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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023038750
(43)【公開日】2023-03-17
(54)【発明の名称】情報処理装置およびプログラム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 10/0639 20230101AFI20230310BHJP
   G06Q 10/0631 20230101ALI20230310BHJP
【FI】
G06Q10/06 332
G06Q10/06 302
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021145629
(22)【出願日】2021-09-07
(71)【出願人】
【識別番号】511112076
【氏名又は名称】株式会社リクルートマネジメントソリューションズ
(74)【代理人】
【識別番号】100079108
【弁理士】
【氏名又は名称】稲葉 良幸
(74)【代理人】
【識別番号】100109346
【弁理士】
【氏名又は名称】大貫 敏史
(74)【代理人】
【識別番号】100117189
【弁理士】
【氏名又は名称】江口 昭彦
(74)【代理人】
【識別番号】100134120
【弁理士】
【氏名又は名称】内藤 和彦
(72)【発明者】
【氏名】宇野 渉
(72)【発明者】
【氏名】岡田 佳之
(72)【発明者】
【氏名】小路 純寛
(72)【発明者】
【氏名】内藤 淳
【テーマコード(参考)】
5L049
【Fターム(参考)】
5L049AA06
(57)【要約】
【課題】組織における個人の活躍を環境要因から定量的に提示する。
【解決手段】組織に所属するメンバー個人の資質に関する情報に基づいて、個人要因スコアを算出する個人要因スコア算出部と、組織におけるメンバー個人以外の条件に関する情報に基づいて、環境要因スコアを算出する環境要因スコア算出部と、個人要因スコアに基づいて、当該組織における各メンバーの適応性タイプを示すマップ上に、各メンバーの環境要因スコアをマッピングして表示する組織適応性タイプマップ表示部と、を備える。
【選択図】図9
【特許請求の範囲】
【請求項1】
組織に所属するメンバー個人の資質に関する情報に基づいて、個人要因スコアを算出する個人要因スコア算出部と、
前記組織におけるメンバー個人以外の条件に関する情報に基づいて、環境要因スコアを算出する環境要因スコア算出部と、
前記個人要因スコアに基づいて、当該組織における各メンバーの適応性タイプを示すマップ上に、各メンバーの環境要因スコアをマッピングして表示する組織適応性タイプマップ表示部と、を備えた情報処理装置。
【請求項2】
前記メンバー個人以外の条件に関する情報は、当該メンバーの上司及び/又は同僚の資質に関する情報を含む、請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記個人要因スコアと前記環境要因スコアを2軸として、各メンバーの情報をプロットして表示する要因把握チャート表示部を備えた、請求項1または2に記載の情報処理装置。
【請求項4】
組織に所属するメンバー個人の資質に関する情報及び/又は前記組織におけるメンバー個人以外の条件に関する情報を変数として、各メンバーの個人要因スコア及び/又は環境要因スコアを予測するモデルを作成する活躍予測モデル作成部を備えた請求項1から3のいずれか1項に記載の情報処理装置。
【請求項5】
コンピュータを、
組織に所属するメンバー個人の資質に関する情報に基づいて、個人要因スコアを算出する個人要因スコア算出部と、
前記組織におけるメンバー個人以外の条件に関する情報に基づいて、環境要因スコアを算出する環境要因スコア算出部と、
前記個人要因スコアに基づいて、当該組織における各メンバーの適応性タイプを示すマップ上に、各メンバーの環境要因スコアをマッピングして表示する組織適応性タイプマップ表示部として機能させるプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置およびプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
企業などの組織においては、所属する個人を資質に応じた最適な部署に配置することが望ましい。このため、個人の資質を定量的に判断して人材配置に活用するシステムが用いられている。
【0003】
例えば、特許文献1には、個人のスキルに関する情報と、組織で求められるスキルに関する情報を管理し、両者を比較することで、適正な人材配置を行うことを可能にするシステムが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2006-172365号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1に記載された方法では、実際に個人が組織においてどれぐらい活躍できるかを定量的に予測して示すことができなかった。
【0006】
本発明は、以上説明した事情を鑑みてなされたものであり、組織における個人の活躍を環境要因から定量的に提示することを目的の一つとする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の一実施形態に係る情報処理装置は、組織に所属するメンバー個人の資質に関する情報に基づいて、個人要因スコアを算出する個人要因スコア算出部と、前記組織におけるメンバー個人以外の条件に関する情報に基づいて、環境要因スコアを算出する環境要因スコア算出部と、前記個人要因スコアに基づいて、当該組織における各メンバーの適応性タイプを示すマップ上に、各メンバーの環境要因スコアをマッピングして表示する組織適応性タイプマップ表示部と、を備えたものである。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、組織における個人の活躍を環境要因から定量的に提示することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】本発明の実施形態に係る活躍予測システム1の構成を示す図。
図2】本発明の実施形態に係る活躍予測サーバ10の機能構成を示す図。
図3】本発明の実施形態に係る活躍予測システム1の動作の全体の流れを示すフローチャート。
図4】本発明の実施形態に係る活躍予測システム1による活躍予測モデルの作成工程の流れを示すフローチャート。
図5】本発明の実施形態に係る活躍予測システム1におけるユーザ端末20に表示されるモデル名設定画面を例示する図。
図6】本発明の実施形態に係る活躍予測システム1におけるユーザ端末20に表示されるモデル作成画面を例示する図。
図7】本発明の実施形態に係る活躍予測システム1におけるユーザ端末20に表示されるモデル結果確認画面を例示する図。
図8】本発明の実施形態に係る活躍予測システム1による組織適応性タイプマップ表示工程の流れを示すフローチャート。
図9】本発明の実施形態に係る活躍予測システム1におけるユーザ端末20に表示される組織適応性タイプマップ画面を例示する図。
図10】本発明の実施形態に係る活躍予測システム1におけるユーザ端末20に表示される組織適応性タイプマップ画面を例示する図。
図11】本発明の実施形態に係る活躍予測システム1による要因把握チャート表示工程の流れを示すフローチャート。
図12】本発明の実施形態に係る活躍予測システム1におけるユーザ端末20に表示される要因把握チャート画面を例示する図。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明の実施形態について図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、同一の要素には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。
【0011】
図1は、本実施形態に係る活躍予測システム1の構成を示す図である。図1に示すように、活躍予測システム1は、活躍予測サーバ(情報処理装置)10とユーザ端末20を備えている。活躍予測サーバ10はユーザ端末20と通信ネットワークを介して接続されている。通信ネットワークは、例えば、インターネット、LAN、電話回線、企業内ネットワーク、移動体通信網、ブルートゥース(登録商標)、WiFi(Wireless Fidelity)、その他の通信回線、それらの組み合わせ等のいずれであってもよく、有線であるか無線であるかを問わない。ユーザ端末20は複数備えられていてもよい。
【0012】
活躍予測サーバ10は、汎用的なコンピュータであり、1台のコンピュータで構成されていてもよいし、通信ネットワーク上に分散する複数のコンピュータから構成されてもよい。活躍予測サーバ10は、制御装置11と、記憶装置12を備えている。制御装置11は、ハードウェアとして、CPU、ROMやRAM等のメモリ、入力インタフェース、出力インタフェース、通信インタフェース及びこれらを結ぶバス等を備えている。制御装置11は、CPUがROM等に格納されたプログラムを実行することにより各種機能を実現する。記憶装置12は、ハードディスクドライブ等である。
【0013】
図2は、制御装置11のCPUがROM等に格納されたプログラムを実行することによって実現される機能モジュールを示すブロック図である。図2に示すように、機能モジュールには、活躍予測モデル作成部111、個人要因スコア算出部112、環境要因スコア算出部113、組織適応性タイプマップ表示部114、要因把握チャート表示部115が含まれる。
【0014】
記憶装置12には、モデル作成用データ記憶部121、予測モデル記憶部122が含まれる。モデル作成用データ記憶部121には、活躍予測サーバ10によって活躍予測モデルを作成する際に用いる学習データ(説明変数、目的変数等)が記憶されている。予測モデル記憶部122には、活躍予測サーバ10によって作成された活躍予測モデルが記憶されている。
【0015】
ユーザ端末20は、ユーザが活躍予測システム1を利用するために用いる端末であり、タブレット端末、パーソナルコンピュータ(PC)、ノートPC、スマートフォン等の端末装置である。図1に示すように、ユーザ端末20は、プロセッサ21、入力装置22、表示装置23、通信インタフェース24、記憶装置25を備える。入力装置22は、タッチパネルやキーボード等である。表示装置23は液晶ディスプレイ等である。
【0016】
次に、本実施形態に係る活躍予測システム1の動作について説明する。
(全体の流れ)
図3は、活躍予測システム1の動作の全体の流れを示すフローチャートである。図3に示すように、まず活躍予測モデル作成工程(ステップS101)において、企業等の組織に所属する各メンバーの活躍度を予測するモデル(活躍予測モデル)を作成する。活躍予測モデルは、説明変数として個人要因変数と環境要因変数、目的変数として個人の評価情報を使用して、機械学習により作成される。個人要因変数は、各メンバーの資質や特性に関する変数であり、例えばSPI(Synthetic Personality Inventory)などの適性検査の結果を利用することができる。環境要因変数は、本人以外の周囲の環境に起因する変数であり、例えば、職場の上司や同僚の資質に関する情報など、個人の資質以外の条件を組み合わせた変数とすることができる。環境要因変数の例としては、対象個人と上司の性格タイプの類似度、所属組織における対象個人と類似する性格タイプの同僚の割合、ある特定の性格特性(例えば、合理的で挑戦的なタイプなど)を有する同僚の割合などが挙げられる。
【0017】
次に、活躍予測モデルによるスコア算出工程(ステップS102)において、作成された活躍予測モデルを用いて、各メンバーの活躍度スコアを算出する。
【0018】
組織適応性タイプマップ表示工程(ステップS103)では、ユーザ端末20に組織適応性タイプマップを表示する。組織適応性タイプマップは、個人の資質情報に基づいて、組織に所属する各メンバーが16象限のうちどのタイプに属するかを可視化したマップである。活躍度スコアは組織適応性タイプマップ上で、各メンバーの氏名の横に併記される。
【0019】
要因把握チャート表示工程(ステップS104)では、ユーザ端末20に要因把握チャートを表示する。要因把握チャートは、個人要因スコアと環境要因スコアの2軸によって、組織に所属する各メンバーをプロットすることにより、各メンバーの活躍/非活躍要因を可視化する。個人要因スコアは、個人の資質情報のみを特徴量とするモデルから算出されるスコアである。環境要因スコアは、個人の資質情報だけでなく、上司や同僚の資質情報などの環境要因を組み合わせた変数を特徴量とするモデルから算出されるスコアである。
【0020】
(活躍予測モデル作成工程)
次に、図4のフローチャートを用いて、活躍予測モデルの作成工程についてより詳しく説明する。まず、活躍予測サーバ10によってユーザ端末20に表示される「モデル名設定画面」において、ユーザが予測モデル名を設定し、自動アナリティクスボタンB1を押下する(ステップS201)。図5は、「モデル名設定画面」を例示する図である。図5に示すように、画面上に予測モデルのリスト(P1)が表示される。ユーザは、リストの中から作成するモデル名を選択し、自動アナリティクスボタン(B1)を押下する。
【0021】
次に、活躍予測サーバ10によってユーザ端末20に、図6に例示するような「モデル作成画面」が表示される(ステップS202)。ユーザは、モデル作成画面において、予測モデルの作成に使用する変数カテゴリの選択(P2)、予測モデルの作成に使用する学習データの選択(P3)、目的変数の選択(P4)を行う(ステップS203)。
【0022】
次に、活躍予測サーバ10が、ステップS203で選択された変数カテゴリ、学習データ、目的変数に基づいて、全データ数(P5)と目的変数毎(例えば、活躍度の高・中・低)のデータ数の内訳(P6)を算出し、ユーザ端末20に表示する。
【0023】
次に、ユーザが自動アナリティクス開始ボタン(B2)を押下すると、活躍予測サーバ10は、選択された条件とデータに基づいて、予測モデルを作成する(ステップS204)。活躍予測サーバ10は、モデル作成用データ記憶部121から選択された学習データを取得し、特徴量(変数)を作成し、機械学習により予測モデルの作成を行う。作成された予測モデルは予測モデル記憶部122に記憶される。なお、機械学習アルゴリズムの例として、ロジスティック回帰、決定木、ランダムフォレスト、サポートベクターマシン、ニューラルネットワーク等が挙げられ、これ以外にもバギング、ブースティングといったアンサンブル学習手法等の精度向上に寄与する学習手法も適用されうる。
【0024】
次に、ユーザ端末20に、図7に示すような「モデル結果確認画面」が表示される(ステップS205)。図7に示すように、モデル結果確認画面には、作成された予測モデルの予測精度(P7)、予測モデルにおける重要変数(P8)が表示される。重要変数の欄には、特徴量名と、各特徴量について、アルゴリズムから算出される重要度または相関係数が表示される。目的変数と正の相関関係があるもの(重要度または相関係数がプラスの値もの)と、目的変数と負の相関関係があるもの(重要度または相関係数がマイナスの値のもの)とで、表示する色を変えるようにしてもよい。
【0025】
さらに、モデル結果確認画面には、予測モデルを用いて算出した学習データに含まれる各メンバーのスコアの平均値(P9)、実際の活躍度合い別の点数分布(P10)、予測スコアと目的変数の値との重相関係数(P11)、各メンバーの予測スコアのリスト(P12)が表示される。
【0026】
(組織適応性タイプマップ表示工程)
次に、図8のフローチャートを用いて、組織適応性タイプマップ表示工程についてより詳しく説明する。まず、ユーザがユーザ端末20を操作して「組織適応性タイプマップ画面」へのリンクを選択すると、活躍予測サーバ10によって図9に示すような「組織適応性タイプマップ画面」が表示される(ステップS301)。活躍予測サーバ10は、予測モデル記憶部122から最新のモデルを読み込み、各メンバーのスコアを算出する。また、各メンバーについて、スコアへの影響が大きい特徴量を抽出し、該当する特徴量に対応する説明文(補足コメント)を読み込む。活躍予測サーバ10は、算出したスコアを各メンバーに付与した組織適応性タイプマップを表示する(ステップS302)。
【0027】
図9に示すように、組織適応性タイプマップ(P13)は16マスに分割されており、各メンバーのメンバー名Mはいずれかのマスの中に表示される。どこのマスに入っているかによって、個人の適性が表されている。具体的には、右側のマスほど合理性を優先する傾向があり、左側のマスほど気持ちを優先する傾向がある。また、上側のマスほどチャレンジ精神が強い傾向があり、下側のマスほどステップを踏む(慎重に進める)傾向がある。これらのことから、右上の4マスに入っていると結果重視のタイプ、右下の4マスに入っていると秩序重視のタイプ、左上の4マスは創造重視のタイプ、左下の4マスは調和重視のタイプと分析される。
【0028】
また、メンバー名Mの横には、当該メンバーの対象組織における環境要因スコアS(当該メンバーは対象組織にどの程度適応しているかを表すスコア)が表示される。視認性向上のため、スコアの値に応じて表示する色を変えるようにしてもよい。また、対象組織における全てのメンバーの環境要因スコアの平均値が表示される(P14)。また、画面上のセレクトボックス(P15)を操作して予測モデルを変更すると、活躍予測サーバ10は、予測モデル記憶部122から変更後のモデルを読み込み、各メンバーのスコアを算出し、算出したスコアに基づいて、組織適応性タイプマップを更新する。これにより、各メンバーの環境要因スコアSと環境要因スコアの平均値(P14)が変化する。
【0029】
また、組織適応性タイプマップ上の各メンバーのスコアを押下またはホバーすると、図10に示すように、該当メンバーの属性とスコアの詳細説明(環境要因で注意すべきポイントとフォローポイント)がフロート表示される(P16)。詳細説明は選択している活躍度予測モデルの特性(予測に使用する重要変数)と対象個人の重要変数の値の高低に基づいて選択される。そのため、セレクトボックス(P15)で予測モデルを変更すると、これらの詳細説明も予測モデルに応じて変化する。
【0030】
(要因把握チャート表示工程)
次に、図11のフローチャートを用いて、要因把握チャート表示工程についてより詳しく説明する。まず、ユーザがユーザ端末20を操作して「要因把握チャート画面」へのリンクを選択すると、活躍予測サーバ10によって図12に示すような「要因把握チャート画面」が表示される(ステップS401)。活躍予測サーバ10は、予測モデル記憶部122から最新の個人要因モデルと環境要因モデルを読み込み、それぞれのモデルを用いて、対象組織における各メンバーのスコアを算出する。また、各メンバーについて、評価データを含む属性情報を取得する。活躍予測サーバ10は、算出したスコアに基づいて、要因把握チャートを表示する(ステップS402)。
【0031】
図12に示すように、要因把握チャート(P17)は個人要因スコアと環境要因スコアの2軸により対象組織の各メンバーをプロット表示する。横軸の個人要因スコアは対象職種への個人の向き不向きをあらわし、縦軸の環境要因スコアは組織への向き不向きを表す。例えば、エリアA1に配置されたメンバーは、個人要因スコア・環境要因スコア共に高く、職務・環境の両面で活躍することが期待できる。また、エリアA2に配置されたメンバーは、個人要因スコアは高いものの、環境要因スコアが低いので、職務については個人の資質に合っているため、環境を検討することでさらに活躍することができると予測される。また、エリアA3に配置されたメンバーは、環境要因スコアは高いが個人要因スコアが低いので、職務が本人に合っていない可能性があると予測される。また、エリアA4に配置されたメンバーは、個人要因スコア・環境要因スコア共に低いので、職務と環境の両方を変えることも検討すべきであることが分かる。このように、要因把握チャートによれば、個人の資質に関するデータのみ、または環境に関するデータのみからでは十分に説明できなかった活躍度に関する要因を説明することができる。
【0032】
なお、各メンバーを表すプロットの色は、実際の活躍情報に基づいて決定するようにしてもよい。具体的には、実際の人事評価(高、中、低など)に応じて、プロットの色を変えるようにしてもよい。また、色に限らず、表示態様を変えるようにしてもよい。
【0033】
また、要因把握チャート上の各メンバーを表すプロットを押下またはホバーすると、該当メンバーの属性情報と、個人要因スコアおよび環境要因スコアがフロート表示される(P18)。
【0034】
また、画面上のモデル選択セレクトボックス(P19)を操作して、個人要因スコア予測モデルまたは環境要因スコア予測モデルを変更すると、活躍予測サーバ10は、予測モデル記憶部122から変更後のモデルを読み込み、各メンバーのスコアを算出し、算出したスコアに基づいて、要因把握チャートを更新する。これにより、要因把握チャートの縦軸(環境要因スコア)と横軸(個人要因スコア)が変化する。
【0035】
以上のように、本実施形態によれば、組織に所属するメンバー個人の資質に関する情報に基づいて、個人要因スコアを算出し、算出した個人要因スコアに基づいて、当該組織における各メンバーの適応性タイプを示す組織適応性タイプマップ上に、各メンバーの情報をマッピングして表示するようにしたので、組織における個人の活躍を定量的に予測して提示することができる。
【0036】
また、組織におけるメンバー個人以外の条件に関する情報に基づいて、環境要因スコアを算出し、組織適応性タイプマップ上に、各メンバーの環境要因スコアを表示するようにしたので、個人の資質だけでなく、例えば、上司や同僚の資質などの条件を考慮してメンバーの活躍度を定量的に予測し、提示することができる。
【0037】
また、個人要因スコアと環境要因スコアを2軸とする要因把握チャートに、各メンバーの情報をプロットして表示するようにしたので、個人の活躍度の要因を視覚的に把握することができる。
【0038】
また、組織に所属するメンバー個人の資質に関する情報及び/又は組織におけるメンバー個人以外の条件に関する情報を変数として、各メンバーの個人要因スコア及び/又は環境要因スコアを予測するモデルを作成するようにしたので、組織における個人の活躍を定量的に予測するモデルを、目的に適した変数を用いて作成することができる。
【0039】
なお、本発明は、上述した実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において、他の様々な形で実施することができる。このため、上記実施形態はあらゆる点で単なる例示にすぎず、限定的に解釈されるものではない。例えば、上述した各処理ステップは処理内容に矛盾を生じない範囲で任意に順番を変更し、または並列に実行することができる。
【符号の説明】
【0040】
1…活躍予測システム、10…活躍予測サーバ、11…制御装置、12…記憶装置、20…ユーザ端末、21…プロセッサ、22…入力装置、23…表示装置、24…通信インタフェース、25…記憶装置、111…活躍予測モデル作成部、112…個人要因スコア算出部、113…環境要因スコア算出部、114…組織適応性タイプマップ表示部、115…要因把握チャート表示部、121…モデル作成用データ記憶部、122…予測モデル記憶部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12