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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023037969
(43)【公開日】2023-03-16
(54)【発明の名称】メダルゲーム機
(51)【国際特許分類】
   A63F 9/00 20060101AFI20230309BHJP
【FI】
A63F9/00 508H
【審査請求】未請求
【請求項の数】7
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021144819
(22)【出願日】2021-09-06
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用申請有り 令和3年3月11日乃至3月15日の期間及び令和3年8月26日乃至8月30日の期間に、ロケーションテストの実施により公開
(71)【出願人】
【識別番号】000132471
【氏名又は名称】株式会社セガ
(74)【代理人】
【識別番号】100079108
【弁理士】
【氏名又は名称】稲葉 良幸
(74)【代理人】
【識別番号】100080953
【弁理士】
【氏名又は名称】田中 克郎
(72)【発明者】
【氏名】内田 勉
(72)【発明者】
【氏名】福岡 孝雄
(72)【発明者】
【氏名】鈴木 大輔
(72)【発明者】
【氏名】橋本 光平
(72)【発明者】
【氏名】岩崎 信幸
(72)【発明者】
【氏名】増永 雄介
(72)【発明者】
【氏名】吉松 宏隆
(72)【発明者】
【氏名】竹中 潤
(72)【発明者】
【氏名】東山 育子
(72)【発明者】
【氏名】角 聖哉
(57)【要約】
【課題】メダルタワーの形成とメダルのプッシャ及びメダルの投入とが互いに影響せずかつ視認可能な状態で行われて、プレイヤのメダルゲームへの満足度及びメダルゲームの興趣性を向上させることができるメダルゲーム機を提供する。
【解決手段】メダルゲーム機1は、外部からのメダルを受け入れ、かつ、メダルを第1領域F1に投入するメダル投入部11と、メダルを載置する載置面12と、載置面12に載置されたメダルを移動させるプッシャテーブル13と、1層以上のメダルタワーを所定位置P2に形成するメダルタワー形成部16と、所定位置P2に形成されたメダルタワーを載置面12に搬送する搬送部17と、を備える。載置面12を平面視するとき、載置面12及びプッシャテーブ13ルは、第1領域F1内にあり、所定位置P2は、第1領域F1の外部の第2領域F2内にある。メダルタワー形成部16は、メダルゲーム機1の外部から視認可能なメダルタワーを形成する。
【選択図】図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
メダルゲーム機であって、
外部からのメダルを受け入れ、かつ、メダルを第1領域に投入するメダル投入部と、
メダルを載置する載置面と、
前記載置面に載置されたメダルを移動させるプッシャテーブルと、
1層以上のメダルタワーを所定位置に形成するメダルタワー形成部と、
前記所定位置に形成されたメダルタワーを前記載置面に搬送する搬送部と、
を備え、
前記載置面を平面視するとき、前記載置面及び前記プッシャテーブルは、前記第1領域内にあり、前記所定位置は、前記第1領域の外部の第2領域内にあり、
前記メダルタワー形成部は、前記メダルゲーム機の外部から視認可能なメダルタワーを形成する、
メダルゲーム機。
【請求項2】
前記所定位置の高さは、前記載置面の高さと同じであり、
前記搬送部は、メダルタワーを水平移動させることで、メダルタワーを前記所定位置から前記載置面に搬送する、請求項1に記載のメダルゲーム機。
【請求項3】
前記搬送部は、前記第1領域及び前記第2領域の間において往復水平移動でき、かつ、メダルタワーと接触することで、メダルタワーを前記所定位置から前記載置面に押し出す押出部を有し、
前記プッシャテーブルは、前記載置面に対して第1方向において水平移動し、
前記押出部は、前記載置面に対して第2方向において水平移動し、
前記第1方向と前記第2方向とは、交差している、
請求項1又は2に記載のメダルゲーム機。
【請求項4】
前記メダル投入部及び前記プッシャテーブルを制御する制御部をさらに備え、
前記制御部は、
前記メダルタワー形成部がメダルタワーを形成する形成過程、又はメダルタワーが前記所定位置に載置された状態において、前記メダル投入部による前記第1領域へのメダルの投入及び前記プッシャテーブルの移動を可能にさせ、
前記搬送部が前記所定位置に形成されたメダルタワーを前記載置面に搬送する搬送過程において、前記メダル投入部による前記第1領域へのメダルの投入及び前記プッシャテーブルの移動を停止させる、
請求項1から3のいずれか一項に記載のメダルゲーム機。
【請求項5】
前記載置面には、メダルタワーを載置するための、予め定められた載置位置が形成されており、
前記搬送部は、メダルタワーと接触することで、メダルタワーを前記所定位置から前記載置位置に押し出す押出部を有し、
前記メダル投入部及び前記プッシャテーブルを制御する制御部をさらに備え、
前記制御部は、
前記押出部が前記所定位置にある1つのメダルタワーと接触して前記載置位置に向かって前記1つのメダルタワーを移動させ始めるときから前記押出部が前記1つのメダルタワーを前記載置位置に移動させ終わるときまでの搬送過程と、前記搬送過程が行われた直後から前記押出部が前記前記第1領域から退出するときまでの退出過程と、において、前記メダル投入部による前記第1領域へのメダルの投入及び/又は前記プッシャテーブルの移動を停止させ、
前記押出部がメダルタワーと接触せず、前記第1領域の外部に位置する待機状態において、前記メダル投入部による前記第1領域へのメダルの投入及び前記プッシャテーブルの移動を可能にさせる、
請求項1から4のいずれか一項に記載のメダルゲーム機。
【請求項6】
前記制御部は、前記搬送過程及び前記退出過程において、前記メダル投入部による外部からのメダルの受け入れを可能にするとともに、前記搬送過程に前記メダル投入部が受け入れたメダルの枚数を計算する、請求項5に記載のメダルゲーム機。
【請求項7】
前記メダル投入部は、プレイヤが操作する投入操作部を有し、
前記載置面には、メダルタワーを載置するための、予め定められた載置位置が形成されており、
前記搬送部は、メダルタワーと接触することで、メダルタワーを前記所定位置から前記載置位置に押し出す押出部を有し、
前記搬送過程が行われた直後に、前記押出部が前記第1領域から退出する退出過程を行われ、
前記制御部は、前記搬送過程及び前記退出過程において、前記投入操作部が操作されても、前記メダル投入部がメダルを第1領域に投入しないように、前記メダル投入部を制御する、請求項6に記載のメダルゲーム機。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、メダルゲーム機に関する。
【背景技術】
【0002】
現在、プレイヤがゲーム領域にメダルを投入することと、そのゲーム領域にメダルタワーを形成することと、により、そのゲーム領域内において往復動するプッシャによってメダル及びメダルタワーを押圧して落下させ、そして、落下させたメダルをプレイヤに払い出すように構成されたメダルゲーム機が知られている。例えば、特許文献1は、1つのゲーム領域において、メダル投入ゲーム及びメダルプッシャゲームを載置面上で行う一方、メダルタワー形成ゲームをその載置面の下方の視認できない場所で行うメダルゲーム機を開示している。かかるメダルゲーム機を採用すると、載置面上の構成の干渉を抑制して、設計的な自由度を向上させることができる、とされている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特許第3676297号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、特許文献1に開示された従来のメダルゲーム機は、メダル取得ゲームにおけるメダルプッシャゲーム及びメダル投入ゲームのそれぞれと、メダルタワー形成ゲームと、を同一のゲーム領域において行うため、メダルタワーの形成過程は、メダルプッシャゲームによるメダルの移動及びメダル投入ゲームによるメダルの投入による影響を受けやすい。また、メダルタワーの形成が視認できない状態で行われているため、プレイヤは、メダル形成ゲームの進行状態を把握し難い。その結果、プレイヤがメダルゲームへの満足度が低くなることがある。
【0005】
本発明は、かかる事情に鑑みてなされたものであり、メダルタワーの形成とメダルのプッシャ及びメダルの投入とが互いに影響せずかつ視認可能な状態で行われて、プレイヤのメダルゲームへの満足度及びメダルゲームの興趣性を向上させることができるメダルゲーム機を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
前記目的を達成するため、本発明に係るメダルゲーム機は、外部からのメダルを受け入れ、かつ、メダルを第1領域に投入するメダル投入部と、メダルを載置する載置面と、載置面に載置されたメダルを移動させるプッシャテーブルと、1層以上のメダルタワーを所定位置に形成するメダルタワー形成部と、所定位置に形成されたメダルタワーを載置面に搬送する搬送部と、を備え、載置面を平面視するとき、載置面及びプッシャテーブルは、第1領域内にあり、所定位置は、第1領域の外部の第2領域内にあり、メダルタワー形成部は、メダルゲーム機の外部から視認可能なメダルタワーを形成するものである。
【0007】
かかる構成を採用すると、メダルゲームにおけるメダル取得ゲーム及びメダルタワー形成ゲームは、互いに影響せずに行われることができる。具体的には、メダル取得ゲームと、メダルタワー形成ゲームと、を異なる領域で行わせることで、メダル取得ゲーム中にメダルの投入及びプッシャテーブルの移動により未完成メダルタワーが崩れてしまうことを回避することできる。従って、メダルタワーを形成する過程において、メダルの投入及びプッシャテーブルの移動を停止させる必要がなくなり、メダル取得ゲームと併行してメダルタワー形成ゲームを行うことができる。よって、メダルタワー形成の待ち時間を短縮することができるとともに、待ち時間にメダル取得ゲームを行えないことによるプレイヤのストレスの解消を実現でき、テンポよくメダルゲームを行うことが可能になる。それとともに、メダルタワーの形成をメダルゲーム機の外部から視認可能にすることで、プレイヤがメダルタワーの形成状態を確認し易くなり、プレイヤのより高いメダルタワーを形成したい意欲を喚起することができる。その結果、プレイヤのメダルゲームへの満足度及びメダルゲームの興趣性を向上させることができる。
【0008】
本発明に係るメダルゲーム機において、所定位置の高さは、載置面の高さと同じであり、搬送部は、メダルタワーを水平移動させることで、メダルタワーを所定位置から載置面に搬送してもよい。
【0009】
かかる構成を採用すると、メダルタワーの搬送を簡易に実現できるとともに、搬送中におけるメダルタワーを安定な状態に維持することができる。
【0010】
本発明に係るメダルゲーム機において、搬送部は、第1領域及び第2領域の間において往復水平移動でき、かつ、メダルタワーと接触することで、メダルタワーを所定位置から載置面に押し出す押出部を有し、プッシャテーブルは、載置面に対して第1方向において水平移動し、押出部は、載置面に対して第2方向において水平移動し、第1方向と第2方向とは、交差していてもよい。
【0011】
かかる構成を採用すると、簡易な構成を用いてメダルタワーの搬送を実現できるとともに、プッシャテーブル及び押出部を、それぞれの移動方向が交差するように配置することで、両者を並べて配置する場合に比べて、プッシャテーブルの移動方向におけるメダルゲーム機の寸法を小さくすることができ、メダルゲーム機の小型化を図ることができる。
【0012】
本発明に係るメダルゲーム機において、メダル投入部及びプッシャテーブルを制御する制御部をさらに備え、制御部は、メダルタワー形成部がメダルタワーを形成する形成過程、又はメダルタワーが所定位置に載置された状態において、メダル投入部による第1領域へのメダルの投入及びプッシャテーブルの移動を可能にさせ、搬送部が所定位置に形成されたメダルタワーを載置面に搬送する搬送過程において、メダル投入部による第1領域へのメダルの投入及びプッシャテーブルの移動を停止させてもよい。
【0013】
かかる構成を採用すると、メダルタワーの形成過程においてメダルプッシャゲームを同時進行させることができるとともに、完成したメダルタワーを搬送するとき、メダルプッシャゲームの進行によるメダルタワーの崩れを回避することができる。
【0014】
本発明に係るメダルゲーム機において、載置面には、メダルタワーを載置するための、予め定められた載置位置が形成されており、搬送部は、メダルタワーと接触することで、メダルタワーを所定位置から載置位置に押し出す押出部を有し、メダル投入部及びプッシャテーブルを制御する制御部をさらに備え、制御部は、押出部が所定位置にある1つのメダルタワーと接触して載置位置に向かって移動させ始めるときから押出部が1つのメダルタワーを載置位置へと移動させ終わるときまでの搬送過程と、搬送過程が行われた直後から押出部が第1領域から退出するときまでの退出過程と、において、メダル投入部による第1領域へのメダルの投入及び/又はプッシャテーブルの移動を停止させ、押出部がメダルタワーと接触せず第1領域の外部に位置する待機状態において、メダル投入部による第1領域へのメダルの投入及びプッシャテーブルの移動を可能にさせてもよい。
【0015】
かかる構成を採用すると、押出部によるメダルタワーの搬送過程及び押出部の退出過程のみにおいてメダルプッシャゲームを停止させることで、メダルの投入による搬送中のメダルタワーの崩れや退出中の押出部への損害を抑制することができるとともに、メダルプッシャゲームの停止時間を短縮することができる。
【0016】
本発明に係るメダルゲーム機において、制御部は、搬送過程及び退出過程において、メダル投入部による外部からのメダルの受け入れを可能にするとともに、搬送過程にメダル投入部が受け入れたメダルの枚数を計算してもよい。
【0017】
かかる構成を採用するとメダルプッシャゲームが一旦停止されても、プレイヤがメダル投入部にメダルを入れることができ、プレイヤの自由度を向上させることができる。
【0018】
本発明に係るメダルゲーム機において、メダル投入部は、プレイヤが操作する投入操作部を有し、載置面には、メダルタワーを載置するための、予め定められた載置位置が形成されており、搬送部は、メダルタワーと接触することで、メダルタワーを所定位置から載置位置に押し出す押出部を有し、搬送過程が行われた直後に、押出部が第1領域から退出する退出過程が行われ、制御部は、搬送過程及び退出過程において、投入操作部が操作されても、メダル投入部がメダルを第1領域に投入しないように、メダル投入部を制御してもよい。
【0019】
かかる構成を採用すると、メダルの投入によるメダルタワーの崩れを確実に回避することができる。
【発明の効果】
【0020】
本発明によれば、メダルタワーの形成とメダルのプッシャ及びメダルの投入とが互いに影響せずかつ視認可能な状態で行われて、プレイヤのメダルゲームへの満足度及びメダルゲームの興趣性を向上させることができるメダルゲーム機を提供することが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
図1】本実施形態に係るメダルゲーム機の構成を示す斜視図である。
図2】本実施形態に係るメダルゲーム機の各領域を説明するための平面図である。
図3】本実施形態に係るメダルゲーム機のメダル投入部の構成を示す図である。
図4】本実施形態に係るメダルゲーム機のメダル供給部の構成を示す図である。
図5】本実施形態に係るメダルゲーム機のボール供給部及びメダル供給部の構成を示す模式図である。
図6A】本実施形態に係るメダルゲーム機の搬送部の構成である。
図6B】本実施形態に係るメダルゲーム機の搬送部の搬送過程を示す図である。
図6C】本実施形態に係るメダルゲーム機の搬送部の退出過程を示す図である。
図7】本実施形態に係る第2メダルゲーム機の構成を示す図である。
図8】本実施形態に係るメダルゲーム機の制御部によるメダルゲームへの制御を説明するためのフローチャートである。
図9図8のステップS101の詳細を説明するためのフローチャートである。
図10図8のステップS105の詳細を説明するためのフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下、各図を参照しながら、本実施形態について説明する。なお、図面の上下左右等の位置関係は、特に明記しない限り、図面に示す位置関係に基づくものとする。また、図面の寸法比率は、図示の比率に限定されるものではない。さらに、以下の実施形態は、本発明を説明するための例示であり、本発明をこの実施形態のみに限定する趣旨ではない。またさらに、本発明は、その要旨を逸脱しない限り、さまざまな変形が可能である。
【0023】
<メダルゲーム機1の概要>
まず、図1乃至図5を参照しつつ、本実施形態に係るメダルゲーム機1の構成概要を説明した上で、メダルゲーム機1によって行われるメダルゲームについて説明する。図1は、メダルゲーム機1の斜視図である。図2は、メダルゲーム機1の各領域を説明するための平面図である。なお、図2に示す各領域は、立体空間である。
【0024】
[構成概要]
本実施形態に係るメダルゲーム機1は、複数のプレイヤが各自のメダルゲームを同時に行うことができるゲーム装置の一例である。メダルゲーム機1の利用可能なプレイヤ数は、4人である。メダルゲーム機1は、図1及び図2に示すように、各プレイヤが単独に使用する構成(後述する第1メダルゲーム機10等)が配置された4つのゲーム領域Fsと、各プレイヤが他のプレイヤと共有して使用する構成(後述する第2メダルゲーム機20)が配置された1つのゲーム領域Fcと、を有する。ゲーム領域Fcは、メダルゲーム機1の中央に形成されている。4つのゲーム領域Fsは、ゲーム領域Fcを囲むようにゲーム領域Fcの周囲に形成されている。
【0025】
また、メダルゲーム機1は、図1に示すように、各ゲーム領域Fsに設けられた第1メダルゲーム機10と、ゲーム領域Fcに設けられた第2メダルゲーム機20と、を備える。各ゲーム領域Fsに設けられた第1メダルゲーム機10と第2メダルゲーム機20とは、各プレイヤが各自のメダルゲームを行うための構成である。第2メダルゲーム機20は、回転することによって、4人のプレイヤの各々を、所定の順番で第2メダルゲーム機20を使用できるようにさせている。また、1人のプレイヤが第2メダルゲーム機20を使用しているとき、第2メダルゲーム機20の回転が停止し、そのとき、他のプレイヤが第2メダルゲーム機20を使用することができない。以下では、各プレイヤが各自のメダルゲームを行うために使用する第1メダルゲーム機10及び第2メダルゲーム機20を合わせて「ゲーム機5」と呼ぶことがある。
【0026】
また、メダルゲーム機1は、図1に示すように、各ゲーム領域Fsに設けられかつ対応するゲーム機5にメダルを供給するメダル供給部30と、各ゲーム領域Fsに設けられかつ対応するゲーム機5にボールを供給するボール供給部40と、各ゲーム領域Fsに設けられ、かつ、対応するゲーム機5、メダル供給部30、及びボール供給部40を制御する制御部50と、ゲーム機5、メダル供給部30、ボール供給部40、及び制御部50を支持して収容する筐体60と、を備える。
【0027】
メダル供給部30は、メダルゲーム機1の内部の各構成間のメダル循環を行い、メダルゲームに使用されるメダルを供給できる第1メダル供給部31と、メダルゲーム機1とプレイヤとの間のメダル循環を行い、プレイヤにメダルを供給することができる第2メダル供給部32と、を有する。第1メダル供給部31と、第2メダル供給部32とは、互いに独立した経路である。言い換えれば、プレイヤが使用するメダルと、メダルゲームに使用されるメダルとは別々のものである。こうして、メダルの汚れ等の状態変化によるメダルゲームへの影響を抑制することができる。
【0028】
第1メダル供給部31は、図1に示すように、2つの第1メダル供給経路301、第2メダル供給経路302、及び第3メダル供給経路303を有する。2つの第1メダル供給経路301は、第1メダルゲーム機10の後述する2つのメダル投入部11にメダルを供給する構成である。第2メダル供給経路302は、第1メダルゲーム機10の後述するメダルタワー形成部16にメダルを供給する構成である。第3メダル供給経路303は、第2メダルゲーム機20の後述するセンタプッシャテーブル22にメダルを供給する構成である。
【0029】
第2メダル供給部32は、図1に示すように、第4メダル供給経路304を有する。第4メダル供給経路304は、プレイヤが投入されるメダルを受け付けてメダルゲーム機1の内部に保存し、そして、プレイヤがメダルの払い出しを要求したとき、メダルをメダルゲーム機1の内部から外部に払い出す構成である。
【0030】
ボール供給部40は、第1ボール供給経路401及び第2ボール供給経路402を有する(図5参照)。第1ボール供給経路401は、第1メダルゲーム機10の後述する載置面12又はプッシャテーブル13の上面にボールを供給する構成である。第2ボール供給経路402は、第2メダルゲーム機20の後述する回転ベース部21にボールを供給する構成である。第1ボール供給経路401と第2ボール供給経路402とは、共通する一部の構成を有する。また、第1ボール供給経路401及び第2ボール供給経路402によって供給されるボールは、色やサイズが異なる、複数の種類の複数のボールを含む。
【0031】
制御部50は、各種データ及びプログラムを記憶するメモリに接続されている。ゲーム時、制御部50がメモリに記憶されたデータ及びプログラムに基づいて、第1メダルゲーム機10、第2メダルゲーム機20、メダル供給部30、及びボール供給部40のそれぞれを制御して、メダルゲームを行わせる。
【0032】
筐体60は、図1に示すように、ベース部61と、ベース部61の上部に設けられた仕切部62と、を有する。ベース部61は、メダルゲーム機1の各構成を支持するとともに、外部環境(例えば、ほこりや湿気等)からメダルゲーム機1の各構成を守る。仕切部62は、筐体60の上方空間において、メダルゲーム機1の筐体60の内部側にありゲームを行うための内部領域と、筐体60の外部側にありプレイヤがメダルの入れやメダルの投入等の操作を行うための外部領域と、を画定している。また、仕切部62は、透明な材料によって構成されている。このため、メダルゲームは、メダルゲーム機1の外部から視認可能な状態で行われることができる。
【0033】
[メダルゲーム]
こうして、プレイヤの操作により、メダルゲーム機1の各構成は、制御部50の制御に基づいて作動して、メダルゲームを行う。
【0034】
ここで、各プレイヤが行えるメダルゲームは、メダル取得ゲームと、抽選ゲームと、メダルタワー形成ゲームと、を含む。メダル取得ゲームは、後述する載置面12にあるメダル及びメダルタワーをプッシュして後述する落下孔14に落下させるための第1メダルプッシャゲームと、メダルを目標物(例えば、メダルタワー)に向けて投入するためのメダル投入ゲームと、を含む。抽選ゲームは、メダルをプッシュして載置面12に落下させるための第2メダルプッシャゲームと、載置面12に落下したボールをプッシュして落下孔14に落下させるためのボールプッシャゲームと、落下孔14に落下したボールの種類に対応する抽選ゲームを行うためのボール抽選ゲームと、を含む。メダルタワー形成ゲームは、ボール抽選ゲームの抽選結果、すなわち、抽選されたメダルタワーの形成層数に応じて、メダルタワーを形成するゲームを含む。
【0035】
メダルゲームのうち、メダル取得ゲームと、抽選ゲームのボールプッシャゲーム及びボール抽選ゲームと、メダル形成ゲームとは、第1メダルゲーム機10によって行われるゲームであり、抽選ゲームの第2メダルプッシャゲームは、第2メダルゲーム機20によって行われるゲームである。また、メダル取得ゲームに使用されるメダルは、2つの第1メダル供給経路301によって提供されており、メダルタワー形成ゲームに使用されるメダルは、第2メダル供給経路302によって提供されており、第2メダルプッシャゲームに使用されるメダル及びボールは、第3メダル供給経路303及び第2ボール供給経路402によって供給されており、ボールプッシャゲーム及びボール抽選ゲームに使用されるボールの一部は、第1ボール供給経路401によって供給されており、他の一部は、第2メダルプッシャゲームによって第2メダルゲーム機20の回転ベース部21から載置面12に落下したボールである。
【0036】
また、メダルゲームの各ゲームは、互いに影響しない領域に行われている。具体的には、各ゲーム領域Fsは、図2に示すように、第1領域F1と、第1領域F1の外部にある第2領域F2及び第3領域F3と、を含む。第1領域F1は、メダルゲーム機1の周縁に近い位置にあり、第2領域F2及び第3領域F3は、奥行方向において、メダルゲーム機1の周縁から離れた位置にある。第1領域F1、第2領域F2、第3領域F3、及びゲーム領域Fcは、互いに干渉せずに独立した領域である。また、メダル取得ゲームは、第1領域F1において行われており、メダルタワー形成ゲームは、第2領域F2において行われており、ボール抽選ゲームは、第1領域F1及び第3領域F3に行われており、第2メダルプッシャゲームは、ゲーム領域Fcにおいて行われている。このため、メダル取得ゲーム及びメダルタワー形成ゲームは、同時に行うことができ、抽選ゲーム及びメダル取得ゲームは、同時に行うことができる。また、メダル取得ゲームにおける第1メダルプッシャゲーム及びメダル投入ゲームは、同時に行うことができる。
【0037】
<メダルゲーム機1の詳細>
続いて、図1乃至図7を参照しつつ、本実施形態に係るメダルゲーム機1の重要構成の詳細について説明する。
【0038】
[第1メダルゲーム機10の構成]
まず、図1乃至図6Cを参照しつつ、第1メダルゲーム機10の構成を説明する。図3は、メダル投入部11の構成を示す図である。図4は、メダル供給部30の構成を示す図である。図5は、メダル供給部30の一部構成及びボール供給部40の構成を示す模式図である。図6A乃至図6Cは、搬送部17の構成及び動作を説明するための図である。以下の説明では、図1に示された4つの第1メダルゲーム機10のうちの右フロント側にある1つの第1メダルゲーム機10の構成を中心に説明する。なお、図5乃至図6Cは、一部の構成の表示を省略している。
【0039】
第1メダルゲーム機10は、図1及び図3に示すように、外部からのメダルを受け入れかつメダルを第1領域F1に投入する2つのメダル投入部11と、メダル、メダルタワー、及びボールを載置する載置面12と、載置面12に載置されたメダル等を移動するプッシャテーブル13と、載置面12に載置されたメダル等が落下する落下孔14と、メダルを外部に払い出す払出口15と、1層以上のメダルタワーを形成するメダルタワー形成部16と、メダルタワーを搬送する搬送部17と、抽選ボールの循環及びメダルゲーム用のボール供給を行うボール処理部18と、抽選ゲームの内容や情報及びその他のプレイヤへの情報を表示する表示部19と、を備える。
【0040】
ここで、払出口15に払い出されたメダルのみは、メダル投入部11が受け入れた外部からの、すなわち、プレイヤが投入されたメダル、すなわち、第2メダル供給部32によって供給されたものである。一方、メダル投入部11によって第1領域F1に投入されたメダル及びメダルタワー形成部16が使用するメダル、すなわち、メダルゲームに使用されるメダルは、メダルゲーム機1の内部に予め保存されたメダルである。言い換えれば、メダルゲームに使用されるメダルは、第1メダル供給部31によって供給されたものである。その詳細は後述する。
【0041】
(メダル投入部11)
メダル投入部11は、メダル投入ゲームに使用される構成であり、第1領域F1に設けられている。メダル投入部11は、図3に示すように、プレイヤからのメダルを受け入れるメダル受入口111と、2つの第1メダル供給経路301に通して第1領域F1に投入されるメダルの投入方向を調整する、2つの調整ハンドル112と、後述する第1メダルホッパ311に保存されたメダルの第1領域F1への投入を操作する投入ボタン113と、メダルの落下方向を案内する落下案内レール114と、メダルを載置面12又はプッシャテーブル13の上面に向かって飛ばせるメダル投入口115と、メダルの飛び状態(角度、高さ及び速度等)を調整する投入調整部116と、払出口15へのメダルの払い出しを操作するペイアウトボタン117と、を有する。なお、調整ハンドル112及び投入ボタン113は、「投入操作部」の例示である。
【0042】
メダル受入口111、調整ハンドル112、投入ボタン113、及びペイアウトボタン117は、外部領域に設けられており、落下案内レール114、メダル投入口115、及び投入調整部116は、内部領域に設けられている。落下案内レール114は、垂直に設けられている。メダル投入口115は、落下案内レール114の下端に載置面12に向かうように設けられている。投入調整部116は、板状部材であり、メダルがメダル投入口115から飛び出す方向の下流側かつメダル投入口115の上方側に設けられている。また、投入調整部116のメダル投入口115に対する取付位置(角度、高さ、及び幅方向の距離等)は、メダルの使用状態(例えば、摩損、汚れ等)に応じて、変更することができる。こうして、メダルの飛び状態を一定に維持することができ、メダル投入の安定性を向上させることができる。
【0043】
また、外部領域にあるメダル受入口111と、内部領域にある落下案内レール114とは、接続されていない。具体的には、メダル受入口111は、第4メダル供給経路304の後述する第2メインメダルホッパ320に接続されている。一方、落下案内レール114は、第1メダル供給経路301の後述する第1メダルホッパ311に接続されている。また、メダル受入口111には、図示されていない、メダルがメダル受入口111に挿入されることを検知するメダル検知センサが設けられている。
【0044】
こうして、ゲーム時、プレイヤがメダル受入口111にメダルを入れると、メダル検知センサは、メダルの挿入情報を検知して制御部50に送信する。制御部50は、メダル挿入情報を受信すると、予め設定されたメダル投入方式に基づいて第1メダルホッパ311の動作を制御する。ここで、メダル投入方式は、直接投入方式(すなわち、内部循環投入式)と、非直接投入方式との2種類を含む。直接投入方式は、メダル検知センサがメダル受入口111に1枚のメダルが挿入されたことを検知する度に、第1メダルホッパ311が、制御部50の制御に基づいて、即座に自身に保存されたメダルのうちから1枚のメダルを第1領域F1に投入するメダル投入方式である。
【0045】
一方、非直接投入方式は、プレイヤが投入ボタン113を操作すると、制御部50の制御に基づいて、即座に自身に保存されたメダルのうちから1枚のメダルを第1領域F1に投入するメダル投入方式である。言い換えれば、非直接投入方式は、メダル検知センサがメダル受入口111にメダルが挿入されたことを検知する度に、第1メダルホッパ311が、即座に自身に保存されたメダルのうちから1枚のメダルを第1領域F1に投入しないメダル投入方式ある。また、非直接投入方式において、プレイヤが予め一括でメダルをメダル受入口111入れた場合、制御部50は、挿入されたメダルの枚数を記憶して表示部19に表示させ、そして、プレイヤが投入ボタン113を操作する度に、その表示されたメダル枚数を1枚減算しながら、第1メダルホッパ311によって1枚のメダルを第1領域F1に投入する。
【0046】
(載置面12)
載置面12は、メダル投入ゲーム及び第1メダルプッシャゲームに使用される構成である。載置面12の平面視形状は、矩形状である。載置面12は、図3に示すように、その長手方向がメダルゲーム機1の幅方向に沿うように、第1領域F1に設けられている。また、載置面12は、メダル投入部11によって投入されたメダル、メダルタワー形成部16によって形成されたメダルタワー、及び第2メダルゲーム機20から落下したメダル及びボールを載置することができる。
【0047】
(プッシャテーブル13)
プッシャテーブル13は、第1メダルプッシャゲーム及びボールプッシャゲームに使用される構成である。プッシャテーブル13は、第1領域F1において、載置面12の上方かつ載置面12の長手方向の一端側に設けられている。また、プッシャテーブル13は、制御部50の制御によって、図3に示す第1方向D1において往復に水平移動することができる。第1方向D1は、載置面12の長手方向に沿う方向である。
【0048】
(落下孔14)
落下孔14は、メダル取得ゲームに使用される構成である。落下孔14は、第1領域F1において、載置面12の長手方向の他端側に設けられている。プッシャテーブル13によってプッシャされたメダル、メダルタワー、及びボールは、落下孔14によって、載置面12から落下することができる。また、落下孔14には、落下孔14に倒れ込む中のメダルタワーによって押されることが可能なタワーチャッカ141と、落下孔14に落下したボールの移動を案内するボール案内部(図示せず)と、が設けられている。
【0049】
タワーチャッカ141は、落下孔14の上方にある、載置面12に対向する筐体60の側壁側に設けられている。タワーチャッカ141は、上下方向において配置されている3つのタッチ板142を有する。3つのタッチ板142のそれぞれには、センサが設けられている。こうして、落下孔14に倒れ込む中のメダルタワーがタッチ板142を押すと、押されたタッチ板142のうちの最も高い位置にあるタッチ板142に対応する賞品を取得することができる。ここで、より高い位置にあるタッチ板142を押すと、より良い賞品を取得することができる。このため、タワーチャッカ141によれば、プレイヤがより高いメダルタワーを形成した意欲を喚起することができる。また、プレイヤが取得した賞品情報は、表示部19に表示される。
【0050】
なお、本実施形態では、タワーチャッカ141は、3つのタッチ板142によって構成されたものとして説明したが、タワーチャッカ141の構成はこれに限られるものではない。タワーチャッカ141は、上下方向に設けられた複数の、メダルタワーの高さを検知することができる高さセンサ、又は、そのようなセンサを含む構成によって構成されてもよい。
【0051】
ボール案内部は、落下孔14の載置面12に対向する側壁側に設けられている。ボール案内部によって、落下孔14に落下したボールは、落下孔14に落下したメダルと分かれて、後述するボール供給部40のボールリフト42に搬送されることができる。なお、落下孔14に落下したメダルは、メインメダルホッパ300によって回収される。また、ボール案内部には、図示されていないボール識別センサが設けられている。こうして、ボール案内部は、ボールの移動を案内するとともに、ボール識別センサを介して、ボール情報(すなわちボールの色や大きさ)を識別して制御部50に送信される。制御部50は、受信したボール情報に基づいて、抽選ゲームを行うか否か、及び抽選ゲームを行う場合に係る抽選ゲームの種類を判断することができる。
【0052】
(払出口15)
払出口15は、メダル取得ゲームに使用される構成である。払出口15は、図1に示すように、筐体60のベース部61の壁部を貫通するように設けられている。こうして、所定枚数のメダルは、後述する第2メダル供給部32の第2メインメダルホッパ320によって払出口15から外部領域側に払い出されることができる。
【0053】
(メダルタワー形成部16)
メダルタワー形成部16は、メダルタワー形成ゲームに使用される構成である。ここで、本実施形態に係るメダルタワーは、1層以上を有する。また、メダルタワーの各層は、所定配列で配置された複数のメダルによって構成されている。
【0054】
メダルタワー形成部16は、図3に示すように、形成中及び形成されたメダルタワーを載置するタワー載置面161と、第1領域F1(具体的には、載置面12及びプッシャテーブル13の上面)にあるメダルやボールが第2領域F2(具体的には、タワー載置面161)に入り込むことを防止する透明な防護部162と、を有する。タワー載置面161及び防護部162は、ともに第2領域F2に設けられているが、メダルタワー形成部16の他の構成(図示せず)は、第1領域F1及び第2領域F2の任意の一方又は両方に設けられてもよい。
【0055】
タワー載置面161は、メダルタワーの形成位置、すなわち、所定位置P2を決める構成である。タワー載置面161は、第1領域F1にある載置面12と同じ高さ位置に設けられている。防護部162は、タワー載置面161の周囲に設けている。また、防護部162は、図3に示すように、壁部163と、壁部163に対して開閉可能な扉164と、を有する。扉164は、図示されていないバネによって、その他の外力を受けていない場合、常に壁部163の開口部を閉じるように、設けられている。一方、扉164は、後述する搬送部17の押出部171からの方向D21の力を受けた場合、押出部171の動作に連動して、壁部163の開口部を開閉することができる。
【0056】
また、メダルタワー形成部16は、第2メダル供給経路302(図1参照)に接続されている。具体的には、メダルタワー形成部16は、メダル搬送通路を介して、第2メダル供給経路302の後述する第2メダルホッパ(図示せず)に接続することで、第2メダル供給経路302に接続されている。こうして、制御部50の制御に基づいて、第2メダル供給経路302の第2メダルホッパは、メダルタワー形成部16にメダルタワーを形成するためのメダルを供給することができる。
【0057】
(搬送部17)
搬送部17は、第2領域F2の所定位置P2にあるメダルタワーを、第1領域F1の載置面12の載置位置P1(図2参照)に移動させることで、メダルタワー形成ゲーム及びメダル取得ゲームを繋ぐための構成である。
【0058】
搬送部17は、図3及び図6に示すように、メダルタワーと接触することで、メダルタワーを所定位置P2から載置位置P1に押し出す押出部171を有する。押出部171は、載置面12に対して、図3に示す第2方向D2において往復に水平移動する。第2方向D2は、第1方向D1、すなわち、載置面12の長手方向に交差する(略直交する)方向である。
【0059】
また、押出部171の先端は、防護部162の扉164と接触するように設けられている。押出部171が、第2方向D2の一方の方向D21に沿って所定位置P2から載置位置P1、すなわち第2領域F2から第1領域F1に向かって移動するとき、扉164が押出部171から方向D21の力によって押されて開かれる。一方、押出部171が、第2方向D2の他方の方向D22に沿って載置位置P1から所定位置P2、すなわち第1領域F1から第2領域F2に向かって移動し始めると、押出部171からの扉164に作用する方向D21の力がなくなり、扉164は、バネ力によって閉じられる。また、押出部171がメダルタワーを搬送しない待機状態において、押出部171は、図6に示すように、第2領域F2側に位置する。この場合、扉164は、閉じている。
【0060】
(ボール処理部18)
ボール処理部18は、抽選ボールの循環及びメダルゲーム用のボールの供給を行う構成である。ボール処理部18は、図3に示すように、抽選操作ボタン180と、抽選ボール循環部181と、第1ボール供給経路401の出口端を構成するボール排出部182と、を有する。
【0061】
抽選操作ボタン180は、外部領域に設けられており、ボール抽選ゲームにおけるルーレット抽選を開始させるためのボタンである。具体的には、プレイヤが抽選操作ボタン180を押すと、制御部50は、それに応じて、ルーレット抽選の開始指示を抽選ボール循環部181及び表示部19に送信し、ルーレット抽選を開始させる。なお、抽選操作ボタン180は、ルーレット抽選を終了させるボタンとして使用されてもよい。
【0062】
抽選ボール循環部181は、図3に示すように、抽選ボールを落下させるための抽選ボール入口183と、抽選ボール入口183の周囲に設けられた抽選ボール受け部185と、図示されていない、抽選ボール入口183に設けられたルーレット抽選センサと、抽選ボール入口183を介して抽選ボールを抽選ボール循環部181の内部及び外部に循環させる循環部と、を有する。ここで、抽選ボールは、抽選ボール循環部181のみに使用される専用ボールであり、ボール供給部40に供給されるボールと異なるものである。また、抽選ボールは、第1ボール供給経路401及び第2ボール供給経路に入ることはない。
【0063】
プレイヤが抽選操作ボタン180を操作しないとき、抽選ボールは、循環部によって、抽選ボール入口183の下方側にある抽選待機位置(図示せず)に待機する。一方、ボール抽選ゲームが開始すると、表示部19の画面上にルーレットが回転し始める。その後、プレイヤが抽選操作ボタン180を操作すると、抽選ボールは、図示されていないボール搬送部によって、抽選待機位置から抽選ボール入口183の上方に持ち上げられて、抽選ボール受け部185に投入される。そして、抽選ボールは、抽選ボール受け部185で、約15秒間に亘る周回運動をした後に、抽選ボール入口183に落下する。また、抽選ボールが抽選ボール入口183に落下した瞬間に、ルーレットの回転が停止し、抽選の結果が確定される。その後、抽選ボールは、ボール搬送部によって、循環部の内部搬送経路を介して抽選待機位置に戻って待機する。
【0064】
ボール排出部182は、図3に示すように、ボール排出口184と、排出案内部186と、図示されていないボール排出部182の内部にあるボール搬送経路及びボール保存部と、を有する。ここで、ボール排出部182によって供給されたボールは、メダルゲームに使用されるボールであり、抽選ボール循環部181に使用される抽選ボールではない。
【0065】
ボール保存部は、ボール搬送経路によって、第1ボール供給経路401及びボール排出口184に接続されている。ゲーム時は、ボール保存部は、制御部50の制御によって、第1ボール供給経路401から供給される一定の数のボールを保存でき、また、表示部19の画面内の抽選で当たったとき、ボール保存部は、保存されたボールをボール排出口184からボール排出部182の外部に排出することができる。排出されたボールは、ボール排出口184の下方に設けられた排出案内部186の案内によって、第1領域F1のプッシャテーブル13の上面又は載置面12に移動する。
【0066】
(表示部19)
表示部19は、メダルゲームに関する様々なゲーム内容やゲーム情報の表示を行うための構成である。本実施形態に係るゲーム内容は、ボール抽選ゲームにおけるルーレットの表示等を含み、本実施形態に係るゲーム情報は、例えば、プレイヤによりメダル受入口111に入れたメダルの枚数及びその枚数の変化、及び賞品当たり情報等を含む。
【0067】
[第1メダルゲーム機10の動作]
続いて、第1メダルゲーム機10の可動構成、すなわち、メダル投入部11、プッシャテーブル13、メダルタワー形成部16及び搬送部17のそれぞれの動作について説明する。第1メダルゲーム機10のそれらの構成は、制御部50の制御に基づいて作動する。なお、以下の説明では、メダル投入部11の動作については、非直接投入方式を中心に説明する。
【0068】
(メダル投入部11の動作)
プレイヤがメダルをメダル受入口111に入れると、メダル投入部11は、そのメダルを第4メダル供給経路304の第2メインメダルホッパ320(図4)に保存する。その後、プレイヤが投入ボタン113を1回押すと、第1メダルホッパ311は、即座に1枚のメダルを第1メダル供給経路301に射出する。第1メダルホッパ311によって射出されたメダルは、落下案内レール114に沿って自重によって下方に落下し、メダル投入口115から出た直後に投入調整部116に当たって、飛び状態(方向、高さ及び速度等)が調整された状態で、第1領域F1の載置面12及びプッシャテーブル13の上面に向かって飛び込む。よって、1枚のメダルの投入が完了する。このように、メダル投入部11は、上記動作を繰り返すことによって、メダル投入ゲームを行っている。
【0069】
(プッシャテーブル13の動作)
プッシャテーブル13は、一定の速度で第1方向D1において往復移動することで、載置面12に載置された、メダル、メダルタワー、及びボールを移動して、載置面12から落下孔14に落下させる。このように、プッシャテーブル13は、上記動作を繰り返すことによって、第1メダルプッシャゲーム及びボールプッシャゲームを行っている。
【0070】
また、プッシャテーブル13の往復移動と、メダル投入部11によるメダルを投入する動作とは、互いに影響を与えることがなく行われている。よって、プッシャテーブル13による第1メダルプッシャゲーム及びボールプッシャゲームと、メダル投入部11によるメダル投入ゲームとは、同時に行われることができる。
【0071】
(メダルタワー形成部16及び搬送部17の動作)
メダルタワー形成部16は、ボール抽選ゲームの抽選結果、すなわち、抽選されたメダルタワーの層数に基づいて、作動し始める。具体的には、第2メダル供給経路302の第2メダルホッパは、制御部50からの抽選結果を受信すると、その抽選結果における層数のメダルタワーの形成に必要となる枚数のメダルを、メダルタワー形成部16に供給する。そして、メダルタワー形成部16は、第2メダルホッパによって供給されたメダルを所定配列方法に基づいて配列することで、所定位置P2にメダルタワーを形成する。
【0072】
メダルタワーが形成された後に、制御部50は、メダルタワーの搬送リクエストを搬送部17に送信する。そして、搬送部17の押出部171は、所定位置P2にあるメダルタワーと接触し、第2方向D2の一方の方向D21に沿って、そのメダルタワーを載置位置P1に向かって押し出すことで、メダルタワーの搬送を実現している。また、メダルタワーが第2領域F2から押し出される前に、押出部171の方向D21に沿う移動によって、防護部162の扉164が開かれている。よって、後に、メダルタワーは、扉164と衝突することがなく、第2領域F2から第1領域F1に移動されることができる。押出部171がメダルタワーを載置位置P1に搬送した後に、第2方向D2の他方の方向D22に沿って、押出部171が第2領域F2に向かって第1領域F1から退出する。
【0073】
以下では、押出部171が所定位置P2にあるメダルタワーと接触して載置位置P1に向かってメダルタワーを移動させ始めるときから、押出部171がメダルタワーを載置位置P1に移動させ終わるときまでの過程を押出部171の「搬送過程」と呼び、搬送過程が行われた直後から、押出部171が第1領域F1から退出するときまでの過程を押出部171の「退出過程」と呼ぶことがある。
【0074】
このように、メダルタワー形成部16及び搬送部17は、上記動作によって、メダルタワー形成ゲームを行っている。また、メダルタワー形成部16は、メダル投入部11によるメダルの投入及びプッシャテーブル13の移動と同時に、メダルタワーを形成することができる。よって、メダルタワー形成の待ち時間を短縮することができるとともに、待ち時間にメダルプッシャ取得ゲームを行えないことによるプレイヤのストレスの解消を実現でき、テンポよくメダルゲームを行うことが可能になる。
【0075】
一方、押出部171の搬送過程及び退出過程において、制御部50の制御によって、メダル投入部11によるメダルの投入及びプッシャテーブル13の第1方向D1の移動が停止されている。よって、メダルの投入による搬送中のメダルタワーの崩れや退出中の押出部への損害を抑制することができる。
【0076】
また、押出部171の搬送過程及び退出過程において、制御部50の制御によって、メダル投入部11による外部からのメダルの受け入れが可能であり、また、搬送過程にメダル投入部11が受け入れたメダルの枚数が計算されている。一方、押出部171の搬送過程及び退出過程において、プレイヤが投入ボタン113を操作しても、第1メダルホッパ311はメダルを第1領域F1に投入しない。一方、プレイヤは、押出部171の搬送過程及び退出過程に係る時間を利用して、メダル受入口111を介してメダル補充等を行うことができる。
【0077】
[第2メダルゲーム機20]
続いて、図1図5及び図7を参照しつつ、第2メダルゲーム機20の構成を説明する。図7は、回転ベース部21の第2載置面213の構成を示す図である。
【0078】
第2メダルゲーム機20は、第2メダルプッシャゲームに使用される構成であり、ゲーム領域Fcに設けられている。第2メダルゲーム機20は、図1図5及び図7に示すように、回転することができる回転ベース部21と、回転ベース部21の上方かつ回転ベース部21と同軸に設けられたセンタプッシャテーブル22と、を備える。
【0079】
(回転ベース部21)
回転ベース部21は、円環状部材であり、ゲーム領域Fcにおいて回転することができる。回転ベース部21は、図7に示すように、ベース板211と、ベース板211の上面の中央に設けられた第1載置面212と、ベース板211の上面かつ第1載置面212の周囲に設けられた第2載置面213と、を有する。
【0080】
第1載置面212は、第2メダルホッパによって供給されたメダルを載置するための構成である。第1載置面212の平面視形状は、円環状である。また、センタプッシャテーブル22は第1載置面212上に移動するので、第1載置面212の上面は平坦に形成されている。
【0081】
第2載置面213は、メダル及びボールを載置するための構成である。また、第2載置面213の平面視形状は、円環状である。第2載置面213の上面には、複数のリブ215と、案内斜面219と、が設けられている。案内斜面219は、第2載置面213の上面の周縁部に設けられることで、第2載置面213の周縁部にあるボール及びメダルを容易に第2載置面213へと落下させる。
【0082】
複数のリブ215は、放射線状に設けられている。こうして、1人のプレイヤが第2メダルゲーム機20を使用する場合において、センタプッシャテーブル22によってプッシャされたメダル及びボールは、リブ215に沿って移動することができる。その結果、メダル及びボールの移動方向が制限されて、メダル及びボールが他のプレイヤのゲーム領域Fsに入ることを抑制できる。
【0083】
また、リブ215は、第1載置面212と接続する端部217を有する。リブ215の高さ(端部217を除き)は、リブ215の放射方向に沿って均一になっており、その高さは、例えば、メダルの厚みよりも少々小さく形成されている。一方、端部217の高さは、第1載置面212に向かって徐々に低くなっている。こうして、第1載置面212に載置されたメダルがプッシャされると、それらのメダルは、容易に第2載置面213に移動することができる。
【0084】
(センタプッシャテーブル22)
センタプッシャテーブル22は、第2メダルプッシャゲームに使用される構成であり、第1載置面212の上方に設けられている。センタプッシャテーブル22は、図7に示すように、ベース部23と、プッシャテーブル本体24と、を有する。センタプッシャテーブル22が回転しないとき、ベース部23は、回転ベース部21に対して移動せず、一方、プッシャテーブル本体24は、制御部50の制御によって、回転ベース部21に対して図7に示す第3方向D3において往復に水平移動することができる。また、プッシャテーブル本体24の移動幅は、変更することができる。
【0085】
こうして、第2メダルゲーム機20の各構成は、制御部50の制御に基づいて作動する。メインメダルホッパ300が第3メダル供給経路303を介して、センタプッシャテーブル22のプッシャテーブル本体24の上面241にメダルを供給する度に、プッシャテーブル本体24は、第3方向D3において1回往復移動して、供給されたメダルを第1載置面212に落下させた上で、第2載置面213に移動させる。
【0086】
具体的には、プッシャテーブル本体24の上面241にメダルが供給されると、プッシャテーブル本体24は、まず第3方向D3の一方の方向D32に移動する。そして、上面241に搭載されたメダルは、プッシャテーブル本体24が方向D32に移動するとともに方向D32に移動し、ベース部23の板部231に当接することで、方向D32への移動が停止される。一方、この場合、プッシャテーブル本体24が方向D32に移動し続けるため、もともと上面241に支持されたメダルは、上面241に支持されない状態になり、第1載置面212に落下する。その後、プッシャテーブル本体24は、第3方向D3の他方の方向D31に移動する。そして、プッシャテーブル本体24のプッシャ面242は、第1載置面212に落下したメダルを第2載置面213に押し出す。また、押し出されたメダルは、方向D31に移動し続け、第2載置面213の周縁側の案内斜面219の近傍にあるメダル及びボールを押して、それらのメダル及びボールを第2載置面213から後述するボール供給部40のボール案内部41に落下させる。
【0087】
このように、プッシャテーブル本体24は、上記動作によって、1回の第2メダルプッシャゲームを行っている。また、プッシャテーブル本体24の上記動作は、メダル取得ゲーム及びメダルタワー形成ゲームと同時に行われることができる。
【0088】
[メダル供給部30]
次に、図1図3及び図4を参照しつつ、メダル供給部30の構成、すなわち、第1メダル供給部31及び第2メダル供給部32の構成を説明する。
【0089】
(第1メダル供給部31)
第1メダル供給部31は、第1メダルゲーム機10及び第2メダルゲーム機20にメダルを提供できるように、両者のそれぞれに接続されている。具体的には、第1メダル供給部31は、図4に示すように、メダルゲーム機1の下方側に設けられたメインメダルホッパ300と、メダルゲーム機1の上方側に設けられた2つの第1メダルホッパ311及び第3受入口313と、メダルゲーム機1の内部(具体的には、メダルタワー形成部16)に設けられた第2メダルホッパ(図示せず)と、センタプッシャテーブル22の上方に設けられた、第3受入口313と連通されている第3排出口323と、を備える。ここで、2つの第1メダルホッパ311及び第2メダルホッパは、メインメダルホッパ300の3つのサバメダルホッパである。また、第1メダル供給部31は、それらの構成を互いに接続するメダル搬送通路を備える。
【0090】
メインメダルホッパ300は、メダルゲームを行うために必要なメダルを予め保存し、そして、ゲーム時、保存されたメダルを、第1メダルゲーム機10にメダルを供給するための3つのサブメダルホッパの各々と、第2メダルゲーム機20のセンタプッシャテーブル22とのそれぞれに供給し、かつ載置面12から落下孔14に落下したメダルを回収するための構成である。
【0091】
メインメダルホッパ300が落下孔14に落下したメダルを回収するとき、メインメダルホッパ300の上部に設けられたカウントホッパ310は、落下孔14に落下したメダルの数を計算して、表示部19に、クレジットの数値を増加させて表示させる。クレジットが1以上ある場合、プレイヤがペイアウトボタン117を操作してメダルを払い出すことができる。また、プレイヤに払い出されるメダルは、メインメダルホッパ300に保存されたメダルではなく、後述する第2メダル供給部32の第2メインメダルホッパ320に保存されたメダルである。
【0092】
3つのサブメダルホッパは、メインメダルホッパ300よりも、寸法が小さくかつ値段が安いものである。このようなメインメダルホッパ300とサブメダルホッパとの組み合わせを採用することによって、メダルゲーム機1の寸法(特に幅方向の寸法)の増大を抑制できるとともに、メダル供給部30の製造コストを軽減できる。
【0093】
また、3つのサブメダルホッパは、メインメダルホッパ300によって供給されたメダルを保存し、そして、保存されたメダルを第1メダルゲーム機10に供給することができる。より詳細に説明すると、メインメダルホッパ300と2つの第1メダルホッパ311のそれぞれとは、第1メダルゲーム機10の載置面12及びプッシャテーブル13の上面にメダルを供給する2つの第1メダル供給経路301を構成している。メインメダルホッパ300及び第2メダルホッパは、第1メダルゲーム機10のメダルタワー形成部16にメダルを供給する第2メダル供給経路302を構成している。メインメダルホッパ300、第3受入口313、及び第3排出口323は、第2メダルゲーム機20のセンタプッシャテーブル22にメダルを供給する第3メダル供給経路303を構成している。
【0094】
また、メインメダルホッパ300、2つの第1メダルホッパ311、及び第2メダルホッパのそれぞれには、図示されていない、メインメダルセンサ、2つの第1メダルセンサ、及び第2メダルセンサが設けられている。各メダルセンサは、各メダルホッパに保存されたメダルの量をモニタリングする。具体的には、第1メダルセンサ及び第2メダルセンサは、それぞれに対応するサブメダルホッパに保存されたメダルが所定量以下に減少したことを検知すると、制御部50にメダル補充要求を送信する。そして、制御部50は、それらのメダルセンサからのメダル補充要求に応じて、メインメダルホッパ300を2つの第1メダルホッパ311及び第2メダルホッパのそれぞれにメダルを供給させる。一方、制御部50は、第2メダルゲーム機20からのメダル補充要求がある場合、このメダル補充要求に応じて、第3メダル供給経路303を介して第2メダルゲーム機20のセンタプッシャテーブル22にメダルを直接供給する。
【0095】
ここで、制御部50は、メダルセンサからのメダル補充要求と、第2メダルゲーム機20からのメダル補充要求とを同時に受信した場合、センタプッシャテーブル22にメダルを優先的に供給する。また、制御部50は、メダルセンサからのメダル補充要求を受信した後に第2メダルゲーム機20からのメダル補充要求を受信した場合、2つの第1メダルホッパ311及び第2メダルホッパへのメダル供給を停止し、センタプッシャテーブル22にメダルを優先的に供給する。このように、センタプッシャテーブル22へのメダル優先的な供給によって、4人のプレイヤが共有して使用するセンタプッシャテーブル22へのメダル供給を迅速に行うことができ、センタプッシャテーブル22へのメダル供給処理の停滞により4人のプレイヤのいずれも第2メダルゲーム機20を使用できない状態を回避することが可能になる。
【0096】
(第2メダル供給部32)
第2メダル供給部32は、図1に示すように、メダル受入口111及び払い出す払出口15のそれぞれに接続されている。具体的には、第2メダル供給部32は、図1及び図4に示すように、メダルゲーム機1の下方側に設けられた第2メインメダルホッパ320を備える。第2メインメダルホッパ320は、メダル搬送通路を介して、メダル受入口111及び払い出す払出口15に接続されて、第4メダル供給経路304を形成している。
【0097】
また、第2メインメダルホッパ320は、メインメダルホッパ300と独立したメダルホッパである。第2メインメダルホッパ320は、プレイヤが投入されたメダルを予め保存し、そして、表示部19に表示されたクレジットが1以上ありかつプレイヤがペイアウトボタン117を操作したとき、保存されたメダルのうちの所定枚数のメダルを払出口15に払い出すための構成である。
【0098】
第2メインメダルホッパ320には、図示されていない、第2メインメダルセンサが設けられている。第2メインメダルセンサは、プレイヤによるメダルの投入及びその数をメダル投入枚数情報として検知して制御部50に送信する。続いて、制御部50は、メダルタワーの搬送リクエストの有無及び押出部171の退出過程が終了しているか否かを判断した上で、第1領域F1へのメダルの投入における制御を行う。
【0099】
具体的には、制御部50は、メダルタワーの搬送リクエストがない及び押出部171の退出過程が終了したと判断すると、メダル投入方法の設定に基づいて、メダル投入枚数情報が受信する直後、又はメダル投入枚数情報が受信しかつプレイヤによる投入ボタン113への操作があるとき、第2メインメダルセンサからのメダル投入枚数情報を、プレイヤが選択された1つの第1メダル供給経路301にある第1メダルホッパ311の第1メダルセンサに送信する。そして、第1メダルホッパ311の第1メダルセンサがメダル投入枚数情報に相当する枚数のメダルをカウントしてから、第1メダルホッパ311は、カウントされたメダルをプレイヤが選択された第1メダル供給経路301を介して第1領域F1に投入する。一方、制御部50は、メダルタワーの搬送リクエストがある又は押出部171の退出過程が終了していないと判断すると、搬送リクエストを対応した後又は退出過程が終了した後に、前述したメインメダルセンサへの送信を行う。
【0100】
また、第2メインメダルセンサは、表示部19に表示されたクレジットが1以上ありかつプレイヤがペイアウトボタン117を操作したとき、払出口15に払い出すメダルの枚数をカウントする。第2メインメダルセンサが払い出すメダルをカウントしてから、第2メインメダルホッパ320は、カウントされたメダルを払出口15に払い出す。なお、払出口15に払い出すメダルをカウントするセンサは、第2メインメダルセンサを使用せず、払い出すメダルをカウントするための専用センサを採用してもよい。
【0101】
[ボール供給部40]
次に、図5を参照しつつ、ボール供給部40の構成を説明する。
ボール供給部40は、第1メダルゲーム機10及び第2メダルゲーム機20にボールを提供できるように設けられている。具体的には、ボール供給部40は、図5に示すように、第1領域F1に設けられたボール案内部41と、第3領域に設けられた、ボールリフト42と、ボール搬送通路43と、ボール振分部44と、を備える。ボール振分部44は、ボールリフト42及びボール搬送通路43を連結している。
【0102】
ボール案内部41は、第2載置面213から落下したボールを案内する案内通路410と、載置面12及びプッシャテーブル13の上面にあるボールの数に係る第1ボール情報を検知する第1ボールセンサ411と、第2載置面213から落下したボールの数に係る第2ボール情報を検知する第2ボールセンサ412と、を有する。
【0103】
第1ボールセンサ411及び第2ボールセンサ412は、検知した第1ボール情報及び第2ボール情報を制御部50に送信する。制御部50は、第1ボール情報及び第2ボール情報に基づいて、ボール処理部18のするボール保存部にあるボール駆動部及び/又は第2搬送通路432にあるボール駆動部を制御し、載置面12若しくはプッシャテーブル13の上面、及び/又は第2載置面213にボールを補充することができる。
【0104】
ボールリフト42は、ウォームを有しており、軸方向が垂直になるように設けられている。ボールは、ボールリフト42のウォームの歯に搭載されることができる。また、ボールリフト42には、図示されていない駆動部を有する。その駆動部は、ボールリフト42を、ウォームの軸を中心に回転させることで、ウォームの歯に搭載されたボールをボールリフト42の上端側にあるボール振分部44に搬送させることができる。
【0105】
ボール振分部44は、第1搬送通路431及び第2搬送通路432のそれぞれと連結されている。また、ボール振分部44は、制御部50の制御に基づいて、ボールリフト42によって搬送されたボールを、第1搬送通路431及び第2搬送通路432のいずれかに振り分けることができる。
【0106】
ボール搬送通路43は、第1メダルゲーム機10の載置面12及びプッシャテーブル13の上面にボールを提供するための第1搬送通路431と、第2メダルゲーム機20の第2載置面213にボールを供給するための第2搬送通路432と、を有する。
【0107】
第1搬送通路431は、ボール振分部44によって振り分けられたボールを保存し、そして、保存されたボールをボール排出部182のボール保存部に供給することができる。第2搬送通路432は、ボール振分部44によって振り分けられたボールをそのまま第2載置面213に供給することができる。
【0108】
また、第1搬送通路431は、図示されていない、第1搬送通路431に保存されたボールのボール排出部182のボール保存部への排出を駆動する第1ボール駆動部と、ボール排出部182のボール保存部に保存されたボールの数を検知する第1ボール搬送経路センサと、を有する。第1ボール搬送経路センサは、検知したボール排出部182のボール保存部にあるボールの数が所定量以下のとき、第1ボール補充情報を制御部50に送信する。制御部50は、第1ボール補充情報を受信すると、その第1ボール補充情報に基づいて、ボール振分部44を制御して、第1搬送通路431にボールを供給する。一方、制御部50は、第1ボール補充情報を受信しない場合、ボール振分部44を制御して、第2搬送通路432にボールを供給する。
【0109】
第1ボール駆動部は、制御部50の制御によって起動する。具体的には、制御部50は、第1ボールセンサ411からの第1ボール情報を受信すると、第1ボール駆動部を起動させて、第1搬送通路431に保存されたボールをボール排出部182のボール保存部に排出させる。また、ボール排出部182のボール保存部によって保存されたボールは、ボール排出口184から排出されると、排出案内部186によって、載置面12又はプッシャテーブル13の上面に供給されることができる。
【0110】
ここで、第2搬送通路432によって第2載置面213から落下したボールは、プッシャテーブル13の上面を通過して、載置面12に至る。そして、第2載置面213から落下したボールは、載置面12に元々あるボールとともに、プッシャテーブル13のプッシャによって、落下孔14に落下する。落下孔14に落下したそのボールは、ボール案内部によって、ボールリフト42に移動して、ボールリフト42のウォームの歯に搭載される。その後、そのボールは、ボールリフト42及びボール振分部44によって、第1搬送通路431又は第2搬送通路432に搬送されて、ボール排出部182のボール保存部又は第2載置面213に供給される。これらの構成のうち、ボール振分部44によってボールが振り分けられる前のボール搬送の共通の構成(以下、「ボール搬送共通構成」と呼ぶ)と、第1搬送通路431と、ボール排出部182と、は、第1ボール供給経路401を構成する。一方、ボール搬送共通構成と、第2搬送通路432とは、第2ボール供給経路402を構成する。
【0111】
[制御部50による制御]
続いて、図8乃至図10を参照しつつ、制御部50による制御、すなわち、制御部50がメモリに記憶されたデータ及びプログラムに基づいて行うメダルゲームに係る処理の一例について詳細に説明する。なお、設定によって、制御部50は、異なるメダルゲームに係る処理を行うことができる。図8は、制御部50によるメダルゲームへの制御を説明するためのフローチャートである。図9は、ステップS101の詳細を示す図であり、図10は、ステップS105の詳細を示す図である。
【0112】
(ステップS101)
まず、制御部50は、初期処理を行う。
【0113】
ステップS101において、制御部50は、メダル供給部30を制御することで、各サブメダルホッパはメダルゲームを行うための十分なメダルがあるように確保する。具体的には、図9に示すように、制御部50は、まず、第2メダルゲーム機20からのメダルの補充要求があるか否かを判断する(ステップS1011)。第2メダルゲーム機20からのメダルの補充要求がない場合(ステップS1011のNO)、制御部50は、第1及び/又は第2メダルホッパからのメダルの補充要求があるか否かを判断する(ステップS1012)。第1及び/又は第2メダルホッパからのメダルの補充要求がある場合(ステップS1012のYES)、制御部50は、第1及び/又は第2メダルホッパへのメダル補充を開始する(ステップS1013)。その次に、制御部50は、第2メダルゲーム機20からのメダルの補充要求があるか否かを判断する(ステップS1014)。第2メダルゲーム機20からのメダルの補充要求がある場合(ステップS1014のYES)、制御部50は、第1及び/又は第2メダルホッパへのメダル供給を停止し(ステップS1012)、センタプッシャテーブル22へのメダル供給を優先的に行う(ステップS1016)。続いて、制御部50は、第1及び/又は第2メダルホッパからのメダルの補充要求があるか否かを判断する(ステップS1017)。第1及び/又は第2メダルホッパからのメダルの補充要求がある場合(ステップS1017のYES)、制御部50は、第1及び/又は第2メダルホッパへのメダル補充を開始(再開)する(ステップS1018)。こうして、制御部50は初期処理を終了する。
【0114】
一方、ステップS1011において、第2メダルゲーム機20からのメダルの補充要求がある場合、制御部50は、センタプッシャテーブル22へのメダル供給を優先的に行う(S1016)。その後のステップは、前述したステップS1017及びステップS1018と同様である。また、ステップS1014において、第2メダルゲーム機20からのメダルの補充要求がない場合、制御部50は、初期処理を終了する。また、ステップS1017において、第1及び/又は第2メダルホッパからのメダルの補充要求がない場合も、制御部50は、初期処理を終了する。
【0115】
(ステップS102)
次に、制御部50は、第1メダルプッシャゲーム、ボールプッシャゲーム、及び/又はメダル投入ゲームを開始する。
【0116】
具体的には、制御部50は、メダル投入部11、プッシャテーブル13、及びメダル供給部30を制御することで、第1メダルプッシャゲーム、ボールプッシャゲーム、及び/又はメダル投入ゲームを行う。なお、前記構成の動作の詳細は、上述した第1メダルゲーム機10の動作説明で説明した内容と同じであるため、ここで省略する。
【0117】
(ステップS103乃至S105)
続いて、制御部50は、ボール案内部のボール識別センサによって送信されたボール情報に基づいて、ボールプッシャゲームによって落下孔14に落下したボールは、大ボールであるか否かを判断する(ステップS103)。大ボールが落下孔14に落下した場合(ステップS103のYES)、制御部50は、プレイヤが抽選操作ボタン180を押したか否かを判断する(ステップS104)。プレイヤが抽選操作ボタン180を押した場合(ステップS104のYES)、制御部50は、抽選ゲームを開始する(ステップS105)。
【0118】
一方、小ボールが落下孔14に落下した場合(ステップS103のNO)、及びプレイヤが抽選操作ボタン180を押していない場合(ステップS104のNO)、制御部50は、処理をステップS102へ戻す。
【0119】
抽選ゲームの詳細は、図10に示すように、制御部50は、ボール案内部のボール識別センサによって送信されたボール情報に基づいて、落下した大ボールの色に対応する抽選ゲームを行う。例えば、落下した大ボールの色が第1色である場合、制御部50は、第1抽選ゲームを開始する(ステップS1051a)。続いて、ルーレットは複数回に亘って回転し、形成するメダルタワーの層数を複数回に亘って抽選し、そして、メダルタワー形成部16は、各抽選結果の数値に基づいて、各数値に相当する層数のメダルタワーを形成し続ける(ステップS1052a)。その後、制御部50は、抽選ルーレットが「×」になっているか否かを判断する(ステップS1053a)。抽選ルーレットが「×」になっている場合(ステップS1053aのYES)、制御部50は、抽選ゲームを終了する。
【0120】
一方、抽選ルーレットが「×」になっていない場合(ステップS1053aのNO)、制御部50は、処理をステップS1052aへ戻す。
【0121】
また、落下した大ボールの色が第2色である場合、制御部50は、第2抽選ゲームを開始する(ステップS1051b)。そして、ルーレットが「☆」になり(ステップS1052b)、制御部50は、第2メダルプッシャゲームを行う(ステップS1053b)。ここで、第2メダルプッシャゲームが行われる度に、センタプッシャテーブル22は、1回のプッシャを行う。すなわち、センタプッシャテーブル22は、第3方向D3において1回往復移動する。続いて、制御部50は、表示部19を介して、プレイヤに連続プッシャ抽選を行うか否かを確認する(ステップS1054b)。プレイヤが追加ゲーム料金を支払って、ルーレットが「〇」になっている場合(ステップS1054bのYES)、制御部50は、2回目の第2メダルプッシャゲームを行う(ステップS1055b)。その後、制御部50は、抽選ルーレットが「×」になっているか否かを判断する(ステップS1056b)。抽選ルーレットが「×」になっている場合(ステップS1056bのYES)、制御部50は、抽選ゲームを終了する。
【0122】
一方、プレイヤが追加ゲーム料金を支払わず、ルーレットが「〇」になっていない場合(ステップS1054bのNO)、及び抽選ルーレットが「×」になっていない場合(ステップS1056bのNO)、制御部50は、処理をステップS1055bへ戻す。
【0123】
また、落下した大ボールの色が第3色である場合、制御部50は、第3抽選ゲームを開始する(ステップS1051c)。そして、ルーレット抽選が開始し(ステップS1052c)、抽選結果の数値は表示される(ステップ1053c)。よって、制御部50は、抽選結果の数値に基づいて、その数値に相当する層数のメダルタワーを形成する(S1054c)。メダルタワーが完成された後に、制御部50は、抽選ゲームを終了する。
【0124】
(ステップS106乃至S108)
次に、図8に戻り、制御部50は、メダルタワーを搬送する搬送リクエストの有無を判断する(ステップS106)。搬送リクエストがない場合(ステップS106のNO)、制御部50は、押出部171の退出状態が終了したか否かを判断する(ステップS107)。押出部171の退出状態が終了していない場合(ステップS107のNO)、制御部50は、第1メダルプッシャゲーム、ボールプッシャゲーム、及びメダル投入ゲームのうちの進行中のゲームを停止する(ステップS108)。その後、制御部50は、改めて押出部171の退出状態が終了したか否かを判断する(ステップS109)。押出部171の退出状態が終了した場合(ステップS109のYES)、制御部50は、停止された、第1メダルプッシャゲーム、ボールプッシャゲーム、及び/又はメダル投入ゲームを再開する(ステップS110
【0125】
一方、搬送リクエストがあった場合(ステップS106のYES)、制御部50は、処理をステップS108へ進み、押出部171の退出状態が終了していない場合(ステップS109のNO)、制御部50は、処理をステップS108へ戻す。また、押出部171の退出状態が終了した場合(ステップS107のYES)、制御部50は、処理をステップS109へ進む。
【0126】
一方、押出部171が搬送状態である場合(ステップS107のYES)、制御部50は、処理をステップS109へ進む。また、押出部171が退出状態でない場合(ステップS108のNO)、制御部50は、処理をステップS110へ進む。
【0127】
(ステップS110及びS111)
その後、制御部50は、押出部171が待機状態であるか否かを判断する(ステップS110)。押出部171が待機状態である場合(ステップS107のYES)、制御部50は、第1メダルプッシャゲーム及び/又はメダル投入ゲームを再開する(ステップS111)。そして、制御部50は、抽選ゲームを終了する。
【0128】
一方、押出部171が待機状態でない場合(ステップS107のNO)、制御部50は、処理をステップS109へ戻す。
【0129】
その後、制御部50は、処理をステップS102にリターンする。このように、制御部50は、上記ステップを繰り返すことで、メダルゲームへの制御を行う。
【0130】
以上説明した実施形態に係るメダルゲーム機1においては、外部からのメダルを受け入れ、かつ、メダルを第1領域F1に投入するメダル投入部11と、メダルを載置する載置面12と、載置面12に載置されたメダルを移動させるプッシャテーブル13と、1層以上のメダルタワーを所定位置P2に形成するメダルタワー形成部16と、所定位置P2に形成されたメダルタワーを載置面12に搬送する搬送部17と、を備え、載置面12を平面視するとき、載置面12及びプッシャテーブル13は、第1領域F1内にあり、所定位置P2は、第1領域F1の外部の第2領域F2内にあり、メダルタワー形成部16は、メダルゲーム機1の外部から視認可能なメダルタワーを形成することができる。その結果、メダルゲームにおけるメダル取得ゲーム及びメダルタワー形成ゲームは、互いに影響せずに行われることができる。具体的には、メダル取得ゲームと、メダルタワー形成ゲームと、を異なる領域で行わせることで、メダル取得ゲーム中にメダルの投入及びプッシャテーブルの移動により未完成メダルタワーが崩れてしまうことを回避することできる。従って、メダルタワーを形成する過程において、メダルの投入及びプッシャテーブルの移動を停止させる必要がなくなり、メダル取得ゲームと併行してメダルタワー形成ゲームを行うことができる。よって、メダルタワー形成の待ち時間を短縮することができるとともに、待ち時間にメダル取得ゲームを行えないことによるプレイヤのストレスの解消を実現でき、テンポよくメダルゲームを行うことが可能になる。それとともに、メダルタワーの形成をメダルゲーム機の外部から視認可能にすることで、プレイヤがメダルタワーの形成状態を確認し易くなり、プレイヤのより高いメダルタワーを形成したい意欲を喚起することができる。その結果、プレイヤのメダルゲームへの満足度及びメダルゲームの興趣性を向上させることができる。
【0131】
また、以上説明した実施形態に係るメダルゲーム機1においては、所定位置P2の高さは、載置面12の高さと同じであり、搬送部17は、メダルタワーを水平移動させることで、メダルタワーを所定位置P2から載置面12に搬送することができる。その結果、メダルタワーの搬送を簡易に実現できるとともに、搬送中におけるメダルタワーを安定な状態に維持することができる。
【0132】
また、以上説明した実施形態に係るメダルゲーム機1においては、搬送部17は、第1領域F1及び第2領域F2の間において往復水平移動でき、かつ、メダルタワーと接触することで、メダルタワーを所定位置P2から載置面12に押し出す押出部171を有し、プッシャテーブル13は、載置面12に対して第1方向D1において水平移動し、押出部171は、載置面12に対して第2方向D2において水平移動し、第1方向D1と第2方向D2とは、交差しており、第2領域F2は、第2方向D2において、第1領域F1の一方側に存在していることができる。その結果、簡易な構成を用いてメダルタワーの搬送を実現できるとともに、プッシャテーブル及び押出部を、それぞれの移動方向が交差するように配置することで、両者を並べて配置する場合に比べて、プッシャテーブルの移動方向におけるメダルゲーム機の寸法を小さくすることができ、メダルゲーム機の小型化を図ることができる。
【0133】
また、以上説明した実施形態に係るメダルゲーム機1においては、メダル投入部11及びプッシャテーブル13を制御する制御部50をさらに備え、制御部50は、メダルタワー形成部16がメダルタワーを形成する形成過程、又はメダルタワーが所定位置P2に載置された状態において、メダル投入部11による第1領域F1へのメダルの投入及びプッシャテーブル13の移動を可能にさせ、搬送部17が所定位置P2に形成されたメダルタワーを載置面12に搬送する搬送過程において、メダル投入部11による第1領域F1へのメダルの投入及びプッシャテーブル13の移動を停止させることができる。その結果、メダルタワーの形成過程においてメダルプッシャゲームを同時進行させることができるとともに、完成したメダルタワーを搬送するとき、メダルプッシャゲームの進行によるメダルタワーの崩れを回避することができる。
【0134】
また、以上説明した実施形態に係るメダルゲーム機1においては、載置面12には、メダルタワーを載置するための、予め定められた載置位置P1が形成されており、搬送部17は、メダルタワーと接触することで、メダルタワーを所定位置P2から載置位置P1に押し出す押出部171を有し、メダル投入部11及びプッシャテーブル13を制御する制御部50をさらに備え、制御部50は、押出部171が所定位置P2にある1つのメダルタワーと接触して載置位置P1に向かってメダルタワーを移動させ始めるときから押出部171がメダルタワーを載置位置P1に移動させ終えるまでの搬送過程と、搬送過程が行われた直後から押出部171が第1領域F1から退出するときまでの退出過程と、において、メダル投入部11による第1領域F1へのメダルの投入及び/又はプッシャテーブル13の移動を停止させ、押出部171がメダルタワーと接触せず、第1領域F1の外部に位置する待機状態において、メダル投入部11による第1領域F1へのメダルの投入及びプッシャテーブル13の移動を可能にさせることができる。その結果、押出部によるメダルタワーの搬送過程及び押出部の退出過程のみにメダル取得ゲームを停止させることで、メダルの投入による搬送中のメダルタワーの崩れや退出中の押出部への損害を抑制することができるとともに、メダルプッシャゲームの停止時間を短縮することができる。
【0135】
また、以上説明した実施形態に係るメダルゲーム機1においては、制御部50は、搬送過程及び退出過程において、メダル投入部11による外部からのメダルの受け入れを可能にするとともに、搬送過程にメダル投入部11が受け入れたメダルの枚数を計算することができる。その結果、メダルプッシャゲームが一旦停止されても、プレイヤがメダル投入部11にメダルを入れることができ、プレイヤの自由度を向上させることができる。
【0136】
また、以上説明した実施形態に係るメダルゲーム機1においては、メダル投入部11は、プレイヤが操作する調整ハンドル112(投入操作部)を有し、載置面12には、メダルタワーを載置するための、予め定められた載置位置P1が形成されており、搬送部17は、メダルタワーと接触することで、メダルタワーを所定位置P2から載置位置P1に押し出す押出部171を有し、搬送過程が行われた直後に、押出部171が第1領域F1から退出する退出過程が行われ、制御部50は、搬送過程及び退出過程において、投入ボタン113が操作されても、メダル投入部11がメダルを第1領域F1に投入しないように、メダル投入部11を制御することができる。その結果、メダルの投入によるメダルタワーの崩れを確実に回避することができる。
【0137】
本発明は、以上の各実施形態に限定されるものではなく、これら実施形態に当業者が適宜設計変更を加えたものも、本発明の特徴を備えている限り、本発明の範囲に包含される。すなわち、前記各実施形態が備える各要素及びその配置、材料、条件、形状、サイズ等は、例示したものに限定されるわけではなく適宜変更することができる。また、前記各実施形態が備える各要素は、技術的に可能な限りにおいて組み合わせることができ、これらを組み合わせたものも本発明の特徴を含む限り本発明の範囲に包含される。
【符号の説明】
【0138】
10…第1メダルゲーム機
11…メダル投入部
12…載置面
13…プッシャテーブル
16…メダルタワー形成部
17…搬送部
50…制御部
60…筐体
112…調整ハンドル
171…押出部
F1…第1領域
F2…第2領域
P2…所定位置
P1…載置位置
図1
図2
図3
図4
図5
図6A
図6B
図6C
図7
図8
図9
図10