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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023035735
(43)【公開日】2023-03-13
(54)【発明の名称】消毒液ディスペンサー
(51)【国際特許分類】
   A61L 2/18 20060101AFI20230306BHJP
   A61L 101/34 20060101ALN20230306BHJP
【FI】
A61L2/18
A61L101:34
【審査請求】有
【請求項の数】9
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021142809
(22)【出願日】2021-09-01
(71)【出願人】
【識別番号】521359254
【氏名又は名称】SANKEIプランニング株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100125184
【弁理士】
【氏名又は名称】二口 治
(74)【代理人】
【識別番号】100188488
【弁理士】
【氏名又は名称】原谷 英之
(72)【発明者】
【氏名】溝口 遼太
【テーマコード(参考)】
4C058
【Fターム(参考)】
4C058AA29
4C058BB07
4C058CC02
4C058DD01
4C058EE26
4C058JJ08
4C058JJ24
(57)【要約】
【課題】新規の消毒液ディスペンサーを提供する。
【解決手段】本発明の消毒液ディスペンサーは、ディスペンサー本体と、前記ディスペンサー本体の側面から突出する消毒液の吐出部と、前記吐出部に設けられたノズルと、前記吐出部に設けられたセンサーと、前記ディスペンサー本体の底面に設けられたボトル接続口と、前記ボトル接続口に設けられた消毒液吸引口とを備え、前記ボトル接続口は、下方に開口する円柱状の空間であって、前記ボトル接続口は、前記消毒液吸引口の外側に第1円筒部と、前記第1円筒部の外側に第2円筒部とを有することを特徴とする。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ディスペンサー本体と、
前記ディスペンサー本体の側面から突出する消毒液の吐出部と、
前記吐出部に設けられたノズルと、
前記吐出部に設けられたセンサーと、
前記ディスペンサー本体の底面に設けられたボトル接続口と、
前記ボトル接続口に設けられた消毒液吸引口とを備え、
前記ボトル接続口は、下方に開口する円柱状の空間であって、
前記ボトル接続口は、前記消毒液吸引口の外側に第1円筒部と、前記第1円筒部の外側に第2円筒部とを有することを特徴とする消毒液ディスペンサー。
【請求項2】
前記第1円筒部の下方先端が、第2円筒部から突出するように構成されている請求項1に記載の消毒液ディスペンサー。
【請求項3】
前記第1円筒部の下方先端には、返しが設けられており、前記第2円筒部の内側側面には、雌ネジが設けられている請求項1または2に記載の消毒液ディスペンサー。
【請求項4】
前記第1円筒部の外周面には、2以上の環状リブが設けられている請求項1~3のいずれか一項に記載の消毒液ディスペンサー。
【請求項5】
前記吸引口に消毒液を吸引する吸引チューブが取り付けられている請求項1~4のいずれか一項に記載の消毒液ディスペンサー。
【請求項6】
前記ディスペンサー本体は、略円柱状の形状であり、上から順に上方部、中央部、下方部とを有し、
前記上方部は、側面視において、上方に向かって円柱の直径が漸次小さくなる曲面部を有し、ディスペンサー本体頂部は、平面状の上面を有し
前記中央部は、側面視において、円柱の直径がほぼ同一であり、
前記下方部は、側面視において、下方に向かって円柱の直径が漸次小さくなる曲面部を有する請求項1~5のいずれか一項に記載の消毒液ディスペンサー。
【請求項7】
ディスペンサー本体中央部の直径(胴径)を100%としたときに、側方から突出する吐出部の長さは、10%以上、50%以下である請求項1~6のいずれか一項に記載の消毒液ディスペンサー。
【請求項8】
前記センサーが人の手を感知して、消毒液を吸引し、噴霧するように構成されている請求項1~7のいずれか一項に記載の消毒液ディスペンサー。
【請求項9】
前記消毒液は、アルコールを含有するものである請求項1~8のいずれか一項に記載の消毒液ディスペンサー。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、消毒液ディスペンサーに関するものである。
【背景技術】
【0002】
コロナウイルスの感染防止のために、手指のアルコール消毒が推奨されている。例えば、店舗などの入口に設置されているアルコール消毒器としては、足踏み式のアルコール消毒液ディスペンサーが知られている。足踏み式消毒器ディスペンサーは、下方に設けられたペダルを足で踏むことにより、上方に設置されているアルコール消毒液容器から、アルコール消毒液が噴霧されるように構成されている。
【0003】
家庭用の卓上アルコール消毒器としては、例えば、アルコール消毒液を収納する容器と、この容器にシャワーポンプを取り付けた卓上アルコール消毒器が知られている。シャワーポンプタイプのアルコール消毒器は、シャワーポンプのヘッドを押し込むことにより、ノズルからアルコール消毒液が噴霧される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】実開昭64-26294号公報
【特許文献2】特表2013-512066号公報
【特許文献3】特表2013-540118号公報
【特許文献4】特許第687088号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
足踏み式のアルコール消毒液ディスペンサーは、手で触れることなくアルコール消毒液を噴霧できる点で優れているが、大型であるため室内で使用するには適していない。シャワーポンプを取り付けたアルコール消毒器は、使用をするためにシャワーポンプのヘッドを押し込む必要があり、非接触式のアルコール消毒器に比べて、衛生的ではないという印象を与える。本発明は、前記事情に鑑みてなされたものであり、新規の消毒液ディスペンサーを提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の消毒液ディスペンサーは、ディスペンサー本体と、前記ディスペンサー本体の側面から突出する消毒液の吐出部と、前記吐出部に設けられたノズルと、前記吐出部に設けられたセンサーと、前記ディスペンサー本体の底面に設けられたボトル接続口と、前記ボトル接続口に設けられた消毒液吸引口とを備え、前記ボトル接続口は、下方に開口する円柱状の空間であって、前記ボトル接続口は、前記消毒液吸引口の外側に第1円筒部と、前記第1円筒部の外側に第2円筒部とを有することを特徴とする。
【0007】
本発明の消毒液ディスペンサーは、市販の消毒液ボトルに取り付けて使用するものである。本発明の消毒液ディスペンサーは、シャワーポンプタイプのアルコール消毒器のシャワーポンプとして好適に使用することができる。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、従来のアルコール消毒液の容器に容易に取り付けて使用することができる非接触式の消毒液ディスペンサーを提供することができる。特に、本発明の消毒液ディスペンサーは、ボトル口部の口径が異なる消毒液ボトルに対しても取付けが容易である。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】本発明の消毒液ディスペンサーの一例の側面図である。
図2】本発明の消毒液ディスペンサーの一例の斜視図である。
図3】本発明の消毒液ディスペンサーの一例の平面図である
図4】本発明のディスペンサー本体の一例の底面図である。
図5】本発明のディスペンサー本体の一例の側面図である。
図6図5のA-A線断面図である。
図7】本発明のディスペンサー本体の接続口の組立斜視図である。
図8】本発明の消毒液ディスペンサーを取り付ける消毒液ボトルの一例の説明図である。
図9】ディスペンサー本体に、消毒液ボトルの口部を取り付ける態様を説明する説明図である。
図10】本発明のディスペンサーの一例の一部分解斜視図である
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明の消毒液ディスペンサーについて、図面を参照しながら説明するが、本発明の消毒液ディペンサーは、図面に示した態様に限定されるものではない。
【0011】
図1は、本発明の消毒液ディスペンサーの一例の側面図であり、図2は、本発明の消毒液ディスペンサーの一例の斜視図である。本発明において、図1中、矢印Aは、上下方向を示し、矢印Bは、前後方向を示す。
【0012】
本発明の消毒液ディスペンサー1は、ディスペンサー本体3と、前記ディスペンサー本体3の側面から突出する消毒液の吐出部5と、前記吐出部5に設けられたノズル7と、前記吐出部5に設けられたセンサー9と、前記ディスペンサー本体3の底面に設けられたボトル接続口11と、前記ボトル接続口11に設けられた消毒液吸引口19とを備え、前記ボトル接続口11は、下方に開口する円柱状の空間であって、前記ボトル接続口11は、前記消毒液吸引口の外側に第1円筒部21と、前記第1円筒部の外側に第2円筒部23とを有することを特徴とする。
【0013】
(ディスペンサー本体形状)
本発明のディスペンサー本体3の形状は、略円柱状の形状である。ディスペンサー本体3は、上から順に上方部3a、中央部3b、下方部3cとを有することが好ましい。
【0014】
ディスペンサー本体上方部3aは、側面視において、上方に向かって円柱の直径が漸次小さくなる曲面部3dを有する。
【0015】
ディスペンサー本体中央部3bは、側面視において、円柱の直径がほぼ同一であることが好ましい。ディスペンサー本体の下方部3cは、側面視において、下方に向かって円柱の直径が漸次小さくなる曲面部3eを有する。
【0016】
ディスペンサー本体3の高さは、特に限定されないが、8cm以上が好ましく、9cm以上がより好ましく、11cm以下が好ましく、10cm以下がより好ましい。
【0017】
図3は、本発明の消毒液ディスペンサーの平面図である。ディスペンサー本体3の頂部は、平面状の上面15を有する。ディスペンサー本体3の頂部には、電源スチッチ17が設けられている。
【0018】
本発明の消毒液ディスペンサーは、消毒液ボトルから消毒液を吸引する吸引チューブ13を有することが好ましい。
【0019】
図4は、本発明のディスペンサー本体3の一例の底面図である。図5は、本発明のディスペンサー本体3の側面図であり、図6は、図5のA-A線断面図である。
【0020】
ディスペンサー本体3の底面には、消毒液ボトルの口部との接続口11が設けられている。接続口11は、下方に開口した略円柱状の空間である。接続口11の円筒状内側側面25には、90度の間隔で3カ所に、上下方向に伸びる溝18が設けられている。
【0021】
前記接続口11の中央には、消毒液の吸引口19が設けられている。吸引口19の形状は、特に限定されないが、円筒状であることが好ましい。円筒状の吸引口19を吸引チューブ13に差し込むことにより、吸引口19に吸引チューブ13を接続することができる。吸引チューブ13の他方の端部を消毒液のボトルに挿入することにより、本発明の消毒液ディスペンサー1は、消毒液ボトルから消毒液を吸引することができる。
【0022】
前記吸引チューブ13は、シリコーン製であることが好ましい。シリコーン製チューブは軟質であり、消毒液ボトルの形状に応じて変形し、消毒液ボトルの底まで到達することができる。吸引チューブの長さは、消毒液ボトルの底に到達することができるものであれば特に限定されず、8cm以上が好ましく、12cm以上が好ましく、16cm以上がさらに好ましく、28cm以下が好ましく、24cm以下がより好ましく、20cm以下がさらに好ましい。
【0023】
前記接続口11には、前記吸引口19と、吸引口19の外側に設けられた第1円筒部21と、前記第1円筒部21の外側に設けられた第2円筒部23とが設けられている。第1円筒部21と第2円筒部23は、消毒液ボトルの口部との接続部である。
【0024】
円筒状の吸引口19と、第1円筒部21と、第2円筒部23と、接続口11の内側側面25とは、底面視において、同心円状になるように設けられていることが好ましい。
【0025】
前記第1円筒部21と第2円筒部23との間には、間隔が設けられていることが好ましい。また、前記第2円筒部23と接続口11の内側側面25との間には間隔が設けられていることが好ましい。
【0026】
前記第1円筒部21は、第2円筒部23よりも長く、前記第1円筒部21の下方先端27は、第2円筒部23から突出するように構成されていることが好ましい。また、前記第1円筒部の下方先端27には、返し29が設けられている
【0027】
第2円筒部23の内側側面には、雌ネジ31が螺旋状に設けられていることが好ましい。
【0028】
図7は、接続口11の組立斜視図である。
【0029】
前記接続口11には、第1円筒部21を有する第1円筒部材20と、第2円筒部23を有する第2円筒部材30とが収納されている。
【0030】
第1円筒部材20は、中心に円形の開口22を有する円形プレート24と、前記開口22の外側で円形プレートから垂直に起立する第1円筒部21と、前記円形プレート24の外周縁から垂直に起立する円周壁26とを有する。第1円筒部21の外周には、円形プレートの厚みよりも厚い段差部28が設けられている。段差部28と円周壁26との間には空間が設けられている。前記開口22と、第1円筒部21と円周壁26とは同心円状に設けられている。前記円周壁26の高さは、第1円筒部21の高さよりも低くなるように構成されている。
【0031】
前記第1円筒部21は、シリコーン製であることが好ましく、前記第1円筒部材20がシリコーン製であることがより好ましい。
【0032】
第2円筒部材30は、第2円筒部23と第2円筒部23の外側に周方向に設けられた環状のベルト部32とを有する。前記ベルト部材32の外周面には突条34が設けられていることが好ましい。前記突条34は、上下方向に伸びる薄板状の形状を有することが好ましく、接続口11の側壁に設けられた溝18に嵌入するように配置されていることがこのましい。具体的には、前記突条34は、90度の間隔で3か所設けられている。
【0033】
前記ベルト部材32は、外周面に係止片37を有することが好ましい。前記係止片37は、第2円筒部23の外方に向って折り曲がる返し(フック)を有することが好ましい。前記ベルト部材32は、係止片37を複数有することが好ましく、例えば、係止片37を3個有することがより好ましい。また、前記係止片37は、突条34の間に設けられていることが好ましく、90度の間隔で3か所設けられていることがより好ましい。また、接続口11の側壁には、前記ベルト部材32の係止片37が係止する被係止部(例えば、突条あるいは凹部)が、周方向に設けられていることが好ましい。ベルト部材32の係止片37が、接続口11に係止することにより、第2円筒部材30が接続口11に固定される。
【0034】
第2円筒部23は、上方端部23aと下方端部23bとを有する。第2円筒部23の上方端部23aには、円周縁から内方に向って延設された円周部36が設けられている。前記円周部36は、第2円筒部23の半径方向に所定の幅を有する。
【0035】
前記第2円筒部23は、特に限定されないが、ABS製であることが好ましく、第2円筒部材30がABS製であることがより好ましい。
【0036】
第2円筒部材30を第1円筒部材20に取付ける際には、第2円筒部材30の上方端部23aを第1円筒部材20の第1円筒部21と円周壁26との間に嵌めこむ。この際、第2円筒部材30の上方端部23aに設けられた円周部36が、第1円筒部材20の段差部28と円周壁26との間に嵌合する。また、第2円筒部材30のベルト部32が、第1円筒部材20の円周壁26の下方端に当接する。
【0037】
第2円筒部材30のベルト部材32の係止片37が接続口11の側壁の被係止部に係止することにより、第1円筒部材20と第2円筒部材30とが接続口11に固定される。
【0038】
図8は、本発明のディスペンサー1を取り付ける消毒液ボトルの一例を示す説明図である。消毒液ボトル80は、円筒状のボトル口部82を有する。前記ボトル口部82の円筒状側壁84の外側には雄ネジ35が設けられている。
【0039】
前記消毒液ボトル80は、容量が200mL以上であることが好ましく、300mL以上であることがより好ましく、500mL以上であることがさらに好ましく、3000mL以下であることが好ましく、2000mL以下であることがより好ましく、1500mL以下であることがさらに好ましい。消毒液ボトルの容量が小さすぎると、本発明の消毒液ディスペンサーを取り付けたときに転倒しやすくなる。また、消毒液のボトルの容量が大きすぎると、取扱が不便になる。
【0040】
一般に市販されている消毒液ボトル80の口部82の口外径としては、例えば、20mm~32mmである。市販品の消毒液ボトルの口部82の口外径としては、例えば、20mm、24mm、28mm、32mmのものが挙げられる。また、口内径は、口部の厚みによって変わるものであるが、例えば、16mm~30mmである。
【0041】
消毒液ボトルの口部の高さは、10mm以上が好ましく、12mm以上がより好ましく、14mm以上がさらに好ましく、50mm以下が好ましく、40mm以下がより好ましく、30mm以下がさらに好ましい。
【0042】
図9は、ディスペンサー本体3の接続口11に、消毒液ボトル80の口部82を取り付ける態様を説明する説明図(断面図)である。本発明の消毒液ディスペンサー1を消毒液ボトル80の口部82に取り付ける際には、接続口11の第1円筒部21を、消毒液ボトル80の口部内に挿入し、消毒液ボトルの口部82の円筒状側壁84を、接続口11の第1円筒部21と第2円筒部23との間に挿入する。
【0043】
例えば、口内径が19mm~23mmの消毒液ボトル80の口部82に対しては、挿入された第1円筒部の下方先端27の返し29が、ボトル口部82の付根の内面に係合することができる。
【0044】
このような観点から、第1円筒部21の円柱状本体の外径は、23mm以下にしておくことが好ましく、22mm以下にしておくことがより好ましく、20mm以下にしておくことがさらに好ましく、例えば、19.7mmとすることが特に好ましい。
【0045】
また、底面視における第1円筒部21の下方先端の返しの外周縁の外径は、第1円筒部21の円柱状本体の外径より、大きくしておくことが好ましい。底面視における第1円筒部21の下方先端27の返し29の外周縁の直径(外径)は、19mm以上とすることが好ましく、20mm以上とすることがより好ましく、例えば、23mmとすることがさらに好ましい。
【0046】
また、第1円筒部21の長さは、消毒液ボトルの口部の長さと同じか、あるいは、消毒液ボトルの口部の長さよりも少し長くなるように設計されることが好ましい。このような観点から、第1円筒部21の長さは、10mm以上であることが好ましく、14mm以上であることがより好ましく、20mm以上であることがさらに好ましく、50mm以下であることが好ましく、40mm以下であることがより好ましく、30mm以下であることがさらに好ましい。
【0047】
前記第1円筒部21の外周面には、複数の環状リブ(図示せず)が設けられていてもよい。前記環状リブは、周方向に連続する環状構造を有する。環状リブを設けることにより、第1円筒部21が、消毒液ボトルの口部から抜けにくくなる。前記環状リブは、等間隔に設けられることが好ましい。環状リブの個数は、特に限定されないが、2以上が好ましく、例えば、3個設けることが好ましい。
【0048】
前記環状リブの外径は、第1円筒部21の下方先端27の返し29の外周縁の外径よりも小さくしておくことが好ましい。
【0049】
一般に、消毒液が収納されるボトル口部の側壁の外側には雄ネジが設けられている。例えば、口外径が28mm~32mmの消毒液ボトルの口部に対しては、消毒液ボトルの口部の側壁84の外側に設けられている雄ネジ35が、第2円筒部23の内側側面に設けられた雌ネジ31と螺合する。この螺合により、ディスペンサー本体3を消毒液ボトルにしっかりと固定することができる。第2円筒部23の内側側面の雌ネジ31と、消毒液ボトル口の側壁の雄ネジ35とが螺合することにより、本発明の消毒液ディスペンサーをしっかりと固定することができる。
【0050】
このような観点から、第2円筒部23の内径は、34mm以下にしておくことが好ましく、32mm以下にしておくことがより好ましく、30mm以下にしておくことがさらに好ましく、例えば、32mmとすることが特に好ましい。
【0051】
本発明の消毒液ディスペンサー1は、ディスペンサー本体の側面から突出する消毒液の吐出部5を有する。前記吐出部5は、ディスペンサー本体中央部3bの上側に設けられていることが好ましい。吐出部5の先端側には、スプレーノズル7が設けられており、消毒液がスプレーノズル7から噴霧される。
【0052】
ディスペンサー本体中央部の直径L1(胴径)を100%としたときに、側方から突出する吐出部5の長さL2は、10%以上が好ましく15%以上がより好ましく、20%以上がさらに好ましく、50%以下が好ましく、45%以下がより好ましく、40%以下がさらに好ましい。ディスペンサー本体中央部の直径L1に対する吐出部5が側方へ突出する長さL2の比率が大きくなりすぎると、バランスが悪くなり、ディスペンサー本体3が転倒するおそれがある。また、ディスペンサー本体中央部の直径に対する吐出口が側方へ突出する長さの比率が小さくなりすぎると、手指に消毒液を噴霧しにくくなる。
【0053】
本発明のディスペンサー本体3は、センサー9を有することが好ましい。前記センサー9は人の手を感知する。前記センサー9は、吐出部5の下方に設けられている。前記センサー9としては、特に限定されないが、例えば、赤外線式のセンサーを挙げることができる。
【0054】
本発明の消毒液ディスペンサーは、吐出部5に設けられたセンター9が人の手を感知すると自動的に消毒液を噴霧するように構成されている。前記センサー9は、人の手を感知すると制御盤に信号を発信する。センサーの信号を受信した制御盤は、アクチュエータを作動させ、消毒液ボトルから消毒液を吸引し、吐出部の先端側に設けられたノズル7から消毒液を噴霧する。
【0055】
1回の噴霧における消毒液の吐出量は、1cc以上が好ましく、1.5cc以上がより好ましく、2cc以上がさらに好ましく、5cc以下が好ましく、4cc以下がより好ましく、3cc以下がさらに好ましい。
【0056】
図10は、本発明のディスペンサーの一例の一部分解斜視図である。本発明のディスペンサー本体3の上方部3aには蓋4が設けられている。本発明のディスペンサー本体3には、電池8を収納する収納スペース6が設けられている。収納スペース6には、例えば、単三電池が4本収納されている。本発明の消毒液ディスペンサーは、電源を収納したコードレスタイプであり、卓上に設置しやすく、移動させることも容易である。前記電源により、センサー9およびアクチュエータが駆動する。
【0057】
本発明の消毒液ディスペンサー1が噴霧する消毒液としては、特に限定されない。消毒液が含有する消毒成分としては、例えば、塩化ベンザルコニウム、塩化ベンゼトニウム、塩酸アルキルジアミノエチルグリシン、アルキルポリアミノエチルグリシン、グルコン酸クロルヘキシジン、エタノール、イソプロパノール、ポビドンヨード、ヨードチンキ、アクリノール、マーキュロクロム、オキシドール、次亜塩素酸ナトリウムなどを挙げることができ、これらのなかでも、次亜塩素酸ナトリウム、エタノールが好ましい。
【0058】
本発明の消毒液ディスペンサー1の消毒液は、消毒成分としてアルコールを含有することが好ましく、消毒成分としてエタノールを含有することがより好ましい。
【符号の説明】
【0059】
1:消毒液ディスペンサー、3:ディスペンサー本体、5:吐出部、7:ノズル、9:センサー、11:接続口、13:吸引チューブ、19:消毒液吸引口、21:第1円筒部、23:第2円筒部、27:第1円筒部の下方先端、29:第1円筒部の先端返し
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10