IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 株式会社古川製作所の特許一覧

<>
  • 特開-袋詰め包装装置および袋詰め包装方法 図1
  • 特開-袋詰め包装装置および袋詰め包装方法 図2
  • 特開-袋詰め包装装置および袋詰め包装方法 図3
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023038563
(43)【公開日】2023-03-17
(54)【発明の名称】袋詰め包装装置および袋詰め包装方法
(51)【国際特許分類】
   B65B 1/32 20060101AFI20230310BHJP
   G01G 11/00 20060101ALI20230310BHJP
   G01G 11/04 20060101ALI20230310BHJP
【FI】
B65B1/32
G01G11/00 K
G01G11/04
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021145362
(22)【出願日】2021-09-07
(71)【出願人】
【識別番号】000142850
【氏名又は名称】株式会社古川製作所
(72)【発明者】
【氏名】原田 史紀
(72)【発明者】
【氏名】森 英二
(72)【発明者】
【氏名】行広 政洋
(72)【発明者】
【氏名】檀上 豊
(72)【発明者】
【氏名】土屋 正良
【テーマコード(参考)】
3E118
【Fターム(参考)】
3E118AA07
3E118AB05
3E118AB06
3E118BA04
3E118BA07
3E118BA10
3E118BB02
3E118DA02
3E118DA03
3E118EA06
3E118FA04
(57)【要約】
【課題】従来の袋詰め包装装置の傾向制御では、充填してから4~6工程後にウェイトチェッカで重量をチェックしているので、充填時からチェックするまで前記のように複数の工程を経ている。また、過少重量の袋は系外に排出して、被包装物を手作業で袋に入れ直しているので、作業員の手間がかかり、作業効率が低下していた。
【解決手段】本発明の袋詰め包装装置では、袋に被包装物を充填する充填機30と、充填機30の後工程位置に配置されて充填された袋の重量を測定する計量装置5と、袋詰め包装装置を制御する制御装置4と、を備え、制御装置4は、充填機30により充填された袋の重量が所定範囲よりも小さい場合に、充填して包装する搬送路の外に充填済みの袋を排出することなく、前記搬送路に戻して前記充填機30により目標重量から充填重量を差し引いた重量の被包装物を充填するように制御する。
【選択図】図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
連続して被包装物を袋に所定の重量ずつ充填して包装する袋詰め包装装置であって、
袋に被包装物を充填する充填機と、充填機の後工程箇所に配置されて充填された袋の重量を測定する計量装置と、前記袋詰め包装装置を制御する制御装置と、を備え、
前記制御装置は、充填機により充填された袋の重量が所定範囲よりも小さい場合に、充填して包装する搬送路の外に充填済みの袋を排出することなく、前記搬送路に戻して前記充填機により目標重量から充填重量を差し引いた重量の被包装物を充填するように制御することを特徴とする袋詰め包装装置。
【請求項2】
当該袋詰め包装装置がロータリー式の袋詰め包装機を備えており、前記搬送路が前記ロータリー式の袋詰め包装機の搬送路であることを特徴とする請求項1に記載の袋詰め包装装置。
【請求項3】
ロータリー式の袋詰め包装機は、袋を供給する袋供給セクションと、被包装物を充填する充填セクションと、被包装物を計量する計量セクションと、袋をシールするシールセクションと、袋を搬送路から搬出する冷却排出セクションと、を有し、
制御装置は、充填機により充填された袋の重量が所定範囲よりも小さい場合には、シール装置によりシールしない状態で袋を前記搬送路に戻すとともに、搬送路に戻された場合には袋供給装置による袋供給動作を行わずに、前記充填機により目標重量から充填重量を差し引いた重量の被包装物を袋に充填し、充填機により充填された袋の重量が所定範囲内である場合に袋をシールして冷却排出セクションで袋を前記搬送路から搬出するように制御することを特徴とする請求項2に記載の袋詰め包装装置。
【請求項4】
連続して被包装物を袋に所定の重量ずつ充填して包装する袋詰め包装方法であって、
袋に被包装物を充填する充填工程と、充填機の後工程に配置され、充填された袋の重量を測定する計量工程と、を有し、
充填機により充填された袋の重量が所定範囲よりも小さい場合に、充填して包装する搬送路の外に袋を排出することなく、前記搬送路に戻して前記充填機により目標重量から充填重量を差し引いた重量の被包装物を充填することを特徴とする袋詰め包装方法。
【請求項5】
袋を供給する袋供給工程と、袋をシールするシール工程と、袋を搬送路から搬出する搬出工程と、を有し、
充填機により充填された袋の重量が所定範囲よりも小さい場合には、シールしない状態で袋を前記搬送路に戻すとともに、搬送路に戻された場合には袋供給動作を行わずに、前記充填機により目標重量から充填重量を差し引いた重量の被包装物を袋に充填し、充填された袋の重量が所定範囲内である場合にシールして袋を前記搬送路から搬出することを特徴とする請求項4に記載の袋詰め包装方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、被包装物を連続的に充填して包装する袋詰め包装装置および袋詰め包装方法に関する。
【背景技術】
【0002】
粉粒体などの被包装物を連続的に所定の質量(重量)で袋に充填して包装する袋詰め包装装置や袋詰め包装方法が知られている。このような袋詰め包装装置や袋詰め包装方法において、被包装物の正確な重量を充填するために、オーガ式充填機により充填するに際し、サーボモータによってオーガ(スクリュー)の回転数をパルス制御し、充填されて包装された最終的な包装体の重量をウェイトチェッカ(重量等診断装置)によりチェックしたりしている。
【0003】
ところで、袋への充填時には、粉粒体などの被包装物のかさ比重の変動(例えば、粉粒体となる穀物の充填時の湿度や温度の変化に伴う、被包装物のかさ比重の変動)などにより、充填量(被包装物の重量)がずれてくる場合がある。このような場合でも正確な重量となるように、ウェイトチェッカで検出した重量(重量変動の傾向)に応じて適正な充填量に見合うようにサーボモータのパルス値などを修正する制御手法(傾向制御とも称される)が一般的に用いられている。なお、このような手法は、例えば特許文献1などに開示されている。
【0004】
前記のようにウェイトチェッカなどにより重量が適正範囲内となっているかどうかをチェック(診断)し、誤差がある場合は傾向制御により誤差は修正される。しかし、一般的な袋詰め包装装置や袋詰め包装方法においては、袋に被包装物を充填する充填工程の後、ウェイトチェッカで包装体の重量を計量する計量工程までに、例えば、袋内の被包装物を袋底部に落とし込むタッピング工程、充填済みの袋内の空気を脱気する脱気工程、袋口をシールするシール工程、袋口のシール部を冷却する冷却工程、包装装置から袋を搬出する搬出工程などの複数の工程(一般的には約4~6工程)がある。傾向制御でオーガ式充填機の充填量を修正しても、修正前に複数の工程を包装体が通過してしまうので、予め設定した設定範囲より重量が過少な場合は、作業者が手作業で被包装物を補充し、設定範囲より重量が過大な場合は、設定重量まで手作業で被包装物を除く修正作業が必要となる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開昭57-60222号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
前記のように傾向制御により充填量を制御する従来の袋詰め包装装置や袋詰め包装方法では、オーガ式充填機の充填量を修正する前に、設定範囲を超えた包装体がすり抜けてしまい、リアルタイムに充填量を修正できなかった。このように、従来の袋詰め包装装置や袋詰め包装方法では、全ての被包装物の充填量が修正できず、手作業による修正作業が必要となるという課題があった。
【0007】
また、従来の袋詰め包装装置や袋詰め包装方法では、被包装物の重量が過大な場合だけでなく過少な場合でも、被包装物を作業員が手作業で袋に充填していたため、その分、手間や時間がかかるという不都合があった。
【0008】
本発明は、かかる問題点に鑑み、被包装物の充填量をリアルタイムに修正でき、充填能率を向上することができる袋詰め包装装置および袋詰め包装方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の袋詰め包装装置は、連続して被包装物を袋に所定の重量ずつ充填して包装する袋詰め包装装置であって、袋に被包装物を充填する充填機と、充填機の後工程箇所に配置されて充填された袋の重量を測定する計量装置と、袋詰め包装装置を制御する制御装置と、を備え、前記制御装置は、充填機により充填された袋の重量が所定範囲よりも小さい場合に、充填して包装する搬送路の外に充填済みの袋を排出することなく、前記搬送路に戻して前記充填機により目標重量から充填重量を差し引いた重量の被包装物を充填するように制御することを特徴とする。
【0010】
また、本発明の袋詰め包装方法は、連続して被包装物を袋に所定の重量ずつ充填して包装する袋詰め包装方法であって、袋に被包装物を充填する充填工程と、充填機の後工程に配置され、充填された袋の重量を測定する計量工程と、を有し、充填機により充填された袋の重量が所定範囲よりも小さい場合に、充填して包装する搬送路の外に袋を排出することなく、前記搬送路に戻して前記充填機により目標重量から充填重量を差し引いた重量の被包装物を充填することを特徴とする。
【発明の効果】
【0011】
本発明の袋詰め包装装置ならびに袋詰め包装方法によれば、リアルタイムに充填量を修正することができて、充填重量を良好に制御することが可能となる。また、重量が設定範囲よりも小さい袋に対して被包装物を手作業で袋に入れ直す必要がなくなるので、従来の袋詰め包装装置や袋詰め包装方法と比較して、手間や時間を省くことができて、作業効率を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1】本発明の袋詰め包装装置の平面図
図2】袋詰め包装装置の正面図
図3】袋詰め包装装置による工程(袋詰め包装方法)を簡略的に示す図
【発明を実施するための形態】
【0013】
図1図2に示すように、本発明の実施の形態に係る袋詰め包装装置は、後述するように被包装物を袋に連続して所定の重量ずつ充填して包装するロータリー式の袋詰め包装機1である。この袋詰め包装装置には、ロータリー式の袋詰め包装機1に加えて、袋詰め包装機1により充填、包装された袋の重量などをチェックするウェイトチェッカ(重量等診断装置)2と、袋詰め包装機1により充填、包装された袋をウェイトチェッカ2に搬出する搬出コンベヤ3と、この袋詰め包装装置の各構成要素を制御する制御装置4も備えられている。
【0014】
ロータリー式の袋詰め包装機1には、2本を一組とする8組のクランプアーム12が円形ロータ11の周縁に軸支されており、各クランプアーム12の先端には、袋14の両側縁部を挟持するクランプ13が設けられている。そして、図示しない駆動モータの回転駆動力が、同じく図示しない間欠回転伝達機構を介して、円形ロータ11の中心軸などに伝達されることにより、円形ロータ11は8組のクランプアーム12の円周方向間隔に相当する45゜のピッチで時計まわり方向(矢印R1)に間欠回転する。
【0015】
円形ロータ11には、袋供給装置15により空の袋14が供給される袋供給セクション(1)と、袋14に賞味期限等を印字する印字工程並びに袋14の袋口開工程を実施する袋口開セクション(2)と、充填機30により袋14内に粉粒体などの被包装物を充填する充填セクション(3)と、ロードセルなどの計量装置5が設けられて、充填された袋14を持ち替えながら計量する計量セクション(4)と、重量が設定範囲(下限閾値と上限閾値との間の適正な充填重量に対応する設定範囲)より大きい重量の袋14を円形ロータ11の搬送路から排出する(系外に排出)過大袋排出セクション(5)と、袋14内の空気を脱気する脱気セクション(6)と、袋14の袋口をシールするシールセクション(7)と、袋14のシール部を冷却するとともに包装した袋14を円形ロータ11の搬送路から搬出コンベヤ3側に搬出する冷却搬出セクション(8)と、が配置され、これらのセクション(1)~(8)において、充填作業および包装作業などが実施される。従って、袋供給セクション(1)でクランプアーム12に供給された袋14は、その両側縁部をクランプ13に挟持された懸垂状態で、45゜のピッチで1ピッチずつ円形ロータ11より外側の円軌道の搬送路に沿って冷却搬出セクション(8)に向けて間欠搬送される。なお、図1においては、これらの各セクション(1)~(8)を、丸内に数字を記入して表記している。
【0016】
一方、重量が設定範囲より小さい袋14を搬送路から排出する(系外に排出)過小袋排出セクションは、本発明の実施の形態に係る袋詰め包装装置および袋詰め包装方法では設けられていない。すなわち、本発明の実施の形態の袋詰め包装装置および袋詰め包装方法では、重量が設定範囲(適正な重量範囲)より小さい袋14は、シールセクション(7)で袋14の袋口がシールされることがなく、かつ、冷却排出セクション(8)から系外に排出されず、再度、搬送路(ロータリー式の袋詰め包装機1の搬送路)を進んで、袋供給セクション(1)、袋口開セクション(2)での袋供給動作、袋口開動作が行われずに単に搬送路を通過した後に、充填セクション(3)で被包装物の不足分だけ充填される。なお、計量セクション(4)で計量した重量が設定範囲内である場合には、冷却搬出セクション(8)から搬出されて、搬出コンベヤ3を介してウェイトチェッカ2に搬送される。
【0017】
なお、袋供給セクション(1)に対応して配置される袋供給装置15は、円形ロータ11のクランプ13に、空の袋14を供給できる構造であればどのようなタイプであってもよい。例えば、図1に示すように積層されている多数の袋14に対して、吸盤で上から順に1枚ずつ吸着して袋供給セクション(1)のクランプ13に供給する袋箱16のようなタイプであってもよいし、紐ベルトコンベア上に袋14を横倒に多数載置して袋14を前方に送りながら先端の袋14を吸盤で1枚ずつ吸着しながらクランプ13に供給するようなコンベアマガジン式給袋装置(図示せず)であってもよい。なお、袋口開セクション(2)の印字工程では、印字装置17により、例えば、賞味期限や製造年月日等が袋14の表面適所に印字され、袋口開セクション(2)では、袋口を開口するエアー噴射を行うとともに吸盤18により袋14の前後面を吸引するなどして袋口を半開きに開口する。
【0018】
充填セクション(3)では、充填機30が隣接して設けられている。この充填機30は、充填ホッパー31の下部に、サーボモータによりパルス制御される充填用のオーガ(スクリュー)32を備え、袋14内に粉粒体などの被包装物が充填される(充填工程)。
計量セクション(4)では、被包装物が充填された袋14が、クランプ13からロードセル等の計量装置5の把持部に一時的に持ち替えられ、充填された袋14の重量が測定され、測定値が制御装置4に出力される(計量工程)。なお、前記の計量装置5の計量結果は、制御装置4によって充填機30にフィードバック制御される。
また、被包装物の充填量が設定範囲より大きい袋14は、次の過大袋排出セクション(5)に設けられたシューター19から排出されて系外に送り出される(例えば、クランプ13が開いて袋14がシューター19から系外に排出される。)(過大袋排出工程)。
【0019】
脱気部(6)では、この脱気セクション(6)に対応して設けられた脱気装置20により、例えば、袋14の両側方から、互いに接近離間する一対のスポンジ体21が接近して挟持した状態で、袋14内の空気を排出して脱気する(脱気工程)。
シールセクション(7)では、前記脱気セクション(6)で空気が抜かれて平たくなった袋14の袋口をシール装置22でシールする(シール工程)。
また、シールにより加温され柔らかくなった袋14のシール部分を、冷却排出セクション(8)に設けられたシール冷却装置23で冷却する(冷却工程)。
シール冷却装置23でシール部分が冷却されると、クランプ13が開いて袋14がロータリー式の袋詰め包装機1の搬送路から搬出され(搬出工程)、搬出コンベヤ3で系外のウェイトチェッカ2側に搬送される(チェッカ搬送工程)。
【0020】
ただし、前記で簡単に述べたように、脱気セクション(6)の脱気動作、シールセクション(7)のシール動作、冷却排出セクション(8)の冷却・排出動作は、計量セクション(4)により計量された袋14の重量が設定範囲内のものに対してのみ実施される。そして、このように、重量が設定範囲内の袋14は、冷却排出セクション(8)から排出されて、搬送コンベヤ3を介してウェイトチェッカ2に搬送され、最終的な重量がチェック(審査)される。なお、ウェイトチェッカのチェック結果は、従来と同様に傾向制御を行うために、制御装置4に送られて、充填機30のオーガ(スクリュー)32がパルス制御される。
【0021】
一方、計量セクション(4)により計量された袋14の重量が設定範囲よりも小さいものに対しては、制御装置4により制御されて、脱気動作、シール動作、冷却・排出動作は実施されずに、この袋14は開口されたままで、脱気セクション(6)、シールセクション(7)、冷却排出セクション(8)の搬送路を通過するとともに、さらに袋供給セクション(1)、袋口開セクション(2)の搬送路を、袋供給動作や印字・袋口開動作が行われることなく(袋口開セクション(2)におけるエアー噴射動作も粉粒体が袋口から舞い上がるおそれがある場合には行わない。)通過した後に、充填セクション(3)で不足分の被包装物を充填する。この後、設定範囲まで被包装物が充填された袋14は、脱気セクション(6)の脱気動作、シールセクション(7)のシール動作、冷却搬出セクション(8)の冷却・搬出動作が行われた後、搬出コンベヤ3を介してウェイトチェッカ2に搬送され、最終的な重量がチェックされる。
なお、図3に、この袋詰め包装装置による工程(袋詰め包装方法)を簡略的にフローで示している。すなわち、充填後の袋14が所定範囲内の重量である適正品である場合には、シールされて、ウェイトチェッカ2側に搬送されるが、充填後の袋14が所定範囲よりも大きい過大重量品の場合には経路外(系外)に排出される。一方、充填後の袋14が所定範囲よりも小さい過小重量品の場合には、再度径路内に戻されて(図3においてはリサイクルと表記している)、被包装物が再充填される。
【0022】
これにより、重量が設定範囲よりも小さい袋14は、系外に排出されることなく、再度、充填セクション(3)まで搬送されて、不足分の被包装物が充填されるので、従来の袋詰め包装装置や袋詰め包装方法のように、系外に排出された重量が設定範囲よりも小さい袋14に対して被包装物を手作業で袋14に入れ直す必要がなくなる。これにより、従来の袋詰め包装装置や袋詰め包装方法と比較して、手間や時間を省くことができ、生産能率を向上させることができる。また、ロータリー式の袋詰め包装機1を用いることで、再度、充填セクション(3)まで循環して迅速に搬送することができる利点もある。
【0023】
また、円形ロータ11において、被包装物の重量が設定範囲よりも小さい袋14を系外に排出する工程がないので、充填時からウェイトチェッカ2でチェックするまでの時間を短縮することができて、短時間で充填量を修正することができる。この結果、従来の袋詰め包装装置や袋詰め包装方法と比較して、充填効率を上げることが可能となる。
【0024】
なお、この実施の形態では、袋詰め包装装置に、ロータリー式の袋詰め包装機1が備えられている場合を述べ、この構成および方法によれば、重量が設定範囲よりも小さい袋14が、ロータリー式の袋詰め包装機1の搬送路を進むことで、そのまま再度循環して充填されるため、特に好適である。
しかし、これに限るものではなく、袋供給工程が実施される袋供給セクション、袋充填工程が実施される袋充填セクション、計量工程が実施される計量セクション、シール工程が実施されるシールセクション、などの各工程セクション(1)~(8)が直線状に配置されている場合でも、計量セクション(4)よりも下流側の箇所に、重量が設定範囲よりも小さい袋14を、再度、充填セクション(3)に戻す戻し搬送経路を設けて再充填するような構成にしてもよい。
【産業上の利用可能性】
【0025】
本発明は、ロータリー式の袋詰め包装装置を含めて、被包装物を連続的に充填して包装する各種の袋詰め包装装置および袋詰め包装方法において有用である。
【符号の説明】
【0026】
1 袋詰め包装機
2 ウェイトチェッカ(重量等診断装置)
3 搬出コンベヤ
4 制御装置
5 計量装置
11 円形ロータ
12 クランプアーム
13 クランプ
14 袋
15 袋供給装置
16 袋箱
17 印字装置
18 吸盤
19 シューター
20 脱気装置
21 スポンジ体
22 シール装置
23 シール冷却装置
30 充填機
31 充填ホッパー
32 オーガ(スクリュー)
図1
図2
図3