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  • 特開-デューティ比補正回路 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023036827
(43)【公開日】2023-03-14
(54)【発明の名称】デューティ比補正回路
(51)【国際特許分類】
   H03K 5/04 20060101AFI20230307BHJP
【FI】
H03K5/04
【審査請求】有
【請求項の数】9
【出願形態】OL
【公開請求】
(21)【出願番号】P 2022206888
(22)【出願日】2022-12-23
(31)【優先権主張番号】202211313401.3
(32)【優先日】2022-10-25
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(71)【出願人】
【識別番号】522499955
【氏名又は名称】四川和芯微電子股▲ふん▼有限公司
【氏名又は名称原語表記】IPGoal Microelectronics (Sichuan) Co., Ltd.
【住所又は居所原語表記】Rooms 801, 901 and 902, Building 1, No. 33, Jitai Road, High Tech Zone, Chengdu, Sichuan, China
(74)【代理人】
【識別番号】110002262
【氏名又は名称】TRY国際弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】呂 亜蘭
(72)【発明者】
【氏名】郭 向陽
(72)【発明者】
【氏名】馮 冉冉
(57)【要約】      (修正有)
【課題】チップの占有面積が非常に小さく出力クロック周波数の安定性を保証するデューティ比補正回路を提供する。
【解決手段】のこぎり波生成ユニットは、入力された狭パルス信号CLK0Xをのこぎり波信号N1に変換し、差動コンパレータOPの逆相入力端に入力する。電圧調整ユニットは、差動増幅器AMPの出力端Eに接続され、差動増幅器出力信号N3の電圧値に基づいて、差動コンパレータの正相入力端入力信号N2の電圧値を調節する。差動コンパレータは、2つの入力端から入力された信号の電圧差を比較して、差動比較結果を出力し、出力クロック信号CLKOUTを出力する。2つのローパスフィルタLPF1及びLPF2は、差動比較結果F2及びF1に対してローパスフィルタリングを行って、取得した直流成分を差動増幅器の2つの入力端C、Dに夫々入力し、差動増幅器は、2つの入力された直流信号差動を増幅させた後、電圧調整ユニットに出力する。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
デューティ比補正回路であって、のこぎり波生成ユニット、電圧調整ユニット、差動コンパレータ、差動増幅器及び2つのローパスフィルタを含み、前記のこぎり波生成ユニットは入力された狭パルス信号をのこぎり波信号に変換し、前記のこぎり波信号のデューティ比は50%であり、前記のこぎり波信号を前記差動コンパレータの逆相入力端に入力し、前記電圧調整ユニットは前記差動増幅器の出力端に接続され、前記差動増幅器の出力信号の電圧値に基づいて、前記差動コンパレータの正相入力端入力信号の電圧値を調節し、前記差動コンパレータは2つの入力端から入力された信号の電圧差を比較して、差動比較結果を出力し、正相出力端から出力クロック信号を出力し、2つの前記ローパスフィルタは差動比較結果に対してローパスフィルタリングを行って、フィルタリングされた直流成分を前記差動増幅器の2つの入力端にそれぞれ入力し、前記差動増幅器は2つの入力された直流信号を差動増幅させた後、前記電圧調整ユニットに出力することを特徴とするデューティ比補正回路。
【請求項2】
前記電圧調整ユニットは一端が接地し、他端が前記差動コンパレータの正相入力端に接続される抵抗と、一端が外部電源に接続され、他端が前記差動コンパレータの正相入力端に接続される第1電流源と、を含むことを特徴とする請求項1に記載のデューティ比補正回路。
【請求項3】
前記第1電流源は電圧制御電流源であり、その制御端は前記差動コンパレータの出力端に接続され、差動コンパレータ出力信号の電圧が大きくなった場合、前記第1電流源から出力された電流が小さくなり、前記差動コンパレータ出力信号の電圧が小さくなった場合、前記第1電流源から出力された電流が大きくなることを特徴とする請求項2に記載のデューティ比補正回路。
【請求項4】
前記のこぎり波生成ユニットは電界効果トランジスタ、第2電流源及びコンデンサを含み、外部の狭パルス信号は前記電界効果トランジスタのベース電極に入力され、前記電界効果トランジスタのエミッタは接地し、そのコレクタは前記差動コンパレータの逆相入力端に接続され、前記第2電流源の一端は外部電源に接続され、他端は前記差動コンパレータの逆相入力端に接続され、前記コンデンサの一端は接地し、他端は前記差動コンパレータの逆相入力端に接続されることを特徴とする請求項2に記載のデューティ比補正回路。
【請求項5】
前記差動増幅器から出力された信号は、デューティ比オフセット量を含有する信号であることを特徴とする請求項3に記載のデューティ比補正回路。
【請求項6】
前記差動コンパレータの比較によって、その正相入力端の信号の電圧が、その逆相入力端ののこぎり波信号の平均電圧より低いと、前記差動増幅器から出力された信号は、第1電流源出力電流を大きくするように制御し、また、前記差動コンパレータの比較によって、その正相入力端の信号の電圧が、その逆相入力端ののこぎり波信号の平均電圧より高いと、前記差動増幅器から出力された信号は、前記第1電流源出力電流を小さくするように制御することを特徴とする請求項5に記載のデューティ比補正回路。
【請求項7】
狭パルスが到着した場合、前記電界効果トランジスタは導通され、狭パルスがなくなった場合、オフされることを特徴とする請求項4に記載のデューティ比補正回路。
【請求項8】
前記のこぎり波生成ユニットがパルス信号をのこぎり波信号に変換するステップは、具体的に、パルスが到着した場合、前記電界効果トランジスタは導通された途端、低レベルを前記差動コンパレータの逆相入力端に出力するステップと、パルスがなくなった場合、前記第2電流源は前記電界効果トランジスタのコレクタに充電することで、前記差動コンパレータの逆相入力端のレベルを高くして、次のパルスが到着した途端、低レベルに低くすることを特徴とする請求項7に記載のデューティ比補正回路。
【請求項9】
パルスがなくなった場合、前記第2電流源は前記コンデンサに充電することで、前記差動コンパレータの逆相入力端を等速に低レベルから高レベルに高くして、次のパルスが到着した途端、低レベルに低くすることを特徴とする請求項8に記載のデューティ比補正回路。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は集積回路の分野に関して、より具体的に、デューティ比補正回路に関している。
【背景技術】
【0002】
現代、高速且つ大規模の集積回路において、クロック信号に対する品質要求がますます高くなっている。クロック信号の品質は、伝統のクロックジッター以外、クロックデューティ比もますます高速集積回路の性能に影響する主な要因になって、デューティ比が50%であるクロック信号は高速且つ大規模集積回路において特に重要である。例えば、メモリにおいて、デューティ比が50%に達すると、クロックレベルの使用効率を最大限に向上させることができ、システムの正常な運転及び効能の最適な発揮を保障する。
【0003】
通常の周波数逓倍回路は一般的に、フェーズロックループPLL形態で実現される。フェーズロックループPLLは位相検出器(PD)、ローパスフィルタ(LPF)、電圧制御発振器(VCO)及び周波数分割器(N)から構成される。フェーズロックループの最も基本的な配置は、基準信号の位相と、調整可能なフィードバック信号の位相とを比較し、当該回路の中心は位相検出器である。当該2つの信号の間には位相差が存在すると、位相誤差信号出力が生じる。当該誤差信号によって、VCOの位相と基準信号の位相(つまり、周波数)とを一致させるように電圧制御発振器VCOの発振周波数を制御し、周波数逓倍という目的を実現する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところが、このような通常の周波数逓倍の実現形態において、クロックのデューティ比を補正していないため、周波数逓倍際の精度を保証できず、ある場合、周波数逓倍を正常に実現できない恐れがあり、周波数逓倍回路全体の正常な動作に影響する。
【0005】
従って、上記欠陥を克服して、周波数逓倍回路の動作効率をさらに向上させるために、改良されたデューティ比補正回路を提供する必要がある。
【0006】
本発明はデューティ比補正回路を提供することを目的とし、本発明のデューティ比補正回路チップの占有面積が非常に小さくて、チップの高集積化の実現に寄与し、出力クロックのデューティ比を正確に補正し、出力クロック周波数の安定性を保証する。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を実現するために、本発明はデューティ比補正回路を提供し、のこぎり波生成ユニット、電圧調整ユニット、差動コンパレータ、差動増幅器及び2つのローパスフィルタを含み、前記のこぎり波生成ユニットは入力された狭パルス信号をのこぎり波信号に変換し、前記のこぎり波信号のデューティ比は50%であり、前記のこぎり波信号を前記差動コンパレータの逆相入力端に入力し、前記電圧調整ユニットは前記差動増幅器の出力端に接続され、前記差動増幅器出力信号の電圧値に基づいて、前記差動コンパレータの正相入力端入力信号の電圧値を調節し、前記差動コンパレータは2つの入力端から入力された信号の電圧差を比較して、差動比較結果を出力し、前記正相出力端から出力クロック信号を出力し、2つの前記ローパスフィルタは差動比較結果に対してローパスフィルタリングを行って、フィルタリングされた直流成分を前記差動増幅器の2つの入力端にそれぞれ入力し、前記差動増幅器は2つの入力された直流信号を差動増幅させた後、前記電圧調整ユニットに出力する。
【0008】
好ましくは、前記電圧調整ユニットは一端が接地し、他端が前記差動コンパレータの正相入力端に接続される抵抗と、一端が外部電源に接続され、他端が前記差動コンパレータの正相入力端に接続される第1電流源と、を含む。
【0009】
好ましくは、前記第1電流源は電圧制御電流源であり、その制御端は前記差動コンパレータの出力端に接続され、前記差動コンパレータの出力信号の電圧が大きくなった場合、前記第1電流源から出力された電流が小さくなり、前記差動コンパレータの出力信号の電圧が小さくなった場合、前記第1電流源から出力された電流が大きくなる。
【0010】
好ましくは、前記のこぎり波生成ユニットは電界効果トランジスタ、第2電流源及びコンデンサを含み、外部狭パルス信号は前記電界効果トランジスタのベース電極に入力され、前記電界効果トランジスタのエミッタは接地し、そのコレクタは前記差動コンパレータの逆相入力端に接続され、前記第2電流源の一端は外部電源に接続され、他端は前記差動コンパレータの逆相入力端に接続され、前記コンデンサの一端は接地し、他端は前記差動コンパレータの逆相入力端に接続される。
【0011】
好ましくは、前記差動増幅器から出力された信号は、デューティ比オフセット量を含有する信号である。
【0012】
好ましくは、前記差動コンパレータの比較によって、その正相入力端の信号の電圧が、その逆相入力端ののこぎり波信号の平均電圧より低いと、前記差動増幅器から出力された信号は、前記第1電流源出力電流を大きくするように制御し、また、前記差動コンパレータの比較によって、その正相入力端の信号の電圧が、その逆相入力端ののこぎり波信号の平均電圧より高いと、前記差動増幅器から出力された信号は、前記第1電流源出力電流を小さくするように制御する。
【0013】
好ましくは、狭パルスが到着した場合、前記電界効果トランジスタは導通され、狭パルスがなくなった場合、オフされる。
【0014】
好ましくは、前記のこぎり波生成ユニットがパルス信号をのこぎり波信号に変換するステップは具体的に、パルスが到着した場合、前記電界効果トランジスタは導通された途端、低レベルを前記差動コンパレータの逆相入力端に出力するステップと、パルスがなくなった場合、前記第2電流源は前記電界効果トランジスタのコレクタに充電することで、前記差動コンパレータの逆相入力端のレベルを高くして、次のパルスが到着した途端、低レベルに低くするステップと、を含む。
【0015】
好ましくは、パルスがなくなった場合、前記第2電流源は前記コンデンサに充電することで、前記差動コンパレータの逆相入力端を等速に低レベルから高レベルに高くして、次のパルスが到着した途端、低レベルに低くする。
【発明の効果】
【0016】
従来技術に比べると、本発明のデューティ比補正回路において、前記差動増幅器は差動コンパレータの2つの差分入力信号の平均電圧差を循環的に増幅させ、前記差動増幅器の別の入力端入力信号の電圧を制御し、前記のこぎり波生成ユニットから生成されたのこぎり波信号のデューティ比は50%であり、前記差動コンパレータは前記のこぎり波を基準として、別の信号と比較し、また、前記電圧調整ユニットは差動増幅器出力信号の電圧値に基づいて、別の信号の電圧値を調節し、前記電圧調整ユニットの循環調整及び差動コンパレータの循環比較によって、最後、前記差動コンパレータから出力された出力クロックのデューティ比を50%に安定させることができ、出力クロックデューティ比に対する補正を実現する。
【0017】
以下の記載及び図面を結合することで、本発明は明瞭になって、これらの図面は本発明の実施例を解釈するためのものである。
【図面の簡単な説明】
【0018】
図1】本発明のデューティ比補正回路の構造模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
これから、図面を参照して本発明の実施例を記載し、図面における類似の素子符号は類似の素子を代表する。以上のように、本発明はデューティ比補正回路を提供し、本発明のデューティ比補正回路チップの占有面積が非常に小さくて、チップの高集積化の実現に寄与し、出力クロックのデューティ比を正確に補正し、出力クロック周波数の安定性を保証する。
【0020】
図1を参照して、図1は本発明のデューティ比補正回路の構造模式図である。図1に示すように、本発明のデューティ比補正回路はのこぎり波生成ユニット、電圧調整ユニット、差動コンパレータOP、差動増幅器AMP及び2つのローパスフィルタ(LPF1、LPF2)を含む。前記のこぎり波生成ユニットは、入力された狭パルス信号CLK0Xをのこぎり波信号N1に変換し、前記のこぎり波信号N1のデューティ比は50%であり、前記のこぎり波信号N1を前記差動コンパレータOPの逆相入力端に入力し、前記電圧調整ユニットは前記差動増幅器AMPの出力端に接続され、前記電圧調整ユニットは前記差動増幅器出力信号N3の電圧値に基づいて、前記差動コンパレータOPの正相入力端入力信号N2の電圧値を調節し、前記差動コンパレータOPは2つの入力端から入力された信号(N1及びN2)の電圧差を比較し(信号N1の電圧はその平均電圧値を指す)、差動比較結果(F1及びF2)を出力し、前記正相出力端から出力クロック信号CLKOUTを出力し、2つの前記ローパスフィルタLPF1、LPF2は差動比較結果(F1及びF2)に対してローパスフィルタリングを行って、フィルタリングされた直流成分(L1及びL2)を前記差動増幅器AMPの2つの入力端にそれぞれ入力し、前記差動増幅器AMPは2つの入力された直流信号(L1及びL2)を差動増幅させた後、出力信号N3を形成し、前記出力信号N3を前記電圧調整ユニットに出力する。本発明のデューティ比補正回路は循環的に前記差動増幅器AMPの出力信号N3を前記第1電流源I1の制御端に入力して、前記第1電流源I1の出力電流を制御し、前記差動コンパレータOPの正相入力端の信号N2の電圧値を調整することで、直流電圧とデューティ比との対応関係に基づいて、前記差動増幅器OPの正相出力端の出力クロックCLKOUTのデューティ比を調節し、出力クロックCLKOUTデューティ比の補正という目的を実現する。
【0021】
具体的に、本発明において、前記電圧調整ユニットは、一端が接地し、他端が前記差動コンパレータAMPの正相入力端に接続される抵抗R0と、一端が外部電源に接続され、他端が前記差動コンパレータOPの正相入力端に接続される第1電流源I1と、を含み、前記第1電流源I1は電圧制御電流源であり、その制御端は前記差動コンパレータのOP出力端に接続され、前記差動コンパレータAMP出力信号N3の電圧が大きくなった場合、前記第1電流源I1から出力された電流が小さくなって、前記抵抗R0の両端の圧力降下が低減し、ノードAの電圧VAが小さくなって、即ち、前記差動増幅器OPの正相入力端入力信号N2の電圧が小さくなり、前記差動コンパレータAMP出力信号N3の電圧が小さくなった場合、前記第1電流源I1から出力された電流が大きくなって、前記抵抗R0の両端の圧力降下が大きくなって、ノードAの電圧VAが大きくなって、即ち、前記差動増幅器OPの正相入力端入力信号N2の電圧が大きくなり、このように、前記電圧調整ユニットは前記差動増幅器AMP出力信号N3の電圧値に基づいて、前記差動コンパレータOPの正相入力端入力信号N2の電圧値を調節して、さらに、前記出力クロックCLKOUTのデューティ比を調節して補正する。
【0022】
また、本発明において、前記のこぎり波生成ユニットは電界効果トランジスタQ1、第2電流源I2及びコンデンサC1を含み、外部の狭パルス信号CLK0Xは前記電界効果トランジスタQ1のベース電極に入力され、前記電界効果トランジスタQ1のエミッタは接地し、そのコレクタは前記差動コンパレータOPの逆相入力端に接続され、前記第2電流源I2の一端は外部電源に接続され、他端は前記差動コンパレータOPの逆相入力端に接続され、前記コンデンサC1の一端は接地し、他端は前記差動コンパレータOPの逆相入力端に接続され、好ましくは、本発明において、狭パルスが到着した場合、前記電界効果トランジスタQ1は導通され、狭パルスがなくなった場合、オフされ、前記狭パルス信号CLK0Xは外部回路から生成されたパルス信号であり、本発明において、そのパルスは前記電界効果トランジスタQ1を導通させればよく、他の要求がない。
【0023】
前記のこぎり波生成ユニットは狭パルス信号CLK0Xをのこぎり波信号N1に変換するステップは具体的に、パルスが到着した場合、前記電界効果トランジスタQ1は導通された途端、前記電界効果トランジスタQ1は低レベルを前記差動コンパレータOPの逆相入力端に出力することで、ノードBの電圧をすぐに低くするステップと、パルスがなくなった場合、前記第2電流源I2は前記電界効果トランジスタQ1のコレクタに充電することで、前記差動コンパレータOPの逆相入力端のレベルを高くして、即ち、ノードBの電圧を高くして、次のパルスが到着した途端、低レベルに低くし、このように循環して形成されたのこぎり波信号N1を前記差動コンパレータOPの逆相入力端に入力するステップと、を含み、好ましくは、パルスがなくなった場合、前記第2電流源I2は前記コンデンサC1に充電することで、前記差動コンパレータOPの逆相入力端(ノードB)を等速に低レベルから高レベルに高くして、次のパルスが到着した途端、低レベルに低くし、これによって、前記のこぎり波信号N1のデューティ比を50%に保証する。
【0024】
本発明の好適な実施形態として、前記差動増幅器AMPから出力された信号N3は、デューティ比オフセット量を含有する信号であり、具体的に、前記信号N3の形成過程は以下の通り、即ち、前記差動コンパレータOPの比較によって、その正相入力端の信号N2の電圧がその逆相入力端ののこぎり波信号N1の平均電圧より低いと、前記差動増幅器AMPから出力された信号N3は前記第1電流源I1の出力電流を大きくするように制御し、また、前記差動コンパレータOPの比較によって、その正相入力端の信号N2の電圧がその逆相入力端ののこぎり波信号N1の平均電圧より高いと、前記差動増幅器AMPから出力された信号N3は前記第1電流源I1の出力電流を小さくするように制御し、つまり、差分比較後、出力された信号(F2及びF1)は前記のこぎり波信号N1(デューティ比は50%である信号)と別の入力信号N2(デューティ比は50%ではない)とを比較することで取得され、当該出力信号(F2及びF1)はさらに差動増幅器AMPによって差動増幅された後、出力されて出力信号N3に形成され、この際の出力信号N3は、前記のこぎり波信号N1と別の入力信号N2という両者の間のデューティ比オフセット量情報を含有し、ここで、前記デューティ比オフセット量を含有する信号(N3)は、本発明のデューティ比補正回路の運転実現過程で、不定信号(N2)に対して比較及び調整を継続的に行うことで形成され、出力クロックCLKOUTのデューティ比は50%に補正される前、リアルタイムに変化している信号であり、最後、出力クロックCLKOUTデューティ比の安定性に応じて、安定になっている。
【0025】
図1を再び参照して、本発明のデューティ比補正回路の、出力クロックCLKOUTRデューティ比に対する補正過程を記載し、
信号F2の(ローパスフィルタLPF1の入力)デューティ比が大きすぎ、信号F1のデューティ比が小さすぎて(ローパスフィルタLPF2の入力)、信号F2及び信号F1はローパスフィルタLPF1及びローパスフィルタLPF2をそれぞれ経た後、直流成分L2及びL1を取得し、直流成分L2の電圧はVC(ノードCの電圧)であり、直流成分L1の電圧はVD(ノードDの電圧)であると仮定し、フィルタリング理論に基づいて分かるように、デューティ比が大きいほど、取得した直流電圧が高くなり、また、デューティ比が小さいほど、取得した直流電圧が低くなり、本発明において、電圧VCと電圧VDとの差値を増幅させ、ノードEの電圧VEを取得し、上記原理に基づいて、デューティ比が大きいほど、VEが大きくなり、前記電圧VEは前記第1電流源I1の電流出力を制御することで、電圧VEをより大きくして、第1電流源I1から出力された電流をより小さくするため、電圧VEが大きくなった場合、公式V=I*Rに基づいて分かるように、抵抗R0を流れた電流がより小さくなり、また、ノードAの電圧VAはVA=I1*R0であるため、ノードAの電圧VAが小さくなって、VAは信号N2の電圧値である。そして、電圧VAは、デューティ比が50%であるのこぎり波信号N1を代表する電圧と比較し、図1に示すように、ノードAは差動コンパレータOPの正相入力端であり、ローパスフィルタLPF1の入力は差動コンパレータOPの正相出力であり、信号F2のデューティ比が大きすぎるため、ノードAの電圧VAが小さくなった場合、前記差動コンパレータOPの正相出力信号F2(ローパスフィルタLPF1の入力信号)のデューティ比が小さくなって、つまり、出力クロックCLKOUTのデューティ比が小さくなって、これによって、出力クロックCLKOUTデューティ比の調節という目的を達成する。これに対して、信号F2の(ローパスフィルタLPF1の入力)デューティ比が小さすぎ、信号F1のデューティ比が大きすぎて(ローパスフィルタLPF2の入力)、信号F2及び信号F1はローパスフィルタLPF1及びローパスフィルタLPF2をそれぞれ経た後、直流成分L2及びL1を取得し、直流成分L2の電圧はVC(ノードCの電圧)であり、直流成分L1の電圧はVD(ノードDの電圧)であると仮定し、フィルタリング理論から分かるように、デューティ比が大きいほど、取得した直流電圧が高くなり、また、デューティ比が小さいほど、取得した直流電圧が低くなり、本発明において、電圧VCと電圧VDとの差値を増幅させ、ノードEの電圧VEを取得し、上記原理に基づいて、デューティ比が小さいほど、VEが小さくなって、前記電圧VEは前記第1電流源I1の電流出力を制御することで、電圧VEをより小さくして、第1電流源I1から出力された電流を大きくするため、電圧VEが小さくなった場合、公式V=I*Rに基づいて分かるように、抵抗R0を流れた電流が大きくなって、また、ノードAの電圧VAはVA=I1*R0であるため、ノードAの電圧VAが大きくなって、VAは信号N2の電圧値である。そして、電圧VAは、デューティ比が50%であるのこぎり波信号N1を代表する電圧と比較し、図1に示すように、ノードAは差動コンパレータOPの正相入力端であり、ローパスフィルタLPF1の入力は差動コンパレータOPの正相出力であり、信号F2デューティ比が小さすぎるため、ノードAの電圧VAが大きくなった場合、前記差動コンパレータOPの正相出力信号F2(ローパスフィルタLPF1の入力信号)のデューティ比は大きくなって、即ち、出力クロックCLKOUTのデューティ比は大きくなって、これによって、出力クロックCLKOUTデューティ比の調節という目的を達成する。このように、信号F2のデューティ比は最初、信号F1のデューティ比より、大きすぎるか、それとも小さすぎるかに関わらず、上記調節過程の複数回の循環的な調節補正を経て、その結果、信号F1と同様なデューティ比50%に達するまで、信号F2のデューティ比は信号F1に接近し続けて、つまり、前記出力クロックCLKOUTのデューティ比を50%に調節して補正する。
【0026】
以上のように、本発明のデューティ比補正回路において、前記差動増幅器AMPは差動コンパレータOPの2つの差分入力信号(N1及びN2)の電圧差を循環的に増幅させ、前記差動増幅器OPの別の入力端入力信号N2の電圧を制御し、前記のこぎり波生成ユニットから生成されたのこぎり波信号N1のデューティ比は50%であり、前記差動コンパレータOPは前記のこぎり波信号N1を基準とし、別の信号N2と比較し、また、前記電圧調整ユニットは差動増幅器AMP出力信号N3の電圧値に基づいて別の信号N2の電圧値を調節し、前記電圧調整ユニットの循環調整及び差動コンパレータAMPの循環比較によって、最後、前記差動コンパレータOPから出力された出力クロックCLKOUTのデューティ比を50%に安定させることができ、出力クロックCLKOUTデューティ比の補正を実現する。
【0027】
以上、最適な実施例を結合して本発明を記載したが、本発明は、以上に開示された実施例に限定されず、本発明の本質に基づいて、行われたさまざまな補正、等価組み合わせをカバーすべきである。
図1