(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023034358
(43)【公開日】2023-03-13
(54)【発明の名称】伸縮門扉
(51)【国際特許分類】
E06B 11/02 20060101AFI20230306BHJP
【FI】
E06B11/02 L
E06B11/02 D
E06B11/02 G
【審査請求】未請求
【請求項の数】4
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021140556
(22)【出願日】2021-08-31
(71)【出願人】
【識別番号】000175560
【氏名又は名称】三協立山株式会社
(71)【出願人】
【識別番号】000220929
【氏名又は名称】株式会社TOKO
(74)【代理人】
【識別番号】100136331
【弁理士】
【氏名又は名称】小林 陽一
(72)【発明者】
【氏名】江田 毅
(72)【発明者】
【氏名】石川 陽
【テーマコード(参考)】
2E038
【Fターム(参考)】
2E038CA02
2E038CA05
2E038CA29
2E038CA34
2E038DC01
2E038DF00
2E038DG01
2E038DG07
(57)【要約】
【課題】 使い勝手の良い伸縮門扉の提供。
【解決手段】 戸先側扉1と吊元側扉2とを備え、戸先側扉1と吊元側扉2は、それぞれ左右方向に伸縮自在であり、戸先側扉1と吊元側扉2とは道路側の面同士が近接するように折り畳み可能に丁番3で連結され、吊元側扉2は、敷地側に回動可能に門柱5bに丁番4で連結してあり、戸先側扉1は、戸先框6を有し、戸先框6の見付面に取手7が設けてあり、取手7の戸先側扉1からの出っ張りBが戸先側扉1と吊元側扉2との隙間Sに納まっていることで、戸先側扉1と吊元側扉2とを平行に折り畳めるようにした。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
戸先側扉と吊元側扉とを備え、戸先側扉と吊元側扉は、それぞれ左右方向に伸縮自在であり、戸先側扉と吊元側扉とは道路側の面同士が近接するように折り畳み可能に丁番で連結され、吊元側扉は、敷地側に回動可能に門柱に丁番で連結してあり、戸先側扉は、戸先框を有し、戸先框の見付面に取手が設けてあり、取手の戸先側扉からの出っ張りが戸先側扉と吊元側扉との隙間に納まっていることで、戸先側扉と吊元側扉とを平行に折り畳めるようにしたことを特徴とする伸縮門扉。
【請求項2】
戸先側扉と吊元側扉とを備え、戸先側扉と吊元側扉は、それぞれ左右方向に伸縮自在であり、戸先側扉と吊元側扉とは道路側の面同士が近接するように折り畳み可能に丁番で連結され、吊元側扉は、敷地側に回動可能に門柱に丁番で連結してあり、戸先側扉は、戸先框を有し、戸先框の見付面に取手が設けてあり、吊元側扉は、吊元側端部に吊元側ラッチを有し、取手と吊元側ラッチとが上下にずらして設けてあることで、戸先側扉と吊元側扉とを平行に折り畳めるようにしたことを特徴とする伸縮門扉。
【請求項3】
戸先側扉と吊元側扉とを備え、戸先側扉と吊元側扉は、それぞれ左右方向に伸縮自在であり、戸先側扉と吊元側扉とは道路側の面同士が近接するように折り畳み可能に丁番で連結され、吊元側扉は、敷地側に回動可能に門柱に丁番で連結してあり、戸先側扉の戸先側の位置にシングルキャスターを有し、戸先側扉の戸尻側又は吊元側扉の戸先側の位置にシングルキャスターを有することで、戸先側扉と吊元側扉とを平行に折り畳めるようにしたことを特徴とする伸縮門扉。
【請求項4】
戸先側扉と吊元側扉とを備え、戸先側扉と吊元側扉は、それぞれ左右方向に伸縮自在であり、戸先側扉と吊元側扉とは道路側の面同士が近接するように折り畳み可能に丁番で連結され、吊元側扉は、敷地側に回動可能に門柱に丁番で連結してあり、戸先側扉の戸先側の位置に戸先側扉の見込寸法内に取付けたキャスターを有し、戸先側扉の戸尻側又は吊元側扉の戸先側の位置に戸先側扉又は吊元側扉の見込寸法内に取付けたキャスターを有することで、戸先側扉と吊元側扉とを平行に折り畳めるようにしたことを特徴とする伸縮門扉。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、伸縮門扉に関する。
【背景技術】
【0002】
道路と敷地との境界部に設置される門扉として、従来より、左右方向に伸縮して開閉する伸縮門扉が知られている。かかる伸縮門扉においては、より使い勝手の良いものが求められている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明は以上に述べた実情に鑑み、使い勝手の良い伸縮門扉の提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0004】
上記の課題を達成するために請求項1記載の発明による伸縮門扉は、戸先側扉と吊元側扉とを備え、戸先側扉と吊元側扉は、それぞれ左右方向に伸縮自在であり、戸先側扉と吊元側扉とは道路側の面同士が近接するように折り畳み可能に丁番で連結され、吊元側扉は、敷地側に回動可能に門柱に丁番で連結してあり、戸先側扉は、戸先框を有し、戸先框の見付面に取手が設けてあり、取手の戸先側扉からの出っ張りが戸先側扉と吊元側扉との隙間に納まっていることで、戸先側扉と吊元側扉とを平行に折り畳めるようにしたことを特徴とする。
【0005】
請求項2記載の発明による伸縮門扉は、戸先側扉と吊元側扉とを備え、戸先側扉と吊元側扉は、それぞれ左右方向に伸縮自在であり、戸先側扉と吊元側扉とは道路側の面同士が近接するように折り畳み可能に丁番で連結され、吊元側扉は、敷地側に回動可能に門柱に丁番で連結してあり、戸先側扉は、戸先框を有し、戸先框の見付面に取手が設けてあり、吊元側扉は、吊元側端部に吊元側ラッチを有し、取手と吊元側ラッチとが上下にずらして設けてあることで、戸先側扉と吊元側扉とを平行に折り畳めるようにしたことを特徴とする。
【0006】
請求項3記載の発明による伸縮門扉は、戸先側扉と吊元側扉とを備え、戸先側扉と吊元側扉は、それぞれ左右方向に伸縮自在であり、戸先側扉と吊元側扉とは道路側の面同士が近接するように折り畳み可能に丁番で連結され、吊元側扉は、敷地側に回動可能に門柱に丁番で連結してあり、戸先側扉の戸先側の位置にシングルキャスターを有し、戸先側扉の戸尻側又は吊元側扉の戸先側の位置にシングルキャスターを有することで、戸先側扉と吊元側扉とを平行に折り畳めるようにしたことを特徴とする。
【0007】
請求項4記載の発明による伸縮門扉は、戸先側扉と吊元側扉とを備え、戸先側扉と吊元側扉は、それぞれ左右方向に伸縮自在であり、戸先側扉と吊元側扉とは道路側の面同士が近接するように折り畳み可能に丁番で連結され、吊元側扉は、敷地側に回動可能に門柱に丁番で連結してあり、戸先側扉の戸先側の位置に戸先側扉の見込寸法内に取付けたキャスターを有し、戸先側扉の戸尻側又は吊元側扉の戸先側の位置に戸先側扉又は吊元側扉の見込寸法内に取付けたキャスターを有することで、戸先側扉と吊元側扉とを平行に折り畳めるようにしたことを特徴とする。
【発明の効果】
【0008】
請求項1記載の発明による伸縮門扉は、戸先側扉と吊元側扉とを備え、戸先側扉と吊元側扉は、それぞれ左右方向に伸縮自在であり、戸先側扉と吊元側扉とは道路側の面同士が近接するように折り畳み可能に丁番で連結され、吊元側扉は、敷地側に回動可能に門柱に丁番で連結してあり、戸先側扉は、戸先框を有し、戸先框の見付面に取手が設けてあり、取手の戸先側扉からの出っ張りが戸先側扉と吊元側扉との隙間に納まっていることで、戸先側扉と吊元側扉とを平行に折り畳めるようにしたので、伸縮門扉を畳んで敷地側に90度回転収納したときに敷地側への出っ張りを小さくできるとともに、有効開口幅を大きくできるので、使い勝手が良い。
【0009】
請求項2記載の発明による伸縮門扉は、戸先側扉と吊元側扉とを備え、戸先側扉と吊元側扉は、それぞれ左右方向に伸縮自在であり、戸先側扉と吊元側扉とは道路側の面同士が近接するように折り畳み可能に丁番で連結され、吊元側扉は、敷地側に回動可能に門柱に丁番で連結してあり、戸先側扉は、戸先框を有し、戸先框の見付面に取手が設けてあり、吊元側扉は、吊元側端部に吊元側ラッチを有し、取手と吊元側ラッチとが上下にずらして設けてあることで、戸先側扉と吊元側扉とを平行に折り畳めるようにしたので、伸縮門扉を畳んで敷地側に90度回転収納したときに敷地側への出っ張りを小さくできるとともに、有効開口幅を大きくできるので、使い勝手が良い。
【0010】
請求項3記載の発明による伸縮門扉は、戸先側扉と吊元側扉とを備え、戸先側扉と吊元側扉は、それぞれ左右方向に伸縮自在であり、戸先側扉と吊元側扉とは道路側の面同士が近接するように折り畳み可能に丁番で連結され、吊元側扉は、敷地側に回動可能に門柱に丁番で連結してあり、戸先側扉の戸先側の位置にシングルキャスターを有し、戸先側扉の戸尻側又は吊元側扉の戸先側の位置にシングルキャスターを有することで、戸先側扉と吊元側扉とを平行に折り畳めるようにしたので、伸縮門扉を畳んで敷地側に90度回転収納したときに敷地側への出っ張りを小さくできるとともに、有効開口幅を大きくできるので、使い勝手が良い。
【0011】
請求項4記載の発明による伸縮門扉は、戸先側扉と吊元側扉とを備え、戸先側扉と吊元側扉は、それぞれ左右方向に伸縮自在であり、戸先側扉と吊元側扉とは道路側の面同士が近接するように折り畳み可能に丁番で連結され、吊元側扉は、敷地側に回動可能に門柱に丁番で連結してあり、戸先側扉の戸先側の位置に戸先側扉の見込寸法内に取付けたキャスターを有し、戸先側扉の戸尻側又は吊元側扉の戸先側の位置に戸先側扉又は吊元側扉の見込寸法内に取付けたキャスターを有することで、戸先側扉と吊元側扉とを平行に折り畳めるようにしたので、伸縮門扉を畳んで敷地側に90度回転収納したときに敷地側への出っ張りを小さくできるとともに、有効開口幅を大きくできるので、使い勝手が良い。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【
図1】
図4に示す伸縮門扉を畳んで敷地側に90度回転収納した状態を示す平面図である。
【
図2】
図4に示す伸縮門扉を畳んで敷地側に180度回転収納した状態を示す平面図である。
【
図4】(a)は本発明の伸縮門扉の一実施形態を示す平面図、(b)は同正面図である。
【
図6】同伸縮門扉の平面図であって、(a)は伸縮門扉を伸ばして門扉を閉じた状態、(b)は伸縮門扉を縮めて門扉を開けた状態、(c)は縮めた伸縮門扉を折り畳む途中の状態、(d)は縮めた伸縮門扉を折り畳み、敷地側に90度回転収納した状態、(e)は縮めた伸縮門扉を折り畳み、敷地側に180度回転収納した状態を示す。
【
図7】本発明の伸縮門扉の他の実施形態を示す折り畳んだ状態で戸先側から見た側面図である。
【
図8】従来の伸縮門扉を折り畳んで敷地側に90度回転収納した状態を示す平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1~6は、本発明に係る伸縮門扉の一実施形態を示している。本伸縮門扉は、
図4に示すように、道路と住宅の敷地の境界部に立設した一対の門柱5a,5b間に設置されるものであり、それぞれ左右方向に伸縮自在な戸先側扉1と吊元側扉2を備えている。戸先側扉1と吊元側扉2とは、道路側で丁番3で連結してあり、これにより伸縮門扉を縮めて門扉を開けた後、
図1,6に示すように、戸先側扉1と吊元側扉2とを道路側の面同士が近接するように折り畳めるようになっている。さらに本伸縮門扉は、吊元側扉2を吊元側門柱5bに敷地側で丁番4にて回動可能に連結してあり、これにより
図1,2,6に示すように、折り畳んだ伸縮門扉を敷地側に回転収納できるようになっている。
【0014】
戸先側扉1は、
図4,5に示すように、戸先框6と複数の格子体10,10,…とを左右方向に伸縮自在なパンタグラフ機構11で連結して構成してある。吊元側扉2は、複数の格子体10,10,…を左右方向に伸縮自在なパンタグラフ機構11で連結して構成してある。戸先側扉1及び吊元側扉2の見込寸法Aは、77mmとなっており、従来の一般的な伸縮門扉よりも小さくしてある。さらに本伸縮門扉は、後述するようにキャスター9a,9bが道路側や敷地側に飛び出さず、尚且つコンパクトな形で敷地側に収納することができるので、広い敷地を確保することが難しい都市部の住宅にも好適なものとなっている。
【0015】
戸先側扉1の戸尻側の格子体10と吊元側扉2の戸先側の格子体10とは、
図5に示すように、道路側で丁番3で連結してある。これにより本伸縮門扉は、
図1に示すように、戸先側扉1と吊元側扉2とが道路側の面同士が近接するように折り畳むことができる。折り畳んだときに戸先側扉1と吊元側扉2との間には、蝶番3の筒状部の直径分の隙間Sができる。
【0016】
戸先框6は、
図5に示すように、戸先側の見込寸法が吊元側の見込寸法よりも小さい凸型の断面形状となっており、見込寸法が小さくなった戸先側の道路側及び敷地側の見付面に取手7が取付けてある。取手7は、
図3,4に示すように、上下方向に長い略角棒状で取付面からの出っ張りを極力小さくしてあり、上下方向の中間位置より下側に形成された穴状の手掛け部12に手の指を掛けて操作するものとなっている。戸先框6には、門扉を閉めたときに戸先側門柱5aに設けた受け13と係合する戸先側ラッチ14が設けてあり(
図5参照)、戸先側ラッチ14の解除操作を行うための操作レバー15が、取手7の吊元側の側面に設けてある。
【0017】
このように本伸縮門扉は、戸先框6の戸先側の見込寸法を小さくし、見込寸法を小さくした戸先側の見付面に取手7を取付けてあり、取手7自体の出っ張り寸法も極力小さくしたことで、
図1に示すように、取手7の戸先側扉1からの出っ張りBが戸先側扉1と吊元側扉2との隙間Sに納まり、戸先側扉1と吊元側扉2とを平行に折り畳むことができる。
なお、従来の伸縮門扉の取手90は、
図8に示すように、平面視でL形に曲がった形に形成され、取手90の縦片部を手で掴んで操作するものが一般的であり、それだと取手90が吊元側扉2とぶつかって戸先側扉1と吊元側扉2とを平行に折り畳むことができない。
【0018】
戸先側扉1の戸先框6の下端部には、
図3,4に示すように、見込方向の中央位置にキャスター(シングルキャスター)9aが取付けてある。キャスター9aは、取付軸16回りに旋回する自在キャスターとなっている。吊元側扉2の一番戸先側の格子体10の下端部にも、同様にキャスター(シングルキャスター)9aが取付けてある。
【0019】
このように本伸縮門扉は、戸先側扉1の戸先側端部と吊元側扉2の戸先側端部に設けられるキャスター9aを、各扉1,2の見込方向の中央位置に取付けたシングルキャスター9aとしたことで、
図1に示すように、戸先側扉1と吊元側扉2とを折り畳んだときにキャスター9aが扉1,2と干渉することがないため、戸先側扉1と吊元側扉2とを平行に折り畳むことができる。
なお、従来の伸縮門扉のキャスター91は、
図8に示すように、道路側及び敷地側に金具92で持ち出して取付けたダブルキャスターとなっており、それだとキャスター91の取付金具92や取付軸93が扉1,2とぶつかって戸先側扉1と吊元側扉2とを平行に折り畳むことができない。
【0020】
吊元側扉2の戸先側の格子体10にキャスター9aを取付ける代わりに、戸先側扉1の戸尻側の格子体10にキャスター9aを取付けることもできる。
【0021】
図1~3に示すように、吊元側扉2は敷地側で吊元側門柱5bに丁番4で連結されている。これにより、折り畳んだ伸縮門扉を敷地側に回転して収納することができる。吊元側扉2の丁番4と反対側(道路側)には、吊元側ラッチ8が設けてある。吊元側ラッチ8は、
図3に示すように、摘み17を持って上下動させることのできるピン18を有し、門扉の閉鎖時にはこのピン18を吊元側門柱5bの道路側に設けた金具19の筒状部に挿入することで、吊元側の格子体10を吊元側門柱5bに回転しないように固定することができる。摘み17を持ってピン18を引き上げて金具19の筒状部から抜くことで、折り畳んだ伸縮門扉を敷地側に回転収納できる。吊元側ラッチ8は、
図3に示すように、戸先側扉1の戸先框6に取付けられた取手7とは上下にずらして設けてある。そのため、戸先側扉1と吊元側扉2とを折り畳んだときに取手7と吊元側ラッチ8とが干渉しないので、
図1,2に示すように、戸先側扉1と吊元側扉2とを平行に折り畳むことができる。
【0022】
図6は、本発明の伸縮門扉の使用状態を示している。
図6(a)に示すように、伸縮門扉を伸ばして戸先框6に設けた戸先側ラッチ14を戸先側門柱5aの受け13と係合させて門扉を閉鎖する。
門扉を開ける際には、操作レバー15を押し下げて戸先側ラッチ14を解除し、取手7の手掛け部12に指を掛けて戸先框6を吊元側に動かすことで、
図6(b)に示すように、戸先側扉1及び吊元側扉2を縮める。
その後、吊元側ラッチ8を解除すると、
図6(c)に示すように、吊元側扉2を敷地側に回転させつつ、戸先側扉1と吊元側扉2とを折り畳むことができる。
図6(d)は、折り畳んだ伸縮門扉を敷地側に90度回転収納した状態を示している。このように伸縮門扉を折り畳むことで、敷地側への出っ張りLを小さくすることができ、尚且つ戸先側扉1と吊元側扉2とを平行に折り畳めることで、有効開口幅Wを大きくすることができる。これにより家側の敷地を有効に使用することができ、車等が出入りする際に伸縮門扉が邪魔になりにくく、使い勝手が良い。
さらに本伸縮門扉は、
図6(e)に示すように、敷地側に180度回転収納することもでき、そうすることで有効開口幅Wをさらに大きくすることができる。
【0023】
図7は、本発明の伸縮門扉の他の実施形態を示している。本伸縮門扉は、戸先側扉1の戸先框6の下面の道路側の位置と敷地側の位置の2箇所にキャスター(ダブルキャスター)9b,9bを取付けている。吊元側扉2は、一番戸先側の格子体10の下面の道路側の位置と敷地側の位置の2か所にキャスター(ダブルキャスター)9b,9bを取付けている。
このようにキャスター9b,9bをダブルキャスターにすることで、伸縮門扉がより安定して自立する。しかも、キャスター9b,9bは戸先側扉1及び吊元側扉2の見込寸法内に取付けてあるため、戸先側扉1と吊元側扉2とを折り畳む際にキャスター9b,9bが邪魔にならず、シングルキャスター9aの場合と同様に、戸先側扉1と吊元側扉2とを平行に折り畳むことができる。
【0024】
以上に述べたように本伸縮門扉は、戸先側扉1と吊元側扉2とを備え、戸先側扉1と吊元側扉2は、それぞれ左右方向に伸縮自在であり、戸先側扉1と吊元側扉2とは道路側の面同士が近接するように折り畳み可能に丁番3で連結され、吊元側扉2は、敷地側に回動可能に門柱5bに丁番4で連結してあり、戸先側扉1は、戸先框6を有し、戸先框6の見付面に取手7が設けてあり、取手7の戸先側扉1からの出っ張りBが戸先側扉1と吊元側扉2との隙間Sに納まっていることで、戸先側扉1と吊元側扉2とを平行に折り畳めるようにしたので、伸縮門扉を畳んで敷地側に90度回転収納したときに敷地側への出っ張りLを小さくできるとともに、有効開口幅Wを大きくできるので、使い勝手が良い。
戸先框6は、戸先側の見込寸法が吊元側より小さくなっており、見込寸法が小さくなった戸先側見付面に取手7が設けてあることで、取手7を折り畳んだ戸先側扉1と吊元側扉2との隙間Sに収まるようにしながら、指を掛けて操作するのに十分な大きさにすることができる。
戸先側ラッチ14の解除操作を行う操作部(操作レバー)15を取手7の吊元側の側面に設けたので、戸先側扉1と吊元側扉2とを平行に折り畳むのに操作部15が邪魔にならない。
【0025】
また本伸縮門扉は、戸先側扉1と吊元側扉2とを備え、戸先側扉1と吊元側扉2は、それぞれ左右方向に伸縮自在であり、戸先側扉1と吊元側扉2とは道路側の面同士が近接するように折り畳み可能に丁番3で連結され、吊元側扉2は、敷地側に回動可能に門柱5bに丁番4で連結してあり、戸先側扉1は、戸先框6を有し、戸先框6の見付面に取手7が設けてあり、吊元側扉2は、吊元側端部に吊元側ラッチ8を有し、取手7と吊元側ラッチ8とが上下にずらして設けてあることで、戸先側扉1と吊元側扉2とを平行に折り畳めるようにしたので、伸縮門扉を畳んで敷地側に90度回転収納したときに敷地側への出っ張りLを小さくできるとともに、有効開口幅Wを大きくできるので、使い勝手が良い。
【0026】
また本伸縮門扉は、戸先側扉1と吊元側扉2とを備え、戸先側扉1と吊元側扉2は、それぞれ左右方向に伸縮自在であり、戸先側扉1と吊元側扉2とは道路側の面同士が近接するように折り畳み可能に丁番3で連結され、吊元側扉2は、敷地側に回動可能に門柱5bに丁番4で連結してあり、戸先側扉1の戸先側の位置にシングルキャスター9aを有し、戸先側扉1の戸尻側又は吊元側扉2の戸先側の位置にシングルキャスター9aを有することで、戸先側扉1と吊元側扉2とを平行に折り畳めるようにしたので、伸縮門扉を畳んで敷地側に90度回転収納したときに敷地側への出っ張りLを小さくできるとともに、有効開口幅Wを大きくできるので、使い勝手が良い。
【0027】
また本伸縮門扉は、戸先側扉1と吊元側扉2とを備え、戸先側扉1と吊元側扉2は、それぞれ左右方向に伸縮自在であり、戸先側扉1と吊元側扉2とは道路側の面同士が近接するように折り畳み可能に丁番3で連結され、吊元側扉2は、敷地側に回動可能に門柱5bに丁番4で連結してあり、戸先側扉1の戸先側の位置に戸先側扉1の見込寸法A内に取付けたキャスター9a,9b,9bを有し、戸先側扉1の戸尻側又は吊元側扉2の戸先側の位置に戸先側扉1又は吊元側扉2の見込寸法A内に取付けたキャスター9a,9b,9bを有することで、戸先側扉1と吊元側扉2とを平行に折り畳めるようにしたので、伸縮門扉を畳んで敷地側に90度回転収納したときに敷地側への出っ張りLを小さくできるとともに、有効開口幅Wを大きくできるので、使い勝手が良い。
キャスター9b,9bを、戸先側扉1及び吊元側扉2の見込寸法A内の道路側の位置と敷地側の位置の2箇所に設けたダブルキャスターとした場合(
図7参照)には、伸縮門扉がより安定して自立する。
【0028】
本発明は以上に述べた実施形態に限定されない。戸先側扉及び吊元側扉の具体的な構造、大きさ、材質等は、適宜変更することができる。取手は、戸先側扉の見込寸法から出っ張る部分が、戸先側扉と吊元側扉を平行に折り畳んだときにできる隙間に収まる寸法になっていればよく、戸先側扉の畳み幅(縮めたときの横幅)が吊元側扉の畳み幅よりも大きい場合などは、取手が戸先側扉と吊元側扉との隙間から外れた位置にあってもよい。キャスターは、戸先側扉及び吊元側扉の見込寸法内に取付けてあればよく、旋回したときなどに戸先側扉及び吊元側扉の見込寸法から多少はみ出してもよい。
【符号の説明】
【0029】
1 戸先側扉
2 吊元側扉
3 丁番
4 丁番
5a 戸先側門柱(門柱)
5b 吊元側門柱(門柱)
6 戸先框
7 取手
8 吊元側ラッチ
9a シングルキャスター(キャスター)
9b ダブルキャスター(キャスター)