(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023036985
(43)【公開日】2023-03-14
(54)【発明の名称】洗剤投入装置及び洗濯機
(51)【国際特許分類】
D06F 39/02 20060101AFI20230307BHJP
【FI】
D06F39/02 Z
【審査請求】有
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023002032
(22)【出願日】2023-01-11
(62)【分割の表示】P 2020535126の分割
【原出願日】2020-01-16
(31)【優先権主張番号】201910047932.4
(32)【優先日】2019-01-18
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(31)【優先権主張番号】201910048384.7
(32)【優先日】2019-01-18
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(31)【優先権主張番号】201910047938.1
(32)【優先日】2019-01-18
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(71)【出願人】
【識別番号】514114622
【氏名又は名称】青島海爾滾筒洗衣机有限公司
(71)【出願人】
【識別番号】520148792
【氏名又は名称】海爾智家股▲フン▼有限公司
【氏名又は名称原語表記】HAIER SMART HOME CO., LTD.
【住所又は居所原語表記】No.1 Haier Road, Laoshan District Qingdao, Shandong 266101 China
(74)【代理人】
【識別番号】100091683
【弁理士】
【氏名又は名称】▲吉▼川 俊雄
(72)【発明者】
【氏名】黄涛
(72)【発明者】
【氏名】蒋玉亮
(72)【発明者】
【氏名】趙新宇
(57)【要約】 (修正有)
【課題】発明は洗剤投入装置について開示する。
【解決手段】洗剤投入装置はタンクと、タンクの内部に装着される投入ケースを含み、タンクの上部がカバープレートから構成されている。カバープレートの内部の中空室には前記投入ケース内に注水するための給水流路が設けられており、給水流路の外周には前記カバープレートの外周に沿って延伸する密閉空間が設けられており、密閉空間が給水流路記カバープレートの外部を隔離している。
【選択図】
図15
【特許請求の範囲】
【請求項1】
タンクと、前記タンクの内部に装着される投入ケースを含み、前記タンクの上部がカバープレートから構成される洗剤投入装置であって、
前記カバープレートの内部の中空室には前記投入ケース内に注水するための給水流路が設けられており、前記給水流路の外周には前記カバープレートの外周に沿って延伸する密閉空間が設けられており、前記密閉空間が前記給水流路と前記カバープレートの外部を隔離していることを特徴とする洗剤投入装置。
【請求項2】
前記カバープレートは互いに掛合する下カバーと上カバーを含み、前記下カバーと前記上カバーの周縁にはいずれも開口が対向して設けられる凹溝が設置されており、前記下カバーの前記凹溝と前記上カバーの前記凹溝が対向して組み合わされ、前記開口を封止することで前記密閉空間が形成されることを特徴とする請求項1に記載の洗剤投入装置。
【請求項3】
前記カバープレートは互いに掛合する下カバーと上カバーを含み、前記下カバーの周縁には開口した凹溝が設けられており、前記上カバーにおける前記下カバーと掛合する側は平面となっており、前記凹溝の側壁における前記上カバーに面する側が前記上カバーの表面に対応して密着することで、前記凹溝の開口が封止されて前記密閉空間が形成されることを特徴とする請求項1に記載の洗剤投入装置。
【請求項4】
前記下カバー及び/又は前記上カバーには間隔を隔てて設置されるインナーリブプレートとアウターリブプレートが設けられており、前記インナーリブプレートと前記アウターリブプレートの間には凹溝が形成され、前記アウターリブプレートは前記下カバー及び/又は前記上カバーの周縁の外形に沿って延伸し、前記インナーリブプレートは前記給水流路の外周に沿って延伸することを特徴とする請求項2又は3に記載の洗剤投入装置。
【請求項5】
前記下カバー及び/又は前記上カバーには間隔を隔てて設置されるインナーリブプレートとアウターリブプレートが設けられており、前記インナーリブプレートと前記アウターリブプレートの間には凹溝が形成され、前記アウターリブプレートは前記下カバー及び/又は前記上カバーの周縁の外形に沿って延伸し、前記インナーリブプレートは前記アウターリブプレートと平行に設けられることを特徴とする請求項2又は3に記載の洗剤投入装置。
【請求項6】
下カバーのアウターリブプレートと上カバーのアウターリブプレートの形状は同じであり、前記下カバーのインナーリブプレートと前記上カバーのインナーリブプレートの形状は同じであり、前記下カバーの前記アウターリブプレートと前記上カバーの前記アウターリブプレートが対応して密封状に溶着され、前記下カバーの前記インナーリブプレートと前記上カバーの前記インナーリブプレートが対応して密封状に溶着されることを特徴とする請求項1~5のいずれか1項に記載の洗剤投入装置。
【請求項7】
下カバーは取り外し可能に前記タンクの上部に装着され、前記下カバーの凹溝内には少なくとも1つの貫通孔が設けられており、前記貫通孔の一端は前記密閉空間と連通しており、他端は前記タンクと連通していることを特徴とする請求項2~6のいずれか1項に記載の洗剤投入装置。
【請求項8】
前記カバープレートの下カバー及び/又は上カバーには、水流を案内するための少なくとも1つの前記給水流路が設けられており、各前記給水流路はインナーリブプレート及びアウターリブプレートによって外部と隔離され、隣り合う前記給水流路の間は間隔を隔てて密封される2層の分水リブプレートにより隔離され、前記分水リブプレートと前記インナーリブプレート又は前記アウターリブプレートは、前記下カバー及び/又は前記上カバーから前記上カバー及び/又は前記下カバーに向かって突出する高さが同じであることを特徴とする請求項1~7のいずれか1項に記載の洗剤投入装置。
【請求項9】
前記下カバーには給水管が設けられており、前記給水管は前記密閉空間に挿通されて前記給水流路の給水口と連通しており、前記給水流路内には吐水孔が設けられており、前記吐水孔は前記投入ケースと連通していることを特徴とする請求項8に記載の洗剤投入装置。
【請求項10】
請求項1~9のいずれか1項に記載の洗剤投入装置が装着されることを特徴とする洗濯機。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は洗濯機器の分野に属し、具体的には、洗濯機に応用される洗剤投入装置に関する。
【背景技術】
【0002】
洗濯機の洗剤投入装置は本体に装着される。洗剤投入装置には投入室又は貯液室が設けられており、ユーザが洗浄添加物を手動で投入室又は貯液室に添加したあと、添加された洗浄添加物は洗濯機の給水水流によって洗濯機の貯水槽に押し流される。一般的に、従来の洗浄添加物には2種類の形態が存在し、一つは固形粉末状の粉洗剤、もう一つは液体状の洗濯液、消毒液、柔軟剤等である。
【0003】
通常、粉末状の粉洗剤は室内に直接投入すればよく、洗濯の開始後は、給水によって粉洗剤をそのまま押し流せるようになっている。これに対し、液体状の洗濯添加剤の場合には、押し流す過程で予め流入水流により希釈してから、希釈後の洗浄添加物を押し流せるよう、投入のための密閉された空間が必要となる。
【0004】
現在のところ、洗剤投入装置は、異なる形態の洗浄添加物についてそれぞれ相応の投入を実現するために、一般的には、粉末状の粉洗剤と液体状の洗濯添加剤をそれぞれ異なる投入室から相応に投入するという方式をとっている。そのため、それぞれの投入室にはそれ相応の構造が備わっている。
【0005】
そこで、同一の投入室で固形及び液体状の洗濯添加剤の投入を兼務できるよう、如何にして投入室の内部に調節構造を設けるかが研究開発の焦点となっている。且つ、調節構造を追加したあとに、投入室内の洗濯添加剤の残留を如何にして減少させるかもまた早急に解決を要する技術的課題となっている。
【0006】
以上に鑑みて、本発明を提案する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明が解決しようとする技術的課題は、従来技術の瑕疵を解消し、液体状や固形等の異なる形態の洗浄添加物をそれぞれ適応的に投入するとの目的を実現するための洗剤投入装置を提供することである。また、本発明のもう一つの目的は、室内における洗浄添加物の残留を減少させるとの目的を実現するための洗剤投入装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記の技術的課題を解決するために、本発明で採用する技術方案の基本思想について以下に述べる。
【0009】
洗剤投入装置であって、タンクを含み、タンク内に投入ケースが装着されている。投入ケース内には少なくとも1つの投入室が設けられており、投入室内には吐水口への水流の流出を妨げるガードプレートが装着されている。ガードプレートは反転可能に投入室内に装着されている。ガードプレートには切欠き部が設けられており、タンクの供給水は、反転して開放されたガードプレートの切欠き部に到達すると、切欠き部からガードプレートを通過したあと、反転して開放されたガードプレート下側の投入室の底壁を洗い流す。
【0010】
更に、投入室には補助ガードプレートが設けられている。ガードプレートが反転して閉止した場合、切欠き部は補助ガードプレートにより遮断され、反転して閉止したガードプレートと補助ガードプレートが共同で投入室を互いに独立した2つの部分に分割する。
【0011】
更に、ガードプレート上の切欠き部は投入室寄りの側に設けられており、投入室の流入水流は投入室の対応する側から流れ込んで切欠き部を通過したあと、ガードプレート下方の投入室の底壁を洗い流す。好ましくは、投入室の吐水口はガードプレート上の切欠き部と対向する反対側に設けられる。
【0012】
更に、前記補助ガードプレートは垂直に投入室内に設けられている。補助ガードプレートの外周の少なくとも一部は、ガードプレートが反転して閉止したときの切欠き部の外周から突出し、反転可能なガードプレートは補助ガードプレートに妨げられて垂直閉止位置に位置規制される。
【0013】
更に、ガードプレートには両側を連通させるサイフォンカラムが設けられている。ガードプレートの上流側において投入ケースからタンクに投入される洗剤及び給水水流は、ガードプレートと補助ガードプレートの双方に妨げられて、サイフォン効果が発動する液面高さまで貯水されたあと、サイフォンカラムに沿ってガードプレートの下流側に流入し、吐水口を通じてタンクへと流れ出す。
【0014】
更に、前記サイフォンカラムは逆「U」型の流路である。流路の両端はそれぞれガードプレートの両側に位置し、流路の曲がり角の高さはガードプレートの上端の高さ以上である。
【0015】
更に、逆「U」型の流路のうちガードプレートの上流側に位置する一端は給水端であり、ガードプレートの下流側に位置する一端は吐水端である。洗剤及び供給水が流路に対し流入又は流出するよう、給水端と吐水端はいずれも投入室の底壁と一定の隙間を隔てている。
【0016】
更に、逆「U」型の流路の給水端の高さは吐水端の高さよりも高い。好ましくは、投入室の底壁は、ガードプレートと垂直な方向において吐水口側に向かって徐々に下方へ傾斜するよう設けられる。
【0017】
更に、サイフォンカラムは、ガードプレートに固定装着されるか一体的に集積される本体を含む。本体は、垂直に延伸し且つ内部が中空の筒状をなしている。筒状の本体の中空部は、ガードプレートによって互いに独立した2つの部分である給水流路及び吐水流路に分割される。筒状の本体の上部には上カバーが密封状に掛合されている。上カバーの下側には内側に凹陥する凹溝が設けられており、凹溝によって給水流路と吐水流路の上部が連通している。
【0018】
更に、前記ガードプレートの上部の両端には外側に突出する回動軸がそれぞれ設けられている。2つの回動軸は同軸に設けられ、2つの回動軸がそれぞれ対応する側の投入室の側壁に挿入されることで、ガードプレートは軸周りに回転可能に投入ケースに装着される。投入ケースからタンク内に洗剤を投入する場合、ガードプレートは洗剤を妨げるよう垂直に設置され、投入ケースからタンク内に粉洗剤を投入する場合、ガードプレートは粉洗剤を吐水口まで押し流せるよう水平又は傾斜状に設置される。
【0019】
本発明が解決しようとする技術的課題は、従来技術の瑕疵を解消し、液体状や固形等の異なる形態の洗浄添加物をそれぞれ適応的に投入するとの目的を実現するための洗剤投入装置を提供することである。また、本発明のもう一つの目的は、室内における洗浄添加物の残留を減少させるとの目的を実現するための洗剤投入装置を提供することである。本発明の更なる目的は、投入ケースの移動幅が大きくなり過ぎないよう防止することで、サイフォンの誤作動を回避するための洗剤投入装置を提供することである。
【0020】
上記の技術的課題を解決するために、本発明で採用する技術方案の基本思想について以下に述べる。
【0021】
洗剤投入装置であって、タンクを含み、タンク内に投入ケースが装着されている。投入ケース内には少なくとも1つの投入室が設けられており、投入室内にはサイフォンカラムが装着されている。サイフォンカラム内には互いに独立して垂直に延伸する中心流路と外周流路が設けられている。中心流路と外周流路の上端は、サイフォンカバーによって密封されつつ互いに連通しており、中心流路と外周流路の底端はタンクと投入室にそれぞれ対応して連通している。投入室内には、サイフォンカラムの外周に覆設される遮断リブが備わっており、投入ケース内の洗剤及び供給水は、遮断リブを迂回して遮断リブとサイフォンカラムの間へと流動する。
【0022】
更に、投入室内の洗剤がサイフォンカラムの底部の入口へ直接流れ込むことのないよう、遮断リブの下端は投入室の底壁に密封接続されており、好ましくは、遮断リブの上部は投入室の最大液面高さよりも高くなっている。
【0023】
更に、遮断リブは、サイフォンカラムのうち投入ケースの外部への引き出し側を少なくとも覆っている。
【0024】
更に、遮断リブはサイフォンカラムの外周に覆設される円弧状のリブであり、遮断リブには洗剤を通過させる切欠きが設けられている。好ましくは、遮断リブの切欠きは、サイフォンカラムに対し、投入ケースの外部への引き出し方向とは反対側に設けられている。
【0025】
更に、前記サイフォンカラムは投入室の後側寄りに設けられており、円弧状の遮断リブの両端はそれぞれ投入室の後側壁寄りの箇所まで延伸している。且つ、円弧状の遮断リブの両端は、それぞれ投入室の後側壁と一定の隙間を隔てており、前記隙間が洗剤を通過させる切欠きを構成している。
【0026】
更に、サイフォンカバーの外周は遮断リブから突出するよう設けられ、サイフォンカバーと遮断リブは垂直投影面において互いに重なり合うよう設けられる。また、サイフォンカバーの下側と遮断リブの上端は一定の隙間を隔てて設けられる。
【0027】
更に、サイフォンカバーにおける投入ケースの外部への引き出し側には、下方に突出及び延伸する遮蔽リブが設けられている。前記遮蔽リブと遮断リブは互いにずらして設けられており、且つ、遮蔽リブは遮断リブよりも投入ケースの外部への引き出し側寄りに設けられている。遮蔽リブの下端は遮断リブの上端よりも低くなるよう設けられている。
【0028】
更に、サイフォンカバーの中央部には下方へ垂直に延伸する第1スリーブが設けられており、投入室の底壁には上方へ垂直に延伸する第2スリーブが設けられている。第2スリーブは第1スリーブの内部に嵌装される。第1スリーブと投入室の底壁が一定の隙間を隔て、第2スリーブの上部とサイフォンカバーが一定の隙間を隔てることで、第1スリーブと第2スリーブの間の空間が外周流路を形成し、第2スリーブの内部に中心流路が構成される。第2スリーブの底部は投入室の外部のタンクと連通している。
【0029】
更に、投入室の底部には下方に凹陥する凹溝が設けられており、サイフォンカラムは凹溝内に設けられ、遮断リブは凹溝の外周辺縁箇所に設けられる。
【0030】
更に、投入ケースには複数の投入室が設けられており、各投入室内には、サイフォンカラムと、サイフォンカラムの外周に覆設される遮断リブがそれぞれ設けられている。投入ケース内の洗剤は、遮断リブを迂回して遮断リブとサイフォンカラムの間へと流動する。
【0031】
本発明が解決しようとする技術的課題は、従来技術の瑕疵を解消し、カバープレート内の給水流路を二重に保護することで、カバープレートの漏水を回避して洗濯機の安全性を向上することを目的とする洗剤投入装置を提供することである。
【0032】
上記の技術的課題を解決するために、本発明で採用する技術方案の基本思想について以下に述べる。
【0033】
洗剤投入装置であって、タンクと、タンクの内部に装着される投入ケースを含み、タンクの上部がカバープレートから構成される。前記カバープレートの内部の中空室には投入ケース内に注水するための給水流路が設けられている。給水流路の外周にはカバープレートの外周に沿って延伸する密閉空間が設けられており、密閉空間が給水流路とカバープレートの外部を隔離している。
【0034】
更に、前記カバープレートは互いに掛合する下カバーと上カバーを含む。下カバーと上カバーの周縁にはいずれも開口が対向して設けられる凹溝が設置されており、下カバーの凹溝と上カバーの凹溝が対向して組み合わされ、開口を封止することで密閉空間が形成される。
【0035】
更に、前記カバープレートは互いに掛合する下カバーと上カバーを含む。前記下カバーの周縁には開口した凹溝が設けられている。上カバーにおける下カバーと掛合する側は平面となっており、凹溝の側壁における上カバーに面する側が上カバーの表面に対応して密着することで、凹溝の開口が封止されて密閉空間が形成される。
【0036】
更に、前記下カバー及び/又は上カバーには間隔を隔てて設置されるインナーリブプレートとアウターリブプレートが設けられており、インナーリブプレートとアウターリブプレートの間に凹溝が形成される。アウターリブプレートは下カバー及び/又は上カバーの周縁の外形に沿って延伸し、インナーリブプレートは給水流路の外周に沿って延伸する。
【0037】
更に、前記下カバー及び/又は上カバーには間隔を隔てて設置されるインナーリブプレートとアウターリブプレートが設けられており、インナーリブプレートとアウターリブプレートの間に凹溝が形成される。アウターリブプレートは下カバー及び/又は上カバーの周縁の外形に沿って延伸し、前記インナーリブプレートはアウターリブプレートと平行に設けられる。
【0038】
更に、下カバーのアウターリブプレートと上カバーのアウターリブプレートの形状は同じであり、下カバーのインナーリブプレートと上カバーのインナーリブプレートの形状は同じである。下カバーのアウターリブプレートと上カバーのアウターリブプレートは対応して密封状に溶着され、下カバーのインナーリブプレートと上カバーのインナーリブプレートは対応して密封状に溶着される。
【0039】
更に、前記下カバーは取り外し可能にタンクの上部に装着され、下カバーの凹溝内には少なくとも1つの貫通孔が設けられている。貫通孔の一端は密閉空間と連通しており、他端はタンクと連通している。
【0040】
更に、カバープレートの下カバー及び/又は上カバーには、水流を案内するための少なくとも1つの給水流路が設けられており、各給水流路はインナーリブプレート及びアウターリブプレートによって外部と隔離される。隣り合う給水流路の間は間隔を隔てて密封される2層の分水リブプレートにより隔離され、前記分水リブプレートとインナーリブプレート又はアウターリブプレートは、下カバー及び/又は上カバーから上カバー及び/又は下カバーに向かって突出する高さが同じである。
【0041】
更に、下カバーには給水管が設けられており、給水管は密閉空間に挿通されて給水流路の給水口と連通している。給水流路内には吐水孔が設けられており、前記吐水孔は投入ケースと連通している。
【0042】
更に、本発明は、上記の洗剤投入装置が装着された洗濯機に関する。
【発明の効果】
【0043】
上記の技術方案を用いることで、本発明は従来技術と比較して以下のような有益な効果を有する。
【0044】
1.上記のように設けることで、ユーザが投入室内に添加した洗剤はガードプレートにより妨げられるため、洗剤が水流により希釈されないままタンクに直接流れ込むとの事態が回避される。これにより、洗剤の希釈効率を向上させ、洗剤の分布範囲を拡大するとの目的が実現される。
【0045】
2.上記のように設けることで、タンクの給水水流は、ガードプレートの切欠き部を経由してガードプレートの下方に遮断されている投入室の底壁を洗い流す。これにより、投入室の吐水口部分に粉洗剤が残留するとの事態が回避されるため、ガードプレートによって遮断される投入室の吐水口部分に粉洗剤が残留しないよう防止するとの目的が実現される。
【0046】
3.ガードプレートを反転可能に設けることで、投入装置は、液体及び固体の洗浄添加物をそれぞれ投入する際に相応の使用状態に調節可能となるため、添加物の円滑な投入が保証される。
【0047】
4.投入装置の投入ケースに降水管を垂直に貫通するよう設けることで、投入ケースの天井面に残留した供給水を降水管を通じて投入ケース下方のタンクの底部まで流動させることが可能となる。これにより、投入ケースの天井面に残留水が残ることで、ユーザが投入ケースを引き出した場合に残留水が洗濯機の外部に漏出するとの事態が回避される。
【0048】
5.サイフォンカラムの外周に遮断リブを周設し、サイフォンカラムと投入室を隔離することで、投入ケースを引き出す過程で投入室内の液体が激しく振動し、サイフォンカラムの液面が上昇する結果、サイフォンカラムが誤ってサイフォン現象を発動するとの事態が防止される。これにより、サイフォンカラムの「高波」によるサイフォン現象の誤作動を防止するとの目的が実現される。
【0049】
6.投入室のカバープレートにサイフォンカラムの外周に位置する透かし部を設けることで、投入ケースの天井面における洗浄用の供給水を透かし部に沿って投入室内に流れ込ませることが可能である。これにより、投入ケースの天井面に供給水が残留するとの事態が回避される。且つ、投入ケースの天井面の水流をサイフォンカラム近傍の透かし部に沿って投入室に流れ込ませることで、水流はサイフォンカラムの外壁に沿って下方へと流動可能となる。これにより、サイフォンカラムの外壁面が洗い流されるため、サイフォンカラムの外壁における洗剤の残留が回避され、ヒケ(Sink Mark)の発生が防止される。
【0050】
7.上記のように設けることで、本発明では給水流路の外周にインナーリブプレートを周設し、カバープレートの外周にアウターリブプレートを設置している。また、インナーリブプレートとアウターリブプレートを間隔を隔てて設けることで密閉空間を形成している。これにより、給水流路が二重に保護されるため、安全性と信頼性が向上し、投入装置の漏水を効果的に回避可能となる。
【0051】
8.密閉空間には貫通孔が設けられているため、上カバーと下カバーの溶着過程で密閉空間の内外の気圧のバランスを取ることが可能であり、上カバーと下カバーの溶着位置における亀裂のリスクが低下する。また、貫通孔を通じて密閉空間の圧力を検査することで、溶着位置の隙間の有無を検査する。インナーリブプレートの溶着箇所に亀裂が入った場合には、貫通孔によって密閉空間内の水を投入ケースに案内可能なため、カバープレートの漏水が回避される。
【0052】
且つ、本発明は構造がシンプルで効果が顕著であり、利用普及に適している。
【0053】
以下に、図面を組み合わせて、本発明の具体的実施形態につき更に詳細に述べる。
【0054】
図面は本発明の一部として本発明の更なる理解のために用いられる。また、本発明の概略的実施例及びその説明は本発明を解釈するために用いられるが、本発明を不当に限定するものではない。なお、言うまでもなく、以下の記載における図面は実施例の一部にすぎず、当業者であれば、創造的労働を要することなくこれらの図面から更にその他の図面を得ることも可能である。
【図面の簡単な説明】
【0055】
【
図1】
図1は、本発明の実施例における洗剤投入装置の構造を示す図である。
【
図2】
図2は、本発明の実施例における洗剤投入装置の構造の平面構造を示す図である。
【
図3】
図3は、本発明の実施例におけるガードプレートが垂直閉止位置にあるときの
図2のA-A断面図である。
【
図4】
図4は、本発明の実施例におけるガードプレートが水平開放位置にあるときの
図2のA-A断面図である。
【
図5】
図5は、本発明の実施例における
図2のB-B断面図である。
【
図6】
図6は、本発明の実施例における
図2のD-D断面図である。
【
図7】
図7は、本発明の実施例における
図2のE-E断面図である。
【
図8】
図8は、本発明の他の実施例における洗剤投入装置の構造を示す図である。
【
図9】
図9は、本発明の他の実施例における洗剤投入装置のガードプレートが垂直閉止位置にあるときの平面図である。
【
図10】
図10は、本発明の他の実施例における洗剤投入装置のガードプレートが水平開放位置にあるときの平面図である。
【
図14】
図14は、本発明の他の実施例における洗剤投入装置からカバープレートを除去した構造を示す図である。
【
図15】
図15は、本発明の他の実施例における洗剤投入装置の構造の分解図である。
【
図16】
図16は、本発明の他の実施例の下カバーの構造図である。
【
図17】
図17は、本発明の他の実施例の上カバーの構造図である。
【発明を実施するための形態】
【0056】
なお、これらの図面及び文字記載は何らかの方式で本発明の構想の範囲を制限するとの意図ではなく、特定の実施例を参照して当業者に本発明の概念を説明するためのものである。
【0057】
本発明の実施例の目的、技術方案及び利点をより明確とすべく、以下では本発明の実施例にかかる図面を組み合わせて、実施例の技術方案につき明瞭簡潔に述べる。なお、以下の実施例は本発明を説明するためのものであって、本発明の範囲を制限するものではない。
【0058】
本発明の記載において、「上」、「下」、「前」、「後」、「左」、「右」、「垂直」、「内」、「外」等の用語で示される方向又は位置関係は、図示に基づく方向又は位置関係であって、本発明の記載の便宜上及び記載の簡略化のためのものにすぎず、対象となる装置又は部材が特定の方向を有し、且つ特定の方向で構成及び操作されねばならないことを明示又は暗示するものではない。よって、本発明を制限するものと理解すべきではない。
【0059】
本発明の記載において、別途明確に規定及び限定しない限り、「装着する」、「連なる」、「接続する」との用語は広義に解釈すべきである。例えば、固定接続であってもよいし、取り外し可能な接続であってもよいし、一体的な接続であってもよい。また、機械的な接続であってもよいし、電気的な接続であってもよい。更には、直接的な連なりであってもよいし、中間媒体を介した間接的な連なりであってもよい。当業者であれば、具体的状況に応じて本発明における上記用語の具体的意味を解釈可能である。
【実施例0060】
図1~
図14に示すように、本実施例は洗剤投入装置を提供する。当該洗剤投入装置はタンク200を含む。タンク200内には、洗剤及び/又は粉洗剤が投入される投入ケース100が装着されている。好ましくは、投入ケース100は引き出し可能にタンク200内に挿入される。投入ケース100内には少なくとも1つの投入室1が設けられている。また、投入室1の底部にはタンク200と連通する吐水口11が設けられている。洗濯機の給水水流が投入室1に流れ込むと、投入ケース100内に添加された洗剤及び/又は粉洗剤が給水水流の作用によって吐水口11からタンク200に押し流される。投入室1内には、吐水口11への水流の流出を妨げるガードプレート4が装着されており、ガードプレート4には、両側を連通させるサイフォンカラム5が設けられている。これにより、ガードプレート4の上流側において、投入ケース100からタンク200に投入される洗剤及び給水水流は、ガードプレート4に妨げられてサイフォン効果が発動する液面高さまで貯水されたあと、サイフォンカラム5に沿ってガードプレートの下流側に流入し、吐水口を通じてタンク200へと流れ出す。
【0061】
上記のように設けることで、ユーザが投入室内に添加した洗剤はガードプレートにより妨げられるため、洗剤が水流により希釈されないままタンクに直接流れ込むとの事態が回避される。これにより、洗剤の希釈効率を向上させ、洗剤の分布範囲を拡大するとの目的が実現される。
【0062】
本実施例において、前記投入ケース100は水平に引き出し可能にタンク200内に装着される。ガードプレート4は投入室1の中央部に垂直に設けられる。また、ガードプレート4は投入ケース100の引き出し方向に対し垂直に設けられるとともに、対応する投入室1のいずれかの垂直断面を覆う。前記サイフォンカラム5は逆「U」型の流路であり、流路の両端がそれぞれガードプレートの両側に位置している。これにより、流路を介してガードプレート両側の投入室1を連通させている。給水水流はガードプレート4の上流側の投入室1内に流入する。流入した水流はガードプレート4に妨げられて貯水され、上昇しながらガードプレート4の上流側に投入された洗剤を希釈する役割を果たす。そして、水面高さが逆「U」型の流路の曲がり角を超えるまで投入室1内に給水されると、サイフォン効果が発動することで、ガードプレート4により妨げられていた水流が逆「U」型の流路を通じてガードプレート4の下流側に進入する。
【0063】
本実施例では、流路の曲がり角の高さがガードプレート4の上端の高さ以下のため、洗浄水の貯水高さがガードプレート4を超えたにもかかわらずサイフォン効果を発動できないとの事態が回避され、サイフォンカラム5を通じた洗剤の円滑な排出が保証される。
【0064】
本実施例において、逆「U」型の流路のうちガードプレート4の上流側に位置する一端は給水端であり、ガードプレート4の下流側に位置する一端は吐水端である。給水端と吐水端はいずれもタンク200の底壁と一定の隙間を隔てているため、洗剤及び供給水が底部の隙間から流路に対し円滑に流入又は流出する。
【0065】
本実施例において、逆「U」型の流路の給水端の高さは吐水端の高さよりも高くなっている。これにより、水路内の水流はサイフォン効果が発動されたあと、重力の働きを受けてガードプレートの上流側の洗剤及び水を全てガードプレート4の下流側に流入させることができる。
【0066】
好ましくは、本実施例において、投入室1の底壁は、ガードプレート4と垂直な方向において、吐水口11側に向かって徐々に下方へ傾斜するよう設けられている。これにより、投入室1内の給水水流は重力の働きによって自ずと吐水口11の方向へと集結する。よって、ガードプレート4の上流側の貯水は全て円滑にガードプレート4に設けられた逆「U」型の流路の給水端に集結するよう流動し、ガードプレート4の下流側に流れ込んだ水流は全て円滑に吐水口11に集結するよう流動する。
【0067】
本実施例において、サイフォンカラム5は、ガードプレート4に固定装着されるか一体的に集積される本体を含む。本体は、垂直に延伸し且つ内部が中空の筒状をなしている。筒状の本体の中空部は、ガードプレート4によって互いに独立した2つの垂直に延伸する流路に分割されており、それぞれが給水流路及び吐水流路となっている。筒状の本体の上部には上カバーが密封状に掛合されており、上カバーの下側には内側に凹陥する凹溝が設けられている。給水流路と吐水流路の上部は凹溝によって連通しており、給水流路と吐水流路の下端がそれぞれ給水端と吐水端を構成している。
【0068】
本実施例において、筒状の本体の上部には上方に突出する密封リブが周設されている。また、上カバーの外周には下方に突出する係合リブが2つ周設されており、内周の係合リブの中央部が凹溝を構成している。2つの係合リブは一定の隙間を隔てて挿接溝を構成しており、密封リブが挿接溝に挿入されることで上カバーと筒状の本体とが密封状に挿接される。好ましくは、挿接溝内にはパッキンが装着されている。パッキンは挿接溝と筒状の本体の間に挟持される。且つ、パッキンのうち少なくとも1つの壁面が挿接溝に密封状に付着するとともに、少なくとも1つの壁面が筒状の本体に密封状に付着する。これにより、挿接箇所の密封性が更に向上し、漏水及び漏気の発生が回避される。
【0069】
本実施例において、筒状の本体とガードプレート4は一体的に成型されてなる。また、上カバーは筒状の本体の上部に掛合して固定接続される。
【0070】
本実施例において、筒状の本体のうちガードプレート4と垂直な両側は平面となっており、ガードプレート4と平行な両側は本体の外側に向かって突出する円弧面となっている。また、本実施例では、投入室1内の水流について流動の円滑性が保証されるよう、円弧面と平面の接続箇所は滑らかな移行曲面となっている。
【0071】
本実施例において、前記ガードプレート4は反転可能にタンク200内に装着される。投入ケース100からタンク200内に洗剤を投入する場合、ガードプレート4は洗剤及び供給水を妨げるよう垂直に設置されるが、投入ケース100からタンク200内に粉洗剤を投入する場合、ガードプレート4は粉洗剤を吐水口まで押し流せるよう水平又は傾斜状に設置される。ガードプレートを反転可能に設けることで、投入装置は、液体及び固体の洗浄添加物をそれぞれ投入する際に相応の使用状態に調節可能となるため、添加物の円滑な投入が保証される。
【0072】
本実施例において、ガードプレート4の上部の両端には外側に突出する回動軸がそれぞれ設けられている。2つの回動軸は同軸に設けられる。2つの回動軸がそれぞれ対応する側の投入室1の側壁に挿入されることで、ガードプレート4は軸周りに回転可能に投入ケース100に装着される。本実施例では、駆動モータの作用によってガードプレートを自動的に回動させ、垂直位置と水平位置の間でガードプレート4を切り替え可能となるよう、ガードプレート4の回動軸は駆動モータに接続されている。好ましくは、ガードプレート4の回動軸部分には復帰ねじりバネが装着されている。伸張したねじりバネがガードプレートに位置復帰のための作用力を付与し、ガードプレートを初期の水平状態に復帰させるよう、復帰ねじりバネの両端はガードプレートと投入ケース100にそれぞれ当接している。
【0073】
本実施例において、ガードプレート4が垂直位置の場合、ガードプレート4の両側は投入室1の対応する側の内側壁にそれぞれ密接し、ガードプレート4の下側は投入室1の底壁に密接する。好ましくは、投入室1の内壁にはタンク200の内部に向かって突出する少なくとも1つの位置規制部が設けられており、ガードプレートが垂直位置まで回動したときには、位置規制部とガードプレートが互いに位置規制及び当接する。好ましくは、本実施例において、ガードプレートが垂直位置となったときに動かないよう保持するために、投入室1の左右両側の内壁には、垂直に延伸するとともに投入室1内に向かって突出する第1位置規制リブが1つずつ設けられている。前記第1位置規制リブは、ガードプレートの回動軸の下側における対応する垂直箇所又は吐水口から離間する側に設けられており、ガードプレート4が垂直状態となったときには、ガードプレートの給水側と第1位置規制リブが互いに位置規制及び当接する。
【0074】
本実施例では、ガードプレート4が水平位置まで回動したときに開放角度が過度に大きくならないよう、投入室1の後側の内壁に、水平且つ投入室1内に向かって突出及び延伸する第2位置規制リブが設けられている。また、ガードプレートが水平状態となったときにガードプレート4の吐水側と第2位置規制リブが互いに位置規制及び当接するよう、前記第2位置規制リブの高さはガードプレート4の回動軸と整列している。
上記のように設けることで、タンクの給水水流は、ガードプレートの切欠き部を経由してガードプレートの下方に遮断されている投入室の底壁を洗い流す。これにより、投入室の吐水口部分に粉洗剤が残留するとの事態が回避されるため、ガードプレートによって遮断される投入室の吐水口部分に粉洗剤が残留しないよう防止するとの目的が実現される。
本実施例において、投入室1には補助ガードプレート9が設けられている。ガードプレート4が垂直に閉止するまで反転した場合、切欠き部10は補助ガードプレート9によって遮断される。これにより、反転して閉止したガードプレート4と補助ガードプレート9が共同で投入室1を互いに独立した2つの部分に分割する。このように、切欠きを備えるガードプレート4が垂直位置となった場合、ガードプレート4と補助ガードプレート9は共同で投入室1の垂直断面を覆う遮断部を構成する。これにより、投入室1に添加された洗剤及び水流は遮断部に妨げられて貯水されるため、洗剤を希釈する役割を果たすとの目的が達せられる。
本実施例において、ガードプレート4上の切欠き部10は投入室1寄りの側に設けられている。これにより、投入室1の流入水流は投入室1の対応する側から流れ込んで切欠き部10を通過したあと、ガードプレート下方の投入室1の底壁を洗い流す。好ましくは、投入室1の吐水口は、ガードプレート4上の切欠き部10と対向する反対側に設けられる。ガードプレートの切欠き部と投入室の吐水口を投入室の対向する両側に設けることで、流入水流はガードプレートを通過したあとに、投入室の一方の側から対向する他方の側へと流動する。これにより、流入水流がガードプレート下方の投入室の底壁を全面的に洗い流すよう保証する。
本実施例において、投入室1に設けられる吐水口11は、投入室1の底壁に設けられた凹溝内に位置している。前記投入室1の底壁は、外周から凹溝方向に向かって徐々に下方へ傾斜するよう設けられているため、投入室1内の水流は吐水口11の方向に集結するよう流動する。好ましくは、吐水口11は凹溝の底部に位置し、凹溝に集結するよう流動した水流が吐水口11から全て円滑に排出される。
本実施例において、前記補助ガードプレート9は垂直に投入室1内に設けられている。補助ガードプレート9の外周の少なくとも一部は、ガードプレート4が反転して閉止したときの切欠き部10の外周から突出する。これにより、反転可能なガードプレート4は補助ガードプレート9に妨げられて垂直閉止位置に位置規制される。好ましくは、前記補助ガードプレート9は投入室1内に垂直に装着されており、補助ガードプレート9の一方の側と底部を投入室1の内壁にそれぞれ固定接続することで、補助ガードプレート9と投入ケース100を一体部材として一体的に成型する。
本実施例において、投入室1内には、吐水口への水流の流出を妨げるガードプレート4が装着されており、ガードプレート4には、両側を連通させるサイフォンカラム5が設けられている。これにより、ガードプレート4の上流側において、投入ケース100からタンク200に投入される洗剤及び給水水流は、ガードプレートに妨げられてサイフォン効果が発動する液面高さまで貯水されたあと、サイフォンカラム5に沿ってガードプレートの下流側に流入し、吐水口11を通じてタンク200へと流れ出す。
上記のように設けることで、ユーザが投入室内に添加した洗剤はガードプレートにより妨げられるため、洗剤が水流により希釈されないままタンクに直接流れ込むとの事態が回避される。これにより、洗剤の希釈効率を向上させ、洗剤の分布範囲を拡大するとの目的が実現される。
本実施例において、前記ガードプレート4は反転可能にタンク200内に装着される。投入ケース100からタンク200内に洗剤を投入する場合、ガードプレート4は洗剤及び供給水を妨げるよう垂直に設置されるが、投入ケース100からタンク200内に粉洗剤を投入する場合、ガードプレート4は粉洗剤を吐水口まで押し流せるよう水平又は傾斜状に設置される。ガードプレートを反転可能に設けることで、投入装置は、液体及び固体の洗浄添加物をそれぞれ投入する際に相応の使用状態に調節可能となるため、添加物の円滑な投入が保証される。
本実施例において、ガードプレート4の上部の両端には外側に突出する回動軸がそれぞれ設けられている。2つの回動軸は同軸に設けられる。2つの回動軸がそれぞれ対応する側の投入室1の側壁に挿入されることで、ガードプレートは軸周りに回転可能に投入ケース100に装着される。本実施例では、駆動モータの作用によってガードプレート4を自動的に回動させ、垂直位置と水平位置の間でガードプレート4を切り替え可能となるよう、ガードプレート4の回動軸は駆動モータに接続されている。好ましくは、ガードプレート4の回動軸部分には復帰ねじりバネが装着されている。伸張したねじりバネがガードプレートに位置復帰のための作用力を付与し、ガードプレート4を初期の水平状態に復帰させるよう、復帰ねじりバネの両端はガードプレートと投入ケース100にそれぞれ当接している。
本実施例において、ガードプレート4が垂直位置の場合、ガードプレート4の両側は投入室1の対応する側の内側壁にそれぞれ密接し、ガードプレート4の下側は投入室1の底壁に密接する。好ましくは、投入室1の内壁にはタンク200の内部に向かって突出する少なくとも1つの位置規制部が設けられており、ガードプレート4が垂直位置まで回動したときには、位置規制部とガードプレートが互いに位置規制及び当接する。好ましくは、投入室1の左右両側の内壁には、垂直に延伸するとともに投入室1内に向かって突出する第1位置規制リブが1つずつ設けられている。前記第1位置規制リブは、ガードプレートの回動軸の下側における対応する垂直箇所又は吐水口から離間する側に設けられており、ガードプレートが垂直状態となったときには、ガードプレートの給水側と第1位置規制リブが互いに位置規制及び当接する。
本実施例では、ガードプレート4が水平位置まで回動したときに開放角度が過度に大きくならないよう、投入室1の後側の内壁に、水平且つ投入室1内に向かって突出及び延伸する第2位置規制リブが設けられている。また、ガードプレートが水平状態となったときにガードプレート4の吐水側と第2位置規制リブが互いに位置規制及び当接するよう、前記第2位置規制リブの高さはガードプレート4の回動軸と整列している。