(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023034617
(43)【公開日】2023-03-13
(54)【発明の名称】管状体固定具
(51)【国際特許分類】
A61M 25/02 20060101AFI20230306BHJP
【FI】
A61M25/02 502
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021140942
(22)【出願日】2021-08-31
(71)【出願人】
【識別番号】390003562
【氏名又は名称】株式会社ニトムズ
(71)【出願人】
【識別番号】000003964
【氏名又は名称】日東電工株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002734
【氏名又は名称】弁理士法人藤本パートナーズ
(72)【発明者】
【氏名】小山 貴史
(72)【発明者】
【氏名】高木 茂樹
(72)【発明者】
【氏名】中川 憲一
【テーマコード(参考)】
4C267
【Fターム(参考)】
4C267BB05
4C267BB24
4C267BB31
4C267CC01
4C267CC08
(57)【要約】
【課題】交換時に管状体を分離しやすい管状体固定具を提供する。
【解決手段】使用時において内側に位置し、外面に管状体Tを保持する管状体用粘着剤層40を有する管状体係止部4と、使用時において外側に位置し、管状体係止部4及び管状体Tを外方から覆うことができ、内面に重合用粘着剤層31を有する外層部3と、を備え、管状体係止部4は、管状体Tと内外方向に重なる位置であって、管状体Tの長手方向での少なくとも一端部に、管状体用粘着剤層40が形成されていない非粘着部41を有し、外層部3は、非粘着部41と内外方向に重なる部分に、内外方向に貫通する切り欠き410を有し、管状体係止部4における非粘着部41の形成位置は、外層部3が管状体係止部4から長手方向に直交する幅方向に剥がされる際に、管状体係止部4から先に離反する、管状体係止部4の先離反側の端縁42に近い位置である。
【選択図】
図6
【特許請求の範囲】
【請求項1】
皮膚の上に管状体を固定可能な管状体固定具であって、
使用時において内側に位置するシート状部分であって、使用時における外面に前記管状体を保持する管状体用粘着剤層を有する管状体係止部と、
使用時において外側に位置するシート状部分であって、前記管状体係止部、及び、前記管状体用粘着剤層に保持された前記管状体を外方から覆うことができ、使用時における内面に重合用粘着剤層を有する外層部と、を備え、
前記管状体係止部は、使用時において前記管状体と内外方向に重なる位置であって、前記管状体の長手方向での少なくとも一端部に、前記管状体用粘着剤層が形成されていない非粘着部を有し、
前記外層部は、使用時において前記非粘着部と内外方向に重なる部分に、内外方向に貫通する切り欠きまたは切り込みを有し、
前記管状体係止部における前記非粘着部の形成位置は、前記外層部が前記管状体係止部から前記長手方向に直交する幅方向に剥がされる際に、前記管状体係止部から先に離反する、前記管状体係止部の先離反側の端縁に近い位置である、管状体固定具。
【請求項2】
前記非粘着部は、前記管状体係止部を内外方向に貫通する切り欠きであり、
前記外層部は、使用時において前記非粘着部と内外方向に重なる部分に、内外方向に貫通する切り欠きを有する、請求項1に記載の管状体固定具。
【請求項3】
前記管状体係止部の先離反側の端縁が、前記非粘着部の前記幅方向の中心よりも前記先離反側に設けられている、請求項1または2に記載の管状体固定具。
【請求項4】
前記外層部の内方に、前記管状体係止部を挟むように対向するシート状部分であって、使用時における内面に皮膚に貼り付く皮膚用粘着剤層を有する内層部を備え、
前記内層部の前記幅方向における一端部は、使用前から前記外層部と一体とされており、
前記幅方向における他端部が前記先離反側となる、請求項1~3のいずれかに記載の管状体固定具。
【請求項5】
前記内層部は、使用時に内外方向で前記外層部に重なる部分に、前記外層部に対応した切り欠きまたは切り込みを有する、請求項4に記載の管状体固定具。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、輸排液用のチューブ、カテーテル等の医療用管状体を患者の皮膚等に固定するための管状体固定具に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、輸排液用のチューブやカテーテル等を患者の皮膚に貼り付けて固定するための管状体固定具が公知である(特許文献1)。例えば、
図9に示すように、管状体固定具101は、患者の皮膚に貼り付けられる下層102と、下層102の上に配置された管状体係止部104と、下層102と連結された上層103と、を備える。管状体Tは、管状体係止部104の粘着面と上層103の粘着面とに挟まれた状態で、これらの粘着面同士の固着により下層102と上層103との間に固定される。この管状体固定具1では、管状体Tの近傍での粘着面同士の固着が外れにくいため、下層102から上層103が剥がれにくい。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、上記管状体固定具101が汚れたとき等に、管状体Tをそのまま使用しつつ、管状体固定具101だけ新たなものに交換したい場合がある。しかしながら、上記管状体固定具101では、粘着面同士の固着により、管状体Tが、管状体固定具101に強固に固定されているため、管状体固定具101に対して分離しにくいおそれがあった。
【0005】
本発明は、管状体固定具の交換時に管状体を分離しやすい管状体固定具を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の管状体固定具は、皮膚の上に管状体を固定可能な管状体固定具であって、使用時において内側に位置するシート状部分であって、使用時における外面に前記管状体を保持する管状体用粘着剤層を有する管状体係止部と、使用時において外側に位置するシート状部分であって、前記管状体係止部、及び、前記管状体用粘着剤層に保持された前記管状体を外方から覆うことができ、使用時における内面に重合用粘着剤層を有する外層部と、を備え、前記管状体係止部は、使用時において前記管状体と内外方向に重なる位置であって、前記管状体の長手方向での少なくとも一端部に、前記管状体用粘着剤層が形成されていない非粘着部を有し、前記外層部は、使用時において前記非粘着部と内外方向に重なる部分に、内外方向に貫通する切り欠きまたは切り込みを有し、前記管状体係止部における前記非粘着部の形成位置は、前記外層部が前記管状体係止部から前記長手方向に直交する幅方向に剥がされる際に、前記管状体係止部から先に離反する、前記管状体係止部の先離反側の端縁に近い位置である。
【0007】
かかる構成によれば、管状体係止部において、非粘着部が幅方向で先離反側に偏って形成されているため、先離反側の端縁と管状体との間に位置する管状体用粘着剤層の幅方向の寸法を小さくできる。幅方向の寸法を小さくした分粘着力が小さくなるため、管状体係止部から外層部を剥がしやすい。
【0008】
また、前記管状体固定具では、前記非粘着部は、前記管状体係止部を内外方向に貫通する切り欠きであり、前記外層部は、使用時において前記非粘着部と内外方向に重なる部分に、内外方向に貫通する切り欠きを有する。
【0009】
かかる構成によれば、外層部の切り欠きに対し、管状体係止部の切り欠きの形状が一致している。そうすることで、管状体固定具の美観を高められる。
【0010】
また、前記管状体固定具では、前記管状体係止部の先離反側の端縁が、前記非粘着部の前記幅方向の中心よりも前記先離反側に設けられている。
【0011】
かかる構成によれば、非粘着部の幅方向の中心にほぼ一致して位置する管状体に対し、管状体用粘着剤層が接するようにできるため、管状体係止部で管状体を確実に保持できる。
【0012】
また、前記管状体固定具は、前記外層部の内方に、前記管状体係止部を挟むように対向するシート状部分であって、使用時における内面に皮膚に貼り付く皮膚用粘着剤層を有する内層部を備え、前記内層部の前記幅方向における一端部は、使用前から前記外層部と一体とされており、前記幅方向における他端部が前記先離反側となる。
【0013】
かかる構成によれば、管状体固定具をひとまとめの構成とできるので使用しやすい。また、外層部の管状体係止部からの剥がし方向を一定方向とできる。
【0014】
また、前記管状体固定具では、前記内層部は、使用時に内外方向で前記外層部に重なる部分に、前記外層部に対応した切り欠きまたは切り込みを有する。
【0015】
かかる構成によれば、皮膚に貼り付く内層部に切り欠きまたは切り込みを設けたことにより、内層部の端縁長さを増加でき、その分、内層部を皮膚に強固に貼り付けることができる。
【発明の効果】
【0016】
以上より、本発明によれば、管状体固定具の交換時に管状体を分離しやすい管状体固定具を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【
図1】
図1は、本実施形態に係る管状体固定具の平面図である。
【
図2】
図2は、
図1のII-II位置における断面図であり、
図2(a)は、
図1の管状体固定具を幅方向における中央位置で水平に切断した断面図であり、
図2(b)は、管状体の管状体固定具に対する位置を示す断面図である。
【
図3】
図3は、前記管状体固定具の外層部を外した平面図である。
【
図4】
図4は、前記管状体固定具による管状体の固定を説明するための模式図であり、
図4(a)は前記管状体固定具の内層部剥離ライナーの第一領域を剥がした状態の平面図であり、
図4(b)は前記管状体固定具の内層部剥離ライナーの第二領域を剥した状態の平面図であり、
図4(c)は前記管状体固定具の係止部剥離ライナーを剥がす前の状態の平面図であり、
図4(d)は前記管状体固定具の係止部剥離ライナーを剥がした状態の平面図である。
【
図5】
図5は、前記管状体固定具による管状体の固定を説明するための模式図であり、
図5(a)は前記管状体係止部に管状体を配置した状態の平面図であり、
図5(b)は外層部剥離ライナーの第一領域を剥がした状態の平面図であり、
図5(c)は外層部剥離ライナーの第二領域を剥がした状態の平面図である。
【
図6】
図6は、前記管状体固定具による管状体の固定を説明するための模式図であり、
図6(a)は管状体を挟み込んだ状態の平面図であり、
図6(b)は前記管状体固定具で管状体を固定した状態の平面図である。
【
図7】
図7は、前記管状体固定具からの管状体の取り外しを説明するための模式図であり、
図7(a)は前記管状体固定具で管状体を固定した状態の平面図であり、
図7(b)は前記管状体固定具の外層部の剥がし始めた状態の平面図であり、
図7(c)は前記管状体固定具の外層部の剥がし途中の状態の平面図である。
【
図8】
図8は、前記管状体固定具からの管状体の取り外しを説明するための模式図であり、
図8(a)は管状体が露出した状態の平面図であり、
図8(b)は管状体を取り外す際の平面図である。
【
図9】
図9は、従来の管状体固定具の模式図であり、管状体固定具で管状体を固定した状態の断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、本発明の実施形態について、
図1~
図8を参照しつつ説明する。管状体固定具は、皮膚の上に管状体Tを固定可能な管状体固定具であり、例えば、患者の皮膚の上に輸排液用のチューブ、カテーテル等の医療用管状体を固定可能な器具である。本明細書では、内外方向のうち、皮膚に近い側を内側、皮膚から遠い側を外側として説明する。
【0019】
図1及び
図2(a)に示すように、管状体固定具1は、使用時において内側に位置するシート状部分である管状体係止部4と、使用時において外側に位置するシート状部分である外層部3と、を備える。本実施形態の管状体固定具1は、外層部3の内方に、管状体係止部4を挟むように対向するシート状部分である内層部2を備える。また、管状体固定具1は、使用時において外層部3の外側に位置するパッチ部8を備える。
【0020】
この管状体固定具1は、内層部2の内側に配置された内層部剥離ライナー5と、外層部3の内側に配置された外層部剥離ライナー6と、管状体係止部4の外側に配置された係止部剥離ライナー7と、を備える。さらに、管状体固定具1は、パッチ部8の内側に配置されたパッチ部剥離ライナー9を備える。各剥離ライナー5、6、7、9はシート状であり、使用時に取り除かれる。
【0021】
この管状体固定具1では、内層部2及び外層部3は、一方向(
図1及び
図2(a)における左右方向、以下、水平方向とする)に延びている。なお、
図2(a)及び
図2(b)では、外層部3は、斜め向きに延びているが、実際には内層部2と略平行に延びている。
【0022】
管状体固定具1の外観は、例えば、外層部3に略垂直な方向から平面視したとき略正方形状をしたシート状である(
図1参照)。本実施形態の管状体固定具1の水平方向における寸法、及び、管状体固定具1の水平方向と直交する奥行き方向における寸法は、いずれも、50mm~100mm程度であり、例えば、85mmである。
【0023】
管状体係止部4は、管状体Tを内層部2と外層部3との間に挟んだ状態で係止可能な部材である(
図2(b)参照)。また、管状体係止部4は、使用時における外面に管状体Tを保持する管状体用粘着剤層40を有する。さらに、管状体係止部4は、使用時において管状体Tと内外方向(
図2(b)における上下方向)に重なる位置であって、管状体Tの長手方向(以下、単に「長手方向」)での少なくとも一端部に、管状体用粘着剤層40が形成されていない非粘着部41を有する(
図3、
図6(b)参照)。
【0024】
本実施形態の管状体係止部4は、
図2(b)に示すように、シート状であり、具体的に、内層部2の上において、長手方向、及び、長手方向に直交する幅方向(以下、単に幅方向とする)に延びている。また、本実施形態の管状体係止部4の幅方向における寸法は、管状体固定具1に固定する管状体Tの外径よりも大きいことが好ましい。
【0025】
本実施形態の管状体係止部4は、管状体用粘着剤層40のみで形成されている(いわゆる基材層レスである)が、管状体係止部4は、基材層の内側に管状体用粘着剤層40とは異なる粘着剤層が設けられるとともに基材層の外側に管状体用粘着剤層40が設けられた両面テープであってもよい。
【0026】
管状体用粘着剤層40は、例えば、内層部2(具体的には、後述する内層部2の基材層21)に対して形成されている。また、管状体用粘着剤層40は、
図3に示すように、管状体係止部4の先離反側(後述)の端縁である一端縁42と、管状体係止部4の先離反側と反対側の端縁である他端縁43と、を有する。一端縁42及び他端縁43は、いずれも直線状である。また、一端縁42及び他端縁43は、長手方向に沿って延びている。
【0027】
本実施形態の管状体固定具1では、非粘着部41は、内層部2の基材層21とともに、管状体用粘着剤層40に形成された切り欠き410である。この管状体固定具1では、一端縁42が、切り欠き410に掛かっていることにより、一端縁42の長手方向における長さは、他端縁43の長手方向における長さよりも短い。
【0028】
切り欠き410は、例えば、長手方向における両側に一対(二つ)配置されている。この管状体固定具1では、各切り欠き410の形状は同じであり、各切り欠き410は長手方向において対称な形状を有する。なお、切り欠き410は、長手方向における一方側に一つ配置されてもよい。
【0029】
なお、非粘着部41は、切り欠き410でなくてもよく、単に粘着剤が設けられていない部位(例えば、内層部2の基材層21の表面が露出した部位)であってもよい。
【0030】
外層部3は、管状体係止部4、及び、管状体用粘着剤層40に保持された管状体Tを外方から覆うことができる(
図2(b)参照)。例えば、外層部3が有する基材層33は、内層部2、管状体T、及び、管状体係止部4を覆うシートであり、例えば、通気性を良好とすべくメッシュ地のシートである。本実施形態の外層部3は、粘着包帯であり、例えば、キノホワイト(日東電工株式会社の登録商標、以下同じ)のような不織布を基材層とする粘着包帯である。
【0031】
また、外層部3は、使用時における内面30に重合用粘着剤層31を有する。具体的に、外層部3は、基材層33と、基材層33の内側に配置された重合用粘着剤層31と、を有する。
【0032】
外層部3は、内面30のうち、少なくとも管状体係止部4に貼り合わせた状態で管状体係止部4の上に位置する領域に、重合用粘着剤層31を有する。本実施形態の管状体固定具1では、外層部3は、重合用粘着剤層31が水平方向の全域に連続しているため、外層部3の内面30の全体が粘着面である。なお、重合用粘着剤層31は、皮膚に貼り付け可能な糊を含んでいなくてもよいが、患者が使用する際の快適性を鑑みて無臭の糊を含むことが好ましい。
【0033】
外層部3は、使用時において非粘着部41と内外方向に重なる部分に、内外方向に貫通する切り欠き32を有する(
図1参照)。なお、外層部3は、切り欠き32に代わりに、使用時において非粘着部41と内外方向に重なる部分に、内外方向に貫通する切り込み(スリット)を有してもよい。この切り欠き32又は切り込みは、例えば、管状体Tの長手方向に沿って延びる。
【0034】
本実施形態の管状体固定具1では、切り欠き32は、長手方向の両側に一対(二つ)設けられている。また、各切り欠き32は長手方向において対称な形状を有する。なお、切り欠き32は、長手方向における一方側に一つ配置されてもよい。
【0035】
この切り欠き32は、例えば、長尺形状を有し、具体的には、略半長円形状を有する。なお、切り欠き32は、長方形状や三角形状等の他の形状であってもよい。
【0036】
また、切り欠き32は、管状体Tの長手方向に直交する幅方向において非対称な形状を有する。具体的に、切り欠き32において、第一辺321の幅方向に対する傾斜は、第二辺322の幅方向に対する傾斜よりも緩い。本実施形態の管状体固定具1では、外層部3が内層部2に重なった状態において、幅方向に対する傾斜が緩い第一辺321が、幅方向において、後述する外層部3と内層部2との連結部位に近い側に配置されている。
【0037】
この管状体固定具1では、管状体係止部4における非粘着部41の形成位置は、外層部3が管状体係止部4から管状体Tの長手方向に直交する幅方向に剥がされる際に、管状体係止部4から先に離反する、管状体係止部4の一端縁(先離反側の端縁)42に近い位置である(
図3参照)。具体的に、非粘着部41の幅方向における中心C4(例えば、切り欠き410の先端縁を通り長手方向に延びる中心線、本実施形態では、一対の切り欠き410の先端縁同士を結ぶ中心線)が、管状体係止部4の他端縁(先離反側と反対側の端縁)43からよりも、管状体係止部4の一端縁42からの方が近い位置関係である。
【0038】
このように、管状体係止部4において、非粘着部41が幅方向で先離反側に偏って形成されているため、先離反側の端縁42と中心C4に一致して配置された管状体Tとの間に位置する管状体用粘着剤層40の幅方向の寸法を小さくできる。また、管状体係止部4において、幅方向の寸法を小さくした分、管状体用粘着剤層40の面積が小さくなって粘着力が小さくなるため、管状体固定具1を交換する場合等に、管状体係止部4から外層部3を剥がしやすい。
【0039】
本実施形態の管状体固定具1では、管状体係止部4の非粘着部41は、管状体係止部4を内外方向に貫通する切り欠き410である。外層部3の切り欠き32に対し、管状体係止部4の切り欠き410の形状が一致している。そうすることで、管状体固定具1の美観を高められる。
【0040】
さらに、本実施形態の管状体固定具1では、管状体係止部4の先離反側の端縁42が、非粘着部41の幅方向の中心C4よりも先離反側に設けられている。これにより、非粘着部41の幅方向の中心C4にほぼ一致して位置する管状体Tに対し、管状体用粘着剤層40が接するようにできるため、管状体係止部4で管状体Tを確実に保持できる。
【0041】
パッチ部8は、使用時に外層部3のさらに外側に配置されるシートである(
図1参照)。パッチ部8を外層部3の外側に貼り付けて管状体係止部4を覆うシートを厚くすることにより、外層部3を補強することができる。
【0042】
例えば、パッチ部8は、通気性を良好とすべくメッシュ地のシートである。本実施形態のパッチ部8は、外層部3と同一材料である粘着包帯であり、例えば、キノホワイト(日東電工株式会社の登録商標、以下同じ)のような不織布を基材層とする粘着包帯である。
【0043】
また、パッチ部8は、使用時における内面80に粘着剤層81を有する(
図2(a)参照)。例えば、パッチ部は、基材層82と、基材層82の内側に配置された粘着剤層81と、を有する。
【0044】
本実施形態の管状体固定具1では、パッチ部8は一対(二つ)設けられている。一対のパッチ部8は、長手方向に並んでいる。一対のパッチ部8は、一体となっており、この境界には、ミシン目等の切り取り線L1が設けられている。なお、パッチ部8は、一つ設けられていてもよいし、三つ以上の複数設けられていてもよい。
【0045】
また、この管状体固定具1では、使用前に外層部3とパッチ部8とが一体となっている(
図1参照)。具体的に、外層部3とパッチ部8とは、この境界にミシン目等の切り取り線L2が設けられた状態で、連続している。
【0046】
さらに、外層部3には、切り取り線L2上に剥離端部34(本実施形態では、三角形状の剥離端部34)が設けられている。なお、剥離端部34は、三角形状以外であってもよく、例えば、半円形状等の形状であってもよい。また、剥離端部34は、パッチ部8から外層部3側に突出した形状であるが、パッチ部8に食い込んだ形状であってもよい。パッチ部8の剥離端部34は、使用後の管状体固定具1を交換する際に、パッチ部8の剥がし始めのきっかけになる。
【0047】
内層部2は、皮膚の上に貼り付け可能なシートである(
図2(a)参照)。また、内層部2は、使用時における内面に皮膚に貼り付く皮膚用粘着剤層20を有する。本実施形態の内層部2は、粘着包帯であり、例えば、外層部3と同じキノホワイトのような不織布を基材層とする粘着包帯である。内層部2は、皮膚用粘着剤層20に加えて、皮膚用粘着剤層20の外側に配置される基材層21を有する。
【0048】
なお、本実施形態の内層部2では、基材層21の外側に粘着層は形成されていない。つまり、内層部2は、片面(内面)に粘着面を有する。皮膚用粘着剤層20は、皮膚に貼り付け可能なかぶれ等の生じにくい糊を含み、例えば、患者が使用する際の快適性を鑑みると、無臭の糊を含むことが好ましい。
【0049】
また、内層部2の管状体Tの長手方向に直交する幅方向(
図2(a)における左右方向)における一端部22は、使用前から外層部3と一体とされている。本実施形態の管状体固定具1では、製造を簡単にすべく、内層部2は外層部3と別々に形成されて、内層部2の一端部22が外層部3に貼り付けられることにより使用前から外層部3と一体とされている。具体的に、外層部3の重合用粘着剤層31における一端部35を構成する部位が、内層部2の外面23に貼り付けられることにより、外層部3は内層部2と連結されている。
【0050】
さらに、内層部2の幅方向における他端部24が先離反側となる。これにより、管状体固定具1をひとまとめの構成とできる、具体的に、使用前の管状体固定具1は、ひとまとまりのシート状であるため、管状体固定具1を使用しやすく、使用前の管状体固定具1の管理も容易である。また、外層部3の管状体係止部4からの剥がし方向を一定方向とできる。
【0051】
本実施形態の管状体固定具1では、外層部3は、管状体Tの固定前において、水平方向における一端部35を除く領域で内層部2の外面23と分離されている。また、外層部3の水平方向における一端部35を除く領域には、管状体Tの固定前において、外層部剥離ライナー6が配置されている。
【0052】
なお、内層部2と外層部3とを一体に形成してもよく、例えば、一枚の粘着包帯(例えば、キノホワイト)を内側に管状体用粘着剤層40が配置された状態で折り曲げることにより、使用前から内層部2と外層部3とが一体であってもよい。この場合、管状体固定具1は、内層部2の外面23に管状体用粘着剤層40と異なる粘着剤層を設けて、この粘着層により皮膚に貼り付けられてもよい。
【0053】
また、内層部2は、使用時に内外方向で外層部3に重なる部分に、外層部3に対応した切り欠き25を有する(
図3参照)。なお、内層部2は、切り欠き25の代わりに、使用時に内外方向で外層部3に重なる部分に、外層部3に対応した切り込み(スリット)を有してもよい。このように、皮膚に貼り付く内層部2に切り欠き25または切り込みを設けたことにより、内層部2の端縁長さを増加でき、その分、内層部2を皮膚に強固に貼り付けることができる。
【0054】
内層部剥離ライナー5、外層部剥離ライナー6、及び、係止部剥離ライナー7は、それぞれ、内層部2の皮膚用粘着剤層20の粘着面、外層部3の重合用粘着剤層31の粘着面、及び、管状体係止部4の管状体用粘着剤層40の粘着面、及び、パッチ部8の粘着剤層81の保護材であり、例えば、剥離紙である(
図2(a)参照)。
【0055】
内層部剥離ライナー5には、長手方向に延びるスリット50が設けられている(
図1参照)。そのため、内層部剥離ライナー5を内層部2から剥離しやすい。また、内層部剥離ライナー5を部分的に剥がすことにより、皮膚に対して、内層部2を部分的に貼り付けてから残りの内層部剥離ライナー5を剥がして、内層部2全体を皮膚に貼り付ける、即ち、内層部2を仮止めすることもできる。なお、スリット50は、例えば、内層部2の水平方向における中心に対して内外方向において重なる部位に配置されている。本実施形態の管状体固定具1では、内層部剥離ライナー5は、スリット50で仕切られた第一領域51及び第二領域52を含む。
【0056】
この内層部剥離ライナー5において、第一領域51の外周部には、第二領域52の外周部には、異なる数の切り欠き500(例えば、三角形状の切欠き)が形成されている。各外周部に形成された切り欠き500の個数は、各領域51、52を剥がす順番を示している。本実施形態では、切り欠き500の数が少ない順に、領域51、52を剥がす。各領域51、52にこのような切り欠き500を形成する構成では、触覚でも各領域51、52を剥がす順番が把握できてわかりやすいため有利である。
【0057】
なお、切り欠き500の形状は、本実施形態の管状体固定具1における切り欠き500よりも浅い切り欠き等の異なる形状であってもよい。また、内層部剥離ライナー5において、各領域51、52を剥がす順番を示すために、切り欠き500以外の目印、例えば、スリットや凹凸等が設けられてもよい。また、各領域51、52に、各領域51、52を剥がす順番を示す印刷表示を行ってもよい。
【0058】
本実施形態の管状体固定具1では、内層部剥離ライナー5は、外層部3に略垂直な方向から平面視したとき、内層部2よりも外側に広がっている。即ち、内層部剥離ライナー5の面積は、内層部2の面積よりも大きく、内層部剥離ライナー5の外周縁は、内層部2の外周縁よりも外側に位置している。これにより、内層部2から内層部剥離ライナー5を剥がし易い。なお、内層部剥離ライナー5は、内層部2と同じ面積であり、内層部剥離ライナー5の外周縁は、内層部2の外周縁と重なってもよい。
【0059】
外層部剥離ライナー6には、スリット60が設けられている。そのため、外層部剥離ライナー6を外層部3から剥離しやすい。なお、スリット60は、例えば、内層部剥離ライナー5のスリット50に対して内外方向において重なる部位に配置されている。本実施形態の管状体固定具1では、外層部剥離ライナー6は、スリット60で仕切られた第一領域61及び第二領域62を含む。
【0060】
また、係止部剥離ライナー7には、切り欠き70が設けられている(
図3参照)。この切り欠き70は、管状体係止部4の切り欠き410と同一形状を有する。
【0061】
例えば、切り欠き70は、長手方向の両側に一対(二つ)設けられている。また、各切り欠き70は長手方向において対称な形状を有する。なお、切り欠き70は、長手方向における一方側に一つ配置されてもよい。
【0062】
この切り欠き70は、例えば、長尺形状を有し、具体的には、略半長円形状を有する。なお、切り欠き70は、長方形状や三角形状等の他の形状であってもよい。
【0063】
また、切り欠き70は、管状体Tの長手方向に直交する幅方向において非対称な形状を有する。具体的に、切り欠き70において、第一辺71の幅方向に対する傾斜は、第二辺72の幅方向に対する傾斜よりも緩い。本実施形態の管状体固定具1では、外層部3が内層部2に重なった状態において、幅方向に対する傾斜が緩い第一辺71が、幅方向において、外層部3と内層部2との連結部位に近い側に配置されている。
【0064】
係止部剥離ライナー7の幅方向における両端縁73、74の長手方向における寸法は、略同じである。両端縁73、74は、いずれも直線状である。また、両端縁73、74は、いずれも長手方向に沿って延びている。
【0065】
本実施形態の管状体固定具1では、係止部剥離ライナー7は、外層部3に略垂直な方向から平面視したとき、管状体係止部4よりも外側に広がっている。即ち、係止部剥離ライナー7の面積は、管状体係止部4の面積よりも大きく、係止部剥離ライナー7の外周縁は、管状体係止部4の外周縁よりも外側に位置している。これにより、管状体係止部4から係止部剥離ライナー7を剥がし易い。なお、係止部剥離ライナー7は、管状体係止部4と同じ面積であり、係止部剥離ライナー7の外周縁は、管状体係止部4の外周縁と重なってもよい。
【0066】
以上の管状体固定具1では、管状体係止部4の切り欠き410は、管状体固定具1が管状体Tを十分に固定できるようなサイズとなっている。以下、管状体係止部4の切り欠き410の長手方向における寸法を異ならせた複数の管状体固定具1のサンプルを準備し、管状体Tの固定力(具体的には、管状体Tを引っ張った際にかかる力)を測定する試験を行った。
【0067】
管状体固定具1において、内層部2の長手方向及び幅方向における寸法は、いずれも75mmである。また、切り欠き410の幅方向における寸法は、いずれも10mmである。この管状体固定具1において、長手方向における両側に切り欠き410を設けて、切り欠き410の長手方向における寸法を、0mm、5mm、10mm、15mm、20mm、23mm、25mmで異ならせたサンプルを準備した。
【0068】
試験は、サンプル(管状体固定具1)を被着体(ベークライト板)に貼付し、管状体固定具1に管状体T(外径3.3mm、あるいは、外径6.3mm)を固定して、引張試験機TENSILON(ORIENTEC製 RTC-1210A)により、引張方向90°で1000mm/minにて引っ張る方法(最大値を読み取る方法)により行う。この最大値を読みよる方法とは、具体的には、「管状体固定具1の剥がれや浮きにより管状体Tが抜けた時の数値を読み取る方法」である。管状体固定具1を貼付する際は、実際の使用時同様に、管状体固定具1を被着体や管状体T全体になじませる。
【0069】
試験の結果、管状体Tの外形が3.3mmのとき、固定力は、切り欠き410の長手方向における寸法が0mm、5mmの、10mm、15mm、20mm、23mm、25mmのとき、それぞれ、15N、27N、29N、28N、28N、25N、22Nであった。また、管状体Tの外形が6.3mmのとき、固定力は、切り欠き410の長手方向における寸法が0mm、5mmの、10mm、15mm、20mm、23mm、25mmのとき、それぞれ、20N、24N、31N、31N、33N、29N、28Nであった。
【0070】
これにより、管状体固定具1が管状体Tを22N以上の固定力で固定できることが好ましいことから、管状体固定具1の長手方向における両側に切り欠き410を形成した場合、切り欠き410の長手方向における寸法は、5mm以上25mm以下であることが好ましい、即ち、内層部2の長手方向における寸法に対して5%以上35%以下であることが好ましいとの結果が得られた。また、管状体固定具1が管状体Tを25N以上の固定力で固定できることがさらに好ましいことから、管状体固定具1の長手方向における両側に切り欠き410を形成した場合、切り欠き410の長手方向における寸法は、10mm以上23mm以下であることがさらに好ましい、即ち、内層部2の長手方向における寸法に対して10%以上31%以下であることがさらに好ましいとの結果が得られた。
【0071】
なお、管状体固定具1の長手方向における一方側に切り欠き410を形成した場合、切り欠き410の長手方向における寸法は、管状体固定具1の長手方向における両側に切り欠き410を形成した場合の切り欠き410の長手方向における寸法より長くてもよい。
【0072】
また、管状体係止部4の切り欠き410と長手方向において隣接する部位の寸法は、内層部2の長手方向における寸法に対して10%以上75%以下であることが好ましく、具体的には、25%以上70%以下であることが望ましい。
【0073】
以下、管状体固定具1の使用方法について具体的に説明する。先に、管状体固定具1による管状体Tの固定について説明した後、管状体固定具1からの管状体Tの取り外しについて説明する。
【0074】
管状体固定具1により管状体Tを固定する際には、まず、管状体固定具1の内層部2から内層部剥離ライナー5の第一領域51を剥がして取り除く。そして、
図4(a)に示すように、内層部剥離ライナー5の第二領域52が貼られた状態のまま、内層部2の一部(具体的には、内層部2の水平方向における一端部22を含む領域)を皮膚の上に貼り付ける。その後、内層部剥離ライナー5の第二領域52を剥がして取り除き、
図4(b)に示すように、内層部2の残部(具体的には、内層部2の水平方向における他端部24を含む領域)を皮膚の上に貼り付ける。
【0075】
次に、
図4(c)に示すように、外層部3を開いて、内層部2の外面23が露出した状態とし、
図4(d)に示すように、管状体係止部4から係止部剥離ライナー7を剥がして取り除く。このとき、本実施形態の管状体固定具1では、剥がし方向に対する傾斜が緩い第一辺71が、外層部3と内層部2との連結部位に近い側に配置されているため、この連結部位と遠い側から係止部剥離ライナー7を剥がす場合、管状体係止部4から係止部剥離ライナー7を剥がしやすい。
【0076】
次に、
図5(a)に示すように、管状体係止部4の管状体用粘着剤層40に管状体Tを載置する。このとき、管状体係止部4の管状体用粘着剤層40の粘着力により管状体Tが内層部2に固定される。これにより、管状体Tを内層部2に対して仮止めすることができる。この管状体固定具1では、管状体Tは、切り欠き410の位置に配置される。
【0077】
さらに、
図5(b)に示すように、外層部3から外層部剥離ライナー6の第一領域61を剥がして取り除いた後、
図5(c)示すように、外層部3から外層部剥離ライナー6の第二領域62を剥がして取り除く。このとき、本実施形態の管状体固定具1では、剥がし方向に対する傾斜が緩い第一辺321が、外層部3と内層部2との連結部位に近い側に配置されているため、外層部3から外層部剥離ライナー6を剥がしやすい。
【0078】
また、この管状体固定具1では、外層部3から外層部剥離ライナー6の第一領域61及び第二領域62を剥がした後、外層部3からパッチ部8を切り離す。なお、外層部3から外層部剥離ライナー6の第一領域61や第二領域62を剥がす前に、外層部3からパッチ部8を切り離してもよい。例えば、管状体Tを内層部2に対して仮止めした直後に、パッチ部8を外層部3から切り離し、その後に、外層部3から外層部剥離ライナー6の第一領域61や第二領域62を剥がしてもよい。
【0079】
次に、
図6(a)に示すように、管状体Tを外層部3の重合用粘着剤層31と管状体係止部4の管状体用粘着剤層40で挟み、外層部3を外方から内層部2に重ねる。最後に、
図6(b)に示すように、パッチ部8を外方から外層部3に重ねることで、管状体Tを内層部2と外層部3との間に固定する。この管状体固定具1では、一対のパッチ部8は、長手方向に並べて配置される。
【0080】
以下、管状体固定具1からの管状体Tの取り外しについて説明する。まず、
図7(a)に示すように、管状体固定具1の管状体Tが固定された状態から、
図7(b)及び
図7(c)に示すように、管状体Tから外層部3を剥がす。本実施形態の管状体固定具1では、外層部3に剥離端部34が設けられているため、管状体Tから外層部3を剥がす際に、剥離端部34から外層部3を容易に剥がすことができる。
【0081】
さらに、
図8(a)に示すように、管状体Tが露出するまで外層部3を剥がす。この管状体固定具1では、管状体係止部4において、非粘着部41が幅方向で先離反側に偏って形成されており、管状体Tが切り欠き410の位置に配置されているため、外層部3を剥がしたときに、管状体Tだけが露出する。このように外層部3を剥がすことで、
図8(b)に示すように、外層部3から露出した管状体Tを管状体固定具1から取り外すことができる。
【0082】
なお、本発明の管状体固定具は、上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論である。例えば、ある実施形態の構成に他の実施形態の構成を追加することができ、また、ある実施形態の構成の一部を他の実施形態の構成に置き換えることができる。さらに、ある実施形態の構成の一部を削除することができる。
【0083】
上記実施形態の管状体係止部4は、シート状であったが、例えば、互いに離間した複数のドット状やストライプ状等の他の形状であってもよい。
【0084】
管状体固定具1における管状体係止部4の管状体用粘着剤層40の形状や構成以外は、上記実施形態のものと異なっていてもよい。また、内層部剥離ライナー5の形状や構成以外は、上記実施形態のものと異なっていてもよい。
【0085】
さらに、管状体固定具1は、内層部2、内層部剥離ライナー5、外層部剥離ライナー6、係止部剥離ライナー7、パッチ部8、及び、パッチ部剥離ライナー9の少なくとも一つを備えなくてもよい。また、内層部剥離ライナー5、外層部剥離ライナー6、係止部剥離ライナー7、及び、パッチ部剥離ライナー9の形状は、上記実施形態の管状体固定具1における形状に限られない。
【符号の説明】
【0086】
1…管状体固定具、2…内層部、3…外層部、4…管状体係止部、5…内層部剥離ライナー(剥離ライナー)、6…外層部剥離ライナー(剥離ライナー)、7…係止部剥離ライナー(剥離ライナー)、8…パッチ部、9…パッチ部剥離ライナー(剥離ライナー)、20…皮膚用粘着剤層、21…基材層、22…一端部、23…外面、24…他端部、30…内面、31…重合用粘着剤層、32…切り欠き、33…基材層、34…剥離端部、35…一端部、40…管状体用粘着剤層、41…非粘着部、42…一端縁(先離反側の端縁)、43…他端縁(先離反側と反対側の端縁)、50…スリット、51…第一領域(領域)、52…第二領域(領域)、60…スリット、61…第一領域、62…第二領域、71…第一辺、72…第二辺、73、74…端縁、80…内面、81…粘着剤層、82…基材層、101…管状体固定具、102…下層、103…上層、104…管状体係止部、321…第一辺、322…第二辺、C4…中心、L1、L2…切り取り線、T…管状体