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特開2023-36261情報提供装置、情報提供方法、およびプログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023036261
(43)【公開日】2023-03-14
(54)【発明の名称】情報提供装置、情報提供方法、およびプログラム
(51)【国際特許分類】
   G08G 1/09 20060101AFI20230307BHJP
   G08G 1/017 20060101ALI20230307BHJP
   G06Q 30/0241 20230101ALI20230307BHJP
【FI】
G08G1/09 F
G08G1/017
G06Q30/02 380
【審査請求】未請求
【請求項の数】7
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021143216
(22)【出願日】2021-09-02
(71)【出願人】
【識別番号】309036221
【氏名又は名称】三菱重工機械システム株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100149548
【弁理士】
【氏名又は名称】松沼 泰史
(74)【代理人】
【識別番号】100162868
【弁理士】
【氏名又は名称】伊藤 英輔
(74)【代理人】
【識別番号】100161702
【弁理士】
【氏名又は名称】橋本 宏之
(74)【代理人】
【識別番号】100189348
【弁理士】
【氏名又は名称】古都 智
(74)【代理人】
【識別番号】100196689
【弁理士】
【氏名又は名称】鎌田 康一郎
(72)【発明者】
【氏名】長谷川 利恵
(72)【発明者】
【氏名】山口 泰弘
(72)【発明者】
【氏名】今村 晋輔
【テーマコード(参考)】
5H181
5L049
【Fターム(参考)】
5H181AA01
5H181BB04
5H181CC12
5H181DD10
5H181EE07
5H181EE10
5H181FF12
5H181FF13
5H181FF40
5L049BB08
(57)【要約】
【課題】有料道路の利用者が有する利用者端末を通じて逐次、情報提供を行うことができる情報提供装置を提供する。
【解決手段】有料道路の利用者にサービス情報を提供する情報提供装置は、前記利用者が搭乗する車両の車両特定情報と、前記サービス情報の配信先となる利用者端末を示す配信先情報とを関連付けた利用者情報を登録する利用者情報登録部と、入口料金所に設置された入口料金所装置から、前記入口料金所を通過した車両の車両特定情報を含む車両情報を受信する受信部と、前記利用者情報を参照して、前記入口料金所装置から受信した前記車両特定情報に紐づく利用者端末を特定し、特定した前記利用者端末に対し、前記サービス情報を配信する配信部と、を備える。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
有料道路の利用者にサービス情報を提供する情報提供装置であって、
前記利用者が搭乗する車両の車両特定情報と、前記サービス情報の配信先となる利用者端末を示す配信先情報とを関連付けた利用者情報を登録する利用者情報登録部と、
入口料金所に設置された入口料金所装置から、前記入口料金所を通過した車両の車両特定情報を含む車両情報を受信する受信部と、
前記利用者情報を参照して、前記入口料金所装置から受信した前記車両特定情報に紐づく利用者端末を特定し、特定した前記利用者端末に対し、前記サービス情報を配信する配信部と、
を備える情報提供装置。
【請求項2】
前記車両情報は、前記入口料金所の識別情報を更に含み、
前記配信部は、前記車両情報から前記車両が走行可能な区間を特定し、特定した区間に関連づけられた前記サービス情報を抽出して前記利用者端末に配信する、
請求項1に記載の情報提供装置。
【請求項3】
前記利用者情報は、配信されるサービスの種別を指定する種別指定情報を更に含み、
前記配信部は、前記種別指定情報に紐づく前記サービス情報を前記利用者端末に配信する、
請求項1または2に記載の情報提供装置。
【請求項4】
前記受信部は、出口料金所に設置された出口料金所装置から、前記出口料金所を通過した車両の車両特定情報を含む車両情報を更に受信し、
前記配信部は、前記出口料金所装置から受信した前記車両特定情報に紐づく前記利用者端末を、前記サービス情報の配信先から除外する、
請求項1から3の何れか一項に記載の情報提供装置。
【請求項5】
前記サービス情報は、有効期間を更に含み、
前記配信部は、前記有効期間を過ぎた前記サービス情報を配信しない、
請求項1から4の何れか一項に記載の情報提供装置。
【請求項6】
有料道路の利用者にサービス情報を提供する情報提供方法であって、
前記利用者が搭乗する車両の車両特定情報と、前記サービス情報の配信先となる利用者端末を示す配信先情報とを関連付けた利用者情報を登録するステップと、
入口料金所に設置された入口料金所装置から、前記入口料金所を通過した車両の車両特定情報を含む車両情報を受信するステップと、
前記利用者情報を参照して、前記入口料金所装置から受信した前記車両特定情報に紐づく利用者端末を特定し、特定した前記利用者端末に対し、前記サービス情報を配信するステップと、
を有する情報提供方法。
【請求項7】
有料道路の利用者にサービス情報を提供する情報提供装置に、
前記利用者が搭乗する車両の車両特定情報と、前記サービス情報の配信先となる利用者端末を示す配信先情報とを関連付けた利用者情報を登録するステップと、
入口料金所に設置された入口料金所装置から、前記入口料金所を通過した車両の車両特定情報を含む車両情報を受信するステップと、
前記利用者情報を参照して、前記入口料金所装置から受信した前記車両特定情報に紐づく利用者端末を特定し、特定した前記利用者端末に対し、前記サービス情報を配信するステップと、
を実行させるプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、情報提供装置、情報提供方法、およびプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
道路で生じた事故等のインシデントの発生を通知する手段として、たとえば特許文献1には、事故等の発生が検出された場合に、街路灯を警戒色で点灯して、付近を走行する車両に通知する技術が記載されている。
【0003】
また、有料道路では、路線上、サービスエリア、またはパーキングエリアなどに設置された電光掲示板や、路線上に設置されたアンテナの通信範囲内でブロードキャストされるラジオ放送を介して、事故や渋滞などの交通情報が利用者に提供される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2020-87883号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
従来の技術では、有料道路の事業者は、電光掲示板などの情報提供設備が設置された場所に利用者(車両)が接近しないと、情報提供を行うことができなかった。
【0006】
本開示は、有料道路の利用者が有する利用者端末を通じて逐次、情報提供を行うことができる情報提供装置、情報提供方法、およびプログラムを提供する。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本開示の一態様によれば、有料道路の利用者にサービス情報を提供する情報提供装置は、前記利用者が搭乗する車両の車両特定情報と、前記サービス情報の配信先となる利用者端末を示す配信先情報とを関連付けた利用者情報を登録する利用者情報登録部と、入口料金所に設置された入口料金所装置から、前記入口料金所を通過した車両の車両特定情報を含む車両情報を受信する受信部と、前記利用者情報を参照して、前記入口料金所装置から受信した前記車両特定情報に紐づく利用者端末を特定し、特定した前記利用者端末に対し、前記サービス情報を配信する配信部と、を備える。
【0008】
また、本開示の一態様によれば、有料道路の利用者にサービス情報を提供する情報提供方法は、前記利用者が搭乗する車両の車両特定情報と、前記サービス情報の配信先となる利用者端末を示す配信先情報とを関連付けた利用者情報を登録するステップと、入口料金所に設置された入口料金所装置から、前記入口料金所を通過した車両の車両特定情報を含む車両情報を受信するステップと、前記利用者情報を参照して、前記入口料金所装置から受信した前記車両特定情報に紐づく利用者端末を特定し、特定した前記利用者端末に対し、前記サービス情報を配信するステップと、を有する。
【0009】
また、本開示の一態様によれば、プログラムは、有料道路の利用者にサービス情報を提供する情報提供装置に、前記利用者が搭乗する車両の車両特定情報と、前記サービス情報の配信先となる利用者端末を示す配信先情報とを関連付けた利用者情報を登録するステップと、入口料金所に設置された入口料金所装置から、前記入口料金所を通過した車両の車両特定情報を含む車両情報を受信するステップと、前記利用者情報を参照して、前記入口料金所装置から受信した前記車両特定情報に紐づく利用者端末を特定し、特定した前記利用者端末に対し、前記サービス情報を配信するステップと、を実行させる。
【発明の効果】
【0010】
上述の各態様によれば、有料道路の利用者が有する利用者端末を通じて逐次、情報提供を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】第1の実施形態に係る情報提供システムの全体構成を示す図である。
図2】第1の実施形態に係る情報提供装置の機能構成を示す図である。
図3】第1の実施形態に係る料金所装置の機能構成を示す図である。
図4】第1の実施形態に係る車両情報および全車両情報テーブルの例を示す図である。
図5】第1の実施形態に係る利用者情報および全利用者情報テーブルの例を示す図である。
図6】第1の実施形態に係るサービス情報および全サービス情報テーブルの例を示す図である。
図7】第1の実施形態に係る料金所装置の処理フローを示す図である。
図8】第1の実施形態に係る情報提供装置の処理フローを示す第1の図である。
図9】第1の実施形態に係る情報提供装置の処理フローを示す第2の図である。
図10】第1の実施形態に係る情報提供装置の処理フローを示す第3の図である。
図11】第1の実施形態に係る情報提供装置の処理フローを示す第4の図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
<第1の実施形態>
以下、第1の実施形態に係る情報提供システムについて、図1図11を参照しながら説明する。
【0013】
(情報提供システムの全体構成)
図1は、第1の実施形態に係る情報提供システムの全体構成を示す図である。
図1に示す情報提供システム9は、有料道路Uの利用者に対し、利用者が所持する利用者端末Cを通じて様々なサービス情報を提供するものである。
サービス情報は、有料道路Uおよび有料道路U周辺の施設におけるサービスに関係する情報である。サービス情報には、有料道路Uの通行料金の割引情報、有料道路Uの周辺施設で実施されるイベント情報などが含まれる。また、サービス情報には、交通情報(工事、事故、渋滞等の情報)が含まれていてもよい。
【0014】
有料道路Uの構成について説明する。
図1に示すように、有料道路Uは、本線LM上に入口料金所G2、出口料金所G3、および、本線料金所G4を有する。本実施形態に係る有料道路Uは、電子式料金収受システム(Electronic Toll Collection System;ETC(登録商標))を利用して通行料金の収受処理を行っている。電子式料金収受システムは、料金所の各車線(レーン)に設置された無線通信装置と、車両に搭載された車載器とが無線通信を行うことで、走行中の車両に対し自動的に料金収受処理(決済処理)を行うことを可能とする。
【0015】
入口料金所G2には一般道路から有料道路Uに進入しようとする車両が到来する。車両は、流入車線L2を走行して入口料金所G2に到来し、入口料金所G2の通過後、有料道路Uを走行する。
【0016】
また、出口料金所G3には有料道路Uから一般道路に退出しようとする車両が到来する。車両は、有料道路Uを走行して出口料金所G3に到来し、出口料金所G3の通過後、流出車線L3を走行して一般道路に戻る。
【0017】
本線料金所G4は、本線LM上に設けられた料金所であり、集約料金所ともいう。本線料金所G4では、有料道路Uの本線LMを走行する車両が通過する。
【0018】
有料道路Uには入口FF車線L2Fが設けられている。入口FF車線L2Fは、FF(フリーフロー)車線であり、料金所ゲートが設けられていない流入車線である。
【0019】
なお、図示を省略しているが、入口料金所G2、出口料金所G3、本線料金所G4の各車線、および入口FF車線L2Fの路側には、到来した車両Aの車載器C1との間で無線通信を行うための無線通信装置が設けられている。また、入口料金所G2および本線料金所G4の各車線には、車両Aの特徴(車軸数等)の検出結果に基づいてその車種区分を特定可能な車種判別装置が設けられていてもよい。
【0020】
次に、情報提供システム9について説明する。
図1に示すように、情報提供システム9は、情報提供装置1と、料金所装置2と、利用者端末Cとを備えている。
【0021】
情報提供装置1は、移動体通信ネットワークなどを介して有料道路Uの利用者が有する利用者端末Cに対しサービス情報を配信する。また、情報提供装置1は、広域通信網を介して有料道路Uの各料金所やFF車線に設置された料金所装置2と通信可能に接続されており、各料金所装置2から逐次受信する車両情報を収集する。
【0022】
料金所装置2は、料金所に到来した車両Aの車両情報を取得して、情報提供装置1に送信する。
【0023】
なお、本実施形態に係る料金所装置2は、入口料金所G2および入口FF車線L2Fに設置された入口料金所装置2A、出口料金所G3に設置された出口料金所装置2B、および本線料金所G4に設置された本線料金所装置2Cを総称したものである。料金所に複数の車線がある場合、料金所装置2は車線ごとに設置されてもよい。また、料金所装置2は、各料金所において車両Aの通行料金の課金処理を行う課金処理装置であってもよい。
【0024】
利用者端末Cは、利用者が有料道路Uのサービス情報を閲覧するための機器である。利用者端末Cは、たとえば車両Aに搭載された車載器C1、または、携帯端末C2(スマートフォン、タブレット等)である。
【0025】
(情報提供装置の機能構成)
図2は、第1の実施形態に係る情報提供装置の機能構成を示す図である。
図2に示すように、情報提供装置1は、CPU10と、メモリ11と、通信インタフェース12と、入出力インタフェース13と、記録媒体14とを備えている。
【0026】
CPU10は、予め用意されたプログラムに従って動作することで種々の機能を発揮するプロセッサである。CPU10の機能については後述する。
メモリ11は、いわゆる主記憶装置であって、CPU10の動作に必要な記憶領域を有する。
通信インタフェース12は、広域通信網などを介して、各利用者端末C、および各課金処理装置と通信可能に接続するための接続インタフェースである。
入出力インタフェース13は、表示装置15、入力装置16等の機器と接続するための接続インタフェースである。表示装置15は、液晶ディスプレイ等のモニタである。入力装置16は、キーボード、マウス等の入力機器である。なお、表示装置15および入力装置16は、タッチパネルのように一体に形成された機器であってもよい。
記録媒体14は、いわゆる補助記憶装置であって、HDD(Hard Disk Drive)やSSD(Solid State Drive)などの大容量記憶デバイスである。本実施形態においては、記録媒体14には全利用者情報テーブルT1、全車両情報テーブルT2、全サービス情報テーブルT3などが記録される。これらテーブルの詳細については後述する。
【0027】
次に、情報提供装置1のCPU10の機能について説明する。
【0028】
CPU10は、予め用意されたプログラムに従って動作することで、利用者情報登録部101、受信部102、作成部103、配信部104、サービス情報登録部105としての機能を発揮する。
【0029】
利用者情報登録部101は、有料道路Uの利用者の利用者情報を登録する。利用者情報には、利用者が搭乗する車両Aの車両特定情報、サービス情報の配信先となる利用者端末Cを示す配信先情報などが含まれる。
【0030】
受信部102は、各料金所に設置された料金所装置2から、料金所を通過した車両Aの車両情報を受信する。車両情報には、車両Aの車両特定情報、当該車両Aが通過した料金所の識別情報などが含まれる。
【0031】
作成部103は、各料金所装置2から収集した車両情報を集約して全車両情報テーブルT2を作成する。たとえば、作成部103は、入口料金所G2および入口FF車線L2Fに設置された入口料金所装置2Aから逐次受信する車両情報を、新たに有料道路Uに進入した車両の車両情報として全車両情報テーブルT2に追加する。また、作成部103は、出口料金所G3に設置された出口料金所装置2Bから逐次受信する車両情報を、新たに有料道路Uから退出した車両の車両情報として全車両情報テーブルT2から除外する。
【0032】
配信部104は、利用者情報を参照して、入口料金所装置2Aから受信した車両Aの車両特定情報に紐づく利用者端末Cを特定し、特定した利用者端末Cに対し、サービス情報を配信する。これにより、情報提供装置1は、有料道路Uに進入した車両Aに対し、利用者端末Cを通じてサービス情報を配信することができる。
【0033】
サービス情報登録部105は、有料道路Uおよび有料道路U周辺の施設に関するサービス情報を登録する。
たとえば、有料道路を運営する道路事業者は、情報提供装置1の入力装置16を通じてサービス情報の入力操作を行う。そうすると、サービス情報登録部105は、入力されたサービス情報を全サービス情報テーブルT3に追加して登録する。
【0034】
(料金所装置の機能構成)
図3は、第1の実施形態に係る料金所装置の機能構成を示す図である。
図3に示すように、料金所装置2は、CPU20と、メモリ21と、通信インタフェース22と、路側機器インタフェース23と、記録媒体24とを備えている。
【0035】
CPU20は、予め用意されたプログラムに従って動作することで種々の機能を発揮するプロセッサである。CPU20の機能については後述する。
メモリ21は、CPU20の動作に必要な記憶領域を有する。
通信インタフェース22は、広域通信網を介して情報提供装置1と通信可能に接続するための接続インタフェースである。
路側機器インタフェース23は、料金所の各車線に設けられた路側機器(無線通信装置25)と通信するための接続インタフェースである。
記録媒体24は、料金所装置2内に設けられたローカルの記録媒体であって、HDDやSSDなどの大容量記憶デバイスである。
【0036】
次に、料金所装置2に接続される路側機器(無線通信装置25)について説明する。
【0037】
無線通信装置25は、料金所に到来した車両Aの車載器C1(図1)との間でDSRC(Dedicated Short Range Communications)を用いた無線通信を行い、車載器C1に記録された各種情報(車載器ID、ICカード情報、ナンバープレート情報、車種区分情報など)を取得する。車載器C1に記録された各種情報は、その車両を一意に特定可能な車両特定情報である。
【0038】
次に、料金所装置2のCPU20の機能について説明する。
【0039】
CPU20は、予め用意されたプログラムに従って動作することで、車両情報取得部201、および送信部202としての機能を発揮する。
【0040】
車両情報取得部201は、無線通信装置25を通じて、料金所に到来した車両Aの車両情報を取得する。ここで取得する車両情報には、車載器C1に予め記録された情報であって、車両Aを特定可能な車両特定情報、および車種区分情報が含まれる。なお、車両情報取得部201は、車種判別装置が設置されている料金所では、車載器C1に記録された車種区分情報に代えて、車種判別装置が判別した車両Aの車種区分情報を取得してもよい。
【0041】
送信部202は、車両Aの車両特定情報と、車両Aが通過した料金所の料金所識別情報とを含む車両情報を情報提供装置1に送信する。
【0042】
(利用者情報および全利用者情報テーブルの例)
図4は、第1の実施形態に係る車両情報および全車両情報テーブルの例を示す図である。
以下、図4を参照しながら、利用者情報D1および全利用者情報テーブルT1のデータの内容について説明する。
【0043】
図4に示すように、利用者情報D1には、「車両特定情報」、「配信先情報」、「種別指定情報」などが含まれる。また、全利用者情報テーブルT1は、各利用者の利用者情報D1を集約したものである。
【0044】
本実施形態では、利用者情報D1の「車両特定情報」は車載器IDである。なお、他の実施形態では、「車両特定情報」は車両Aのナンバープレート情報であってもよい。
【0045】
利用者情報D1の「配信先情報」は、サービス情報の配信先を特定可能な情報であり、たとえば利用者端末Cで閲覧可能なEメールアドレス、SNSアカウントである。また、利用者端末Cにインストールされたアプリケーションを介してサービス情報の配信を行う場合は、アプリケーション上で利用者端末Cを特定可能な識別情報(端末ID、ユーザID等)であってもよい。
【0046】
また、利用者情報D1の「種別指定情報」は、利用者が配信を希望するサービス情報の種別(たとえば、交通情報、通行料金の割引情報、イベント情報など)を示す情報である。また、サービス情報の種別は、大種別、小種別のように階層化されていてもよい。たとえば、「イベント情報」という大種別は、イベント内容(音楽、映画など)や施設内容(観光施設、商業施設など)に応じた小種別を更に含み、利用者は小種別のそれぞれについて、配信の希望の有無を指定してもよい。
【0047】
(車両情報および全車両情報テーブルの例)
図5は、第1の実施形態に係る利用者情報および全利用者情報テーブルの例を示す図である。
以下、図5を参照しながら、車両情報D2および全車両情報テーブルT2のデータの内容について説明する。
【0048】
図5に示すように、車両情報D2には、「車両特定情報」(本実施形態では車載器ID)、「料金所識別情報」、「車線番号」、「処理日時」、「車種区分情報」などが含まれる。また、全車両情報テーブルT2は、各料金所装置2から受信した車両情報D2を集約したものである。
【0049】
車両情報D2の「料金所識別情報」は、車両Aがどの路線(上り線または下り線)のどの入口料金所G2、出口料金所G3、本線料金所G4、入口FF車線L2Fを通過したかを特定可能な情報である。また、「車線情報」は車両Aが通過した料金所の車線を特定可能な情報である。「処理日時」は、車両Aが料金所を通過した日時である。
【0050】
また、車両情報D2の「車種区分情報」は、料金所装置2が無線通信装置25を通じて車載器C1から取得した車種区分情報である。なお、車両Aが車種判別装置の設置された料金所を通過した場合、「車種区分情報」は車種判別装置が判別した車種区分情報であってもよい。
【0051】
(サービス情報および全サービス情報テーブルの例)
図6は、第1の実施形態に係るサービス情報および全サービス情報テーブルの例を示す図である。
以下、図6を参照しながら、サービス情報D3および全サービス情報テーブルT3のデータの内容について説明する。
【0052】
図6に示すように、サービス情報D3には、「種別情報」、「サービス内容」、「サービス場所」、「有効期間」などが含まれる。また、全サービス情報テーブルT3は、各サービス情報D3を集約したものである。
【0053】
サービス情報D3の「種別情報」は、利用者情報D1の「種別指定情報」で指定される種別に対応する情報である。また、「サービス内容」は、有料道路U上または有料道路Uの周辺施設で提供されるサービス(通行料金の割引、イベントなど)の具体的な内容を示す情報である。なお、サービス情報D3が交通情報である場合は、有料道路Uのサービスに影響が出る内容(工事、事故、渋滞、通行止めなど)を示す情報であってもよい。
【0054】
サービス情報D3の「サービス場所」はサービスが提供される場所を示す情報である。たとえば、サービス情報D3が通行料金の割引情報である場合、サービス場所として割引が適用される区間を示す情報が入力される。なお、この区間を示す情報には、対象の路線(上り線のみ、下り線のみ、または両方)を示す情報も含まれる。また、サービス情報D3が有料道路U外の施設で実施されるイベント情報である場合、サービス場所としてこの施設の場所(住所など)、およびこの施設の最寄りの出口料金所G3を示す情報(料金所識別情報)が入力される。さらに、サービス情報D3が交通情報である場合は、サービス場所として、工事、事故、渋滞、通行止めなどの発生地点および区間を示す情報が入力される。
【0055】
サービス情報D3の「有効期間」は、サービスが提供される期間(日にち、曜日、時間帯など)を示す情報である。また、サービス情報D3が交通情報である場合は、有料道路Uのサービスに影響が出る期間(日にち、曜日、時間帯など)を示す情報であってもよい。
【0056】
(料金所装置の処理フロー)
図7は、第1の実施形態に係る料金所装置の処理フローを示す図である。
以下、図7を参照しながら、料金所に車両が到来したときに料金所装置2が実行する処理フローについて詳しく説明する。なお、図7に示す処理フローは、料金所装置2により、車両Aの通行を検知する度に繰り返し実行される。
【0057】
まず、料金所装置2は、料金所の車線を走行する車両を検知する(ステップS11)。たとえば、料金所装置2は、不図示の車両検知器により、料金所の車線に車両が進入したことを検知する。
【0058】
次に、料金所装置2の車両情報取得部201は、無線通信装置25を通じて、車両の車両特定情報(車載器ID)等を含む車両情報D2を取得する(ステップS12)。
【0059】
続いて、料金所装置2の送信部202は、取得した車両情報D2に自装置が設置された料金所の識別情報および車線番号と、現在時刻(処理日時)とを追加して、情報提供装置1に送信する(S13)。
【0060】
(情報提供装置の処理フロー1)
図8は、第1の実施形態に係る情報提供装置の処理フローを示す第1の図である。
以下、図8を参照しながら、情報提供装置1が実行する利用者登録処理について詳しく説明する。なお、図8に示す処理フローは、情報提供装置1が利用者情報の登録要求を受け付ける度に実行される。
【0061】
利用者は、有料道路Uの利用前に、利用者端末Cを通じて利用者情報D1(図4)を入力し、情報提供装置1に登録要求を行う。このとき、利用者は、自身が搭乗する車両の車両特定情報、およびサービス情報の配信先情報を入力するとともに、配信を希望するサービス情報の種別を選択して、種別指定情報を入力する。利用者端末Cは、利用者が入力した利用者情報D1を情報提供装置1に送信して、登録の要求を行う。そうすると、情報提供装置1の利用者情報登録部101は、利用者端末Cから利用者が入力した利用者情報D1を取得する(ステップS21)。
【0062】
次に、利用者情報登録部101は、取得した利用者情報D1を全利用者情報テーブルT1(図4)に追加して更新する(ステップS22)。また、利用者情報登録部101は、利用者端末Cに対し、利用者登録が完了したことを通知してもよい。
【0063】
(情報提供装置の処理フロー2)
図9は、第1の実施形態に係る情報提供装置の処理フローを示す第2の図である。
以下、図9を参照しながら、情報提供装置1が実行する全車両情報テーブル更新処理について詳しく説明する。なお、図9に示す処理フローは、情報提供装置1により、定期的に(たとえば、数秒、数分、または数十分に1回の周期等で)繰り返し実行される。
【0064】
まず、情報提供装置1の受信部102は、有料道路Uに新たに進入した車両に関する車両情報を集約する(ステップS31)。具体的には、受信部102は、入口料金所G2および入口FF車線L2Fに設置された料金所装置2(入口料金所装置2A)から受信した車両情報D2(図5)を集約する。
【0065】
次に、受信部102は、有料道路Uから新たに退出した車両に関する車両情報を集約する(ステップS32)。具体的には、受信部102は、出口料金所G3に設置された料金所装置2(出口料金所装置2B)から受信した車両情報D2を集約する。
【0066】
また、受信部102は、有料道路Uの本線料金所G4を通過した車両に関する車両情報を集約する(ステップS33)。具体的には、受信部102は、本線料金所G4に設置された料金所装置2(本線料金所装置2C)から受信した車両情報D2を集約する。
【0067】
次に、情報提供装置1の作成部103は、ステップS31~S33で集約したそれぞれの情報に基づいて、各時点で有料道路U上を走行している全ての車両に関する車両情報D2を有する全車両情報テーブルT2(図5)を作成、更新する(ステップS34)。
【0068】
具体的には、作成部103は、ステップS31で集約した車両情報を全車両情報テーブルT2に追加し、ステップS32で集約した車両情報を全車両情報テーブルT2から除外することで、全車両情報テーブルT2を更新する。これにより、全車両情報テーブルT2には、有料道路Uを走行中の車両に関する車両情報のみが記録された状態となる。
【0069】
また、作成部103は、ステップS33で集約した車両情報を全車両情報テーブルT2に追加して、全車両情報テーブルT2を更新する。なお、車両は、本線料金所G4を通過する前に、入口料金所G2または入口FF車線L2Fから有料道路Uに進入している(入口料金所装置2Aから受信した車両情報が全車両情報テーブルT2に登録済みとなっている)はずである。このため、作成部103は、全車両情報テーブルT2を参照して、本線料金所装置2Cから新たに受信した車両情報と同一の車両特定情報を有する車両情報(入口があれば、この車両情報を本線料金所装置2Cから新たに受信した車両情報で上書きしてもよい。
【0070】
(情報提供装置の処理フロー3)
図10は、第1の実施形態に係る情報提供装置の処理フローを示す第3の図である。
以下、図10を参照しながら、情報提供装置1が実行するサービス情報登録処理について詳しく説明する。なお、図10に示す処理フローは、情報提供装置1がサービス情報の入力を受け付ける度に実行される。
【0071】
道路事業者は、情報提供装置1の入力装置16を通じて、サービス情報の入力を行う。そうすると、情報提供装置1のサービス情報登録部105は、道路事業者が入力したサービス情報D3を取得する(ステップS41)。また、サービス情報登録部105は、図示は略すが、交通情報を提供する交通情報サーバや、イベント情報を提供するイベント情報サーバなどの外部サーバからサービス情報を取得してもよい。
【0072】
次に、サービス情報登録部105は、取得したサービス情報D3を全サービス情報テーブルT3(図6)に追加して更新する(ステップS42)。また、このとき、サービス情報登録部105は、有効期間が切れたサービス情報を全サービス情報テーブルT3から除外してもよい。
【0073】
(情報提供装置の処理フロー4)
図11は、第1の実施形態に係る情報提供装置の処理フローを示す第4の図である。
以下、図11を参照しながら、情報提供装置1が実行するサービス情報配信処理について詳しく説明する。なお、図11に示す処理フローは、情報提供装置1により、定期的に(たとえば、数秒、数分、または数十分に1回の周期等で)繰り返し実行される。
【0074】
まず、情報提供装置1の配信部104は、全サービス情報テーブルT3に記録されたサービス情報D3のうち、今回の配信タイミングで配信するサービス情報D3を抽出する(ステップS51)。具体的には、配信部104は、現在時刻において有効期間が過ぎているサービス情報D3を除外する。これにより、全サービス情報テーブルT3からサービス情報D3が除外されるまでにタイムラグが生じたとしても、配信部104は有効期間を過ぎたサービス情報D3を配信しないようにすることができる。また、配信部104は、サービス情報D3の有効期間に特定の日にちまたは曜日が指定されている場合、且つ、この有効期間が現在の日にちまたは曜日と一致しない(すなわち、当日中にサービスが提供されない)場合は、このサービス情報D3を除外する。配信部104は、除外されずに残ったサービス情報D3を、今回配信すべきサービス情報D3として抽出する。
【0075】
次に、配信部104は、全利用者情報テーブルT1および全車両情報テーブルT2を参照して、サービス情報D3の配信先となる利用者端末Cを絞り込む(ステップS52)。具体的には、配信部104は、現時点で全車両情報テーブルT2に記録されている車両の車両特定情報に紐づく利用者情報D1を絞り込み、これら利用者情報D1の配信先情報で示される利用者端末Cを配信対象とする。なお、全車両情報テーブルT2には、有料道路Uを走行中の車両の車両情報のみが記録されている。したがって、全車両情報テーブルT2を参照することにより、現時点で有料道路に進入していない車両、および退出済みの車両に紐づく利用者端末Cについては、配信対象から除外する。これにより、ある利用者端末Cが前回の配信時は配信対象となっていたとしても、この利用者端末Cに紐づく車両が既に有料道路Uを退出済みである場合は、配信部104はこの利用者端末Cを配信対象から除外することができる。これにより、情報提供装置1は、有料道路Uを退出済みの利用者に対し、サービス情報D3が継続して配信されてしまうことを抑制することができる。
【0076】
次に、配信部104は、全車両情報テーブルT2を参照して、各車両が走行可能な区間を特定する(ステップS53)。具体的には、配信部104は、車両情報D2の「料金所識別情報」から、車両が有料道路Uに進入した入口料金所G2または入口FF車線L2Fを特定し、この位置から下流側の全ての区間をこの車両の走行可能区間として特定する。また、「料金所識別情報」から車両が通過した本線料金所G4を特定し、この位置から下流側の全ての区間をこの車両の走行可能区間として特定する。
【0077】
配信部104は、各サービス情報D3の配信対象区間を設定する(ステップS54)。具体的には、配信部104は、サービス情報D3の「サービス場所」にサービスが実施される区間が指定されている場合、指定された区間およびその上流側の区間を、当該サービス情報D3の配信対象区間として設定する。また、配信部104は、「サービス場所」に有料道路U外の施設が指定されている場合、当該施設の最寄りの出口料金所G3よりも上流側の区間を、当該サービス情報D3の配信対象区間として設定する。
なお、他の実施形態では、各サービス情報に予め配信対象区間が設定されていてもよい。この場合、配信部104は、ステップS53ではサービス情報D3から配信対象区間を読み出すのみでよい。
【0078】
次に、配信部104は、各サービス情報D3を利用者端末Cに配信する(ステップS55)。具体的には、配信部104は、ステップS52で絞り込んだ利用者端末Cに対し、種別指定情報で指定された「種別情報」のサービス情報D3であって、且つ、この利用者端末Cに紐づく車両の走行可能区間の少なくとも一部が配信対象区間に含まれるサービス情報D3を配信する。これにより、配信部104は、各利用者に対し、走行する可能性のある区間、及び興味のある種別に関するサービス情報D3のみを配信することができる。
【0079】
(作用、効果)
以上の通り、第1の実施形態に係る情報提供装置1は、利用者が搭乗する車両の車両特定情報と、利用者の利用者端末Cの配信先情報とを関連付けた利用者情報D1と、入口料金所装置2Aから受信した車両特定情報を含む車両情報D2と、に基づいて、サービス情報D3を利用者端末Cへ配信する。
このようにすることで、情報提供装置1は、有料道路Uを利用中の利用者の利用者端末Cを対象として、サービス情報を配信することができる。これにより、利用者は、電光掲示板等の情報提供設備が設置された場所に行かなくとも、有料道路Uに関連するサービス情報を自身の利用者端末Cを通じて参照することが可能となる。
【0080】
また、情報提供装置1は、利用者が指定した種別に関するサービス情報D3のみを、利用者端末Cに配信する。
従来の電光掲示板のような情報提供設備では、表示できる情報量や表示形式が限られているため、交通情報のような固定的な情報を、全ての利用者に対し一律で提供することしかできなかった。しかしながら、本実施形態に係る情報提供装置1は、上記した特徴を有していることにより、利用者の好みに応じて異なるサービス情報D3を配信することができる。
【0081】
上述の実施形態においては、情報提供装置1および料金所装置2が実行する各種処理の過程は、プログラムの形式でコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記憶されており、このプログラムをコンピュータが読み出して実行することによって上記各種処理が行われる。また、コンピュータ読み取り可能な記録媒体とは、磁気ディスク、光磁気ディスク、CD-ROM、DVD-ROM、半導体メモリ等をいう。また、このコンピュータプログラムを通信回線によってコンピュータに配信し、この配信を受けたコンピュータが当該プログラムを実行するようにしてもよい。
【0082】
上記プログラムは、上述した機能の一部を実現するためのものであってもよい。更に、上述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるもの、いわゆる差分ファイル(差分プログラム)であってもよい。
【0083】
以上のとおり、本開示に係るいくつかの実施形態を説明したが、これら全ての実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することを意図していない。これらの実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これらの実施形態及びその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
【0084】
<付記>
各実施形態に記載の情報提供装置、情報提供方法、およびプログラムは、例えば以下のように把握される。
【0085】
(1)第1の態様において、有料道路の利用者にサービス情報D3を提供する情報提供装置1は、利用者が搭乗する車両の車両特定情報と、サービス情報D3の配信先となる利用者端末Cを示す配信先情報とを関連付けた利用者情報D1を登録する利用者情報登録部101と、入口料金所に設置された入口料金所装置2Aから、入口料金所を通過した車両の車両特定情報を含む車両情報D2を受信する受信部102と、利用者情報D1を参照して、入口料金所装置2Aから受信した車両特定情報に紐づく利用者端末Cを特定し、特定した利用者端末Cに対し、サービス情報D3を配信する配信部104と、を備える。
【0086】
このようにすることで、情報提供装置1は、有料道路Uを利用中の利用者の利用者端末Cを対象として、サービス情報を配信することができる。これにより、利用者は、電光掲示板等の情報提供設備が設置された場所に行かなくとも、有料道路Uに関連するサービス情報を自身の利用者端末Cを通じて参照することが可能となる。
【0087】
(2)第2の態様において、車両情報D2は、入口料金所の識別情報を更に含み、配信部104は、車両情報D2から車両が走行可能な区間を特定し、特定した区間に関連づけられたサービス情報D3を抽出して利用者端末Cに配信する。
【0088】
このようにすることで、情報提供装置1は、利用者が利用する見込みのある区間(走行可能区間)に関連するサービス情報D3のみを、利用者に提供することができる。これにより、情報提供装置1は、不要なサービス情報D3の配信を抑制することができる。
【0089】
(3)第3の態様において、利用者情報D1は、配信されるサービスの種別を指定する種別指定情報を更に含み、配信部104は、種別指定情報に紐づくサービス情報D3を利用者端末Cに配信する。
【0090】
このようにすることで、情報提供装置1は、利用者の好みに応じて異なるサービス情報D3を配信することができる。
【0091】
(4)第4の態様において、受信部102は、出口料金所に設置された出口料金所装置2Bから、出口料金所を通過した車両の車両特定情報を含む車両情報を更に受信し、配信部104は、出口料金所装置2Bから受信した車両特定情報に紐づく利用者端末Cを、サービス情報D3の配信先から除外する。
【0092】
このようにすることで、情報提供装置1は、有料道路Uを退出済みの利用者に対し、サービス情報D3が継続して配信されてしまうことを抑制することができる。
【0093】
(5)第5の態様において、サービス情報D3は、有効期間を更に含み、配信部104は、有効期間を過ぎたサービス情報D3を配信しない。
【0094】
このようにすることで、情報提供装置1は、有効期間を過ぎたサービス情報D3を利用者に配信してしまうことを抑制可能である。
【0095】
(6)第6の態様において、有料道路の利用者にサービス情報D3を提供する情報提供方法は、利用者が搭乗する車両の車両特定情報と、サービス情報D3の配信先となる利用者端末Cを示す配信先情報とを関連付けた利用者情報D1を登録するステップと、入口料金所に設置された入口料金所装置2Aから、入口料金所を通過した車両の車両特定情報を含む車両情報D2を受信するステップと、利用者情報D1を参照して、入口料金所装置2Aから受信した車両特定情報に紐づく利用者端末Cを特定し、特定した利用者端末Cに対し、サービス情報D3を配信するステップと、を有する。
【0096】
(7)第7の態様において、プログラムは、有料道路の利用者にサービス情報D3を提供する情報提供装置1に、利用者が搭乗する車両の車両特定情報と、サービス情報D3の配信先となる利用者端末Cを示す配信先情報とを関連付けた利用者情報D1を登録するステップと、入口料金所に設置された入口料金所装置2Aから、入口料金所を通過した車両の車両特定情報を含む車両情報D2を受信するステップと、利用者情報D1を参照して、入口料金所装置2Aから受信した車両特定情報に紐づく利用者端末Cを特定し、特定した利用者端末Cに対し、サービス情報D3を配信するステップと、を実行させる。
【符号の説明】
【0097】
9 情報提供システム
1 情報提供装置
2 料金所装置
2A 入口料金所装置
2B 出口料金所装置
2C 本線料金所装置
D1 利用者情報
D2 車両情報
D3 サービス情報
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11