(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023037447
(43)【公開日】2023-03-15
(54)【発明の名称】生活支援システム、生活支援方法および生活支援プログラム
(51)【国際特許分類】
G06Q 50/10 20120101AFI20230308BHJP
G06Q 10/04 20230101ALI20230308BHJP
【FI】
G06Q50/10
G06Q10/04
【審査請求】未請求
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021144216
(22)【出願日】2021-09-03
(71)【出願人】
【識別番号】303046244
【氏名又は名称】旭化成ホームズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100149548
【弁理士】
【氏名又は名称】松沼 泰史
(74)【代理人】
【識別番号】100188558
【弁理士】
【氏名又は名称】飯田 雅人
(74)【代理人】
【識別番号】100165179
【弁理士】
【氏名又は名称】田▲崎▼ 聡
(74)【代理人】
【識別番号】100189337
【弁理士】
【氏名又は名称】宮本 龍
(72)【発明者】
【氏名】下川 美代子
【テーマコード(参考)】
5L049
【Fターム(参考)】
5L049AA04
5L049CC11
(57)【要約】
【課題】ユーザーが何を身の回りに置いておこうとするかを予測する。
【解決手段】生活支援システムは、ユーザーの状況を特定するユーザー状況特定情報を受け付ける受付部と、受付部が受け付けたユーザー状況特定情報に基づいて、ユーザーが要求しているものを把握する処理部と、処理部が把握したものを、ユーザーへ提供する提供部とを備え、処理部は、ユーザー状況特定情報とユーザーが要求しているものとの関係を機械学習しており、当該機械学習の結果を使用して、受付部が受け付けたユーザー状況特定情報について、ユーザーが要求しているものを把握する。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザーの状況を特定するユーザー状況特定情報を受け付ける受付部と、
前記受付部が受け付けた前記ユーザー状況特定情報に基づいて、前記ユーザーが要求しているものを把握する処理部と、
前記処理部が把握した前記ものを、前記ユーザーへ提供する提供部と
を備え、
前記処理部は、前記ユーザー状況特定情報と前記ユーザーが要求しているものとの関係を機械学習しており、当該機械学習の結果を使用して、前記受付部が受け付けた前記ユーザー状況特定情報について、前記ユーザーが要求しているものを把握する、生活支援システム。
【請求項2】
前記処理部は、前記提供部が前記ユーザーへ前記処理部が把握した前記ものを提供した結果に基づいて、前記ユーザー状況特定情報と前記ユーザーが要求しているものとの関係を更新する、請求項1に記載の生活支援システム。
【請求項3】
前記処理部が把握した前記ものの収納場所を判定する判定部と、
移動部と、
前記移動部に前記生活支援システムを前記判定部が判定した前記ものの前記収納場所へ移動させるよう指示する指示部と
をさらに備える、請求項1又は請求項2に記載の生活支援システム。
【請求項4】
前記収納場所は、屋外の収納スペースである、請求項3に記載の生活支援システム。
【請求項5】
前記収納場所から取得されたもの、または前記提供部が提供する前記ものに対して課金する課金部
をさらに備える、請求項3または4に記載の生活支援システム。
【請求項6】
前記課金部は、前記提供部が前記ユーザーへ前記収納場所から取得された前記ものを提供した結果、または前記提供部が所持する前記ものを前記ユーザーへ提供した結果に基づいて、課金する、請求項5に記載の生活支援システム。
【請求項7】
前記判定部が、前記収納場所に前記ものがないと判定した場合に、前記ものを発注する発注部
をさらに備える、請求項3に記載の生活支援システム。
【請求項8】
前記提供部は、前記判定部が判定した前記収納場所へ前記ものを収納する、請求項3に記載の生活支援システム。
【請求項9】
コンピュータが実行する生活支援方法であって、
ユーザーの状況を特定するユーザー状況特定情報を受け付けるステップと、
受け付ける前記ステップで受け付けた前記ユーザー状況特定情報に基づいて、前記ユーザーが要求しているものを把握するステップと、
把握する前記ステップで把握した前記ものを、前記ユーザーへ提供するステップと
を有し、
把握する前記ステップでは、前記ユーザー状況特定情報と前記ユーザーが要求しているものとの関係を機械学習した結果を使用して、受け付ける前記ステップで受け付けた前記ユーザー状況特定情報について、前記ユーザーが要求しているものを把握する、生活支援方法。
【請求項10】
コンピュータに、
ユーザーの状況を特定するユーザー状況特定情報を受け付けるステップと、
受け付ける前記ステップで受け付けた前記ユーザー状況特定情報に基づいて、前記ユーザーが要求しているものを把握するステップと、
把握する前記ステップで把握した前記ものを、前記ユーザーへ提供するステップと
を実行させ、
把握する前記ステップでは、前記ユーザー状況特定情報と前記ユーザーが要求しているものとの関係を機械学習した結果を使用して、受け付ける前記ステップで取得した前記ユーザー状況特定情報について、前記ユーザーが要求しているものを把握させる、生活支援プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、生活支援システム、生活支援方法および生活支援プログラムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
現在、住宅、オフィス等で移動型ロボット等の移動型装置が使用されるケースが増えている。例えば、住宅においては、夫婦共働き世帯や高齢者世帯の増加によりロボット掃除機の普及が進んでいる。
また移動型装置は、建物内で移動し、収納場所に収納された物品を取得する。収納場所に関して、住宅内における物品の収納場所を減らすことにより居住空間を増やす技術が知られている(例えば、特許文献1参照)。この技術は、所定の地域に設置される複数のロッカーと、ユーザーによる複数のロッカーの利用状況を管理するロッカー管理センタと、ユーザーの希望に基づいて複数のロッカーのいずれかに収納した物品を所定の期間保管する倉庫と、ユーザーの希望に基づいて収納された物品を倉庫に配送すると共に物品を倉庫から取り出してユーザー指定の場所への配送を管理する配送センタとからなる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
前述した技術では、ユーザーの希望に基づいて物品を倉庫から取り出してユーザー指定の場所へ配送する。しかし、ユーザーが何を身の回りに置いておこうとするかを予測することはできない。
【0005】
本発明は、前述した問題点に鑑みてなされたものであり、ユーザーが何を身の回りに置いておこうとするかを予測できる生活支援システム、生活支援方法および生活支援プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
(1)上記課題を解決するため、本発明の一実施形態は、ユーザーの状況を特定するユーザー状況特定情報を受け付ける受付部と、前記受付部が受け付けた前記ユーザー状況特定情報に基づいて、前記ユーザーが要求しているものを把握する処理部と、前記処理部が把握した前記ものを、前記ユーザーへ提供する提供部とを備え、前記処理部は、前記ユーザー状況特定情報と前記ユーザーが要求しているものとの関係を機械学習しており、当該機械学習の結果を使用して、前記受付部が受け付けた前記ユーザー状況特定情報について、前記ユーザーが要求しているものを把握する、生活支援システムである。
【0007】
本実施形態に係る生活支援システムによれば、生活支援システムは、ユーザーの状況を特定するユーザー状況特定情報を受け付ける。ユーザー状況特定情報には、画像情報と、温度情報、湿度情報、照度情報、体温情報、脈波情報などが含まれる。生活支援システムは、ユーザー状況特定情報とユーザーが要求しているものとの関係を機械学習している。生活支援システムは、機械学習の結果(学習モデル)を使用して、受け付けたユーザー状況特定情報に基づいて、ユーザーが要求しているものを把握する。生活支援システムは、把握したものを、ユーザーへ提供する。
このように、生活支援システムは、ユーザー状況特定情報とユーザーが要求しているものとの関係を機械学習することによって学習モデルを作成する。生活支援システムは、作成した学習モデルを使用して、ユーザー状況特定情報に基づいて、ユーザーが要求しているものを把握できるため、ユーザーが何を身の回りに置いておこうとするかを予測できる。
【0008】
(2)本発明の一実施形態は、前述した生活支援システムにおいて、処理部は、提供部がユーザーへ処理部が把握したものを提供した結果に基づいて、ユーザー状況特定情報とユーザーが要求しているものとの関係を更新することとしてもよい。
【0009】
このように構成することによって、処理部は、提供部がユーザーへ処理部が把握したものを提供した結果を取得する。処理部は、処理部がユーザーへ処理部が把握したものを提供した結果に基づいて、ユーザー状況特定情報とユーザーが要求しているものとの関係を更新できるため、更新しない場合と比較して、ユーザー状況特定情報に基づいて把握できるユーザーが要求しているものの精度を向上できる。
【0010】
(3)本発明の一実施形態は、前述した生活支援システムにおいて、前記処理部が把握した前記ものの収納場所を判定する判定部と、移動部と、前記移動部に前記生活支援システムを前記判定部が判定した前記ものの前記収納場所へ移動させるよう指示する指示部とをさらに備えることとしてもよい。
【0011】
このように構成することによって、生活支援システムは、処理部が把握したものの収納場所を判定する判定部と、移動部と、指示部とをさらに備える。このため、生活支援システムは、判定した収納場所へ移動することができる。
【0012】
(4)本発明の一実施形態は、前述した生活支援システムにおいて、前記収納場所は、屋外の収納スペースであることとしてもよい。
【0013】
このように構成することによって、生活支援システムは、収納場所である屋外のスペースからものを取得することができるため、住宅内における物品の収納場所を減らすことができる。このため、居住空間を増やすことができる。
【0014】
(5)本発明の一実施形態は、前述した生活支援システムにおいて、前記収納場所から取得されたもの、または前記提供部が提供する前記ものに対して課金する課金部をさらに備えることとしてもよい。
このように構成することによって、収納場所から取得されたもの、または提供するものに対して課金することができるため、生活支援システムは、ものを販売することによって提供できる。
【0015】
(6)本発明の一実施形態は、前述した生活支援システムにおいて、前記課金部は、前記提供部が前記ユーザーへ前記収納場所から取得された前記ものを提供した結果、または前記提供部が所持する前記ものを前記ユーザーへ提供した結果に基づいて、課金する。
このように構成することによって、生活支援システムは、ユーザーへ収納場所から取得されたものを提供した結果、または所持するものをユーザーへ提供した結果に基づいて、課金することができる。このため、仮にユーザーへ収納場所から取得されたものを提供した結果、または所持するものをユーザーへ提供した結果、ユーザーがそのものを不要であった場合には課金されないため、収納場所から取得された場合、または所持するものをユーザーへ提供した場合に課金される場合と比較して、不要なものに課金されることを防止できる。
【0016】
(7)本発明の一実施形態は、前述した生活支援システムにおいて、前記判定部が、前記収納場所に前記ものがないと判定した場合に、前記ものを発注する発注部をさらに備えることとしてもよい。
このように構成することによって、生活支援システムは、判定部が、収納場所にものがないと判定した場合に、そのものを発注することができる。このため、ユーザーが発注することなく、そのものを取得できる。
【0017】
(8)本発明の一実施形態は、前述した生活支援システムにおいて、前記提供部は、前記判定部が判定した前記収納場所へ前記ものを収納することとしてもよい。
このように構成することによって、生活支援システムは、判定部が判定した収納場所へものを収納できる。このため、ユーザーが、収納場所へ収納することなく、そのものを収納できる。
【0018】
(9)本発明の一実施形態は、コンピュータが実行する生活支援方法であって、ユーザーの状況を特定するユーザー状況特定情報を受け付けるステップと、受け付ける前記ステップで取得した前記ユーザー状況特定情報に基づいて、前記ユーザーが要求しているものを把握するステップと、把握する前記ステップで把握した前記ものを、前記ユーザーへ提供するステップとを有し、把握する前記ステップでは、前記ユーザー状況特定情報と前記ユーザーが要求しているものとの関係を機械学習した結果を使用して、受け付ける前記ステップで受け付けた前記ユーザー状況特定情報について、前記ユーザーが要求しているものを把握する、生活支援方法である。
本発明の一実施形態に係る生活支援方法によれば、生活支援システムとカテゴリが異なるだけで、実質的に同一の発明であり、同様の作用および効果を奏する。
【0019】
(10)本発明の一実施形態は、コンピュータに、ユーザーの状況を特定するユーザー状況特定情報を受け付けるステップと、受け付ける前記ステップで受け付けた前記ユーザー状況特定情報に基づいて、前記ユーザーが要求しているものを把握するステップと、把握する前記ステップで把握した前記ものを、前記ユーザーへ提供するステップとを実行させ、把握する前記ステップでは、前記ユーザー状況特定情報と前記ユーザーが要求しているものとの関係を機械学習した結果を使用して、受け付ける前記ステップで受け付けた前記ユーザー状況特定情報について、前記ユーザーが要求しているものを把握させる、生活支援プログラムである。
本発明の一実施形態に係る生活支援プログラムによれば、生活支援プログラムは、コンピュータに、ユーザー状況特定情報とユーザーが要求しているものとの関係を機械学習することによって学習モデルを作成させる。生活支援プログラム、コンピュータに作成した学習モデルを使用して、ユーザー状況特定情報に基づいて、ユーザーが要求しているものを把握させるため、ユーザーが何を身の回りに置いておこうとするかを予測させることができる。
【発明の効果】
【0020】
本発明によれば、生活支援システムは、ユーザー状況特定情報とユーザーが要求しているものとの関係を機械学習することによって学習モデルを作成し、作成した学習モデルを使用して、ユーザー状況特定情報に基づいて、ユーザーが要求しているものを把握できるため、ユーザーが何を身の回りに置いておこうとするかを予測できる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【
図1】本発明の実施形態の生活支援システムの構成例を示す図である。
【
図2】本実施形態に係る生活支援システムに含まれる生活支援装置の詳細を示す図である。
【
図3】本実施形態に係る生活支援システムの動作の一例を示すフローチャートである。
【
図5】実施形態の変形例1に係る生活支援システムに含まれる生活支援装置の詳細を示す図である。
【
図6】実施形態の変形例1に係る生活支援システムの動作の一例を示すフローチャートである。
【
図7】実施形態の変形例2に係る生活支援システムに含まれる生活支援装置の詳細を示す図である。
【
図8】実施形態の変形例2に係る生活支援システムの動作の一例を示すフローチャートである。
【
図9】実施形態の変形例3に係る生活支援システムに含まれる生活支援装置の詳細を示す図である。
【
図10】実施形態の変形例3に係る生活支援システムの動作の一例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0022】
次に、本実施形態の生活支援システム、生活支援方法および生活支援プログラムを、図面を参照しつつ説明する。以下で説明する実施形態は一例に過ぎず、本発明が適用される実施形態は、以下の実施形態に限られない。
なお、実施形態を説明するための全図において、同一の機能を有するものは同一符号を用い、繰り返しの説明は省略する。
また、本願でいう「XXに基づいて」とは、「少なくともXXに基づく」ことを意味し、XXに加えて別の要素に基づく場合も含む。また、「XXに基づいて」とは、XXを直接に用いる場合に限定されず、XXに対して演算や加工が行われたものに基づく場合も含む。「XX」は、任意の要素(例えば、任意の情報)である。
【0023】
(実施形態)
(生活支援システム)
図1は、本発明の実施形態の生活支援システムの構成例を示す図である。
図1において、生活支援システム1は、生活支援装置100を備える。
図1には、生活支援装置100に加え、生活支援装置100によって生活の支援を受けるユーザーU1、・・・、ユーザーUn(nは、n>0の整数)が示されている。ユーザーU1からユーザーUnのうち、任意のユーザーをユーザーUと記載する。
生活支援装置100は、ユーザーU1からユーザーUnの各々に対して、以下の処理を行う。生活支援装置100は、ユーザーUの状況を特定する情報(以下「ユーザー状況特定情報」という)を受け付ける。ユーザー状況特定情報には、時刻情報と、画像情報と、温度情報、湿度情報、照度情報、体温情報、脈波情報、臭い情報などが含まれる。
【0024】
生活支援装置100は、受け付けたユーザー状況特定情報に基づいて、ユーザーUが要求しているものを把握する。生活支援装置100は、ユーザー状況特定情報とユーザーUが要求しているものとの関係を機械学習しており、当該機械学習の結果(学習モデル)を記憶している。
生活支援装置100は、学習モデルを使用して、受け付けたユーザー状況特定情報を学習モデルに入力し、学習モデルが出力するユーザーUが要求しているものを特定する情報を取得する。生活支援装置100は、取得したユーザーUが要求しているものを特定する情報に基づいて、ユーザーUが要求しているものを把握する。ここで、「もの」は、抽象的なものと物とを含む。物は、権利の目的となる、人格を有する者以外の有体物を指す。生活支援装置100は、把握したものを、ユーザーUへ提供する。以下、生活支援システム1に含まれる生活支援装置100について、説明する。
【0025】
図2は、本実施形態に係る生活支援システムに含まれる生活支援装置の詳細を示す図である。
(生活支援装置100)
生活支援装置100は、ロボットであり、パーソナルコンピュータ、サーバ、スマートフォン、タブレットコンピュータ又は産業用コンピュータ等の装置を含んで実現される。生活支援装置100は、例えば、センサー部102と、撮像部104と、受付部106と、処理部108と、提供部112と、記憶部150とを備える。センサー部102と、撮像部104と、受付部106と、処理部108と、提供部112と、記憶部150とのうち少なくとも一部を有する一又は複数の装置で実現されてもよい。センサー部102と、撮像部104と、受付部106と、処理部108と、提供部112と、記憶部150とのうち少なくとも一部が、他の装置の一部として実現されてもよい。
センサー部102は、温度センサー、湿度センサー、照度センサー、体温センサー、脈波センサー、臭いセンサー、音声センサー、位置センサーなどを含む。センサー部102は、温度センサーが温度を測定した結果(温度情報)を受付部106へ出力する。センサー部102は、湿度センサーが湿度を測定した結果(湿度情報)を受付部106へ出力する。センサー部102は、照度センサーが温度を測定した結果(照度情報)を受付部106へ出力する。センサー部102は、体温センサーが温度を測定した結果(体温情報)を受付部106へ出力する。センサー部102は、脈波センサーが温度を測定した結果(脈波情報)を受付部106へ出力する。センサー部102は、臭いセンサーが臭いを測定した結果(臭い情報)を受付部106へ出力する。センサー部102は、音声センサーが音声を測定した結果(音声情報)を受付部106へ出力する。センサー部102は、位置センサーが位置を測定した結果(位置情報)を受付部106へ出力する。
【0026】
撮像部104は、生活支援装置100の周辺を撮像することによって画像情報を一又は複数取得する。撮像部104は、取得した一又は複数の画像情報を受付部106へ出力する。
受付部106は、センサー部102が出力した温度情報と、湿度情報と、照度情報と、体温情報と、脈波情報と、臭い情報と、音声情報と、位置情報との少なくとも一つを取得する。受付部106は、撮像部104が出力した一又は複数の画像情報を取得する。受付部106は、取得した温度情報と、湿度情報と、照度情報と、体温情報と、脈波情報と、臭い情報と、音声情報と、位置情報との少なくとも一つ、一又は複数の画像情報などのユーザー状況特定情報を受け付ける。
【0027】
処理部108は、学習モデル110を含む。学習モデル110は、ユーザー状況特定情報とユーザーUが要求しているものとに基づいて、ユーザー状況特定情報とユーザーUが要求しているものとの関係を機械学習又は深層学習によって学習させた学習済みモデルである。
例えば、学習段階では、ユーザーUが、あるアイテムを使用して、あるアクションを行った場合に、ユーザーUを特定する情報と、時刻情報と、アイテムを特定する情報と、アクションを特定する情報と、場所を特定する情報と、ユーザー状況特定情報とを関連付けた情報が、例えばホームゲートウェイによって取得される。ここで、アイテムを特定する情報には、アイテムの名称とアイテムのカテゴリとが含まれる。処理部108は、ホームゲートウェイによって取得された情報を取得し、取得した情報を機械学習又は深層学習することによって、学習モデル110を作成する。例えば、処理部108は、ユーザー状況特定情報と、このユーザー状況特定情報に対応するユーザーUのアクションを特定する情報とを1セットとする教師データを用いて学習させてもよい。
処理部108は、時刻情報、受付部106が受け付けた温度情報と、湿度情報と、照度情報と、体温情報と、脈波情報と、臭い情報と、音声情報と、位置情報とのうちの少なくとも一つ、一又は複数の画像情報などのユーザー状況特定情報を取得する。処理部108は、取得したユーザー状況特定情報を、学習モデル110に入力する。
【0028】
学習モデル110は、入力された情報に基づいてユーザーUが要求しているものを演算し、演算した結果(ユーザーUが要求しているもの)を出力する。このような学習済みモデルは例えばCNN(Convolution Neural Network)、RNN(Recurrent Neural Network)、LSTM(Long Short-Term Memory)等で構築することができる。処理部108は、学習モデル110が出力したユーザーUが要求しているものを特定する情報を取得する。
具体的には、ユーザー状況特定情報によって、お父さんがテレビの前に座ったことが特定される場合に、学習モデル110は、ユーザー(お父さん)が要求しているものとしてお酒を特定する情報を出力する。
また、ユーザー状況特定情報によって、在宅勤務予定日であることが特定される場合に、学習モデル110は、ユーザーUが要求しているものとしてディスク周辺に仕事用品(PC、プリンタ、文房具、電源)を用意することを特定する情報を出力する。
また、ユーザー状況特定情報によって、休日であることが特定される場合に、学習モデル110は、ユーザーUが要求しているものとして趣味の用品を用意し、消耗品(コピー紙、プリンタインク、文房具)は在庫を補充することを特定する情報を出力する。
また、ユーザー状況特定情報によって、休憩時間であることが特定される場合に、学習モデル110は、ユーザーUが要求しているものとしてコーヒーとおやつを用意することを特定する情報を出力する。
【0029】
提供部112は、例えば単腕ロボットを含んで構成され、処理部108が取得したユーザーUが要求しているものを特定する情報を取得する。提供部112は、取得したユーザーUが要求しているものを特定する情報に基づいて、ユーザーUにユーザーUが要求しているものを提供する。
具体的には、提供部112は、ユーザーUが要求しているものとしてお酒を特定する情報を取得した場合には、ユーザーUにお酒を提供する。
また、提供部112は、ユーザーUが要求しているものとしてディスク周辺に仕事用品(PC、プリンタ、文房具、電源)を用意することを特定する情報を取得した場合には、ディスク周辺に仕事用品を用意する。
また、提供部112は、ユーザーUが要求しているものとして趣味の用品を用意し、消耗品(コピー紙、プリンタインク、文房具)は在庫を補充することを特定する情報を取得した場合には、趣味の用品を用意し、消耗品は在庫を補充する。
また、提供部112は、ユーザーUが要求しているものとしてコーヒーとおやつとを用意することを特定する情報を取得した場合に、ユーザーUにコーヒーとおやつとを用意する。
【0030】
記憶部150は、HDD(Hard Disk Drive)やフラッシュメモリ、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)などにより実現される。
受付部106、処理部108および提供部112は、例えば、CPU(Central Processing Unit)などのハードウェアプロセッサが記憶部150に格納されたコンピュータプログラム(ソフトウェア)を実行することにより実現される。また、これらの機能部のうち一部または全部は、LSI(Large Scale Integration)やASIC(Application Specific Integrated Circuit)、FPGA(Field-Programmable Gate Array)、GPU(Graphics Processing Unit)などのハードウェア(回路部;circuitryを含む)によって実現されてもよいし、ソフトウェアとハードウェアとの協働によって実現されてもよい。コンピュータプログラムは、予めHDD(Hard Disk Drive)やフラッシュメモリなどの記憶装置に格納されていてもよいし、DVDやCD-ROMなどの着脱可能な記憶媒体に格納されており、記憶媒体がドライブ装置に装着されることでインストールされてもよい。
【0031】
(生活支援システム1の動作)
生活支援システム1の動作について説明する。
図3は、本実施形態に係る生活支援システムの動作の一例を示すフローチャートである。ここでは、一例として、学習モデルが作成され、生活支援装置100に記憶されている場合について説明する。
(ステップS1-1)
生活支援装置100において、センサー部102は、温度情報と、湿度情報と、照度情報と、体温情報と、脈波情報と、臭い情報と、音声情報と、位置情報との少なくとも一つを受付部106へ出力する。撮像部104は、生活支援装置100の周辺を撮像することによって画像情報を一又は複数取得し、取得した一又は複数の画像情報を受付部106へ出力する。
(ステップS2-1)
生活支援装置100において、受付部106は、センサー部102が出力した温度情報と、湿度情報と、照度情報と、体温情報と、脈波情報と、臭い情報と、音声情報と、位置情報との少なくとも一つ、撮像部104が出力した一又は複数の画像情報などのユーザー状況特定情報を受け付ける。
【0032】
(ステップS3-1)
生活支援装置100において、処理部108は、受付部106が受け付けたユーザー状況特定情報を取得する。処理部108は、取得したユーザー状況特定情報を、学習モデル110に入力する。学習モデル110は、入力されたユーザー状況特定情報に基づいてユーザーUが要求しているものを演算し、演算した結果(ユーザーUが要求しているもの)を出力する。処理部108は、学習モデル110が出力したユーザーUが要求しているものを特定する情報を取得する。
(ステップS4-1)
生活支援装置100において、提供部112は、処理部108が取得したユーザーUが要求しているものを特定する情報を取得する。提供部112は、取得したユーザーUが要求しているものを特定する情報に基づいて、ユーザーUにユーザーUが要求しているものを提供する。
【0033】
前述した実施形態では、センサー部102が、温度センサー、湿度センサー、照度センサー、体温センサー、脈波センサー、臭いセンサー、音声センサーなどを含む場合について説明したが、この例に限られない。例えば、センサー部102が、温度センサー、湿度センサー、照度センサー、体温センサー、脈波センサー、臭いセンサーおよび音声センサーの少なくとも一つを含むようにしてもよい。
前述した実施形態において、提供部112がユーザーUにユーザーUが要求しているものを提供した場合に、センサー部102は、温度情報、湿度情報、照度情報、体温情報、脈波情報、臭い情報、音声情報、位置情報の少なくとも一つを取得し、取得した温度情報、湿度情報、照度情報、体温情報、脈波情報、臭い情報、音声情報、位置情報の少なくとも一つを受付部106へ出力するようにしてもよい。受付部106は、センサー部102が出力した温度情報、湿度情報、照度情報、体温情報、脈波情報、臭い情報、音声情報、位置情報の少なくとも一つを取得する。
【0034】
処理部108は、提供部112からユーザーUへ提供したものを特定する情報を取得する。処理部108は、受付部106が取得した温度情報、湿度情報、照度情報、体温情報、脈波情報、臭い情報、音声情報、位置情報の少なくとも一つを取得する。処理部108は、取得した温度情報、湿度情報、照度情報、体温情報、脈波情報、臭い情報、音声情報、位置情報の少なくとも一つに基づいて、ユーザーUへ提供したものが、ユーザーUが要求したものであったか否かを判定することによって、ユーザーUへユーザーUが要求したものを提供した結果を取得する。
処理部108は、ユーザー状況特定情報と、ユーザーUが要求しているものを特定する情報と、ユーザーUへものを提供した結果とに基づいて、学習モデル110に、ユーザー状況特定情報とユーザーが要求しているものとの関係を更新させてもよい。例えば、ユーザーUへものを提供した結果が肯定的であった場合(ユーザーUに提供したものが、ユーザーUが要求していたものであった場合)に、処理部108は、ユーザー状況特定情報と、このユーザー状況特定情報に対応するユーザーが要求しているものを特定する情報とを1セットとする教師データを用いて学習させる。
【0035】
本実施形態に係る生活支援システム1によれば、生活支援装置100は、ユーザーUの状況を特定するユーザー状況特定情報を受け付ける受付部106と、受付部106が受け付けたユーザー状況特定情報に基づいて、ユーザーUが要求しているものを把握する処理部108と、処理部108が把握したものを、ユーザーUへ提供する提供部112とを備える。処理部108は、ユーザー状況特定情報とユーザーUが要求しているものとの関係を機械学習しており、当該機械学習の結果を使用して、受付部106が受け付けたユーザー状況特定情報について、ユーザーUが要求しているものを把握する。
このように構成することによって、生活支援システム1は、ユーザー状況特定情報とユーザーUが要求しているものとの関係を機械学習することによって学習モデル110を作成できる。このため、生活支援システム1は、作成した学習モデル110を使用して、ユーザー状況特定情報に基づいて、ユーザーUが要求しているものを把握できるため、ユーザーUが何を身の回りに置いておこうとするかを予測できる。
【0036】
また、生活支援システム1において、処理部108は、提供部112がユーザーUへ処理部108が把握したものを提供した結果に基づいて、ユーザー状況特定情報とユーザーUが要求しているものとの関係を更新することとしてもよい。
このように構成することによって、処理部108は、提供部112がユーザーUへ処理部108が把握したものを提供した結果を取得する。処理部108は、処理部108がユーザーUへ処理部108が把握したものを提供した結果に基づいて、ユーザー状況特定情報とユーザーUが要求しているものとの関係を更新できるため、更新しない場合と比較して、ユーザー状況特定情報に基づいて把握できるユーザーUが要求しているものの精度を向上できる。
【0037】
(実施形態の変形例1)
実施形態の変形例1に係る生活支援システム1aの構成例は、
図1を適用できる。ただし、生活支援システム1の代わりに、生活支援装置100aを備える点で実施形態に係る生活支援システム1とは異なる。
生活支援装置100aは、ユーザーUが要求しているものの収納場所を判定する。生活支援装置100aは、ユーザーUが要求しているものが、ものを収納場所へ格納することである場合には、格納するものを取得し、判定した収納場所へ移動する。生活支援装置100aは、取得したものを収納場所に格納する。
生活支援装置100aは、ユーザーUが要求しているものが、ものを取得することである場合には、判定した収納場所へ移動する。生活支援装置100aは、収納場所からものを取得する。生活支援装置100aは、ユーザーUのいる場所へ移動し、取得したものを、ユーザーへ提供する。
【0038】
収納場所の一例について説明する。収納場所の一例が、戸建て住宅に設けられる場合について説明する。
収納場所の一例は、パントリーシステムである。パントリーシステムは、住宅内に設けられたパントリーと、制御部を備えたパントリーシステムである。パントリーは、第1収納箱と制御部とを備える。第1収納箱は、パントリー内に設けられてもよいし、パントリー自体であってもよい。また、第1収納箱は、第1扉を備える。第1扉は、第1収納箱の内側と住宅の外側とを繋ぐ扉である。また、第1扉は、第1扉の施錠又は第1扉の解錠を行う第1電子錠を備える。制御部は、パントリー内とパントリー外とのうちの少なくとも一方に設けられている。また、制御部は、受け付けた操作に基づいて、第1扉の施錠又は第1扉の解錠を第1電子錠に行わせる。これにより、パントリーシステムは、住宅の居住者の利便性を向上させながら、例えば、日常的に頻繁に発生する食品や日用品の宅配物の利用に関して、第1収納箱を介した住宅外から住宅内への人の侵入を抑制することができる。
以下では、このようなパントリーシステム、パントリー、及びパントリーが設けられた住宅について詳しく説明するが、パントリーに置き換えて、シュークローゼットとして設えてもよい。
【0039】
<パントリーシステムの構成>
図4は、パントリーシステムの構成の一例を示す図である。パントリーシステム10は、前述のパントリーシステムの一例である。パントリーシステム10は、パントリーPと、制御装置(図示なし)と、情報処理装置12と、携帯端末13を備える。
パントリーシステム10は、パントリーPを利用する人の利便性を向上させるシステムである。例えば、パントリーシステム10は、パントリーPに物を収納又は貯蔵する人の手間を軽減することができる。また、例えば、パントリーシステム10は、パントリーPに収納又は貯蔵された物を取り出す人の手間を軽減することができる。また、例えば、パントリーシステム10は、パントリーを利用する人による操作を受け付けることなく、パントリーP内における物の収納状況又は貯蔵状況に応じて、パントリーPに供給する物の発注を業者に対して行うことができる。また、パントリーシステム10は、パントリーPが設けられた住宅の安全性を向上させるシステムである。例えば、パントリーシステム10は、パントリーPを介した当該住宅外から当該住宅内への侵入を抑制することができる。
以下では、一例として、パントリーシステム10が、
図4に示した住宅Hに適用されている場合について説明する。すなわち、この一例におけるパントリーシステム10では、パントリーPは、住宅Hに設けられている。
ここで、ある居住者が居住する住宅Hは、当該居住者が居住する建物内における当該居住者の施錠領域の内側のことを意味する。当該居住者の施錠領域は、当該建物内において、当該居住者が施錠することにより、当該居住者以外の人の立ち入りを禁止することが可能な領域のことである。当該居住者の施錠領域に含まれる部屋の数は、1つであってもよく、2つ以上であってもよい。例えば、戸建ての家屋が当該建物である場合、当該住宅には、当該家屋が含まれる。しかし、当該場合、当該住宅には、当該家屋に付随している領域が含まれない。より具体的には、当該場合、当該住宅には、例えば、当該家屋に付随している庭、当該家屋に付随している塀と当該家屋との間の領域等が含まれない。また、例えば、あるマンションが当該建物である場合、当該住宅には、当該マンションにおいて当該居住者が居住する住戸が含まれる。しかし、当該場合、当該住宅には、当該マンションが有する領域のうち当該住戸の外側の領域が含まれない。より具体的には、当該場合、当該住宅には、例えば、当該マンションにおける当該住戸以外の住戸、当該マンションにおける玄関等の共有部分等が含まれない。なお、風除室が設けられている建物に当該居住者が居住している場合、当該住宅には、風除室内が含まれる構成であってもよく、風除室内が含まれない構成であってもよい。
【0040】
図4に示した例では、住宅Hは、戸建ての家屋である。住宅Hの外周部には、外壁が設けられている。また、住宅Hの1階部分は、
図4に示したように、平面視において略矩形状をなしている。住宅Hの1階部分には、複数の部屋が設けられている。より具体的には、住宅Hの1階部分では、複数の壁によって住宅H内が複数の部屋に区画されている。当該複数の部屋のうち隣り合う部屋同士の間に位置する壁の少なくとも一部には、居住者が部屋間を移動するための開口又は扉が設けられている。
以下では、説明の便宜上、住宅Hに住んでいる人を、単に居住者と称して説明する。また、以下では、説明の便宜上、住宅Hの内側の領域(すなわち、住宅Hの外壁に囲まれた領域)のことを、住宅H内と称して説明する。また、以下では、説明の便宜上、住宅Hの外側の領域のことを、住宅H外と称して説明する。なお、パントリーシステム10は、住宅Hのような住宅に代えて、商業ビル、工場等の住宅以外の建物に適用される構成であってもよい。
住宅Hの1階部分に設けられた複数の部屋には、
図4に示したように、前述したパントリーPとともに、玄関、キッチン、ダイニング、リビング、洗面室、浴室、トイレ等が含まれている。すなわち、パントリーPは、住宅Hの1階部分に設けられた部屋の1つである。なお、パントリーPは、住宅Hの2階以上の部分に設けられた部屋の1つであってもよい。以下では、パントリーPが設けられた住宅Hの1階部分を例に挙げて、パントリーシステム10について説明する。このため、以下では、説明の便宜上、住宅Hの1階部分を、単に住宅Hと称して説明する。
ここで、
図4に示した三次元座標系HCは、住宅Hに係る方向を示す座標系である。三次元座標系HCにおけるZ軸の正方向は、住宅Hの床面と直交する方向のうち当該床面から住宅Hの天井面に向かう方向を示す。また、三次元座標系HCにおけるY軸の正方向は、玄関壁と直交する方向のうち住宅H内から住宅H外へと向かう方向を示す。玄関壁は、住宅Hが有する外壁のうちの玄関扉Gが設けられている外壁のことである。玄関扉Gは、住宅Hの玄関の扉のことである。また、三次元座標系HCにおけるX軸の正方向は、当該Y軸及び当該Z軸のそれぞれと直交する方向のうち、住宅H外から玄関壁を見た場合において玄関扉Gの右側から玄関扉Gの左側に向かう方向を示す。
パントリーPは、前述のパントリーの一例である。パントリーPは、住宅H内に設けられた部屋のうち、居住者が所望する物を収納するための部屋である。当該物には、例えば、飲食物、日用品、調理器具、食器等が含まれる。また、パントリーPは、配達者によって配達された宅配物の収納及び貯蔵を行うための部屋である。以下では、一例として、宅配物が、飲食物である場合について説明する。なお、宅配物は、飲食物に代えて、日用品、調理器具、食器、雑貨、衣料品等のパントリーPに収納及び貯蔵を行うことが可能な他の物であってもよい。
【0041】
また、パントリーPは、住宅H内に設けられる部屋のうち居住者が所望する部屋と隣接するように住宅H内に設けられる。また、パントリーPは、住宅Hが有する外壁のうち居住者が所望する外壁と隣接するように住宅H内に設けられる。当該所望の部屋には、キッチン、ダイニング、リビングの少なくとも1つが含まれる。これには、リビングダイニング(LD)、リビングダイニングキッチン(LDK)、ダイニングキッチン(DK)のように1つに併存する部屋も含まれる。すなわち、リビング、ダイニングのそれぞれには、リビングダイニングも含まれている。また、リビング、ダイニング、キッチンのそれぞれには、リビングダイニングキッチンも含まれている。また、キッチン、ダイニングのそれぞれには、ダイニングキッチンも含まれている。
図4に示した例では、当該所望の部屋には、キッチンKCが含まれている。すなわち、当該例では、パントリーPは、キッチンKCに隣接している。なお、当該所望の部屋には、キッチンとダイニングとリビングとのうちの一部又は全部に代えて、住宅H内に設けられた複数の部屋のうちの居住者が利便性を鑑みて所望する他の部屋が含まれてもよい。また、
図4に示した例では、当該所望の外壁は、住宅Hが有する外壁のうち三次元座標系HCにおけるX軸の正方向側の外壁である。
また、パントリーPは、第1収納箱B1を備える。第1収納箱B1は、パントリーP内に設けられている。第1収納箱B1は、パントリーPの内側において、配達者によって配達された宅配物の収納及び貯蔵を行うための箱である。第1収納箱B1は、住宅Hが有する外壁のうちパントリーPが隣接する外壁と隣接するように、パントリーP内に設けられる。
第1収納箱B1は、例えば、直方体形状の箱である。なお、第1収納箱B1の形状は、直方体形状に代えて、他の形状であってもよい。また、第1収納箱B1は、ウォークインタイプの箱であってもよい。換言すると、第1収納箱B1の容積は、人が入れる容積以上の容積であってもよい。第1収納箱B1がウォークインタイプの箱であった場合、パントリーシステム10では、宅配物の出し入れを行う人(例えば、居住者、宅配物を配達する配達者等)が、第1収納箱B1に収納された宅配物の出し入れを容易に行うことができる。すなわち、パントリーシステム10は、宅配物の出し入れを行う人の利便性を向上させることができる。なお、第1収納箱B1は、ウォークインタイプではない箱であってもよい。すなわち、第1収納箱B1の容積は、人が入れない容積であってもよい。
また、第1収納箱B1は、第1扉D1と、第2扉D2とを備える。
第1扉D1は、前述の第1扉の一例である。第1扉D1は、第1収納箱B1の内側と住宅H外とを繋ぐ扉である。例えば、住宅Hが有する外壁のうちの第1収納箱B1が隣接している部分には、住宅H外から第1収納箱B1の内側へと繋がる開口が形成されている。
そして、第1扉D1は、当該開口を塞ぐように当該側面に設けられる。なお、パントリーPでは、第1収納箱B1が有する側面は、当該部分によって形成されている構成であってもよい。この場合、住宅H外から第1収納箱B1の内側へと繋がる開口は、当該側面に形成される。
【0042】
第1扉D1が開かれた場合、第1収納箱B1の内側は、住宅Hの外側と繋がる。一方、第1扉D1が閉じられた場合、第1収納箱B1の内側は、住宅Hの外側と断絶される。これにより、例えば、住宅Hへ宅配物を配達する配達者は、住宅H外から第1扉D1を開くことにより、第1収納箱B1の内側に宅配物を収納することができる。
また、第1扉D1は、第1電子錠K1を備える。第1電子錠K1は、前述の第1電子錠の一例である。第1電子錠K1は、第1扉D1に設けられている。第1電子錠K1は、制御装置によって制御され、第1扉D1の施錠又は第1扉D1の解錠を行う。
第2扉D2は、前述の第2扉の一例である。第2扉D2は、住宅H内において、第1収納箱B1の内側と所望の部屋とを繋ぐ扉である。例えば、第1収納箱B1が有する面のうち所望の部屋と隣接する面には、所望の部屋から第1収納箱B1の内側へと繋がる開口が形成されている。そして、第2扉D2は、当該開口を塞ぐように当該面に設けられる。
図4に示した例では、当該面は、第1収納箱B1が有する側面のうち、三次元座標系HCにおけるY軸の負方向側の側面である。
第2扉D2が開かれた場合、第1収納箱B1の内側は、所望の部屋と繋がる。一方、第2扉D2が閉じられた場合、第1収納箱B1の内側は、所望の部屋と断絶される。これにより、例えば、居住者は、住宅H内から第2扉D2を開くことにより、住宅H内から住宅H外に出ることなく、第1収納箱B1の内側に収納された宅配物を、利用に際して最も適した時点で、宅配物の移動に煩わされることなく、住宅H内において取り出すことができる。その結果、パントリーシステム10は、居住者の利便性を向上させることができる。
また、第2扉D2は、第2電子錠K2を備える。第2電子錠K2は、前述の第2電子錠の一例である。第2電子錠K2は、第2扉D2に設けられている。第2電子錠K2は、制御装置によって制御され、第2扉D2の施錠又は第1扉D1の解錠を行う。
【0043】
このような第1収納箱B1により、パントリーPは、配達者により配達された宅配物を収納及び貯蔵することができる。そして、居住者は、このようにして収納及び貯蔵された宅配物を、利用に際して最も適した時点で、宅配物の移動に煩わされることなく、住宅H内において第1収納箱B1から取り出すことができる。
ここで、第1収納箱B1の内側には、棚板等の宅配物を載置可能な部材が設けられていてもよく、当該部材が設けられていなくてもよい。また、当該領域は、板等によって複数の領域に分割されていてもよく、複数の領域に分割されていなくてもよい。また、第1収納箱B1の内側の領域には、第1収納箱B1よりも大きさが小さい1つ以上の箱が設けられる構成であってもよく、当該箱が1つも設けられていない構成であってもよい。以下では、一例として、第1収納箱B1の内側の領域が、複数の領域に分割されていない場合について説明する。
第1収納箱B1の全体が1つの冷蔵室、1つの冷凍室、1つの温蔵室等であってもよい。
【0044】
制御装置は、パントリーPの全体を制御する。制御装置は、図示しないCPU(Central Processing Unit)等のプロセッサーを備えた情報処理装置である。また、制御装置は、
図4において図示しない記憶部と、
図4において図示しない通信部を備える。
制御装置が備えるプロセッサーは、記憶部に格納された各種のプログラムを実行する。
記憶部は、例えば、HDD(Hard Disk Drive)、SSD(Solid State Drive)、EEPROM(Electrically Erasable Programmable Read-Only Memory)、ROM(Read-Only Memory)、RAM(Random Access Memory)等を含む。なお、記憶部は、制御装置に内蔵されるものに代えて、USB等のデジタル入出力ポート等によって制御装置に接続された外付け型の記憶装置であってもよい。記憶部は、制御装置が処理する各種の情報、各種の画像、各種のプログラム等を格納する。
通信部は、例えば、USB等のデジタル入出力ポート、イーサネット(登録商標)ポート等を含んで構成される。
【0045】
なお、制御装置が備えるプロセッサーは、CPUに代えて、FPGA(Field Programmable Gate Array)等の他のプロセッサーであってもよい。
制御装置は、情報処理装置12を介して居住者から受け付けた操作に応じて、第1扉D1の施錠又は第1扉D1の解錠を第1電子錠K1に行わせる。また、制御装置は、無線又は有線による通信によって情報処理装置12を介して居住者から当該操作を受け付ける。例えば、制御装置は、無線又は有線による通信によって、情報処理装置12を介して居住者から当該操作を受け付ける。
【0046】
また、制御装置は、第1扉D1の解錠を第1電子錠K1に行わせる場合、第2扉D2の施錠を第2電子錠K2に行わせる。これにより、制御装置は、第1収納箱B1を介した住宅H外から住宅H内への侵入を抑制することができる。例えば、
図4に示したようにパントリーPがキッチンKCと隣接しており、且つ、第2扉D2が開いている場合において、配達者が来て第1扉D1を解錠しようとした場合、第1扉D1は解錠できない。これは、居住者の安全確保のためである。なお、パントリーPは、当該場合において配達者に第2扉D2が開いていることを示す情報を表示する表示部が設けられている構成であってもよく、配達者が保有する携帯端末に当該情報を通知する構成であってもよい。
【0047】
また、制御装置は、制御装置又は情報処理装置から携帯端末に予め発行された認証鍵を携帯端末13から受け付けた場合、受け付けた認証鍵による認証を行う。制御装置、当該認証に成功した場合、第1扉D1の解錠を第1電子錠K1に行わせる。すなわち、携帯端末13は、当該認証によって第1扉D1の解錠を行うことができる。これにより、制御装置は、意図しない人に第1扉D1を開かせてしまうことを抑制することができる。
【0048】
また、制御装置は、情報処理装置12を介して居住者から受け付けた操作に応じて、居住者が所望する宅配物の配達の発注を行う。この際、制御装置11は、当該発注を、当該宅配物を販売する販売業者に行う構成であってもよく、住宅Hを管理する管理会社に行う構成であってもよく、他の業者に行う構成であってもよい。
【0049】
ここで、
図4に示した例では、制御装置は、パントリーPに内蔵されている。換言すると、当該例では、パントリーPは、制御装置11を備える。すなわち、当該例では、パントリーシステム10は、制御装置を備えたパントリーPと、情報処理装置12と、携帯端末13を備える。なお、制御装置は、パントリーPに内蔵される構成に代えて、パントリーPの外側に設置される構成であってもよい。パントリーPの外側は、住宅H内におけるパントリーPの外側であってもよく、住宅H外であってもよい。このような場合、制御装置は、パントリーP、情報処理装置12、携帯端末13のそれぞれと無線又は有線によって通信可能に接続される。また、例えば、当該場合、制御装置11は、例えば、インターネット等の通信網を介して、パントリーP、情報処理装置12、携帯端末13のそれぞれと接続される構成であってもよい。また、制御装置11が有する機能は、パントリーP内と、パントリーP外との両方のそれぞれに分かれて備えられる構成であってもよい。
【0050】
情報処理装置12は、前述した通り、居住者が所有する情報処理装置のことである。情報処理装置12は、例えば、ノートPC(Personal Computer)、デスクトップPC、タブレットPC、多機能携帯電話端末(スマートフォン)、携帯電話端末、PDA(Personal Digital Assistant)等であるが、これらに限られるわけではない。
図4に示した例では、情報処理装置12は、ノートPCである。
例えば、情報処理装置12には、パントリーPに関する処理を行う専用のアプリケーションプログラムPMがインストールされている。この場合、居住者は、アプリケーションプログラムPMが実行されることによって情報処理装置12のディスプレイに表示される各種の画面のうちの操作画面を介して、制御装置11を操作することができる。ここで、操作画面は、制御装置11に各種の処理を行わせる操作を受け付ける画面のことである。
例えば、居住者は、操作画面を介して、情報処理装置12のディスプレイへの第1撮像画像の表示を、制御装置11に行わせることができる。また、例えば、居住者は、操作画面を介して、居住者が所望する宅配物の配達の発注を、制御装置11に行わせることができる。
携帯端末13は、例えば、宅配物を配達する配達者のハンドヘルドコンピューターである。なお、携帯端末13は、ハンドヘルドコンピューターに代えて、配達者のタブレットPC、多機能携帯電話端末、携帯電話端末、PDA等であってもよい。携帯端末13は、制御装置11又は情報処理装置12により予め発行された認証鍵を受け付ける。携帯端末13は、受け付けた認証鍵を、何らかの方法によって制御装置11に出力する。これにより、配達者は、制御装置11に第1扉D1の解錠を行わせることができる。その結果、配達者は、第1扉D1を開いて、第1収納箱B1に宅配物を収納することができる。なお、当該方法については、後述する。
なお、
図4に示した例のようにパントリーPがキッチン(
図4では、キッチンKC)と隣接している場合、配達された食料品や日用品をパントリーPに設けられた収納箱(第1収納箱B1又は第2収納箱B2)から、予めキッチンの近く又はキッチンの内部に移動せずとも、直接すぐにキッチンで使用することができる。日常的に配達される食料品や日用品がある場合、パントリーPは、ユーザーの利便性を特に高められる。また、
図4に示した例のようにパントリーPがキッチン(
図4では、キッチンKC)と隣接している場合、当該収納箱からキッチンに設置された冷蔵庫に移動する距離が短い。このため、パントリーPは、パントリーPに配達された冷凍・冷蔵の食料品等を運ぶ手間を省くことができる。
また、当該収納箱に配達された食料品を冷蔵庫に移動せずに2次的な冷蔵庫の代わりとして食料品を使用するまで保管しておいた場合であっても、ユーザーは、キッチンとパントリーPが隣接しているので、食料品を使用したいときにすぐにパントリーPから取り出すことができる。このような効果は、パントリーPがダイニング、リビング等と隣接している場合であっても、パントリーPによって同様に得られる効果である。
【0051】
以下、生活支援システム1aに含まれる生活支援装置100aについて、説明する。
図5は、実施形態の変形例1に係る生活支援システムに含まれる生活支援装置の詳細を示す図である。
(生活支援装置100a)
生活支援装置100aは、ロボットであり、パーソナルコンピュータ、サーバ、スマートフォン、タブレットコンピュータ又は産業用コンピュータ等の装置を含んで実現される。生活支援装置100aは、例えば、センサー部102と、撮像部104と、受付部106と、処理部108と、提供部112aと、判定部114aと、指示部115aと、移動部116aと、記憶部150aとを備える。センサー部102と、撮像部104と、受付部106と、処理部108と、提供部112aと、判定部114aと、指示部115aと、移動部116aと、記憶部150aとのうち少なくとも一部を有する一又は複数の装置で実現されてもよい。センサー部102と、撮像部104と、受付部106と、処理部108と、提供部112aと、判定部114aと、指示部115aと、移動部116aと、記憶部150aとのうち少なくとも一部が、他の装置の一部として実現されてもよい。
【0052】
提供部112aは、例えば単腕ロボットを含んで構成され、処理部108が取得したユーザーUが要求しているものを特定する情報を取得する。提供部112aは、取得したユーザーUが要求しているものを特定する情報に基づいて、ユーザーUにユーザーUが要求しているものを提供する。
記憶部150aは、収納情報と、収納物情報とを記憶する。収納情報は、住宅10に含まれる一又は複数の収納場所を特定する情報と、一又は複数の収納場所の各々の位置とを関連付けたものである。収納物情報は、収納情報に含まれる一又は複数の収納場所を特定する情報と、一又は複数の収納場所の各々に収納されている物を特定する情報とを関連付けたものである。
移動部116aは、例えば移動体を含んで構成され、指示部115aによって制御され、生活支援装置100aを任意の位置へ移動させる。
判定部114aは、処理部108が取得したユーザーUが要求しているものを特定する情報を取得する。判定部114aは、ユーザーUが要求しているものが、ものを収納することであるか又はものを取得することであるかを判定する。
【0053】
判定部114aは、ユーザーUが要求しているものが、ものを収納することである場合に、記憶部150aに記憶されている収納情報と収納物情報とに基づいて、そのものを収納する収納場所を特定し、特定した収納場所の位置を判定する。
提供部112aは、処理部108が取得したユーザーUが要求しているものを特定する情報を取得する。提供部112aは、収納するものを取得する。
指示部115aは、判定部114aが判定した収納場所の位置を特定する情報を取得する。指示部115aは、取得した収納場所の位置を特定する情報に基づいて、移動部116aに生活支援装置100aを判定部114aが判定したものの収納場所へ移動させるよう指示することによって収納場所の位置まで移動させる。提供部112aは、収納場所にユーザーUが要求しているものを収納する。提供部112aが、ユーザーUが要求しているものを収納した後に、指示部115aは、移動部116aに生活支援装置100aをもとの位置(場所)へ移動させるよう指示することによってもとの位置まで移動させる。
具体的には、必要な衣服や室礼(カーテン、敷物)が届けられ、ユーザーUが要求しているものが、使用が終わったら、外部収納に収納することが特定される場合に、判定部114aは、記憶部150aに記憶されている収納情報と収納物情報とに基づいて、そのものを収納する収納場所を特定し、特定した収納場所の位置を判定する。提供部112aは、処理部108が取得したユーザーUが要求しているものを特定する情報を取得する。提供部112aは、収納するもの(衣服や室礼)を取得する。指示部115aは、判定部114aが判定した収納場所の位置を特定する情報を取得する。指示部115aは、取得した収納場所の位置を特定する情報に基づいて、移動部116aに生活支援装置100aを判定部114aが判定したものの収納場所へ移動させるよう指示することによって収納場所の位置まで移動させる。提供部112aは、収納場所にユーザーUが要求しているものを収納する。
また、ユーザーUが要求しているものが、使用が終わったら、フリーマーケットに出すことが特定される場合について説明する。衣服や室礼の使用が終わったら、フリーマーケットに出す場合に、提供部112aは、ユーザーUが要求しているものを特定する情報として、処理部108からフリーマーケットに出す準備をすることを特定する情報を取得する。提供部112aは、フリーマーケットに出す準備をすることを特定する情報に基づいて、収納するもの(衣服や室礼)を取得する。提供部112aと指示部115aとは、取得したもの(衣服や室礼)をフリーマーケットに出す処理を実行する。
また、夕食のレシピに従って自動的に食材が収納場所に配達される。処理部108は、キッチンに収納することを特定する情報を取得する。判定部114aは、記憶部150aに記憶されている収納情報と収納物情報とに基づいて、そのものを収納する収納場所を特定し、特定した収納場所の位置を判定する。提供部112aは、処理部108が取得したキッチンに収納することを特定する情報を取得する。提供部112aは、収納するもの(食材)を取得する。指示部115aは、判定部114aが判定した収納場所の位置を特定する情報を取得する。指示部115aは、取得した収納場所の位置を特定する情報に基づいて、移動部116aを制御することによって収納場所の位置まで移動させる。提供部112aは、収納場所にユーザーUが要求しているものを収納する。
【0054】
判定部114aは、ユーザーUが要求しているものを取得する場合には、記憶部150aに記憶されている収納情報と収納物情報とに基づいて、そのものが収納されている収納場所を特定し、特定した収納場所の位置を判定する。提供部112aは、処理部108が取得したユーザーUが要求しているものを特定する情報を取得する。指示部115aは、判定部114aが判定した収納場所の位置を特定する情報を取得する。指示部115aは、取得した収納場所の位置を特定する情報に基づいて、移動部116aに生活支援装置100aを判定部114aが判定したものの収納場所へ移動させるよう指示することによって収納場所の位置まで移動させる。提供部112aは、収納場所に収納されているユーザーUが要求しているものを取得する。提供部112aが、ユーザーUが要求しているものを取得した後に、指示部115aは、移動部116aに生活支援装置100aをもとの位置へ移動させるよう指示することによってもとの位置まで移動させる。提供部112aは、移動部116aにもとの位置まで移動させた後に、ユーザーUが要求しているものをユーザーUに提供する。
具体的には、居住者がテレビの前に座ったことが特定され、ユーザーUが要求しているものが、特定の飲料である場合に、判定部114aは、記憶部150aに記憶されている収納情報と収納物情報とに基づいて、そのもの(特定の飲料)が収納されている収納場所(例えば、キッチン)を特定し、特定した収納場所の位置を判定する。提供部112aは、処理部108が取得したユーザーUが要求しているもの(特定の飲料)を特定する情報を取得する。指示部115aは、判定部114aが判定した収納場所(例えば、キッチン)の位置を特定する情報を取得する。指示部115aは、取得した収納場所の位置を特定する情報に基づいて、移動部116aに生活支援装置100aを判定部114aが判定したものの収納場所へ移動させるよう指示することによって収納場所の位置まで移動させる。提供部112aは、収納場所に収納されているユーザーUが要求しているものを取得する。提供部112aが、ユーザーUが要求しているものを取得した後に、指示部115aは、移動部116aに生活支援装置100aをもとの位置へ移動させるよう指示することによってもとの位置まで移動させる。指示部115aが、移動部116aにもとの位置まで移動させた後に、提供部112aは、ユーザーUが要求しているものをユーザーUに提供する。
提供部112aおよび判定部114aは、例えば、CPUなどのハードウェアプロセッサが記憶部150aに格納されたコンピュータプログラム(ソフトウェア)を実行することにより実現される。また、これらの機能部のうち一部または全部は、LSIやASIC、FPGA、GPUなどのハードウェア(回路部;circuitryを含む)によって実現されてもよいし、ソフトウェアとハードウェアとの協働によって実現されてもよい。コンピュータプログラムは、予めHDDやフラッシュメモリなどの記憶装置に格納されていてもよいし、DVDやCD-ROMなどの着脱可能な記憶媒体に格納されており、記憶媒体がドライブ装置に装着されることでインストールされてもよい。
【0055】
(生活支援システム1aの動作)
生活支援システム1aの動作について説明する。
図6は、実施形態の変形例1に係る生活支援システムの動作の一例を示すフローチャートである。
ステップS1-2からS3-2は、
図3を参照して説明したステップS1-1からS3-1を適用できるため、ここでの説明は省略する。
(ステップS4-2)
生活支援装置100aにおいて、判定部114aは、処理部108が取得したユーザーUが要求しているものを特定する情報を取得する。判定部114aは、ユーザーUが要求しているものが、ものを収納することであるか否かを判定する。
(ステップS5-2)
生活支援装置100aにおいて、判定部114aは、ユーザーUが要求しているものが、ものを収納することであると判定した場合に、記憶部150aに記憶されている収納情報と収納物情報とに基づいて、そのものを収納する収納場所を特定し、特定した収納場所の位置を判定する。
(ステップS6-2)
生活支援装置100aにおいて、提供部112aは、処理部108が取得したユーザーUが要求しているものを特定する情報を取得し、指示部115aは、判定した収納場所の位置を特定する情報を取得する。提供部112aは、収納するものを取得する。
(ステップS7-2)
生活支援装置100aにおいて、指示部115aは、取得した収納場所の位置を特定する情報に基づいて、移動部116aに生活支援装置100aを判定部114aが判定したものの収納場所へ移動させるよう指示することによって収納場所の位置まで移動させる。
【0056】
(ステップS8-2)
生活支援装置100aにおいて、提供部112aは、収納場所にユーザーUが要求しているものを収納する。
(ステップS9-2)
生活支援装置100aにおいて、提供部112aが、ユーザーUが要求しているものを収納した後に、指示部115aは、移動部116aに生活支援装置100aをもとの位置へ移動させるよう指示することによってもとの位置まで移動させる。
(ステップS10-2)
生活支援装置100aにおいて、判定部114aは、ユーザーUが要求しているものが、ものを取得することである場合には、記憶部150aに記憶されている収納情報と収納物情報とに基づいて、そのものが収納されている収納場所を特定し、特定した収納場所の位置を判定する。
(ステップS11-2)
生活支援装置100aにおいて、提供部112aは、処理部108が取得したユーザーUが要求しているものを特定する情報を取得し、指示部115aは、判定部114aが判定した収納場所の位置を特定する情報を取得する。指示部115aは、取得した収納場所の位置を特定する情報に基づいて、移動部116aに生活支援装置100aを判定部114aが判定したものの収納場所へ移動させるよう指示することによって収納場所の位置まで移動させる。
【0057】
(ステップS12-2)
生活支援装置100aにおいて、提供部112aは、収納場所に収納されているユーザーUが要求しているものを取得する。
(ステップS13-2)
生活支援装置100aにおいて、提供部112aが、ユーザーUが要求しているものを取得した後に、指示部115aは、移動部116aに生活支援装置100aをもとの位置へ移動させるよう指示することによってもとの位置まで移動させる。
(ステップS14-2)
生活支援装置100aにおいて、指示部115aが、移動部116aにもとの位置まで移動させた後に、提供部112aは、ユーザーUが要求しているものをユーザーUに提供する。
【0058】
前述した実施形態の変形例1では、収納場所が、住宅10の内部に設けられている場合について説明したが、この例に限られない。例えば、収納場所が、住宅10の外部に設けられていてもよいし、屋外の収納スペース(業者により提供される収納サービスの一部を含む)であってもよい。
実施形態の変形例1に係る生活支援システム1aによれば、生活支援装置100aは、生活支援装置100において、処理部108が把握したものの収納場所を判定する判定部114aと、移動部116aと、移動部116aに生活支援装置100aを判定部114a判定したものの収納場所へ移動させるよう指示する指示部115aとをさらに備える。
このように構成することによって、生活支援システム1aは、処理部108が把握したものの収納場所を判定する判定部114aと、移動部116aと、移動部116aに生活支援装置100aを判定部114a判定したものの収納場所へ移動させるよう指示する指示部115aとをさらに備えることができる。このため、生活支援システム1aは、判定した収納場所へ移動することができる。
【0059】
また、生活支援システム1aにおいて、収納場所は、屋外の収納スペースである。このように構成することによって、生活支援装置100aは、屋外の収納場所からものを取得することができるため、住宅内における物品の収納場所を減らすことができる。このため、居住空間を増やすことができる。
また、生活支援システム1aにおいて、提供部112aは、判定部114aが判定した前記収納場所へ前記ものを収納する。このように構成することによって、生活支援システムは、判定部が判定した収納場所へものを収納できる。このため、ユーザーが、収納場所へ収納することなく、そのものを収納できる。
【0060】
(実施形態の変形例2)
実施形態の変形例2に係る生活支援システム1bの構成例は、
図1を適用できる。ただし、生活支援システム1の代わりに、生活支援装置100bを備える点で実施形態に係る生活支援システム1とは異なる。
生活支援装置100bは、ユーザーUが要求しているものの収納場所を判定する。生活支援装置100bは、ユーザーUが要求しているものが、ものを収納場所へ格納することである場合には、そのものを取得し、判定した収納場所へ移動する。生活支援装置100bは、取得したものを収納場所に格納する。
生活支援装置100bは、ユーザーUが要求しているものが、ものを取得することである場合には、判定した収納場所へ移動する。生活支援装置100bは、収納場所からものを取得する。生活支援装置100bは、ユーザーUのいる場所へ移動し、取得したものを、ユーザーへ提供する。
生活支援装置100bは、ユーザーUにユーザーUが要求しているものを提供した場合に、温度情報、湿度情報、照度情報、体温情報、脈波情報、臭い情報、音声情報、位置情報の少なくとも一つを取得し、取得した温度情報、湿度情報、照度情報、体温情報、脈波情報、臭い情報、音声情報、位置情報の少なくとも一つに基づいて、ユーザーUへ提供したものが、ユーザーUが要求したものであったか否かを判定することによって、ユーザーUへユーザーUが要求したものを提供した結果を取得する。
【0061】
生活支援装置100bは、ユーザーUへものを提供した結果が肯定的であった場合(ユーザーUに提供したものが、ユーザーUが要求していたものであった場合)にものの値段に基づいて課金処理を行い、ユーザーUへものを提供した結果が否定的であった場合(ユーザーUに提供したものが、ユーザーUが要求していたものでなかった場合)にそのものの値段に基づいて課金処理を行わない。生活支援装置100bは、ユーザーUへものを提供した結果が否定的であった場合に、収納場所に移動する。生活支援装置100bは、収納場所に移動した後に、ものを収納場所に戻す。
収納場所の一例については、実施形態の変形例1で説明したので、ここでの説明は省略する。以下、生活支援システム1bに含まれる生活支援装置100bについて説明する。
【0062】
図7は、実施形態の変形例2に係る生活支援システムに含まれる生活支援装置の詳細を示す図である。
(生活支援装置100b)
生活支援装置100bは、ロボットであり、パーソナルコンピュータ、サーバ、スマートフォン、タブレットコンピュータ又は産業用コンピュータ等の装置を含んで実現される。生活支援装置100bは、例えば、センサー部102と、撮像部104と、受付部106と、処理部108と、提供部112bと、判定部114bと、指示部115bと、移動部116bと、課金部118bと、記憶部150bとを備える。センサー部102と、撮像部104と、受付部106と、処理部108と、提供部112bと、判定部114bと、指示部115bと、移動部116bと、課金部118bと、記憶部150bとのうち少なくとも一部を有する一又は複数の装置で実現されてもよい。センサー部102と、撮像部104と、受付部106と、処理部108と、提供部112bと、判定部114bと、指示部115bと、移動部116bと、課金部118bと、記憶部150bとのうち少なくとも一部が、他の装置の一部として実現されてもよい。
【0063】
提供部112bは、例えば単腕ロボットを含んで構成され、処理部108が取得したユーザーUが要求しているものを特定する情報を取得する。提供部112bは、取得したユーザーUが要求しているものを特定する情報に基づいて、ユーザーUにユーザーUが要求しているものを提供する。
記憶部150bは、収納情報と、収納物情報とを記憶する。
移動部116bは、例えば移動体を含んで構成され、指示部115bによって制御され、生活支援装置100bを任意の位置へ移動させる。
【0064】
判定部114bは、処理部108が取得したユーザーUが要求しているものを特定する情報を取得する。判定部114bは、ユーザーUが要求しているものが、ものを収納することであるか又はものを取得することであるかを判定する。
判定部114bは、ユーザーUが要求しているものが、ものを収納することである場合に、記憶部150bに記憶されている収納情報と収納物情報とに基づいて、そのものを収納する収納場所を特定し、特定した収納場所の位置を判定する。提供部112bは、処理部108が取得したユーザーUが要求しているものを特定する情報を取得する。提供部112bは、収納するものを取得する。指示部115bは、判定部114bが判定した収納場所の位置を特定する情報を取得する。指示部115bは、取得した収納場所の位置を特定する情報に基づいて、移動部116bに生活支援装置100bを判定部114bが判定したものの収納場所へ移動させるよう指示することによって収納場所の位置まで移動させる。提供部112bは、収納場所にユーザーUが要求しているものを収納する。提供部112bが、ユーザーUが要求しているものを収納した後に、指示部115bは、移動部116bに生活支援装置100bをもとの位置へ移動させるよう指示することによってもとの位置まで移動させる。
【0065】
判定部114bは、ユーザーUが要求しているものが、ものを取得することであると判定した場合には、記憶部150bに記憶されている収納情報と収納物情報とに基づいて、そのものが収納されている収納場所を特定し、特定した収納場所の位置を判定する。提供部112bは、処理部108が取得したユーザーUが要求しているものを特定する情報を取得する。指示部115bは、判定部114bが判定した収納場所の位置を特定する情報を取得する。指示部115bは、取得した収納場所の位置を特定する情報に基づいて、移動部116bに生活支援装置100bを判定部114bが判定したものの収納場所へ移動させるよう指示することによって収納場所の位置まで移動させる。提供部112bは、収納場所に収納されているユーザーUが要求しているものを取得する。提供部112bが、ユーザーUが要求しているものを取得した後に、指示部115bは、移動部116bに生活支援装置100bをもとの位置へ移動させるよう指示することによってもとの位置まで移動させる。指示部115bは、移動部116bにもとの位置まで移動させた後に、提供部112bは、ユーザーUが要求しているものをユーザーUに提供する。
【0066】
提供部112bがユーザーUにユーザーUが要求しているものを提供した場合に、センサー部102は、温度情報、湿度情報、照度情報、体温情報、脈波情報、臭い情報、音声情報、位置情報の少なくとも一つを取得し、取得した温度情報、湿度情報、照度情報、体温情報、脈波情報、臭い情報、音声情報、位置情報の少なくとも一つを受付部106へ出力する。受付部106は、センサー部102が出力した温度情報、湿度情報、照度情報、体温情報、脈波情報、臭い情報、音声情報、位置情報の少なくとも一つを取得する。処理部108は、提供部112bからユーザーUへ提供したものを特定する情報を取得する。処理部108は、受付部106が取得した温度情報、湿度情報、照度情報、体温情報、脈波情報、臭い情報、音声情報、位置情報の少なくとも一つを取得する。処理部108は、取得した温度情報、湿度情報、照度情報、体温情報、脈波情報、臭い情報、音声情報、位置情報の少なくとも一つに基づいて、ユーザーUへ提供したものが、ユーザーUが要求したものであったか否かを判定することによって、ユーザーUへものを提供した結果を取得する。
課金部118bは、ユーザーUへものを提供した結果が肯定的であった場合にものの値段に基づいて課金処理を行い、ユーザーUへものを提供した結果が否定的であった場合にそのものの値段に基づいて課金処理を行わない。
提供部112bは、ユーザーUへものを提供した結果が否定的であった場合に、移動部116bに収納場所に移動させる。提供部112bは、移動部116bに収納場所に移動させた後に、ものを収納場所に戻す。
提供部112b、判定部114bおよび課金部118bは、例えば、CPUなどのハードウェアプロセッサが記憶部150bに格納されたコンピュータプログラム(ソフトウェア)を実行することにより実現される。また、これらの機能部のうち一部または全部は、LSIやASIC、FPGA、GPUなどのハードウェア(回路部;circuitryを含む)によって実現されてもよいし、ソフトウェアとハードウェアとの協働によって実現されてもよい。コンピュータプログラムは、予めHDDやフラッシュメモリなどの記憶装置に格納されていてもよいし、DVDやCD-ROMなどの着脱可能な記憶媒体に格納されており、記憶媒体がドライブ装置に装着されることでインストールされてもよい。
【0067】
(生活支援システム1bの動作)
生活支援システム1bの動作について説明する。
図8は、実施形態の変形例2に係る生活支援システムの動作の一例を示すフローチャートである。
ステップS1-3からS8-3は、
図6を参照して説明したステップS1-2からS3-2、S10-2からS14-2を適用できるため、ここでの説明は省略する。
(ステップS9-3)
生活支援装置100bにおいて、提供部112bがユーザーUにユーザーUが要求しているものを提供した場合に、センサー部102は、温度情報、湿度情報、照度情報、体温情報、脈波情報、臭い情報、音声情報、位置情報の少なくとも一つを取得し、取得した温度情報、湿度情報、照度情報、体温情報、脈波情報、臭い情報、音声情報、位置情報の少なくとも一つを受付部106へ出力する。受付部106は、センサー部102が出力した温度情報、湿度情報、照度情報、体温情報、脈波情報、臭い情報、音声情報、位置情報の少なくとも一つを取得する。処理部108は、提供部112bからユーザーUへ提供したものを特定する情報を取得する。処理部108は、受付部106が取得した温度情報、湿度情報、照度情報、体温情報、脈波情報、臭い情報、音声情報、位置情報の少なくとも一つを取得する。処理部108は、取得した温度情報、湿度情報、照度情報、体温情報、脈波情報、臭い情報、音声情報、位置情報の少なくとも一つに基づいて、ユーザーUへ提供したものが、ユーザーUが要求したものであったか否かを判定することによって、ユーザーUへものを提供した結果を取得する。
(ステップS10-3)
生活支援装置100bにおいて、課金部118bは、ユーザーUへものを提供した結果が肯定的であった場合にものの値段に基づいて課金処理を行う。
(ステップS11-3)
生活支援装置100bにおいて、指示部115bは、ユーザーUへものを提供した結果が否定的であった場合に、移動部116bに生活支援装置100bを判定部114bが判定したものの収納場所へ移動させるよう指示することによって、収納場所に移動させる。提供部112bは、移動部116bが収納場所に移動した後に、ものを収納場所に戻す。
【0068】
前述した実施形態の変形例2では、生活支援装置100bは、ユーザーUへものを提供した結果が肯定的であった場合にものの値段に基づいて課金処理を行う場合について説明したが、この例に限られない。例えば、課金部118bは、収納場所からものを取得した時点でそのものに課金処理を行うようにしてもよいし、ユーザーUへ所持するものを提供した時点でそのものに課金処理を行うようにしてもよい。
【0069】
実施形態の変形例2に係る生活支援システム1bによれば、生活支援装置100bは、生活支援装置100aにおいて、収納場所から取得されたもの、または提供部112bが提供するものに対して課金する課金部118bをさらに備える。
このように構成することによって、収納場所から取得されたもの、または提供部112bが提供するものに対して課金することができるため、生活支援システム1bは、ものを販売することによって提供できる。
【0070】
また、生活支援装置100bにおいて、課金部118bは、提供部112bがユーザーUへ収納場所から取得されたものを提供した結果、または提供部112bが所持するものをユーザーへ提供した結果に基づいて、課金する。
このように構成することによって、生活支援システム1bは、ユーザーUへ収納場所から取得されたものを提供した結果、または提供部112bが所持するものをユーザーへ提供した結果に基づいて、課金することができる。このため、仮にユーザーUへ収納場所から取得されたものを提供した結果、または提供部112bが所持するものをユーザーへ提供した結果、ユーザーUがそのものを不要であった場合には課金されないこととなるため、収納場所から取得された場合に課金される場合と比較して、不要なものに課金されることを防止できる。
【0071】
(実施形態の変形例3)
実施形態の変形例3に係る生活支援システム1cの構成例は、
図1を適用できる。ただし、生活支援システム1の代わりに、生活支援装置100cを備える点で実施形態に係る生活支援システム1とは異なる。
生活支援装置100cは、ユーザーUが要求しているものがあるか否かを判定する。生活支援装置100cは、ユーザーUが要求しているものがないと判定した場合には、そのものを発注する。
生活支援装置100cは、ユーザーUが要求しているものがあると判定した場合にそのものの収納場所を判定する。生活支援装置100cは、ユーザーUが要求しているものが、ものを収納場所へ格納することである場合には、そのものを取得し、判定した収納場所へ移動する。生活支援装置100cは、取得したものを収納場所に格納する。
生活支援装置100cは、ユーザーUが要求しているものが、ものを取得することである場合には、判定した収納場所へ移動する。生活支援装置100cは、収納場所からものを取得する。生活支援装置100cは、ユーザーUのいる場所へ移動し、取得したものを、ユーザーへ提供する。
収納場所の一例については、実施形態の変形例1で説明したので、ここでの説明は省略する。以下、生活支援システム1bに含まれる生活支援装置100bについて説明する。
【0072】
図9は、実施形態の変形例3に係る生活支援システムに含まれる生活支援装置の詳細を示す図である。
(生活支援装置100c)
生活支援装置100cは、ロボットであり、パーソナルコンピュータ、サーバ、スマートフォン、タブレットコンピュータ又は産業用コンピュータ等の装置を含んで実現される。生活支援装置100cは、例えば、センサー部102と、撮像部104と、受付部106と、処理部108と、提供部112cと、判定部114cと、指示部115cと、移動部116cと、発注部120cと、記憶部150cとを備える。センサー部102と、撮像部104と、受付部106と、処理部108と、提供部112cと、判定部114cと、指示部115cと、移動部116cと、発注部120cと、記憶部150cとのうち少なくとも一部を有する一又は複数の装置で実現されてもよい。センサー部102と、撮像部104と、受付部106と、処理部108と、提供部112cと、判定部114cと、指示部115cと、移動部116cと、発注部120cと、記憶部150cとのうち少なくとも一部が、他の装置の一部として実現されてもよい。
提供部112cは、例えば単腕ロボットを含んで構成され、処理部108が取得したユーザーUが要求しているものを特定する情報を取得する。提供部112cは、取得したユーザーUが要求しているものを特定する情報に基づいて、ユーザーUにユーザーUが要求しているものを提供する。
記憶部150cは、収納情報と、収納物情報とを記憶する。
移動部116cは、例えば移動体を含んで構成され、提供部112cによって制御され、生活支援装置100cを任意の位置へ移動させる。
【0073】
判定部114cは、処理部108が取得したユーザーUが要求しているものを特定する情報を取得する。判定部114cは、ユーザーUが要求しているものが、ものを収納することであるか又はものを取得することであるかを判定する。
判定部114cは、ユーザーUが要求しているものが、ものを収納することである場合に、記憶部150cに記憶されている収納情報と収納物情報とに基づいて、そのものを収納する収納場所を特定し、特定した収納場所の位置を判定する。提供部112cは、処理部108が取得したユーザーUが要求しているものを特定する情報を取得する。提供部112cは、収納するものを取得する。指示部115cは、判定部114cが判定した収納場所の位置を特定する情報を取得する。指示部115cは、取得した収納場所の位置を特定する情報に基づいて、移動部116cに生活支援装置100cを判定部114cが判定したものの収納場所へ移動させるよう指示することによって収納場所の位置まで移動させる。提供部112cは、収納場所にユーザーUが要求しているものを収納する。提供部112cが、ユーザーUが要求しているものを収納した後に、指示部115cは、移動部116cに生活支援装置100cをもとの位置へ移動させるよう指示することによってもとの位置まで移動させる。
【0074】
判定部114cは、ユーザーUが要求しているものが、ものを取得することであると判定した場合には、そのものがあるか否かを判定する。
発注部120cは、判定部114cによってそのものがないと判定された場合に、そのものを発注する。例えば、発注部120cは、ホームゲートウェイ(図示なし)を経由して発注処理を行う。
判定部114cは、そのものがあると判定した場合に、記憶部150cに記憶されている収納情報と収納物情報とに基づいて、そのものが収納されている収納場所を特定し、特定した収納場所の位置を判定する。
提供部112cは、処理部108が取得したユーザーUが要求しているものを特定する情報を取得する。指示部115cは、判定部114cが判定した収納場所の位置を特定する情報を取得する。指示部115cは、取得した収納場所の位置を特定する情報に基づいて、移動部116cに生活支援装置100cを判定部114cが判定したものの収納場所へ移動させるよう指示することによって収納場所の位置まで移動させる。提供部112cは、収納場所に収納されているユーザーUが要求しているものを取得する。提供部112cが、ユーザーUが要求しているものを取得した後に、指示部115cは、移動部116cに生活支援装置100cをもとの位置へ移動させるよう指示することによってもとの位置まで移動させる。指示部115cが、移動部116cにもとの位置まで移動させた後に、提供部112cは、ユーザーUが要求しているものをユーザーUに提供する。
提供部112c、判定部114cおよび発注部120cは、例えば、CPUなどのハードウェアプロセッサが記憶部150cに格納されたコンピュータプログラム(ソフトウェア)を実行することにより実現される。また、これらの機能部のうち一部または全部は、LSIやASIC、FPGA、GPUなどのハードウェア(回路部;circuitryを含む)によって実現されてもよいし、ソフトウェアとハードウェアとの協働によって実現されてもよい。コンピュータプログラムは、予めHDDやフラッシュメモリなどの記憶装置に格納されていてもよいし、DVDやCD-ROMなどの着脱可能な記憶媒体に格納されており、記憶媒体がドライブ装置に装着されることでインストールされてもよい。
【0075】
(生活支援システム1cの動作)
生活支援システム1cの動作について説明する。
図10は、実施形態の変形例3に係る生活支援システムの動作の一例を示すフローチャートである。
ステップS1-4からS3-4は、
図3を参照して説明したステップS1-1からS1-3を適用できるため、ここでの説明は省略する。
(ステップS4-4)
生活支援装置100cにおいて、判定部114cは、ユーザーUが要求しているものが、ものを取得することであると判定した場合には、そのものがあるか否かを判定する。
ステップS5-4からS9-4は、
図6を参照して説明したステップS10-2からS14-2を適用できるため、ここでの説明は省略する。
(ステップS10-4)
生活支援装置100cにおいて、発注部120cは、判定部114cによってそのものがないと判定された場合に、そのものを発注する。
【0076】
実施形態の変形例3に係る生活支援システム1cによれば、生活支援装置100cは、生活支援装置100において、判定部114cが、収納場所にものがないと判定した場合に、ものを発注する発注部120cをさらに備える。
このように構成することによって、生活支援システム1cは、判定部114cが、収納場所にものがないと判定した場合に、そのものを発注することができる。このため、ユーザーUが発注することなく、そのものを取得できる。
【0077】
以上、実施形態およびその変形例を説明したが、これらの実施形態およびその変形例は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら実施形態およびその変形例は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更、組合せを行うことができる。これら実施形態およびその変形例は、発明の範囲や要旨に含まれると同時に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。例えば、実施形態と、実施形態の変形例1と、実施形態の変形例2と、実施形態の変形例3とが組み合わされてもよい。
【0078】
なお、上述した生活支援装置100から生活支援装置100cは、前述したように、コンピュータを含んで実現される。この場合、各機能ブロックの機能を実現するためのプログラムをコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録する。この記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、CPUが実行することで実現してもよい。ここでいう「コンピュータシステム」とは、OS(Operating System)や周辺機器等のハードウェアを含むものとする。
また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD-ROM等の可搬媒体のことをいう。また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」は、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置を含む。
【0079】
さらに「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、短時間の間、動的にプログラムを保持するものを含んでいてもよい。短時間の間、動的にプログラムを保持するものは、例えば、インターネット等のネットワークや電話回線等の通信回線を介してプログラムを送信する場合の通信線である。
また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」には、サーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリのように、一定時間プログラムを保持しているものも含んでもよい。
また上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであってもよい。また、上記プログラムは、前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるものであってもよい。
また、上記プログラムは、プログラマブルロジックデバイスを用いて実現されるものであってもよい。プログラマブルロジックデバイスは、例えば、FPGA(Field Programmable Gate Array)である。
【0080】
なお、上述の生活支援装置100から生活支援装置100cは内部にコンピュータを有している。そして、上述した生活支援装置100から生活支援装置100cの各処理の過程は、プログラムの形式でコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記憶されており、このプログラムをコンピュータが読み出して実行することによって、上記処理が行われる。ここでコンピュータ読み取り可能な記録媒体とは、磁気ディスク、光磁気ディスク、CD-ROM、DVD-ROM、半導体メモリ等をいう。また、このコンピュータプログラムを通信回線によってコンピュータに配信し、この配信を受けたコンピュータが当該プログラムを実行するようにしてもよい。
また、上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであってもよい。
さらに、前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるもの、いわゆる差分ファイル(差分プログラム)であってもよい。
【符号の説明】
【0081】
1、1a、1b、1c 生活支援システム
10 住宅
2 玄関
3 玄関ホール
4 居住スペース(第1居住スペース)
5 玄関スペース
6 施解錠システム
21 玄関扉
22 玄関扉錠
31 框
41 壁
42 室内扉(第1室内扉)
43 室内扉錠(第1室内扉錠)
51 玄関収納(収納庫)
52 扉
53 収納庫錠
54 カメラ
61 制御部
62 操作部
100、100a、100b、100c 生活支援装置
102 センサー部
104 撮像部
106 受付部
108 処理部
110 学習モデル
112、112a、112b、112c 提供部
150、150a、150b、150c 記憶部
114a、114b、114c 判定部
115a、115b、115c 指示部
116a、116b、116c 移動部
118b 課金部
120c 発注部