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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023035633
(43)【公開日】2023-03-13
(54)【発明の名称】車両の前部構造
(51)【国際特許分類】
   B62D 35/00 20060101AFI20230306BHJP
   B62D 25/16 20060101ALI20230306BHJP
【FI】
B62D35/00 Z
B62D25/16 B
【審査請求】未請求
【請求項の数】7
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021142635
(22)【出願日】2021-09-01
(71)【出願人】
【識別番号】000110321
【氏名又は名称】トヨタ車体株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100105957
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 誠
(74)【代理人】
【識別番号】100068755
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 博宣
(72)【発明者】
【氏名】水野 雄登
(72)【発明者】
【氏名】澤▲崎▼ 俊郎
【テーマコード(参考)】
3D203
【Fターム(参考)】
3D203AA02
3D203BB54
3D203BB59
3D203BC03
3D203CA07
3D203CA79
3D203CB07
3D203CB28
3D203DA37
3D203DA38
(57)【要約】
【課題】風切り音の発生を抑制することができる車両の前部構造を提供する。
【解決手段】車両の前部構造は、ウィンドシールド10と、ウィンドシールド10の前側に設けられるボンネットフード11と、ボンネットフード11の外側に設けられるフェンダパネル20とを備えている。フェンダパネル20は、ボンネットフード11の上面12の後部における外側の縁部13と隣り合う上面部20Aと、上面部20Aの外側に連なるとともに車両の側面を構成する側面部20Bとを有している。上面部20Aには、凸部32が設けられている。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両前後方向の前側及び後側を前側及び後側とし、車幅方向の外側を外側とするとき、
ウィンドシールドと、
前記ウィンドシールドの前側に設けられるボンネットフードと、
前記ボンネットフードの外側に設けられるフェンダパネルと、を備える車両の前部構造において、
前記フェンダパネルは、前記ボンネットフードの上面の後部における外側の縁部と隣り合う上面部と、前記上面部の外側に連なるとともに車両の側面を構成する側面部と、を有しており、
前記外側の縁部及び前記上面部の少なくとも一方には、凸部が設けられている、
車両の前部構造。
【請求項2】
前記凸部は、前後方向において互いに間隔をあけて複数設けられている、
請求項1に記載の車両の前部構造。
【請求項3】
前記凸部は、車幅方向に延在している、
請求項1または請求項2に記載の車両の前部構造。
【請求項4】
前記凸部の前後方向の端面は、凹曲面状である、
請求項3に記載の車両の前部構造。
【請求項5】
前記凸部は、前記上面部にのみ設けられている、
請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の車両の前部構造。
【請求項6】
前記フェンダパネルは、
パネル本体と、
前記パネル本体の上面に接合されて前記上面部を構成する樹脂製のシート部材と、を有しており、
前記凸部は、前記シート部材に設けられている、
請求項5に記載の車両の前部構造。
【請求項7】
前記シート部材の外周面は、外周側ほど前記パネル本体に近づくように湾曲または傾斜している、
請求項6に記載の車両の前部構造。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両の前部構造に関する。
【背景技術】
【0002】
例えば特許文献1には、自動車の前部構造が開示されている。特許文献1に記載の自動車を含む従来の車両の前部には、エンジンルームが設けられている。車両の前部には、エンジンルームの開口を開閉可能なボンネットフードが設けられている。ボンネットフードの後方には、ウィンドシールドが設けられている。ボンネットフードの車幅方向外側には、フェンダパネルが設けられている。
【0003】
また、従来、こうしたフェンダパネルにおいては、ボンネットフードの上面の後部における車幅方向外側の縁部と隣り合う上面部と、上面部の車幅方向外側に連なるとともに車両の側面を構成する側面部とを有するものがある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2010-47076号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
車両の走行時においては、走行風が、ボンネットフードの上面に沿って後方に向かって流れる。この走行風の一部は、ボンネットフードの上面の後部から、車幅方向外側、すなわちフェンダパネルの上面部に向かって流れる。ここで、走行風は、フェンダパネルの上面部と側面部との間の稜線において剥離することで走行風の圧力変動が大きくなる。こうした走行風の剥離は、フェンダパネルの上面部と側面部との屈曲部の曲率が大きいほど、すなわち曲率半径が小さいほど顕著なものとなる。また、フェンダパネルから剥離した流速の大きい走行風が後方のアウタミラーに到達する際にも走行風の圧力変動が大きくなる。そして、こうした走行風の圧力変動に起因して風切り音が発生するおそれがある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するための車両の前部構造は、車両前後方向の前側及び後側を前側及び後側とし、車幅方向の外側を外側とするとき、ウィンドシールドと、前記ウィンドシールドの前側に設けられるボンネットフードと、前記ボンネットフードの外側に設けられるフェンダパネルと、を備える車両の前部構造において、前記フェンダパネルは、前記ボンネットフードの上面の後部における外側の縁部と隣り合う上面部と、前記上面部の外側に連なるとともに車両の側面を構成する側面部と、を有しており、前記外側の縁部及び前記上面部の少なくとも一方には、凸部が設けられている。
【0007】
同構成によれば、ボンネットフードの上面の後部における外側の縁部及び同外側の縁部と隣り合うフェンダパネルの上面部の少なくとも一方に設けられた凸部によって、上記走行風の流れが乱されるようになる。これにより、フェンダパネルの上面部と側面部との間の稜線において走行風が剥離しにくくなる。このため、走行風の剥離に起因した圧力変動が抑制されるようになる。また、走行風は、凸部によって流れが乱されることで流速が抑えられるため、後方のアウタミラーに到達する際の走行風の圧力変動が抑制されるようになる。したがって、風切り音の発生を抑制できる。
【0008】
上記車両の前部構造において、前記凸部は、前後方向において互いに間隔をあけて複数設けられていることが好ましい。
同構成によれば、より広い範囲にわたって走行風の流れが乱されるようになる。これにより、フェンダパネルの稜線のより広い範囲にわたって走行風が剥離しにくくなる。したがって、風切り音の発生を一層抑制できる。
【0009】
上記車両の前部構造において、前記凸部は、車幅方向に延在していることが好ましい。
同構成によれば、ボンネットフードの上面の後部からフェンダパネルの上面部に向かって流れる走行風の流線に対して凸部が交差して延在するようになる。このため、より広い範囲にわたって走行風の流れが乱されるようになる。これにより、フェンダパネルの稜線のより広い範囲にわたって走行風が剥離しにくくなる。したがって、風切り音の発生を一層抑制できる。
【0010】
上記車両の前部構造において、前記凸部の前後方向の端面は、凹曲面状であることが好ましい。
同構成によれば、凸部によって走行風が一層乱されやすくなる。これにより、フェンダパネルの稜線のより広い範囲にわたって走行風が一層剥離しにくくなる。したがって、風切り音の発生を一層抑制できる。
【0011】
上記車両の前部構造において、前記凸部は、前記上面部にのみ設けられていることが好ましい。
同構成によれば、凸部が設けられる範囲がフェンダパネルの上面部に限定される。これにより、ボンネットフードについては設計変更が不要となる。したがって、ボンネットフードの設計及び製造を容易に行うことができる。
【0012】
上記車両の前部構造において、前記フェンダパネルは、パネル本体と、前記パネル本体の上面に接合されて前記上面部を構成する樹脂製のシート部材と、を有しており、前記凸部は、前記シート部材に設けられていることが好ましい。
【0013】
同構成によれば、フェンダパネルが、パネル本体と、凸部を有する樹脂製のシート部材とにより分割して構成されている。このため、パネル本体を容易に製造することができる。また、樹脂成形によってシート部材を容易に製造することができる。したがって、フェンダパネルを容易に製造することができる。
【0014】
上記車両の前部構造において、前記シート部材の外周面は、外周側ほど前記パネル本体に近づくように湾曲または傾斜していることが好ましい。
同構成によれば、パネル本体とシート部材との間に段差が生じにくくなる。このため、パネル本体とシート部材とが滑らかに繋がるようになる。したがって、フェンダパネルをパネル本体とシート部材との分割構造としながらも、フェンダパネルの意匠性が損なわれることを抑制できる。
【発明の効果】
【0015】
本発明によれば、風切り音の発生を抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
図1図1は、車両の前部構造の一実施形態を示す平面図である。
図2図2は、図1の2-2線に沿った断面図である。
図3図3は、図1の3-3線に沿った断面図である。
図4図4は、同実施形態における走行風の流れを示す平面図である。
図5図5は、図2に対応する図であって、同実施形態における走行風を示す断面図である。
図6図6は、図2に対応する図であって、従来の車両の前部構造における走行風を示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、図1図6を参照して、車両の前部構造の一実施形態について説明する。
なお、以降において、車両の前後方向を前後方向Lとし、車幅方向を車幅方向Wとし、水平面上に位置しているときの車両の上下方向を上下方向Zとして説明する。また、前後方向Lにおける前側及び後側を、単に「前側」及び「後側」とし、車幅方向Wの外側及び内側、すなわち車幅方向Wにおいて車両の中央から離れる方向及び同中央に近づく方向を、単に「外側」及び「内側」として説明する。また、上下方向Zにおける上側及び下側を、単に「上側」及び「下側」として説明する。
【0018】
本実施形態の車両は、車幅方向Wにおいて対称な構造を有している。このため、以降においては、後方から前方を見たときの車両の左側半分について説明することで、右側半分についての説明を省略する。
【0019】
図1に示すように、車両の前部には、ウィンドシールド10が設けられている。ウィンドシールド10の前側には、ボンネットフード11が設けられている。ウィンドシールド10の外側には、フロントピラー15が設けられている。フロントピラー15の上端には、車両のルーフパネル16が連結されている。
【0020】
ボンネットフード11の外側には、フェンダパネル20が設けられている。
図1に示すように、ボンネットフード11の上面12の後部は、外側の縁部13を有している。本実施形態の縁部13は、後側ほど内側に位置するように延びている。
【0021】
図1及び図2に示すように、フェンダパネル20は、ボンネットフード11の縁部13と隣り合う上面部20Aと、上面部20Aの外側に連なるとともに車両の側面を構成する側面部20Bとを有している。
【0022】
側面部20Bは、上面部20Aから下方に向かって延在している。
図1に示すように、上面部20Aの後部には、フロントピラー15が位置している。
図2に示すように、フェンダパネル20は、パネル本体21と、樹脂製のシート部材30とを有している。
【0023】
まず、パネル本体21について説明する。
<パネル本体21>
図2に示すように、パネル本体21は、上面21Aと、上面21Aの外側に連なるとともに側面部20Bを構成する側面21Bとを有している。パネル本体21は、例えば金属板製であり、プレス成形により形成されている。
【0024】
次に、シート部材30について説明する。
<シート部材30>
図2及び図3に示すように、シート部材30は、前後方向L及び車幅方向Wに延在する板状のベース31と、ベース31から上方に突出する凸部32とを有している。
【0025】
ベース31の下面がパネル本体21の上面21Aに接合されている。本実施形態では、ベース31の下面とパネル本体21の上面21Aとが接着剤を介して接合されている。上面21Aとシート部材30とにより、上面部20Aが構成されている。
【0026】
ベース31の外周面33は、外周側ほどパネル本体21に近づくように湾曲している。
図2に示すように、ベース31は、車幅方向Wにおいてパネル本体21の上面21Aの外側の端縁まで延在している。ベース31の外周面33の外側の部分と側面21B、すなわち側面部20Bとの間には、上面部20Aと側面部20Bとの境界である稜線24が前後方向Lに延在している。
【0027】
図1及び図3に示すように、凸部32は、前後方向Lにおいて互いに間隔をあけて複数(本実施形態では5つ)設けられている。
図1及び図2に示すように、凸部32は、車幅方向Wに延在している。詳しくは、図1に示すように、各凸部32は、内側ほど後側に位置するように互いに平行に延びている。
【0028】
図2に示すように、凸部32の外側の端面35aは、下側ほど外側に位置するように形成されている。凸部32の内側の端面35bは、下側ほど外側に位置するように形成されている。
【0029】
なお、ボンネットフード11の上面12には、凸部32に対応する構成は設けられていない。すなわち、凸部32は、上面部20Aにのみ設けられている。
図3に示すように、凸部32は、前側及び後側の端面36と、これら端面36同士の間に位置する上面37とを有している。各端面36は、凹曲面状である。上面37は、ベース31の上面に沿った平面状である。
【0030】
凸部32の上下方向Zの高さh2は、ベース31の上下方向Zの高さh1よりも大きい(h2>h1)。本実施形態では、ベース31の高さh1は2mmであり、凸部32の高さh2は3mmである。
【0031】
凸部32の前後方向Lにおける厚みtは、凸部32の高さh2よりも小さい(t<h2)。本実施形態では、凸部32の厚みtは2mmである。
互いに隣り合う凸部32同士の間の距離dは、凸部32の厚みtよりも大きい(d>t)。本実施形態では、凸部32同士の間の距離dは7mmである。
【0032】
次に、本実施形態の作用について説明する。
図4に示すように、車両の走行時においては、走行風が、ボンネットフード11の上面12に沿って後方に向かって流れる。この走行風の一部は、ボンネットフード11の上面12の後部からフェンダパネル20の上面部20Aに向かって流れる。
【0033】
ここで、図6に示すように、従来のフェンダパネル90の上面部90Aには、凸部が設けられておらず、平坦である。このため、走行風は、フェンダパネル90の上面部90Aと側面部90Bとの稜線94において剥離することで走行風の圧力変動が大きくなる。また、フェンダパネル90から剥離した流速の大きい走行風が後方のアウタミラー(図示略)に到達する際にも走行風の圧力変動が大きくなる。そして、こうした走行風の圧力変動に起因して風切り音が発生するおそれがある。
【0034】
これに対して、本実施形態では、図5に示すように、フェンダパネル20の上面部20Aに設けられた凸部32によって、走行風の流れが乱されるようになる。これにより、フェンダパネル20の上面部20Aと側面部20Bとの間の稜線24において走行風が剥離しにくくなる。このため、走行風の剥離に起因した圧力変動が抑制されるようになる。また、走行風は、凸部32によって流れが乱されることで流速が抑えられるため、後方のアウタミラー14(図4参照)に到達する際の走行風の圧力変動が抑制されるようになる。
【0035】
次に、本実施形態の効果について説明する。
(1)フェンダパネル20は、ボンネットフード11の上面12の後部における外側の縁部13と隣り合う上面部20Aと、上面部20Aの外側に連なるとともに車両の側面を構成する側面部20Bとを有している。上面部20Aには、凸部32が設けられている。
【0036】
こうした構成によれば、上記作用を奏することから、風切り音の発生を抑制できる。
(2)凸部32は、前後方向Lにおいて互いに間隔をあけて複数設けられている。
こうした構成によれば、より広い範囲にわたって走行風の流れが乱されるようになる。これにより、フェンダパネル20の稜線24のより広い範囲にわたって走行風が剥離しにくくなる。したがって、風切り音の発生を一層抑制できる。
【0037】
(3)凸部32は、車幅方向Wに延在している。
こうした構成によれば、ボンネットフード11の上面12の後部からフェンダパネル20の上面部20Aに向かって流れる走行風の流線に対して凸部32が交差して延在するようになる。このため、より広い範囲にわたって走行風の流れが乱されるようになる。これにより、フェンダパネル20の稜線24のより広い範囲にわたって走行風が剥離しにくくなる。したがって、風切り音の発生を一層抑制できる。
【0038】
(4)凸部32の前後方向Lの端面36は、凹曲面状である。
こうした構成によれば、凸部32によって走行風が一層乱されやすくなる。これにより、フェンダパネル20の稜線24のより広い範囲にわたって走行風が一層剥離しにくくなる。したがって、風切り音の発生を一層抑制できる。
【0039】
(5)凸部32は、上面部20Aにのみ設けられている。
こうした構成によれば、凸部32が設けられる範囲がフェンダパネル20の上面部20Aに限定される。これにより、ボンネットフード11については設計変更が不要となる。したがって、ボンネットフード11の設計及び製造を容易に行うことができる。
【0040】
(6)フェンダパネル20は、パネル本体21と、パネル本体21の上面21Aに接合されて上面部20Aを構成する樹脂製のシート部材30とを有している。凸部32は、シート部材30に設けられている。
【0041】
こうした構成によれば、フェンダパネル20が、パネル本体21と、凸部32を有する樹脂製のシート部材30とにより分割して構成されている。このため、パネル本体21を容易に製造することができる。また、樹脂成形によってシート部材30を容易に製造することができる。したがって、フェンダパネル20を容易に製造することができる。
【0042】
(7)シート部材30の外周面33は、外周側ほどパネル本体21に近づくように湾曲している。
こうした構成によれば、パネル本体21とシート部材30との間に段差が生じにくくなる。このため、パネル本体21とシート部材30とが滑らかに繋がるようになる。したがって、フェンダパネル20をパネル本体21とシート部材30との分割構造としながらも、フェンダパネル20の意匠性が損なわれることを抑制できる。
【0043】
<変更例>
上記実施形態は、例えば以下のように変更して実施することもできる。本実施形態及び以下の変更例は、技術的に矛盾しない範囲で互いに組み合わせて実施することができる。
【0044】
・シート部材30の外周面33は外周側ほどパネル本体21に近づくように湾曲していたが、これに限らない。例えば、外周面33は、外周側ほどパネル本体21に近づくように傾斜していてもよい。この場合であっても、上記実施形態の効果(7)と同様な効果を奏することができる。また、外周面33は、上述したように湾曲あるいは傾斜していなくてもよい。
【0045】
・凸部32は、パネル本体21の上面21Aにおいて一体的に成形されてもよい。この場合、シート部材30を省略できる。
・フェンダパネル20の上面部20Aに設けられた凸部32に加えて、あるいは代えて、同上面部20Aと隣り合うボンネットフード11の上面12の縁部13に凸部32と同様な凸部を設けるようにしてもよい。
【0046】
・凸部32の前後の端面36は、凹曲面状に限定されない。端面36は、傾斜面であってもよい。また、端面36は、ベース31の上面に直交していてもよい。
・凸部は、車幅方向Wに延在する形状に限定されず、前後方向Lに延在する形状であってもよい。また、凸部は、長尺状でなくてもよく、上下方向Zに突出する柱状であってもよい。この場合、複数の凸部を、前後方向Lにおいて互いに間隔をあけて設けたり、車幅方向Wにおいても互いに間隔をあけて設けたりしてもよい。
【0047】
・凸部を、フェンダパネル20の上面部20A及びボンネットフード11において上面部20Aに隣接する縁部13の少なくとも一方に1つだけ設けるようにしてもよい。この場合であっても、上記実施形態の効果(1)を奏することができる。
【符号の説明】
【0048】
10…ウィンドシールド
11…ボンネットフード
12…上面
13…縁部
14…アウタミラー
15…フロントピラー
16…ルーフパネル
20,90…フェンダパネル
20A,90A…上面部
20B,90B…側面部
21…パネル本体
21A…上面
21B…側面
24,94…稜線
30…シート部材
31…ベース
32…凸部
33…外周面
35a…外側端面
35b…内側端面
36…端面
37…上面
図1
図2
図3
図4
図5
図6