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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023036835
(43)【公開日】2023-03-14
(54)【発明の名称】基板処理装置
(51)【国際特許分類】
   H01L 21/677 20060101AFI20230307BHJP
   B25J 15/08 20060101ALI20230307BHJP
【FI】
H01L21/68 A
B25J15/08 C
【審査請求】有
【請求項の数】40
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2022207652
(22)【出願日】2022-12-23
(62)【分割の表示】P 2019513363の分割
【原出願日】2017-09-05
(31)【優先権主張番号】15/693,871
(32)【優先日】2017-09-01
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】62/385,150
(32)【優先日】2016-09-08
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(71)【出願人】
【識別番号】505047094
【氏名又は名称】ブルックス オートメーション インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110001896
【氏名又は名称】弁理士法人朝日奈特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】キャビンス、ジェフリー エー
(72)【発明者】
【氏名】シャーロック、レイ エフ
(72)【発明者】
【氏名】ルトゥルノー、カイル エム
(72)【発明者】
【氏名】マッキニー、ステイシー
(72)【発明者】
【氏名】ジャルジンカ、デイブ
(57)【要約】      (修正有)
【課題】複数サイズの基板、湾曲基板及び/又は反り基板を取り扱うように構成/再構成可能なエンドエフェクタ、基板処理装置及びその取扱い方法を提供する。
【解決手段】基板処理装置は、フレームと、少なくとも1つのエンドエフェクタ350を有する基板搬送アームと、を備える。エンドエフェクタは、基部350Bと、基部に従属し、その少なくとも一方が、基部に対し移動可能であり、夫々が、夫々の基板接点800A~800Dを有し、夫々の基板接点が、基板接点の間の基板支持シート寸法スパンDSで、それぞれの接点の間においてエンドエフェクタにより保持された基板に接触し、基板を支持する第1基板支持歯350T1及び第2の基板支持歯350T2と、基板支持歯の間の相互の距離をその場で変更するエンドエフェクタの駆動セクションと、を有する。
【選択図】図10A
【特許請求の範囲】
【請求項1】
フレームと、
前記フレームに接続された少なくとも1つの基板搬送アームと
を備え、前記少なくとも1つの基板搬送アームが、少なくとも1つのエンドエフェクタを有する、基板処理装置であって、
それぞれのエンドエフェクタは、
それぞれの基板搬送アームと連結するよう構成された基部と、
前記基部に取り付けられ、前記基部に従属する第1および第2の基板支持歯であって、前記第1および第2の基板支持歯の少なくとも一方が、前記基部に対し移動可能であり、前記第1および第2の基板支持歯のそれぞれが、それぞれの基板接点を有し、前記それぞれの基板接点が、前記第1および第2の基板支持歯の前記それぞれの基板接点の間の基板支持シート寸法スパンで、前記第1および第2の基板支持歯のそれぞれの基板接点の間において、前記エンドエフェクタにより保持された基板に接触し、基板を支持するよう構成される、第1および第2の基板支持歯と、
前記基板に対してユニットとして前記エンドエフェクタを移動させる、前記少なくとも1つの基板搬送アームの搬送アーム動作と少なくとも部分的に一致してその場で作用する支持歯動作において、前記第1および第2の基板支持歯の間の相互の距離を変更するように構成されたエンドエフェクタ駆動セクションであって、前記支持歯動作が、前記第1および第2の基板支持歯の前記それぞれの基板接点の間の前記基板支持シート寸法スパンを第1の基板支持シート寸法スパンから異なる第2の基板支持シート寸法スパンまで変える、エンドエフェクタ駆動セクションと
を有する、基板処理装置。
【請求項2】
前記少なくとも1つの基板搬送アームに配置された少なくとも1つの基板センサをさらに備え、前記少なくとも1つの基板センサは、前記基板支持シート寸法スパンをその場で決定するよう構成される、請求項1記載の基板処理装置。
【請求項3】
前記少なくとも1つの基板センサは、前記第1および第2の基板支持歯のそれぞれに取り付けられている、請求項2記載の基板処理装置。
【請求項4】
少なくとも1つの基板センサをさらに備え、前記少なくとも1つの基板センサは、前記基部に取り付けられ、基板保持ステーションで1つまたは複数の基板を撮像するように構成されたカメラを含む、請求項1記載の基板処理装置。
【請求項5】
前記少なくとも1つの基板センサは、前記基板保持ステーションにおいてそれぞれの基板について1つまたは複数の基板特性の判定を行うように構成されている、請求項4記載の基板処理装置。
【請求項6】
前記少なくとも1つの基板センサは、前記基板保持ステーションにおける少なくとも1つの基板のマッピング中、および前記少なくとも1つの基板搬送アームの取り上げ動作の前に、前記基板支持シート寸法スパンの決定を行うよう構成されている、請求項5記載の基板処理装置。
【請求項7】
前記第1および第2の基板支持歯とは異なる所定の特性を有する第3および第4の基板支持歯をさらに備え、前記第1および第2の基板支持歯は、前記第3および第4の基板支持歯と交換可能なように前記基部に着脱可能に連結される、請求項1記載の基板処理装置。
【請求項8】
前記異なる所定の特性は、異なる基板接点を含む、請求項7記載の基板処理装置。
【請求項9】
前記第1および第2の基板支持歯は、前記基部に旋回可能に取り付けられている、請求項1記載の基板処理装置。
【請求項10】
前記エンドエフェクタ駆動セクションは、前記第1および第2の基板支持歯の少なくとも一方を前記基部に移動可能に連結するリニアスライドを含む、請求項1記載の基板処理装置。
【請求項11】
前記エンドエフェクタ駆動セクションは、前記リニアスライドに連結され、前記第1および第2の基板支持歯の少なくとも一方を移動させる少なくとも1つの駆動リンクをさらに含む、請求項10記載の基板処理装置。
【請求項12】
前記エンドエフェクタ駆動セクションは、前記リニアスライドに連結され、前記第1および第2の基板支持歯の少なくとも一方を移動させるボールねじ駆動部をさらに含む、請求項10記載の基板処理装置。
【請求項13】
前記少なくとも1つの基板搬送アームに接続されたコントローラをさらに備え、
前記コントローラは、
基板搬送アームの取り上げ移動、
所定の基板寸法より大きい公称寸法の基板を取り上げるための基板支持シート寸法スパンの調整、および
所定の基板寸法より小さい公称寸法の基板を取り上げるための基板支持シート寸法スパンの調整、
の1つまたは複数を行うよう構成されている、請求項1記載の基板処理装置。
【請求項14】
前記少なくとも1つの基板搬送アームに接続され、前記第1および第2の基板支持歯の少なくとも一方を移動させ、前記基板支持シート寸法スパンを変更するよう構成されたコントローラをさらに備える、請求項1記載の基板処理装置。
【請求項15】
前記エンドエフェクタ駆動セクションは、前記エンドエフェクタの所定の位置に対する前記第1および第2の基板支持歯の少なくとも一方の位置を決定するよう構成されたエンコーダを含む、請求項1記載の基板処理装置。
【請求項16】
前記エンドエフェクタ駆動セクションは、前記エンドエフェクタの所定の位置に対する前記第1および第2の基板支持歯の少なくとも一方の位置を決定するよう構成された1つまたは複数のフラグを含む、請求項1記載の基板処理装置。
【請求項17】
少なくとも1つの基板検出センサおよび前記少なくとも1つの基板検出センサに接続されたコントローラをさらに備え、前記コントローラは、取り上げ動作中に前記少なくとも1つの基板検出センサからのヌル基板検出信号に応答して、前記第1および第2の基板支持歯の少なくとも一方を前記第1および第2の基板支持歯の他方に対して反復的に移動させるよう構成される、請求項1記載の基板処理装置。
【請求項18】
基板支持シート寸法スパンが、最小基板支持シート寸法スパンと最大基板支持シート寸法スパンとの間の範囲となるよう、そして、前記少なくとも1つのエンドエフェクタが、100mm~450mmの範囲の直径を有する基板、および湾曲または反り基板を、それぞれの取り上げに共通である前記第1および第2の基板支持歯を用いて取り上げるよう、前記基板支持シート寸法スパンを変えるために前記第1および第2の基板支持歯の間の互いの距離が可変である、請求項1記載の基板処理装置。
【請求項19】
フレームと、
前記フレームに接続された少なくとも1つの基板搬送アームと
を備え、前記少なくとも1つの基板搬送アームが、少なくとも1つのエンドエフェクタを有する、基板処理装置であって、
それぞれのエンドエフェクタは、
それぞれの基板搬送アームと連結するよう構成された基部と、
前記基部に取り付けられ、前記基部に従属する第1および第2の基板支持歯を有する把持部であって、前記第1および第2の基板支持歯の少なくとも一方が、前記基部に対し移動可能であり、前記第1および第2の基板支持歯のそれぞれが、それぞれの基板接点を有し、前記それぞれの基板接点が、前記第1および第2の基板支持歯の相互の間の基板支持シート寸法スパンで、前記第1および第2の基板支持歯の前記それぞれの基板接点の間において、前記エンドエフェクタにより保持された基板を支持するよう構成されており、前記把持部が、前記第1および第2の基板支持歯に共通の1つより多くの異なる基板支持シート寸法スパンを有する、把持部と、
前記基部に接続され、前記基部に従属し、前記把持部の前記1つより多くの異なる基板支持シート寸法スパンから、前記第1および第2の基板支持歯の相互の間での基板支持シート寸法スパンを決定するよう構成された少なくとも1つの基板センサであって、前記基板支持シート寸法スパンの決定は、基板保持ステーションで基板を取り上げ、把持するための少なくとも1つの基板搬送アームの1つのみの動作で行われる、少なくとも1つの基板センサと、
決定された前記基板支持シート寸法スパンに基づいて、前記第1および第2の基板支持歯の間の相互の距離をその場で変更するよう構成されたエンドエフェクタ駆動セクションと
を有する、基板処理装置。
【請求項20】
前記基板支持シート寸法スパンの決定は、基板保持ステーションから基板を取り上げるための搬送アーム動作によって、搬送アーム動作と同時に行われる、請求項19記載の基板処理装置。
【請求項21】
前記少なくとも1つの基板センサは、前記第1および第2の基板支持歯のそれぞれに取り付けられている、請求項19記載の基板処理装置。
【請求項22】
前記少なくとも1つの基板センサは、前記基部に取り付けられ、基板保持ステーションで1つまたは複数の基板を撮像するように構成されたカメラを含む、請求項19記載の基板処理装置。
【請求項23】
前記少なくとも1つの基板センサは、前記基板保持ステーションにおいてそれぞれの基板について1つまたは複数の基板特性の判定を行うよう構成されている、請求項19記載の基板処理装置。
【請求項24】
前記少なくとも1つの基板センサは、基板保持ステーションにおける少なくとも1つの基板のマッピング中、および前記少なくとも1つの基板搬送アームの取り上げ動作の前に、前記基板支持シート寸法スパンの決定を行うよう構成されている、請求項23記載の基板処理装置。
【請求項25】
前記第1および第2の基板支持歯の前記それぞれの基板接点は、真空裏面接点、受動エッジ接点、および受動裏面接点の少なくとも1つを含む、請求項19記載の基板処理装置。
【請求項26】
前記第1および第2の基板支持歯とは異なる所定の特性を有する第3および第4の基板支持歯をさらに備え、前記第1および第2の基板支持歯は、前記第3および第4の基板支持歯と交換可能なように前記基部に着脱可能に連結される、請求項19記載の基板処理装置。
【請求項27】
前記異なる所定の特性は、異なる基板接点を含む、請求項26記載の基板処理装置。
【請求項28】
前記第1および第2の基板支持歯は、前記基部に旋回可能に取り付けられている、請求項19記載の基板処理装置。
【請求項29】
前記エンドエフェクタ駆動セクションは、前記第1および第2の基板支持歯の少なくとも一方を前記基部に移動可能に連結するリニアスライドを含む、請求項19記載の基板処理装置。
【請求項30】
前記少なくとも1つの基板搬送アームに接続されたコントローラをさらに備え、
前記コントローラは、
基板搬送アームの取り上げ移動、
所定の基板寸法より大きい公称寸法の基板を取り上げるための前記第1および第2の基板支持歯の間の相互の基板支持シート寸法スパンの調整、および
所定の基板寸法より小さい公称寸法の基板を取り上げるための前記第1および第2の基板支持歯の間の相互の基板支持シート寸法スパンの調整、
の1つまたは複数を行うよう構成されている、請求項19記載の基板処理装置。
【請求項31】
前記エンドエフェクタ駆動セクションは、前記エンドエフェクタの所定の位置に対する前記第1および第2の基板支持歯の少なくとも一方の位置を決定するよう構成された1つまたは複数のフラグを含む、請求項19記載の基板処理装置。
【請求項32】
少なくとも1つの基板検出センサおよび前記少なくとも1つの基板検出センサに接続されたコントローラをさらに備え、前記コントローラは、取り上げ動作中に前記少なくとも1つの基板検出センサからのヌル基板検出信号に応答して、前記第1および第2の基板支持歯の少なくとも一方を前記第1および第2の基板支持歯の他方に対して反復的に移動させるよう構成される、請求項19記載の基板処理装置。
【請求項33】
前記少なくとも1つの基板センサからの信号に基づいて前記基板支持シート寸法スパンを計算および決定して、前記第1および第2の基板支持歯の前記それぞれの基板接点の間の距離が決定された前記基板支持シート寸法スパンと実質的に同一となるように、前記第1および第2の基板支持歯の調整を行うよう構成されたコントローラをさらに備える、請求項19記載の基板処理装置。
【請求項34】
前記基板支持シート寸法スパンが、最小基板支持シート寸法スパンと最大基板支持シート寸法スパンとの間の範囲となるよう、そして、前記少なくとも1つのエンドエフェクタが、100mm~450mmの範囲の直径を有する基板、および湾曲または反り基板を、それぞれの取り上げに共通である前記第1および第2の基板支持歯を用いて取り上げるよう、前記基板支持シート寸法スパンを変えるために前記第1および第2の基板支持歯の間の互いの距離が可変である、請求項19記載の基板処理装置。
【請求項35】
基板処理のための方法であって、
可変把持構成を有する基板搬送アームの共通エンドエフェクタを用いて第1のサイズの外周を有する基板を搬送することと、
前記共通エンドエフェクタを用いて前記第1のサイズの外周とは異なる第2のサイズの外周を有する基板を搬送することと、
前記可変把持構成の第1および第2の基板支持歯の間の距離を1つのみの基板アプローチ動作においてその場で変更し、前記第1および第2の基板支持歯の基板接点の間の基板支持シート寸法スパンを、前記第1のサイズの外周に対応する第1の基板支持シート寸法スパンから、前記第2のサイズの外周に対応する異なる第2の基板支持シート寸法スパンに変えることと
を含む、方法。
【請求項36】
前記第1のサイズの外周は、所定の基板寸法以上の公称基板寸法であり、前記共通エンドエフェクタの前記可変把持構成は、前記公称基板寸法を有する基板を取り上げ、搬送するよう構成され、さらに前記共通エンドエフェクタを用いて、第1のサイズの外周の基板用に構成された基板保持ステーションから前記公称基板寸法の基板を取り上げ、第1のサイズの外周の基板用に構成された基板保持ステーションへ前記公称基板寸法の基板を配置するよう構成されている、請求項35記載の方法。
【請求項37】
前記第2のサイズの外周は、前記所定の基板寸法より小さい別の公称基板寸法であり、前記方法はさらに、前記共通エンドエフェクタを用いて、第2のサイズの外周の基板を、前記別の公称基板寸法の基板を受容するが、第1のサイズの外周の基板を受容しないよう構成された異なる基板保持ステーションへ配置することを含む、請求項36記載の方法。
【請求項38】
基板保持ステーションから1つまたは複数の基板を取り上げる前に、前記基板保持ステーションにおける前記1つまたは複数の基板のマッピング中に、基板の基板支持シート寸法スパンを決定することをさらに含む、請求項35記載の方法。
【請求項39】
基板保持ステーションから基板を取り上げ、把持するための前記基板搬送アームの動作と一致して、基板の基板支持シート寸法スパンを決定することをさらに含む、請求項35記載の方法。
【請求項40】
前記基板支持シート寸法スパンの決定は、基板保持ステーションから基板を取り上げ、把持するための前記基板搬送アームの動作によって少なくとも部分的に行われる、請求項39記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
[関連出願の相互参照]
本出願は、2016年9月8日に出願された米国仮特許出願第62/385,150号の利益を主張する通常特許出願であり、これらの出願の開示内容のすべては参照により本明細書に組み込まれる。
【0002】
[技術分野]
例示的な実施形態は、概して基板処理装置に関し、特に、基板の取り扱いに関する。
【背景技術】
【0003】
高度の湾曲、反りおよびサイズ変動のうちの1つまたは複数を伴う基板の取り扱いは、ロボット式基板取扱装置にとって難題である。一般に、これら3つの基板条件のそれぞれは、専用のエンドエフェクタの幾何学形状を必要とするものであって、たとえば(1)単一のサイズの基板を取り扱うためのエンドエフェクタは、他のサイズの基板のためには適切ではない可能性があり、また(2)湾曲や反りのない基板を取り扱うためのエンドエフェクタは、湾曲もしくは反りのある基板を取り扱うには適切ではない可能性がある。
【0004】
基板がロボット式基板取扱装置によって基板保持ステーションへおよび基板保持ステーションから移送されるよう、基板保持ステーション内の基板の場所および位置もまた検出される必要がある。一般に、エンドエフェクタの歯の上など、エンドエフェクタに取り付けられたマッピング装置は、たとえば、エンドエフェクタが基板保持ステーション内で基板を通過させて基板走査センサを移動させる基板保持ステーションにおける基板の位置および方位をマッピングするために用いられる。別の例では、基板の位置および方位を決定するために基板保持ステーション内で基板を走査するのに静止センサが用いられる場合がある。しかしながら、エンドエフェクタの歯に取り付けられたときの基板走査センサの理想的な位置は、基板を取り扱うための歯の理想的な位置決めを容易にするものでもない。
【0005】
さらに、基板をマッピングするためにエンドエフェクタに取り付けられたマッピング装置は、一般に、マッピングされる基板に極めて近接していることが求められる。マッピング装置が基板に極めて近接していることは、湾曲および/もしくは反り基板が走査される時または複数のサイズ/形状の基板が同一のエンドエフェクタで支持される時に問題となる可能性がある。
【発明の概要】
【0006】
複数サイズの基板、湾曲基板および/または反り基板を取り扱うように構成可能および再構成可能なエンドエフェクタ解決策を有することは利点となる。同一もしくは異なるサイズの基板、湾曲基板および/または反り基板に対して理想的な基板マッピングセンサの位置および理想的な基板取り扱い歯の位置の両方を提供するように構成可能および再構成可能なエンドエフェクタ解決策を提供することも利点となる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
開示される実施形態の前述の態様および他の特徴が、添付の図面と関連して、以下の記載において説明される。
【0008】
図1A】開示される実施形態の態様を組み込んだ基板処理装置の概略図である。
図1B】開示される実施形態の態様を組み込んだ基板処理装置の概略図である。
図1C】開示される実施形態の態様を組み込んだ基板処理装置の概略図である。
図1D】開示される実施形態の態様を組み込んだ基板処理装置の概略図である。
図1E】開示される実施形態の態様を組み込んだ基板処理装置の概略図である。
図1F】開示される実施形態の態様を組み込んだ基板処理装置の概略図である。
図1G】開示される実施形態の態様を組み込んだ基板処理装置の概略図である。
図1H】開示される実施形態の態様を組み込んだ基板処理装置の概略図である。
図2A】開示される実施形態の態様による搬送アームの概略図である。
図2B】開示される実施形態の態様による搬送アームの概略図である。
図2C】開示される実施形態の態様による搬送アームの概略図である。
図2D】開示される実施形態の態様による搬送アームの概略図である。
図2E】開示される実施形態の態様による搬送アームの概略図である。
図3A】開示される実施形態の態様による基板搬送装置の一部分の概略図である。
図3B】開示される実施形態の態様による基板搬送装置の一部分の概略図である。
図4A】開示される実施形態の態様による基板搬送装置の一部分の概略図である。
図4B】開示される実施形態の態様による基板搬送装置の一部分の概略図である。
図5A】開示される実施形態の態様による基板搬送装置の一部分の概略図である。
図5B】開示される実施形態の態様による基板搬送装置の一部分の概略図である。
図6A】開示される実施形態の態様による基板搬送装置の一部分の概略図である。
図6B】開示される実施形態の態様による基板搬送装置の一部分の概略図である。
図7A】開示される実施形態の態様による基板搬送装置の一部分の概略図である。
図7B】開示される実施形態の態様による基板搬送装置の一部分の概略図である。
図8A】開示される実施形態の態様による基板搬送装置の一部分の概略図である。
図8B】開示される実施形態の態様による基板搬送装置の一部分の概略図である。
図8C】開示される実施形態の態様による基板搬送装置の一部分の概略図である。
図9】開示される実施形態の態様による基板搬送装置の一部分の概略図である。
図10A】開示される実施形態の態様による基板搬送装置の一部分の概略図である。
図10B】開示される実施形態の態様による基板搬送装置の一部分の概略図である。
図11A】開示される実施形態の態様による基板搬送装置の一部分の概略図である。
図11B】開示される実施形態の態様による基板搬送装置の一部分の概略図である。
図12A】開示される実施形態の態様による基板搬送装置の一部分の概略図である。
図12B】開示される実施形態の態様による基板搬送装置の一部分の概略図である。
図13A】開示される実施形態の態様による基板搬送装置の一部分の概略図である。
図13B】開示される実施形態の態様による基板搬送装置の一部分の概略図である。
図13C】開示される実施形態の態様による基板搬送装置の一部分の概略図である。
図14A】開示される実施形態の態様による基板搬送装置の一部分の概略図である。
図14B】開示される実施形態の態様による基板搬送装置の一部分の概略図である。
図14C】開示される実施形態の態様による基板搬送装置の一部分の概略図である。
図15A】開示される実施形態の態様による基板搬送装置の一部分の概略図である。
図15B】開示される実施形態の態様による基板搬送装置の一部分の概略図である。
図16】開示される実施形態の態様によるフロー図である。
図17】開示される実施形態の態様によるフロー図である。
図18】開示される実施形態の態様によるフロー図である。
図19】開示される実施形態の態様によるフロー図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
本明細書でさらに記載されるように、図1A~1Dを参照すると、開示される実施形態の態様を組み込んだ基板処理装置またはツールの概略図が示されている。開示される実施形態の態様は、図面を用いて以下に説明するが、開示される実施形態の態様は、多くの形態で実施され得ることが理解されるべきである。さらに、適切なサイズ、形状または種類の要素または材料が任意に使用され得る。
【0010】
以下、より詳細に記載されるように、開示される実施形態の態様は、任意の適切なワークピースの取り扱いおよびマッピングのための共通エンドエフェクタを提供し、ワークピースとしては、たとえば、半導体基板、分離型半導体デバイス/チップ、レチクル、レチクルキャリア、もしくは任意の他の適切なトレイ(たとえば、JEDEC(Joint Electron Device Engineering Council)またはJEDECスタイルトレイ、もしくは分離型半導体デバイス/チップのような1つまたは複数の物品を保持する任意の他のトレイ)、半導体製造に使用されるキャリアおよび/またはツールがあり、これらすべてのものは本明細書においてまとめて「基板」と呼ばれる。開示される実施形態の態様はまた、以下に更に詳細に説明するように、共通エンドエフェクタ(たとえば、単一のエンドエフェクタ解決策)を用いる湾曲基板、反り基板および/または各種サイズの基板(たとえば、100mm、150mm、200mm、300mm、450mmなどの基板)の取り扱いおよびマッピングを提供する。開示される実施形態の態様は、たとえば、基板の湾曲、基板の反りおよび基板のサイズの1つまたは複数に応じて各基板について決定される接点位置での基板の取り扱いを提供する。本明細書で用いられるように、基板に関する湾曲(bow)という用語は、自由かつ非減衰な基板の中央表面の中心点の中央表面から正三角形の3つの角で定義される基準面までの偏差のことをいう。基板に関する反り(warp)という用語は、自由かつ非減衰な基板の中央表面の基準面からの最大距離と最小距離との差のことをいう。一態様では、エンドエフェクタ/基板接点位置(たとえば、基板接点間の基板支持シート寸法スパン)を変えることにより、基板の種類、サイズおよび/または形状が常に変化する状況下(たとえば、湾曲、反りおよびサイズのような所定の物理的特性において異なる基板同士)での共通エンドエフェクタによる基板の搬送が許容される。
【0011】
一態様では、撮像装置は、エンドエフェクタ上および/またはエンドエフェクタから離れた基板保持ステーションもしくは他の適切な場所に配置された1つまたは複数の基板を撮像するための共通センサを提供する。一態様では、共通センサは、エンドエフェクタ上の基板の存在を検出すること、およびエンドエフェクタから離れた場所(基板保持ステーションなど)にある基板をマッピングすることの両方を提供する。本明細書に記載されるように、開示された実施形態の一態様では、カメラまたは他の撮像装置などの適切なセンサが基板搬送装置上に配置されている。カメラは、(たとえば、本明細書に記載されるように、搬送装置エンドエフェクタの基板接点間の基板支持シート寸法スパンを基板毎に変えることを容易にするために基板マッピングデータを提供することによって)異なる形状、異なる平坦度、および異なるサイズの基板を感知するように基板搬送装置のコントローラを訓練する。一態様では、訓練されたコントローラは、湾曲条件、反り条件、およびサイズ違いの1つまたは複数を有する基板を基板搬送装置の共通エンドエフェクタを用いて取り扱うために、エンドエフェクタ基板接点位置(たとえば、基板接点間の基板支持シート寸法スパン)の再位置決めを可能にすることができる。
【0012】
本明細書では、基板およびウェハという用語は互換可能に用いられている。また、本明細書で用いるように、基板保持ステーションという用語は、処理モジュール内の基板保持位置、あるいはたとえば、ロードポート(もしくはその上に保持された基板カセット)、ロードロック、バッファステーションなどの基板処理装置内の任意の他の適切な基板保持位置のことである。基板をマッピングするという語句は、基板を基板保持ステーションへ取り上げ/配置するため、基板保持ステーションに対するエンドエフェクタの位置決めを行うために、基板保持ステーションでの各基板の位置、方位および/または物理的条件(たとえば、湾曲、反りなど)を決定することをいう。
【0013】
図1Aおよび1Bを参照すると、開示される実施形態の態様によるたとえば半導体ツールステーションまたは処理装置11090などの処理装置が示されている。半導体ツール11090が図面に示されているが、本明細書に開示される実施形態の態様は、任意のツールステーションまたはロボットマニピュレータを採用する用途に適用することができる。この例においてツール11090はクラスターツールとして示されているが、開示される実施形態の態様は、たとえば、図1Cおよび1Dに示され、そして2013年3月19日に発行され「Linearly Distributed Semiconductor Workpiece Processing Tool」と題されその開示内容の全てが参照により本明細書に組み込まれる米国特許第8,398,355号明細書に記載の線形ツールステーションのような、任意の適切なツールステーションに適用され得る。ツールステーション11090は、概して大気フロントエンド11000、真空ロードロック11010および真空バックエンド11020を含む。他の態様では、ツールステーションは任意の適切な構成を有してもよい。フロントエンド11000、ロードロック11010およびバックエンド11020のそれぞれの構成要素は、たとえば、クラスタアーキテクチャ制御のような任意の適切な制御アーキテクチャの一部となり得るコントローラ11091に接続され得る。制御システムは、2011年3月8日に発行され「Scalable Motion Control System」と題されその開示内容の全てが参照により本明細書に組み込まれる米国特許第7,904,182号明細書に開示されているようなマスターコントローラ、クラスターコントローラおよび自律遠隔コントローラを有する閉ループコントローラであってもよい。他の態様では、任意の適切なコントローラおよび/または制御システムを利用してもよい。コントローラ11091は、本明細書に記載される湾曲基板、反り基板および/または各種サイズの基板を取り扱いおよびマッピングするよう本明細書に記載の処理装置を操作するための非一時的なプログラムコードを含む任意の適切なメモリおよびプロセッサを含む。たとえば、一態様では、コントローラ11091は、組み込まれた基板配置コマンド含む。一態様では、基板配置コマンドは、本明細書に記載されるように、基板と基板搬送装置のエンドエフェクタとの距離を決定するための組み込まれた取り上げ/配置コマンドであってもよい。一態様では、基板配置コマンドは、基板保持ステーションで1つまたは複数の基板の位置および/または状態を決定するためにエンドエフェクタを所定の位置に移動して基板マッピングデータを取得するための組み込まれた取り上げ/配置コマンドであってもよい。コントローラは、エンドエフェクタおよび/または基板保持ステーションに対する基板の位置を決定し、湾曲基板、反り基板および/または各種サイズの基板の取り上げおよび配置を行うよう構成されている。一態様では、コントローラは、エンドエフェクタおよび/または基板搬送装置/ロボットの搬送アームの1つまたは複数の特徴に対応する検出信号を受信し、本明細書に記載のごとく、エンドエフェクタおよび/または基板保持ステーションに対する基板の位置を決定して、湾曲基板、反り基板および/または各種サイズの基板の取り上げおよび配置を実施し、および/または1つまたは複数のエンドエフェクタ歯(end effector tine)の位置を決定するよう構成されている。
【0014】
一態様では、フロントエンド11000は、概してロードポートモジュール11005および、たとえばイクイップメントフロントエンドモジュール(EFEM)のようなミニエンバイロメント11060を含む。ロードポートモジュール11005は、300mmロードポートのSEMI規格E15.1、E47.1、E62、E19.5またはEl.9、前開き型または底開き型ボックス/ポッドおよびカセットに準拠するボックスオープナー/ローダーツール標準(BOLTS)インターフェースであってもよい。他の態様では、ロードポートモジュールは、200mmウェハもしくは450mmウェハインターフェース、またはたとえばより大型もしくはより小型のウェハもしくはフラットパネルディスプレイ用の平面パネルのような任意の他の適切な基板インターフェースとして構成されてもよい。図1Aには2つのロードポートモジュール11005が示されているが、他の態様では、任意の適切な数のロードポートモジュールがフロントエンド11000に組み込まれてもよい。ロードポートモジュール11005は、天井搬送システム、無人搬送車、有人搬送車、鉄道搬送車、または任意の他の適切な搬送方法から基板キャリアまたはカセット11050を受け取るよう構成されてもよい。ロードポートモジュール11005は、ロードポート11040を介してミニエンバイロメント11060とインターフェース連結してもよい。一態様では、ロードポート11040は、基板カセット11050とミニエンバイロメント11060との間の基板の通過を可能とする。
【0015】
一態様では、ミニエンバイロメント11060は、概して本明細書記載の実施形態の1つまたは複数の態様を組み込む任意の適切な移送ロボット11013を含む。一態様では、ロボット11013はたとえば、その開示内容の全てが参照により本明細書に組み込まれる米国特許第6,002,840号明細書に記載のような走路搭載型のロボットであってもよく、他の態様では、任意の適切な構成を有する他の適切な搬送ロボットであってよい。ミニエンバイロメント11060は、複数のロードポートモジュール間で基板を移送するための制御されたクリーンゾーンを提供することができる。
【0016】
真空ロードロック11010は、ミニエンバイロメント11060とバックエンド11020との間に配置されそれらに接続されてもよい。本明細書で用いられる真空という用語は、基板が処理される10-5Torr以下の高真空を意味する。ロードロック11010は、概して大気スロットバルブおよび真空スロットバルブを含む。スロットバルブは、基板を大気フロントエンドから搭載した後にロードロック内を排気し、窒素のような不活性ガスを用いてロック内に通気するときに搬送チャンバ内の真空を維持するために採用される環境隔離を提供し得る。一態様では、ロードロック11010は、基板の基準を、処理のために所望の位置に合わせるためのアライナ11011を含む。他の態様では、真空ロードロックは、処理装置の任意の適切な場所に配置されてよく、任意の適切な構成および/または測定機器を有してもよい。
【0017】
真空バックエンド11020は、概して搬送チャンバ11025、1つまたは複数の処理ステーションもしくはモジュール11030、および任意の適切な移送ロボットもしくは装置11014を含む。移送ロボット11014は、以下に説明されるようにロードロック11010と各種処理ステーション11030との間で基板を搬送するために搬送チャンバ11025に配置され得る。処理ステーション11030は、基板上に電気回路または他の所望の構造体を形成するために、各種成膜、エッチング、または他の種類のプロセスを通して、基板上で動作し得る。典型的なプロセスは、プラズマエッチングまたは他のエッチングプロセス、化学蒸着(CVD)、プラズマ蒸着(PVD)、イオン注入などの注入、計測、急速熱処理(RTP)、乾燥細片原子層成膜(ALD)、酸化/拡散、窒化物の形成、真空リソグラフィ、エピタキシ(EPI)、ワイヤボンダおよび蒸発のような真空を使用する薄膜プロセス、または他の真空圧を使用する薄膜プロセスを含むがこれに限定されるものではない。処理ステーション11030は、基板を搬送チャンバ11025から処理ステーション11030へ、またその逆に通過させ得るように搬送チャンバ11025に接続されている。一態様では、ロードポートモジュール11005およびロードポート11040は、真空バックエンド11020に実質的に直接連結されており、ロードポートに搭載されたカセット11050が移送チャンバ11025の真空環境および/または処理ステーション11030の処理真空(たとえば、処理真空および/または真空環境は、処理ステーション11030とカセット11050との間に広がりそれらに共通である)と実質的に直接インターフェース連結する(たとえば、一態様では、少なくともミニエンバイロメント11060が省略され、他の態様では、真空ロードロック11010と同様にカセット11050が真空引きされるように真空ロードロック11010も省略される)。
【0018】
ここで図1Cを参照すると、ツールインターフェースセクション2012が概して搬送チャンバ3018の長手方向軸Xに(たとえば、内側に)面しそれからオフセットするようツールインターフェースセクション2012が搬送チャンバモジュール3018に取り付けられた線形基板処理システム2010の概略平面図が示されている。搬送チャンバモジュール3018は、参照により本明細書に組み込まれている米国特許第8,398,355号明細書に記載されているように、他の搬送チャンバモジュール3018A、3018I、3018Jをインターフェース2050、2060、2070に取り付けることにより、任意の適切な方向に伸ばされ得る。各搬送チャンバモジュール3018、3019A、3018I、3018Jは、処理システム2010を通して基板を、たとえば、処理モジュールPM(一態様では、これは実質的に上述の処理ステーション11030と類似である)内外へ搬送するために、本明細書記載の実施形態の1つまたは複数の態様を含み得る任意の適切な基板搬送2080を含む。理解され得るように、各チャンバモジュールは、隔離されまたは制御された雰囲気(たとえば、N2、清浄空気、真空)を保持することが可能である。
【0019】
図1Dを参照すると、線形搬送チャンバ416の長手方向軸Xに沿ってとられるような例示的な処理ツール410の概略立面図が示されている。図1Dに示される開示された実施形態の態様では、ツールインターフェースセクション12は、代表的には搬送チャンバ416に接続されてもよい。この態様では、インターフェースセクション12は、ツール搬送チャンバ416の一端を画定することができる。図1Dに見られるように、搬送チャンバ416は、たとえばインターフェースステーション12とは反対側の端部に別のワークピース進入/退出ステーション412を有してもよい。他の態様では、搬送チャンバからワークピースを挿入/除去するための他の進入/退出ステーションが設けられてもよい。一態様では、インターフェースセクション12および進入/退出ステーション412は、ツールへのワークピースの搭載およびツールからのワークピースの搬出を可能にし得る。他の態様では、ワークピースは、一端からツールに装填され、他端からツールから取り出されてもよい。一態様では、搬送チャンバ416は、1つまたは複数の移送チャンバモジュール18B、18iを有し得る。各チャンバモジュールは、隔離されまたは制御された雰囲気(たとえば、N2、清浄空気、真空)を保持することが可能であり得る。前述のように、図1Dに示される、搬送チャンバモジュール18B、18i、ロードロックモジュール56A、56および搬送チャンバ416を構成するワークピースステーションの構成/配置は単なる例示であり、そして他の態様では、搬送チャンバは、任意の所望のモジュール構成で配置された更に多数のまたはより少数のモジュールを有し得る。図示の態様では、ステーション412はロードロックであり得る。他の態様では、ロードロックモジュールは、端部進入/退出ステーション(ステーション412に類似)間に配置されてもよく、または隣接搬送チャンバモジュール(モジュール18iに類似)は、ロードロックとして動作するよう構成されてもよい。
【0020】
また前述のように、搬送チャンバモジュール18B、18iは、1つまたは複数の対応する搬送装置26B、26iを有し、それらは、その中に配置された本明細書記載の実施形態の態様の1つまたは複数を含み得る。それぞれの搬送チャンバモジュール18B、18iの搬送装置26B、26iは協働して、搬送チャンバ内に直線的に配置されるワークピース搬送システムを提供することができる。この態様では、搬送装置26B(図1Aおよび1Bに示すクラスターツールの搬送装置11013、11014と実質的に類似である)は、一般的なSCARAアーム構成を有し得る(他の態様では、搬送アームはたとえば、図2Bに示されるような直線スライドアーム214または任意の適切なアーム連結機構を有する他の適切なアームなど、他の所望の配置を有してもよい)。アーム連結機構の適切な例は、たとえば、2009年8月25日に発行され米国特許第7,578,649号明細書、1998年8月18日に発行された米国特許第5,794,487号明細書、2011年5月24日に発行された米国特許第7,946,800号明細書、2002年11月26日に発行された米国特許第6,485,250号明細書、2011年2月22日に発行された米国特許第7,891,935号明細書、2013年4月16日に発行された米国特許第8,419,341号明細書、さらには、2011年11月10日に出願され「Dual Arm Robot」と題された米国特許出願第13/293,717号明細書、および2013年9月5日に出願され「Linear Vacuum Robot with Z Motion and Articulated Arm」と題された米国特許出願第13/861,693号明細書に見受けられ、それらの開示は参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。開示される実施形態の態様では、少なくとも1つの移送アームは、アッパーアーム、バンド駆動フォアアームおよびバンド拘束エンドエフェクタを含む従来のSCARA(水平多関節ロボットアーム)タイプの設計、または伸縮式アームもしくは任意の他の適切なアーム設計から導出されてもよい。適切な移送アームの例は、たとえば、2008年5月8日に出願され「Substrate Transport Apparatus with Multiple Movable Arms Utilizing a Mechanical Switch Mechanism」と題された米国特許出願第12/117,415号明細書、および、2010年1月19日に発行された米国特許第7,648,327号明細書に見受けられ、その開示は参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。移送アームの動作は互いに独立していてもよく(たとえば、各アームの伸縮はその他のアームから独立している)、ロストモーションスイッチを介して操作されてもよく、また少なくとも1つの共通駆動軸を共用するようにアーム同士が任意の適切な方法で操作可能に連結されてもよい。さらに他の態様では、搬送アームは、フロッグレッグアーム216(図2A)構成、リープフロッグアーム217(図2D)構成、左右対称のアーム218(図2C)構成などのような、任意の他の所望の構成を有してもよい。別の態様では、図2Eを参照すると、移送アーム219は、少なくとも第1および第2の多関節アーム219A、219Bを含み、各アーム219A、219Bは、共通移送平面内で少なくとも2つの基板S1、S2を並べて保持するよう構成されたエンドエフェクタ219Eを含み(エンドエフェクタ219Eの各基板保持位置は、基板S1、S2を取り上げおよび配置するための共通駆動部を共用する)、そして基板S1、S2間の間隔DXは、並んだ基板保持位置間の固定間隔に対応する。搬送アームの適切な例は、2001年5月15日に発行された米国特許第6,231,297号明細書、1993年1月19日に発行された米国特許第5,180,276号明細書、2002年10月15日に発行された米国特許第6,464,448号明細書、2001年5月1日に発行された米国特許第6,224,319号明細書、1995年9月5日に発行された米国特許第5,447,409号明細書、2009年8月25日に発行された米国特許第7,578,649号明細書、1998年8月18日に発行された米国特許第5,794,487号明細書、2011年5月24日に発行された米国特許第7,946,800号明細書、2002年11月26日に発行された米国特許第6,485,250号明細書、2011年2月22日に発行された米国特許第7,891,935号明細書、さらには2011年11月10日に出願され「Dual Arm Robot」と題された米国特許出願第13/293,717号明細書、および2011年10月11日に出願され「Coaxial Drive Vacuum Robot」と題された米国特許出願第13/270,844号明細書に見受けられ、それらの開示は参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。開示される実施形態の態様は、一態様では、線形搬送シャトルの搬送アームに組み込まれており、たとえば、米国特許第8,293,066号明細書および米国特許第7,988,398号明細書に開示されており、それらの開示は参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。
【0021】
図1Dに示す開示された実施形態の態様では、搬送装置26Bのアームは、搬送によって取上げ/配置位置から迅速にウェハを交換する(たとえば、基板保持位置からウェハを取り上げ、その後直ちに同一の基板保持位置にウェハを配置する)ことができるよう高速交換配置と呼ばれるものを提供するよう配置されてもよい。搬送アーム26Bは、各アームに任意の適切な数の自由度(たとえば、Z軸運動を伴う肩および肘関節周りの独立した回転)を提供するために、任意の適切な駆動セクション(たとえば、同軸に配置された駆動軸、並置駆動軸、水平に隣接するモータ、垂直に積み重ねたモータなど)を有してもよい。図1Dに見られるように、この態様では、モジュール56A、56、30iは、移送チャンバモジュール18B、18i間に隙間を持って配置されてもよく、そして適切な処理モジュール、(1つまたは複数の)ロードロックLL、(1つまたは複数の)バッファステーション、(1つまたは複数の)計測ステーションまたは(1つまたは複数の)任意の他の所望のステーションを画定してもよい。たとえば、ロードロック56A、56およびワークピースステーション30iのような隙間モジュールは、それぞれ、搬送アームと協働して、搬送チャンバの直線軸Xに沿って搬送チャンバの長さに亘って、ワークピースの搬送を可能とする静止ワークピース支持体/棚56S1、56S2、30S1、30S2を有していてもよい。一例として、(1つまたは複数の)ワークピースは、インターフェース部12によって搬送チャンバ416に搬入されてもよい。(1つまたは複数の)ワークピースは、インターフェース部の搬送アーム15を用いてロードロックモジュール56Aの支持体上に配置されてもよい。ロードロックモジュール56A内の(1つまたは複数の)ワークピースは、モジュール18B内の搬送アーム26Bによって、ロードロックモジュール56Aとロードロックモジュール56との間で移動可能で、また、同様の連続的な方法で、アーム26i(モジュール18i内)によってロードロック56とワークピースステーション30i間で、およびモジュール18i内のアーム26iによってステーション30iとステーション412間で移動させられてもよい。このプロセスは、(1つまたは複数の)ワークピースを反対方向に移動させるために、全体的にまたは部分的に逆にしてもよい。こうして、一態様では、ワークピースは軸Xに沿って任意の方向にかつ搬送チャンバに沿って任意の位置へ移動されてもよく、そして搬送チャンバと連通する任意の所望のモジュール(処理またはそれ以外)へ搬入および搬出されてもよい。他の態様では、静的ワークピース支持体または棚を有する隙間搬送チャンバモジュールは、搬送チャンバモジュール18B、18i間に設けられなくてもよい。このような態様では、隣接の搬送チャンバモジュールの搬送アームは、エンドエフェクタまたは1つの搬送アームから別の搬送アームのエンドエフェクタへ直接ワークピースを送り、搬送チャンバを通してワークピースを移動させることができる。処理ステーションモジュールは、基板上に電気回路や他の所望の構造を形成するために、各種成膜、エッチング、または他の種類のプロセスを通して基板上で動作し得る。処理ステーションモジュールは、搬送チャンバモジュールに接続されて、基板を搬送チャンバから処理ステーションへ、またはその逆に、通過させ得る。図1Dに示される処理装置と同様の一般的特徴を有する処理ツールの適切な例は、先にその全体が参照により本明細書に組み込まれた米国特許第8,398,355号明細書に記載されている。
【0022】
図1Eは、上述の半導体ツールステーションと実質的に同様の半導体ツールステーション11090Aの概略図である。ここで、半導体ツールステーション11090Aは、共通の大気フロントエンド11000に接続された分離した/個別のインライン処理部11030SA、11030SB、11030SCを含む。この態様では、インライン処理部11030SA、11030SB、11030SCの少なくとも1つは、他のインライン処理部11030SA、11030SB、11030SCで処理された基板とは異なる所定の特性を有する基板S1、S2、S3を処理するよう構成されている。たとえば、所定の特性は基板のサイズであり得る。一態様では、例示のみを目的として、インライン処理部11030SAは直径200mmの基板を処理するよう構成され得るし、インライン処理部11030SBは150mmの基板を処理するよう構成され得るし、そしてインライン処理部11030SCは300mmの基板を処理するよう構成され得る。本明細書に記載されるように、搬送装置11013、11014の少なくとも1つは、共通エンドエフェクタを用いて、湾曲または反っている可能性のある異なるサイズの基板S1、S2、S3を搬送するよう構成されている。一態様では、ロードポートモジュール11050のそれぞれは、共通ロードポートモジュール上で、異なるサイズの基板S1、S2、S3を保持するカセット11050を保持し、それらとインターフェース連結するよう構成される。他の態様では、各ロードポートモジュール11050は、所定のサイズの基板に対応する所定のカセットを保持するよう構成され得る。少なくとも1つの共通搬送装置11013、11014を用いて異なるサイズの基板を処理することは、単一の基板バッチ処理に関してスループットを増加し、機械の停止時間を減少し得る。
【0023】
図1Fは、半導体ツールステーション11090と実質的に同様の半導体ツールステーション11090Bの概略図である。しかしながら、この態様では、処理モジュール11030およびロードポートモジュール11005は、半導体ツールステーション11090Aに関して、上述のように異なるサイズの基板を処理するよう構成される。この態様では、処理モジュール11030は、異なるサイズを有する基板を処理するよう構成され得るが、他の態様では、半導体ツールステーション11090Bにおいて処理される異なるサイズの基板に対応する処理モジュールが設けられてもよい。
【0024】
図1Gおよび1Hを参照すると、開示された実施形態の態様は、分類機および/またはストッカに組み込まれ得る。一態様では、分類機および/またはストッカは、基板(上述のもの等)を分類もしくは保管するのに使用され得る。例として、図1Gおよび1Hに操作装置12000が示されており、これは2010年4月20日に発行された米国特許第7,699,573号明細書に記載のものと実質的に同様であって、その開示が全体として参照により本明細書に組み込まれる。ここで、操作装置12000は、レチクルなどの基板を操作するよう構成され得るし、他の態様では、操作装置12000は、任意の適切な基板を操作するよう構成され得る。操作装置12000は、ハウジング12200内で室内環境を清潔に維持するためのハウジング12200を有するモジュラー装置であり得る。操作装置12000は、パネル12600を含むハウジング12200に一体化された入出力ステーション12700を含む。各パネル12600は、これもまたモジュール式の入出力ユニット12800に属する。それぞれのパネル12600の開口12900の一端には、操作装置12000によって処理される各種類の基板の外輪郭(たとえば、レチクル搬送ボックス)に少なくともほぼ対応する輪郭が設けられる。開口12900は、基板が開口12900を通って操作装置12000に搬入および搬出されるよう構成されている。一態様では、操作装置12000はまた、ステーション12700の追加入出力ユニット12800の構成要素である引き出し12170、12160を含む。引き出し12170、12160は異なる構造高さを有し得るもので、引き出して大きな搬送ボックスを収容することができ、たとえば、1つより多くの基板を収容できるもので、すなわち、より大きな搬送ボックスが引き出し12160、12170を介して操作装置12000に導入され得る。操作装置12000はまた、本明細書記載のものと実質的に同様の少なくとも1つの搬送装置11014を含む。少なくとも1つの搬送装置は、分類、保管、あるいはその他の処理操作のために操作装置12000内で1つまたは複数の基板を搬送するよう構成されている。本明細書記載の操作装置12000の構成は例示的であり、他の態様では、操作装置は、任意の適切な方法で基板を分類および/または保管するための任意の適切な構成を有し得る。
【0025】
一態様では、操作装置12000は、上述の図1A-1Fの半導体ツールステーションに含まれてもよい。たとえば、一態様では、操作装置12000は、ロードポートおよび/または大気移送チャンバとして、半導体ツールステーション/システム11090、2010、11090A、11090Bの大気フロントエンド11000に組み込まれ得る。また、他の態様では、操作装置は、処理モジュールおよび/または移送チャンバとして、半導体ツールステーション/システム1090、2010、11090A、11090Bの真空バックエンド11020に組み込まれ得る。一態様では、操作装置12000は、真空バックエンド11020の代わりに大気フロントエンド11000に連結され得る。理解され得るように、開示された実施形態の態様を組み込んだ操作装置12000は、共通エンドエフェクタを使用する共通ハウジング内に複数の異なる形状および/またはサイズの基板を収納することができる。
【0026】
図3A~6Bを参照すると、たとえば、基板保持ステーションで基板をマッピングするための理想的なセンサの位置を、基板を取り扱うための理想的なエンドエフェクタ歯の位置と比較する概略図が示される。ここで、上述のような任意の適切な基板搬送装置のエンドエフェクタ350は、基部350Bと、基板を保持し、支持するよう構成された1つまたは複数の歯(tine)350T1、350T2とを含む。一態様では、各歯350T1、350T2は、基板接点800A~800Dを含み、基板接点800A~800Dは、1つまたは複数の真空裏面接点、受動エッジ接点、受動裏面接点、または任意の他の適切な基板接点である。一態様では、歯350T1、350T2は、任意の適切な方法で他の組の歯350T3、350T4および350T5、350T6と図14A~14Cに示されるように交換可能であり、各組の歯350T1~350T6は、基板接点の種類のような異なる所定の特性を有する。たとえば、図14Aは、歯350T1、350T2上の受動エッジ接点1400を示し、図14Bは、歯350T3、350T4上の受動裏面接点1401を示し、図14Cは、歯350T5、350T6上の真空裏面接点を示す。この態様では、エンドエフェクタは、2つの歯350T1、350T2を含み、また、他の態様では、エンドエフェクタは、開示された実施形態の態様にしたがって移動可能な基板接点を有するパドルエンドエフェクタであり得る。
【0027】
ここで、歯350T1、350T2は、歯350T1、350T2上に配置された1つまたは複数のセンサ360A、360Bを含む。一態様では、センサ360A、360Bは、歯の遠位端(たとえば、基部350Bの反対側)に配置され、センサ360A、360Bは、1つの歯350T1、350T2に配置された送信機および他の歯350T1、350T2に配置された受信機を有する全通ビームセンサを形成する。センサ360A、360Bは、コントローラ11091のような任意の適切なコントローラに接続され、基板保持ステーション内の基板位置、基板形状、基板湾曲、および基板反りの少なくとも1つを決定するために、たとえばコントローラ11091を用いて、本明細書に記載されるように基板をマッピングするよう構成され得る。コントローラ11091は、任意の適切な方法で、センサ360A、360Bから受信したマッピングデータに基づいてマッピングされた各基板の基板支持シート寸法スパンDSを決定するよう構成されている。一態様では、基板支持シート寸法スパンDSは、基板サイズ、基板形状、基板反りおよび/または基板湾曲に依存する。一態様では、各基板のマッピングデータはコントローラに登録され、本明細書に記載されるように搬送装置がエンドエフェクタを移動して基板を取り上げるときに、コントローラは基板支持シート寸法スパンDSをその場で(on the fly)変更し得る。他の態様では、本明細書に記載されるように搬送装置がエンドエフェクタを移動して基板を取り上げる際に、基板支持シート寸法スパンDSをその場で決定し得る。
【0028】
図3Aおよび3Bを参照すると、例示のみを目的として、少なくとも1つの300mmの基板S300が基板保持ステーション300に配置されているように示されている。この態様では、マッピングセンサ360A、360Bは、基板S300の位置をマッピングするために基板S300に近接して配置されている。ここで、歯350T1、350T2は、基板S300をマッピングするための適切な空間配置でセンサ360A、360Bを配置するために、距離X1で互いに隔てられている。しかしながら、基板S300の理想的な接点位置で基板S300を取り扱うために、歯350T1、350T2は、距離X1より大きい距離X2で互いに隔てられている。同様に、図4Aおよび4Bは、例示のみを目的として、基板保持ステーション301に配置された少なくとも1つの200mm基板S200が示されており、歯350T1、350T2間の走査/マッピング距離は、距離X3であり、歯350T1、350T2間の基板取扱距離は、距離X3より大きい距離X4である。図5Aおよび5Bは、例示のみを目的として、基板保持ステーション302に配置された少なくとも1つの150mm基板S150を示しており、歯350T1、350T2間の走査/マッピング距離は、距離X5であり、歯350T1、350T2間の基板取扱距離は、距離X5より大きい距離X6である。図6Aおよび6Bは、例示のみを目的として、基板保持ステーション303に配置された少なくとも1つの100mm基板S100を示しており、歯350T1、350T2間の走査/マッピング距離は、距離X7であり、歯350T1、350T2間の基板取扱距離は、距離X7より大きい距離X8である。本明細書記載の実施形態の態様は、エンドエフェクタ350の歯350T1、350T2の少なくとも1つの再位置決めを提供し、それによって歯350T1、350T2は、センサ360A、360Bをそれぞれの基板S300、S200、S150、S100の理想的な走査位置に位置決めするために、距離X1、X3、X5、X7だけ離して配置される。
【0029】
本明細書記載の実施形態の態様は、エンドエフェクタ350の歯350T1、350T2の少なくとも1つの再位置決めを提供し、それによって歯350T1、350T2は、歯350T1、350T2をそれぞれの基板S300、S200、S150、S100の理想の基板取扱位置で位置決めするために、距離X2、X4、X6、X8だけ離して配置される。300mm、200mm、150mmおよび100mmの基板のみが図3A~6Bに図示されているが、他の態様では、開示された実施形態の態様は、任意の適切な形状およびサイズの基板の取り扱いを提供することを理解されるべきである。開示された実施形態の態様は、歯350T1、350T2の再位置決めによって、本明細書に記載のものなどの半導体ツールステーションのユーザが、スループットを増加し、機械のセットアップおよび/または停止時間を減少させる共通の機器(たとえば、本明細書に記載の複数の異なるサイズの基板に共通の共通エンドエフェクタを有する共通の搬送装置)を用いて異なる材料を取り扱うことを可能にする。
【0030】
一態様では、図13Aおよび13Bを参照すると、上述のように、搬送装置(上述のものなど)は、搬送装置上に配置されたカメラ1300を含む。この態様では、カメラ1300は、エンドエフェクタ350の基部350Bに配置されるが、他の態様では、カメラ1300は、搬送装置の任意の適切なリンク上に配置されてもよい。さらに他の態様では、カメラは、半導体ツールステーションの静止位置など(たとえば、フロントエンドモジュール、ロードロック、処理モジュール、移送チャンバなど)、搬送装置から離して配置されてもよい。一態様では、カメラ1300は、たとえばコントローラ11091を用いて、エンドエフェクタ上および/または基板保持ステーションなどエンドエフェクタから離れた場所の1つまたは複数の基板を撮像するよう構成される。一態様では、カメラ1300は、たとえばコントローラ11091を用いて、エンドエフェクタ350上の基板の存在を検出するよう構成される。一態様では、カメラ1300は、たとえばコントローラ11091を用いて、たとえば、1つまたは複数の基板保持ステーションにおける基板の単一の画像から、基板保持ステーション内の基板位置、基板サイズ、基板形状、基板湾曲および基板反りのうちの1つまたは複数を決定するために、1つまたは複数の基板保持ステーションで1つまたは複数の基板を同時にマッピングするよう構成されている。コントローラ11091は、任意の適切な方法で、カメラ1300から受信したマッピングデータに基づいて、マッピングされた各基板の基板支持シート寸法スパンを決定するよう構成されている。一態様では、カメラはセンサ350A、350Bに代わって設けられてもよく、また、他の態様では、カメラはセンサ360A、360Bと共に用いられてもよい。理解され得るように、基板マッピングのスループットは、カメラ1300によって増加し得るもので、たとえば、1つまたは複数の基板保持位置の単一写真がその場で撮影され、エンドエフェクタ350上で基板を担持するかどうかに関わらず、基板搬送装置(上述のものなど)が動いている間にマッピングデータについて解析される。
【0031】
一態様では、エンドエフェクタは、エンドエフェクタ350によって、またはエンドエフェクタ350に近接して保持されている基板をマッピングおよび/または検出するための任意の適切なセンサシステムを含んでいてもよい。たとえば、図13Cを参照すると、一態様では、エンドエフェクタ350上の固定で既知の位置に1つまたは複数のセンサ1350~1355が取り付けられ、エンドエフェクタ350に対する基板Sの位置/存在および/またはノッチ方位を感知する。センサ1350~1355で収集されたデータは、たとえば、コントローラ11091に伝達される。一態様では、コントローラ11091は、エンドエフェクタ350によって基板Sが把持される前に、基板Sの中心およびそのノッチまたは平坦部の位置を計算するもので、その方法は、2011年9月13日に発行された米国特許第8,016,541号明細書に記載のものと同様であり、その開示は全体として参照により本明細書に組み込まれる。センサ1350~1355からの位置データを用いて、エンドエフェクタ130の既知の中心が基板Sの計算された中心の直下に位置決めされ、エンドエフェクタ350は、基板支持接点位置の接点800A~800Dが基板Sを取り上げるために基板Sに接触するまで上昇される。
【0032】
センサ1350~1355は、静電容量式、光学式、音響式、または超音波式センサなどの任意の適切な種類のものであり得る。一例として、静電容量式センサが使用される場合、センサがウェハの下に移動するにつれ静電容量が増加する。各センサについて、インピーダンスに比例する電圧出力が生成され、検出された静電容量は、センサ1350~1355から基板Sの底面までの距離に依存する。この距離は、基板Sが基板保持ステーション内で、たとえば、湾曲し、反りまたは傾斜している場合には、変わり得る。センサ1350~1355は、基板Sの下を通過するようエンドエフェクタ350上に配置され、それによって、エンドエフェクタからウェハまでの距離が、基板を取り上げるため、そして以下により詳細に説明するように、取り上げミスが起きたか否かを判断するために提供できる。一態様では、センサ1350~1355はまた、(カメラ1300および/またはセンサ360A、360Bに加えてまたはその代わりに)基板の湾曲、反りまたは傾斜が存在するかどうかを判定し、そしてシステムの堅牢性を改良するために使用し得る。
【0033】
図7Aを参照すると、湾曲および/または反りを示す基板S1、S2の概略図が示されている。ここで、基板は、基板保持ステーション700に配置され、互いに所定のピッチPで離間して配置される。湾曲および/または反り特性を有する基板S1、S2を取り扱うとき、エンドエフェクタ350の歯350T1、350T2は、基板保持ステーションで歯350T1、350T2が他の基板と実質的に接触するのを避けて取り上げられ/配置されるよう、たとえば、基板S1、S2の端部または周縁部に(たとえば、基板S1、S2の周縁部に近接して)配置される。基板S1、S2の端部に歯を配置することで、基板処理に影響し得る基板の平坦度を強制するのを防げる。開示される実施形態の態様は、基板保持ステーション700で基板S1、S2を取り上げ/配置するために、各基板S1、S2のために所定の位置に歯350T1、350T2を配置することを提供する。また図7Bを参照すると、湾曲および/または反り特性を有する大きな基板を取り扱うための歯350T1、350T2の間の基板取扱間隔X2、X4、X6、X8(図3A~6B参照)は、共通エンドエフェクタ350を用いた小さな基板の搬送には提供されなくてもよい。例示のみを目的として、図7Aの基板S1、S2は300mmの基板であってもよく、歯は、少なくとも湾曲/反り基板S1を搬送するために距離X2だけ離間して配置されてもよい。しかしながら、歯350T1、350T2間の距離X2は、小さな基板、たとえば200mmの基板S3、S4、S5を保持するよう構成されたステーション710の基板支持体と干渉する可能性がある。上述のように、開示される実施形態の態様は、歯の間の距離と、共通エンドエフェクタ350を用いて、異なる湾曲、反り、形状、およびサイズの特性を有する基板S1~S5を取り扱うための歯350T1、350T2の基板接点800A~800Dの基板支持シート寸法スパンDSとを変更するために、他の歯350T1、350T2に対する少なくとも1つの歯350T1、350T2の調整を提供する。
【0034】
図8A~8Cを参照すると、歯350T1、350T2間の距離および接点800A~800D(本明細書では歯350T1、350T2の接点位置とも呼ばれる)間の基板支持シート寸法スパンを調整するために、歯350T1、350T2は、エンドエフェクタ350の基部350Bに移動可能に取り付けられる。一態様では、図8Aに見られるように、歯350T1、350T2は、歯350T1、350T2の基板接点位置800A、800B間の距離RX1および基板接点位置800C、800D間の距離RX2を変更するために、歯350T1、350T2がそれぞれの方向R1、R2に移動するように、任意の適切な方法でエンドエフェクタ350の基部350Bに旋回可能に取り付けられている。一態様では、歯350T1、350T2は、歯350T1、350T2間の距離がその場で変更されて(たとえば、少なくとも1つの歯が他の歯に対して動き)、歯850T1、850T2の基板接点800A~800D間に広がる基板支持シート寸法スパンDS(たとえば、歯間の距離に対応する)が変えられるように、任意の適切なエンドエフェクタ350の駆動セクション850で駆動される。一態様では、歯350T1、350T2は、基部350Bに旋回可能に取り付けられ、駆動セクションは、歯350T1、350T2の基板接点800A~800D間の距離RX1、RX2を調整するために、歯350T1、350T2の1つまたは複数を互いに、および基部350Bに対し旋回させるための任意の適切な線形および/または回転駆動構成要素を含んでいる。
【0035】
図8Bおよび8Cを参照すると、一態様では、歯350T1、350T2は、歯350T1、350T2の少なくとも1つは他方に対し、および基部350Bに対しD1、D2方向に直線的に可動であるように、基部350Bに取り付けられる。ここで、エンドエフェクタ350は、矩形の基板SRおよび円形の基板SCを保持するように示されているが、他の態様では、基板は任意の適切な形状/サイズを有してもよい。この態様では、エンドエフェクタ350の駆動セクション850は、1つまたは複数の歯350T1、350T2の移動を可能とする任意の適切な線形および/または回転駆動構成要素を含んでいる。図9も参照すると、一態様では、駆動セクション850は、少なくとも1つのリニアガイド部材900Gおよびリニアガイド部材900Gに沿って動く少なくとも1つの可動部材900Mを含む1つまたは複数の適切なリニアガイド900を含んでいる。この態様では、各歯350T1、350T2は、リニアガイド部材900Gに沿ってD1、D2方向に横断するために、それぞれの可動部材900Mに取り付けられる。一態様では、1つまたは複数の止め部920~923が設けられ、歯350T1、350T2の直線移動を制限する。歯350T1、350T2は、共に可動なものとして本明細書に記載されるが、他の態様では、単一の歯のみが可動であってもよい。可動部材900Mは、リニアガイド部材900Gを横切るために、任意の適切な方法で駆動され得る。
【0036】
図10Aおよび10Bを参照すると、一態様では、エンドエフェクタ350の駆動セクション850は、D1、D2方向に歯350T1、350T2を移動させるよう構成されたフロッグレッグリンケージを含む。たとえば、フロッグレッグリンケージは、回転軸A1で枢動リンク371A、371Bに接続される駆動リンク370を含む。枢動リンク371A、371Bは、回転軸A3でそれぞれの被駆動リンク372A、372Bに接続されている。枢動リンク371A、371Bは、それぞれの回転軸A2A、A2Bで基部350Bに旋回可能に取り付けられ、被駆動リンク372A、372Bは、それぞれの移動部材900Mに連結されている。駆動セクション850の任意の適切なアクチュエータ850Aは、駆動リンク370をD3方向に往復移動させるために駆動リンク370に接続されており、駆動リンク370が歯350T1、350T1に向けて動くことで、枢動リンク371A、371Bを軸A2A、A2Bの周りに回転させ、枢動リンク371A、371Bの軸A3が互いに向けてR3、R4方向に移動する。軸A3がR3、R4方向に移動することにより、被駆動リンクが互いに向けて移動し、歯350T1、350T2が互いに接近して歯350T1、350T2の基板接点800A~800D間の距離DSを減少させる。逆に、D3方向に歯350T1、350T1から離れるように駆動リンク370が動くことで、枢動リンク371A、371Bを軸A2A、A2B周りに回転させ、枢動リンク371A、37IBの軸A3がR3’、R4’方向に互いに遠ざかるように移動する。軸A3がR3’、R4’方向に動くことで、被駆動リンクが互いに離間するよう移動し、歯350T1、350T2がさらに離れるよう移動して、歯350T1、350T2間の間隔/距離を増加させ、歯350T1、350T2の基板接点800A~800D間の距離DSを増加させる。
【0037】
ここで図11Aおよび11Bを参照すると、一態様では、エンドエフェクタ350の駆動セクション850は、駆動リンク370’および被駆動リンク372A’、372B’とを有する駆動リンケージを含む。駆動リンク370’は、D3方向への移動と同様の方法で、任意の適切なアクチュエータ850Aに接続されている。各被駆動リンク372A’、372B’は、一端において、軸A4周りに駆動リンク370’に接続され、他端において、軸A5周りにそれぞれの可動部材900Mに接続されている。ここで、駆動リンク370’がD3方向に歯350T1、350T2に向けて動くことで、可動部材900MがD1、D2方向に互いに離間するよう移動し、歯350T1、350T2がさらに離れるように移動して、歯350T1、350T2間の間隔を増加させ、歯350T1、350T2の基板接点800A~800D間の距離DSを増加させる。駆動リンク370’がD3方向に歯350T1、350T2から離れるように動くことで、可動部材900MがD1、D2方向で互いに向けて移動し、歯350T1、350T2を互いに近接させ、歯350T1、350T2の基板接点800A~800D間の距離DSを減少させる。
【0038】
図12Aおよび12Bを参照すると、エンドエフェクタ350の駆動セクション850は、ボールねじ駆動部を含む。ボールねじ駆動部は、エンドエフェクタ350の基部350Bに取り付けられたねじ部材1201を含む。ねじ部材1201は、任意の適切なトランスミッション1200T(ベルト、バンド、ケーブル、ギアなど)を介してねじ部材1201を任意の適切なアクチュエータ850Aに接続する駆動部分1200を含み、駆動された時にアクチュエータ850Aは、ねじ部材1201の長手方向軸周りに、駆動部分1200(ひいては、ねじ部材1201)を回転させる。被駆動部材1202、1203は、ねじ部材1201に取り付けられており、被駆動部材1202、1203は、ねじ部材1201が回転するとき、被駆動部材がねじ部材1201に沿ってD1、D2方向に移動し、歯350T1、350T2間の距離を増加または減少させ、歯850T1、850T2の基板接点800A~800D間の距離DSを増加または減少させるように、それぞれの可動部材900Mに連結されて、回転固定されている。
【0039】
図8A~12Bは、例示的な駆動セクション850の構成を示しているが、他の態様では、エンドエフェクタ350の駆動セクション850は、歯350T1、350T2間の距離を増加または減少させ、ひいては歯350T1、350T2の基板接点間の距離を増加または減少させるための任意の適切な構成を有し得ることを理解されたい。
【0040】
動作中、コントローラ11091は、たとえば、一態様では、歯350T1、350T2間の距離、ひいては歯350T1、350T2の基板接点800A~800D間に広がっている基板支持シート寸法スパンDSを、基板搬送装置の移動中にその場で変更するよう構成されている。一態様では、個々の基板の1つまたは複数の所定の特性を補償するために、基板の同一または異なるバッチ内で、距離DSは基板から他の基板へと変更することができ、この所定の特性とは、基板の湾曲量、基板の反り量(ここで、湾曲および反りは基板の平坦度を画定する)、基板の形状、および基板のサイズ(たとえば、円形の基板の直径、矩形の基板の長さ/幅など)を含むものである。理解され得るように、基板の湾曲または反りは、基板のサイズに影響を及ぼし得るもので、湾曲および/または反り基板は、対応する公称サイズの基板より小さいサイズを有する可能性がある(たとえば、300mmの湾曲および/または反りウェハは、300mmより小さい直径/サイズを有する可能性がある)。一例として、距離DSは、共通スタック内に配置された複数の基板に対し基板ごとに変更することができる(たとえば、基板が、所定の公差内で基板の湾曲および/または反りに依存して変化する共通公称径を有する)。別の例では、1つのスタック内の基板が所定の共通公称径を有し、別の異なるスタック内の基板が異なる所定の共通公称径を有する(たとえば、1つのスタックが300mmの基板を含む一方で、別のスタックが200mmの基板を含む)ように、距離DSは、別の異なるスタック内に配置された基板間で変更することができる。
【0041】
たとえば、図17も参照すると、一態様では、コントローラ11091は、基板を取り上げるために、基板保持ステーションに向かって基板搬送およびエンドエフェクタ350を移動させることができる(図17、ブロック1700)。基板保持ステーションへの移動中またはそれと同時に(たとえば、搬送装置の共通の動きの中でその場で)、たとえば、カメラ1300および/またはセンサ360A、360Bは、基板保持位置に配置された1つまたは複数の基板についてマッピングデータをコントローラ11091に提供する(図17、ブロック1710)。センサ360A、360Bがマッピングのために採用される場合、コントローラは、歯350T1、350T2を、たとえば、図3A、4A、5Aおよび6Aに示されるマッピング位置に調整し、ここで基板保持ステーションでの基板の公称サイズは事前にコントローラ11091に提供されている。マッピングデータは、基板保持ステーションへの搬送装置の移動中に(たとえば、搬送装置の共通の動きの中でその場で)コントローラ11091に提供され、コントローラ11091は、基板保持ステーションにおける1つまたは複数の基板の基板支持シート寸法スパンを決定する(図17、ブロック1720)。コントローラ11091は、歯350T1、350T2の基板接点800A~800D間の距離DSが、取り上げられるべき基板の決定された基板支持シート寸法スパンに対応する(たとえば、実質的に一致する)ように、歯間の間隔を調整するために、共通の動きの中でその場で、エンドエフェクタ350の歯350T1、350T2を移動させる(図17、ブロック1730)。
【0042】
一態様では、図9を参照すると、(たとえば、少なくとも2つの異なる基板支持シート寸法スパンを画定する)2つの位置の間での歯350T1、350T2の動きは、たとえば、エンドエフェクタ350の機械的止め部920、921、922、923によって制御され、その動きは、コントローラ11091の制御下にあり得るエンドエフェクタのエンド駆動セクション850によって行われる。一態様では、止め部920、921、922、923は、歯350T1、350T2の動きの両端に配置され、2つの異なる基板支持シート寸法スパンを提供する。
【0043】
一態様では、歯350T1、350T2の動きは、可変/再構成可能な基板支持シート寸法スパンDSを有するようコントローラ11091などの任意の適切な方法で制御されてもよく、ここで距離DSは、歯350T1、350T2が基板と係合する、たとえば2つ以上の異なる基板支持シート寸法スパン位置の範囲を含む。一態様では、図3A~6Bを再び参照すると、歯350T1、350T2は、共通基板接点800A~800Fを有し、その各々は、基板支持シート寸法スパン位置のそれぞれにおいて基板と係合する。たとえば、実質的に同様のサイズの基板がスタック内に配置される場合、それぞれの基板Sが取り上げられるときに共通基板接点はスタック内の各基板と係合する。一態様では、共通基板接点(接点800E、800Fも参照)は、基板が異なるサイズを有し、歯350T1、350T2が異なるサイズの基板のそれぞれの基板支持シート寸法スパン位置に配置されるときなどに、異なる基板と係合する。
【0044】
図15Aおよび15Bを参照すると、一態様では、異なる基板支持シート寸法スパン位置の範囲は、コントローラ11091を用いて、相互および/または基部(基部350Bの基準特徴など、ここで一態様では、基準特徴は、基部350Bの既知の中心線CLである)に対する歯350T1、350T2の位置を決定することによってもたらされる。1つには、エンドエフェクタ350は、歯350T1、350T2の位置を追跡/決定するための任意の適切なセンサシステムを含む。歯350T1、350T2の両方が移動可能として記載されているが、上述のように、幾つかの態様では単一の歯のみが可動であっても良いことは理解されるべきである。一態様では、センサシステムは、静電容量式、誘導式、光学式、などの任意の適切なセンサ1500を含む。センサ1500は、それぞれの歯350T1、350T2の位置を感知するために任意の適切な方法でそれぞれの歯350T1、350T2と相互作用する。理解され得るように、歯350T1、350T2の動きが、ボールねじ、フロッグレッグまたは上述の他のリンケージを介して連結され、単一の駆動部が両方の歯を移動させる場合は、他の歯350T1、350T2の場所は連結された動きおよび歯350T1、350T2間の所定の既知の関係に基づいて自動的に知られているので、単一のセンサが、1つの歯350T1、350T2の位置を感知するために設けられてもよい。幾つかの実施例では、歯350T1、350T2の動きは独立している。たとえば、歯350T1、350T2は、異なる時間に異なる速度で移動させ、および/またはエンドエフェクタ350の中心線に対して対称でない位置へ、移動させることができる。歯350T1、350T2の動きが独立している場合、センサは、それぞれ独立して動く歯に対して設けられてもよい。
【0045】
一態様では、1つまたは複数の歯350T1、350T2は、アブソリュートエンコーダ1510Aおよびインクリメンタルエンコーダ1510Nの1つまたは複数を形成するセンサトラック1510を含む。センサ1500は、エンドエフェクタ350上に配置され、コントローラ11091を用いて、1つまたは複数の歯350T1、350T2の相互の位置、またはエンドエフェクタ350の中心線CLなどのエンドエフェクタの既知の位置に対する位置を決定するためにセンサトラック1510を感知する。センサトラック1510を用いて歯350T1、350T2の位置を決定することで、歯350T1、350T2の基板接点800A~800Dが、任意の与えられた基板について決定された基板支持シート寸法スパン位置に対応する所定の基板係合位置に配置されるように、歯350T1、350T2の移動範囲に沿った任意の場所で歯350T1、350T2の位置決めを行うことができる。
【0046】
一態様では、1つまたは複数の歯350T1、350T2は、コントローラ11091を用いて、1つまたは複数の歯350T1、350T2の位置を決定するためにセンサ1500と相互作用する1つまたは複数のフラグ1520を含む。一態様では、1つまたは複数のフラグ1520は、1つまたは複数のアブソリュートおよびインクリメンタルエンコーダを形成するように配置され得るので、歯350T1、350T2の位置は、歯350T1、350T2の移動範囲にわたって調整され得る。他の態様では、フラグは、エンドエフェクタの所定の基板支持シート寸法スパン位置に対応する所定の位置に配置されてもよい。一態様では、各フラグ1520は、歯350T1、350T2の位置決定が、1つのみのフラグ1520を感知することによって行われ得るように、個別に識別可能であってもよい。他の態様では、コントローラ11091は、歯350T1、350T2の場所を連続的に決定するために検出されたフラグの数を「カウント」(たとえば、加算的にまたは減算的に)するよう構成され得る。
【0047】
一態様では、フラグ1520および/またはセンサトラック1510は、たとえば、半導体ツールステーション内で実質的に人間/オペレータの介在なしに、電力損失または非常停止が発生した場合に、コントローラ11091を用いて、搬送装置のエンドエフェクタ350の障害回復を行い得る。たとえば、一態様では、フラグ1520および/またはセンサトラック1510を用いて決定された歯350T1、350T2の位置は、電力損失の際にコントローラ11091のメモリに登録され、電力が復旧するとコントローラ11091がメモリから歯350T1、350T2の位置を(電力損失の前に位置しているように)読み出す。歯350T1、350T2の最後の既知の位置がコントローラ11091に登録されている場合、電源が復旧すると、エンドエフェクタが歯350T1、350T2の登録された位置に基づいて動作を継続するように、エンドエフェクタの自動初期化を無効にすることができる。
【0048】
一態様では、電源が搬送装置に復旧して自動初期化が提供される場合、上述のアブソリュートエンコーダ(たとえば、センサトラック1510またはフラグ1520によって提供される)は、電源が復旧するときに歯350T1、350T2の位置を提供し得る。一態様では、アブソリュートエンコーダがフラグ1520によって提供される場合、フラグ1520は、n個のフラグを含んでもよく、各フラグは、歯350T1、350T2の所定の基板支持シート寸法スパン位置に対応する。たとえば、フラグ0が歯の開放位置に対応し、フラグ1が第1の基板支持シート寸法スパン位置に対応し、フラグ2が第2の基板支持シート寸法スパン位置に対応し、フラグnが第nの基板支持シート寸法スパン位置に対応する。
【0049】
図13C、15A、15Bおよび16を参照すると、エンドエフェクタ350およびコントローラ11091は、基板の取り上げミスが検出されたとき、エンドエフェクタ350および歯350T1、350T2を再位置決めするためのフィードバックループを提供するように構成される。コントローラ11091は、上述のように、エンドエフェクタ350の基板支持シート寸法スパンDS位置を取り上げられるべき基板の基板支持シート寸法スパンに実質的に一致させるように、エンドエフェクタ350を基板保持ステーションの所定の位置に配置し、歯350T1、350T2の調整を行う。コントローラ11091は、基板を取り上げるためにエンドエフェクタ350を所定量移動させる(図16、ブロック1600)。一態様では、センサ1350~1355および/またはカメラ1300の1つまたは複数は、エンドエフェクタ350上に基板が存在するか否かを示す基板検出信号をコントローラ11091に送信する(図16、ブロック1610)。一態様では、センサ1350~1355の静電容量もしくはインダクタンス、またはカメラ1300からの画像は、センサ1350~1355(ひいては基板接点800A~800D)と基板との間の距離を示すものであってもよい。エンドエフェクタ上で基板の存在が検出された場合、基板は取り上げられ(図16、ブロック1630)、そしてエンドエフェクタ上の基板位置は、センサ1350~1355および/またはカメラ1300を用いるなど、任意の適切な方法で確認される(図16、ブロック1640)。
【0050】
エンドエフェクタ350上で基板の存在が検出されない場合、エンドエフェクタ350の基板支持シート寸法スパンDS位置を調整するために、コントローラは、歯350T1、350T2の増分式移動を実施する(図16、ブロック1620)。一態様では、基板支持シート寸法スパンDS位置の調整は、フラグ1520および/またはセンサトラック1510により行われ、フラグ1520および/またはセンサトラック1510によって提供される絶対スケール、増分スケール、または連続スケールは、歯350T1、350T2の位置に関する制御にフィードバックを提供する。歯350T1、350T2の増分式移動は、任意の適切な所定の距離であってもよい。理解され得るように、歯350T1、350T2の増分式移動は、エンドエフェクタが基板保持ステーションから引き込まれた後、および/または、エンドエフェクタがエンドエフェクタの取り上げ位置に戻った後に(たとえば、基板保持ステーション内で歯350T1、350T2と基板との間に隙間を設けるために)行われてもよい。エンドエフェクタ350は、基板を取り上げるよう再位置決めされ(図16、ブロック1600)、そして基板がエンドエフェクタ350上に存在するか否かを判断するために、基板存在の判定が取り上げ試行後に行われる(図16、ブロック1610)。基板が存在する場合、基板は取り上げられ、その位置が確認される(図16、ブロック1630、1640)。基板の存在が検出されない場合、歯350T1、350T2の動きの所定の範囲にわたって、またはブロック1610で基板の存在が検出されるまで、ブロック1600~1620が繰り返される。一態様では、歯が所定の範囲にわたって移動し、かつ、基板の存在が検出されない場合にはエラーが発生し、コントローラ11091は、取り上げミスの原因を判定するため、および/または、基板保持ステーション内の基板のマッピングデータを更新するため、基板保持ステーションの再マッピングを実行する。
【0051】
本明細書に記載される図1E、1Fおよび3A~6Bを再び参照すると、コントローラおよびエンドエフェクタ350は、搬送される基板の1つまたは複数の所定の特性(たとえば、サイズ、湾曲、反りなど)に基づいて、エンドエフェクタ350の歯350T1、350T2間の距離X1~X8、ひいては他の歯350T2の基板接点800B、800Dに対する1つの歯350T1の基板接点800A、800Cの距離DSを変更するよう構成されている。図1Eおよび1Fに見られるように、半導体ツールステーション11090A、11090Bは、異なるサイズの基板を処理するよう構成されている。たとえば、基板S2は、所定の公称サイズを有し、基板S1は、基板S2の所定の公称サイズより小さいサイズを有し、基板S3は、基板S2の所定の公称サイズより大きいサイズを有する。一態様では、基板搬送装置11013、11014はそれぞれエンドエフェクタ350を含み、他の態様では、図1Eのチャンバ11010内に配置された基板搬送装置は、単一のサイズの基板がそれぞれの処理モジュール11030SA~11030SCで処理されるときなど、調整可能なエンドエフェクタ350を含まなくてもよい。
【0052】
一態様では、例示的な目的のために基板搬送装置11013および図18を参照すると、コントローラ11091は、たとえば基板保持ステーション11050S2へ搬送装置11013を移動させ、そこで基板保持ステーション11050S2の基板がマッピングされ、基板の基板支持シート寸法スパンが上述のようにその場で決定される(図18、ブロック1800)。エンドエフェクタ350の歯350T1、350T2は、上述のようにその場で調整される(図18、ブロック1810)。基板S2は、基板保持ステーション11050S2から取り上げられ、たとえば、ロードロック/移送チャンバ11010の所定の1つに搬送される(図18、ブロック1820)。一態様では、基板S2の配置後、コントローラは、たとえば基板保持ステーション11050S1へ搬送装置11013を移動させ、そこで基板保持ステーション11050S1の基板がマッピングされ、基板の基板支持シート寸法スパンが上述のようにその場で決定される(図18、ブロック1800)。エンドエフェクタ350の歯350T1、350T2は、上述のようにその場で調整される(図18、ブロック1810)。基板S1は、基板保持ステーション11050S1から取り上げられ、たとえば、ロードロック/移送チャンバ11010の所定の1つに搬送される(図18、ブロック1820)。一態様では、基板S1の配置後、コントローラは、たとえば基板保持ステーション11050S3へ搬送装置11013を移動させ、そこで基板保持ステーション11050S3の基板がマッピングされ、基板の基板支持シート寸法スパンが上述のようにその場で決定される(図18、ブロック1800)。エンドエフェクタ350の歯350T1、350T2は、上述のようにその場で調整される(図18、ブロック1810)。基板S3は、基板保持ステーション11050S3から取り上げられ、たとえば、ロードロック/移送チャンバ11010の所定の1つに搬送される(図18、ブロック1820)。
【0053】
一態様では、例示的な目的のために基板搬送装置11013および図19を参照すると、コントローラ11091は、第1の種類の基板を受容/保持するよう構成された基板保持ステーション11050S2に共通エンドエフェクタ350を位置決めする(図19、ブロック1900)ために、たとえば基板保持ステーション11050S2へ搬送装置11013を移動させる。上述のように、基板保持ステーション11050S2の基板がマッピングされ、基板の基板支持シート寸法スパンがその場で決定される。エンドエフェクタ350の歯350T1、350T2は、基板S2が共通エンドエフェクタ350を用いて基板保持ステーション11050S2から取り上げられ(図19、ブロック1910)、そしてたとえば、ロードロック/移送チャンバ11010の所定の1つのような、第1の種類の基板を受容するよう構成された基板保持ステーションへ搬送され、そこに配置されるように、上述のようにその場で調整される。一態様では、基板S2の配置後、コントローラは、第2の種類の基板を受容/保持するよう構成された基板保持ステーション11050S1に共通エンドエフェクタ350を位置決めする(図19、ブロック1930)ために、たとえば基板保持ステーション11050S1へ搬送装置11013を移動させる。ここで、基板保持ステーション11050S1の基板がマッピングされ、基板の基板支持シート寸法スパンが上述のようにその場で決定される。エンドエフェクタ350の歯350T1、350T2は、上述のようにその場で調整される。基板S1は、共通エンドエフェクタ350を用いて基板保持ステーション11050S1から取り上げられ、たとえば、ロードロック/移送チャンバ11010の所定の1つのような、第2の種類の基板を受容するよう構成された基板保持ステーションへ搬送され(図19、ブロック1940)、そこに配置される(図19、ブロック1950)。一態様では、基板S1の配置後、コントローラは、第3の種類の基板を受容/保持するよう構成された基板保持ステーション11050S3に共通エンドエフェクタを位置決めする(図19、ブロック1960)ために、たとえば基板保持ステーション11050S3へ搬送装置11013を移動させる。ここで、基板保持ステーション11050S3の基板がマッピングされ、基板の基板支持シート寸法スパンが上述のようにその場で決定される。エンドエフェクタ350の歯350T1、350T2は、上述のようにその場で調整される。基板S3は、共通エンドエフェクタ350を用いて基板保持ステーション11050S3から取り上げられ、たとえば、ロードロック/移送チャンバ11010の所定の1つのような第3の種類の基板を受容するよう構成された基板保持ステーションへ搬送され(図19、ブロック1970)、そこに配置される(図19、ブロック1980)。
【0054】
理解され得るように、異なるサイズの基板S1~S3は、任意の適切な順番で処理モジュール11030への搬送およびそれからの搬送のために取り上げられ得る。一態様では、その基板保持ステーションでの基板の所定の特性がコントローラ11091により決定されるように基板保持ステーション(ロードポート11050上に配置された基板カセットなど)が事前にマッピングされる場合は、基板保持ステーションの再マッピングは省略してもよい。
【0055】
一態様では、基板搬送装置11014は、図1Fのロードロック11010などの共通基板保持ステーションから異なる基板S1~S3を取り上げ、搬送装置11014のエンドエフェクタ350の歯350T1、350T2は、搬送装置11013を用いて基板S1~S3を搬送することで事前に求められ、コントローラ11091に記録された基板データに基づいて調整される。一態様では、必要であれば、更なる調整が搬送装置11014の歯350T1、350T2のために行われるよう、事前に求められた基板データは、基板保持ステーション11010から基板S1~S3を取り上げるとき搬送装置11014で確認されてもよい。さらに他の態様では、基板データ(たとえば、サイズ、湾曲および反りを含む所定の特性)は、各搬送装置11013、11014で行われた各々の取り上げについて決定してもよい。
【0056】
開示された実施形態の1つまたは複数の態様によれば、基板処理装置は、
【0057】
フレームと、
【0058】
フレームに接続された少なくとも1つの基板搬送アームとを備え、少なくとも1つの基板搬送アームが、少なくとも1つのエンドエフェクタを有し、それぞれのエンドエフェクタは、
【0059】
それぞれの基板搬送アームと連結するよう構成された基部と、
【0060】
基部に取り付けられ、基部に従属する第1および第2の基板支持歯であって、第1および第2の基板支持歯の少なくとも一方が、基部に対し移動可能であり、第1および第2の基板支持歯のそれぞれが、それぞれの基板接点を有し、それぞれの基板接点が、第1および第2の基板支持歯のそれぞれの基板接点の間の基板支持シート寸法スパンで、第1および第2の基板支持歯のそれぞれの接点の間において、エンドエフェクタにより保持された基板に接触し、基板を支持するよう構成される、第1および第2の基板支持歯と、
【0061】
第1および第2の基板支持歯の間の相互の距離をその場で変更し、第1および第2の基板支持歯の基板接点の間の基板支持シート寸法スパンを第1の基板支持シート寸法スパンから異なる第2の基板支持シート寸法スパンまで変えるよう構成されたエンドエフェクタ駆動セクションとを有する。
【0062】
開示された実施形態の1つまたは複数の態様によれば、基板処理装置は、少なくとも1つの基板搬送アームに配置された少なくとも1つの基板センサをさらに含み、少なくとも1つの基板センサは、基板支持シート寸法スパンをその場で決定するよう構成される。
【0063】
開示された実施形態の1つまたは複数の態様によれば、少なくとも1つの基板センサは、第1および第2の基板支持歯のそれぞれに取り付けられている。
【0064】
開示された実施形態の1つまたは複数の態様によれば、基板処理装置は、少なくとも1つの基板センサをさらに含み、少なくとも1つの基板センサは、基部に取り付けられ、基板保持ステーションで1つまたは複数の基板を撮像するように構成されたカメラを含む。
【0065】
開示された実施形態の1つまたは複数の態様によれば、少なくとも1つの基板センサは、基板保持ステーションにおいてそれぞれの基板について1つまたは複数の基板特性の判定を行うよう構成されている。
【0066】
開示された実施形態の1つまたは複数の態様によれば、少なくとも1つの基板センサは、基板保持ステーションにおける少なくとも1つの基板のマッピング中、および少なくとも1つの基板搬送アームの取り上げ動作の前に、基板支持シート寸法スパンの決定を行うよう構成されている。
【0067】
開示された実施形態の1つまたは複数の態様によれば、第1および第2の基板支持歯の基板接点は、真空裏面接点を含む。
【0068】
開示された実施形態の1つまたは複数の態様によれば、第1および第2の基板支持歯の基板接点は、受動エッジ接点を含む。
【0069】
開示された実施形態の1つまたは複数の態様によれば、第1および第2の基板支持歯の基板接点は、受動裏面接点を含む。
【0070】
開示された実施形態の1つまたは複数の態様によれば、基板処理装置は、第1および第2の基板支持歯とは異なる所定の特性を有する第3および第4の基板支持歯をさらに備え、第1および第2の基板支持歯は、第3および第4の基板支持歯と交換可能なように基部に着脱可能に連結される。
【0071】
開示された実施形態の1つまたは複数の態様によれば、所定の特性は、異なる基板接点を含む。
【0072】
開示された実施形態の1つまたは複数の態様によれば、第1および第2の基板支持歯は、基部に旋回可能に取り付けられている。
【0073】
開示された実施形態の1つまたは複数の態様によれば、エンドエフェクタ駆動セクションは、第1および第2の基板支持歯の少なくとも一方を基部に移動可能に連結するリニアスライドを含む。
【0074】
開示された実施形態の1つまたは複数の態様によれば、エンドエフェクタ駆動セクションは、リニアスライドに連結され、第1および第2の基板支持歯の少なくとも一方を移動させるフロッグレッグ駆動リンケージを含む。
【0075】
開示された実施形態の1つまたは複数の態様によれば、エンドエフェクタ駆動セクションは、リニアスライドに連結され、第1および第2の基板支持歯の少なくとも一方を移動させる少なくとも1つの駆動リンクを含む。
【0076】
開示された実施形態の1つまたは複数の態様によれば、エンドエフェクタ駆動セクションは、リニアスライドに連結され、第1および第2の基板支持歯の少なくとも一方を移動させるボールねじ駆動部を含む。
【0077】
開示された実施形態の1つまたは複数の態様によれば、基板処理装置はさらに、基部上に配置され、第1および第2の基板支持歯の少なくとも一方の移動を制限する少なくとも1つの止め部材を含む。
【0078】
開示された実施形態の1つまたは複数の態様によれば、基板処理装置はさらに、少なくとも1つの基板搬送アームに接続されたコントローラを含み、コントローラは、
【0079】
基板搬送アームの取り上げ移動、
【0080】
所定の基板寸法より大きい公称寸法の基板を取り上げるための基板支持シート寸法スパンの調整、および
【0081】
所定の基板寸法より小さい公称寸法の基板を取り上げるための基板支持シート寸法スパンの調整、の1つまたは複数を行うよう構成されている。
【0082】
開示された実施形態の1つまたは複数の態様によれば、基板処理装置はさらに、少なくとも1つの基板搬送アームに接続され、第1および第2の基板支持歯の少なくとも一方を移動させ、基板支持シート寸法スパンを変更するよう構成されたコントローラを備える。
【0083】
開示された実施形態の1つまたは複数の態様によれば、エンドエフェクタ駆動セクションは、エンドエフェクタの所定の位置に対する第1および第2の基板支持歯の少なくとも一方の位置を決定するよう構成されたエンコーダを含む。
【0084】
開示された実施形態の1つまたは複数の態様によれば、エンドエフェクタ駆動セクションは、エンドエフェクタの所定の位置に対する第1および第2の基板支持歯の少なくとも一方の位置を決定するよう構成された1つまたは複数のフラグを含む。
【0085】
開示された実施形態の1つまたは複数の態様によれば、基板処理装置はさらに、少なくとも1つの基板検出センサおよび少なくとも1つの基板検出センサに接続されたコントローラを含み、コントローラは、取り上げ動作中に少なくとも1つの基板検出センサからのヌル(null)基板検出信号に応答して、第1および第2の基板支持歯の少なくとも一方を第1および第2の基板支持歯の他方に対して反復的に移動させるよう構成される。
【0086】
開示された実施形態の1つまたは複数の態様によれば、基板支持シート寸法スパンが、最小基板支持シート寸法スパンと最大基板支持シート寸法スパンとの間の範囲となるよう、そして少なくとも1つのエンドエフェクタが、100mm~450mmの範囲の直径を有する基板、および湾曲または反り基板を、それぞれの取り上げに共通である第1および第2の基板支持歯を用いて取り上げるよう、基板支持シート寸法スパンを変えるために第1および第2の基板支持歯の間の互いの距離が可変である。
【0087】
開示された実施形態の1つまたは複数の態様によれば、基板処理装置は、
【0088】
フレームと、
【0089】
フレームに接続された少なくとも1つの基板搬送アームとを備え、少なくとも1つの基板搬送アームが、少なくとも1つのエンドエフェクタを有し、それぞれのエンドエフェクタは、
【0090】
それぞれの基板搬送アームと連結するよう構成された基部と、
【0091】
基部に取り付けられ、基部に従属する第1および第2の基板支持歯を有する把持部であって、第1および第2の基板支持歯の少なくとも一方が、基部に対し移動可能であり、第1および第2の基板支持歯のそれぞれが、それぞれの基板接点を有し、それぞれの基板接点が、第1および第2の基板支持歯の相互の間の基板支持シート寸法スパンで、第1および第2の基板支持歯のそれぞれの基板接点の間において、エンドエフェクタにより保持された基板を支持するよう構成されており、把持部が、第1および第2の基板支持歯に共通の1つより多くの異なる基板支持シート寸法スパンを有する、把持部と、
【0092】
基部に接続され、把持部の1つより多くの異なる基板支持シート寸法スパンから、第1および第2の基板支持歯の相互の間での基板支持シート寸法スパンを決定するよう構成された少なくとも1つの基板センサを備え、基板支持シート寸法スパンの決定は、基板保持ステーションで基板を取り上げ、把持するための少なくとも1つの基板搬送アームの1つのみの動作で行われる、少なくとも1つの基板センサと、
【0093】
決定された基板支持シート寸法スパンに基づいて、第1および第2の基板支持歯の間の相互の距離をその場で変更するよう構成されたエンドエフェクタ駆動セクションとを有する。
【0094】
開示された実施形態の1つまたは複数の態様によれば、基板支持シート寸法スパンの決定は、基板保持ステーションから基板を取り上げるための搬送アーム動作によって、搬送アーム動作と同時に行われる。
【0095】
開示された実施形態の1つまたは複数の態様によれば、少なくとも1つの基板センサは、第1および第2の基板支持歯のそれぞれに取り付けられている。
【0096】
開示された実施形態の1つまたは複数の態様によれば、少なくとも1つの基板センサは、基部に取り付けられ、基板保持ステーションで1つまたは複数の基板を撮像するように構成されたカメラを含む。
【0097】
開示された実施形態の1つまたは複数の態様によれば、少なくとも1つの基板センサは、基板保持ステーションにおいてそれぞれの基板について1つまたは複数の基板特性の判定を行うよう構成されている。
【0098】
開示された実施形態の1つまたは複数の態様によれば、少なくとも1つの基板センサは、基板保持ステーションにおける少なくとも1つの基板のマッピング中、および少なくとも1つの基板搬送アームの取り上げ動作の前に、基板支持シート寸法スパンの決定を行うよう構成されている。
【0099】
開示された実施形態の1つまたは複数の態様によれば、第1および第2の基板支持歯の基板接点は、真空裏面接点を含む。
【0100】
開示された実施形態の1つまたは複数の態様によれば、第1および第2の基板支持歯の基板接点は、受動エッジ接点を含む。
【0101】
開示された実施形態の1つまたは複数の態様によれば、第1および第2の基板支持歯の基板接点は、受動裏面接点を含む。
【0102】
開示された実施形態の1つまたは複数の態様によれば、基板処理装置は、第1および第2の基板支持歯とは異なる所定の特性を有する第3および第4の基板支持歯をさらに備え、第1および第2の基板支持歯は、第3および第4の基板支持歯と交換可能なように基部に着脱可能に連結される。
【0103】
開示された実施形態の1つまたは複数の態様によれば、所定の特性は、異なる基板接点を含む。
【0104】
開示された実施形態の1つまたは複数の態様によれば、第1および第2の基板支持歯は、基部に旋回可能に取り付けられている。
【0105】
開示された実施形態の1つまたは複数の態様によれば、エンドエフェクタ駆動セクションは、第1および第2の基板支持歯の少なくとも一方を基部に移動可能に連結するリニアスライドを含む。
【0106】
開示された実施形態の1つまたは複数の態様によれば、エンドエフェクタ駆動セクションは、リニアスライドに連結され、第1および第2の基板支持歯の少なくとも一方を移動させるフロッグレッグ駆動リンケージを含む。
【0107】
開示された実施形態の1つまたは複数の態様によれば、エンドエフェクタ駆動セクションは、リニアスライドに連結され、第1および第2の基板支持歯の少なくとも一方を移動させる少なくとも1つの駆動リンク含む。
【0108】
開示された実施形態の1つまたは複数の態様によれば、エンドエフェクタ駆動セクションは、リニアスライドに連結され、第1および第2の基板支持歯の少なくとも一方を移動させるボールねじ駆動部を含む。
【0109】
開示された実施形態の1つまたは複数の態様によれば、基板処理装置は、基部上に配置され、第1および第2の基板支持歯の少なくとも一方の移動を制限する少なくとも1つの止め部材をさらに含む。
【0110】
開示された実施形態の1つまたは複数の態様によれば、基板処理装置は、少なくとも1つの基板搬送アームに接続されたコントローラをさらに含み、コントローラは、
【0111】
基板搬送アームの取り上げ移動、
【0112】
所定の基板寸法より大きい公称寸法の基板を取り上げるための第1および第2の基板支持歯の間の相互の基板支持シート寸法スパンの調整、および
【0113】
所定の基板寸法より小さい公称寸法の基板を取り上げるための第1および第2の基板支持歯の間の相互の基板支持シート寸法スパンの調整、の1つまたは複数を行うよう構成されている。
【0114】
開示された実施形態の1つまたは複数の態様によれば、基板処理装置は、少なくとも1つの基板搬送アームに接続され、第1および第2の基板支持歯の少なくとも一方を相互に移動させるよう構成されるコントローラをさらに含む。
【0115】
開示された実施形態の1つまたは複数の態様によれば、エンドエフェクタ駆動セクションは、エンドエフェクタの所定の位置に対する第1および第2の基板支持歯の少なくとも一方の位置を決定するよう構成されたエンコーダを含む。
【0116】
開示された実施形態の1つまたは複数の態様によれば、エンドエフェクタ駆動セクションは、エンドエフェクタの所定の位置に対する第1および第2の基板支持歯の少なくとも一方の位置を決定するよう構成された1つまたは複数のフラグを含む。
【0117】
開示された実施形態の1つまたは複数の態様によれば、基板処理装置は、少なくとも1つの基板検出センサおよび少なくとも1つの基板検出センサに接続されたコントローラをさらに備え、コントローラは、取り上げ動作中に少なくとも1つの基板検出センサからのヌル基板検出信号に応答して、第1および第2の基板支持歯の少なくとも一方を第1および第2の基板支持歯の他方に対して反復的に移動させるよう構成される。
【0118】
開示された実施形態の1つまたは複数の態様によれば、基板処理装置は、少なくとも1つの基板センサからの信号に基づいて基板支持シート寸法スパンを計算および決定して、第1および第2の基板支持歯のそれぞれの基板接点の間の距離が決定された基板支持シート寸法スパンと実質的に同一となるように、第1および第2の基板支持歯の調整を行うよう構成されたコントローラをさらに含む。
【0119】
開示された実施形態の1つまたは複数の態様によれば、基板支持シート寸法スパンが、最小基板支持シート寸法スパンと最大基板支持シート寸法スパンとの間の範囲となるよう、そして、少なくとも1つのエンドエフェクタが、100mm~450mmの範囲の直径を有する基板、および湾曲または反り基板を、それぞれの取り上げに共通である第1および第2の基板支持歯を用いて取り上げるよう、基板支持シート寸法スパンを変えるために第1および第2の基板支持歯の間の互いの距離が可変である。
【0120】
開示された実施形態の1つまたは複数の態様によれば、基板処理のための方法は、
【0121】
可変把持構成を有する基板搬送アームの共通エンドエフェクタを用いて第1のサイズを有する基板を搬送することと、
【0122】
共通エンドエフェクタを用いて第1のサイズとは異なる第2のサイズを有する基板を搬送することとを含む。
【0123】
開示された実施形態の1つまたは複数の態様によれば、第1のサイズは、所定の基板寸法以上の公称基板寸法であり、共通エンドエフェクタの可変把持構成は、公称基板寸法を有する基板を取り上げ、搬送するよう構成され、さらに共通エンドエフェクタを用いて、第1のサイズの基板用に構成された基板保持ステーションから公称基板寸法の基板を取り上げ、第1のサイズの基板用に構成された基板保持ステーションへ公称基板寸法の基板を配置するよう構成されている。
【0124】
開示された実施形態の1つまたは複数の態様によれば、第2のサイズは、所定の基板寸法より小さい別の公称基板寸法であり、方法はさらに、共通エンドエフェクタを用いて、第2のサイズの基板を、別の公称基板寸法の基板を受容するが、第1のサイズの基板を受容しないよう構成された異なる基板保持ステーションへ配置することを含む。
【0125】
開示された実施形態の1つまたは複数の態様によれば、方法は、可変把持構成の第1および第2の基板支持歯の間の距離をその場で変更することと、第1および第2の基板支持歯の基板接点の間の基板支持シート寸法スパンを第1の基板支持シート寸法スパンから異なる第2の基板支持シート寸法スパンまで変えることとをさらに含む。
【0126】
開示された実施形態の1つまたは複数の態様によれば、方法は、基板保持ステーションから1つまたは複数の基板を取り上げる前に、基板保持ステーションにおける1つまたは複数の基板のマッピング中に、基板の基板支持シート寸法スパンを決定することをさらに含む。
【0127】
開示された実施形態の1つまたは複数の態様によれば、方法は、基板保持ステーションから基板を取り上げ、把持するための基板搬送アームの動作と一致して、基板の基板支持シート寸法スパンを決定することをさらに含む。
【0128】
開示された実施形態の1つまたは複数の態様によれば、基板支持シート寸法スパンの決定は、基板保持ステーションから基板を取り上げ、把持するための基板搬送アームの動作によって少なくとも部分的に行われる。
【0129】
前述の説明は、開示された実施形態の態様の単なる例示であることを理解されるべきである。開示された実施形態の態様から逸脱することなく、当業者によって様々な代替例や修正例が考案され得る。したがって、開示された実施形態の態様は、添付の特許請求の範囲内に入るこれらすべての代替例、修正例、および変形例を包含することを意図している。さらに、異なる特徴が互いに異なる従属あるいは独立請求項に記載されているという単なる事実は、これら特徴の組み合わせが有利に使用できないことを示すものではなく、これらの組み合わせは本発明の態様の範囲内にある。
図1A
図1B
図1C
図1D
図1E
図1F
図1G
図1H
図2A
図2B
図2C
図2D
図2E
図3A
図3B
図4A
図4B
図5A
図5B
図6A
図6B
図7A
図7B
図8A
図8B
図8C
図9
図10A
図10B
図11A
図11B
図12A
図12B
図13A
図13B
図13C
図14A
図14B
図14C
図15A
図15B
図16
図17
図18
図19
【外国語明細書】