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特開2023-37646情報処理装置、情報処理方法、情報処理プログラム及び情報処理システム
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023037646
(43)【公開日】2023-03-15
(54)【発明の名称】情報処理装置、情報処理方法、情報処理プログラム及び情報処理システム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 50/16 20120101AFI20230308BHJP
【FI】
G06Q50/16
【審査請求】有
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023003563
(22)【出願日】2023-01-13
(62)【分割の表示】P 2022560444の分割
【原出願日】2022-07-05
(31)【優先権主張番号】P 2021132834
(32)【優先日】2021-08-17
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(71)【出願人】
【識別番号】518325105
【氏名又は名称】株式会社セレンディピティー
(74)【代理人】
【識別番号】100158850
【弁理士】
【氏名又は名称】明坂 正博
(72)【発明者】
【氏名】諏訪 悦子
(57)【要約】
【課題】効率よく好みの物件を探すことができる情報処理装置、情報処理方法、情報処理プログラム及び情報処理システムを提供すること。
【解決手段】本発明に係る情報処理装置は、物件の画像又は動画の選択を受信する受信部と、前記受信部が受信した選択に応じて、前記物件へ得点を付与する得点付与部と、前記得点付与部が付与した得点に応じて、2以上の画像又は動画が物件ごとに記憶された記憶部から画像又は動画を抽出する抽出部と、前記抽出部が抽出した前記画像又は前記動画を出力する出力部と、を備える。
【選択図】図1

【特許請求の範囲】
【請求項1】
物件の画像又は動画の選択を受信する受信部と、
前記受信部が受信した選択に応じて、前記物件へ得点を付与する得点付与部と、
前記得点付与部が付与した得点に応じて、2以上の画像又は動画が物件ごとに記憶された記憶部から画像又は動画を抽出する抽出部と、
前記抽出部が抽出した前記画像又は前記動画を出力する出力部と、
を備える情報処理装置。
【請求項2】
前記受信部は、
前記画像又は前記動画と、前記画像又は前記動画に対する嗜好性の度合いとを受信し、 前記得点付与部は、
前記受信部が受信した前記画像又は前記動画と、前記画像又は前記動画に対する嗜好性の度合いとに応じて、前記物件へ得点を付与する、
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記受信部は、
前記物件の詳細の表示指示を受信し、
前記出力部は、
前記詳細の表示指示を受信した物件の詳細を、前記物件に付与された得点とともに出力する、
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記受信部は、
前記得点付与部が付与した前記物件への得点のリセットの指示を前記画像又は前記動画の種類単位で受信し、
前記学習部は、
前記受信部が受信した前記指示に応じて、前記物件へ付与された得点を前記画像又は前記動画の種類単位でリセットする、
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記検索条件に応じて、前記物件を検索する検索部を備え、
前記出力部は、
前記検索部が検索した前記物件の画像又は動画を出力する、
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記抽出部は、
前記ユーザの属性に応じて、物件周辺の移動のしやすさを優先して前記記憶部から前記画像又は前記動画を抽出する、
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項7】
前記抽出部は、
前記ユーザの属性に応じて、物件の最寄り駅の混雑率又は遅延率を優先して前記記憶部から前記画像又は前記動画を抽出する、
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項8】
受信部が、物件の画像又は動画の選択を受信する工程と、
得点付与部が、前記受信部が受信した選択に応じて、前記物件へ得点を付与する工程と、
抽出部が、前記得点付与部が付与した得点に応じて、2以上の画像又は動画が物件ごとに記憶された記憶部から画像又は動画を抽出する工程と、
出力部が、前記抽出部が抽出した前記画像又は前記動画を出力する工程と、
を有することを特徴とする記載の情報処理方法。
【請求項9】
コンピュータを、
物件の画像又は動画の選択を受信する受信部、
前記受信部が受信した選択に応じて、前記物件へ得点を付与する得点付与部、
前記得点付与部が付与した得点に応じて、2以上の画像又は動画が物件ごとに記憶された記憶部から画像又は動画を抽出する抽出部、
前記抽出部が抽出した前記画像又は前記動画を出力する出力部、
として機能させる情報処理プログラム。
【請求項10】
ユーザ端末と、前記ユーザ端末と通信する情報処理装置とを具備し、
前記情報処理装置は、
物件の画像又は動画の選択を受信する受信部と、
前記受信部が受信した選択に応じて、前記物件へ得点を付与する得点付与部と、
前記得点付与部が付与した得点に応じて、2以上の画像又は動画が物件ごとに記憶された記憶部から画像又は動画を抽出する抽出部と、
前記抽出部が抽出した前記画像又は前記動画をユーザ端末へ出力する出力部と、
を備え、
前記ユーザ端末は、
前記情報処理装置から出力された前記画像又は前記動画を受信する受信部と、
前記受信部が受信した前記画像又は前記動画を表示させる表示制御部と、を備える、
情報処理システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置、情報処理方法、情報処理プログラム及び情報処理システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、住宅や部屋(以下、物件)を探す際には、検討しているエリアに店舗を構える不動産仲介業者等に行き、間取りや費用等の希望の条件を伝えて物件を紹介してもらうことが一般的であった。しかし、インターネットの発達により、物件の情報(以下、物件情報)をインターネットを介して閲覧することができるようになっている。インターネットを介して住宅や部屋を探す際には、間取りや費用等、希望する条件を検索条件として入力することで希望の物件を探すことができる。ユーザは、例えば、駅徒歩距離、建物構造、築年数、階数などを検索条件として物件を探すことができるように構成されている。
【0003】
また、近年では、物件に設置された各種センサーにより取得された環境情報(例えば、音、振動、温度、湿度、明るさ、日照時間など)を端末上で閲覧することを提案するものがある。この提案では、ユーザは今住んでいる住居から、どれくらいよくなるかを把握することが可能となるとしている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2001-297295号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら従来から提案される方法では、検索結果を確認して検索条件を変えながら好みの住居を探す必要があり、ユーザにとって非常に負担の大きいものであった。
【0006】
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、効率よく好みの物件を探すことができる情報処理装置、情報処理方法、情報処理プログラム及び情報処理システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するため、本発明の情報処理装置は、物件の画像又は動画の選択を受信する受信部と、前記受信部が受信した選択に応じて、前記物件へ得点を付与する得点付与部と、前記得点付与部が付与した得点に応じて、2以上の画像又は動画が物件ごとに記憶された記憶部から画像又は動画を抽出する抽出部と、前記抽出部が抽出した前記画像又は前記動画を出力する出力部と、を備える。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、効率よく好みの物件を探すことができる情報処理装置、情報処理方法、情報処理プログラム及び情報処理システムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】実施形態に係る情報処理システムの概略構成の一例を示す図である。
図2】実施形態に係るサーバのハード構成の一例を示す図である。
図3】実施形態に係るサーバの記憶装置に記憶されるデータベースの一例を示す図である。
図4】実施形態に係るサーバの機能構成の一例を示す図である。
図5A】実施形態に係るユーザ端末のハード構成の一例を示す図である。
図5B】実施形態に係るユーザ端末の機能構成の一例を示す図である。
図6】実施形態に係るユーザ端末の表示装置に表示される画面の一例を示す図である。
図7】実施形態に係るユーザ端末の表示装置に表示される画面の一例を示す図である。
図8】実施形態に係るユーザ端末の表示装置に表示される画面の一例を示す図である。
図9】実施形態に係るユーザ端末の表示装置に表示される画面の一例を示す図である。
図10】実施形態に係るユーザ端末の表示装置に表示される画面の一例を示す図である。
図11】実施形態に係るユーザ端末の表示装置に表示される画面の一例を示す図である。
図12】実施形態に係るサーバによる情報処理の一例を示すフローチャートである。
図13】実施形態に係るサーバによる情報処理の一例を示すフローチャートである。
図14】実施形態に係るサーバによる情報処理の一例を示すフローチャートである。
図15】実施形態に係るサーバによる情報処理の一例を示すフローチャートである。
図16】実施形態に係るサーバによる情報処理の一例を示すフローチャートである。
図17】実施形態の変形例2に係るサーバの記憶装置に記憶されるデータベースの一例を示す図である。
図18】実施形態の変形例2に係るサーバの機能構成の一例を示す図である。
図19】実施形態の変形例2に係るサーバによる情報処理の一例を示すフローチャートである。
図20】実施形態の変形例2に係るサーバによる情報処理の一例を示すフローチャートである。
図21】実施形態の変形例2に係るユーザ端末の表示装置に表示される画面の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
[実施形態]
図1は、実施形態に係る情報処理システム1の概略構成の一例を示す図である。初めに、図1を参照して情報処理システム1の構成について説明する。情報処理システム1は、サーバ2(情報処理装置)と、このサーバ2とネットワーク4を介して接続されたユーザ端末3とを備える。なお、情報処理システム1が備えるサーバ2及びユーザ端末3の数はそれぞれ任意である。なお、サーバ2及びユーザ端末3間の通信は無線通信であるか有線通信であるか問わない。
【0011】
(サーバ2)
図2は、サーバ2(情報処理装置)のハード構成の一例を示す図である。図2に示すように、サーバ2は、通信IF200A、記憶装置200B、CPU200Cなどを備える。なお、サーバ2に入力装置(例えば、キーボード、タッチパネルなど)及び表示装置(例えば、液晶モニタや有機ELモニタなど)を備えるようにしてもよい。
【0012】
通信IF200Aは、外部端末(実施形態では、ユーザ端末3)と通信するためのインターフェースである。
【0013】
記憶装置200Bは、例えば、HDDや半導体記憶装置である。記憶装置200Bには、サーバ2で利用する情報処理プログラム及び各種データなどが記憶されている。なお、実施形態では、情報処理プログラム及び各種データは、サーバ2の記憶装置200Bに記憶されているが、USBメモリなどの外部記憶装置やネットワークを介して接続された外部サーバに記憶し、必要に応じて参照やダウンロード可能に構成されていてもよい。
【0014】
図3に示すように、記憶装置200Bには、ユーザDB1、物件DB2、学習DB3などが記憶されている。
【0015】
ユーザDB1には、ユーザに関する情報(以下、ユーザ情報という)がユーザIDに関連付けて記憶されている。ユーザDB1には、ユーザ情報として、氏名、性別、年代、家族構成、検索条件(ユーザが入力している場合)がユーザIDに関連付けて記憶されている。なお、検索条件については後述する。
なお、ユーザ情報として、どのような情報を記憶するかは任意であり、例えば、住所、連絡先など情報を、ユーザ情報としてさらに記憶していてもよい。
また、ユーザDB1には、ログインID及びログインパスワードが関連付けて記憶されている。ここで、ユーザIDをログインIDとして利用してもよい。
【0016】
物件DB2には、物件に関する情報(以下、物件情報という)が物件IDに関連付けて記憶されている。物件DB2には、物件情報として、物件種別(アパート、マンション、一戸建て、その他など)、契約種別(売買、賃貸など)、物件名、費用(家賃(賃貸の場合)、敷金(賃貸の場合)、礼金(賃貸の場合)、価格(売買の場合)、共益費、管理費込、敷金、礼金、駐車場料金などの情報を含む)、駐車場(駐車場、駐輪場(自転車、バイク)などの情報)、階建/階、築年月、築年数、専有面積(坪又は平米)、間取り(例えば、ワンルーム、1K、1DK、1LDK、2K、2DK、2LDK、3K、3DK、3LDK、4K、4DK、4LDK以上など)、交通(〇〇線/〇〇駅 徒歩12分など)、所在地(住所)、仕様・設備(例えば、浴室乾燥機、カウンターキッチン、ディスポーザー、ウォークインクローゼット、オートロック、モニタ付インターホン、宅配BOX、エレベーター、共用ゲストルームなど)、条件等(例えば、現況:空家、引渡し:即時、取引態様:媒介など)、物件の画像又は動画(以下、画像等という)、仲介業者(業者名及び連絡先など)などが物件IDに関連付けて記憶されている。
【0017】
物件の画像等は、種類ごとに1以上の画像等が記憶されている。ここで種類は、物件の間取図、外観、エントランス、玄関、リビング、キッチン、洗面、室内、収納、眺望、トイレ、風呂(バス)、バルコニーなどである。
なお、物件情報として、どのような情報を記憶するかは任意であり、例えば、施主、施工など情報を、物件情報としてさらに記憶していてもよい。
【0018】
学習DB3には、後述の学習部204により学習されたユーザの嗜好性(好き嫌い)がユーザIDに関連付けて記憶されている。例えば、学習DB3には、ユーザの嗜好性(好き嫌い)が、画像等の種類(例えば、間取図、外観、エントランス、玄関、リビング、キッチン、洗面、室内、収納、眺望、トイレ、風呂(バス)、バルコニーなど)ごとに数値化されて記憶されている。
【0019】
なお、記憶装置200Bに記憶された各種データの一部又は全部は、USB(Universal Serial Bus)メモリや外付けHDDなどの外部記憶装置やネットワーク4を介して接続された他の情報処理装置の記憶装置に記憶されてもよい。この場合、サーバ2は、外部記憶装置や他の情報処理装置の記憶装置に記憶された各種情報を参照又は取得する。また、本実施形態では、2つのデータベース(ユーザDB1~学習DB3)に分けて記憶装置200Bに記憶しているが、いくつのデータベースとするかは任意である。また、必ずしもデータベースとして記憶装置200Bに記憶されていなくともよい。
【0020】
CPU200Cは、サーバ2を制御し、図示しないROM(Read Only Memory)及びRAM(Random Access Memory)を備えている。
【0021】
図4は、実施形態に係るサーバ2の機能構成の一例を示す図である。図4に示すように、サーバ2は、受信部201、送信部202、記憶装置制御部203、学習部204、抽出部205、検索部206、認証部207などの機能を有する。なお、図4に示す機能は、サーバ2のROM(不図示)に記憶された情報処理プログラムをCPU200Cが実行することにより実現される。
【0022】
受信部201は、ネットワーク4を介してユーザ端末3から送信されるデータを受信する。例えば、受信部201は、ユーザ端末3から送信される、ユーザによる2以上の画像等から1以上の画像等の選択を受信する。また、例えば、受信部201は、物件の詳細の表示指示を受信する。また、例えば、受信部201は、学習部204が学習したユーザの物件に対する嗜好性のリセットの指示を画像等の種類単位で受信する。
【0023】
送信部202は、ネットワーク4を介してユーザ端末3へデータを送信する。例えば、送信部202は、抽出部205が抽出した物件の画像等や検索部206が検索した物件の画像等をユーザ端末3へ送信する。この際、送信部202は、物件ごとに2種類以上の画像等をユーザ端末3へ送信する。
【0024】
記憶装置制御部203は、記憶装置200Bを制御する。記憶装置制御部203は、例えば、記憶装置200Bへのデータの書き込みや読み出しを行う。
【0025】
学習部204は、受信部201が受信した選択結果に応じて、ユーザの物件に対する嗜好性を学習する。学習部204は、受信部201が受信したユーザが選択した画像等に応じて、画像等の種類(例えば、間取図、外観、エントランス、玄関、リビング、キッチン、洗面、室内、収納、眺望、トイレ、風呂(バス)、バルコニーなど)単位でユーザの物件に対する嗜好性を学習する。具体的には、学習部204は、ユーザが選択した画像等に応じて、学習DB3に記憶されているユーザの嗜好性の数値を、画像等の種類単位で更新する。
このように、画像等の種類単位でユーザの嗜好性を学習するため、ユーザがどのような外観、エントランス、間取りなどが好みであるかを学習することができる。
また、例えば、学習部204は、受信部201が受信した嗜好性のリセットの指示に応じて、ユーザの物件に対する嗜好性を画像等の種類単位でリセットする。
なお、学習部204による学習は、上記以外にも既知の学習方法を採用することができる。
【0026】
抽出部205は、学習部204で学習されたユーザの物件に対する嗜好性に応じて、検索部206が検索した物件から画像等を抽出する。例えば、抽出部205は、検索部206が検索した物件のうち、学習部204が学習したユーザの嗜好性が高い順(例えば、ユーザが選択した画像等と類似性の高い順)に画像等を順次抽出する。ここで、画像等間の類似性の判定については既知の技術を利用することができる。なお、学習部204による学習が一度も行われていない場合、抽出部205は、検索部206が検索した画像等を嗜好性に関係なく順次抽出する。
【0027】
検索部206は、例えば、受信部201で受信された検索条件に応じて、物件DB2から検索条件を満たす物件を検索する。
【0028】
認証部207は、ログインID及びログインパスワードを認証する。具体的には、認証部207は、ログインしたユーザのログインID及びログインパスワードの組み合わせが、記憶装置200Bに記憶されているログインID及びログインパスワードの組み合わせと一致するものが存在するか否かを判定する。一致する組み合わせが存在する場合、認証部207は、ユーザのログインを許可し、一致する組み合わせが存在しない場合、認証部207は、ユーザのログインを許可しない。
【0029】
(ユーザ端末3)
図5Aは、ユーザ端末3のハード構成の一例を示す図、図5Bは、ユーザ端末3の機能構成の一例を示す図である。ユーザ端末3は、携帯端末(例えば、スマートフォンやタブレット端末)やPC(Personal Computer)などである。図5Aに示すように、ユーザ端末3は、通信IF300A、記憶装置300B、入力装置300C、表示装置300D、GPSセンサ300E、CPU300Fなどを備える。
【0030】
通信IF300Aは、他の装置(実施形態では、サーバ2)と通信するためのインターフェースである。
【0031】
記憶装置300Bは、例えば、HDD(Hard Disk Drive)や半導体記憶装置(SSD(Solid State Drive))である。記憶装置300Bには、ユーザ端末3の識別子(ID)及び情報処理プログラムなどが記憶されている。なお、識別子は、サーバ2がユーザ端末3に対して新たに付与してもよいし、IP(Internet Protocol)アドレス、MAC(Media Access Control)アドレスなどを利用してもよい。
【0032】
入力装置300Cは、例えば、キーボード、タッチパネルなどであり、ユーザは、入力装置300Cを操作して、情報処理システム1の利用に必要なデータを入力することができる。
【0033】
表示装置300Dは、例えば、液晶モニタや有機ELモニタなどである。表示装置300Dは、情報処理システム1の利用に必要な画面を表示する。
【0034】
GPSセンサ300Eは、GPS衛星からの信号を受信し、受信した信号から現在位置を算出する。
【0035】
CPU300Fは、ユーザ端末3を制御するものであり、図示しないROM及びRAMを備えている。
【0036】
図5Bに示すように、ユーザ端末3は、受信部301、送信部302、記憶装置制御部303、操作受付部304(受付部)、表示装置制御部305(表示制御部)などの機能を有する。なお、図5Bに示す機能は、CPU300Fが、記憶装置300Bなどに記憶されている情報処理プログラムを実行することで実現される。
【0037】
受信部301は、サーバ2から送信されるデータを受信する。例えば、受信部301は、サーバ2から送信された物件の画像等を含む物件の詳細(物件情報)を受信する。
【0038】
送信部302は、入力装置300Cを利用して入力されたデータに識別子を付与してサーバ2へ送信する。例えば、送信部302は、操作受付部304が受け付けた選択をサーバ2へ送信する。なお、ユーザ端末3から送信されるデータに識別子を付与することでサーバ2は、受信したデータがどのユーザ端末3から送信されたものであるかを認識できる。
【0039】
記憶装置制御部303は、記憶装置300Bを制御する。具体的には、記憶装置制御部303は、記憶装置300Bを制御してデータの書き込みや読み出しを行う。
【0040】
操作受付部304(受付部)は、入力装置300Cでの入力操作を受け付ける。
例えば、操作受付部304は、表示装置制御部305が表示装置300Dへ表示させた2以上の画像等から1以上の画像等の選択を受け付ける。
【0041】
表示装置制御部305は、表示装置300Dを制御する。具体的には、表示装置制御部305は、表示装置300Dを制御し、後述する画面を表示させる。
例えば、表示装置制御部305は、受信部301が受信した物件の詳細(物件情報)を表示装置300Dへ表示させる。この際、表示装置制御部305は、物件ごとに画像等を纏めて表示させず、物件ごとに画像等を纏めずに表示装置300Dへ表示させる。
【0042】
なお、ユーザ端末3は、本実施形態では、ユーザ端末3には、アプリケーションソフトウェア(以下、アプリともいう)がインストールされており、このアプリケーション上でサーバ2から送信されるデータが表示されるが、例えば、WEBブラウザを用いて、サーバ2から送信されるデータが表示されるようにしてもよい。
【0043】
(表示画面例)
図6図11は、実施形態に係るユーザ端末3の表示装置300Dに表示される画面の一例を示す図である。以下、図6図11を参照して、実施形態に係るユーザ端末3の表示装置300Dに表示される画面の一例について説明する。なお、図6図11に示す画面はあくまで一例であり、他の表示態様としてもよい。
【0044】
(検索画面G1)
図6は検索画面G1の一例を示す図である。検索画面G1では、ユーザは、ユーザ端末3の入力装置300Cを操作して、例えば、契約種別(図6では「買う」又は「借りる」を選択できる)、物件種別(図6では「アパート」、「マンション」、「一戸建て」、「その他」を選択できる)、物件の価格(図6ではスライダーにより価格「賃料(万円)」の範囲を指定できる。また、図6では「共益費・管理費込」、「敷金無」、「礼金無」、「駐車場無料」などを選択することができる。)、物件から最寄り駅までの徒歩時間(図6ではスライダーにより徒歩時間の範囲を指定できる)、物件の専有面積(図6ではスライダーにより専有面積の範囲を指定できる)、物件の間取り(図6では、「ワンルーム」、「1K」、「1DK」、「1LDK」、「2K」、「2DK」、「2LDK」、「3K」、「3DK」、「3LDK」、「4K」、「4DK」、「4LDK以上」を選択できる)、物件の築年数(図6ではスライダーにより築年数の範囲を指定できる)、駐車場(図6では、「駐車場」、「駐車場複数台」、「駐輪場」、「バイク置き場」、「バイクガレージ」、「バイク駐輪場」を選択できる)などを物件の検索条件として入力することができる。
【0045】
(検索画面G2)
図7は検索画面G2の一例を示す図である。検索画面G2では、ユーザは、ユーザ端末3の入力装置300Cを操作して、物件の立地条件を検索条件として入力することができる。例えば、図7に示す検索画面G2では、ユーザは「エリア(地域)」、「路線図」、「地図」、「通学・通勤負担」、「現在地」を選択することができる。「エリア(地域)」では物件を検索するエリアを指定することができる。「路線図」では物件を検索する路線及び駅を指定することができる。「地図」では物件を検索する範囲を地図から指定することができる。「現在地」では物件を検索する範囲をGPSセンサ300Eが算出したユーザ端末3の現在位置から指定することができる。「通学・通勤負担」では、ユーザは「職場・学校住所」を入力し、所要時間(図7では、通学・通勤時間をスライダーにより指定することができる)及び乗換え回数(図7では、「無」、「1回」、「2回」、「3回以上」を選択することができる)を指定することができる。
検索条件を入力後、入力装置300Cを操作して、ユーザが「GO!」を選択するとサーバ2の検索部206により検索が開始される。
【0046】
(検索結果画面G3~G5)
図8図10は検索結果画面G3~G5の一例を示す図である。検索結果画面G3~G5では、図1及び図2を参照して説明した検索画面G1,G2でユーザが入力した検索条件を満たす物件が表示される。検索結果画面G3~G5の上部側には、画面を切り替えるためのタブが表示される。ユーザは、ユーザ端末3の入力装置300Cを操作して、タブを選択することにより、ユーザ端末3の表示装置300Dに表示される画面を切り替えることができる(図8図10に示す例では、「すべて」、「間取図」、「外観」、「エントランス」、「リビング」、「部屋(室内)」、「キッチン」、「トイレ」、「洗面所(洗面)」、「浴室(風呂(バス))」、「バルコニー」、「玄関」などから選択することができる。なお「収納」、「眺望」のタブがあってもよい。)。
【0047】
(検索結果画面G3)
図8に例示する検索結果画面G3は、「すべて」のタブを選択した際にユーザ端末3の表示装置300Dに表示される画面例である。「すべて」のタブを選択した場合、検索条件を満たした物件に関連付けられたすべての種類の画像等が表示される。この際、表示装置制御部305は、物件ごとに画像等を纏めて表示させず、物件ごとに画像等を纏めずに表示装置300Dへ表示させる。このため、画像等が物件ごと整理された状態で表示されずに、ランダムに表示される。なお、ユーザは、表示装置300Dの画面をスクロール操作することで、表示されていない画像等を表示装置300Dに表示させることができる。
【0048】
(検索結果画面G4)
図9に例示する検索結果画面G4は、「間取図」のタブを選択した際にユーザ端末3の表示装置300Dに表示される画面例である。「間取図」のタブを選択した場合、検索条件を満たした物件に関連付けられたすべての画像等のうち間取図の種類の画像等が表示される。この際、表示装置制御部305は、物件ごとに画像等を纏めて表示させず、物件ごとに画像等を纏めずに表示装置300Dへ表示させる。このため、画像等が物件ごと整理された状態で表示されずに、ランダムに表示される。なお、ユーザは、表示装置300Dの画面をスクロール操作することで、表示されていない画像等を表示装置300Dに表示させることができる。
【0049】
(検索結果画面G5)
図10に例示する検索結果画面G5は、「エントランス」のタブを選択した際にユーザ端末3の表示装置300Dに表示される画面例である。「エントランス」のタブを選択した場合、検索条件を満たした物件に関連付けられたすべての画像等のうちエントランスの種類の画像等が表示される。この際、表示装置制御部305は、物件ごとに画像等を纏めて表示させず、物件ごとに画像等を纏めずに表示装置300Dへ表示させる。このため、画像等が物件ごと整理された状態で表示されずに、ランダムに表示される。なお、ユーザは、表示装置300Dの画面をスクロール操作することで、表示されていない画像等を表示装置300Dに表示させることができる。
【0050】
なお、上記では、「すべて」、「間取図」、「エントランス」のタブを選択した場合にユーザ端末3の表示装置300Dに表示される画像等について説明したが、そのほかのタブを選択した場合には、検索条件を満たした物件に関連付けられたすべての画像等のうち選択したタブの種類の画像等が表示される。
また、ユーザは、検索結果画面において、表示装置300Dに表示されている画像等から気に入った画像等を選択(タップ操作)することで、選択した画像等に星マークが付与される。なお、ユーザDB1には、画像等を選択した情報が記憶される。これにより、ユーザがどのような画像等を好むかを学習することができる。
【0051】
(物件詳細画面G6)
図11に例示する物件詳細画面G6は、ユーザ端末3の表示装置300Dに表示される物件詳細の画面例である。ユーザが、検索結果画面において、表示装置300Dに表示されている画像等から選択した画像等を長押し操作すると、図11に例示するように該画像等の物件の詳細、具体的には、物件DB2に記憶されている物件の物件情報が表示される。
【0052】
(情報処理システム1で実行される処理)
図12図16は、情報処理システム1で実行される処理の一例を示すフローチャートである。以下、図12図16を参照して、情報処理システム1で実行される処理について説明するが、図1図11を参照して説明した構成と同一の構成には同一の符号を付して重複する説明を省略する。
【0053】
(ユーザ登録処理)
図12は、情報処理システム1で実行されるユーザ登録処理の一例を示すフローチャートである。以下、図12を参照して、情報処理システム1で実行されるユーザ登録処理の一例を説明する。
【0054】
(ステップS101)
ユーザは、入力装置300Cを操作して、図3を参照して説明したユーザ情報を入力する。ユーザ端末3の送信部302は、入力されたユーザ情報をサーバ2へ送信する。サーバ2の受信部201は、ユーザ端末3から送信されたユーザ情報を受信する。
【0055】
(ステップS102)
サーバ2の記憶装置制御部203は、受信したユーザ情報をユーザIDに関連付けて記憶装置200BのユーザDB1へ記憶する。また、サーバ2の記憶装置制御部203は、ユーザIDにログインID及びログインパスワードを関連付けて記憶装置200Bへ記憶する。なお、ユーザID、ログインID及びログインパスワードは、サーバ2がユーザに付与してもよいし、ユーザが入力したものを利用するようにしてもよい。
【0056】
(物件登録処理)
図13は、情報処理システム1で実行される物件登録処理の一例を示すフローチャートである。以下、図13を参照して、情報処理システム1で実行される物件登録処理の一例を説明する。
【0057】
(ステップS201)
サーバ2の受信部201は、仲介業者等により入力された図4を参照して説明した物件情報を受信する。
【0058】
(ステップS202)
サーバ2の記憶装置制御部203は、受信した物件情報を物件IDに関連付けて記憶装置200Bの物件DB2へ記憶する。
【0059】
(検索条件登録処理)
図14は、情報処理システム1で実行される検索条件登録処理の一例を示すフローチャートである。以下、図14を参照して、情報処理システム1で実行される検索条件登録処理の一例を説明する。
【0060】
(ステップS301)
ユーザは、入力装置300Cを操作して、ユーザ端末3にインストールされたアプリを起動する。すると、ユーザ端末3の送信部302は、ユーザ端末3の記憶装置300Bに記憶されたログインID及びログインパスワードをサーバ2へ送信する。サーバ2の受信部201は、ユーザ端末3から送信されたログインID及びログインパスワードを受信する。サーバ2の認証部207は、ログインID及びログインパスワードを認証する。認証部207は、ログインしたユーザのログインID及びログインパスワードの組み合わせが、記憶装置200Bに記憶されているログインID及びログインパスワードの組み合わせと一致するものが存在するか否かを判定する。一致する組み合わせが存在する場合、認証部207は、ユーザのログインを許可し、ステップS302の処理へ移行する。一方、一致する組み合わせが存在しない場合、認証部207は、ユーザのログインを許可せず、エラーを表示させる。具体的には、ログインが失敗したことを示す情報を送信するよう送信部202に指示する。送信部202は、認証部207の指示に基づいて、ログインが失敗したことを示す情報を送信する。サーバ2から送信されたログインが失敗したことを示す情報は、ユーザ端末3の受信部301で受信され、表示装置制御部305により表示装置300Dに表示される。
【0061】
(ステップS302)
ユーザは、入力装置300Cを操作して、図6及び図7を参照して説明した検索画面G1,G2から検索条件を入力する。ユーザ端末3の送信部302は、入力された検索条件をサーバ2へ送信する。サーバ2の受信部201は、ユーザ端末3から送信された検索条件を受信する。
【0062】
(ステップS303)
サーバ2の記憶装置制御部203は、受信した検索条件をユーザIDに関連付けて記憶装置200BのユーザDB1へ記憶する。
【0063】
(学習処理)
図15は、情報処理システム1で実行される学習処理の一例を示すフローチャートである。以下、図15を参照して、情報処理システム1で実行される学習処理の一例を説明する。
【0064】
(ステップS401)
ユーザは、入力装置300Cを操作して、ユーザ端末3にインストールされたアプリを起動する。すると、ユーザ端末3の送信部302は、ユーザ端末3の記憶装置300Bに記憶されたログインID及びログインパスワードをサーバ2へ送信する。サーバ2の受信部201は、ユーザ端末3から送信されたログインID及びログインパスワードを受信する。サーバ2の認証部207は、ログインID及びログインパスワードを認証する。認証部207は、ログインしたユーザのログインID及びログインパスワードの組み合わせが、記憶装置200Bに記憶されているログインID及びログインパスワードの組み合わせと一致するものが存在するか否かを判定する。一致する組み合わせが存在する場合、認証部207は、ユーザのログインを許可し、ステップS402の処理へ移行する。一方、一致する組み合わせが存在しない場合、認証部207は、ユーザのログインを許可せず、エラーを表示させる。具体的には、ログインが失敗したことを示す情報を送信するよう送信部202に指示する。送信部202は、認証部207の指示に基づいて、ログインが失敗したことを示す情報を送信する。サーバ2から送信されたログインが失敗したことを示す情報は、ユーザ端末3の受信部301で受信され、表示装置制御部305により表示装置300Dに表示される。
【0065】
(ステップS402)
サーバ2の検索部206は、ユーザDB1を参照し、ユーザDB1に記憶された検索条件を満たす物件を物件DB2から検索する。
【0066】
(ステップS403)
サーバ2の抽出部205は、学習部204で学習されたユーザの物件に対する嗜好性に応じて、検索部206が検索した物件からユーザの物件に対する嗜好性が高い順に画像等を順次抽出する。なお、学習部204による学習が一度も行われていない場合、抽出部205は、検索部206が検索した画像等を嗜好性に関係なく順次抽出する。
【0067】
(ステップS404)
サーバ2の送信部202は、抽出部205が抽出した画像等を抽出順にユーザ端末3へ送信する。サーバ2から送信された画像等は、ユーザ端末3の受信部301で受信され、表示装置制御部305により抽出順に表示装置300Dに表示される。
【0068】
(ステップS405)
ユーザは、入力装置300Cを操作して、ユーザ端末3の表示装置300Dの画面に表示された画像等からお気に入りの画像等を選択する。ユーザ端末3の送信部302は、画像等の選択結果をサーバ2へ送信するサーバ2の受信部201は、ユーザ端末3から送信される選択結果を受信する。
【0069】
(ステップS406)
サーバ2の学習部204は、受信部201が受信した選択結果に応じて、ユーザの物件に対する嗜好性を学習する。具体的には、学習部204は、受信部201が受信したユーザが選択した画像等に応じて、学習DB3に記憶されているユーザの嗜好性の数値を、画像等の種類単位で更新し、画像等の種類(例えば、間取図、外観、エントランス、玄関、リビング、キッチン、洗面、室内、収納、眺望、トイレ、風呂(バス)、バルコニーなど)単位でユーザの物件に対する嗜好性を学習する。
【0070】
なお、学習部204は、上記ステップS402~S406の処理を繰り返すことにより、ユーザの物件に対する嗜好性を画像等の種類単位で学習する。これにより、学習部204は、ユーザが好む間取り、外観、エントランス、キッチンなどの傾向を学習する。
【0071】
(学習リセット処理)
図16は、情報処理システム1で実行される学習リセット処理の一例を示すフローチャートである。以下、図16を参照して、情報処理システム1で実行される学習リセット処理の一例を説明する。
【0072】
(ステップS501)
サーバ2の受信部201は、ユーザ端末3から送信される学習部204が学習したユーザの物件に対する嗜好性のリセットを画像等の種類(例えば、外観、エントランス、間取図など)単位で受信する。
【0073】
(ステップS502)
サーバ2の学習部204は、受信部201が受信したリセットを指示された画像等の種類に応じて、ユーザの物件に対する嗜好性を画像等の種類単位でリセットする。
【0074】
以上のように、実施形態に係るサーバ2(情報処理装置)は、ユーザ端末3へ物件の画像等を2以上送信する送信部202と、送信部202が送信した2以上の画像等から1以上の画像等の選択結果を受信する受信部201と、受信部201が受信した選択結果に応じて、ユーザの物件に対する嗜好性を学習する学習部204と、学習部204で学習されたユーザの物件に対する嗜好性に応じて、2以上の画像等が物件ごとに記憶された物件DB2(記憶部)から画像等を嗜好性が高い順に順次抽出する抽出部205とを備えている。そして、サーバ2の送信部202は、抽出部205が抽出した画像等を抽出順にユーザ端末3へ送信する。
【0075】
また、実施形態に係るサーバ2の送信部202は、物件ごとに2種類以上の画像等をユーザ端末3へ送信する。
【0076】
また、実施形態に係るサーバ2の学習部204は、受信部201が選択を受信した画像等の種類に応じて、ユーザの物件に対する嗜好性を画像等の種類単位で学習する。
【0077】
また、実施形態に係るサーバ2は、検索条件に応じて、物件を検索する検索部206を備える。そして、サーバ2は、送信部202は、検索部206が検索した物件の画像等をユーザ端末3へ送信する。
【0078】
また、実施形態に係るサーバ2の受信部201は、学習部204が学習したユーザの物件に対する嗜好性のリセットの指示を種類単位で受信する。また、サーバ2の学習部204は、受信部201が受信した嗜好性のリセットの指示に応じて、ユーザの物件に対する嗜好性を画像等の種類単位でリセットする。
【0079】
また、実施形態に係る情報処理システム1は、ユーザ端末3と、ユーザ端末3と通信するサーバ2(情報処理装置)とを具備する。そして、ユーザ端末3は、サーバ2から送信された2以上の物件の画像等を受信する受信部301と、受信部301が受信した2以上の物件の画像等を表示させる表示装置制御部305と、表示装置制御部305が表示させた2以上の画像等から1以上の画像等の選択を受け付ける操作受付部304と、操作受付部304が受け付けた選択をサーバ2へ送信する送信部302とを備えている。
【0080】
ユーザ端末3の表示装置制御部305は、物件ごとに画像等を纏めずに表示させる。
【0081】
以上のように、本実施形態に係る情報処理システム1では、検索条件を満たす物件の画像等が抽出されてユーザ端末3に表示される(フィードされる)ので、検索条件を満たした物件において、画像等ベースで興味をそそるものが選べるため、ユーザの好みに合う物件を見つけやすい。
【0082】
また、文字情報ではなく、画像等によりユーザの物件に対する嗜好性を学習するため、「好みのキッチン」、「浴槽の大きさ」、「リビングの日当たり」など、ユーザが自分の好みに合うイメージの物件を見つけやすくなる。
【0083】
また、学習は、ユーザが気に入った画像等を選択すると、それと似た間取りや写真で、かつ検索条件を満たした物件が優先的に抽出されるため、よりユーザのイメージに合う物件が見つけやすくなる上、探すうえでの手間・ストレスも軽減される。
【0084】
また、毎回検索条件を入力したり、試行錯誤しながら検索条件を変えて物件を検索しなくとも好みの物件を見つけやすくなる。
【0085】
また、アプリを立ち上げれば隙間時間でいつでも画像等を眺められるため、新規に物件DB2登録されたユーザの嗜好性に合う物件を見つけやすくなる。
【0086】
また、図7の検索画面G2では、職場や学校からの通学・通勤の負担(駅歩時間・駅数・乗り換え回数など)で検索することができ、利便性に優れる。
通常の不動産検索サイトで検索する場合は、物件が大量に出てくるため、最寄り駅などをある程度絞って検索する必要があるが、職場や学校からの通学・通勤の負担で検索する場合には、想定していなかったエリア(地域)でユーザの嗜好性にあった物件を見つけることができる可能性が高くなる。
【0087】
また、通常、画像等は、物件ごとに纏めて表示されるが、本実施形態では、表示装置制御部305は、物件ごとに画像等を纏めて表示させず、物件ごとに画像等を纏めずに表示装置300Dへ表示させる。画像等が物件に関係なくランダム、つまりバラバラに表示されることによって、画像等を見ていても飽きがなく、本来探していたものが見つけるきっかけとなることが期待できる(例えば、従来であれば、1枚の画像等をもとに、その物件をそれ以上検討することを見送っていたが、同じ物件の別の画像等を見て興味を持つことで、物件を1枚又は数枚の画像等の印象だけで見送ることがなくなることが期待できる)。
なお、従来通り、実施形態に係るユーザ端末3の表示装置制御部305は、物件ごとに画像等を纏めて表示させるようにしてもよい。
【0088】
また、表示(フィード)する画像等を、キッチンだけ、間取図だけ、リビングだけ、建物のエントランスだけ、などに絞ることができるので、物件をキッチンだけ、間取図だけ、リビングだけなど、画像等の種類単位で比較することができ、ユーザが気づいていなかった嗜好や求める条件が明確になることが期待できる。また、同じ検索条件で検索された物件であっても、実際には、物件ごとに印象が異なることにも気づくきっかけとなる。
【0089】
また、嗜好性を画像等の種類単位でリセットすることができるので、途中で嗜好性が変わった場合や、表示(フィード)される画像等が思っていた印象と違うものが続く場合などに、嗜好性を画像等の種類単位でリセットすることができ、利便性が高い。このように、表示(フィード)されるエントランスの画像等は、嗜好性に合っているが、表示(フィード)されるキッチンの画像等は、嗜好性に合っていない場合にも対応することができ、利便性が高い。
【0090】
[実施形態の変形例1]
なお、上記実施形態では、ユーザが気に入った画像等を選択し、選択された画像等がユーザが気に入った画像等であるとして、ユーザの物件に対する嗜好性を学習していたが、ユーザは、入力装置300Cを操作して、画像等を選択し、該選択した画像等の嗜好性の度合い(例えば、「好き」、「嫌い」や、「好き」、「嫌い」を複数段階の値(例えば1~5))を入力するようにしてもよい。
この場合、サーバ2の受信部201は、ユーザ端末3から送信される選択された画像等と、画像等に対する嗜好性の度合いとの情報を受信する。そして、サーバ2の学習部204は、受信部201が受信した画像等と、画像等に対する嗜好性の度合いとに応じて、ユーザの物件に対する嗜好性を学習する。
このように構成することで、より詳細にユーザの物件に対する嗜好性を学習することができる。
【0091】
[実施形態の変形例2]
また、上記実施形態では、機械学習によりユーザの嗜好性を学習し、学習内容に基づいて、ユーザが好む物件の画像等が抽出されてユーザ端末3に表示される(フィードされる)構成となっているが、必ずしも機械学習である必要はない。この実施形態に係る変形例2では、ユーザが選択した画像等に基づいて物件に得点を付与することでユーザが好む物件の画像等がユーザ端末3に表示される(フィードされる)構成について説明する。
【0092】
図17は、実施形態の変形例2に係るサーバの記憶装置200Bに記憶されるデータベースの一例を示す図である。図17に示すように、実施形態の変形例2の記憶装置200Bには、ユーザDB1、物件DB2、得点DB4などが記憶されている。ユーザDB1及び物件DB2は、図3を参照して説明したため、以下では得点DB4について説明し、重複する説明を省略する。
【0093】
得点DB4には、後述の得点付与部208により付与された得点が画像等の種別ごとに、物件の物件ID及びユーザIDに関連付けて記憶されている。ここで、物件IDは、得点が付与された物件の物件IDである。また、ユーザIDは物件の画像等を選択したユーザのユーザIDである。すなわち、得点DB4には、ユーザの嗜好性(好き嫌い)が得点として、画像の種類(例えば、間取図、外観、エントランス、玄関、リビング、キッチン、洗面、室内、収納、眺望、トイレ、風呂(バス)、バルコニーなど)ごとに記憶されている
【0094】
図18は、実施形態の変形例2に係るサーバ2の機能構成の一例を示す図である。図4に示すように、サーバ2は、受信部201、送信部202、記憶装置制御部203、抽出部205、検索部206、認証部207、得点付与部208などの機能を有する。図18に示す機能は、サーバ2のROM(不図示)に記憶された情報処理プログラムをCPU200Cが実行することにより実現される。なお、ここでは、図4を参照して説明した実施形態に係るサーバ2と異なる構成について説明し、重複する説明を省略する。
【0095】
得点付与部208は、受信部201が受信した選択結果(例えば、ユーザが気に入った画像等に星マーク「★」をつける、などの選択方法であってもよい)に応じて、物件に対して得点(例えば、1点)を付与する。得点付与部208は、受信部201が受信したユーザが選択した画像等に応じて、画像等の種類(例えば、間取図、外観、エントランス、玄関、リビング、キッチン、洗面、室内、収納、眺望、トイレ、風呂(バス)、バルコニーなど)単位で物件に対して得点を付与する。得点付与部208が付与した得点は、画像等の種別ごとに、得点が付与された物件の物件ID及び物件の画像等を選択したユーザのユーザIDに関連付けて得点DB4に記憶される。
このように、画像等の種類単位で物件に対して得点を付与するため、ユーザがどのような外観、エントランス、間取りなどが好みであるかを認識することができる。
また、例えば、得点付与部208は、受信部201が受信した得点のリセットの指示に応じて、物件に対して付与された得点を画像等の種類単位でリセットする(「0」点にする)。
【0096】
抽出部205は、得点付与部208で付与された物件に対する得点に応じて、検索部206が検索した物件から画像等を抽出する。例えば、抽出部205は、検索部206が検索した物件のうち、得点付与部208が付与した得点の高い順に物件の画像等を抽出する。
【0097】
(得点付与処理)
図19は、情報処理システム1の変形例2で実行される得点付与処理の一例を示すフローチャートである。以下、図19を参照して、情報処理システム1の変形例2で実行される得点付与処理の一例を説明する。
【0098】
(ステップS601)
ユーザは、入力装置300Cを操作して、ユーザ端末3にインストールされたアプリを起動する。すると、ユーザ端末3の送信部302は、ユーザ端末3の記憶装置300Bに記憶されたログインID及びログインパスワードをサーバ2へ送信する。サーバ2の受信部201は、ユーザ端末3から送信されたログインID及びログインパスワードを受信する。サーバ2の認証部207は、ログインID及びログインパスワードを認証する。認証部207は、ログインしたユーザのログインID及びログインパスワードの組み合わせが、記憶装置200Bに記憶されているログインID及びログインパスワードの組み合わせと一致するものが存在するか否かを判定する。一致する組み合わせが存在する場合、認証部207は、ユーザのログインを許可し、ステップS602の処理へ移行する。一方、一致する組み合わせが存在しない場合、認証部207は、ユーザのログインを許可せず、エラーを表示させる。具体的には、ログインが失敗したことを示す情報を送信するよう送信部202に指示する。送信部202は、認証部207の指示に基づいて、ログインが失敗したことを示す情報を送信する。サーバ2から送信されたログインが失敗したことを示す情報は、ユーザ端末3の受信部301で受信され、表示装置制御部305により表示装置300Dに表示される。
【0099】
(ステップS602)
サーバ2の検索部206は、ユーザDB1を参照し、ユーザDB1に記憶された検索条件を満たす物件を物件DB2から検索する。
【0100】
(ステップS603)
サーバ2の抽出部205は、得点付与部208が付与した得点に応じて、検索部206が検索した物件から画像等を抽出する。例えば、抽出部205は、付与された得点が高い物件から順に画像等を抽出する。なお、得点付与部208による得点付与が一度も行われていない場合、抽出部205は、検索部206が検索した画像等を得点に関係なく順次抽出する。
【0101】
(ステップS604)
サーバ2の送信部202は、抽出部205が抽出した画像等を抽出順にユーザ端末3へ送信する。サーバ2から送信された画像等は、ユーザ端末3の受信部301で受信され、表示装置制御部305により抽出順に表示装置300Dに表示される。
【0102】
(ステップS605)
ユーザは、入力装置300Cを操作して、ユーザ端末3の表示装置300Dの画面に表示された画像等からお気に入りの画像等を選択する。ユーザ端末3の送信部302は、画像等の選択結果をサーバ2へ送信するサーバ2の受信部201は、ユーザ端末3から送信される選択結果を受信する。
【0103】
(ステップS606)
サーバ2の得点付与部208は、受信部201が受信した選択結果に応じて、物件に対して得点を付与する。具体的には、得点付与部208は、受信部201が受信したユーザが選択した画像等に応じて、画像等の種類単位で物件に対して得点を付与する。得点付与部208が付与した得点は、画像等の種別ごとに、得点が付与された物件の物件ID及び物件の画像等を選択したユーザのユーザIDに関連付けて得点DB4に記憶される。
【0104】
(得点リセット処理)
図20は、情報処理システム1の変形例2で実行される得点リセット処理の一例を示すフローチャートである。以下、図20を参照して、情報処理システム1の変形例2で実行される得点リセット処理の一例を説明する。
【0105】
(ステップS701)
サーバ2の受信部201は、ユーザ端末3から送信される学習部204が物件に対する得点のリセットを画像等の種類(例えば、外観、エントランス、間取図など)単位で受信する。
【0106】
(ステップS702)
サーバ2の得点付与部208は、受信部201が受信したリセットを指示された画像等の種類に応じて、物件に対して付与された得点を画像等の種類単位でリセットする(「0」点にする)。
【0107】
なお、ユーザは、入力装置300Cを操作して、画像等を選択する際に、該選択した画像等の嗜好性の度合い(例えば、1~5の星数や点数など、複数段階の評価)を入力するようにしてもよい。この場合、サーバ2の受信部201は、ユーザ端末3から送信される選択された画像等と、画像等に対する嗜好性の度合いの情報とを受信する。そして、サーバ2の得点付与部208は、受信部201が受信した画像等と、画像等に対する嗜好性の度合いとに応じて、物件に対して得点を付与する。このため、より詳細にユーザの物件に対する嗜好性を認識することができる。
また、上記のように構成することで、気に入った画像等に星マーク「★」をつけることで画像等を選択すると、該画像等に関連付けられた物件の点数が高くなり、画像等に付与された星マーク「★」を多く集めた、換言すると得点が多く付与された物件から優先的に表示される。結果、ユーザの嗜好とよりマッチした物件が上位に表示される。
従来の検索方法であれば、1つ1つの物件の1つの画像等から順番に見ていく必要があるため、例えば最初に見た画像等(例えば、エントランス)が好きではないと、他の種類の画像等(例えば、キッチン)の閲覧には至らず、自身の嗜好に合った物件を見落とす可能性がある。しかし、実施形態の変形例2に係る情報処理システム1では、物件ごとに纏めずに画像等をユーザ端末3に表示(フィード)し、ユーザは好みの画像等を選択することで、この画像等の物件に得点が付与される構成となっているので、従来の検索方法のように、例えば最初に見た画像等(例えば、エントランス)が好きではないと、他の種類の画像等(例えば、キッチン)の閲覧には至らず、自身の嗜好に合った物件を見落とす虞がない。
【0108】
なお、上記変形例2において、図6で説明した検索画面G1において、「どのようなタイプの物件を見たいですか?」、「どのあたりの物件を見たいですか?」という項目に加え、「どの空間を重視しますか?」の項目を追加してもよい。図21は、ユーザがどの空間を重視するかを入力できる空間種別入力G7の画面の一例である。ユーザは、ユーザ端末3の入力装置300Cを操作して、例えば、画像等の種類(例えば、すべて、(物件の)間取図、外観、エントランス、玄関、リビング、部屋(室内)、キッチン、トイレ、浴室(バス)、バルコニーなどのほか洗面、室内、収納、眺望などがあってもよい)を選択可能とし、該項目で選択された種類と同じ種類の画像等がユーザにより選択された場合(図19のステップS605で受信された場合)、他の種類の画像等が選択された場合よりも高い点数が入る構成としてもよい(例えば、通常であれば1点を付与するところ、「どの種類の空間を重視しますか?」の項目で選択された種類と同じ種類の画像等がユーザにより選択された場合は2点を付与するなど)。
このように構成することで、より好みに近い物件に出会う可能性が高まる。
【0109】
[実施形態の変形例3]
また上記実施形態では、ユーザ本人の嗜好性を学習し、該学習結果に応じて画像等を抽出してユーザ端末3へ送信する構成となっているが、ユーザが選択した画像等画と同じ画像等を選んだ類似の嗜好を有する他ユーザが選択した、同一物件又は別物件の画像等のうち、ユーザが入力した検索条件に当てはまる画像等を優先的に抽出してユーザ端末3へ送信する構成としてもよい。このような構成では、学習部204による学習が、ユーザ本人の選択だけにとどまらず、同じような嗜好性を有する他ユーザが選択した画像等もユーザ端末3へ送信(フィード)されるため、より効果的にお気に入りの物件を見つけることができる。
【0110】
上記のように構成することで、例えば、類似の嗜好を有する他ユーザによる評価をもとに物件の画像を抽出してユーザ端末3へ送信することができる。これにより、例えば、類似の嗜好を有する他ユーザによる陽当たり評価をもとに、ユーザの求める(検索条件を満たす)陽当たり条件の良い物件の画像を抽出してユーザ端末3へ送信する、類似の嗜好を持った他ユーザによる設備(例えば、キッチン、浴槽などの画像)の評価をもとにユーザの求める(検索条件を満たす)設備を持つ良い物件の画像を抽出してユーザ端末3へ送信する、類似の嗜好を持った他ユーザによる空間(例えば、室内、エントランス、リビング、外観などの画像)の見栄えの評価をもとにユーザの求める(検索条件を満たす)設備を持つ良い物件の画像を抽出してユーザ端末3へ送信する、といったことが可能となる。
【0111】
なお、陽当たりについては、ユーザが選択した陽当たりのある画像(例えば、リビング、キッチン、寝室などの画像)の空間を認識し、該空間の間取り図内での位置と方位をもとに陽当たりが得られる時間も推定するといった方法で時間帯ごとの陽当たりを推定することができる。このためユーザから陽当たりを求める時間帯の指定を受け付けて、指定された時間帯に陽当たりのある部屋の物件の画像をユーザ端末3へ送信する、といったことが可能である。
例えば、サーバ2は、
(1)ユーザの陽当たりに関する嗜好を受信する(例:午後、明るい陽が差すリビング(例であり寝室でもキッチンでも良い)がある家に住みたい)、
(2)間取り図の部屋認識と方位磁石から午後に陽が差しうるリビングの物件を選定、
(3)その物件のリビングの写真から、機械学習で陽が差しているかどうかを判別、
(4)陽が差していたら、候補物件として紹介するため該物件の画像をユーザ端末3へ送信、
することで、指定された時間帯に陽当たりのある部屋の物件の画像をユーザ端末3へ送信することができる。
【0112】
なお、ユーザが選択した画像と同じ画像を選択した数が所定数以上の他ユーザを類似の嗜好を有する他ユーザとしてもよい。
また、ユーザと他ユーザとが選択した同じ画像の数(同一数)が、ユーザと他ユーザとが選択した異なる画像の数(不同数)に対して所定以上の割合(例えば7割以上)である他ユーザを類似の嗜好を有する他ユーザとしてもよい。
【0113】
また、上記説明では、類似の嗜好を有する他ユーザが高評価を付与した物件の画像をユーザ端末3に送信しているが、属性が同一又は類似の他ユーザが高評価を付与した物件の画像をユーザ端末3に送信するように構成してもよい。例えば、ユーザ情報のうち性別、年代、家族構成、検索条件(ユーザが入力している場合)が同一又は類似する他ユーザを属性が同一又は類似の他ユーザとしてもよい。
【0114】
[実施形態の変形例4]
また、ユーザの情報のうち性別、年代、家族構成に応じて、物件周辺の移動のしやすさ(物件の住所と周辺の交通量から算出可能)、物件周辺の施設を考慮して物件の画像をユーザ端末3へ送信するようにしてもよい。物件周辺の散歩や移動のしやすさは、物件周辺の高低差や渋滞情報などから評価可能であり、例えば、高齢者、乳幼児のいる家庭、病弱などであれば物件周辺の移動のしやすい平地の物件や徒歩5分内に病院や医院がある物件の画像を優先してユーザ端末3へ送信し、単身であれば物件周辺の移動のしやすさや周辺施設は考慮せずに(優先せずに)物件の画像をユーザ端末3へ送信する構成としてもよい。
【0115】
また、ユーザの情報のうち性別、年代、家族構成、テレワークの頻度に応じて、最寄り駅の混雑率及び遅延率の少なくとも一方(物件の最寄り駅と混雑と遅延ランキングから計算可能)を考慮して物件の画像をユーザ端末3へ送信する構成としてもよい。例えば、テレワークの頻度が高い場合(例えば、週3日以上)、最寄り駅の混雑率及び遅延率の少なくとも一方を考慮せずに物件の画像をユーザ端末3へ送信し、テレワークの頻度が低い場合(例えば、週1日以下)、最寄り駅の混雑率及び遅延率の少なくとも一方を考慮して物件の画像をユーザ端末3へ送信する構成とすることが考えられる。
【0116】
[実施形態の変形例5]
なお、上記実施形態及び実施形態の変形例1~4において、物件の立地のリスクを提示するようにしてもよい。この場合、サーバ2の記憶装置200Bに、立地のリスクを評価するためのリスク評価DB5を記憶しておく。そして、リスク評価DB5には、例えば、物件の立地のリスクを算出するための各種情報がエリア単位で記憶する。ここで、各種情報には、自然災害が発生した場合の被害度(被害の大きさを表す数値)が含まれており、該自然災害には、河川浸水洪水、土砂災害、地震災害、火山防災、津波、高潮及び気温の少なくとも1以上が含まれる。
【0117】
なお、これら自然災害のうち河川浸水洪水、土砂災害、地震災害、火山防災、津波、高潮が発生した場合の被害度は、例えば、国土交通省や自治体等により提供されるハザードマップに記載の情報に基づいて算出されるが、国や市町村で発行しているハザードマップの条件が異なる。このため、ハザードマップに記載の情報を所定の基準に規格化した後、これら自然災害のうち河川浸水洪水、土砂災害、地震災害、火山防災、津波、高潮が発生した場合の被害度(被害の大きさ)を算出することが好ましい。
また、リスク評価DB5には、上記自然災害が発生する確率がエリアごとに記憶されている。この発生の確率は、所定の基準値(所定の被害面積や被害額)を超える水害が起こる可能性を示しており、例えば、国土交通省が毎年統計を取っている市町村ごとの水害の被害面積や被害額及び温暖化による水位情報などの情報に基づいて算出されている。
また、リスク評価DB5には、エリアごとの気象庁による過去の年間猛暑日数に基づいて算出された各エリアにおける熱中症や気温を原因とした体調不良のリスクが記憶されている。
【0118】
そして、サーバ2には、物件の位置情報(所在地(住所))から、物件がいずれのエリアに含まれるかを判定する判定部と、検索部206が検索した物件の立地のリスクを評価する評価部とを備える。評価部は、例えば、リスク評価DB5を参照し、判定部が判定したエリアにおける自然災害が発生した場合の被害度と自然災害が発生する確率とを乗算して物件の立地のリスクを評価する。
また、評価部は、リスク評価DB5を参照し、判定部が判定したエリアにおける熱中症や気温を原因とした体調不良のリスクを物件の立地のリスクとする。このようにして算出された物件の立地のリスクを物件の情報とともに提示するようにしてもよい。このように構成することで、ユーザは、安全な立地の中から個人のプレファレンスに合った物件を探すことができる。
なお、検索時に立地のリスクを加味して物件を検索できるように構成してもよい。この場合、検索条件に立地のリスクの項目を加え、検索部206は、入力された値以上の立地のリスクの物件を検索する。
【0119】
その他、上記実施形態及び変形例1~3は、何れも本発明を実施するにあたっての具体化の一例を示したものに過ぎず、これによって本発明の技術的範囲が限定的に解釈されてはならないものである。すなわち、本発明はその要旨、またはその主要な特徴から逸脱することなく、様々な形で実施することができる。
【0120】
例えば、興味のある画像等をクリック(長押し)すると、その物件に関する画像等を含む物件情報を一覧できるように構成してもよい。また、一覧表示において、画面等に星マーク「★」をつけて保存できるようにしてもよい(つまり、画像等は、ばらばらに表示されていても1つの物件の画像等を含む情報は物件DB2及び学習DB3により紐づいた形になっている)。
【0121】
また、特定の学校の学区や通学範囲で検索できるように構成してもよい。この場合、物件DB2に、特定の学校の学区や通学範囲を関連付けて記憶しておく。このようにすることで、生徒の通学元地域のデータをもとに、通学する上でおすすめ地域を推奨することができる。また、1つの学校だけでなく、複数の学校の情報を入力した際に、最適な地域が推奨されるようにしてもよい。
【符号の説明】
【0122】
1 情報処理システム
2 サーバ(情報処理装置)
200A 通信IF
200B 記憶装置
200C CPU
201 受信部
202 送信部
203 記憶装置制御部
204 学習部
205 抽出部
206 検索部
207 認証部
208 得点付与部
3 ユーザ端末
300A 通信IF
300B 記憶装置
300C 入力装置
300D 表示装置
300E GPSセンサ
300F CPU
301 受信部
302 送信部
303 記憶装置制御部(表示制御部)
304 操作受付部(受付部)
305 表示装置制御部
4 ネットワーク
DB1 ユーザデータベース
DB2 物件データベース
DB3 学習データベース
DB4 得点データベース
図1
図2
図3
図4
図5A
図5B
図6
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図9
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図15
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