(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023034351
(43)【公開日】2023-03-13
(54)【発明の名称】情報処理装置、システム、及び、方法
(51)【国際特許分類】
G06Q 10/083 20230101AFI20230306BHJP
【FI】
G06Q10/08 300
【審査請求】有
【請求項の数】30
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021140544
(22)【出願日】2021-08-30
(71)【出願人】
【識別番号】399037405
【氏名又は名称】楽天グループ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100110135
【弁理士】
【氏名又は名称】石井 裕一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100132883
【弁理士】
【氏名又は名称】森川 泰司
(74)【代理人】
【識別番号】100148633
【弁理士】
【氏名又は名称】桜田 圭
(74)【代理人】
【識別番号】100163452
【弁理士】
【氏名又は名称】南郷 邦臣
(74)【代理人】
【識別番号】100180312
【弁理士】
【氏名又は名称】早川 牧子
(72)【発明者】
【氏名】田爪 敏明
(72)【発明者】
【氏名】井沼 孝慈
(72)【発明者】
【氏名】田中 大貴
【テーマコード(参考)】
5L049
【Fターム(参考)】
5L049AA16
(57)【要約】
【課題】物品の配送効率の低下を抑制できる情報処理装置、システム、及び、方法を提供する。
【解決手段】情報処理装置100は、注文が受け付けられると、注文された物品の配送先の位置を表す位置情報を取得する取得部110と、取得された位置情報で表される配送先の位置に応じて、注文された物品と混載して配送機が物品を配送可能なエリアである配送可能エリアを設定する設定部130と、を備える。また、情報処理装置100は、設定された配送可能エリアの位置に位置している、又は、配送可能エリアの位置を配送先として指定しているユーザの端末装置へ、物品の配送が可能であることを知らせる通知を送信する通信回路を備える。
【選択図】
図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
注文が受け付けられると、注文された物品の配送先の位置を表す位置情報を取得する取得部と、
取得された前記位置情報で表される前記配送先の前記位置に応じて、注文された前記物品と混載して配送機が物品を配送可能なエリアである配送可能エリアを設定する設定部と、
設定された前記配送可能エリアの位置に位置している、又は、前記配送可能エリアの位置を配送先として指定しているユーザの端末装置へ、前記物品の配送が可能であることを知らせる通知を送信する通信部と、
を備えることを特徴とする情報処理装置。
【請求項2】
前記取得部は、注文された前記物品が前記配送先に配達されることが予定された時刻である配達予定時刻を表す情報をさらに取得し、
前記設定部は、取得された前記情報で表される前記配達予定時刻に基づいて、前記配送可能エリアを設定する、
ことを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記取得部は、前記配送機が備えるバッテリに蓄積されたエネルギー量である蓄積量を表す情報をさらに取得し、
前記設定部は、取得された前記情報で表される前記蓄積量に基づいて、前記配送可能エリアを設定する、
ことを特徴とする請求項1又は2に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記取得部は、注文された前記物品の重量を表す情報をさらに取得し、
前記設定部は、取得された前記情報で表される前記重量に基づいて前記配送可能エリアを設定する、
ことを特徴とする請求項3に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記設定部は、
注文された前記物品の前記重量が第1重量である場合に、第1面積の前記配送可能エリアを設定し、
注文された前記物品の前記重量が前記第1重量よりも重い第2重量である場合に、前記第1面積よりも狭い第2面積の前記配送可能エリアを設定する、
ことを特徴とする請求項4に記載の情報処理装置。
【請求項6】
注文された前記物品の前記重量及び大きさの少なくとも1つに基づいて、注文された前記物品と前記配送機が混載可能な物品である混載可能物品を特定する特定部をさらに備え、
前記通信部は、特定された前記混載可能物品を知らせる前記通知を前記端末装置へ送信する、
ことを特徴とする請求項4又は5に記載の情報処理装置。
【請求項7】
前記取得部は、前記ユーザの前記位置を表す位置情報、又は、前記ユーザに指定された前記配送先の位置を表す位置情報をさらに取得し、
前記特定部は、取得された前記位置情報で表される前記ユーザの前記位置、又は、前記ユーザに指定された前記配送先の前記位置にさらに基づいて、前記混載可能物品を特定する、
ことを特徴とする請求項6に記載の情報処理装置。
【請求項8】
前記混載可能物品は、第1混載可能物品と、前記第1混載可能物品の重量よりも軽い重量の第2混載可能物品と、を含み、
前記特定部は、
前記ユーザの前記位置、又は、前記ユーザに指定された前記配送先の前記位置が、第1位置である場合に、前記第1混載可能物品を特定し、
前記ユーザの前記位置、又は、前記ユーザに指定された前記配送先の前記位置が、注文された前記物品の前記配送先から、又は、前記混載可能物品の配送元から、前記第1位置よりも遠い第2位置である場合に、前記第1混載可能物品の前記重量よりも軽い前記重量の前記第2混載可能物品を特定する、
ことを特徴とする請求項7に記載の情報処理装置。
【請求項9】
前記設定部は、前記ユーザに課する前記混載可能物品の配送料金を、前記混載可能物品と異なる物品の配送料金と比べて安い料金に設定する、
ことを特徴とする請求項6から8のいずれか一項に記載の情報処理装置。
【請求項10】
前記設定部は、
前記混載可能物品の注文が受け付けられる順番が第1順番であると、前記混載可能物品の前記配送料金を第1価格に設定し、
前記混載可能物品の前記注文が受け付けられる順番が、前記第1順番よりも後の第2順番であると、前記混載可能物品の前記配送料金を前記第1価格よりも安い第2価格に設定する、
ことを特徴とする請求項9に記載の情報処理装置。
【請求項11】
注文された前記物品である注文物品と混載して前記配送機が配送可能な前記物品である混載可能物品の注文が受け付けられると、前記注文物品と前記混載可能物品とを混載させて、前記ユーザの前記位置、又は、前記ユーザに指定された前記位置へ配送させる制御を前記配送機に行う制御部、
をさらに備えることを特徴とする請求項1から10のいずれか一項に記載の情報処理装置。
【請求項12】
前記取得部は、注文された前記物品が前記配送先に配達されることが予定された時刻である配達予定時刻を表す情報と、前記配送機が備えるバッテリに蓄積されたエネルギー量である蓄積量を表す情報と、前記配送機が達成可能な第1速度を表す情報、及び、前記第1速度よりも遅い第2速度を表す情報と、をさらに取得し、
前記設定部は、
取得された前記情報で表される前記第1速度、前記配達予定時刻、及び、前記蓄積量に基づいて第1候補エリアを設定し、かつ、前記第2速度、前記配達予定時刻、及び、前記蓄積量に基づいて第2候補エリアを設定し、
前記第1候補エリアの面積が前記第2候補エリアの面積以上の場合に、前記第1候補エリアを前記配送可能エリアとして設定し、かつ、前記第1候補エリアの面積が前記第2候補エリアの面積よりも狭い場合に、前記第2候補エリアを前記配送可能エリアとして設定する、
ことを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項13】
前記設定部は、
注文された前記物品である注文物品を配達してから、前記注文物品と前記配送機が混載可能な物品である混載可能物品を配達する、注文順配達を前記配送機が行う場合であり、かつ、前記混載可能物品の配送先が前記配送可能エリアに含まれる場合に、前記注文物品の前記配達予定時刻から予め定められた時間が経過するまでに、前記混載可能物品の前記配送先に前記配送機が到着可能となるように、若しくは、予め定められた帰還期限までに、前記混載可能物品の前記配送先から前記混載可能物品の配送元へ前記配送機が帰還可能となるように前記配送可能エリアを設定する、又は、
前記混載可能物品を配達してから、前記注文物品を配達する、非注文順配達を前記配送機が行う場合であり、かつ、前記混載可能物品の前記配送先が前記配送可能エリアに含まれる場合に、前記配達予定時刻に、前記混載可能物品の前記配送先から前記注文物品の前記配送先へ到着可能となるように前記配送可能エリアを設定する、
ことを特徴とする請求項2に記載の情報処理装置。
【請求項14】
前記設定部は、
注文された前記物品である注文物品を配達してから、前記注文物品と前記配送機が混載可能な物品である混載可能物品を配達する、注文順配達を前記配送機が行う場合であり、かつ、前記混載可能物品の配送先が前記配送可能エリアに含まれる場合に、前記注文物品と前記混載可能物品との配送元から前記注文物品の前記配送先へ、前記注文物品と前記混載可能物品とを配送するために前記配送機で消費されるエネルギー量と、前記注文物品の前記配送先から前記混載可能物品の前記配送先へ、前記混載可能物品を配送するために前記配送機で消費されるエネルギー量と、前記混載可能物品の前記配送先から前記配送元へ移動するために前記配送機で消費されるエネルギー量と、の合計量である消費量が、取得された前記情報で表される前記蓄積量以下となるように前記配送可能エリアを設定する、又は、
前記混載可能物品を配達してから、前記注文物品を配達する、非注文順配達を前記配送機が行う場合であり、かつ、前記混載可能物品の前記配送先が前記配送可能エリアに含まれる場合に、前記配送元から前記混載可能物品の前記配送先へ、前記注文物品と前記混載可能物品とを配送するために前記配送機で消費されるエネルギー量と、前記混載可能物品の前記配送先から前記注文物品の前記配送先へ、前記注文物品を配送するために前記配送機で消費されるエネルギー量と、前記注文物品の前記配送先から前記配送元へ移動するために前記配送機で消費されるエネルギー量と、の合計量である消費量が、前記蓄積量以下となるように前記配送可能エリアを設定する、
ことを特徴とする請求項3に記載の情報処理装置。
【請求項15】
注文が受け付けられると、注文された物品の配送先の位置を表す位置情報を取得する取得部と、
取得された前記位置情報で表される前記配送先の前記位置に応じて、注文された前記物品と混載して配送機が物品を配送可能なエリアである配送可能エリアを設定する設定部と、
設定された前記配送可能エリアの位置に位置している、又は、前記配送可能エリアの位置を配送先として指定しているユーザの端末装置へ、前記物品の配送が可能であることを知らせる通知を送信する通信部と、
を備えることを特徴とするシステム。
【請求項16】
情報処理装置又はシステムが実行する方法であって、
注文が受け付けられると、注文された物品の配送先の位置を表す位置情報を取得する取得ステップと、
取得された前記位置情報で表される前記配送先の前記位置に応じて、注文された前記物品と混載して配送機が物品を配送可能なエリアである配送可能エリアを設定する設定ステップと、
設定された前記配送可能エリアの位置に位置している、又は、前記配送可能エリアの位置を配送先として指定しているユーザの端末装置へ、前記物品の配送が可能であることを知らせる通知を送信する通信ステップと、
を有することを特徴とする方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置、システム、及び、方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、例えば、ドローンであり、複数の物品を混載して配送する配送機が知られている(例えば、特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、特許文献1の配送機では、配送機が複数の物品を混載して配送する回数の減少を抑制できないため、物品の配送効率の低下を抑制できないという問題があった。
【0005】
そこで、本発明は、このような点に鑑み、その目的とするところは、物品の配送効率の低下を抑制できる情報処理装置、システム、及び、方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するため、本発明の第1の観点に係る情報処理装置は、
注文が受け付けられると、注文された物品の配送先の位置を表す位置情報を取得する取得部と、
取得された前記位置情報で表される前記配送先の前記位置に応じて、注文された前記物品と混載して配送機が物品を配送可能なエリアである配送可能エリアを設定する設定部と、
設定された前記配送可能エリアの位置に位置している、又は、前記配送可能エリアの位置を配送先として指定しているユーザの端末装置へ、前記物品の配送が可能であることを知らせる通知を送信する通信部と、
を備える。
【発明の効果】
【0007】
本発明に係る情報処理装置、システム、及び、方法によれば、物品の配送効率の低下を抑制できる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】本発明の実施例に係る情報処理システムの一構成例を表すシステム構成図である。
【
図2】実施例に係る配送可能エリアの一例を表す図である。
【
図3】情報処理装置の一構成例を表すハードウェア構成図である。
【
図4】情報処理装置が有する機能の一例を表す機能ブロック図である。
【
図5】情報処理装置が記憶するユーザテーブルの一例を表す図である。
【
図6】情報処理装置が実行する第1販売処理の一例を表すフローチャートである。
【
図7】実施例に係る情報処理装置が記憶する物品テーブルの一例を表す図である。
【
図8】情報処理装置が記憶する配送便テーブルの一例を表す図である。
【
図9】情報処理装置が記憶する受付注文テーブルの一例を表す図である。
【
図10】情報処理装置が記憶する配送予定テーブルの一例を表す図である。
【
図11】実施例に係る配送予定の一例を表す図である。
【
図12】実施例に係る情報処理装置が実行する通知制御処理の一例を表すフローチャートである。
【
図13】情報処理装置が実行する第2販売処理の一例を表すフローチャートである。
【
図14】実施例に係る1回目の変更が行われた後の配送予定の一例を表す図である。
【
図15】1回目の更新が行われた後の配送予定テーブルの一例を表す図である。
【
図16】2回目の変更が行われた後の配送予定の一例を表す図である。
【
図17】2回目の更新が行われた後の配送予定テーブルの一例を表す図である。
【
図18】情報処理装置が実行する配送制御処理の一例を表すフローチャートである。
【
図19】実施例に係る配送機の一外観例を表す外観構成図である。
【
図20】配送機が備える情報処理装置の一構成例を表すハードウェア構成図である。
【
図21】配送機が実行する移動処理の一例を表すフローチャートである。
【
図22】実施例の変形例2に係る配送予定の一例を表す図である。
【
図23】実施例の変形例2に係る1回目の変更が行われた後の配送予定の一例を表す図である。
【
図24】実施例の変形例3に係る配送可能エリアの一例を表す図である。
【
図25】実施例の変形例3に係る情報処理装置が実行する通知制御処理の一例を表すフローチャートである。
【
図26】実施例の変形例6に係る配送可能エリアの一例を表す図である。
【
図27】実施例の変形例13に係る情報処理装置が記憶する物品テーブルの一例を表す図である。
【
図28】配送機が備える施錠状態のフックの一例を表す図である。
【
図29】情報処理装置が記憶するフックテーブルの一例を表す図である。
【
図30】配送機が備える解錠状態のフックの一例を表す図である。
【
図31】実施例の変形例27に係る配送機の一外観例を表す外観構成図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
<実施例>
以下、本発明の実施例について添付図面を参照しつつ説明する。
【0010】
本発明の実施例に係る情報処理システム1は、物品の注文を受け付ける、
図1に示すような情報処理装置100を備えている。本実施例では、物品の注文は、当該物品の販売を求める販売要求と、物品の配送を求める配送要求と、を含んでいる。また、本実施例では、1回の注文で、1個の物品の販売と配送とが求められる場合を具体例として挙げて以下の説明を行う。
【0011】
情報処理システム1は、例えば、ドローン等の無人航空機であり、かつ、販売された物品を、単載、又は、混載して、配送する配送機600をさらに備えている。また、情報処理システム1は、第1ユーザから第6ユーザそれぞれの操作に従って、注文の受け付けを求める注文受付要求を、情報処理装置100へ送信する端末装置901から906を備える。
【0012】
配送機600がある物品を単載するとは、配送機600が、当該ある物品を載せるが、当該ある物品と異なる物品を載せないことを意味する。また、配送機600がある物品を混載するとは、配送機600が、当該ある物品と、当該ある物品と異なる1又は複数物品と、を載せることを意味する。
【0013】
配送機600は、物品を格納可能な、
図1に示すような格納ボックス621から623を備える。このため、配送機600は、ある物品を、格納ボックス621から623の内のいずれか1つに格納することで、当該ある物品を単載できる。また、配送機600は、ある物品を格納ボックス621から623の内のいずれか1つに格納し、当該ある物品と異なる1又は複数の物品を、格納ボックス621から623の内の残り2つに格納することで、当該ある物品を混載できる。
【0014】
情報処理装置100は、例えば、サーバ機であり、
図2に示すような位置Sに在る倉庫内に設置されている。当該倉庫は、不図示の物品A1からA10を販売する企業によって使用される。情報処理装置100は、ハードウェアである、
図3に表すようなCPU(Central Processing Unit)101、RAM(Random Access Memory)102、ROM(Read Only Memory)103a、ハードディスク103b、データ通信回路104a、ビデオカード105a、表示装置105b、及び、入力装置105cを備える。情報処理装置100は、複数のCPUを備えても良いし、複数のRAM及びフラッシュメモリを備えても良い。
【0015】
情報処理装置100のCPU101は、ROM103a又はハードディスク103bに保存されたプログラムを実行することで、情報処理装置100の全体制御を行う。RAM102は、CPU101によるプログラムの実行時において、処理対象とされるデータを一時的に記憶する。ROM103a及びハードディスク103bは、各種のプログラムと、プログラムの実行に用いられる各種のデータ及びデータが保存されたテーブルと、を記憶している。
【0016】
情報処理装置100のデータ通信回路104aは、NIC(Network Interface Card)であり、例えば、LTE(Long Term Evolution)及び5G(5th Generation)を含む通信規格に従って、インターネットINに接続された不図示の基地局と電波を用いてデータ通信を行う。これにより、情報処理装置100のデータ通信回路104aは、インターネットINに接続された配送機600、及び、端末装置901から906とデータ通信を行う。
【0017】
情報処理装置100のビデオカード105aは、CPU101から出力されたデジタル信号に基づいて画像をレンダリングすると共に、レンダリングされた画像を表す画像信号を出力する。表示装置105bは、EL(Electroluminescence)ディスプレイ、PDP(Plasma Display Panel)、又は、LCD(Liquid Crystal Display)であり、ビデオカード105aから出力された画像信号に従って画像を表示する。入力装置105cは、キーボード、マウス、タッチパッド、及び、ボタンのいずれか1つ以上であり、物品A1からA10を販売する企業の従業員の操作に応じた信号を入力する。
【0018】
端末装置901は、起動すると、物品A1からA10の注文に用いられるアプリケーション(以下、注文アプリという)のバックグラウンドでの実行を開始する。これにより、端末装置901は、予め定められた時間間隔で、端末装置901を携帯する第1ユーザのユーザID(IDentification)「U1」と、端末装置901の位置を緯度、経度、及び、高度で表す位置情報と、を、情報処理装置100へ送信する。同様に、端末装置902から906は、予め定められた時間間隔で、第2ユーザから第6ユーザのユーザID「U2」から「U6」と、端末装置902から906の位置情報と、を、情報処理装置100へそれぞれ送信する。本実施例では、説明を簡単にするため、端末装置901が、
図2に示すような位置D1に位置し、端末装置902から906が位置D2からD6にそれぞれ位置する場合を具体例として挙げて以下の説明を行う。
【0019】
情報処理装置100のデータ通信回路104aが、端末装置901から906のいずれかから、ユーザIDと位置情報とを受信すると、情報処理装置100のCPU101は、受信されたユーザIDと位置情報とを、ハードディスク103bに保存する、不図示の位置保存処理を実行する。
【0020】
これにより、情報処理装置100のCPU101は、ユーザIDと位置情報とを、データ通信回路104aから取得する、
図4に示すような取得部110として機能し、取得されたユーザIDと位置情報とを対応付けてハードディスク103bに保存する保存部120として機能する。情報処理装置100のハードディスク103bは、ユーザIDと位置情報とが保存される、
図5に示すようなユーザテーブルを予め記憶している情報記憶部190として機能する。
【0021】
ユーザテーブルには、複数のレコードが予め保存されおり、1番目のレコードには、第1ユーザのユーザID「U1」と、第1ユーザが予め設定したパスワードを表す情報と、第1ユーザが金銭の支払いに用いる支払情報と、が予め対応付けられて保存されている。本実施例では、支払情報は、第1ユーザが金銭の支払いに用いるクレジットカードのカード番号を表す情報と、当該クレジットカードの有効期限を表す情報と、第1ユーザの氏名を表す情報と、を含むが、これらに限定される訳では無い。
【0022】
ユーザテーブルの1番目のレコードには、位置保存処理の実行により、第1ユーザのユーザID「U1」と対応付けられて、第1ユーザが携帯する端末装置901の位置D1を表す位置情報が保存される。同様に、2番目から6番目のレコードには、第2ユーザから第6ユーザのユーザID「U2」から「U6」とパスワードを表す情報と支払情報とが予め対応付けられてそれぞれ保存されている。また、2番目から6番目のレコードには、位置保存処理の実行により、第2から第6ユーザのユーザID「U2」から「U6」と対応付けられて、端末装置902から906の位置D2からD6を表す位置情報がそれぞれ保存される。
【0023】
第1ユーザが、注文アプリをフォアグラウンドで実行させるための操作を端末装置901に行うと、端末装置901は、当該操作に従って注文アプリをフォアグラウンドで実行する。その後、端末装置901は、第1ユーザの操作に従って、第1ユーザのユーザID「U1」とパスワードを表す情報とを含み、ユーザ認証を行うことを求める認証要求を、情報処理装置100へ送信する。情報処理装置100のデータ通信回路104aが、端末装置901から認証要求を受信すると、情報処理装置100のCPU101は、認証要求に基づいてユーザ認証を行い、ユーザ認証が成功した場合に物品A1からA10の販売を行う、
図6に示すような第1販売処理を実行する。
【0024】
情報処理装置100のCPU101は、第1販売処理を実行することで、物品A1から10のいずれかの注文が受け付けられた場合に第1ユーザに課せられる配送料金を設定する、
図4に示すような設定部130と、設定された配送料金を表す情報をデータ通信回路104aに送信させる制御を行う制御部150として機能する。
【0025】
また、情報処理装置100の情報記憶部190は、物品に関する情報が予め保存されている、
図7に示すような物品テーブルを予め記憶している。物品テーブルには、複数のレコードが予め保存されており、物品テーブルの各レコードには、物品を識別する物品IDと、当該物品の詳細を表す情報と、が予め対応付けられて保存されている。本実施例では、物品の詳細を表す情報は、当該物品の名称を表す情報と、当該物品の重量を表す情報と、当該物品の価格を表す情報と、を含むが、これらに限定される訳では無い。物品の詳細を表す情報は、例えば、当該物品の画像を表す情報、及び、当該物品の説明を表す情報をさらに含んでも良い。
【0026】
本実施例では、配送機600は、予め定められた最大重量「10kg」以下の物品を配送できるため、物品テーブルの各レコードには、最大重量「10kg」以下の重量を表す情報が予め保存されている。本実施例では、1番目のレコードに、不図示の物品A1の物品ID「A1」と、物品A1の重量「1kg」を表す情報と、が対応付けられて保存されており、2番目から10番目のレコードには、不図示の物品A2からA10の物品ID「A2」から「A10」と、重量「2kg」から「10kg」を表す情報と、がそれぞれ対応付けられて保存されている場合を具体例として挙げて以下の説明を行う。
【0027】
また、情報処理装置100の情報記憶部190は、配送機600を用いた配送便に関する情報が保存されている、
図8に示すような配送便テーブルを予め記憶している。配送便テーブルには、複数のレコードが予め保存されており、各レコードには、配送便を識別する配送便IDと、当該配送便の詳細を表す情報と、当該配送便を用いて配送される物品が存在しないことを表す文字列「NULL」と、が対応付けられて予め保存されている。本実施例では、配送便の詳細を表す情報は、当該配送便の配送時間帯を表す情報を含み、配送時間帯を表す情報は、配送時間帯の開始時刻を表す情報と、当該配送時間帯の終了時刻を表す情報と、を含む。本実施例では、配送時間帯の終了時刻は、物品の配送先へ向かって出発した配送機600が、物品の配送元である倉庫の位置Sへ帰還する期限(以下、帰還期限という)である。
【0028】
本実施例では、配送便は、予め定められた時間間隔で運行され、かつ、ある配送便の終了時刻は、当該ある配送便の1つ後の配送便の開始時刻に予め設定されている場合を具体例として挙げて以下の説明を行う。このため、配送便テーブルの1番目のレコードには、不図示の配送便F1を識別する配送便ID「F1」と、配送便F1の開始時刻「08:00」を表す情報と、配送便F1の終了時刻「10:00」を表す情報と、が対応付けられて予め保存されている。また、配送便テーブルの2番目のレコードには、配送便F2の後に運行される不図示の配送便F2の配送便ID「F2」と、配送便F2の開始時刻「10:00」を表す情報と、配送便F2の終了時刻「12:00」を表す情報と、が対応付けられて予め保存されている。
【0029】
配送便IDと対応付けられている文字列「NULL」は、当該配送便IDで識別される配送便を指定する注文が受け付けられると、当該注文の対象とされた物品の準備が開始される時刻(以下、準備開始時刻という)を表す情報に更新される。本実施例では、物品の準備は、倉庫から当該物品を探し出すこと、探し出された物品を配送機600の位置まで運搬すること、運搬された物品を配送機600に格納させること、を含むが、注文物品の準備は、これらに限定される訳では無い。物品の準備は、当該物品の探し出し、当該物品の運搬、当該物品の格納の少なくとも1つを含んでも良い。また、配送前に、物品が調理される必要がある場合には、当該物品の準備は、当該物品の調理を含んでも良いし、物品が包装される必要がある場合には、当該物品の包装を含んでも良いし、当該物品が梱包される必要がある場合には、当該物品の梱包を含んでも良い。
【0030】
さらに、情報処理装置100の情報記憶部190は、受け付けられた注文に関する情報が保存される、
図9に示すような受付注文テーブルを予め記憶している。受付注文テーブルには、第1販売処理の実行により、複数のレコードが保存される。受付注文テーブルに保存される各レコードには、受け付けられた注文を識別する注文IDと、当該注文が受け付けられた時刻(以下、注文受付時刻という)を表す情報と、当該注文を行ったユーザのユーザIDと、当該注文の対象とされた物品の物品IDと、が保存される。また、各レコードには、注文IDと物品IDとに対応付けられて、当該物品IDで識別される物品の配送先と、当該物品の配送に用いられる配送便の配送便IDと、当該物品が当該配送先に配達されることが予定された時刻(以下、配達予定時刻という)を表す情報と、が保存される。さらに、各レコードには、注文IDと物品IDとに対応付けられて、当該物品IDで識別される物品を格納することが予定された配送機600の格納ボックス621から623のいずれかを識別するボックスIDが保存される。
【0031】
また、情報処理装置100の情報記憶部190は、配送予定に関する情報が保存される、
図10に示すような配送予定テーブルを予め記憶している。配送予定テーブルには、第1販売処理の実行により、複数のレコードが保存される。配送予定テーブルに保存される各レコードには、配送予定を表す情報(以下、配送予定情報という)が保存される。配送予定情報は、配送便の配送便IDと、当該配送便に用いられる配送機600が移動する経路(以下、移動経路という)を表す情報と、移動経路の始点を配送機600が出発する予定の時刻(以下、出発予定時刻という)を表す情報と、移動経路の終点に配送機600が到着する予定の時刻(以下、到着予定時刻という)を表す情報と、が対応付けられた情報である。
【0032】
図6の第1販売処理の実行が開始されると、情報処理装置100の取得部110は、第1ユーザの端末装置901から受信された認証要求を、データ通信回路104aから取得する(ステップS01)。次に、取得部110は、取得された認証情報から、第1ユーザのユーザID「U1」と、第1ユーザのパスワードを表す認証情報と、を取得する。その後、取得部110は、
図5のユーザテーブルから、取得されたユーザID「U1」と対応付けられたパスワードを表す情報を取得する。
【0033】
その後、情報処理装置100の制御部150は、認証要求から取得された認証情報で表されるパスワードと、ユーザテーブルから取得された情報で表されるパスワードと、に基づいて、ユーザ認証を行う。このとき、制御部150は、これらのパスワードが一致しないと、ユーザ認証が失敗したと判別し(ステップS02;No)、第1販売処理の実行を終了する。
【0034】
これに対して、情報処理装置100の制御部150は、これらのパスワードが一致すると、ユーザ認証が成功したと判別し(ステップS02;Yes)、認証が成功したことを告げる成功報告を、第1ユーザの端末装置901を宛先として、データ通信回路104aに出力する。その後、情報処理装置100のデータ通信回路104aは、成功報告を端末装置901へ送信する。
【0035】
その後、情報処理装置100の取得部110は、データ通信回路104aからの終了通知の取得を試行する。当該終了通知は、端末装置901から受信される通知であり、かつ、注文アプリのフォアグラウンドでの実行を終了し、バックグラウンドでの実行を開始することを知らせる通知である。次に、取得部110は、終了通知を取得したか否かを判別し(ステップS03)、終了通知を取得できなかったと判別すると(ステップS03;No)、データ通信回路104aからの一覧送信要求の取得を試行する。一覧送信要求は、端末装置901から受信される要求であり、かつ、販売される物品A1からA10の一覧(以下、物品一覧という)と、第1ユーザが指定可能な配送便の一覧(以下、指定可能便一覧という)と、を送信することを求める要求である。
【0036】
次に、情報処理装置100の取得部110は、一覧送信要求を取得したか否かを判別し(ステップS04)、一覧送信要求を取得したと判別すると(ステップS04;Yes)、
図7の物品テーブルから、物品IDと物品の詳細を表す情報との一覧を、物品一覧を表す情報として取得する(ステップS05)。
【0037】
次に、情報処理装置100の取得部110は、例えば、OS(Operating System)が管理するシステム時刻を取得し、
図8の配送便テーブルから、取得された時刻よりも後の開始時刻を表す情報と対応付けられた配送便IDを1又は複数取得する。これにより、開始時刻が到来していない配送便の配送便IDが取得される。
【0038】
次に、情報処理装置100の取得部110は、開始時刻が到来していない1又は複数の配送便をそれぞれ識別する配送便IDの内で、
図9の受付注文テーブルに保存されている配送便IDと異なる1又は複数の配送便IDを、第1ユーザが指定可能な配送便(以下、指定可能便という)の配送便IDとして特定する。これにより、配送される物品が未だ割り当てられていない配送便が指定可能便として特定される。このようにして指定可能便が特定されるのは、配送される物品が割り当てられていない配送便を用いれば、たとえ、第1ユーザが、最大重量「10kg」の物品を注文したとしても、注文された物品を配送できるためである。すなわち、配送される物品が既に割り当てられている配送便を用いると、例えば、第1ユーザが、最大重量「10kg」の物品を注文する場合に、注文された物品を配送できないためである。
【0039】
次に、情報処理装置100の取得部110は、1又は複数の指定可能便の配送便IDと、当該配送便IDに対応付けられた配送便の詳細を表す情報と、の一覧を、
図8の配送便テーブルから、指定可能便一覧を表す情報として取得する(ステップS06)。
【0040】
その後、情報処理装置100の取得部110は、予め定められた基本料金を表す情報を情報記憶部190から取得する。基本料金とは、割引が行われる前の配送料金を意味する。本実施例では、割引が行われる前の配送料金が、配送される物品の重量と、物品の配送元から配送先までの距離と、に関わらず一定の金額「1,000円」である場合を具体例として挙げて以下の説明を行う。
【0041】
その後、情報処理装置100の設定部130は、第1ユーザによって注文される物品A1からA10のいずれかの配送料金を基本料金「1,000円」に設定する(ステップS07)。次に、制御部150は、取得された物品一覧を表す情報と、指定可能便一覧を表す情報と、設定された配送料金「1,000円」を表す情報と、を、端末装置901を宛先としてデータ通信回路104aへ出力する(ステップS08)。その後、出力された情報が端末装置901へ送信されると、情報処理装置100は、ステップS03から上記処理を繰り返す。
【0042】
ステップS04において、情報処理装置100の取得部110は、一覧送信要求を取得しなかったと判別すると(ステップS04;No)、データ通信回路104aからの注文受付要求の取得を試行する。当該注文受付要求は、端末装置901から受信される要求であり、注文を受け付けることを求める要求である。
【0043】
次に、情報処理装置100の取得部110は、注文受付要求を取得したか否かを判別する(ステップS09)。このとき、情報処理装置100は、注文受付要求を取得しなかったと判別すると(ステップS09;No)、ステップS03から上記処理を繰り返す。これに対して、取得部110は、注文受付要求を取得したと判別すると(ステップS09;Yes)、第1ユーザによって注文された物品(以下、注文物品という)の物品IDと、1又は複数の指定可能便の内で、第1ユーザによって指定された配送便(以下、指定配送便という)の配送便IDと、を、注文受付要求から取得する。
【0044】
本実施例では、端末装置901は、ステップS08で出力された情報を受信すると、受信された情報を表示又は音声出力し、端末装置901を携帯する第1ユーザが、表示又は音声出力された情報に基づいて、物品A1の購入と、時刻「08:40」における物品A1の配達と、を希望する場合を具体例として挙げて以下の説明を行う。このため、第1ユーザの操作に従って端末装置901が送信した注文受付要求には、注文物品A1の物品ID「A1」と、第1ユーザによって指定された配達時刻(以下、指定配達時刻という)「08:40」を表す情報と、配送時間帯に指定配達時刻「08:40」が含まれている指定配送便F1の配送便ID「F1」と、が含まれている。このため、情報処理装置100の取得部110は、注文受付要求から、注文物品A1の物品ID「A1」と、指定配送便F1の配送便ID「F1」と、を取得する。
【0045】
その後、情報処理装置100の制御部150は、注文受付要求に従って、第1ユーザによる注文を受け付ける(ステップS10)。すなわち、情報処理装置100は、注文物品A1を第1ユーザに販売することを求める販売要求と、注文物品A1を第1ユーザの配送先へ指定配送便F1を用いて配送することを求める配送要求と、を受け付ける。本実施例では、第1ユーザの配送先の位置は、第1ユーザが居る位置であり、第1ユーザが居る位置は、第1ユーザが携帯する端末装置901の位置D1である。同様に、第2ユーザから第6ユーザの配送先の位置は、第2ユーザから第6ユーザが居る位置であり、第2ユーザから第6ユーザが居る位置は、第2ユーザから第6ユーザが携帯する端末装置902から906の位置D2からD6であるとして以下の説明を行う。
【0046】
このため、情報処理装置100の取得部110は、
図5のユーザテーブルから、第1ユーザのユーザID「U1」と対応付けられた端末装置901の位置情報を取得する。次に、取得部110は、例えば、OSが管理するシステム時刻を注文受付時刻として取得する。本実施例では、注文受付時刻「07時10分」が取得された場合を具体例として挙げて以下の説明を行う。
【0047】
その後、情報処理装置100の制御部150は、予め定められた規則又はソフトウェア乱数に基づいて、受け付けられた注文の注文IDを生成する。本実施例では、注文ID「R11」が生成された場合を具体例として挙げて以下の説明を行う。次に、制御部150は、配送機600が備える格納ボックス621から623の内から、注文物品A1を格納させる格納ボックスを1つ、予め定められた規則又はソフトウェア乱数に基づいて選択する。本実施例では、格納ボックス621が選択された場合を具体例として挙げて以下の説明を行う。
【0048】
次に、情報処理装置100の保存部120は、
図9の受付注文テーブルに、受け付けられた注文の注文ID「R11」、及び、注文受付時刻「07時10分」を表す情報と、当該注文を行った第1ユーザのユーザID「U1」と、注文物品A1の物品ID「A1」と、注文物品A1の配送先の位置D1を表す位置情報と、注文物品A1の配送に用いられる配送便F1の配送便ID「F1」と、注文物品A1を格納させる配送機600の格納ボックス621のボックスID「B1」と、を対応付けて保存する。
【0049】
次に、情報処理装置100の取得部110は、
図7の物品テーブルから、注文物品A1の物品ID「A1」に対応付けられた物品A1の価格を表す情報を取得する。次に、制御部150は、取得された物品A1の価格を表す情報と、ステップS07で設定された配送料金「1,000円」を表す情報と、に基づいて、第1ユーザの支払金額を算出する。その後、取得部110は、
図5のユーザテーブルから、第1ユーザのユーザID「U1」に対応付けられた支払情報を取得する。次に、制御部150は、取得された支払情報に基づいて、算出された金額を決済する決済処理を実行する(ステップS11)。
【0050】
その後、情報処理装置100の制御部150は、注文物品A1の配送元である倉庫の位置Sから、注文物品A1の配送先の位置D1に到る不図示の移動経路PSD1を決定する(ステップS12)。このために、情報処理装置100の取得部110は、情報記憶部190が予め記憶している部分経路テーブルから複数のレコードを読み出す。部分経路テーブルには、例えば、道路及び河川の上空といった配送機600が移動可能な部分経路に関する情報が保存された複数のレコードが予め保存されている。部分経路テーブルの各レコードには、部分経路であるエッジの始点ノードの緯度、経度、及び、高度と、当該エッジの終点ノードの緯度、経度、及び、高度と、当該エッジの距離を表す情報と、が対応付けられて予め保存されている。
【0051】
次に、情報処理装置100の取得部110は、情報記憶部190が予め記憶している配送元の位置Sを緯度、経度、及び、高度で表す位置情報を取得する。その後、制御部150は、読み出された部分経路テーブルの各レコードに保存されているエッジの距離と、当該エッジの始点ノード及び終点ノードの緯度、経度、及び、高度と、配送元の位置S及び配送先の位置D1の緯度、経度、及び、高度と、を用いて、例えば、ダイクストラ法といった公知の経路探索アルゴリズムを実行する。
【0052】
これにより、情報処理装置100の制御部150は、部分経路を組み合わせることで、配送元の位置Sから配送先の位置D1へ到る最短の全体経路を、注文物品A1を配送するために配送機600が移動する移動経路PSD1に決定し、決定された移動経路PSD1を表す情報を生成する。移動経路PSD1を表す情報には、当該移動経路PSD1に含まれる複数のノードの位置を緯度、経度、及び、高度で表す位置情報と、複数のノードの到着順を表す情報と、が含まれている。同様にして、制御部150は、配送先の位置D1から配送元の位置Sに到る不図示の移動経路PD1Sを決定し、決定された移動経路PD1Sを表す情報を生成する。
【0053】
次に、情報処理装置100の制御部150は、
図11に示すような、注文物品A1の配送予定を生成する(ステップS13)。このために、取得部110は、ステップS09で取得された注文受付要求から、指定配達時刻「08:40」を表す情報を取得し、制御部150は、取得された情報で表される指定配達時刻「08:40」を、注文物品A1の位置D1へ配達予定時刻に決定する。すなわち、制御部150は、注文物品A1を単載した配送機600の位置D1への到着予定時刻を時刻「08:40」に決定する。その後、保存部120は、
図9の受付注文テーブルに、注文物品A1の物品ID「A1」と、配送便F1の配送便ID「F1」と、に対応付けて、配送便F1を用いた注文物品A1の配達予定時刻「08:40」を表す情報を保存する。
【0054】
次に、情報処理装置100の取得部110は、予め設定された配送機600の移動速度を表す情報を情報記憶部190から取得する。本実施例では、移動速度が「60km/h」に予め設定されている場合を具体例として挙げて以下の説明を行うが、これに限定される訳では無い。
【0055】
次に、情報処理装置100の制御部150は、移動経路PSD1を表す情報に基づいて、配送元の位置Sから配送先の位置D1までの移動距離を算出する。本実施例では、位置Sから位置D1までの移動距離が「10km」と算出される場合を具体例として挙げて以下の説明を行うが、これに限定される訳では無い。
【0056】
その後、情報処理装置100の制御部150は、配送機600の移動速度「60km/h」と、位置Sから位置D1までの移動距離「10km」と、に基づいて、配送機600が位置Sから位置D1まで移動するために要する移動時間「10分」を算出する。同様にして、制御部150は、配送先の位置D1から配送元の位置Sまで配送機600が帰還するために要する帰還時間「10分」を算出する。
【0057】
次に、情報処理装置100の制御部150は、注文物品A1の配送元の位置Sからの出発予定時刻を、注文物品A1の配送先の位置Dへの到着予定時刻「08:40」よりも、移動時間「10分」だけ早い時刻「08:30」に決定する。
【0058】
その後、情報処理装置100の保存部120は、
図10の配送予定テーブルに、1番目のレコードを追加する。その後、保存部120は、追加された1番目のレコードに、第1ユーザによって指定された配送便F1に用いられる配送機600が、注文物品A1を格納して、移動経路PSD1の始点を出発予定時刻「08:30」に出発し、移動経路PSD1の終点に到着予定時刻「08:40」に到着するという配送予定を表す配送予定情報を保存する。このために、保存部120は、配送便F1の配送便ID「F1」と、移動経路PSD1を表す情報と、位置Sからの出発予定時刻「08:30」を表す情報と、位置D1への到着予定時刻「08:40」を表す情報と、を対応付けて、1番目のレコードに保存する。
【0059】
その後、情報処理装置100の取得部110は、注文物品の準備に要する時間(以下、準備時間という)として、予め定められた時間を表す情報を情報記憶部190から取得する。本実施例では、物品に関わらず、準備時間は、「10分」に予め設定されている場合を具体例として挙げて以下の説明を行うが、これに限定される訳では無く、準備時間の好適な値は、当業者が実験により定めることができる。
【0060】
その後、情報処理装置100の制御部150は、注文物品A1の準備開始時刻を、配送元の位置Sからの出発予定時刻「08:30」よりも準備時間「10分」だけ早い時刻「08:20」に決定する。次に、制御部150は、配送便F1の開始時刻「08:00」から注文物品A1の準備開始時刻「08:20」までの「20分」を空き時間と判別する。
【0061】
次に、情報処理装置100の保存部120は、
図8の配送便テーブルにおいて、第1ユーザによって指定された配送便F1の配送便ID「F1」と対応付けられた文字列「NULL」を、注文物品A1の準備開始時刻「08:20」を表す情報に更新する。
【0062】
その後、情報処理装置100の取得部110は、物品をユーザに受け渡すのに要する時間(以下、受渡時間という)として、予め定められた時間を表す情報を情報記憶部190から取得する。本実施例では、ユーザ及び物品に関わらず、受渡時間は、「10分」に予め設定されている場合を具体例として挙げて以下の説明を行うが、これに限定される訳では無く、受渡時間の好適な値は、当業者が実験により定めることができる。
【0063】
情報処理装置100の制御部150は、注文物品A1の配送先の位置D1からの出発予定時刻を、位置D1への到着予定時刻「08:40」よりも、受渡時間「10分」だけ遅い時刻「08:50」に決定する。次に、制御部150は、配送元の位置Sへの到着予定時刻を、位置D1からの出発予定時刻「08:50」よりも、位置D1から位置Sへの移動時間「10分」だけ遅い時刻「09:00」に決定する。
【0064】
次に、情報処理装置100の制御部150は、
図10の配送予定テーブルに、2番目のレコードを追加する。その後、保存部120は、追加された2番目のレコードに、配送便F1に用いられる配送機600が、注文物品A1の配送先の位置D1であり、かつ、移動経路PSD1の始点の位置を出発予定時刻「08:30」に出発し、配送元の位置Sであり、かつ、移動経路PSD1の終点の位置に到着予定時刻「08:40」に到着するという配送予定を表す配送予定情報を保存する。このために、保存部120は、配送便F1の配送便ID「F1」と、配送先の位置D1から配送元の位置Sへの移動経路PD1Sを表す情報と、位置D1からの出発予定時刻「08:50」を表す情報と、位置Sへの到着予定時刻「09:00」を表す情報と、を対応付けて、2番目のレコードに保存する。
【0065】
その後、情報処理装置100の取得部110は、
図8の配送便テーブルから、配送便F1の配送便ID「F1」と対応付けられた終了時刻「10:00」を表す情報を取得する。次に、制御部150は、配送元の位置Sへの到着予定時刻「09:00」から配送便F1の終了時刻「10:00」までの時間「1時間」を空き時間と判別する。
【0066】
その後、情報処理装置100の制御部150は、配送便F1の開始時刻「08:00」から準備開始時刻「08:20」までの空き時間「20分」と、配送元の位置Sへの配送機600の到着予定時刻「09:00」から配送便F1の終了時刻「10:00」までの空き時間「1時間」と、を活用する。このため、配送機600が注文物品A1と混載可能な物品(以下、注文物品A1の混載可能物品という)に関する通知(以下、混載可能通知という)をデータ通信回路104aに送信させる、
図12に示すような通知制御処理の実行を開始する(ステップS14)。通知制御処理の実行は、配送便F1の配送便ID「F1」を引数に指定して、
図6の第1販売処理と並列に実行される。このため、制御部150は、第1販売処理を実行するスレッド又はプロセスと異なるスレッド又はプロセスで、通知制御処理を実行する。その後、情報処理装置100は、ステップS03から上記処理を繰り返す。
【0067】
ステップS03において、情報処理装置100の取得部110は、終了通知を取得したと判別すると(ステップS03;Yes)、第1販売処理の実行を終了する。
【0068】
情報処理装置100のCPU101は、
図12の通知制御処理を実行することで、注文物品A1の重量に基づいて、注文物品A1の混載可能物品を特定する、
図4に示すような特定部140として機能する。
【0069】
通知制御処理の実行が開始されると、情報処理装置100の取得部110は、引数から、配送便F1の配送便ID「F1」を取得する(ステップS21)。設定部130は、注文物品A1の混載可能物品の販売及び配送を求める注文が受け付けられた場合に、配送便F1の開始時刻「08:00」から注文物品A1の準備開始時刻「08:20」までの空き時間「20分」を利用して、注文された混載可能物品の準備が可能であるか否かを判別する(ステップS22)。このとき、設定部130は、空き時間「20分」の長さが、予め定められた準備時間「10分」の長さ以上であるため、空き時間「20分」を使用して混載可能物品を準備可能と判別する(ステップS22;Yes)。これに対して、空き時間の長さが準備時間の長さより短い場合、設定部130は、空き時間を使用して混載可能物品を準備不能と判別し(ステップS22;No)、通知制御処理の実行を終了する。
【0070】
空き時間「20分」を使用して混載可能物品を準備可能と判別されると、情報処理装置100の取得部110は、
図9の受付注文テーブルから、配送便ID「F1」と対応付けられた物品ID「A1」を取得し、
図7の物品テーブルから、物品ID「A1」に対応付けられた重量「1kg」を表す情報を取得する。このようにして、配送便F1で配送される注文物品A1の重量「1kg」を表す情報が取得される。次に、取得部110は、配送機600が配送できる最大重量「10kg」を表す情報を情報記憶部190から取得する。その後、特定部140は、取得された情報で表される最大重量「10kg」から、注文物品A1の重量「1kg」を減算することで余裕重量「9kg」を算出し、情報処理装置100によって販売される物品A1からA10の内で、余裕重量「9kg」以下の重量の物品を、注文物品A1の混載可能物品と特定する(ステップS23)。
【0071】
このため、情報処理装置100の取得部110は、
図7の物品テーブルから、重量「9kg」以下の重量を表す情報とそれぞれ対応付けられた物品ID「A1」から「A9」を取得するが、重量「9kg」より大きい重量を表す情報と対応付けられた物品ID「A10」を取得しない。このため、特定部140は、情報処理装置100が販売する物品A1からA10の内で、物品ID「A1」から「A9」でそれぞれ識別される物品A1からA9を、注文物品A1の混載可能物品と特定するが、物品ID「A10」で識別される物品A10を、注文物品A1の混載可能物品と特定しない。
【0072】
次に、情報処理装置100の設定部130は、注文物品A1の混載可能物品A1からA9の配送料金として、基本料金「1,000円」を割り引いた配送料金(以下、割引配送料金)を設定する(ステップS24)。このような料金が設定されるのは、割引配送料金「900円」よりも高い基本料金「1,000円」を支払わなければ配送されない物品A10ではなく、基本料金「1,000円」よりも安い割引配送料金を支払えば配送される混載可能物品A1からA9のいずれかを注文するインセンティブをユーザに与えるためである。このようなインセンティブが与えられるのは、注文物品A1の混載可能物品A1からA9のいずれかが注文されれば、配送便F1に用いられる配送機600が、注文物品A1と、注文された混載可能物品A1からA9のいずれかと、を混載して配送できるため、配送機600の配送効率の低下を抑制できるからである。
【0073】
本実施例では、情報処理装置100の設定部130は、混載可能物品A1からA9の販売と、配送便F1を使用した配送と、を求める注文が受け付けられる順番(以下、注文の順番という)に基づいて、混載可能物品A1からA9の割引配送料金を設定する。このために、取得部110は、
図9の受付注文テーブルに保存されているレコードの内で、配送便ID「F1」が保存されているレコードを1又は複数取得することを試行する。このとき、取得部110は、1個のレコードが取得されたため、配送便F1を用いて配送される物品の注文であり、かつ、既に受け付けられている注文は、1つであるため、混載可能物品A1からA9の注文が受け付けられた場合には、当該注文の順番が2番になると予想する。
【0074】
その後、情報処理装置100の取得部110は、予め定められた割引率を表す情報と、基本料金「1,000円」を表す情報と、を情報記憶部190から取得する。次に、設定部130は、取得された情報で表される割引率と、注文の順番と、基本料金「1,000円」と、に基づいて、注文の順番が遅い程、安い価格に、割引配送料金を設定する。このように割引配送料金が設定されるのは、注文の順番が遅い程、注文されている物品の総重量が重いため、注文されている物品と混載して配送機600が配送可能な物品の種類が少ないからである。すなわち、混載して配送機600が配送可能な物品の種類がより少なくとも、混載して配送機600が配送可能な物品を注文する十分なインセンティブをユーザに与えるためである。
【0075】
本実施例では、割引率が「1割」である場合を具体例として挙げて説明を行う。このため、設定部130は、混載可能物品A1からA9の注文の順番が、最初の順番よりも1番遅い順番であるため、配送料金「1,000円」を「1割」割り引くことで、割引配送料金を「900円」に設定する。その後、保存部120は、設定された割引配送料金「900円」を表す情報を配送便ID「F1」と対応付けて情報記憶部190に保存する。
【0076】
次に、情報処理装置100の取得部110は、
図7の物品テーブルから、混載可能物品A1からA9の物品ID「A1」から「A9」と詳細を表す情報との一覧である混載可能物品一覧を表す情報を取得する。その後、取得部110は、
図8の配送便テーブルから、ステップS21で引数から取得された配送便ID「F1」に対応付けられた詳細を表す情報を取得する。その後、制御部150は、混載可能物品一覧を表す情報と、配送便F1の配送便ID「F1」と詳細を表す情報と、ステップS24で設定された割引配送料金「900円」を表す情報と、を含む配送可能通知を生成する(ステップS25)。生成される当該配送可能通知は、配送便F1を用いた混載可能物品A1からA9の配送が可能であること、及び、当該配送の料金が、基本料金「1,000円」よりも安い割引配送料金「900円」であること、を知らせる通知である。
【0077】
次に、情報処理装置100の設定部130は、配送機600が混載可能物品A1からA9を、注文物品A1と混載して配送可能である、
図2に示すようなエリア(以下、配送可能エリアという)AT1を、設定可能か否かを判別する(ステップS26)。このために、取得部110は、
図9の受付注文テーブルから、配送便ID「F1」が保存された1又は複数のレコードの内で、最も遅い注文受付時刻「07:10」を表す情報が保存されているレコードを取得する。このようなレコードが取得されるのは、本実施例では、注文順配達が行われるからである。注文順配達とは、より先に受け付けられた注文の対象とされる物品の方が、より後に受け付けられた注文の対象とされる物品よりも、先に配達されることを意味する。
【0078】
次に、情報処理装置100の取得部110は、取得されたレコードに保存されている物品ID「A1」と、当該物品IDで識別される注文物品(以下、最遅注文物品という)A1の配送先の位置D1を表す位置情報と、位置D1への配達予定時刻「08:40」を表す情報と、を取得する。次に、情報処理装置100の取得部110は、最遅注文物品A1の配送元の位置Sを表す位置情報を情報記憶部190から取得する。
【0079】
その後、情報処理装置100の取得部110は、
図8の配送便テーブルから、配送便ID「F1」に対応付けられた配送便F1の終了時刻「10:00」を表す情報を取得する。次に、取得部110は、予め設定された配送機600の移動速度「60km/h」を表す情報を情報記憶部190から取得する。これらの情報が取得されるのは、本実施例では、配送便F1に用いられる配送機600は、混載可能物品A1からA9のいずれかの配送先の位置が配送可能エリアAT1に含まれる場合、混載可能物品A1からA9のいずれかを、配送可能エリアAT1に含まれる配送先の位置へ配達した後、配送便F1の終了時刻「10:00」までに、配送元の位置Sへ帰還しなければならないためである。
【0080】
このため、情報処理装置100の設定部130は、下記の条件(以下、第1注文順時刻条件という)が成立するような配送可能エリアAT1を設定可能か否か、を判別する。第1注文順時刻条件とは、注文物品A1の配達予定時刻「08:40」を維持して、注文物品A1と、混載可能物品A1からA9のいずれかと、が注文順配達される場合であり、かつ、混載可能物品A1からA9のいずれかの配送先の位置が配送可能エリアAT1に含まれる不図示の位置X1である場合に、帰還期限「10:00」までに、配送機600が配送元の位置Sへ帰還可能であるという条件である。配達予定時刻「08:40」を維持して、注文物品A1と、混載可能物品A1からA9のいずれかと、が注文順配達されるとは、配達予定時刻「08:40」に、注文物品A1が注文物品A1の配送先の位置D1に配達されてから、混載可能物品A1からA9のいずれかが配達されることを意味する。
【0081】
本実施例では、受渡時間が「10分」に予め設定されているため、混載可能物品A1からA9のいずれかの販売と、配送可能エリアAT1に含まれる位置X1への配送と、を求める注文が受け付けられた場合に、最遅注文物品A1の配達予定時刻「08:40」よりも「10分」後の「08:50」に、注文物品A1の配送先の位置D1を配送機600が出発して、配送可能エリアAT1に含まれる位置X1へ向かう。次に、配送機600は、配送可能エリアAT1の位置X1に到着すると、「10分」間に亘って、混載可能物品A1からA9のいずれかの受渡を行う。その後、配送機600は、配送可能エリアAT1の位置X1を出発して配送元の位置Sへ向かう。
【0082】
これらのため、情報処理装置100の設定部130は、最遅注文物品A1の配達予定時刻「08:40」から帰還期限「10:00」までの猶予時間「1時間20分」から、最遅注文物品A1の受渡時間「10分」と、混載可能物品A1からA9のいずれかの受渡時間「10分」と、を差し引いた時間「1時間」を、最長総移動時間として算出する。本実施例では、最長総移動時間とは、第1注文順時刻条件が成立するように配送可能エリアAT1を設定する場合における、最遅注文物品A1の配送先の位置D1から、混載可能物品A1からA9のいずれかの配送先の位置X1まで配送機600が移動するのに要する移動時間と、位置X1から配送元の位置Sまで配送機600が帰還するのに要する移動時間と、の和の最大値である。
【0083】
その後、情報処理装置100の設定部130は、値「0」以上の最長総移動時間が算出されたため、配送可能エリアAT1を設定可能であると判別する(ステップS26;Yes)。これに対して、負の最長総移動時間が算出される場合、設定部130は、設定不能であると判別し(ステップS26;No)、通知制御処理の実行を終了する。
【0084】
配送可能エリアAT1を設定可能であると判別した後、情報処理装置100の設定部130は、算出された最長総移動時間「1時間」に、配送機600の移動速度「60km/h」を乗算することで、第1最長総移動距離「60km」を算出する。本実施例において、第1最長総移動距離とは、第1注文順時刻条件が成立するように配送可能エリアAT1を設定する場合における、最遅注文物品A1の配送先の位置D1から、混載可能物品A1からA9のいずれかの配送先の位置X1まで配送機600が移動する移動距離と、位置X1から配送元の位置Sまで配送機600が移動する移動距離と、の和の最大値である。
【0085】
次に、情報処理装置100の設定部130は、最遅注文物品A1の配送先の位置D1と、配送元の位置Sと、を焦点とし、これらの焦点からの距離の和が第1最長総移動距離「60km」となる点の集合である、
図2に示すような楕円EL1を表す方程式を、位置D1の位置情報と位置Sの位置情報とに基づいて算出する。次に、設定部130は、当該楕円EL1を境界線とし、かつ、当該境界線と、当該境界線よりも焦点側の領域と、を含む領域を、混載可能物品A1からA9の配送可能エリアAT1に設定する(ステップS27)。
【0086】
その後、情報処理装置100の取得部110は、
図5のユーザテーブルに保存された位置情報を取得し、制御部150は、取得された位置情報で表される位置D1からD6の内で、配送可能エリアAT1の境界線上又は内部の位置を、混載可能物品A1からA9を配送可能な位置(以下、配送可能位置という)として特定する。本実施例では、
図2に示すように、位置D1からD5は、配送可能エリアAT1の境界線上又は内部に位置するが、位置D6は、配送可能エリアAT1の外部に位置する場合を具体例として挙げて以下の説明を行う。
【0087】
このため、情報処理装置100の特定部140は、位置D1からD5が配送可能位置であると特定し、かつ、位置D6が配送可能位置でないと特定する。次に、取得部110は、
図5のユーザテーブルから、位置D1を表す位置情報に対応付けられたユーザID「U1」を取得し、特定部140は、ユーザID「U1」で識別され、かつ、位置D1に居る第1ユーザが、配送可能エリアAT1に位置するユーザであることを特定する。配送可能エリアAT1に位置するとは、配送可能エリアAT1の内部に位置することだけでなく、配送可能エリアAT1の境界に位置することも含む。同様に、特定部140は、位置D2からD5にそれぞれ居る第2ユーザから第5ユーザが、配送可能エリアAT1に位置するユーザであることを特定する(ステップS28)。これに対して、特定部140は、位置D6に居る第6ユーザが、配送可能エリアAT1に位置しないユーザであることを特定する。
【0088】
その後、情報処理装置100の制御部150は、配送可能エリアAT1に位置すると特定された第1ユーザから第5ユーザの誰にも注目していないため、第1ユーザから第5ユーザの全てに注目した訳ではないと判別する(ステップS29;No)。次に、制御部150は、第1ユーザから第5ユーザの内で、未注目のユーザに注目する(ステップS30)。その後、制御部150は、注目されたユーザ(以下、注目ユーザという)が携帯する端末装置901から905のいずれかを宛先として、ステップS25で生成された配送可能通知を、データ通信回路104aへ出力する(ステップS31)。次に、情報処理装置100のデータ通信回路104aが、端末装置901から905のいずれかへ配送可能通知を送信した後に、情報処理装置100は、ステップS29から上記処理を繰り返す。
【0089】
ステップS29において、情報処理装置100の制御部150は、ステップS28で特定された第1ユーザから第5ユーザの全てに注目したと判別すると(ステップS29;Yes)、通知制御処理の実行を終了する。
【0090】
第1ユーザから第5ユーザがそれぞれ携帯する端末装置901から905は、配送可能通知を受信すると、受信された配送可能通知を表示又は音声出力する。本実施例では、第2ユーザが配送可能通知を視認し、混載可能物品A1からA9の内で、混載可能物品A2を注文することに決定した場合を具体例として挙げて以下の説明を行う。
【0091】
第2ユーザが携帯する端末装置902は、第2ユーザの操作に従って、第2ユーザのユーザID「U2」とパスワードを表す情報と、を含み、ユーザ認証を行うことを求める認証要求を情報処理装置100へ送信する。また、端末装置902は、配送便F1の配送便ID「F1」と、混載可能物品A2の物品ID「A2」と、を含み、混載可能物品A2の注文を受け付けることを求める注文受付要求を情報処理装置100へ送信する。混載可能物品A2の注文は、混載可能物品A2を販売することを求める販売要求と、配送便F1を用いて混載可能物品A2を配送することを求める配送要求と、を含んでいる。
【0092】
情報処理装置100のデータ通信回路104aが、端末装置902から、認証要求と注文受付要求とを受信すると、情報処理装置100のCPU101は、注文受付要求に応じて混載可能物品A2を販売する、
図13に示すような第2販売処理を実行する。情報処理装置100は、第2販売処理の実行を開始すると、
図6のステップS01及びS02と同様の処理を実行する。これにより、情報処理装置100は、認証要求を取得し(ステップS41)、取得された認証情報に基づいてユーザ認証が失敗したと判別すると(ステップS42;No)、第2販売処理の実行を終了する。
【0093】
これに対して、情報処理装置100は、ユーザ認証が成功したと判別すると(ステップS42;Yes)、第2ユーザの端末装置902へ成功報告を送信する。次に、情報処理装置100の取得部110は、データ通信回路104aから注文受付要求を取得し(ステップS43)、注文受付要求から、第2ユーザによって注文された混載可能物品A2の物品ID「A2」と、混載可能物品A2の配送に用いられる配送便F1の配送便ID「F1」と、を取得する。
【0094】
その後、情報処理装置100は、
図6のステップS10と同様の処理を実行することで、注文受付要求に従って、第2ユーザによる注文を受け付ける(ステップS44)。すなわち、情報処理装置100は、混載可能物品A2を第2ユーザに販売することを求める販売要求と、販売された混載可能物品A2を第2ユーザの配送先の位置D2へ配送便F1を用いて配送することを求める配送要求と、を受け付ける。本実施例では、混載可能物品A2の注文受付時刻が「07時20分」であり、当該注文の注文ID「R12」が生成され、混載可能物品A2を格納させる格納ボックスとして格納ボックス622が選択された場合を具体例として挙げて以下の説明を行う。また、混載可能物品A2は、第2ユーザによって注文された物品であるため、以下、注文物品A2とも称する。
【0095】
このため、情報処理装置100の保存部120は、
図9の受付注文テーブルに、注文ID「R12」と、注文受付時刻「07時20分」を表す情報と、ユーザID「U2」と、物品ID「A2」と、位置D2を表す位置情報と、配送便ID「F1」と、格納ボックス622のボックスID「B2」と、を対応付けて保存する。
【0096】
次に、情報処理装置100の取得部110は、配送便ID「F1」と対応付けられた情報であり、かつ、
図12のステップS24で設定された割引配送料金「900円」を表す情報を取得する。その後、情報処理装置100の制御部150は、
図6のステップS11と同様に、注文物品A2の価格と、割引配送料金「900円」と、に基づいて、第2ユーザの支払金額を算出し、算出された金額を決済する決済処理を実行する(ステップS45)。
【0097】
その後、情報処理装置100の制御部150は、
図6のステップS12と同様の処理を実行することで、注文物品A1の配送先の位置D1から、注文物品A2の配送先の位置D2までの移動経路PD1D2と、位置D2から配送元の位置Sまでの移動経路PD2Sと、を決定する(ステップS46)。
【0098】
次に、情報処理装置100の制御部150は、
図11に示した配送予定を、
図14に示すような配送予定に変更する(ステップS47)。このために、制御部150は、注文物品A1の準備開始時刻「08:10」と準備終了時刻「08:20」を変更せずに維持する。また、制御部150は、注文物品A2の準備終了時刻を、注文物品A1の準備開始時刻「08:10」に決定し、注文物品A2の準備開始時刻を、注文物品A2の準備終了時刻「08:20」よりも予め定められた準備時間「10分」だけ早い時刻「08:10」に決定する。その後、保存部120は、
図8の配送便テーブルにおいて、配送便ID「F1」と対応付けられている準備開始時刻を表す情報を、注文物品A2の準備開始時刻「08:10」を表す情報に更新する。次に、制御部150は、配送便F1の開始時刻「08:00」から準備開始時刻「08:10」までの「10分」を空き時間と判別する。このようにして、配送予定の変更が行われる前の空き時間「20分」よりも短い時間「10分」が空き時間と判別される。
【0099】
次に、情報処理装置100の制御部150は、配送元の位置Sからの出発予定時刻「08:30」と、注文物品A1の配送先の位置D1への到着予定時刻「08:40」と、を変更せずに維持するため、
図10に示した配送予定テーブルの1番目のレコードを変更せずに維持する。
【0100】
その後、情報処理装置100の制御部150は、位置D1から注文物品A2の配送先の位置D2までの移動距離及び移動時間と、位置D2から配送元の位置Sまでの移動距離及び移動時間と、を算出する。本実施例では、位置D1から位置D2までの移動距離が「10km」と算出され、かつ、
図2に示すように、移動時間が「10分」と算出される場合、及び、位置D2から位置Sまでの移動距離が「20km」と算出され、かつ、移動時間が「20分」と算出される場合を具体例として挙げて以下の説明を行う。
【0101】
情報処理装置100の制御部150は、注文物品A2の配送先の位置D2への到着予定時刻を、注文物品A1の配送先の位置D1からの出発予定時刻「08:50」よりも、移動時間「10分」だけ遅い時刻「09:00」に決定する。すなわち、制御部150は、注文物品A2の位置D2への配達予定時刻を「09:00」に決定する(ステップS48)。その後、保存部120は、
図9の受付注文テーブルに、注文物品A2の物品ID「A2」と、配送便F1の配送便ID「F1」と、に対応付けて、配送便F1を用いた注文物品A2の配達予定時刻「09:00」を表す情報を保存する。
【0102】
このため、情報処理装置100の保存部120は、
図10に示した配送予定テーブルを、
図15に示すような配送予定テーブルに更新する。すなわち、保存部120は、
図10の配送予定テーブルの2番目のレコードにおいて、配送便ID「F1」に対応付けられた移動経路PD1Sを表す情報を、ステップS46で決定された経路であり、かつ、注文物品A1の配送先の位置D1から注文物品A2の配送先の位置D2に到る移動経路PD1D2を表す情報に更新する。
【0103】
次に、情報処理装置100の制御部150は、位置D2からの出発予定時刻を、位置D2への到着予定時刻「09:00」よりも、受渡時間「10分」だけ遅い時刻「09:10」に決定する。その後、制御部150は、配送元の位置Sへの到着予定時刻を、位置D2からの出発予定時刻「09:10」よりも、移動時間「20分」だけ遅い時刻「09:30」に決定する。このため、保存部120は、
図15に示すような3番目のレコードを配送予定テーブルに追加し、追加された3番目のレコードに、配送便ID「F1」と、注文物品A2の配送先の位置D2から配送元の位置Sに到る移動経路PD2Sを表す情報と、位置D2の出発予定時刻「09:10」を表す情報と、位置Sへの到着予定時刻「09:30」を表す情報と、を対応付けて保存する。
【0104】
その後、情報処理装置100の制御部150は、配送元の位置Sへの到着予定時刻「09:30」から配送便F1の終了時刻「10:00」までの時間「30分」を空き時間と判定する。このようにして、配送予定の変更が行われる前の空き時間「1時間」よりも短い時間「30分」が空き時間と判別される。
【0105】
次に、情報処理装置100の取得部110は、
図9の受付注文テーブルから、配送便F1の配送便ID「F1」に対応付けられているボックスID「B1」及び「B2」を取得する。次に、制御部150は、取得されたボックスID「B1」及び「B2」に基づいて、配送機600の格納ボックス621から623に空きがあると判別する(ステップS49;Yes)。すなわち、制御部150は、ボックス621及び622の状態が空き状態でないが、格納ボックス623の状態が空き状態であると判別する。ボックス621及び622の状態が空き状態でないとは、ボックス621及び622に物品が格納されることが予定されていることを意味し、格納ボックス623の状態が空き状態であるとは、ボックス623に物品が格納されることが予定されていないことを意味する。
【0106】
その後、情報処理装置100の制御部150は、配送便F1の開始時刻「08:00」から注文物品A2の準備開始時刻「08:10」までの空き時間「10分」と、配送元の位置Sへの帰還時刻「09:30」から帰還期限「10:00」までの空き時間「30分」と、を活用するため、
図6のステップS14と同様に、
図12に示した通知制御処理の2度目の実行を開始する(ステップS50)。その後、制御部150は、第2販売処理の実行を終了する。
【0107】
通知制御処理の2度目の実行が開始されると、情報処理装置100は、引数から配送便ID「F1」を取得し(ステップS21)、空き時間「10分」が準備時間「10分」以下であるため、さらに1個の混載可能物品を準備可能と判別する(ステップS22;Yes)。
【0108】
次に、情報処理装置100は、
図9の受付注文テーブルから、配送便ID「F1」と対応付けられた物品ID「A1」と「A2」とを取得し、
図7の物品テーブルから、物品ID「A1」と「A2」とにそれぞれ対応付けられた重量「1kg」を表す情報と重量「2kg」を表す情報とを取得する。このようにして、配送便F1で配送される注文物品A1の重量「1kg」を表す情報と、注文物品A2の重量「2kg」を表す情報と、が取得される。その後、情報処理装置100は、配送機600が配送できる最大重量「10kg」から、注文物品A1の重量「1kg」と注文物品A2の重量「2kg」とを減算することで余裕重量「7kg」を算出する。次に、情報処理装置100は、情報処理装置100によって販売される物品A1からA10の内で、余裕重量「7kg」以下の重量の物品A1からA7を、注文物品A1及びA2と混載して配送機600が配送可能な物品(以下、注文物品A1及びA2の混載可能物品という)として特定する(ステップS23)。また、情報処理装置100は、物品A8からA10を注文物品A1及びA2の混載可能物品と特定しない。
【0109】
情報処理装置100は、受付注文テーブルのレコードの内で、配送便ID「F1」が保存されているレコードの数が2個であるため、混載可能物品A1からA7の注文の順番が、最初の順番よりも2番遅い3番になると予想する。このため、情報処理装置100は、配送料金「1,000円」を「2割」割り引くことで、割引配送料を「800円」に設定する(ステップS24)。
【0110】
次に、情報処理装置100は、混載可能物品A1からA7の一覧を表す情報と、配送便F1の詳細を表す情報と、割引配送料金「800円」を表す情報と、を含む配送可能通知を生成する(ステップS25)。生成される当該配送可能通知は、配送便F1を用いた混載可能物品A1からA7の配送が可能であること、及び、当該配送の料金が、基本料金「1,000円」よりも安い割引配送料金「800円」であること、を知らせる通知である。
【0111】
その後、情報処理装置100は、最遅注文物品A2の配送先の位置D2に応じて、
図2に示すような配送可能エリアAT2を設定可能であるか否かを判別する(ステップS26)。このために、情報処理装置100は、下記の条件(以下、第2注文順時刻条件という)が成立するような配送可能エリアAT2を設定可能か否か、を判別する。第2注文順時刻条件とは、注文物品A1及びA2の配達予定時刻「08:40」及び「09:00」を維持して、注文物品A1及びA2と、混載可能物品A1からA7のいずれかと、が注文順配達される場合であり、かつ、混載可能物品A1からA7のいずれかの配送先の位置が配送可能エリアAT2に含まれる不図示の位置X2である場合に、帰還期限「10:00」までに、配送機600が配送元の位置Sへ帰還可能であるという条件である。配達予定時刻「08:40」及び「09:00」を維持して、注文物品A1及びA2と、混載可能物品A1からA7のいずれかと、が注文順配達されるとは、注文物品A1を配達予定時刻「08:40」に位置D1に配達すること、注文物品A2を配達予定時刻「09:00」に位置D2に配達すること、及び、混載可能物品A1からA7のいずれかを配達すること、が順に行われることを意味する。
【0112】
このために、情報処理装置100は、最遅注文物品A2の配送先の位置D2を表す位置情報と、最遅注文物品A2の位置D2への配達予定時刻「09:00」を表す情報と、を取得する。また、情報処理装置100は、最遅注文物品A2の配送元の位置Sを表す位置情報と、配送便F1の終了時刻「10:00」を表す情報と、配送機600の移動速度「60km/h」を表す情報と、を取得する。
【0113】
次に、情報処理装置100は、最遅注文物品A2の配達予定時刻「09:00」から帰還期限「10:00」までの猶予時間「1時間」から、最遅注文物品A2の受渡時間「10分」と、混載可能物品A1からA7のいずれかの受渡時間「10分」と、を差し引いた時間「40分」を、第2最長総移動時間として算出する。本実施例では、第2最長総移動時間とは、第2注文順時刻条件が成立するように配送可能エリアAT2を設定する場合における、最遅注文物品A2の配送先の位置D2から、混載可能物品A1からA7のいずれかの配送先の位置X2まで配送機600が移動するのに要する移動時間と、位置X2から配送元の位置Sまで配送機600が帰還するのに要する移動時間と、の和の最大値である。
【0114】
その後、情報処理装置100は、値「0」以上の第2最長総移動時間が算出されたため、混載可能物品A1からA7の配送可能エリアAT2を設定可能であると判別する(ステップS26;Yes)。次に、情報処理装置100は、算出された第2最長総移動時間「40分」に、配送機600の移動速度「60km/h」を乗算することで、第2最長総移動距離「40km」を算出する。その後、情報処理装置100は、最遅注文物品A2の配送先の位置D2と、配送元の位置Sと、を焦点とし、これらの焦点からの距離の和が第2最長総移動距離「40km」となる点の集合である、
図2に示すような楕円EL2を表す方程式を算出する。次に、情報処理装置100は、方程式が算出された楕円EL2を境界線とし、かつ、当該境界線と、当該境界線よりも焦点側の領域と、を含む領域を、混載可能物品A1からA7の配送可能エリアAT2に設定する(ステップS27)。
【0115】
その後、情報処理装置100は、第1ユーザから第6ユーザの位置D1からD6の内で、配送可能エリアAT2の境界線上又は内部に位置する位置を、混載可能物品A1からA7の配送可能位置として特定する。本実施例では、
図2に示すように、位置D1からD3及びD5は、配送可能エリアAT2の境界線上又は内部に位置するが、位置D4及びD6は、配送可能エリアAT2の外部に位置する場合を具体例として挙げて以下の説明を行う。
【0116】
このため、情報処理装置100の制御部150は、位置D1からD3及びD5が配送可能位置であると特定し、かつ、位置D4及びD6が配送可能位置でないと特定する。次に、情報処理装置100は、配送可能位置D1からD3及びD5に居る第1ユーザから第3ユーザ及び第5ユーザが、混載可能物品A1からA7の配送可能エリアAT2に位置することを特定し(ステップS28)、配送可能位置と異なる位置D4及びD6に居る第4ユーザ及び第6ユーザが、配送可能エリアAT2に位置しないことを特定する。
【0117】
その後、情報処理装置100は、第1ユーザから第3ユーザ及び第5ユーザがそれぞれ携帯する端末装置901から903及び905へ、ステップS25で生成された配送可能通知を送信した後に(ステップS29からS31)、通知制御処理の2度目の実行を終了する。
【0118】
第1ユーザから第3ユーザ及び第5ユーザの端末装置901から903及び905は、通知制御処理の2度目の実行によって送信された配送可能通知を受信すると、受信された配送可能通知を表示又は音声出力する。本実施例では、第3ユーザが配送可能通知を視認し、混載可能物品A1からA7の内で、混載可能物品A3を注文することに決定した場合を具体例として挙げて以下の説明を行う。
【0119】
第3ユーザが携帯する端末装置903は、第3ユーザの操作に従って、認証要求と、混載可能物品A3の注文を受け付けることを求める注文受付要求と、を情報処理装置100へ送信する。
【0120】
情報処理装置100は、端末装置903から、認証要求と注文受付要求とを受信すると、
図13に示した第2販売処理の2度目の実行を行う。情報処理装置100は、認証要求を取得し(ステップS41)、取得された認証情報に基づいてユーザ認証が成功したと判別すると(ステップS42;Yes)、注文受付要求を取得し(ステップS43)、注文受付要求に応じて、第3ユーザによる注文を受け付ける(ステップS44)。本実施例では、混載可能物品A3の注文受付時刻が「07時30分」であり、当該注文の注文ID「R13」が生成され、混載可能物品A3を格納させる格納ボックスとして格納ボックス623が選択された場合を具体例として挙げて以下の説明を行う。また、混載可能物品A3は、第3ユーザによって注文された物品であるため、以下、注文物品A3とも称する。
【0121】
このため、情報処理装置100は、
図9の受付注文テーブルに、注文ID「R13」と、注文受付時刻「07時30分」を表す情報と、ユーザID「U3」と、物品ID「A3」と、第3ユーザの位置D3を表す位置情報と、配送便ID「F1」と、格納ボックス623のボックスID「B3」と、を対応付けて保存する。
【0122】
次に、情報処理装置100は、注文物品A3の価格と、割引配送料金「800円」と、に基づいて、第3ユーザの支払金額を算出し、算出された金額を決済する決済処理を実行する(ステップS45)。その後、情報処理装置100は、注文物品A2の配送先の位置D2から、注文物品A3の配送先の位置D3までの移動経路PD2D3と、位置D3から配送元の位置Sまでの移動経路PD3Sと、を決定する(ステップS46)。
【0123】
次に、情報処理装置100は、
図14に示した配送予定を、
図16に示すような配送予定に変更する(ステップS47)。このために、情報処理装置100は、注文物品A1の準備開始時刻「08:20」及び準備終了時刻「08:30」と、注文物品A2の準備開始時刻「08:10」及び準備終了時刻「08:20」と、を変更せずに維持する。また、情報処理装置100は、注文物品A3の準備終了時刻を、注文物品A2の準備開始時刻「08:10」に決定し、注文物品A3の準備開始時刻を、注文物品A3の準備終了時刻「08:10」よりも準備時間「10分」だけ早い時刻「08:00」に決定する。その後、保存部120は、
図8の配送便テーブルにおいて、配送便ID「F1」と対応付けられている準備開始時刻を表す情報を、注文物品A3の準備開始時刻「08:00」を表す情報に更新する。次に、制御部150は、配送便F1の開始時刻「08:00」から準備開始時刻「08:00」までの「0分」を空き時間と判別する。このようにして、配送予定の変更が行われる前の空き時間「10分」が解消されたと判別される。
【0124】
次に、情報処理装置100は、配送元の位置Sからの出発予定時刻「08:30」と、注文物品A1の配送先の位置D1への到着予定時刻「08:40」と、位置D1からの出発予定時刻「08:50」と、注文物品A2の配送先の位置D2への到着予定時刻「09:00」と、を変更せずに維持するため、
図15に示した配送予定テーブルの1番目及び2番目のレコードを変更せずに維持する。
【0125】
その後、情報処理装置100は、位置D2から注文物品A3の配送先の位置D3までの移動距離及び移動時間と、位置D3から配送元の位置Sまでの移動距離及び移動時間と、を算出する。本実施例では、位置D2から位置D3までの移動距離が「10km」と算出され、かつ、
図2に示すように、移動時間が「10分」と算出される場合、及び、位置D3から位置Sまでの移動距離が「30km」と算出され、かつ、移動時間が「30分」と算出される場合を具体例として挙げて以下の説明を行う。
【0126】
情報処理装置100は、注文物品A3の配送先の位置D3への到着予定時刻を、注文物品A2の配送先の位置D2からの出発予定時刻「09:10」よりも移動時間「10分」だけ遅い時刻「09:20」に決定する。すなわち、情報処理装置100は、注文物品A3の位置D3への配達予定時刻を「09:20」に決定する(ステップS48)。その後、保存部120は、
図9の受付注文テーブルに、注文物品A3の物品ID「A3」と、配送便F1の配送便ID「F1」と、に対応付けて、配送便F1を用いた注文物品A3の配達予定時刻「09:20」を表す情報を保存する。
【0127】
次に、情報処理装置100の保存部120は、
図15に示した配送予定テーブルを、
図17に示すような配送予定テーブルに更新する。すなわち、情報処理装置100は、
図15の配送予定テーブルの3番目のレコードにおいて、配送便ID「F1」に対応付けられた移動経路PD2Sを表す情報を、注文物品A2の配送先の位置D2から注文物品A3の配送先の位置D3に到る移動経路PD2D3を表す情報に更新する。
【0128】
次に、情報処理装置100は、位置D3からの出発予定時刻を、位置D3への到着予定時刻「09:20」よりも受渡時間「10分」だけ遅い時刻「09:30」に決定する。その後、情報処理装置100は、配送元の位置Sへの到着予定時刻を、位置D3からの出発予定時刻「09:30」よりも移動時間「30分」だけ遅い時刻「10:00」に決定する。このため、情報処理装置100は、
図17に示すような4番目のレコードを配送予定テーブルに追加し、追加された4番目のレコードに、配送便ID「F1」と、注文物品A3の配送先の位置D3から配送元の位置Sに到る移動経路PD3Sを表す情報と、位置D3の出発予定時刻「09:30」を表す情報と、位置Sへの到着予定時刻「10:00」を表す情報と、を対応付けて保存する。
【0129】
その後、情報処理装置100は、配送機600の格納ボックス621から623に空きが無いと判別する(ステップS49;No)。次に、情報処理装置100の制御部150は、配送便F1を指定する注文の受け付けを終了すると判別し、ステップS50の処理を実行せずに、第2販売処理の実行を終了する。
【0130】
情報処理装置100のCPU101は、起動すると、
図6の第1販売処理の実行により生成され、かつ、
図13の第2販売処理の実行により変更された配送予定に基づいて、注文物品A1からA3の配送を配送機600に行わせる、
図18に示すような配送制御処理を実行する。
【0131】
配送制御処理の実行が開始されると、情報処理装置100の取得部110は、例えば、OSからシステム時刻を取得し、
図8の配送便テーブルから、取得されたシステム時刻以前の準備開始時刻を表す情報と対応付けられた配送便IDの取得を試行する。このとき、配送便IDが取得されないと、制御部150は、準備開始時刻が到来した配送便が存在しないと判別して(ステップS61;No)、予め定められた時間に亘ってスリープした後に、ステップS61の処理を繰り返す。
【0132】
本実施例では、システム時刻「08:00」が取得されたため、準備開始時刻「08:00」に対応付けられた配送便ID「F1」が取得される場合を具体例として挙げて以下の説明を行う。このため、配送便ID「F1」が取得されると、情報処理装置100の制御部150は、準備開始時刻が到来した配送便F1が存在すると判別し(ステップS61;Yes)、配送便F1を用いた配送の開始を決定する。次に、保存部120は、配送便テーブルにおいて、配送便ID「F1」に対応付けられている準備開始時刻「08:00」を表す情報を文字列「NULL」に更新する。
【0133】
次に、情報処理装置100の取得部110は、
図9の受付注文テーブルから、配送便F1の配送便ID「F1」に対応付けられた物品ID「A1」とボックスID「B1」との組合せ、物品ID「A2」とボックスID「B2」との組合せ、及び、物品ID「A3」とボックスID「B3」との組合せを取得する。その後、情報処理装置100の特定部140は、取得された3つの組み合せに含まれる物品ID「A1」から「A3」で識別される物品A1からA3を、配送機600に配送させる物品として特定する(ステップS62)。
【0134】
その後、情報処理装置100の制御部150は、取得された3つの組み合せに基づいて、配送させる物品A1からA3の準備を、倉庫で勤務する従業員に指示する(ステップS63)。このために、制御部150は、取得されたボックスID「B1」と物品ID「A1」との組合せを含み、格納ボックス621に物品A1を格納することを含む物品A1の準備を指示するメッセージ(以下、準備指示メッセージという)を表示装置105bに表示させる。また、制御部150は、ボックスID「B2」と物品ID「A2」とを含む準備指示メッセージと、ボックスID「B3」と物品ID「A3」とを含む準備指示メッセージと、を表示装置105bに表示させる。このようにして、制御部150は、物品A1からA3を配送機600に混載させることを指示するメッセージを表示装置105bに表示させる。
【0135】
情報処理装置100の表示装置105bを視認した従業員は、準備指示メッセージに従って、物品A1からA3の準備を行う。すなわち、従業員は、倉庫から物品A1からA3を探し出し、探し出した物品A1からA3を配送機600の位置まで運搬し、運搬された物品A1を格納ボックス621に格納させ、物品A2を格納ボックス622に格納させ、かつ、物品A3を格納ボックス623に格納させる。次に、従業員は、物品A1からA3の準備が終了したことを表す信号を出力させる操作を情報処理装置100の入力装置105cに行う。
【0136】
情報処理装置100の入力装置105cが当該操作に応じた信号を出力すると、制御部150は、格納ボックスID「B1」から「B3」を含み、かつ、格納ボックス621から623の施錠を命じる施錠命令を、配送機600を宛先としてデータ通信回路104aに出力する(ステップS64)。
【0137】
情報処理装置100のデータ通信回路104aが施錠命令を配送機600へ送信すると、制御部150は、
図17の配送予定テーブルの1番目から4番目のレコードから、配送便F1の配送便ID「F1」を含む4つの配送予定情報を取得する(ステップS65)。本実施例では、説明を簡単にするため、1番目のレコードから取得された配送予定情報を、1番目の配送予定情報と称する。同様に、2番目から4番目のレコードから取得された配送予定情報を、2番目から4番目の配送予定情報と称する。
【0138】
次に、情報処理装置100の制御部150は、取得された4つの配送予定情報のいずれにも注目していないため、4つの配送予定情報の全てに注目した訳ではないと判別する(ステップS66;No)。次に、制御部150は、未注目の配送予定情報の内で、最も早い出発予定時刻(以下、最早出発予定時刻という)「08:30」を表す1番目の配送予定情報に注目する(ステップS67)。その後、取得部110は、例えば、OSからシステム時刻を取得し、制御部150は、取得されたシステム時刻が最早出発予定時刻「08:30」以降であるか否かに基づいて、最早出発予定時刻「08:30」が到来したか否かを判別する(ステップS68)。このとき、制御部150は、システム時刻が最早出発予定時刻「08:30」よりも前の時刻であると、最早出発予定時刻「08:30」が到来していないと判別し(ステップS68;No)、予め定められた時間に亘ってスリープしてから、ステップS68の処理を繰り返す。
【0139】
ステップS68において、情報処理装置100の制御部150は、システム時刻が最早出発予定時刻「08:30」以降の時刻であると、最早出発予定時刻「08:30」が到来したと判別する(ステップS68;Yes)。次に、取得部110は、最早出発予定時刻「08:30」を表す配送予定情報から、配送元の位置Sから物品A1の配送先の位置D1へ到る移動経路PSD1を表す情報を取得する。その後、制御部150は、取得された移動経路PSD1を表す情報を含み、かつ、位置Sから位置D1まで当該移動経路PSD1を移動することを命じる移動命令を、配送機600を宛先としてデータ通信回路104aへ出力する(ステップS69)。その後、データ通信回路104aは、移動命令を配送機600へ送信する。このようにして、情報処理装置100の制御部150は、出発予定時刻「08:30」に配送元の位置Sを出発させる制御、移動時間「10分」に亘って移動経路PSD1を移動させる制御、及び、到着予定時刻「08:40」に注文物品A1の配送先の位置D1へ到着させる制御を配送機600に行う。
【0140】
次に、情報処理装置100の取得部110は、データ通信回路104aからの到着報告の取得を試行し、到着報告を取得したか否かを判別する(ステップS70)。当該到着報告は、配送機600から受信される報告であり、物品A1の配送先の位置D1に配送機600が到着したことを告げる報告であり、かつ、位置D1を緯度、経度、及び、高度で表す位置情報を含んでいる。このとき、取得部110は、到着報告を取得しなかったと判別すると(ステップS70;No)、予め定められた時間に亘ってスリープしてから、ステップS70の処理を繰り返す。
【0141】
これに対して、情報処理装置100の取得部110は、到着報告を取得したと判別すると(ステップS70;Yes)、到着報告から、位置D1を表す位置情報を取得する。次に、取得部110は、
図9の受付注文テーブルから、配送便F1の配送便ID「F1」と、配送先の位置D1を表す位置情報と、に対応付けられた物品IDの取得を試行する。このとき、取得部110は、物品ID「A1」を取得するため、制御部150は、位置D1で受け渡されるべき物品(以下、受渡物品という)A1が有ると判別する(ステップS71;Yes)。
【0142】
次に、情報処理装置100の制御部150は、注文物品A1の受け渡しを行うように配送機600を制御する。このために、取得部110は、受付注文テーブルから、配送便F1の配送便ID「F1」と、配送先の位置D1を表す位置情報と、に対応付けられたボックスID「B1」と、ユーザID「U1」と、を取得する。その後、取得部110は、
図7の物品テーブルから、物品ID「A1」に対応付けられた物品A1の名称を表す情報を取得する。さらに、取得部110は、位置D1を緯度、経度、及び、高度で表す位置情報と、情報記憶部190が予め対応付けて記憶する住所を表す情報を取得する。その後、制御部150は、配送先の位置D1を住所で表す情報、ボックスID「B1」、及び、物品A1の物品ID「A1」及び名称を表す情報を含む受取要求を生成する。本実施例で生成される受取要求は、位置D1に到着した配送機600に第1ユーザのパスワードを入力して認証を受けること、及び、認証が成功した場合に格納ボックス621から物品A1を受け取ること、を、第1ユーザに求める要求である。その後、制御部150は、生成された受取要求を、第1ユーザが携帯する端末装置901を宛先としてデータ通信回路104aへ出力してから(ステップS72)、不図示のハードウェアタイマー又はソフトウェアタイマーを用いて計時を開始する。
【0143】
その後、情報処理装置100の取得部110は、予め定められた受渡時間「10分」を表す情報を情報記憶部190から取得する。次に、制御部150は、計時時間に基づいて、受取要求を出力してから受渡時間「10分」が経過したか否かを判別する(ステップS73)。このとき、制御部150が、受渡時間「10分」が経過していないと判別すると(ステップS73;No)、取得部110は、認証要求をデータ通信回路104aから取得することを試行する。当該認証要求は、配送機600から受信された要求であり、第1ユーザによって配送機600に入力されたパスワードを表す情報を含み、かつ、当該パスワードを用いてパスワード認証を行うことを求める要求である。
【0144】
このとき、情報処理装置100の取得部110は、認証情報を取得すると、
図5のユーザテーブルにおいて、第1ユーザのユーザID「U1」と対応付けられたパスワードを表す情報を取得する。次に、制御部150は、ユーザテーブルから取得された情報で表されるパスワードと、認証情報によって表されるパスワードと、が一致するか否かに基づいてパスワード認証が成功したか否かを判別する(ステップS74)。このとき、これらのパスワードが一致しないため、パスワード認証が成功せず、失敗したと制御部150が判別すると(ステップS74;No)、制御部150は、パスワード認証が失敗したことを告げる認証失敗報告を、配送機600を宛先としてデータ通信回路104aに出力する。その後、情報処理装置100は、ステップS73から上記処理を繰り返す。
【0145】
これに対して、情報処理装置100の制御部150は、2つのパスワードが一致するため、認証が成功したと判別すると(ステップS74;Yes)、ボックスID「B1」を含み、かつ、格納ボックス621の解錠を命じる解錠命令を生成する。次に、制御部150は、生成された解錠命令を、配送機600を宛先としてデータ通信回路104aへ出力する(ステップS75)。
【0146】
その後、情報処理装置100の取得部110は、配送機600から受信された受渡報告をデータ通信回路104aから取得することを試行し、受渡報告を取得したか否かを判別する(ステップS76)。当該受渡報告は、格納ボックス621のボックスID「B1」を含み、かつ、配送機600の格納ボックス621に格納されていた物品A1が第1ユーザに受け渡されたことを告げる報告である。
【0147】
ステップS76において、情報処理装置100の取得部110は、受渡報告を取得しなかったと判別すると(ステップS76;No)、予め定められた時間に亘ってスリープしてから、ステップS76の処理を繰り返す。これに対して、情報処理装置100は、受渡報告を取得したと判別すると(ステップS76;Yes)、ステップS66から上記処理を繰り返す。
【0148】
ステップS73において、情報処理装置100の制御部150は、受渡時間「10分」が経過したと判別すると(ステップS73;Yes)、物品A1の受渡を中止することを決定する。次に、情報処理装置100は、ステップS66から上記処理を繰り返す。
【0149】
ステップS66の2回目の実行において、情報処理装置100は、ステップS65で取得された4つの配送予定情報の内で、1番目のレコードの配送予定情報について注目したに過ぎず、4つの配送予定情報の全てに注目した訳ではないと判別する(ステップS66;No)。次に、情報処理装置100は、未注目の2番目から4番目の配送予定情報の内で、最早出発予定時刻「08:50」を表す2番目の配送予定情報に注目する(ステップS67)。
【0150】
その後、情報処理装置100は、最早出発予定時刻「08:50」が到来したと判別すると(ステップS68;Yes)、物品A1の配送先の位置D1から、物品A2の配送先の位置D2へ到る移動経路PD1D2を表す情報を含み、かつ、位置D1から位置D2まで当該移動経路PD1D2を移動することを命じる移動命令を生成する。次に、情報処理装置100は、生成された移動命令を、配送機600を宛先としてデータ通信回路104aへ出力する(ステップS69)。このようにして、情報処理装置100の制御部150は、出発予定時刻「08:50」に物品A1の配送先の位置D1を出発させる制御、移動時間「10分」に亘って移動経路PD1D2を移動させる制御、及び、到着予定時刻「09:00」に注文物品A2の配送先の位置D2へ到着させる制御を配送機600に順に行う。
【0151】
次に、情報処理装置100は、配送機600が位置D2に到着すると、第2ユーザに物品A2を受け渡させる制御を配送機600に行った後に(ステップS70からS76)、ステップS66から上記処理を繰り返す。
【0152】
ステップS66の3回目の実行において、情報処理装置100は、ステップS65で取得された4つの配送予定情報の内で、1番目及び2番目のレコードの配送予定情報について注目したに過ぎず、4つの配送予定情報の全てに注目した訳ではないと判別する(ステップS66;No)。次に、情報処理装置100は、未注目の3番目及び4番目の配送予定情報の内で、最早出発予定時刻「09:10」を表す3番目の配送予定情報に注目する(ステップS67)。その後、情報処理装置100は、最早出発予定時刻「09:10」に物品A2の配送先の位置D2を出発させる制御、移動時間「10分」に亘って移動経路PD2D3を移動させる制御、及び、到着予定時刻「09:20」に注文物品A3の配送先の位置D3へ到着させる制御を配送機600に行う(ステップS68及びS69)。次に、情報処理装置100は、配送機600が位置D3に到着すると、第3ユーザに物品A3を受け渡させる制御を配送機600に行った後に(ステップS70からS76)、ステップS66から上記処理を繰り返す。
【0153】
ステップS66の4回目の実行において、情報処理装置100は、ステップS65で取得された4つの配送予定情報の内で、1番目から3番目のレコードの配送予定情報について注目したに過ぎず、4つの配送予定情報の全てに注目した訳ではないと判別する(ステップS66;No)。次に、情報処理装置100は、未注目の4番目の配送予定情報に注目し(ステップS67)、出発予定時刻「09:30」に物品A3の配送先の位置D3を出発させる制御、移動時間「30分」に亘って移動経路PD3Sを移動させる制御を配送機600に行う(ステップS68及びS69)。すなわち、情報処理装置100は、到着予定時刻「10:00」に配送元の位置Sへ到着させる制御を配送機600に行う。
【0154】
次に、情報処理装置100は、到着報告を取得したと判別すると(ステップS70;Yes)、到着報告から、配送元の位置Sを表す位置情報を取得する。次に、情報処理装置100の取得部110は、
図9の受付注文テーブルから、配送便F1の配送便ID「F1」と、配送元の位置Sを表す位置情報と、に対応付けられた物品IDの取得を試行する。このとき、取得部110は、物品IDを取得できないため、制御部150は、位置Sで受け渡されるべき物品が無いと判別する(ステップS71;No)。その後、情報処理装置100は、ステップS66から上記処理を繰り返す。
【0155】
ステップS66の5回目の実行において、情報処理装置100は、ステップS65で取得された4つの配送予定情報の全てに注目したと判別し(ステップS66;Yes)、ステップS61から上記処理を繰り返す。
【0156】
配送機600は、配送機600の姿勢及び飛行を制御する、
図19に示すような情報処理装置690と、情報処理装置690の上面に設置されたリチウムイオン電池であるバッテリ680と、を備える。バッテリ680は、情報処理装置690の上面に着脱可能に設置されている。このため、例えば、バッテリ680に蓄積されたエネルギー量である蓄積量が予め定められた量より少なくなった場合に、バッテリ680は、予め定められた量以上のエネルギーが蓄積された別のバッテリと、例えば、倉庫の位置Sで、交換される。また、バッテリ680は、不図示の充電回路を備えており、充電回路は、不図示の充電ケーブルと接続されている。このため、バッテリ680は、例えば、倉庫の位置Sで、電力を供給する電源に充電ケーブルが接続されると、充電回路によって充電されることでエネルギーが蓄積される。バッテリ680が別のバッテリと交換される位置、及び、バッテリ680が充電される位置は、倉庫の位置Sに限定される訳ではない。
【0157】
また、配送機600は、情報処理装置690の前面から右前方及び左前方、並びに、情報処理装置690の後面から左後方及び右後方にそれぞれ突出したプロペラアーム601及び602、並びに、603及び604を備える。さらに、配送機600は、プロペラアーム601から604の先端にそれぞれ設置されたプロペラ611から614、及び、情報処理装置690の制御に従ってプロペラ611から614を回転させる不図示のモータを備える。プロペラ611から614を回転させるモータは、バッテリ680から供給される電力エネルギーを消費して駆動する。
【0158】
さらに、配送機600の情報処理装置690の下面には、物品を格納する格納ボックス621から623を備える格納庫620が設置されている。格納庫620は、それぞれボックスID「B1」から「B3」が印字された格納ボックス621から623を備える。格納ボックス621は、不図示の1枚の底板、天板、及び、背板、並びに、2枚の側板を備え、これらの板により閉塞されて前方が開放された空間を形成する箱体を備える。箱体の開口部には、扉を受け止める扉枠が設置されている。扉は、カンヌキである不図示のデッドボルトを備え、扉枠は、デッドボルトの受座であるストライクを備える。
【0159】
配送機600が備える格納ボックス621の扉は、配送機600の情報処理装置690から出力される信号に従って、デッドボルトをストライクへ挿入させる不図示のモータをさらに備えている。また、当該モータは、情報処理装置690から出力される信号に従って、デッドボルトをストライクから抜出させる。デッドボルトがストライクへ挿入されると、格納ボックス621の扉が施錠される。デッドボルトがストライクから抜出されると、格納ボックス621の扉が解錠される。格納ボックス622及び623が有する構成及び機能は、格納ボックス621が有する構成及び機能と同様である。
【0160】
さらに、配送機600は、情報処理装置690の下面から下方に突出しており、情報処理装置690を支持する支持脚629を備えている。支持脚629の鉛直方向の長さは、格納庫620の鉛直方向の長さよりも、予め定められた長さだけ長く設計されている。支持脚629がこのように設定されているのは、配送機600が着地する際に、格納庫620が着地点の地面又は床に衝突することを防止するためである。
【0161】
配送機600は、情報処理装置690の上面に設置され、格納ボックス621から623に格納された物品を受け取るユーザが撮像範囲に含まれるように光軸及び画角を調整された撮像装置630をさらに備える。撮像装置630は、デジタル式のモノラルカメラであり、予め定められた周期で撮像を行い、撮像により得られた画像を表す信号を情報処理装置690へ出力する。
【0162】
また、配送機600は、情報処理装置690の前面に設けられたLiDAR(Light Detection and Ranging)センサ641と、情報処理装置690の後面に設けられた不図示のLiDARセンサと、を備える。
【0163】
配送機600が備える前面のLiDARセンサ641は、配送機600の前方向を基準の方位として用いる場合に、当該基準の方位となす方位角が-90度から+90度まで、かつ、配送機600の前方向となす仰角が-90度から+90度までの範囲に含まれる複数の方向へレーザー光を照射する。前面のLiDARセンサ641は、照射されたレーザー光の反射光を受光し、レーザー光の照射から反射光の受光までの時間に基づいて、レーザー光が反射された複数の反射点までの距離を計測する。次に、前面のLiDARセンサ641は、レーザー光の照射方向と計測された距離とに基づいて、配送機600の中心点を原点として用いた三次元座標系における座標値を、複数の反射点について算出する。その後、前面のLiDARセンサ641は、算出された複数の反射点の座標値を配送機600の情報処理装置690へ出力する。
【0164】
配送機600が備える後面のLiDARセンサは、配送機600の後方向を基準の方位として用いる場合に、当該基準の方位となす方位角が-90度から+90度まで、かつ、配送機600の後方向となす仰角が-90度から+90度までの範囲に含まれる複数の方向へ赤外線のレーザー光を照射する。また、後面のLiDARセンサは、照射されたレーザー光の複数の反射点について配送機600の三次元座標系における座標値を算出し、算出された複数の反射点の座標値を配送機600の情報処理装置690へ出力する。
【0165】
配送機600が備える前面のLiDARセンサ641及び後面のLiDARセンサが複数の反射点の座標値を情報処理装置690へ出力するのは、例えば、障害物等の物体を回避して走行するために、配送機600の情報処理装置690が、配送機600を基準として用いた全方向にある物体の三次元空間における座標値及びサイズ等を特定するためである。
【0166】
配送機600の情報処理装置690は、
図20に示すようなハードウェアであるCPU691、RAM692、ROM693a、フラッシュメモリ693b、データ通信回路694a、ビデオカード695a、表示装置695b、入力装置695c、位置計測回路696、入出力ポート698、及び、駆動回路699を備える。配送機600は、複数のCPUを備えても良し、複数のRAM及びフラッシュメモリを備えても良い。
【0167】
配送機600のCPU691、RAM692、ROM693a、データ通信回路694a、ビデオカード695a、表示装置695b、及び、入力装置695cの構成及び機能は、情報処理装置100のCPU101、RAM102、ROM103a、データ通信回路104a、ビデオカード105a、表示装置105b、及び、入力装置105cの構成及び機能と同様である。
【0168】
配送機600のフラッシュメモリ693bは、各種のプログラムと、プログラムの実行に用いられる各種のデータ及びデータが保存されたテーブルと、を記憶している。
【0169】
配送機600の位置計測回路696は、QZSS(Quasi-Zenith Satellite System)回路である。位置計測回路696は、準天頂衛星から発せられた信号を受信し、受信された信号に基づいて配送機600の位置を表す緯度、経度、及び、高度を計測し、計測された緯度、経度、及び、高度を表す信号を出力する。位置計測回路696は、QZSS回路ではなく、GPS(Global Positioning System)衛星から発せられたGPS信号を受信し、受信されたGPS信号に基づいて配送機600の位置を表す緯度、経度、及び、高度を計測するGPS回路であっても良い。
【0170】
配送機600の入出力ポート698は、撮像装置630に接続された不図示のケーブルに接続されており、撮像装置630が出力する信号をCPU691へ入力する。また、配送機600の入出力ポート698は、前面のLiDARセンサ641及び後面のLiDARセンサとそれぞれ接続された不図示のケーブルに接続されている。入出力ポート698は、前面のLiDARセンサ641及び後面のLiDARセンサがそれぞれ出力する座標値を表す信号をCPU691へ入力する。
【0171】
配送機600の駆動回路699は、プロペラ611から614を回転させる不図示のモータにそれぞれ接続された不図示のケーブルに接続されている。駆動回路699は、CPU691が出力する制御信号に従って、プロペラ611から614を回転させる不図示のモータを駆動させる。
【0172】
また、配送機600の駆動回路699は、格納ボックス621から623がそれぞれ備える不図示のモータに接続されたケーブルに接続されている。駆動回路699は、CPU691が出力する信号に従って当該モータを駆動させることで、格納ボックス621から623を施錠又は解錠する。
【0173】
図18のステップS63で行われる物品A1からA3の準備指示に従って、配送機600の格納ボックス621に物品A1が格納され、格納ボックス622に物品A2が格納され、かつ、格納ボックス623に物品A3が格納された後、配送機600のデータ通信回路694aは、ステップS64で送信された施錠命令を受信する。次に、配送機600のCPU691は、データ通信回路694aから施錠命令を取得し、施錠命令からボックスID「B1」から「B3」を取得する。その後、CPU691は、取得されたボックスID「B1」から「B3」でそれぞれ識別される格納ボックス621から623を施錠させる制御信号を駆動回路699へ出力する。これにより、配送機600は、格納ボックス621から623を施錠する。
【0174】
配送機600のデータ通信回路694aが、
図18のステップS69で1回目に送信された移動命令を情報処理装置100から受信すると、移動命令に従って、配送元の位置Sから物品A1の配送先の位置D1に到る移動経路PSD1を移動するため、配送機600のCPU691は、
図21に示すような移動処理を実行する。移動処理の実行を開始すると、配送機600のCPU691は、データ通信回路694aから移動命令を取得し(ステップS81)、取得された移動命令から、位置Sから位置D1に到る移動経路PSD1を表す情報を取得する(ステップS82)。
【0175】
次に、配送機600のCPU691は、フラッシュメモリ693bが予め記憶している配送機600の移動速度「60km/h」を表す情報を取得する。その後、CPU691は、位置計測回路696から出力される信号に基づいて、配送機600の緯度、経度、及び、高度を特定する。次に、CPU691は、特定された緯度、経度、及び、高度と、移動経路PSD1に含まれる複数の未到着のノードの内で最も到着順が早いノードの緯度、経度、及び、高度と、の相違を縮小させるように移動速度「60km/h」で移動するための制御信号を生成する。その後、CPU691は、生成された制御信号を駆動回路699へ出力する(ステップS83)。これにより、配送機600は、時刻「08:30」に、プロペラ611から614を回転させて、配送元の位置Sを出発する。
【0176】
その後、配送機600のCPU691は、移動経路PSD1に含まれる1又は複数のノードの全てに到着したか否かに基づいて、移動経路PSD1の終点の位置D1に到着したか否かを判別する(ステップS84)。このとき、1又は複数のノードの全てに到着した訳ではないため、終点の位置D1に到着していないと判別すると(ステップS84;No)、ステップS83から上記処理を繰り返す。これにより、配送機600は、移動時間「10分」に亘り、配送元の位置Sから配送先の位置D1に到る移動経路PSD1を移動速度「60km/h」で順行飛行し続ける。
【0177】
これに対して、配送機600のCPU691は、1又は複数のノードの全てに到着したため、移動経路PSD1の終点の位置D1に到着したと判別すると(ステップS84;Yes)、高度を下げて着陸するための制御信号を駆動回路699へ出力する。これにより、配送機600は、時刻「08:40」に、移動経路PSD1の終点の位置D1に到着して着陸する。その後、CPU691は、終点の位置D1を表す位置情報を含み、配送機600が当該終点に到着したことを告げる到着報告を、情報処理装置100を宛先としてデータ通信回路694aへ出力してから(ステップS85)、移動処理の実行を終了する。
【0178】
物品A1の配送先の位置D1に到着した配送機600の入力装置695cに対して、第1ユーザがパスワードを入力するための操作を行うと、配送機600の入力装置695cは、当該操作に応じた信号を出力する。配送機600の入力装置695cが当該信号を出力すると、配送機600のCPU691は、物品A1を第1ユーザに受け渡すため、不図示の受渡処理を実行する。
【0179】
受渡処理の実行を開始すると、配送機600のCPU691は、入力装置695cが出力する信号に基づいて、入力されたパスワードを特定する処理を実行する。次に、CPU691は、入力されたパスワードを表す情報を含み、かつ、パスワード認証を要求する認証要求を、情報処理装置100を宛先としてデータ通信回路694aへ出力する。
【0180】
その後、配送機600のデータ通信回路694aが、パスワード認証が失敗したことを告げる認証失敗報告を情報処理装置100から受信すると、CPU691は、パスワード認証が失敗したことを知らせるメッセージと、パスワードの再入力を促すメッセージと、を表示装置695bに表示させる。その後、CPU691は、入力されたパスワードを特定する処理から上記処理を繰り返す。
【0181】
これに対して、配送機600のデータ通信回路694aが、
図18のステップS75で送信された解錠命令を受信すると、CPU691は、パスワード認証が成功したと判別する。次に、CPU691は、データ通信回路694aから解錠命令を取得し、取得された解錠命令から、物品A1が格納されている格納ボックス621のボックスID「B1」を取得する。その後、CPU691は、取得されたボックスID「B1」で識別される格納ボックス621を解錠させる制御信号を駆動回路699へ出力する。これにより、配送機600は、格納ボックス621を解錠する。
【0182】
その後、配送機600のCPU691は、撮像装置630から出力される信号を取得し、取得された信号で表される画像(以下、撮像画像という)に基づいて、解錠された格納ボックス621から物品A1が受け取られたか否かを予め定められた周期で判別する。このために、CPU691は、フラッシュメモリ693bに予め記憶されている物品A1のテンプレート画像を表す情報を取得し、取得された情報で表されるテンプレート画像と、取得された信号で表される撮像画像と、に基づいてテンプレートマッチングを行えば良い。その後、CPU691は、テンプレートマッチングにより、撮像画像から物品A1に対応する画像領域が検出されると、物品A1が受け取られたと判別する。次に、CPU691は、格納ボックス621のボックスID「B1」を含み、配送機600の格納ボックス621に格納されていた物品A1の受け渡しが完了したことを告げる受渡報告を生成する。その後、CPU691は、情報処理装置100を宛先として受渡報告をデータ通信回路694aへ出力する。
【0183】
その後、配送機600は、
図18のステップS69で2回目に送信された移動命令を情報処理装置100から受信すると、
図21に示した移動処理の2度目の実行を行う。これにより、配送機600は、時刻「08:50」に、物品A1の配送先の位置D1を出発し、移動時間「10分」に亘り、位置D1から物品A2の配送先の位置D2に到る移動経路PD1D2を飛行し続け、時刻「09:00」に、当該移動経路PD1D2の終点の位置D2に到着して着陸する。次に、第2ユーザが配送機600に操作を行うと、配送機600は、物品A2を第2ユーザに受け渡すため、不図示の受渡処理の2度目の実行を行う。
【0184】
その後、配送機600は、3回目に送信された移動命令を情報処理装置100から受信すると、移動処理の3度目の実行を行うことで、時刻「09:10」に、位置D2を出発し、移動時間「10分」に亘り飛行し、時刻「09:20」に、物品A3の配送先の位置D3に到着して着陸する。次に、第3ユーザが配送機600に操作を行うと、配送機600は、不図示の受渡処理の3度目の実行を行う。
【0185】
その後、配送機600は、4回目に送信された移動命令を受信すると、移動処理の4度目の実行を行うことで、時刻「09:30」に、位置D3を出発し、移動時間「30分」に亘り飛行し、時刻「10:00」に、配送元の位置Sに帰還する。
【0186】
第1ユーザが携帯する端末装置901は、例えば、スマートフォン、又は、タブレット型若しくはノートブック型のパーソナルコンピュータである。第2ユーザから第6ユーザがそれぞれ携帯する端末装置902から906の構成及び機能は、端末装置901の構成及び機能と同様である。このため、第1ユーザが携帯する端末装置901について主に説明する。
【0187】
端末装置901は、ハードウェアである不図示のCPU、RAM、ROM、フラッシュメモリ、データ通信回路、音声通信回路、ビデオカード、表示装置、入力装置、位置計測回路、スピーカ、及び、マイクロフォンを備える。端末装置901は、複数のCPUを備えても良いし、複数のRAM及びフラッシュメモリを備えても良い。
【0188】
端末装置901のCPU、RAM、ROM、データ通信回路、ビデオカード、表示装置、及び、入力装置の構成及び機能は、情報処理装置100のCPU101、RAM102、ROM103a、データ通信回路104a、ビデオカード105a、表示装置105b、及び、入力装置105cの構成及び機能と同様である。また、端末装置901のフラッシュメモリ及び位置計測回路の構成及び機能は、配送機600のフラッシュメモリ693b及び位置計測回路696の構成及び機能と同様である。
【0189】
端末装置901の音声通信回路は、不図示の基地局と電波を用いた音声通信を行う。端末装置901のスピーカは、CPU101が出力する信号に従って音声を出力し、端末装置901のマイクロフォンは、端末装置901の周囲の音声を表す信号を出力する。
【0190】
端末装置901を携帯する第1ユーザが注文アプリをフォアグラウンドで実行させる操作を端末装置901に行うと、端末装置901は、注文アプリによって規定された、不図示の第1注文処理の実行を開始する。
【0191】
第1注文処理の実行を開始すると、端末装置901は、第1ユーザのユーザID「U1」及びパスワードを含む認証情報の入力を促すメッセージを表示又は音声出力する。当該メッセージを視認した第1ユーザが端末装置901を操作すると、端末装置901は、当該操作に応じて第1ユーザの認証情報を取得する。その後、端末装置901は、取得された認証情報を含む認証要求を情報処理装置100へ送信する。
【0192】
その後、端末装置901は、認証要求を送信してから予め定められた時間が経過する前に許可報告を受信すると、認証が成功したため、接続が許可されたと判別する。次に、端末装置901は、一覧送信要求を情報処理装置100へ送信し、
図6のステップS08で情報処理装置100から送信された物品一覧を表す情報と、指定可能便一覧を表す情報と、設定された配送料金「1,000円」を表す情報と、を受信する。その後、端末装置901は、受信された情報で表される物品一覧、指定可能便一覧、及び、配送料金「1,000円」を表示又は音声出力する。その後、端末装置901は、不図示の入力装置から出力される信号に基づいて、第1ユーザによって注文された物品A1の物品ID「A1」と、第1ユーザによって指定された配達時刻「08:40」を表す情報と、配達時間帯に配達時刻「08:40」が含まれる配送便F1の配送便ID「F1」と、を取得する。
【0193】
次に、端末装置901は、取得された物品ID「A1」と配達時刻「08:40」を表す情報と配送便ID「F1」とを含む注文受付要求を情報処理装置100へ送信する。その後、端末装置901は、入力装置から出力される信号に基づいて、第1注文アプリのフォアグラウンドでの実行を終了させる操作が行われたと判別すると、終了通知を情報処理装置100へ送信してから、不図示の第1注文処理の実行を終了する。その後、端末装置901は、注文アプリのフォアグラウンドでの実行を終了し、バックグラウンドでの実行を開始する。
【0194】
端末装置901は、
図12に示した通知制御処理の1回目の実行によって出力された配送可能通知を受信すると、不図示の注文アプリをバックグラウンドで実行することで、当該配送可能通知を表示又は音声出力する。端末装置902から905も、同様に、配送可能通知を表示又は音声出力する。端末装置902が表示又は音声出力した配送可能通知に含まれる混載可能物品一覧と、配送便F1の詳細と、割引配送料金「900円」と、を確認した第2ユーザが、混載可能物品A2を注文するための操作を端末装置902に行うと、注文アプリのバックグラウンドでの実行を終了し、フォアグラウンドでの実行を開始する。次に、端末装置902は、注文アプリによって規定された、不図示の第2注文処理の実行を開始する。
【0195】
第2注文処理の実行を開始すると、端末装置902は、第2ユーザが行った操作に従って、第2ユーザの認証情報と、混載可能物品A2の物品ID「A2」と、を取得する。次に、端末装置902は、取得された認証情報を含む認証要求と、配送可能通知に含まれる配送便F1の配送便ID「F1」、及び、取得された物品ID「A2」を含む注文受付要求と、を情報処理装置100へ送信する。情報処理装置100は、注文受付要求を受信すると、
図13に示した第2販売処理を実行することで、通知制御処理の2回目の実行を行う。
【0196】
また、端末装置901から903及び905は、通知制御処理の2回目の実行によって出力された配送可能通知を受信すると、受信された配送可能通知を表示又は音声出力する。端末装置903の表示又は音声出力を確認した第3ユーザが、混載可能物品A3を注文するための操作を端末装置903に行うと、端末装置903は、第3ユーザの認証情報を含む認証要求と、配送便F1の配送便ID「F1」と、混載可能物品A3の物品ID「A3」と、を含む注文受付要求と、を情報処理装置100へ送信する。
【0197】
これらの構成によれば、情報処理装置100は、注文が受け付けられると、注文された物品A1の配送先の位置D1を表す位置情報を取得する取得部110と、取得された位置情報で表される配送先の位置D1に応じて、注文された物品A1と混載して配送機600が物品A1からA9を配送可能なエリアである配送可能エリアAT1を設定する設定部130と、を備える。また、情報処理装置100は、設定された配送可能エリアAT1に位置している第1ユーザから第5ユーザの端末装置901から905へ、物品A1からA9の配送が可能であることを知らせる配送可能通知を送信するデータ通信回路104aを備える。
【0198】
このため、情報処理装置100は、注文された物品A1と混載して配送機600が物品A1からA9を配送可能な配送可能エリアAT1に位置している第1ユーザから第5ユーザの端末装置901から905へ、物品A1からA9の配送が可能であることを知らせる配送可能通知を送信できる。よって、第1ユーザから第5ユーザが物品A1からA9のいずれかを注文し、配送機600が物品A1と、物品A1からA9のいずれかと、を混載して配送すれば、情報処理装置100は、配送機600による物品の配送効率の低下を抑制できる。配送機600による物品の配送効率は、例えば、単位時間当たり、配送機600による単位距離の移動当たり、又は、配送機600を用いる配送便の1回の運行当たり、配送機600が配送する物品の総数で表される。また、配送効率は、配送元の位置Sを出発してから配送元の位置Sに帰還するまでの間に配送機600が配達する物品の平均値又は中央値で表されても良い。
【0199】
また、これらの構成によれば、情報処理装置100の取得部110は、注文された物品A1が配送先の位置D1に配達されることが予定された時刻である配達予定時刻「08:40」を表す情報をさらに取得し、設定部130は、取得された情報で表される配達予定時刻「08:40」に基づいて配送可能エリアAT1を設定する。このため、情報処理装置100は、物品A1からA9のいずれかが注文された場合に、注文された物品A1と、注文された物品A1からA9のいずれかと、を、時刻に関する制限により、混載して配送できなくなる蓋然性が従来よりも低いエリアを配送可能エリアAT1に設定できる。
【0200】
また、これらの構成によれば、情報処理装置100は、注文された物品A1の重量「1kg」に基づいて、注文された物品A1と配送機600が混載可能な物品である混載可能物品A1からA9を特定する特定部140をさらに備える。また、情報処理装置100のデータ通信回路104aは、特定された混載可能物品A1からA9を知らせる配送可能通知を端末装置901から905へ送信する。このため、情報処理装置100は、物品A1からA9のいずれかが注文された場合に、注文された物品A1と、注文された物品A1からA9のいずれかと、を、重量に関する制限により、混載して配送できなくなる蓋然性が従来よりも低いエリアを配送可能エリアAT1に設定できる。
【0201】
さらに、これらの構成によれば、情報処理装置100の設定部130は、第1ユーザから第5ユーザに課する混載可能物品A1からA9の配送料金を、混載可能物品A1からA9と異なる物品A10の配送料金「1,000円」と比べて安い料金「900円」に設定する。このため、情報処理装置100は、注文物品A1の混載可能物品A1からA9を注文するインセンティブを第1ユーザから第5ユーザに与えることができる。また、当該インセンティブに従って第1ユーザから第5ユーザのいずれかが、混載可能物品A1からA9のいずれかを注文すれば、配送機600は、注文物品A1と、注文された混載可能物品A1からA9のいずれかと、を混載して配送できるため、情報処理装置100は、配送機600の配送効率の低下を抑制できる。
【0202】
また、これらの構成によれば、情報処理装置100の設定部130は、混載可能物品A1からA9の注文が受け付けられる順番が2番であると、混載可能物品A1からA9の配送料金を価格「900円」に設定し、混載可能物品A1からA9の注文が受け付けられる順番が、2番よりも後の3番であると、混載可能物品A1からA9の配送料金を価格「900円」よりも安い価格「800円」に設定する。このため、注文が受け付けられる順番がより遅くなることで、注文されている物品の総重量がより重くなり、注文されている物品と混載して配送機600が配送可能な物品である混載可能物品の種類が少なくなったとしても、混載可能物品を注文するインセンティブの低下を抑制できる。
【0203】
さらに、これらの構成によれば、情報処理装置100は、注文物品A1と混載して配送機600が配送可能な混載可能物品A2の注文が受け付けられると、注文物品A1と混載可能物品A2とを混載させて、第1ユーザの位置D1と第2ユーザの位置D2とへ配送させる制御を配送機600に行う。このため、情報処理装置100は、配送機600による物品の配送効率の低下を抑制できる。
【0204】
<実施例の変形例1>
実施例では、情報処理装置100の設定部130は、配送便F1の終了時刻「10:00」までに、配送機600が配送元の位置Sへ帰還可能なエリアを配送可能エリアAT1として設定すると説明した。しかし、これに限定される訳では無く、本変形例に係る設定部130は、配達予定時刻から予め定められた時間が経過するまでに、配送機600が到着可能なエリアを配送可能エリアとして設定する。
【0205】
このために、本変形例では、配送機600は、配送便に用いられない場合を具体例として挙げて以下の説明を行うが、これに限定される訳では無く、配送機600は、配送便に用いられても良い。
【0206】
本変形例に係る情報処理装置100の設定部130は、
図12のステップS26において、下記の第1注文順時刻条件が成立するような配送可能エリアAT1を設定可能か否か、を判別する。変形例に係る第1注文順時刻条件とは、注文物品A1の配達予定時刻「08:40」を維持して、注文物品A1と、混載可能物品A1からA9のいずれかと、が注文順配達される場合であり、かつ、混載可能物品A1からA9のいずれかの配送先の位置が配送可能エリアAT1に含まれる不図示の位置X1である場合に、最遅注文物品の配達予定時刻から予め定められた時間が経過するまでに、配送機600が到着可能であるという条件である。
【0207】
本変形例では、説明を簡単にするため、実施例と同様に、最遅注文物品が物品A1であり、最遅注文物品A1の配達予定時刻が時刻「08:40」である場合を具体例として挙げて以下の説明を行う。また、本変形例では、予め定められた時間が「20分」である場合を具体例として挙げて以下の説明を行う。
【0208】
これらのために、情報処理装置100の取得部110は、予め定められた時間「20分」を表す情報と、受渡時間「10分」を表す情報と、を情報記憶部190から取得する。次に、設定部130は、予め定められた時間「20分」から、最遅注文物品A1の受渡時間「10分」を減算することで得られ得る時間「10分」に、配送機600の予め設定された移動速度「60km/h」を乗算することで得られる距離「10km」を半径とし、最遅注文物品A1の配送先の位置D1を中心点とする不図示の円を表す方程式を算出する。次に、設定部130は、当該円を境界線とし、当該境界線と、当該境界線よりも中心点側の領域と、を含む領域を配送可能エリアとして設定する。
【0209】
本変形例では、情報処理装置100の設定部130は、最遅注文物品A1の配達予定時刻「08:40」から予め定められた時間が経過するまでに、配送機600が到着可能なエリアを配送可能エリアとして設定すると説明したが、これに限定される訳では無い。設定部130は、最も早く注文された最早注文物品の配達予定時刻から予め定められた時間が経過するまでに、最も遅く注文された最遅注文物品の配送先から配送機600が到着可能なエリアを配送可能エリアとして設定しても良い。
【0210】
<実施例の変形例2>
実施例では、物品が注文順配達される場合について説明したが、これに限定される訳では無い。本変形例では、物品が非注文順配達される場合を具体例として挙げて以下の説明を行う。物品が非注文順配達されるとは、より後に受け付けられた注文の対象とされる物品の方が、より先に受け付けられた注文の対象とされる物品よりも、先に配達されることを意味する。
【0211】
本変形例では、実施例と同様に、1番目に第1ユーザの注文が受け付けられ、2番目に第2ユーザの注文が受け付けられる場合を具体例として挙げて以下の説明を行う。また、本変形例では、実施例と異なり、配送機600が配送便に用いられない場合を例に挙げて以下の説明を行うが、配送機600は、配送便に用いられても良い。
【0212】
これらため、第1ユーザの端末装置901は、第1ユーザの操作に従って、第1ユーザによって注文された物品の物品IDと、第1ユーザによって指定された配達時刻と、を含む注文受付要求を情報処理装置100へ送信する。本変形例では、実施例と同様に、第1ユーザによって物品A1が注文され、かつ、配達時刻「08:40」が指定される場合を具体例として挙げて以下の説明を行う。
【0213】
本変形例に係る情報処理装置100は、
図6のステップS10において、第1ユーザが携帯する端末装置901から受信した注文受付要求に基づいて、第1ユーザの注文を受け付ける。本変形例では、実施例と同様に、時刻「07:10」に注文が受け付けられた場合を具体例として挙げて以下の説明を行う。
【0214】
その後、情報処理装置100は、
図6のステップS13において、
図22に示すような配送予定を生成する。このために、情報処理装置100の取得部110は、注文受付要求から、第1ユーザによって指定された配達時刻「08:40」を表す情報を取得し、制御部150は、取得された情報で表される配達時刻「08:40」を、第1ユーザの注文物品A1の配達予定時刻に決定する。次に、制御部150は、配達予定時刻「08:40」よりも注文物品A1の受渡に要する受渡時間「10分」だけ遅い時刻「08:50」を、注文物品A1の配送先の位置D1の出発予定時刻に決定する。その後、制御部150は、位置D1の出発予定時刻「08:50」よりも、位置D1から注文物品A1の配送元の位置Sに到る移動経路PD1Sの移動時間「10分」だけ遅い時刻「09:00」を配送元への到着予定時刻に決定する。
【0215】
また、情報処理装置100の制御部150は、注文物品A1の配送先の位置D1への到着予定時刻を、注文物品A1の配達予定時刻「08:40」に決定する。次に、制御部150は、位置D1への到着予定時刻「08:40」よりも、注文物品A1の配送元の位置Sから位置D1に到る移動経路PSD1の移動時間「10分」だけ早い時刻「08:30」を、位置Sからの出発予定時刻に決定する。その後、制御部150は、配送元の位置Sからの出発予定時刻「08:30」よりも、注文物品A1の準備に要する準備時間「10分」だけ早い時刻「08:20」を、注文物品A1の準備開始時刻に決定する。
【0216】
次に、情報処理装置100の取得部110は、OSからシステム時刻を取得する。本変形例では、システム時刻「07:10」が取得された場合を具体例として挙げて以下の説明を行う。このため、制御部150は、システム時刻「07:10」から、注文物品A1の準備開始時刻「08:20」までの時間「1時間10分」を空き時間と判別する。
【0217】
その後、情報処理装置100は、「07:10」から「08:20」までの空き時間「1時間10分」を活用するため、
図12に示した通知制御処理を実行する。本変形例では、通知制御処理の実行が開始されると、ステップS21及びS22の処理が実行されずに、ステップS23の処理が実行される。本変形例では、配送機600は、配送便の運行に用いられないため、配送便IDを取得するステップS21の処理、及び、配送便の開始時刻から開始する空き時間において準備が可能か否かを判別するステップS22の処理を実行できないためである。
【0218】
図12のステップS23において、情報処理装置100は、実施例と同様に、注文物品A1の混載可能物品A1からA9を特定し(ステップS23)、混載可能物品A1からA9の割引配送料金を設定する(ステップS24)。その後、設定部130は、システム時刻「07:10」から注文物品A1の配達予定時刻「08:40」までの時間帯を、混載可能物品A1からA9の配達時間帯として設定する。その後、情報処理装置100は、設定された配達時間帯を表す情報と、混載可能物品A1からA9の一覧を表す情報と、割引配送料金を表す情報と、を含み、設定された配達時間帯に、混載可能物品A1からA9のいずれかを、割引配送料金で配送可能であることを知らせる配送可能通知を生成する(ステップS25)。
【0219】
次に、情報処理装置100は、混載可能物品A1からA9の配送可能エリアを設定可能か否か、を判別する(ステップS26)。このために、取得部110は、
図9の受付注文テーブルから、配送便ID「F1」が保存された1又は複数のレコードの内で、最も早い注文受付時刻「07:10」を表す情報が保存されているレコードを取得する。次に、取得部110は、取得されたレコードに保存されている物品ID「A1」と、当該物品IDで識別される最早注文物品A1の配送先の位置D1を表す位置情報と、位置D1への配達予定時刻「08:40」を表す情報と、を取得する。これらの情報が取得されるのは、本変形例では、非注文順配達が行われるからである。
【0220】
その後、情報処理装置100の設定部130は、下記の条件(以下、非注文順時刻条件という)が成立するような配送可能エリアを設定可能か否か、を判別する。非注文順時刻条件とは、最早注文物品A1の配達予定時刻「08:40」を維持して、注文物品A1と、混載可能物品A1からA9のいずれかと、が非注文順配達される場合であり、かつ、混載可能物品A1からA9のいずれかの配送先の位置が配送可能エリアに含まれる不図示の位置Xである場合に、最早注文物品A1の配達予定時刻「08:40」に、混載可能物品A1からA9の配送先の位置Xから最早注文物品A1の配送先の位置D1へ到着可能であるという条件である。最早注文物品A1の配達予定時刻「08:40」を維持して、最早注文物品A1と、混載可能物品A1からA9のいずれかと、を非注文順に配達するとは、混載可能物品A1からA9のいずれかを配達してから、最早注文物品A1を配達予定時刻「08:40」に位置D1に配達することを意味する。
【0221】
このために、情報処理装置100の取得部110は、予め定められた注文時間を表す情報を情報記憶部190から取得する。本変形例では、注文時間は、混載可能物品A1からA9の配送可能通知が、第1ユーザから第6ユーザが携帯する端末装置901から906の少なくとも1つに送信されてから、混載可能物品A1からA9のいずれかの注文が受け付けられるまでに要した時間として、過去に計測された時間の平均値よりも長い時間「10分」に予め設定されている。しかし、注文時間の長さは、「10分」に限定される訳では無く、当業者は、実験により好適な注文時間の長さを定めることができる。
【0222】
このため、情報処理装置100の設定部130は、システム時刻「07:10」よりも注文時間「10分」だけ後の時刻「07:20」を、混載可能物品A1からA9のいずれかの注文が受け付けられる時刻(以下、予測注文受付時刻という)として算出する。次に、設定部130は、予測注文受付時刻「07:20」から最早注文物品A1の配達予定時刻「08:40」までの猶予時間「1時間20分」から、最遅注文物品A1の準備時間「10分」と、混載可能物品A1からA9のいずれかの準備時間「10分」及び受渡時間「10分」と、を差し引いた時間「50分」を、最長総移動時間として算出する。本変形例では、最長総移動時間とは、配送元の位置Sから混載可能物品A1からA9のいずれかの配送先の位置Xまで配送機600が移動するのに要する移動時間と、位置Xから最早注文物品A1の配送先の位置D1まで配送機600が移動するのに要する移動時間と、の和の最大値である。
【0223】
その後、情報処理装置100の設定部130は、値「0」以上の最長総移動時間が算出されたため、配送可能エリアを設定可能であると判別する(ステップS26;Yes)。次に、設定部130は、算出された最長総移動時間「50分」に、配送機600の移動速度「60km/h」を乗算することで、最長総移動距離「50km」を算出する。本変形例において、最長総移動距離とは、配送元の位置Sから混載可能物品A1からA9のいずれかの配送先の位置Xまで配送機600が移動する移動距離と、位置Xから最早注文物品A1の配送先の位置D1まで配送機600が移動する移動距離と、の和の最大値である。
【0224】
次に、情報処理装置100の設定部130は、配送元の位置Sと、最早注文物品A1の配送先の位置D1と、を焦点とし、これらの焦点からの距離の和が最長総移動距離「50km」となる点の集合である楕円を表す方程式を算出する。次に、設定部130は、算出された楕円を境界線とし、当該境界線と、当該境界線よりも焦点側の領域と、を含む領域を、混載可能物品A1からA9の配送可能エリアに設定する(ステップS27)。
【0225】
その後、情報処理装置100は、第1ユーザから第6ユーザの端末装置901から906内で、設定された配送可能エリアの境界線上又は内部に位置するユーザを特定し(ステップS28)、特定されたユーザの端末装置に、混載可能物品A1からA9の配送可能通知を送信する(ステップS29からS30)。本変形例では、実施例と同様に、第1ユーザから第5ユーザが携帯する端末装置901から905に、情報処理装置100が配送可能通知を送信した場合を具体例として挙げて以下の説明を行う。
【0226】
また、本変形例では、実施例と同様に、情報処理装置100が、第2ユーザの端末装置902から、混載可能物品A2の注文を受け付けるように求める注文受付要求を受信した場合を具体例として挙げて以下の説明を行う。このため、情報処理装置100は、
図13のステップS44で、第2ユーザの端末装置902から送信された注文受付要求に基づいて、混載可能物品A2の注文を受け付ける。混載可能物品A2は、第2ユーザによって注文された物品であるため、実施例と同様に、以下、注文物品A2とも称する。
【0227】
その後、ステップS47において、情報処理装置100は、
図22に示した配送予定を、
図23に示すような配送予定に変更する。このために、制御部150は、注文物品A1の配達予定時刻である配送先の位置D1への到着予定時刻「08:40」と、位置D1の出発予定時刻「08:50」と、配送元の位置Sへの到着予定時刻「09:00」と、を変更せずに維持する。
【0228】
また、情報処理装置100は、注文物品A2の配送先の位置D2から位置D1に到る移動経路PD2D1を決定し、決定された移動経路PD2D1の移動時間「10分」を算出する。次に、情報処理装置100は、位置D1への到着予定時刻「08:40」よりも、注文物品A2の配送先の位置D2から位置D1に到る移動経路PD2D1の移動時間「10分」だけ早い時刻を、位置D2の出発予定時刻「08:30」に決定する。次に、情報処理装置100は、位置D2の出発予定時刻「08:30」よりも、注文物品A2の受渡時間「10分」だけ早い時刻「08:20」を、位置D2の到着予定時刻に決定する。すなわち、情報処理装置100は、注文物品A2の位置D2への配達予定時刻を「08:20」に決定する。
【0229】
次に、情報処理装置100は、配送元の位置Sから、注文物品A2の配送先の位置D2に到る移動経路PSD2を決定し、決定された移動経路PSD2の移動時間「20分」を算出する。その後、情報処理装置100は、位置D2の到着予定時刻「08:20」よりも、移動経路PSD2の移動時間「20分」だけ早い時刻「08:00」を、配送元の位置Sの出発予定時刻に決定する。
【0230】
その後、情報処理装置100は、配送元の位置Sの出発予定時刻「08:00」を、注文物品A2の準備終了時刻に決定し、注文物品A2の準備終了時刻「08:00」よりも準備時間「10分」だけ早い時刻「07:50」を、注文物品A2の準備開始時刻に決定する。次に、情報処理装置100は、
図22に示した注文物品A1の準備終了時刻「08:30」を、
図23に示した注文物品A2の準備開始時刻「07:50」に決定し、注文物品A1の準備開始時刻「08:20」を、注文物品A2の準備開始時刻「07:50」よりも準備時間「10分」だけ早い時刻「07:40」に変更する。
【0231】
次に、情報処理装置100は、OSからシステム時刻を取得する。本変形例では、システム時刻「07:20」が取得される場合を具体例として挙げて以下の説明を行う。このため、情報処理装置100は、システム時刻「07:20」から注文物品A1の準備開始時刻「07:40」までの時間「20分」を空き時間と特定する。このようにして、配送予定の変更前と比べて空き時間が「50分」短縮される。
【0232】
<実施例の変形例3>
実施例では、情報処理装置100の設定部130は、注文物品A1の配達予定時刻「08:40」に基づいて、混載可能物品A1からA9の配送可能エリアAT1を設定すると説明したが、これに限定される訳では無い。本変形例に係る設定部130は、配送機600が備えるバッテリ680に蓄積されたエネルギー量である蓄積量に基づいて、
図24に示すような第1配送可能エリアAE1を設定する。
【0233】
本変形例に係る配送機600は、バッテリ680の蓄電残量を計測するインピーダンス・トラック方式の不図示の電池残量計IC(Integrated Circuit)を備えている。電池残量計ICは、不図示のケーブルを介して、配送機600が備える情報処理装置690の入出力ポート698に接続されており、入出力ポート698は、電池残量計ICから出力された測定結果を表す信号を、CPU691へ入力する。
【0234】
配送機600のデータ通信回路694aが、蓄電量を表す情報の送信を求めるリクエストを情報処理装置100から受信すると、配送機600のCPU691は、電池残量計ICから出力された信号で表される蓄電残量に基づいて、バッテリ680に蓄積されたエネルギー量である蓄積量を算出する。このために、CPU691は、バッテリ680の出力電圧を表す情報をフラッシュメモリ693bから取得し、取得された情報で表される出力電圧を、アンペア時を単位とする蓄電残量に乗算することで、ワット時を単位とするエネルギーの蓄積量を算出する。次に、配送機600のCPU691は、算出された蓄積量を表す情報を、情報処理装置100を宛先としてデータ通信回路694aへ出力する。その後、配送機600のデータ通信回路694aは、蓄積量を表す情報を情報処理装置100へ送信する。
【0235】
本変形例では、実施例の変形例2と同様に、第1ユーザの注文が1番目に受け付けられる場合を具体例として挙げて以下の説明を行う。また、本変形例では、実施例の変形例2と同様に、配送機600が配送便に用いられない場合を例に挙げて以下の説明を行うが、配送機600は、配送便に用いられても良い。
【0236】
これらため、第1ユーザの端末装置901は、実施例の変形例2と同様に、第1ユーザの操作に従って、第1ユーザによって注文された物品の物品IDと、第1ユーザによって指定された配達時刻と、を含む注文受付要求を情報処理装置100へ送信する。本変形例では、実施例と同様に、第1ユーザによって物品A1が注文され、かつ、配達時刻「08:40」が指定される場合を具体例として挙げて以下の説明を行う。
【0237】
このため、本変形例に係る情報処理装置100は、実施例の変形例2と同様に、
図6のステップS10において、端末装置901から受信された注文受付要求に基づいて、第1ユーザの注文を受け付ける。その後、情報処理装置100は、第1ユーザによって指定された配達時刻「08:40」を、第1ユーザの注文物品A1の配達予定時刻に決定する。次に、情報処理装置100は、ステップS14において、
図25に示すような通知制御処理の実行を開始する。
【0238】
通知制御処理の実行を開始すると、情報処理装置100は、
図12のステップS24と同様の処理を実行することで、割引配送料を設定する(ステップS91)。次に、情報処理装置100の制御部150は、バッテリ680の蓄積量を表す情報の送信を求めるリクエストを、配送機600を宛先としてデータ通信回路104aへ出力する。情報処理装置100のデータ通信回路104aが、リクエストを配送機600に送信した後に、蓄積量を表す情報を配送機600から受信すると、情報処理装置100の取得部110は、受信された情報をデータ通信回路104aから取得する(ステップS92)。
【0239】
次に、情報処理装置100の設定部130は、
図24に示すような第1配送可能エリアAE1と、第2配送可能エリアAE2と、を設定可能か否か、を判別する。第1配送可能エリアAE1は、下記の条件(以下、第1注文順蓄積量条件という)が成立するような領域である。第1注文順蓄積量条件とは、注文物品A1と、予め定められた重量(以下、第1重量という)の混載可能物品と、を、配送機600が注文順配達する場合であり、かつ、混載可能物品の配送先の位置Xが第1配送可能エリアAE1に含まれる場合に、配送機600で消費されるエネルギー量の合計量(以下、エネルギーの消費量という)が、ステップS92で取得された情報で表されるバッテリ680の蓄積量以下であるという条件である。すなわち、第1配送可能エリアAE1は、配送機600がバッテリ680を充電又は交換しなくとも、注文物品A1と第1重量の混載可能物品とを配送機600が注文順に配達可能なエリアに設定される。
【0240】
また、第2配送可能エリアAE2は、注文物品A1と、第1重量よりも軽い予め定められた重量(以下、第2重量という)の混載可能物品と、を、配送機600が注文順配達する場合であり、かつ、混載可能物品の配送先の位置Xが第2配送可能エリアAE2に含まれる場合に、エネルギーの消費量がバッテリ680の蓄積量以下となるように設定されるエリアである。
【0241】
本変形例では、注文順配達が行われるため、注文物品A1よりも後に注文される混載可能物品は、注文物品A1の配送先の位置D1を経由して配送される。このため、第1配送可能エリアAE1と第2配送可能エリアAE2とは、位置D1を含むエリアに設定される。また、第1重量は、第2重量よりも重いため、混載可能物品の重量が第1重量である場合におけるエネルギーの消費量は、混載可能物品の重量が第2重量である場合におけるエネルギーの消費量よりも多い。これらのため、位置D1を通過する直線上において、第1配送可能エリアAE1の境界線は、第2配送可能エリアAE2の境界線よりも位置D1に近い位置に設定される。すなわち、第1配送可能エリアAE1は、第2配送可能エリアAE2に完全に包含されるエリアに設定されるので、第2配送可能エリアAE2が設定不能である場合には、第1配送可能エリアAE1も設定不能である。
【0242】
このため、情報処理装置100の設定部130は、第1配送可能エリアAE1を設定可能であるか否かを判別する前に、第2配送可能エリアAE2を設定可能であるか否かを判別する(ステップS93)。このために、設定部130は、配送元の位置Sから注文物品A1の配送先の位置D1まで、注文物品A1と第2重量の混載可能物品とを混載して配送するために配送機600で消費されるエネルギー量SD1を算出する。本変形例では、第1重量は、情報処理装置100によって販売される物品A1からA10の平均重量「5.5kg」に予め設定されており、第2重量は、物品A1からA10の重量の最小値「1kg」に予め設定されている場合を具体例として挙げて以下の説明を行う。
【0243】
このために、情報処理装置100の取得部110は、配送機600のエネルギー消費率を表す情報を情報記憶部190から取得する。配送機600のエネルギー消費率は、配送機600の自重と、配送機600が格納する物品の重量と、を含む総重量が単位重量である場合に、当該物品を格納する配送機600が単位距離だけ、予め設定された移動速度「60km/h」で移動するために配送機600で消費されるエネルギー量で表される。
【0244】
次に、情報処理装置100の取得部110は、配送機600の重量を表す情報を情報記憶部190から取得する。その後、設定部130は、取得された情報で表される配送機600の重量と、注文物品A1の重量「1kg」と、第2重量「1kg」と、の和を算出することで、注文物品A1と第2重量の混載可能物品との混載時における配送機600の総重量を算出する。また、設定部130は、配送元の位置Sから、注文物品A1の配送先の位置D1までの移動距離「10km」を算出する。次に、設定部130は、算出された混載時の総重量と、位置Sから位置D1までの移動距離「10km」と、取得された情報で表されるエネルギー消費率と、の総乗を算出する。これにより、設定部130は、注文物品A1と第2重量の混載可能物品とを配送機600が混載して、配送元の位置Sから注文物品A1の配送先の位置D1まで移動するために配送機600で消費されるエネルギー量SD1を算出する。
【0245】
次に、情報処理装置100の設定部130は、配送機600が物品を配送しない場合に、バッテリ680に蓄積されたエネルギーを用いて、配送元の位置Sから往復が可能なエリア(以下、非配送時往復可能エリアという)を設定する。このようなエリアが設定されるのは、第2配送可能エリアAE2に含まれる位置は、非配送時往復可能エリアにも含まれるためである。このために、設定部130は、バッテリ680の蓄積量を、配送機600の重量とエネルギー消費率とで除算することで得られる距離を直径とし、かつ、配送元の位置Sを中心とする不図示の円の方程式を算出する。次に、設定部130は、当該円を境界線とし、当該境界線と、当該境界線よりも中心側の領域と、を含む領域を、非配送時往復可能エリアに設定する。
【0246】
その後、情報処理装置100の設定部130は、非配送時往復可能エリアから、予め定められた規則、又は、ソフトウェア乱数に基づいて、予め定められた数の位置を選択する。次に、設定部130は、選択された位置の内で、未注目の位置の1つに注目する注目処理を実行する。
【0247】
その後、情報処理装置100の設定部130は、不図示の注目された位置(以下、注目位置という)Xが混載可能物品の配送先の位置である場合に、位置D1へ注文物品A1を配達した後、位置D1から注目位置Xへ、第2重量「1kg」の混載可能物品を単載して移動するために配送機600で消費されるエネルギー量D1Xを算出する。このために、設定部130は、第2重量「1kg」と、配送機600の重量と、の和を算出することで、混載可能物品の単載時における配送機600の総重量を算出する。また、設定部130は、位置D1から注目位置Xに到る移動経路PD1Xを決定し、決定された移動経路PD1Xの距離を算出する。次に、設定部130は、算出された移動経路PD1Xの距離と、単載時の総重量と、エネルギー消費率と、の総乗を算出することで、混載可能物品を配送機600が単載して、注文物品A1の配送先の位置D1から注目位置Xまで配送するために配送機600で消費されるエネルギー量D1Xを算出する。
【0248】
次に、情報処理装置100の設定部130は、混載可能物品の配達が終わった後、注目位置Xから配送元の位置Sへ、物品を格納せずに移動するために配送機600で消費されるエネルギー量XSを算出する。このために、設定部130は、注目位置Xから配送元Sに到る移動経路PXSを決定し、決定された移動経路PXSの距離を算出し、算出された移動経路PXSの距離と、配送機600の重量と、エネルギー消費率と、に基づいてエネルギー量XSを算出する。その後、設定部130は、算出されたエネルギー量SD1、D1X、及び、XSの合計を、エネルギーの消費量として算出する。
【0249】
次に、情報処理装置100の設定部130は、予め定められた数の位置の全てについて、混載可能物品の重量が第2重量「1kg」である場合におけるエネルギーの消費量を算出するまで、未注目の位置の1つに注目する注目処理から上記処理を繰り返す。その後、予め定められた数の位置の全てについてエネルギーの消費量が算出されると、特定部140は、予め定められた数の位置の内で、算出されたエネルギーの消費量がバッテリ680の蓄積量以下である位置を1又は複数特定することを試行する。
【0250】
このとき、エネルギーの消費量がバッテリ680の蓄積量以下である位置が特定されないと、情報処理装置100の設定部130は、第2配送可能エリアAE2を設定可能ではないと判別する(ステップS93;No)。次に、設定部130は、第2配送可能エリアAE2を設定不能であるため、第1配送可能エリアAE1も設定不能であると判別した後に、通知制御処理の実行を終了する。
【0251】
これに対して、情報処理装置100の設定部130は、エネルギーの消費量がバッテリ680の蓄積量以下である1又は複数の位置が特定されると、第2配送可能エリアAE2を設定可能であると判別する(ステップS93;Yes)。次に、設定部130は、特定された1又は複数の位置を包含するエリアを、第2配送可能エリアAE2として設定する(ステップS94)。本変形例では、設定部130は、特定された1又は複数の位置を包含する最小の1つのエリアを第2配送可能エリアAE2として設定するが、これに限定される訳では無い。設定部130は、特定された1又は複数の位置を包含する最小のエリアよりも狭いエリアを第2配送可能エリアAE2として設定しても良い。最小のエリアよりも狭いエリアは、最小のエリアに完全に包含され、かつ、最小のエリアの面積よりも予め定められた割合だけ小さい面積を有するエリアであっても良い。
【0252】
その後、同様に、情報処理装置100の特定部140は、非配送時往復可能エリアから選択された複数の位置の内で、混載可能物品の重量が第1重量「5.5kg」である場合に、エネルギーの消費量がバッテリ680の蓄積量以下である1又は複数の位置を特定することを試行する。このとき、1又は複数の位置が特定されると、設定部130は、第1配送可能エリアAE1を設定可能であると判別し(ステップS95;Yes)、特定された1又は複数の位置を包含するエリアを、第1配送可能エリアAE1として設定する(ステップS96)。本変形例では、設定部130は、特定された1又は複数の位置を包含する最小の1つのエリアを第1配送可能エリアAE1として設定するが、これに限定される訳では無く、最小のエリアよりも狭いエリアを第1配送可能エリアAE1として設定しても良い。次に、特定部140は、
図12のステップS28と同様の処理を実行することで、第1配送可能エリアAE1に位置するユーザを特定する(ステップS97)。
【0253】
本変形例では、
図24に示すように、第2ユーザの位置する位置D2と、第3ユーザの位置する位置D3は、注文物品A1の配送先の位置D1を通る同一直線上に位置し、かつ、第3ユーザの位置D3は、第2ユーザの位置D2よりも、注文物品A1の配送先の位置D1から遠い場合を具体例として挙げて以下の説明を行う。また、本変形例では、位置D1及びD2は、第1配送可能エリアAE1及び第2配送可能エリアAE2の境界線上又は内部に位置し、位置D3は、第1配送可能エリアAE1の外部に位置するが、第2配送可能エリアAE2の境界線上又は内部に位置し、位置D4からD6は、第1配送可能エリアAE1及び第2配送可能エリアAE2の外部に位置する場合を具体例として挙げて以下の説明を行う。
【0254】
このため、情報処理装置100の特定部140は、位置D1に居る第1ユーザ及び位置D2に居る第2ユーザが、第1配送可能エリアAE1に位置するユーザであることを特定する。これに対して、特定部140は、位置D3からD6に居る第3ユーザから第6ユーザが、第1配送可能エリアAE1に位置しないユーザであることを特定する。
【0255】
ステップS95において、混載可能物品の重量が第1重量「5.5kg」である場合に、エネルギーの消費量がバッテリ680の蓄積量以下である1又は複数の位置が特定されないと、情報処理装置100の設定部130は、第1配送可能エリアAE1を設定不能であると判別する(ステップS95;No)。
【0256】
ステップS97の処理が実行された後、又は、ステップS95で、第1配送可能エリアAE1が設定不能であると判別された後、情報処理装置100の特定部140は、
図12のステップS28と同様の処理を実行する。これにより、特定部140は、位置D1からD3に居る第1ユーザから第3ユーザが、第2配送可能エリアAE2に位置するユーザであることを特定する(ステップS98)。これに対して、特定部140は、位置D4からD6に居る第4ユーザから第6ユーザが、第2配送可能エリアAE2に位置しないユーザであることを特定する。
【0257】
その後、情報処理装置100の制御部150は、ステップS98で特定された第1ユーザから第3ユーザの誰にも注目していないため、第1ユーザから第3ユーザの全てに注目した訳ではないと判別する(ステップS99;No)。次に、制御部150は、第1ユーザから第3ユーザの内で、未注目のユーザに注目する(ステップS100)。本変形例では、先ず、第2ユーザが注目される場合を具体例として挙げて以下の説明を行う。
【0258】
このため、情報処理装置100の特定部140は、注目ユーザである第2ユーザの位置D2に応じて、注文物品A1の混載可能物品を特定する(ステップS101)。このために、特定部140は、実施例と同様に、配送機600が配送可能な最大重量「10kg」から、注文物品A1の重量「1kg」を減算することで余裕重量「9kg」を算出し、余裕重量「9kg」以下の重量の物品であれば、配送機600は、注文物品A1と混載して移動可能であることを特定する。次に、特定部140は、第2ユーザが第1配送可能エリアAE1に位置しているため、バッテリ680の充電又は交換をしなくとも、第1重量「5.5kg」以下の重量の物品であれば、配送機600は、注文物品A1と混載して、注文順に配達可能であることを特定する。
【0259】
これらのため、情報処理装置100の特定部140は、第1重量「5.5kg」と、余裕重量「9kg」と、を比較し、第1重量「5.5kg」の方が余裕重量「9kg」よりも軽いと判別する。次に、取得部110は、
図7の物品テーブルから、第1重量「5.5kg」以下の重量を表す情報と対応付けられた物品ID「A1」から「A5」を取得する。その後、特定部140は、取得された物品ID「A1」から「A5」で識別される物品A1からA5を、注文物品A1の混載可能物品として特定する。尚、特定部140は、余裕重量の方が第1重量よりも軽いと判別すると、実施例と同様に、余裕重量以下の重量の物品を、注文物品A1の混載可能物品として特定する。
【0260】
その後、情報処理装置100は、第2ユーザの位置D2に基づいて、混載可能物品A1からA5の配達時間帯を決定する(ステップS102)。このために、情報処理装置100は、注文物品A1の配送先の位置D1から第2ユーザの位置D2に到る移動経路PD1D2の移動時間「10分」を算出する。次に、情報処理装置100の制御部150は、位置D1からの出発予定時刻よりも移動時間「10分」だけ遅い時刻を、混載可能物品A1からA5の配達時間帯の開始時刻に決定し、決定された開始時刻から予め定められた時間だけ後の時刻を終了時刻に決定する。
【0261】
その後、情報処理装置100は、
図12のステップS25と同様の処理を実行することで、決定された配達時間帯を表す情報、混載可能物品A1からA5の一覧を表す情報、及び、割引料金を表す情報を含む配送可能通知を生成する(ステップS103)。生成される当該配送可能通知は、当該配達時間帯に、混載可能物品A1からA5のいずれかを、当該割引料金で、第2ユーザの位置D2へ配送可能であることを知らせる通知である。
【0262】
その後、情報処理装置100は、
図12のステップS31と同様の処理を実行することで、第2ユーザの端末装置902を宛先として、生成された配送可能通知をデータ通信回路104aへ出力する(ステップS104)。その後、情報処理装置100は、ステップS99から上記処理を繰り返す。
【0263】
その後、情報処理装置100の制御部150は、ステップS98で特定された第1ユーザから第3ユーザの内で、第2ユーザに注目したが、第1ユーザ及び第3ユーザに注目していないと判別する。このため、制御部150は、第1ユーザから第3ユーザの全てに注目した訳ではないと判別し(ステップS99;No)、第1ユーザと第3ユーザとの内で、未注目のユーザに注目する(ステップS100)。本変形例では、第3ユーザが注目される場合を具体例として挙げて以下の説明を行う。
【0264】
このため、情報処理装置100の特定部140は、注目ユーザである第3ユーザの位置D3に応じて、注文物品A1の混載可能物品を特定する(ステップS101)。このとき、特定部140は、第3ユーザが第2配送可能エリアAE2に位置しているため、バッテリ680の充電又は交換をしなくとも、第2重量「1kg」以下の物品であれば、配送機600は、注文物品A1と混載して、注文順に配達可能であることを特定する。
【0265】
しかし、情報処理装置100の特定部140は、第3ユーザが第1配送可能エリアAE1に位置していないため、バッテリ680の充電又は交換をしなければ、第1重量「5.5kg」以上の重量の物品を、配送機600は、注文物品A1と混載して、注文順に配達できないことを特定する。さらに、特定部140は、第2重量「1kg」よりも重く、かつ、第1重量「5.5kg」よりも軽いの重量の物品を、配送機600は、バッテリ680の充電又は交換をしなければ、注文物品A1と混載して注文順に配達できない可能性があることを特定する。
【0266】
これらのため、情報処理装置100の特定部140は、第2重量「1kg」と、余裕重量「9kg」と、を比較し、第2重量「1kg」の方が余裕重量「9kg」よりも軽いと判別する。次に、取得部110は、
図7の物品テーブルから、第2重量「1kg」以下の重量を表す情報と対応付けられた物品ID「A1」を取得する。その後、特定部140は、取得された物品ID「A1」で識別される物品A1を、注文物品A1の混載可能物品として特定する。
【0267】
次に、情報処理装置100は、第3ユーザの位置D3に基づいて、混載可能物品A1の配達時間帯を決定する(ステップS102)。その後、情報処理装置100は、決定された配達時間帯を表す情報、混載可能物品A1を表す情報、及び、割引料金を表す情報を含む配送可能通知を生成し(ステップS103)、生成された配送可能通知を、第3ユーザの端末装置903を宛先としてデータ通信回路104aへ出力する(ステップS104)。次に、情報処理装置100は、ステップS99から上記処理を繰り返す。
【0268】
その後、情報処理装置100は、第1ユーザに注目して、ステップS99からS104の処理を実行した後に、ステップS99から上記処理を繰り返す。次に、情報処理装置100の制御部150は、ステップS98で特定された第1ユーザから第3ユーザの全てに注目したと判別すると(ステップS99;Yes)、通知制御処理の実行を終了する。
【0269】
これらの構成によれば、情報処理装置100の取得部110は、配送機600が備えるバッテリ680に蓄積されたエネルギー量である蓄積量を表す情報をさらに取得し、設定部130は、取得された情報で表される蓄積量に基づいて、第1配送可能エリアAE1を設定する。このため、情報処理装置100は、バッテリ680の蓄電量に関する制限により、混載可能物品を混載して配送できなくなる蓋然性が従来よりも低いエリアを第1配送可能エリアAE1に設定できる。
【0270】
また、これらの構成によれば、情報処理装置100の取得部110は、注文された物品A1の重量「1kg」を表す情報をさらに取得し、設定部130は、取得された情報で表される重量「1kg」に基づいて混載可能物品を設定する。これらのため、情報処理装置100は、例えば、配送機600が配送可能な最大重量「10kg」といった重量に関する制限により、混載可能物品を混載して配送できなくなる蓋然性が従来よりも低いエリアを第1配送可能エリアAE1に設定できる。
【0271】
さらに、これらの構成によれば、情報処理装置100の特定部140は、ユーザの位置が位置D2である場合に、第1重量「5.5kg」以下の重量の物品A1からA5を混載可能物品として特定し、ユーザの位置が、注文された物品A1の配送先の位置D1から、位置D2よりも遠い位置D3である場合に、第1重量「5.5kg」よりも軽い第2重量「1kg」以下の重量の物品A1を混載可能物品として特定する。これらのため、情報処理装置100は、重量に関する制限により、混載して配送できなくなる蓋然性が従来よりも低い混載可能物品を、ユーザの位置に応じて特定できる。
【0272】
また、これらの構成によれば、情報処理装置100の取得部110は、第2ユーザの位置D2を表す位置情報をさらに取得し、特定部140は、取得された位置情報で表される第2ユーザの位置D2にさらに基づいて混載可能物品を特定する。このため、情報処理装置100は、位置に関する制限により、混載可能物品を混載して配送できなくなる蓋然性が従来よりも低いエリアを第1配送可能エリアAE1に設定できる。
【0273】
さらに、これらの構成によれば、情報処理装置100の設定部130は、注文された物品である注文物品A1を配達してから、注文物品A1と配送機600が混載可能な物品である混載可能物品を配達する、注文順配達を配送機600が行う場合であり、かつ、混載可能物品の配送先の位置Xが第1配送可能エリアAE1に含まれる場合に、エネルギーの消費量が、取得された情報で表される蓄積量以下となるように第1配送可能エリアAE1を設定する。エネルギーの消費量は、注文物品A1と混載可能物品との配送元の位置Sから、注文物品A1の配送先の位置D1へ、注文物品A1と混載可能物品とを配送するために配送機600で消費されるエネルギー量SD1と、注文物品A1の配送先の位置D1から混載可能物品の配送先の位置Xへ混載可能物品を配送するために配送機600で消費されるエネルギー量D1Xと、混載可能物品の配送先の位置Xから配送元の位置Sへ移動するために配送機600で消費されるエネルギー量XSと、の合計量である。このため、情報処理装置100は、配送機600がバッテリ680を充電又は交換しなくとも、注文物品A1と混載可能物品とを配送機600が注文順に配達可能なエリアを第1配送可能エリアAE1に設定できる。
【0274】
<実施例の変形例4>
実施例の変形例3では、第1ユーザによって重量「1kg」の物品A1が注文されたため、情報処理装置100の設定部130は、注文された物品A1の重量「1kg」に基づいて、
図24に示した第1配送可能エリアAE1を設定すると説明したが、これに限定される訳では無い。本変形例では、第1ユーザによって重量「2kg」の物品A2が注文されるため、設定部130は、注文された物品A2の重量「2kg」に基づいて、
図24に示すような第1配送可能エリアAE1’を設定する。
【0275】
本変形例で注文される物品A2の重量「2kg」は、実施例の変形例3で注文される物品A1の重量「1kg」よりも重いため、本変形例におけるエネルギーの消費量は、実施例の変形例3におけるエネルギーの消費量よりも多い。このため、第1ユーザの位置D1を通過する直線上において、本変形例において設定される第1配送可能エリアAE1’の境界線は、実施例の変形例3において設定された第1配送可能エリアAE1の境界線よりも位置D1に近い位置に設定される。すなわち、本変形例に係る第1配送可能エリアAE1’は、実施例の変形例3に係る第1配送可能エリアAE1に完全に包含されるので、本変形例に係る第1配送可能エリアAE1’の面積SE’は、実施例の変形例3に係る第1配送可能エリアAE1の面積SEよりも狭い。
【0276】
<実施例の変形例5>
実施例の変形例3では、情報処理装置100の設定部130は、注文物品A1と、第1重量の混載可能物品と、を、配送機600が注文順配達する場合における配送機600のエネルギーの消費量がバッテリ680の蓄積量以下となる第1配送可能エリアAE1を設定すると説明した。また、実施例の変形例3では、設定部130は、注文物品A1と、第1重量よりも軽い第2重量の混載可能物品と、が注文順配達される場合におけるエネルギーの消費量がバッテリ680の蓄積量以下となる第2配送可能エリアAE2をさらに設定すると説明したが、これに限定される訳では無い。
【0277】
情報処理装置100の設定部130は、第1配送可能エリアAE1を設定するが、第2配送可能エリアAE2を設定しなくても良い。また、これに限定される訳では無く、設定部130は、第1配送可能エリアAE1を設定しないが、第2配送可能エリアAE2を設定しても良い。
【0278】
さらに、これらに限定される訳ではなく、設定部130は、第1配送可能エリアから第K配送可能エリアというK個の配送可能エリアを設定しても良い(但し、Kは、3以上の整数)。第k配送可能エリアとは、注文物品A1と、第k-1重量よりも軽い第k重量の混載可能物品と、を、配送機600が注文順配達する場合における配送機600のエネルギーの消費量がバッテリ680の蓄積量以下となるエリアである(但し、kは、3以上、かつ、K以下の整数)。
【0279】
<実施例の変形例6>
実施例の変形例3では、情報処理装置100の設定部130は、注文物品A1と、第1重量「5.5kg」の混載可能物品が注文順に配達される場合に、配送機600のエネルギーの消費量がバッテリ680の蓄積量以下となるように第1配送可能エリアAE1を設定すると説明した。しかし、これに限定される訳では無く、本変形例に係る設定部130は、注文物品A1と、第1重量「5.5kg」の混載可能物品と、が非注文順に配達される場合に、エネルギーの消費量がバッテリ680の蓄積量以下となるように、
図26に示すような第1配送可能エリアAEr1を設定する。同様に、本変形例に係る設定部130は、注文物品A1と、第2重量「1kg」の混載可能物品と、が、非注文順に配達される場合に、消費量が蓄積量以下となるように第2配送可能エリアAEr2を設定する。
【0280】
本変形例に係る情報処理装置100の設定部130は、
図25のステップS93において、
図26に示すような第2配送可能エリアAEr2を設定可能か否か、を判別する。第2配送可能エリアAEr2は、下記の条件(以下、第2非注文順蓄積量条件という)が成立するような領域である。
【0281】
第2非注文順蓄積量条件とは、注文物品A1と、第2重量の混載可能物品と、を、配送機600が非注文順配達する場合であり、かつ、混載可能物品の配送先の位置Xが第2配送可能エリアAEr2に含まれる場合に、配送機600のエネルギーの消費量が、バッテリ680の蓄積量以下であるという条件である。すなわち、第2配送可能エリアAEr2は、配送機600がバッテリ680を充電又は交換しなくとも、注文物品A1と第2重量の混載可能物品とを配送機600が非注文順に配達可能なエリアに設定される。
【0282】
第2配送可能エリアAEr2を設定可能か否か、を判別するため、情報処理装置100の設定部130は、第2重量「1kg」の混載可能物品と、注文物品A1と、の配達を順に終えた後に、注文物品A1の配送先の位置D1から配送元の位置Sまで、物品を格納せずに移動するために配送機600で消費されるエネルギー量D1Sを算出する。このために、設定部130は、エネルギー消費率と、配送機600の重量と、注文物品A1の配送先の位置D1から配送元の位置Sまでの移動距離「10km」と、の総乗を算出する。
【0283】
次に、情報処理装置100の設定部130は、実施例の変形例3で説明した非配送時往復可能エリアを設定し、設定された非配送時往復可能エリアから、予め定められた規則、又は、ソフトウェア乱数に基づいて、予め定められた数の位置を選択する。次に、設定部130は、選択された複数の位置の内で、未注目の位置の1つに注目する注目処理を実行する。
【0284】
その後、情報処理装置100の設定部130は、不図示の注目位置Xが混載可能物品の配送先の位置である場合に、配送元の位置Sから注目位置Xへ、注文物品A1と、第2重量「1kg」の混載可能物品と、を混載して移動するために配送機600で消費されるエネルギー量SXを算出する。このために、設定部130は、配送機600の重量と、注文物品A1の重量「10kg」と、第2重量「1kg」と、の和を算出することで、注文物品A1と混載可能物品との混載時における配送機600の総重量を算出する。また、設定部130は、実施例で説明した方法で、配送元の位置Sから注目位置Xに到る移動経路PSXを決定し、決定された移動経路PSXの距離を算出する。次に、設定部130は、算出された移動経路PSXの距離と、混載時の総重量と、エネルギー消費率と、の総乗を算出することで、注文物品A1と混載可能物品とを配送機600が混載して、配送元の位置Sから注目位置Xまで移動するために配送機600で消費されるエネルギー量SXを算出する。
【0285】
次に、情報処理装置100の設定部130は、混載可能物品を注目位置Xへ配達した後に、注目位置Xから、注文物品A1の配送先の位置D1へ、注文物品A1を単載して配送するために配送機600で消費されるエネルギー量XD1を算出する。このために、設定部130は、注文物品A1の重量「1kg」と、配送機600の重量と、の和を算出することで、注文物品A1の単載時における配送機600の総重量を算出する。また、設定部130は、注目位置Xから位置D1に到る移動経路PXD1を決定し、決定された移動経路PXD1の距離を算出する。次に、設定部130は、算出された移動経路PXD1の距離と、単載時の総重量と、エネルギー消費率と、に基づいてエネルギー量XD1を算出する。その後、設定部130は、設定部130は、算出されたエネルギー量SX、XD1、及び、D1Sの合計を、エネルギーの消費量として算出する。
【0286】
次に、情報処理装置100の設定部130は、選択された複数の位置の全てについて、エネルギーの消費量を算出するまで、未注目の位置の1つに注目する注目処理から上記処理を繰り返す。その後、選択された複数の位置の全てについてエネルギーの消費量が算出されると、特定部140は、選択された複数の位置の内で、算出されたエネルギーの消費量がバッテリ680の蓄積量以下である位置を1又は複数特定することを試行する。
【0287】
このとき、情報処理装置100の設定部130は、1又は複数の位置が特定されると、第2配送可能エリアAEr2を設定可能であると判別する(ステップS93;Yes)。次に、設定部130は、特定された1又は複数の位置を包含するエリアを、
図26に示すような第2配送可能エリアAEr2として設定する(ステップS94)。本変形例では、設定部130は、特定された1又は複数の位置を包含する最小の1つのエリアを第2配送可能エリアAEr2として設定するが、これに限定される訳では無い。設定部130は、特定された1又は複数の位置を包含する最小のエリアよりも狭いエリアを第2配送可能エリアAEr2として設定しても良い。
【0288】
次に、
図25のステップS95において、情報処理装置100の設定部130は、下記の条件(以下、第1非注文順蓄積量条件という)が成立するように、第1配送可能エリアAEr1を設定可能か否か、を判別する。
【0289】
第1非注文順蓄積量条件とは、注文物品A1と、第1重量の混載可能物品と、を、配送機600が非注文順配達する場合であり、かつ、混載可能物品の配送先の位置Xが第1配送可能エリアAEr1に含まれる場合に、配送機600のエネルギーの消費量が、バッテリ680の蓄積量以下であるという条件である。
【0290】
情報処理装置100は、第1配送可能エリアAEr1を設定可能か否か、を、第2配送可能エリアAEr2を設定可能か否か、を判別するための方法と同様の方法で判別する。
【0291】
<実施例の変形例7>
注文順配達が行われる場合に、注文物品A1の配達予定時刻「08:40」に基づいて、混載可能物品A1からA9の配送可能エリアAT1を設定する実施例又は実施例の変形例1と、注文順配達が行われる場合に、バッテリ680の蓄積量に基づいて、混載可能物品A1からA5を配送可能な第1配送可能エリアAE1を設定する実施例の変形例3と、は、組み合わせることができる。このため、本変形例に係る情報処理装置100の設定部130は、注文順配達が行われる場合に、注文物品A1の配達予定時刻「08:40」と、バッテリ680の蓄積量と、に基づいて配送可能エリアを設定する。
【0292】
このため、本変形例に係る情報処理装置100の特定部140は、実施例で説明した方法で、物品A1からA9を特定し、実施例の変形例3で説明した方法で、物品A1からA5を特定し、実施例で説明した方法で特定され、かつ、実施例の変形例3で説明した方法で特定された物品A1からA5を混載可能物品として特定する。
【0293】
また、情報処理装置100の設定部130は、注文物品A1の配達予定時刻「08:40」に基づいて設定された配送可能エリアAT1と、バッテリ680の蓄積量に基づく第1配送可能エリアAE1と、が重なる不図示の重複エリアを、混載可能物品A1からA5の配送可能エリアとして設定する。
【0294】
情報処理装置100の設定部130は、注文物品A1の配達予定時刻「08:40」に基づく混載可能物品A1からA9の配送可能エリアAT1と、バッテリ680の蓄積量に基づく混載可能物品A1の第2配送可能エリアAE2と、が重なる不図示の重複エリアを、混載可能物品A1の配送可能エリアとして設定しても良い。
【0295】
<実施例の変形例8>
非注文順配達が行われる場合に、注文物品A1の配達予定時刻「08:40」に基づいて配送可能エリアAT1を設定する実施例の変形例2と、非注文順配達が行われる場合に、バッテリ680の蓄積量に基づいて第1配送可能エリアAEr1及び第2配送可能エリアAEr2を設定する実施例の変形例6と、は、組み合わせることができる。このため、情報処理装置100の設定部130は、非注文順配達が行われる場合に、注文物品A1の配達予定時刻「08:40」と、バッテリ680の蓄積量と、に基づいて配送可能エリアを設定しても良い。
【0296】
<実施例の変形例9>
実施例の変形例7に係る情報処理装置100の設定部130は、注文順配達が行われる場合に、注文物品A1の配達予定時刻「08:40」と、バッテリ680の蓄積量と、に基づいて配送可能エリアを設定すると説明したが、これに限定される訳では無い。本変形例に係る情報処理装置100の設定部130は、注文順配達が行われる場合に、配送機600の移動速度と、注文物品A1の配達予定時刻「08:40」と、バッテリ680の蓄積量と、に基づいて配送可能エリアを設定する。
【0297】
本変形例では、配送機600は、第1速度「60km/h」と、第1速度「60km/h」よりも遅い第2速度「30km/h」と、の2つの移動速度を達成可能であるとして以下の説明を行う。このため、情報処理装置100の取得部110は、第1速度「60km/h」を表す情報と、第2速度「30km/h」を表す情報と、を情報記憶部190から取得する。
【0298】
次に、情報処理装置100の設定部130は、第1速度「60km/h」と、注文物品A1の配達予定時刻「08:40」と、に基づいて、下記の条件(以下、第1時刻条件という)が成立するエリア(以下、第1時刻条件成立エリアという)を設定する。第1時刻条件とは、配送機600が第1速度「60km/h」で移動する場合であり、注文物品A1の配達予定時刻「08:40」を維持して、注文物品A1と混載可能物品とが注文順配達される場合であり、かつ、混載可能物品の配送先の位置が第1時刻条件成立エリアに含まれる位置である場合に、帰還期限「10:00」までに、配送機600が配送元の位置Sへ帰還可能であるという条件である。
【0299】
同様に、情報処理装置100の設定部130は、第2速度「30km/h」と配達予定時刻「08:40」とに基づいて、下記の条件(以下、第2時刻条件という)が成立するエリア(以下、第2時刻条件成立エリアという)を設定する。第2時刻条件とは、配送機600が第2速度「30km/h」で移動する場合であり、注文物品A1の配達予定時刻「08:40」を維持して、注文物品A1と混載可能物品とが注文順配達される場合であり、かつ、混載可能物品の配送先の位置が第2時刻条件成立エリアに含まれる位置である場合に、帰還期限「10:00」までに、配送機600が配送元の位置Sへ帰還可能であるという条件である。
【0300】
ここで、第1速度「60km/h」は、第2速度「30km/h」よりも速いため、第1速度「60km/h」と配達予定時刻「08:40」とに基づいて設定される第1時刻条件成立エリアの面積は、第2速度「30km/h」と配達予定時刻「08:40」とに基づいて設定される第2時刻条件成立エリアの面積よりも広く設定される。
【0301】
次に、情報処理装置100の設定部130は、第1速度「60km/h」と、バッテリ680の蓄積量と、に基づいて、下記の条件(以下、第1蓄積量条件という)が成立するエリア(以下、第1蓄積量条件成立エリアという)を設定する。第1蓄積量条件とは、配送機600が第1速度「60km/h」で移動する場合であり、注文物品A1と、予め定められた重量の混載可能物品と、を配送機600が注文順配達する場合であり、かつ、混載可能物品の配送先の位置が第1蓄積量条件成立エリアに含まれる場合に、配送機600のエネルギーの消費量がバッテリ680の蓄積量以下であるという条件である。本変形例では、予め定められた重量が、情報処理装置100によって販売される物品A1からA10の平均重量「5.5kg」である場合を具体例として挙げて説明するが、これに限定される訳では無い。
【0302】
第1蓄積量条件成立エリアを設定するために、情報処理装置100の取得部110は、第1速度「60km/h」を表す情報と対応付けて情報記憶部190が予め記憶しているエネルギー消費率を表す情報を取得する。第1速度「60km/h」を表す情報と予め対応付けられている情報で表されるエネルギー消費率は、配送機600の総重量が単位重量である場合に、配送機600が単位距離だけ、第1速度「60km/h」で移動するために配送機600で消費されるエネルギー量で表される。
【0303】
次に、情報処理装置100の設定部130は、取得された情報で表されるエネルギー消費率を、実施例の変形例3で説明した方法に用いることで、注文物品A1と、予め定められた重量の混載可能物品と、を、配送機600が注文順配達する場合における配送機600のエネルギーの消費量を算出する。その後、設定部130は、算出されたエネルギーの消費量と、バッテリ680の蓄積量と、に基づいて、第1蓄積量条件成立エリアを設定する。
【0304】
同様に、情報処理装置100の設定部130は、第2速度「30km/h」と、バッテリ680の蓄積量と、に基づいて、下記の条件(以下、第2蓄積量条件という)が成立するエリア(以下、第2蓄積量条件成立エリアという)を設定する。第2蓄積量条件とは、配送機600が第2速度「30km/h」で移動する場合であり、注文物品A1と、予め定められた重量の混載可能物品と、を配送機600が注文順配達する場合であり、かつ、混載可能物品の配送先の位置が第2蓄積量条件成立エリアに含まれる場合に、配送機600のエネルギーの消費量がバッテリ680の蓄積量以下であるという条件である。
【0305】
このため、情報処理装置100の取得部110は、第2速度「30km/h」を表す情報と対応付けて情報記憶部190が予め記憶しているエネルギー消費率を表す情報を取得する。第2速度「30km/h」を表す情報と予め対応付けられている情報で表されるエネルギー消費率は、配送機600の総重量が単位重量である場合に、配送機600が単位距離だけ、第2速度「30km/h」で移動するために配送機600で消費されるエネルギー量で表される。
【0306】
次に、情報処理装置100の設定部130は、取得された情報で表されるエネルギー消費率に基づいてエネルギーの消費量を算出し、算出されたエネルギーの消費量と、バッテリ680の蓄積量と、に基づいて、第2蓄積量条件成立エリアを設定する。
【0307】
ここで、配送機600の移動速度が速いほど、配送機600が単位距離だけ移動するために配送機600で消費されるエネルギー量が多くなる。このため、第1速度「60km/h」を表す情報と対応付けられている情報で表されるエネルギー消費率は、第2速度「30km/h」を表す情報と対応付けて情報で表されるエネルギー消費率よりも高い。このため、第1速度「60km/h」とバッテリ680の蓄積量とに基づいて設定される第1蓄積量条件成立エリアの面積は、第2速度「30km/h」と蓄積量とに基づいて設定される第2蓄積量条件成立エリアの面積よりも狭く設定される。
【0308】
第1蓄積量条件成立エリアと第2蓄積量条件成立エリアとが設定された後、情報処理装置100の設定部130は、第1速度「60km/h」と配達予定時刻「08:40」とに基づいて設定された第1時刻条件成立エリアと、第1速度「60km/h」とバッテリ680の蓄積量とに基づいて設定された第1蓄積量条件成立エリアと、が重複するエリアを、配送可能エリアの候補である第1候補エリアとして設定する。同様に、設定部130は、第2速度「30km/h」と配達予定時刻「08:40」とに基づいて設定された第2時刻条件成立エリアと、第2速度「30km/h」とバッテリ680の蓄積量とに基づいて設定された第2蓄積量条件成立エリアと、が重複するエリアを第2候補エリアとして設定する。
【0309】
第1時刻条件成立エリアの面積は、第2時刻条件成立エリアの面積よりも広く、かつ、第1蓄積量条件成立エリアの面積は、第2時刻条件成立エリアの面積よりも狭い。このため、情報処理装置100の設定部130は、第1時刻条件成立エリアと第1蓄積量条件成立エリアとの重複領域である第1候補エリアの面積が、第2時刻条件成立エリアと第2蓄積量条件成立エリアとの重複領域である第2候補エリアの面積以上であるか否かを判別する。このとき、設定部130は、第1候補エリアの面積が第2候補エリアの面積以上であると判別すると、第1候補エリアを、混載可能物品の配送可能エリアとして設定する。これに対して、設定部130は、第1候補エリアの面積が第2候補エリアの面積より狭いと判別すると、第2候補エリアを配送可能エリアとして設定する。
【0310】
第1速度「60km/h」に基づいて設定された第1候補エリアが、混載可能物品の配送可能エリアとして設定され、かつ、当該混載可能物品の注文が受け付けられると、情報処理装置100の制御部150は、第1速度「60km/h」で移動することで、注文物品A1と混載可能物品との注文順配達を行うように配送機600を制御する。このために、制御部150は、第1速度「60km/h」を表す情報を含む移動命令を、配送機600を宛先としてデータ通信回路104aへ出力する。配送機600は、移動命令を受信すると、移動命令に含まれる情報で表される第1速度「60km/h」で移動する。
【0311】
これに対して、第2速度「30km/h」に基づいて設定された第2候補エリアが、混載可能物品の配送可能エリアとして設定され、かつ、当該混載可能物品の注文が受け付けられると、情報処理装置100の制御部150は、第2速度「30km/h」で移動することで、注文物品A1と混載可能物品との注文順配達を行うように配送機600を制御する。
【0312】
これらの構成によれば、情報処理装置100の取得部110は、注文された物品A1が配送先の位置D1に配達されることが予定された時刻である配達予定時刻「08:40」を表す情報と、配送機600が備えるバッテリ680に蓄積されたエネルギー量である蓄積量を表す情報と、配送機600が達成可能な第1速度「60km/h」を表す情報、及び、第1速度「60km/h」よりも遅い第2速度「30km/h」を表す情報と、をさらに取得する。また、設定部130は、取得された情報で表される第1速度「60km/h」、配達予定時刻「08:40」、及び、蓄積量に基づいて第1候補エリアを設定し、かつ、第2速度「30km/h」、配達予定時刻「08:40」、及び、蓄積量に基づいて第2候補エリアを設定する。さらに、設定部130は、第1候補エリアの面積が第2候補エリアの面積以上の場合に、第1候補エリアを配送可能エリアとして設定し、かつ、第1候補エリアの面積が第2候補エリアの面積よりも狭い場合に、第2候補エリアを配送可能エリアとして設定する。このため、情報処理装置100は、配送機600の移動速度に基づかずに配送可能エリアを設定する場合と比べてより広いエリアを配送可能エリアとして設定できる。
【0313】
<実施例の変形例10>
実施例の変形例9に係る情報処理装置100の設定部130は、注文順配達が行われる場合に、配送機600の移動速度と、注文物品A1の配達予定時刻「08:40」と、バッテリ680の蓄積量と、に基づいて配送可能エリアを設定すると説明したが、これに限定される訳では無い。設定部130は、非注文順配達が行われる場合に、配送機600の移動速度と、注文物品A1の配達予定時刻「08:40」と、バッテリ680の蓄積量と、に基づいて配送可能エリアを設定しても良い。
【0314】
<実施例の変形例11>
実施例の変形例9に係る情報処理装置100の設定部130は、2個の速度である第1速度「60km/h」と第2速度「30km/h」とに基づいて2個のエリアである第1候補エリアと第2候補エリアとを設定すると説明した。また、設定部130は、第1候補エリアと第2候補エリアとの内で、面積が大きい方のエリアを、混載可能物品の配送可能エリアとして設定すると説明した。しかし、これに限定される訳では無く、設定部130は、L個の互いに異なる速度に基づいてL個の候補エリアを設定し、設定されたL個の候補エリアの内から、L個の候補エリアの面積に基づいて、1つのエリアを配送可能エリアとして設定しても良い(但し、Lは3以上の整数)。本変形例では、設定部130は、L個の候補エリアの内で、面積が最大のエリアを配送可能エリアとして設定するが、これに限定される訳ではない。設定部130は、L個の候補エリアの内で、面積の大きい順にl個の候補エリアを選択し(但し、lはL以下の自然数)、選択されたl個の候補エリアから、例えば、ソフトウェア乱数、又は、予め定められた規則に基づいて1つの候補エリアを選択し、選択された1つの候補エリアを配送可能エリアとして設定しても良い。
【0315】
<実施例の変形例12>
実施例では、第1ユーザの配送先の位置は、第1ユーザが居る位置D1であると説明したが、これに限定される訳では無い。本変形例では、第1ユーザの配送先の位置は、第1ユーザによって予め指定された位置D1である。このため、本変形例では、
図5に示したユーザテーブルの1番目のレコードには、第1ユーザのユーザID「U1」と、第1ユーザが予め指定した配送先の位置D1を表す位置情報と、が対応付けられて予め保存されている。
【0316】
同様に、本変形例では、第2ユーザから第6ユーザの配送先の位置は、第2ユーザから第6ユーザによって予め指定された位置D2からD6である。このため、本変形例では、ユーザテーブルの2番目から6番目のレコードには、第2ユーザから第6ユーザのユーザID「U2」から「U6」と、第2ユーザから第6ユーザが予め指定した配送先の位置D2からD6を表す位置情報と、が対応付けられて予め保存されている。
【0317】
<実施例の変形例13>
実施例では、情報処理装置100の特定部140は、注文物品A1の重量「10kg」に基づいて、注文物品A1の混載可能物品A1からA9を特定すると説明したが、これに限定される訳では無い。本変形例に係る特定部140は、注文物品A1の大きさに基づいて、注文物品A1の混載可能物品A1からA9を特定する。
【0318】
このために、本変形例に係る情報処理装置100の情報記憶部190は、
図27に示すような物品テーブルを記憶している。本変形例では、当該物品テーブルの1番目のレコードには、物品A1の物品ID「A1」、名称を表す情報、物品A1の大きさが「S」であることを表す情報、及び、価格を表す情報が対応付けられて予め保存されている場合を具体例として挙げて以下の説明を行う。また、2番目のレコードには、物品A2の物品ID「A2」と、物品A2の大きさが「S」であることを表す情報と、が対応付けられて予め保存されており、3番目のレコードには、物品A3の物品ID「A3」と、物品A3の大きさが「M」であることを表す情報と、が対応付けられて予め保存されている。同様に、4番目のレコードには、物品A5の物品ID「A5」と、大きさが「M」であることを表す情報と、が対応付けられて予め保存されており、5番目から10番目のレコードには、物品A5からA10の物品ID「A5」から「A10」と、大きさが「L」であることを表す情報と、が対応付けられて予め保存されている。
【0319】
本変形例では、物品A1からA10は、段ボールである梱包材によって梱包されてから、配送機600に搭載される。このため、物品の大きさが「S」であるとは、当該物品の大きさが、Sサイズ、Mサイズ、及び、Lサイズの梱包材で梱包可能な大きさであることを意味する。Sサイズの梱包材の大きさは、Mサイズの梱包材の大きさよりも小さく、Mサイズの梱包材の大きさは、Lサイズの梱包材の大きさよりも小さい。このため、物品の大きさが「S」であるとは、当該物品を梱包可能な最も小さい梱包材が、Sサイズの梱包材であることを意味する。同様に、物品の大きさが「M」であるとは、当該物品を梱包可能な最も小さい梱包材が、Mサイズの梱包材であり、物品の大きさが「L」であるとは、当該物品を梱包可能な最も小さい梱包材が、Lサイズの梱包材であることを意味する。
【0320】
本変形例に係る配送機600は、実施例で説明した格納庫620に代えて、
図28に示すような、例えば、シャックルであるフック650を4個備えている。また、配送機600は、Sサイズの梱包材で梱包された物品を搭載するために、1個のフック650を使用し、Mサイズの梱包材で梱包された物品を搭載するために、2個のフック650を使用し、Lサイズの梱包材で梱包された物品を搭載するために、4個のフック650を使用する。
【0321】
このため、情報処理装置100の情報記憶部190は、フック650に関する情報が保存されている、
図29に示すようなフックテーブルを予め記憶している。フックテーブルには、複数のレコードが予め保存されおり、1番目のレコードには、大きさ「S」を表す情報と、大きさ「S」の物品の搭載のために用いられるフック650の数「1個」を表す情報と、が予め対応付けられて保存されている。2番目のレコードには、大きさ「M」を表す情報と、フック650の数「2個」を表す情報と、が予め対応付けられて保存されており、3番目のレコードには、大きさ「L」を表す情報と、フック650の数「4個」を表す情報と、が、予め対応付けられて保存されている。
【0322】
フック650は、例えば、U字金具である本体部651を備える。本体部651は、互いに対向した端部651a及び651bと、端部651a及び651bと対向する側の湾曲又は屈曲しているクラウン部651cと、を有する。本体部651のクラウン部651cは、端部651a及び651bがクラウン部651cよりも下側に位置するように、例えば、固定金具によって、配送機600の情報処理装置690の下面に固定されている。
【0323】
本体部651の端部651aには、例えば、棒状金具であるピン652が挿通される不図示の貫通孔が形成されており、端部651bの表面であって、当該貫通孔と対向する面には、ピン652の先端を底部で受け止める不図示の受止穴が形成されている。
【0324】
このため、本体部651の貫通孔に挿通されたピン652の先端が、本体部651の受止穴で受け止められている状態(以下、施錠状態という)では、フック650の本体部651とピン652とは、環形状を形成する。このとき、例えば、環状金具であるリングGに、ピン652が挿通されおり、リングGが、例えば、紐Lで、梱包材で梱包された物品Aに連結されていれば、フック650は、リングGに連結された物品Aを吊持できる。
【0325】
ピン652が有する2つの端部の内で、本体部651によって受け止められる側と反対側の端部は、例えば、板状金具又は棒状金具である連結部材653と連結されている。連結部材653は、ピン652との接続点653aと反対側の端部で、モータ655が有するシャフト655aに固定された揺動部材654と連結されている。連結部材653は、ピン652との連結点653aを中心として揺動可能に連結されており、かつ、揺動部材654との連結点653bを中心として揺動可能に連結されている。
【0326】
揺動部材654は、例えば、板状金具又は棒状金具であり、連結部材653との連結点653bと異なる固定点で、モータ655のシャフト655aに固定されている。モータ655は、例えば、ステッピングモータであり、不図示のケーブルを介して、情報処理装置100に接続されており、情報処理装置100から出力される信号で表される角度だけ、予め定められた方向(以下、解錠方向という)へシャフト655aを回転させる。これにより、揺動部材654がシャフト655aとの固定点を中心として、予め定められた方向へ揺動させられると、
図30に示すように、連結部材653との連結点653bが、ピン652の抜出方向に移動させられる。これにより、連結部材653に連結されているピン652が、抜出方向に移動させられるので、ピン652の先端が、本体部651の端部651bに形成されている受止穴から引き離されて、端部651aに近づけられる。
【0327】
本変形例では、ピン652は、抜出方向に、本体部651の端部651aと端部651bとの距離DBに等しい距離だけ移動させられるため、ピン652は、端部651aに形成されている貫通孔から、受止穴の深さDHと等しい距離だけ、先端が突出する位置まで、抜出方向に移動させられる。本変形例では、受止穴の深さDHは、物品Aに連結されているリングGの抜出方向の幅TRよりも十分に小さく設計されている。このため、ピン652が抜出方向に距離DBだけ移動させられると、リングGからピン652が抜出される。
【0328】
このように、ピン652の先端が本体部651の受止穴から離された状態(以下、解錠状態という)では、フック650の本体部651とピン652とは、環形状を形成しない。さらに、本体部651のクラウン部651cは、端部651a及び651bがクラウン部651cよりも下側に位置するように、配送機900の情報処理装置100の下面に固定されている。これらのため、フック650が施錠状態から解錠状態となり、リングGからピン652が抜出されると、リングGは、U字形状の本体部651の開口から、物品Aと共に自由落下する。
【0329】
配送機600が着陸している場合、物品Aが自由落下する距離は、配送機600が備える支持脚629の鉛直方向の長さから、梱包された物品Aの鉛直方向の長さを減算することで得られる距離に等しい。このため、支持脚629の長さは、自由落下による物品Aの破損を抑制できる程度の長さだけ、梱包された物品Aの鉛直方向の長さよりも長く予め設計されている。
【0330】
尚、モータ655は、情報処理装置100から出力される信号で表される角度だけ、解錠方向と逆方向の施錠方向へシャフト655aを回転させることで、フック650の状態を解錠状態から施錠状態に変更させる。
【0331】
本変形例では、実施例と同様に、物品A1の注文のみが受け付けられている場合を具体例として挙げて以下の説明を行う。
図12のステップS23において、情報処理装置100の取得部110は、
図27の物品テーブルから、注文物品A1の物品ID「A1」に対応付けられた大きさ「S」を表す情報を取得する。次に、取得部110は、
図29のフックテーブルから、大きさ「S」を表す情報と対応付けられたフック650の数「1個」を表す情報を取得する。このようにして、注文物品A1を配送機600が搭載するために用いるフック650の数「1個」を表す情報が取得される。次に、取得部110は、配送機600が備えるフック650の数「4個」を表す情報を情報記憶部190から取得する。
【0332】
その後、情報処理装置100の特定部140は、配送機600が備えるフック650の数「4個」から、配送機600が注文物品A1を搭載するために用いるフック650の数「1個」を減算することで、「3個」のフック650が物品の搭載に用いられず空いていることを特定する。次に、取得部110は、
図29のフックテーブルから、「3個」以下の個数を表す情報と対応付けられた大きさ「S」を表す情報と「M」を表す情報とを取得する。その後、取得部110は、
図27の物品テーブルから、大きさ「S」を表す情報に対応付けられた物品ID「A1」及び「A2」と、大きさ「M」を表す情報に対応付けられた物品ID「A3」及び「A4」と、を取得する。このようにして、特定部140は、物品ID「A1」から「A4」でそれぞれ識別され、かつ、「3個」以下の個数のフック650を用いて配送機600が搭載可能な物品A1からA4を、注文物品A1の混載可能物品として特定する。
【0333】
本変形例では、配送機600の格納ボックス621から623に空きがあるか否かが判別される、
図13のステップS49に代えて、配送機600のフック650に空きがあるか否かが判別される。このため、本変形例に係る情報記憶部190は、
図9に示した受付注文テーブルに代えて、不図示の受付注文テーブルを予め記憶している。本変形例に係る受付注文テーブルの各レコードには、実施例で説明したボックスIDに代えて、物品の搭載に用いられることが予定された配送機600の1又は複数のフック650をそれぞれ識別するフックIDが保存される。
【0334】
本変形例では、配送便F1に用いられる配送機600のフック650に空きがあるか否かが判別される場合を具体例として挙げて以下の説明を行う。このため、情報処理装置100の取得部110は、不図示の受付注文テーブルから、配送便F1の配送便ID「F1」に対応付けられている1又は複数のフックIDを取得する。次に、制御部150は、取得されたフックIDの個数に基づいて、配送機600のフック650に空きがあるか否かを判別する。このとき、制御部150は、取得されたフックIDの個数が、配送機600が備えるフック650の個数「4個」以上であると、フック650に空きが無いと判別して、第2販売処理の実行を終了する。これに対して、制御部150は、取得されたフックIDの個数が「4個」よりも少ないと、フック650に空きがあると判別して、ステップS50から処理を続行する。
【0335】
本変形例に係る情報処理装置100の制御部150は、
図18のステップS64において、実施例で説明したボックスIDに代えて、1又は複数のフックIDを含んだ施錠命令を、配送機600を宛先としてデータ通信回路104aへ出力する。配送機600のデータ通信回路694aが施錠命令を受信すると、CPU691は、施錠命令に含まれる1又は複数のフックIDでそれぞれ識別されるフック650の状態を解錠状態から施錠状態に変更させる制御信号を駆動回路699へ出力する。駆動回路699は、出力された制御信号に従って、シャフト655aを施錠方向に回転させる信号を、1又は複数のフックIDでそれぞれ識別されるフック650のモータ655へ出力する。このようにして、1又は複数のフック650の状態が施錠状態に変更される。このとき、1又は複数のフック650のピン652が、物品に連結されたリングGに挿通されることで、当該物品が配送機600に搭載される。
【0336】
また、本変形例に係る情報処理装置100の制御部150は、
図18のステップS75において、1又は複数のフックIDを含んだ解錠命令を出力する。次に、配送機600のCPU691は、解錠命令に含まれる1又は複数のフックIDでそれぞれ識別されるフック650を解錠させる制御信号を駆動回路699へ出力する。その後、駆動回路699は、制御信号に従って、シャフト655aを解錠方向に回転させる信号を、1又は複数のフックIDでそれぞれ識別されるフック650のモータ655へ出力する。このようにして、1又は複数のフック650の状態が解錠状態に変更される。このとき、1又は複数のフック650のピン652が、物品に連結されたリングGから抜出されることで、リングGと共に物品が、配送機600の着陸地点へ落下させられる。
【0337】
本変形例では、フック650は、シャックルであると説明したが、これに限定される訳では無い。フック650は、物品Aに連結されたリングGを掛止可能なものであれば、どのようなものであっても良く、例えば、カラビナ、又は、アイフックであっても良い。また、フック650の本体部651の形状は、U字形状に限定される訳では無く、例えば、V字、C字、又は、S字、J字形状であっても良い。さらに、フック650の本体部651、ピン652、連結部材653、及び、揺動部材654は、金具に限定される訳では無く、例えば、繊維強化プラスティック又は木材であっても良い。
【0338】
また、本変形例では、ピン652は、抜出方向及び挿通方向に、本体部651の端部651aと端部651bとの距離DBに等しい距離だけ移動させられると説明したが、これに限定される訳では無く、距離DBよりも短い又は長い距離だけ抜出方向及び挿通方向に移動させられても良い。
【0339】
さらに、本変形例では、配送機600は、フック650を4個備えると説明したが、これに限定される訳では無く、フック650を2個、3個、又は、5個以上備えても良い。また、本変形例では、梱包材は、段ボールであると説明したが、これに限定される訳では無く、物品を梱包できる物であれば、どのようなものであっても良く、ビニール袋 又は布袋であっても良い。また、梱包材のサイズは、Sサイズ、Mサイズ、及び、Lサイズに限定される訳では無い。
【0340】
また、本変形例では、リングGは、環状金具であるため、リングGの形状は、円形環形状、楕円形環形状、又は、多角形環形状を含む。また、リングGの形状は、これらに限定される訳では無く、例えば、C字又はS字形状であっても良い。さらに、リングGは、金具に限定される訳では無く、例えば、繊維強化プラスティック又は木材であっても良い。
【0341】
さらに、本変形例では、梱包材で梱包された物品Aは、例えば、紐LでリングGに連結されており、フック650のピン652がリングGに挿通されることで、物品Aは、配送機600に吊持されると説明した。しかし、これに限定される訳ではなく、梱包材で梱包された物品Aは、紐Lで縛られているが、紐Lは、リングGに連結されておらず、フック650のピン652が紐Lで形成された環に挿通されることで、物品Aは、配送機600に吊持されても良い。
【0342】
<実施例の変形例14>
注文物品の重量に基づいて、注文物品の混載可能物品を特定する実施例と、注文物品の大きさに基づいて、注文物品の混載可能物品を特定する実施例の変形例13と、は、組み合わせることができる。本変形例に係る情報処理装置100の特定部140は、注文物品の重量及び大きさに基づいて、注文物品の混載可能物品を特定する。
【0343】
このために、本変形例に係る情報処理装置100の特定部140は、実施例で説明した方法で、注文物品の重量に基づいて物品を1又は複数特定し、実施例の変形例13で説明した方法で、注文物品の大きさに基づいて物品を1又は複数特定する。次に、特定部140は、重量に基づいて特定され、かつ、大きさに基づいて特定された1又は複数の物品が、注文物品の混載可能物品であると特定する。
【0344】
<実施例の変形例15>
実施例に係る情報処理装置100の設定部130は、最初に注文を行った第1ユーザの配送料金として基本料金「1,000円」を設定し、2番目に注文を行った第2ユーザの配送料金として、基本料金「1,000円」の「1割」が割り引かれた割引配送料金「900円」を設定し、3番目に注文を行った第3ユーザの配送料金として、割引配送料金「800円」を設定すると説明した。
【0345】
しかし、これに限定される訳では無く、本変形例に係る情報処理装置100の設定部130は、第1ユーザが注文した物品A1の重量「1kg」、第2ユーザが注文した物品A2の重量「2kg」、及び、第3ユーザが注文した物品A3の重量「3kg」に基づいて基本料金「1,000円」を按分することで、第1ユーザの配送料金、第2ユーザの配送料金、及び、第3ユーザの配送料金を設定する。
【0346】
このために、情報処理装置100の設定部130は、注文が受け付けられる前に割引配送料金を設定する、
図12のステップS24を実行しない。また、制御部150は、ステップS25において、設定された割引配送料金を表す情報の代わりに、配送便F1を指定する注文の受け付けが終了した後に、受け付けられた注文の対象とされた物品の重量に基づいて、基本料金「1,000円」が按分される旨のメッセージを表す情報を含む配送可能通知を生成する。その後、制御部150は、ステップS31で、当該メッセージを表す情報を含む配送可能通知を、配送可能領域AT1に位置する第1ユーザから第5ユーザがそれぞれ携帯する端末装置901から905のいずれかを宛先としてデータ通信回路104aへ出力する。
【0347】
情報処理装置100の設定部130は、配送便F1を指定する注文の受け付けが終了すると、受け付けられた注文の対象とされた物品であり、かつ、配送便F1を用いて配送される物品A1からA3の総重量「6kg」を算出する。次に、設定部130は、算出された総重量「6kg」に対する、第1ユーザが注文した物品A1の重量「1kg」の比率「17%」を算出する。次に、設定部130は、基本料金「1,000円」に比率「17%」を乗算することで得られる価格「170円」に、第1ユーザの配送料金を設定する。同様にして、設定部130は、総重量「6kg」に対する、第2ユーザが注文した物品A2の重量「2kg」の比率「33%」と、基本料金「1,000円」と、に基づいて、第2ユーザの配送料金を価格「330円」に設定する。また同様に、設定部130は、第3ユーザの配送料金を価格「500円」に設定する。その後、制御部150は、
図6のステップS11と同様の処理を実行することで、算出された金額を決済する決済処理を実行する。
【0348】
<実施例の変形例16>
実施例の変形例15に係る情報処理装置100の設定部130は、第1ユーザから第3ユーザが注文した物品A1からA3の重量に基づいて第1ユーザから第3ユーザの配送料金を設定すると説明した。しかし、これに限定される訳では無く、設定部130は、第1ユーザから第3ユーザが注文した物品A1からA3の大きさに基づいて第1ユーザから第3ユーザの配送料金を設定する。
【0349】
本変形例に係る配送機600は、実施例の変形例13に係る配送機600と同様に、複数のフック650を備えており、情報処理装置100の情報記憶部190は、
図27に示した物品テーブルと、
図29に示したフックテーブルと、を予め記憶している。情報処理装置100の取得部110は、
図27の物品テーブルから、物品A1の物品ID「A1」に対応付けられた「S」サイズを表す情報を取得し、
図29のフックテーブルから、「S」サイズを表す情報に対応付けられた「1個」を表す情報を取得する。このようにして、物品A1を配送機600に搭載するために使用されるフック650の数「1個」を表す情報が取得される。同様にして、物品A2の搭載に使用されるフック650の数「1個」を表す情報、及び、物品A3の搭載に使用されるフック650の数「2個」を表す情報が取得される。
【0350】
次に、情報処理装置100の設定部130は、第1ユーザが注文した物品A1の搭載に使用されるフック650の数「1個」、第2ユーザが注文した物品A2の搭載に使用されるフック650の数「1個」、及び、第3ユーザが注文した物品A3の搭載に使用されるフック650の数「2個」に基づいて基本料金「1,000円」を按分する。このため、設定部130は、使用されるフック650の総数「4個」を算出し、算出された総数「4個」に対する、第1ユーザが注文した物品A1の搭載に使用されるフック650の数「1個」の比率「25%」を算出する。次に、設定部130は、基本料金「1,000円」に比率「25%」を乗算することで得られる価格「250円」に、第1ユーザの配送料金を設定する。同様にして、設定部130は、第2ユーザの配送料金を価格「250円」に設定し、第3ユーザの配送料金を価格「500円」に設定する。
【0351】
<実施例の変形例17>
第1ユーザから第3ユーザが注文した物品A1からA3の重量に基づいて第1ユーザから第3ユーザの配送料金を設定する実施例の変形例15と、物品A1からA3の大きさに基づいて第1ユーザから第3ユーザの配送料金を設定する実施例の変形例16と、は、組み合わせることができる。このため、本変形例に係る情報処理装置100の設定部130は、物品A1からA3の重量及び大きさに基づいて第1ユーザから第3ユーザの配送料金を設定する。
【0352】
このために、本変形例に係る情報処理装置100の設定部130は、第1ユーザが注文した物品A1の重量「1kg」及び「S」サイズ、第2ユーザが注文した物品A2の重量「2kg」及び「S」サイズ、及び、第3ユーザが注文した物品A3の重量「3kg」及び「M」サイズに基づいて基本料金「1,000円」を按分する。これにより、設定部130は、第1ユーザの配送料金、第2ユーザの配送料金、及び、第3ユーザの配送料金を設定する。
【0353】
このために、情報処理装置100の設定部130は、実施例の変形例15で説明された重量に基づく物品A1の比率「17%」と、実施例の変形例16で説明された大きさに基づく物品A1の比率「25%」と、の平均値「21%」を算出する。同様に、設定部130は、物品A2の重量に基づく比率「33%」と大きさに基づく比率「25%」との平均値「29%」を算出し、物品A3の重量に基づく比率「50%」と大きさに基づく比率「50%」との平均値「50%」を算出する。次に、設定部130は、第1ユーザが注文した物品A1の比率の平均値「21%」を、基本料金「1,000円」に乗算することで得られる価格「210円」に、第1ユーザの配送料金を設定する。同様にして、設定部130は、第2ユーザが注文した物品A2の比率の平均値「29%」と、基本料金「1,000円」と、に基づいて、第2ユーザの配送料金を価格「290円」に設定する。また同様に、設定部130は、第3ユーザの配送料金を価格「500円」に設定する。
【0354】
<実施例の変形例18>
実施例の変形例17に係る情報処理装置100の設定部130は、第1ユーザから第3ユーザが注文した物品A1からA3の重量及び大きさに基づいて第1ユーザから第3ユーザの配送料金を設定すると説明したが、これに限定される訳では無い。本変形例に係る設定部130は、物品A1からA3の重量、大きさ、及び、注文の順番に基づいて第1ユーザから第3ユーザの配送料金を設定する。
【0355】
このために、情報処理装置100の設定部130は、実施例の変形例17で説明した方法で、物品A1からA3の重量及び大きさに基づいて第1ユーザから第3ユーザの配送料金を設定する。次に、取得部110は、第1ユーザの注文が受け付けられた順番である1番を表す情報と対応付けて情報記憶部190が予め記憶している補正係数(以下、第1補正係数という)を表す情報を取得する。同様に、取得部110は、第2ユーザの注文が受け付けられた順番である2番を表す情報と予め対応付けられた補正係数(以下、第2補正係数という)を表す情報を取得する。さらに、取得部110は、第3ユーザの注文が受け付けられた順番である3番を表す情報と予め対応付けられた補正係数(以下、第3補正係数という)を表す情報を取得する。
【0356】
本変形例では、より遅い注文の順番を表す情報と対応付けられた情報ほど、より小さい補正係数を表す。このように対応付けられているのは、注文の順番がより遅い程、注文されている物品と混載して配送機600が配送可能な物品の種類がより少ないためである。すなわち、混載して配送機600が配送可能な物品の種類がより少なくなっても、混載して配送機600が配送可能な物品を注文する十分なインセンティブをユーザに与え続けるためである。
【0357】
その後、情報処理装置100の設定部130は、例えば、第1補正係数を第1ユーザの配送料金に乗算することで、第1補正係数に基づいて第1ユーザの配送料金を補正する。同様に、設定部130は、第2補正係数に基づいて第2ユーザの配送料金を補正し、第3補正係数に基づいて第3ユーザの配送料金を補正する。
【0358】
<実施例の変形例19>
実施例の変形例18に係る情報処理装置100の設定部130は、物品A1からA3の重量、大きさ、及び、注文の順番に基づいて第1ユーザから第3ユーザの配送料金を設定すると説明したが、これに限定される訳では無い。設定部130は、物品A1からA3の重量、大きさ、及び、注文の順番の少なくとも1つに基づいて第1ユーザから第3ユーザの配送料金を設定しても良い。
【0359】
<実施例の変形例20>
実施例では、1回の注文で、1個の物品の販売と配送とが求められるとして説明を行ったが、これに限定される訳では無い。本変形例では、1回の注文で、1個以上、かつ、N個以下(但し、Nは、2以上の正数)の物品の販売と配送とが求められる。
【0360】
本変形例では、1回の注文で配送が求められるN個の物品の準備に要する準備時間は、注文された物品の個数に依らず、「10分」であるとして以下の説明を行う。また、本変形例では、配送便F1を用いてN1個の物品を配送することを求める第1ユーザの注文と、配送便F1を用いてN2個の物品を配送することを求める第2ユーザの注文と、が受け付けられる場合を具体例として挙げて以下の説明を行う。このため、第1ユーザによって注文されたN1個の物品の準備に要する時間、及び、第2ユーザによって注文されたN2個の物品の準備に要する時間は、それぞれ「10分」である。このため、配送便F1を用いて配送されるN1+N2個の全物品を準備するのに要する時間は「20分」である(但し、N1及びN2は、それぞれN以下の自然数)。
【0361】
本変形例に係る情報処理装置100は、
図6のステップS10において、第1ユーザの注文を受け付けると、注文されたN1個の物品を識別するN1個の物品IDを、
図9の受付注文テーブルに保存する。本変形例では、N1は「2」であり、第1ユーザは、物品A1とA5とを注文した場合を具体例として挙げて以下の説明を行う。このため、情報処理装置100は、物品A1の物品ID「A1」と、物品A5の物品ID「A5」と、を、受付注文テーブルに保存する。
【0362】
その後、情報処理装置100は、
図12のステップS23において、
図9の受付注文テーブルから、配送便ID「F1」と対応付けられた物品ID「A1」及び「A5」を取得し、
図7の物品テーブルから、物品ID「A1」に対応付けられた重量「1kg」を表す情報と、物品ID「A5」に対応付けられた重量「5kg」を表す情報と、を取得する。その後、情報処理装置100は、配送機600が配送できる最大重量「10kg」から、第1ユーザによって注文された物品A1の重量「1kg」と物品A5の重量「5kg」とを減算することで、余裕重量「4kg」を算出する。次に、情報処理装置100は、
図7の物品テーブルから、余裕重量「4kg」以下の重量を表す情報とそれぞれ対応付けられた物品ID「A1」から「A4」を取得し、取得された物品ID「A1」から「A4」でそれぞれ識別される物品A1からA4を、注文物品A1及びA5の混載可能物品と特定する。
【0363】
その後、情報処理装置100は、ステップS25において、混載可能物品A1からA4の一覧を表す情報と、余裕重量「4kg」を表す情報と、を含み、混載可能物品A1からA4の内で、総重量が余裕重量「4kg」以下となる1又は複数の物品を配送可能であることを知らせる配送可能通知を生成する。次に、情報処理装置100は、ステップS31の処理を実行することで、生成された配送可能通知を第2ユーザの端末装置902等へ送信する。
【0364】
端末装置902は、配送可能通知を受信して表示等した後に、第2ユーザの操作に従って、物品IDを取得する。本変形例では、物品ID「A2」と物品ID「A4」とが取得された場合を具体例として挙げて以下の説明を行う。端末装置902は、配送可能通知に含まれる混載可能物品A1からA4の一覧を表す情報から、物品ID「A2」に対応付けられた重量「2kg」を表す情報と、物品ID「A4」に対応付けられた重量「4kg」を表す情報と、を取得する。次に、端末装置902は、物品ID「A2」及び「A4」で識別される物品A2及びA4の総重量「6kg」が、配送可能通知で表される余裕重量「4kg」より重いと判別し、エラーメッセージを表示又は音声出力する。
【0365】
エラーメッセージを確認した第2ユーザが端末装置902を再度操作すると、当該操作に従って、物品IDを再度取得する。本変形例では、物品ID「A1」と物品ID「A2」とが取得された場合を具体例として挙げて以下の説明を行う。端末装置902は、物品ID「A1」に対応付けられた重量「1kg」を表す情報と、物品ID「A2」に対応付けられた重量「2kg」を表す情報と、を取得し、物品ID「A1」及び「A2」で識別される物品A2及びA5の総重量「3kg」が余裕重量「4kg」以下であると判別する。その後、端末装置902は、第2ユーザによって注文された物品A1及びA2の物品ID「A1」及び「A2」を含む注文受付要求を情報処理装置100へ送信する。
【0366】
その後、情報処理装置100は、
図13のステップS44において、第2ユーザの端末装置902から注文受付要求を受信すると、受信された注文受付要求に従って、物品A1及びA2の注文を受け付ける。その後、情報処理装置100は、
図18のステップS63において、格納ボックス621に、第1ユーザに注文された物品A1及びA5を格納させる準備と、格納ボックス622に、第2ユーザに注文された物品A1及びA2を格納させる準備と、を従業員に指示する。次に、情報処理装置100は、ステップS64において、第1ユーザの配送先の位置D1まで移動させる制御を配送機600に行った後に、第2ユーザの配送先の位置D2まで移動させる制御を配送機600に行う。
【0367】
<実施例の変形例21>
実施例では、情報処理装置100の設定部130は、混載可能物品の注文の順番に基づいて基本料金「1,000円」を割り引くことで、当該混載可能物品の配送料金を設定すると説明した。しかし、これに限定される訳では無く、設定部130は、注文の順番がより遅い混載可能物品の配送料金ほど、より安い価格となるように設定するのであれば、基本料金「1,000円」を割り引かずに配送料金を設定しても良い。このため、例えば、情報処理装置100の情報記憶部190は、不図示の料金表テーブルを予め記憶しており、取得部110は、当該料金表テーブルから、混載可能物品の注文の順番を表す情報に予め対応付けられた配送料金を表す情報を取得し、設定部130は、取得された情報で表される配送料金を、混載可能物品の配送料金に設定しても良い。
【0368】
<実施例の変形例22>
実施例では、基本料金は、配送される物品の重量と、物品の配送元から配送先までの距離と、に関わらず一定の金額「1,000円」であると説明したが、これに限定される訳では無い。基本料金は、配送される物品の重量、配送される物品の大きさ、及び、物品の配送元から物品の配送先までの距離の少なくとも1つに基づいて算出されても良い。すなわち、基本料金は、例えば、単位重量当たりの予め定められた配送料金に、配送される物品の重量を乗算することで算出されても良し、単位体積又は単位表面積当たりの予め定められた配送料金に、配送される物品の大きさを表す体積又は表面積を乗算することで算出されても良い。また、基本料金は、例えば、単位距離当たりの予め定められた配送料金に、物品の配送元から配送先までの距離を乗算することで算出されても良い。さらに、配送料金は、重量に基づいて算出された配送料金、体積又は表面積に基づいて算出された配送料金、及び、距離に基づいて算出された配送料金の少なくとも2つの合計であっても良い。
【0369】
<実施例の変形例23>
実施例では、配送機600は、格納ボックス621から623を備えると説明したが、これに限定される訳では無く、配送機600は、格納ボックス621を備え、格納ボックス622及び623を備えなくとも良い。この場合、格納ボックス621に、第1ユーザが注文した物品A1と、第2ユーザが注文した物品A2と、第3ユーザが注文した物品A3と、が格納されても良い。また、配送機600は、格納ボックス621及び622を備えるが、格納ボックス623を備えなくとも良いし、4個以上の格納ボックスを備えても良い。
【0370】
<実施例の変形例24>
実施例では、情報処理システム1は、1台の配送機600を備えると説明したが、これに限定される訳では無く、2台以上の配送機600を備えても良い。
【0371】
<実施例の変形例25>
実施例では、物品が商品である場合を具体例として挙げて説明したが、物品は、商品に限定される訳では無い。物品は、どのような物であっても良く、例えば、商取引の対象とされない物であっても良い。また、物品は、物でなく、生き物であっても良い。
【0372】
<実施例の変形例26>
実施例では、配送機600は、無人航空機であると説明したが、これに限定される訳ではなく、無人飛翔体であっても良い。また、実施例では、配送機600は、プロペラ611から614で揚力及び推力を得るドローンであると説明したが、これに限定される訳ではない。配送機600は、翼を備え、翼で揚力を得えても良いし、空気よりも比重の小さい気体で満たされた気嚢を備え、気嚢で揚力を得えても良い。また、配送機600は、ジェットエンジン又はロケットエンジンを備え、ジェットエンジン又はロケットエンジンで推力を得ても良い。
【0373】
<実施例の変形例27>
実施例では、情報処理システム1は、無人航空機である配送機600を備えると説明したが、これに限定される訳では無い。本変形例に係る情報処理システム1は、無人地上車両である、
図31に示すような配送機700を備えても良い。
【0374】
配送機700は、車輪701及び702を含む複数の車輪を備える車台710と、車台710の上に設置された格納庫720と、格納庫720の側面に設置された撮像装置730と、格納庫720の上面に設置されたバッテリ780と、を備える。撮像装置730及びバッテリ780の構成及び機能は、
図19に示した撮像装置630及びバッテリ680の構成及び機能と同様である。格納庫720は、格納ボックス721から723と、情報処理装置790と、を備えており、格納ボックス721から723及び情報処理装置790が有する構成及び機能は、
図19の格納ボックス621から623及び情報処理装置690の構成及び機能と同様である。
【0375】
配送機700の情報処理装置790は、複数の車輪をそれぞれ回転させる不図示の複数のモータを駆動させるのに対して、配送機600の情報処理装置690は、プロペラ611から614をそれぞれ回転させる不図示の複数のモータを駆動させる点で相違している。複数の車輪を回転させる不図示のモータは、バッテリ780から供給される電力エネルギーを消費して駆動する。
【0376】
<実施例の変形例28>
実施例に係る配送機600が備えるバッテリ680、及び、実施例の変形例27に係る配送機700が備えるバッテリ780は、リチウムイオン電池であると説明したが、これに限定される訳では無い。配送機600のバッテリ680及び配送機700のバッテリ780は、どのような蓄電池であっても良く、例えば、鉛蓄電池又はニッケル水素電池であっても良い。
【0377】
また、実施例の変形例3では、配送機600は、インピーダンス・トラック方式の電池残量計ICを備えると説明したが、これに限定される訳では無く、電圧測定方式、クーロン・カウンタ方式、又は、電池セル・モデリング方式の電池残量計ICを備えても良い。
【0378】
<実施例の変形例29>
実施例では、配送機600は、無人航空機であると説明した。また、実施例の変形例27では、配送機700は、無人地上車両であると説明した。しかし、配送機600及び700は、必ずしも無人である必要はなく、情報処理装置100による制御を除き、自律して移動する物体であれば、人が乗っていても良い。
【0379】
<実施例の変形例30>
実施例では、情報処理装置100は、情報記憶部190を備えると説明したが、これに限定される訳ではない。本変形例に係る情報処理装置100は、情報記憶部190を備えない。本変形例に係る情報処理装置100は、例えば、NAS(Network Attached Storage)であり、かつ、情報記憶部190の機能と同様の機能を有する不図示の情報記憶装置とインターネットINを介して接続されており、情報記憶装置が記憶する情報を用いて、不図示の位置保存処理、
図6に示した第1販売処理、
図12に示した通知制御処理、
図13に示した第2販売処理、及び、
図18に示した配送制御処理を実行する。本変形例に係る情報処理システム1は、情報記憶装置を備えても良いし、情報記憶装置を備えなくても良い。
【0380】
<実施例の変形例31>
実施例では、情報処理システム1は、情報処理装置100を備えると説明した。また、実施例では、情報処理装置100のCPU101は、不図示の位置保存処理、
図6の第1販売処理、
図12の通知制御処理、
図13の第2販売処理、及び、
図18の配送制御処理を実行すると説明した。また、情報処理装置100のCPU101は、
図4に示した取得部110、保存部120、設定部130、特定部140、及び、制御部150として機能すると説明した。また、情報処理装置100のハードディスク103bは、情報記憶部190として機能すると説明した。
【0381】
しかし、これらに限定される訳ではなく、情報処理システム1は、情報処理装置100を備えなくとも良い。この場合、不図示の位置保存処理、
図6の第1販売処理、
図12の通知制御処理、
図13の第2販売処理、及び、
図18の配送制御処理は、配送機600が備える情報処理装置690のCPU691によって実行されても良い。このため、配送機600のCPU691が、情報処理装置100の取得部110、保存部120、設定部130、特定部140、及び、制御部150に相当する不図示の機能部として機能しても良い。また、配送機600のフラッシュメモリ693bが、情報処理装置100の情報記憶部190に相当する不図示の機能部として機能しても良い。
【0382】
また、これに限定される訳ではなく、不図示の位置保存処理、
図6の第1販売処理、
図12の通知制御処理、
図13の第2販売処理、及び、
図18の配送制御処理の1つ以上、は、情報処理装置100のCPU101と、配送機600のCPU691と、端末装置901から906が備える不図示のCPUと、の2つ以上によって分散実行されても良い。
【0383】
本発明の実施例及び実施例の変形例1から31は、互いに組み合わせることができる。
【0384】
実施例及び実施例の変形例1から30のいずれかに係る機能を実現するための構成を備えた情報処理装置100、並びに、実施例の変形例31に係る機能を実現するための構成を備えた情報処理装置690として提供できることはもとより、複数の装置で構成されるシステムであって、本発明の実施例及び実施例の変形例1から31のいずれかに係る機能を実現するための構成をシステム全体として備えたシステムとして提供することもできる。
【0385】
実施例及び実施例の変形例1から30のいずれかに係る機能を実現するための構成を予め備えた情報処理装置100として提供できる。また、プログラムの適用により、既存の情報処理装置を実施例及び実施例の変形例1から30のいずれかに係る情報処理装置100として機能させることもできる。すなわち、実施例及び実施例の変形例1から30のいずれかで例示した情報処理装置100による各機能構成を実現させるためのプログラムを、既存の情報処理装置を制御するコンピュータ(CPUなど)が実行することで、実施例及び実施例の変形例1から30のいずれかに係る情報処理装置100として機能させることができる。
【0386】
本発明の実施例の変形例31に係る機能を実現するための構成を予め備えた情報処理装置690として提供できる。また、プログラムの適用により、既存の情報処理装置を実施例の変形例31に係る情報処理装置690として機能させることもできる。すなわち、上記実施例の変形例31で例示した情報処理装置690による各機能構成を実現させるためのプログラムを、既存の情報処理装置を制御するコンピュータ(CPUなど)が実行することで、実施例の変形例31に係る情報処理装置690として機能させることができる。
【0387】
このようなプログラムの配布方法は任意であり、例えば、メモリカード、CD(Compact Disc)-ROM、又は、DVD(Digital Versatile Disc)-ROMなどの記録媒体に収納して配布できる他、インターネットなどの通信媒体を介して配布することもできる。
【0388】
本発明に係る方法は、実施例及び実施例の変形例1から30のいずれかに係る情報処理装置100、並びに、実施例の変形例31に係る情報処理装置690を用いて実施できる。また、本発明に係る方法は、実施例及び実施例の変形例1から31のいずれかに係る情報処理システム1を用いて実施できる。
【0389】
また、本発明は、本発明の広義の精神と範囲を逸脱することなく、様々な実施の形態及び変形が可能とされるものである。また、上述した実施の形態は、本発明を説明するためのものであり、本発明の範囲を限定するものではない。つまり、本発明の範囲は、実施の形態ではなく、特許請求の範囲によって示される。そして、特許請求の範囲内及びそれと同等の発明の意義の範囲内で施される様々な変形が、本発明の範囲内とみなされる。
【0390】
(付記)
(付記1)
注文が受け付けられると、注文された物品の配送先の位置を表す位置情報を取得する取得部と、
取得された前記位置情報で表される前記配送先の前記位置に応じて、注文された前記物品と混載して配送機が物品を配送可能なエリアである配送可能エリアを設定する設定部と、
設定された前記配送可能エリアの位置に位置している、又は、前記配送可能エリアの位置を配送先として指定しているユーザの端末装置へ、前記物品の配送が可能であることを知らせる通知を送信する通信部と、
を備えることを特徴とする情報処理装置。
【0391】
(付記2)
前記取得部は、注文された前記物品が前記配送先に配達されることが予定された時刻である配達予定時刻を表す情報をさらに取得し、
前記設定部は、取得された前記情報で表される前記配達予定時刻に基づいて、前記配送可能エリアを設定する、
ことを特徴とする付記1に記載の情報処理装置。
【0392】
(付記3)
前記取得部は、前記配送機が備えるバッテリに蓄積されたエネルギー量である蓄積量を表す情報をさらに取得し、
前記設定部は、取得された前記情報で表される前記蓄積量に基づいて、前記配送可能エリアを設定する、
ことを特徴とする付記1又は2に記載の情報処理装置。
【0393】
(付記4)
前記取得部は、注文された前記物品の重量を表す情報をさらに取得し、
前記設定部は、取得された前記情報で表される前記重量に基づいて前記配送可能エリアを設定する、
ことを特徴とする付記3に記載の情報処理装置。
【0394】
(付記5)
前記設定部は、
注文された前記物品の前記重量が第1重量である場合に、第1面積の前記配送可能エリアを設定し、
注文された前記物品の前記重量が前記第1重量よりも重い第2重量である場合に、前記第1面積よりも狭い第2面積の前記配送可能エリアを設定する、
ことを特徴とする付記4に記載の情報処理装置。
【0395】
(付記6)
注文された前記物品の前記重量及び大きさの少なくとも1つに基づいて、注文された前記物品と前記配送機が混載可能な物品である混載可能物品を特定する特定部をさらに備え、
前記通信部は、特定された前記混載可能物品を知らせる前記通知を前記端末装置へ送信する、
ことを特徴とする付記4又は5に記載の情報処理装置。
【0396】
(付記7)
前記取得部は、前記ユーザの前記位置を表す位置情報、又は、前記ユーザに指定された前記配送先の位置を表す位置情報をさらに取得し、
前記特定部は、取得された前記位置情報で表される前記ユーザの前記位置、又は、前記ユーザに指定された前記配送先の前記位置にさらに基づいて、前記混載可能物品を特定する、
ことを特徴とする付記6に記載の情報処理装置。
【0397】
(付記8)
前記混載可能物品は、第1混載可能物品と、前記第1混載可能物品の重量よりも軽い重量の第2混載可能物品と、を含み、
前記特定部は、
前記ユーザの前記位置、又は、前記ユーザに指定された前記配送先の前記位置が、第1位置である場合に、前記第1混載可能物品を特定し、
前記ユーザの前記位置、又は、前記ユーザに指定された前記配送先の前記位置が、注文された前記物品の前記配送先から、又は、前記混載可能物品の配送元から、前記第1位置よりも遠い第2位置である場合に、前記第1混載可能物品の前記重量よりも軽い前記重量の前記第2混載可能物品を特定する、
ことを特徴とする付記7に記載の情報処理装置。
【0398】
(付記9)
前記設定部は、前記ユーザに課する前記混載可能物品の配送料金を、前記混載可能物品と異なる物品の配送料金と比べて安い料金に設定する、
ことを特徴とする付記6から8のいずれか一つに記載の情報処理装置。
【0399】
(付記10)
前記設定部は、
前記混載可能物品の注文が受け付けられる順番が第1順番であると、前記混載可能物品の前記配送料金を第1価格に設定し、
前記混載可能物品の前記注文が受け付けられる順番が、前記第1順番よりも後の第2順番であると、前記混載可能物品の前記配送料金を前記第1価格よりも安い第2価格に設定する、
ことを特徴とする付記9に記載の情報処理装置。
【0400】
(付記11)
注文された前記物品である注文物品と混載して前記配送機が配送可能な前記物品である混載可能物品の注文が受け付けられると、前記注文物品と前記混載可能物品とを混載させて、前記ユーザの前記位置、又は、前記ユーザに指定された前記位置へ配送させる制御を前記配送機に行う制御部、
をさらに備えることを特徴とする付記1から10のいずれか一つに記載の情報処理装置。
【0401】
(付記12)
前記取得部は、注文された前記物品が前記配送先に配達されることが予定された時刻である配達予定時刻を表す情報と、前記配送機が備えるバッテリに蓄積されたエネルギー量である蓄積量を表す情報と、前記配送機が達成可能な第1速度を表す情報、及び、前記第1速度よりも遅い第2速度を表す情報と、をさらに取得し、
前記設定部は、
取得された前記情報で表される前記第1速度、前記配達予定時刻、及び、前記蓄積量に基づいて第1候補エリアを設定し、かつ、前記第2速度、前記配達予定時刻、及び、前記蓄積量に基づいて第2候補エリアを設定し、
前記第1候補エリアの面積が前記第2候補エリアの面積以上の場合に、前記第1候補エリアを前記配送可能エリアとして設定し、かつ、前記第1候補エリアの面積が前記第2候補エリアの面積よりも狭い場合に、前記第2候補エリアを前記配送可能エリアとして設定する、
ことを特徴とする付記1に記載の情報処理装置。
【0402】
(付記13)
前記設定部は、
注文された前記物品である注文物品を配達してから、前記注文物品と前記配送機が混載可能な物品である混載可能物品を配達する、注文順配達を前記配送機が行う場合であり、かつ、前記混載可能物品の配送先が前記配送可能エリアに含まれる場合に、前記注文物品の前記配達予定時刻から予め定められた時間が経過するまでに、前記混載可能物品の前記配送先に前記配送機が到着可能となるように、若しくは、予め定められた帰還期限までに、前記混載可能物品の前記配送先から前記混載可能物品の配送元へ前記配送機が帰還可能となるように前記配送可能エリアを設定する、又は、
前記混載可能物品を配達してから、前記注文物品を配達する、非注文順配達を前記配送機が行う場合であり、かつ、前記混載可能物品の前記配送先が前記配送可能エリアに含まれる場合に、前記配達予定時刻に、前記混載可能物品の前記配送先から前記注文物品の前記配送先へ到着可能となるように前記配送可能エリアを設定する、
ことを特徴とする付記2に記載の情報処理装置。
【0403】
(付記14)
前記設定部は、
注文された前記物品である注文物品を配達してから、前記注文物品と前記配送機が混載可能な物品である混載可能物品を配達する、注文順配達を前記配送機が行う場合であり、かつ、前記混載可能物品の配送先が前記配送可能エリアに含まれる場合に、前記注文物品と前記混載可能物品との配送元から前記注文物品の前記配送先へ、前記注文物品と前記混載可能物品とを配送するために前記配送機で消費されるエネルギー量と、前記注文物品の前記配送先から前記混載可能物品の前記配送先へ、前記混載可能物品を配送するために前記配送機で消費されるエネルギー量と、前記混載可能物品の前記配送先から前記配送元へ移動するために前記配送機で消費されるエネルギー量と、の合計量である消費量が、取得された前記情報で表される前記蓄積量以下となるように前記配送可能エリアを設定する、又は、
前記混載可能物品を配達してから、前記注文物品を配達する、非注文順配達を前記配送機が行う場合であり、かつ、前記混載可能物品の前記配送先が前記配送可能エリアに含まれる場合に、前記配送元から前記混載可能物品の前記配送先へ、前記注文物品と前記混載可能物品とを配送するために前記配送機で消費されるエネルギー量と、前記混載可能物品の前記配送先から前記注文物品の前記配送先へ、前記注文物品を配送するために前記配送機で消費されるエネルギー量と、前記注文物品の前記配送先から前記配送元へ移動するために前記配送機で消費されるエネルギー量と、の合計量である消費量が、前記蓄積量以下となるように前記配送可能エリアを設定する、
ことを特徴とする付記3に記載の情報処理装置。
【0404】
(付記15)
注文が受け付けられると、注文された物品の配送先の位置を表す位置情報を取得する取得部と、
取得された前記位置情報で表される前記配送先の前記位置に応じて、注文された前記物品と混載して配送機が物品を配送可能なエリアである配送可能エリアを設定する設定部と、
設定された前記配送可能エリアの位置に位置している、又は、前記配送可能エリアの位置を配送先として指定しているユーザの端末装置へ、前記物品の配送が可能であることを知らせる通知を送信する通信部と、
を備えることを特徴とするシステム。
【0405】
(付記16)
情報処理装置又はシステムが実行する方法であって、
注文が受け付けられると、注文された物品の配送先の位置を表す位置情報を取得する取得ステップと、
取得された前記位置情報で表される前記配送先の前記位置に応じて、注文された前記物品と混載して配送機が物品を配送可能なエリアである配送可能エリアを設定する設定ステップと、
設定された前記配送可能エリアの位置に位置している、又は、前記配送可能エリアの位置を配送先として指定しているユーザの端末装置へ、前記物品の配送が可能であることを知らせる通知を送信する通信ステップと、
を有することを特徴とする方法。
【符号の説明】
【0406】
1:情報処理システム 100、790:情報処理装置 101、691:CPU 102、692:RAM 103a、693a:ROM 103b:ハードディスク 104a、694a:データ通信回路 105a、695a:ビデオカード 105b、695b:表示装置 105c、695c:入力装置 110:取得部 120:保存部 130:設定部 140:特定部 150:制御部 190:情報記憶部 600、700:配送機 601から604:プロペラアーム 611から614:プロペラ 620、720:格納庫 621から623、721から723:格納ボックス 629:支持脚 630、730:撮像装置 641、741:LiDARセンサ 650:フック 651:本体部 651a、651b:端部 651c:クラウン部 652:ピン 653:連結部材 653a、653b:連結点 654:揺動部材 655:モータ 655a:シャフト 680、780:バッテリ 693b:フラッシュメモリ 696:位置計測回路 698:入出力ポート 699:駆動回路 601、602:車輪 610:車台 901から906:端末装置 A:物品 AE1、AE1’、AEr1:第1配送可能エリア AE2、AEr2:第2配送可能エリア AT1、AT2:配送可能エリア D1からD6:第1から第6ユーザの位置 DB:端部間の距離 DH:受止穴の深さ EL1、EL2:楕円 G:リング L:紐 IN:インターネット S:配送元の位置 TR:リングの抜出方向の幅
【手続補正書】
【提出日】2022-12-26
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
注文が受け付けられると、注文された物品の配送先の位置を表す位置情報と、注文された前記物品の重量を表す情報と、を取得する取得部と、
取得された前記位置情報で表される前記配送先の前記位置と、取得された前記情報で表される前記重量と、に応じて、注文された前記物品と混載して配送機が物品を配送可能なエリアである配送可能エリアを設定する設定部と、
設定された前記配送可能エリアの位置に位置している、又は、前記配送可能エリアの位置を配送先として指定しているユーザの端末装置へ、前記物品の配送が可能であることを知らせる通知を送信する通信部と、
を備え、
前記設定部は、
注文された前記物品の前記重量が第1重量である場合に、第1面積の前記配送可能エリアを設定し、
注文された前記物品の前記重量が前記第1重量よりも重い第2重量である場合に、前記第1面積よりも狭い第2面積の前記配送可能エリアを設定する、
ことを特徴とする情報処理装置。
【請求項2】
前記取得部は、注文された前記物品が前記配送先に配達されることが予定された時刻である配達予定時刻を表す情報をさらに取得し、
前記設定部は、取得された前記情報で表される前記配達予定時刻に基づいて、前記配送可能エリアを設定する、
ことを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
注文された前記物品の前記重量及び大きさの少なくとも1つに基づいて、注文された前記物品と前記配送機が混載可能な物品である混載可能物品を特定する特定部をさらに備え、
前記通信部は、特定された前記混載可能物品を知らせる前記通知を前記端末装置へ送信する、
ことを特徴とする請求項1又は2に記載の情報処理装置。
【請求項4】
注文が受け付けられると、注文された物品の配送先の位置を表す位置情報と、注文された前記物品の重量を表す情報と、を取得する取得部と、
注文された前記物品の前記重量及び大きさの少なくとも1つに基づいて、注文された前記物品と配送機が混載可能な物品である混載可能物品を特定する特定部と、
取得された前記位置情報で表される前記配送先の前記位置と、取得された前記情報で表される前記重量と、に応じて、配送可能エリアを設定する設定部と、
を備え、
前記配送可能エリアは、特定された前記混載可能物品を、前記配送機が、注文された前記物品と混載して配送可能なエリアであり、
設定された前記配送可能エリアの位置に位置している、又は、前記配送可能エリアの位置を配送先として指定しているユーザの端末装置へ、特定された前記混載可能物品と、前記混載可能物品の配送が可能であることと、を知らせる通知を送信する通信部、
をさらに備えることを特徴とする情報処理装置。
【請求項5】
前記取得部は、前記注文が受け付けられると、前記位置情報と、注文された前記物品の前記重量を表す前記情報と、を取得し、
前記特定部は、取得された前記情報で表される前記重量に基づいて前記混載可能物品を特定し、かつ、
前記設定部は、取得された前記位置情報で表される前記配送先の前記位置と、取得された前記情報で表される前記重量と、に応じて、前記配送可能エリアを設定する、
又は、
前記取得部は、前記注文が受け付けられると、前記位置情報と、注文された前記物品の前記重量を表す前記情報、及び、注文された前記物品の前記大きさを表す情報と、を取得し、
前記特定部は、
取得された前記情報で表される前記大きさに基づいて前記混載可能物品を特定し、若しくは、
取得された前記情報で表される前記重量及び前記大きさに基づいて前記混載可能物品を特定し、かつ、
前記設定部は、取得された前記位置情報で表される前記配送先の前記位置と、取得された前記情報で表される前記重量と、に応じて、前記配送可能エリアを設定する、
ことを特徴とする請求項4に記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記取得部は、注文された前記物品が前記配送先に配達されることが予定された時刻である配達予定時刻を表す情報をさらに取得し、
前記設定部は、取得された前記情報で表される前記配達予定時刻に基づいて、前記配送可能エリアを設定する、
ことを特徴とする請求項4又は5に記載の情報処理装置。
【請求項7】
前記取得部は、前記ユーザの前記位置を表す位置情報、又は、前記ユーザに指定された前記配送先の位置を表す位置情報をさらに取得し、
前記特定部は、取得された前記位置情報で表される前記ユーザの前記位置、又は、前記ユーザに指定された前記配送先の前記位置にさらに基づいて、前記混載可能物品を特定する、
ことを特徴とする請求項3から6のいずれか一項に記載の情報処理装置。
【請求項8】
前記混載可能物品は、第1混載可能物品と、前記第1混載可能物品の重量よりも軽い重量の第2混載可能物品と、を含み、
前記特定部は、
前記ユーザの前記位置、又は、前記ユーザに指定された前記配送先の前記位置が、第1位置である場合に、前記第1混載可能物品を特定し、
前記ユーザの前記位置、又は、前記ユーザに指定された前記配送先の前記位置が、注文された前記物品の前記配送先から、又は、前記混載可能物品の配送元から、前記第1位置よりも遠い第2位置である場合に、前記第1混載可能物品の前記重量よりも軽い前記重量の前記第2混載可能物品を特定する、
ことを特徴とする請求項7に記載の情報処理装置。
【請求項9】
前記設定部は、前記ユーザに課する前記混載可能物品の配送料金を、前記混載可能物品と異なる物品の配送料金と比べて安い料金に設定する、
ことを特徴とする請求項3から8のいずれか一項に記載の情報処理装置。
【請求項10】
前記設定部は、
前記混載可能物品の注文が受け付けられる順番が第1順番であると、前記混載可能物品の前記配送料金を第1価格に設定し、
前記混載可能物品の前記注文が受け付けられる順番が、前記第1順番よりも後の第2順番であると、前記混載可能物品の前記配送料金を前記第1価格よりも安い第2価格に設定する、
ことを特徴とする請求項9に記載の情報処理装置。
【請求項11】
注文された前記物品である注文物品と混載して前記配送機が配送可能な前記物品である混載可能物品の注文が受け付けられると、前記注文物品と前記混載可能物品とを混載させて、前記ユーザの前記位置、又は、前記ユーザに指定された前記位置へ配送させる制御を前記配送機に行う制御部、
をさらに備えることを特徴とする請求項1又は2に記載の情報処理装置。
【請求項12】
前記混載可能物品の注文が受け付けられると、注文された前記物品である注文物品と前記混載可能物品とを混載させて、前記ユーザの前記位置、又は、前記ユーザに指定された前記位置へ配送させる制御を前記配送機に行う制御部、
をさらに備えることを特徴とする請求項3から9のいずれか一項に記載の情報処理装置。
【請求項13】
前記混載可能物品の前記注文が受け付けられると、注文された前記物品である注文物品と前記混載可能物品とを混載させて、前記ユーザの前記位置、又は、前記ユーザに指定された前記位置へ配送させる制御を前記配送機に行う制御部、
をさらに備えることを特徴とする請求項10に記載の情報処理装置。
【請求項14】
前記取得部は、前記配送機が備えるバッテリに蓄積されたエネルギー量である蓄積量を表す情報をさらに取得し、
前記設定部は、取得された前記情報で表される前記蓄積量に基づいて、前記配送可能エリアを設定する、
ことを特徴とする請求項1から13のいずれか一項に記載の情報処理装置。
【請求項15】
注文が受け付けられると、注文された物品の配送先の位置を表す位置情報を取得する取得部と、
取得された前記位置情報で表される前記配送先の前記位置に応じて、注文された前記物品と混載して配送機が物品を配送可能なエリアである配送可能エリアを設定する設定部と、
設定された前記配送可能エリアの位置に位置している、又は、前記配送可能エリアの位置を配送先として指定しているユーザの端末装置へ、前記物品の配送が可能であることを知らせる通知を送信する通信部と、
を備え、
前記取得部は、注文された前記物品が前記配送先に配達されることが予定された時刻である配達予定時刻を表す情報と、前記配送機が備えるバッテリに蓄積されたエネルギー量である蓄積量を表す情報と、前記配送機が達成可能な第1速度を表す情報、及び、前記第1速度よりも遅い第2速度を表す情報と、をさらに取得し、
前記設定部は、
取得された前記情報で表される前記第1速度、前記配達予定時刻、及び、前記蓄積量に基づいて第1候補エリアを設定し、かつ、前記第2速度、前記配達予定時刻、及び、前記蓄積量に基づいて第2候補エリアを設定し、
前記第1候補エリアの面積が前記第2候補エリアの面積以上の場合に、前記第1候補エリアを前記配送可能エリアとして設定し、かつ、前記第1候補エリアの面積が前記第2候補エリアの面積よりも狭い場合に、前記第2候補エリアを前記配送可能エリアとして設定する、
ことを特徴とする情報処理装置。
【請求項16】
注文が受け付けられると、注文された物品の配送先の位置を表す位置情報と、注文された前記物品が前記配送先に配達されることが予定された時刻である配達予定時刻を表す情報と、を取得する取得部と、
取得された前記位置情報で表される前記配送先の前記位置と、取得された前記情報で表される前記配達予定時刻と、に応じて、注文された前記物品と混載して配送機が物品を配送可能なエリアである配送可能エリアを設定する設定部と、
設定された前記配送可能エリアの位置に位置している、又は、前記配送可能エリアの位置を配送先として指定しているユーザの端末装置へ、前記物品の配送が可能であることを知らせる通知を送信する通信部と、
を備え、
前記設定部は、
注文された前記物品である注文物品を配達してから、前記注文物品と前記配送機が混載可能な物品である混載可能物品を配達する、注文順配達を前記配送機が行う場合であり、かつ、前記混載可能物品の配送先が前記配送可能エリアに含まれる場合に、前記注文物品の前記配達予定時刻から予め定められた時間が経過するまでに、前記混載可能物品の前記配送先に前記配送機が到着可能となるように、若しくは、予め定められた帰還期限までに、前記混載可能物品の前記配送先から前記混載可能物品の配送元へ前記配送機が帰還可能となるように前記配送可能エリアを設定する、又は、
前記混載可能物品を配達してから、前記注文物品を配達する、非注文順配達を前記配送機が行う場合であり、かつ、前記混載可能物品の前記配送先が前記配送可能エリアに含まれる場合に、前記配達予定時刻に、前記混載可能物品の前記配送先から前記注文物品の前記配送先へ到着可能となるように前記配送可能エリアを設定する、
ことを特徴とする情報処理装置。
【請求項17】
注文が受け付けられると、注文された物品の配送先の位置を表す位置情報と、配送機が備えるバッテリに蓄積されたエネルギー量である蓄積量を表す情報と、を取得する取得部と、
取得された前記位置情報で表される前記配送先の前記位置と、取得された前記情報で表される前記蓄積量と、に応じて、注文された前記物品と混載して前記配送機が物品を配送可能なエリアである配送可能エリアを設定する設定部と、
設定された前記配送可能エリアの位置に位置している、又は、前記配送可能エリアの位置を配送先として指定しているユーザの端末装置へ、前記物品の配送が可能であることを知らせる通知を送信する通信部と、
を備え、
前記設定部は、
注文された前記物品である注文物品を配達してから、前記注文物品と前記配送機が混載可能な物品である混載可能物品を配達する、注文順配達を前記配送機が行う場合であり、かつ、前記混載可能物品の配送先が前記配送可能エリアに含まれる場合に、前記注文物品と前記混載可能物品との配送元から前記注文物品の前記配送先へ、前記注文物品と前記混載可能物品とを配送するために前記配送機で消費されるエネルギー量と、前記注文物品の前記配送先から前記混載可能物品の前記配送先へ、前記混載可能物品を配送するために前記配送機で消費されるエネルギー量と、前記混載可能物品の前記配送先から前記配送元へ移動するために前記配送機で消費されるエネルギー量と、の合計量である消費量が、取得された前記情報で表される前記蓄積量以下となるように前記配送可能エリアを設定する、又は、
前記混載可能物品を配達してから、前記注文物品を配達する、非注文順配達を前記配送機が行う場合であり、かつ、前記混載可能物品の前記配送先が前記配送可能エリアに含まれる場合に、前記配送元から前記混載可能物品の前記配送先へ、前記注文物品と前記混載可能物品とを配送するために前記配送機で消費されるエネルギー量と、前記混載可能物品の前記配送先から前記注文物品の前記配送先へ、前記注文物品を配送するために前記配送機で消費されるエネルギー量と、前記注文物品の前記配送先から前記配送元へ移動するために前記配送機で消費されるエネルギー量と、の合計量である消費量が、前記蓄積量以下となるように前記配送可能エリアを設定する、
ことを特徴とする情報処理装置。
【請求項18】
前記取得部は、注文された前記物品が前記配送先に配達されることが予定された時刻である配達予定時刻を表す情報をさらに取得し、
前記設定部は、取得された前記情報で表される前記配達予定時刻に基づいて、前記配送可能エリアを設定する、
ことを特徴とする請求項17に記載の情報処理装置。
【請求項19】
注文が受け付けられると、注文された物品の配送先の位置を表す位置情報と、注文された前記物品の重量を表す情報と、を取得する取得部と、
取得された前記位置情報で表される前記配送先の前記位置と、取得された前記情報で表される前記重量と、に応じて、注文された前記物品と混載して配送機が物品を配送可能なエリアである配送可能エリアを設定する設定部と、
設定された前記配送可能エリアの位置に位置している、又は、前記配送可能エリアの位置を配送先として指定しているユーザの端末装置へ、前記物品の配送が可能であることを知らせる通知を送信する通信部と、
を備え、
前記設定部は、
注文された前記物品の前記重量が第1重量である場合に、第1面積の前記配送可能エリアを設定し、
注文された前記物品の前記重量が前記第1重量よりも重い第2重量である場合に、前記第1面積よりも狭い第2面積の前記配送可能エリアを設定する、
ことを特徴とするシステム。
【請求項20】
注文が受け付けられると、注文された物品の配送先の位置を表す位置情報と、注文された前記物品の重量を表す情報と、を取得する取得部と、
注文された前記物品の前記重量及び大きさの少なくとも1つに基づいて、注文された前記物品と配送機が混載可能な物品である混載可能物品を特定する特定部と、
取得された前記位置情報で表される前記配送先の前記位置と、取得された前記情報で表される前記重量と、に応じて、配送可能エリアを設定する設定部と、
を備え、
前記配送可能エリアは、特定された前記混載可能物品を、前記配送機が、注文された前記物品と混載して配送可能なエリアであり、
設定された前記配送可能エリアの位置に位置している、又は、前記配送可能エリアの位置を配送先として指定しているユーザの端末装置へ、特定された前記混載可能物品と、前記混載可能物品の配送が可能であることと、を知らせる通知を送信する通信部、
をさらに備えることを特徴とするシステム。
【請求項21】
前記取得部は、前記配送機が備えるバッテリに蓄積されたエネルギー量である蓄積量を表す情報をさらに取得し、
前記設定部は、取得された前記情報で表される前記蓄積量に基づいて、前記配送可能エリアを設定する、
ことを特徴とする請求項19又は20に記載のシステム。
【請求項22】
注文が受け付けられると、注文された物品の配送先の位置を表す位置情報を取得する取得部と、
取得された前記位置情報で表される前記配送先の前記位置に応じて、注文された前記物品と混載して配送機が物品を配送可能なエリアである配送可能エリアを設定する設定部と、
設定された前記配送可能エリアの位置に位置している、又は、前記配送可能エリアの位置を配送先として指定しているユーザの端末装置へ、前記物品の配送が可能であることを知らせる通知を送信する通信部と、
を備え、
前記取得部は、注文された前記物品が前記配送先に配達されることが予定された時刻である配達予定時刻を表す情報と、前記配送機が備えるバッテリに蓄積されたエネルギー量である蓄積量を表す情報と、前記配送機が達成可能な第1速度を表す情報、及び、前記第1速度よりも遅い第2速度を表す情報と、をさらに取得し、
前記設定部は、
取得された前記情報で表される前記第1速度、前記配達予定時刻、及び、前記蓄積量に基づいて第1候補エリアを設定し、かつ、前記第2速度、前記配達予定時刻、及び、前記蓄積量に基づいて第2候補エリアを設定し、
前記第1候補エリアの面積が前記第2候補エリアの面積以上の場合に、前記第1候補エリアを前記配送可能エリアとして設定し、かつ、前記第1候補エリアの面積が前記第2候補エリアの面積よりも狭い場合に、前記第2候補エリアを前記配送可能エリアとして設定する、
ことを特徴とするシステム。
【請求項23】
注文が受け付けられると、注文された物品の配送先の位置を表す位置情報と、注文された前記物品が前記配送先に配達されることが予定された時刻である配達予定時刻を表す情報と、を取得する取得部と、
取得された前記位置情報で表される前記配送先の前記位置と、取得された前記情報で表される前記配達予定時刻と、に応じて、注文された前記物品と混載して配送機が物品を配送可能なエリアである配送可能エリアを設定する設定部と、
設定された前記配送可能エリアの位置に位置している、又は、前記配送可能エリアの位置を配送先として指定しているユーザの端末装置へ、前記物品の配送が可能であることを知らせる通知を送信する通信部と、
を備え、
前記設定部は、
注文された前記物品である注文物品を配達してから、前記注文物品と前記配送機が混載可能な物品である混載可能物品を配達する、注文順配達を前記配送機が行う場合であり、かつ、前記混載可能物品の配送先が前記配送可能エリアに含まれる場合に、前記注文物品の前記配達予定時刻から予め定められた時間が経過するまでに、前記混載可能物品の前記配送先に前記配送機が到着可能となるように、若しくは、予め定められた帰還期限までに、前記混載可能物品の前記配送先から前記混載可能物品の配送元へ前記配送機が帰還可能となるように前記配送可能エリアを設定する、又は、
前記混載可能物品を配達してから、前記注文物品を配達する、非注文順配達を前記配送機が行う場合であり、かつ、前記混載可能物品の前記配送先が前記配送可能エリアに含まれる場合に、前記配達予定時刻に、前記混載可能物品の前記配送先から前記注文物品の前記配送先へ到着可能となるように前記配送可能エリアを設定する、
ことを特徴とするシステム。
【請求項24】
注文が受け付けられると、注文された物品の配送先の位置を表す位置情報と、配送機が備えるバッテリに蓄積されたエネルギー量である蓄積量を表す情報と、を取得する取得部と、
取得された前記位置情報で表される前記配送先の前記位置と、取得された前記情報で表される前記蓄積量と、に応じて、注文された前記物品と混載して前記配送機が物品を配送可能なエリアである配送可能エリアを設定する設定部と、
設定された前記配送可能エリアの位置に位置している、又は、前記配送可能エリアの位置を配送先として指定しているユーザの端末装置へ、前記物品の配送が可能であることを知らせる通知を送信する通信部と、
を備え、
前記設定部は、
注文された前記物品である注文物品を配達してから、前記注文物品と前記配送機が混載可能な物品である混載可能物品を配達する、注文順配達を前記配送機が行う場合であり、かつ、前記混載可能物品の配送先が前記配送可能エリアに含まれる場合に、前記注文物品と前記混載可能物品との配送元から前記注文物品の前記配送先へ、前記注文物品と前記混載可能物品とを配送するために前記配送機で消費されるエネルギー量と、前記注文物品の前記配送先から前記混載可能物品の前記配送先へ、前記混載可能物品を配送するために前記配送機で消費されるエネルギー量と、前記混載可能物品の前記配送先から前記配送元へ移動するために前記配送機で消費されるエネルギー量と、の合計量である消費量が、取得された前記情報で表される前記蓄積量以下となるように前記配送可能エリアを設定する、又は、
前記混載可能物品を配達してから、前記注文物品を配達する、非注文順配達を前記配送機が行う場合であり、かつ、前記混載可能物品の前記配送先が前記配送可能エリアに含まれる場合に、前記配送元から前記混載可能物品の前記配送先へ、前記注文物品と前記混載可能物品とを配送するために前記配送機で消費されるエネルギー量と、前記混載可能物品の前記配送先から前記注文物品の前記配送先へ、前記注文物品を配送するために前記配送機で消費されるエネルギー量と、前記注文物品の前記配送先から前記配送元へ移動するために前記配送機で消費されるエネルギー量と、の合計量である消費量が、前記蓄積量以下となるように前記配送可能エリアを設定する、
ことを特徴とするシステム。
【請求項25】
情報処理装置又はシステムが実行する方法であって、
注文が受け付けられると、注文された物品の配送先の位置を表す位置情報と、注文された前記物品の重量を表す情報と、を取得する取得ステップと、
取得された前記位置情報で表される前記配送先の前記位置と、取得された前記情報で表される前記重量と、に応じて、注文された前記物品と混載して配送機が物品を配送可能なエリアである配送可能エリアを設定する設定ステップと、
設定された前記配送可能エリアの位置に位置している、又は、前記配送可能エリアの位置を配送先として指定しているユーザの端末装置へ、前記物品の配送が可能であることを知らせる通知を送信する通信ステップと、
を有し、
前記設定ステップでは、
注文された前記物品の前記重量が第1重量である場合に、第1面積の前記配送可能エリアを設定し、
注文された前記物品の前記重量が前記第1重量よりも重い第2重量である場合に、前記第1面積よりも狭い第2面積の前記配送可能エリアを設定する、
ことを特徴とする方法。
【請求項26】
情報処理装置又はシステムが実行する方法であって、
注文が受け付けられると、注文された物品の配送先の位置を表す位置情報と、注文された前記物品の重量を表す情報と、を取得する取得ステップと、
注文された前記物品の前記重量及び大きさの少なくとも1つに基づいて、注文された前記物品と配送機が混載可能な物品である混載可能物品を特定する特定ステップと、
取得された前記位置情報で表される前記配送先の前記位置と、取得された前記情報で表される前記重量と、に応じて、配送可能エリアを設定する設定ステップと、
を有し、
前記配送可能エリアは、特定された前記混載可能物品を、前記配送機が、注文された前記物品と混載して配送可能なエリアであり、
設定された前記配送可能エリアの位置に位置している、又は、前記配送可能エリアの位置を配送先として指定しているユーザの端末装置へ、特定された前記混載可能物品と、前記混載可能物品の配送が可能であることと、を知らせる通知を送信する通信ステップ、
をさらに有することを特徴とする方法。
【請求項27】
前記取得ステップでは、前記配送機が備えるバッテリに蓄積されたエネルギー量である蓄積量を表す情報をさらに取得し、
前記設定ステップでは、取得された前記情報で表される前記蓄積量に基づいて、前記配送可能エリアを設定する、
ことを特徴とする請求項25又は26に記載の方法。
【請求項28】
情報処理装置又はシステムが実行する方法であって、
注文が受け付けられると、注文された物品の配送先の位置を表す位置情報を取得する取得ステップと、
取得された前記位置情報で表される前記配送先の前記位置に応じて、注文された前記物品と混載して配送機が物品を配送可能なエリアである配送可能エリアを設定する設定ステップと、
設定された前記配送可能エリアの位置に位置している、又は、前記配送可能エリアの位置を配送先として指定しているユーザの端末装置へ、前記物品の配送が可能であることを知らせる通知を送信する通信ステップと、
を有し、
前記取得ステップでは、注文された前記物品が前記配送先に配達されることが予定された時刻である配達予定時刻を表す情報と、前記配送機が備えるバッテリに蓄積されたエネルギー量である蓄積量を表す情報と、前記配送機が達成可能な第1速度を表す情報、及び、前記第1速度よりも遅い第2速度を表す情報と、をさらに取得し、
前記設定ステップでは、
取得された前記情報で表される前記第1速度、前記配達予定時刻、及び、前記蓄積量に基づいて第1候補エリアを設定し、かつ、前記第2速度、前記配達予定時刻、及び、前記蓄積量に基づいて第2候補エリアを設定し、
前記第1候補エリアの面積が前記第2候補エリアの面積以上の場合に、前記第1候補エリアを前記配送可能エリアとして設定し、かつ、前記第1候補エリアの面積が前記第2候補エリアの面積よりも狭い場合に、前記第2候補エリアを前記配送可能エリアとして設定する、
ことを特徴とする方法。
【請求項29】
情報処理装置又はシステムが実行する方法であって、
注文が受け付けられると、注文された物品の配送先の位置を表す位置情報と、注文された前記物品が前記配送先に配達されることが予定された時刻である配達予定時刻を表す情報と、を取得する取得ステップと、
取得された前記位置情報で表される前記配送先の前記位置と、取得された前記情報で表される前記配達予定時刻と、に応じて、注文された前記物品と混載して配送機が物品を配送可能なエリアである配送可能エリアを設定する設定ステップと、
設定された前記配送可能エリアの位置に位置している、又は、前記配送可能エリアの位置を配送先として指定しているユーザの端末装置へ、前記物品の配送が可能であることを知らせる通知を送信する通信ステップと、
を有し、
前記設定ステップでは、
注文された前記物品である注文物品を配達してから、前記注文物品と前記配送機が混載可能な物品である混載可能物品を配達する、注文順配達を前記配送機が行う場合であり、かつ、前記混載可能物品の配送先が前記配送可能エリアに含まれる場合に、前記注文物品の前記配達予定時刻から予め定められた時間が経過するまでに、前記混載可能物品の前記配送先に前記配送機が到着可能となるように、若しくは、予め定められた帰還期限までに、前記混載可能物品の前記配送先から前記混載可能物品の配送元へ前記配送機が帰還可能となるように前記配送可能エリアを設定する、又は、
前記混載可能物品を配達してから、前記注文物品を配達する、非注文順配達を前記配送機が行う場合であり、かつ、前記混載可能物品の前記配送先が前記配送可能エリアに含まれる場合に、前記配達予定時刻に、前記混載可能物品の前記配送先から前記注文物品の前記配送先へ到着可能となるように前記配送可能エリアを設定する、
ことを特徴とする方法。
【請求項30】
情報処理装置又はシステムが実行する方法であって、
注文が受け付けられると、注文された物品の配送先の位置を表す位置情報と、配送機が備えるバッテリに蓄積されたエネルギー量である蓄積量を表す情報と、を取得する取得ステップと、
取得された前記位置情報で表される前記配送先の前記位置と、取得された前記情報で表される前記蓄積量と、に応じて、注文された前記物品と混載して前記配送機が物品を配送可能なエリアである配送可能エリアを設定する設定ステップと、
設定された前記配送可能エリアの位置に位置している、又は、前記配送可能エリアの位置を配送先として指定しているユーザの端末装置へ、前記物品の配送が可能であることを知らせる通知を送信する通信ステップと、
を有し、
前記設定ステップでは、
注文された前記物品である注文物品を配達してから、前記注文物品と前記配送機が混載可能な物品である混載可能物品を配達する、注文順配達を前記配送機が行う場合であり、かつ、前記混載可能物品の配送先が前記配送可能エリアに含まれる場合に、前記注文物品と前記混載可能物品との配送元から前記注文物品の前記配送先へ、前記注文物品と前記混載可能物品とを配送するために前記配送機で消費されるエネルギー量と、前記注文物品の前記配送先から前記混載可能物品の前記配送先へ、前記混載可能物品を配送するために前記配送機で消費されるエネルギー量と、前記混載可能物品の前記配送先から前記配送元へ移動するために前記配送機で消費されるエネルギー量と、の合計量である消費量が、取得された前記情報で表される前記蓄積量以下となるように前記配送可能エリアを設定する、又は、
前記混載可能物品を配達してから、前記注文物品を配達する、非注文順配達を前記配送機が行う場合であり、かつ、前記混載可能物品の前記配送先が前記配送可能エリアに含まれる場合に、前記配送元から前記混載可能物品の前記配送先へ、前記注文物品と前記混載可能物品とを配送するために前記配送機で消費されるエネルギー量と、前記混載可能物品の前記配送先から前記注文物品の前記配送先へ、前記注文物品を配送するために前記配送機で消費されるエネルギー量と、前記注文物品の前記配送先から前記配送元へ移動するために前記配送機で消費されるエネルギー量と、の合計量である消費量が、前記蓄積量以下となるように前記配送可能エリアを設定する、
ことを特徴とする方法。