検量線法を用いて、製造元のプロトコルに従って行った。
【0103】
2.7統計分析
全てのデータを、平均の平均+SE(SEM)として表わす。データを、行動結果において、一元配置分散分析(one-way ANOVA)を用いて分析した。F値が有意な差に到達する場合、事後解析をフィッシャーのLSD試験を用いて実施した。統計分析を、SPSS13.0(SPSS,Inc.、Chicago、IL、USA)によって行い、<0.05のP値を、統計的に有意であると考える。
【0104】
結果
関連する神経変性疾患のニューロンアルファ-シヌクレイノパチーを模倣したTgM83マウスモデルにおけるRS-D7の治療可能性を調べるために、TgM83マウスをRS-D7(30mg/kg、P.O.)で治療し、引き続いて2種の運動関連行動実験を用いて試験した。実験は、2つの別の日に実施された、オープンフィールド試験及びロータロッドタスクを含み、それらは共に、動物の移動運動活性及び運動協調性の評価を提供する。
【0105】
オープンフィールド試験において、全移動距離の有意な差が、3つの群の間で観測された(WT対照:21552±1269、TgM83マウス:15472±942、及びTgM83+RS-D7 30mg/kg(PO):20479±730(cm、平均±sem);F(2,27)=10.429、P<0.05)。フィッシャーのLSD事後解析(図3)によれば、WT対照と比較して、TgM83マウスが、所与の時間1時間での移動の6080cmの差分、自発運動活動の抑制(hypolocomotion activity)を示し、RS-D7の強制経口投与30mg/kgにより、所与の時間で移動した距離を5007cm増加すること(全てP<0.05)で、観測された自発運動の抑制を有意に奪回することができた。
【0106】
ロータロッドテストにおいて、ロータロッドでの落下潜時の有意な差が、3つの群の間で観測された(WT対照:99.5±7.5、TgM83マウス:55.3±10.4、及びTgM83+RS-D7 30mg/kg(PO):132.1±16.1(秒、平均±sem);F(2,27)=10.502、P<0.05、図4)。フィッシャーのLSD事後解析(図4)によれば、WT対照と比較して、TgM83マウスは、マウスがロッドから落下するのに要した時間よりも44.2秒短い時間で表される運動協調障害を示した。RS-D7の強制経口投与30mg/kgにより、落下潜時を76.8秒延ばすこと(全てP<0.05)によって、運動協調性欠陥が有意に改善された。
【0107】
加えて、RS-D7治療は、TgM83マウスの小脳における炎症性サイトカインレベルを抑制したことが分かる。TgM83マウスにおける、炎症応答へのRS-D7の効果を探るために、ELISAを使用して、IL-1β、IL-6、及びTNF-αを含む炎症性サイトカインを小脳において評価した。図5に示すように、TgM83マウスからの炎症性サイトカインで、IL-1β(F(3,19)=11.729、P<0.05、図5A)、IL-6(F(3,19)=12.189、P<0.05、図5B)、及びTNF-α(F(3,19)=9.241、P<0.05、図5C)において有意な差が見い出された。フィッシャーのLSD事後解析によれば、WT対照群と比較して、IL-1β、IL-6、及びTNF-α全てのレベルが、TgM83マウスにおいて2倍で過剰発現され、RS-D7の強制経口投与30mg/kgにより、TgM83マウスにおけるIL-1β、IL-6、及びTNF-αの過剰発現が有意に阻害されることが示された(全てP<0.05)。
【0108】
RS-D7は新規の化学物質であるので、本実施例により、神経変性疾患の遺伝子性マウスモデルにおけるRS-D7の治療効果が調査された。RS-D7を30mg/kgで単回の急性強制経口投与することにより、観測された運動欠陥、例えばオスの遺伝子性α-シヌクレイン凝集マウスモデル(TgM83マウス)における自発運動の抑制及び運動協調障害が成功裏に奪回された。本実施例は、RS-D7の治療効果及びニューロンアルファ-シヌクレイノパチー関連の神経変性疾患の治療におけるその可能性を明らかにする。
図1
図2
図3
図4
図5
【手続補正書】
【提出日】2022-09-27
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
被検体においてNLRP3によって媒介される疾患又は障害を予防し、及び/又は治療するための医薬組成物であって
(I)の化合物
【化1】
(式中、nは0又は1であり、
Xは、-S-、-S(=O)-、又は-NRn-であり、
Rnは、H又は
【化2】
であり、
Aは、-CH、-CRc、又はNであり、
Raは、-C(=O)ORa1、-ORa2、-O-C(=O)Ra3、又は-O-C(=O)-T-ORa4であり、
Ra1は、H、又は直鎖若しくは分枝鎖のC1-15アルキルであり、
Ra2は、H、直鎖若しくは分枝鎖のC1-15アルキル、ホスホネート、ジアリールホスホネート、又はO-保護基であり、
Ra3及びRa4は、独立して、保護基、直鎖若しくは分枝鎖のC1-15アルキル、直鎖若しくは分枝鎖のC2-15アルケニル、-T-C3-10シクロアルキル、-T-NHRa3p、-T-C3-10シクロアルケニル、-T-C6-10アリール、-T-C5-10ヘテロアリール、-T-NH-C(=O)-O-C1-10アルキル、-T-アダマンチル、又は-C1-3アルキレン-C6-10アリール(ここで、アルキレンは-T-NHRa3pで置換される)であり、
Ra3pは、H又はN-保護基であり、
Rbは、H、直鎖若しくは分枝鎖のC1-15アルキル、直鎖若しくは分枝鎖のC2-15アルケニル、C1-3アルコキシ-C1-15アルキル-、-T'-C3-10シクロアルキル、-T'-C3-10シクロアルケニル、-T'-C6-10アリール、又は-T'-C5-10ヘテロアリールであり、
Rcは、それぞれ独立して、ハロゲン、直鎖若しくは分枝鎖のC1-15アルキル、直鎖若しくは分枝鎖のC1-15アルコキシル、保護されていない、若しくは保護されているヒドロキシル基、又は-C1-10アルキレン-Y-C6-10ヘテロアリール(式中、-Y-は-CH2-、-NH、-O-、又は-S-である)であり、
記号*は、結合位置を表し、
mは、0~4の整数であり、
-T-は、存在しないか、C1-3アルキレン、又はC2-3アルケニレンであり、
-T'-は、C1-3アルキレン又はC2-3アルケニレンであり、
ヘテロアリールは、少なくとも1つのヘテロ原子を含有し、それぞれのヘテロ原子は、独立して、S、N、又はOであり、
アルキル、アルケニル、アルコキシ、シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、アルキレン、及びアルケニレンは、それぞれ独立して、置換されないか、又は少なくとも1つの置換基で置換され、
置換基は、それぞれ独立して、ハロゲン、保護基、保護されている、若しくは保護されていないアミノ基、ニトロ、ニトロソ、直鎖若しくは分枝鎖のC1-15アルキル、又は直鎖若しくは分枝鎖のC1-15アルコキシ、又はC3-10シクロアルキルであり、
RbがHである場合、互変異性体が含まれ、
但し、
Xが-S-又は-S(=O)-であり、Raが-ORa2であり、Ra2がH、又は直鎖若しくは分枝鎖のC1-15アルキルである場合、Aは-CH又は-CRcであり、
Xが-S-又は-S(=O)-であり、Raが-C(=O)ORa1である場合、Rbは、直鎖若しくは分枝鎖のC6-15アルキル、直鎖若しくは分枝鎖のC6-15アルケニル、C1-3アルコキシ-C1-15アルキル-、-T'-C3-10シクロアルキル、-T'-C3-10シクロアルケニル、-T'-C6-10アリール、又は-T'-C5-10ヘテロアリールであり、
又はその薬学的に許容される塩である)
又は薬学的に許容される塩、溶媒和物又はプロドラッグを含む、医薬組成物
【請求項2】
疾患又は障害が、インフラマソーム関連疾患若しくはインフラマソーム関連障害、免疫疾患、炎症性疾患、自己免疫疾患若しくは自己炎症性疾患、肝臓関連疾患若しくは肝臓関連障害、炎症性関節炎関連障害、腎臓関連疾患、神経炎症関連疾患、心血管若しくは代謝の疾患若しくは障害、炎症性皮膚疾患、創傷治癒及び瘢痕形成、喘息、サルコイドーシス、加齢黄斑変性症、又はがん関連疾患若しくはがん関連障害から選択される、請求項1に記載の医薬組成物
【請求項3】
疾患又は障害が、自己炎症性発熱症候群、慢性肝疾患、ウイルス性肝炎、非アルコール性脂肪性肝炎(NASH)、アルコール性脂肪性肝炎、アルコール性肝疾患、痛風、偽痛風(軟骨石灰化症)、変形性関節症、関節リウマチ、関節症、高シュウ酸尿症、ループス腎炎、高血圧性腎症、血液透析関連の炎症、多発性硬化症、脳感染症、急性損傷、神経変性疾患、アルツハイマー病(AD)、心血管リスク軽減(CvRR)、高血圧、アテローム性動脈硬化症、I型糖尿病及びII型糖尿病並びに関連の合併症、末梢動脈疾患(PAD)、急性心不全、汗腺膿瘍、ざ瘡、結腸がん、肺がん、骨髄増殖性腫瘍、白血病、骨髄異形成症候群(MDS)、骨髄線維症、多系統萎縮症(MSA)、又はレビー小体型認知症から選択される、請求項2に記載の医薬組成物
【請求項4】
疾患又は障害が、クリオピリン関連周期性症候群、腎症、又は網膜症から選択される、請求項3に記載の医薬組成物
【請求項5】
疾患又は障害が、神経障害、統合失調症及び統合失調感情障害の症状領域、うつ病、トゥレット症候群、心的外傷後ストレス障害(PTSD)、強迫性障害(OCD)、無痛症、神経変性疾患に関連する記憶及び/若しくは認知の喪失、又は神経変性疾患の特徴である神経機能の喪失、軽度認識障害(MCI)、アルツハイマー病、パーキンソン病(PD)、統合失調症、疼痛、運動失調、痙攣、不安、外傷性脳損傷(TBI)、筋萎縮性側索硬化症(ALS)、多発性硬化症(MS)、脆弱性X症候群(FXS)、自閉症、又は注意欠陥多動性障害(ADHD)から選択される、請求項1に記載の医薬組成物
【請求項6】
nが0である、請求項1に記載の医薬組成物
【請求項7】
mが0~3の整数である、請求項1に記載の医薬組成物
【請求項8】
nが0であり、
Xが-S(=O)であり、
AがNであり、
Raが-O-C(=O)Ra3又は-O-C(=O)-T-ORa4であり、
Ra3が、直鎖若しくは分枝鎖のC1-15アルキル、直鎖若しくは分枝鎖のC2-15アルケニル、-T-C3-10シクロアルキル、-T-NHRa3p、-T-C3-10シクロアルケニル、-T-C6-10アリール、-T-C5-10ヘテロアリール、-T-NH-C(=O)-O-C1-10アルキル、-T-アダマンチル、又は-C1-3アルキレン-C6-10アリール(ここで、アルキレンは-T-NHRa3pで置換される)であり、
Ra4が、直鎖若しくは分枝鎖のC1-15アルキル、直鎖若しくは分枝鎖のC2-15アルケニル、-T-C3-10シクロアルキル、-T-NHRa3p、-T-C3-10シクロアルケニル、-T-C6-10アリール、-T-C5-10ヘテロアリール、-T-NH-C(=O)-O-C1-10アルキル、-T-アダマンチル、又は-C1-3アルキレン-C6-10アリール(ここで、アルキレンは-T-NHRa3pで置換される)であり、
Ra3pが、H、又はFmoc若しくはBocから選択されるN-保護基であり、
又はその薬学的に許容される塩である、請求項1に記載の医薬組成物
【請求項9】
AがNであり、
RbがHであり、
mが3であり、
Rcが、それぞれ独立して、直鎖若しくは分枝鎖のC1-15アルキル、直鎖若しくは分枝鎖のC1-15アルコキシルであり、
又は薬学的に許容される塩である、請求項8に記載の医薬組成物
【請求項10】
Raが、-O-C(=O)Ra3 (式中、Ra3は、アダマンチル;置換されないか、又はハロゲンで置換された、直鎖又は分枝鎖のC1-10アルキル;C1-4アルコキシ;置換されないか、又はC1-10アルキル、ニトロ、C1-15アルコキシ、又はハロゲンで置換された-C6-10アリール;C3-10シクロアルキル;-C3-10シクロアルケニル;直鎖又は分枝鎖のC2-10アルケニル;-C5-10ヘテロアリール;-C1-3アルキレン-C3-10シクロアルキル;C2-3アルケニレン-C6-10アリール(ここで、C6-10アリールは置換されないか、又はハロゲンで置換される)である)、-O-C(=O)-O-C1-10アルキルである、請求項8に記載の医薬組成物
【請求項11】
Raが、-O-C(=O)Ra3 (式中、Ra3は、アダマンチル;置換されないか、又はハロゲンで置換された、直鎖又は分枝鎖のC1-8アルキル;C1-4アルコキシ;置換されないか、又はC1-6アルキル、ニトロ、C1-4アルコキシ、又はハロゲンで置換された-フェニル;C3-6シクロアルキル;-C3-6シクロアルケニル;直鎖又は分枝鎖のC2-6アルケニル;-C5-6ヘテロアリール;-C1-3アルキレン-C3-6シクロアルキル;C2-3アルケニレン-フェニル(ここで、フェニルは、置換されないか、又はハロゲンで置換される)である)、-O-C(=O)-O-C1-4アルキルである、請求項8に記載の医薬組成物
【請求項12】
Raが、-O-C(=O)-C1-6アルキル、-O-C(=O)-C1-3アルキレン-NHFmoc、-O-C(=O)-C1-3アルキレン-NHBoc、又は-O-C(=O)-NH-C(=O)-O-C1-10アルキルである、請求項8に記載の医薬組成物
【請求項13】
Rcが、それぞれ独立して、ハロゲン、直鎖若しくは分枝鎖のC1-6アルキル、直鎖若しくは分枝鎖のC1-6アルコキシル、又は-C1-10アルケニレン-Y-C6-10ヘテロアリール(式中、YはSであり、C6-10ヘテロアリールは、置換されないか、又はC1-15アルキル、C1-15アルコキシ、-OH、-NH2、-NO2、又はハロゲンで置換される)である、請求項8に記載の医薬組成物
【請求項14】
Xが-S-であり、
AがNであり、
Raが-C(=O)ORa1(式中、Ra1は、H、又は直鎖若しくは分枝鎖のC1-15アルキルである)であり、
又はその薬学的に許容される塩である、請求項1に記載の医薬組成物
【請求項15】
Raが、-C(=O)OH又は-C(=O)OC1-4アルキルである、請求項14に記載の医薬組成物
【請求項16】
化合物が、
RS-D7:5-O-デスメチル-オメプラゾール
エソメプラゾール:(S)-(-)-5-メトキシ-2-[(4-メトキシ-3,5-ジメチルピリジン-2-イル)メチルスルフィニル]-3H-ベンゾイミダゾール
21122: (2-(((4-メトキシ-3,5-ジメチルピリジン-2-イル)メチル)スルフィニル)-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-5-イルアセテート)
21124: (2-(((4-メトキシ-3,5-ジメチルピリジン-2-イル)メチル)スルフィニル)-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-5-イルベンゾエート)
26096: (2-(((4-メトキシ-3,5-ジメチルピリジン-2-イル)メチル)スルフィニル)-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-5-イルブチレート)
26097: (2-(((4-メトキシ-3,5-ジメチルピリジン-2-イル)メチル)スルフィニル)-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-5-イルシクロヘキサンカルボキシレート)
26098: (2-(((4-メトキシ-3,5-ジメチルピリジン-2-イル)メチル)スルフィニル)-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-5-イル4-ブチルベンゾエート)
21127: (2-(((4-メトキシ-3,5-ジメチルピリジン-2-イル)メチル)スルフィニル)-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-5-イル3-メチルベンゾエート)
27076: 2-(((4-メトキシ-3,5-ジメチルピリジン-2-イル)メチル)スルフィニル)-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-5-イルヘキサノエート
27077: 2-(((4-メトキシ-3,5-ジメチルピリジン-2-イル)メチル)スルフィニル)-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-5-イルイソブチレート
27078: (2-(((4-メトキシ-3,5-ジメチルピリジン-2-イル)メチル)スルフィニル)-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-5-イルシクロヘキサ-3-エン-1-カルボキシレート)
27079: 2-(((4-メトキシ-3,5-ジメチルピリジン-2-イル)メチル)スルフィニル)-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-5-イルシクロヘキサ-3-エンカルボキシレート
28087: (2-(((4-メトキシ-3,5-ジメチルピリジン-2-イル)メチル)スルフィニル)-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-5-イル4-メチルベンゾエート)
28091: (2-(((4-メトキシ-3,5-ジメチルピリジン-2-イル)メチル)スルフィニル)-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-5-イル2-ニトロベンゾエート)
28092: (2-(((4-メトキシ-3,5-ジメチルピリジン-2-イル)メチル)スルフィニル)-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-5-イルシクロプロパンカルボキシレート)
28093: (2-(((4-メトキシ-3,5-ジメチルピリジン-2-イル)メチル)スルフィニル)-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-5-イル2-エチルブタノエート)
28094: (2-(((4-メトキシ-3,5-ジメチルピリジン-2-イル)メチル)スルフィニル)-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-5-イル2-フェニルアセテート)
28095: (2-(((4-メトキシ-3,5-ジメチルピリジン-2-イル)メチル)スルフィニル)-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-5-イル3,5,5-トリメチルヘキサノエート
28096: (2-(((5-メトキシ-4,6-ジメチルピリジン-2-イル)メチル)スルフィニル)-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-5-イル2-エトキシベンゾエート)
21123: (2-(((4-メトキシ-3,5-ジメチルピリジン-2-イル)メチル)スルフィニル)-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-5-イルプロピオネート)
21125: (2-(((4-メトキシ-3,5-ジメチルピリジン-2-イル)メチル)スルフィニル)-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-5-イル4-クロロベンゾエート)
21126: (2-(((4-メトキシ-3,5-ジメチルピリジン-2-イル)メチル)スルフィニル)-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-5-イル3-ニトロベンゾエート)
21128: 2-(((4-メトキシ-3,5-ジメチルピリジン-2-イル)メチル)スルフィニル)-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-5-イルヘプタノエート
21129: (2-(((4-メトキシ-3,5-ジメチルピリジン-2-イル)メチル)スルフィニル)-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-5-イル4-フルオロベンゾエート)
21130: (2-(((4-メトキシ-3,5-ジメチルピリジン-2-イル)メチル)スルフィニル)-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-5-イル(Z)-2-メチルブタ-2-エノエート)
21131: (2-(((4-メトキシ-3,5-ジメチルピリジン-2-イル)メチル)スルフィニル)-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-5-イル2-クロロプロパノエート)
21132: tert-ブチル(2-(((4-メトキシ-3,5-ジメチルピリジン-2-イル)メチル)スルフィニル)-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-5-イル)カルボネート
12124: (2-(((4-メトキシ-3,5-ジメチルピリジン-2-イル)メチル)スルフィニル)-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-5-イル(Z)-ブタ-2-エノエート)
12125: (2-(((4-メトキシ-3,5-ジメチルピリジン-2-イル)メチル)スルフィニル)-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-5-イル3-メチルブタ-2-エノエート)
12122: (2-(((4-メトキシ-3,5-ジメチルピリジン-2-イル)メチル)スルフィニル)-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-5-イルフラン-2-カルボキシレート)
12123: (2-(((4-メトキシ-3,5-ジメチルピリジン-2-イル)メチル)スルフィニル)-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-5-イルアクリレート)
12127: (2-(((4-メトキシ-3,5-ジメチルピリジン-2-イル)メチル)スルフィニル)-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-5-イル2-メチルブタノエート)
12128: (2-(((4-メトキシ-3,5-ジメチルピリジン-2-イル)メチル)スルフィニル)-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-5-イル3-シクロペンチルプロパノエート)
12129: (2-(((4-メトキシ-3,5-ジメチルピリジン-2-イル)メチル)スルフィニル)-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-5-イル(E)-3-(2-クロロフェニル)アクリレート)
12130: (2-(((4-メトキシ-3,5-ジメチルピリジン-2-イル)メチル)スルフィニル)-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-5-イル6-ブロモヘキサノエート)
11021: (2-(((4-メトキシ-3,5-ジメチルピリジン-2-イル)メチル)スルフィニル)-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-5-イル2-フルオロベンゾエート)
11020: (2-(((4-メトキシ-3,5-ジメチルピリジン-2-イル)メチル)スルフィニル)-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-5-イル4-メトキシベンゾエート)
11022: (2-(((4-メトキシ-3,5-ジメチルピリジン-2-イル)メチル)スルフィニル)-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-5-イル(3r,5r,7r)-アダマンタン-1-カルボキシレート)
11023: (2-(((4-メトキシ-3,5-ジメチルピリジン-2-イル)メチル)スルフィニル)-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-5-イルイソオキサゾール-5-カルボキシレート)
11030: (2-(((4-メトキシ-3,5-ジメチルピリジン-2-イル)メチル)スルフィニル)-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-5-イル4-(tert-ブチル)ベンゾエート)
11031: (2-(((4-メトキシ-3,5-ジメチルピリジン-2-イル)メチル)スルフィニル)-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-5-イル3-クロロ-4-フルオロベンゾエート)
25015: (2-(((4-メトキシ-3,5-ジメチルピリジン-2-イル)メチル)スルフィニル)-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-5-イルピバレート)
25016: (2-(((4-メトキシ-3,5-ジメチルピリジン-2-イル)メチル)スルフィニル)-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-5-イルペンタノエート)
25017: (2-(((4-メトキシ-3,5-ジメチルピリジン-2-イル)メチル)スルフィニル)-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-5-イル4-ニトロベンゾエート)
25027: (2-(((4-メトキシ-3,5-ジメチルピリジン-2-イル)メチル)スルフィニル)-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-5-イルシクロブタンカルボキシレート)
25028: (2-(((4-メトキシ-3,5-ジメチルピリジン-2-イル)メチル)スルフィニル)-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-5-イルチオフェン-2-カルボキシレート)
25029: (2-(((4-メトキシ-3,5-ジメチルピリジン-2-イル)メチル)スルフィニル)-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-5-イル2-メチルブタノエート)
25030: (2-(((4-メトキシ-3,5-ジメチルピリジン-2-イル)メチル)スルフィニル)-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-5-イル3,3-ジメチルブタノエート)
25031: (2-(((4-メトキシ-3,5-ジメチルピリジン-2-イル)メチル)スルフィニル)-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-5-イル2-メトキシアセテート)及び
25032: (エチル(2-(((4-メトキシ-3,5-ジメチルピリジン-2-イル)メチル)スルフィニル)-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-5-イル)カルボネート)
12082: メチル1-(2-(シクロヘキサ-1-エン-1-イル)エチル)-2-(((4-メトキシ-3,5-ジメチルピリジン-2-イル)メチル)チオ)-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-5-カルボキシレート
12083: 1-(2-(シクロヘキサ-1-エン-1-イル)エチル)-2-(((4-メトキシ-3,5-ジメチルピリジン-2-イル)メチル)チオ)-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-5-カルボン酸
12084: メチル1-(2-(シクロヘキサ-1-エン-1-イル)エチル)-2-(((4-メトキシ-3,5-ジメチルピリジン-2-イル)メチル)スルフィニル)-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-5-カルボキシレート
12088: メチル2-(((4-メトキシ-3,5-ジメチルピリジン-2-イル)メチル)チオ)-1-オクチル-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-5-カルボキシレート
21098: メチル2-(((4-メトキシ-3,5-ジメチルピリジン-2-イル)メチル)アミノ)-1-プロピル-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-5-カルボキシレート
26065: メチル1-(フラン-2-イルメチル)-2-(((4-メトキシ-3,5-ジメチルピリジン-2-イル)メチル)アミノ)-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-5-カルボキシレート
21102: 2-(((4-メトキシ-3,5-ジメチルピリジン-2-イル)メチル)アミノ)-1-プロピル-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-5-カルボン酸
21103: メチル2-(((4-メトキシ-3,5-ジメチルピリジン-2-イル)メチル)アミノ)-1-(3-メトキシプロピル)-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-5-カルボキシレート
21104: 2-(ビス((4-メトキシ-3,5-ジメチルピリジン-2-イル)メチル)アミノ)-1-(3-メトキシプロピル)-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-5-カルボン酸
26066: メチル2-(((4-メトキシ-3,5-ジメチルピリジン-2-イル)メチル)アミノ)-1-ペンチル-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-5-カルボキシレート
21105: 2-(ビス((4-メトキシ-3,5-ジメチルピリジン-2-イル)メチル)アミノ)-1-(2-(シクロヘキサ-1-エン-1-イル)エチル)-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-5-カルボン酸
26070: 1-(フラン-2-イルメチル)-2-(((4-メトキシ-3,5-ジメチルピリジン-2-イル)メチル)アミノ)-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-5-カルボン酸
26071: メチル2-(((4-メトキシ-3,5-ジメチルピリジン-2-イル)メチル)アミノ)-1-(4-メトキシベンジル)-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-5-カルボキシレート
26072: メチル2-(ビス((4-メトキシ-3,5-ジメチルピリジン-2-イル)メチル)アミノ)-3-(フラン-2-イルメチル)-3,4-ジヒドロキナゾリン-7-カルボキシレート
21106: メチル3-(2-(シクロヘキサ-1-エン-1-イル)エチル)-2-(((4-メトキシ-3,5-ジメチルピリジン-2-イル)メチル)アミノ)-3,4-ジヒドロキナゾリン-7-カルボキシレート
12092: 2-(((4-メトキシ-3,5-ジメチルピリジン-2-イル)メチル)チオ)-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-5-イル(((9H-フルオレン-9-イル)メトキシ)カルボニル)グリシネート
12093: 2-(((4-メトキシ-3,5-ジメチルピリジン-2-イル)メチル)チオ)-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-5-イル(tert-ブトキシカルボニル)グリシネート
21110: 2-(((4-メトキシ-3,5-ジメチルピリジン-2-イル)メチル)アミノ)-3-(3-メトキシプロピル)-3,4-ジヒドロキナゾリン-7-カルボン酸
26076: 2-(((4-メトキシ-3,5-ジメチルピリジン-2-イル)メチル)アミノ)-1-ペンチル-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-5-カルボン酸
26077: 2-(((4-メトキシ-3,5-ジメチルピリジン-2-イル)メチル)アミノ)-1-(4-メトキシベンジル)-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-5-カルボン酸
12094: 2-(((4-メトキシ-3,5-ジメチルピリジン-2-イル)メチル)チオ)-1Hベンゾ[d]-イミダゾール-5-イル(S)-2-((((9H-フルオレン-9-イル)メトキシ)カルボニル)アミノ)-2-フェニルアセテート
13001: 2-(((4-メトキシ-3,5-ジメチルピリジン-2-イル)メチル)スルフィニル)-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-6-イル2-((tert-ブトキシカルボニル)アミノ)アセテート
13084: 2-(((4-メトキシ-3,5-ジメチルピリジン-2-イル)メチル)スルフィニル)-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-5-イルジフェニルホスフェート
26079: メチル3-(フラン-2-イルメチル)-2-(((4-メトキシ-3,5-ジメチルピリジン-2-イル)メチル)アミノ)-3,4-ジヒドロキナゾリン-7-カルボキシレート
26089: 3-(フラン-2-イルメチル)-2-(((4-メトキシ-3,5-ジメチルピリジン-2-イル)メチル)アミノ)-3,4-ジヒドロキナゾリン-7-カルボン酸
26090: 2-(((4-メトキシ-3,5-ジメチルピリジン-2-イル)メチル)アミノ)-3-ペンチル-3,4-ジヒドロキナゾリン-7-カルボン酸
26091: メチル2-(((4-メトキシ-3,5-ジメチルピリジン-2-イル)メチル)アミノ)-3-ペンチル-3,4-ジヒドロキナゾリン-7-カルボキシレート
26092: メチル2-(((4-メトキシ-3,5-ジメチルピリジン-2-イル)メチル)アミノ)-3-(4-メトキシベンジル)-3,4-ジヒドロキナゾリン-7-カルボキシレート
21115: 2-(((4-メトキシ-3,5-ジメチルピリジン-2-イル)メチル)アミノ)-1-(3-メトキシプロピル)-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-5-カルボン酸
21116: メチル1-(2-(シクロヘキサ-1-エン-1-イル)エチル)-2-(((4-メトキシ-3,5-ジメチルピリジン-2-イル)メチル)アミノ)-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-5-カルボキシレート
21117: 1-(2-(シクロヘキサ-1-エン-1-イル)エチル)-2-(((4-メトキシ-3,5-ジメチルピリジン-2-イル)メチル)アミノ)-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-5-カルボン酸
21118: メチル2-(((4-メトキシ-3,5-ジメチルピリジン-2-イル)メチル)アミノ)-1-フェネチル-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-5-カルボキシレート
21119: 2-(((4-メトキシ-3,5-ジメチルピリジン-2-イル)メチル)アミノ)-1-フェネチル-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-5-カルボン酸
21120: 2-(ビス((4-メトキシ-3,5-ジメチルピリジン-2-イル)メチル)アミノ)-1-プロピル-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-5-カルボン酸
21121: 2-(ビス((4-メトキシ-3,5-ジメチルピリジン-2-イル)メチル)アミノ)-1-フェネチル-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-5-カルボン酸
22138: 5-メトキシ-2-((2-メトキシ-3,6-ジメチルベンジル)チオ)-1H-ベンゾ[d]イミダゾール
22139: 5-メトキシ-2-((2-メトキシ-3,6-ジメチルベンジル)スルフィニル)-1H-ベンゾ[d]イミダゾール
22140: 2,2'-(((2-メトキシ-4-メチル-1,3-フェニレン)ビス(メチレン))ビス(スルファンジイル))ビス(5-メトキシ-1H-ベンゾ[d]イミダゾール)
21133: 2-((3-(ブロモメチル)-2-((tert-ブチルジメチルシリル)オキシ)-6-メチルベンジル)チオ)-5-メトキシ-1H-ベンゾ[d]イミダゾール及び
22141: 2-((2-メトキシ-3,6-ジメチルベンジル)チオ)-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-5-オール
又はその薬学的に許容される塩からなる群から選択される、請求項1に記載の医薬組成物
【請求項17】
Rcが、それぞれ独立して、ハロゲン、直鎖若しくは分枝鎖のC1-6アルキル、直鎖若しくは分枝鎖のC1-6アルコキシル、又は-C1-10アルケニレン-Y-C6-10ヘテロアリール(式中、YはSであり、C6-10ヘテロアリールは、置換されないか、又はC1-15アルキル、C2-15アルケニル、C1-15アルコキシ、-OH、-NH2、-NO2、又はハロゲンで置換される)である、請求項15に記載の医薬組成物
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0108
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0108】
RS-D7は新規の化学物質であるので、本実施例により、神経変性疾患の遺伝子性マウスモデルにおけるRS-D7の治療効果が調査された。RS-D7を30mg/kgで単回の急性強制経口投与することにより、観測された運動欠陥、例えばオスの遺伝子性α-シヌクレイン凝集マウスモデル(TgM83マウス)における自発運動の抑制及び運動協調障害が成功裏に奪回された。本実施例は、RS-D7の治療効果及びニューロンアルファ-シヌクレイノパチー関連の神経変性疾患の治療におけるその可能性を明らかにする。
いくつかの実施形態を以下に示す。
項1
被検体においてNLRP3によって媒介される疾患又は障害を予防し、及び/又は治療する方法であって、
活性成分として、式(I)の化合物
【化9】
@000
(式中、nは0又は1であり、
Xは、-S-、-S(=O)-、又は-NR n -であり、
R n は、H又は
【化10】
@000
であり、
Aは、-CH、-CR c 、又はNであり、
R a は、-C(=O)OR a1 、-OR a2 、-O-C(=O)R a3 、又は-O-C(=O)-T-OR a4 であり、
R a1 は、H、又は直鎖若しくは分枝鎖のC 1-15 アルキルであり、
R a2 は、H、直鎖若しくは分枝鎖のC 1-15 アルキル、ホスホネート、ジアリールホスホネート、又はO-保護基であり、
R a3 及びR a4 は、独立して、保護基、直鎖若しくは分枝鎖のC 1-15 アルキル、直鎖若しくは分枝鎖のC 2-15 アルケニル、-T-C 3-10 シクロアルキル、-T-NHR a3p 、-T-C 3-10 シクロアルケニル、-T-C 6-10 アリール、-T-C 5-10 ヘテロアリール、-T-NH-C(=O)-O-C 1-10 アルキル、-T-アダマンチル、又は-C 1-3 アルキレン-C 6-10 アリール(ここで、アルキレンは-T-NHR a3p で置換される)であり、
R a3p は、H又はN-保護基であり、
R b は、H、直鎖若しくは分枝鎖のC 1-15 アルキル、直鎖若しくは分枝鎖のC 2-15 アルケニル、C 1-3 アルコキシ-C 1-15 アルキル-、-T'-C 3-10 シクロアルキル、-T'-C 3-10 シクロアルケニル、-T'-C 6-10 アリール、又は-T'-C 5-10 ヘテロアリールであり、
R c は、それぞれ独立して、ハロゲン、直鎖若しくは分枝鎖のC 1-15 アルキル、直鎖若しくは分枝鎖のC 1-15 アルコキシル、保護されていない、若しくは保護されているヒドロキシル基、又は-C 1-10 アルキレン-Y-C 6-10 ヘテロアリール(式中、-Y-は-CH 2 -、-NH、-O-、又は-S-である)であり、
記号*は、結合位置を表し、
mは、0~4の整数であり、
-T-は、存在しないか、C 1-3 アルキレン、又はC 2-3 アルケニレンであり、
-T'-は、C 1-3 アルキレン又はC 2-3 アルケニレンであり、
ヘテロアリールは、少なくとも1つのヘテロ原子を含有し、それぞれのヘテロ原子は、独立して、S、N、又はOであり、
アルキル、アルケニル、アルコキシ、シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、アルキレン、及びアルケニレンは、それぞれ独立して、置換されないか、又は少なくとも1つの置換基で置換され、
置換基は、それぞれ独立して、ハロゲン、保護基、保護されている、若しくは保護されていないアミノ基、ニトロ、ニトロソ、直鎖若しくは分枝鎖のC 1-15 アルキル、又は直鎖若しくは分枝鎖のC 1-15 アルコキシ、又はC 3-10 シクロアルキルであり、
R b がHである場合、互変異性体が含まれ、
但し、
Xが-S-又は-S(=O)-であり、R a が-OR a2 であり、R a2 がH、又は直鎖若しくは分枝鎖のC 1-15 アルキルである場合、Aは-CH又は-CR c であり、
Xが-S-又は-S(=O)-であり、R a が-C(=O)OR a1 である場合、R b は、直鎖若しくは分枝鎖のC 6-15 アルキル、直鎖若しくは分枝鎖のC 6-15 アルケニル、C 1-3 アルコキシ-C 1-15 アルキル-、-T'-C 3-10 シクロアルキル、-T'-C 3-10 シクロアルケニル、-T'-C 6-10 アリール、又は-T'-C 5-10 ヘテロアリールであり、
又はその薬学的に許容される塩である)
又は薬学的に許容される塩、溶媒和物又はプロドラッグを有効量で被検体に投与することを含む、方法。
項2
疾患又は障害が、インフラマソーム関連疾患若しくはインフラマソーム関連障害、免疫疾患、炎症性疾患、自己免疫疾患若しくは自己炎症性疾患、肝臓関連疾患若しくは肝臓関連障害、炎症性関節炎関連障害、腎臓関連疾患、神経炎症関連疾患、心血管若しくは代謝の疾患若しくは障害、炎症性皮膚疾患、創傷治癒及び瘢痕形成、喘息、サルコイドーシス、加齢黄斑変性症、又はがん関連疾患若しくはがん関連障害から選択される、項1に記載の方法。
項3
疾患又は障害が、自己炎症性発熱症候群、慢性肝疾患、ウイルス性肝炎、非アルコール性脂肪性肝炎(NASH)、アルコール性脂肪性肝炎、アルコール性肝疾患、痛風、偽痛風(軟骨石灰化症)、変形性関節症、関節リウマチ、関節症、高シュウ酸尿症、ループス腎炎、高血圧性腎症、血液透析関連の炎症、多発性硬化症、脳感染症、急性損傷、神経変性疾患、アルツハイマー病(AD)、心血管リスク軽減(CvRR)、高血圧、アテローム性動脈硬化症、I型糖尿病及びII型糖尿病並びに関連の合併症、末梢動脈疾患(PAD)、急性心不全、汗腺膿瘍、ざ瘡、結腸がん、肺がん、骨髄増殖性腫瘍、白血病、骨髄異形成症候群(MDS)、骨髄線維症、多系統萎縮症(MSA)、又はレビー小体型認知症から選択される、項2に記載の方法。
項4
疾患又は障害が、クリオピリン関連周期性症候群、腎症、又は網膜症から選択される、項3に記載の方法。
項5
疾患又は障害が、神経障害、統合失調症及び統合失調感情障害の症状領域、うつ病、トゥレット症候群、心的外傷後ストレス障害(PTSD)、強迫性障害(OCD)、無痛症、神経変性疾患に関連する記憶及び/若しくは認知の喪失、又は神経変性疾患の特徴である神経機能の喪失、軽度認識障害(MCI)、アルツハイマー病、パーキンソン病(PD)、統合失調症、疼痛、運動失調、痙攣、不安、外傷性脳損傷(TBI)、筋萎縮性側索硬化症(ALS)、多発性硬化症(MS)、脆弱性X症候群(FXS)、自閉症、又は注意欠陥多動性障害(ADHD)から選択される、項1に記載の方法。
項6
nが0である、項1に記載の方法。
項7
mが0~3の整数である、項1に記載の方法。
項8
nが0であり、
Xが-S(=O)であり、
AがNであり、
R a が-O-C(=O)R a3 又は-O-C(=O)-T-OR a4 であり、
R a3 が、直鎖若しくは分枝鎖のC 1-15 アルキル、直鎖若しくは分枝鎖のC 2-15 アルケニル、-T-C 3-10 シクロアルキル、-T-NHR a3p 、-T-C 3-10 シクロアルケニル、-T-C 6-10 アリール、-T-C 5-10 ヘテロアリール、-T-NH-C(=O)-O-C 1-10 アルキル、-T-アダマンチル、又は-C 1-3 アルキレン-C 6-10 アリール(ここで、アルキレンは-T-NHR a3p で置換される)であり、
R a4 が、直鎖若しくは分枝鎖のC 1-15 アルキル、直鎖若しくは分枝鎖のC 2-15 アルケニル、-T-C 3-10 シクロアルキル、-T-NHR a3p 、-T-C 3-10 シクロアルケニル、-T-C 6-10 アリール、-T-C 5-10 ヘテロアリール、-T-NH-C(=O)-O-C 1-10 アルキル、-T-アダマンチル、又は-C 1-3 アルキレン-C 6-10 アリール(ここで、アルキレンは-T-NHR a3p で置換される)であり、
R a3p が、H、又はFmoc若しくはBocから選択されるN-保護基であり、
又はその薬学的に許容される塩である、項1に記載の方法。
項9
AがNであり、
R b がHであり、
mが3であり、
R c が、それぞれ独立して、直鎖若しくは分枝鎖のC 1-15 アルキル、直鎖若しくは分枝鎖のC 1-15 アルコキシルであり、
又は薬学的に許容される塩である、項8に記載の方法。
項10
R a が、-O-C(=O)R a3 、式中、R a3 は、アダマンチル;置換されないか、又はハロゲンで置換された、直鎖又は分枝鎖のC 1-10 アルキル;C 1-4 アルコキシ;置換されないか、又はC 1-10 アルキル、ニトロ、C 1-15 アルコキシ、又はハロゲンで置換された-C 6-10 アリール;C 3-10 シクロアルキル;-C 3-10 シクロアルケニル;直鎖又は分枝鎖のC 2-10 アルケニル;-C 5-10 ヘテロアリール;-C 1-3 アルキレン-C 3-10 シクロアルキル;C 2-3 アルケニレン-C 6-10 アリール(ここで、C 6-10 アリールは置換されないか、又はハロゲンで置換される)である、-O-C(=O)-O-C 1-10 アルキルである、項8に記載の方法。
項11
R a が、-O-C(=O)R a3 、式中、R a3 は、アダマンチル;置換されないか、又はハロゲンで置換された、直鎖又は分枝鎖のC 1-8 アルキル;C 1-4 アルコキシ;置換されないか、又はC 1-6 アルキル、ニトロ、C 1-4 アルコキシ、又はハロゲンで置換された-フェニル;C 3-6 シクロアルキル;-C 3-6 シクロアルケニル;直鎖又は分枝鎖のC 2-6 アルケニル;-C 5-6 ヘテロアリール;-C 1-3 アルキレン-C 3-6 シクロアルキル;C 2-3 アルケニレン-フェニル(ここで、フェニルは、置換されないか、又はハロゲンで置換される)である、-O-C(=O)-O-C 1-4 アルキルである、項8に記載の方法。
項12
R a が、-O-C(=O)-C 1-6 アルキル、-O-C(=O)-C 1-3 アルキレン-NHFmoc、-O-C(=O)-C 1-3 アルキレン-NHBoc、又は-O-C(=O)-NH-C(=O)-O-C 1-10 アルキルである、項8に記載の方法。
項13
R c が、それぞれ独立して、ハロゲン、直鎖若しくは分枝鎖のC 1-6 アルキル、直鎖若しくは分枝鎖のC 1-6 アルコキシル、又は-C 1-10 アルケニレン-Y-C 6-10 ヘテロアリール(式中、YはSであり、C 6-10 ヘテロアリールは、置換されないか、又はC 1-15 アルキル、C 1-15 アルコキシ、-OH、-NH 2 、-NO 2 、又はハロゲンで置換される)である、項8に記載の方法。
項14
Xが-S-であり、
AがNであり、
R a が-C(=O)OR a1 (式中、R a1 は、H、又は直鎖若しくは分枝鎖のC 1-15 アルキルである)であり、
又はその薬学的に許容される塩である、項1に記載の方法。
項15
R a が、-C(=O)OH又は-C(=O)OC 1-4 アルキルである、項14に記載の方法。
項16
化合物が、
RS-D7:5-O-デスメチル-オメプラゾール
エソメプラゾール:(S)-(-)-5-メトキシ-2-[(4-メトキシ-3,5-ジメチルピリジン-2-イル)メチルスルフィニル]-3H-ベンゾイミダゾール
21122: (2-(((4-メトキシ-3,5-ジメチルピリジン-2-イル)メチル)スルフィニル)-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-5-イルアセテート)
21124: (2-(((4-メトキシ-3,5-ジメチルピリジン-2-イル)メチル)スルフィニル)-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-5-イルベンゾエート)
26096: (2-(((4-メトキシ-3,5-ジメチルピリジン-2-イル)メチル)スルフィニル)-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-5-イルブチレート)
26097: (2-(((4-メトキシ-3,5-ジメチルピリジン-2-イル)メチル)スルフィニル)-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-5-イルシクロヘキサンカルボキシレート)
26098: (2-(((4-メトキシ-3,5-ジメチルピリジン-2-イル)メチル)スルフィニル)-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-5-イル4-ブチルベンゾエート)
21127: (2-(((4-メトキシ-3,5-ジメチルピリジン-2-イル)メチル)スルフィニル)-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-5-イル3-メチルベンゾエート)
27076: 2-(((4-メトキシ-3,5-ジメチルピリジン-2-イル)メチル)スルフィニル)-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-5-イルヘキサノエート
27077: 2-(((4-メトキシ-3,5-ジメチルピリジン-2-イル)メチル)スルフィニル)-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-5-イルイソブチレート
27078: (2-(((4-メトキシ-3,5-ジメチルピリジン-2-イル)メチル)スルフィニル)-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-5-イルシクロヘキサ-3-エン-1-カルボキシレート)
27079: 2-(((4-メトキシ-3,5-ジメチルピリジン-2-イル)メチル)スルフィニル)-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-5-イルシクロヘキサ-3-エンカルボキシレート
28087: (2-(((4-メトキシ-3,5-ジメチルピリジン-2-イル)メチル)スルフィニル)-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-5-イル4-メチルベンゾエート)
28091: (2-(((4-メトキシ-3,5-ジメチルピリジン-2-イル)メチル)スルフィニル)-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-5-イル2-ニトロベンゾエート)
28092: (2-(((4-メトキシ-3,5-ジメチルピリジン-2-イル)メチル)スルフィニル)-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-5-イルシクロプロパンカルボキシレート)
28093: (2-(((4-メトキシ-3,5-ジメチルピリジン-2-イル)メチル)スルフィニル)-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-5-イル2-エチルブタノエート)
28094: (2-(((4-メトキシ-3,5-ジメチルピリジン-2-イル)メチル)スルフィニル)-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-5-イル2-フェニルアセテート)
28095: (2-(((4-メトキシ-3,5-ジメチルピリジン-2-イル)メチル)スルフィニル)-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-5-イル3,5,5-トリメチルヘキサノエート
28096: (2-(((5-メトキシ-4,6-ジメチルピリジン-2-イル)メチル)スルフィニル)-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-5-イル2-エトキシベンゾエート)
21123: (2-(((4-メトキシ-3,5-ジメチルピリジン-2-イル)メチル)スルフィニル)-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-5-イルプロピオネート)
21125: (2-(((4-メトキシ-3,5-ジメチルピリジン-2-イル)メチル)スルフィニル)-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-5-イル4-クロロベンゾエート)
21126: (2-(((4-メトキシ-3,5-ジメチルピリジン-2-イル)メチル)スルフィニル)-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-5-イル3-ニトロベンゾエート)
21128: 2-(((4-メトキシ-3,5-ジメチルピリジン-2-イル)メチル)スルフィニル)-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-5-イルヘプタノエート
21129: (2-(((4-メトキシ-3,5-ジメチルピリジン-2-イル)メチル)スルフィニル)-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-5-イル4-フルオロベンゾエート)
21130: (2-(((4-メトキシ-3,5-ジメチルピリジン-2-イル)メチル)スルフィニル)-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-5-イル(Z)-2-メチルブタ-2-エノエート)
21131: (2-(((4-メトキシ-3,5-ジメチルピリジン-2-イル)メチル)スルフィニル)-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-5-イル2-クロロプロパノエート)
21132: tert-ブチル(2-(((4-メトキシ-3,5-ジメチルピリジン-2-イル)メチル)スルフィニル)-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-5-イル)カルボネート
12124: (2-(((4-メトキシ-3,5-ジメチルピリジン-2-イル)メチル)スルフィニル)-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-5-イル(Z)-ブタ-2-エノエート)
12125: (2-(((4-メトキシ-3,5-ジメチルピリジン-2-イル)メチル)スルフィニル)-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-5-イル3-メチルブタ-2-エノエート)
12122: (2-(((4-メトキシ-3,5-ジメチルピリジン-2-イル)メチル)スルフィニル)-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-5-イルフラン-2-カルボキシレート)
12123: (2-(((4-メトキシ-3,5-ジメチルピリジン-2-イル)メチル)スルフィニル)-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-5-イルアクリレート)
12127: (2-(((4-メトキシ-3,5-ジメチルピリジン-2-イル)メチル)スルフィニル)-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-5-イル2-メチルブタノエート)
12128: (2-(((4-メトキシ-3,5-ジメチルピリジン-2-イル)メチル)スルフィニル)-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-5-イル3-シクロペンチルプロパノエート)
12129: (2-(((4-メトキシ-3,5-ジメチルピリジン-2-イル)メチル)スルフィニル)-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-5-イル(E)-3-(2-クロロフェニル)アクリレート)
12130: (2-(((4-メトキシ-3,5-ジメチルピリジン-2-イル)メチル)スルフィニル)-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-5-イル6-ブロモヘキサノエート)
11021: (2-(((4-メトキシ-3,5-ジメチルピリジン-2-イル)メチル)スルフィニル)-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-5-イル2-フルオロベンゾエート)
11020: (2-(((4-メトキシ-3,5-ジメチルピリジン-2-イル)メチル)スルフィニル)-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-5-イル4-メトキシベンゾエート)
11022: (2-(((4-メトキシ-3,5-ジメチルピリジン-2-イル)メチル)スルフィニル)-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-5-イル(3r,5r,7r)-アダマンタン-1-カルボキシレート)
11023: (2-(((4-メトキシ-3,5-ジメチルピリジン-2-イル)メチル)スルフィニル)-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-5-イルイソオキサゾール-5-カルボキシレート)
11030: (2-(((4-メトキシ-3,5-ジメチルピリジン-2-イル)メチル)スルフィニル)-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-5-イル4-(tert-ブチル)ベンゾエート)
11031: (2-(((4-メトキシ-3,5-ジメチルピリジン-2-イル)メチル)スルフィニル)-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-5-イル3-クロロ-4-フルオロベンゾエート)
25015: (2-(((4-メトキシ-3,5-ジメチルピリジン-2-イル)メチル)スルフィニル)-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-5-イルピバレート)
25016: (2-(((4-メトキシ-3,5-ジメチルピリジン-2-イル)メチル)スルフィニル)-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-5-イルペンタノエート)
25017: (2-(((4-メトキシ-3,5-ジメチルピリジン-2-イル)メチル)スルフィニル)-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-5-イル4-ニトロベンゾエート)
25027: (2-(((4-メトキシ-3,5-ジメチルピリジン-2-イル)メチル)スルフィニル)-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-5-イルシクロブタンカルボキシレート)
25028: (2-(((4-メトキシ-3,5-ジメチルピリジン-2-イル)メチル)スルフィニル)-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-5-イルチオフェン-2-カルボキシレート)
25029: (2-(((4-メトキシ-3,5-ジメチルピリジン-2-イル)メチル)スルフィニル)-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-5-イル2-メチルブタノエート)
25030: (2-(((4-メトキシ-3,5-ジメチルピリジン-2-イル)メチル)スルフィニル)-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-5-イル3,3-ジメチルブタノエート)
25031: (2-(((4-メトキシ-3,5-ジメチルピリジン-2-イル)メチル)スルフィニル)-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-5-イル2-メトキシアセテート)及び
25032: (エチル(2-(((4-メトキシ-3,5-ジメチルピリジン-2-イル)メチル)スルフィニル)-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-5-イル)カルボネート)
12082: メチル1-(2-(シクロヘキサ-1-エン-1-イル)エチル)-2-(((4-メトキシ-3,5-ジメチルピリジン-2-イル)メチル)チオ)-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-5-カルボキシレート
12083: 1-(2-(シクロヘキサ-1-エン-1-イル)エチル)-2-(((4-メトキシ-3,5-ジメチルピリジン-2-イル)メチル)チオ)-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-5-カルボン酸
12084: メチル1-(2-(シクロヘキサ-1-エン-1-イル)エチル)-2-(((4-メトキシ-3,5-ジメチルピリジン-2-イル)メチル)スルフィニル)-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-5-カルボキシレート
12088: メチル2-(((4-メトキシ-3,5-ジメチルピリジン-2-イル)メチル)チオ)-1-オクチル-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-5-カルボキシレート
21098: メチル2-(((4-メトキシ-3,5-ジメチルピリジン-2-イル)メチル)アミノ)-1-プロピル-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-5-カルボキシレート
26065: メチル1-(フラン-2-イルメチル)-2-(((4-メトキシ-3,5-ジメチルピリジン-2-イル)メチル)アミノ)-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-5-カルボキシレート
21102: 2-(((4-メトキシ-3,5-ジメチルピリジン-2-イル)メチル)アミノ)-1-プロピル-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-5-カルボン酸
21103: メチル2-(((4-メトキシ-3,5-ジメチルピリジン-2-イル)メチル)アミノ)-1-(3-メトキシプロピル)-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-5-カルボキシレート
21104: 2-(ビス((4-メトキシ-3,5-ジメチルピリジン-2-イル)メチル)アミノ)-1-(3-メトキシプロピル)-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-5-カルボン酸
26066: メチル2-(((4-メトキシ-3,5-ジメチルピリジン-2-イル)メチル)アミノ)-1-ペンチル-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-5-カルボキシレート
21105: 2-(ビス((4-メトキシ-3,5-ジメチルピリジン-2-イル)メチル)アミノ)-1-(2-(シクロヘキサ-1-エン-1-イル)エチル)-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-5-カルボン酸
26070: 1-(フラン-2-イルメチル)-2-(((4-メトキシ-3,5-ジメチルピリジン-2-イル)メチル)アミノ)-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-5-カルボン酸
26071: メチル2-(((4-メトキシ-3,5-ジメチルピリジン-2-イル)メチル)アミノ)-1-(4-メトキシベンジル)-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-5-カルボキシレート
26072: メチル2-(ビス((4-メトキシ-3,5-ジメチルピリジン-2-イル)メチル)アミノ)-3-(フラン-2-イルメチル)-3,4-ジヒドロキナゾリン-7-カルボキシレート
21106: メチル3-(2-(シクロヘキサ-1-エン-1-イル)エチル)-2-(((4-メトキシ-3,5-ジメチルピリジン-2-イル)メチル)アミノ)-3,4-ジヒドロキナゾリン-7-カルボキシレート
12092: 2-(((4-メトキシ-3,5-ジメチルピリジン-2-イル)メチル)チオ)-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-5-イル(((9H-フルオレン-9-イル)メトキシ)カルボニル)グリシネート
12093: 2-(((4-メトキシ-3,5-ジメチルピリジン-2-イル)メチル)チオ)-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-5-イル(tert-ブトキシカルボニル)グリシネート
21110: 2-(((4-メトキシ-3,5-ジメチルピリジン-2-イル)メチル)アミノ)-3-(3-メトキシプロピル)-3,4-ジヒドロキナゾリン-7-カルボン酸
26076: 2-(((4-メトキシ-3,5-ジメチルピリジン-2-イル)メチル)アミノ)-1-ペンチル-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-5-カルボン酸
26077: 2-(((4-メトキシ-3,5-ジメチルピリジン-2-イル)メチル)アミノ)-1-(4-メトキシベンジル)-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-5-カルボン酸
12094: 2-(((4-メトキシ-3,5-ジメチルピリジン-2-イル)メチル)チオ)-1Hベンゾ[d]-イミダゾール-5-イル(S)-2-((((9H-フルオレン-9-イル)メトキシ)カルボニル)アミノ)-2-フェニルアセテート
13001: 2-(((4-メトキシ-3,5-ジメチルピリジン-2-イル)メチル)スルフィニル)-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-6-イル2-((tert-ブトキシカルボニル)アミノ)アセテート
13084: 2-(((4-メトキシ-3,5-ジメチルピリジン-2-イル)メチル)スルフィニル)-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-5-イルジフェニルホスフェート
26079: メチル3-(フラン-2-イルメチル)-2-(((4-メトキシ-3,5-ジメチルピリジン-2-イル)メチル)アミノ)-3,4-ジヒドロキナゾリン-7-カルボキシレート
26089: 3-(フラン-2-イルメチル)-2-(((4-メトキシ-3,5-ジメチルピリジン-2-イル)メチル)アミノ)-3,4-ジヒドロキナゾリン-7-カルボン酸
26090: 2-(((4-メトキシ-3,5-ジメチルピリジン-2-イル)メチル)アミノ)-3-ペンチル-3,4-ジヒドロキナゾリン-7-カルボン酸
26091: メチル2-(((4-メトキシ-3,5-ジメチルピリジン-2-イル)メチル)アミノ)-3-ペンチル-3,4-ジヒドロキナゾリン-7-カルボキシレート
26092: メチル2-(((4-メトキシ-3,5-ジメチルピリジン-2-イル)メチル)アミノ)-3-(4-メトキシベンジル)-3,4-ジヒドロキナゾリン-7-カルボキシレート
21115: 2-(((4-メトキシ-3,5-ジメチルピリジン-2-イル)メチル)アミノ)-1-(3-メトキシプロピル)-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-5-カルボン酸
21116: メチル1-(2-(シクロヘキサ-1-エン-1-イル)エチル)-2-(((4-メトキシ-3,5-ジメチルピリジン-2-イル)メチル)アミノ)-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-5-カルボキシレート
21117: 1-(2-(シクロヘキサ-1-エン-1-イル)エチル)-2-(((4-メトキシ-3,5-ジメチルピリジン-2-イル)メチル)アミノ)-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-5-カルボン酸
21118: メチル2-(((4-メトキシ-3,5-ジメチルピリジン-2-イル)メチル)アミノ)-1-フェネチル-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-5-カルボキシレート
21119: 2-(((4-メトキシ-3,5-ジメチルピリジン-2-イル)メチル)アミノ)-1-フェネチル-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-5-カルボン酸
21120: 2-(ビス((4-メトキシ-3,5-ジメチルピリジン-2-イル)メチル)アミノ)-1-プロピル-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-5-カルボン酸
21121: 2-(ビス((4-メトキシ-3,5-ジメチルピリジン-2-イル)メチル)アミノ)-1-フェネチル-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-5-カルボン酸
22138: 5-メトキシ-2-((2-メトキシ-3,6-ジメチルベンジル)チオ)-1H-ベンゾ[d]イミダゾール
22139: 5-メトキシ-2-((2-メトキシ-3,6-ジメチルベンジル)スルフィニル)-1H-ベンゾ[d]イミダゾール
22140: 2,2'-(((2-メトキシ-4-メチル-1,3-フェニレン)ビス(メチレン))ビス(スルファンジイル))ビス(5-メトキシ-1H-ベンゾ[d]イミダゾール)
21133: 2-((3-(ブロモメチル)-2-((tert-ブチルジメチルシリル)オキシ)-6-メチルベンジル)チオ)-5-メトキシ-1H-ベンゾ[d]イミダゾール及び
22141: 2-((2-メトキシ-3,6-ジメチルベンジル)チオ)-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-5-オール
又はその薬学的に許容される塩からなる群から選択される、項1に記載の方法。
項17
R c が、それぞれ独立して、ハロゲン、直鎖若しくは分枝鎖のC 1-6 アルキル、直鎖若しくは分枝鎖のC 1-6 アルコキシル、又は-C 1-10 アルケニレン-Y-C 6-10 ヘテロアリール(式中、YはSであり、C 6-10 ヘテロアリールは、置換されないか、又はC 1-15 アルキル、C 2-15 アルケニル、C 1-15 アルコキシ、-OH、-NH 2 、-NO 2 、又はハロゲンで置換される)である、項15に記載の方法。
【外国語明細書】