(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023038250
(43)【公開日】2023-03-16
(54)【発明の名称】感染症予兆検知装置、感染症予兆検知方法、プログラム
(51)【国際特許分類】
A61B 5/00 20060101AFI20230309BHJP
G16H 50/30 20180101ALI20230309BHJP
【FI】
A61B5/00 G
G16H50/30
【審査請求】有
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023002290
(22)【出願日】2023-01-11
(62)【分割の表示】P 2020525732の分割
【原出願日】2019-06-18
(31)【優先権主張番号】P 2018115634
(32)【優先日】2018-06-18
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(71)【出願人】
【識別番号】000004237
【氏名又は名称】日本電気株式会社
(71)【出願人】
【識別番号】517304691
【氏名又は名称】株式会社Kitahara Medical Strategies International
(74)【代理人】
【識別番号】100106909
【弁理士】
【氏名又は名称】棚井 澄雄
(74)【代理人】
【識別番号】100134544
【弁理士】
【氏名又は名称】森 隆一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100149548
【弁理士】
【氏名又は名称】松沼 泰史
(74)【代理人】
【識別番号】100162868
【弁理士】
【氏名又は名称】伊藤 英輔
(72)【発明者】
【氏名】林谷 昌洋
(72)【発明者】
【氏名】久保 雅洋
(72)【発明者】
【氏名】北原 茂実
(57)【要約】
【課題】患者の感染症の発症の有無を早期に予測する。
【解決手段】感染症予兆検知装置は、複数の患者のうち感染症を発症した患者の生体情報について学習した結果を示す学習データと、判定対象となる患者について取得した生体情報とを用いて、前記判定対象となる患者が前記感染症を発症する予兆を示す予兆情報を生成する感染症予兆検知部と、前記予兆情報に基づいて前記判定対象となる患者についての前記感染症に対する対処情報を出力する対処情報出力部と、を備える。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
判定対象の患者の状態情報を取得する取得部と、
複数の患者の前記状態情報及び感染症の発症結果に基づいて機械学習を行うことで構築された予兆検知モデルと、前記判定対象の患者の前記状態情報とを用いて、前記判定対象の患者が前記感染症を発症する予兆を示す予兆情報を生成する感染症予兆検知部と、
前記予兆情報に基づいて前記判定対象の患者についての前記感染症に対する対処情報を出力する対処情報出力部と、
を備え、
前記状態情報は、体温の遷移と、呼吸数の遷移と、喀痰数及び血液中の酸素飽和度の少なくとも一方と、を含む
感染症予兆検知装置。
【請求項2】
前記対処情報は、前記感染症に対する投与薬の種別と投薬量とを含む
請求項1に記載の感染症予兆検知装置。
【請求項3】
前記感染症予兆検知部は、前記感染症を発症する予兆が有るか否かを示す予兆情報を生成し、
前記対処情報出力部は、前記予兆情報に基づいて前記判定対象の患者が前記感染症を発症する予兆が有ると判定された場合に、前記感染症に対する対処情報を出力する
請求項1または請求項2に記載の感染症予兆検知装置。
【請求項4】
前記感染症予兆検知部は、前記感染症を発症する予兆の度合を示す予兆情報を生成し、
前記対処情報出力部は、前記予兆の度合に基づいて、前記感染症に対する対処情報を出力する
請求項1または請求項2に記載の感染症予兆検知装置。
【請求項5】
判定対象の患者の状態情報を取得し、
複数の患者の前記状態情報及び感染症の発症結果に基づいて機械学習を行うことで構築された予兆検知モデルと、前記判定対象の患者の前記状態情報とを用いて、前記判定対象の患者が前記感染症を発症する予兆を示す予兆情報を生成し、
前記予兆情報に基づいて前記判定対象の患者についての前記感染症に対する対処情報を出力し、
前記状態情報は、体温の遷移と、呼吸数の遷移と、喀痰数及び血液中の酸素飽和度の少なくとも一方と、を含む
感染症予兆検知方法。
【請求項6】
コンピュータに、
判定対象の患者の状態情報を取得する処理と、
複数の患者の前記状態情報及び感染症の発症結果に基づいて機械学習を行うことで構築された予兆検知モデルと、前記判定対象の患者の前記状態情報とを用いて、前記判定対象の患者が前記感染症を発症する予兆を示す予兆情報を生成する処理と、
前記予兆情報に基づいて前記判定対象の患者についての前記感染症に対する対処情報を出力する処理と、
を実行させ、
前記状態情報は、体温の遷移と、呼吸数の遷移と、喀痰数及び血液中の酸素飽和度の少なくとも一方と、を含む
プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、感染症予兆検知装置、感染症予兆検知方法、プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
患者のうち脳疾患患者等の重篤な症状を示す患者は感染症を発症する可能性が有る。感染症を発症すると入院期間が長くなり患者に負担がかかる。なお関連する技術として、患者の複数の生理的パラメータの値を受信し、その値に基づいて急性肺損傷の指標値を計算し、その指標値の表現をディスプレイに表示し患者をモニタする技術が特許文献1に開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】日本国特開2018-14131号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上述のような技術において、患者の感染症の発症の有無を早期に予測することができる技術が望まれている。
【0005】
この発明の目的の一例は、上述の課題を解決する感染症予兆検知装置、感染症予兆検知
方法、プログラムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の第1の態様によれば、感染症予兆検知装置は、少なくとも複数の患者のうち感染症を発症した患者の体温の遷移と呼吸数の遷移とを含む生体情報を前記患者に取り付けた計測装置から取得して、当該生体情報と、前記感染症の発症結果とに基づいて機械学習を行い、学習データを生成する学習部と、前記学習データと、判定対象となる患者について取得した生体情報とを用いて、前記判定対象となる患者が前記感染症を発症する予兆を示す予兆情報を生成する感染症予兆検知部と、前記予兆情報に基づいて前記判定対象となる患者についての前記感染症に対する対処情報を出力する対処情報出力部と、を備える。
【0007】
本発明の第2の態様によれば、感染症予兆検知方法は、少なくとも複数の患者のうち感染症を発症した患者の体温の遷移と呼吸数の遷移とを含む生体情報を前記患者に取り付けた計測装置から取得して、当該生体情報と、前記感染症の発症結果とに基づいて機械学習を行い、学習データを生成し、前記学習データと、判定対象となる患者について取得した生体情報とを用いて、前記判定対象となる患者が前記感染症を発症する予兆を示す予兆情報を生成し、前記予兆情報に基づいて前記判定対象となる患者についての前記感染症に対する対処情報を出力することを含む。
【0008】
本発明の第3の態様によれば、プログラムは、感染症予兆検知装置のコンピュータに、少なくとも複数の患者のうち感染症を発症した患者の体温の遷移と呼吸数の遷移とを含む生体情報を前記患者に取り付けた計測装置から取得して、当該生体情報と、前記感染症の発症結果とに基づいて機械学習を行い、学習データを生成し、前記学習データと、判定対象となる患者について取得した生体情報とを用いて、前記判定対象となる患者が前記感染症を発症する予兆を示す予兆情報を生成し、前記予兆情報に基づいて前記判定対象となる患者についての前記感染症に対する対処情報を出力することを実行させる。
【発明の効果】
【0009】
本発明の実施形態によれば、患者の感染症の発症の有無を早期に予測することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】本発明の第一実施形態による感染症予兆検知装置を有する感染症予兆検知システムの概略図である。
【
図2】本発明の第一実施形態による感染症予兆検知装置のハードウェア構成図である。
【
図3】本発明の第一実施形態による感染症予兆検知装置の機能ブロック図である。
【
図4】本発明の第一実施形態による感染症予兆検知装置の学習処理の処理フローを示す図である。
【
図5】本発明の第一実施形態による感染症予兆検知装置の感染症予兆検知処理の処理フローを示す図である。
【
図6】本発明の第二実施形態による感染症予兆検知装置の構成を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、本発明の実施形態による感染症予兆検知装置を図面を参照して説明する。
図1は第一実施形態による感染症予兆検知装置1を有する感染症予兆検知システム100の概略図である。
図1で示すように感染症予兆検知システム100は、感染症予兆検知装置1、計測装置2、モニタ3等の表示装置を備える。
感染症予兆検知装置1は計測装置2およびモニタ3と通信接続する。表示装置はモニタ3以外の端末であってよい。例えば感染症予兆検知装置1は医師や看護師が携帯する端末等の表示装置と通信接続していてもよい。
感染症予兆検知装置1は計測装置2から患者の生体情報を含む状態情報を取得する。感染症予兆検知装置1は看護師や医師が直接入力した患者の状態情報を取得してもよい。
感染症予兆検知装置1はモニタ3に状態情報や、感染症の発症の推定結果や、対処情報等を出力する。計測装置2が患者から取得できる生体情報は、少なくとも患者の体温の遷移と、患者の呼吸数の遷移とを含む状態情報である。計測装置2は所定の間隔毎に温度を感染症予兆検知装置1へ出力する。また計測装置2は所定の間隔毎に単位時間当たりの呼吸数を感染症予兆検知装置1へ出力する。計測装置2はその他、脈拍、心電位、加速度などを検出して感染症予兆検知装置1へ出力するようにしてもよい。また計測装置2は血液中の酸素飽和度(SpO2)を検出して感染症予兆検知装置1へ出力するようにしてもよい。
【0012】
図2は感染症予兆検知装置1のハードウェア構成図である。
感染症予兆検知装置1はコンピュータであり、
図2で示すようにCPU(Central Processing Unit)101、ROM(Read Only Memory)102、RAM(Random Access Memory)103、HDD(Hard Disk Drive)104、インタフェース105、通信モジュール106等のハードウェアを備える。
【0013】
図3は感染症予兆検知装置1の機能ブロック図である。
図3に示すように感染症予兆検知装置1のCPU101は起動時に感染症予兆検知プログラムを実行する。これにより感染症予兆検知装置1には制御部10、学習部11、感染症予兆検知部12、対処情報出力部13の各機能が備わる。
制御部10は感染症予兆検知装置1を制御する。
学習部11は少なくとも患者の体温の遷移と患者の呼吸数の遷移とを含む状態情報と、感染症の発症結果とに基づいて機械学習を行い、学習データを生成する。感染症の発症結果とは、感染症を発症したか否かを示す結果であってもよい。学習部11は、少なくとも感染症の患者の体温の遷移と感染症の患者の呼吸数の遷移とを含む状態情報に基づいて機械学習を行い、学習データを生成してもよい。
感染症予兆検知部12は、患者のうち(少なくとも)感染症を発症した患者の生体情報について学習した結果を示す学習データと、判定対象となる患者について取得した生体情報とを用いて、判定対象となる患者が感染症を発症する予兆を示す予兆情報を生成する。予兆情報は予兆が有るか否かを示す情報、予兆の確率や段階評価の何れかの度合を示す情報などであってよい。学習データは、ある感染症を発症した患者の生体情報と、そのある感染症を発症しなかった患者の生体情報とについて学習した結果であってもよい。
また対処情報出力部13は、予兆情報に基づいて判定対象となる患者についての感染症に対する対処情報を出力する。
本実施形態において判定対象となる患者は、新たな入院患者である場合の例を示している。また本実施形態において患者は脳疾患患者である場合の例を示している。
【0014】
そして感染症予兆検知装置1は
図3で示すようにデータベース4と通信接続されている。データベース4は患者ID(患者識別情報)に紐づけて状態情報を記憶する。またデータベース4は学習部11が生成した学習データや、感染症に応じた投薬情報やケア情報などの対処情報が記録されている。
【0015】
以下、感染症予兆検知装置1の処理により脳疾患患者の感染症の発症の有無を早期に予測するための処理について説明する。
図4は感染症予兆検知装置1の学習処理の処理フローを示す図である。
まず感染症予兆検知装置1は学習処理を行う。この学習処理の前提において感染症予兆検知装置1は入院した脳疾患患者に取り付けた計測装置2より生体情報を含む状態情報を取得する(ステップS101)。また感染症予兆検知装置1は看護師や医師から入力された生体情報やその他の状態情報を取得してもよい。状態情報には血液中の酸素飽和度(SpO2)などの生体情報や、単位時間当たりの喀痰数などの状態情報が含まれてよい。そして感染症予兆検知装置1は脳疾患患者IDに紐づけてこれら生体情報を含む状態情報をデータベース4記録する(ステップS102)。
【0016】
また感染症予兆検知装置1は各脳疾患患者についての看護情報の入力を医師や看護師から受け付ける(ステップS103)。感染症予兆検知装置1は脳疾患患者IDに紐づけて看護情報をデータベース4に記録する(ステップS104)。看護情報は、例えば感染症の種別や感染症の発症有無、入院日数、感染症の発症の予兆があったと推定されるタイミング、などの情報を含んでいてよい。入院日数は、感染症を発症している日数を、入院日を基準(1日目)として数えた値であってもよい。複数の脳疾患患者についてこれらの情報が記録された状況において感染症予兆検知装置1は機械学習の処理の開始の指示の入力を受け付ける(ステップS105)。
【0017】
感染症予兆検知装置1の学習部11は、各脳疾患患者の状態情報と、看護情報とを用いて、機械学習処理を行い、感染症の発症の予兆を判定するための学習データを生成する(ステップS106)。当該学習データを用いて構成される予兆検知モデルは、例えば、判定対象となる脳疾患患者の状態情報を入力とし、感染症を発症する予兆が有るか否かを示す情報を出力するモデルである。また当該学習データを用いて構成される予兆検知モデルは、さらに、感染症を発症する予兆があると判定された後に実際に発症する可能性のある感染症の種別を出力するモデルであってよい。そして学習部11は学習データをデータベース4に記録する。学習部11は所定のタイミングで学習処理を繰り返して学習データを更新するようにしてよい。
【0018】
図5は感染症予兆検知装置1の感染症予兆検知処理の処理フローを示す図である。
次に感染症予兆検知装置1の感染症予兆検知処理について説明する。
まず感染症予兆検知装置1は新たに入院した脳疾患患者の生体情報を計測装置2から取得する(ステップS201)。また感染症予兆検知装置1は当該脳疾患患者のその他の状態情報の入力を受け付ける(ステップS202)。生体情報は上述したように、少なくとも脳疾患患者の体温と呼吸数である。また生体情報や状態情報は、脈拍、心電位、加速度、酸素飽和度、単位時間当たりの喀痰数などの情報をさらに含んでいてよい。
【0019】
感染症予兆検知部12はデータベース4に記録されている学習データを用いて予兆検知モデルを構築し、生体情報を含む状態情報を当該予兆検知モデルに入力する(ステップS203)。予兆検知モデルは、予兆が有るかないかを示す情報や、予兆がある確率を示す情報や、予兆の段階評価の数値を示す情報を出力してもよい。感染症予兆検知部12は生体情報を含む状態情報に基づき、すなわち、予兆検知モデルから出力された情報に基づき、感染症発症の予兆を示す予兆情報を生成する。この例において予兆情報は予兆が有るか否かを示す情報である。そして感染症予兆検知部12は予兆情報に基づいて感染症発症の予兆の有無を判定する(ステップS204)。感染症予兆検知部12は予兆情報が予兆の確率を示す情報である場合には、その確率が所定の予兆があると判定される閾値以上の確率であるかを判定し、その確率が閾値以上であれば予兆が有ると判定する。感染症予兆検知部12は予兆情報が予兆の段階評価の数値を示す情報である場合には、その数値が所定の予兆があると判定される段階を示す数値以上であるかを判定し、その数値が所定の段階以上の数値であれば予兆有りと判定する。感染症予兆検知部12は感染症発症の予兆有りと判定すると、感染症発症予兆有りを示す情報を対処情報出力部13に出力する。また感染症予兆検知部12はその後に感染する可能性のある感染症の種別を判定して対処情報出力部13に出力する。
【0020】
対処情報出力部13は感染症発症予兆有りを示す情報を取得すると警告情報をモニタ3に出力する(ステップS205)。警告情報は例えばモニタに感染症発症予兆有りを示す画像の出力を促すための情報である。これによりモニタ3に警告情報が出力される。医師や看護師はモニタ3に出力された警告情報により感染症発症の予兆を把握することができる。
【0021】
また対処情報出力部13は感染症の種別の情報を取得すると、その感染症の種別に紐づいてデータベース4に記録されている投薬情報やケア情報を取得する。投薬情報は、投薬すべき薬の種別や、投薬すべき薬の量等を示す情報であってもよい。ケア情報は、患者に対してとるべき適切な処置を示す情報であってもよい。対処情報出力部13はそれらの投薬情報やケア情報をモニタ3に出力する(ステップS206)。これにより医師や看護師はモニタ3に出力された投薬量や投薬種別等の投薬情報を確認して投薬を感染症の発症前に行うことができ、またモニタ3に出力されたケア情報を確認して患者に適切な処置を感染症の発症前に施すことができる。
【0022】
以上、上述の処理によれば感染症予兆検知装置1は脳疾患患者が感染症を発症する前にその予兆の有無を判定することができる。そして感染症予兆検知装置1が感染症の発症の予兆有りの情報を出力することで医師や看護師にその感染症発症の予兆が有ることを早期に通知することができる。また感染症予兆検知装置1が感染症の発症前に投薬情報やケア情報を出力することができるため、医師や看護師は早期に適切や投薬や処置を誤りなく行うことができる。
【0023】
上述では脳疾患患者についての感染症の予兆の有無を判定する場合の例について説明したが、感染症予兆検知装置1は他の患者の感染症の予兆の有無を判定するものであってよい。この場合も同様に学習処理や、感染症予兆の検知処理を行う。
【0024】
図6は本発明の第二の実施形態に係る感染症予兆検知装置の構成を示す図である。
感染症予兆検知装置1は少なくとも感染症予兆検知部12と対処情報出力部13とを備えればよい。
感染症予兆検知部12は患者のうち感染症を発症した患者の生体情報について学習した結果を示す学習データと、判定対象となる患者について取得した生体情報とを用いて、判定対象となる患者が感染症を発症する予兆が有るか否かを判定する。
対処情報出力部13は、判定対象となる患者が感染症を発症する予兆が有ると判定された場合に、感染症に対する対処情報を出力する。
【0025】
上述の感染症予兆検知装置1は内部に、コンピュータシステムを有している。そして、上述した各処理の過程は、プログラムの形式でコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記憶されており、このプログラムをコンピュータが読み出して実行することによって、上記処理が行われる。ここでコンピュータ読み取り可能な記録媒体とは、磁気ディスク、光磁気ディスク、CD-ROM、DVD-ROM、半導体メモリ等をいう。また、このコンピュータプログラムを通信回線によってコンピュータに配信し、この配信を受けたコンピュータが当該プログラムを実行するようにしても良い。
【0026】
また、上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであっても良い。さらに、上記プログラムは、前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるもの、いわゆる差分ファイル(差分プログラム)であっても良い。
【0027】
この出願は、2018年6月18日に出願された日本国特願2018-115634を基礎とする優先権を主張し、その開示の全てをここに取り込む。
【産業上の利用可能性】
【0028】
本発明は、感染症予兆検知装置、感染症予兆検知方法、記録媒体に適用してもよい。
【符号の説明】
【0029】
1・・・感染症予兆検知装置
2・・・計測装置
3・・・モニタ
4・・・データベース
10・・・制御部
11・・・学習部
12・・・感染症予兆検知部
13・・・対処情報出力部