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2023-3839居住キャビン、居住空間付き車両、及び居住空間付き車両の製造方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023003839
(43)【公開日】2023-01-17
(54)【発明の名称】居住キャビン、居住空間付き車両、及び居住空間付き車両の製造方法
(51)【国際特許分類】
   B60P 3/33 20060101AFI20230110BHJP
【FI】
B60P3/33
【審査請求】未請求
【請求項の数】9
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021105156
(22)【出願日】2021-06-24
(71)【出願人】
【識別番号】521279011
【氏名又は名称】有限会社リアルホーム
(74)【代理人】
【識別番号】100100480
【弁理士】
【氏名又は名称】藤田 隆
(72)【発明者】
【氏名】本間 正信
(57)【要約】
【課題】本発明は、既存の貨物車両への設置が可能な居住キャビンを提供する。本発明は、従来に比べて組み立てやすい居住空間付き車両、及び居住空間付き車両の製造方法を提供する。
【解決手段】貨物車両の荷台部の載置面に載置可能であり、貨物車両は、一対の側あおり部と、載置面よりも下方側にロープフック部を有するものであり、本体ボックスと、連結ベルトを有し、本体ボックスは、内部に居住空間を有するものであって、かつ側壁部に係止穴を有し、連結ベルトは、第1フック部と、第2フック部と、張力調整部を有し、張力調整部は、第1フック部と第2フック部の間に設けられ、第1フック部と第2フック部の間の張力を調整可能であり、載置面に載置する際には、一対の側あおり部の間に配置し、第1フック部を係止穴に係合させ、第2フック部をロープフック部に係合させることで貨物車両に対して固定する構成とする。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
貨物車両の荷台部の載置面に載置可能な居住キャビンであって、
前記貨物車両は、一対の側あおり部と、前記載置面よりも下方側にロープフック部を有するものであり、
本体ボックスと、連結ベルトを有し、
前記本体ボックスは、内部に居住空間を有するものであって、かつ側壁部に係止穴を有し、
前記連結ベルトは、第1フック部と、第2フック部と、張力調整部を有し、
前記張力調整部は、前記第1フック部と前記第2フック部の間に設けられ、前記第1フック部と前記第2フック部の間の張力を調整可能であり、
前記載置面に載置する際には、一対の側あおり部の間に配置し、前記第1フック部を前記係止穴に係合させ、前記第2フック部を前記ロープフック部に係合させることで前記貨物車両に対して固定することを特徴とする居住キャビン。
【請求項2】
前記載置面に載置する際に、前記係止穴の外部で前記第1フック部と接触して前記第1フック部の移動を制限するフック受け部を備えることを特徴とする請求項1に記載の居住キャビン。
【請求項3】
ジャッキ部材によって前記貨物車両の前記荷台部の上方で支持された状態から降下させて前記載置部上に載置されるものであり、
前記ジャッキ部材は、ジャッキ側係止部を有し、
前記係止穴は、前記ジャッキ側係止部と係合可能であることを特徴とする請求項1又は2に記載の居住キャビン。
【請求項4】
複数の連結ベルトを有し、
前記複数の連結ベルトには、前方側連結ベルトと、後方側連結ベルトがあり、
前記本体ボックスは、複数の係止穴を有し、
前記複数の係止穴には、前記貨物車両の走行方向において、前記側壁部の前方側に設けられた前方側係止穴と、前記側壁部の後方側に設けられた後方側係止穴があり、
前記載置面に載置する際には、前記前方側連結ベルトの前記第1フック部を前記前方側係止穴に係合させ、前記後方側連結ベルトの前記第1フック部を前記後方側係止穴に係合させることを特徴とする請求項1~3のいずれか1項に記載の居住キャビン。
【請求項5】
少なくとも2つの連結ベルトを有し、
前記本体ボックスは、前記居住空間を挟んで幅方向に対向する一対の側壁部を有し、
前記一対の側壁部は、前記係止穴をそれぞれ備えており、
前記載置面に載置する際には、前記一対の側壁部の係止穴に前記2つの連結ベルトの第1フック部をそれぞれ係合させることを特徴とする請求項1~4のいずれか1項に記載の居住キャビン。
【請求項6】
前記一対の側壁部の係止穴は、前記本体ボックスの全高の1/2よりも高い位置に設けられていることを特徴とする請求項5に記載の居住キャビン。
【請求項7】
請求項1~6のいずれか1項に記載の居住キャビンと、前記貨物車両を備えることを特徴とする居住空間付き車両。
【請求項8】
前記貨物車両は、後あおり部を有し、
前記本体ボックスは、前記載置面と前記後あおり部に跨って載置することを特徴とする請求項7に記載の居住空間付き車両。
【請求項9】
請求項7又は8に記載の居住空間付き車両の製造方法であって、
ジャッキ側係止部と高さ調整部を有するジャッキ部材を用い、前記ジャッキ側係止部を前記係止穴に挿入するジャッキ係止工程と、
前記貨物車両の荷台部を前記本体ボックスと地面との間の空間に移動させ、前記荷台部の上方に前記本体ボックスの一部を位置させる配置工程と、
前記高さ調整部によって前記本体ボックスを降下させ、一対の側あおり部の間において前記本体ボックスを前記荷台部の前記載置面に載置する載置工程と、
前記ジャッキ側係止部を前記係止穴から取り外すジャッキ取外工程と、
前記連結ベルトの第1フック部を前記係止穴に係合させ、前記連結ベルトの第2フック部を前記ロープフック部に係合させる固定工程を含むことを特徴とする居住空間付き車両の製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、使用者の居住空間として使用可能な居住キャビン及び居住空間付き車両に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来から、車両の後部席にキッチンやトイレ、シャワーなどの居住設備が設けられた居住空間付き車両が知られている。
例えば、特許文献1の特定目的キャビン搭載自動車では、側部と後部のあおりを取り外した軽トラックの荷台にシャーシフレーム上にボルト等で固定された横梁を設け、さらにその上にボルトで固定された荷台パネルを設けている。そして、荷台パネル上にトイレキャビンを載置し、蝶ねじによってトイレキャビンを横梁に対して固定することで、軽トラックの荷台に対してトイレキャビンに取り付けている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2008-110655号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1の特定目的キャビン搭載自動車は、トイレキャビンを固定する軽トラックの荷台の構造を改造する必要があり、手間と改造コストがかかる問題がある。
【0005】
そこで、本発明は、既存の貨物車両への設置が可能な居住キャビンを提供することを目的とする。また、本発明は、従来に比べて組み立てやすい居住空間付き車両、及び居住空間付き車両の製造方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するための請求項1に記載の発明は、貨物車両の荷台部の載置面に載置可能な居住キャビンであって、前記貨物車両は、一対の側あおり部と、前記載置面よりも下方側にロープフック部を有するものであり、本体ボックスと、連結ベルトを有し、前記本体ボックスは、内部に居住空間を有するものであって、かつ側壁部に係止穴を有し、前記連結ベルトは、第1フック部と、第2フック部と、張力調整部を有し、前記張力調整部は、前記第1フック部と前記第2フック部の間に設けられ、前記第1フック部と前記第2フック部の間の張力を調整可能であり、前記載置面に載置する際には、一対の側あおり部の間に配置し、前記第1フック部を前記係止穴に係合させ、前記第2フック部を前記ロープフック部に係合させることで前記貨物車両に対して固定することを特徴とする居住キャビンである。
【0007】
本発明の構成によれば、一対の側あおり部の間に配置して、第1フック部を前記係止穴に係合させ、第2フック部をロープフック部に係合させることで貨物車両に対して固定できるので、既存の貨物車両に対して容易に設置できる。
【0008】
請求項2に記載の発明は、前記載置面に載置する際に、前記係止穴の外部で前記第1フック部と接触して前記第1フック部の移動を制限するフック受け部を備えることを特徴とする請求項1に記載の居住キャビンである。
【0009】
本発明の構成によれば、第1フック部がフック受け部によって移動が制限されるため、より安定して貨物車両に固定できる。
【0010】
請求項3に記載の発明は、ジャッキ部材によって前記貨物車両の前記荷台部の上方で支持された状態から降下させて前記載置部上に載置されるものであり、前記ジャッキ部材は、ジャッキ側係止部を有し、前記係止穴は、前記ジャッキ側係止部と係合可能であることを特徴とする請求項1又は2に記載の居住キャビンである。
【0011】
本発明の構成によれば、係止穴がジャッキ側係止部との係合を兼ねるため、別途ジャッキ側係止部と係合するための構造を設ける必要がなく、より低コスト化が可能である。
【0012】
請求項4に記載の発明は、複数の連結ベルトを有し、前記複数の連結ベルトには、前方側連結ベルトと、後方側連結ベルトがあり、前記本体ボックスは、複数の係止穴を有し、前記複数の係止穴には、前記貨物車両の走行方向において、前記側壁部の前方側に設けられた前方側係止穴と、前記側壁部の後方側に設けられた後方側係止穴があり、前記載置面に載置する際には、前記前方側連結ベルトの前記第1フック部を前記前方側係止穴に係合させ、前記後方側連結ベルトの前記第1フック部を前記後方側係止穴に係合させることを特徴とする請求項1~3のいずれか1項に記載の居住キャビンである。
【0013】
本発明の構成によれば、前後方向においてバランスが良好であり、安定して貨物車両に固定できる。
【0014】
請求項5に記載の発明は、少なくとも2つの連結ベルトを有し、前記本体ボックスは、前記居住空間を挟んで幅方向に対向する一対の側壁部を有し、前記一対の側壁部は、前記係止穴をそれぞれ備えており、前記載置面に載置する際には、前記一対の側壁部の係止穴に前記2つの連結ベルトの第1フック部をそれぞれ係合させることを特徴とする請求項1~4のいずれか1項に記載の居住キャビンである。
【0015】
本発明の構成によれば、一対の側壁部の各係止穴に連結ベルトの第1フック部を係合させることで、幅方向においてバランスが良好となり、安定して貨物車両に固定できる。
【0016】
請求項6に記載の発明は、前記一対の側壁部の係止穴は、前記本体ボックスの全高の1/2よりも高い位置に設けられていることを特徴とする請求項5に記載の居住キャビンである。
【0017】
本発明の構成によれば、本体ボックスが転倒しにくく、より貨物車両の走行時に本体ボックスの姿勢が安定する。
【0018】
請求項7に記載の発明は、請求項1~6のいずれか1項に記載の居住キャビンと、前記貨物車両を備えることを特徴とする居住空間付き車両である。
【0019】
本発明の構成によれば、従来に比べて組み立てやすい。
【0020】
請求項8に記載の発明は、前記貨物車両は、後あおり部を有し、前記本体ボックスは、前記載置面と前記後あおり部に跨って載置することを特徴とする請求項7に記載の居住空間付き車両である。
【0021】
本発明の構成によれば、居住空間を大きく取ることができる。
【0022】
請求項9に記載の発明は、請求項7又は8に記載の居住空間付き車両の製造方法であって、ジャッキ側係止部と高さ調整部を有するジャッキ部材を用い、前記ジャッキ側係止部を前記係止穴に挿入するジャッキ係止工程と、前記貨物車両の荷台部を前記本体ボックスと地面との間の空間に移動させ、前記荷台部の上方に前記本体ボックスの一部を位置させる配置工程と、前記高さ調整部によって前記本体ボックスを降下させ、一対の側あおり部の間において前記本体ボックスを前記荷台部の前記載置面に載置する載置工程と、前記ジャッキ側係止部を前記係止穴から取り外すジャッキ取外工程と、前記連結ベルトの第1フック部を前記係止穴に係合させ、前記連結ベルトの第2フック部を前記ロープフック部に係合させる固定工程を含むことを特徴とする居住空間付き車両の製造方法である。
【0023】
本発明の構成によれば、従来に比べて組み立てやすい。
【発明の効果】
【0024】
本発明の居住キャビンによれば、既存の貨物車両への設置が可能である。
本発明の居住空間付き車両及び居住空間付き車両の製造方法によれば、従来に比べて組み立てやすい。
【図面の簡単な説明】
【0025】
図1】本発明の第1実施形態の居住空間付き車両の後方側からみた斜視図である。
図2図1の貨物車両の斜視図である。
図3図1の居住キャビンの分解斜視図である。
図4図3の本体ボックスを前方側からみた斜視図である。
図5図1の居住空間付き車両の側面図である。
図6図1の本体ボックスの一部破断斜視図である。
図7図6の本体ボックスを別の方向からみた一部破断斜視図である。
図8図1の連結ベルトの斜視図である。
図9図1の居住空間付き車両を組み立てる際に使用するジャッキ部材の斜視図である。
図10図1の居住空間付き車両におけるジャッキ係止工程の説明図であり、ジャッキ部材を本体ボックスに取り付ける際の斜視図である。
図11図1の居住空間付き車両におけるジャッキ上昇工程の説明図であり、(a)はジャッキ部材によって本体ボックスを上昇させる前の正面図であり、(b)はジャッキ部材によって本体ボックスを上昇させた後の正面図である。
図12図1の居住空間付き車両における配置工程の説明図であり、(a)は地面と本体ボックスとの間の空間に貨物車両の荷台部を配置させる前の側面図であり、(b)は地面と本体ボックスとの間の空間に貨物車両の荷台部を配置させた後の側面図である。
図13図1の居住空間付き車両における載置工程の説明図であり、(a)はジャッキ部材によって本体ボックスを下降させる前の背面図であり、(b)はジャッキ部材によって本体ボックスを下降させた後の背面図である。
図14図1の居住空間付き車両における固定工程の説明図であり、連結ベルトを本体ボックスに取り付ける際の斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0026】
以下、本発明の実施形態の居住空間付き車両1について説明する。
【0027】
本発明の第1実施形態の居住空間付き車両1は、図1のように、貨物車両2の荷台部10上に居住キャビン3が着脱可能に設置されるものである。
また、居住空間付き車両1は、図13のように、居住キャビン3を貨物車両2に設置する際には、ジャッキ部材120によって居住キャビン3の本体ボックス40を空中に浮かした状態で支持し、貨物車両2を居住キャビン3の本体ボックス40の下方に位置させて居住キャビン3の本体ボックス40を下降させることで居住キャビン3の本体ボックス40を貨物車両2の荷台部10上に載置することを特徴の一つとしている。
このことを踏まえながら、以下、居住空間付き車両1の各構成について説明する。
【0028】
貨物車両2は、公知の平ボディの貨物自動車であり、運転席部11の後方側に床面部20が外部に露出した荷台部10を備えるフラット型の貨物自動車である。
荷台部10は、図2のように、床面部20と、あおり部21~23を備えている。
【0029】
床面部20は、荷台部10の床面を構成する壁部である。
床面部20は、居住キャビン3の本体ボックス40が載置される載置面24と、各あおり部21~23よりも下方側に複数の下側ロープフック部25を備えている。
下側ロープフック部25は、例えば、荷台部10に載せた荷物を縛るためのロープを掛けることが可能な部位である。
【0030】
左側あおり部21は、床面部20の左方側の外周縁部にヒンジを介して回動自在に設けられる壁部である。
右側あおり部22は、床面部20の右方側の外周縁部にヒンジを介して回動自在に設けられる壁部である。
右側あおり部22は、床面部20を平面視したときに、空間を挟んで左側あおり部21と対向している。
後あおり部23は、床面部20の後方側の外周縁部にヒンジを介して回動自在に設けられる壁部である。
各あおり部21~23は、自由端側に複数の上側ロープフック部26を備えている。
上側ロープフック部26は、例えば、荷台部10に載せた荷物を縛るためのロープを掛けることが可能な部位である。
【0031】
運転席部11は、車両の運転者が運転操作を行う部位である。
運転席部11の後側壁部30には、図2のように、運転側窓部31が設けられており、運転側窓部31を介して外部から運転席部11の内部を視認可能となっている。
【0032】
居住キャビン3は、図3のように、本体ボックス40と、複数の連結ベルト41(41a~41e)を有している。
本体ボックス40は、図6図7のように、内部に居住空間50を有する居住ボックスであり、居住空間50が各壁部51~57によって囲繞されて形成されている。
本体ボックス40は、図3図4のように、底壁部51と、天壁部52と、前壁部53,54と、側壁部55,56と、後壁部57を備えている。
底壁部51は、図4のように、本体ボックス40の底面を構成する部位であり、荷台部10上に載置される被載置部である。
天壁部52は、図3のように、本体ボックス40の天面を構成する部位である。
天壁部52上には、太陽電池パネル60が設けられている。すなわち、本体ボックス40は、太陽電池パネル60で受光した光エネルギーを電気エネルギーに変換し、居住空間50内に設置された蓄電装置に蓄電可能となっている。
【0033】
前壁部53,54は、図4のように、本体ボックス40の前面を構成する壁部である。
前壁部53は、前側窓部61を備えており、居住空間50内から前側窓部61,61を介して外部を視認可能となっている。
【0034】
左側壁部55は、図3のように、本体ボックス40の左側側面を構成する壁部であり、複数の第1係止穴65(65a,65b)と、複数の第2係止穴66(66a,66b)と、複数のフック受け部67(67a,67b,67c)と、左側窓部68と、電源部69を備えている。
【0035】
第1係止穴65は、図3のように、連結ベルト41の第1フック部101と係合可能な係合穴であり、ジャッキ部材120のジャッキ側係止部122(図9参照)と係合可能な係合穴でもある。
第1係止穴65の高さ(底壁部51の底面からの高さ)は、本体ボックス40の全高の1/2よりも高い位置に設けられていることが好ましい。
第1係止穴65aは、貨物車両2の走行方向において前方側端部近傍に設けられた前方側係止穴である。
第1係止穴65bは、貨物車両2の走行方向において後方側端部近傍に設けられた後方側係止穴である。
第1係止穴65a,65bは、それぞれ上下方向に直線状に延びた溝部である。
【0036】
第2係止穴66は、ジャッキ部材120のジャッキ側係止部123(図9参照)と係合可能な係合穴である。
第2係止穴66aは、貨物車両2の走行方向において前方側端部近傍に設けられた前方側係止穴である。
第2係止穴66bは、貨物車両2の走行方向において後方側端部近傍に設けられた後方側係止穴である。
第2係止穴66a,66bは、それぞれ上下方向に直線状に延びた溝部であり、第1係止穴65a,65bに対して下方側に位置している。すなわち、第2係止穴66の高さ(底壁部51の底面からの高さ)は、第1係止穴65の高さよりも低い。
【0037】
フック受け部67a~67cは、連結ベルト41a~41cの第1フック部101と接触し、第1フック部101の動きを規制する部位である。
フック受け部67a,67bは、図3のように、厚み方向に深さを持った凹部であり、上下方向において第1係止穴65a,65bと第2係止穴66a,66bの間であって第1係止穴65a,65bの近傍に設けられている。すなわち、フック受け部67a,67bは、上下方向において第1係止穴65a,65bよりも下方側にあって第2係止穴66a,66bよりも上方側に位置している。
フック受け部67cは、厚み方向に深さを持った凹部であり、第2係止穴66bの下方側であって第2係止穴66bの近傍に設けられている。
【0038】
左側壁部55は、前方側において、第1係止穴65a、フック受け部67a、及び第2係止穴66aが、上下方向に間隔をあけてこの順に並んでいる。
左側壁部55は、後方側において、第1係止穴65b、フック受け部67b、第2係止穴66b、及びフック受け部67cが、上下方向に間隔をあけてこの順に並んでいる。
【0039】
左側窓部68は、開閉可能な開閉窓であり、開状態とすることで居住空間50内と外部を連通させ、閉状態とすることで居住空間50内と外部を遮断することが可能となっている。
電源部69は、外部機器を接続することで図示しない蓄電装置から外部機器に給電可能な部位である。
【0040】
右側壁部56は、図4のように、本体ボックス40の右側側面を構成する壁部であり、左側壁部55と居住空間50を挟んで対向する対向壁部である。
右側壁部56は、複数の第1係止穴75(75a,75b)と、複数の第2係止穴76(76a,76b)と、複数のフック受け部77(77a,77b,77c)と、右側窓部78と、換気部79を備えている。
【0041】
第1係止穴75は、図4のように、連結ベルト41の第1フック部101と係合可能な係合穴であり、ジャッキ部材120のジャッキ側係止部122と係合可能な係合穴でもある。
第1係止穴75の高さ(底壁部51の底面からの高さ)は、本体ボックス40の全高の1/2よりも高い位置に設けられていることが好ましい。
第1係止穴75aは、貨物車両2の走行方向において前方側端部近傍に設けられた前方側係止穴である。
第1係止穴75bは、貨物車両2の走行方向において後方側端部近傍に設けられた後方側係止穴である。
第1係止穴75a,75bは、それぞれ上下方向に直線状に延びた溝部である。
【0042】
第2係止穴76は、後述するジャッキ部材120のジャッキ側係止部123と係合可能な係合穴である。
第2係止穴76の高さ(底壁部51の底面からの高さ)は、第1係止穴75の高さよりも低い位置に設けられている。
第2係止穴76aは、貨物車両2の走行方向において前方側端部近傍に設けられた前方側係止穴である。
第2係止穴76bは、貨物車両2の走行方向において後方側端部近傍に設けられた後方側係止穴である。
第2係止穴76a,76bは、それぞれ上下方向に直線状に延びた溝部であり、第1係止穴75a,75bに対して下方側に位置している。
【0043】
フック受け部77a,77bは、連結ベルト41c~41dの第1フック部101と接触し、第1フック部101の動きを規制する部位である。
フック受け部77cは、連結ベルト41eの第2フック部102と接触し、第2フック部102の動きを規制する部位である。
フック受け部77a,77bは、厚み方向に深さを持った凹部であり、上下方向において第1係止穴75a,75bと第2係止穴76a,76bの間であって第1係止穴75a,75bの近傍に設けられている。すなわち、フック受け部77a,77bは、上下方向において第1係止穴75a,75bよりも下方側にあって第2係止穴76a,76bよりも上方側に位置している。
フック受け部77cは、厚み方向に深さを持った凹部であり、第2係止穴76bの下方側であって第2係止穴76bの近傍に設けられている。
【0044】
右側壁部56は、前方側において、第1係止穴75a、フック受け部77a、及び第2係止穴76aが、上下方向に間隔をあけてこの順に並んでいる。
右側壁部56は、後方側において、第1係止穴75b、フック受け部77b、第2係止穴76b、及びフック受け部77cが、上下方向に間隔をあけてこの順に並んでいる。
【0045】
右側窓部78は、開閉可能な開閉窓であり、開状態とすることで居住空間50内と外部を連通させ、閉状態とすることで居住空間50内と外部を遮断することが可能となっている。
換気部79は、換気扇が設けられ、居住空間50内の空気を換気する部位である。
【0046】
後壁部57は、図3のように、本体ボックス40の後面を構成する部位であり、ドア部90と、電源部91と、排気部92を備えている。
ドア部90は、居住空間50を開閉する開閉ドアであり、開状態とすることで居住空間50内と外部を連通させ、閉状態とすることで居住空間50内と外部を遮断することが可能となっている。すなわち、本体ボックス40は、ドア部90を開状態とすることで居住空間50内と外部が連通し、乗車者等が居住空間50内に入ることが可能となっている。
電源部91は、外部機器を接続することで外部機器に給電可能な部位である。
排気部92は、居住空間50内に設けられた空調装置96から排気を行う部位である。
【0047】
本体ボックス40の内部には、図6図7のように、キッチンシンク部93と、寝台部94と、トイレ部95と、空調装置96が設けられている。
本体ボックス40は、前側窓部61の近傍にキッチンシンク部93が設けられ、右側窓部78の上側に寝台部94が設けられている。
また、本体ボックス40は、ドア部90に左側であって左側窓部68の近傍にトイレ部95が設けられ、トイレ部95の上方に空調装置96が設けられている。
【0048】
本体ボックス40は、図5のように、側面視したときに、本体領域97と、張出領域98が形成されている。
本体領域97は、平面視したときに、荷台部10と重なる領域である。
張出領域98は、側面視したときに、本体領域97から前方側に張り出した領域であり、平面視したときに運転席部11と重なる領域である。
【0049】
連結ベルト41は、貨物車両2に対して本体ボックス40を連結させる連結部材である。
連結ベルト41は、図8のように、ベルト本体100と、第1フック部101と、第2フック部102と、張力調整部103を備えている。
ベルト本体100は、所定の方向に帯状に延びた帯状ベルトである。
第1フック部101は、ベルト本体100の延び方向の一方の端部側に設けられ、第1係止穴65a,65b,75a,75bと係合可能となっている。
第2フック部102は、ベルト本体100の延び方向の他方の端部側に設けられ、下側ロープフック部25と係合可能となっている。
張力調整部103は、第1フック部101と第2フック部102の間に設けられ、第1フック部101と第2フック部102の間のベルト本体100の張力を調整する部位である。
張力調整部103は、ラチェット機構を備えており、動作方向を第1フック部101と第2フック部102が近接する方向に制限することが可能となっている。すなわち、張力調整部103は、ベルト本体100を絞ることでベルト本体100の逆流を防止し、第1フック部101と第2フック部102を近接する方向に引き付けることが可能となっている。
【0050】
ジャッキ部材120は、本体ボックス40を昇降させる昇降部材であり、図9のように、ジャッキ本体部121と、ジャッキ側係止部122,123と、高さ調整部125を備えている。
ジャッキ本体部121は、側面視「F」字状の部位であり、第1骨格部130と、第2骨格部131と、第3骨格部132を備えている。
第1骨格部130は、上下方向に延びた棒状部位である。
第2骨格部131は、第1骨格部130の上方側端部から水平方向に立設された棒状部位である。
第3骨格部132は、第1骨格部130よりも下方側において水平方向に立設された棒状部位であり、第2骨格部131と上下方向に間隔をあけて同一方向に延びている。
【0051】
ジャッキ側係止部122は、第2骨格部131の立設方向の先端部に設けられ、第1係止穴65又は第1係止穴75に挿入可能な部位である。
ジャッキ側係止部123は、第3骨格部132の立設方向の先端部に設けられ、第2係止穴66又は第2係止穴76に挿入可能な部位である。
高さ調整部125は、第1骨格部130の下端部に設けられ、ジャッキ機構を有するものである。
高さ調整部125は、パンタグラフジャッキであり、ねじ棒を回転させることで第1骨格部130の地面200からの高さを調整することが可能となっている。すなわち、ジャッキ部材120は、高さ調整部125にねじ棒(図示しない)を挿入し、正方向に回転させることでジャッキ本体部121が上昇し、逆方向に回転させることでジャッキ本体部121が下降する。
【0052】
続いて、居住空間付き車両1の各部材の位置関係について説明する。
【0053】
居住空間付き車両1は、貨物車両2の荷台部10の後あおり部23が倒されて載置面24と面一となっており、図1のように、貨物車両2の荷台部10の載置面24上から後あおり部23上に跨って本体ボックス40が載置されている。
貨物車両2は、走行方向において運転側窓部31(図2参照)が本体ボックス40の前側窓部61(図4参照)と重なる位置にあり、運転席部11の内部から運転側窓部31と前側窓部61を介して本体ボックス40の内部が視認可能となっている。
本体ボックス40は、図5のように、側面視したときに、本体領域97が荷台部10上に位置しており、張出領域98が運転席部11の上方に位置している。
【0054】
連結ベルト41a,41bは、図1のように本体ボックス40の左側において、第1フック部101が左側壁部55の第1係止穴65a,65bと係合し、第2フック部102が荷台部10の下側ロープフック部25,25と係合している。
連結ベルト41c,41dは、本体ボックス40の右側において、第1フック部101が右側壁部56の第1係止穴75a,75bと係合し、第2フック部102が荷台部10の下側ロープフック部25,25と係合している。
連結ベルト41eは、第1フック部101が左側壁部55の第2係止穴66bと係合し、後あおり部23の下方を通過して第2フック部102が右側壁部56の第2係止穴76bと係合している。
各連結ベルト41a~41eの第1フック部101の一部は、フック受け部67a~67c,77a,77bに挿入されており、第1フック部101の移動が規制されている。
連結ベルト41eの第2フック部102の一部は、フック受け部77cに挿入されており、第2フック部102の移動が規制されている。
後あおり部23は、連結ベルト41eによって載置面24と面一となるように支持されている。
【0055】
続いて、居住空間付き車両1を組み立てる際の手順について説明する。
【0056】
まず、クレーン等によって本体ボックス40を持ち上げ、図10から読み取れるように、各ジャッキ部材120のジャッキ側係止部122,123を壁部55,56の第1係止穴65,75及び第2係止穴66,76に挿入して、各ジャッキ部材120で居住キャビン3の本体ボックス40を支持する(ジャッキ係止工程)。
【0057】
このとき、本実施形態の本体ボックス40は、本体領域97の4隅に4つのジャッキ部材120が装着されて、4つのジャッキ部材120によって空中に支持されている。
【0058】
必要に応じて、図11のように、図示しないねじ棒によって各ジャッキ部材120の高さ調整部125を操作し、本体ボックス40を上昇させる(ジャッキ上昇工程)。
【0059】
このとき、上昇後の本体ボックス40の底壁部51は、地面200との間に空間110が形成され、地面200に対して平行となる。
【0060】
続いて、図12のように、貨物車両2の荷台部10を本体ボックス40と地面200の間の空間110に移動させ、荷台部10の上方に本体ボックス40の一部を位置させる(配置工程)。
【0061】
このとき、貨物車両2を後方側に走行させて空間110内に移動させ、本体ボックス40の本体領域97の大部分を載置面24上に位置させる。
【0062】
続いて、図13のように、後あおり部23を倒し、高さ調整部125を操作して本体ボックス40を下降させ、一対の側あおり部21,22の間において本体ボックス40を荷台部10の床面部20の載置面24上に載置する(載置工程)。
【0063】
このとき、後あおり部23は、ヒンジを介して床面部20から垂下した状態となる。
また、本体ボックス40の本体領域97の大部分は、載置面24上に載置され、本体ボックス40の本体領域97の残部は、床面部20の載置面24上から後方側に張り出した状態となる。
【0064】
続いて、ジャッキ側係止部122,123を壁部55,56の第1係止穴65,75及び第2係止穴66,76から取り外す(ジャッキ取外工程)。
【0065】
このとき、壁部55,56の第1係止穴65,75及び第2係止穴66,76が外部に露出する。
【0066】
続いて、図1図14のように、連結ベルト41a~41eによって貨物車両2の荷台部10に対して本体ボックス40を固定する(固定工程)。
具体的には、図1のように、本体ボックス40の左側において、連結ベルト41a,41bの第1フック部101,101を左側壁部55の第1係止穴65a,65bに係合させ、第2フック部102,102を荷台部10の下側ロープフック部25,25に係合させる。
また、図14のように、本体ボックス40の右側において、連結ベルト41c,41dの第1フック部101,101を右側壁部56の第1係止穴75a,75bに係合させ、第2フック部102,102を荷台部10の下側ロープフック部25,25に係合させる。
さらに、本体ボックス40の後方側において、後あおり部23を起こして載置面24と面一にし、連結ベルト41eの第1フック部101を左側壁部55の第2係止穴66bに係合させ、ベルト本体100を後あおり部23の下方を通過させ、第2フック部102を右側壁部56の第2係止穴76bに係合させる。
【0067】
このとき、各連結ベルト41a~41eにおいて、張力調整部103によってベルト本体100の張力を調整し、常時ベルト本体100に一定以上の張力が加わった状態とする。
また、ベルト本体100の張力によって各連結ベルト41a~41eの第1フック部101の一部は、フック受け部67a~67c,77a,77bと当接し、連結ベルト41eの第2フック部102の一部は、フック受け部77cと当接する。
【0068】
続いて、居住空間付き車両1を分解する際の手順について説明する。
【0069】
まず、各連結ベルト41a~41eの張力調整部103によってベルト本体100に加わる張力を小さくし、荷台部10及び本体ボックス40から各連結ベルト41a~41eを取り外す(ベルト取外工程)。
【0070】
続いて、ジャッキ部材120のジャッキ側係止部122,123を壁部55,56の第1係止穴65,75及び第2係止穴66,76に挿入し、図示しないねじ棒によって各ジャッキ部材120の高さ調整部125を操作し、居住キャビン3の本体ボックス40を上昇させる(第2ジャッキ上昇工程)。
【0071】
このとき、上昇後の本体ボックス40の底壁部51と荷台部10の載置面24との間には空間ができ、ジャッキ部材120のみによって本体ボックス40が支持される。
【0072】
続いて、貨物車両2を前方側に走行させ、本体ボックス40の底壁部51の下方から貨物車両2を移動させる(車両移動工程)。
【0073】
本実施形態の居住キャビン3によれば、本体ボックス40の一部を一対の側あおり部21,22の間に配置して、第1フック部101を第1係止穴65,75に係合させ、第2フック部102を下側ロープフック部25に係合させることで貨物車両2に対して居住キャビン3を固定できるので、既存の貨物車両2を改造せずとも、既存の貨物車両2に対して容易に設置できる。また、貨物車両2の改造が不要であるため、従来に比べて低コストで居住空間付き車両1を構成できる。
【0074】
本実施形態の居住キャビン3によれば、各連結ベルト41a~41eの第1フック部101がフック受け部67a~67c,77a,77bに当接し、連結ベルト41eの第2フック部102がフック受け部77cに当接する。その結果、各連結ベルト41a~41eの移動が制限されるため、安定して貨物車両2に固定できる。
【0075】
本実施形態の居住キャビン3によれば、第1係止穴65,75が各連結ベルト41a~41dの第1フック部101との係合と、ジャッキ部材120のジャッキ側係止部122との係合を兼ねている。そのため、別途ジャッキ側係止部122と係合するための構造を設ける必要がなく、低コスト化が可能である。
【0076】
本実施形態の居住キャビン3によれば、連結ベルト41a,41c(前方側連結ベルト)の第1フック部101,101を前方側の第1係止穴65a,75a(前方側係止穴)に係合させ、連結ベルト41b,41d(後方側連結ベルト)の第1フック部101,101を後方側の第1係止穴65b,75b(後方側係止穴)に係合させて貨物車両2の荷台部10に固定している。そのため、前後方向(貨物車両2の走行方向)においてバランスが良好であり、安定して貨物車両2に固定できる。
【0077】
本実施形態の居住キャビン3によれば、居住空間50を挟んで対向する一対の側壁部55,56に第1係止穴65a,75a(第1係止穴65b,75b)が設けられており、連結ベルト41a,41bの第1フック部101,101を左側の第1係止穴65a,65bに係合させ、連結ベルト41c,41dの第1フック部101,101を右側の第1係止穴75a,75bに係合させて貨物車両2の荷台部10に固定している。そのため、貨物車両2の幅方向(左右方向)においてバランスが良好であり、安定して貨物車両2に固定できる。
【0078】
本実施形態の居住キャビン3によれば、一対の側壁部55,56の第1係止穴65,75は、本体ボックス40の全高の1/2よりも高い位置に設けられているため、本体ボックス40が転倒しにくく、貨物車両2の走行時に本体ボックス40の姿勢が安定する。
【0079】
本実施形態の居住空間付き車両1によれば、本体ボックス40が後あおり部23と載置面24とに跨って載置されている。そのため、本体ボックス40の居住空間50を大きく取ることができる。
【0080】
上記した実施形態では、第2フック部102を下側ロープフック部25と係合させたが、本発明はこれに限定されるものではない。第2フック部102を上側ロープフック部26と係合させてもよい。
【0081】
上記した実施形態では、ジャッキ部材120の高さ調整部125としてパンタグラフジャッキを使用していたが、本発明はこれに限定されるものではない。高さ調整部125として他のジャッキ機構を用いて高さを調整してもよい。
【0082】
上記した実施形態では、4つのジャッキ部材120で本体ボックス40を空中に浮かした状態で支持したが、本発明はこれに限定されるものではない。3つ未満のジャッキ部材120によって本体ボックス40を空中に浮かした状態で支持してもよいし、5つ以上のジャッキ部材120によって本体ボックス40を空中に浮かした状態で支持してもよい。また、他の支持部材と組み合わせてもよい。
【0083】
上記した実施形態は、本発明の技術的範囲に含まれる限り、各実施形態間で各構成部材を自由に置換や付加できる。
【符号の説明】
【0084】
1 居住空間付き車両
2 貨物車両
3 居住キャビン
10 荷台部
21 左側あおり部(側あおり部)
22 右側あおり部(側あおり部)
23 後あおり部
24 載置面
25 下側ロープフック部(ロープフック部)
40 本体ボックス
41 連結ベルト
41a,41c 連結ベルト(前方側連結ベルト)
41b,41d 連結ベルト(後方側連結ベルト)
50 居住空間
55 左側壁部(側壁部)
56 右側壁部(側壁部)
65,75 第1係止穴(係止穴)
65a,75a 第1係止穴(前方側係止穴)
65b,75b 第1係止穴(後方側係止穴)
67,67a~67c,77,77a~77c フック受け部
101 第1フック部
102 第2フック部
103 張力調整部
110 空間
120 ジャッキ部材
122,123 ジャッキ側係止部
125 高さ調整部
200 地面
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14