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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023038064
(43)【公開日】2023-03-16
(54)【発明の名称】情報処理装置
(51)【国際特許分類】
   G06Q 50/12 20120101AFI20230309BHJP
【FI】
G06Q50/12
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021144963
(22)【出願日】2021-09-06
(71)【出願人】
【識別番号】511279737
【氏名又は名称】株式会社ノンピ
(74)【代理人】
【識別番号】100205659
【弁理士】
【氏名又は名称】齋藤 拓也
(74)【代理人】
【識別番号】100154748
【弁理士】
【氏名又は名称】菅沼 和弘
(72)【発明者】
【氏名】柿沼 寛之
【テーマコード(参考)】
5L049
【Fターム(参考)】
5L049CC24
(57)【要約】
【課題】飲食物を摂取しながら会話する場に提供する飲食物セットの商品価値を高め、飲食物セットの提供サービスの拡大に繋げる。
【解決手段】サーバ1は、複数種類の飲食物を1つの飲食物セットにして譲渡する役務を提供するボックスオーナーONにより管理されるボックスオーナー端末2と、飲食物を製造可能なOEM工場KOにより管理される工場端末4との夫々と通信を行う。サーバ1のマッチング部103は、予め設定された製造レベル、品質管理レベル、コンプライアンスレベル等の基準に基づいて、ボックスオーナーONとOEM工場KOとのマッチングを行う。
【選択図】図12
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数種類の飲食物を1つの飲食物セットにして譲渡する役務を提供する第1種の者により管理される第1端末と、飲食物を製造可能な第2種の者により管理される第2端末との夫々と通信を行う情報処理装置において、
所定の判断基準に基づいて、前記第1種の者と、前記複数種類の飲食物のうち少なくとも一部を製造可能な1以上の前記第2種の者とのマッチングを行うマッチング手段、
を備える情報処理装置。
【請求項2】
前記マッチング手段は、
前記飲食物セットの企画としての難易度を設定する難易度設定手段と、
複数の前記第2種の者の夫々について、製造、品質管理、及びコンプライアンスの観点からレベルを設定するレベル設定手段と、
前記飲食物セットの企画としての前記難易度と、前記複数の第2種の者の夫々の前記レベルとに基づいて、前記第1種の者にとって適切な1以上の第2種の者を選択して前記第1端末を介して前記第1種の者に推薦することで、前記マッチングを行う推薦手段と、
を備える請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記マッチング手段は、
検索条件を入力すると1以上の前記第2種の者を検索結果として出力する検索システムにアクセスして、当該検索結果を得る検索手段と、
前記第1種の者による前記第1端末への操作により受け付けられた所定検索条件を前記検索手段に提供し、その結果前記検索手段において前記検索結果として得られた1以上の第2種の者を前記第1端末を介して前記第1種の者に提示することで、前記マッチングを行う検索利用手段と、
を備える請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記マッチング手段は、
複数の前記第2種の者の夫々についての飲食物の製造に関する自身の情報を、当該複数の第2種の者の夫々の前記第2端末から取得する取得手段と、
前記複数の第2種の者の夫々の前記情報を前記第1端末を介して前記第1種の者に提示し、当該複数の第2種の者のうち、当該第1種の者により選択された1以上の第2種の者を前記第1端末から受け付けることで、前記マッチングを行う提示手段、
を備える請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記飲食物セットに関する前記第1種の者の要望を前記第1端末から受け付ける要望受付手段と、
前記要望に基づいて、前記飲食物セットの譲渡に資する情報を生成して、前記第1端末を介して前記第1種の者に提示するアドバイス手段と、
をさらに備える請求項1乃至4のうち何れか1項に記載の情報処理装置。
【請求項6】
複数種類の飲食物を1つの飲食物セットにして譲渡する役務を提供する第1種の者の依頼により、当該飲食物を製造可能な第2種の者により制作される前記飲食物セットであって、
前記複数種類の飲食物の夫々が配置される数及び領域のサイズが少なくとも規格化されている容器
を含む飲食物セット。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置に関する。
【背景技術】
【0002】
昨今の社会情勢によるいわゆるソーシャルディスタンスの要請や、人々のライフスタイルの多様性の高まりから、複数の者が夫々の端末を利用しインターネットを介して会話をする場が増加しており、このような場を支援する技術が提案されている(例えば特許文献1参照)。
特に、複数の者がインターネットを介して、飲食物を摂取しながら会話する場は、例えば「オンライン飲み会」や「オンラインパーティー」等と呼ばれている。
このような「オンライン飲み会」や「オンラインパーティー」向けに、飲食物セットを提供するサービスが開始されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2019-149746号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、このようなサービスで提供される飲食物セットは、定型のボックス等に収容されて飲み会参加者へ届けられるため、彩りやバリエーションの面で弱く、サービスの拡大に向けた対策が急務である。
【0005】
本発明は、このような状況に鑑みてなされたものであり、飲食物を摂取しながら会話する場に提供する飲食物セットの商品価値を高め、飲食物セットの提供サービスの拡大に繋げることができるようにすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するため、本発明の一態様の情報処理装置は、
複数種類の飲食物を1つの飲食物セットにして譲渡する役務を提供する第1種の者により管理される第1端末と、飲食物を製造可能な第2種の者により管理される第2端末との夫々と通信を行う情報処理装置において、
所定の判断基準に基づいて、前記第1種の者と、前記複数種類の飲食物のうち少なくとも一部を製造可能な1以上の前記第2種の者とのマッチングを行うマッチング手段、
を備える。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、飲食物を摂取しながら会話する場に提供する飲食物セットの商品価値を高め、飲食物セットの提供サービスの拡大に繋げることができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】本発明の一実施形態に係る情報処理装置の適用対象となる本サービスの概要を示す図である。
図2図1の本サービスで販売される飲食物セットの一例を示す図である。
図3】ボックスオーナー端末に表示される検索画面を示す図である。
図4】工場端末に表示される検索画面を示す図である。
図5】ボックスオーナー端末に表示されるオファ画面を示す図である。
図6】飲み会主催者端末に表示されるオススメ画面を示す図である。
図7】飲み会主催者端末に表示されるオススメ画面を示す図である。
図8】オススメ画面のリンクから遷移するレストラン詳細画面を示す図である。
図9】フードボックスマイスター認定制度を説明するための図である。
図10】本発明の情報処理装置の一実施形態に係るサーバが適用される情報処理システムの構成の一例を示す図である。
図11図10に示す情報処理システムのうちサーバのハードウェア構成の一例を示すブロック図である。
図12図11のサーバにより実行される処理のうち、リモート飲み会に提供する飲食物セットの企画から受注、配送に至る一連のサービスを実現させる機能的構成の一例を示す機能ブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明の実施形態について、図面を用いて説明する。
【0010】
まず、図1図2を参照して、本発明の一実施形態に係る情報処理装置(後述する図12のサーバの機能的構成を参照)の適用対象となる飲食物提供サービス(以下、「本サービス」と呼ぶ)の概要について説明する。
【0011】
図1は、本発明の一実施形態に係る情報処理装置の適用対象となる本サービスの概要を示す図である。
図2は、図1の本サービスで販売される飲食物セットの一例を示す図である。
【0012】
本サービスは、リモート飲み会の飲食物セット(オンライン上で行われる飲食を伴う食事会の料理セット)を、企画して商品開発し、所定のWebサイトで販売するまでのトータルな流れを支援するプラットフォームにより提供されるサービスである。
このようなプラットフォームを構築して管理する者を、本明細書では「プラットフォーマーベンダー」又は略記して「ベンダー」と呼ぶ。サーバ1は、ベンダーにより管理されている。
【0013】
企画は、ベンダーの支援のもと、Webサイトを経由して食事を提供したいオーナー(以下「ボックスオーナーON」と呼ぶ)により行われる。
商品開発は、ベンダーの支援のもと、ボックスオーナーONと、飲食物を製造可能な設備を備える工場の有休資産(ラインの非稼働時間)を活用したい飲食物製造者(以下「OEM工場KO」と呼ぶ)とにより行われる。
ベンダーは、ボックスオーナーONとOEM工場KOとのマッチングを行うと共に、ベンダーに属するコンサルタントCO等により、商品開発がスムーズに行われるためのコンサルティングを、ボックスオーナーONやOEM工場KO等に行う。
ボックスオーナーONは、例えば食品・飲料メーカー、飲食店、レストランのシェフ等である。ボックスオーナーONは、このようにして商品開発が完了した飲食物セットを、Webサイトを経由して提供することで、本業以外の拡販を期待できる。
【0014】
即ち、顧客(リモート飲み会の幹事等の飲み会主催者SN)は、このWebサイトを通じて法人・個人問わず様々な飲食物セットを気軽に発注して購入することができる。
これにより、ボックスオーナーON、OEM工場KOにとっても売上の拡大に繋げることができる。
例えばOEM工場KOは、繁忙期、閑散期といった例年の稼働データを基に時期毎に「製造可能数」を登録しておくことで、従来、稼働の少なかった時期に工場を稼働させることができるので、製造ラインの効率的な運用が可能となり売上を向上することに繋がる。
また、OEM工場KOでは、地域性等により特産物の食材が大幅に安く仕入れられる時期があるが、このような場合に工場を効率よく稼働させることができることも売上向上に繋がり、工場にとってメリットが大きいものとなる。
【0015】
以下、本サービスにおいて、飲食物セットを商品化して販売するまでの流れを説明する。
本サービスは、商品の企画前の段階と企画段階とを含む。
企画前の段階では、まず、図1のステップST1において、OEM工場KOは、工場の名称、連絡先、設備、製造可能食物、製造余地等の情報を、工場に関する情報として、サーバ1によりインターネットに開示されるWebサイトに登録する。
【0016】
ステップST2において、ボックスオーナーONは、販売したい商品の構想や価格帯、販売予定時期等のボックスオーナーONに関する情報をWebサイトに登録する。
【0017】
情報登録後、ステップST3において、ボックスオーナーONは、ベンダーのコンサルタントによりコンサルタント端末5を介したコンサルティングを受けることができる。
コンサルティングは、例えば企画立案を成功させるためのアドバイス等である。
具体的なコンサルティング内容には、コンセプト、目玉になる商品発掘、プライシング、ストーリー設計、賞味期限設定や菌検査など衛生対策、汁漏れや破損防止等の梱包方法まで、様々なノウハウが含まれる。
配送に使われる段ボール箱(梱包材)のサイズや段ボール箱に収容する飲食物セットの容器(プレート)のサイズは規格が決められているので、ボックスオーナーONは、サイズに合うように設計を行う。この他、ベンダーよりボックスオーナーONに提供される専用コンテナ(後述)等の容器についても規格化されている。
飲食物セットは、複数種類の飲食物を1つの飲食物セットにして譲渡(提供)する本サービスを提供するボックスオーナーONの依頼により、飲食物を製造可能なOEM工場KOにより制作される。
本実施形態では、飲食物セットは、例えば20センチ角で9マスのプレート、又は15センチ角で6マスのプレート、のいずれかに収まるよう商品開発すること、とされている。
即ち、プレートは、複数種類の飲食物の夫々が配置される数及び領域のサイズが少なくとも規格化されたものである。なお、ここに示した規格の例は一例にしかすぎず、他のサイズや配置数であってもよい。
このように複数種類の飲食物の夫々が配置される数及び領域のサイズが規定されたプレートを用いることで、プレートを含む飲食物セットの搬送形態を一定にでき、配送時に飲食物セットを収納する段ボール箱(梱包材)の種類を削減し、輸送費等を削減することができる。
また、プレートが規定された中でボックスオーナーONが飲食物セットを開発することになるため、複数のボックスオーナーONの中で競争原理が働き、低コストで高品質な飲食物セットを提供することができるようになる。
【0018】
ここで、以下の説明では、説明の便宜上、例えば図2に示す飲食物セットが企画されて、商品化されるものとする。
即ち、ピンチョスセットのパックY、つまみの折詰セットのパックS、お茶漬けセットのパックO、箸及びスプーンのセットのパックC、3缶のビール缶D等で構成される飲食物セットが、企画されて、例えば折詰セットとして商品化されるものとする。
なお、図2の飲食物セットは例示に過ぎず、本サービスでは、折詰セットを含めた飲食物セットの中身について、彩りやバリエーションを持たせた企画案(飲食物セットの案)が採用可能とされている。
企画案は、Webサイトに公開され、参加者の「イイネ」や「応援する」といった反応を募ることもできる。この反応が一定数に達すると商品化が決定されるものとする。
【0019】
次に、企画段階、つまり飲食物セットの商品化について説明する。
ステップST4において、サーバ1では、商品化が決定された飲食物セットを企画したボックスオーナーONと、登録済の複数のOEM工場KOとのマッチングが行われ、ボックスオーナーONに適したOEM工場KOが選定される。
OEM工場KOとボックスオーナーONとのマッチングは、例えば以下のようにして行われる。
OEM工場KOは、工場施設の稼働状況やスペック、規模といった情報を事前にWebサイトを通じてサーバに登録しておく。
ここで、マッチングの種類としては次のような第1種類乃至第3種類に大別される。
第1種類のマッチングは、OEM工場KOをボックスオーナーONに推薦するものである。
第2種類のマッチングは、ボックスオーナーONが検索して、その検索結果としてOEM工場KOがボックスオーナーONに提示されるものである。
第3種類のマッチングは、OEM工場KOからボックスオーナーONにアプローチするものである。
以下、第1種類のマッチング乃至第3種類のマッチングの夫々の具体例について、その順番に個別に説明する。
【0020】
先ず、第1種類のマッチングの具体例について説明する。
ベンダーは、サーバ1を通して次のようにOEM工場KOを推薦する。
例えば、ベンダーは、企画案の難易度をA~Fまでランク付けをする。
ベンダーは、工場のランクをA~Fまでランク付けをする。
サーバ1は、企画案と工場のランク(A~F)とを照合し、相対的に最も相性の良い組み合わせを選択して推薦する。
A~Fのランク付けの選別要素としては、例えば製造レベル、品質管理レベル、コンプライアンスレベル等がある。
【0021】
以下、具体的なA~Fのランク付けの選別要素を列記する。なお、以下に示す例は一例であり、他の選別要素であってもよい。
製造レベル
創造力:研究、開発が積極的に行われているか。
商品力:技術力や経験を活かした提案が行われているか。
生産力:何人働いているか。自動化が行われているか。
実績例(賞の取得、○○食数対応あり、等)も考慮される。
品質管理レベル
衛生管理:衛生管理計画に則って衛生のPDCAが運用されているか。
衛生評価:ISO、HACCPなどの認可を取得しているか。保健所の立ち入り検査表の評価はどうか。
品質管理:定期的に菌検査(外部検査機関に委託)実施可能か。
コンプライアンスレベル
個人情報の取扱い:Pマーク、ISMS等の取得がされているか、個人情報管
理計画に則って管理がされているか。
【0022】
次に、第2種類のマッチングの具体例について説明する。
ベンダーからの推薦以外に、ボックスオーナーON自身がOEM工場KOを検索し、自身の要望に適したOEM工場KOを選出する場合もある。
この場合、ボックスオーナーONは、ベンダーが管理するサーバ1により提供される検索システム(図12参照)を利用することができる。
この場合、サーバ1は、ボックスオーナーONのボックスオーナー端末2に、図3に示すような検索画面31を表示する。
検索画面31には、例えば生産可能個数、得意ジャンル、提案レベル、アレルギー対応、ISO取得等の希望条件又は絞り込み条件の入力欄又は条件選択欄が設けられているので、ボックスオーナーONとして商品の発注に適したOEM工場KOを選出することができる。
この他、フリーワードでの検索も可能であり、例えば、衛生基準で探す(ISO、HACCP)、エリアで探す(北海道、東北関東、九州等)、製造可能個数で探す等の検索が可能である。
また、オプションで詳細設定を行うこともできる。例えば、得意ジャンル、操業期間(何年間経営しているか)、アレルギー対応の可否、「低温調理の可否」、「ブラストチラーを使った瞬間冷凍の可否」、「バーナー等で焦げをつけられるかどうか」、「過去にクレームがなかったかどうか」等である。
【0023】
また、下記のようにして提案の度合いも選ぶことができる。
A 積極的にメニュー提案希望か。
B 食材等だけを提案希望か。
C こちらのオーダー通りに生産だけ希望か。
等である。
【0024】
ボックスオーナーONがOEM工場KOを見つけ出す際に、自身が管理するボックスオーナー端末2から検索システムにアクセスすることで表示される検索画面(検索サイト)には、お勧めOEM工場KOの特集や、ランキングが表示されるので、それらの情報を参考にすることもできる。
なお、お勧めやランキングは、オーナー評価により高得点のOEM工場KOが掲載される。ボックスオーナーONは、商品開発後にアンケート方式でOEM工場KOの評価を行い、その結果が反映される。
【0025】
ボックスオーナーON自身が飲食物セットの企画から製造販売迄を行う場合、ドリンクの同梱や大量出荷のオペレーション、ストレージの関係でボックスオーナーONの店舗内で作業を完結させることが難しい場合がある。
このため、ボックスオーナーONが飲食物セットに含める各種品目の料理を作って、OEM工場KO、又はベンダーの出荷センターに商品を送るも可能である。
このような対応となる場合、ベンダーより提供される専用コンテナ(容器)にボックスオーナーONが料理(例えば折詰セット)を入れて返送し、出荷センターにおいて折詰セットとドリンクとを同梱した飲食物セットを完成させた上で、その商品を顧客に配送するようにする。専用コンテナに各種品目の料理を入れることで料理が崩れることを防ぐことができる。
【0026】
さらに、エリアが近かったり、夫々得意分野が異なる複数のボックスオーナーON夫々が作った料理をOEM工場KO、又はベンダーの出荷センターに送り、それらをOEM工場KO、又はベンダーの出荷センターで1つのボックスに加工し、顧客に配送することもできる。
なお、ボックスオーナーON側で全ての作業が完結できる場合は、OEM工場KO、又はベンダーの出荷センターを介さずに直接顧客に商品を発送することも可能である。
【0027】
次に、第3種類のマッチングの具体例について説明する。
ベンダーからの推薦以外に、OEM工場KOからボックスオーナーONにアプローチすることができる。
この場合、サーバ1は、OEM工場KOの工場端末4に、図4に示すような検索画面32を表示する。検索画面32には、上述したボックスオーナーONの検索画面31とほぼ同様の絞り込み条件の欄が設けられているので、OEM工場KOとして受注に適したボックスオーナーONを選出することができる。
【0028】
また、OEM工場KOは、有料会員に登録しておくと、OEM工場KO自らボックスオーナーONにPR(Public Relations:自己宣伝)を行うことができる。
OEM工場KOからボックスオーナーONへの連絡は、Webサイト内に設けられたマイページのメッセージボックスを利用したメッセージ交換で行う。
メッセージボックスでのメッセージ交換では、「低価格」や「短納期」といった強みや、PRできる情報を売り込む。例えば、海に近い工場なので新鮮な魚介を盛り込んだメニュー作成が可能です、といった売り込みを行うことができる。
【0029】
例えばメッセージボックスのオファーボタン(図示せず)を操作し、画像を添付したPR情報を、ボックスオーナーONへ送信すると、ボックスオーナーONのボックスオーナー端末2のメッセージボックスには「工場Aからオファが来ています」等といったメッセージが表示される。
ボックスオーナーONは、メッセージボックスのメッセージ閲覧ボタンをクリック操作することで、図5に示すようなオファ画面33が表示されるので、ボックスオーナーONは、オファ画面33を閲覧し、「オファを受ける」、「保留」、「見送る」等のボタンの操作を行うことによりOEM工場KOのオファに対する返事を行うことができる。
ボックスオーナーONは、例えば「保留」ボタンの操作により、オファのあった複数のOEM工場KOを比較し、最も自身の商品の製造に適していると判断したOEM工場KOに、商品の製造を依頼することができる。
【0030】
マッチング後、本サービスでは、マッチングされたOEM工場KOとボックスオーナーONとの間で企画共有が行われる。
具体的には、ステップST5、ST6において、ボックスオーナーONとサーバ1の間、OEM工場KOとサーバ1の間で情報のやり取りが実行されて、サーバ1において、ボックスオーナーONとOEM工場KOとの企画共有(飲食物セットの商品化)が行われる。
【0031】
次に、図6乃至図8を参照して商品化後の流れを説明する。
図6及び図7は、飲み会主催者端末に表示されるオススメ画面を示す図である。図8は、オススメ画面のリンクから遷移するレストラン詳細画面を示す図である。

商品として開発が成功した飲食物セットは、ステップST7において、新商品として、Webサイトに掲載され、飲み会主催者SNに案内される。
飲み会主催者SNがリモート飲み会を企画している幹事であれば、法人でも個人でもよい。利用シーンは様々であり、企業の社内懇親会から誕生日会、接待や商談等が想定される。
【0032】
新商品の紹介画面では、商品情報(飲食物セットに関する内容を示す情報)の他にボックスオーナーONの情報(運営している実際の店舗、シェフの経歴等)も幹事は閲覧することができる。このようにボックスオーナーONの情報についても閲覧可能とすることで、ボックスオーナーONにとっては店舗やブランドのPR効果が期待できる。
【0033】
飲み会主催者SNの側では、お気に入りの商品を登録しておくことで、類似した商品がWebサイト上に掲載されたタイミングで、オススメ商品の情報が飲み会主催者SNのマイページに受信され、それが通知される。
【0034】
飲み会主催者SNは、マイページの通知を見て、オススメ商品の閲覧操作をすることで、図6に示すようなオススメ画面61や、図7に示すようなオススメ画面62にオススメ商品が表示される。
なお、お気に入り登録は、商品だけでなく、ボックスオーナーONの名称等でも登録することができる。
図6のオススメ画面61及び図7のオススメ画面62には、商品の画像とセット名、金額、「内容の詳細はこちら」、「レストラン情報はこちら」等が記載されている。
このうち「内容の詳細はこちら」、「レストラン情報はこちら」の「こちら」は、リンク情報にされている。このうち「レストラン情報はこちら」の「こちら」をクリック操作することで、「こちら」にリンクされた画面、例えば図8に示すレストラン詳細画面81が表示されるので、飲み会主催者SNは、どのようなボックスオーナーON(店舗)がオススメ商品をWebサイトに掲載したかを確認することができる。
【0035】
飲み会主催者SNは、ステップST8において、Webサイトに掲載された商品群の中から、所望のプランを選択し、商品を購入する。
ステップST9において、サーバ1は、商品が購入されたことで、そのプランの商品を受注し、プランの商品をOEM工場KOに発注する。
具体的には、商品が受注されると、その商品の受注情報は、OEM工場KOの工場端末4に製造依頼データとして送信される。
【0036】
ステップST10において、OEM工場KOは、サーバ1から送信されてきた製造依頼データを受信して発注し、リモート飲み会に間に合うように商品の製造を行う。また製造した商品の発送もOEM工場KO側で行う。商品の発送には、ベンダーから提供されるフードボックスに商品を収納した後、配送先の飲み会主催者SNを含む夫々の飲み会参加者宅へ配送する。
【0037】
次に、プレミアム会員制度について説明する。
本サービスには、プレミアム会員制度がある。
有料会員の中でも特別な料金を支払ってプレミアム会員になっておくと、通常会員のOEM工場KOより早い段階で募集内容を閲覧することができる。
このプレミアム会員制度によれば、通常会員よりも早い段階で募集内容を閲覧することができるので、多くの中から自身の要望に適したOEM工場KOを見つけることができる。
【0038】
この他、本サービスでは、顧客とボックスオーナーONが直接取引を行う「中抜き対策」として以下の事項が義務付けられる。
メッセージのやり取りはベンダーのサイトを通じて行う。
外観や工場が写り込んでいる写真の登録は禁止とする。具体的には、WebサイトでOEM工場KOやボックスオーナーONが会員登録する際に、Webサイトに公開する写真については、登録時にベンダー側で写真の審査を行う。
住所は都道府県までの登録とする。
試食サンプルの手配等もベンダーのWebサイトを経由して行う。
メニューレシピのやり取りもベンダーのWebサイトを経由して行う。
OEM工場KOとボックスオーナーONとの直接のやり取りが発覚した場合は登録取り消しの処分とする。
【0039】
その他、サーバ1は、パーティー画面でのPR機能及びフィードバック機能を有する。
パーティー画面でのPR機能は、有料オプションとして、プラットフォーマーのオンライン飲み会ツール(システム)を使ってメニュー内容やボックスオーナーONの情報をパーティー(オンライン飲み会)中のPC画面に表示させることが可能である。利用者は料理のこだわりや相性の良いお酒等、メニュー情報を見て会話を楽しむことができる。
【0040】
フィードバック機能は、リモート飲み会の利用者は商品の評価を行うことができる。商品の評価はWebサイトに掲載されるので、リモート飲み会の主催者である幹事はこの評価を参考に商品を購入することができる。また、この評価情報を基に、ボックスオーナーONやOEM工場KOは商品を改善することができる。
【0041】
ここで、図9を参照して本サービスのフードボックスマイスター認定制度について説明する。図9は、フードボックスマイスター認定制度を説明するための図である。
フードボックスマイスター認定制度は、図9に示すように、リモート飲み会の幹事等からフィードバックされる商品の評価をプラットフォーマー(ベンダー)が認証審査し、その審査結果に基づいて、優れた商品を開発したボックスオーナーONに対して、プラットフォーマー(ベンダー)から星(★)や色等のランクでグレードが与えられる。
与えられたグレードは、Webサイトに表示されるので、グレードが高い程、信頼性のある商品提供者である証となる。ボックスオーナーONの評価は、OEM工場KOがボックスオーナーONを選定する際の基準にもなる。
【0042】
以下、図10乃至図12を参照して本サービスを実現するための具体的な情報処理システムについて説明する。
図10は、本発明の情報処理装置の一実施形態に係るサーバを含む、情報処理システムの構成を示す図である。
図10に示す情報処理システムは、サーバ1と、ボックスオーナー端末2-1乃至2-nと、飲み会主催者端末3-1乃至3-mと、工場端末4-1乃至4-kと、コンサルタント端末5と、を含む。
【0043】
サーバ1と、ボックスオーナー端末2-1乃至2-nと、飲み会主催者端末3-1乃至3-mと、工場端末4-1乃至4-kとは、インターネット(Internet)等のネットワークNWを介して相互に接続されている。なお、ネットワークNWは、その形態は特にインターネットに限定されず、例えば、Bluetooth(登録商標)、Wi-Fi、LAN(Local Area Network)等を採用することもできる。
【0044】
サーバ1は、ベンダー等のサービス提供者SAにより管理される情報処理装置である。サーバ1は、ボックスオーナー端末2-1乃至2-n、及び飲み会主催者端末3-1乃至3-m及びコンサルタント端末5の各動作を管理する。また、サーバ1は、ボックスオーナー端末2-1乃至2-n、及び飲み会主催者端末3-1乃至3-m及びコンサルタント端末5の夫々から提供される情報を取得すると共に、ボックスオーナー端末2-1乃至2-n、及び飲み会主催者端末3-1乃至3-m及びコンサルタント端末5の夫々に情報を提供する。
【0045】
ボックスオーナー端末2-1乃至2-nの夫々は、リモート飲み会のn人の参加者の夫々により操作される情報処理装置である。なお、ボックスオーナー端末2-1乃至2-nの夫々を個別に説明する必要がない場合、これらをまとめて「ボックスオーナー端末2」と呼ぶ。ボックスオーナー端末2は、例えばスマートフォン、タブレット、パーソナルコンピュータ等で構成される。
【0046】
飲み会主催者端末3-1乃至3-mは、リモート飲み会の飲み会主催者SNである幹事等により操作される情報処理装置である。なお、飲み会主催者端末3-1乃至3-mの夫々を個別に説明する必要がない場合、これらをまとめて「飲み会主催者端末3」と呼ぶ。飲み会主催者端末3は、例えばスマートフォン、タブレット、パーソナルコンピュータ等で構成される。
【0047】
夫々の飲み会主催者端末3-1乃至3-mには、本サービスを利用可能とする専用のアプリケーションソフトウェア(以下、「専用アプリ」と呼ぶ)がインストールされているものとする。夫々の飲み会主催者端末3-1乃至3-mは、専用アプリを起動させることにより、飲み会主催者として本サービスが利用することができる。
なお、飲み会主催者SNが本サービスを利用する際、専用アプリのインストールは必須ではない。例えば飲み会主催者端末3のブラウザ機能を用いて、サーバ1が開示するWebサイトにアクセスすることで本サービスを利用することもできる。
以下、飲み会主催者SNが「飲み会主催者端末3を操作する」といった表現は、飲み会主催者SNが専用アプリ又はWebサイトを介して本サービスを利用することを意味するものとする。
【0048】
工場端末4-1乃至4-kは、OEM工場KOにより管理される情報処理装置である。なお、工場端末4-1乃至4-kの夫々を個別に説明する必要がない場合、これらをまとめて「工場端末4」と呼ぶ。工場端末4は、注文された飲食物セットを製造し、注文内容にある配送先へ飲食物セットを、配送業者等を利用して配送する。
【0049】
コンサルタント端末5は、例えばサービス提供者SAに所属するコンサルタントにより管理される。コンサルタントは、サービス提供者SAに所属せずに、サービス提供者からコンサルティングを委託されるコンサルタントの場合もある。この例では、1人のコンサルタントとしたが、複数の場合もある。
【0050】
図11は、図10の情報処理システムのうち、サーバのハードウェア構成の一例を示すブロック図である。
【0051】
サーバ1は、CPU(Central Processing Unit)11と、ROM(Read Only Memory)12と、RAM(Random Access Memoy)13と、バス14と、入出力インターフェース15と、入力部16と、出力部17と、記憶部18と、通信部19と、ドライブ20と、を備えている。
【0052】
CPU11は、ROM12に記録されているプログラム、又は記憶部18からRAM13にロードされたプログラムに従って各種の処理を実行する。
RAM13には、CPU11が各種の処理を実行する上において必要なデータ等も適宜記憶される。
【0053】
CPU11、ROM12及びRAM13は、バス14を介して相互に接続されている。このバス14にはまた、入出力インターフェース15も接続されている。入出力インターフェース15には、入力部16、出力部17、記憶部18、通信部19及びドライブ20が接続されている。
【0054】
入力部16は、各種ハードウェアボタン等で構成され、操作者の指示操作に応じて各種情報を入力する。
出力部17は、液晶等のディスプレイにより構成され、各種画像を表示する。
【0055】
記憶部18は、DRAM(Dynamic Random Access Memory)等で構成され、各種データを記憶する。
通信部19は、インターネットを含むネットワークNWを介して他の装置(ボックスオーナー端末2、参加者端末3、及び工場端末4等)との間で行う通信を制御する。
【0056】
ドライブ20は、必要に応じて設けられる。ドライブ20には、磁気ディスク、光ディスク、光磁気ディスク、或いは半導体メモリ等よりなる、リムーバブルメディア40が適宜装着される。ドライブ20によってリムーバブルメディア40から読み出されたプログラムは、必要に応じて記憶部18にインストールされる。また、リムーバブルメディア40は、記憶部18に記憶されている各種データも、記憶部18と同様に記憶することができる。
【0057】
このような図11のサーバ1の各種ハードウェアと各種ソフトウェアとの協働により、サーバ1で後述する各種処理の実行が可能になる。
なお、図示はしないが、図10の情報処理システムのうち、ボックスオーナー端末2、参加者端末3、工場端末4及びコンサルタント端末5等も、図11に示すハードウェア構成を有している。このため、ボックスオーナー端末2、参加者端末3、工場端末4及びコンサルタント端末5のハードウェア構成についての説明は省略する。但し、ボックスオーナー端末2、参加者端末3、工場端末4及びコンサルタント端末5が、スマートフォンやタブレットで構成される場合には、入力部16及び出力部17として、タッチパネルを有している。
【0058】
次に、図12を参照してサーバの機能的構成を説明する。
図12は、図11のサーバにより実行される処理のうち、リモート飲み会に提供する飲食物セットの企画から受注、配送に至る一連のサービスを実現させる機能的構成の一例を示す機能ブロック図である。
【0059】
図12に示すように、サーバ1のCPU11においては、本サービスに関する処理が実行される場合には、要望受付部101と、アドバイス部102と、マッチング部103と、が機能する。
これら機能的構成のうち、特に、企画前の段階では、要望受付部101と、アドバイス部102とが機能し、企画後のマッチング段階では、マッチング部103が機能する。
【0060】
また、サーバ1の記憶部18の一領域には、検索システム181が設けられている。
検索システム181は、データベースであり、マッチング部103により検索される。検索システム181には、ボックスオーナーONに関する情報、OEM工場KOに関する情報、飲み会に関する情報等が記憶されている。
【0061】
ボックスオーナーONに関する情報は、例えばレストランのシェフ等であれば、店舗の名称、所在地、連絡先、外観図、店内の様子の図や写真、生産希望個数(1日何食等)、提案ジャンル(和食、洋食、中華等)、提案レベル(メニュー提案希望、食材の提案希望、オーダー生産のみ希望等)、アレルギー対応の可否、ISO取得の希望の有無等が記憶されている。
【0062】
OEM工場KOに関する情報は、工場の名称、所在地、連絡先、工場施設の稼働状況やスペック、規模、外観図、写真、試食サンプルの図、生産ラインの図、生産可能個数(1日何食等)、得意ジャンル(和食、洋食、中華等)、提案レベル(メニュー提案可能、食材の提案可能、オーダー生産のみ等)、アレルギー対応の可否、ISO取得の有無、その他、自身をアピールする情報等が記憶されている。
【0063】
飲み会に関する情報には、飲み会の日時、飲み会の部屋の情報(ZoomのURLやパスワード等)、飲み会に参加する参加者の情報は、例えば飲み会主催者SNである幹事と参加者の夫々の個人情報(住所、氏名、連絡先等)、参加者が属する組織に関する情報、例えば会社のプロフィール等を含む。個人情報は飲食物セットを配送するための情報としても利用される。
この他、飲食物セットを搬送する運送会社に関する情報と受注情報が記憶されている。受注情報は、幹事からオーダーされた飲食物セットの受注情報、運送会社への飲食物セットの発注情報、運送会社が飲食物セットの配送を受注した受注情報、飲食物セットの配送状況を示す情報等が記憶される。
【0064】
要望受付部101は、飲食物セットに関するボックスオーナーONの要望(販売したい商品の構想や価格帯、販売予定時期等)をボックスオーナー端末2から受け付ける。
【0065】
アドバイス部102は、要望に基づいて、飲食物セットの譲渡に資する情報(例えば企画立案を成功させるためのアドバイスやコンサルティング内容等)を生成して、ボックスオーナー端末2を介してボックスオーナーONに提示する。
【0066】
マッチング部103は、所定の判断基準(例えば予め設定された製造レベル、品質管理レベル、コンプライアンスレベル等の基準)に基づいて、ボックスオーナーONと、複数種類の飲食物のうち少なくとも一部を製造可能な1以上のOEM工場KOとのマッチングを行う。
具体的には、マッチング部103は、所定の判断基準に基づいて抽出したOEM工場KOの夫々の情報を、ボックスオーナー端末2を介してボックスオーナーONに提示し、当該複数のOEM工場KOのうち、ボックスオーナーONにより選択された1以上のOEM工場KOをボックスオーナー端末2から受け付けることで、OEM工場KOとボックスオーナー端末2とのマッチングを行う。
【0067】
詳細に説明すると、例えば、マッチング部103は、上述の第1種類のマッチングを行う場合には、難易度設定部111と、レベル設定部112と、推薦部113とを機能させる。
難易度設定部111は、飲食物セットの企画としての難易度を設定する。
レベル設定部112は、複数のOEM工場KOの夫々について、製造、品質管理、及びコンプライアンスの観点からレベルを設定する。
推薦部113は、飲食物セットの企画としての難易度と、複数のOEM工場KOの夫々のレベルとに基づいて、ボックスオーナーONにとって適切な1以上のOEM工場KOを選択してボックスオーナー端末2を介してボックスオーナーONに推薦することで、マッチングを行う。
【0068】
また例えば、マッチング部103は、上述の第2種類のマッチングを行う場合には、検索部114と、検索利用部115とを機能させる。
検索部114は、検索条件を入力すると、1以上のOEM工場KOを検索結果として出力する検索システム181にアクセスして、当該検索結果を得る。
検索利用部115は、検索部114により検索された検索結果が記憶部18に記憶されるので、その検索結果を利用してボックスオーナーON及び1以上のOEM工場KOに対して、夫々に有益な情報を提供する。
【0069】
即ち、マッチング部103は、ボックスオーナーONによるボックスオーナー端末2への操作により受け付けられた所定検索条件を検索部114に提供し、その結果、検索部114において検索結果として得られた1以上のOEM工場KOをボックスオーナー端末2を介してボックスオーナーONに提示することで、マッチングを行う。
【0070】
また例えば、マッチング部103は、上述の第3種類のマッチングを行う場合には、アプローチ情報取得部116と、アプローチ部117とを機能させる。
【0071】
アプローチ情報取得部116は、複数のOEM工場KOの夫々についての飲食物の製造に関するOEM工場KO自身のアプローチ情報(「低価格」や「短納期」といった強みや、PRできる情報等)を、当該OEM工場KOの夫々の工場端末4から取得する。
【0072】
アプローチ部117は、OEM工場KOの夫々のアプローチ情報をボックスオーナー端末2を介してボックスオーナーONに提示し、OEM工場KOのうち、ボックスオーナーONにより選択された1以上のOEM工場KOをボックスオーナー端末2から受け付けることで、マッチングを行う。
【0073】
以上本発明の情報処理装置の一実施形態について説明したが、本発明は上述した本実施形態に限るものではない。また、本実施形態に記載された効果は、本発明から生じる最も好適な効果を列挙に過ぎず、本発明による効果は、本実施形態に記載されたものに限定されるものではない。
【0074】
上記実施形態では、予め設定された製造レベル、品質管理レベル、コンプライアンスレベル等の基準に基づいて、ボックスオーナーONと、OEM工場KOとのマッチングを行ったが、これ以外の判断基準であってもよく、これ以外のマッチング対象者であってもよい。即ち所定の判断基準に基づいて、前記第1種の者と、前記複数種類の飲食物のうち少なくとも一部を製造可能な1以上の前記第2種の者とのマッチングを行えば足りる。
【0075】
また、図10に示したシステム構成、図11に示したハードウェア構成、図12に示した機能的構成は、本発明の目的を達成するための例示に過ぎず、特に限定されない。
【0076】
換言すると、図12に示した機能的構成は例示に過ぎず、特に限定されない。
即ち、上述した一連の処理を全体として実行できる機能が情報処理システムに備えられていれば足り、この機能を実現するためにどのような機能ブロック及び検索システム等のデータベースを用いるのかは特に図12の例に限定されない。また、機能ブロックの存在場所も、図12に特に限定されず、任意でよい。例えば、サーバ1の機能ブロック及びデータベースを、ボックスオーナー端末2、飲み会主催者端末3、工場端末4、コンサルタント端末5、又は図示せぬ他の情報処理装置等に移譲させてもよい。
また、1つの機能ブロック及びデータベースは、ハードウェア単体で構成してもよいし、ソフトウェア単体で構成してもよいし、それらの組み合わせで構成してもよい。
【0077】
また例えば、一連の処理をソフトウェアにより実行させる場合には、そのソフトウェアを構成するプログラムが、コンピュータ等にネットワークや記録媒体からインストールされる。
コンピュータは、専用のハードウェアに組み込まれているコンピュータであってもよい。
また、コンピュータは、各種のプログラムをインストールすることで、各種の機能を実行することが可能なコンピュータ、例えばサーバの他汎用のスマートフォンやパーソナルコンピュータであってもよい。
【0078】
このようなプログラムを含む記録媒体は、ユーザにプログラムを提供するために装置本体とは別に配布される図11のリムーバブルメディア40により構成されるだけでなく、装置本体に予め組み込まれた状態でユーザに提供される記録媒体等で構成される。リムーバブルメディア40は、例えば、磁気ディスク(フロッピディスクを含む)、光ディスク、又は光磁気ディスク等により構成される。光ディスクは、例えば、CD-ROM(Compact Disk-Read Only Memory),DVD(Digital Versatile Disk)等により構成される。光磁気ディスクは、MD(Mini-Disk)等により構成される。また、装置本体に予め組み込まれた状態でユーザに提供される記録媒体は、例えば、プログラムが記録されている図11のROM12や記憶部18に含まれるハードディスク等で構成される。
【0079】
なお、本明細書において、記録媒体に記録されるプログラムを記述するステップは、その順序に沿って時系列的に行われる処理はもちろん、必ずしも時系列的に処理されなくとも、並列的或いは個別に実行される処理をも含むものである。
また、本明細書において、システムの用語は、複数の装置や複数の手段等より構成される全体的な装置を意味するものとする。
【0080】
以上まとめると、本発明が適用される情報処理装置は、次のような構成を取れば足り、各種各様な実施形態を取ることができる。
即ち、本発明が適用される情報処理装置(例えば図12のサーバ1等)は、
複数種類の飲食物を1つの飲食物セットにして譲渡する役務を提供する第1種の者(例えば図12のボックスオーナーON等)により管理される第1端末(例えば図12のボックスオーナー端末2等)と、飲食物を製造可能な第2種の者(例えば図12のOEM工場KO等)により管理される第2端末(例えば図12の工場端末4等)との夫々と通信を行う情報処理装置(例えば図12のサーバ1等)において、
所定の判断基準(例えば予め設定された製造レベル、品質管理レベル、コンプライアンスレベル等の基準)に基づいて、前記第1種の者(例えば図12のボックスオーナーON等)と、前記複数種類の飲食物のうち少なくとも一部を製造可能な1以上の前記第2種の者(例えば図12のOEM工場KO等)とのマッチングを行うマッチング手段(図12のマッチング部103等)、
を備える。
このように情報処理装置(サーバ1)が、所定の判断基準(例えば製造レベル、品質管理レベル、コンプライアンスレベル等の基準)に基づいて、第1種の者(ボックスオーナーON)と、複数種類の飲食物のうち少なくとも一部を製造可能な1以上の第2種の者(例えば図12のOEM工場KO等)とのマッチングを行うことで、第1種の者(ボックスオーナーON)の要望に適した第2種の者(OEM工場KO)を引き合わせることができる。
【0081】
前記マッチング手段(図12のマッチング部103等)は、
前記飲食物セットの企画としての難易度を設定する難易度設定手段(図12の難易度設定部111等)と、
複数の前記第2種の者の夫々について、製造、品質管理、及びコンプライアンスの観点からレベルを設定するレベル設定手段(図12のレベル設定部112等)と、
前記飲食物セットの企画としての前記難易度と、前記複数の第2種の者(例えば図12のOEM工場KO等)の夫々の前記レベルとに基づいて、前記第1種の者(例えば図12のボックスオーナーON等)にとって適切な1以上の第2種の者(例えば図12のOEM工場KO等)を選択して前記第1端末(例えば図12のボックスオーナー端末2等)を介して前記第1種の者(例えば図12のボックスオーナーON等)に推薦することで、前記マッチングを行う推薦手段(例えば図12の推薦部113等)、
を備える。
このように飲食物セットの企画としての難易度と、複数の第2種の者(OEM工場KO)の夫々のレベルとに基づいて、第1種の者(ボックスオーナーON)にとって適切な1以上の第2種の者(OEM工場KO)を選択して第1種の者(ボックスオーナーON)に推薦するので、企画としての難易度をクリアした第2種の者(OEM工場KO)を第1種の者(ボックスオーナーON)に引き合わせることができる。
【0082】
前記マッチング手段(例えば図12のマッチング部103等)は、
検索条件を入力すると1以上の前記第2種の者(例えば図12のOEM工場KO等)を検索結果として出力する検索システム(例えば図12の検索システム181等)にアクセスして、当該検索結果を得る検索手段(例えば図12の検索部114等)と、
前記第1種の者(例えば図12のボックスオーナーON等)による前記第1端末(例えば図12のボックスオーナー端末2等)への操作により受け付けられた所定検索条件を前記検索手段(例えば図12の検索部114等)に提供し、その結果前記検索手段(例えば図12の検索部114等)において前記検索結果として得られた1以上の第2種の者(例えば図12のOEM工場KO等)を前記第1端末(例えば図12のボックスオーナー端末2等)を介して前記第1種の者(例えば図12のボックスオーナーON等)に提示することで、前記マッチングを行う検索利用手段(例えば図12の検索利用部115等)と、
を備える。
このように第1種の者(ボックスオーナーON)の操作により受け付けられた所定検索条件を検索手段(検索部114)に提供し、その結果検索手段(の検索部114)において検索結果として得られた1以上の第2種の者(OEM工場KO)を第1種の者(ボックスオーナーON)に提示することで、第1種の者(ボックスオーナーON)の要望に適した第1種の者(ボックスオーナーON)を引き合わせることができる。
【0083】
前記マッチング手段(例えば図12のマッチング部103等)は、
複数の前記第2種の者(例えば図12のOEM工場KO等)の夫々についての飲食物の製造に関する前記第2種の者自身の情報(アプローチ情報)を、当該複数の第2種の者(例えば図12のOEM工場KO等)の夫々の前記第2端末(例えば図12の工場端末4等)から取得する取得手段(例えば図12のアプローチ情報取得部116等)と、
前記複数の第2種の者(例えば図12のOEM工場KO等)の夫々の前記情報(アプローチ情報)を前記第1端末(例えば図12のボックスオーナー端末2等)を介して前記第1種の者(例えば図12のボックスオーナーON等)に提示し、当該複数の第2種の者(例えば図12のOEM工場KO等)のうち、当該第1種の者(例えば図12のボックスオーナーON等)により選択された1以上の第2種の者(例えば図12のOEM工場KO等)を前記第1端末(例えば図12のボックスオーナー端末2等)から受け付けることで、前記マッチングを行う提示手段(例えば図12のアプローチ部117等)と、
を備える。
このように複数の第2種の者(OEM工場KO)の夫々から取得されたアプローチ情報を第1種の者(ボックスオーナーON)に提示し、当該複数の第2種の者(OEM工場KO)のうち、当該第1種の者(ボックスオーナーON)により選択された1以上の第2種の者(OEM工場KO)を受け付けることで、第1種の者(ボックスオーナーON)に興味のある第2種の者(OEM工場KO)からの積極的なアプローチにより第1種の者(ボックスオーナーON)を引き合わせることができる。
【0084】
前記飲食物セットに関する前記第1種の者(例えば図12のボックスオーナーON等)の要望(販売したい商品の構想や価格帯、販売予定時期等)を前記第1端末(例えば図12のボックスオーナー端末2等)から受け付ける要望受付手段(例えば図12の要望受付部101等)と、
前記要望に基づいて、前記飲食物セットの譲渡に資する情報(例えば企画立案を成功させるためのアドバイスやコンサルティング内容等)を生成して、前記第1端末(例えば図12のボックスオーナー端末2等)を介して前記第1種の者(例えば図12のボックスオーナーON等)に提示するアドバイス手段(例えば図12のアドバイス部102等)と、
をさらに備える。
企画前の段階において、飲食物セットに関する第1種の者(ボックスオーナーON)の要望を受け付け、受け付けた要望に基づいて、飲食物セットの譲渡に資する情報(アドバイスやコンサルティング内容)を生成して、第1種の者(ボックスオーナーON)に提示することで、第1種の者(ボックスオーナーON)が、飲食物セットの受注販売サービスを開始するにあたり、失敗のリスクを減らし安心してサービスを提供することができる。
【0085】
複数種類の飲食物を1つの飲食物セットにして譲渡する役務を提供する第1種の者(例えば図12のボックスオーナーON等)の依頼により、当該飲食物を製造可能な第2種の者(例えば図12のOEM工場KO等)により制作される前記飲食物セットであって、
前記複数種類の飲食物の夫々が配置される数及び領域のサイズが少なくとも規格化されている容器
を含む。
このように複数種類の飲食物の夫々が配置される数及び領域のサイズが規定された容器を用いることで、搬送形態を一定にでき、配送時に容器を収納する梱包材の種類を削減し、輸送費等を削減することができる。
また、容器が規定された中で第1種の者(例えば図12のボックスオーナーON等)が飲食物セットを開発することになるため、複数の者の中で競争原理が働き、低コストで高品質な飲食物セットを提供できるようになる。
【符号の説明】
【0086】
1・・・サーバ、2、2-1乃至2-n・・・ボックスオーナー端末、3、3-1乃至3-m・・・飲み会主催者端末、4、4-1乃至4-k・・・工場端末、11・・・CPU、12・・・ROM、13・・・RAM、15・・・入出力インターフェース、16・・・入力部、17・・・出力部、18・・・記憶部、19・・・通信部、101・・・要望受付部、102・・・アドバイス部、103・・・マッチング部、111・・・難易度設定部、112・・・レベル設定部、113・・・推薦部、114・・・検索部、115・・・検索利用部、116・・・アプローチ情報取得部、117・・・アプローチ部、181・・・検索システム、CO・・・コンサルタント、NW・・・ネットワーク、・・・、KO・・・OEM工場、ON・・・ボックスオーナー、SN・・・飲み会主催者
図1
図2
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図4
図5
図6
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図9
図10
図11
図12