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特開2023-3543シェアカー予約と連動した駐車スペース管理システム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023003543
(43)【公開日】2023-01-17
(54)【発明の名称】シェアカー予約と連動した駐車スペース管理システム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 50/10 20120101AFI20230110BHJP
【FI】
G06Q50/10
【審査請求】未請求
【請求項の数】9
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021104678
(22)【出願日】2021-06-24
(71)【出願人】
【識別番号】506305621
【氏名又は名称】ホームネットカーズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100110559
【弁理士】
【氏名又は名称】友野 英三
(72)【発明者】
【氏名】小川 涼太
【テーマコード(参考)】
5L049
【Fターム(参考)】
5L049CC13
(57)【要約】
【課題】従来時間貸し駐車場として利用されていなかった駐車場についても時間貸し駐車場として利用可能にすることができるシェアカー予約と連動した駐車スペース管理システムを提供する。
【解決手段】サーバ2、駐車場の予約処理に用いられる第1端末3、シェアカーの貸出処理に用いられる第2端末4及び駐車場の監視装置5を備え、サーバ2はシェアカーが貸し出されているシェアカー用駐車スペースを空き駐車スペースとして第1端末3に提示し、第1端末3により選択された駐車場の監視装置5から送信される駐車状況情報に基づき、サーバ2は第1端末3及び第2端末4に連絡情報を送信する。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
駐車場の予約管理およびシェアカーの貸出管理を行うサーバと、
前記サーバに接続され前記駐車場の予約処理に用いられる第1端末と、
前記サーバに接続され前記シェアカーの貸出処理に用いられる第2端末と、
前記サーバに接続され、前記シェアカーが保管される駐車スペースであるシェアカー用駐車スペースを監視し前記シェアカー用駐車スペースの駐車状況を示す駐車状況情報を前記サーバに送信する監視装置と、
を備え、
前記第1端末は臨時駐車車両の駐車希望地域を示す駐車希望地域情報と駐車希望時間帯を示す駐車希望時間帯情報を生成し前記サーバに送信し、
前記第2端末は前記シェアカーの貸出により空く前記シェアカー用駐車スペースである空き駐車スペースの位置を示す空き駐車スペース位置情報と、前記シェアカーの貸出予定時間帯である空き時間帯を示す空き時間帯情報を生成し前記サーバに送信し、
前記サーバは前記駐車希望地域内に前記空き駐車スペースがある場合に前記空き駐車スペースに対応する駐車可能駐車スペース情報を生成すると共に、前記空き時間帯内に前記駐車希望時間帯がある場合に前記駐車希望時間帯に対応する駐車可能時間帯を示す駐車可能時間帯情報を生成し、前記駐車可能駐車スペース情報と前記駐車可能時間帯情報を前記第1端末に送信し、
前記第1端末は前記駐車可能駐車スペース情報及び前記駐車可能時間帯情報を表示部に選択可能に表示し、選択された前記駐車可能駐車スペース情報及び前記駐車可能時間帯情報を示す選択情報を前記サーバに送信し、
前記サーバは前記選択情報に対応する前記空き駐車スペースを監視する前記監視装置から送信される駐車状況情報に基づき、前記第1端末及び前記第2端末に連絡情報を送信する
ことを特徴とするシェアカー予約と連動した駐車スペース管理システム。
【請求項2】
前記監視装置は前記シェアカー及び前記臨時駐車車両のナンバープレートの文字情報を読み取り前記シェアカー及び前記臨時駐車車両の存在を検出することを特徴とする請求項1に記載のシェアカー予約と連動した駐車スペース管理システム。
【請求項3】
前記監視装置は前記シェアカーの前記ナンバープレートの文字情報及び前記シェアカーの貸出前後のボディの形状情報を認識して、貸出前後における前記シェアカーの破損及び/又はキズの有無を検出することを特徴とする請求項1又は2に記載のシェアカー予約と連動した駐車スペース管理システム。
【請求項4】
前記サーバは、受信した前記駐車状況情報が、前記駐車可能時間帯を過ぎても前記空き駐車スペースに前記臨時駐車車両が駐車されていることを示す場合、前記第1端末に対し、前記連絡情報として前記臨時駐車車両の移動を促すメッセージを送信することを特徴とする請求項1乃至3の何れか1項に記載のシェアカー予約と連動した駐車スペース管理システム。
【請求項5】
前記サーバは、受信した前記駐車状況情報が、前記空き駐車スペースに前記臨時駐車車両が駐車されている状態で更に前記シェアカーが前記空き駐車スペースに帰還したことを示す場合、前記第2端末に対し、前記連絡情報として前記シェアカーを予備スペースに駐車するよう促すメッセージを送信することを特徴とする請求項1乃至4の何れか1に記載のシェアカー予約と連動した駐車スペース管理システム。
【請求項6】
前記シェアカーを前記予備スペースに駐車する場合、前記サーバは、次に前記シェアカーの利用を希望するユーザが所持する前記第2端末に対し、前記シェアカーが前記予備スペースに駐車されていることを示す駐車位置変更情報を送信することを特徴する請求項5に記載のシェアカー予約と連動した駐車スペース管理システム。
【請求項7】
前記第2端末は前記シェアカーが前記貸出予定時間帯を過ぎても前記空き駐車スペースに帰還できない場合に前記貸出予定時間帯からの超過予定時間を示す超過予定時間情報を生成し前記サーバに送信し、
前記サーバは前記超過用定時間情報に基づき前記超過予定時間に対応する駐車延長可能時間を示す駐車延長可能時間情報を生成し前記第1端末に送信し、
前記第1端末は受信した前記駐車延長可能時間情報に基づき駐車延長を行うか否か及び延長希望時間に関する情報を生成し前記表示部に選択可能に表示し、前記駐車延長と前記延長希望時間が選択された場合には前記駐車延長及び前記延長希望時間を示す駐車延長要求情報を前記サーバに送信する
ことを特徴とする請求項1乃至6の何れか1項に記載のシェアカー予約と連動した駐車スペース管理システム。
【請求項8】
前記シェアカーは貸出時の前記シェアカー用駐車スペースとは異なる他の前記シェアカー用駐車スペースに返却可能であり、前記シェアカーが他の前記シェアカー用駐車スペースに返却された場合には、他の前記シェアカー用駐車スペースの前記監視装置が前記シェアカーの駐車を検出し前記シェアカーが駐車されていることを示す前記駐車状況情報を生成し前記サーバに送信し、
前記サーバは前記駐車状況情報に基づき前記シェアカーの貸出時の前記シェアカー用駐車スペースが他の前記シェアカーが入庫するまでの間、引き続き前記空き駐車スペースとして利用可能であることを認識することを特徴とする請求項1乃至5の何れか1項に記載のシェアカー予約と連動した駐車スペース管理システム。
【請求項9】
前記シェアカーが他の前記シェアカー用駐車スペースに返却された場合、前記サーバは前記駐車状況情報に基づき前記シェアカーの保存場所を他の前記シェアカー用駐車スペースとして登録し、前記第2端末から読出可能に保存することを特徴とする請求項8に記載のシェアカー予約と連動した駐車スペース管理システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、貸出可能な駐車スペースを抽出してシステム利用者に提示する駐車スペース管理システムに関する。
【背景技術】
【0002】
自動車の普及に伴い、各地に時間又は日単位で貸出を行うコインパーキング等の駐車場が設けられている。そして、自動車を駐車したいユーザは、駐車を希望する地域にある1つ以上の駐車場の中から目的地への距離や駐車料金等を勘案し、実際に自動車を駐車する駐車場を決定する。
【0003】
しかし、従来、駐車場の空き状況を事前に知ることが出来なかったため、ユーザが自動車を運転して目的の駐車場に到着したところ当該駐車場が満車で駐車することができず、駐車可能な他の駐車場を探し回らねばならないという不便が生じていた。
【0004】
そこで、例えば、特許文献1に記載されているように、スマートフォンやカーナビゲーションシステム等のアプリケーションとインターネット等の通信ネットワークを介して連動してユーザに駐車可能な駐車場の情報を提供すると共に、駐車可能な駐車場の駐車予約を可能とする駐車場管理システムが開発されている。
【0005】
こうした駐車場管理システムは、アプリケーションの管理サーバと、駐車場の管理者が有するPC(Personal Computer)等のオーナー端末と、駐車を希望するユーザのスマートフォン等の利用者端末とが通信ネットワークを介して接続されて構成されている。オーナー端末からは、駐車場の利用可能日時や位置、駐車スペースの大きさ等の情報を含む駐車場情報が管理サーバに送信され記憶される。そして、駐車を希望するユーザが利用者端末を介して駐車時間や駐車希望地域等の検索条件情報を管理サーバに送信すると、管理サーバは検索条件情報に基づき該当する駐車場情報を抽出し、利用者端末に送信する。そして、利用者端末が受信した駐車場情報の中からユーザが駐車場を選択すると、選択情報が利用者端末から管理サーバに送信され、管理サーバが選択情報を保存することで、駐車場の利用予約が完了する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2013-214265号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
ところで、従来は時間貸しを行っていなかったカーシェア用車両を駐車可能なスペース(駐車スペース)についても、その駐車スペースが空いている時間についてピンポイントで他者に貸し出すことができれば、駐車スペースの有効活用と収益性の向上が図れて好ましい。
【0008】
また、上述したような従来の駐車場管理システムでは、駐車場情報を駐車場管理者が手作業で登録する必要がある。また、適切な駐車場の利用が行われているか等の駐車場の現状確認は駐車場管理者が現地で目視により行う必要がある。更に、駐車場の利用予約が入っている時間に当該駐車場に予約車両とは異なる車両が駐車されていたり、駐車場の利用時間が終了した後も予約車両の駐車が行われたりしている場合等、予定とは異なる使用状況が生じた場合には、駐車場管理者が自ら駐車車両の所有者に連絡する等の対応をする必要がある。このように、従来の駐車場管理システムは、駐車場管理者に多大なる作業負担がかかるものであり、こうした作業負担が極力人手を介さない自動的に連絡を行う手段により解消できれば更に好ましい。
【0009】
そこで、本発明は、上述した問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、従来時間貸し駐車場として利用されていなかった駐車スペースについても時間貸し駐車場として利用可能にすることができ、更に利用可能な駐車スペースの登録や駐車場の現状確認を自動で行うと共に、駐車スペースが適切に利用されていない場合等にも自動的に連絡を行い対応することができる駐車スペース管理システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記課題を解決するため、本発明の第1の態様に係るシェアカー予約と連動した駐車スペース管理システムは、駐車場の予約管理およびシェアカーの貸出管理を行うサーバと、前記サーバに接続され前記駐車場の予約処理に用いられる第1端末と、前記サーバに接続され前記シェアカーの貸出処理に用いられる第2端末と、前記サーバに接続され、前記シェアカーが保管される駐車場であるシェアカー用駐車スペースを監視し前記シェアカー用駐車スペースの駐車状況を示す駐車状況情報を前記サーバに送信する監視装置と、を備え、前記第1端末は本来駐車位置として使用しているシェアカー以外の車両(以下「臨時駐車車両」という)の駐車希望地域を示す駐車希望地域情報と駐車希望時間帯を示す駐車希望時間帯情報を生成し前記サーバに送信し、前記第2端末は前記シェアカーの貸出により空く前記シェアカー用駐車スペースである空き駐車スペースの位置を示す空き駐車スペース位置情報と、前記シェアカーの貸出予定時間帯である空き時間帯を示す空き時間帯情報を生成し前記サーバに送信し、前記サーバは前記駐車希望地域内に前記空き駐車スペースがある場合に前記空き駐車スペースに対応する駐車可能駐車スペース情報を生成すると共に、前記空き時間帯内に前記駐車希望時間帯がある場合に前記駐車希望時間帯に対応する駐車可能時間帯を示す駐車可能時間帯情報を生成し、前記駐車可能駐車スペース情報と前記駐車可能時間帯情報を前記第1端末に送信し、前記第1端末は前記駐車可能駐車スペース情報及び前記駐車可能時間帯情報を表示部に選択可能に表示し、選択された前記駐車可能駐車スペース情報及び前記駐車可能時間帯情報を示す選択情報を前記サーバに送信し、前記サーバは前記選択情報に対応する前記空き駐車スペースを監視する前記監視装置から送信される駐車状況情報に基づき、前記第1端末及び前記第2端末に連絡情報を送信することを特徴とする。
【0011】
さらに、従来時間貸し駐車場として利用されていなかったスペースを時間貸し駐車場として利用可能にすることができ、更に利用可能な駐車スペースの登録や駐車スペースの現状確認を自動で行うと共に、駐車スペースが適切に利用されていない場合等にも自動的に駐車スペースの利用者への対応を行うことができることを特徴としてもよい。なお、ここでいうシェアカーとは、共有に用いられる車両をいい、レンタカー用車両、カーシェアリング用車両等を含む。さらには、ガソリンスタンドを利用したレンタカー用車両、カーシェアリング車両を特徴としてもよい。
【0012】
第1端末と第2端末は、少なくとも1つは、サーバで実現されることを特徴としてもよい。
【0013】
本発明の第2の態様に係るシェアカー予約と連動した駐車スペース管理システムは、第1の態様において、前記監視装置は前記シェアカー及び前記臨時駐車車両のナンバープレートの文字情報を読み取り前記シェアカー及び前記臨時駐車車両の存在を検出することを特徴としてもよい。
【0014】
さらに、簡易な方法により効率的に車両の同定を行うことを特徴としてもよい。
【0015】
本発明の第3の態様に係るシェアカー予約と連動した駐車スペース管理システムは、第1の態様又は第2の態様において、前記監視装置は前記シェアカーの前記ナンバープレートの文字情報及び前記シェアカーの貸出前後のボディの形状情報を認識して、貸出前後における前記シェアカーの破損の有無を検出することを特徴としてもよい。
【0016】
さらに、シェアカーの保全管理を簡易かつ効率的に行うことを特徴としてもよい。
【0017】
本発明の第4の態様に係るシェアカー予約と連動した駐車スペース管理システムは、第1の態様から第3の態様のいずれかの態様において、前記サーバは、受信した前記駐車状況情報が、前記駐車可能時間帯を過ぎても前記空き駐車スペースに前記臨時駐車車両が駐車されていることを示す場合、前記第1端末に対し、前記連絡情報として前記臨時駐車車両の移動を促すメッセージを送信することを特徴としてもよい。
【0018】
さらに、予約した時間を超過しても駐車を継続する利用者に対して車両の移動を促すメッセージを自動的に送信し、駐車スペース管理者の負担を軽減することを特徴としてもよい。
【0019】
本発明の第5の態様に係るシェアカー予約と連動した駐車スペース管理システムは、第1の態様から第3の態様のいずれかの態様において、前記サーバは、受信した前記駐車状況情報が、前記空き駐車スペースに前記臨時駐車車両が駐車されている状態で更に前記シェアカーが前記空き駐車スペースに帰還したことを示す場合、前記第2端末に対し、前記連絡情報として前記シェアカーを予備スペースに駐車するよう促すメッセージを送信することを特徴としてもよい。
【0020】
さらに、予約した時間を超過して駐車が継続されていたり、あるいはシェアカーが予定よりも早く帰還したりして、シェアカーを本来のシェアカー用駐車スペースに駐車できない場合でも、自動的にシェアカーのユーザに予備スペースへの駐車を促すことができ、駐車スペース管理者の負担を軽減することを特徴としてもよい。
【0021】
本発明の第6の態様に係るシェアカー予約と連動した駐車スペース管理システムは、第5の態様において、前記シェアカーを前記予備スペースに駐車する場合、前記サーバは、次に前記シェアカーの利用を希望するユーザが所持する前記第2端末に対し、前記連絡情報として、前記シェアカーが前記予備スペースに駐車されていることを示すメッセージを送信することを特徴としてもよい。
【0022】
さらに、次にシェアカーを利用するユーザがシェアカーを探す手間が省けると共に、駐車スペース管理者による負担を軽減することを特徴としてもよい。
【0023】
本発明の第7の態様に係るシェアカー予約と連動した駐車スペース管理システムは、第1の態様から第6の態様のいずれかの態様において、前記第2端末は前記シェアカーが前記貸出予定時間帯を過ぎても前記空き駐車スペースに帰還できない場合に前記貸出予定時間帯からの超過予定時間を示す超過予定時間情報を生成し前記サーバに送信し、前記サーバは前記超過用定時間情報に基づき前記超過予定時間に対応する駐車延長可能時間を示す駐車延長可能時間情報を生成し前記第1端末に送信し、前記第1端末は受信した前記駐車延長可能時間情報に基づき駐車延長を行うか否か及び延長希望時間に関する情報を生成し前記表示部に選択可能に表示し、前記駐車延長と前記延長希望時間が選択された場合には前記駐車延長及び前記延長希望時間を示す駐車延長要求情報を前記サーバに送信することを特徴としてもよい。
【0024】
さらに、駐車スペースのユーザは駐車の延長が可能な旨のメッセージを自動的に受け取ることができ便利であると共に、駐車スペース管理者の負担を低減することを特徴としてもよい。
【0025】
本発明の第8の態様に係るシェアカー予約と連動した駐車スペース管理システムは、第1の態様から第7の態様のいずれかの態様において、前記シェアカーは貸出時の前記シェアカー用駐車スペースとは異なる他の前記シェアカー用駐車スペースに返却可能であり、前記シェアカーが他の前記シェアカー用駐車スペースに返却された場合には、他の前記シェアカー用駐車スペースの前記監視装置が前記シェアカーの駐車を検出し前記シェアカーが駐車されていることを示す前記駐車状況情報を生成し前記サーバに送信し、前記サーバは前記駐車状況情報に基づき前記シェアカーの貸出時の前記シェアカー用駐車スペースが他の前記シェアカーが入庫するまでの間、引き続き前記空き駐車スペースとして利用可能であることを認識することを特徴としてもよい。
【0026】
さらに、シェアカー用駐車スペースの貸出とシェアカーの返却をより効率的に行うことを特徴としてもよい。
【0027】
本発明の第9の態様に係るシェアカー予約と連動した駐車スペース管理システムは、第1の態様から第8の態様のいずれかの態様において、前記シェアカーが他の前記シェアカー用駐車スペースに返却された場合、前記サーバは前記駐車状況情報に基づき前記シェアカーの保存場所を他の前記シェアカー用駐車スペースとして登録し、前記第2端末から読出可能に保存することを特徴としてもよい。
【0028】
さらに、シェアカーの駐車場所が変更された場合でも、その後の当該シェアカーの予約及び貸出処理を滞りなく行うことを特徴としてもよい。
【発明の効果】
【0029】
上述した構成からなる本発明によれば、従来時間貸し駐車場として利用されていなかったスペースについても時間貸し駐車場として利用可能にすることができ、更に利用可能な駐車場の登録や駐車場の現状確認を自動で行うと共に、駐車場が適切に利用されていない場合等にも自動的に対応することができる駐車スペース管理システムを提供することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0030】
図1】本発明の実施形態に係る駐車スペース管理システムを示す模式図である。
図2】本発明の実施形態に係る駐車スペース管理システムに用いられるサーバの構成ブロック図である。
図3】本発明の実施形態に係る駐車スペース管理システムに用いられるサーバの機能ブロック図である。
図4】本発明の実施形態に係る駐車スペース管理システムに用いられる第1端末の構成ブロック図である。
図5】本発明の実施形態に係る駐車スペース管理システムに用いられる第1端末の機能ブロック図である。
図6】本発明の実施形態に係る駐車スペース管理システムに用いられる第2端末の構成ブロック図である。
図7】本発明の実施形態に係る駐車スペース管理システムに用いられる第2端末の機能ブロック図である。
図8】本発明の実施形態に係る駐車スペース管理システムに用いられる監視装置の構成ブロック図である。
図9】本発明の実施形態に係る駐車スペース管理システムに用いられる監視装置の機能ブロック図である。
図10】本発明の実施形態に係る駐車スペース管理システムによる処理の例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0031】
以下、添付図面を参照して本発明の実施形態を詳細に説明する。
【0032】
図1は、本発明の実施形態に係る駐車スペース管理システム1を示す模式図である。図1に示すように、駐車スペース管理システム1は、インターネットWを介してそれぞれ接続されている、サーバ2と、第1端末3と、第2端末4と、監視装置5とを備えて構成されている。
【0033】
図2は、本発明の実施形態に係る駐車スペース管理システム1に用いられるサーバ2の構成ブロック図である。図2に示すように、サーバ2は、駐車場の予約管理およびシェアカーの貸出管理を行う装置であり、サーバ2全体を制御するCPU(Central Processing Unit)21と、CPU21上で動作する制御プログラム等を格納したROM(Read-only Memory)22と、各種データを一時的に格納するためのRAM(Random Access Memory)23と、各種データを記憶するための記憶手段24とを備えて構成されている。
【0034】
図3は、本発明の実施形態に係る駐車スペース管理システム1に用いられるサーバ2の機能ブロック図である。図3に示すように、サーバ2は、CPU21がROM22に格納されている制御プログラムをRAM23に展開して実行することにより、受信部211、保存部212、読出部213、駐車可能駐車場情報生成部214、駐車可能時間帯情報生成部215、連絡情報生成部216、駐車延長可能時間情報生成部217及び送信部218として機能する。
【0035】
受信部211は、第1端末3、第2端末4及び監視装置5から送信される各種データを受信するインターフェースとして機能する。
【0036】
保存部212は、第1端末3、第2端末4及び監視装置5から送信される各種データを記憶手段24に記憶する。
【0037】
読出部213は、記憶手段24に記憶された各種データを読み出す。
【0038】
駐車可能駐車場情報生成部214は、後に詳述するように、第1端末3から送信される駐車希望地域情報と、第2端末4から送信される空き駐車スペース位置情報とに基づき、駐車可能駐車場情報を生成する。
【0039】
駐車可能時間帯情報生成部215は、後に詳述するように、第1端末3から送信される駐車希望時間帯情報と、第2端末4から送信される空き時間帯情報とに基づき、駐車可能時間帯情報を生成する。
【0040】
連絡情報生成部216は、後に詳述するように、監視装置5から送信される駐車状況情報に基づき、第1端末3及び第2端末4に送信する連絡情報を生成する。
【0041】
駐車延長可能時間情報生成部217は、後に詳述するように、第2端末4から送信される超過予定時間情報に基づきこれに対応する駐車延長可能時間を示す駐車延長可能時間情報を生成する。
【0042】
送信部218は、サーバ2が生成した各種情報を第1端末3及び第2端末4に送信する。
【0043】
図4は、本発明の実施形態に係る駐車スペース管理システム1に用いられる第1端末3の構成ブロック図である。図4に示すように、第1端末3は、サーバ2にインターネットWを介して接続され駐車場の予約処理を行う装置であり、表示部31と、操作部32と、第1端末3全体を制御するCPU33と、CPU33上で動作する制御プログラム等を格納したROM34と、各種データを一時的に格納するためのRAM35と、各種データを記憶するための記憶手段36とを備えて構成されている。
【0044】
第1端末3は本実施形態においては携帯電話やスマートフォンを想定しているが、本発明においてはこれに限らず、持ち運び可能なノートパソコンやタブレット端末、カーナビゲーションシステム等の各種装置であってもよい。
【0045】
表示部31は第1端末3に一体的に形成されているディスプレイである。
【0046】
操作部32は第1端末3に一体的に形成されている選択ボタンや実行ボタン、文字入力ボタン等の各種情報入力用のボタンやダイヤル等の操作に供する構成であるが、表示部31をタッチパネル式のディスプレイとすることで、操作部32を表示部31と共通の構成とすることができる。
【0047】
図5は、本発明の実施形態に係る駐車スペース管理システム1に用いられる第1端末3の機能ブロック図である。図5に示すように、第1端末3は、CPU33がROM34に格納されている制御プログラムをRAM35に展開して実行することにより、受信部331、保存部332、読出部333、駐車希望地域情報生成部334、駐車希望時間帯情報生成部335、選択情報生成部336、駐車延長選択情報生成部337、駐車延長要求情報生成部339及び送信部3391として機能する。
【0048】
受信部331は、サーバ2から送信される各種データを受信するインターフェースとして機能する。
【0049】
保存部332は、サーバ2から送信される各種データを記憶手段36に記憶する。
【0050】
読出し部333は、記憶手段36に記憶された各種データを読み出す。
【0051】
駐車希望地域情報生成部334は、ユーザが駐車しようとしている、本来駐車位置として使用しているシェアカー以外の臨時駐車車両の駐車希望地域を示す駐車希望地域情報を生成する。具体的には、ユーザが表示部31に表示されている地域一覧の中から操作部32を操作して駐車希望地域を選択することで、駐車希望地域情報が駐車希望地域情報生成部334により生成される。なお、地域一覧は、都道府県や市区町村名の文字情報を箇条書きに表示したものの他、地図情報として表示されているものであってもよく、これらが操作部32の操作により切り替え可能であってもよい。
【0052】
駐車希望時間帯情報生成部335は、臨時駐車車両の駐車希望時間帯を示す駐車希望時間帯情報を生成する。具体的には、ユーザが表示部31に表示されている入力欄に、操作部32を操作して駐車希望時間帯を入力することで、駐車希望時間帯情報が駐車希望時間帯情報生成部335により生成される。
【0053】
選択情報生成部336は、サーバ2から送信された駐車可能駐車場情報及び駐車可能時間帯情報の中から選択された駐車可能駐車場情報及び駐車可能時間帯情報を示す選択情報を生成する。
【0054】
駐車延長選択情報生成部337は、サーバ2から送信された駐車延長可能時間情報に基づき、駐車延長を行うか否かを示す駐車延長選択情報を生成する。具体的には、受信部331が駐車延長可能時間情報を受信した場合に、表示部31に駐車延長が可能である旨の表示及び駐車延長を行うか否かの選択肢の表示が行われ、ユーザが操作部32を操作して当該選択肢のうち何れかを選択すると、駐車延長選択情報生成部337が駐車延長選択情報を生成する。
【0055】
駐車延長時間選択情報生成部338は、サーバ2から送信された駐車延長可能時間情報に基づき、延長希望時間を示す延長希望時間情報を生成する。具体的には、受信部331が駐車延長可能時間情報を受信した場合に、表示部31に選択可能な駐車延長時間の表示が行われ、ユーザが操作部32を操作して当該駐車延長時間を選択すると、駐車延長時間選択情報生成部338が延長希望時間情報を生成する。なお、本発明において、駐車延長時間は、例えば5分毎、10分毎、30分毎、1時間毎等、任意の時間単位で選択可能とすることができる。
【0056】
駐車延長要求情報生成部339は、駐車延長選択情報が駐車延長を示すものである場合に、その旨及び延長希望時間を示す駐車延長要求情報を生成する。
【0057】
送信部3391は、第1端末3が生成した各種情報をサーバ2に送信する。
【0058】
図6は、本発明の実施形態に係る駐車スペース管理システム1に用いられる第2端末4の構成ブロック図である。図6に示すように、第2端末4は、サーバ2にインターネットWを介して接続されシェアカーの貸出処理を行う装置であり、表示部41と、操作部42と、第2端末4全体を制御するCPU43と、CPU43上で動作する制御プログラム等を格納したROM44と、各種データを一時的に格納するためのRAM45と、各種データを記憶するための記憶手段46とを備えて構成されている。
【0059】
第2端末4は本実施形態においては第1端末3と同様の携帯電話やスマートフォンを想定しているが、本発明においてはこれに限らず、持ち運び可能なノートパソコンやタブレット端末、カーナビゲーションシステム等の各種装置であってもよい。
【0060】
表示部41は第2端末4に一体的に形成されているディスプレイである。
【0061】
操作部42は第2端末4に一体的に形成されている選択ボタンや実行ボタン、文字入力ボタン等の各種情報入力用のボタンやダイヤル等の操作に供する構成であるが、表示部41をタッチパネル式のディスプレイとすることで、操作部42を表示部41と共通の構成とすることができる。
【0062】
図7は、本発明の実施形態に係る駐車スペース管理システム1に用いられる第2端末4の機能ブロック図である。図7に示すように、第2端末4は、CPU43がROM44に格納されている制御プログラムをRAM45に展開して実行することにより、受信部431、保存部432、読出部433、空き駐車スペース位置情報生成部434、空き時間帯情報生成部435、超過予定時間情報生成部436及び送信部437として機能する。
【0063】
受信部431は、サーバ2から送信される各種データを受信するインターフェースとして機能する。
【0064】
保存部432は、サーバ2から送信される各種データを記憶手段36に記憶する。
【0065】
読出し部433は、記憶手段36に記憶された各種データを読み出す。
【0066】
空き駐車スペース位置情報生成部434は、シェアカーの貸出により空く、当該シェアカーが通常保管されているシェアカー用駐車スペース(以下「空き駐車スペース」という)の位置を示す空き駐車スペース位置情報の生成を行う。具体的には、ユーザが第2端末4の表示部41に表示される利用予約画面(不図示)に従い操作部42の操作を行いシェアカーの利用予約を行う際に、利用を希望するシェアカーの保管場所と、利用を希望する時間帯(貸出予定時間帯、すなわち、乗り出し時間~返却時間)を選択することになるが、当該保管場所を選択すると、空き駐車スペース位置情報生成部434がその場所を空き駐車スペースであるとする空き駐車スペース位置情報の生成を行う。
【0067】
空き時間帯情報生成部435は、上述したシェアカーの利用予約操作によりシェアカーの貸出予定時間帯が指定されると、当該時間帯を空き時間帯とする空き時間帯情報の生成を行う。
【0068】
超過予定時間情報生成部436は、シェアカーが貸出予定時間帯を過ぎても空き駐車スペースに帰還できない場合に、貸出予定時間帯からの超過予定時間を示す超過予定時間情報を生成する。超過予定時間は、ユーザが第2端末4の表示部41に表示される超過予定時間入力画面(不図示)に従い操作部42の操作を行うことで入力されてもよく、あるいは第2端末4やシェアカーの車載器に搭載されているGPS(Global Positioning System)の位置情報に基づき、第2端末4や車載器により自動的に算出されてもよい。
【0069】
送信部437は、第2端末4の各構成が生成した各種情報をサーバ2に送信する。
【0070】
図8は、本発明の実施形態に係る駐車スペース管理システム1に用いられる監視装置5の構成ブロック図である。図8に示すように、監視装置5は、図1に示すように、サーバ2にインターネットWを介して接続され、所定の施設S内に設けられた、シェアカーが保管される駐車スペースであるシェアカー用駐車スペースP1、P2、…、Pn及び通常はシェアカー等の駐車が行われない予備スペースPsを監視しシェアカー用駐車スペースP1、P2、…、Pn及び予備スペースPsの駐車状況を示す駐車状況情報をサーバ2に送信する装置である。撮像装置5は、撮像部51と、監視装置5全体を制御するCPU52と、CPU52上で動作する制御プログラム等を格納したROM53と、各種データを一時的に格納するためのRAM54と、各種データを記憶するための記憶手段55を備えて構成されている。
【0071】
撮像部51は、一般的な撮像装置であり、本実施形態においては動画を撮影するビデオカメラを想定しているが、本発明においてはこれに限らず、静止画を所定間隔で連続的に撮影するカメラであってもよい。
【0072】
図9は、本発明の実施形態に係る駐車スペース管理システム1に用いられる監視装置5の機能ブロック図である。図9に示すように、監視装置5は、CPU52がROM53に格納されている制御プログラムをRAM54に展開して実行することにより、文字情報読取部521、形状情報読取部522、駐車状況情報生成部523、破損有無検出部524、破損情報生成部525、及び送信部526として機能する。
【0073】
文字情報読取部521は、撮像部51が撮影した画像内の文字情報の読み取りを行い、特に、画像内にある車両C1、C2、…CnのナンバープレートN1、N2、…、Nnに記載されている文字情報の読み取りを行う。そして、文字情報読取部521は、読み取ったナンバープレートN1、N2、…、Nnの文字情報を、記憶手段55に車両登録情報として記憶されている登録車両のナンバープレートの文字情報と比較し、画像内の車両が登録車両と一致するか否かの判定を行う。
【0074】
形状情報読取部522は、撮像部51が撮影した画像内の車両についての形状情報の読み取りを行う。そして、形状情報読取部522は、読み取った車両の形状情報を、記憶手段55に車両登録情報として記憶されている各種車両の形状情報と比較し、画像内の車両の車種の判定を行う。
【0075】
駐車状況情報生成部523は、撮像部51が撮像した画像に基づき、シェアカー用駐車スペースP1、P2、…、Pn及び予備スペースPsの駐車状況を示す駐車状況情報の生成を行う。具体的には、駐車状況情報生成部523は撮像部51の撮像画像に基づき、シェアカー用駐車スペースP1、P2、…、Pn及び予備スペースPsに車両が存在するか否かの判定を行う。
【0076】
破損有無検出部524は、文字情報読取部521により読み取られたシェアカーのナンバープレートの文字情報及び形状情報読取部522により読み取られたシェアカーの貸出前後のボディの形状情報に基づき、貸出前後におけるシェアカーの破損及び/又はキズの有無を検出する。
【0077】
破損情報生成部525は、破損有無検出部524によりシェアカーの破損が検出された場合に、シェアカーが破損していることを示す情報(破損情報)を生成する。
【0078】
送信部526は、監視装置5の各構成が生成した各種情報をサーバ2に送信する。
【0079】
なお、監視装置5が設けられている所定の施設S(図1参照)は、本発明においては特に制限が無く、ガソリンスタンド、自動車整備工場、企業の敷地内に設けられた従業員用駐車場、コインパーキング等、シェアカーの保管と貸出を行うことができる任意の施設であってよい。
【0080】
次に、本実施形態に係る駐車スペース管理システム1の動作の詳細について説明する。図10は、本発明の実施形態に係る駐車スペース管理システムによる処理の例を示すフローチャートである。
【0081】
まず、シェアカーの利用を希望するユーザが第2端末4を操作することにより空き駐車スペース登録が行われる(ステップS1)。具体的には、ユーザが第2端末4を用いて希望するシェアカーの保管場所と貸出希望時間帯を入力すると、第2端末4の空き駐車スペース位置情報生成部434がこの保管場所を空き駐車スペースとする空き駐車スペース位置情報を生成すると共に、空き時間帯情報生成部435がこの貸出希望時間帯を空き時間帯とする空き時間帯情報を生成する。生成されたこれらの情報は、サーバ2に送信され記憶手段24に保存される。
【0082】
次に、駐車場の一時利用(臨時利用)を希望するユーザが第1端末3を操作し駐車場の検索情報、すなわち駐車希望地域と駐車希望時間帯を入力すると、第1端末3の駐車希望地域情報生成部334が駐車希望地域情報を生成すると共に、駐車希望時間帯情報生成部335が駐車希望時間帯情報を生成し、生成されたこれらの情報が第1端末3からサーバ2に送信され、サーバ2による駐車場検索が行われる(ステップS2)。
【0083】
次に、サーバ2は、駐車場の検索結果として、駐車希望地域内にあり駐車希望時間帯に空いているコインパーキング等の一般的な臨時貸し用駐車場に加えて、当該地域内にあり当該時間帯にシェアカーが貸し出されることにより空くシェアカー用駐車スペースを空き駐車スペースとして抽出し、第1端末3に提示する(ステップS3)。具体的には、駐車可能駐車場情報生成部214が、シェアカーの貸出により空くシェアカー用駐車スペースを示す駐車可能駐車場情報を生成する共に、駐車可能時間帯情報生成部215が当該駐車場の空き時間帯を示す駐車可能時間帯情報を生成し、第1端末3に送信する。
【0084】
次に、第1端末3は受信した駐車可能駐車場情報と駐車可能時間帯情報を表示部31に選択可能に表示し、ユーザが操作部32を操作しこれらの中から任意の駐車場と時間帯を選択すると、選択された駐車場情報及び時間帯情報がサーバ2に送信され、駐車場予約が行われる(ステップS4)。
【0085】
次に、予約された駐車場がシェアカー用駐車スペースである場合には、ユーザが予約された駐車スペースに車両を駐車すると、監視装置5により駐車の検知が行われる(ステップS5)。具体的には、本実施形態に係る駐車スペース管理システムを利用して駐車場の検索を行うユーザに対し、予め第1端末を介して駐車をする車両の車種やナンバープレートの文字情報をサーバ2に登録するよう要求し、駐車スペースにある監視装置5の文字情報読取部521が当該車両の文字情報を読み取りサーバ2に照会し、同一性を確認することにより予約車両の検知が行われる。
【0086】
次に、監視装置5は駐車スペースの状況確認を行い、駐車スペースの状況を示す駐車状況情報を駐車状況情報生成部523により生成し、サーバ2に継続的に送信する(ステップS6)。
【0087】
次に、駐車状況情報に基づき、サーバ2は、予約車両の駐車スペースへの駐車が予約時間内に行われているか否か、予約車両の駐車中にシェアカーが帰還していないか等の事項の確認、すなわち異常が発生しているか否かの確認を行う(ステップS7)。
【0088】
サーバ2による確認の結果、異常が発生していない場合には(ステップS7:NO)、次に監視装置5から送信される駐車状況情報に基づき、サーバ2による予約車両の出庫確認が行われる(ステップS8)。
【0089】
ステップS8の結果、予約車両の出庫が確認された場合には(ステップS8:YES)、サーバ2による出庫処理が行われ(ステップS9)、一連の駐車場予約工程が終了する。
【0090】
一方、ステップS8において出庫が確認されない場合、すなわち予約車両の駐車が継続して行われている場合には(ステップS8:NO)、ステップS6に戻り、監視装置5及びサーバ2による駐車状況の確認が継続される。
【0091】
また、ステップS7に戻り、異常の発生が確認された場合には(ステップS7:YES)、異常の種類に応じてサーバ2の連絡情報生成部216が連絡情報を生成し、第1端末3及び/又は第2端末4に送信する(ステップS10)。
【0092】
具体的には、サーバ2が、駐車予約時間(駐車可能時間)を過ぎても予約車両がシェアカー用駐車スペースに駐車されている旨の駐車状況情報を受信した場合には、第1端末3に対し、連絡情報として車両の移動を促すメッセージを送信する。このメッセージとしては、Eメールの他、予め第1端末3にインストールされているSNS(Social Networking Service)アプリ上のメッセージ等、任意のメッセージ手段を用いることができる。
【0093】
また、サーバ2が、予約車両がシェアカー用駐車スペースに駐車されている状況で更にシェアカーが当該駐車スペースに帰還した旨を示す駐車状況情報を受信した場合には、第2端末4に対し、連絡情報としてシェアカーを予備スペースPsに駐車するよう促すメッセージを送信する。このメッセージとしても、Eメールの他、予め第2端末4にインストールされているSNSアプリ上のメッセージ等、任意のメッセージ手段を用いることができる。
【0094】
このとき、サーバ2は、次にシェアカーの利用を希望するユーザが所持する第2端末4に対し、連絡情報として、シェアカーが予備スペースPsに駐車されていることを示すメッセージを送信してもよい。これにより、次にシェアカーを利用するユーザがシェアカーを探す手間が省けると共に、駐車スペース管理者による負担を軽減することができる。
【0095】
そして、監視装置5及びサーバ2により異常が解消したか否かの確認が行われる(ステップS11)。異常が解消した場合には(ステップS11:YES)、ステップS8に移行し、出庫の確認が行われる。
【0096】
一方、異常が解消しない場合には(ステップS11:NO)、サーバ2の図示しないタイマー機能を用いて所定時間の時間計測が行われ(ステップS12)、所定時間が経過した場合には(ステップS12:YES)、ステップS10に戻り、再度連絡情報の生成と送信が行われる。所定時間が経過しない場合には(ステップS12:NO)、所定時間が経過するまで待機が行われる。
【0097】
なお、上述した図10のフローチャートには含まれないが、シェアカーが貸出予定時間帯を過ぎてもシェアカー用駐車スペースに帰還できない場合には、第2端末4は貸出予定時間帯からの超過予定時間を示す超過予定時間情報を生成しサーバ2に送信する。
【0098】
この場合、サーバ2の駐車延長可能時間情報生成部217は、超過用定時間情報に基づき超過予定時間に対応する駐車延長可能時間を示す駐車延長可能時間情報を生成し第1端末3に送信する。
【0099】
そして、第1端末3の駐車延長選択情報生成部337は、受信した駐車延長可能時間情報に基づき駐車延長を行うか否かに関する情報(駐車延長選択情報)を生成すると共に、駐車延長時間選択情報生成部338は、延長希望時間に関する情報(駐車延長時間選択情報)を生成し、表示部31に選択可能に表示する。ユーザにより駐車延長と延長希望時間が選択された場合には、第1端末3の駐車延長要求情報生成部339は、駐車延長及び延長希望時間を示す駐車延長要求情報を生成し、サーバ2に送信する。
【0100】
これにより、駐車スペースのユーザは駐車の延長が可能な旨のメッセージを自動的に受け取ることができ便利であると共に、駐車スペース管理者の負担を低減することができる。
【0101】
また、シェアカーは貸出時のシェアカー用駐車スペースとは異なる他のシェアカー用駐車スペース、特に、異なる施設に設けられているシェアカー用駐車スペースに返却可能である。
【0102】
シェアカーが他のシェアカー用駐車スペースに返却された場合には、他のシェアカー用駐車スペースの監視装置5がシェアカーの駐車を検出し、シェアカーが駐車されていることを示す駐車状況情報を生成し、サーバ2に送信する。
【0103】
サーバ2は、この駐車状況情報に基づき、シェアカーの貸出時のシェアカー用駐車スペースについて他のシェアカーが入庫するまでの間、引き続き空き駐車スペースとして利用可能であることを認識する。これにより、シェアカー用駐車スペースの貸出とシェアカーの返却をより効率的に行うことができる。
【0104】
このときサーバ2は、駐車状況情報に基づき、シェアカーの保存場所を他のシェアカー用駐車スペースとする情報を生成し、第2端末から読出可能に記憶手段24に保存する。すなわち、サーバ2は、シェアカーの新しい保管場所として、他のシェアカー用駐車スペースを登録する。これにより、シェアカーの駐車場所が変更された場合でも、その後の当該シェアカーの予約及び貸出処理を滞りなく行うことができる。
【0105】
また、監視装置5はシェアカーのナンバープレートの文字情報及びシェアカーの貸出前後のボディの形状情報を認識し、形状情報がサーバ2に送信されることにより、サーバ2は貸出前後における個々のシェアカーの破損の有無を検出することができる。
【0106】
シェアカーの破損が検出された場合には、サーバ2は破損情報を生成し、シェアカーのユーザの第2端末4及び駐車場管理者の図示しない端末に送信する。これにより、シェアカーの保全管理を簡易かつ効率的に行うことができる。
【0107】
上述した実施形態に係る駐車スペース管理システム1によると、従来時間貸し駐車場として利用されていなかった駐車スペースについても時間貸し駐車場として利用可能にすることができ、利用可能な駐車スペースの登録や駐車スペースの現状確認を自動で行うと共に、駐車スペースが適切に利用されていない場合等にも自動的に対応することができる。
【0108】
なお、上記実施形態に係る駐車スペース管理システム1においては単一のサーバ2が用いられていたが、本発明においてはこれに限らず、機能別に複数のサーバを備える駐車スペース管理システムとしてもよい。例えば、サーバ2に替えて、第1端末3との情報授受及び当該情報の処理に供する第1サーバ、第2端末4との情報授受及び当該情報の処理に供する第2サーバ、及び監視装置5との情報授受及び当該情報の処理に供する第3サーバの3つのサーバを用いる構成としてもよい。
【符号の説明】
【0109】
1 駐車スペース管理システム
2 サーバ
3 第1端末
4 第2端末
5 監視装置
21 CPU
22 ROM
23 RAM
24 記憶手段
31 表示部
32 操作部
33 CPU
34 ROM
35 RAM
36 記憶手段
41 表示部
42 操作部
43 CPU
44 ROM
45 RAM
51 撮像部
52 CPU
53 ROM
54 RAM
55 記憶手段
C1、C2、…、Cn シェアカー
N1、N2、…Nn ナンバープレート
P1、P2、…、Pn シェアカー用駐車スペース
S 施設
W インターネット
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10