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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023038891
(43)【公開日】2023-03-17
(54)【発明の名称】射出成型システム及び射出成型方法
(51)【国際特許分類】
   B29C 45/46 20060101AFI20230310BHJP
   B29C 45/18 20060101ALI20230310BHJP
   B29C 45/00 20060101ALI20230310BHJP
   B29C 45/12 20060101ALI20230310BHJP
   B29C 44/00 20060101ALI20230310BHJP
【FI】
B29C45/46
B29C45/18
B29C45/00
B29C45/12
B29C44/00 D
【審査請求】有
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022069424
(22)【出願日】2022-04-20
(11)【特許番号】
(45)【特許公報発行日】2023-03-09
(31)【優先権主張番号】63/236,044
(32)【優先日】2021-08-23
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】17/582,798
(32)【優先日】2022-01-24
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(71)【出願人】
【識別番号】520365090
【氏名又は名称】キング スチール マシネリー カンパニー リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110001519
【氏名又は名称】弁理士法人太陽国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】イェー、リャン-ホイ
(72)【発明者】
【氏名】チェン、チン-ハオ
【テーマコード(参考)】
4F206
4F214
【Fターム(参考)】
4F206AB02
4F206AG20
4F206AR12
4F206JA04
4F206JC01
4F206JD02
4F206JF04
4F206JF23
4F206JL02
4F206JM01
4F206JN01
4F206JN03
4F206JQ11
4F214AB02
4F214AG20
4F214AR12
4F214UA08
4F214UB01
4F214UD42
4F214UL03
4F214UM11
(57)【要約】
【課題】射出成型システム及び射出成型方法の提供。
【解決手段】本発明の射出成型システムは、押出システムを含み、当該押出システムが、溶融ユニットから高分子材料を受け取り、当該高分子材料を発泡剤と混合して混合物を形成するように構成された混合ユニットを含み、そのうち、当該混合ユニットが、中空の混合カートリッジ内に配置された混合ローターを含み、中空の当該混合カートリッジの内部側壁と当該混合ローター間の最短距離と、当該混合ローターの直径の比が、1:1500~1:4500の間であり、当該射出成型システムがさらに、当該押出システムと連通可能な吐出チャネルと、当該吐出チャネルから当該混合物を受け取るように構成された成型装置と、当該吐出チャネルと当該成型装置の係合を促進するように構成された支持装置を含み、当該支持装置が、当該押出システムから突出した第1要素と、当該成型装置上に配置された第2要素を含む。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
射出成型システムであって、
押出システムと、吐出チャネルと、成型装置と、支持装置と、を備え、
前記押出システムは、高分子材料と発泡剤の混合物を生成するように構成され、かつ溶融ユニットと、混合ユニットを含み、
前記溶融ユニットは、前記高分子材料を輸送するように構成され、
前記混合ユニットは、前記溶融ユニットから前記高分子材料を受け取り、前記高分子材料を前記発泡剤と混合して当該混合物を形成するように構成され、そのうち、前記混合ユニットは、中空の混合カートリッジと、中空の前記混合カートリッジ内に配置された混合ローターと、を備え、前記混合ローターの長さは中空の前記混合カートリッジの長手方向に沿って延伸され、中空の前記混合カートリッジの内部側壁と前記混合ローター間の最短距離と前記混合ローターの直径の比は、約1:1500から約1:4500の範囲内であり、
前記吐出チャネルは、前記押出システムと連通可能であり、そのうち、前記吐出チャネルは前記押出システムから離隔して配置され、前記混合物を吐出するように構成されたた吐出口を含み、
前記成型装置は、前記吐出口から前記混合物を受け取るように構成され、かつ金型キャビティと、供給ポートと、を備え、
前記供給ポートは、前記金型キャビティと連通可能であり、前記吐出口に対応して係合可能であり、
前記支持装置は、前記吐出チャネルと前記成型装置の係合を促進するように構成され、前記支持装置が相互に係合するように構成された第1要素と第2要素を含み、そのうち、前記支持装置の前記第1要素が前記押出システムから前記成型装置上に配置された前記第2要素へ突出されることを特徴とする射出成型システム。
【請求項2】
前記混合物は、前記高分子材料と前記発泡剤の所定比率を有することを特徴とする請求項1に記載の射出成型システム。
【請求項3】
前記成型装置は
内部上壁と、内部側壁と、前記内部上壁の反対側の内部底壁をさらに含み、
前記内部上壁と、前記内部側壁と、前記内部底壁が前記金型キャビティを定義し、前記供給ポートが前記金型キャビティに連通され、かつ前記内部上壁に配置されることを特徴とする請求項1または2に記載の射出成型システム。
【請求項4】
前記第1要素は、
前記押出システムに固定された延伸部と、
前記延伸部に結合され、前記第2要素に受け入れられるアーム部と、を含むことを特徴とする請求項1または2に記載の射出成型システム。
【請求項5】
前記支持装置は、前記成型装置の前記金型キャビティの上方に配置されることを特徴とする請求項1または2に記載の射出成型システム。
【請求項6】
高分子材料と発泡剤の混合物を生成するように構成され、溶融ユニットと、混合ユニットを含む押出システムと、吐出チャネルと、第1成型装置を提供し、前記吐出チャネルは前記押出システムに連通可能であり、かつ前記押出システムから離隔して配置されて前記混合物を吐出するように構成された吐出口を含み、
前記第1成型装置は、第1金型キャビティと、前記第1金型キャビティに連通可能で、前記吐出口に対応して係合可能な第1供給ポートを含み、そのうち、前記混合ユニットは、中空の混合カートリッジと、中空の前記混合カートリッジ内に配置された混合ローターを含み、前記混合ローターの長さが中空の前記混合カートリッジの長手方向に沿って延伸され、中空の前記混合カートリッジの内部側壁と前記混合ローターの最短距離と、前記混合ローターの直径との比が、約1:1500~約1:4500の範囲内である工程と、
前記溶融ユニットから前記前記混合ユニットへ前記高分子材料を輸送する工程と、
前記混合ユニット内へ前記発泡剤を輸送する工程と、
前記混合ユニットの中空の前記混合カートリッジ内で前記高分子材料を前記発泡剤と混合し、前記混合物を形成する工程と、
前記混合ユニットから前記吐出チャネルへ前記混合物を輸送する工程と、
前記吐出口と前記第1供給ポートを係合させる工程と、
前記吐出チャネルを前記第1成型装置に固定する工程と、
第1分量の前記混合物を前記吐出チャネルから吐出する工程と、
前記吐出口と前記第1供給ポートを通じて前記第1分量の前記混合物を前記第1金型キャビティ内に射出する工程と、を含むことを特徴とする射出成型方法。
【請求項7】
前記高分子材料は、前記溶融ユニットから前記混合ユニットへ第1流量で輸送され、
前記発泡剤は、前記混合ユニットへ第2流量で輸送され、
前記第1流量と前記第2流量の比が一定であることを特徴とする請求項6に記載の射出成型方法。
【請求項8】
前記第1分量の前記混合物を前記第1金型キャビティ内に射出する前に、前記第1金型キャビティは所定圧力を有することが検出されるまで、当該第1金型キャビティに連結された気体管路を介して気体を第1金型キャビティに注入する工程をさらに含むことを特徴とする請求項6に記載の射出成型方法。
【請求項9】
前記第1金型キャビティ内で前記第1分量の前記混合物を発泡させ、
前記第1金型キャビティ内の前記第1分量の前記混合物の発泡中に、前記第1金型キャビティから前記気体管路を介して前記気体を1秒未満放出させる工程をさらに含むことを特徴とする請求項8に記載の射出成型方法。
【請求項10】
前記高分子材料は前記溶融ユニットから前記混合ユニットへ輸送されるとき、前記溶融ユニットと前記混合ユニットの間に配置された流量制御要素を開き、前記溶融ユニットの加圧カートリッジの第1圧力は、中空の前記混合カートリッジの第2圧力に実質的に等しいとき、前記流量制御要素を閉じる工程をさらに含むことを特徴とする請求項6~8のいずれか1項に記載の射出成型方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願の相互参照)
本出願は、2020年4月23日に出願された「INJECTION MOLDING SYSTEM(射出成型システム)」と題する米国特許出願第16/857092号の一部継続出願である、2022年1月24日に提出された米国特許出願第17/582798号の優先権を主張し、かつ2021年8月23日に出願された米国仮特許出願第63/236044号の優先権を主張する。それら特許の全体は、参照することにより本願に組み込まれる。
【0002】
本発明は射出成型システム及び射出成型方法に関し、特に、発泡ポリマー成型品を製造するための射出成型システム及び射出成型方法に関する。
【背景技術】
【0003】
発泡高分子材料には、高い強度、軽さ、耐衝撃性、断熱性など、多くの利点がある。発泡ポリマー成型品は射出成型または押出成型で製造することができる。例えば、高分子材料を溶解し、発泡剤と混合して混合物を形成した後、この混合物に力または圧力が加えられ、混合物が金型のキャビティに射出または押出され、混合物がキャビティ内で発泡されて発泡ポリマー成型品が形成される。低密度などの安定した特性を持つ発泡ポリマー成型品を提供することが求められている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明の目的は、射出成型システム及び方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の一実施態様によれば射出成型システムが開示される。本発明の射出成型システムは、押出システムと、吐出チャネルと、成型装置と、支持装置と、を備える。
【0006】
当該押出システムは高分子材料と発泡剤の混合物を生成するように構成される。当該押出システムは、当該高分子材料を輸送するように構成された溶融ユニットと、当該溶融ユニットから当該高分子材料を受け取るように構成され、かつ当該高分子材料を当該発泡剤と混合して当該混合物を形成するように構成された混合ユニットを含む。当該混合ユニットは、中空の混合カートリッジと、中空の当該混合カートリッジ内に配置された混合ローターを含み、当該混合ローターの長さが中空の当該混合カートリッジの長手方向に沿って延伸され、中空の当該混合カートリッジの内部側壁と当該混合ローターの最短距離と、当該混合ローターの直径との比が、約1:1500~約1:4500の範囲内である。当該吐出チャネルは、当該押出システムと連通可能であり、そのうち、当該吐出チャネルは当該押出システムから離隔して配置され、当該混合物を吐出するように構成されたた吐出口を含む。当該成型装置は、当該吐出口から当該混合物を受け取るように構成される。当該成型装置は、金型キャビティと、当該金型キャビティと連通可能であり、かつ当該吐出口に対応して係合可能な供給ポートを含む。
【0007】
当該支持装置は、当該吐出チャネルと当該成型装置の係合を促進するように構成される。当該支持装置は、相互に係合するように構成された第1要素と第2要素を含み、そのうち、当該支持装置の当該第1要素が当該押出システムから当該成型装置上に配置された当該第2要素へ突出される。
【0008】
本発明の一実施態様によれば、射出成型方法が開示される。当該射出成型方法は、高分子材料と発泡剤の混合物を生成するように構成され、溶融ユニットと、混合ユニットとを含む押出システムと、吐出チャネルと、第1成型装置を提供し、当該吐出チャネルが、当該押出システムに連通可能で、当該押出システムから離隔して配置され、かつ当該混合物を吐出するように構成された吐出口を含み、当該第1成型装置が、第1金型キャビティと、当該第1金型キャビティに連通可能で、当該吐出口に対応して係合可能な第1供給ポートを含み、そのうち、当該混合ユニットが、中空の混合カートリッジと、中空の当該混合カートリッジ内に配置された混合ローターを含み、当該混合ローターの長さが中空の当該混合カートリッジの長手方向に沿って延伸され、中空の当該混合カートリッジの内部側壁と当該混合ローターの最短距離と、当該混合ローターの直径との比が、約1:1500~約1:4500の範囲内である工程を含む。
【0009】
当該射出成型方法は、当該溶融ユニットから当該混合ユニットへ当該高分子材料を輸送する工程と、当該混合ユニット内へ当該発泡剤を輸送する工程と、当該混合ユニットの中空の当該混合カートリッジ内で当該高分子材料と当該発泡剤を混合し、当該混合物を形成する工程と、当該混合ユニットから当該吐出チャネルへ当該混合物を輸送する工程と、当該吐出口と当該供給ポートを係合させる工程と、をさらに含む。当該射出成型方法は、当該吐出チャネルを当該第1成型装置に固定する工程と、当該吐出チャネルから第1分量の当該混合物を吐出する工程と、当該吐出口と当該第1供給ポートを介して当該第1分量の当該混合物を当該第1金型キャビティ内に射出する工程と、をさらに含む。
【0010】
本発明の態様は添付の図面と以下の詳細な説明からより理解されるであろう。業界における標準的慣行に従い、多様な特徴が正確な縮尺率ではないことに注意すべきである。実際、多様な特徴の寸法は、説明を明確にするために、任意に増減されていることがある。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1図1は、本発明の一実施形態による射出成型システムの概略図である。
図2図2は、図1に示す本発明の一実施形態による射出成型システムの部分概略図である。
図2A図2Aは、本発明の一実施形態による射出成型システムの図2中の破線で囲まれた部分を示す拡大図である。
図2B図2Bは、本発明の一実施形態による混合物中の発泡剤量の挙動を最短距離に対して示すグラフである。
図2C図2Bは、本発明の一実施形態による発泡剤と高分子材料の比率の挙動を混合ローターの直径に対する最短距離の比率に対して示すグラフである。
図3図3は、図1に示す本発明の一実施形態による射出成型システムの部分概略図である。
図4図4は、図1に示す本発明の一実施形態による当該射出成型システムの部分概略図である。
図5図5は、図1に示す本発明の一実施形態による当該射出成型システムの部分概略図である。
図6図6は、本発明の一実施形態による射出成型システムの概略図である。
図7図7は、図6に示す本発明の一実施形態による射出成型システムの部分概略図である。
図8図8は、図6に示す本発明の一実施形態による当該射出成型システムの部分概略図である。
図9図9は、図6に示す本発明の一実施形態による当該射出成型システムの部分概略図である。
図10図10は、図6に示す本発明の一実施形態による当該射出成型システムの部分概略図である。
図11図11は、本発明の一実施形態による射出成型方法のフローチャートである。
図12図12は、本発明の一実施形態による射出成型方法の例示的な運用を示す概略図である。
図13図13は、本発明の一実施形態による射出成型方法の例示的な運用を示す概略図である。
図14図14は、本発明の一実施形態による射出成型方法の例示的な運用を示す概略図である。
図15図15は、本発明の一実施形態による射出成型方法の例示的な運用を示す概略図である。
図16図16は、本発明の一実施形態による射出成型方法の例示的な運用を示す概略図である。
図17図17は、本発明の一実施形態による射出成型方法の例示的な運用を示す概略図である。
図18図18は、本発明の一実施形態による射出成型方法の例示的な運用を示す概略図である。
図19図19は、本発明の一実施形態による射出成型方法の例示的な運用を示す概略図である。
図20図20は、本発明の一実施形態による射出成型方法の例示的な運用を示す概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下で、本発明の異なる特徴を示すために異なる実施形態または実施例を開示する。本発明を簡易に示すために、部材と配置の具体例を以下で示す。当然、それらは例示的であり、限定する意図はない。例えば、以下の説明で、第2の要素上における第1の要素の形成には、第1の要素と第2の要素が直接接触した実施形態を含んだり、第1の要素と第2の要素間に別の要素が含まれ、第1の要素と第2の要素が必ずしも直接接触していない実施形態を含んだりすることがあり得る。さらに、本発明は異なる実施例で参照符号(数字及び(または)文字)を繰り返し使用することがある。この繰り返しは簡易性と明確性を目的としており、それ自体が論じられている異なる実施例及び(または)構成間の関係を決定付けることはない。
【0013】
また、「の真下(beneath)」、「の下(below)」、「の下方(lower)」、「の上(above)」、「の上方(upper)」空間的相対語(spatially relative term)は、図面に示されるような1つの要素または特徴と他の要素または特徴との間の関係を説明するための記述を容易にするために、本明細書で使用されることがある。空間的相対語は、図面に描写された向きの他に使用または操作における装置の様々な向きを含むことを意図する。装置は異なる方向に向けられて(90度回転されている、または他の向きになっている)もよく、本明細書で使用される空間的相対記述子はそれに応じて解釈されるべきである。
【0014】
本発明の広範囲で示す数値的範囲及びパラメータは近似値であるが、具体例に記載の数値は可能な限り正確に報告する。但し、いずれの数値もそれらの各試験測定値において見られる標準偏差から必然的に生じる特定の誤差を本質的に包含する。本明細書で使用される「約」という用語は、通常与えられた値または範囲の10%、5%、1%または0.5%以内を指す。または、「約」という用語は、当業者により検討されたとき許容可能な平均の標準誤差内を指す。運用例/実施例を除き、またはその他明示的に記載がない限り、ここに開示されている材料の数量、時間の長さ、温度、動作条件、量の比率などについてのすべての数値的範囲、数量、値、比率は、すべての場合において「約」という用語によって修正されると理解されるべきである。したがって、特にそうではないことが示されない限り、本発明及び添付の特許請求の範囲に記述されている数値パラメータは、所望に応じて変動し得る。最後に、各数値的パラメータは、報告された有効な数字の数を考慮し、また通常の概算方法を適用することによって解釈されるべきである。本明細書において範囲は1つの終点からもう1つの終点まで、または2つの終点の間として表される。本明細書に開示されるすべての範囲は、別途そうではない旨の記載がない限り、終点を含む。
【0015】
図1は、本発明の一実施形態による射出成型システム100の概略図である。当該射出成型システム100は、押出システム10と、吐出チャネル20と、成型装置30aと、支持装置40と、を備える。当該押出システム10は、高分子材料と発泡剤の混合物を生成するように構成され、当該混合物を当該吐出チャネル20内に吐出するように構成される。当該押出システム10は、当該吐出チャネル20に連結される、または連接可能である。当該吐出チャネル20は、当該押出システム10から離隔して配置された吐出口21を含み、当該混合物を吐出するように構成される。当該成型装置30aは、当該吐出チャネル20の当該吐出口21から当該混合物を受け入れるように構成される。当該支持装置40は、当該吐出チャネル20と当該成型装置30aの係合を強化するように構成される。
【0016】
一部の実施形態において、当該高分子材料は高分子量ポリマーを含む。一部の実施形態において、当該高分子材料は、エチレン酢酸ビニル(EVA)、スチレンーエチレンーブチレンースチレン(SEBS)、熱可塑性ポリウレタン(TPU)、熱可塑性ポリエステルエラストマー(TPEE)または類似のものを含む。一部の実施形態において、当該高分子材料は発泡性材料を含む。一部の実施形態において、当該発泡剤は、気体を放出し、それによりこの工程後に得られる発泡ポリマー成型品に気孔を形成する、物理添加剤または化学添加剤である。一部の実施形態において、当該発泡剤は物理発泡剤である。当該物理発泡剤は、大気気体(例:窒素または二酸化炭素)、炭化水素、クロロフルオロカーボン、希ガス、またはそれらの組み合わせを含む。当該発泡剤は、流動可能な物理的状態、例えば、気体、液体または超臨界流体(SCF)で供給される。
【0017】
図2は、本発明の一部実施形態による当該押出システムの概略図である。当該押出システム10は、溶融ユニット120と、混合ユニット130と、発泡剤供給ユニット140と、射出ユニット150と、第1流量制御要素161と、第2流量制御要素162と、モニタリングモジュール180と、を備える。
【0018】
一部の実施形態において、図2に示すように、当該溶融ユニット120は、当該高分子材料を輸送するように構成される。一部の実施形態において、当該溶融ユニット120は加圧カートリッジ121と、第1供給路122と、第1排出路123と、押出部材124と、を備える。一部の実施形態において、当該溶融ユニット120は供給ホッパー125をさらに含む。
【0019】
一部の実施形態において、当該第1供給路122と当該第1排出路123は当該加圧カートリッジ121の両端にそれぞれ配置される。一部の実施形態において、当該第1供給路122は当該加圧カートリッジ121の内部空間1211に連通され、当該第1排出路123は当該加圧カートリッジ121の外部空間に連通される。そのうち、当該第1供給路122は当該高分子材料を当該加圧カートリッジ121の当該内部空間1211に供給するように構成される。一部の実施形態において、当該供給ホッパー125は、当該第1供給路122を介して高分子材料を当該加圧カートリッジ121の当該内部空間1211へ供給するように構成される。
【0020】
当該押出部材124は、当該高分子材料を当該第1供給路122から当該第1排出路123へ輸送するように構成される。一部の実施形態において、当該押出部材124は当該加圧カートリッジ121の当該内部空間1211内に配置される。一部の実施形態において、当該押出部材124は当該加圧カートリッジ121の当該内部空間1211内の当該第1供給路122と当該第1排出路123の間に配置され、当該高分子材料を当該第1排出路123に向かって推し進めるために用いられる。一部の実施形態において、当該押出部材124は当該加圧カートリッジ121に対して回転可能である。一部の実施形態において、当該高分子材料は当該押出部材124の回転により、当該第1供給路122から当該第1排出路123へ輸送される。一部の実施形態において、当該押出部材124は当該加圧カートリッジ121の長手軸と平行な方向において不動である。
【0021】
一部の実施形態において、当該押出部材124の長さ当該加圧カートリッジ121の長手方向に沿って延伸され、当該加圧カートリッジ121の内部側壁1212と当該押出部材124間の距離D1と、当該押出部材124の直径D2の比率が、約1:1500~約1:4500の範囲内であり、当該溶融ユニット120により溶融された当該高分子材料が均一化されてもよい。一部の実施形態において、当該加圧カートリッジ121の内部側壁1212と当該押出部材124間の最短距離D1は、実質的に0.3mmに等しい、またはそれ未満である。一部の実施形態において、当該加圧カートリッジ121の当該内部側壁1212と当該押出部材124間の当該最短距離D1は、0.01~0.05mmの範囲である。
【0022】
当該混合ユニット130は当該溶融ユニット120から当該高分子材料を受け取るように構成され、かつ当該高分子材料を発泡剤と混合し、当該高分子材料と当該発泡剤の混合物を形成するように構成される。当該混合ユニット130は、中空の混合カートリッジ131と、第2供給路132と、第2排出路133と、混合ローター134と、を備える。
【0023】
当該第2供給路132と当該第2排出路133は、当該混合カートリッジ131の二端にそれぞれ配置される。一部の実施形態において、当該第2供給路132は当該高分子材料を供給するように構成される。一部の実施形態において、当該第2排出路133は当該混合物を吐出するように構成される。
【0024】
当該混合ローター134は、当該高分子材料を当該発泡剤と混合し、当該混合カートリッジ131内で混合物を形成するように構成される。一部の実施形態において、当該混合ローター134は当該混合カートリッジ131内に配置される。一部の実施形態において、当該混合ローター134は、当該混合カートリッジ131の当該第2供給路132と当該第2排出路133の間に配置され、当該混合カートリッジ内で当該混合物を撹拌する。当該混合ローター134は回転可能であり、当該高分子材料を当該発泡剤と混合し、当該高分子材料と当該発泡剤の当該混合物を当該第2供給路132から当該第2排出路133に輸送する。一部の実施形態において、当該混合ローター134は当該混合カートリッジ131の長手軸と平行な方向において不動である。
【0025】
一部の実施形態において、当該混合ローター134の長さが、中空の当該混合カートリッジ131の長手方向に沿って延伸され、中空の当該混合カートリッジ131の内部側壁1311と当該混合ローター134間の最短距離D3と、当該混合ローター134の直径D4の比率が、約1:1500~約1:4500の範囲内であり、当該押出システム10により調製された当該混合物が均一化されてもよい。一部の実施形態において、当該混合物は、複数の部分に分割されてもよく、当該押出システム10により調製された当該混合物の各部分の当該発泡剤と当該高分子材料の比率は、実質的に一定である。一部の実施形態において、当該混合物の第1部分中における当該発泡剤に対する当該高分子材料の比率は、当該混合物の第2部分中における当該発泡剤に対する当該高分子材料の比率に実質的に等しい。一部の実施形態において、中空の当該混合カートリッジ131の当該内部側壁1311と当該混合ローター134間の当該最短距離D3は、実質的に0.3mmに等しい、またはそれ未満である。一部の実施形態において、中空の当該混合カートリッジ131の内部側壁1311と当該混合ローター134間の当該最短距離D3は、0.01~0.09mmの範囲である。
【0026】
図2Aは、本発明の一部実施形態による当該押出システムの部分拡大図である。溶融した当該高分子材料と当該発泡剤を当該混合カートリッジ131内で均一に混合可能とするために、一部の実施形態において、図2図2Aに示すように、当該混合ローター134は、当該混合カートリッジ131内に回転可能に配置された円筒形の柱状体1341と、当該柱状体1341の周縁上に環状に配置された溝部1342と、をさらに備える。したがって、当該柱状体1341が回転するとき、当該高分子材料と当該発泡剤が当該溝部1342によって撹拌され、望ましい混合効果が達成される。一部の実施形態において、当該最短距離D3は、当該溝部1342と、中空の当該混合カートリッジ131の当該内部側壁1311間の最短距離である。
【0027】
一部の実施形態において、当該最短距離D3が当該溝部1342と中空の当該混合カートリッジ131の当該内部側壁1311間の最短距離であるとき、当該最短距離D3は、0.01~0.09mmの範囲である。一部の実施形態において、当該混合ローター134の当該直径D4は、45~75mmの範囲である。表1に、最短距離D3、直径D4、及び当該溝部1342と中空の当該混合カートリッジ131の当該内部側壁1311間の最短距離D3と、当該混合ローター134の直径D4の対応する比率を記載する。
【0028】
【表1】
【0029】
一部の実施形態において、図2Bに示すように、当該最短距離D3が実質的に0.01mm未満であるとき、当該混合物の所定の量中の当該発泡剤は、実質的に0.8/cm3より大きい。一部の実施形態において、当該混合物の所定の量中の当該発泡剤が実質的に0.8/cm3より大きい場合、発泡後の当該混合物の所定の量中の気泡密度は実質的に180000/cm3より大きい。
【0030】
一部の実施形態において、当該直径D4に対する当該最短距離D3の比率が1:1500~1:4500の範囲であるとき、当該高分子材料に対する当該発泡剤の均一性が最適化される。言い換えると、当該混合ローター134による当該発泡剤と当該高分子材料の混合が均一になる。一部の実施形態において、当該直径D4に対する当該最短距離D3の比率が1:1500~1:4500の範囲であるとき、図2Cに示すように、当該混合物の所定の量中の当該高分子材料に対する当該発泡剤の比率は、4:1~3:1の範囲である。一部の実施形態において、当該混合物の当該所定の量中における当該高分子材料に対する当該発泡剤の当該比率は約1:1である。一部の実施形態において、当該混合物の当該所定の量中における当該高分子材料に対する当該発泡剤の当該比率が4:1~3:1の範囲である場合、発泡後の当該混合物の当該所定の量中における当該高分子材料に対する気泡の比率も4:1~3:1の範囲である。一部の実施形態において、発泡後の当該混合物の当該所定の量中における当該高分子材料に対する当該気泡の当該比率は約4:1である。
【0031】
一部の実施形態において、当該溶融ユニット120は、当該高分子材料を収容し、かつ第1圧力を有するように構成された中空の加圧カートリッジ121を含み、当該混合ユニット130は第2圧力を有する中空の混合カートリッジ131を含む。一部の実施形態において、逆流を防止するために、当該第1圧力は当該第2圧力より大きい。一部の実施形態において、当該高分子材料は当該第1圧力と当該第2圧力間の差によって当該溶融ユニット120から当該混合ユニット130に向かって抽出される。
【0032】
当該発泡剤供給ユニット140は当該混合ユニット130に連接され、当該発泡剤を当該混合ユニット130内へ輸送するように構成される。一部の実施形態において、当該発泡剤供給ユニット140は当該第1流量制御要素161と当該第2流量制御要素162の間に位置する。一部の実施形態において、当該発泡剤供給ユニット140は当該第1流量制御要素161の近位側かつ当該第2流量制御要素162の遠位側に配置される。
【0033】
一部の実施形態において、発泡剤供給源(図示しない)が当該発泡剤供給ユニット140に連接され、当業者の知るところである任意の種類の発泡剤を供給するように構成される。一部の実施形態において、当該発泡剤は当該発泡剤供給ユニット140により当該混合ユニット130内へ導入された後、超臨界流体状態にある。
【0034】
一部の実施形態において、当該第1流量制御要素161は当該溶融ユニット120を当該混合ユニット130に連接する第1ポート171に配置される。当該第1ポート171は当該高分子材料を当該溶融ユニット120から当該混合ユニット130内へ導入するように構成される。当該第1ポート171は当該溶融ユニット120と当該混合ユニット130の間に位置する。一部の実施形態において、当該第1ポート171は当該高分子材料を当該溶融ユニット120の当該加圧カートリッジ121から当該混合ユニット130の当該混合カートリッジ131内へ導入するように構成される。一部の実施形態において、当該高分子材料は、当該第1圧力と当該第2圧力間の圧力差によって、当該第1ポート171を介して当該溶融ユニット120から当該混合ユニット130へ輸送する、及び(または)抽出することができる。
【0035】
一部の実施形態において、当該第1流量制御要素161は当該溶融ユニット120と当該混合ユニット130の間に配置され、かつ当該溶融ユニット120から当該混合ユニット130への当該高分子材料の流れを制御するように構成される。当該第1流量制御要素161は弁、可動カバーなどとすることができる。
【0036】
一部の実施形態において、当該第1流量制御要素161は開放構成と閉鎖構成を切り替えるように構成される。当該第1流量制御要素161の開放構成は、当該溶融ユニット120から当該混合ユニット130内への当該高分子材料の流入を可能にし、当該第1流量制御要素161の閉鎖構成は当該混合ユニット130から当該溶融ユニット120への当該高分子材料の逆流を防止する。
【0037】
一部の実施形態において、当該第1流量制御要素161は当該溶融ユニット120と当該混合ユニット130間の圧力差を維持するように構成される。一部の実施形態において、当該第1流量制御要素161は当該開放構成と当該閉鎖構成間を切り替えることで、当該溶融ユニット120と当該混合ユニット130間の圧力差を維持するように構成され、それにより当該高分子材料が当該混合ユニット130の当該混合カートリッジ131から当該溶融ユニット120の当該加圧カートリッジ121へ逆流できないようにする。一部の実施形態において、当該第1流量制御要素161は当該第1圧力と当該第2圧力間の圧力差を維持するために、当該第1圧力及び(または)当該第2圧力を調整するように構成される。一部の実施形態において、当該第1流量制御要素161は当該第1圧力が当該第2圧力に類似しているとき、当該閉鎖構成の状態にある。
【0038】
一部の実施形態において、当該射出ユニット150は当該混合ユニット130の当該第2排出路133から吐出される当該混合物を受け取り、当該射出ユニット150から当該混合物を吐出するように構成される。一部の実施形態において、当該射出ユニット150は当該混合物を射出するように構成され、当該吐出チャネル20は当該射出ユニット150に連通可能である。
【0039】
一部の実施形態において、当該射出ユニット150は当該混合物を収容するように構成された中空の計量カートリッジ151を含む。当該計量カートリッジ151は中空の内部空間1511を備え、そのうち、当該内部空間1511は当該第2排出路133に連通され、当該混合物を収容するように構成される。当該射出ユニット150はさらに、当該計量カートリッジ151の当該内部空間1511に連通された接続路152と、当該計量カートリッジ151の当該内部空間1511内に摺動可能に配置され、吐出口154を介して当該計量カートリッジ151から当該混合物を吐出するように構成された吐出部材153を含む。
【0040】
一部の実施形態において、再度図1に示すように、1つの吐出チャネル20が1つの押出システム10に対応する。当該混合物が1つの押出システム10または1つの射出口12から1つの吐出チャネル20に流入される。一部の実施形態において、1つの射出ユニット150が複数の吐出チャネル20に対応する。一部の実施形態において、複数の吐出チャネル20が当該射出口12に連結される、または連接可能である。一部の実施形態において、各当該吐出チャネル20は当該射出ユニット150の当該吐出口154に取り付けられる。当該吐出チャネル20の数量は当該混合物の性質に基づいて調整することができる。当該吐出チャネル20は相互に平行に延伸され、相互に隣接して配置される。一部の実施形態において、各吐出チャネル20は、当該吐出口154から射出される異なる分量の当該混合物を収容することができる。当該吐出チャネル20は当該成型装置30aに同じまたは異なる分量の当該混合物を吐出することができる。一部の実施形態において、各吐出チャネル20は異なる温度下で運用することができる。
【0041】
各吐出チャネル20は、当該射出ユニット150から離隔された吐出口21を備えている。一部の実施形態において、当該吐出口21は異なる幅または直径を有することができ、そのため当該吐出口21は当該混合物の異なる流量を有することができる。一部の実施形態において、当該吐出口21は異なる分量の当該混合物を射出することができる。
【0042】
当該吐出チャネル20は同期して、または個別に、移動、延伸、または格納することができる。一部の実施形態において、当該吐出チャネル20の当該吐出口21は、当該成型装置30aに対して出し入れ可能である。
【0043】
当該成型装置30aの数量は必要に応じて調整することができる。一部の実施形態において、1つの成型装置30aが1つの吐出チャネル20に対応する。当該混合物が当該押出システム10から1つの吐出チャネル20を通じて1つの成型装置30aに流入されてもよい。図1は明確性と簡易性を目的として、当該成型装置30aに対応した2つの吐出チャネル20を示しているが、この例は例示を目的としたのみであり、実施形態を限定することを意図していない。当業者であれば任意の適した数量の当該吐出チャネル20を利用できることを容易に理解できるであろう。
【0044】
さらに、図1は明確性と簡易性を目的として、2つの成型装置30a、30bのみを示しているが、この例は例示を目的としたのみであり、実施形態を限定することを意図していない。当業者であれば任意の適した数量の当該成型装置30a、30bを利用でき、それらすべての組み合わせが実施形態の範囲内に含まれることが意図されていることを容易に理解できるであろう。さらに、当該成型装置30a、30bは類似の特徴を有する者として示されているが、これは例示を目的としており、実施形態を限定することを意図しておらず、当該成型装置30a、30bは所望の機能を満たすために類似の構造または異なる構造を有することができる。
【0045】
各成型装置30a、30bは、金型キャビティ31と、当該金型キャビティ31と連通可能であり、かつ当該吐出口21に対応して係合可能な供給ポート35と、を備える。
【0046】
一部の実施形態において、各成型装置30a、30bは、上モールドベース34と、当該上モールドベース34下方の金型と、を備える。一部の実施形態において、当該金型が、当該上モールドベース34下方の上型32と、当該上型32に相対する下型33と、当該上型32と当該下型33により定義される金型キャビティ31を含む。図1は明確性と簡易性を目的として、1つの金型を含む当該各成型装置30a、30bを示しているが、この例は例示を目的としたのみであり、実施形態を限定することを意図していない。当業者であれば、当該各成型装置30a、30bが当該上モールドベース34下方に複数の金型を含むことができることを容易に理解できるであろう。
【0047】
一部の実施形態において、当該金型キャビティ31は当該上型32と当該下型33により定義される。一部の実施形態において、当該上型32と当該下型33は相互に補完し、かつ相互に分離可能である。当該下型33は下型キャビティを含み、当該上型32は当該下型キャビティに相対する上型キャビティを含む。一部の実施形態において、当該金型キャビティ31は当該上型キャビティと当該下型キャビティにより形成される。図1は明確性と簡易性を目的として、1つの金型キャビティ31を含む1つの金型を示しているが、この例は例示を目的としたのみであり、実施形態を限定することを意図していない。当業者であれば1つの金型が複数の金型キャビティ31を含むことができることを容易に理解できるであろう。例えば、1つの金型が1つの上型32と1つの下型33により定義される2つの金型キャビティ31を含む。
【0048】
図3は、本発明の一実施形態による成型装置30aの概略図である。一部の実施形態において、図3に示すように、当該成型装置30a、30bはそれぞれさらに、内部上壁311と、内部側壁312と、当該内部上壁311の反対側の内部底壁313と、を備える。当該内部上壁311、当該内部側壁312、当該内部底壁313は当該金型キャビティ31を定義し、当該供給ポート35が当該金型キャビティ31に連通され、かつ当該内部上壁311に配置される。一部の実施形態において、当該内部上壁311の面積は当該内部側壁312の面積より大きい。一部の実施形態において、当該内部側壁312の面積に対する当該内部上壁311の面積の比率は、約2:1~約10:1の範囲である。一部の実施形態において、当該内部側壁312の高さH1に対する当該内部上壁311の幅W1の比率は、約2:1~約10:1の範囲である。一部の実施形態において、当該供給ポート35は、対応する当該成型装置30a、30bの最大の内壁に連通される。一部の実施形態において、当該供給ポート35は当該内部上壁311に連通される。
【0049】
一部の実施形態において、図1図3に示すように、少なくとも1つの供給ポート35が当該成型装置30a、30bのそれぞれに配置される。各供給ポート35は当該金型キャビティ31と連通可能であり、当該吐出口21に対応して係合可能である。一部の実施形態において、当該供給ポート35は当該上型32または当該下型33の上方に配置され、当該金型キャビティ31、当該上型キャビティまたは当該下型キャビティに連通可能である。図1は明確性と簡易性を目的として、2つの当該供給ポート35が1つの金型に含まれるものを示しているが、この例は例示を目的としたのみであり、実施形態を限定することを意図していない。当業者であれば1つの金型が1つの金型キャビティ31に連通可能な1つ以上の供給ポート35を含むことができることを容易に理解できるであろう。
【0050】
当該供給ポート35は当該吐出口21に結合するように構成される。一部の実施形態において、複数の当該供給ポート35が当該成型装置30a、30bに配置され、対応する当該吐出口21に結合するように構成される。一部の実施形態において、当該吐出チャネル20は当該上モールドベース34に受け入れられる。各吐出チャネル20は当該上モールドベース34により少なくとも一部が包囲され、当該吐出口21がそれぞれ当該供給ポート35に結合される。当該吐出チャネル20から当該吐出口21と当該供給ポート35を通じて当該金型キャビティ31に当該混合物を輸送することができる。一部の実施形態において、当該供給ポート35は異なる幅または直径を有することができる。一部の実施形態において、当該混合物は当該金型キャビティ31に射出され、その後当該金型キャビティ31内で一定時間後発泡ポリマー成型品が形成される。
【0051】
一部の実施形態において、当該上モールドベース34は対応する当該吐出チャネル20を受け入れるように構成された開口341を含む。各当該開口341は当該上モールドベース34を貫通して延伸される。当該上モールドベース34は、ねじ、クランプ、締め具などの固定手段により、当該上型32上に搭載することができる。一部の実施形態において、当該上モールドベース34の材料は当該上型32の材料と同じである。一部の実施形態において、当該上モールドベース34の幅は当該上型32または当該下型33の幅より大きい。一部の実施形態において、当該開口341の数量は当該吐出チャネル20の数量に対応する。
【0052】
一部の実施形態において、当該吐出チャネル20の長さLは、当該上モールドベース34の厚みH2、当該成型装置30a、30bを保持する保持力、当該成型装置30a、30bを製造するための材料の性質、当該混合物の流動性、当該混合物の温度などの要因に関連する。一部の実施形態において、当該上モールドベース34の厚みH2は、当該吐出チャネル20の長さLより小さい。
【0053】
当該混合物の流動性と温度を所定範囲内に維持するために、一部の実施形態において、当該各吐出チャネル20の長さLは当該上モールドベース34の厚みH2より大きいものの、可能な限り短縮される。
【0054】
当該成型装置30a、30bはそれぞれさらに、1つ以上の圧力調整システム36を含む。一部の実施形態において、当該成型装置30a、30bはそれぞれ異なる数量の当該圧力調整システム36を含む、または当該圧力調整システム36を含まないことができる。一部の実施形態において、連接点37が当該金型キャビティ31に連接される。一部の実施形態において、当該金型キャビティ31の当該内部側壁312または当該内部底壁313は、当該連接点37を含む。一部の実施形態において、当該連接点37が当該金型キャビティ31への流体または気体の出入りを可能にするように構成される。
【0055】
当該圧力調整システム36は、第1気体管路361と、第2気体管路362と、気体源363と、第1弁364と、第2弁365と、感圧ユニット366を含むことができる。一部の実施形態において、当該第1気体管路361の一端が、当該成型装置30a、30bの当該内部側壁312または当該内部底壁313に連結される。一部の実施形態において、当該第1気体管路361の一端が当該連接点37に連結され、当該第1気体管路361の他端が当該気体源363に連結される。一部の実施形態において、当該気体源363は流体または気体を供給するように構成され、必要に応じて適した流体または気体を供給することができる。例えば、当該流体または気体は、空気、不活性ガスなどとすることができるが、本発明はこれらに限らない。
【0056】
当該連接点37の位置、形状、数量は特に限定されず、必要に応じて調整することができる。一部の実施形態において、当該連接点37は穴である。一部の実施形態において、該連接点37は当該成型装置30a、30bの当該内部側壁312または当該内部底壁313に配置され、かつ当該下型33を貫通する。一部の実施形態において、当該連接点37は気体の供給と排出を行うように構成され、そのうち、当該第1弁364が開き、かつ当該第2弁365が閉じているとき、当該流体または気体が当該金型キャビティ31に供給され、当該第1弁364が閉じ、かつ当該第2弁365が開いているとき、当該金型キャビティ31内の当該流体または気体の少なくとも一部が排出される。
【0057】
一部の実施形態において、当該供給ポート35は、当該成型装置30a、30bの当該内部上壁311または当該内部側壁312に配置される。一部の実施形態において、当該供給ポート35と当該連接点37は当該金型キャビティ31を基準として反対の位置に配置される。限定ではなく一例として、当該供給ポート35は当該内部上壁311に配置され、当該連接点37は当該内部底壁313に配置される。一部の実施形態において、当該供給ポート35が当該内部上壁311に配置され、当該連接点37が当該内部側壁312に配置される。一部の実施形態において、当該供給ポート35は当該上型32の当該内部側壁に配置され、当該連接点37は当該内部側壁312の当該供給ポート35とは反対側の位置に配置される。一部の実施形態において、当該供給ポート35は当該連接点37から離隔される。
【0058】
当該第1弁364は当該第1気体管路361に配置され、かつ当該気体源363からの当該気体が当該第1気体管路361と当該連接点37を介して当該金型キャビティ31に入るか否かを制御するように構成される。当該第2気体管路362は当該金型に連結され、かつ当該金型キャビティ31に連通される。一部の実施形態において、当該第2気体管路362は当該連接点37に連結される。当該第2弁365は当該第2気体管路362に配置され、かつ当該金型キャビティ31からの当該気体が当該連接点37を介して当該第2気体管路362を通過し、排出されるか否かを制御するように構成される。
【0059】
一部の実施形態において、当該第2気体管路362は当該第1気体管路361と当該連接点37に連結される。一部の実施形態において、当該第2気体管路362の一端が当該金型キャビティ31内の圧力よりも低い圧力の空間に連通される。例えば、外部環境または負圧の空間とすることができるが、本発明はそれに限らない。当該第2気体管路362が当該第1気体管路361に連結される位置は特に限定されない。例えば、これら2つは当該第1気体管路361が当該連接点37に連結されている端部に隣接する一端で連結されてもよい。一部の実施形態において、当該第1弁364と当該第2弁365は同時に開放されない。
【0060】
当該感圧ユニット366は当該金型キャビティ31内の当該圧力を検知するように構成される。一部の実施形態において、発泡ポリマーの性質は当該ポリマーにおける気孔の大きさと分布により影響を受け、そのうち、当該気孔の大きさと分布は温度、圧力、供給速度に関連している。当該感圧ユニット366は特定の種類に限定されず、圧力を検知することができ、かつ当該金型キャビティ31内の圧力を検知した後、圧力に関する情報を提供できればよい。当該圧力調整システム36は、当該圧力に関する情報に基づき、当該気体が当該金型キャビティ31に出入りする条件を変え、当該金型キャビティ31内の圧力を調整し、得られる当該発泡ポリマー成型品が所望する所定の形状と性質を有することができるようにする。
【0061】
一部の実施形態において、当該感圧ユニット366は、当該金型キャビティ31、当該第1気体管路361または当該第2気体管路362内に配置される。一部の実施形態において、当該感圧ユニット366は当該金型キャビティ31内に、当該供給ポート35から離隔して配置される。一部の実施形態において、当該圧力調整システム36は複数の感圧ユニット366を有する。当該複数の感圧ユニット366の数量と位置は特に限定されず、例えば、当該金型キャビティ31の当該内部側壁に相互に間隔をあけて配置する、及び(または)当該第1気体管路361内の任意の位置、及び(または)当該第2気体管路362の任意の位置とすることができる。ただし、本発明はそれらに限らない。
【0062】
一部の実施形態において、当該成型装置30a、30bは、当該金型キャビティ31内の圧力を調整するように構成された通気ユニット38をさらに含む。一部の実施形態において、当該混合物が当該金型キャビティ31内に射出された後、当該金型のキャビティ内の圧力が増加し、当該通気ユニット38が一部気体を放出して当該金型キャビティ31が適した圧力範囲内に保たれるよう確約することができる。一部の実施形態において、当該通気ユニット38は当該金型キャビティ31内の圧力を調整または低下させるように構成される。
【0063】
一部の実施形態において、当該通気ユニット38は当該金型キャビティ31に連通される。一部の実施形態において、当該供給ポート35と当該通気ユニット38は当該金型キャビティ31を基準として反対の位置に配置される。限定ではなく一例として、当該供給ポート35は当該内部上壁311に配置され、当該通気ユニット38は当該内部底壁313に配置される。一部の実施形態において、当該供給ポート35が当該内部上壁311に配置され、当該通気ユニット38が当該内部側壁312に配置される。一部の実施形態において、当該供給ポート35は当該通気ユニット38から離隔される。一部の実施形態において、当該供給ポート35が当該内部側壁312または当該内部上壁311に配置され、当該圧力調整システム36と当該通気ユニット38が当該内部底壁313に配置される。
【0064】
一部の実施形態において、当該通気ユニット38は、気体管路381と、当該気体管路381への気体の流入を許可し、同時に当該混合物が当該気体管路381に溢れ出ることを防止するように構成されたシャッター382を含む。当該シャッター382は当該金型キャビティ31から当該気体管路381に入る気体の量を制御することができる。一部の実施形態において、当該通気ユニット38は弁383をさらに含む。当該気体管路381の一端が当該金型キャビティ31に連結され、当該気体管路381の他端が当該金型キャビティ31内の圧力より低い圧力の空間(外部環境または負圧空間など)に連通される。当該弁383が閉じているとき、当該気体が当該金型キャビティ31内に留まり、当該弁383が開かれると、当該気体が当該気体管路381に進入し、当該弁383を通過することができる。一部の実施形態において、当該通気ユニット38は複数の気体管路381を含み、当該気体管路381は同一の当該弁383に連結される。当該通気ユニット38の位置と数量は特に限定されず、必要に応じて調整することができる。一部の実施形態において、当該各成型装置30a、30bは異なる数量の当該通気ユニット38を含む、または通気ユニット38を含まないことができる。一部の実施形態において、当該制御システム60はリアルタイムで当該通気ユニット38を制御する。
【0065】
一部の実施形態において、当該シャッター382は、気体を当該気体管路381に進入させることができるフィルター(図示しない)を含むことができる。当該フィルターの孔径は、気体が当該フィルターを通過でき、かつ当該混合物または当該発泡ポリマー成型品が当該フィルターを通過できなければよく、必要に応じて調整することができる。一部の実施形態において、当該フィルターは複数のスリット(図示しない)を有する。当該スリットの大きさと形状は類似または異なることができる。一部の実施形態において、当該フィルターは複数の孔(図示しない)を有する。当該孔の大きさと形状は類似または異なることができる。
【0066】
一部の実施形態において、当該射出成型システム100は制御システム60をさらに含む。当該制御システム60は、当該押出システム10、当該吐出チャネル20、当該成型装置30a、30bを制御するように構成される。一部の実施形態において、当該制御システム60は、当該押出システム10、当該吐出チャネル20、当該成型装置30a、30bをリアルタイムで自動的に制御する。一部の実施形態において、当該制御システム60は、当該押出システム10の当該モニタリングモジュール180とリアルタイムで通信可能である。
【0067】
一部の実施形態において、当該制御システム60は、中央処理装置61と、当該中央処理装置61と電気的に接続された、または通信可能な複数のセンサー62を含む。一部の実施形態において、当該センサー62は当該射出成型システム100の至る所に配置され、少なくとも1つの処理条件(例:当該吐出チャネル20を通過する当該混合物の流量または粘性、当該吐出チャネル20から吐出される当該混合物の分量、当該金型キャビティ31内の圧力など)を当該射出成型システム100の所定の位置(例:一連の当該各成型装置30a、30bへの押し出し、当該成型装置30a、30bのいずれかに対する当該吐出チャネル20のアライメント、当該吐出口21、当該供給ポート35、当該金型キャビティ31など)で検出するように構成される。例えば、少なくとも1つのセンサー62が当該吐出口21に設置され、当該吐出口21で当該処理条件を検出する。一部の実施形態において、当該センサー62は当該処理条件を検出し、さらなる分析のため検出された当該処理条件に基づいて信号またはデータを当該中央処理装置61に送信するように構成される。
【0068】
一部の実施形態において、当該制御システム60はどの成型装置30a、30bに当吐出チャネル20が結合されるかを制御する。一部の実施形態において、当該制御システム60と当該押出システム10、当該吐出チャネル20、当該成型装置30a、30bの間にケーブル63が電気的に接続される。当該ケーブル63は当該成型装置30a、30bから当該押出システム10と当該吐出チャネル20に当該信号を伝送するように構成される。
【0069】
一部の実施形態において、当該制御システム60は当該感圧ユニット366により検知された当該圧力に関する情報を処理するように構成され、かつ当該押出システム10の混合条件と当該吐出チャネル20の押し出しの分量とタイミングを調整するように構成される。一部の実施形態において、当該感圧ユニット366が当該圧力に関する情報を当該制御システム60に提供し、当該制御システム60が当該圧力に関する情報に従って当該第1弁364と当該第2弁365を調整する。一部の実施形態において、当該制御システム60が当該圧力に関する情報に従い、気体が当該金型キャビティ31に出入りする条件をリアルタイムで調整し、かつ当該吐出チャネル20から当該金型キャビティ31に射出される当該混合物のタイミングと分量を調整して、当該射出成型工程中、常に射出の量と速度が適切、または所定の範囲内であり、当該金型キャビティ31内の圧力が適切、または所定の範囲内であるようにする。一部の実施形態において、当該制御システム60はさらに、当該供給ポート35の供給条件と、当該気体源363の気体供給条件を制御する。一部の実施形態において、当該制御システム60と当該第1弁364、当該第2弁365、当該感圧ユニット366、当該供給ポート35が電気的に接続される。
【0070】
一部の実施形態において、当該成型装置30a、30bは線、横列、縦列、円弧、曲線またはその他任意の適切な配置に配置される。一部の実施形態において、当該成型装置30a、30bの1つがもう1つの当該成型装置30a、30bに隣接される。一部の実施形態において、当該混合物は当該押出システム10から当該成型装置30a、30bに順に射出される。一部の実施形態において、当該押出システム10と当該吐出チャネル20は複数の当該成型装置30a、30bのいずれかの上方に配置される。
【0071】
一部の実施形態において、当該吐出チャネル20は当該各成型装置30a、30bに対して移動可能である。一部の実施形態において、当該成型装置30a、30bは固定される。一部の実施形態において、複数の当該各成型装置30a、30bは当該押出システム10と当該吐出チャネル20に対して移動可能である。一部の実施形態において、当該押出システム10と当該吐出チャネル20は固定される。
【0072】
当該支持装置40は、当該吐出チャネル20と複数の当該成型装置30a、30bのそれぞれとの係合を促進するように構成され、当該射出成型システム100の任意の適した位置に配置することができる。一部の実施形態において、当該支持装置40は当該吐出チャネル20を支持するように構成される。一部の実施形態において、当該支持装置40は当該混合物の射出中、当該吐出チャネル20と対応する当該成型装置30a、30bの分離を防止するために用いられる。一部の実施形態において、当該制御システム60はリアルタイムで当該支持装置40を制御する。
【0073】
図4は、本発明の一実施形態による当該射出成型システム100の部分概略図である。一部の実施形態において、図4に示すように、当該支持装置40は、相互に係合するよう構成された第1要素41と第2要素42を含み、そのうち、当該第1要素41が当該押出システム10または当該吐出チャネル20から突出され、当該第2要素42が複数の当該成型装置30のそれぞれに配置されるが、本発明はこれに限定されない。一部の実施形態において、当該第1要素41と当該第2要素42は相互に嵌合することができ、例えば、当該第2要素42が当該第1要素41を受け入れるように構成される。
【0074】
一部の実施形態において、当該支持装置40は当該成型装置30a、30bの当該金型キャビティ31上方に配置される。一部の実施形態において、当該第1要素41が当該吐出チャネル20上に配置され、当該第2要素42が各成型装置30a、30b上に配置される。一部の実施形態において、当該第2要素42が当該成型装置30a、30bの当該上モールドベース34上に配置される。一部の実施形態において、当該第1要素41は当該押出システム10または当該吐出チャネル20の一部であり、当該第2要素42は当該成型装置30の一部である。一部の実施形態において、当該第1要素41は当該押出システム10の一部であり、かつ当該吐出チャネル20に隣接して配置され、当該第2要素42が当該成型装置30a、30bの当該上モールドベース34上方に、または当該上モールドベース34に対面して配置される。一部の実施形態において、当該第1要素41と当該第2要素42が相互に係合され、それにより当該吐出チャネル20を当該成型装置30の当該上モールドベース34と緊密に係合することができる。
【0075】
一部の実施形態において、当該混合物の射出中における当該押出システム10と当該成型装置30a、30bの分離を防止するために、係合された当該第1要素41が当該第2要素42に対抗する力を作用させる。当該力は閾値に等しい、または当該閾値より大きい。当該閾値は、当該金型キャビティ31内の圧力と当該吐出口21の直径に基づいて、またはその他要因に基づいて調整することができる。
【0076】
当該第1要素41の位置と数量は要件に応じて調整でき、特に限定されない。当該第2要素42の位置と数量は要件に応じて調整でき、特に限定されない。一部の実施形態において、当該第2要素42の位置と数量は当該第1要素41の位置と数量に対応する。一実施形態において、当該第1要素41は当該吐出チャネル20上の任意の適した位置に配置でき、当該第2要素42は当該成型装置30上の任意の適した位置に配置できる。一部の実施形態において、当該第2要素42は当該上型32上方に配置される。
【0077】
図5は、本発明の一実施形態による当該射出成型システム100の部分概略図である。一部の実施形態において、図5に示すように、当該支持装置40はロック状態とロック解除状態の2つの状態のいずれかにあることができる。当該ロック解除状態において、当該第1要素41は対応する当該第2要素42に進入するが、当該第2要素42とまだロックされていない。つまり、当該支持装置40が当該ロック解除状態にあるとき、当該第1要素41はまだ当該第2要素42から離脱可能である。当該ロック状態において、当該第1要素41は対応する当該第2要素42に進入してロックされ、当該第1要素41は当該第2要素42から離脱できない。図5に当該ロック状態にある当該支持装置40を示す。当該支持装置40は手動により、または自動的に操作することができる。当該支持装置40は2つの状態間で手動により、または自動的に切り替えることができる。
【0078】
一部の実施形態において、当該第1要素41は当該押出システム10に回転可能に固定される。一部の実施形態において、当該第1要素41は延伸部411と、アーム部412と、を備える。当該延伸部411と当該アーム部412は矢印Aで示す方向に回転可能である。当該延伸部411は当該押出システム10に固定され、当該上型32に向かって第1方向Zに延伸される。当該アーム部412は当該延伸部411に結合され、当該第1方向Zに実質的に直角な第2方向X、または当該第1方向Zに実質的に直角な第3方向Yに延伸される。一部の実施形態において、当該第1要素41は逆T字形である。当該第1要素41が当該第2要素42に進入した後、当該支持装置40が当該第1要素41の当該アーム部412の回転により、当該ロック解除状態から当該ロック状態に変更される。一部の実施形態において、当該第1要素41は、当該第1要素41の当該アーム部412を約90度回転させることにより、当該第2要素42とロックされる。図5に当該アーム部412が約90度回転された後、当該アーム部412が当該第2要素42とロックされた状態を示す。その結果、当該支持装置40が当該ロック状態にあり、当該吐出チャネル20が当該成型装置30と緊密に係合され、それにより当該押出システム10と当該吐出チャネル20から当該成型装置30への当該混合物の射出を開始することができる。
【0079】
一部の実施形態において、当該吐出チャネル20の温度は当該成型装置30a、30bの温度と異なる。当該吐出チャネル20の当該温度は、当該成型装置30a、30bの当該温度より高い。一部の実施形態において、当該吐出チャネル20の温度は150℃と200℃の範囲であり、当該成型装置30a、30bの温度は20℃と60℃の範囲とすることができる。
【0080】
図6は、本発明の一実施形態による射出成型システム200の概略図である。当該射出成型システム200は、押出システム10と、吐出チャネル20と、複数の成型装置30a、30bと、を備える。当該射出成型システム200は、カバー50と、断熱材70と、加熱装置72、73と、をさらに備える。各当該成型装置30a、30bは、金型キャビティ31と、上型32と、下型33と、上モールドベース34と、供給ポート35と、を備える。各当該成型装置30a、30bはさらに、上述したように、または図1に示すように、例えば、圧力調整システム36と、連接点37と、通気ユニット38および(または)密封要素39を含むことができる。
【0081】
一部の実施形態において、図6に示すように、当該吐出チャネル20と当該成型装置30a、30b間の温度差を維持するために、当該射出成型システム200はさらに当該吐出チャネル20と当該成型装置30a、30bの間に配置された断熱材70を含む。一部の実施形態において、当該断熱材70は当該吐出チャネル20と当該上モールドベース34の間に配置される。一部の実施形態において、当該断熱材70は当該上モールドベース34上に配置される。一部の実施形態において、当該断熱材70は当該吐出口21と当該供給ポート35の間に配置される。
【0082】
各当該吐出チャネル20は当該断熱材70内へ延伸でき、それにより一部が当該断熱材70に包囲される。一部の実施形態において、当該断熱材70は対応する当該吐出チャネル20を受け入れるように構成された開口71を含む。当該断熱材70の当該開口71は当該上モールドベース34の当該開口341に合わせられる。各当該開口71が当該断熱材70を貫通して延伸される。当該断熱材70はねじ等により当該上モールドベース34上に設置することができる。当該断熱材70はガラス繊維などの非熱伝導性材料を含むことができる。当該断熱材70は全体を非金属材料で構成することができる。一部の実施形態において、当該断熱材70の融点は当該吐出チャネル20を通過して流れる当該混合物の温度よりも実質的に高い。一部の実施形態において、当該断熱材70の当該融点は180℃よりも実質的に高い。
【0083】
一部の実施形態において、当該断熱材70の幅は当該上モールドベース34の幅より小さい。当該断熱材70の厚みは、当該成型装置30と当該吐出チャネル20を構成する材料の性質、当該吐出チャネル20と当該上モールドベース34の温度など、複数の要因に関連することができる。一部の実施形態において、当該断熱材70の該厚みは当該上モールドベース34の当該厚みH2より小さい。
【0084】
一部の実施形態において、当該吐出チャネル20と当該成型装置30間の温度差を維持し、当該混合物の流動性を維持するために、当該吐出チャネル20はさらに、当該吐出チャネル20の温度を所定範囲内に維持するように構成された加熱装置72を含む。一部の実施形態において、各当該吐出チャネル20がそれぞれの上に配置された当該加熱装置72を含む。一部の実施形態において、各当該吐出チャネル20がそれぞれ当該吐出口21の周囲に配置された当該加熱装置72を含む。一部の実施形態において、当該加熱装置72は当該吐出チャネル20が対応する当該成型装置30a、30bと係合されるとき、対応する当該吐出チャネル20とともに当該開口71と当該開口341に進入することができる。当該加熱装置72の位置と数量は要件に応じて調整でき、特に限定されない。各当該吐出チャネル20は異なる数量の加熱装置72を含む、または加熱装置72を含まないことができる。一部の実施形態において、当該射出成型システム200は当該押出システム10と、単一の吐出チャネル20と、1つの成型装置30aを含み、そのうち、当該吐出チャネル20が当該吐出チャネル20の温度を調整するように構成された当該加熱装置72を含む。
【0085】
一部の実施形態において、当該混合物の流動性を維持するために、当該成型装置30a、30bのそれぞれがさらに、当該供給ポート35の温度を所定範囲内に維持するように構成された加熱装置73を含む。一部の実施形態において、当該加熱装置73は当該上モールドベース34または当該上型32内に配置される。一部の実施形態において、当該加熱装置73は当該供給ポート35に隣接して配置される。当該加熱装置73の位置と数量は要件に応じて調整でき、特に限定されない。一部の実施形態において、当該吐出チャネル20から対応する当該成型装置30a、30bの1つに当該混合物が流れる間、当該供給ポート35は当該加熱装置73により所定温度(例:200℃以上)まで加熱することができ、その後当該混合物の流動が完了すると、当該供給ポート35は所定温度(例:50℃以下)まで即時に冷却されてもよい。一部の実施形態において、当該供給ポート35は当該吐出チャネル20が対応する当該成型装置30a、30bの1つから離脱したら冷却される。一部の実施形態において、前述の即時の冷却は、当該加熱装置73をオフにするか、当該供給ポート35に隣接して配置された冷却部材をオンにすることで実装することができる。各当該成型装置30a、30bは異なる数量の加熱装置73を含む、または加熱装置73を含まないことができる。一部の実施形態において、当該射出成型システムは当該押出システム10と、当該吐出チャネル20と、1つの成型装置30aを含み、そのうち、当該成型装置30aが、当該供給ポート35の温度を調整するように構成された当該加熱装置73を含む。
【0086】
一部の実施形態において、当該制御システム60はさらに、当該断熱材70と、当該吐出チャネル20の当該加熱装置72と、当該成型装置30a、30bの当該加熱装置73をリアルタイムで電気的に制御する。一部の実施形態において、当該制御システム60は当該吐出チャネル20を制御して当該成型装置30a、30bのいずれかに接続し、かつ当該吐出チャネル20の当該加熱装置72または対応する当該成型装置30a、30bのいずれかの当該加熱装置73を制御して、当該吐出チャネル20、当該吐出口21または当該供給ポート35を所定の温度まで加熱する。
【0087】
一部の実施形態において、射出成型システム200の各当該成型装置30a、30bはさらに、当該上型32を当該下型33に緊密に結合するように構成された密封要素39を含む。一部の実施形態において、当該密封要素39は当該下型33下方に配置され、当該吐出チャネル20に向かう力を提供する。一部の実施形態において、当該混合物の射出中に対応する当該成型装置30a、30bのいずれかに向かう第1の力が生成され、当該密封要素39が当該第1の力に逆らう第2の力を提供する。一部の実施形態において、当該密封要素39は当該上型32と当該下型33の間に配置される。当該密封要素39は、当該上型32と当該下型33の間、または当該上モールドベース34と当該上型32の間に配置してもよい。一部の実施形態において、当該制御システム60はリアルタイムで当該密封要素39を制御する。
【0088】
図7は本発明の一実施形態による当該射出成型システム200の部分上面図である。図8は、本発明の一実施形態による当該射出成型システム200の部分概略図である。当該混合物を当該成型装置30a内に射出した後、当該吐出チャネル20が当該供給ポート35から外されるが、この時点で当該成型装置30a内の当該混合物が当該成型装置30aから当該供給ポート35と当該開口341を介して溢れ出る可能性がある。一部の実施形態において、図6図7図8に示すように、当該射出成型システム200はさらに、当該混合物が溢れ出ることを防止するように構成されたカバー50を含む。一部の実施形態において、当該カバー50は当該上型32の当該供給ポート35から当該混合物が溢れ出ることを阻止するように構成される。一部の実施形態において、当該カバー50は当該上型32の当該供給ポート35を覆うように構成される。一部の実施形態において、当該カバー50は当該上型32の当該供給ポート35と当該上モールドベース34の当該開口341から当該混合物が溢れ出ることを阻止するように構成される。一部の実施形態において、当該カバー50は当該上型32の当該供給ポート35と当該上モールドベース34の当該開口341を覆うように構成される。一部の実施形態において、当該カバー50は当該吐出チャネル20が当該上モールドベース34から離脱されるとすぐに当該供給ポート35を覆うように移動される。
【0089】
一部の実施形態において、当該カバー50は当該成型装置30aに取り付けられる。当該カバー50は、当該成型装置30と当該吐出チャネル20の間に配置された個別の要素またはモジュールとすることができる。一部の実施形態において、当該カバー50は当該上モールドベース34に取り付けられる。当該カバー50の数量は特に限定されない。一部の実施形態において、当該数量は、当該上モールドベース34の当該開口341の数量、または当該供給ポート35の数量に対応する。
【0090】
図9図10は、本発明の一実施形態による当該射出成型システム200の部分概略図である。図9図10に示すように、当該カバー50は第1位置51と第2位置52の間で移動するように構成される。当該第1位置51で、当該カバー50は当該開口341と対応する当該供給ポート35から離隔され、対応する当該吐出チャネル20を対応する当該供給ポート35と係合させることができる。当該第2位置52で、当該カバー50は対応する当該開口341と対応する当該供給ポート35を覆い、対応する当該吐出チャネル20を対応する当該供給ポート35と係合させることはできない。一部の実施形態において、当該カバー50は手動または自動で操作することができる。一部の実施形態において、当該カバー50の移動は手動または自動で当該制御システム60によりリアルタイムで制御可能である。一部の実施形態において、当該カバー50は当該吐出チャネル20が当該上モールドベース34から離脱されるとすぐに、当該第1位置51から当該第2位置52へ移動され、当該供給ポート35を覆う。
【0091】
本発明においては、射出成型方法が開示される。一部の実施形態において、射出成型が当該方法によって実施される。当該方法は、複数の操作を含み、説明と図面は当該操作の順序を限定するとみなされない。図11は、本発明の一実施形態による射出成型方法のフローチャートである。一部の実施形態において、図11に示すように、当該射出成型方法300は次の工程を含む。
【0092】
工程301は、高分子材料と発泡剤の混合物を生成するように構成され、溶融ユニットと、混合ユニットを含む押出システムと、吐出チャネルと、第1成型装置を提供し、当該吐出チャネルが当該押出システムに連通可能であり、かつ当該押出システムから離隔して配置されて当該混合物を吐出するように構成された吐出口を含み、当該第1成型装置が、第1金型キャビティと、当該第1金型キャビティに連通可能で、当該吐出口に対応して係合可能な第1供給ポートを含み、そのうち、当該混合ユニットが、中空の混合カートリッジと、中空の当該混合カートリッジ内に配置された混合ローターを含み、当該混合ローターの長さが中空の当該混合カートリッジの長手方向に沿って延伸され、中空の当該混合カートリッジの内部側壁と当該混合ローターの最短距離と、当該混合ローターの直径との比が、約1:1500~約1:4500の範囲内である工程を含む。
【0093】
工程302は、当該溶融ユニットから当該混合ユニットへ当該高分子材料を輸送する工程を含む。
【0094】
工程303は、当該発泡剤を当該混合ユニット内へ輸送する工程を含む。
【0095】
工程304は、当該混合ユニットの中空の当該混合カートリッジ内で当該高分子材料を当該発泡剤と混合し、当該混合物を形成する工程を含む。
【0096】
工程305は、当該混合ユニットから当該吐出チャネルへ当該混合物を輸送する工程を含む。
【0097】
工程306は、当該吐出口と当該第1供給ポートを係合させる工程を含む。
【0098】
工程307は、当該吐出チャネルを当該第1成型装置に固定する工程を含む。
【0099】
工程308は、当該吐出チャネルから第1分量の当該混合物を吐出する工程を含む。
【0100】
工程309は、当該吐出口と当該第1供給ポートを通じて当該第1分量の当該混合物を当該第1金型キャビティ内に射出する工程を含む。
【0101】
当該方法300は上述の実施形態に限定されない。一部の実施形態において、当該射出成型方法300は、図1から図10に示す上述の射出成型システム100と200のいずれかを使用する。
【0102】
一部の実施形態において、当該射出成型方法300は、ポリマーと発泡剤の混合物を生成するように構成された押出システム10と、当該押出システム10に連通可能であり、かつ当該押出システム10から離隔されて、当該混合物を吐出するように構成された吐出口21を含む吐出チャネル20と、第1成型装置30aと、当該第1成型装置30aに隣接して配置された第2成型装置30bと、を提供する工程301を含む。当該第1成型装置30aは、第1金型キャビティ31と、当該第1金型キャビティ31と連通可能で、当該吐出口21と対応して係合可能な第1供給ポート35を含む。当該混合ユニット130は、中空の混合カートリッジ131と、中空の当該混合カートリッジ131内に配置された混合ローター134を含み、当該混合ローター134の長さが中空の当該混合カートリッジ131の長手方向に沿って延伸され、中空の当該混合カートリッジ131内部側壁と当該混合ローター134間の最短距離と、当該混合ローター134の直径との比が、約1:1500~約1:4500の範囲内である。
【0103】
一部の実施形態において、工程301はさらに、当該混合ユニット130に連通可能な射出ユニット150を提供する工程を含む。一部の実施形態において、当該射出ユニット150の提供は、吐出部材153と、当該混合ユニット130から当該混合物を受け取るように構成された中空の計量カートリッジ151と、を提供し、当該吐出部材153が当該計量カートリッジ151内に配置される工程を含む。当該吐出部材153が当該計量カートリッジ151内に配置されたとき、当該計量カートリッジ151の内部側壁と当該吐出部材153間の最短距離は0.005mm未満である。
【0104】
一部の実施形態において、当該計量カートリッジ151内への当該吐出部材153の配置は、当該計量カートリッジ151を加熱して当該計量カートリッジ151を熱膨張させた後、当該吐出部材153を当該計量カートリッジ151内に配置する工程を含む。一部の実施形態において、当該計量カートリッジ151は、約170℃から約190℃の第1温度まで加熱される。一部の実施形態において、当該計量カートリッジ151内に当該吐出部材153を設置した後、当該計量カートリッジ151は当該第1温度より実質的に低い第2温度まで冷却される。一部の実施形態において、当該第2温度は、約50℃から約100℃の範囲内である。一部の実施形態において、当該計量カートリッジ151は室温まで冷却される。当該計量カートリッジ151の冷却後、当該計量カートリッジ151は、当該吐出部材153が当該計量カートリッジ151内部に保持され、当該吐出部材153と当該計量カートリッジ151間の距離が望ましく小さく保たれるように収縮される。
【0105】
一部の実施形態において、当該方法300は工程302を含み、当該工程302は、当該溶融ユニット120から当該混合ユニット130へ当該高分子材料を輸送する工程を含む。工程301はさらに、当該溶融ユニット120と当該混合ユニット130の間に配置された第1流量制御要素161により、当該溶融ユニット120から当該混合ユニット130への当該高分子材料の流れを制御する工程を含む。
【0106】
一部の実施形態において、図2に示すように、当該高分子材料は供給ホッパー125を通じて当該溶融ユニット120の加圧カートリッジ121の内部空間1211内に輸送される。一部の実施形態において、当該高分子材料は、当該加圧カートリッジ121の当該内部空間211内に配置された押出部材124の回転により、当該溶融ユニット120の第1供給路122から第1排出路123へ輸送される。一部の実施形態において、当該押出部材124は当該加圧カートリッジ121の長手軸と平行な方向において不動である。
【0107】
一部の実施形態において、当該高分子材料は、当該加圧カートリッジ121の当該内部空間1211内に配置された押出部材124の回転により、当該溶融ユニット120の第1供給路122から当該混合ユニット130の第2供給路132へ輸送される。一部の実施形態において、当該第2供給路132は中空の混合カートリッジ131の一端に配置される。
【0108】
一部の実施形態において、モニタリングモジュール180のセンサー182は、当該溶融ユニット120内部の第1圧力が当該混合ユニット130内部の第2圧力より大きいことを検出する。一部の実施形態において、当該センサー182は当該溶融ユニット120内の圧力と当該混合ユニット130内の圧力を継続的に検出し、検出された処理条件に基づき信号またはデータを中央処理装置181に送信し、分析に提供する。
【0109】
一部の実施形態において、当該溶融ユニット120と当該混合ユニット130間の圧力差が生成される。一部の実施形態において、当該第1流量制御要素161が当該圧力差を維持する。一部の実施形態において、当該第1流量制御要素161は当該高分子材料が当該溶融ユニット120から当該混合ユニット130へ輸送される間、開放構成の状態にある。一部の実施形態において、当該第1流量制御要素161は当該第1圧力が当該第2圧力に類似しているとき、閉鎖構成の状態にある。
【0110】
一部の実施形態において、当該高分子材料は、当該溶融ユニット120と当該混合ユニット130の間に位置し、それらを連接する第1ポート171を介して、当該溶融ユニット120から当該混合ユニット130へ輸送される。一部の実施形態において、当該第1流量制御要素161は当該第1ポート171に配置される。一部の実施形態において、当該高分子材料は、当該第1圧力と当該第2圧力間の圧力差によって、当該第1ポート171を介して当該溶融ユニット120から当該混合ユニット130へ輸送及び(または)抽出される。
【0111】
一部の実施形態において、当該方法300は工程303を含み、当該工程303は、当該発泡剤を当該混合ユニット130内へ輸送する工程を含む。一部の実施形態において、当該発泡剤は発泡剤供給ユニット140を介して当該混合ユニット130内へ輸送される。一部の実施形態において、当該発泡剤供給ユニット140からの当該発泡剤の流量は、当該中央処理装置181により制御される。
【0112】
一部の実施形態において、当該方法300は工程304を含み、当該工程304は、当該混合ユニット130の中空の当該混合カートリッジ131内で当該高分子材料を当該発泡剤と混合し、当該混合物を形成する工程を含む。一部の実施形態において、当該高分子材料と当該発泡剤は当該混合カートリッジ131内に配置された混合ローター134の回転により混合される。一部の実施形態において、当該混合ローター134は当該混合カートリッジ131の長手軸と平行な方向において不動である。
【0113】
一部の実施形態において、当該高分子材料は当該溶融ユニット120から当該混合ユニット130へ第1流量で輸送され、当該発泡剤は当該混合ユニット130内へ第2流量で輸送され、当該第1流量と当該第2流量の比が一定である。一部の実施形態において、当該高分子材料は当該混合ユニット130内に第1期間輸送される。一部の実施形態において、当該溶融ユニット120からの当該高分子材料の当該流量は、当該中央処理装置181により制御される。一部の実施形態において、当該発泡剤は当該混合ユニット130内に第2期間輸送される。一部の実施形態において、当該第2期間は当該第1期間と実質的に等しい。一部の実施形態において、当該発泡剤と当該高分子材料は当該混合ユニット130内に同時に輸送される。
【0114】
一部の実施形態において、当該高分子材料の当該流量は安定した流量を有する。一部の実施形態において、当該発泡剤の当該流量は安定した流量を有する。一部の実施形態において、当該高分子材料の流量と当該発泡剤の流量は、当該発泡剤と当該高分子材料の比率が実質的に一定になるように制御される。
【0115】
例えば、当該混合物に対する当該発泡剤の目標比率は5vol%である。当該中央処理装置181は、当該発泡剤と当該高分子材料の流量を制御し、当該混合物に対する当該発泡剤の比率を5vol%に維持することができる。例えば、当該発泡剤の流量が5g/秒、当該高分子材料の流量が95g/秒に自動的に制御され、当該高分子材料と当該発泡剤の当該混合物に対する当該発泡剤の比率が5vol%に維持される。したがって、当該射出ユニット150は、当該成型装置30a、30bの異なる金型キャビティ31に同量または異なる量の当該混合物を供給するが、同量または異なる量の当該混合物に対する当該発泡剤の比率は5vol%と同じである。
【0116】
一部の実施形態において、当該高分子材料と当該発泡剤の混合、及び当該第2供給路132から第2排出路133への当該高分子材料と当該発泡剤の当該混合物の輸送は、当該混合ローター134の回転により実施される。当該第2供給路132と当該第2排出路133は、当該混合ユニット130の当該混合カートリッジ131の相反する二端にそれぞれ配置される。一部の実施形態において、当該混合物は当該混合ユニット130の当該混合カートリッジ131内に蓄積される。
【0117】
一部の実施形態において、当該混合ローター134により当該高分子材料が当該発泡剤と混合されるとき、中空の当該混合カートリッジ131の内部側壁と当該混合ローター134間の最短距離と、当該混合ローター134の直径の比が、約1:1500~約1:4500の範囲内であるため、当該発泡剤は当該混合ローター134と当該中空の当該混合カートリッジ131間の空間に高度に含まれてもよい。言い換えると、当該混合ローター134と中空の当該混合カートリッジ131間の空間内にある当該発泡剤は、中空の当該混合カートリッジ131の内側表面と当該混合ローター134間の最短距離が十分に小さいため、漏れにくくなっている。したがって、当該押出システム10により調製された当該混合物は、当該混合ユニット130内に輸送される当該発泡剤の最適な量を含むことができる。
【0118】
一部の実施形態において、当該溶融ユニット120内における工程については、当該押出部材124が当該高分子材料の輸送にスクリューを利用し、当該押出部材124が当該加圧カートリッジ121の長手軸と平行な方向に不動であるため、当該溶融ユニット120から当該混合ユニット130への当該高分子材料の流量を安定させることが可能である。当該混合ユニット130内における工程について、(1)当該混合ローター134が当該溶融ユニット120から安定した流量で提供される当該高分子材料と当該発泡剤の混合にスクリューを利用し、かつ(2)当該混合ローター134と中空の当該混合カートリッジ131間の空間内にある当該発泡剤が漏れにくくなっているため、当該混合物の密度は低く、安定したものにすることができる。さらに、当該混合ローター134は当該混合物の輸送にスクリューを利用し、当該混合ローター134は当該混合カートリッジ131の長手軸と平行な方向に不動であり、当該混合ユニット130から当該射出ユニット150への当該混合物の流量は安定したものにすることができる。
【0119】
一部の実施形態において、当該センサー182は当該混合ユニット130内部の当該第2圧力、当該混合ユニット130の温度、当該混合ローター134の回転速度、当該発泡剤供給ユニット140を通過する当該発泡剤の流量と分量などの混合の処理条件を検出し、かつ当該センサー182は検出された処理条件に基づき信号またはデータを当該中央処理装置181に送信し、分析に提供する。
【0120】
一部の実施形態において、当該方法300は工程305を含み、当該工程305は、当該混合ユニット130から当該吐出チャネル20へ当該混合物を輸送する工程を含む。一部の実施形態において、当該工程305はさらに、当該混合ユニット130から当該射出ユニット150へ当該混合物を輸送する工程と、当該射出ユニット150から当該吐出チャネル20へ当該混合物を輸送する工程を含む。一部の実施形態において、当該混合物は、当該混合ユニット130から当該射出ユニット150へ輸送され、当該射出ユニット150の当該計量カートリッジ151の当該内部空間1511内に蓄積される。一部の実施形態において、当該混合物は、当該射出ユニット150から当該吐出チャネル20へ輸送され、当該吐出チャネル20内に蓄積される。
【0121】
一部の実施形態において、当該射出ユニット150内における工程について、当該溶融ユニット120から当該混合ユニット130へ当該高分子材料を提供する流量が安定しており、かつ当該混合ユニット130が安定的に当該混合物を提供するため、当該吐出部材153は当該計量カートリッジ151の長手軸と平行な方向に移動可能であるだけで、正確な量の当該混合物を射出することができる。したがって、当該射出ユニット150は当該成型装置30a、30bの異なる金型キャビティ内に同量または異なる量の当該混合物を供給することができるが、(1)当該高分子材料、当該発泡剤、当該混合物の流量と、(2)当該混合物の密度がすべて安定的であるため、同量または異なる量の当該混合物に対する当該発泡剤の比率は同じである。当該混合カートリッジ131と当該混合ローター134により提供される当該発泡剤と当該高分子材料の当該混合物は、より均一になる。
【0122】
一部の実施形態において、当該工程305はさらに、当該混合ユニット130と当該射出ユニット150の間に配置された第2流量制御要素162により、当該混合ユニット130から当該射出ユニット150への当該混合物の流れを制御する工程を含む。
【0123】
一部の実施形態において、図2に示すように、当該混合物は当該第2排出路133から当該射出ユニット150の中空の計量カートリッジ151の内部空間1511内へ輸送される。一部の実施形態において、当該高分子材料は、当該混合カートリッジ131内に配置された当該混合ローター134の回転により、当該混合ユニット130の当該第2排出路133から、接続路152を介して、当該射出ユニット150の当該計量カートリッジ151の内部空間1511へ輸送される。一部の実施形態において、当該接続路152は当該計量カートリッジ151の一端に配置される。
【0124】
一部の実施形態において、当該モニタリングモジュール180の当該センサー182は、当該混合ユニット130内部の当該第2圧力が、当該射出ユニット150内部の第3圧力より大きいことを検出する。一部の実施形態において、当該センサー182は当該混合ユニット130内と当該射出ユニット150内の圧力を継続的に検出し、検出された処理条件に基づき信号またはデータを中央処理装置181に送信し、分析に提供する。
【0125】
一部の実施形態において、当該混合ユニット130と当該射出ユニット150間の圧力差が生成される。一部の実施形態において、当該第2流量制御要素162が当該圧力差を維持する。一部の実施形態において、当該第2流量制御要素162は当該混合物が当該混合ユニット130から当該射出ユニット150へ輸送される間、開放構成の状態にある。一部の実施形態において、当該第2流量制御要素162は当該第2圧力が当該第3圧力に類似しているとき、閉鎖構成の状態にある。
【0126】
一部の実施形態において、当該混合物は、当該混合ユニット130と当該射出ユニット150の間に位置し、それらを連接する第2ポート172を介して、当該混合ユニット130から当該射出ユニット150へ輸送される。一部の実施形態において、当該第2流量制御要素162は当該第2ポート172に配置される。一部の実施形態において、当該混合物は当該第2圧力と当該第3圧力間の圧力差により、当該第2ポート172を介して当該混合ユニット130から当該射出ユニット150へ輸送される、及び(または)抽出される。
【0127】
一部の実施形態において、当該方法300は工程306を含み、当該工程306は、当該吐出口21と当該第1成型装置30aの当該第1供給ポート35を係合させる工程を含む。
【0128】
一部の実施形態において、図12に示すように、工程301から工程305の開始時、当該押出システム10と当該吐出チャネル20は当該成型装置30a、30bから離隔されている。
【0129】
図12に示すように、当該吐出口21と当該第1成型装置30aの当該第1供給ポート35の係合前に、当該吐出チャネル20が当該第1成型装置30a上方の第1位置まで移動される。一部の実施形態において、当該吐出チャネル20は当該第1成型装置30a上方の当該第1位置まで水平に移動される。当該第1位置で、当該吐出チャネル20は対応する当該第1成型装置30aの当該上モールドベース34の当該開口341と位置が合わせられる。一部の実施形態において、各吐出口21と当該上モールドベース34の上表面間の距離は0より大きい。
【0130】
図13に示すように、当該吐出チャネル20と対応する当該開口341の垂直方向の位置合わせ後、当該吐出チャネル20が当該第1成型装置30aに向かって移動され、対応する当該上モールドベース34の当該開口341に受け入れられ、その後、当該吐出口21が対応する当該第1供給ポート35に結合される。一部の実施形態において、当該吐出チャネル20は当該第1成型装置30aに向かって垂直に移動され、対応する当該上モールドベース34の当該開口341に受け入れられる。
【0131】
当該吐出口21が当該第1供給ポート35に結合された後、当該吐出口21と対応する当該第1供給ポート35が当該混合物の流動経路を形成し、当該吐出チャネル20が当該第1供給ポート35を介して当該第1金型キャビティ31と連通可能とされる。当該第1成型装置30aから当該混合物が漏れ出ることがないように、当該吐出口21は対応する当該第1供給ポート35と緊密に係合される必要がある。
【0132】
一部の実施形態において、当該混合物を当該押出システム10により射出する準備が整うと、当該吐出チャネル20が当該第1成型装置30aと位置合わせされ、当該第1成型装置30aの当該カバー50が当該第2位置52から当該第1位置51へ摺動される。当該第2位置52から当該第1位置51へ当該カバー50が移動された後、当該吐出口21は対応する当該第1供給ポート35と係合することができる。
【0133】
一部の実施形態において、当該方法300は工程307を含み、当該工程307は、当該吐出チャネル20を当該第1成型装置30aに固定する工程を含む。一部の実施形態において、当該押出システム10が当該第1成型装置30aから離脱することを防止するため、支持装置40により力が加えられる。一部の実施形態において、工程307で、当該混合物が当該押出システム10から当該成型装置30に射出されるとき、当該第1成型装置30aが射出方向と反対の反力を生成することがあり、当該反力が当該吐出チャネル20と当該押出システム10に伝達され、当該吐出チャネル20が当該第1成型装置30aから離脱しやすくなる。一部の実施形態において、当該支持装置40は当該射出方向と反対の当該反力に対する支持を提供する。
【0134】
一部の実施形態において、当該吐出チャネル20を当該第1成型装置30aに固定するために、当該吐出チャネル20は、当該支持装置40の第1要素41を当該支持装置40の第2要素42に相対的に係合させることにより当該第1成型装置30aに固定され、そのうち、当該第1要素41は当該押出システム10から突出し、当該第2要素42は当該第1成型装置30a上に配置される。一部の実施形態において、係合後当該支持装置40により力が加えられ、当該吐出チャネル20が当該第1成型装置30aから離脱することを防止する。
【0135】
一部の実施形態において、当該吐出口21を当該第1供給ポート35と係合させている間、支持装置40の第1要素41を当該支持装置40の第2要素内で相対的に回転させて、当該支持装置40をロック状態にすることにより、当該吐出チャネル20は当該第1成型装置30aに固定される。一部の実施形態において、当該吐出口21が当該第1供給ポート35に結合されているとき、当該第1要素41は当該第2要素42内に入り、その後当該第2要素42でロックされる。一部の実施形態において、当該吐出チャネル20は、当該支持装置40の当該第1要素41の延伸部411とアーム部412を回転させることにより、当該第1成型装置30aに固定され、当該延伸部411は当該押出システム10に固定され、当該第1成型装置30aに向けて第1方向Zに延伸されており、当該アーム部412は当該延伸部411に結合され、かつ当該第1方向Zと異なる第2方向Xに延伸されている。一部の実施形態において、当該上型32は当該密封要素39により、対応する当該下型33に密封される。
【0136】
一部の実施形態において、図14に示すように、当該方法はさらに、当該第1金型キャビティ31内に当該混合物が射出される前に、当該第1金型キャビティ31が第1の所定圧力を有することが検出されるまで、当該第1金型キャビティ31に連結された圧力調整システム36を介して当該第1金型キャビティ31内に気体Gを注入する工程を含む。一部の実施形態において、当該気体Gは、第1気体管路361を介して当該第1金型キャビティ31内に注入される。一部の実施形態において、当該気体は必要に基づいた任意の適切な気体であり、例えば空気である。但し、本発明はこれに限らない。一部の実施形態において、当該吐出口21と当該第1供給ポート35の係合後、当該第1成型装置30aの当該第1金型キャビティ31内の圧力が当該第1の所定圧力まで調整される。当該第1成型装置30aが当該第1の所定圧力になった後、射出が開始される。当該混合物の射出中、当該カバー50は当該第1位置51に留まる。
【0137】
一部の実施形態において、当該感圧ユニット366は、当該第1金型キャビティ31内の圧力が大気圧であることを検知する。一部の実施形態において、気体Gが当該第1気体管路361を介して当該第1金型キャビティ31内に注入されるように第1弁364が開かれる。一部の実施形態において、当該第1供給ポート35が閉鎖されているとき、当該気体Gが当該圧力調整システム36を介して当該第1金型キャビティ31内に注入される。一部の実施形態において、当該気体Gは、当該第1供給ポート35を介して当該第1金型キャビティ31内に注入される。
【0138】
一部の実施形態において、当該第1金型キャビティ31内に当該気体Gを注入する工程中、当該第1金型キャビティ31内の圧力が継続的に検知される。一部の実施形態において、当該感圧ユニット366は当該金型キャビティ31内の当該圧力を継続的に検知し、当該金型キャビティ31が当該第1の所定圧力を有することが検知されるまで、当該気体Gが当該金型キャビティ31内に注入される。その後、当該圧力調整システム36の当該第1弁364と第2弁365、及び当該通気ユニット38の当該弁383が閉じられ、当該金型キャビティ31内への当該気体Gの注入が停止される。一部の実施形態において、当該第1所定圧力は当該大気圧より大きい。一部の実施形態において、当該第1所定圧力は当該大気圧より小さい。一部の実施形態において、当該第1金型キャビティ31の大きさは800c.c.であり、当該第1所定圧力は25kg/cm3である。一部の実施形態において、当該第1金型キャビティ31は、20Lの気体Gを含む。
【0139】
一部の実施形態において、当該第1金型キャビティ31は工程308の前に当該第1所定圧力を有し、当該圧力調整システム36の当該第1弁364と当該第2弁365及び当該通気ユニット38の当該弁383は閉鎖されている。
【0140】
一部の実施形態において、当該加熱装置72は当該吐出チャネル20を加熱して当該吐出チャネル20の温度を所定範囲内に保つ。一部の実施形態において、当該加熱装置73は当該第1供給ポート35を加熱して、当該第1供給ポート35内の温度を当該所定範囲内に維持する。
【0141】
一部の実施形態において、当該方法300は工程308を含み、当該工程308は、当該吐出チャネル20から第1分量の当該混合物M1を射出する工程を含む。一部の実施形態において、当該方法300は工程309を含み、当該工程309は、当該吐出口21と当該第1供給ポート35を介して当該第1分量の当該混合物M1を当該第1金型キャビティ31内に射出する工程を含む。図15に示すように、工程308と工程309は、当該吐出口21と当該第1供給ポート35を介して、当該吐出チャネル20から当該第1金型キャビティ31内に第1分量の当該混合物を射出する工程を含む。一部の実施形態において、当該吐出チャネル20は当該第1分量の当該混合物M1の射出時、少なくとも一部が当該第1成型装置30aに包囲される。
【0142】
一部の実施形態において、工程308において、当該第1分量の当該混合物M1を当該第1成型装置30aの当該第1金型キャビティ31内に射出するプロセス中、当該第1金型キャビティ31内の圧力が急速に変化し、当該感圧ユニット366が当該第1金型キャビティ31内の当該圧力を継続的に検知する。一部の実施形態において、当該第1分量の当該混合物M1が当該第1供給ポート35から当該第1成型装置30aの当該第1金型キャビティ31内に射出され、当該第1所定圧力が当該第1分量の当該混合物M1に加えられる。一部の実施形態において、当該第1分量の当該混合物M1と当該気体Gは当該第1金型キャビティ31内に配置され、当該第1分量の当該混合物M1は当該金型キャビティ31内で膨張し、発泡する。
【0143】
一部の実施形態において、当該第1分量の当該混合物M1は当該第1供給ポート35から当該第1成型装置30aの当該第1金型キャビティ31内に射出され、それにより当該第1金型キャビティ31内の当該圧力を上昇させる。一部の実施形態において、当該第1成型装置30aの当該金型キャビティ31内の当該圧力は当該第1所定圧力を超えて上昇される。一部の実施形態において、当該第1成型装置30aの当該第1金型キャビティ31内の当該圧力は、当該第1所定圧力から第2所定圧力まで上昇される。
【0144】
一部の実施形態において、当該第1分量の当該混合物M1が当該第1所定圧力を有する当該第1金型キャビティ31内に射出された後、当該金型キャビティ31内の当該圧力が増加するため、第2所定圧力の設定により、当該第1金型キャビティ31が適切な圧力範囲内に維持されるよう確約する。一部の実施形態において、当該第1金型キャビティ31が当該第2所定圧力に到達すると、当該第1分量の当該混合物M1の当該第1金型キャビティ31内への射出が停止される。
【0145】
一部の実施形態において、当該第1所定圧力を有する当該第1金型キャビティ31内に当該第1分量の当該混合物M1を射出するプロセスは、1秒未満の間のみ持続する。一部の実施形態において、当該金型キャビティ31が当該第1所定圧力を有するため、当該第1分量の当該混合物M1の充填完了は0.5秒未満の持続であってもよい。射出中または射出が完了した瞬間に、当該第1金型キャビティ31内の当該圧力がリアルタイムで当該感圧ユニット366により検知され、当該圧力に関する情報が提供される。当該圧力に関する情報に基づいて当該圧力調整システム36が当該第1金型キャビティ31内の当該圧力を調整し、それにより当該第1金型キャビティ31内の当該圧力を当該所定圧力範囲内に維持することができる。
【0146】
一部の実施形態において、工程309で当該第1成型装置30aの当該カバー50は射出プロセスの間、当該第1位置51に配置される(図9参照)。
【0147】
一部の実施形態において、射出プロセスの間、当該吐出チャネル20の温度は当該第1成型装置30aの温度より高い。一部の実施形態において、温度差が当該断熱材70と当該加熱装置72、73を用いて維持される。
【0148】
一部の実施形態において、工程309はさらに、当該第1金型キャビティ31内に気体Gが注入された後、当該第1金型キャビティ31から当該気体Gの一部を放出する工程を含む。一部の実施形態において、工程309はさらに、当該第1金型キャビティ31内で当該第1分量の当該混合物M1を発泡させ、当該第1分量の当該混合物M1が当該第1金型キャビティ31内で発泡する間、当該圧力調整システム36または通気ユニット38を介して当該第1金型キャビティ31から当該気体Gを1秒未満放出させる工程を含む。当該気体Gの放出により、発泡プロセス後の当該第1金型キャビティ31内の当該第1分量の当該混合物M1は、より低い密度を有してもよい。一部の実施形態において、当該気体Gは、当該連接点37または当該通気ユニット38の気体管路381を介して当該第1金型キャビティ31から放出される。一部の実施形態において、当該気体Gは当該第1金型キャビティ31内の当該第1分量の当該混合物M1の発泡プロセス中または後に、当該第1金型キャビティ31から放出される。一部の実施形態において、当該第1金型キャビティ31内の当該圧力は、当該第2所定圧力から減少される。
【0149】
例えば、当該第1金型キャビティ31の大きさが800c.c.であり、当該第1所定圧力が25kg/cm3であり(当該第1金型キャビティ31が20Lの当該気体Gを含む)、当該気体Gが当該第1金型キャビティ31から0.3~0.6秒放出されるとき、当該気体Gの放出速度は33~66L/秒である。
【0150】
一部の実施形態において、当該第1金型キャビティ31内の当該圧力が当該第2所定圧力より大きいことを当該感圧ユニット366が検知すると、当該第1金型キャビティ31内の当該圧力が所定圧力範囲内になるまで、当該第1金型キャビティ31内の当該気体の一部が放出される。一部の実施形態において、当該所定圧力範囲は当該第1所定圧力と当該第2所定圧力の間である。一部の実施形態において、当該第2弁365が開かれ、当該第1金型キャビティ31内の当該気体の一部が当該第2気体管路362を介して放出される。一部の実施形態において、当該弁383が開かれ、当該第1金型キャビティ31内の当該気体の一部が当該シャッター382を通過し、当該通気ユニット38の当該気体管路381を介して放出される。
【0151】
一部の実施形態において、当該方法300はさらに、当該第1成型装置30aの当該第1供給ポート35から当該吐出口21を離脱させる工程を含む。一部の実施形態において、図16に示すように、当該第1金型キャビティ31内への,当該第1分量の当該混合物M1の射出後、当該吐出チャネル20が当該第1成型装置30aから離脱され、離隔される。
【0152】
一部の実施形態において、当該第1供給ポート35から当該吐出口21を離脱させる前に、当該支持装置40が当該ロック解除状態に変更される。一部の実施形態において、当該支持装置40は、当該支持装置40の第1要素41を当該支持装置40の第2要素42内で相対的に回転させることでロック状態からロック解除状態に変更され、当該第1成型装置30aから当該吐出チャネル20がロック解除される。一部の実施形態において、当該吐出口21を当該第1供給ポート35から離脱させる間、当該第1要素41は当該第2要素42からロック解除された後、当該第2要素42から引き離される。
【0153】
一部の実施形態において、当該方法300はさらに、当該吐出口21を当該第1供給ポート35から離脱させる際、またはその後、当該第1供給ポート35を被覆する工程を含む。当該吐出口21が当該第1供給ポート35から分離されると、当該カバー50がすぐに当該第1位置51から当該第2位置52へ摺動し、当該第1成型装置30a内の当該混合物が当該第1供給ポート35から溢れ出ないようにする。
【0154】
一部の実施形態において、当該第1成型装置30aの当該加熱装置73は、当該吐出口21を当該第1供給ポート35から離脱させた後、当該第1供給ポート35の加熱を停止する。一部の実施形態において、当該加熱装置72は当該吐出チャネル20の加熱を継続する。
【0155】
一部の実施形態において、当該方法300はさらに、第2金型キャビティ31と、当該第2金型キャビティ31に連通可能であり、かつ当該吐出口21に対応して係合可能な第2供給ポート35を含む第2成型装置30bを提供する工程を含む。一部の実施形態において、当該第1成型装置30aと当該第2成型装置30bは、線、横列、縦列、円弧、曲線またはその他任意の適切な配置に配置される。
【0156】
一部の実施形態において、当該方法300はさらに、当該吐出チャネル20を当該第1成型装置30aから遠ざけ、当該第2成型装置30bに向けて移動させる工程を含む。一部の実施形態において、図17に示すように、当該吐出チャネル20の移動は、当該吐出チャネル20を当該第1成型装置30a上方の当該第1位置から当該第2成型装置30b上方の第2位置まで移動させる動作を含む。一部の実施形態において、当該吐出チャネル20は当該第1成型装置30aから垂直に遠ざけられた後、当該第2成型装置30b上方の当該第2位置へ水平に移動される。
【0157】
一部の実施形態において、当該第2成型装置30bの設定は、工程301における当該第1成型装置30aの設定に類似しており、ここでは簡素化のため詳細な説明を省略する。
【0158】
一部の実施形態において、当該方法300はさらに、当該吐出口21を当該第2成型装置30bの当該第2供給ポート35と係合させる工程を含む。一部の実施形態において、図18に示すように、当該吐出チャネル20は当該第2成型装置30bに向かって移動され、当該第2成型装置30bの当該上モールドベース34の対応する当該開口341に受け入れられた後、当該吐出口21が対応する当該第2供給ポート35に結合される。一部の実施形態において、当該方法300はさらに、当該吐出チャネル20を当該第2成型装置30bに固定する工程を含む。一部の実施形態において、当該吐出チャネル20を当該第2成型装置30bに固定するプロセスは、工程307における当該第1成型装置30aのプロセスに類似しており、ここでは簡素化のため詳細な説明を省略する。
【0159】
一部の実施形態において、当該方法300は、当該吐出チャネル20から第2分量の当該混合物M2を吐出し、当該吐出口21と当該第2供給ポート35を介して当該第2分量の当該混合物M2を当該第2金型キャビティ31に射出する工程をさらに含む。一部の実施形態において、当該第1分量の当該混合物と当該第2分量の当該混合物はそれぞれ当該発泡剤に対する当該高分子材料の所定比率を有する。一部の実施形態において、図19に示すように、当該吐出チャネル20は当該第2分量の当該混合物M2の射出時、少なくとも一部が当該第2成型装置30bに包囲される。当該第2分量の当該混合物M2の吐出と射出は、それぞれ工程308及び工程309と類似しており、類似した詳細については説明を省略する。
【0160】
一部の実施形態において、当該方法300はさらに、当該第2供給ポート35から当該吐出口21を離脱させる工程を含む。一部の実施形態において、図20に示すように、当該第2分量の当該混合物M2を当該第2金型キャビティ31内に射出した後、当該吐出チャネル20は当該第2成型装置30bから離脱され、離隔される。一部の実施形態において、当該吐出口21を当該第2供給ポート35から離脱させる際、またはその後、当該第2供給ポート35が被覆される。
【0161】
上述の工程301から工程309と後続の工程において、当該制御システム60は当該押出システム10、当該吐出チャネル20、当該第1成型装置30aと第2成型装置30b、当該支持ユニット40、当該カバー50、当該断熱材70、当該加熱装置72、73をリアルタイムで自動的に制御する。一部の実施形態において、当該制御システム60は当該押出システム10の移動を制御する。一部の実施形態において、当該制御システム60は当該第1成型装置30aと第2成型装置30bの移動を制御する。
【0162】
当該方法300は上述の実施形態に限定されない。一部の実施形態において、当該射出成型方法300は、図1から図10に示す上述の成型システム100と200のいずれかを使用する。
【0163】
前述の説明は当業者が本発明の態様をより理解できるようにいくつかの実施形態の特徴を概説したものである。当業者は本発明を基礎として使用し、ここで説明した実施形態と同じ目的を実行する、及び(または)同じ利点を達成するために、他のプロセス及び構造の設計または変更を行うことができるであろう。また、当業者はそのような同等の構造が本発明の要旨と範囲を逸脱しておらず、また本発明の要旨と範囲から逸脱することなく、本発明の種々の変更、置換、および改変が可能であることを理解すべきであろう。
【0164】
さらに、本発明の範囲は、プロセス、機械、製造、物質の組成、手段、方法、および本明細書に記載のステップの特定の実施形態に限定されるものではない。当業者であれば本発明の開示から容易に理解するように、プロセス、機械、製造、物質の組成、手段、方法、またはステップは、現在既存のまたは後に開発される、実質的に同じ機能を果たすか、本発明に従って利用することができるような本明細書に記載の対応する実施形態のように、実質的に同じ結果を達成する。したがって、添付の特許請求の範囲は、その範囲内にそのようなプロセス、機械、製造、物質の組成、手段、方法、及びステップを含むことを意図している。
【符号の説明】
【0165】
100、200 射出成型システム
10 押出システム
12 射出口
20 吐出チャネル
21 吐出口
30、30a、30b 成型装置
31 金型キャビティ
311 内部上壁
312 内部側壁
313 内部底壁
32 上型
33 下型
34 上モールドベース
341 開口
35 供給ポート
36 圧力調整システム
361 第1気体管路
362 第2気体管路
363 気体源
364 第1弁
365 第2弁
366 感圧ユニット
37 連接点
38 通気ユニット
381 気体管路
382 シャッター
383 弁
39 密封要素
40 支持装置
41 第1要素
411 延伸部
412 アーム部
42 第2要素
50 カバー
51 第1位置
52 第2位置
60 制御システム
61 中央処理装置
62 センサー
70 断熱材
71 開口
72、73 加熱装置
120 溶融ユニット
121 加圧カートリッジ
1211 内部空間
122 第1供給路
123 第1排出路
124 押出部材
125 供給ホッパー
130 混合ユニット
131 混合カートリッジ
132 第2供給路
133 第2排出路
134 混合ローター
1341 柱状体
1342 溝部
140 発泡剤供給ユニット
150 射出ユニット
151 計量カートリッジ
1511 内部空間
152 接続路
153 吐出部材
154 吐出口
161 第1流量制御要素
162 第2流量制御要素
171 第1ポート
172 第2ポート
180 モニタリングモジュール
181 中央処理装置
182 センサー
300 射出成型方法
301~309 工程
H1 高さ
H2 厚み
W1 幅
L 長さ
G 気体
M1、M2 混合物
図1
図2
図2A
図2B
図2C
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
図20
【手続補正書】
【提出日】2022-12-23
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
射出成型システムであって、
押出システムと、吐出チャネルと、成型装置と、支持装置と、を備え、
前記押出システムは、高分子材料と発泡剤の混合物を生成するように構成され、かつ溶融ユニットと、混合ユニットを含み、
前記溶融ユニットは、前記高分子材料を輸送するように構成され、
前記混合ユニットは、前記溶融ユニットから前記高分子材料を受け取り、前記高分子材料を前記発泡剤と混合して当該混合物を形成するように構成され、そのうち、前記混合ユニットは、中空の混合カートリッジと、中空の前記混合カートリッジ内に配置された混合ローターと、を備え、前記混合ローターの長さは中空の前記混合カートリッジの長手方向に沿って延伸され、中空の前記混合カートリッジの内部側壁と前記混合ローター間の最短距離と前記混合ローターの直径の比は、1:1500から1:4500の範囲内であり、
前記吐出チャネルは、前記押出システムと連通可能であり、そのうち、前記吐出チャネルは前記押出システムから離隔して配置され、前記混合物を吐出するように構成されたた吐出口を含み、
前記成型装置は、前記吐出口から前記混合物を受け取るように構成され、かつ金型キャビティと、供給ポートと、を備え、
前記供給ポートは、前記金型キャビティと連通可能であり、前記吐出口に対応して係合可能であり、
前記支持装置は、前記吐出チャネルと前記成型装置の係合を促進するように構成され、前記支持装置が相互に係合するように構成された第1要素と第2要素を含み、そのうち、前記支持装置の前記第1要素が前記押出システムから前記成型装置上に配置された前記第2要素へ突出されることを特徴とする射出成型システム。
【請求項2】
前記混合物は、前記高分子材料と前記発泡剤の所定比率を有することを特徴とする請求項1に記載の射出成型システム。
【請求項3】
前記成型装置は
内部上壁と、内部側壁と、前記内部上壁の反対側の内部底壁をさらに含み、
前記内部上壁と、前記内部側壁と、前記内部底壁が前記金型キャビティを定義し、前記供給ポートが前記金型キャビティに連通され、かつ前記内部上壁に配置されることを特徴とする請求項1または2に記載の射出成型システム。
【請求項4】
前記第1要素は、
前記押出システムに固定された延伸部と、
前記延伸部に結合され、前記第2要素に受け入れられるアーム部と、を含むことを特徴とする請求項1または2に記載の射出成型システム。
【請求項5】
前記支持装置は、前記成型装置の前記金型キャビティの上方に配置されることを特徴とする請求項1または2に記載の射出成型システム。
【請求項6】
高分子材料と発泡剤の混合物を生成するように構成され、溶融ユニットと、混合ユニットを含む押出システムと、吐出チャネルと、第1成型装置を提供し、前記吐出チャネルは前記押出システムに連通可能であり、かつ前記押出システムから離隔して配置されて前記混合物を吐出するように構成された吐出口を含み、
前記第1成型装置は、第1金型キャビティと、前記第1金型キャビティに連通可能で、前記吐出口に対応して係合可能な第1供給ポートを含み、そのうち、前記混合ユニットは、中空の混合カートリッジと、中空の前記混合カートリッジ内に配置された混合ローターを含み、前記混合ローターの長さが中空の前記混合カートリッジの長手方向に沿って延伸され、中空の前記混合カートリッジの内部側壁と前記混合ローターの最短距離と、前記混合ローターの直径との比が、1:1500~1:4500の範囲内である工程と、
前記溶融ユニットから前記混合ユニットへ前記高分子材料を輸送する工程と、
前記混合ユニット内へ前記発泡剤を輸送する工程と、
前記混合ユニットの中空の前記混合カートリッジ内で前記高分子材料を前記発泡剤と混合し、前記混合物を形成する工程と、
前記混合ユニットから前記吐出チャネルへ前記混合物を輸送する工程と、
前記吐出口と前記第1供給ポートを係合させる工程と、
前記吐出チャネルを前記第1成型装置に固定する工程と、
第1分量の前記混合物を前記吐出チャネルから吐出する工程と、
前記吐出口と前記第1供給ポートを通じて前記第1分量の前記混合物を前記第1金型キャビティ内に射出する工程と、を含むことを特徴とする射出成型方法。
【請求項7】
前記高分子材料は、前記溶融ユニットから前記混合ユニットへ第1流量で輸送され、
前記発泡剤は、前記混合ユニットへ第2流量で輸送され、
前記第1流量と前記第2流量の比が一定であることを特徴とする請求項6に記載の射出成型方法。
【請求項8】
前記第1分量の前記混合物を前記第1金型キャビティ内に射出する前に、前記第1金型キャビティは所定圧力を有することが検出されるまで、当該第1金型キャビティに連結された気体管路を介して気体を第1金型キャビティに注入する工程をさらに含むことを特徴とする請求項6に記載の射出成型方法。
【請求項9】
前記第1金型キャビティ内で前記第1分量の前記混合物を発泡させ、
前記第1金型キャビティ内の前記第1分量の前記混合物の発泡中に、前記第1金型キャビティから前記気体管路を介して前記気体を1秒未満放出させる工程をさらに含むことを特徴とする請求項8に記載の射出成型方法。
【請求項10】
前記高分子材料は前記溶融ユニットから前記混合ユニットへ輸送されるとき、前記溶融ユニットと前記混合ユニットの間に配置された流量制御要素を開き、前記溶融ユニットの加圧カートリッジの第1圧力は、中空の前記混合カートリッジの第2圧力に実質的に等しいとき、前記流量制御要素を閉じる工程をさらに含むことを特徴とする請求項6~8のいずれか1項に記載の射出成型方法。