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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023036079
(43)【公開日】2023-03-14
(54)【発明の名称】レベル台
(51)【国際特許分類】
   E04G 21/18 20060101AFI20230307BHJP
   E04G 21/10 20060101ALI20230307BHJP
   G01C 5/00 20060101ALI20230307BHJP
【FI】
E04G21/18 B
E04G21/10 A
G01C5/00 M
【審査請求】有
【請求項の数】7
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021142856
(22)【出願日】2021-09-02
(71)【出願人】
【識別番号】521388069
【氏名又は名称】AJ Tech JAPAN合同会社
(74)【代理人】
【識別番号】100105692
【弁理士】
【氏名又は名称】明田 莞
(74)【代理人】
【識別番号】100161252
【弁理士】
【氏名又は名称】明田 佳久
(72)【発明者】
【氏名】木村 徹
【テーマコード(参考)】
2E172
2E174
【Fターム(参考)】
2E172AA05
2E172GA01
2E172HA03
2E174DA41
(57)【要約】
【課題】簡単に、複数個のレーザーレベルを同じ高さに据えることができて、長時間その状態を固定して維持することができ、また、製作費用も安価であるレベル台を提供する。
【解決手段】レベルを載せる台座部と、該台座部にレベルを固定するレベル固定装置と、該台座部を昇降させるネジ対偶の昇降装置と、裏面に磁石を備え表面に該昇降装置を固定した本体部と、を少なくとも備え、該昇降装置によって台座部の高さを微調整できることを特徴とする。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
レベルを載せる台座部と、該台座部にレベルを固定するレベル固定装置と、該台座部を昇降させるネジ対偶の昇降装置と、裏面に磁石を備え表面に該昇降装置を固定した本体部と、を少なくとも備え、該昇降装置によって台座部の高さを微調整できることを特徴とするレベル台。
【請求項2】
レベルを載せる台座部と、該台座部にレベルを固定するレベル固定装置と、該台座部を昇降させるネジ対偶の昇降装置と、固定するための固定クランプを備え表面に該昇降装置を固定した本体部と、を少なくとも備え、該昇降装置によって台座部の高さを微調整できることを特徴とするレベル台。
【請求項3】
前記磁石が、ネオジム磁石又はアルニコ磁石又はサマリウム磁石であることを特徴とする請求項1に記載のレバル台。
【請求項4】
前記磁石を、H鋼から離脱させる離脱装置を備えたことを特徴とする請求項1又は3に記載のレベル台。
【請求項5】
前記昇降装置に、昇降固定装置を備えたことを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載のレベル台。
【請求項6】
前記昇降装置と前記本体部との間に、回動装置を備えたことを特徴とする請求項1から5のいずれかに記載のレベル台。
【請求項7】
前記回動装置に回動固定装置を備えたことを特徴とする請求項1から6のいずれかに記載のレベル台。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、簡単に高さを微調整できることによって、複数個のレベルを同じ高さに据えることができるレベル台に関するものである。
【背景技術】
【0002】
広大な面積のスラブ等のコンクリート打設時において、コンクリートの仕上げ高さをレーザーレベルで測量する際に、遠過ぎて受信機が反応しないエリアがあったり、また、H鋼等の障害物による死角があったりして、受信機を付けた測量棒(所謂、馬鹿棒)で測量できない箇所があった。そこで、コンクリートの打設エリアを全て測量できるようにするために、レーザーレベルを複数個据えるのが一般的であった。
【0003】
しかし、レーザーレベルを複数個据えることになると、それぞれに合う測量棒を作る必要がある。この場合、それぞれのレーザーレベルに合う測量棒を、作業員が取違えて使用してしまって、仕上げ高さを間違えるおそれがあった。また、複数個のレーザーレベルの中間地点では片方のレーザーレベルのスイッチを切ったり入れたりする手間が掛かったりしていた。
【0004】
そこで、複数台のレーザーレベルを同じ高さに据えることができれば、1種類の測量棒を使用することができ、作業員が高さを間違えるおそれもなくなり、また、レーザーレベルのスイッチを、作業中に入り切りする手間もなくなると考えられた。ここで、レベルの据える高さを調整できる先行技術が開示されている(参考文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特表2018-518679号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
特許文献1の先行技術には、棒に吊るした紐にレベルを吊るして、紐の途中に設けた高さ調整部によってレベルの高さを変えることができ、低い高さの障害物を超えて、仮設足場の高さの基準を出すことができる点で優れているが、実際の建設現場においては、吊るされているので、風が吹けばレベルは揺れてしまって、高さ測量の精度は悪くなってしまうし、また、吊るす紐も伸びるおそれがあって測量精度が落ちるし、また、万一、紐が切れてしまってレーザーレベルが落下すれば修理代が非常に高くなるおそれがあった。また、広大な面積のスラブ打設現場において、上空に棒を渡すことは施工の点で現実的でなく、また、複数個のレベルの紐固定ストッパーを用いた固定作業の手間も非常にも大きいし、その固定作業の際に大きくレベルが揺れてしまって、高さが不正確になってしまうおそれがあった。これらより、仮設の足場に使用できたとしても、ベースコンクリートやスラブコンクリート様な仕上げ作業に使用することは、かなり無理があり、現実的でないという問題があった。
【0007】
本発明は、これらの問題を解決したものであって、簡単に、複数個のレーザーレベルを同じ高さに据えることができて、長時間その状態を固定して維持することができるレベル台を提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記の目的を達成するために、本願発明の請求項1に係るレベル台は、レベルを載せる台座部と、該台座部にレベルを固定するレベル固定装置と、該台座部を昇降させるネジ対偶の昇降装置と、裏面に磁石を備え表面に該昇降装置を固定した本体部と、を少なくとも備え、該昇降装置によって台座部の高さを微調整できることを特徴とする。
【0009】
この構成を採用することにより、本発明に係るレベル台は、ネジ対偶を用いた昇降装置で、ネジを回すことによってレーザーレベルを載せる台座部をゆっくりと昇降させることができる。よって、レーザーレベルの高さを微調整することができる。したがって、複数台のレーザーレベルを、それぞれ本願の台座部に載せて固定させることによって、同一の高さに揃えて据えることができるので、1種類の測量棒(測定面(コンクリートの仕上り面)から受信機までの高さが同じもの)で、高さ測量が正確にできる。
【0010】
また、本願のレベル台は、本体部の表面に昇降装置を固定し、裏面に磁石を備えている。これによって、本願のレベル台は、H鋼などの鉄製品に簡単に固定することができる。よって、台座部に載せたレーザーレベルの高さを固定させることができる。
【0011】
また、本願発明の請求項2に係るレベル台は、レベルを載せる台座部と、該台座部にレベルを固定するレベル固定装置と、該台座部を昇降させるネジ対偶の昇降装置と、固定するための固定クランプを備え表面に該昇降装置を固定した本体部と、を少なくとも備え、該昇降装置によって台座部の高さを微調整できることを特徴とする。
【0012】
この構成を採用することによって、本願レベル台は、本体部に備えた固定クランプによってH鋼や単管に簡単に固定できる。例えば、H鋼クランプを用いることによって、H鋼に固定できるし、また、単管クランプを用いることによって、単管に固定できる。
【0013】
また、本願発明の請求項3に係るレベル台は、請求項1に記載のレベル台において、前記磁石が、ネオジム磁石又はアルニコ磁石又はサマリウム磁石であることを特徴とする。また、本願発明の請求項4に係るレベル台は、請求項1又は3に記載のレベル台において、前記磁石を、H鋼又から離脱させる離脱装置を備えたことを特徴とする。
【0014】
また、本願発明のレベル台は、ネオジム磁石又はアルニコ磁石又はサマリウム磁石を用いることによって、レベル台を、強力にH鋼に引っ付けて、その状態を維持させることができる。また、離脱装置によって、その強力にH鋼に引っ付いた状態から、強制的にH鋼から磁石を離脱させることができるので、レベル台をH鋼から離して据え付け状態を解除できる。
【0015】
また、本願発明の請求項5に係るレベル台は、請求項1から4のいずれかに記載のレベル台において、前記昇降装置に、昇降固定装置を備えたことを特徴とする。
【0016】
この構成によって、本願レベル台を一定の高さに維持できる。よって、所定の高さに据えたレーザーレベルの高さを一定に維持することができる。
【0017】
また、本願発明の請求項6に係るレベル台は、請求項1から5のいずれかに記載のレベル台において、前記昇降装置と前記本体部との間に、回動装置を備えたことを特徴とする。また、本願発明の請求項7に係るレベル台は、請求項1から6のいずれかに記載のレベル台において、前記回動装置に回動固定装置を備えたことを特徴とする。
【0018】
これらの構成によって、本願発明のレベル台は、回動装置によって、レーザーレベルを回動させることができるので、レベル台をH鋼にレベルを据えた際に、そのH鋼自身などの障害物を躱すことができ、レベルの据え直しの手間を省くことができる。また、回動固定装置によって、その障害物を躱した状態を維持することができる。
【発明の効果】
【0019】
本発明に係る請求項1から7に記載のレベル台によれば、H鋼に引っ付けて、又は、H鋼又は単管に専用クランプで固定して、簡単にレベルを据えることができる。また、レベルを据える高さを微調整できるので、レベル台を複数個を用いて、簡単に複数個のレーザーレベルを同一の高さに据えることができる。よって、受信機の付いた1種類の長さの測量棒で正確に高さ出しができるし、また、広大な面積においても、隅々まで、1つの高さのみのレーザーを飛ばすことができる。したがって、広範囲の生コン打設時においても、正確に天端出しができて、左官による仕上げ作業が正確になり、均一で正確な仕上がりのコンクリートが打設できる。本願レベル台は、構造が簡易なので、簡単で、また、安価に製作することができる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
図1】本発明の実施するための形態に係るレベル台の模式的斜視図である。
図2】本発明の実施するための別の形態に係るレベル台の模式的斜視図である。
図3】本発明の実施するための別の形態に係るレベル台であって、図1において垂直に切った模式的断面図である。
図4】本発明の実施するための形態に係るレベル台であって、図1において水平に切った模式的断面図である。
図5】本発明の実施するための形態に係るレベル台であって、H鋼に据え付けた状態を示す模式的斜視図である。
図6】本発明の実施するための形態に係るレベル台であって、作業員が、同一高さに据えた2台のレーザーレベルを用いて高さ出しをしている模式的斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
図1図2に示すように、本発明に係るレベル台1は、金属製でできており、レベル固定装置を有する台座部2と、昇降装置3と、本体部5と、本体部の裏面に固定された磁石6、又は、H鋼12又は単管に固定するクランプ、と、を少なくとも備えており、さらに、回動装置4を備えても良い。
【0022】
図1図2図3図4に示すように台座部2は、台座板2-1にレーザーレベル10やレベルやオートレベル載せて、レベル固定ハンドル2-2を回してレベル固定ネジ2-3をレーザーレベル10に締め付けて、レーザーレベル10等を固定して据えることができる。ここで、レベル固定ネジ2-3は、レベル固定ネジ落下防止部材2-4の穴よりも、ネジの部分が太くなっており、また、その下の棒状の部分は、レベル固定ネジ落下防止部材よりも細くなっているので、レベル固定ハンドル2-2を回し過ぎても、レベル固定ネジ2-3がレベル固定ネジ落下防止部材2-4に引っ掛かるので、レベル固定ネジ2-3を落下によって紛失することはない。なお、台座部2は、台座板支持部3-4によって一体的に支えられており、台座板支持部3-4の上下動に一体となって上下動する。また、レベル固定ハンドル2-2とレベル固定ネジ2-3とをレベル固定装置という。
【0023】
昇降装置3は、昇降ネジ用ハンドル3-2を回すことによって一体となっている昇降ネジ3-1を回すことができる。また、昇降ネジ3-1には、ナット3-3が螺合しており、ナット3-3は、台座板支持部3-4と溶接によって一体化している。また、台座板支持部3-4は、昇降ガイド部材3-5に両側を拘束されている。よって、昇降ネジ用ハンドル3-2を回すと昇降ネジ3-1が回り、昇降ネジ3-1に螺合しているナット3-3は、昇降ガイド3-5によって拘束されているので、昇降ネジ3-1の回転によってナット3-3はネジ対偶となってゆっくりと上下動し、ナット3-3と一体化している台座板支持部3-4もゆっくりと上下動する。さらに、台座支持部3-4と一体化している台座部2も連動してゆっくりと上下動するので、台座部2に固定されたレーザーレベル10もゆっくりと上下動させることができる。また、ネジ対偶による昇降ネジ用ハンドル3-2の回転に対し、台座板支持部3-4の上下動は非常に小さいので、レーザーレベル10の上下動の微調整に非常に役立つ。なお、昇降ガイド3-5-1と昇降固定ハンドル3-7と昇降固定ネジ3-6とを昇降固定装置という。
【0024】
また、図4に示すように、台座板支持部3-4は、ナット3-3の位置で水平方向に輪切りすれば、中空で矩形をしており、長手方向の側面の一部が昇降ガイド部材に接しており、ガタつかずに一定方向を上下動できる。台座板支持部3-4と昇降ガイド部材3-5には、側面に昇降ガイド3-5-1が開いており、昇降固定ハンドル3-7を回すと、一体となった昇降固定ネジ3-6が内部にあるナット3-3に接するように伸びていき、さらに回すと強く当たって摩擦によって、台座支持部3-4の昇降を拘束して固定できる。これによって、台座部2の上下動をなくして固定することができレーザーレベル10の上下動を防ぎ、高さ方向を固定できる。
【0025】
回動装置4は、回動支持部材4-1が本体部5に磁石固定ネジ6-2によって固定されている。また、昇降ガイド部材3-5は、回動ネジ上部4-2と回動固定装置4-3とによって上下2点で回動自在に支持されている。また、回動固定装置4-3は、回動固定ハンドル4-3-1によって締め付けたり緩めたりすることができ、強く締め付けると、昇降ガイド部材3-5の回動を拘束し固定させることができる。
【0026】
本体部5は、磁石6を磁石支持具6-1を介した磁石固定ネジ6-2で固定しているものと、固定クランプ8を備えたものと、がある。なお、本体部5の側面と回動装置4の回転軸及び昇降ネジ3-1が平行になるようにしておくのが、据え付けた際の回動時において、レーザーレベル10を一定の高さに、正確に維持できるので好適である。
【0027】
磁石6は、ネオジム磁石又はアルニコ磁石又はサマリウム磁石でできており、非常に強力であるので、H鋼12に引っ付けた際には、レーザーレベル10を載せたとしても本願レベル台1は、落下したり滑り落ちたりしない。
【0028】
離脱装置7は、ハンドルを台座部2側に曲げることにより梃子の原理によって、磁石6をH鋼12から、強制的に引き&#21085;がすことができる。これによって、本願レベル台1もH鋼12への据え付け状態を解除できる。
【0029】
固定クランプ8は、H鋼12又は単管に固定するためのクランプである。H鋼クランプを用いれば、本体部5をH鋼12に固定することができる。また、図2に示すように、単管クランプ8を用いれば、単管に固定することができる。これらによって、本体部5をH鋼や単管に強固に固定することができる。
【0030】
次に、本発明に係るレベル台1の製造方法の一例を説明する。図1図2図3図4に示すように、所定の方法で製造された金属製のそれぞれの部品について、それぞれの所定の位置穴等を開けたりプレスで折り曲げたりする。そして、ナット3-3と台座板支持部3-4を溶接して一体化して、昇降ガイド部材3-5の所定の位置に移動させて、昇降ネジ用ハンドル3-2と一体となった昇降ネジ3-1を上から差込んで、回しながらナット3-3に嵌めていく。次いで、台座板2―1の所定の位置にレベル固定ネジ落下防止部材2-4を溶接して、上部がネジで下部を細く削ったレベル固定ネジ2-3を上から差込み、その後、下からレベル固定ハンドル2-2を接着して台座部2を組立てる。そして、台座板支持部3-4に台座部2を溶接して一体化させる。並行して、本体部5に磁石支持金具6-1を介した磁石6を磁石固定ネジ6-2で固定する。この際に、中央に位置する4本の磁石固定ネジ6-2で、同時に回動支持部材4-1も本体5に固定する。最後に、回動支持部材4-1と昇降ガイド部材3-5を、回動上部ネジ4-2と回動固定装置4-3とによって所定の力でネジを絞めつけて、本願レベル台1は完成する。
【0031】
また、本発明に係るレベル台1の使用方法の一例を図5図6を用いて説明する。まず、1台目の本願レベル台1を、適当な高さの位置で、磁石6によってH鋼12に固定する。この際に水平器を用いて、本体部5の側面が鉛直になるようにしておく。レーザーレベル10を台座板2-1に載せて、レベル固定ネジ2-3をレーザーレベル10に差込んでレベル固定ハンドル2-2を回して確実に締付けて固定する。そして、作業員50は、レーザーレベル10のスイッチをオンにして、受信機11-1を付けた測量棒11をもって所定の位置に行き、測量棒11の下端部がコンクリートの仕上げ天端に合うようにして、レーザーレベル10の高さに合うように、受信機11-1の高さを、受信音を聞きながら調整する。次に、2台目の本願レベル台1を別の遠くのH鋼12に磁石6を用いて固定する。この際に、1台目のレーザーレベル10と受信機11-1によって、大体の高さが合うようにしてH鋼12に固定する。この際にも水平器を用いて、本体部5の側面が鉛直になるようにしておく。そして、1台目のレーザーレベル10をオフにする。その後、2台目のレーザーレベル10を該2台目のレベル台1に据え付けた後、仕上げ天端に合わせてある測量棒11を、仕上が高さが出ている位置に持って行き、2台目のレーザーレベル10をオンにして、受信音を聞きながら昇降ネジ用ハンドル3-2を回わして、レーザーレベル10(レベル台1)の高さを微調整する。2台目のレーザーレベル10と1台目のレーザーレベル10が同じ高さになれば、昇降固定ハンドル3-7を回して昇降固定ネジ3-6を昇降ネジ3-1に締め付けて台座部2の高さを固定する。この作業を繰り返して、レーザーレベル10の複数台の据付けが完了する。
【0032】
ベースコンクリート又はスラブコンクリートの生コン打設時において、据え付けられた複数台のレーザーレベル10のそれぞれスイッチをオンにした後、コンクリートの仕上げ天端に合うようにしている受信機11-1付の測量棒11を用いて、広大な面積のコンクリートを仕上げていく。この際に、H鋼12の影の位置でレーザーが受信できない場合には、回動装置4を使ってレーザーレベル10位置を回動させれば、H鋼12を躱してレーザーを受信することができる。これらによって、広大な面積のコンクリート打設も正確な仕上げ高さを確保できる。
【0033】
撤去作業は、まず、それぞれのレーザーレベル10のスイッチをオフにして、レベル固定ハンドル2-2を回して、台座部2からレーザーレベル10を離脱させる。そして、それぞれのレベル台1の離脱装置7を使って、H鋼12から外して撤去作業は完了する。
【0034】
本発明に係るレベル台1は、H鋼12に磁石6で引っ付けて、又は、H鋼12又は単管に専用クランプで固定して、簡単にレーザーレベル10を据えることができる。また、レーザーレベル10を据える高さを微調整できるので、簡単に複数個のレーザーレベル10を同一の高さに据えることができるし、広大な面積においても1つの高さのレーザーのみが飛んでくる。これによって、受信機11-1の付いた1種類の長さの測量棒11で正確に高さ出しをすることができる。したがって、広範囲の生コン打設時においても、正確に生コンの天端出しができて、左官50による仕上げ作業が正確になり、均一で正確な仕上がりのコンクリートが打設できる。作業員50による測量棒11の取違えによる高さ出し間違いも防止できるので、作業計画した通りに品質を維持し工程を進めることができる。本願レベル台1は、構造が簡易なので、簡単で、また、安価に製作することができる。
【産業上の利用可能性】
【0035】
高さ測量の分野に広く利用することができる。
【符号の説明】
【0036】
1:レバル台
2:台座部
2-1:台座板 2-2:レベル固定ハンドル
2-3:レベル固定ネジ 2-4:レベル固定ネジ落下防止部材
3:昇降装置
3-1:昇降ネジ 3-2:昇降ネジ用ハンドル
3-3:ナット 3-4:台座板支持部
3-5:昇降ガイド部材 3-5-1:昇降ガイド
3-6:昇降固定ネジ 3-7:昇降固定ハンドル
4:回動装置
4-1:回動支持部材 4-2:回動ネジ上部
4-3:回動固定装置 4-3-1:回動固定ハンドル
5:本体部
6:磁石
6-1:磁石支持具 6-2:磁石固定ネジ
7:離脱装置
8:固定クランプ(単管クランプ)
10:レーザーレベル
11:測量棒 11-1:受信機
12:H鋼
50:作業員
図1
図2
図3
図4
図5
図6
【手続補正書】
【提出日】2022-06-16
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
レベルを載せる台座部と、該台座部にレベルを固定するレベル固定装置と、該台座部を昇降させるネジ対偶の昇降装置と、裏面に磁石を備え表面に該昇降装置を固定した本体部と、を少なくとも備え、該昇降装置によって台座部の高さを微調整できることを特徴とするレベル台。
【請求項2】
レベルを載せる台座部と、該台座部にレベルを固定するレベル固定装置と、該台座部を昇降させるネジ対偶の昇降装置と、固定するための固定クランプを備え表面に該昇降装置を固定した本体部と、を少なくとも備え、該昇降装置によって台座部の高さを微調整できることを特徴とするレベル台。
【請求項3】
前記磁石が、ネオジム磁石又はアルニコ磁石又はサマリウム磁石であることを特徴とする請求項1に記載のレル台。
【請求項4】
前記磁石を、H鋼から離脱させる離脱装置を備えたことを特徴とする請求項1又は3に記載のレベル台。
【請求項5】
前記昇降装置に、昇降固定装置を備えたことを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載のレベル台。
【請求項6】
前記昇降装置と前記本体部との間に、回動装置を備えたことを特徴とする請求項1から5のいずれかに記載のレベル台。
【請求項7】
前記回動装置に回動固定装置を備えたことを特徴とする請求項1から6のいずれかに記載のレベル台。