IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 藤野 英治の特許一覧

<>
  • 特開-ハイブリッド鶏糞乾燥器 図1
  • 特開-ハイブリッド鶏糞乾燥器 図2
  • 特開-ハイブリッド鶏糞乾燥器 図3
  • 特開-ハイブリッド鶏糞乾燥器 図4
  • 特開-ハイブリッド鶏糞乾燥器 図5
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023036495
(43)【公開日】2023-03-14
(54)【発明の名称】ハイブリッド鶏糞乾燥器
(51)【国際特許分類】
   A01K 31/04 20060101AFI20230307BHJP
【FI】
A01K31/04 A
【審査請求】未請求
【請求項の数】3
【出願形態】書面
(21)【出願番号】P 2021164334
(22)【出願日】2021-09-02
(71)【出願人】
【識別番号】510045689
【氏名又は名称】藤野 英治
(72)【発明者】
【氏名】藤野 英治
【テーマコード(参考)】
2B101
【Fターム(参考)】
2B101AA07
2B101CB06
2B101CC03
2B101DA06
2B101EC01
2B101EC11
(57)【要約】
【課題】 燃料用鶏糞の水分除去に関して、効率的、かつ徹底した加温効果を得るとともに、過剰水分量の多寡の範囲においても、より広範囲に対応し、かつ点検保守にも優れた鶏糞乾燥機能を持つ鶏糞備蓄庫の提供。
【解決手段】備蓄状態の原料鶏糞の塊内を貫通する相当数の通煙溝を設け、その連結設置に関しては下方に向かって大口径から順番に小口径のものを配置して成る構造が、備蓄庫内部に構築される。この仕組みにより、燃焼ガスの通過時の熱伝導を働かせて加温し、その際加温ムラを防止でき全体一律にすばやく加温できる。
さらに加温に連れて発生する気化水分を通煙溝にて捕捉し、速やかに庫内に排出する。他方、保守点検に供するための通行扉を設ける。さらに加えて、燃焼ガスの生成を量的に補完する灯油バーナーも併設する。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
スクリューコンベアー(4)と、その上部にあって燃料鶏糞を備蓄供給するホッパー部(12)とを架台(6)を介して連結するにあたり、ホッパー部を支持する当該架台(6)の壁について、その一面が作業員の出入りに支障無き開閉可能な扉(5)を有するか、もしくは壁が着脱可能に架台(6)にねじ止めされている構成の架台(6)によって連結されることを特徴とする鶏糞備蓄庫。
【請求項2】
図1で示すごとき部品の構造については、竪型筒(A)を挟んで水平方向に十字に突合せた4本のU字溝(B)の、接合部は筒壁を取り除いて支障なく通気できる構造物をサイズの異なる相似形部品として必要数用意し、庫内の中央に竪型筒(A)同志を相互に階層状に連結して設置するにあたって、最大口径のものを最上段に、次第に口径を減じつつ下段に向かって連接して成すことを特徴とする、図4で示すごときホッパー内部構造の、請求項1の鶏糞備蓄庫。
【請求項3】
図5に例示する如く、内壁(12)上に必要数の小窓を縦一列に羅列するにあたり、大径から小径に序列設置して成る壁面をもって4面を構成する請求項1の鶏糞備蓄庫。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、燃料用鶏糞の供給備蓄庫の構造に関するもので、燃料により適した乾燥状態を得る目的で、鶏糞原料内部に高温ガスの通過を実現する方法を創案したものである。
【発明の背景】
【0002】
養鶏産業の歴史は長いので、技術的蓄積は相応のものがあるのだけれども、生産方面は大きく躍進していると見受けられる反面、廃棄物処理方面は、相変わらず旧態依然と言わざるを得ず、誠に不本意な状況に思われてならない。
わけても鶏糞に関しては、燃料特性は十分に認められ、利用の歴史は相当古い。
にもかかわらず、燃料効果を最大限に得るべく、乾燥工程の確立に及んだ試みは、まったく見られない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【従来技術の問題点】
【0003】
従来技術での乾燥方法としては、燃焼室内での輻射熱利用であったり、通気乾燥をうたいながら、、通気構造に触れないものや、加温通気の試みをうたいながらも、、通気構造に具体性を欠くものだったりで、まったく不本意な状況にある。
これらの場合、乾燥効果に明瞭な成果を示すことができない欠点がある。
【0004】
これらの技術の問題点を突き詰めて考察してみると、鶏糞原料の塊についての加温の働きかけが不十分であることから、乾燥状態に明確な成果が表れないと考えられる。
【解決手段】
【0005】
上記の観点から、鶏糞塊に対する熱伝導方法の改善が重要であると考えられる。
そこで鶏糞塊の中に通煙溝を通す方法を考えた結果、図1の構造体(10)を創案した。さらにより効果的な仕組みとして、複数の組み合わせによる連結が効果をもたらすと考え、熱源に遠い箇所での通気能力を最大となし、熱源に近づくほどに通気量が抑制される連結方法に発展させた。
さらに、備蓄庫内部が構造的に複雑になることから、機械的故障に備える必要から、スクリューコンベアー部(4)と、原料落下口とを切り離し、架台(6)を設けて支持することとし、その間隙に作業者が立ち入ることのできる、扉(5)などを取り付けることとした。
また原料鶏糞の水分含有量が極端に多い場合のために、灯油バーナー(9)を燃焼補助に用いる。
【発明の効果】
【0005】
本発明の基幹は、高温の燃焼ガスを熱伝導媒体に用いるもので、しかも接触面積が著しく改善されているので、迅速な加温効果を得ることができる。
始動時においては、灯油バーナー(9)をもっぱら運用して燃焼ガスを得る。
これが備蓄庫内の鶏糞原料の内部を、通煙溝に沿って通過し、その際接触熱伝導する。沸点に達して発生する気化水分は、燃焼ガスの通過ルートに混入して外部に排出される。時間とともに原料鶏糞全体の温度も上昇していき、乾燥度合いも進展する。この温度上昇を目安に、灯油バーナー(9)からスクリューコンベアー(4)の稼働に切り替える。また、排煙ダンパー(3)を調節して、必要以上の温度上昇を避ける。
機械的故障の際には、運転を停止し、架台の扉(5)を開いて修復作業をする。
【図面の簡単な説明】
【0006】
図1】 斜視図
図2】 垂直断面図
図3】 水平断面図
図4】 斜視図
図5】 斜視図
【記号の簡単な説明】
1 排気用ファン
2 煙突
3 調節ダンパー
4 スクリューコンベアー
5 扉
6 架台
7 ロストル部(燃焼室)
8 燃焼ガス通路
9 灯油バーナー
10 階層連結通煙溝
11 外壁
12 内壁
13 熱交換器
A 竪型筒
B U字溝
図1
図2
図3
図4
図5