(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023034891
(43)【公開日】2023-03-13
(54)【発明の名称】AR自動集客自然災害ホワイト診断システム、およびAR自動集客自然災害ホワイト診断方法
(51)【国際特許分類】
G06Q 50/10 20120101AFI20230306BHJP
G06Q 40/08 20120101ALI20230306BHJP
【FI】
G06Q50/10
G06Q40/08
【審査請求】未請求
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021141354
(22)【出願日】2021-08-31
(71)【出願人】
【識別番号】518305912
【氏名又は名称】国城 辰彦
(74)【代理人】
【識別番号】100137338
【弁理士】
【氏名又は名称】辻田 朋子
(72)【発明者】
【氏名】国城 辰彦
【テーマコード(参考)】
5L049
5L055
【Fターム(参考)】
5L049CC11
5L055BB61
(57)【要約】 (修正有)
【課題】顧客に信頼感を与え、効率的な集客を支援するAR自動集客自然災害ホワイト診断システムを提供する。
【解決手段】顧客の災害被害の診断に関するサービスにおける効率的な集客を支援するAR自動集客自然災害ホワイト診断システムであって、顧客端末、サーバ装置及びチラシ(紙媒体)を備える。チラシは、会員登録へのリンク及びコンテンツが紐づけられたマーカーを備える。サーバ装置は、顧客端末が撮影したマーカーに紐づけられたリンク及びコンテンツを表示処理し、処理結果を顧客端末に送信する表示部と、リンクの遷移先において顧客端末から送信される情報を受信する受付部と、を備える。受付部は、新たに会員情報を受信した新規顧客の顧客端末から、新規顧客にサービスを紹介した紹介者に関する情報の入力を受け付けると、紹介者の会員情報を特定し、顧客の会員情報及び紹介者の会員情報を紐づける。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
顧客の災害被害の診断に関するサービスにおける効率的な集客を支援するシステムであって、
前記システムは、顧客端末及びサーバ、チラシを備え、
前記チラシは、会員登録へのリンク及びコンテンツが紐づけられたマーカーを備え、
前記サーバは、前記顧客端末が撮影したマーカーに紐づけられたリンク及びコンテンツを表示処理し、処理結果を顧客端末に送信する表示部と、
前記リンクの遷移先において前記顧客端末から送信される情報を受信する受付部と、を備え、
前記受付部は、新たに会員情報を受信した新規顧客の顧客端末から、前記新規顧客に前記サービスを紹介した紹介者に関する情報の入力を受け付けると、紹介者の会員情報を特定し、前記顧客の会員情報および前記紹介者の会員情報を紐づけるAR自動集客自然災害ホワイト診断システム。
【請求項2】
前記表示部は、前記受付部によって紐付けられた、前記新規顧客及び前記紹介者をリスト表示するために、新規顧客及び前記紹介者の会員情報を表示処理する、請求項1に記載のAR自動集客自然災害ホワイト診断システム。
【請求項3】
前記チラシは、異なるコンテンツが紐づけられた複数の異なるマーカーを備える、請求項1または請求項2に記載のAR自動集客自然災害ホワイト診断システム。
【請求項4】
前記記憶部は、前記顧客端末において前記マーカーを撮影した日時を登録し、
前記表示部は、当該日時に対応付けて、前記マーカーの撮影の回数の推移を表示処理する、請求項1~請求項3の何れかに記載のAR自動集客自然災害ホワイト診断システム。
【請求項5】
前記マーカーには、複数のコンテンツが紐づけられ、
前記表示部は、撮影条件ごとに異なるコンテンツを表示処理する、請求項1~請求項4の何れかに記載の自動集客自然災害ホワイト診断システム。
【請求項6】
記憶部は、年齢及び性別を含む前記会員情報を格納し、
前記表示部は、前記年齢及び性別に基づいて、ユーザの年齢及び性別の割合を集計し、集計結果を表示処理する、請求項1~請求項5の何れかに記載のAR自動集客自然災害ホワイト診断システム。
【請求項7】
前記記憶部は、前記会員情報が登録された登録時期を記憶し、
前記表示部は、前記登録時期に基づいて特定の期間に登録された会員情報の年齢及び性別の割合を集計し、集計結果に基づいて、将来のユーザの年齢及び性別の割合を推定し、推定結果を表示処理する、請求項6に記載のAR自動集客自然災害ホワイト診断システム。
【請求項8】
本発明は、顧客の災害被害の診断に関するサービスにおける効率的な集客を支援するAR自動集客自然災害ホワイト診断システムを用いた方法であって、
前記システムは、顧客端末及びサーバ、チラシを備え、
前記チラシは、会員登録へのリンク及びコンテンツが紐づけられたマーカーを備え、
前記サーバは、前記顧客端末が撮影したマーカーに紐づけられたリンク及びコンテンツを表示処理し、処理結果を顧客端末に送信し、
前記リンクの遷移先において前記顧客端末から送信される情報を受信し、
新たに会員情報を受信した新規顧客の顧客端末から、前記新規顧客に前記サービスを紹介した紹介者に関する情報の入力を受け付けると、紹介者の会員情報を特定し、前記顧客の会員情報および前記紹介者の会員情報を紐づけるAR自動集客自然災害ホワイト診断方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、AR自動集客自然災害ホワイト診断システム、およびAR自動集客自然災害ホワイト診断方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、自然災害による住宅の損傷等に関する保険や公的な補助金等が知られている。しかしながら、保険金や補助金の支払い対象となるか否かの判断や申請手続には専門知識が必要となる場合が多かった。そこで、自然災害にあった住宅に対して、国家資格をもった診断士を派遣し、当該派遣された診断士が被害の度合いを診断し、その被害の度合いに相当する金額の保険金を活用するシステムが知られており、そのシステムを宣伝するためのチラシの作成に力が入れられている。
【0003】
例えば、非特許文献1では、保険を周知するチラシのテンプレートを作成し、リフォーム会社ごとの特徴にあったチラシを提供する技術が知られている。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0004】
【非特許文献1】「火災保険テンプレチラシはじめました」、令和2年4月17日[令和3年8月18日検索]、インターネット<URL:https://team-kasugai.com/kasaihoken>
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、自然災害による被害の診断サービスの集客において、顧客に対して信頼感を与えるようなチラシを提供することが好ましい。また、効率的に集客をすることが好ましい。しかし、上記の技術では、信頼感を与え、効率的な集客をすることができなかった。
【0006】
以上の現状に鑑みて、本発明では、顧客に信頼感を与え、効率的な集客を支援する新規なシステムを提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記の課題を解決するために、本発明は、顧客の災害被害の診断に関するサービスにおける効率的な集客を支援するシステムであって、前記システムは、顧客端末及びサーバ、チラシを備え、前記チラシは、会員登録へのリンク及びコンテンツが紐づけられたマーカーを備え、前記サーバは、前記顧客端末が撮影したマーカーに紐づけられたリンク及びコンテンツを表示処理し、処理結果を顧客端末に送信する表示部と、前記リンクの遷移先において前記顧客端末から送信される情報を受信する受付部と、を備え、前記受付部は、新たに会員情報を受信した新規顧客の顧客端末から、前記新規顧客に前記サービスを紹介した紹介者に関する情報の入力を受け付けると、紹介者の会員情報を特定し、前記顧客の会員情報および前記紹介者の会員情報を紐づける。
このように構成することで、チラシに記載されたマーカーに紐づけられたコンテンツを再生することによって、チラシだけでは伝えられないサービスの内容まで、顧客に伝えることができる。
【0008】
本発明のより好ましい形態では、前記表示部は、前記受付部によって紐付けられた、前記新規顧客及び前記紹介者をリスト表示するために、新規顧客及び前記紹介者の会員情報を表示処理する。
このような構成にすることで、会員情報が紐づけて表示されることによって、紐づけられた顧客を一度に確認することができる。そして、当該紐づけられた顧客に対してサービスの提供をすることができる。
【0009】
本発明のより好ましい形態では、前記チラシは、異なるコンテンツが紐づけられた複数の異なるマーカーを備える。
このような構成にすることで、様々なコンテンツの表示が可能になる。具体的には、例えば、チラシの記載されている内容ごとに異なるマーカーを記載し、記載内容の補足をマーカーに紐づいたコンテンツが行うことによって、わかりやすいチラシになり、集客の効率を上げることができる。
【0010】
本発明のより好ましい形態では、前記記憶部は、前記顧客端末において前記マーカーを撮影した日時を登録し、前記表示部は、当該日時に対応付けて、前記マーカーの撮影の回数の推移を表示処理する。
このような構成にすることで、顧客が、どの期間に多くマーカーを撮影しているのかを把握することができる。これにより、マーカーを撮影する時期の特徴を推測し、その時期にチラシを配布することによって、より集客の効果を上げることができる。
【0011】
本発明のより好ましい形態では、前記マーカーには、複数のコンテンツが紐づけられ、
前記表示部は、撮影条件ごとに異なるコンテンツを表示処理する。
このような構成にすることで、具体的には、例えば時間帯ごとに表示コンテンツを変えることができる。これにより、ひとつのマーカーに、より多くのコンテンツを表示することができ、チラシのページを有効的に使うことができる。
【0012】
本発明のより好ましい形態では、記憶部は、年齢及び性別を含む前記会員情報を格納し、前記表示部は、前記年齢及び性別に基づいて、ユーザの年齢及び性別の割合を集計し、集計結果を表示処理する。
このような構成にすることで、顧客の年齢性別の割合を把握することができる。例えば、女性の客層が多い場合は、化粧品等を懸賞の景品として採用することで、集客の効率を上げることができる。
【0013】
本発明のより好ましい形態では、前記記憶部は、前記会員情報が登録された登録時期を記憶し、前記表示部は、前記登録時期に基づいて特定の期間に登録された会員情報の年齢及び性別の割合を集計し、集計結果に基づいて、将来のユーザの年齢及び性別の割合を推定し、推定結果を表示処理する。
このような構成にすることで、顧客の客層を推測することができる。これにより、チラシに載せる内容を客層にあった内容に変更することで、より集客の効率を上げることができる。
【0014】
本発明は、顧客の災害被害の診断に関するサービスにおける効率的な集客を支援するAR自動集客自然災害ホワイト診断システムを用いた方法であって、前記システムは、顧客端末及びサーバ、チラシを備え、前記チラシは、会員登録へのリンク及びコンテンツが紐づけられたマーカーを備え、前記サーバは、前記顧客端末が撮影したマーカーに紐づけられたリンク及びコンテンツを表示処理し、処理結果を顧客端末に送信し、前記リンクの遷移先において前記顧客端末から送信される情報を受信し、新たに会員情報を受信した新規顧客の顧客端末から、前記新規顧客に前記サービスを紹介した紹介者に関する情報の入力を受け付けると、紹介者の会員情報を特定し、前記顧客の会員情報および前記紹介者の会員情報を紐づける。
【発明の効果】
【0015】
本発明では、顧客に信頼感を与え、効率的な集客を支援する新規なシステムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【
図1】本発明の実施形態におけるシステムの機能ブロック図である。
【
図2】本発明の実施形態におけるコンテンツ管理画面の表示例である。
【
図3】本発明の実施形態における集客の手順を示すフローチャートである。
【
図4】本発明の実施形態におけるチラシの表示例である。
【
図5】本発明の実施形態における会員情報管理画面の表示例である。
【
図6】本発明の実施形態における顧客端末のコンテンツアクセスログ画面の表示例である。
【
図7】本発明の実施形態における顧客端末のアクセスログ画面の表示例である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、図面を用いて、本発明のAR自動集客自然災害ホワイト診断システムについて説明する。なお、以下に示す実施形態は本発明の一例であり、本発明を以下の実施形態に限定するものではなく、様々な構成を採用することもできる。
【0018】
例えば、本実施形態では、AR自動集客自然災害ホワイト診断システムの構成、動作等について説明するが、同様の構成の方法も、同様の作用効果を奏する。本実施形態におけるプログラムは、コンピュータが読み取り可能な非一過性の記憶媒体として提供されてもよい。
【0019】
本実施形態において「部」とは、例えば、広義の回路によって実施されるハードウェア資源と、これらハードウェア資源によって具体的に実現され得るソフトウェアの情報処理とを合わせたものも含み得る。本実施形態において「情報」とは、例えば電圧・電流を表す信号値の物理的な値、0又は1で構成される2進数のビット集合体としての信号値の高低、又は量子的な重ね合わせ(いわゆる量子ビット)によって表され、広義の回路上で通信・演算が実行され得る。広義の回路とは、回路(Circuit)、回路類(Circuitry)、プロセッサ(Processor)及びメモリ(Memory)等を適宜組み合わせることによって実現される回路である。即ち、CPU(Central Processing Unit)、GPU(Graphics Processing Unit)LSI(Large Scale Integration)、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、FPGA(Field-Programmable Gate Array)等を含むものである。
【0020】
本実施形態では、チラシを用いて、サービスへの効率的な集客を支援するシステムに関する。本発明において、チラシとは、例えばイベント等によって顧客に配布される紙媒体であって、災害被害の支援に関するサービスを案内し、そしてサービスへの会員登録を顧客に促すものである。
【0021】
本実施形態では、会員登録をした顧客からサービスの依頼を受け付けると、サービスの提供を行う。本発明においてサービスとは、本発明を用いて集客を行う対象であって、住宅の損害度合いの診断や、診断結果に相当する金額の保険金等の申請において顧客の支援するものである。より具体的には、火災保険及び地震保険を用いて、住宅リフォームを希望する顧客から、住宅の診断の依頼を受け付けると、当該顧客のもとに診断士を派遣する。そして、当該派遣された診断士によって住宅の損害度合が診断されると、当該顧客に対して、損害度合いに相当する金額の保険金を利用し、顧客の支援をする。すなわち、本発明は、自然災害による損害を診断する「自然災害ホワイト診断」のサービスにおいて、AR(Augmented Reality)技術を用いた集客を行うことを支援するシステム及び方法である。
【0022】
本実施形態では、診断士に依頼をした顧客に対して、懸賞を実施する。本発明において抽選会とは、診断士が配布する用紙等に記載されている、ARコンテンツが紐づいているマーカーを端末から読み込むことによって、実施される。本実施形態では、一等から三等の賞金が含まれ、外れないものとする。また、当該抽選会を行った顧客が、他の顧客を紹介し、当該紹介された顧客(被紹介者)がサービスの会員登録と同時に、当該紹介した顧客(紹介者)を特定する情報が入力されると、紹介者および被紹介者に対して、懸賞を実施する。なお、被紹介者による紹介者を特定する情報の入力は、特定のフォームにおいて、被紹介者が会員登録をした後にされても良い。
【0023】
<システム構成>
図1は、本実施形態のAR自動集客自然災害ホワイト診断システムの機能構成を示す図である。本実施形態のAR自動集客自然災害ホワイト診断システムは、サーバ装置1と、管理者端末2と、顧客端末3と、チラシ4と、を含み、サーバ装置1、管理者端末2、及び、顧客端末3はネットワークNWを介して構成される。ネットワークNWは、インターネットなどのIP(Internet Protocol)網や専用回線などと構成される。なお、以下の説明では、不明確にならない限りネットワークNWの介在を省略する。
【0024】
サーバ装置1は、CPU(Central Processing Unit)やGPU(Graphics Processing Unit)等の演算装置、RAM(Random Access Memory)等の主記憶装置、HDD(Hard Disk Drive)やSSD(Solid State Drive)、フラッシュメモリ等の補助記憶装置、ネットワークへの接続手段を含む種々の入出力装置等を備えた一般的なコンピュータ装置を利用することができる。記憶装置が本発明の読取プログラムを記憶し、演算装置に各種の処理を実行させることにより、任意のコンピュータ装置が、本発明のサーバ装置1の各部として機能する。
【0025】
管理者端末2及び顧客端末3としては、演算装置(CPU)と、主記憶装置(RAM)と、HDDやSDD、フラッシュメモリ等の補助記憶装置と、外部の装置との通信装置と、キーボードやマウス、タッチパネル等の入力装置と、ディスプレイやスピーカ等の出力装置と、各構成部を接続するバスと、を備えた一般的なコンピュータ装置を利用することができ、例えばスマートフォンやタブレット端末、PC(Personal Computer)等を管理者端末2及び顧客端末3として用いることができる。管理者端末2及び顧客端末3は、補助記憶装置においてアプリケーションプログラムを格納し、当該プログラムがCPUにより実行されることで、各部として機能する。
【0026】
サーバ装置1は、表示部11と、受付部12と、記憶部13と、を備える。これらの機能構成要素は、サーバ装置1のハードウェアがソフトウェアを実行することで実現する。なお、一つのコンピュータがこれらの部を備える必要はなく、複数のコンピュータが共同することによって本実施形態のサーバ装置1として機能してよい。例えば、ネットワークNWを介して、他のサーバを利用して機能を分散することによって、任意のコンピュータ装置が、本発明のサーバ装置1の各部として機能する。
【0027】
管理者端末2および顧客端末3は、出力部(それぞれ21、31)と、入力部(それぞれ22、32)と、を備える。出力部21、31は、ディスプレイ等であって、サーバ装置1の処理の結果等を表示する。入力部22,32は、タッチパネル、マウス及びキーボード等であって、利用者による操作要求を受付部12に入力する。以下の説明では、不明確にならない限り、出力部21、31および入力部22、32の介在を省略する。
【0028】
チラシ4は、会員登録へのリンク及びコンテンツが紐づけられたマーカーを備える印刷物である。本実施形態において、コンテンツとは、ARコンテンツや動画を含む。また、本実施形態においてリンクとは、メーラーを含むアプリケーションソフトウェアを起動するものであっても、特定のサイトにアクセスさせるものであっても良い。顧客は、遷移先において求められる操作に応じて会員登録を行う。なお、チラシ4は、複数の異なるマーカーを備えていても良い。
【0029】
より具体的には、例えば、メーラーを起動するリンクが選択された場合、顧客端末3がメーラーを起動し、当該顧客端末3からメールをサーバ装置1が受信することにより、顧客のメールアドレスを会員情報として会員登録を行う。また、他の例では、SNSアプリ、例えばLINE(登録商標)友達登録画面を起動し、顧客から友達登録の選択を受け付けることにより、顧客のLINEアカウントを特定するLINEのIDを会員情報として会員登録を行う。また更に、他の例では、顧客端末3がウェブブラウザアプリケーションを起動して情報の入力を受け付けるフォームが設定されているサイトにアクセスし、当該フォームにおいて入力される情報を会員情報として会員登録を行う。
【0030】
表示部11は、チラシ4に含まれるマーカーごとの入力に基づいて、当該マーカーに紐づいている会員登録へのリンクおよびコンテンツを表示処理し、表示処理結果を顧客端末3に送信する。表示部11は、顧客からリンクの選択を受け付けると、当該リンクに応じた会員登録画面を表示処理し、表示処理結果を顧客端末3に送信する。
【0031】
また、表示部11は、撮影条件に応じて、異なるコンテンツを表示処理し、表示処理結果を顧客端末3に送信する。本実施形態において撮影条件とは、時間帯であって、表示部11は、特定の時間帯ごとに異なるコンテンツを、顧客端末3に送信する。また、本実施形態において撮影条件として、曜日や位置情報を含んでいても良い。
【0032】
また、表示部11は、会員情報として記憶部13に格納された性別および年齢に基づいて、年齢及び性別の割合を集計し、集計結果を表示処理し、表示処理結果を管理者端末2に送信する。更に表示部11は、記憶部13に格納された会員情報の登録期間に基づいて特定の期間集計された割合を集計し、集計結果に基づいて、将来のユーザの年齢及び性別の割合を推定し、推定結果を表示処理する。そして表示処理結果を管理者端末2に送信する。
【0033】
また、表示部11は、会員情報と紐付けられて記憶部13に格納されたマーカーの撮影日時に対応付けて、マーカーの撮影回数の推移を表示処理し、表示処理結果を管理者端末2に送信する。
【0034】
受付部12は、会員登録画面を介して、顧客端末3から顧客の情報を受け付け、記憶部13に格納する。なお、本実施形態において会員情報は、顧客の氏名、メールアドレス、年齢、性別、登録時期、を少なくとも含み、他の情報として例えば、住所、電話番号等を含んでいても良い。
【0035】
受付部12は、顧客端末3から他の顧客を特定する情報の入力を受け付けると、当該入力された情報から当該情報を含む会員情報を特定し、特定した会員情報と、会員情報を入力した顧客の会員情報と、を紐づける。より具体的に受付部12は、例えば、他の顧客を特定する情報として、顧客の氏名、メールアドレス、LINEのID、及び、会員情報を特定する会員IDのうち、1以上の情報の入力を受け付け、記憶部13に記憶された会員情報を照会することで、対応する会員情報を特定する。
【0036】
記憶部13は、チラシ4が備えるマーカーをコンテンツごとに紐づけて格納する。本実施形態では、マーカーは複数あり、各マーカーにリンク及びコンテンツが紐づけられて格納されている。より具体的に記憶部13は、リンクとして、SNSを起動するもの、メーラーを起動するもの、およびウェブブラウザアプリケーションを起動するもの、をマーカーと紐づけて格納する。また本実施形態において、記憶部13は、ひとつのマーカーに、条件ごとに複数のコンテンツを紐づけて格納する。ここで、条件として、本実施形態では時間帯、曜日、および位置情報が含まれる。なお、複数のマーカーは異なる表示をしていても良い。
【0037】
また、記憶部13は、顧客端末3においてマーカーが撮影されると、受付部12で受け付けた会員情報と、撮影された日時を会員情報と、を紐づけて格納する。
【0038】
図2は、本実施形態におけるコンテンツ管理画面W1の表示例を示す画面である。コンテンツ管理画面W1は、コンテンツ選択欄W11と、コンテンツ情報欄W12と、を含んでいる。
【0039】
本実施形態では、コンテンツ選択欄W11において、入力部22により1つの項目が選択されると、記憶部13に格納されたコンテンツ情報が表示部11によって表示処理されて管理者端末2に送信され、処理結果として、選択された項目に関するコンテンツ情報欄W12が出力部21に表示される。例えば、
図2では、「全て」の項目が選択されており、「全て」の項目に対応する種別のコンテンツが、コンテンツ項目として、コンテンツ情報欄W12に表示されている。また、本実施形態ではコンテンツ項目として、全て(以下の項目すべての情報を含んでいる)、動画、画像(静止画像)、GIFアニメ、3Dオブジェクト、音声、テキスト、リンクのみ、及びセレクトビューが含まれている。
【0040】
コンテンツ情報欄W12には、コンテンツ情報として、ID、種別、コンテンツ名、リンク先が含まれている。本実施形態において種別は、コンテンツ選択欄W11におけるコンテンツ項目と対応しており、コンテンツ選択欄W11において選択された項目がコンテンツ情報欄W12に表示される。また、本実施形態においてリンク先とは、表示部11がコンテンツの表示処理結果を、出力部31に送信すると同時に送信されるリンクであって、様々なリンク先を設定することができる。本実施形態では、顧客が会員登録をすることができるリンク先をとして、例えば、メーラーやLINE(登録商標)等のSNSアプリを起動させるリンクや、ウェブブラウザアプリケーションを起動して管理者のホームページにアクセスさせるリンクを設定することができる。記憶部13は、これらのリンク先で入力された会員情報を格納する。
【0041】
また、本実施形態において記憶部13は、顧客の会員登録時期と、顧客端末3のマーカー撮影時期を格納する。本実施形態において顧客の会員登録時期とは、顧客が会員登録をした日時のことであり、顧客の会員情報と紐づけて記憶部13に格納される。なお別の実施形態において記憶部13では、マーカー撮影時期の回数も格納しても良い。
【0042】
本実施形態において顧客端末3のマーカー撮影時期とは、入力部32からチラシ4が備えるマーカーを撮影し、表示部11がコンテンツを表示処理した日時のことであり、コンテンツ毎に記憶部13に格納される。より具体的に、マーカー撮影時期とは、マーカーをスキャンした時期と、マーカーを表示した時期と、表示されたコンテンツの写真を撮影した時期と、表示されたコンテンツの動画を撮影した時期と、表示されたコンテンツをお気に入り登録した時期と、表示されたコンテンツを友だちにシェアした時期と、を含んでいる。
【0043】
また更に、記憶部13は、賞品情報と色情報を対応付けて格納する。本実施形態において、賞品情報とは、懸賞の景品として顧客に届けられる賞品を特定する情報である。また、本実施形態において懸賞とは、会員登録をした顧客がサービスの依頼をすると、診断士が派遣され、当該診断士から、懸賞を実施するコンテンツと紐づけられたマーカーを備えた印刷物が提供される。そして、顧客端末3から当該懸賞を行うマーカーを読み込むことによって実施される。また、色情報とは、賞品の等級ごとに対応する、懸賞の実施時に福引器から出てくる玉に呈色される色を識別する情報(色識別情報)であって、色識別情報の数は、懸賞の数に応じて変更可能に構成されている。なお、記憶部13は、賞品情報と玉の大きさを識別するサイズ情報を対応付けて格納しても良い。
【0044】
<集客処理>
次に、自動集客処理について説明する。
図3は、集客処理の一例を示すフローチャートである。まずステップS1(以降、単にS1と呼称する)で、顧客端末3において、チラシ4が備える会員登録へのリンクおよびコンテンツに紐づけられたマーカーの読込みが実行される。
【0045】
次に、S2で、顧客端末3において読込まれたマーカーに紐づいたコンテンツ及びリンクが表示される。より具体的には、顧客端末3がマーカーを特定し読み込むと、読み込んだマーカーの情報をサーバ装置1に送信する。そして、表示部11は、受信したマーカーの情報と紐づいたコンテンツを特定し表示処理し、表示処理結果を顧客端末3に送信する。そして、顧客端末3において当該マーカーに紐づいたコンテンツが表示される。なお、本実施形態において会員登録へのリンクは、チラシ4に含まれるすべてのマーカーと紐づいていなくても良く、特定のマーカーにのみ紐づけられていても良い。そして、S3で、リンクが紐づけられたマーカーを読込んだ顧客端末3から、リンクの遷移先において、会員情報が受付部12に送信され、記憶部13に格納される。
【0046】
S4では、会員登録へのリンクの遷移先において顧客端末3から第一顧客の会員情報及び当該顧客以外の第二顧客を特定する情報が入力されると、第二顧客の会員情報を特定し、第一顧客の会員情報と、第二顧客の会員情報と、を紐づけて記憶部13に格納する。そして、紐づけられた会員情報が表示部11によってリスト表示される。より具体的には、例えば、第二顧客を特定する情報として、顧客の氏名、メールアドレス、LINEのID、及び、会員情報を特定する会員IDのうち、1以上の情報の入力を受け付けることによって、記憶部13に格納された会員情報を参照し、第二顧客の会員情報の特定を行う。
【0047】
そして、S5で、管理者端末2が第二顧客から診断の依頼を受け付けたかどうかを判断する。より具体的には、会員登録をした第二顧客から依頼のメッセージが送信され、管理者端末2に表示されたメッセージを見ることによって、管理者が診断の依頼があったかどうかを判断する。そして、診断の依頼を受け付けた場合(S5でYes)に、S6で、管理者は当該紐づけられた第一顧客と第二顧客に対して診断士を派遣し、派遣された診断士が懸賞を実施できる用紙等を提供することで、懸賞を実施する。なお本実施形態では、懸賞は、第二顧客の会員情報の入力を受け付けなくとも、診断の依頼を行ったすべての顧客に対して実施される。
【0048】
図4は、本実施形態におけるチラシ4の例を示した図である。チラシ4は、複数のマーカーを含んでおり、
図4の例では特に抽選会マーカーW21、および時間依存マーカーW22を含んでいる。
図4における複数のマーカーとは、上部に「AR動画で確認」が記載された画像である。顧客端末3がこれらのマーカーを読み取ると、表示部11は、マーカーごとに紐づいたコンテンツを顧客端末3に送信し、出力部31上に表示される。
【0049】
より具体的には、例えば、抽選会マーカーW21に紐づいたコンテンツが、顧客端末3の画面上に表示されると、福引器が回転する動画が表示され、1等から3等までに対応する色の玉が表示される。より具体的には、抽選会マーカーW21が読み込まれると、表示部11は、1等から3等までの等級の出る確率に応じて、表示処理する色、即ち抽選結果を決定し、特定された色を呈した玉のコンテンツを表示処理をし、当該抽選会マーカーW21を読み込んだ顧客端末3に表示処理結果を送信する。また抽選結果に関する情報を、会員情報に紐づけて記憶部13に格納する。そして、出力部31によって顧客端末3の画面に表示される。また、表示部11は、記憶部13に格納された情報に基づいて、特定した色に対応した賞品情報を表示処理し、表示処理結果を管理者端末2に送信する。
【0050】
そして、表示部11が当選者の会員情報を表示処理して管理者端末2に送信し、管理者端末2において一覧表示する。管理者がこのような一覧を確認して対応する賞品を発送することで、後日賞品情報に対応する賞品が当該顧客に届けられる。なお、等級に応じて表示処理されるものは、玉の大きさを識別するサイズ情報であっても良い。
【0051】
また、本実施形態における別の例では、時間依存マーカーW22が顧客端末3によって読み込まれると、特定の時間帯ごとに異なるコンテンツが顧客端末3の画面に表示される。本実施形態では、時間依存マーカーW22は、時間ごとに対応したコンテンツが紐づけられて記憶部13に格納されている。表示部11は、顧客端末3においてマーカーが読み込まれた時間帯に応じて、表示処理するコンテンツを特定し、特定したコンテンツの表示処理結果を顧客端末3に送信する。
【0052】
具体的な例として、
図4では、特定の時間帯として、00:00~12:00(第一部)、12:00~18:00(第二部)、18:00~24:00(第三部)が含まれる。顧客端末3において時間依存マーカーW22が読み込まれた時間が15:00であった場合、表示部11は、記憶部13に格納されている時間依存マーカーW22に紐づいたコンテンツとして12:00~18:00の時間帯に応じたコンテンツを表示処理し、表示処理結果を顧客端末3に送信する。
【0053】
また、別の実施形態では、複数のマーカーとして、チラシ4は、位置情報ごとに異なるコンテンツを表示するマーカーを含んでいる。顧客端末3が当該マーカーを撮影すると、表示部11は、顧客端末3の位置情報を特定し、当該位置情報に基づいてコンテンツを表示処理し、表示処理結果を顧客端末3に送信する。より具体的には、沖縄で顧客端末3において当該マーカーが撮影されると、沖縄名物、例えばシーサー等、が含まれるコンテンツが顧客端末3の画面に表示される。
【0054】
また更に、別の実施形態では、複数のマーカーとして、チラシ4は、曜日ごとに異なるコンテンツを表示するマーカーを含んでいる。顧客端末3が当該マーカーを撮影すると、表示部11は、撮影された日時から曜日を特定し、当該曜日に基づいてコンテンツを表示処理する。より具体的には、2021年8月27日に顧客端末3において当該マーカーが撮影されると、金曜日であることが特定され、金曜日に紐づいたコンテンツが顧客端末3の画面に表示される。
【0055】
また更に、時間依存マーカーW22は、会員登録へのリンクを含むコンテンツに紐づけられている。即ち本実施形態では、時間依存マーカーW22について第一部から第三部のそれぞれに対応付けられたコンテンツは、いずれも会員登録へのリンクを含んでいる。このように、チラシ4は、会員登録へのリンクを含むコンテンツに紐づいたマーカーを含んでいる。顧客端末3が当該マーカーに紐づいたコンテンツを画面に表示すると、画面にリンクが表示され、当該顧客はこのリンクを選択することによって会員登録をすることができる。表示部11は、リンクを顧客端末3に表示処理するとともに、選択されたリンクに対応する遷移先を表示処理し、顧客端末3の出力部31に送信する。そして、遷移先ごとの操作に応じて顧客の会員情報が受付部12によって受け付けられる。なお、リンクを含むコンテンツに紐付いたマーカーは、チラシ4が備えるマーカーであれば、どのマーカーであっても良い。
【0056】
このように、チラシにコンテンツに紐づけられたマーカーを記載し、マーカーを端末で読み込みコンテンツを表示することによって、チラシだけでは伝えられない情報や、サービスの良さを視覚的に訴えることによって、顧客の興味関心を惹き、顧客を会員登録まで誘導することができる。
【0057】
図5は、管理者端末2において表示される会員情報管理画面W3の表示例を示す画面である。本実施形態において会員情報管理画面W3は、メッセージ欄W31を含んでいる。メッセージ欄W31には、会員登録された顧客端末3から取得したメッセージが表示される。管理者は出力部21によって当該表示されたメッセージを確認し、住宅診断の依頼があれば診断士を派遣し、診断を行う。
【0058】
図6は、コンテンツアクセスログ画面W4の表示例を示す画面である。本実施形態において、コンテンツアクセスログ画面W4は、アクセス集計期間W41およびアクセス回数欄W42を含んでいる。アクセス集計期間W41は、記憶部13に格納された顧客の会員登録期間に基づいて期間を特定する。そして、特定された期間に基づいて、表示部11は、アクセス回数欄W42を表示処理し、表示処理結果を出力部21に送信する。
【0059】
アクセス回数欄W42は、顧客端末3によるコンテンツ毎のアクセスログを表示する。アクセス回数欄W42は、アクセス集計期間W41によって特定された期間における、記憶部13に格納されているマーカー撮影時期の情報を表示する。より具体的には、すべての顧客端末3から送信されたマーカー撮影時期の日時を集計し、格納された情報ごとに、日付が同じものを抽出し、そして、その数をカウントし、その数を縦軸に表示する。
【0060】
図7は、管理者端末2のアクセスログ画面W5の表示例を示す画面である。アクセスログ画面W5は、ログ集計期間W51と性別割合欄W52を含んでいる。本実施形態においてログ集計期間W51は、記憶部13に格納された顧客の会員登録期間に基づいて、期間を特定する。そして、特定された期間に基づいて。表示部11は、性別割合欄W52を表示処理し、表示処理結果を出力部21に送信する。
【0061】
図7の性別割合欄W52は、推定の性別割合を表示している。本実施形態において、推定の割合とは、会員情報として取得した年齢および性別の情報と、集計期間に基づいて、特定の期間における顧客の性別と年齢の比率を推定し、その推定結果を表示する。
【0062】
より具体的には、特定の期間(
図7では、2021年2月1日~2021年6月1日)と、記憶された顧客の各年齢の性別の割合の実際値と、を教師データとして学習する、学習モデルを用いてこの特定の期間の各年齢の性別の割合を推定する。そして、表示部11は推定結果を表示処理し、性別割合欄W52を出力部21に送信する。
【0063】
以上のように、ある期間においてどの客層の顧客がマーカーの読み取りを行うのかを分析し、チラシに載せる内容を期間ごとに変更することによって、顧客の興味関心を惹き、さらに、同じ客層であると推定される顧客の友達にも、当該顧客がサービスを紹介することによって、連鎖的に集客が起こり、効率的な集客を行うことができる。
【0064】
なお、本実施形態における診断士とは、国家資格を保有している者であり、安心して住宅の診断をしてもらうことができる。
【符号の説明】
【0065】
1 サーバ装置
2 管理者端末
3 顧客端末
4 チラシ
11 表示部
12 受付部
13 記憶部
21 出力部
22 入力部
31 出力部
32 入力部
W1 コンテンツ管理画面
W11 コンテンツ選択欄
W12 コンテンツ情報欄
W21 抽選会マーカー
W22 時間依存マーカー
W3 会員情報管理画面
W31 メッセージ欄
W4 コンテンツアクセスログ画面
W41 アクセス集計期間
W42 アクセス回数欄
W5 アクセスログ画面
W51 ログ集計期間
W52 性別割合欄