(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023038704
(43)【公開日】2023-03-17
(54)【発明の名称】サーバ装置、端末装置、プログラムおよび方法
(51)【国際特許分類】
G06Q 10/08 20230101AFI20230310BHJP
【FI】
G06Q10/08
【審査請求】未請求
【請求項の数】24
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021145567
(22)【出願日】2021-09-07
(71)【出願人】
【識別番号】520315637
【氏名又は名称】atena株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100151448
【弁理士】
【氏名又は名称】青木 孝博
(74)【代理人】
【識別番号】230121016
【弁護士】
【氏名又は名称】小笠原 匡隆
(72)【発明者】
【氏名】白髭 直樹
(72)【発明者】
【氏名】北方 佑樹
【テーマコード(参考)】
5L049
【Fターム(参考)】
5L049AA16
(57)【要約】
【課題】配送物を受け取る者にとって使い勝手がよいサーバ装置などを提供する。
【解決手段】本開示にかかるサーバ装置は、配送物の転送を管理する管理端末装置および配送物の転送先の転送先端末装置と、ネットワークを介して通信する通信インターフェースと、所定の指示命令に加えて、配送物を示すインデックスを含み、管理端末装置から受信されて配送物の転送を管理する配送情報と、配送物に関する作業を少なくとも示すアクティビティ情報とを記憶するように構成されたメモリと、メモリに記憶された指示命令に基づいて、配送情報を転送先端末装置に送信し、送信した配送情報に基づいて選択されたインデックスを、転送先端末装置から受信し、受信したインデックスが示す配送物に対応するアクティビティ情報を転送先端末装置に送信する、処理を行うように構成されたプロセッサと、を含む。
【選択図】
図23
【特許請求の範囲】
【請求項1】
配送物の転送を管理する管理端末装置および前記配送物の転送先の転送先端末装置と、ネットワークを介して通信する通信インターフェースと、
所定の指示命令に加えて、前記配送物を示すインデックスを含み、前記管理端末装置から受信されて前記配送物の転送を管理する配送情報と、前記配送物に関する作業を少なくとも示すアクティビティ情報とを記憶するように構成されたメモリと、
前記メモリに記憶された前記指示命令に基づいて、
前記配送情報を前記転送先端末装置に送信し、
送信した前記配送情報に基づいて選択された前記インデックスを、前記転送先端末装置から受信し、
受信した前記インデックスが示す前記配送物に対応する前記アクティビティ情報を前記転送先端末装置に送信する、
処理を行うように構成されたプロセッサと、
を含むサーバ装置。
【請求項2】
前記メモリに記憶された前記指示命令に基づいて、前記プロセッサは、
前記配送物の画像データを前記管理端末装置から受信し、
前記インデックスが示す前記配送物の画像データを前記転送先端末装置にさらに送信する、
処理をさらに行うように構成される、
請求項1に記載のサーバ装置。
【請求項3】
前記配送物に関する作業は、前記配送物の受領、保管、転送、廃棄、前記画像データの取得および前記画像データの転送のうちの1つ以上を含む、
請求項2に記載のサーバ装置。
【請求項4】
前記配送物が包装されているとき、前記配送物の画像データは、包装された前記配送物の外観を示す外観画像と、前記外観画像および包装が解かれた前記配送物を示す内容画像とを含む、
請求項3に記載のサーバ装置。
【請求項5】
前記配送物は書類であり、前記配送物の包装は、前記書類を封筒に入れることにより行われ、
前記外観画像は前記封筒に入れられた状態の前記書類の画像であり、前記内容画像は、前記封筒から出された状態の前記書類の画像である、
請求項4に記載のサーバ装置。
【請求項6】
前記アクティビティ情報は、前記作業が行われた時刻を示す時刻情報をさらに含む、
請求項1~5のいずれか1項に記載のサーバ装置。
【請求項7】
前記アクティビティ情報は、受領した前記配送物に対して入力されたコメントと、前記コメントが入力された時刻を示す時刻情報をさらに含む、
請求項1~5のいずれか1項に記載のサーバ装置。
【請求項8】
前記アクティビティ情報は、前記作業を行った主体を示す主体情報をさらに含む、
請求項1~7のいずれか1項に記載のサーバ装置。
【請求項9】
配送物を示すインデックスを含み、前記配送物の転送を管理する配送情報、および、前記配送物に関する作業を少なくとも示すアクティビティ情報を記憶するサーバ装置と、ネットワークを介して通信するように構成された通信インターフェースと、
前記通信インターフェースを介して前記配送情報および前記アクティビティ情報を受信してディスプレイに表示し、前記配送物の転送先のユーザによる操作を受け付けるように構成された入出力インターフェースと、
所定の指示命令を記憶するように構成されたメモリと、
前記メモリに記憶された前記指示命令に基づいて、
前記配送情報を転送先端末装置から受信して表示し、
受信した前記配送情報に含まれる前記インデックスを表示し、表示した前記インデックスに対する操作に応じて選択された前記インデックスを前記サーバ装置に送信し、
前記サーバ装置に送信した前記インデックスが示す前記配送物に対応する前記アクティビティ情報を前記サーバ装置から受信して表示する、
処理を行うように構成されたプロセッサと、
を含む端末装置。
【請求項10】
前記インデックスは前記配送物の転送先に対応付けられて前記配送情報に含まれ、
前記メモリに記憶された前記指示命令に基づいて、前記プロセッサは、前記配送情報を前記サーバ装置から受信して表示する処理において、
前記配送物の転送先を表示し、
表示した前記転送先を選択する操作に応じて、選択された前記配送物の転送先に対応付けられた前記インデックスを表示する、
処理を行うように構成される、
請求項9に記載の端末装置。
【請求項11】
前記メモリに記憶された前記指示命令に基づいて、前記プロセッサは、表示して前記サーバ装置に送信した前記インデックスが示す前記配送物に対応する前記アクティビティ情報を前記サーバ装置から受信して表示する処理において、
表示した前記インデックスに対応付けて、前記アクティビティ情報を表示する、
処理を行うように構成される、
請求項9または10に記載の端末装置。
【請求項12】
前記配送情報は、前記配送物の画像データを含み、
前記メモリに記憶された前記指示命令に基づいて、前記プロセッサは、
前記インデックスが示す前記配送物の画像データを前記サーバ装置から受信し、
受信した前記配送物の画像データをさらに表示する、
処理をさらに行うように構成される、
請求項9~11のいずれか1項に記載の端末装置。
【請求項13】
前記メモリに記憶された前記指示命令に基づいて、前記プロセッサは、受信した前記配送物の画像データをさらに表示する処理において、
表示した前記インデックスおよび前記アクティビティ情報に対応付けて、受信した前記配送物の画像データを表示する、
処理を行うように構成される、
請求項12に記載の端末装置。
【請求項14】
前記配送物に関する作業は、前記配送物の受領、保管、転送、廃棄、および、画像データの取得のうちの1つ以上を含む、
請求項12または13に記載の端末装置。
【請求項15】
前記配送物が包装されているとき、前記配送物の画像データは、包装された前記配送物の外観を示す外観画像と、前記外観画像および包装が解かれた前記配送物を示す内容画像とを含む、
請求項12~14のいずれか1項に記載の端末装置。
【請求項16】
前記配送物は書類であり、前記配送物の包装は、前記書類を封筒に入れることにより行われ、
前記外観画像は前記封筒に入れられた状態の前記書類の画像であり、前記内容画像は、前記封筒から出された状態の前記書類の画像である、
請求項15に記載の端末装置。
【請求項17】
前記メモリに記憶された前記指示命令に基づいて、前記プロセッサは、受信した前記配送物の画像データをさらに表示する処理において、
前記外観画像または前記内容画像を選択する操作を受け入れ、
選択された前記外観画像または前記内容画像を表示する、
処理を行うように構成される、
請求項15または16に記載の端末装置。
【請求項18】
前記アクティビティ情報は、前記作業が行われた時刻を示す時刻情報をさらに含む、
請求項9~17のいずれか1項に記載の端末装置。
【請求項19】
前記アクティビティ情報は、受領した前記配送物に対して入力されたコメントと、前記コメントが入力された時刻を示す時刻情報をさらに含む、
請求項9~17のいずれか1項に記載の端末装置。
【請求項20】
前記アクティビティ情報は、前記作業を行った主体を示す主体情報をさらに含む、
請求項9~19のいずれか1項に記載の端末装置。
【請求項21】
配送物の転送を管理する管理端末装置および前記配送物の転送先の転送先端末装置と、ネットワークを介して通信する通信インターフェースと、
所定の指示命令に加えて、前記配送物を示すインデックスを含み、前記管理端末装置から受信されて前記配送物の転送を管理する配送情報と、前記配送物に関する作業を少なくとも示すアクティビティ情報とを記憶するように構成されたメモリと、
を含むコンピュータを、
前記配送情報を前記転送先端末装置に送信し、
送信した前記配送情報に基づいて選択された前記インデックスを、前記転送先端末装置から受信し、
受信した前記インデックスが示す前記配送物に対応する前記アクティビティ情報を前記転送先端末装置に送信する、
処理を行うように構成されたプロセッサ、
として機能させるプログラム。
【請求項22】
配送物を示すインデックスを含み、前記配送物の転送を管理する配送情報、および、前記配送物に関する作業を少なくとも示すアクティビティ情報を記憶するサーバ装置と、ネットワークを介して通信するように構成された通信インターフェースと、
前記通信インターフェースを介して前記配送情報および前記アクティビティ情報を受信してディスプレイに表示し、前記配送物の転送先のユーザによる操作を受け付けるように構成された入出力インターフェースと、
所定の指示命令を記憶するように構成されたメモリと、
を含むコンピュータを、
前記配送情報を前記サーバ装置から受信して表示し、
受信した前記配送情報に含まれる前記インデックスを表示し、表示した前記インデックスに対する操作に応じて選択された前記インデックスを前記サーバ装置に送信し、
前記サーバ装置に送信した前記インデックスが示す前記配送物に対応する前記アクティビティ情報を前記サーバ装置から受信して表示する、
処理を行うように構成されたプロセッサ、
として動作させるプログラム。
【請求項23】
配送物の転送を管理する管理端末装置および前記配送物の転送先の転送先端末装置と、ネットワークを介して通信する通信インターフェースと、
所定の指示命令に加えて、前記配送物を示すインデックスを含み、前記管理端末装置から受信されて前記配送物の転送を管理する配送情報と、前記配送物に関する作業を少なくとも示すアクティビティ情報とを記憶するように構成されたメモリと、
を含むコンピュータにおいて、プロセッサが前記指示命令を実行することによりなされる方法であって、
前記配送情報を前記転送先端末装置に送信する段階と、
送信した前記配送情報に基づいて選択された前記インデックスを、サーバ装置から受信する段階と、
受信した前記インデックスが示す前記配送物に対応する前記アクティビティ情報を前記サーバ装置に送信する段階と、
を含む方法。
【請求項24】
配送物を示すインデックスを含み、前記配送物の転送を管理する配送情報、および、前記配送物に関する作業を少なくとも示すアクティビティ情報を記憶するサーバ装置と、ネットワークを介して通信するように構成された通信インターフェースと、
前記通信インターフェースを介して前記配送情報および前記アクティビティ情報を受信してディスプレイに表示し、前記配送物の転送先のユーザによる操作を受け付けるように構成された入出力インターフェースと、
所定の指示命令を記憶するように構成されたメモリと、
を含むコンピュータにおいて、プロセッサが前記指示命令を実行することによりなされる方法であって、
前記配送情報を前記サーバ装置から受信して表示する段階と、
受信した前記配送情報に含まれる前記インデックスを表示し、表示した前記インデックスに対する操作に応じて選択された前記インデックスを前記サーバ装置に送信する段階と、
前記サーバ装置に送信した前記インデックスが示す前記配送物に対応する前記アクティビティ情報を前記サーバ装置から受信して表示する段階と、
を含む方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、配送物の画像を転送先に表示するサーバ装置、端末装置、プログラムおよび方法に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1は、郵便物などの配送物の配送先などを管理するシステムを開示する。しかしながら、特許文献1に開示されたシステムにおいては、配送先において、配送前に配送物を予め画像で確認することはできない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上述した背景から、本開示は、配送物を受け取る者にとって使い勝手がよいサーバ装置、端末装置、プログラムおよび方法を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本開示の一実施形態によれば、「配送物の転送を管理する管理端末装置および前記配送物の転送先の転送先端末装置と、ネットワークを介して通信する通信インターフェースと、所定の指示命令に加えて、前記配送物を示すインデックスを含み、前記管理端末装置から受信されて前記配送物の転送を管理する配送情報と、前記配送物に関する作業を少なくとも示すアクティビティ情報とを記憶するように構成されたメモリと、前記メモリに記憶された前記指示命令に基づいて、前記配送情報を前記転送先端末装置に送信し、送信した前記配送情報に基づいて選択された前記インデックスを、前記転送先端末装置から受信し、
受信した前記インデックスが示す前記配送物に対応する前記アクティビティ情報を前記転送先端末装置に送信する、処理を行うように構成されたプロセッサと、を含むサーバ装置」が提供される。
【0006】
また、本開示の一実施形態によれば、「配送物の転送を管理する管理端末装置および前記配送物の転送先の転送先端末装置と、ネットワークを介して通信する通信インターフェースと、所定の指示命令に加えて、前記配送物を示すインデックスを含み、前記管理端末装置から受信されて前記配送物の転送を管理する配送情報と、前記配送物に関する作業を少なくとも示すアクティビティ情報とを記憶するように構成されたメモリと、を含むコンピュータを、前記配送情報を前記転送先端末装置に送信し、送信した前記配送情報に基づいて選択された前記インデックスを、前記転送先端末装置から受信し、受信した前記インデックスが示す前記配送物に対応する前記アクティビティ情報を前記転送先端末装置に送信する、処理を行うように構成されたプロセッサ、として機能させるプログラム」が提供される。
【0007】
また、本開示の一実施形態によれば、「配送物の転送を管理する管理端末装置および前記配送物の転送先の転送先端末装置と、ネットワークを介して通信する通信インターフェースと、所定の指示命令に加えて、前記配送物を示すインデックスを含み、前記管理端末装置から受信されて前記配送物の転送を管理する配送情報と、前記配送物に関する作業を少なくとも示すアクティビティ情報とを記憶するように構成されたメモリと、を含むコンピュータにおいて、プロセッサが前記指示命令を実行することによりなされる方法であって、前記配送情報を前記転送先端末装置に送信する段階と、送信した前記配送情報に基づいて選択された前記インデックスを、サーバ装置から受信する段階と、受信した前記インデックスが示す前記配送物に対応する前記アクティビティ情報を前記サーバ装置に送信する段階と、を含む方法」が提供される。
【発明の効果】
【0008】
本開示の実施形態によれば、配送物を受け取る者にとって使い勝手がよいサーバ装置、端末装置、プログラムおよび方法を提供することができる。
【0009】
なお、本開示の実施形態の上記効果は説明の便宜のための例示であって、限定的な例示ではない。本開示の様々な実施形態は、上記効果に加えて、または上記効果に代えて、本開示中に記載されたいかなる効果、および、当業者にとって明らかな効果をも奏しうる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】本開示にかかるシステムの構成を例示する図である。
【
図3】システムの管理端末装置におけるプロセッサの処理および作業者による作業を示すフローチャートである。
【
図4】サーバ装置のプロセッサが作成する配送情報テーブルを示す図である。
【
図5】アクティビティ情報識別子により識別されるアクティビティ情報を含むアクティビティ情報テーブルを示す図である。
【
図6】サーバ装置のメモリに記憶される転送先情報テーブルを示す図である。
【
図7】サーバ装置のメモリに記憶される配送管理テーブルを示す図である。
【
図8】転送先端末装置のディスプレイに表示されるGUI画像を例示する第1の図である。
【
図9】転送先端末装置のディスプレイに表示されるGUI画像を例示する第2の図である。
【
図10】転送先端末装置のディスプレイに表示されるGUI画像を例示する第3の図である。
【
図11】転送先端末装置のディスプレイに表示されるGUI画像を例示する第4の図である。
【
図12】転送先端末装置のディスプレイに表示されるGUI画像を例示する第5の図である。
【
図13】転送先端末装置のディスプレイに表示されるGUI画像を例示する第6の図である。
【
図14】転送先端末装置のディスプレイに表示されるGUI画像を例示する第7の図である。
【
図15】システムのサーバ装置におけるプロセッサの処理を示す第1のフローチャートである。
【
図16】システムのサーバ装置におけるプロセッサの処理を示す第2のフローチャートである。
【
図17】システムのサーバ装置におけるプロセッサの処理を示す第3のフローチャートである。
【
図18】システムのサーバ装置におけるプロセッサの処理を示す第4のフローチャートである。
【
図19】システムのサーバ装置におけるプロセッサの処理を示す第5のフローチャートである。
【
図20】システムのサーバ装置におけるプロセッサの処理を示す第6のフローチャートである。
【
図21】システムの転送先端末装置におけるプロセッサの処理の第1のフローチャートである。
【
図22】システムの転送先端末装置におけるプロセッサの処理の第2のフローチャートである。
【
図23】システムの処理を示す通信シーケンス図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、実施の形態を、図面を参照して詳細に説明する。なお、以下、図面において実質的に同じ構成要素、処理、情報およびデータには同じ符号および名称が付される。また、情報処理および通信の主体となりうる装置を総称して「ノード」と記載することがある。また、図面において構成要素およびデータの数および種類は例示的に示され、適宜、増減されたり変更されたりしうる。また、ノードの間における通信の順番は例示的に示され、適宜、変更されうる。
【0012】
また、図面において、発明の本質的な説明に関係しない構成要素は、適宜、省略されることがある。また、図示の都合上、図面において「データ」など、名称の一部が省略されることがある。また、m,n,p,qは2以上の整数であり、fは1~mの整数であり、gは1~nの整数であり、hは1以上の整数である。ただし、hは常に同じ数を示すとは限らない。
【0013】
[システム1の概要]
まず、
図1を参照して本開示にかかるシステム1の概要を説明する。
図1は、本開示にかかるシステム1の構成を例示する図である。
図1に示すように、システム1は、それぞれ1つ以上の管理端末装置10と、転送先端末装置12と、サーバ装置14とをノードとして含む。システム1の作業者は、これらのノードを利用して補助を得て作業を行い、送り主から送られてきた配送物を受領し、予め登録された配送先にすぐに転送したり、まとめて定期的に転送したり、配送物の画像を転送したり、転送せずに廃棄したりするサービスを提供する。ただし、作業者による作業は、適宜、機械およびロボットなどによる作業により代替されうる。
【0014】
システム1においては、これらのノードそれぞれの処理は、メモリに記憶されたプログラムを実行することにより実現される。これらシステム1のノードの間は、有線通信回線および無線通信回線またはこれらの組み合わせを含むインターネットなどのネットワーク3を介して、任意のタイミングで相互に処理に必要とされるプログラムおよびデータの通信が可能に接続される。
【0015】
[システム1の各ノードの構成]
図2は、
図1に示したシステム1のノードの構成を示す図である。なお、システム1のノードそれぞれ、つまり、管理端末装置10、転送先端末装置12およびサーバ装置14それぞれは、
図2に示す構成要素の全てを含まなくてよく、あるいは、他の構成要素がさらに追加されてよい。また、ノードそれぞれの構成要素の一部が省略されたり、他の構成要素により代替されたりしてよい。
【0016】
管理端末装置10は、例えば、ネットワーク3との間で無線通信回線を介した通信が可能なスマートフォン、携帯情報端末またはノート型パーソナルコンピュータなどである。転送先端末装置12は、ネットワーク3との間で無線通信回線または有線通信回線を介した通信が可能な携帯情報端末、ノート型パーソナルコンピュータまたはデスクトップコンピュータなどである。サーバ装置14は、ネットワーク3との間で無線通信回線または有線通信回線を介した通信が可能なデスクトップコンピュータまたはサーバ用コンピュータなどである。
【0017】
また、システム1は、複数の管理端末装置10、複数の転送先端末装置12およびサーバ装置14を含みうるが、これらのノードの数は同じである必要も、同種である必要もない。例えば、管理端末装置10がスマートフォンで、転送先端末装置12はノート型トップパソコンで、サーバ装置14がサーバ用コンピュータであってよい。なお、サーバ装置14は、全ての構成要素が単一の装置として一体に構成される必要はない。例えば、サーバ装置14は、いわゆるクラウドサーバとして構成され、サーバ装置14の各構成要素は、複数の装置に分散されうる。
【0018】
図2に示すように、システム1の各ノードは、メモリ102と、入出力インターフェース104と、プロセッサ114と、通信インターフェース116とを構成要素として含む。これらの構成要素は、バス100および制御信号線などを介して互いにデータおよび制御信号の入出力が可能に接続される。
【0019】
メモリ102は、RAM、ROM、不揮発性メモリ(NVM)、および、HDDなどの大容量記憶装置を含む。通信インターフェース116は、アンテナおよび通信処理回路118などを含む。入出力インターフェース104は、キーボード106、マウス108、ディスプレイ110およびスキャナ112などを含む。なお、携帯用の小型のノードにおいては、キーボード106およびマウス108は、これらと同等の機能を有するタッチパネルなどにより代替されうる。また、管理端末装置10は、スキャナ112とともに、あるいは、スキャナ112の代替装置としてカメラを含みうる。
【0020】
プロセッサ114は、1つ以上のCPU、DSP、および、時刻を示す時計回路などの周辺回路を含み、メモリ102に指示命令として記憶された複数のプログラムを読み出して実行する。プロセッサ114は、プログラムの実行により、システム1のノードそれぞれにおいて、Windows(登録商標)およびAndroid(登録商標)などのOSの機能を実現する。また、プロセッサ114は、各ノードの構成要素の制御、本開示にかかる配送物の転送に必要とされる処理、配送物の画像を示す画像データを作成する処理、および、画像データを表示する処理などを行う。
【0021】
メモリ102において、ROMは、プロセッサ114により実行され、OS、通信インターフェース116およびネットワーク3を介した他のノードとの通信を実現するプログラムとそのパラメータなどを記憶する。また、ROMは、入出力インターフェース104を介した利用者とのユーザインターフェース(UI)の機能を実現するプログラムとそのパラメータなどを記憶する。
【0022】
RAMは、プログラムの実行に必要とされるデータを記憶するワーキングメモリとして動作する。不揮発性メモリおよびHDDは、各ノードに電源が供給されているか否かにかかわらず記憶したデータを保持でき、配送物の転送のためのアプリケーションプログラムとそのパラメータなどのデータを記憶する。
【0023】
通信インターフェース116は、配送物アンテナおよび通信処理回路118を用いて、配送物の転送を行う作業者の補助に必要とされるプログラムおよびデータを、ネットワーク3を介して他のノードとの間で送受信する。通信処理回路118は、上述したノードの間におけるプログラムおよびデータの送受信に必要とされる処理を行う。
【0024】
通信処理回路118は、ノードとネットワーク3とが無線通信回線で接続されるときには、例えば、LTE、IEEE802.11およびBluetooth(登録商標)のうちの任意の方式に準拠した通信処理を行う。あるいは、通信処理回路118は、ノードとネットワーク3とが有線通信回線で接続されるときには、有線通信のための処理を行う。なお、ノードとネットワーク3とが有線通信回線を介して通信を行うときには、通信インターフェース116のアンテナは不要である。
【0025】
なお、入出力インターフェース104と、キーボード106、マウス108、ディスプレイ110およびスキャナ112またはこれらの代替物とは、一体に構成されても、別々に構成されてもよい。また、入出力インターフェース104からキーボード106、マウス108、ディスプレイ110およびスキャナ112の一部が省略されても、入出力インターフェース104に、これら以外の入出力装置がさらに加えられてもよい。
【0026】
入出力インターフェース104とキーボード106などとが別々に構成されるときには、これらの間は、USBなど介した有線通信により、あるいは、Bluetooth(登録商標)などの方式に準拠した無線通信により接続されうる。
【0027】
ディスプレイ110は、例えば、液晶ディスプレイまたは有機ELディスプレイを含み、プロセッサ114の制御に従って、メモリ102から読み出されたデータの画像、例えば、GUI画像および配送物の画像などが表示される。
【0028】
[各ノードの処理]
以下、システム1の管理端末装置10、転送先端末装置12およびサーバ装置14の処理を説明する。上述したように、これらのノードにおける処理は、プロセッサ114がプログラムを実行することにより実現されるが、記載を簡潔にするために、特記なき限り、以下、プログラムの実行に関する記載は省略される。
【0029】
[管理端末装置10におけるプロセッサ114の動作]
以下、管理端末装置10におけるプロセッサ114の処理を説明する。管理端末装置10において、プロセッサ114は、システム1における転送の対象となる配送物に対して、作業者により行われうる作業を示す作業情報の入力を、入出力インターフェース104を介して受け入れる。作業者が配送物に対して行う操作は、配送物の送り主からの受領、配送物の保管、配送物の転送、外観画像の取得および転送、内部画像の取得および転送および廃棄などである。
【0030】
また、プロセッサ114は、受け入れた作業を示す作業情報を含むアクティビティ情報を作成する。なお、アクティビティ情報は、作業情報に対応付けられ、作業者の氏名など作業者を一意に識別する主体情報を、作業者情報としてさらに含みうる。作業者情報は、管理端末装置10のメモリ102に記憶され、あるいは、作業が行われるたびに、作業者により入出力インターフェース104に対して入力され、プロセッサ114により作業情報に対応付けられる。また、アクティビティ情報は、作業情報に対応付けられ、その作業が行われた時刻を示すタイムスタンプを、時刻情報として含みうる。
【0031】
また、プロセッサ114は、作業者のスキャナ112またはカメラを用いた画像取得作業により配送物の画像を得て、この画像を示す画像データを作成する。なお、配送物が包装された物品であるときには、配送物の画像は、包装されたままの状態の物品の外観を示す外観画像と、包装を解かれた物品自体、つまり、包装の内容を示す内容画像とを含みうる。また、配送物が封筒に入れられた手紙などの書類であるときには、配送物の画像は、封筒に入れられたままの状態の書類の外観を示す外観画像と、封筒から出された状態で、書類の記載内容が観者により理解されうる内容画像とを含みうる。
【0032】
また、プロセッサ114は、作業者による配送物の転送先、送り主および配送物の形態などの情報を、入出力インターフェース104を介して受け入れる。さらに、プロセッサ114は、予め決められたタイミング、または、通信インターフェース116を介して受信したサーバ装置14からの要求に応じて、作成したり受け入れたりした情報およびデータを、通信インターフェース116を介してサーバ装置14に対して送信する。
【0033】
図3は、
図1,
図2に示したシステム1の管理端末装置10におけるプロセッサ114の処理および作業者による作業を示すフローチャートである。なお、
図3は、配送物が受領されたときのプロセッサ114の処理を示す。
【0034】
以下、作業者が手入力により情報を入力する場合を説明するが、管理端末装置10が、画像処理、RFIDおよびバーコードなどを活用して各種情報を自動的に取得したり、ソフトウェア的な処理により生成したりすることも可能である。また、上述のように、
図3は、配送物が受領されたときの処理を示すが、プロセッサ114は、作業者が配送物に対する作業を行うたびにアクティビティ情報を生成し、通信インターフェース116を介してサーバ装置14に対して送信することに留意すべきである。
【0035】
図3に示す処理は、管理端末装置10の入出力インターフェース104に対して何らかの操作が行われるたびに起動される。
図3に示すステップS100において、システム1を利用する作業者は、送り主から郵便で送られてきた郵便物、または、送り主から運送業者により送られてきた荷物などの配送物を受領する作業を行い、このことを示す作業情報と、を入出力インターフェース104に対して入力する。入出力インターフェース104は、この操作を受け入れ、プロセッサ114に対して通知する。
【0036】
ステップS102において、作業者は、受領した配送物を,配送物などの形態に応じて、予め決められた複数の保管場所のいずれかに保管する。作業者は、その作業者情報と、配送物を受領して保管する作業を行ったことを示す作業情報と、受領した配送物を一意に識別する配送物識別子(配送物ID)と、配送物の保管場所を示す保管場所情報と、配送物の形態を示す形態情報とを、管理端末装置10の入出力インターフェース104に対して入力する。入出力インターフェース104は、入力されたこれらの情報を受け入れ、プロセッサ114に対して出力する。
【0037】
ステップS104において、プロセッサ114は、入出力インターフェース104から入力された作業者情報および作業情報に、作業が行われた時刻を示すタイムスタンプを時刻情報として対応付け、アクティビティ情報を作成する。
【0038】
ステップS106において、作業者は、配送物に記載された送り主の名称および住所を読み出し、入出力インターフェース104に対して入力する。さらに、作業者は、送り主に対応付けられた転送先を一意に識別する転送先識別子を、入出力インターフェース104に対して入力する。入出力インターフェース104は、入力された送り主の名称及び住所と、転送先識別子とを受け入れ、プロセッサ114に対して出力する。
【0039】
なお、S102,S106の処理において、作業者が配送物に関するコメントと作業者情報とを入出力インターフェース104に対して入力することがある。このときには、入出力インターフェース104は、コメントを作業情報として受け入れ、作業者情報とともにプロセッサ114に対して出力する。配送物に関するコメントの内容は、例えば、配送物の傷および汚れに関する事項、あるいは、配送物について転送先に知らせたいことである。
【0040】
ステップS108において、プロセッサ114は、S102,S104の処理において、コメントを内容とする作業情報および作業者情報が入力されたか否かを判断する。プロセッサ114は、コメントが入力されたとき(S108の処理においてY)には、コメントをプロセッサ114に対して出力してS110の処理に進み、コメントが入力されなかったとき(S108の処理においてN)にはS112の処理に進む。
【0041】
ステップS110において、プロセッサ114は、プロセッサ114は、コメントを内容とする作業情報に、作業者情報および時刻情報を対応付けてアクティビティ情報を生成する。
【0042】
ステップS112において、プロセッサ114は、S102の処理において入力された作業者情報、作業情報、配送物識別子、転送先識別子、保管場所情報および形態情報と、S104,S108の処理により得られたアクティビティ情報と、S106の処理において入力された送り主の名称および住所を示す情報とを、通信インターフェース116を介してサーバ装置14に対対して送信する。なお、S112の処理の後には、管理端末装置10から転送先端末装置12に送信される情報には、配送物識別子が付加される。
【0043】
[サーバ装置14におけるプロセッサ114の処理]
以下、サーバ装置14におけるプロセッサ114の処理を説明する。
図4は、
図1,
図2に示したサーバ装置14のプロセッサ114が作成する配送情報テーブルを示す図である。
図5は、
図4に示したアクティビティ情報識別子により識別されるアクティビティ情報を含むアクティビティ情報テーブルを示す図である。
【0044】
サーバ装置14において、プロセッサ114は、管理端末装置10から送信されてきた情報を、通信インターフェース116を介して順次、受信して処理する。また、プロセッサ114は、転送先端末装置12に対してGUI画像を表示して、GUI画像に対する操作に応じて、配送物の転送方法を決め、通信インターフェース116を介して転送先端末装置12に送信し、作業者に表示させる。
【0045】
プロセッサ114は、配送物を受領した作業を示す作業情報を含むアクティビティ情報を受信したときには、
図4に示す配送情報テーブルの新たなエントリを作成してメモリ102に記憶する。あるいは、プロセッサ114は、配送物を受領した作業を示す作業情報を含まないアクティビティ情報を受信したときには、
図5に示すアクティビティ情報テーブルに、受信したアクティビティ情報を追加する。
【0046】
図4に示すように、配送情報テーブルはm個のエントリを含み、配送情報テーブルのf番目のエントリは、配送物識別子DIDf、転送先識別子FDIDf、受領時刻Tf、送り主住所SAf、送り主名称SNf、形態情報FMf、外観画像データAIf、内部画像データCIf、保管場所情報SLfおよびアクティビティ情報識別子AIDfを対応付けて含む。なお、複数の配送物が同じ転送先に転送されるときには、転送先識別子FID1~FIDmに重複が生じる。
【0047】
配送物識別子DIDf、転送先識別子FDIDf、送り主住所SAf、送り主名称SNf、形態情報FMf、外観画像データAIf、内部画像データCIf、保管場所情報SLfは、管理端末装置10から通信インターフェース116を介して受信される。アクティビティ情報識別子AIDfは、配送情報テーブルのエントリが生成されるたびにプロセッサ114が作成し、それぞれ
図5に示すアクティビティ情報テーブルのエントリのうち、配送物識別子DIDfにより識別される配送物に関するいずれかを一意に識別する。受領時刻Tfは、プロセッサ114により、管理端末装置10から入出力インターフェース104を介して受信したアクティビティ情報に含まれ、配送物識別子DIDfにより識別される配送物の受領作業を示す作業情報に対応付けられた時刻情報から得られる。
【0048】
図5に示すように、アクティビティ情報テーブルは、
図4に示したアクティビティ情報識別子AID1~AIDmそれぞれに対応するm個のエントリを含む。m個のエントリのうち、アクティビティ情報識別子AIDfに対応するエントリは、1つ以上のアクティビティ情報AIf1~AIfhを含む。ただし、上述のようにhは常に同じ数を示すとは限らないので、アクティビティ情報識別子AID1~AIDmに対応するアクティビティ情報AIf1~AIfmそれぞれの数は必ずしも同じではない。
【0049】
プロセッサ114は、通信処理回路118を介して配送物識別子DIDfにより識別される配送物の新たなアクティビティ情報を受信するたびに、アクティビティ情報識別子AIDfに対応するエントリに含まれるアクティビティ情報AIf1~AIfhに、新たなアクティビティ情報を順次、追加する。
【0050】
アクティビティ情報AIfhは、作業情報ACTfhと、時刻情報TSfhと、作業情報ACTfhに対応する作業を行った作業者情報WNfhとを含む。なお、上述のように、作業情報ACTfhはコメントでありえ、時刻情報TSfhはコメントが入力された時刻を示しえ、作業者情報WNfhはコメントを入力した作業者を示しうる。
【0051】
図6は、
図1,
図2に示したサーバ装置14のメモリ102に記憶される転送先情報テーブルを示す図である。なお、
図6は、転送先が複数の事業所および部署を有する企業である場合を例示する。なお、転送先端末装置12は、例えば、転送先情報テーブルのインデックスIN1~INnにより識別される部署それぞれに備えられる。
【0052】
配送先情報テーブルは、例えば、サーバ装置14の入出力インターフェース104に対して入力され、プロセッサ114によりメモリ102に記憶される。あるいは、転送先情報テーブルは、ネットワーク3を介して他のノードから通信インターフェース116を介して入力され、プロセッサ114によりメモリ102に記憶される。配送先情報テーブルは、配送物が転送されうるn個の転送先に対応するn個のエントリを含む。
【0053】
配送先情報テーブルのg番目のエントリは、転送先を一意に識別する転送先識別子FDIDg’と、例えば、企業の各事業所に対応する示すフォルダFLgと、各事業所のなかの部署に対応し、各部署を一意に識別するインデックスINgと、インデックスINgにより識別される部署の所在地Lfと、インデックスINgにより識別される部署への転送の日付、曜日または時刻などを示す転送時刻FTfと、部署に所属するメンバーを示すメンバーMg1~Mghとを含む。作業者は、転送先テーブルの内容に従って、配送時間FTgが示す時刻に、配送物をインデックスINgが示す部署またはメンバーに配送する。
【0054】
なお、
図4に示した配送情報テーブルの転送先識別子FDID1~FDIDmそれぞれは、
図6に示した転送先情報テーブルの転送先識別子FDID1’~FDIDn’のいずれかである。従って、転送先識別子FDID1~FDIDmの集合は、転送先識別子FDID1’~FDIDn’の集合と同じか、転送先識別子FDID1’~FDIDn’の集合に包含される。
【0055】
なお、基本的にインデックスIN1~INnには重複は生じず、事業所が複数の部署を含むときにはフォルダFL1~FLnのなかに重複が生じることがある。また、複数の部署が同じ所在地にあるときには所在地L1に重複が生じることがある。また、複数の部署に同じ時刻に配送物の転送が行われるときには転送時刻FT1~FTnに重複が生じることがある。また、同じメンバーが複数の部署に所属するときにはメンバーM11~Mnhに重複が生じることがある。なお、転送先情報テーブルの構成は、転送先の構成に適合するように適宜、変更されうる。
【0056】
図7は、
図1,
図2に示したサーバ装置14のメモリ102に記憶される配送管理テーブルを示す図である。
図7に示すように、配送管理テーブルは、
図4に示した配送物識別子DID1~DIDmを含み、これらに対応するm個のエントリを含む。配送管理テーブルのf番目のエントリは、配送物識別子DIDfにより識別される配送物の転送方法を含む。システム1の作業者は、転送方法を参照し、その内容に従って配送物を取り扱う。
【0057】
図7に示すように、転送方法には、「急ぎ転送」、「定期転送」、「内容画像全転送」、「外観画像転送」および「廃棄」などが含まれる。「急ぎ配送」は、保管されている配送物を急いで作業者が配送先に配送することである。「定期転送」は、配送物を一定期間保管し、転送先により決められた周期、例えば、一週間に1回、一ヶ月に一回などで定期的に、配送物をまとめて作業者が転送することである。
【0058】
「内容画像全転送」は、例えば、配送物が書類であるときなどに、書類の内容の全ての画像をサーバ装置14から転送先端末装置12などに作業者が転送することである。「外観画像転送」は、例えば、配送物の外観画像のみをサーバ装置14から転送先端末装置12などに転送することである。「廃棄」は、保管された配送物を転送先に転送することなしに作業者が廃棄することである。
【0059】
また、f番目のエントリは、配送物の確認のために、サーバ装置14から管理端末装置10への配送物の内容画像の送信が要求されているか否かを「あり」または「なし」で示す内容画像要求を含む。
【0060】
また、f番目のエントリは、配送物識別子DIDfにより識別される配送物が保管されている状態にあるか、スキャンにより画像情報が取得された状態にあるか、転送が終了した状態にあるかなどを示すステータスを含む。また、f番目のエントリは、配送物識別子IDfにより識別される配送物の追跡に用いられる追跡コードTCfを含む。
【0061】
配送管理テーブルのうち、ステータス以外の項目は、転送先端末装置12からネットワーク3を介して入力され、プロセッサ114によりメモリ102に記憶される。また、配送管理テーブルのステータスの項目は、管理端末装置10からネットワーク3を介して受信されたアクティビティ情報により示され、配送物識別子DIDfにより識別される配送物に対する作業の内容に応じて、プロセッサ114により更新される。
【0062】
サーバ装置14のプロセッサ114は、通信インターフェース116を介して転送先端末装置12から配送物の確認の要求を受信すると、転送先端末装置12に、配送物の外観画像または内容画像を含むGUI画像を表示させる。
図6に示した転送先のメンバーなどが、転送先端末装置12に表示されたGUI画像で配送物を画像で確認し、配送方法を選択する操作を行うと、プロセッサ114は、通信インターフェース116を介して選択された配送方法を受信し、
図7に示した配送管理テーブルの配送方法を更新する。
【0063】
なお、プロセッサ114は、
図7に示した配送管理テーブルが交信されるたびに、通信インターフェース116を介して管理端末装置10に送信して表示させ、作業者に示す。また、プロセッサ114は、さらに、
図4~
図6に示した配送情報テーブル、アクティビティ情報テーブル、転送先情報テーブルを、通信インターフェース116を介して管理端末装置10に適宜、送信して表示させ、作業者に示すことがある。
【0064】
図8~
図14は、転送先端末装置12のディスプレイ110に表示されるGUI画像を例示する第1~第6の図である。
図8~
図14に示すGUI画像は、配送物の転送先の部署に所属するメンバーが配送物の画像を見ながら、急いで配送するなどの配送方法を選択したり、配送物に対して行われた作業を確認したり、配送物についてのコメントを見られたりするように工夫されている。
【0065】
図6に示した配送先のメンバーが転送先端末装置12を用いて配送物の確認の要求をサーバ装置14に対して要求すると、
図8に示すGUI画像が、転送先端末装置12のディスプレイ110に表示される。
【0066】
図8に示すように、GUI画像は、互いに対応付けられた配送先選択部分と、アクティビティ表示部分と、画像表示部分とを含む。配送先選択部分には、
図6に示したフォルダの選択に用いられるフォルダ選択ボタンが表示される。
図6に示したメンバーが、ポインタを操作してフォルダ選択ボタンに対する操作を行うと、配送先選択部分に、
図6に示したフォルダFL1~FLnから重複分が除かれたフォルダFL1’~FLn’を示すボタンが表示される。なお、上述のように、フォルダFL1’~FLn’は、企業の事業所などに対応しうるので、GUI画像において、例えば、フォルダFL1’~FLn’を示すボタンそれぞれに、これらに対応する事業所名が表示されうる。
【0067】
メンバーが、ポインタを操作して、表示されたフォルダFL1’~FLn’からフォルダFLg’を選択する操作を行うと、
図9に示すように、配送先表示部分に、フォルダFLg’に含まれるインデックスIN1’~INn’を示すボタンが表示される。さらに、メンバーは、ポインタを操作してインデックスIN1’~INn’のうちのインデックスINg’を選択する操作を行う。なお、上述のように、インデックスIN1’~INn’は、企業の各事業所の部署に対応しうるので、GUI画像において、例えば、フォルダFL1’~FLn’を示すボタンそれぞれに、これらに対応する部署名が表示されうる。
【0068】
インデックスINg’が選択されると、
図6においてインデックスINg’に対応するFDIDg’を転送先とする配送物の配送物識別子DID1’~DIDn’が、
図4に示した配送情報テーブルから選択される。さらに、これら配送物識別子DID1’~DIDn’を示すボタンが、配送先表示部分に表示される。GUI画像において、例えば、配送物識別子DID1’~DIDn’を示すボタンそれぞれに、これらの送り主の名称などが表示されうる。
【0069】
メンバーが、配送物識別子DID1’~DIDn’から配送物識別子DIDf’を選択する操作を行うと、配送物識別子DIDf’に対応するアクティビティ情報識別子AIDf’が、
図4に示した配送情報テーブルから選択される。さらに、このアクティビティ情報識別子AIDf’に対応するアクティビティ情報AIf1’~AIfh’が、
図5に示したアクティビティ情報テーブルから選択される。
【0070】
このように選択されたアクティビティ情報AIf1’~AIfh’に含まれる作業者情報WN1~WNpそれぞれと、作業情報ACT1’~ACTh’それぞれと、時刻情報TS1’~TSh’それぞれとが対応付けられて、
図10に示すようにアクティビティ表示部分に表示される。さらに、GUI画像において、画像表示部分の上には、転送方法の選択に用いられる選択方法ボタンと、配送物の外観画像と内容画像とを選択する選択ボタンが表示される。
【0071】
メンバーが、ポインタを操作して選択ボタンのうちの外観画像ボタンを選択すると、
図12に示すように、配送物(
図12においては封筒に入れられた手紙)の外観画像が画像表示部分に表示される。また、メンバーが、選択ボタンのうちの内容画像ボタンを選択すると、
図13に示すように、配送物の内容画像が画像表示部分に表示される。あるいは、メンバーが、配送方法ボタンを選択すると、
図14に示すように、配送物識別子DIDf’により識別される配送物に対する操作を選択するGUI画像が表示される。
【0072】
図14に示すGUI画像は、配急ぎ転送ボタン、定期転送ボタン、内容画像全転送ボタン、外観画像転送ボタン、廃棄ボタン、戻るボタンおよび終了ボタンを含む。急ぎ転送ボタンは、配送物を急いで配送することを作業員に要求するために用いられる。定期転送ボタンは、配送物を定期的に配送することを作業員に要求するために用いられる。内容画像全転送ボタンは、配送物の内容画像の全部を転送先端末装置12に転送させることを作業員に要求するために用いられる。
【0073】
外観画像転送ボタンは、配送物の外観画像だけを転送先端末装置12に転送させることを作業員に要求するために用いられる。廃棄ボタンは、配送物の廃棄を作業員に要求するために用いられる。戻るボタンは、
図14に示したGUI画像から
図12または
図13に示したGUI画像に戻ることを要求するために用いられる。終了ボタンは、GUI画像の表示を終了させることを要求するために用いられる。
【0074】
メンバーが、ポインタを操作して、配急ぎ転送ボタン、定期転送ボタン、内容画像全転送ボタン、外観画像転送ボタンおよび廃棄ボタンのいずれかを選択すると、この選択結果は、
図7に示した配送管理テーブルにおいて、配送物識別子DIDf’により識別される配送物の転送方法に反映される。
【0075】
図15は、
図1,
図2に示したシステム1のサーバ装置14におけるプロセッサ114の処理を示す第1のフローチャートである。なお、
図15は、サーバ装置14が、管理端末装置10から配送物の受領を示す作業情報を含むアクティビティ情報を受信したときの処理を示す。
図15に示す処理は、サーバ装置14が他のノードから何らかのデータを受信するたびに起動される。
【0076】
図15に示すステップS120において、サーバ装置14のプロセッサ114は、通信インターフェース116を介して管理端末装置10からアクティビティ情報を受信したか否かを判断する。プロセッサ114は、アクティビティ情報を受信したとき(S120の処理においてY)にはS122の処理に進み、アクティビティ情報を受信しなかったとき(S120の処理においてN)には処理を終了する。
【0077】
ステップS122において、プロセッサ114は、受信したアクティビティ情報の作業情報が、配送物の受領を示すか否かを判断する。プロセッサ114は、アクティビティ情報の作業情報が配送物の受領を示すとき(S122の処理においてY)にはS124の処理に進み、アクティビティ情報の作業情報が配送物の受領を示さないとき(S122の処理においてN)には処理を終了する。
【0078】
ステップS124において、プロセッサ114は、
図4に示した配送情報テーブルに新たなエントリを作成する。
【0079】
ステップS126において、プロセッサ114は、
図5に示したアクティビティ情報テーブルに新たなエントリを作成する。
【0080】
ステップS128において、プロセッサ114は、
図7に示した配送管理テーブルに新たなエントリを作成する。
【0081】
図16は、
図1,
図2に示したシステム1のサーバ装置14におけるプロセッサ114の処理を示す第2のフローチャートである。なお、
図16は、サーバ装置14が、管理端末装置10から配送物識別子DIDfにより識別される配送物の受領以外を示す作業情報を含むアクティビティ情報を受信したときの処理を示す。
図16に示す処理は、サーバ装置14が他のノードから何らかのデータを受信するたびに起動される。
【0082】
図16に示すステップS130において、サーバ装置14のプロセッサ114は、通信インターフェース116を介して管理端末装置10から配送物の受領以外を示す作業情報を含むアクティビティ情報を受信したか否かを判断する。プロセッサ114は、配送物の受領以外を示す作業情報を含むアクティビティ情報を受信したとき(S130の処理においてY)にはS132の処理に進む。プロセッサ114は、配送物の受領以外を示す作業情報を含むアクティビティ情報を受信しなかったとき(S130の処理においてN)には処理を終了する。
【0083】
ステップS132において、プロセッサ114は、受信したアクティビティ情報を、
図5に示したアクティビティ情報テーブルのf番目のエントリに追加する、
【0084】
図17は、
図1,
図2に示したシステム1のサーバ装置14におけるプロセッサ114の処理を示す第3のフローチャートである。なお、
図17は、サーバ装置14が、他のノードから、
図6に示した転送先情報の1エントリ分を受信したときの処理を示す。
図17に示す処理は、サーバ装置14が他のノードから何らかのデータを受信するたびに起動される。
【0085】
図17に示すステップS140において、プロセッサ114は、通信インターフェース116を介して他のノードから転送先情報の1エントリ分を受信したか否かを判断する。プロセッサ114は、他のノードから転送先情報の1エントリ分を受信したとき(S140の処理においてY)にはS142の処理に進み、他のノードから転送先情報の1エントリ分を受信しなかったとき(S140の処理においてN)には処理を終了する。
【0086】
ステップS142において、プロセッサ114は、受信した1エントリ分の転送先情報の転送先識別子と、
図6に示した転送先識別子FDID1’~FDIDn’とを比較し、転送先識別子FDID1’~FDIDn’のいずれかと一致するか否かを判断する。
【0087】
プロセッサ114は、受信した転送先情報の転送先識別子と転送先識別子FDID1’~FDIDn’のいずれかとが一致し、受信した1エントリ分の転送先情報が既に転送先情報テーブルにあるとき(S142の処理においてY)にはS146の処理に進む。プロセッサ114は、受信した転送先情報の転送先識別子と転送先識別子FDID1’~FDIDn’のいずれかとが一致せず、受信した1エントリ分の転送先情報が転送先情報テーブルにないとき(S142の処理においてN)にはS144の処理に進む。
【0088】
ステップS144において、プロセッサ114は、受信した1エントリ分の転送先情報を、転送先テーブルの新たなエントリとして加える。
【0089】
ステップS146において、プロセッサ114は、同じ転送先識別子を含む転送先情報テーブルのエントリを、受信した1エントリ分の転送先情報で置き換え、転送先情報テーブルを更新する。
【0090】
図18は、
図1,
図2に示したシステム1のサーバ装置14におけるプロセッサ114の処理を示す第4のフローチャートである。なお、
図18は、サーバ装置14が、管理端末装置10から、コメント以外を作業情報として含む配送物識別子DIDfにより識別される配送物に関するアクティビティ情報を受信したときの処理を示す。
図18に示す処理は、サーバ装置14が他のノードから何らかのデータを受信するたびに起動される。
【0091】
図18に示すステップS150において、プロセッサ114は、通信インターフェース116を介して転送先端末装置12からアクティビティ情報を受信したか否かを判断する。プロセッサ114は、アクティビティ情報を受信したとき(S150の処理においてY)にはS152の処理に進み、アクティビティ情報を受信しなかったとき(S150の処理においてN)には処理を終了する。
【0092】
ステップS152において、プロセッサ114は、アクティビティ情報に含まれる作業情報がコメントであるか否かを判断する。プロセッサ114は、アクティビティ情報に含まれる作業情報がコメントであるとき(S152の処理においてY)のときには処理を終了し、アクティビティ情報に含まれる作業情報がコメントでないとき(S152の処理においてN)のときにはS154の処理に進む。
【0093】
ステップS154において、プロセッサ114は、
図7に示した配送管理テーブルのf番目のエントリのステータスを、アクティビティ情報に含まれる作業情報が示す作業で置き換えて更新する。
【0094】
図19は、
図1,
図2に示したシステム1のサーバ装置14におけるプロセッサ114の処理を示す第5のフローチャートである。なお、
図19は、サーバ装置14が、転送先端末装置12から、
図7に示した配送物識別子DIDfを指定した転送方法を受信したときの処理を示す。
図19に示す処理は、サーバ装置14が他のノードから何らかのデータを受信するたびに起動される。
【0095】
図19に示すステップS160において、プロセッサ114は、通信インターフェース116を介して転送先端末装置12から配送物識別子DIDfを指定した転送方法を受信したか否かを判断する。プロセッサ114は、配送物識別子DIDfを指定した転送方法を受信したとき(S160の処理においてY)にはS162の処理に進み、アクティビティ情報を受信しなかったとき(S160の処理においてN)には処理を終了する。
【0096】
ステップS162において、プロセッサ114は、
図7に示した配送管理テーブルの配送物識別子DIDfに対応するエントリの配送方法を、転送先端末装置12から受信した転送方法で置き換えて更新する。
【0097】
図20は、
図1,
図2に示したシステム1のサーバ装置14におけるプロセッサ114の処理を示す第6のフローチャートである。なお、
図20は、サーバ装置14が、転送先端末装置12のディスプレイ110に、
図8~
図14に示したGUI画像を表示させ、インタラクティブに配送物の配送方法を決める処理を示す。
図20に示す処理は、サーバ装置14が他のノードから何らかのデータを受信するたびに起動される。
【0098】
ステップS160において、サーバ装置14のプロセッサ114は、通信インターフェース116を介して転送先端末装置12からGUI画像の表示を要求されたか否かを判断する。プロセッサ114は、GUI画像の表示を要求されたとき(S160の処理においてY)にはS162の処理に進み、GUI画像の表示を要求されなかったとき(S160の処理においてN)には処理を終了する。
【0099】
ステップS162において、プロセッサ114は、
図8に示したGUI画像の画像データを、通信インターフェース116を介して転送先端末装置12に送信する。プロセッサ114は、さらに、
図6に示した転送先情報テーブルをメモリ102から読み出し、フォルダFL1~FLnから、重複を除いたフォルダFL1’~FLn’を、通信インターフェース116を介して転送先端末装置12に送信する。サーバ装置14から転送先端末装置12に送信されたフォルダFL1’~FLn’は、
図8に示したように転送先端末装置12のディスプレイ110に表示されたGUI画像のなかの配送先表示部分に表示される。
【0100】
ステップS164において、プロセッサ114は、転送先端末装置12から通信インターフェース116を介して、
図8に示したように表示されたフォルダFL1’~FLn’のいずれか(フォルダFLg’)が選択されたことを示すデータを受信したか否かを判断する。プロセッサ114は、フォルダFLgが選択されたとき(S164の処理においてY)にはS166の処理に進み、フォルダFLg’が選択されたことを示すデータを受信しなかったとき(S164の処理においてN)にはS164の処理に留まる。
【0101】
ステップS166において、プロセッサ114は、
図6に示した転送先情報テーブルから、選択されたフォルダFLg’に対応するインデックスIN1’~INn’を、通信インターフェース116を介して転送先端末装置12に送信する。サーバ装置14から転送先端末装置12に送信されたインデックスIN1’~INn’は、
図9に示したように転送先端末装置12のディスプレイ110に表示されたGUI画像の配送先表示部分のなか表示される。
【0102】
ステップS168において、プロセッサ114は、転送先端末装置12から通信インターフェース116を介して、
図9に示したように表示されたインデックスIN1’~INn’のいずれか(インデックスINg’)が選択されたことを示すデータを受信したか否かを判断する。インデックスINg’が選択されたとき(S168の処理においてY)にはS170の処理に進み、インデックスINg’が選択されたことを示すデータを受信しなかったとき(S168の処理においてN)にはS168の処理に留まる。
【0103】
ステップS170において、プロセッサ114は、選択されたインデックスINg’に対応する配送物識別子DID1’~DIDn’を、通信インターフェース116を介して転送先端末装置12に送信する。サーバ装置14から転送先端末装置12に送信された配送物識別子DID1’~DIDn’は、
図10に示したように転送先端末装置12のディスプレイ110に表示されたGUI画像のなかの配送先表示部分に表示される。
【0104】
ステップS172において、プロセッサ114は、転送先端末装置12から通信インターフェース116を介して、
図10に示したように表示された配送物識別子DID1’~DIDn’のいずれか(配送物識別子DIDf’)が選択されたことを示すデータを受信したか否かを判断する。配送物識別子DIDf’が選択されたとき(S172の処理においてY)にはS175の処理に進み、配送物識別子DIDf’が選択されたことを示すデータを受信しなかったとき(S168の処理においてN)にはS172の処理に留まる。
【0105】
ステップS174において、プロセッサ114は、
図4に示した配送情報テーブルから、配送物識別子DIDf’に対応するアクティビティ情報識別子AIDf’を読み出す。プロセッサ114は、
図5に示したアクティビティ情報テーブルからアクティビティ情報識別子AIDf’に対応するアクティビティ情報AIf1’~AIfh’を読み出して、通信インターフェース116を介して転送先端末装置12に送信する。転送先端末装置12に送信されたアクティビティ情報AIf1’~AIfh’は、
図11に示すようにGUI画像のなかのアクティビティ表示部分に表示される。
【0106】
ステップS176において、プロセッサ114は、転送先端末装置12から通信インターフェース116を介して、
図11に示した外観画像ボタンまたは内容画像ボタンが選択されたことを示すデータを受信したか否かを判断する。プロセッサ114は、外観画像ボタンまたは内容画像ボタンが選択されたとき(S176の処理においてY)にはS178の処理に進み、プロセッサ114は、外観画像ボタンまたは内容画像ボタンが選択されなかったとき(S176の処理においてN)にはS176の処理に留まる。
【0107】
ステップS178において、プロセッサ114は、外観画像ボタンが選択されたときには、
図4に示した配送情報テーブルから、配送物識別子DIDf’に対応する外観画像データAIf’を読み出して通信インターフェース116を介して転送先端末装置12に送信する。外観画像データAIf’は、
図12に示すように、GUI画像の画像表示部分に表示される。あるいは、プロセッサ114は、内容画像ボタンが選択されたときには、
図4に示した配送情報テーブルから、配送物識別子DIDf’に対応する内容画像データCIf’を読み出して通信インターフェース116を介して転送先端末装置12に送信する。内容画像データCIf’は、
図13に示すように、GUI画像の画像表示部分に表示される。
【0108】
ステップS180において、プロセッサ114は、転送先端末装置12から通信インターフェース116を介して、
図10~
図13に示した転送方法ボタンが選択されたことを示すデータを受信したか否かを判断する。プロセッサ114は、転送方法ボタンが選択されたとき(S180の処理においてY)にはS182の処理に進み、プロセッサ114は、転送方法ボタンが選択されなかったとき(S180の処理においてN)にはS184の処理に進む。
【0109】
ステップS182において、プロセッサ114は、
図14に示したGUI画像を、通信インターフェース116を介して転送先端末装置12に送信し、転送先端末装置12のディスプレイ110に表示させる。プロセッサ114は、さらに、GUI画像のなかの急ぎ転送ボタン、提起転送ボタン、内容画像全転送ボタン、外観画像転送ボタンまたは廃棄ボタンのいずれかが選択されたかを、通信インターフェース116を介して転送先端末装置12から受信し、選択されたボタンに対応する作業を、
図7に示した配送管理テーブルにおいて配送物識別子DIDf’に対応する転送方法として記憶する。
【0110】
ステップS184において、プロセッサ114は、通信インターフェース116を介して転送先端末装置12から、
図14に示した戻るボタンが選択されたことを示すデータを受信したか否かを判断する。プロセッサ114は、戻るボタンが選択されたとき(S184の処理においてY)にはS178の処理に戻り、戻るボタンが選択されなかったとき(S186の処理においてN)にはS186の処理に進む。
【0111】
ステップS186において、プロセッサ114は、通信インターフェース116を介して転送先端末装置12から、
図14に示した終了ボタンが選択されたことを示すデータを受信したか否かを判断する。プロセッサ114は、終了ボタンが選択されたとき(S186の処理においてY)にはGUI画像の表示を終了し、終了ボタンが選択されなかったとき(S186の処理においてN)にはS178の処理に戻る。
【0112】
[転送先端末装置12におけるプロセッサ114の処理]
以下、転送先端末装置12におけるプロセッサ114の処理を説明する。
図21は、
図1,
図2に示したシステム1の転送先端末装置12におけるプロセッサ114の処理の第1のフローチャートである。
図22は、
図1,
図2に示したシステム1の転送先端末装置12におけるプロセッサ114の処理の第2のフローチャートである。
【0113】
なお、
図21は、転送先端末装置12におけるプロセッサ114の処理の前半を示し、
図22は後半の処理を示す。また、
図21,
図22は、転送先端末装置12が、
図8~
図14に示したGUI画像を用いてサーバ装置14との間でインタラクティブに配送物の配送方法を決める処理であって、
図20に示した処理と対をなす。
【0114】
図21に示すステップS200において、転送先端末装置12のプロセッサ114は、キーボード106を介して、入出力インターフェース104を介したメンバーの操作に応じてGUI画像データの送信をサーバ装置14に要求する。
【0115】
ステップS202において、プロセッサ114は、S200の処理に応じて転送先端末装置12から送信されてきたGUI画像およびフォルダFL1’~FLn’を、プロセッサ114を介して受信し、
図8に示したようにディスプレイ110に表示されたGUI画像のなかに表示する。
【0116】
ステップS204において、プロセッサ114は、メンバーにより、ディスプレイ110に表示したGUI画像に対するフォルダFLg’の選択が行われたか否かを判断する。プロセッサ114は、フォルダFLg’の選択が行われたとき(S204の処理においてY)ときにはS206の処理に進み、フォルダFLg’の選択が行われなかったとき(S204の処理においてN)ときにはS204の処理に留まる。
【0117】
ステップS206において、プロセッサ114は、通信インターフェース116を介して、メンバーによりフォルダFLg’が選択されたことを示すデータをサーバ装置14に送信する。
【0118】
ステップS208において、プロセッサ114は、通信インターフェース116を介して、S206の処理において送信したフォルダFLg’に対応するインデックスIN1’~INn’をサーバ装置14から受信し、
図9に示したように表示する。
【0119】
ステップS210において、プロセッサ114は、メンバーにより、ディスプレイ110に表示したGUI画像に対するインデックスINg’の選択が行われたか否かを判断する。プロセッサ114は、インデックスINg’の選択が行われたとき(S210の処理においてY)ときにはS212の処理に進み、インデックスINg’の選択が行われなかったとき(S210の処理においてN)ときにはS210の処理に留まる。
【0120】
ステップS212において、プロセッサ114は、通信インターフェース116を介して、メンバーによりインデックスINg’が選択されたことを示すデータをサーバ装置14に送信する。
【0121】
ステップS214において、プロセッサ114は、通信インターフェース116を介してインデックスINg’に対応する配送物識別子DID1’~DIDn’をサーバ装置14から受信し、
図10に示したようにディスプレイ110に表示されたGUI画像のなかに表示する。
【0122】
ステップS216において、プロセッサ114は、メンバーにより、ディスプレイ110に表示したGUI画像に対する配送物識別子DIDf’の選択が行われたか否かを判断する。プロセッサ114は、配送物識別子DIDf’の選択が行われたとき(S216の処理においてY)ときにはS218の処理に進み、配送物識別子DIDf’の選択が行われなかったとき(S204の処理においてN)ときにはS204の処理に留まる。
【0123】
ステップS218において、プロセッサ114は、通信インターフェース116を介して、メンバーにより配送物識別子DIDf’が選択されたことを示すデータをサーバ装置14に送信する。
【0124】
図22に示すステップS220において、プロセッサ114は、通信インターフェース116を介して、配送物識別子DIDf’に対応するアクティビティ情報AIf1’~AIfn’をサーバ装置14から受信し、
図11に示したように表示する。
【0125】
ステップS222において、プロセッサ114は、メンバーが、入出力インターフェース104を介して、
図10に示した外観画像ボタンまたは内容画像ボタンを選択したか否かを判断する。プロセッサ114は、外観画像ボタンまたは内容画像ボタンが選択されたとき(S222の処理においてY)にはS224の処理に進み、外観画像ボタンまたは内容画像ボタンが選択されなかったとき(S222の処理においてN)にはS222の処理に留まる。
【0126】
ステップS224において、プロセッサ114は、通信インターフェース116を介して外観画像ボタンが選択されたときには、このことを示すデータをサーバ装置14に送信する。さらに、プロセッサ114は、このデータに応じてサーバ装置14が送信した外観画像データを、通信インターフェース116を介して受信し、
図12に示したようにディスプレイ110に表示されたGUI画像のなかに表示する。
【0127】
あるいは、プロセッサ114は、通信インターフェース116を介して内容画像ボタンが選択されたときには、このことを示すデータをサーバ装置14に送信し、このデータに応じてサーバ装置14が送信した内容画像データを、通信インターフェース116を介して受信し、
図13に示したようにディスプレイ110に表示されたGUI画像のなかに表示する。
【0128】
ステップS226において、プロセッサ114は、メンバーが、入出力インターフェース104を介して、
図11~
図13に示した転送方法ボタン、
図14に示した急ぎ転送ボタン、提起転送ボタン、内容画像全転送ボタン、外観画像転送ボタンまたは戻るボタンを選択したか否かを判断する。プロセッサ114は、これらのいずれかのボタンが選択されたとき(S226の処理においてY)にはS228の処理に進み、これらのいずれのボタンも選択されなかったとき(S226の処理においてN)にはS230の処理に進む。
【0129】
ステップS228において、プロセッサ114は、選択されたボタンを示すデータを、通信インターフェース116を介してサーバ装置14に送信する。
【0130】
ステップS230において、プロセッサ114は、メンバーが、入出力インターフェース104を介して、
図14に示した終了ボタンを選択したか否かを判断する。プロセッサ114は、終了ボタンが選択されたとき(S230の処理においてY)には、終了ボタンが選択されたことを示すデータを、通信インターフェース116を介してサーバ装置14に送信して処理を終了し、終了ボタンが選択されなかったとき(S230の処理においてN)にはS226の処理に戻る。
【0131】
[システム1の動作]
以下、
図1に示したシステム1の動作を説明する。
図23は、システム1の処理を示す通信シーケンス図である。
図23に示すように、ステップS240において、システム1の作業員が配送物を受領する。さらに、作業員は、配送物識別子、転送先識別子、受領時刻、送り主住所、送り主名称、配送物の形態および保管場所などを示す配送先情報を管理端末装置10に入力し、さらに、管理端末装置10のスキャナ112またはカメラを用いて、受領した配送物をスキャンまたは撮影して外観画像データおよび内容画像データを取得し、
図4に示した配送先情報テーブルを構成する情報、および、
図5に示したアクティビティ情報を作成する。
【0132】
ステップS242において、作業員は、管理端末装置10に、配送先識別子、フォルダ、インデックス、所在地、転送時刻およびメンバーを管理端末装置10に入力し、
図6に示した配送先情報テーブルを構成する情報を作成する。
【0133】
ステップS244において、作業員は、管理端末装置10を操作し、S240,S242の処理において作成した情報を、サーバ装置14に対して送信させる。なお、この後も、作業員は、新たな配送物を受領したり、新たな作業を行ったり、コメントを入力するときなどに、S240~S244の処理を順次、行い、作成した情報を管理端末装置10からサーバ装置14に送信させる。
【0134】
ステップS246において、サーバ装置14は、S244の処理において管理端末装置10から受信した情報およびデータを処理し、
図4~
図6に示した配送情報テーブル、アクティビティ情報テーブルおよび転送先情報テーブルを作成し、順次、更新する。
【0135】
ステップS248において、サーバ装置14は、転送先端末装置12に、配送物の受領を表示する。
【0136】
ステップS250において、配送物の受領の表示に応じたメンバーの操作に応じて、転送先端末装置12は、サーバ装置14に、
図8に示したGUI画像データを要求する。
【0137】
ステップS252において、サーバ装置14は、GUI画像データとフォルダFL1’~Fln’を転送先端末装置12に送信する。
【0138】
ステップS254において、転送先端末装置12は、
図8に示したように、フォルダFL1’~Fln’を含むフォルダ選択用のGUI画像を表示する。
【0139】
ステップS256において、転送先端末装置12は、メンバーの操作に応じて、選択されたフォルダFLg’を示すデータをサーバ装置14に送信する。
【0140】
ステップS258において、サーバ装置14は、フォルダFLg’に対応するインデックスIN1’~INn’を示すデータを転送先端末装置12に送信する。
【0141】
ステップS260において、転送先端末装置12は、
図9に示したように、インデックスIN1’~INn’を含むインデックス選択用のGUI画像を表示する。
【0142】
ステップS262において、転送先端末装置12は、メンバーの操作に応じて、選択されたインデックスINg’を示すデータをサーバ装置14に送信する。
【0143】
ステップS264において、サーバ装置14は、インデックスINg’に対応する配送物識別子DID1’~DIDn’を示すデータを転送先端末装置12に送信する。
【0144】
ステップS266において、転送先端末装置12は、
図10に示したように、配送物識別子DID1’~DIDn’を含む配送物識別子選択用のGUI画像を表示する。
【0145】
ステップS268において、転送先端末装置12は、メンバーの操作に応じて、選択された配送物識別子DIDf’を示すデータをサーバ装置14に送信する。
【0146】
ステップS270において、サーバ装置14は、配送物識別子DIDf’に対応するアクティビティ情報AIf1’~AIfn’を転送先端末装置12に送信する。
【0147】
ステップS272において、転送先端末装置12は、
図11に示したように、アクティビティ情報AIf1’~AIfh’を含むGUI画像を表示する。
【0148】
ステップS272において、転送先端末装置12は、メンバーの操作に応じて選択された外観画像ボタンまたは内容画像ボタンを示すデータをサーバ装置14に対して送信する。
【0149】
ステップS274において、転送先端末装置12は、メンバーの操作に応じて、外観画像ボタンおよび内容画像ボタンのいずれが選択されたかを示すデータをサーバ装置14に送信する。
【0150】
ステップS276において、サーバ装置14は、メンバーにより選択された外観画像データまたは内容画像データを転送先端末装置12に送信する。
【0151】
ステップS278において、転送先端末装置12は、サーバ装置14から送られてきた外観画像データまたは内容画像データを、
図12または
図13に示したようにGUI画像のなかに表示する。
【0152】
ステップS280において、転送先端末装置12は、
図14に示した転送方法選択用のGUI画像に対するメンバーの選択に応じて、配送物識別子DIDf’により識別される配送物の転送方法を示すデータをサーバ装置14に送信する。サーバ装置14は、転送先端末装置12から送信されてきた配送方法を、
図7に示した配送管理テーブルの転送方法に反映させる。
【0153】
本開示にかかる処理および手順は、実施形態において明示的に説明された装置よってだけでなく、ソフトウェア、ハードウェアまたはこれらの組み合わせにより実現されうる。具体的には、本明細書で説明された処理および手順は、集積回路、揮発性メモリ、不揮発性メモリ、磁気ディスク、光ストレージなどの媒体に、当該処理に相当するロジックを実装することにより実現されうる。また、本明細書で説明される処理および手順は、それらの処理および手順をコンピュータプログラムとして実装されえ、端末装置およびサーバ装置を含む各種のコンピュータにより実行されうる。
【0154】
本明細書中において、単一の装置、ソフトウェア、コンポーネント、および/または、モジュールによって実行されると説明された処理および手順は、複数の装置、複数のソフトウェア、複数のコンポーネント、および/または、複数のモジュールによって実行されうる。また、本明細書において、単一のメモリおよび記憶装置に格納される旨が説明された各種情報は、単一の装置に含まれる複数のメモリまたは複数の装置に分散して配置された複数のメモリに分散して格納されうる。さらに、本明細書において説明された複数のソフトウェアおよびハードウェアは、それらをより少ない構成要素に統合することにより、または、より多い構成要素に分解することにより実現されうる。
【0155】
以上、実施の形態が説明されたが、この実施の形態は、例として提示されたものであり、発明の範囲を限定することを意図されていない。これら新規な実施の形態は、その他の様々な形態で実施されることができ、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更され得る。これら実施の形態やその変形は、本発明の範囲および要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0156】
1 システム、3 ネットワーク、10 管理端末装置、12 転送先端末装置、14 サーバ装置、100 バス、102 メモリ、104 入出力インターフェース、106 キーボード、108 マウス、110 ディスプレイ、112 スキャナ、114 プロセッサ、116 通信インターフェース、118 通信処理回路、