(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023038805
(43)【公開日】2023-03-17
(54)【発明の名称】キッチンエアコンプレッサー
(51)【国際特許分類】
A47L 19/00 20060101AFI20230310BHJP
【FI】
A47L19/00 B
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021145712
(22)【出願日】2021-09-07
(71)【出願人】
【識別番号】516243515
【氏名又は名称】田中 久生
(74)【代理人】
【識別番号】100205523
【弁理士】
【氏名又は名称】木村 浩也
(72)【発明者】
【氏名】田中 久生
【テーマコード(参考)】
3B082
【Fターム(参考)】
3B082JA03
(57)【要約】
【課題】従来よりキッチンや手洗い場で手を乾かす乾燥装置は、様々な工夫を取り入れながら多数の発明がなされているが、手を乾燥させることに特化しており、構造が複雑化していた。
【解決手段】食器に付与された水滴を飛ばすことを目的とするエアコンプレッサーであって、踏下量を調節可能なバネ部を備え、キッチン下部に設置されるフットペダル部と、前記フットペダル部を踏下した際に、圧縮空気を吐出するエアコンプレッサー部と、キッチンシンク排出口に向け、前記エアコンプレッサー部から吐出する圧縮空気を吐出するエア吐出口部と、を備えることによって、非常に簡易的に食器の水滴を飛ばし、食器を乾燥させることが可能となる、簡易な構造のキッチンエアコンプレッサーを提供することができる。
【選択図】
図6
【特許請求の範囲】
【請求項1】
食器に付与された水滴を飛ばすことを目的とするエアコンプレッサーであって、
踏下量を調節可能なバネ部を備え、キッチン下部に設置されるフットペダル部と、
前記フットペダル部を踏下した際に、圧縮空気を吐出するエアコンプレッサー部と、
キッチンシンク排出口に向け、前記エアコンプレッサー部から吐出する圧縮空気を吐出するエア吐出口部と、
を備えることを特徴とするキッチンエアコンプレッサー。
【請求項2】
請求項1のキッチンエアコンプレッサーであって、
前記エアコンプレッサー部から吐出される圧縮空気の吐出量は、前記フットペダル部の踏下量に応じて決定される、
ことを特徴とするキッチンエアコンプレッサー。
【請求項3】
請求項1のキッチンエアコンプレッサーであって、
前記エア吐出口部には、蛇腹構造によって圧縮空気吐出方向を調節するエア吐出口方向調整部と、
を備えることを特徴とするキッチンエアコンプレッサー。
【請求項4】
請求項1のキッチンエアコンプレッサーであって、
前記エア吐出口部には、弾性体によって圧縮空気吐出方向を調節するエア吐出口方向調整部と、
を備えることを特徴とするキッチンエアコンプレッサー。
【請求項5】
請求項1のキッチンエアコンプレッサーであって、
前記エア吐出口部の先端であるエア吹き出し部を脱着可能とするネジ部と、
を備えることを特徴とするキッチンエアコンプレッサー。
【請求項6】
請求項1のキッチンエアコンプレッサーであって、
前記フットペダル部はロック式であり、圧縮空気を吐出し続け、ロック解除によって圧縮空気吐出を止める、
ことを特徴とするキッチンエアコンプレッサー。
【発明の詳細な説明】
【背景技術】
【0001】
本発明は、洗浄後の濡れた被乾燥体、特に食器類を圧縮空気により水滴を吹き飛ばし、乾燥させる装置に関する。
【0002】
従来よりキッチンや手洗い場で手を乾かす乾燥装置は、様々な工夫を取り入れながら多数の発明がなされている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2004‐81878号公報
【特許文献2】特開2007‐75335公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
例えば、特許文献1及び特許文献2は、手を乾燥させるために熱や高圧空気流発生装置を使い高圧空気流で水滴を乾燥させたり、水滴そのものを吹き飛ばしている。
【0005】
しかし、両発明とも手を乾燥させることに特化しており、構造が複雑化していた。
【課題を解決するための手段】
【0006】
前記課題を解決するために、請求項1の発明は、食器に付与された水滴を飛ばすことを目的とするエアコンプレッサーであって、踏下量を調節可能なバネ部を備え、キッチン下部に設置されるフットペダル部と、前記フットペダル部を踏下した際に、圧縮空気を吐出するエアコンプレッサー部と、キッチンシンク排出口に向け、前記エアコンプレッサー部から吐出する圧縮空気を吐出するエア吐出口部と、を備えることを特徴としている。
【0007】
請求項6の発明は、前記フットペダル部はロック式であり、圧縮空気を吐出し続け、ロック解除によって圧縮空気吐出を止める、ことを特徴としている。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、エアコンプレッサーを装備するのみで、非常に簡易的に食器の水滴を飛ばし、食器を乾燥させることが可能となる、簡易な構造のキッチンエアコンプレッサーを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】発明の実施形態に係るキッチンエアコンプレッサー1の斜視図である
【
図2】本発明の実施形態に係るキッチンエアコンプレッサー1の断面図である
【
図3】本発明の実施形態に係るキッチンエアコンプレッサー1のエア吐出口部10の拡大図である。
【
図4】本発明の実施形態に係るキッチンエアコンプレッサー1のエア吐出口部10の拡大図である。
【
図5】本発明の実施形態に係るキッチンエアコンプレッサー1のエア吐出口部10の拡大図である。
【
図6】本発明の実施形態に係るキッチンエアコンプレッサーの実施方法のステップについて示した図である。
【
図7】本発明の実施形態に係るキッチンエアコンプレッサーの実施方法のステップについて示した図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、添付図面を参照しながら本発明の実施の形態について説明する。以下の実施の形態は、本発明を説明するための例示であり、本発明をその実施の形態のみに限定する趣旨ではない。また、本発明は、その要旨を逸脱しない限り、様々な変形が可能である。さらに、各図面において同一の構成要素に対しては可能な限り同一の符号を付し、重複する説明は省略する。
【0011】
<実施形態>
図1乃至
図5を用いて、本発明の実施形態に係るキッチンエアコンプレッサー1を説明する。
図1は本発明の実施形態に係るキッチンエアコンプレッサー1の斜視図、
図2は本発明の実施形態に係るキッチンエアコンプレッサー1の断面図、
図3乃至
図5は本発明の実施形態に係るキッチンエアコンプレッサー1のエア吐出口部10の拡大図である。
【0012】
図1及び
図2に示すようにキッチンに取り付けられたキッチンエアコンプレッサー1は、圧縮空気を吐出するエア吐出口部10、圧縮空気をエア吐出口部10に送る圧縮空気管20、圧縮空気を生成し吐出するエアコンプレッサー部30、エアコンプレッサー部30の制御線40及び圧縮空気を送り出すスイッチとなるフットペダル部50からなる。通常のキッチンと同じように水道栓部60、シンク部70、キッチン上部80及びキッチン下部90があっても良い。
【0013】
フットペダル部50は、キッチン下部90に踏下量を調節可能なバネ部501を備え、足によって踏下される。足によって踏下された踏下量を制御線40使ってエアコンプレッサー部30に伝える。当該踏下量によって、エアコンプレッサー部30から吐出する圧縮空気の吐出量を調節しても良いし、踏下量にかかわらず踏下したタイミングで一定量の圧縮空気の吐出を行なっても良い。また、フットペダル部50は踏下した際にロックされ、再度踏下するとロックが解除されるロック式でもよく、ロック式の場合には、ロック状態で圧縮空気の吐出、及びロック解除状態で圧縮空気の吐出を止めても良い。
【0014】
エアコンプレッサー部30は吸気した空気を溜め、当該空気を圧縮した圧縮空気を生成し、当該圧縮空気を吐出する。エアコンプレッサー部30は釘打ち機、エアダスター、空気入れ、インパクトレンチ及びスプレーガン等で使用されているものでも良いし、専用のエアコンプレッサーでも良い。
【0015】
エアコンプレッサー部30から吐出された圧縮空気は、圧縮空気管20を通じて、エア吐出口部10から吐出される。この吐出された圧縮空気によって食器に付与されている水滴を吹き飛ばす。
【0016】
図3及び
図4に示すように圧縮空気を吐出するエア吐出口部10は圧縮空気栓101、圧縮空気道管102、エア吐出口方向調整部103及びエア吹き出し部104を備える。エア吐出口部10の材質は問わないが、通常の水道栓と同じく銅と亜鉛の合金である真鍮としても良いし、ニッケルクロムメッキでコーティングしても良いし、圧縮空気を送ることができれば特に素材は定めない。
【0017】
エア吐出口方向調整部103はエアの圧縮空気吐出方向を調節する。エア吐出口方向調整部103は蛇腹構造として圧縮空気吐出方向を調節しても良いし、蛇腹構造の代わりにエア吐出口方向調整部103を弾性体として圧縮空気吐出方向を調節しても良い。前記弾性体は、例えば高分子材料である、ゴム、ポリプロピレン、ポリエチレン、ウレタン、又はアクリルの発泡体などでも良いが、特に定めない。
【0018】
エア吹き出し部104は
図3に示す通り、圧縮空気道管102よりも細い直径として圧力を高めても良いし、
図4に示す通り、多数の穴を設けて吐出する圧縮空気を分散させても良い。また
図5に示す通り、エア吹き出し部104を吐空気口の直径を変えた104a又は104b、もしくは多数の穴を設けた104cを脱着、付け替えができるように、圧縮空気道管102にネジ部102j、及びエア吹き出し部104にネジ部104jを設けても良い。
【0019】
<実施方法>
次に
図5を用いて、本発明の実施形態に係る姿キッチンエアコンプレッサー1の実施方法について説明する。
図6及び
図7は本発明の実施形態に係るキッチンエアコンプレッサーの実施方法のステップについて示した図である。
【0020】
(ステップS1)
まず
図6に示すように、人2が皿201を洗いながら、フットペダル部50に足をかける。
【0021】
(ステップS2)
図7に示すようにフットペダル部50を人2が踏下すると、踏下量を制御線40使ってエアコンプレッサー部30に伝える。エアコンプレッサー部30は吸気した空気を溜め、当該空気を圧縮した圧縮空気を生成し、当該圧縮空気が圧縮空気管20を通じて、エア吐出口部10からエア110を吐出し、皿201に付与した水滴を飛ばす。
【符号の説明】
【0022】
1 キッチンエアコンプレッサー
2 人
10 エア吐出口部
20 圧縮空気管
30 エアコンプレッサー部
40 制御線
50 フットペダル部
60 水道栓部
70 シンク部
80 キッチン上部
90 キッチン下部
101 圧縮空気栓
102 圧縮空気道管
103 エア吐出口方向調整部
104 エア吹き出し部
110 吐出エア
201 皿
501 バネ部