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  • 特開-配管内流体の識別具 図1
  • 特開-配管内流体の識別具 図2
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  • 特開-配管内流体の識別具 図5
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023036115
(43)【公開日】2023-03-14
(54)【発明の名称】配管内流体の識別具
(51)【国際特許分類】
   F16L 1/00 20060101AFI20230307BHJP
   G09F 3/06 20060101ALI20230307BHJP
   G09F 3/04 20060101ALI20230307BHJP
【FI】
F16L1/00 Y
G09F3/06
G09F3/04 Z
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021142933
(22)【出願日】2021-09-02
(71)【出願人】
【識別番号】508333228
【氏名又は名称】AWJ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100099704
【弁理士】
【氏名又は名称】久寶 聡博
(72)【発明者】
【氏名】吉岡 聡
(57)【要約】
【目的】配管による視線の妨げによって視認性が低下することなく、容易に装着が可能でかつ脱落を防止可能な配管内流体の識別具を提供する。
【構成】本発明に係る配管内流体の識別具1は、スリット状の挿入開口2が材軸方向に延びるように弾性材料で円筒状に形成してあり、挿入開口2の開口幅が大きくなる方向に弾性変形させた上、該挿入開口を介して配管3の側方から該配管に押し込むことにより、簡単な作業で配管3に装着できるようになっているとともに、弾性変形前の状態に戻ろうとする復元力で内周面4が配管3の外周面5に当接されるようになっている。配管内流体の識別具1は、装着状態で外周面6が露出するように構成することにより、該外周面を識別面として視認できるようになっている。
【選択図】 図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
スリット状の挿入開口が材軸方向に延びるように弾性材料で円筒状に形成することにより、前記挿入開口を介した配管への装着ができるようになっているとともに、弾性変形前の状態に戻ろうとする復元力で内周面が前記配管の外周面に当接されるようになっている配管内流体の識別具であって、装着状態で外周面が露出するように構成することで該外周面を識別面として視認できるようになっているとともに、該外周面を前記配管の流体種別に関連付けられた外観となるように構成したことを特徴とする配管内流体の識別具。
【請求項2】
前記外観を色彩とした請求項1記載の配管内流体の識別具。
【請求項3】
前記挿入開口を挟むように位置する対向端部に径方向に突出した延設部をそれぞれ設けるとともに、該各延設部を、それらの対向面が配管の外周面に当接しつつ前記配管との相対移動を誘導するように構成した請求項1又は請求項2記載の配管内流体の識別具。
【請求項4】
前記挿入開口を挟むように位置する対向端部の内周縁をR加工することで、該各内周縁を、前記配管の外周面に当接しつつ前記配管との相対移動を誘導するように構成した請求項1乃至請求項3のいずれか一記載の配管内流体の識別具。
【請求項5】
鍔状の環状リブを環状端部にそれぞれ設けた請求項1乃至請求項4のいずれか一記載の配管内流体の識別具。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、主として空調設備や給排水設備の配管に装着される配管内流体の識別具に関する。
【背景技術】
【0002】
空気調和や給排水においては、それらの設備機器を運転するためにさまざまな種類の流体を取り扱う必要があり、空調関連の流体には、冷水、冷温水、温水、冷却水などがあり、給排水関連の流体には、補給水、給水、給湯、雑用水、消火水などがある。
【0003】
これらの流体は配管を通して建物内を流れるが、配管の施工や保守点検を効率よく行うためには、流体の種類を配管ごとに特定する必要があり、配管が複雑に交錯している場合には、他の配管と混同しないように識別のしやすさも重要になる。
【0004】
そのため、配管に貼付して使用する表示識別ステッカーや、配管に巻き付けて使用する配管識別シートが知られており、これらの表示識別ステッカーや配管識別シートによれば、配管ごとに貼付しあるいは巻き付けておくことで各配管内を流れる流体の種類を一目で把握することができる(特許文献1、非特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開平7-168526号公報
【特許文献2】特許第6395336号公報
【非特許文献】
【0006】
【非特許文献1】「配管識別表示 カタログNo.HB-6」(ユニット株式会社、オンラインカタログ、10頁~第35頁、[平成28年11月22日検索]、インターネット<URL :http://www.unit-signs.co.jp/catalog/catalog/hb/frame.html#page=42>
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
ここで、特許文献1記載の表示識別ステッカーは、貼付後に剥がれ落ちてしまい、非特許文献1記載の配管識別シートは、配管に巻き付けた上、その縁部同士を重ねて接着せねばならないため、作業に時間がかかる。
【0008】
そこで、本出願人は、あらたに配管内流体の識別具を開発した(特許文献2)。
【0009】
この配管内流体の識別具においては、スリットを介して配管支持用吊りボルトが筒状部材の内側空間に挿入されるとともに、筒状部材がその拡径状態からの復元力で配管支持用吊りボルトに保持されるようになっているため、配管支持用吊りボルトへの装着作業が瞬時に完了するとともに、装着後に脱落するおそれもないため、配管の流体種別が識別可能な状態を効率よく実現できるとともに、該識別可能状態を確実に維持することも可能となる。
【0010】
しかしながら、上記配管内流体の識別具が配管支持用吊りボルトに装着されるものであるため、装着位置や配管径によっては、配管内流体の識別具が配管に隠れて見えなくなることがあり、かかる視認性の低下は、保守点検の効率を低下させる懸念があり、何より配管施工の作業中において配管の接続先を誤るおそれがあるという問題を生じていた。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明は、上述した事情を考慮してなされたもので、配管による視線の妨げによって視認性が低下することなく、容易に装着が可能でかつ脱落を防止可能な配管内流体の識別具を提供することを目的とする。
【0012】
上記目的を達成するため、本発明に係る配管内流体の識別具は請求項1に記載したように、スリット状の挿入開口が材軸方向に延びるように弾性材料で円筒状に形成することにより、前記挿入開口を介した配管への装着ができるようになっているとともに、弾性変形前の状態に戻ろうとする復元力で内周面が前記配管の外周面に当接されるようになっている配管内流体の識別具であって、装着状態で外周面が露出するように構成することで該外周面を識別面として視認できるようになっているとともに、該外周面を前記配管の流体種別に関連付けられた外観となるように構成したものである。
【0013】
また、本発明に係る配管内流体の識別具は、前記外観を色彩としたものである。
【0014】
また、本発明に係る配管内流体の識別具は、前記挿入開口を挟むように位置する対向端部に径方向に突出した延設部をそれぞれ設けるとともに、該各延設部を、それらの対向面が配管の外周面に当接しつつ前記配管との相対移動を誘導するように構成したものである。
【0015】
また、本発明に係る配管内流体の識別具は、前記挿入開口を挟むように位置する対向端部の内周縁をR加工することで、該各内周縁を、前記配管の外周面に当接しつつ前記配管との相対移動を誘導するように構成したものである。
【0016】
また、本発明に係る配管内流体の識別具は、鍔状の環状リブを環状端部にそれぞれ設けたものである。
【0017】
本発明に係る配管内流体の識別具においては、スリット状の挿入開口が材軸方向に延びるように弾性材料で円筒状に形成してあるので、挿入開口の開口幅が大きくなる方向に弾性変形させた上、該挿入開口を介して配管の側方から該配管に押し込むようにすれば、簡単な作業で配管に装着することができるとともに、弾性変形前の状態に戻ろうとする復元力で内周面が配管の外周面に当接されるようになっているので、配管から脱落したりずれたりする懸念もない。
【0018】
そして、装着状態で外周面が露出するように構成することで該外周面を識別面として視認できるようになっているとともに、外周面を配管の流体種別に関連付けられた外観となるように構成してあるので、施工や保守点検において配管の流体種別を一目で確認することが可能となり、配管を施工する際には、誤って別の配管に接続するおそれがなくなるとともに、配管を含む設備の保守点検の際には、その作業性を高めることが可能となる。
【0019】
本発明に係る配管内流体の識別具を製作するにあたっては、挿入開口を開くことで該挿入開口を介して配管の側方から該配管に押し込むことが可能であって、なおかつ弾性変形前の状態に戻ろうとする復元力で内周面が配管の外周面に当接されるように、全体径、厚み及び挿入開口の初期幅を適宜設定すればよいが、装着対象の配管の外径に応じて、さまざまなサイズを取り揃えておくのが望ましい。
【0020】
弾性材料は、挿入開口を開くことで該挿入開口を介して配管に押し込むことができるとともに、押し込んだ後は復元力によって配管に保持されるのであれば、任意に選定することが可能であり、例えば樹脂材料、具体的にはポリエチレンを採用することが可能である。
【0021】
装着状態で外周面が露出するように構成するとは、配管を施工する際に外周面が露出することで、配管施工時に外周面を識別面として機能させることができれば足りるものであって、配管を施工した後に該配管に巻き付けられる保温材によって非露出となる場合が排除されるものではない。
【0022】
かかる場合においては、設備供用後の保守点検には利用できなくなるものの、配管施工の際、配管の流体種別を表示するマーカーとしての機能によって、誤って別の配管に接続するおそれがなくなるという作用効果が発揮されることについては、保温材を巻かない場合と何ら変わりはない。
【0023】
外周面が露出するように構成するにあたっては、装着状態において少なくとも外周面が露出すれば足りるのであって、側面(厚みが顕れる面)が併せて露出する構成や内周面を除く全体が露出する構成が排除されるものではない。
【0024】
外周面を配管の流体種別に関連付けられた外観となるように構成するとは、配管を流れる流体種別を特定できるように、流体種別に応じた外観上の相違を識別面である外周面に付与するという意味であり、例えば外周面に流体種別に応じた凹凸を設ける構成も包摂されるが、かかる外観を色彩とすれば視認性が高くなり、離れた場所からでも流体種別を容易に識別することが可能となる。
【0025】
この場合、外周面以外の面を該外周面の色彩と同一にするかどうかは任意であるが、外周面を含めて全体を同一の色彩とする構成が典型例となる。
【0026】
色彩は、識別手段として機能する限り、彩度がゼロの無彩色(グレースケール)も包摂されるが、識別機能を高める観点からは有彩色とする構成が望ましい。
【0027】
スリット状の挿入開口は、該挿入開口を介した配管への装着ができるように材軸方向に延びていれば足りるが、挿入開口を挟むように位置する対向端部に径方向に突出した延設部をそれぞれ設けるとともに、該各延設部を、それらの対向面が配管の外周面に当接しつつ配管との相対移動を誘導するように構成すれば、配管への装着をより簡単かつスムーズに行うことが可能となる。
【0028】
かかる延設部の構成に加えて、あるいは該構成に代えて、挿入開口を挟むように位置する対向端部の内周縁をR加工することで、該各内周縁を、配管の外周面に当接しつつ配管との相対移動を誘導するように構成したならば、延設部と同様に、配管への装着をより簡単かつスムーズに行うことが可能となる。
【0029】
円筒状に形成する構成は、筒壁断面が矩形をなすような構成でもかまわないが、鍔状の環状リブを環状端部にそれぞれ設けた構成とするならば、筒壁をそれほど厚くせずとも十分な全体剛性を確保することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0030】
図1】本実施形態に係る配管内流体の識別具1の全体斜視図。
図2】同じく配管内流体の識別具1の図であり、(a)は側面図、(b)はA-A線方向から見た矢視図(正面図)、(c)はB-B線方向に沿う横断面図。
図3】配管内流体の識別具1の作用を示した正面図。
図4】配管内流体の識別具1を配管3に装着する様子を示した正面図。
図5】変形例に係る配管内流体の識別具の正面図。
【発明を実施するための形態】
【0031】
以下、本発明に係る配管内流体の識別具の実施の形態について、添付図面を参照して説明する。
【0032】
図1は、本実施形態に係る配管内流体の識別具1の全体斜視図、図2(a)は同じく側面図、図2(b)は正面図、図2(c)は横断面図である。これらの図に示すように、配管内流体の識別具1は、スリット状の挿入開口2が材軸(全体を円筒部材とみなしたときの材軸、あるいは配管3の材軸)方向に延びるように弾性材料で円筒状に形成してあり、挿入開口2の開口幅が大きくなる方向に弾性変形させた上、該挿入開口を介して配管3の側方から該配管に押し込むことにより、簡単な作業で配管3に装着できるようになっているとともに、弾性変形前の状態に戻ろうとする復元力で内周面4が配管3の外周面5に当接されるようになっている。
【0033】
配管内流体の識別具1は、挿入開口2を開くことで該挿入開口を介して配管3の側方から該配管に押し込むことが可能であって、なおかつ弾性変形前の状態に戻ろうとする復元力で内周面4が配管3の外周面5に当接されるように、全体径、厚み及び挿入開口の初期幅を適宜設定すればよいが、装着対象の配管の外径に応じて、さまざまなサイズを取り揃えておくのが望ましい。
【0034】
弾性材料は、樹脂材料、具体的にはポリエチレンを採用することが可能である。
【0035】
配管内流体の識別具1は、装着状態で外周面6が露出するように構成することにより、該外周面を識別面として視認できるようになっているとともに、該外周面を配管3の流体種別に関連付けられた外観となるように構成してあり、本実施形態では、かかる外観を色彩としてある。
【0036】
色彩は、識別機能を高める観点で有彩色とするのが望ましい。
【0037】
色彩は例えば、冷水用を青、冷温水用を黄緑、温水用を黄赤、冷却水用を紺、補給水用を緑、給湯用をうすい赤紫、給水用を水色、消火用を赤とすることができる。
【0038】
なお、外周面6とそれ以外の面(厚みが顕れる面など)とで色彩を変える必要はなく、全体を同一の有彩色で構成すればよい。
【0039】
ここで、挿入開口2を挟むように位置する対向端部11,11には、径方向に突出した延設部12,12をそれぞれ設けてあり、該各延設部は、配管3への装着時において、それらの対向面13,13が配管3の外周面5に当接しつつ、配管3との相対移動を誘導するように構成してある。
【0040】
加えて、対向端部11,11は、それらの内周縁をR加工(角をとって丸みを付ける)することで、配管3への装着の際、該各内周縁を、配管3の外周面5に当接しつつ、配管3との相対移動を誘導するように構成してある。
【0041】
配管内流体の識別具1は、その環状端部に鍔状の環状リブ17,17を設けてあり、全体を補剛するようになっている。
【0042】
配管内流体の識別具1を配管3に装着するには、図3(a)に示すように、まず、当初の開口幅がwであるスリット状の挿入開口2を、その開口幅が大きくなる方向に弾性変形させる。
【0043】
次に、図4に示すように、挿入開口2を介して配管3の側方から該配管に押し込むが、挿入操作の前半では(同図(a))、延設部12,12の対向面13,13が配管3の外周面5に当接することで、配管3との相対移動あるいは配管3への押込み動作が誘導されるとともに、挿入操作の後半では(同図(b))、対向端部11,11の各内周縁が配管3の外周面5に当接することで、配管3との相対移動あるいは配管3への押込み動作が誘導される。
【0044】
図3(b)は、配管3への装着が完了した様子を示したものであり、挿入開口2の開口幅は、当初の幅wから幅w´と若干大きくなる。
【0045】
以上説明したように、本実施形態に係る配管内流体の識別具1によれば、スリット状の挿入開口2が材軸方向に延びるように弾性材料で円筒状に形成してあるので、挿入開口2の開口幅が大きくなる方向に弾性変形させた上、該挿入開口を介して配管3の側方から該配管に押し込むことで、簡単な作業で配管3に装着することができるとともに、弾性変形前の状態に戻ろうとする復元力で内周面4が配管3の外周面5に当接されるようになっているので、配管から脱落したりずれたりする懸念もない。
【0046】
そして、装着状態で外周面6が露出するように構成することで該外周面を識別面として視認できるようになっているとともに、外周面6を配管3の流体種別に関連付けられた外観となるように構成してあるので、施工や保守点検において配管3の流体種別を一目で確認することが可能となり、配管3を施工する際には、誤って別の配管に接続するおそれがなくなるとともに、配管3を含む設備の保守点検の際には、その作業性を高めることが可能となる。
【0047】
また、本実施形態に係る配管内流体の識別具1によれば、外周面6を配管3の流体種別に関連付けられた外観となるように構成するとともに、該外観を色彩としたので、視認性を向上させることが可能となり、離れた場所からでも流体種別を容易に確認することができる。
【0048】
また、本実施形態に係る配管内流体の識別具1によれば、挿入開口2を挟むように位置する対向端部11,11に径方向に突出した延設部12,12をそれぞれ設けるとともに、該各延設部を、それらの対向面13,13が配管3の外周面5に当接しつつ配管3との相対移動を誘導するように構成したので、配管3への装着をより簡単かつスムーズに行うことが可能となる。
【0049】
また、本実施形態に係る配管内流体の識別具1によれば、挿入開口2を挟むように位置する対向端部11,11の内周縁をそれぞれR加工することで、該各内周縁を、配管3の外周面5に当接しつつ配管3との相対移動を誘導するように構成したので、延設部12,12と同様に、配管3への装着をより簡単かつスムーズに行うことが可能となる。
【0050】
本実施形態では特に言及しなかったが、外周面6の露出構成は、配管3の施工時に外周面6が識別面として機能すれば足りるものであって、配管3を施工した後に該配管に巻き付けられる保温材で覆われ、その結果、外周面6が非露出となってもかまわない。
【0051】
かかる場合においても、設備供用後の保守点検に利用できなくなるものの、配管施工の際、配管3の流体種別を表示するマーカーとしての機能によって、誤って別の配管に接続するおそれがなくなるという作用効果が発揮されることについては、保温材を巻かない場合と何ら変わりはない。
【0052】
また、本実施形態では、配管3の流体種別に関連付けられた外周面6の外観を色彩としたが、本発明においては、配管を流れる流体種別を特定できるように、流体種別に応じた外観上の相違が識別面である外周面に付与されればよいのであって、上記色彩に代えて、例えば流体種別に応じた凹凸を外周面に設ける構成も採用可能である。
【0053】
また、本実施形態では、内周縁がR加工されてなる対向端部11,11とすることで、各内周縁を配管3の外周面5に当接させつつ、配管3との相対移動が誘導されるように構成したが、R加工を施さずとも挿入開口2を介した配管3への装着がスムーズに行えるのであれば、図5(a)に示すように、丸みを付けない角張った内周縁を有する対向端部11a,11aとしてもかまわない。
【0054】
同様に、延設部12,12を設けずとも挿入開口2を介した配管3への装着ができるのであれば、図5(b)に示すように延設部を省略してもかまわない。なお、同図の変形例において、対向端部11a,11aに代えて、対向端部11,11とすることはもちろん可能である。
【0055】
また、本実施形態では、環状端部に鍔状の環状リブ17,17を設けることで、全体を補剛するように構成したが、その必要がないのであれば、図5(c)に示すように、環状リブを省略してもかまわない。
【符号の説明】
【0056】
1 配管内流体の識別具
2 挿入開口
3 配管
4 内周面
5 配管3の外周面
6 外周面
11,11 対向端部
12,12 延設部
13,13 対向面
11a,11a 対向端部
17,17 環状リブ
図1
図2
図3
図4
図5