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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023035520
(43)【公開日】2023-03-13
(54)【発明の名称】ごみ箱
(51)【国際特許分類】
   B65F 1/16 20060101AFI20230306BHJP
   B65F 1/00 20060101ALI20230306BHJP
   B65D 43/16 20060101ALI20230306BHJP
【FI】
B65F1/16
B65F1/00 A
B65D43/16 200
【審査請求】未請求
【請求項の数】2
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021142428
(22)【出願日】2021-09-01
(71)【出願人】
【識別番号】313014789
【氏名又は名称】新輝合成株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100081949
【弁理士】
【氏名又は名称】神保 欣正
(72)【発明者】
【氏名】杉本 恒介
【テーマコード(参考)】
3E023
3E084
【Fターム(参考)】
3E023AA03
3E023AA06
3E023MA04
3E023MB01
3E023MB03
3E023MC02
3E023MC03
3E084AA05
3E084AB10
3E084BA01
3E084CA03
3E084CC03
3E084DA03
3E084DC03
3E084GA07
3E084GB07
3E084HA10
3E084HB04
3E084HC03
3E084HD01
3E084KB10
3E084LA18
3E084LB02
(57)【要約】      (修正有)
【課題】使い勝手がよく、見苦しさや臭気の発散が防止されるごみ箱を提供する。
【解決手段】ごみ箱本体の上部開口に対し、一端をヒンジ部、他端をロック部として蓋体10を上下に開閉自在に設けるとともに、蓋体10の被蓋時に蓋体10とごみ箱本体間に介在するパッキン18を蓋体10側またはごみ箱本体側に内設したごみ箱において、蓋体10の前方に円形の第2ごみ投入口17を設け、上記第2ごみ投入口17を閉塞するための円形のフラップ板12を、蓋体10の下方に向かって回動自在に設けるとともに、閉止方向の付勢力を与え、上記第2ごみ投入口17の周縁のフラップ板12との当接箇所を円形にして環状のパッキン19をもって密閉することとし、上記環状のパッキン19はフラップ板12の周側に弾性力をもって外嵌する。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ごみ箱本体の上部開口に対し、一端をヒンジ部、他端をロック部として蓋体を上下に開閉自在に設けるとともに、蓋体の被蓋時に蓋体とごみ箱本体間に介在するパッキンを蓋体側またはごみ箱本体側に内設したごみ箱において、蓋体の前方に円形の第2ごみ投入口を設け、上記第2ごみ投入口を閉塞するための円形のフラップ板を、蓋体の下方に向かって回動自在に設けるとともに、閉止方向の付勢力を与え、上記第2ごみ投入口の周縁のフラップ板との当接箇所を円形にして環状のパッキンをもって密閉することとし、上記環状のパッキンはフラップ板の周側に弾性力をもって外嵌されることを特徴とするごみ箱。
【請求項2】
第2ごみ投入口を閉塞する蓋体は回動端が蓋体の後方を向くように、枢支部を蓋体の前方に設けた請求項1記載のごみ箱。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願発明はごみ箱に関する。
【背景技術】
【0002】
ごみ箱上部に設けたごみ投入口に対し蓋体をごみ箱後端を枢支部として回動自在に設けたごみ箱が公知である(例えば特許文献1、2)。
【0003】
さらに、ごみ箱の蓋体の前方に矩形の第2ごみ投入口を設け、上記第2ごみ投入口を閉止するためのフラップ板を、蓋体の下方に向かって回動自在に設けるとともに、閉止方向の付勢力を与えたごみ箱が公知である(特許文献3)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2003-112801
【特許文献2】特開2002-167001
【特許文献3】特開2018-90363
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
前記のごみ箱はごみ箱上部に設けたごみ投入口が蓋体の開放により大きく露出するので大きなごみを投入するには便利であるが、小さなごみを捨てる場合でも一々蓋体を大きく開けなければならない煩わしさがあった。
【0006】
前記の場合、この種のごみ箱がよく使われている台所を想定した場合、小さなごみを捨てる場合でもごみ投入口が蓋体の開放により大きく露出することは、中に捨てられた生ゴミが露出して、見苦しいだけでなく、臭気が発散するなどの好ましくない問題が生じた。
【0007】
また、小さなごみを捨てる場合は蓋体の開放度合いを加減し、小さく開けて蓋体とごみ箱本体との隙間からごみを中に投入すれば前記の問題は解消されるが、そうした場合、ごみがごみ箱本体の手前に偏って、内容積を充分活用できないという問題を生じた。
【0008】
これに対して、特許文献3に記載のごみ箱は蓋体の前方に第2ごみ投入口を設けたので、小さなごみを捨てる場合は一々蓋体を大きく開けなくても、この第2ごみ投入口から捨てればよいので使い勝手がよく、見苦しさが防止されるという効果が得られる。
【0009】
一方、前記のごみ箱においては、第2ごみ投入口を閉止するためのフラップ板を、蓋体の下方に向かって回動自在に設けるとともに、閉止方向の付勢力を与えているに過ぎないので、ごみ投入口の周縁のフラップ板との当接箇所との密接が甘く、そこから臭気が流れ出ないようにすることが望まれた。
【0010】
そのための手段としては、ごみ投入口の周縁のフラップ板との当接箇所に環状のパッキンを設けることが想定されるが、ごみ投入口およびフラップ板が矩形であることより、パッキンが経時変化して変形した場合、角部においてパッキンがうまく当接箇所に密着せず、また、その箇所においてパッキンが捩じれて開閉時の収まりに支障を来すおそれがあった。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本願発明は以上の従来技術の問題点を解消したごみ箱を提供することを目的として創作されたものであり、ごみ箱本体の上部開口に対し、一端をヒンジ部、他端をロック部として蓋体を上下に開閉自在に設けるとともに、蓋体の被蓋時に蓋体とごみ箱本体間に介在するパッキンを蓋体側またはごみ箱本体側に内設したごみ箱において、蓋体の前方に円形の第2ごみ投入口を設け、上記第2ごみ投入口を閉止するための円形のフラップ板を、蓋体の下方に向かって回動自在に設けるとともに、閉止方向の付勢力を与え、上記第2ごみ投入口の周縁のフラップ板との当接箇所を円形にして環状のパッキンをもって密閉することとし、上記環状のパッキンはフラップ板の周側に弾性力をもって外嵌されることを特徴とする。
【0012】
また、請求項2記載の発明は、前記のごみ箱において、第2ごみ投入口を閉塞する蓋体は回動端が蓋体の後方を向くように、枢支部を蓋体の前方に設けたことを特徴とする。
【発明の効果】
【0013】
本願発明のごみ箱によれば、蓋体の前方に第2ごみ投入口を設けたので、小さなごみを捨てる場合は一々蓋体を大きく開けなけなくても、この第2ごみ投入口から捨てればよいので使い勝手がよく、見苦しさや臭気の発散が防止されるという効果が得られる。
【0014】

また、この場合、第2ごみ投入口を閉止するフラップ板は蓋体の下方に向かって回動自在に設けるとともに、閉止4向の付勢力を与えているので、付勢力に抗して押し下げればワンタッチで開放することができ、ごみを持った手でそのままフラップ板を開放してごみを捨てることが可能な効果が得られる。
【0015】
そして、第2ごみ投入口の周縁のフラップ板との当接箇所を円形にして環状のパッキンをもって密閉することとし、上記環状のパッキンはフラップ板の周側に弾性力をもって外嵌しているので、パッキンに角部がなく、全周に渡って均一にごみ投入口の周縁に接するのでパッキンが経時変化して変形した場合でも密着が阻害されず、また、パッキンの捩じもないので開閉時の収まりに支障を来すおそれがない。
【0016】
さらに、請求項2記載の発明の場合、第2ごみ投入口を閉止するフラップ板を回動端が蓋体の後方を向くように枢支部を蓋体の前方に設けたので、フラップ板はごみ箱の前方を軸としてごみ箱の中央寄りに開くので、投入したごみがごみ箱本体の手前に偏ることが防止され、ごみ箱の内容積を充分活用できるという効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
図1】本願発明のごみ箱の蓋体の分解斜視図。
図2】同上、裏面方向から観察した分解斜視図。
図3】本願発明のごみ箱の蓋体のフラップ板の開放時の斜視図。
図4】同上、裏面方向から観察した斜視図。
図5】本願発明のごみ箱の蓋体を開放した状態の斜視図。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
以下、本願発明のごみ箱のの具体的実施例を添付図面に基づいて説明する。本願発明はごみ箱上部に設けたごみ投入口に対し蓋体をごみ箱後端を枢支部として回動自在に設ける公知のごみ箱に実施される。
【0019】
図中符合1はプラスチック素材により構成されるごみ箱の本体を示す。ごみ箱本体1は上方をごみ投入口6として開口した断面矩形の有底の容器状のものであり、ごみ投入口に対し蓋体10が回動自在に設けられる。蓋体10はごみ投入口6端に枢支部11をもって開閉するように設けられるものであり、ごみ投入口端には蓋体側またはごみ箱本体側に内設したパッキン18を介して当接する。上記蓋体10は使用者において直接蓋体の端を持って開閉できる他、ペダル操作によっても開閉できる機構を設けてもよい。
【0020】
図中符号17は蓋体10に設けられる第2ごみ投入口であり、ここでは蓋体10の前方3分の1の領域内に開口している。上記第2ごみ投入口17は蓋体10の裏側に位置するフラップ板12により閉塞される。
【0021】
本願発明においては、第2ごみ投入口17を円形とするとともに、上記第2ごみ投入口を閉塞するためのフラップ板12を円形としている。上記フラップ板12はフラップ板ベース13の上に円柱状に突設した形状からなり、ごみ投入口の周縁のフラップ板との当接箇所を円形にして環状のパッキン19をもって密閉することとし、上記環状のパッキンはフラップ板の周側に弾性力をもって外嵌される。
【0022】
前記フラップ板12は枢支部をもって蓋体10の下方に向かって回動自在に設けられるが、ここでは枢支部を蓋体の前方に設け、フラップ板の回動端が蓋体の後方を向くようにしている。こうすることにより、フラップ板はごみ箱の前方を軸としてごみ箱の中央寄りに開くので、投入したごみがごみ箱本体の手前に偏ることが防止される(図3参照)。
【0023】
前記の枢支部は、フラップ板12のフラップ板ベース13の前端の両端から突設した軸15、15を蓋体10の前方裏面に突設した軸受座13、13の軸孔14、14に軸通することにより構成される(図2参照)。
【0024】
図中符号16、16は、フラップ板12に第2ごみ投入口の閉塞方向の付勢力を与えるためのねじりコイルバネである。このねじりコイルバネ16、16はコイル部が前記軸15、15に外挿され、一端を蓋体10の裏面に、他端をフラップ板12の裏面に当接させることによりフラップ板に蓋体方向に回動しようとする付勢力を与えている。
【0025】
図中符号21は蓋体10を閉止状態でごみ箱本体1に固定するためのロック部材であり、断面L字状のロック部材の上方両端に突設した軸20、20を蓋体の軸孔に軸通することに回動自在とし、閉止時にL字状の下端の張り出しをごみ箱本体上端に突設した係合突起24に係合することによりロックする。
【符号の説明】
【0026】
1 ごみ箱本体
6 ごみ投入口
10 蓋体
11 枢支部
12 フラップ板
13 フラップ板ベース
14 軸座
15 軸
16 ねじりコイルバネ
17 第2ごみ投入口
18 (蓋体の)パッキン
19 (第2ごみ投入口の)パッキン
図1
図2
図3
図4
図5