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特開2023-36771増量剤としてフレーバーを低減したココア生成物を含有する食品組成物
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023036771
(43)【公開日】2023-03-14
(54)【発明の名称】増量剤としてフレーバーを低減したココア生成物を含有する食品組成物
(51)【国際特許分類】
   A23G 1/32 20060101AFI20230307BHJP
【FI】
A23G1/32
【審査請求】有
【請求項の数】15
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022203394
(22)【出願日】2022-12-20
(62)【分割の表示】P 2020512638の分割
【原出願日】2018-08-31
(31)【優先権主張番号】62/553,272
(32)【優先日】2017-09-01
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(71)【出願人】
【識別番号】397007354
【氏名又は名称】ザ ハーシー カンパニー
(74)【代理人】
【識別番号】100118902
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 修
(74)【代理人】
【識別番号】100106208
【弁理士】
【氏名又は名称】宮前 徹
(74)【代理人】
【識別番号】100196508
【弁理士】
【氏名又は名称】松尾 淳一
(74)【代理人】
【識別番号】100122644
【弁理士】
【氏名又は名称】寺地 拓己
(74)【代理人】
【識別番号】100220098
【弁理士】
【氏名又は名称】宮脇 薫
(72)【発明者】
【氏名】セント・ジョーン,ジェームス・エフ
(57)【要約】      (修正有)
【課題】糖菓中の糖含量および/またはカロリー量を低減させるために、フレーバーを低減したココア生成物が増量剤として使用される食品組成物ならびにその形成方法を提供する。
【解決手段】40重量%未満の糖と、カカオバターと、チョコレートリカーと、フレーバーを低減したココアパウダー、フレーバーを除去したココアパウダー、フレーバーを低減した無脂肪ココア、フレーバーを除去した無脂肪ココア、およびそれらの組合せからなる群から選択されるフレーバーを低減したココア生成物を含む増量剤とを含む配合を含む糖菓組成物であって、フレーバーを低減したココア生成物が配合の少なくとも10重量%である、糖菓組成物とする。
【選択図】なし
【特許請求の範囲】
【請求項1】
40重量%未満の糖と、
カカオバターと、
チョコレートリカーと、
フレーバーを低減したココアパウダー、フレーバーを除去したココアパウダー、フレーバーを低減した無脂肪ココア、フレーバーを除去した無脂肪ココア、およびそれらの組合せからなる群から選択されるフレーバーを低減したココア生成物を含む増量剤と
を含む配合を含む糖菓組成物であって、
フレーバーを低減したココア生成物が配合の少なくとも10重量%である、糖菓組成物。
【請求項2】
フレーバーを低減したココア生成物が、0.5重量%未満のテオブロミンおよび0.1重量%未満のカフェインを含む、請求項1に記載の糖菓組成物。
【請求項3】
カカオバターが、配合の16重量%~18重量%である、請求項1に記載の糖菓組成物。
【請求項4】
配合が粉乳をさらに含む、請求項1に記載の糖菓組成物。
【請求項5】
配合が糖低減ミルクチョコレート組成物である、請求項1に記載の糖菓組成物。
【請求項6】
食品を形成する方法であって、
食品の少なくとも20重量%の添加糖を、フレーバーを低減したココアパウダー、フレーバーを除去したココアパウダー、フレーバーを低減した無脂肪ココア、フレーバーを除去した無脂肪ココア、及びそれらの組み合わせからなる群から選択されたフレーバーを低減したココア生成物を含む増量剤で代替するステップ
を含み、
フレーバーを低減したココア生成物が食品の少なくとも10重量%であり、
食品がさらにカカオバターおよびチョコレートリカーを含む、方法。
【請求項7】
フレーバーを低減したココア生成物が、0.5重量%未満のテオブロミンおよび0.1重量%未満のカフェインを含む、請求項6に記載の方法。
【請求項8】
カカオバターが、食品の16重量%~18重量%である、請求項6に記載の方法。
【請求項9】
食品が糖低減ミルクチョコレートである、請求項6に記載の方法。
【請求項10】
請求項6に記載の方法によって形成された食品。
【請求項11】
ミルクチョコレート組成物を形成する方法であって、
糖と、粉乳と、チョコレートリカーと、フレーバーを低減したココアパウダー、フレーバーを除去したココアパウダー、フレーバーを低減した無脂肪ココア、フレーバーを除去した無脂肪ココア、及びそれらの組み合わせからなる群から選択されたフレーバーを低減したココア生成物を含む増量剤とを含むココア組成物を混合および磨砕するステップ、ならびに
ココア組成物を、カカオバターを含む油脂組成物とコンチングしてミルクチョコレート組成物を形成するステップ
を含み、
ミルクチョコレート組成物が40重量%未満の糖及びすくなくとも10重量%のフレーバーを低減したココア生成物を含む、方法。
【請求項12】
フレーバーを低減したココア生成物が、0.5重量%未満のテオブロミンおよび0.1重量%未満のカフェインを含む、請求項11に記載の方法。
【請求項13】
カカオバターが、ミルクチョコレート組成物の16重量%~18重量%である、請求項11に記載の方法。
【請求項14】
ミルクチョコレート組成物が糖低減ミルクチョコレートである、請求項11に記載の方法。
【請求項15】
請求項11に記載の方法により形成されたミルクチョコレート組成物。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
[0001]本出願は、全体として参照により本明細書に組み込まれている、2017年9月1日出願の米国特許仮出願第62/553,272号の優先権および利益を主張するものである。
【0002】
[0002]本出願は、食品組成物を対象とし、より詳細には、例えば糖菓中の糖含量および/またはカロリー量を低減させるために、フレーバーを低減したココア生成物が増量剤として使用される食品組成物を対象とする。
【背景技術】
【0003】
[0003]糖に関する消費者認識によって、一部の消費者が、糖菓およびその他の製品において、低減されたレベルの添加糖を含有する製品を望むようになった。ミルクチョコレートは、典型的には約50重量%以上の糖を有するのに対し、ダークチョコレートは、40重量%以下またはそれを超える糖を有することがある。様々な代替糖が導入されてきたが、これらが達成した成功のレベルは様々であった。多くの代替糖、例えば糖アルコールおよび/または繊維などは、例えば、高価格、一部の個人で胃腸の(GI)問題が生じうること、および/またはそれら代替糖をより望ましくないものにするフレーバー/食感不足など、幾つかの種類の欠点を有する。したがって、一部の消費者は低減された添加糖レベルを望んでいる可能性があるが、これらの消費者はまた、一般的に、これらの問題の1つまたは複数の観点から、現在の代替の低糖チョコレートおよび菓子が不満足と感じている。
【0004】
[0004]さらに、これらの代替糖を含むミルクおよびダークチョコレートは、多くの国において「定義に関する基準(Standard of Identity)」の要件を満たさない。その結果、それらの国では、基準のチョコレート中に代替糖を認めないため、このような糖菓を「ミルクチョコレート」または「ダークチョコレート」と表示することができない。
【発明の概要】
【0005】
[0005]例示的な実施形態において、食品を形成する方法は、食品の所定量の添加糖を、フレーバーを低減したココア生成物を含む増量剤で代替するステップを含む。形成された食品は、増量剤を含む。
【0006】
[0006]別の例示的な実施形態において、ミルクチョコレート組成物を形成する方法は、糖と、粉乳と、フレーバーを低減したココア生成物とを含むココア組成物を混合および磨砕するステップ、ならびにココア組成物を、カカオバターを含む油脂組成物とコンチングしてミルクチョコレート組成物を形成するステップを含む。
【0007】
[0007]別の例示的な実施形態において、糖菓組成物は、糖と、少なくとも1つの油脂供給源と、フレーバーを低減したココア生成物を含む増量剤とを含む。
【0008】
[0008]例示的な実施形態は、味の問題、食感の問題、GIの問題、費用の問題、表示の問題、またはこのような問題の組合せに煩わされることのない食品を製造するために、現在の糖低減糖菓の欠点の幾つかまたはすべてを克服する代替糖を提供することを対象とする。
【0009】
[0009]例示的な実施形態では、フレーバーを除去した、好ましくは脱脂したココアを代替糖および/または増量剤として使用して、糖菓および他の食品中の添加糖含量の一部を置き換える。例示的な実施形態の利点の中には、ココアを使用することによって、代替糖を存在させてもチョコレートの定義に関する基準の範囲内に収まり得るということがある。
【0010】
[0010]本発明の他の特徴および利点は、本発明の原理を、例を用いて示す、以下の例示的な実施形態のさらに詳細な説明から明らかとなろう。
【発明を実施するための形態】
【0011】
[0011]例示的な実施形態において、食品組成物中の添加糖の一部が、フレーバーを低減したココア生成物を含む増量剤によって代替される。食品組成物は、その置換の結果、好ましくはより苦くなく、好ましくはより強い味を有しない。増量剤は、食品組成物のカロリー量を低減させうる。フレーバーを低減したココア生成物を含む増量剤は、好ましくは、食品のための「同一性の基準」要件を満たすものである。フレーバーを低減したココア生成物は、フレーバーを低減したココアパウダー、フレーバーを除去したココアパウダー、フレーバーを低減した無脂肪ココア、またはフレーバーを除去した無脂肪ココアであってもよい。例示的な実施形態において、食品組成物は、ミルクチョコレートまたはダークチョコレートである。幾つかの実施形態において、フレーバーを低減したココア生成物は、非チョコレート組成物においては賦形剤としての役目を果たす。
【0012】
[0012]本明細書において使用される場合、「代替すること」という用語は、基準配合の代替物の少なくとも一部を第2の代替物で置き換えるように基準配合を変更し、変更された配合から食品組成物を形成することを指す。例示的な実施形態において、基準配合の代替物は、糖である。例示的な実施形態において、第2の代替物は増量剤である。代替することは、基準配合からの基準組成物と比較して低減された糖含量および/または低減されたカロリー量を有する食品組成物を提供しうる。代替することは、それ以外に、基準配合からの基準組成物と同様の食感および/または同様の味のプロファイルを有する食品組成物を提供しうる。
【0013】
[0013]ココアパウダーは、甘味を加えていないチョコレート(チョコレートリカーとも呼ばれる)からカカオバターを搾り出すことによって得られる。ココアパウダーは、米国では連邦規制によって、10%から12%の間のカカオバターを含有しなければならないのに対し、完全に脱脂されたココアは、「無脂肪ココア」と表示される。ココアパウダーは、糖(4kcal/グラム)および油脂(9kcal/グラム)のカロリー量より著しく低い約2.1kcal/グラムカロリー量を有する(アトウォーター法によって測定された場合)。完全に脱脂されたココアパウダーは、1.4kcal/グラムに過ぎない(アトウォーター)。
【0014】
[0014]結果として、糖の代わりにココアを使用することは、糖菓またはその他の食品のカロリー量を低減させる。しかしながら、残念なことに、ココアは非常に強いチョコレートフレーバーを有し、非常に苦い。ココア中に天然に存在するメチルキサンチン類、主にカフェインおよびテオブロミンが、この強い/苦いフレーバーの大きな一因である。甘味を加えていないチョコレートは、典型的には、約1.3重量%のテオブロミンおよび約0.2重量%のカフェインを含む。天然のココアパウダーは、典型的には、約2.5重量%のテオブロミンおよび約0.5重量%のカフェインを含む。フレーバーを除去したココアパウダーは、0.00001重量%未満のテオブロミンおよびカフェインを有してもよい。フレーバーを低減したココアパウダーは、0.5重量%未満のテオブロミンおよび0.1重量%未満のカフェイン、例えば、0.1重量%未満のテオブロミンおよび0.02重量%未満のカフェインを有してもよい。
【0015】
[0015]典型的なミルクチョコレートは、約5%~8%の無脂肪ココア固形分を有する。ミルクチョコレート中の添加糖は、部分的に、苦味抑制剤として働く。添加糖は、甘味を加えることに加え、増量剤としても働く。より高いレベルの濃厚なフレーバーの無脂肪ココアと、より少ない量の糖を含むミルクチョコレートは、苦すぎ、かつチョコレートフレーバーが高すぎる。
【0016】
[0016]例示的な実施形態には、フレーバーを低減したココア生成物が含まれるが、このココア生成物は味のため許容される代替糖および/または増量剤となり、糖および総カロリーも低減させる。10重量%、15重量%、20重量%、25重量%、30重量%の、またはそれを越える糖含量または添加糖含量を、フレーバーを低減したココア生成物で置き換えることによって、典型的なチョコレートバー糖菓のカロリー量が低減される。例えば、添加糖の総含量が50重量%から40重量%まで低減され、10重量%のフレーバーを除去した無脂肪ココア含量で置き換えられたチョコレート糖菓については、カロリー量は、40グラム当たり約205カロリーから40グラム当たり約195カロリーまで低下する。
【0017】
[0017]ココアパウダーは、圧搾によってカカオバターから分離されれば、ココアパウダーからフレーバー化合物を低減させ、したがって、フレーバーを除去することにより苦味を妨げる任意の好適な方法によって、フレーバーおよび苦味が低減されうる。幾つかの実施形態において、最終生成物がフレーバーを低減した無脂肪ココアまたはフレーバーを除去した無脂肪ココアであるように、圧搾されたココアパウダーはフレーバー低減の前または後に脱脂される。
【0018】
[0018]幾つかの実施形態において、ココアまたはココアパウダーは、フレーバー化合物を除去する抽出技術にかけられる。これは、ココアまたはココアパウダーを、水、アルコール、または水およびアルコールの組合せと接触させ、続いて、抽出処理が終了した後、直ちに、濡れたココアまたはココアパウダーを乾燥させることを含んでもよい。これは、そうしない場合に、有機物質を長期間濡れたままにしておくと生じるであろう、かびまたは他の細菌の増殖の可能性を回避することに役立つ。
【0019】
[0019]抽出は、カカオバターを搾り出した(および任意選択で続いて無脂肪ココアへと脱脂した)後、天然のココアパウダーに対して実施してもよい。あるいは、抽出は、「ダッチ」としても既知であるアルカリ化処理の後、アルカリ化ココアに対して実施してもよい。幾つかの実施形態において、フレーバー化合物の抽出は、アルカリ化処理と同時に実施してもよい。ダッチ処理は、ココアパウダーのフレーバーおよび苦味を低減させ、非アルカリ化抽出とアルカリ化抽出との組合せは、フレーバーがより一層弱く、苦味がより一層少ないココアを提供しうる。例示的な実施形態において、どの抽出物も、ココアに戻し入れられることはない。
【0020】
[0020]幾つかの実施形態において、テオブロミンおよびカフェインの一部のみがココアから除去される。幾つかの実施形態において、除去されるテオブロミンおよびカフェインの量は、チョコレート組成物中に含まれることになるココアの総量に基づき選択される。幾つかの実施形態において、ココア中のテオブロミンおよびカフェインの量は、従来のチョコレート組成物中の量と同様のテオブロミンおよびカフェインの総量を提供するように選択される。
【0021】
[0021]例示的な実施形態において、ミルクチョコレート組成物を形成するプロセスは、糖と、粉乳と、フレーバーを低減したココア生成物とを含むココア組成物を混合および磨砕するステップを含む。この方法は、ココア組成物を、カカオバターを含む油脂組成物と
コンチングしてミルクチョコレート組成物を形成するステップをさらに含む。
【0022】
[0022]例示的な実施形態において、チョコレート組成物は、従来のチョコレート組成物と(同様の甘味を含みうる)同様の味を有しつつ低減された糖含量を有するが、従前通り「同一性の基準」チョコレートとして分類されるものである。
【0023】
[0023]本発明を、限定するためではなく例示のために示す以下の実施例の関連において、さらに説明する。
【実施例0024】
比較例1
[0024]典型的なミルクチョコレートは、表1に従って配合された。チョコレートリカーは、ミルクチョコレート配合の約6.6重量%の無脂肪ココアの等価物を含んだ。全脂粉乳中の糖はラクトースであった。
【0025】
【表1】
発明例1
[0025]例示的な実施形態によるミルクチョコレートは、表2に示した処方を有し、ここでは、比較例1の約20重量%の添加糖(および全組成の10%)が、フレーバーを除去した無脂肪ココアで置き換えられた。チョコレートリカーの一部として天然に混じった形態で存在する無脂肪ココアの割合を考慮すると、組成物中の無脂肪ココアの全重量%は約16.6重量%であった。
【0026】
【表2】
[0026]発明例1は、全メチルキサンチンレベルが、比較例1の全メチルキサンチンレベルと比べて有意に高くはなく、記述的官能試験において、比較例1と実質的に同じ苦味レベルを有することがわかった。
【0027】
発明例2
[0027]別の例示的な実施形態によるミルクチョコレートは、表3に示した処方を有した。この場合もまた、処方は、比較例1と比較して添加糖の量において約20%の低減を規定し、これによる容積損失は、フレーバーを除去した無脂肪ココアの導入によって賄われる。
【0028】
【表3】
[0028]その他の配合は、所望の糖低減量、ならびに、フレーバーを低減したココアパウダー、フレーバーを低減した無脂肪ココア、フレーバーを除去したココアパウダー、および/またはフレーバーを除去した無脂肪ココアの量に加え、カカオバターおよびチョコレートリカーの相対量に応じて、うまく行われうることが理解されるであろう。
【0029】
[0029]例示的な実施形態に従って作製されチョコレートは、伝統的なチョコレートが用いられ得るあらゆる用途において使用可能であり、コーティングまたはエンロービングの用途に特に好適でありうる。
【0030】
[0030]本明細書では、チョコレートおよび他の糖菓に関して主に説明したが、原理がそのように限定されないこと、ならびにフレーバーを低減したココアパウダーおよび/またはフレーバーを低減した無脂肪ココアが、あらゆる食品中の添加糖の一部またはすべてを置き換えるために使用可能であることを理解されるであろう。
【0031】
[0031]上述の明細書は、例示的な実施形態を例示し、説明しているが、当業者であれば、本発明の範囲から逸脱することなく、様々な変更を行うことができ、その要素を等価物に置き換えることができることを理解されるであろう。さらに、本発明の本質的な範囲から逸脱することなく、特定の状況または材料を本発明の教示に適合させるために多くの改変を行ってもよい。したがって、本発明は、本発明を実施するために企図された最良の形態として開示された特定の実施形態に限定されるものではなく、本発明は、添付の特許請求の範囲内に入るすべての実施形態を含むものとすることが意図される。
本発明は以下の発明の態様を包含する。
[1] 食品を形成する方法であって、
食品の所定量の添加糖を、フレーバーを低減したココア生成物を含む増量剤で代替するステップ
を含み、
形成された食品が増量剤を含む、方法。
[2] フレーバーを低減したココア生成物が、フレーバーを低減したココアパウダーを含む、[1]に記載の方法。
[3] フレーバーを低減したココア生成物が、フレーバーを除去したココアパウダーを含む、[1]に記載の方法。
[4] フレーバーを低減したココア生成物が、フレーバーを低減した無脂肪ココアを含む、[1]に記載の方法。
[5] フレーバーを低減したココア生成物が、フレーバーを除去した無脂肪ココアを含む、[1]に記載の方法。
[6] 増量剤が、添加糖の少なくとも20重量%を代替する、[1]に記載の方法。
[7] フレーバーを低減したココア生成物が、0.5重量%未満のテオブロミンおよび0.1重量%未満のカフェインを含む、[1]に記載の方法。
[8] 食品が糖低減ミルクチョコレートである、[1]に記載の方法。
[9] [1]に記載の方法によって形成された食品。
[10] ミルクチョコレート組成物を形成する方法であって、
糖と、粉乳と、フレーバーを低減したココア生成物とを含むココア組成物を混合および磨砕するステップ、ならびに
ココア組成物を、カカオバターを含む油脂組成物とコンチングしてミルクチョコレート組成物を形成するステップ
を含む方法。
[11] フレーバーを低減したココア生成物が、フレーバーを低減したココアパウダー、フレーバーを除去したココアパウダー、フレーバーを低減した無脂肪ココア、フレーバーを除去した無脂肪ココア、およびそれらの組合せからなる群から選択される、[10]に記載の方法。
[12] フレーバーを低減したココア生成物が、0.5重量%未満のテオブロミンおよび0.1重量%未満のカフェインを含む、[10]に記載の方法。
[13] 増量剤が、増量剤と添加糖との総重量の少なくとも20重量%である、[10]に記載の方法。
[14] 糖と、
少なくとも1つの油脂供給源と、
フレーバーを低減したココア生成物を含む増量剤と
を含む配合の糖菓組成物。
[15] フレーバーを低減したココア生成物が、フレーバーを低減したココアパウダー、フレーバーを除去したココアパウダー、フレーバーを低減した無脂肪ココア、フレーバーを除去した無脂肪ココア、およびそれらの組合せからなる群から選択される、[14]に記載の糖菓組成物。
[16] フレーバーを低減したココア生成物が、0.5重量%未満のテオブロミンお
よび0.1重量%未満のカフェインを含む、[14]に記載の糖菓組成物。
[17] 増量剤が、増量剤と糖との総重量の少なくとも20重量%である、[14]に記載の糖菓組成物。
[18] 少なくとも1つの油脂供給源が、カカオバターを含む、[14]に記載の糖菓組成物。
[19] 配合が粉乳をさらに含む、[14]に記載の糖菓組成物。
[20] 糖低減ミルクチョコレート組成物である、[14]に記載の糖菓組成物。
【手続補正書】
【提出日】2022-12-27
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
40重量%以下の糖と、
カカオバターと、
チョコレートリカーと、
フレーバーを低減したココアパウダー、フレーバーを除去したココアパウダー、フレーバーを低減した無脂肪ココア、フレーバーを除去した無脂肪ココア、およびそれらの組合せからなる群から選択されるフレーバーを低減したココア生成物を含む増量剤と
を含む配合を含む糖菓組成物であって、
フレーバーを低減したココア生成物が配合の少なくとも10重量%である、糖菓組成物。
【請求項2】
フレーバーを低減したココア生成物が、0.5重量%未満のテオブロミンおよび0.1重量%未満のカフェインを含む、請求項1に記載の糖菓組成物。
【請求項3】
カカオバターが、配合の16重量%~18重量%である、請求項1に記載の糖菓組成物。
【請求項4】
配合が粉乳をさらに含む、請求項1に記載の糖菓組成物。
【請求項5】
配合が糖低減ミルクチョコレート組成物である、請求項1に記載の糖菓組成物。
【請求項6】
食品を形成する方法であって、
食品の少なくとも20重量%の添加糖を、フレーバーを低減したココアパウダー、フレーバーを除去したココアパウダー、フレーバーを低減した無脂肪ココア、フレーバーを除去した無脂肪ココア、及びそれらの組み合わせからなる群から選択されたフレーバーを低減したココア生成物を含む増量剤で代替するステップ
を含み、
フレーバーを低減したココア生成物が食品の少なくとも10重量%であり、
食品がさらにカカオバターおよびチョコレートリカーを含む、方法。
【請求項7】
フレーバーを低減したココア生成物が、0.5重量%未満のテオブロミンおよび0.1重量%未満のカフェインを含む、請求項6に記載の方法。
【請求項8】
カカオバターが、食品の16重量%~18重量%である、請求項6に記載の方法。
【請求項9】
食品が糖低減ミルクチョコレートである、請求項6に記載の方法。
【請求項10】
請求項6に記載の方法によって形成された食品。
【請求項11】
ミルクチョコレート組成物を形成する方法であって、
糖と、粉乳と、チョコレートリカーと、フレーバーを低減したココアパウダー、フレーバーを除去したココアパウダー、フレーバーを低減した無脂肪ココア、フレーバーを除去した無脂肪ココア、及びそれらの組み合わせからなる群から選択されたフレーバーを低減したココア生成物を含む増量剤とを含むココア組成物を混合および磨砕するステップ、ならびに
ココア組成物を、カカオバターを含む油脂組成物とコンチングしてミルクチョコレート組成物を形成するステップ
を含み、
ミルクチョコレート組成物が40重量%以下の糖及びすくなくとも10重量%のフレーバーを低減したココア生成物を含む、方法。
【請求項12】
フレーバーを低減したココア生成物が、0.5重量%未満のテオブロミンおよび0.1重量%未満のカフェインを含む、請求項11に記載の方法。
【請求項13】
カカオバターが、ミルクチョコレート組成物の16重量%~18重量%である、請求項11に記載の方法。
【請求項14】
ミルクチョコレート組成物が糖低減ミルクチョコレートである、請求項11に記載の方法。
【請求項15】
請求項11に記載の方法により形成されたミルクチョコレート組成物。