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特開2023-35936アイデア創出支援システム、方法および、プログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023035936
(43)【公開日】2023-03-13
(54)【発明の名称】アイデア創出支援システム、方法および、プログラム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 50/10 20120101AFI20230306BHJP
   G06Q 30/0207 20230101ALI20230306BHJP
【FI】
G06Q50/10
G06Q30/02 320
【審査請求】未請求
【請求項の数】14
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022133107
(22)【出願日】2022-08-24
(31)【優先権主張番号】P 2021140563
(32)【優先日】2021-08-31
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
【新規性喪失の例外の表示】新規性喪失の例外適用申請有り
(71)【出願人】
【識別番号】521061081
【氏名又は名称】株式会社Tobe-Ru
(74)【代理人】
【識別番号】100137338
【弁理士】
【氏名又は名称】辻田 朋子
(72)【発明者】
【氏名】戸澤 良親
【テーマコード(参考)】
5L049
【Fターム(参考)】
5L049BB07
5L049CC11
(57)【要約】
【課題】
アイデアの発案者と共感者の双方に好適であり、参加者によるアイデアが創出され易い環境としてのプラットフォームとなるアイデア創出支援システム、方法およびプログラムを提供する。
【解決手段】
投稿部と、反応受付部と、集計部と、報酬付与部と、を備え、前記投稿部は、前記参加者により操作される参加者端末を介してアイデアに関する投稿を受け付け、前記反応受付部は、前記投稿を行った参加者を除く他の参加者により操作される前記参加者端末を介して前記アイデアに対する反応に関する入力を受け付け、前記集計部は、前記アイデアに関する投稿および前記アイデアに対する反応を、前記参加者別に集計し、前記報酬付与部は、前記集計部による集計結果に基づいて前記参加者に対する報酬を決定する。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
参加者によるアイデアの創出を支援するプラットフォームを提供するアイデア創出支援システムであって、
投稿部と、反応受付部と、集計部と、報酬付与部と、を備え、
前記投稿部は、前記参加者により操作される参加者端末を介してアイデアに関する投稿を受け付け、
前記反応受付部は、前記投稿を行った参加者を除く他の参加者により操作される前記参加者端末を介して前記アイデアに対する反応に関する入力を受け付け、
前記集計部は、前記アイデアに関する投稿および前記アイデアに対する反応を、前記参加者別に集計し、
前記報酬付与部は、前記集計部による集計結果に基づいて前記参加者に対する報酬を決定する、アイデア創出支援システム。
【請求項2】
前記参加者の前記アイデアに関する投稿数および前記アイデアに対する反応数並びに前記報酬を、前記参加者端末において表示処理する表示処理部を備える、請求項1に記載のアイデア創出支援システム。
【請求項3】
前記表示処理部は、少なくとも前記参加者の前記投稿数および前記反応数に基づいて分析される前記参加者のアイデア創出特性を、表示処理する、請求項2に記載のアイデア創出支援システム。
【請求項4】
前記投稿および前記反応それぞれに対する1回あたりの単位報酬を設定可能な報酬設定部を備え、
前記報酬付与部は、前記アイデアに関する投稿数および前記アイデアに対する反応数と、前記単位報酬と、に基づいて前記参加者に付与する報酬の数量を決定する、請求項1~請求項3の何れかに記載のアイデア創出支援システム。
【請求項5】
前記報酬設定部は、所定期間における前記参加者に付与する報酬の上限数を設定可能であり、
前記報酬付与部は、前記上限数に応じて前記参加者に付与する報酬の数量を制限する、請求項4に記載のアイデア創出支援システム。
【請求項6】
前記参加者の個別の集計結果と、前記参加者の全体の集計結果と、報酬設定のための設定画面と、を比較可能に表示処理する表示処理部を備える、請求項5に記載のアイデア創出支援システム。
【請求項7】
前記参加者の全体数に対する前記投稿および/または前記反応を行う前記参加者の割合を算出し、表示処理する表示処理部を備える、請求項6に記載のアイデア創出支援システム。
【請求項8】
参加者に付与可能な報酬総数と、前記投稿および前記反応に対する前記報酬総数の配分と、を含む報酬設定に関する入力を受け付ける報酬設定部を備え、
前記報酬付与部は、前記配分と、前記集計結果と、に基づいて前記参加者に付与する報酬の数量を決定する、請求項1に記載のアイデア創出支援システム。
【請求項9】
前記集計部による前記アイデアに関する投稿数および前記アイデアに対する反応数を少なくとも含む集計結果であって、前記参加者の全体における集計結果と、前記投稿および前記反応に対する報酬の配分に基づく配分総数と、を表示処理する表示処理部を備える、請求項8に記載のアイデア創出支援システム。
【請求項10】
前記表示処理部は、前記配分を入力するための報酬配分設定部と、前記参加者の全体における集計結果と、前記配分総数と、を比較可能に表示処理する、請求項9に記載のアイデア創出支援システム。
【請求項11】
プロジェクト処理部を更に備え、
前記アイデアは、プロジェクトに関するアイデアを含み、
前記投稿部は、前記投稿されたアイデアに基づき、前記プロジェクトの参加者を含むプロジェクト情報の投稿を受け付け、
前記プロジェクト処理部は、前記プロジェクト情報の成果と、前記プロジェクトの参加者に対する前記成果の分配指示を受け付け、
前記報酬付与部は、前記成果の分配指示に基づいて、前記プロジェクトの参加者に対する報酬を決定する、請求項1に記載のアイデア創出支援システム。
【請求項12】
前記報酬付与部は、前記成果に基づいて、前記プロジェクト情報の元となったアイデアを投稿した参加者に対する報酬を決定する、請求項11に記載のアイデア創出支援システム。
【請求項13】
参加者によるアイデアの創出を支援するプラットフォームを提供するアイデア創出支援方法であって、
投稿ステップと、反応受付ステップと、集計ステップと、報酬付与ステップと、をコンピュータが実行し、
前記投稿ステップは、前記参加者により操作される参加者端末を介してアイデアに関する投稿を受け付け、
前記反応受付ステップは、前記投稿を行った参加者を除く他の参加者により操作される前記参加者端末を介して前記アイデアに対する反応に関する入力を受け付け、
前記集計ステップは、前記アイデアに関する投稿および前記アイデアに対する反応を、前記参加者別に集計し、
前記報酬付与ステップは、前記集計ステップによる集計結果に基づいて前記参加者に対する報酬を決定する、アイデア創出支援方法。
【請求項14】
参加者によるアイデアの創出を支援するプラットフォームを提供するアイデア創出支援プログラムであって、
コンピュータを、投稿部と、反応受付部と、集計部と、報酬付与部と、として機能させ、
前記投稿部は、前記参加者により操作される参加者端末を介してアイデアに関する投稿を受け付け、
前記反応受付部は、前記投稿を行った参加者を除く他の参加者により操作される前記参加者端末を介して前記アイデアに対する反応に関する入力を受け付け、
前記集計部は、前記アイデアに関する投稿および前記アイデアに対する反応を、前記参加者別に集計し、
前記報酬付与部は、前記集計部による集計結果に基づいて前記参加者に対する報酬を決定する、アイデア創出支援プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、アイデア創出支援システム、方法および、プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、企業や自治体などの組織において、製品やサービスに関するアイデアや組織運営における改善案などを、ネットワークを通じたサイトやアプリケーションを介して募集することで、製品や運営の質を向上させるシステムが知られている。
【0003】
特許文献1では、地域住民が自治体の施設やサービスといった事業に関する課題またはアイデアを投稿し、投稿された課題またはアイデアについて所定数のポイントを用いて投票を行い、投票されたポイント数に応じてアイデアに対する住民の関心度を判断できるシステムなどが開示されている。
【0004】
特許文献2では、アイデアの投稿を受け付けるとともに、投稿されたアイデアに対してユーザから支持表明を受け付けることで、支持されたアイデアをより具体化し、運営者とユーザとが共創し、一体となって商品・サービスを開発し、提供することができるサーバ装置などが開示されている。
【0005】
特許文献3では、課題に対する賛成または反対の意思表示情報と、課題に対する意見を示す意見情報と、を受信し、受信した意見情報に対する評価結果を、意思表示情報が示す賛成または反対の別に応じて分類し、分類毎の統計処理結果を出力することができる評価方法などが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2020-030612号公報
【特許文献2】特開2015-215875号公報
【特許文献3】特開2015-099197号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
アイデアが創出される環境において、アイデアを発案する発案者の存在が欠かせない。一方で、発案者は、発案したアイデアに対して他者による十分な反応が得られない場合、アイデアの発案に対して消極的となってゆき、やがてはアイデアが創出されにくい環境となることが課題として挙げられる。すなわち、アイデアがより好適に創出される環境を形成するためには、アイデアに対する共感者の存在も重要となる。
【0008】
上述した特許文献では、アイデアに対する支持や投票、意思表明を行うことが開示されている。しかしながら、アイデアに対する支持等は、原則として、本人の意思に基づくものであり、投稿されたアイデアを閲覧すること自体も負担となる場合も多く、アイデアが創出される環境として発案者と共感者の双方において好適なものではなかった。
【0009】
上述したような課題に鑑みて、本発明は、アイデアの発案者と共感者の双方に好適であり、参加者によるアイデアが創出され易い環境としてのプラットフォームとなるアイデア創出支援システム、方法およびプログラムを提供することを解決すべき課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上述したような課題を解決するために、本発明は、投稿部と、反応受付部と、集計部と、報酬付与部と、を備え、前記投稿部は、前記参加者により操作される参加者端末を介してアイデアに関する投稿を受け付け、前記反応受付部は、前記投稿を行った参加者を除く他の参加者により操作される前記参加者端末を介して前記アイデアに対する反応に関する入力を受け付け、前記集計部は、前記アイデアに関する投稿および前記アイデアに対する反応を、前記参加者別に集計し、前記報酬付与部は、前記集計部による集計結果に基づいて前記参加者に対する報酬を決定する。
このような構成とすることで、アイデアに関する投稿およびそのアイデアに対する反応に基づいて報酬が算出されるため、アイデアの発案者のみならずアイデアの共感者に対しても十分なフィードバックが可能となり、アイデアに関する発案と共感が循環する好適なサイクルを形成することができる。
【0011】
本発明の好ましい形態では、前記参加者の前記アイデアに関する投稿数および前記アイデアに対する反応数並びに前記報酬を、前記参加者端末において表示処理する表示処理部を備える。
このような構成とすることで、参加者は、自身のアイデア創出に関する自発的行動の指標を得られ、アイデアを持続的に創出する環境形成に貢献することができる。
【0012】
本発明の好ましい形態では、前記表示処理部は、少なくとも前記参加者の前記投稿数および前記反応数に基づいて分析される前記参加者のアイデア創出特性を、表示処理する。
このような構成とすることで、参加者のアイデア創出特性を可視化し、より具体的なフィードバックとして提供することができる。
【0013】
本発明の好ましい形態では、前記投稿および前記反応それぞれに対する1回あたりの単位報酬を設定可能な報酬設定部を備え、前記報酬付与部は、前記アイデアに関する投稿数および前記アイデアに対する反応数と、前記単位報酬と、に基づいて前記参加者に付与する報酬の数量を決定する。
このような構成とすることで、アイデアの創出における発案と共感のバランスを好適に設定し、アイデア創出サイクルを形成することができる。
【0014】
本発明の好ましい形態では、前記報酬設定部は、所定期間における前記参加者に付与する報酬の上限数を設定可能であり、前記報酬付与部は、前記上限数に応じて前記参加者に付与する報酬の数量を制限する。
このような構成とすることで、報酬を好適に配分することが可能となり、アイデア創出における発案と共感のバランスを維持することができる。
【0015】
本発明の好ましい形態では、前記参加者の個別の集計結果と、前記参加者の全体の集計結果と、前記報酬設定のための設定画面と、を比較可能に表示処理する表示処理部を備える。
このような構成とすることで、報酬の数量について妥当性を検討したうえで、それらの配分を調整するのに好適なユーザインターフェイスを提供することができる。
【0016】
本発明の好ましい形態では、前記参加者の全体数に対する前記投稿および/または前記反応を行う前記参加者の割合を算出し、表示処理する表示処理部を備える。
このような構成とすることで、アイデアの発案と共感に関する参加者の行動を分析し、組織における課題発見に寄与する。
【0017】
本発明の好ましい形態では、参加者に付与可能な報酬総数と、前記投稿および前記反応に対する前記報酬総数の配分と、を含む報酬設定に関する入力を受け付ける報酬設定部を備え、前記報酬付与部は、前記配分と、前記集計結果と、に基づいて前記参加者に付与する報酬の数量を決定する。
このような構成とすることで、アイデアの創出における発案と共感のバランスを好適に設定することができる。
【0018】
本発明の好ましい形態では、前記集計部による前記アイデアに関する投稿数と、前記アイデアに対する反応数と、を少なくとも含み、前記参加者の全体における集計結果と、前記投稿および前記反応に対する配分に基づく配分報酬と、を表示処理する表示処理部を備える。
このような構成とすることで、参加者の全体におけるアイデアの発案と共感のバランス状況を可視化し、その状況に応じてバランスを好適に設定することができる。
【0019】
本発明の好ましい形態では、前記集計部による前記アイデアに関する投稿数および前記アイデアに対する反応数を少なくとも含む集計結果であって、前記参加者の全体における集計結果と、前記投稿および前記反応に対する報酬の配分に基づく配分総数と、を表示処理する表示処理部を備える。
このような構成とすることで、アイデアの発案と共感の数と、それに対して配分される報酬について妥当性を検討したうえで、それらの配分を調整するのに好適なユーザインターフェイスを提供することができる。
【0020】
本発明の好ましい形態では、前記表示処理部は、前記配分を入力するための報酬配分設定部と、前記参加者の全体における集計結果と、前記配分総数と、を比較可能に表示処理する。
このような構成とすることで、報酬の数量について妥当性を検討したうえで、それらの配分を調整するのに好適なユーザインターフェイスを提供することができる。
【0021】
本発明の好ましい形態では、プロジェクト処理部を更に備え、前記アイデアは、プロジェクトに関するアイデアを含み、前記投稿部は、前記投稿されたアイデアに基づき、前記プロジェクトの参加者を含むプロジェクト情報の投稿を受け付け、前記プロジェクト処理部は、前記プロジェクト情報の成果と、前記プロジェクトの参加者に対する前記成果の分配指示を受け付け、前記報酬付与部は、前記成果の分配指示に基づいて、前記プロジェクトの参加者に対する報酬を決定する。
このような構成とすることで、アイデアを基にプロジェクトに発展させ、プロジェクト参加者を好適に評価できるプラットフォームを提供することができる。
【0022】
本発明の好ましい形態では、前記報酬付与部は、前記成果に基づいて、前記プロジェクト情報の元となったアイデアを投稿した参加者に対する報酬を決定する。
このような構成とすることで、プロジェクトに発展するより良いアイデアを発案するモチベーションを高めることができる。
【0023】
本発明は、アイデア創出支援方法であって、投稿ステップと、反応受付ステップと、集計ステップと、報酬付与ステップと、をコンピュータが実行し、前記投稿ステップは、前記参加者により操作される参加者端末を介してアイデアに関する投稿を受け付け、前記反応受付ステップは、前記投稿を行った参加者を除く他の参加者により操作される前記参加者端末を介して前記アイデアに対する反応に関する入力を受け付け、前記集計ステップは、前記アイデアに関する投稿および前記アイデアに対する反応を、前記参加者別に集計し、前記報酬付与ステップは、前記集計部による集計結果に基づいて前記参加者に対する報酬を決定する。
【0024】
本発明は、アイデア創出支援プログラムであって、コンピュータを、投稿部と、反応受付部と、集計部と、報酬付与部と、として機能させ、前記投稿部は、前記参加者により操作される参加者端末を介してアイデアに関する投稿を受け付け、前記反応受付部は、前記投稿を行った参加者を除く他の参加者により操作される前記参加者端末を介して前記アイデアに対する反応に関する入力を受け付け、前記集計部は、前記アイデアに関する投稿および前記アイデアに対する反応を、前記参加者別に集計し、前記報酬付与部は、前記集計部による集計結果に基づいて前記参加者に対する報酬を決定する。
【発明の効果】
【0025】
本発明によれば、アイデアの発案者と共感者の双方に好適であり、参加者によるアイデアが創出され易い環境としてのプラットフォームとなるアイデア創出支援システム、方法およびプログラムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0026】
図1】本発明の実施形態に係るアイデア創出支援システムのブロック図を示す。
図2】本発明の実施形態に係るサーバ装置のハードウェア構成図を示す。
図3】本発明の実施形態に係る参加者端末のハードウェア構成図を示す。
図4】本発明の実施形態に係る募集情報入力画面の画面表示例を示す。
図5】本発明の実施形態に係る投稿画面の画面表示例を示す。
図6】本発明の実施形態に係る閲覧画面の画面表示例を示す。
図7】本発明の実施形態に係る反応受付画面の画面表示例を示す。
図8】本発明の実施形態に係る個別集計結果表示画面の画面表示例を示す。
図9】本発明の実施形態に係る分析画面の画面表示例を示す。
図10】本発明の実施形態に係る報酬設定画面の画面表示例を示す。
図11】本発明の実施形態に係る報酬設定画面の画面表示例を示す。
図12】本発明の実施形態に係る処理フローチャートを示す。
図13】本発明の実施形態にかかるプロジェクト投稿画面の画面表示例を示す。
図14】本発明の実施形態にかかる評価画面の画面表示例を示す。
【発明を実施するための形態】
【0027】
以下、図面を用いて、本発明のアイデア創出支援システム、方法および、プログラムについて説明する。なお、以下に示す実施形態は本発明の一例であり、本発明を以下の実施形態に限定するものではなく、様々な構成を採用することもできる。
【0028】
本実施形態ではアイデア創出支援システムの構成、動作等について説明するが、同様の構成の方法、装置、コンピュータ・プログラムおよび当該プログラムを格納したプログラム記録媒体なども、同様の作用効果を奏することができる。以下で説明する本実施形態にかかる一連の処理は、コンピュータで実行可能なプログラムとして提供され、CD-ROMやフレキシブルディスクなどの非一過性コンピュータ可読記録媒体、更には通信回線を経て提供可能である。
【0029】
アイデア創出支援システムの各機能構成部と、アイデア創出支援方法の各ステップと、は同様の作用効果を実現する。アイデア創出支援システムを構成するコンピュータは、CPU(Central Processing Unit)などの演算装置および記憶装置を有する。当該コンピュータは、記憶装置に格納されるアイデア創出支援プログラムを、演算装置により実行することで、各機能構成部の機能を実現する。
【0030】
本発明は、企業や自治体などの特定の組織において利用可能であるが、その組織の規模や種別により制限されない。また、本発明は、当該組織における任意の参加者と、当該組織において任意に選出される管理者と、により利用される。参加者は、例えば、企業における複数の従業員である。管理者は、組織運営における役員や管理職の者などであるが、複数名からなる委員会などの組織であってもよい。
【0031】
本発明におけるアイデアは、特に限定なく、新規の提案、既存の課題に対する提案(改善案)、製品やサービス、発明等の提案が含まれてもよい。
【0032】
図1は、本実施形態におけるアイデア創出支援システムのシステム構成図を示す。アイデア創出支援システム1は、各機能構成部を実行するサーバ装置2と、アイデアの投稿とそれに対する反応をする参加者により操作される参加者端末3と、参加者を管理する立場にある管理者により操作される管理者端末4と、が通信ネットワークNWを介して通信可能に構成される。なお、図1において、参加者端末3は、1つのみ示したが、複数存在するものとする。
【0033】
本実施形態において、サーバ装置2は、機能構成要素として、参加者端末3を介してアイデアに関する投稿を受け付ける投稿部21と、投稿されたアイデアに対する反応に関する入力を、参加者端末3を介して受け付ける反応受付部22と、アイデアに関する投稿およびアイデアに対する反応を、参加者別に集計する集計部23と、報酬に関する設定登録を受け付ける報酬設定部24と、参加者に報酬を付与する処理を実行する報酬付与部25と、参加者端末3および/または管理者端末4からの画面表示指示に基づいて各種画面を表示処理する表示処理部26と、を備える。
【0034】
サーバ装置2は、装置の内部または外部に設置され、各種データを格納するデータベースとして記憶部DBを備える。記憶部DBは、サーバ装置2とデータ通信可能に構成される。また、記憶部DBは、通信ネットワークNWを介してサーバ装置2と通信接続する構成であってもよく、記憶部DBの構成により実施形態は制限されない。
【0035】
参加者端末3、機能構成要素として、各種画面を表示する表示部31と、各種画面を介してデータ入力を受け付ける入力部32と、サーバ装置2とデータ通信を制御する通信部33と、などを備える。なお、管理者端末4は、参加者端末3と同様の機能構成要素を有するものとする。
【0036】
図2は、サーバ装置2のハードウェア構成図を示す。サーバ装置2は、ハードウェア構成要素として、CPU(Central Processing Unit)などによる演算装置201と、RAM(Random Access Memory)などによる作業用メモリとしての主記憶装置202と、HDD(Hard Disk Drive)やSSD(Solid State Drive)、フラッシュメモリ等による補助記憶装置203と、外部の装置と通信するための通信装置204と、などを備え、各構成部はバスインターフェイスにより接続されている。補助記憶装置203は、OS(Operating System)と、OSと協働してその機能を発揮するアイデア創出支援プログラムと、各種情報などとを格納している。サーバ装置2は、アイデア創出支援プログラムが演算装置201により実行されることで、上述した機能構成要素(21-26)を実現することができる。
【0037】
図3は、参加者端末3のハードウェア構成図を示す。参加者端末3は、企業の組織などにおいて任意に選出される参加者により操作される端末装置である。参加者端末3は、通信機能を備えた装置であって、ハードウェア構成要素として、CPUなどによる演算装置301と、RAMなどによる主記憶装置302と、補助記憶装置303と、通信装置304と、キーボード、マウス、タッチパネルなどによる入力装置305と、画面を表示するディスプレイなどによる出力装306置と、などを備え、パーソナルコンピュータ、スマートフォン、タブレット端末などのコンピュータ端末を用いることができる。なお、管理者端末4は、参加者端末3と同様のハードウェア構成要素を備えるものとする。参加者端末3および/または管理者端末4は、補助記憶装置にOSと、OSと協働して機能を発揮するアプリケーションプログラムと、などを格納し、アプリケーションプログラムが演算装置により実行されることで、上述した機能構成要素(31-33、41-43)を実現する。参加者端末3、管理者端末4は、アプリケーションプログラムを起動することで、サーバ装置2と通信するよう構成される。なお、アプリケーションプログラムは、インターネット上のクラウドに存在し、参加者端末3および/または管理者端末4は、インターネット・ブラウザなどを介してアプリケーションプログラムを起動し、サーバ装置2と通信するよう構成されてもよい。
【0038】
以下、参加者端末3や管理者端末4における各種表示画面について図面を参酌しながら説明する。サーバ装置2の表示処理部26は、各種画面を表示処理し、各端末は、その表示処理結果に基づいて各種画面を表示部に表示させることができる。なお、表示処理の一部または全部は、参加者端末3または管理者端末4において実行されてもよい。各種画面は、一例であり、各画面要素のレイアウトなどに制限はない。
【0039】
図4は、募集情報入力画面W10の画面表示例を示す。募集情報入力画面W10は、参加者端末3と管理者端末4の何れにおいても表示可能であり、各端末を介してアイデアの募集に関する概要などを含む募集情報の入力を受け付ける。募集情報は、募集者を示すユーザ名、募集情報の公開範囲、募集するアイデアのカテゴリ、タイトル、募集概要、アイデア投稿におけるリクエスト、募集締切日、画像データや資料などの添付ファイル、などを含み、募集情報入力画面W10の各入力部(W11A―W11H)を介してテキストデータとして入力される。なお、各入力部W11は、ラジオボタンの選択、予め設定された項目からの選択などにより募集情報の入力を受け付けてもよく、入力方式は制限されない。参加者端末3または管理者端末4は、募集情報が入力され、参加者または管理者により送信ボタンW12が押下されると、各入力部W11を介して入力された募集情報を、サーバ装置2に送信する。サーバ装置2は、募集情報を、募集情報の送信元である端末IDに紐づけて記憶部DBに格納する。
【0040】
募集情報は、参加者端末3および/または管理者端末4において一覧として閲覧可能に表示処理され、提示される。募集情報は、募集情報に含まれる1または複数の項目により募集情報が検索され、当該項目に該当する募集情報を抽出して、提示されてよい。一覧または検索結果により提示された募集情報は、参加者端末3を介して選択されることで、募集情報入力画面W10を介して入力された募集概要等を含む詳細な各種情報の表示と、当該募集情報に対するアイデアの投稿情報の入力するための投稿画面の表示と、などが可能となる。
【0041】
図5は、アイデアに関する投稿を受け付けるための投稿画面W20の画面表示例を示す。ここで、投稿画面W20は、上述した募集情報に対して投稿されるアイデアであってよく、また、募集情報の有無に関係なく、参加者の任意に投稿されるアイデアであってもよい。投稿部21は、参加者端末3に表示される投稿画面W20を介して投稿するアイデアの概要等を含む投稿情報の入力を受け付ける。投稿情報は、投稿者を示すユーザ名、投稿情報の公開範囲、投稿するアイデアのカテゴリ、アイデアの実現において想定される予算、タイトル、アイデア概要、アイデアによる具体的効果、投稿されたアイデアに対するレビューの締切日、画像データや資料などの添付ファイル、などを含み、投稿画面W20の各入力部(W21A―W21I)を介してテキストデータとして入力される。募集情報に対するアイデアの投稿である場合、投稿画面W20において入力される投稿情報の一部は、当該募集情報に基づいて自動で入力されてもよい。また、各入力部W21の入力方式はテキスト入力に限定されない。参加者端末3は、投稿情報が入力され、投稿者である参加者により送信ボタンW22が押下されると、各入力部W21を介して入力された投稿情報を、サーバ装置2に対して送信する。投稿部21は、投稿情報を、投稿情報の送信元である端末IDに紐づけて記憶部DBに格納する。
【0042】
投稿情報は、参加者端末3および/または管理者端末4において一覧として閲覧可能に表示処理され、提示される。図6は、閲覧画面W30の画面表示例を示す。閲覧画面W30は、投稿情報を検索するための検索部W31と、一覧表示部W32と、を備える。検索部W31は、検索情報の入力を受け付ける検索情報入力部W31Aと、検索情報入力部W31Aで入力された検索情報に基づいて投稿情報を検索する際に押下される検索ボタンW31Bと、を有する。検索情報は、アイデアの投稿者または投稿者の所属を示すユーザ属性、アイデアのカテゴリ、投稿されたアイデアに対する反応状況を示すステータス、などであるが、これらに限定されず投稿情報の項目に対応する情報が含まれてよい。一覧表示部W32は、検索ボタンW31Bが押下されることで、検索結果として投稿情報の概要W32Aを一覧として表示する。一覧表示部W32は、詳細ボタンW32Bが押下されることで、概要W32Aが示す投稿情報の詳細を含む反応受付画面W40を表示する。
【0043】
図7は、投稿情報と、投稿情報に対する反応情報と、を表示するとともに、反応情報の入力を受け付け可能な反応受付画面W40の画面表示例を示す。反応受付画面W40は、投稿情報に基づき表示される投稿情報表示部W41と、投稿情報に対する反応情報の入力/表示を行う反応情報入力表示部W42と、投稿情報に対するコメントの入力/表示を行うコメント入力表示部W43と、入力された反応情報および/またはコメントを投稿する際に押下される投稿ボタンW44と、を備える。
【0044】
反応情報は、投稿情報としてのアイデアに対する肯定的な反応を示す情報を含み、アイデアに対する共感者である参加者によって入力される。反応情報は、アイデアに対する具体的な評価、アイデアに対する簡単な共感(いいね、good、お気に入りなど)、コメント、などから選択される1以上を含み、これらをアイデアに対する「反応」とする。反応情報は、アイデアに対する否定的な反応を含んでもよいが、アイデアの創出サイクルを形成する観点から肯定的な反応のみを含むよう構成されるのが好ましい。なお、表示処理部26は、アイデアの投稿者により操作される参加者端末3を介して設定可能である否定的な反応の表示に関するフィルター機能のON/OFF設定に基づいて、当該参加者端末3において表示される否定的な反応の表示処理を制御するよう構成されてもよい。否定的な反応を含む反応情報は、管理者端末4を介して否定的であるか肯定的であるか分類されてよく、また、言語モデルなどを用いて自動で分類されてもよい。
【0045】
反応情報入力表示部W42は、アイデアの投稿から現在までの期間において参加者端末3を介して入力された反応情報を表示する。反応情報入力表示部W42は、評価、共感、コメントの累計数、平均数、評価や共感の平均値などを表示する。また、反応情報入力表示部W42は、例えば、評価や共感を段階的な数値として入力を受け付ける。評価の項目は、複数設けられてよく、項目の内容および項目数は限定されない。コメント入力表示部W43は、アイデアの投稿から現在までの期間において参加者端末3を介して入力されたコメントを表示する。また、コメント入力表示部W43は、アイデアに対するコメントをテキストデータとして入力を受け付ける。上述したフィルター機能がONの場合、否定的な反応を含むコメントは、警告を通知するなどして入力を制限する構成としてもよい。参加者端末3は、反応情報が入力され、共感者である参加者により投稿ボタンW44が押下されると、入力された反応情報をサーバ装置2に対して送信する。反応受付部22は、反応情報を、反応情報送信元である端末IDおよび、投稿情報に紐づけて記憶部DBに格納する。なお、反応情報は、入力された数値に依拠せず、反応情報が入力された反応数を併せて記憶部DBに格納する。
【0046】
なお、反応情報入力表示部W42およびコメント入力表示部W43は、投稿情報の投稿者である参加者端末3による反応情報の入力は受け付けず、反応情報およびコメントを表示するのみとする。
【0047】
集計部23は、アイデアに関する投稿情報およびアイデアに対する反応情報を、参加者別に集計し、集計結果として記憶部DBに格納する。集計部23は、1つの投稿情報について1の投稿数であるとし、1つの反応情報の投稿について1の反応数であるとして、集計処理を実行する。また、集計部23は、アイデアに関する募集情報について同様に募集数の集計処理を実行してよい。集計部23は、投稿情報に含まれるカテゴリ別に投稿数を集計し、反応情報に含まれる評価、共感、コメントなどの反応種類別に反応数を集計し、評価や共感における数値別に反応数を集計するなど、各種情報毎に集計処理を実行可能である。なお、集計部23は、投稿情報、反応情報、募集情報がそれぞれ投稿された日付に基づき、所定または任意の期間において投稿された投稿情報および反応情報を対象とし、集計処理を実行するものとする。
【0048】
本実施形態において、アイデアに関する投稿およびアイデアに対する反応に基づいて参加者に報酬を付与することができる。また、更にアイデアの募集に基づいて報酬を付与してもよい。報酬とは、金銭、商品やサービスとの交換可能なポイントまたはスコアなどのインセンティブであり、参加者によるアイデア創出のためのモチベーションとなるものであれば、限定されない。なお、アイデア創出支援システム1における報酬は、電子的なデータとして提供されるものとする。
【0049】
本実施形態において、管理者は、管理者端末4を介して投稿されたアイデアに対する審査情報を対応付け可能に構成されている。審査情報は、アイデアの採用または不採用を示す採用情報と、アイデアに対する評価を示す審査値と、テキストデータなどにより入力されるコメントと、などを含む。審査情報は、投稿情報に対応付けて記憶部DBに格納される。また、審査情報は、アイデアが投稿されてから審査情報が付与されるまでの審査時間を更に含んでもよい。
【0050】
図8は、参加者の個人別の集計部23による集計結果を表示する個別集計結果表示画面W60の画面表示例を示す。個別集計結果表示画面W60は、参加者情報表示部W61と、投稿実績表示部W62と、募集実績表示部W63と、反応実績表示部W64と、を備える。また、個別集計結果表示画面W60は、集計部23による集計期間を設定可能な期間設定部を備えてもよい。
参加者情報表示部W61は、参加者の氏名、メールアドレス、所属する部署などを含む参加者情報を表示する。参加者情報は、図示例に限定されず、性別、組織への加入年月(入社年月)、雇用形態、所属する支店や店舗名、役職などを含んでもよい。
投稿実績表示部W62は、アイデアの投稿情報に基づく集計結果を表示する。投稿情報に基づく集計結果は、投稿されたアイデアの採用数、アイデアの投稿数、投稿されたアイデアにおける反応(いいねなど)の受取数を含む。なお、投稿実績表示部W62は、投稿されたアイデアのカテゴリ別、アイデアに対する反応別など、より詳細な集計結果が表示してもよい。
募集実績表示部W63は、アイデアの募集情報に基づく集計結果を表示する。募集情報に基づく集計結果は、少なくともアイデアの募集数を含み、募集したアイデアのカテゴリ別など、より詳細な集計結果が含まれてもよい。
反応実績表示部W64は、アイデアに対する反応情報に基づく集計結果を表示する。反応情報に基づく集計結果は、利用者が付与したアイデアに対する評価、共感、コメントなどの反応種類別の反応数を含む。
【0051】
図9は、参加者の全体における集計部23による集計結果を表示する分析画面W70の画面表示例を示す。
図9は、参加者の全体におけるアクティビティや集計部23による集計結果などを表示し、組織のアイデア投稿および/または反応に関する傾向分析を支援する分析画面W70の画面表示例を示す。
分析画面W70は、アクティブユーザ表示部W71と、全体集計結果表示部W72と、を備える。また、分析画面W70は、集計部23による集計期間を設定可能な期間設定部と、集計結果表示の対象となる参加者の属性(役職、支店、組織加入年次など)を設定可能な属性設定部と、などを備えてもよい。
アクティブユーザ表示部W71は、参加者におけるアイデア投稿者、アイデア反応者、アイデア募集者、ログイン者、未ログイン者、などの参加者の行動実績に応じた人数の集計結果を表示する。なお、表示形式は、グラフ表示や数値表示などであってよく、その形式は限定されない。アクティブユーザ表示部W71は、全体の参加者数に対する所定の行動(投稿、反応、募集、ログイン)を行った参加者数の比率を表示可能に構成される。これにより、アイデア創出において参加者がどのような行動をする傾向にあるか判断支援に好適なユーザインターフェイスが提供される。なお、アクティブユーザ比率は、全体の参加者に対して投稿、反応、募集の少なくとも何れかの行動を行った参加者の比率を示す。
全体集計結果表示部W72は、投稿集計結果表示部W72Aと、募集集計結果表示部W72Bと、反応集計結果表示部W72Cと、を更に備える。
投稿集計結果表示部W72Aは、アイデア投稿数に応じた参加者の参加者全体に対する比率を少なくとも表示し、所定期間において全体で投稿されたアイデア数の集計結果を表示してもよい。なお、投稿比率は、所定期間において少なくとも1件のアイデア投稿を行った参加者の比率を示す。
募集集計結果表示部W72Bは、アイデア募集数に応じた参加者の参加者全体に対する比率を少なくとも表示し、所定期間において全体でアイデアが募集された件数の集計結果を表示してもよい。なお、募集比率は、所定期間において少なくとも1件のアイデア募集を行った参加者の比率を示す。
反応集計結果表示部W72Cは、アイデア反応数に応じた参加者の参加者全体に対する比率を少なくとも表示し、所定期間において全体でアイデアに対して反応した件数の集計結果を表示してもよい。なお、反応比率は、所定期間において少なくとも1件のアイデアに対する反応を行った参加者の比率を示す。
【0052】
なお、分析画面W70は、更に審査情報に基づき審査完了比率、平均審査値、平均審査時間、平均審査コメント文字数などを表示可能であってよい。また、審査値別統計、審査時間別統計、文字数別統計などを更に表示可能であってよい。
【0053】
図10は、参加者の行動に対する報酬を設定するための報酬設定画面W80の画面表示例を示す。報酬設定画面W80は、単位報酬設定部W81と、報酬上限設定部W82と、を備える。
単位報酬設定部W81は、アイデアの投稿、反応、募集、審査のそれぞれに対する1回あたりの単位報酬の設定入力を受け付ける入力受付部W81Aと、入力受付部W81Aの入力値を決定する際に押下される決定ボタンW81Bと、を備える。
報酬上限設定部W82は、所定期間において参加者に付与可能な報酬上限の設定入力を受け付ける入力受付部W82Aと、入力受付部W82Aの入力値を決定する際に押下される決定ボタンW82Bと、を備える。
報酬設定部24は、報酬設定画面W80を介して単位報酬および/または報酬上限の入力を受け付ける。報酬付与部25は、報酬設定部24により設定された単位報酬に基づき参加者別の報酬の数量を決定する。なお、報酬付与部25は、アイデアの投稿数および反応数を含む集計結果と、単位報酬と、に基づき所定期間における参加者の報酬数を決定してもよい。
【0054】
表示処理部26は、参加者の個別の集計結果を表示する個別集計結果表示画面W60と、参加者の全体の集計結果を表示する分析画面W70と、報酬設定のための報酬設定画面W80と、を管理者端末4においてそれぞれ比較可能に表示処理する。これにより管理者は、参加者の行動数と、それら行動に対する報酬のバランスを好適に調整し、アイデア創出サイクルの形成支援に好適なユーザインターフェイスが提供される。
【0055】
以下、図11を参酌し、報酬設定に関する異なる実施例を示す。
報酬設定部24は、集計部23による集計結果に基づいて参加者に対する報酬に関する設定入力を受け付ける。報酬設定部24は、管理者端末4において表示される報酬設定画面W50を介して報酬に関する設定入力を受け付け、記憶部DBに格納する。図11は、報酬設定画面W50の画面表示例を示す。報酬設定画面W50は、報酬の配分を表示する配分表示部W51と、アイデアに関する投稿数および反応数に関する参加者の全体の集計結果を表示する全体集計結果表示部W52と、アイデアに関する投稿数および反応数に関する参加者の個人別の集計結果を表示する個人集計結果表示部W53と、報酬付与ボタンW54と、などを備える。なお、それぞれの表示部(W51-W53)は、アイデアに関する募集数を更に表示してもよい。
【0056】
配分表示部W51は、アイデアを投稿することに対する投稿報酬、アイデアに対する反応することに対する反応報酬のそれぞれに対する報酬の配分に関する入力を受け付ける。また、配分表示部W51は、更にアイデアを募集することに対する募集報酬に対する報酬の配分に関する入力を受け付ける構成としてもよい。投稿報酬は、投稿したアイデアが採用された採用提案、追加のアイデアを提案したα提案数、改善に関するアイデアを提案した改善提案、プロジェクトに関するアイデアを提案したプロジェクト提案など、アイデアのステータスやカテゴリなどに応じた報酬をそれぞれ配分可能である。また、反応報酬は、アイデアに対して評価した評価報酬、アイデアに対して共感した共感報酬を含み、更に、評価や共感の内容、数値に応じた報酬をそれぞれ配分可能である。報酬総数設定部W51Aは、参加者に付与可能な報酬の総数を示す報酬総数の設定入力を受け付ける。報酬配分設定部W51Bは、投稿報酬および反応報酬の各項目に対する報酬総数の配分に関する設定入力を受け付ける。なお、配分は、割合または報酬数の何れとして入力されてもよい。報酬設定部24は、報酬総数設定部W51Aおよび報酬配分設定部W51Bを介してアイデアの投稿および反応に対する報酬の設定を受け付け、記憶部DBに格納する。また、報酬設定部24は、更にアイデアの募集に対する報酬の設定を受け付け、記憶部DBに格納することができる。
【0057】
全体集計結果表示部W52は、集計部23によるアイデアに関する投稿数および反応数を少なくとも含む集計結果であって、所定の期間において集計される参加者の全体の集計結果W52Bを表示する。全体集計結果表示部W52は、集計部23によるアイデアに関する募集数を更に集計結果として含み、集計結果W52Bとして表示してよい。また、全体集計結果表示部W52は、報酬設定部24により設定された報酬総額および報酬配分に基づいて算出される配分総額W52Aを表示する。これによって、管理者は、配分が適切であるかについて判断支援を受けることができる。例えば、管理者は、集計結果W52Bを確認し、アイデアの投稿数が多い期間であったと判断する場合、配分総額W52Aを増やす検討が可能となる。なお、全体集計結果表示部W52は、配分総額W52Aを集計結果W52Bにより除算することで、例えば、1つのアイデア投稿に対する配分額を算出し、表示可能に構成されてもよい。表示処理部26は、配分表示部W51および全体集計結果表示部W52を比較可能に表示処理することで、配分総額W52Aおよび集計結果W52Bを管理者に確認させながら、更に、報酬配分設定部W51Bによる報酬設定を可能とする好適なユーザインターフェイスを管理者端末4に対して提供することができる。
【0058】
個人集計結果表示部W53は、所定の期間において集計される参加者別のアイデアに関する投稿数、反応数を少なくとも含む集計結果を表示する。個人別の集計結果は、集計部23により参加者IDまたは端末IDに基づいて集計され、表示される。個人集計結果表示部W53は、報酬設定部24により設定された報酬設定および個人別の集計結果に基づいて、個人の報酬に関する個人配分W53Aと、個人の集計結果における投稿数および反応数の割合に基づいて判定されるスタイルW53Bと、などを表示する。スタイルは、例えば、アイデアの投稿数が多い場合、伴奏者と判定され、アイデアに対する反応数が多い場合、共感者と判定され、個人のアイデア創出特性をスタイルとして可視化した情報を示す。なお、スタイルはこれらに限定されず、投稿したアイデアのカテゴリや反応情報に含まれる評価の傾向などにより細分化され、判定されてよい。
【0059】
管理者端末4は、報酬設定に関する入力がされ、管理者により報酬付与ボタンW54が押下されると、報酬付与依頼をサーバ装置2に対して送信する。報酬付与部25は、報酬設定部24により設定された報酬設定と、参加者別の集計結果に基づいて、個人の報酬としての個人配分を決定し、各参加者端末3に対して報酬を付与する報酬付与処理を実行する。これによって、参加者は、アイデアの投稿のみならずアイデアに対して反応することで報酬を獲得でき、アイデア創出に係るモチベーションを持続させることができ、また、管理者は、組織においてアイデアが創出され易い環境を構築のための支援を受けることができ、双方にとって好適なシステムとすることができる。
【0060】
表示処理部26は、報酬付与部25による報酬付与処理が実行されることで、参加者端末3において表示される当該報酬を含む報酬画面(図示せず)を表示処理する。また、表示処理部26は、少なくとも参加者のアイデアに関する投稿数および反応数に基づいて分析されるアイデア創出特性(スタイル)を、併せて表示処理する。参加者端末3は、報酬画面に関する表示依頼をサーバ装置2に送信することで、報酬画面の表示処理結果を取得し、報酬画面を表示する。報酬画面は、報酬を少なくとも含み、集計部23による集計結果を更に含んでよい。なお、本実施形態において、報酬は、スコアとして表示され、参加者は当該スコアや集計結果を確認することで、組織における貢献度を判断することができる。
【0061】
参加者端末3は、報酬画面を介して報酬と、商品またはサービスなどとを交換するための交換依頼を、サーバ装置2または商品またはサービスなどを提供する外部装置に対して送信することができる。交換依頼を受けたサーバ装置2または外部装置は、交換依頼を送信した参加者端末3の参加者IDに基づく報酬の減算処理を実行し、交換依頼により指定された商品またはサービスを手配するよう構成されている。手配とは、当該商品またはサービスの発注処理を含んでよい。
【0062】
図12は、アイデア創出支援システムにおける処理フローチャートを示す。
はじめに、投稿部21は、参加者端末3を介してアイデアに関する投稿を受け付ける(ステップS11)。反応受付部22は、当該投稿者を除く他の参加者により操作される参加者端末3を介して当該投稿されたアイデアに対する反応情報の入力を受け付ける(ステップS12)。集計部23は、少なくともアイデアに関する投稿情報および反応情報に基づいて集計処理を実行する(ステップS13)。報酬設定部24は、管理者端末4を介して集計結果に基づく報酬設定の入力を受け付ける(ステップS14)。報酬付与部25は、報酬設定に基づいて参加者の報酬を決定し、報酬付与処理を実行する(ステップS15)。サーバ装置2は、参加者端末3を介して交換依頼を受け付け、報酬に基づく交換処理を実行する(ステップS16)。ステップS16において、外部装置は、サーバ装置2を介して交換処理を実行してもよい。
【0063】
以下、プロジェクトに関するアイデアの管理機能について詳述する。プロジェクトとは、アイデア創出支援システムに投稿されたアイデアのうち、実行段階に移行したアイデアを示す。プロジェクトは、組織内で実行する新規のプロジェクトのアイデアであってもよい。
【0064】
本発明の異なる実施形態において、アイデア創出支援システム1のサーバ装置2は、更に、プロジェクト処理部27を備える。
【0065】
投稿部21は、参加者端末3または管理者端末4を介してプロジェクトに関するアイデアの投稿を受け付ける。投稿部21は、投稿されたアイデアに基づき、プロジェクトの参加者を含むプロジェクト情報の投稿を受け付ける。なお、投稿部21は、新規のプロジェクトに関するプロジェクト情報の投稿を受け付けてもよい。
【0066】
図13は、プロジェクト投稿画面W90の画面表示例を示す。プロジェクト投稿画面W90は、プロジェクト情報の入力を受け付けるプロジェクト情報入力部W91と、プロジェクト情報入力部W91を介して入力されたプロジェクト情報に関する登録指示を受け付けるプロジェクト情報登録ボタンW92と、を備える。投稿部21は、プロジェクト投稿画面W90を介してプロジェクト情報の投稿を受け付ける。
【0067】
本実施形態において、プロジェクト情報は、基本情報、詳細情報、タスク情報、難易度情報などを有する。プロジェクト情報入力部W91は、図13に示すように、基本情報入力部W91Aと、詳細情報入力部W91Bと、タスク情報入力部W91Cと、難易度情報入力部W91Dと、を有し、これら入力部を介して各種プロジェクト情報の入力を受け付ける。
【0068】
基本情報は、プロジェクトを実行するプロジェクトメンバ、プロジェクト管理者、プロジェクト名、プロジェクト採用の元となった1または複数の関連アイデア、投稿するプロジェクト情報の公開範囲、実績情報の入力可能期間などを有する。プロジェクトメンバは、参加者より複数選択可能に構成されている。関連アイデアは、投稿情報のアイデアを特定可能なIDやタグなどにより入力される。また、プロジェクト投稿画面W90は、閲覧画面W30または反応受付画面W40においてプロジェクトとして採用するアイデアを指定することで、当該関連アイデアを含むプロジェクト情報を生成することができる。公開範囲は、特定の参加者を設定可能に構成されている。
【0069】
詳細情報は、プロジェクト概要、プロジェクトの実施期間、ゴール設定、定量的にプロジェクト評価可能な指標としての数値目標、などを有する。数値目標は、例えば、契約数のような大きい数値となることで達成する目標と、解約数のような小さい数値となることで達成する目標が含まれ、目標の種別に応じて任意に数値が設定可能に構成されている。
【0070】
タスク情報は、タスク内容をキーとして、プロジェクトメンバから選択される1名以上の担当者、当該タスクの実施期日、タスクの進捗状況を示す進捗ステータス、などを有する。タスク内容は、複数設定されてよく、その数に制限はない。
【0071】
難易度情報は、プロジェクトの難易度を有する。難易度は、例えば、段階評価として入力することができる。
【0072】
プロジェクト処理部27は、参加者端末3を介して投稿されたプロジェクト情報にアクセスする権限を管理する。プロジェクト処理部27は、プロジェクトメンバの参加者端末3に対してプロジェクト情報の閲覧および進捗情報の更新を許可する。プロジェクト処理部27は、公開範囲に応じて、プロジェクトメンバ以外の参加者にプロジェクト情報の閲覧を許可する。
【0073】
本実施形態において、プロジェクト情報は、プロジェクトの進捗を示す進捗情報が対応付けられている。進捗情報は、進捗ステータスと、現段階での実績値などを含む。進捗情報は、進捗ステータスとして、未着手、進行、完了などを有する。プロジェクト処理部27は、プロジェクト情報における進捗ステータスが完了となると、管理者端末4を介してプロジェクトに対する評価情報の入力を受け付ける。なお、進捗ステータスは、タスク別に設定され、全てのタスクのステータスが完了となることで、プロジェクトの進捗ステータスが完了となるように設定されてもよい。
【0074】
図14は、プロジェクトに対する評価情報の入力を受け付ける評価画面W110の画面表示例を示す。評価画面W110は、実績値の入力を受け付ける実績入力部W111と、プロジェクトの成果とその分配に関する入力を受け付ける成果入力部W112と、プロジェクトメンバに対する報酬設定を受け付ける報酬設定部W113と、評価情報登録ボタンW114と、を備える。本実施形態において、評価情報は、プロジェクトの成果、分配指示、評価ウェイト、反応情報などを有する。
【0075】
プロジェクト処理部27は、評価画面W110を介してプロジェクトの成果と、プロジェクトメンバに対する当該成果の分配指示と、の入力を受け付け、記憶部DBに格納する。報酬設定部24は、評価画面W110を介してプロジェクトメンバに対する報酬設定の入力を受け付け、記憶部DBに格納する。
【0076】
実績入力部W111は、数値目標に対応する数値を実績値として入力可能に構成される。実績値は、カレンダより選択される日付に対応付けて記憶部DBに格納される。実績入力部W111は、プロジェクト進行中に実績値の入力を受け付け可能であってもよく、プロジェクトの実施期間における実績値の分布をグラフ形式や表形式などで可視化して表示する。これによって、プロジェクトの達成状況を簡便に把握可能なユーザインターフェイスを提供できる。プロジェクトの達成状況は、数値目標に対する実績値の割合または、実績値の累計により示されてもよい。
【0077】
成果入力部W112は、プロジェクトの数値目標に対する数値結果の入力を受け付ける。プロジェクト処理部27は、数値目標に対する数値結果の比率に応じて、達成率を算出し、プロジェクトの成果として出力する。なお、プロジェクトの成果は、数値結果が大きくなる程に達成率を高く算出する場合(契約数など)と、数値結果が小さくなる程に達成率を高く算出する場合(解約数など)が含まれ、目標の種別に応じて任意で設定可能に構成される。成果入力部W112は、更に、プロジェクトメンバに対する算出された成果の分配指示の入力を受け付ける。分配指示は、例えば、成果が100%である場合、各プロジェクトメンバに対して成果を何%の分配とするかを指示する入力を示す。分配指示は、プロジェクトメンバの実績値に応じて自動的に分配されるように構成されてもよい。
【0078】
報酬設定部W113は、プロジェクトメンバに対する報酬設定に関する入力を受け付ける。報酬設定部W113は、プロジェクト全体に対する評価ウェイトを設定可能に構成される。また、報酬設定部W113は、プロジェクトメンバを指定し、プロジェクトメンバのそれぞれに対する評価ウェイトを設定可能に構成されてもよい。報酬設定部W113は、評価項目別にスコアの設定入力を受け付ける。ここで、スコアは、実績情報などに基づき自動で算出されてもよい。報酬設定部24は、スコアと評価ウェイトに基づいて、プロジェクトメンバに対する最終スコアを算出し、報酬設定することができる。
【0079】
評価情報登録ボタンW114は、押下されることで、評価画面W110を介して入力されたプロジェクトに関する評価情報の登録を受け付け、記憶部DBに格納し、処理を完了する。
【0080】
報酬付与部25は、評価画面W110を介して入力されたプロジェクトの成果を含む評価情報に基づいて、プロジェクトメンバに対する報酬を決定し、プロジェクトメンバの所有する参加者端末3に対して報酬を付与する報酬付与処理を実行する。また、報酬付与部25は、プロジェクトの成果を含む評価情報に基づいて、当該プロジェクト情報の元となった関連アイデアを投稿した参加者に対する報酬を決定し、当該参加者の所有する参加者端末3に対して報酬付与処理を実行することができる。
【0081】
本実施形態において、反応受付部22は、プロジェクトメンバを除く他の参加者により操作される参加者端末3を介して当該投稿されたプロジェクト情報に対する反応情報の入力を受け付ける。報酬設定部24は、プロジェクト情報に対する反応情報に基づくプロジェクトメンバに対する報酬設定と、プロジェクト情報に対する反応情報の入力を行った参加者に対する報酬設定を受け付け記憶部DBに格納する。報酬付与部25は、プロジェクト情報に対する反応情報と報酬設定に基づき、プロジェクトメンバとプロジェクト情報に対して反応情報を入力した参加者に対する報酬を決定することができる。
【符号の説明】
【0082】
1 アイデア創出支援システム
2 サーバ装置
21 投稿部
22 反応受付部
23 集計部
24 報酬設定部
25 報酬付与部
26 表示処理部
27 プロジェクト処理部
3 参加者端末
4 管理者端末

図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14