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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023038565
(43)【公開日】2023-03-17
(54)【発明の名称】鋼板の段差矯正具
(51)【国際特許分類】
   E01D 19/12 20060101AFI20230310BHJP
   E01D 1/00 20060101ALI20230310BHJP
【FI】
E01D19/12
E01D1/00 F
【審査請求】未請求
【請求項の数】3
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021145366
(22)【出願日】2021-09-07
(71)【出願人】
【識別番号】509338994
【氏名又は名称】株式会社IHIインフラシステム
(74)【代理人】
【識別番号】110001863
【氏名又は名称】弁理士法人アテンダ国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】村田 眞司
【テーマコード(参考)】
2D059
【Fターム(参考)】
2D059AA16
2D059GG55
(57)【要約】
【課題】鋼板に直接溶接することなく鋼板の段差の矯正を行うことのできる鋼板の段差矯正具を提供する。
【解決手段】各鋼板1の厚さ方向一方の面に係止する第1の係止部材11と、一端側が第1の係止部材11に鋼板1の厚さ方向に係止し、他端側が各鋼板1間の隙間に挿入される挿入部材12と、挿入部材12の他端側に着脱可能に係止し、各鋼板1の厚さ方向他方の面に係止する第2の係止部材13とを備え、挿入部材12と第1の係止部材11との間に第2の係止部材13を第1の係止部材11側に引き寄せる力を付与することにより、第1の係止部材11と第2の係止部材13によって各鋼板1の端部側を厚さ方向に押圧するようにしたので、鋼板1に直接溶接することなく各鋼板1の段差の矯正を行うことができ、従来のように鋼板に溶接した矯正板の切断撤去、鋼板表面の研磨等の面倒な手直し作業を必要とすることがない。
【選択図】図9
【特許請求の範囲】
【請求項1】
互いに端面同士が間隔をおいて対向する一対の鋼板の厚さ方向の段差を矯正するための鋼板の段差矯正具において、
前記各鋼板の厚さ方向一方の面に係止する第1の係止部材と、
一端側が第1の係止部材に鋼板の厚さ方向に係止し、他端側が各鋼板間の隙間に挿入される挿入部材と、
挿入部材の他端側に着脱可能に係止し、各鋼板の厚さ方向他方の面に係止する第2の係止部材と、
挿入部材と第1の係止部材との間に第2の係止部材を第1の係止部材側に引き寄せる力を付与することにより、第1の係止部材と第2の係止部材によって各鋼板を厚さ方向に押圧する押圧手段とを備えた
ことを特徴とする鋼板の段差矯正具。
【請求項2】
前記押圧手段は、挿入部材の一端側に設けられたボルトに螺合するナットを第1の係止部材に係止させながら回動することにより、挿入部材と第1の係止部材との間に第2の係止部材を第1の係止部材側に引き寄せる力を付与するように構成されている
ことを特徴とする請求項1記載の鋼板の段差矯正具。
【請求項3】
前記押圧手段は、挿入部材の一端側と第1の係止部材との間に楔状部材を圧入することにより、挿入部材と第1の係止部材との間に第2の係止部材を第1の係止部材側に引き寄せる力を付与するように構成されている
ことを特徴とする請求項1記載の鋼板の段差矯正具。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば橋梁の鋼床版等に用いられる鋼板同士の段差を矯正するための鋼板の段差矯正具に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、道路橋等の橋梁に用いられる床版として、鋼板からなる平板状のデッキプレートの下面に補強用の鋼製の縦リブを溶接した鋼床版が知られている(例えば、特許文献1参照。)。
【0003】
このような鋼床版においては、現場で施工する際、デッキプレートの鋼板同士を溶接により接合するようにしているが、互いに接合される鋼板は、開先加工された端面同士をルート間隔となる隙間を空けて互いに対向させて溶接される。しかしながら、鋼板は補強部材等の他の溶接が先に行われることにより熱変形を生じて湾曲し、各鋼板の端部側が互いに厚さ方向に段差を生ずる、いわゆる目違いを生じている場合がある。このような場合、図14に示すように、一方の鋼板1に略L字状の矯正板2を溶接し、他方の鋼板1と矯正板2との間に楔状部材3を打ち込むことにより、各鋼板1の段差の矯正と開先角度の調整を行うようにしている(例えば、特許文献2参照。)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2014-92000号公報
【特許文献2】特開昭60-221172号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、従来のような矯正板2を用いて段差の矯正を行う場合は、鋼床版の構成部材ではない矯正板2が一時的に鋼板1に直接溶接されるため、鋼板自体の品質に影響を与えるおそれがあった。また、矯正板2は小型で鋼板拘束力も小さいため、比較的狭い間隔で多数設置する必要があり、矯正板2の設置作業に多大な手間を要するという問題点もあった。更に、矯正板2は使用後に取り外されるが、その際に矯正板2の切断撤去および鋼板1に残置された矯正板2を鋼板母材表面にダメージを与えない程度(通常1mm以下)までのグラインダーによる研磨等、時間と労力を要する面倒な手直し作業に加えて、磁粉探傷試験(MT)により表面に傷が残っていないことを保証する補修確認作業も必要となり、その分だけ工程の煩雑化、作業による人的コストの増加を来すという問題点があった。
【0006】
本発明は前記問題点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、鋼板に直接溶接することなく鋼板の段差の矯正を行うことのできる鋼板の段差矯正具を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は前記目的を達成するために、互いに端面同士が間隔をおいて対向する一対の鋼板の厚さ方向の段差を矯正するための鋼板の段差矯正具において、前記各鋼板の厚さ方向一方の面に係止する第1の係止部材と、一端側が第1の係止部材に鋼板の厚さ方向に係止し、他端側が各鋼板間の隙間に挿入される挿入部材と、挿入部材の他端側に着脱可能に係止し、各鋼板の厚さ方向他方の面に係止する第2の係止部材と、挿入部材と第1の係止部材との間に第2の係止部材を第1の係止部材側に引き寄せる力を付与することにより、第1の係止部材と第2の係止部材によって各鋼板を厚さ方向に押圧する押圧手段とを備えている。
【0008】
これにより、挿入部材と第1の係止部材との間に、第2の係止部材を第1の係止部材側に引き寄せる力を付与することにより、第1の係止部材と第2の係止部材によって各鋼板の端部側が厚さ方向に押圧され、各鋼板の段差が矯正されることから、鋼板に直接溶接することなく各鋼板の段差の矯正を行うことが可能となる。
【発明の効果】
【0009】
本発明の段差矯正具によれば、鋼板に直接溶接することなく各鋼板の段差の矯正を行うことができるので、従来のように鋼板に溶接した矯正板の切断撤去および鋼板に残置された矯正板を鋼板母材表面にダメージを与えない程度までのグラインダーによる研磨等、時間と労力を要する面倒な手直し作業や、磁粉探傷試験(MT)により表面に傷が残っていないことを保証する補修確認作業が必要なくなることから、各鋼板の段差矯正作業を極めて効率よく行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】本発明の第1の実施形態を示す段差矯正具の斜視図
図2】段差矯正具の平面図
図3】段差矯正具の正面断面図
図4】段差矯正具の側面断面図
図5】段差矯正具の分解斜視図
図6】段差矯正工程を示す段差矯正具の正面図
図7】段差矯正工程を示す段差矯正具の正面図
図8】段差矯正工程を示す段差矯正具の正面図
図9】段差矯正工程を示す段差矯正具の正面図
図10】本発明の第2の実施形態を示す段差矯正具の斜視図
図11】段差矯正具の側面図
図12】段差矯正工程を示す段差矯正具の正面図
図13】段差矯正工程を示す段差矯正具の正面図
図14】従来の段差矯正方法を示す斜視図
【発明を実施するための形態】
【0011】
図1乃至図9は本発明の第1の実施形態を示すもので、橋梁の鋼床版に用いられる鋼板同士の段差を矯正するための段差矯正具を示すものである。
【0012】
本実施形態の段差矯正具10は、互いに端面同士が間隔をおいて対向する一対の鋼板1の厚さ方向の段差を矯正するもので、鋼板1の端面には開先1aが形成されている。
【0013】
段差矯正具10は、各鋼板1の厚さ方向一方の面に係止する第1の係止部材11と、一端側が第1の係止部材11に鋼板1の厚さ方向に係止し、他端側が各鋼板1間の隙間に挿入される挿入部材12と、挿入部材12の他端側に着脱可能に係止し、各鋼板1の厚さ方向他方の面に係止する第2の係止部材13とから構成されている。
【0014】
第1の係止部材11は、横長に形成された一対の係止板11aと、各係止板11aの幅方向両端にそれぞれ接合された一対の側板11bとからなり、各係止板11aは各側板11bによって互いに間隔をおいて平行に対向するように配置されている。各係止板11aは、上端面の幅方向中央部に平坦部11cが形成されるともに、平坦部11cから幅方向両端に亘る部分は下り傾斜の緩やかな凹状の曲線をなすように形成されている。また、各係止板11aの下端側の幅方向中央部には、凹状の切り欠き部11dが設けられている。
【0015】
挿入部材12は、一端側(上端側)に設けられたボルト12aと、他端側(下端側)に設けられた平板状の挿入部12bと、ボルト12aに螺合するナット12cとからなり、ボルト12a及びナット12cは押圧手段を構成している。ボルト12aは第1の係止部材11の各係止板11a間に上下方向に移動自在に配置され、上端側が各係止板11aの上方に突出している。ナット12cはボルト12aの上端側に螺合しており、各係止板11aの平坦部11cに係止するようになっている。挿入部12bは所定の厚さ(鋼板1のルート間隔よりも小さい厚さ)に形成され、その上部が第1の係止部材11の切り欠き部11d内に配置されている。挿入部12bは第2の係止部材13が係止する係止孔12dを有し、係止孔12dは挿入部12bを厚さ方向に貫通する縦長のスリット状に形成されている。
【0016】
第2の係止部材13は長方形状の板状部材からなり、挿入部材12の係止孔12dに長手方向に挿通可能に形成されている。
【0017】
前記段差矯正具10を用いて鋼板1の段差を矯正する場合は、図6に示すように各鋼板1の上面側に第1の係止部材11を配置するとともに、第1の係止部材11の両端側を各鋼板1の端部側の上面に係止させる。その際、挿入部材12の挿入部12bを各鋼板1間に上方から挿入し、挿入部12bを各鋼板1の下面側に位置させる。各鋼板1は、開先1aが加工された端面同士をルート間隔となる隙間Sを空けて互いに対向させて配置され、一方の鋼板1は端部側が下方に湾曲しており、これにより各鋼板1同士が段差(目違い)を生じた状態となっている。
【0018】
次に、図7に示すように、各鋼板1の下面側に位置する挿入部12bの係止孔12dに第2の係止部材13を挿通し、図8に示すように第2の係止部材13の長手方向中央部を係止孔12dに係止させるとともに、その両端側を各鋼板1の端部側の下面に係止させる。
【0019】
この後、図9に示すように挿入部材12のナット12cを第1の係止部材11の平坦部11cに当接させながらボルト12aに対して回動する。これにより、挿入部材12のナット12cと第1の係止部材11の平坦部11cとの間に第2の係止部材13を第1の係止部材11側に引き寄せる力が付与され、第1の係止部材11と第2の係止部材13によって各鋼板1の端部側が厚さ方向に強固に押圧される。その結果、湾曲していた一方の鋼板1の端部側が他方の鋼板1の端部側と上面及び下面が面一となるように各鋼板1の段差が矯正される。
【0020】
このように、本実施形態によれば、各鋼板1の厚さ方向一方の面に係止する第1の係止部材11と、一端側が第1の係止部材11に鋼板1の厚さ方向に係止し、他端側が各鋼板1間の隙間に挿入される挿入部材12と、挿入部材12の他端側に着脱可能に係止し、各鋼板1の厚さ方向他方の面に係止する第2の係止部材13とを備え、挿入部材12と第1の係止部材11との間に第2の係止部材13を第1の係止部材11側に引き寄せる力を付与することにより、第1の係止部材11と第2の係止部材13によって各鋼板1の端部側を厚さ方向に押圧するようにしたので、鋼板1に直接溶接することなく各鋼板1の段差の矯正を行うことができる。これにより、従来のように鋼板に溶接した矯正板の切断撤去および鋼板に残置された矯正板を鋼板母材表面にダメージを与えない程度までのグラインダーによる研磨等、時間と労力を要する面倒な手直し作業や、磁粉探傷試験(MT)により表面に傷が残っていないことを保証する補修確認作業が必要なくなることから、各鋼板1の段差矯正作業を極めて効率よく行うことができる。
【0021】
また、挿入部材12のボルト12aに螺合するナット12cを第1の係止部材11に係止させながら回動することにより、挿入部材12と第1の係止部材11との間に第2の係止部材13を第1の係止部材11側に引き寄せる力を付与するようにしたので、ナット12cを締め付ける作業のみで各鋼板1の端部側を厚さ方向に強固に押圧することができ、構造の簡素化を図ることができる。
【0022】
図10乃至図13は本発明の第2の実施形態を示すもので、前記第1の実施形態のボルト12a及びナット12cに代わる押圧手段として楔状部材を用いた段差矯正具を示すものである。
【0023】
本実施形態の段差矯正具20は、各鋼板1の厚さ方向一方の面に係止する第1の係止部材21と、一端側が第1の係止部材21に鋼板1の厚さ方向に係止し、他端側が各鋼板1間の隙間に挿入される挿入部材22と、挿入部材22の他端側に着脱可能に係止し、各鋼板1の厚さ方向他方の面に係止する第2の係止部材23とから構成されている。
【0024】
第1の係止部材21は、横長に形成された一対の係止板21aと、各係止板21aの幅方向中央寄りにそれぞれ接合された一対の側板21bとからなり、各係止板21aは各側板21bによって互いに間隔をおいて平行に対向するように配置されている。各係止板21aは、上端面の幅方向中央部に平坦部21cが形成されるともに、平坦部21cから幅方向両端に亘る部分は下り傾斜の緩やかな凹状の曲線をなすように形成されている。
【0025】
挿入部材22は、所定の厚さ(鋼板1のルート間隔よりも小さい厚さ)を有する平板状に形成され、その一端側(上端側)には楔状部材22aが係止する四角形状の第1の係止孔22bが設けられている。楔状部材22aは側面が三角形状の部材からなり、第1の係止孔22bは二つの楔状部材22aと平板状の調整板22cを挿通可能な大きさに形成されている。挿入部材22の他端側(下端側)は第2の係止部材23が係止する第2の係止孔22dを有し、第2の係止孔22dは挿入部材22を厚さ方向に貫通する縦長のスリット状に形成されている。
【0026】
第2の係止部材23は長方形状の板状部材からなり、挿入部材22の第2の係止孔22dに長手方向に挿通可能に形成されている。
【0027】
前記段差矯正具20を用いて鋼板1の段差を矯正する場合は、図12に示すように各鋼板1の上面側に第1の係止部材21を配置するとともに、第1の係止部材21の両端側を各鋼板1の端部側の上面に係止させる。その際、挿入部材22の下端側を各鋼板1間に上方から挿入して各鋼板1の下面側に位置させる。各鋼板1は前記第1の実施形態と同様、端面同士をルート間隔となる隙間Sを空けて互いに対向させて配置され、一方の鋼板1は端部側が下方に湾曲しており、これにより各鋼板1同士が段差(目違い)を生じた状態となっている。
【0028】
次に、各鋼板1の下面側に位置する挿入部材22の第2の係止孔22dに第2の係止部材23を挿通し、第2の係止部材13の長手方向中央部を係止孔12dに係止させるとともに、その両端側を各鋼板1の端部側の下面に係止させる。
【0029】
この後、図13に示すように挿入部材22の第1の係止孔22bに調整板22cを挿通するとともに、第1の係止孔22bの上端と調整板22cとの間に左右から各楔状部材22aを挿入し、各楔状部材22aを図示しないハンマーで打ち込むことにより第1の係止孔22bに圧入する。これにより、挿入部材22の第1の係止孔22bの上端と第1の係止部材21の平坦部21cとの間に第2の係止部材23を第1の係止部材21側に引き寄せる力が付与され、第1の係止部材21と第2の係止部材23によって各鋼板1の端部側が厚さ方向に強固に押圧される。その結果、前記第1の実施形態と同様、湾曲していた一方の鋼板1の端部側が他方の鋼板1の端部側と上面及び下面が面一となるように各鋼板1の段差が矯正される。尚、調整板22cは、鋼板1の厚さ寸法に応じて枚数を増減したり、或いは調整板22cを用いないようにすることも可能である。
【0030】
このように、本実施形態によれば、各鋼板1の厚さ方向一方の面に係止する第2の係止部材21と、一端側が第1の係止部材21に鋼板1の厚さ方向に係止し、他端側が各鋼板1間の隙間に挿入される挿入部材22と、挿入部材22の他端側に着脱可能に係止し、各鋼板1の厚さ方向他方の面に係止する第2の係止部材23とを備え、挿入部材22と第1の係止部材21との間に第2の係止部材23を第1の係止部材21側に引き寄せる力を付与することにより、第1の係止部材21と第2の係止部材23によって各鋼板1の端部側を厚さ方向に押圧するようにしたので、鋼板1に直接溶接することなく各鋼板1の段差の矯正を行うことができ、前記第1の実施形態と同様の効果を得ることができる。
【0031】
また、挿入部材22の一端側の第1の係止部材21と第1の係止部材21との間に楔状部材22aを圧入することにより、挿入部材22と第1の係止部材21との間に第2の係止部材23を第1の係止部材21側に引き寄せる力を付与するようにしたので、楔状部材22aを打ち込む作業のみで各鋼板1の端部側を厚さ方向に強固に押圧することができ、構造の簡素化を図ることができる。
【0032】
尚、前記実施形態は本発明の一実施例であり、本発明は前記実施形態に記載されたものに限定されない。
【符号の説明】
【0033】
1…鋼板、10…段差矯正具、11…第1の係止部材、12…挿入部材、12a…ボルト、12b…挿入部、12c…ナット、12d…係止孔、13…第2の係止部材、20…段差矯正具、21…第1の係止部材、22…挿入部材、22a…楔状部材、22b…第1の係止孔、22d…第2の係止孔、23…第2の係止部材。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14