IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 旺宏電子股▲ふん▼有限公司の特許一覧

(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023038897
(43)【公開日】2023-03-17
(54)【発明の名称】3次元半導体構造
(51)【国際特許分類】
   H10B 10/00 20230101AFI20230310BHJP
   H10B 43/27 20230101ALI20230310BHJP
   H01L 21/336 20060101ALI20230310BHJP
   H01L 29/423 20060101ALI20230310BHJP
   H01L 29/417 20060101ALI20230310BHJP
   H01L 29/786 20060101ALI20230310BHJP
   H01L 21/8238 20060101ALI20230310BHJP
【FI】
H01L27/11
H01L27/11582
H01L29/78 371
H01L29/78 301X
H01L29/58 G
H01L29/50 M
H01L29/78 617K
H01L29/78 618C
H01L29/78 626A
H01L27/092 G
H01L27/092 K
H01L27/092 D
【審査請求】有
【請求項の数】29
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022094011
(22)【出願日】2022-06-09
(31)【優先権主張番号】63/241,098
(32)【優先日】2021-09-07
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】17/695,943
(32)【優先日】2022-03-16
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(71)【出願人】
【識別番号】599129074
【氏名又は名称】旺宏電子股▲ふん▼有限公司
(74)【代理人】
【識別番号】110000877
【氏名又は名称】弁理士法人RYUKA国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ハン-ティン ルー
(72)【発明者】
【氏名】ウェイ-チェン チェン
(72)【発明者】
【氏名】テン-ハオ イェ
【テーマコード(参考)】
4M104
5F048
5F083
5F101
5F110
5F140
【Fターム(参考)】
4M104AA01
4M104AA02
4M104AA03
4M104BB18
4M104BB25
4M104CC01
4M104CC05
4M104DD03
4M104GG10
4M104GG16
5F048AA01
5F048AB01
5F048AC03
5F048BA01
5F048BB01
5F048BC03
5F048BD07
5F048BF06
5F048BF07
5F048BF15
5F048BF16
5F048CB07
5F083BS01
5F083BS13
5F083BS27
5F083EP02
5F083EP22
5F083EP33
5F083EP34
5F083EP42
5F083EP47
5F083EP48
5F083ER03
5F083ER09
5F083ER14
5F083ER19
5F083ER22
5F083GA10
5F083HA06
5F083JA03
5F083JA04
5F083JA05
5F083JA19
5F083JA39
5F083KA01
5F083KA05
5F083KA11
5F083LA12
5F083LA16
5F083LA20
5F083MA06
5F083MA16
5F083MA19
5F083NA01
5F083PR03
5F083PR05
5F083PR21
5F083PR22
5F083PR25
5F101BA45
5F101BB02
5F101BC02
5F101BD16
5F101BD30
5F101BD34
5F101BE07
5F101BH02
5F101BH13
5F110AA04
5F110BB07
5F110CC09
5F110DD01
5F110DD05
5F110EE04
5F110GG02
5F110GG03
5F110GG04
5F110GG22
5F110GG44
5F110HJ12
5F110HK05
5F110HL14
5F110NN33
5F110NN35
5F140AB03
5F140AC23
5F140AC32
5F140BA01
5F140BA03
5F140BA05
5F140BB04
5F140BC12
5F140BG03
5F140BJ08
5F140BK12
5F140CB04
(57)【要約】      (修正有)
【課題】3次元半導体構造のための方法、デバイス、システム及び装置を提供する。
【解決手段】3D SRAMセル構造300は、半導体基板と、半導体基板上に垂直に積層された複数の導電層330、340、350と、複数のトランジスタM1、M2、M3とを含む。複数の導電層は、共に順次積層された第1の導電層、第2の導電層及び第3の導電層を含む。複数のトランジスタは、第1の導電層内の第1のトランジスタ332及び第2のトランジスタ334、354並びに第3の導電層内の第3のトランジスタ352を含む。各トランジスタは、第1の端子、第2の端子及びゲート端子を含む。第1のトランジスタ、第2のトランジスタ及び第3のトランジスタの第1の端子は、第2の導電層内の第1の導電性ノードN0に導電的に結合されている。
【選択図】図3A
【特許請求の範囲】
【請求項1】
半導体基板と、
垂直方向に沿って前記半導体基板上に垂直に積層された複数の導電層であって、共に順次積層された第1の導電層、第2の導電層および第3の導電層を有する、複数の導電層と、
前記第1の導電層内の第1のトランジスタおよび第2のトランジスタならびに前記第3の導電層内の第3のトランジスタを有する複数のトランジスタであって、各トランジスタは、第1の端子、第2の端子およびゲート端子を含む、複数のトランジスタと
を備え、
前記第1のトランジスタ、前記第2のトランジスタおよび前記第3のトランジスタの第1の端子は、前記第2の導電層内の第1の導電性ノードに導電的に結合されている、
半導体デバイス。
【請求項2】
前記第1の導電層および前記第3の導電層は、第1の導電材料で作られており、
前記第2の導電層は、前記第1の導電材料とは異なる第2の導電材料で作られている、
請求項1に記載の半導体デバイス。
【請求項3】
前記複数のトランジスタは、第4のトランジスタ、第5のトランジスタおよび第6のトランジスタをさらに有し、
前記第4のトランジスタおよび前記第6のトランジスタは、前記第1の導電層内にあり、前記第5のトランジスタは、前記第3の導電層内にあり、
前記第4のトランジスタ、前記第5のトランジスタおよび前記第6のトランジスタの第1の端子は、前記第2の導電層内の第2の導電性ノードに導電的に結合されている、
請求項1に記載の半導体デバイス。
【請求項4】
前記第1の導電層、前記第2の導電層および前記第3の導電層を互いに導電的に絶縁された2つの部分へ分離するように構成された階段領域をさらに備え、
前記第1のトランジスタおよび前記第2のトランジスタは、前記第1の導電層の第1の部分内にあり、前記第4のトランジスタおよび前記第6のトランジスタは、前記第1の導電層の第2の部分内にあり、
前記第1の導電性ノードは、前記第2の導電層の第1の部分内にあり、前記第2の導電性ノードは、前記第2の導電層の第2の部分内にあり、
前記第3のトランジスタは、前記第3の導電層の第1の部分内にあり、前記第5のトランジスタは、前記第3の導電層の第2の部分内にある、
請求項3に記載の半導体デバイス。
【請求項5】
前記階段領域は、互いに対称である第1の階段サブ領域および第2の階段サブ領域を有し、
前記半導体デバイスは、
前記第1の階段サブ領域を垂直に貫通し、かつ、それぞれが 前記第1の導電層、前記第2の導電層および前記第3の導電層の前記第1の部分上の導電パッドに結合している第1のビアセットと、
前記第2の階段サブ領域を垂直に貫通し、かつ、それぞれが 前記第1の導電層、前記第2の導電層および前記第3の導電層の前記第2の部分上の導電パッドに結合している第2のビアセットと
をさらに備える、請求項4に記載の半導体デバイス。
【請求項6】
前記第1の導電層、前記第2の導電層および前記第3の導電層よりも上の第1の金属層をさらに備え、
前記第1の金属層内の第1の導電線は、前記第1の導電性ノードを前記第1の導電層内の前記第4のトランジスタのゲート端子と前記第3の導電層内の前記第5のトランジスタのゲート端子とに導電的に結合させるように構成されており、
前記第1の金属層内の第2の導電線は、前記第2の導電性ノードを前記第1の導電層内の前記第2のトランジスタのゲート端子と前記第3の導電層内の前記第3のトランジスタのゲート端子とに導電的に結合させるように構成されている、
請求項3に記載の半導体デバイス。
【請求項7】
前記第1の導電層内の前記第1のトランジスタおよび前記第6のトランジスタの第2の端子は、第2の金属層内に形成された第1の信号線のペアに結合されており、
前記第1の導電層内の前記第1のトランジスタおよび前記第6のトランジスタのゲート端子は、第3の金属層内に形成された第2の信号線に結合されており、
前記第1の金属層、前記第2の金属層および前記第3の金属層は、前記複数の導電層よりも上に共に垂直に積層されている、
請求項6に記載の半導体デバイス。
【請求項8】
前記第1の導電線および前記第2の導電線は、前記第1の金属層内で互いに導電的に絶縁されており、前記垂直方向に垂直な水平方向に沿って延在し、
前記第1の金属層内の前記第1の導電線は、前記第1の導電層内の前記第4のトランジスタの前記ゲート端子と、前記第2の導電層内の前記第1の導電性ノードと、前記第3の導電層内の前記第5のトランジスタの前記ゲート端子とにそれぞれ結合されており、第1のビアセットが前記垂直方向に沿って第1の階段サブ領域を貫通し、
前記第1の金属層内の前記第2の導電線は、前記第1の導電層内の前記第2のトランジスタの前記ゲート端子と、前記第2の導電層内の前記第2の導電性ノードと、前記第3の導電層内の前記第3のトランジスタの前記ゲート端子とにそれぞれ結合されており、第2のビアセットが前記垂直方向に沿って第2の階段サブ領域を貫通している、
請求項6に記載の半導体デバイス。
【請求項9】
前記第1のトランジスタ、前記第2のトランジスタおよび前記第3のトランジスタを含む第1のインバータと、前記第4のトランジスタ、前記第5のトランジスタおよび前記第6のトランジスタを含む第2のインバータとを有するインバータのペアを備え、
前記第1のトランジスタおよび前記第6のトランジスタはそれぞれ、前記第1のインバータおよび前記第2のインバータ内のパスゲートトランジスタであり、前記第2のトランジスタおよび前記第4のトランジスタはそれぞれ、前記第1のインバータおよび前記第2のインバータ内のプルアップトランジスタであり、前記第3のトランジスタおよび前記第5のトランジスタはそれぞれ、前記第1のインバータおよび前記第2のインバータ内のプルダウントランジスタである、
請求項3に記載の半導体デバイス。
【請求項10】
前記第1の導電層内の前記第2のトランジスタおよび前記第4のトランジスタの第2の端子は、第1の供給電圧に導電的に結合されており、
前記第3の導電層内の前記第3のトランジスタおよび前記第5のトランジスタの第2の端子は、第2の供給電圧に導電的に結合されている、
請求項3に記載の半導体デバイス。
【請求項11】
前記複数のトランジスタは、
前記第3のトランジスタのゲート端子を共有する、前記第3の導電層内の別の第2のトランジスタと、
前記第5のトランジスタのゲート端子を共有する、前記第3の導電層内の別の第4のトランジスタと
をさらに有する、
請求項3に記載の半導体デバイス。
【請求項12】
前記第1のトランジスタおよび前記第2のトランジスタのゲート端子は、前記垂直方向に沿って前記第1の導電層を通って前記第2の導電層上へ延在する第1の絶縁スリットにより互いに導電的に絶縁されており、
前記第4のトランジスタおよび前記第6のトランジスタのゲート端子は、前記垂直方向に沿って前記第1の導電層を通って前記第2の導電層上へ延在する第2の絶縁スリットにより互いに導電的に絶縁されている、
請求項3に記載の半導体デバイス。
【請求項13】
6T SRAMセルであるように構成されている、請求項3に記載の半導体デバイス。
【請求項14】
前記6T SRAMセルは、ゲートオールアラウンド(GAA)トランジスタアーキテクチャ内の不揮発性メモリセルに結合されている、請求項13に記載の半導体デバイス。
【請求項15】
前記第1のトランジスタおよび前記第3のトランジスタは、第1のドーパント型のトランジスタであり、前記第2のトランジスタは、前記第1のドーパント型とは異なる第2のドーパント型のトランジスタである、請求項1に記載の半導体デバイス。
【請求項16】
前記第1のドーパント型は、Nドーパント型であり、前記第2のドーパント型は、Pドーパント型である、請求項15に記載の半導体デバイス。
【請求項17】
前記半導体基板は、第1のドーパント型を含む第1のドープ領域と、第2のドーパント型を含む第2のドープ領域とを有し、前記第1のドープ領域および前記第2のドープ領域は、互いに導電的に絶縁されており、
前記半導体デバイスは、前記複数の導電層を通って前記半導体基板上へ延在する複数の半導体ピラーを備え、
前記複数の半導体ピラーは、前記第1のドープ領域上へ延在する第1の半導体ピラーと、前記第2のドープ領域上へ延在する第2の半導体ピラーとを有する、
請求項1から16のいずれか一項に記載の半導体デバイス。
【請求項18】
前記第1の半導体ピラーおよび前記第2の半導体ピラーの各々は、前記第1の導電層および前記第3の導電層内のゲート誘電体構造により囲まれており、
前記第1の半導体ピラーおよび前記第2の半導体ピラーの各々は、前記第2の導電層内の金属構造により囲まれている、
請求項17に記載の半導体デバイス。
【請求項19】
前記第1の半導体ピラーは、前記複数の導電層よりも上の第1の部分と、前記第2の導電層内の前記金属構造により囲まれた第2の部分とを含み、前記第1の半導体ピラーの前記第1の部分および前記第2の部分は、前記第1のドーパント型でドープされており、
前記第2の半導体ピラーは、前記複数の導電層よりも上の第3の部分と、前記第2の導電層内の前記金属構造により囲まれた第4の部分とを含み、前記第2の半導体ピラーの前記第3の部分および前記第4の部分は、前記第2のドーパント型でドープされている、
請求項18に記載の半導体デバイス。
【請求項20】
前記第1のトランジスタは、前記第1の導電層の第1の部分と、前記第1の導電層内の第1のゲート誘電体構造により囲まれた前記第2の半導体ピラーの第1の部分と、前記第1のゲート誘電体構造とを含み、
前記第2のトランジスタは、前記第1の導電層の第2の部分と、前記第1の導電層内の第2のゲート誘電体構造により囲まれた前記第1の半導体ピラーの第1の部分と、前記第2のゲート誘電体構造とを含み、
前記第3のトランジスタは、前記第3の導電層のある部分と、前記第3の導電層内の第3のゲート誘電体構造により囲まれた前記第2の半導体ピラーの第2の部分と、前記第3のゲート誘電体構造とを含む、
請求項18に記載の半導体デバイス。
【請求項21】
前記垂直方向に沿って前記複数の導電層を通って前記半導体基板上へ延在する、隣接する導電スリットの間にあるように構成された、請求項1に記載の半導体デバイス。
【請求項22】
半導体基板と、
前記半導体基板上に垂直に積層された複数の導電層であって、共に順次積層された下導電層、中央導電層および上導電層を有する、複数の導電層と、
前記半導体基板上へ前記下導電層、前記中央導電層および前記上導電層を垂直に貫通する第1の半導体ピラーであって、前記下導電層により囲まれた第1の下部と、前記中央導電層により囲まれた第1の中央部と、前記上導電層により囲まれた第1の上部とを有する、第1の半導体ピラーと、
前記第1の下部および前記下導電層により囲まれた第1のゲート誘電体構造と、前記第1の上部および前記上導電層により囲まれた第2のゲート誘電体構造とを有する複数のゲート誘電体構造と
を備え、
前記第1の半導体ピラーの前記第1の中央部は、前記中央導電層に導電的に結合されている、
半導体デバイス。
【請求項23】
前記半導体基板上へ前記複数の導電層を垂直に貫通する第2の半導体ピラーであって、前記下導電層により囲まれた第2の下部と、前記中央導電層により囲まれた第2の中央部と、前記上導電層により囲まれた第2の上部とを有する、第2の半導体ピラー
をさらに備え、
前記複数のゲート誘電体構造は、前記第2の下部および前記下導電層により囲まれた第3のゲート誘電体構造と、前記第2の上部および前記上導電層により囲まれた第4のゲート誘電体構造とを有し、
前記第2の半導体ピラーの前記第2の中央部は、前記中央導電層に導電的に結合されている、
請求項22に記載の半導体デバイス。
【請求項24】
前記半導体基板は、第1のドーパント型領域および第2のドーパント型領域を有し、
前記第1の半導体ピラーは、前記第1のドーパント型領域上へ垂直に延在し、前記第2の半導体ピラーは、前記第2のドーパント型領域上へ垂直に延在している、
請求項23に記載の半導体デバイス。
【請求項25】
前記中央導電層内の複数の金属構造をさらに備え、
前記複数の金属構造は、
前記第1の半導体ピラーの前記第1の中央部と前記中央導電層とにより囲まれた第1の金属構造と、
前記第2の半導体ピラーの前記第2の中央部と前記中央導電層とにより囲まれた第2の金属構造と
を有する、
請求項23に記載の半導体デバイス。
【請求項26】
前記下導電層は、前記第1のゲート誘電体構造と前記第1の半導体ピラーとを囲む第1の導電部と、前記第3のゲート誘電体構造と前記第2の半導体ピラーとを囲む第2の導電部とを含み、
前記第1の導電部および前記第2の導電部は、前記第1のゲート誘電体構造と前記第2のゲート誘電体構造との間で互いに少なくとも部分的に重なっており、
前記上導電層は、前記第2のゲート誘電体構造と前記第1の半導体ピラーとを囲む第3の導電部と、前記第4のゲート誘電体構造と前記第2の半導体ピラーとを囲む第4の導電部とを含み、前記第3の導電部および前記第4の導電部は、前記第3のゲート誘電体構造と前記第4のゲート誘電体構造との間で互いに分離および絶縁されている、
請求項23に記載の半導体デバイス。
【請求項27】
前記半導体基板上へ前記複数の導電層を垂直に貫通する第3の半導体ピラーであって、前記下導電層内の第3の下部と、前記中央導電層により囲まれた第3の中央部と、前記上導電層により囲まれた第3の上部とを有し、前記複数のゲート誘電体構造は、前記第3の下部と前記下導電層とに囲まれた第5のゲート誘電体構造と、前記第3の上部と前記上導電層とに囲まれた第6のゲート誘電体構造とを有し、前記第3の半導体ピラーの前記第3の中央部は、前記中央導電層に導電的に結合されている、第3の半導体ピラーと、
前記半導体基板上へ前記複数の導電層を垂直に貫通する第4の半導体ピラーであって、前記下導電層内の第4の下部と、前記中央導電層により囲まれた第4の中央部と、前記上導電層により囲まれた第4の上部とを有し、前記複数のゲート誘電体構造は、前記第4の下部と前記下導電層とにより囲まれた第7のゲート誘電体構造と、前記第4の上部と前記上導電層とにより囲まれた第8のゲート誘電体構造とを有し、前記第4の半導体ピラーの前記第4の中央部は、前記中央導電層に導電的に結合されている、第4の半導体ピラーと
をさらに備える、請求項23から26のいずれか一項に記載の半導体デバイス。
【請求項28】
前記複数の導電層よりも上の金属層をさらに備え、
前記中央導電層は、前記第1の半導体ピラーおよび前記第2の半導体ピラーが貫通する第1の部分と、前記第3の半導体ピラーおよび前記第4の半導体ピラーが貫通する第2の部分とを含み、前記第1の部分および前記第2の部分は、互いに絶縁されており、
前記金属層内の第1の導電線が、前記中央導電層の前記第1の部分を、前記第4の半導体ピラーと前記第8のゲート誘電体構造とを囲む前記上導電層のある部分と、前記第3の半導体ピラーと前記第5のゲート誘電体構造とを囲む前記下導電層のある部分とに導電的に結合させるように構成されており、
前記金属層内の第2の導電線が、前記中央導電層の前記第2の部分を、前記第1の半導体ピラーと前記第3のゲート誘電体構造とを囲む前記上導電層のある部分と、前記第2の半導体ピラーと前記第2のゲート誘電体構造とを囲む前記下導電層のある部分とに導電的に結合させるように構成されている、
請求項27に記載の半導体デバイス。
【請求項29】
半導体基板上の複数のメモリセルと、
前記複数のメモリセルよりも上に形成された金属層と
を備え、
前記複数のメモリセルの各々は、
前記半導体基板上に垂直に積層された複数の導電層であって、共に順次積層された第1の導電層、第2の導電層および第3の導電層を含む、複数の導電層と、
第1の端子、第2の端子およびゲート端子を各々が含む6つのトランジスタを含む複数のトランジスタと
を有し、
第1のトランジスタ、第2のトランジスタ、第4のトランジスタ、第6のトランジスタが前記第1の導電層内にあり、第3のトランジスタおよび第5のトランジスタが前記第3の導電層内にあり、前記第1のトランジスタ、前記第2のトランジスタおよび前記第3のトランジスタの第1の端子が、前記第2の導電層内の第1の導電性ノードに導電的に結合されており、前記第4のトランジスタ、前記第5のトランジスタおよび前記第6のトランジスタの第1の端子が、前記第2の導電層内の第2の導電性ノードに導電的に結合されており、
前記金属層内の第1の導電線が、前記第1の導電性ノードを、前記第1の導電層内の前記第4のトランジスタのゲート端子と、前記第3の導電層内の前記第5のトランジスタのゲート端子とに導電的に結合させるように構成されており、
前記金属層内の第2の導電線が、前記第2の導電性ノードを、前記第1の導電層内の前記第2のトランジスタのゲート端子と、前記第3の導電層内の前記第3のトランジスタのゲート端子とに導電的に結合させるように構成されている、
メモリデバイス。
【発明の詳細な説明】
【背景技術】
【0001】
電子回路、特に、半導体処理における集積回路として製造される電子回路についての現在の一般的な要件は、メモリストレージ素子のアレイである。これらの要素は、SRAMメモリを形成するスタティックランダムアクセスメモリ(SRAM)セルとして提供され得る。スルーSRAMは、ダイナミックランダムアクセスメモリ(DRAM)よりもアクセス時間が速い。各SRAMセルには複数のトランジスタが必要なので、SRAMは、DRAMよりも高価である。例えば、6T SRAMセルは、6つのトランジスタを含む。さらに、SRAMセルは、DRAMセルよりもはるかに大きいエリアを占有する。このことは、DRAMよりも小さい密度を有するSRAMをもたらす。しかしながら、小さいサイズのSRAMセルを生産することは困難である。なぜなら、先進的な相補型金属酸化物半導体(CMOS)技術が必要とされ得るからである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0002】
【特許文献1】米国特許第10,312,229号明細書
【発明の概要】
【0003】
本開示は、例えば、積層された垂直ゲートオールアラウンド(GAA)トランジスタアーキテクチャを用いてSRAMセル構造を形成する三次元(3D)半導体構造のための方法、システムおよび技術を説明する。
【0004】
本開示は、例えば、積層された垂直ゲートオールアラウンド(GAA)トランジスタアーキテクチャを用いてSRAMセル構造を形成する三次元(3D)半導体構造のための方法、システムおよび技術を説明する。
【0005】
本開示の1つの態様は、半導体基板と、垂直方向に沿って前記半導体基板上に垂直に積層された複数の導電層であって、共に順次積層された第1の導電層、第2の導電層および第3の導電層を有する、複数の導電層と、前記第1の導電層内の第1のトランジスタおよび第2のトランジスタならびに前記第3の導電層内の第3のトランジスタを有する複数のトランジスタであって、各トランジスタは、第1の端子、第2の端子およびゲート端子を含む、複数のトランジスタとを備える半導体デバイスを特徴とする。前記第1のトランジスタ、前記第2のトランジスタおよび前記第3のトランジスタの第1の端子は、前記第2の導電層内の第1の導電性ノードに導電的に結合されている。
【0006】
いくつかの実施形態において、前記第1の導電層および前記第3の導電層は、第1の導電材料で作られており、前記第2の導電層は、前記第1の導電材料とは異なる第2の導電材料で作られている。
【0007】
いくつかの実施形態において、前記複数のトランジスタは、第4のトランジスタ、第5のトランジスタおよび第6のトランジスタをさらに有し、前記第4のトランジスタおよび前記第6のトランジスタは、前記第1の導電層内にあり、前記第5のトランジスタは、前記第3の導電層内にあり、前記第4のトランジスタ、前記第5のトランジスタおよび前記第6のトランジスタの第1の端子は、前記第2の導電層内の第2の導電性ノードに導電的に結合されている。
【0008】
いくつかの実施形態において、前記半導体デバイスは、前記第1の導電層、前記第2の導電層および前記第3の導電層を互いに導電的に絶縁された2つの部分へ分離するように構成された階段領域をさらに備える。前記第1のトランジスタおよび前記第2のトランジスタは、前記第1の導電層の第1の部分内にあってよく、前記第4のトランジスタおよび前記第6のトランジスタは、前記第1の導電層の第2の部分内にあってよい。前記第1の導電性ノードは、前記第2の導電層の第1の部分内にあってよく、前記第2の導電性ノードは、前記第2の導電層の第2の部分内にあってよい。前記第3のトランジスタは、前記第3の導電層の第1の部分内にあってよく、前記第5のトランジスタは、前記第3の導電層の第2の部分内にあってよい。
【0009】
いくつかの実施形態において、前記階段領域は、互いに対称である第1の階段サブ領域および第2の階段サブ領域を有する。前記半導体デバイスは、前記第1の階段サブ領域を垂直に貫通し、かつ、それぞれが 前記第1の導電層、前記第2の導電層および前記第3の導電層の前記第1の部分上の導電パッドに結合している第1のビアセットと、前記第2の階段サブ領域を垂直に貫通し、かつ、それぞれが 前記第1の導電層、前記第2の導電層および前記第3の導電層の前記第2の部分上の導電パッドに結合している第2のビアセットとをさらに備えてよい。
【0010】
いくつかの実施形態において、前記半導体デバイスは、前記第1の導電層、前記第2の導電層および前記第3の導電層よりも上の第1の金属層をさらに備える。
前記第1の金属層内の第1の導電線は、前記第1の導電性ノードを前記第1の導電層内の前記第4のトランジスタのゲート端子と前記第3の導電層内の前記第5のトランジスタのゲート端子とに導電的に結合させるように構成されてよく、前記第1の金属層内の第2の導電線は、前記第2の導電性ノードを前記第1の導電層内の前記第2のトランジスタのゲート端子と前記第3の導電層内の前記第3のトランジスタのゲート端子とに導電的に結合させるように構成されてよい。
【0011】
いくつかの実施形態において、前記第1の導電層内の前記第1のトランジスタおよび前記第6のトランジスタの第2の端子は、第2の金属層内に形成された第1の信号線のペアに結合されており、前記第1の導電層内の前記第1のトランジスタおよび前記第6のトランジスタのゲート端子は、第3の金属層内に形成された第2の信号線に結合されており、前記第1の金属層、前記第2の金属層および前記第3の金属層は、前記複数の導電層よりも上に共に垂直に積層されている。
【0012】
いくつかの実施形態において、前記第1の導電線および前記第2の導電線は、前記第1の金属層内で互いに導電的に絶縁されており、前記垂直方向に垂直な水平方向に沿って延在している。前記第1の金属層内の前記第1の導電線は、前記第1の導電層内の前記第4のトランジスタの前記ゲート端子と、前記第2の導電層内の前記第1の導電性ノードと、前記第3の導電層内の前記第5のトランジスタの前記ゲート端子とにそれぞれ結合されており、第1のビアセットが前記垂直方向に沿って第1の階段サブ領域を貫通している。前記第1の金属層内の前記第2の導電線は、前記第1の導電層内の前記第2のトランジスタの前記ゲート端子と、前記第2の導電層内の前記第2の導電性ノードと、前記第3の導電層内の前記第3のトランジスタの前記ゲート端子とにそれぞれ結合されており、第2のビアセットが前記垂直方向に沿って第2の階段サブ領域を貫通している。
【0013】
いくつかの実施形態において、前記半導体デバイスは、前記第1のトランジスタ、前記第2のトランジスタおよび前記第3のトランジスタを含む第1のインバータと、前記第4のトランジスタ、前記第5のトランジスタおよび前記第6のトランジスタを含む第2のインバータとを有するインバータのペアを備える。前記第1のトランジスタおよび前記第6のトランジスタはそれぞれ、前記第1のインバータおよび前記第2のインバータ内のパスゲートトランジスタであり、前記第2のトランジスタおよび前記第4のトランジスタはそれぞれ、前記第1のインバータおよび前記第2のインバータ内のプルアップトランジスタであり、前記第3のトランジスタおよび前記第5のトランジスタはそれぞれ、前記第1のインバータおよび前記第2のインバータ内のプルダウントランジスタである。
【0014】
いくつかの実施形態において、前記第1の導電層内の前記第2のトランジスタおよび前記第4のトランジスタの第2の端子は、第1の供給電圧に導電的に結合されており、前記第3の導電層内の前記第3のトランジスタおよび前記第5のトランジスタの第2の端子は、第2の供給電圧に導電的に結合されている。
【0015】
いくつかの実施形態において、前記複数のトランジスタは、前記第3のトランジスタのゲート端子を共有する、前記第3の導電層内の別の第2のトランジスタと、前記第5のトランジスタのゲート端子を共有する、前記第3の導電層内の別の第4のトランジスタとをさらに有する。
【0016】
いくつかの実施形態において、前記第1のトランジスタおよび前記第2のトランジスタのゲート端子は、前記垂直方向に沿って前記第1の導電層を通って前記第2の導電層上へ延在する第1の絶縁スリットにより互いに導電的に絶縁されており、前記第4のトランジスタおよび前記第6のトランジスタのゲート端子は、前記垂直方向に沿って前記第1の導電層を通って前記第2の導電層上へ延在する第2の絶縁スリットにより互いに導電的に絶縁されている。
【0017】
いくつかの実施形態において、前記半導体デバイスは、6T SRAMセルであるように構成されている。前記6T SRAMセルは、ゲートオールアラウンド(GAA)トランジスタアーキテクチャ内の不揮発性メモリセルに結合されてよい。
【0018】
いくつかの実施形態において、前記第1のトランジスタおよび前記第3のトランジスタは、第1のドーパント型のトランジスタであり、前記第2のトランジスタは、前記第1のドーパント型とは異なる第2のドーパント型のトランジスタである。前記第1のドーパント型は、Nドーパント型であってよく、前記第2のドーパント型は、Pドーパント型であってよい。
【0019】
いくつかの実施形態において、前記半導体基板は、第1のドーパント型を含む第1のドープ領域と、第2のドーパント型を含む第2のドープ領域とを有し、前記第1のドープ領域および前記第2のドープ領域は、互いに導電的に絶縁されており、前記半導体デバイスは、前記複数の導電層を通って前記半導体基板上へ延在する複数の半導体ピラーを備え、前記複数の半導体ピラーは、前記第1のドープ領域上へ延在する第1の半導体ピラーと、前記第2のドープ領域上へ延在する第2の半導体ピラーとを有する。
【0020】
いくつかの実施形態において、前記第1の半導体ピラーおよび前記第2の半導体ピラーの各々は、前記第1の導電層および前記第3の導電層内のゲート誘電体構造により囲まれており、前記第1の半導体ピラーおよび前記第2の半導体ピラーの各々は、前記第2の導電層内の金属構造により囲まれている。
【0021】
いくつかの実施形態において、前記第1の半導体ピラーは、前記複数の導電層よりも上の第1の部分と、前記第2の導電層内の前記金属構造により囲まれた第2の部分とを含み、前記第1の半導体ピラーの前記第1の部分および前記第2の部分は、前記第1のドーパント型でドープされている。いくつかの実施形態において、前記第2の半導体ピラーは、前記複数の導電層よりも上の第3の部分と、前記第2の導電層内の前記金属構造により囲まれた第4の部分とを含み、前記第2の半導体ピラーの前記第3の部分および前記第4の部分は、前記第2のドーパント型でドープされている。
【0022】
いくつかの実施形態において、前記第1のトランジスタは、前記第1の導電層の第1の部分と、前記第1の導電層内の第1のゲート誘電体構造により囲まれた前記第2の半導体ピラーの第1の部分と、前記第1のゲート誘電体構造とを含み、前記第2のトランジスタは、前記第1の導電層の第2の部分と、前記第1の導電層内の第2のゲート誘電体構造により囲まれた前記第1の半導体ピラーの第1の部分と、前記第2のゲート誘電体構造とを含み、前記第3のトランジスタは、前記第3の導電層のある部分と、前記第3の導電層内の第3のゲート誘電体構造により囲まれた前記第2の半導体ピラーの第2の部分と、前記第3のゲート誘電体構造とを含む。
【0023】
いくつかの実施形態において、前記半導体デバイスは、前記垂直方向に沿って前記複数の導電層を通って前記半導体基板上へ延在する、隣接する導電スリットの間にあるように構成されている。
【0024】
本開示の別の態様は、半導体基板と、前記半導体基板上に垂直に積層された複数の導電層であって、共に順次積層された下導電層、中央導電層および上導電層を有する、複数の導電層と、前記半導体基板上へ前記下導電層、前記中央導電層および前記上導電層を垂直に貫通する第1の半導体ピラーであって、前記下導電層により囲まれた第1の下部と、前記中央導電層により囲まれた第1の中央部と、前記上導電層により囲まれた第1の上部とを有する、第1の半導体ピラーと、前記第1の下部および前記下導電層により囲まれた第1のゲート誘電体構造と、前記第1の上部および前記上導電層により囲まれた第2のゲート誘電体構造とを有する複数のゲート誘電体構造とを備える半導体デバイスを特徴とする。前記第1の半導体ピラーの前記第1の中央部は、前記中央導電層に導電的に結合されている。
【0025】
いくつかの実施形態において、前記半導体デバイスは、前記半導体基板上へ前記複数の導電層を垂直に貫通する第2の半導体ピラーであって、前記下導電層により囲まれた第2の下部と、前記中央導電層により囲まれた第2の中央部と、前記上導電層により囲まれた第2の上部とを有する、第2の半導体ピラーをさらに備える。いくつかの実施形態において、前記複数のゲート誘電体構造は、前記第2の下部および前記下導電層により囲まれた第3のゲート誘電体構造と、前記第2の上部および前記上導電層により囲まれた第4のゲート誘電体構造とを有する。いくつかの実施形態において、前記第2の半導体ピラーの前記第2の中央部は、前記中央導電層に導電的に結合されている。
【0026】
いくつかの実施形態において、前記半導体基板は、第1のドーパント型領域および第2のドーパント型領域を有し、前記第1の半導体ピラーは、前記第1のドーパント型領域上へ垂直に延在し、前記第2の半導体ピラーは、前記第2のドーパント型領域上へ垂直に延在している。
【0027】
いくつかの実施形態において、前記半導体デバイスは、前記中央導電層内の複数の金属構造をさらに備える。いくつかの実施形態において、前記複数の金属構造は、前記第1の半導体ピラーの前記第1の中央部と前記中央導電層とにより囲まれた第1の金属構造と、前記第2の半導体ピラーの前記第2の中央部と前記中央導電層とにより囲まれた第2の金属構造とを有する。
【0028】
いくつかの実施形態において、前記下導電層は、前記第1のゲート誘電体構造と前記第1の半導体ピラーとを囲む第1の導電部と、前記第3のゲート誘電体構造と前記第2の半導体ピラーとを囲む第2の導電部とを含み、前記第1の導電部および前記第2の導電部は、前記第1のゲート誘電体構造と前記第2のゲート誘電体構造との間で互いに少なくとも部分的に重なっている。いくつかの実施形態において、前記上導電層は、前記第2のゲート誘電体構造と前記第1の半導体ピラーとを囲む第3の導電部と、前記第4のゲート誘電体構造と前記第2の半導体ピラーとを囲む第4の導電部とを含み、前記第3の導電部および前記第4の導電部は、前記第3のゲート誘電体構造と前記第4のゲート誘電体構造との間で互いに分離および絶縁されている。
【0029】
いくつかの実施形態において、前記半導体デバイスは、前記半導体基板上へ前記複数の導電層を垂直に貫通する第3の半導体ピラーであって、前記下導電層内の第3の下部と、前記中央導電層により囲まれた第3の中央部と、前記上導電層により囲まれた第3の上部とを有し、前記複数のゲート誘電体構造は、前記第3の下部と前記下導電層とに囲まれた第5のゲート誘電体構造と、前記第3の上部と前記上導電層とに囲まれた第6のゲート誘電体構造とを有し、前記第3の半導体ピラーの前記第3の中央部は、前記中央導電層に導電的に結合されている、第3の半導体ピラーをさらに備える。
【0030】
いくつかの実施形態において、前記半導体デバイスは、前記半導体基板上へ前記複数の導電層を垂直に貫通する第4の半導体ピラーであって、前記下導電層内の第4の下部と、前記中央導電層により囲まれた第4の中央部と、前記上導電層により囲まれた第4の上部とを有し、前記複数のゲート誘電体構造は、前記第4の下部と前記下導電層とにより囲まれた第7のゲート誘電体構造と、前記第4の上部と前記上導電層とにより囲まれた第8のゲート誘電体構造とを有し、前記第4の半導体ピラーの前記第4の中央部は、前記中央導電層に導電的に結合されている、第4の半導体ピラーをさらに備える。
【0031】
いくつかの実施形態において、前記半導体デバイスは、前記複数の導電層よりも上の金属層をさらに備える。前記中央導電層は、前記第1の半導体ピラーおよび前記第2の半導体ピラーが貫通する第1の部分と、前記第3の半導体ピラーおよび前記第4の半導体ピラーが貫通する第2の部分とを含み、前記第1の部分および前記第2の部分は、互いに絶縁されている。前記金属層内の第1の導電線が、前記中央導電層の前記第1の部分を、前記第4の半導体ピラーと前記第8のゲート誘電体構造とを囲む前記上導電層のある部分と、前記第3の半導体ピラーと前記第5のゲート誘電体構造とを囲む前記下導電層のある部分とに導電的に結合させるように構成されている。前記金属層内の第2の導電線が、前記中央導電層の前記第2の部分を、前記第1の半導体ピラーと前記第3のゲート誘電体構造とを囲む前記上導電層のある部分と、前記第2の半導体ピラーと前記第2のゲート誘電体構造とを囲む前記下導電層のある部分とに導電的に結合させるように構成されている。
【0032】
本開示の別の態様は、半導体基板上の複数のメモリセルと、前記複数のメモリセルよりも上に形成された金属層とを備えるメモリデバイスを特徴とする。前記複数のメモリセルの各々は、垂直方向に沿って前記半導体基板上に垂直に積層された複数の導電層であって、共に順次積層された第1の導電層、第2の導電層および第3の導電層を有する、複数の導電層と、第1の端子、第2の端子およびゲート端子を各々が含む6つのトランジスタを含む複数のトランジスタとを有する。第1のトランジスタ、第2のトランジスタ、第4のトランジスタ、第6のトランジスタが前記第1の導電層内にあり、第3のトランジスタおよび第5のトランジスタが前記第3の導電層内にあり、前記第1のトランジスタ、前記第2のトランジスタおよび前記第3のトランジスタの第1の端子が、前記第2の導電層内の第1の導電性ノードに導電的に結合されており、前記第4のトランジスタ、前記第5のトランジスタおよび前記第6のトランジスタの第1の端子が、前記第2の導電層内の第2の導電性ノードに導電的に結合されている。前記金属層内の第1の導電線が、前記第1の導電性ノードを、前記第1の導電層内の前記第4のトランジスタのゲート端子と、前記第3の導電層内の前記第5のトランジスタのゲート端子とに導電的に結合させるように構成されている。前記金属層内の第2の導電線が、前記第2の導電性ノードを、前記第1の導電層内の前記第2のトランジスタのゲート端子と、前記第3の導電層内の前記第3のトランジスタのゲート端子とに導電的に結合させるように構成されている。
【0033】
本開示の別の態様は、基板と、前記基板上に配置された垂直スタックとを備える半導体デバイスを特徴とする。前記垂直スタックは、下導電層と、前記下導電層よりも上の中央導電層と、前記中央導電層よりも上の上導電層とを有する。前記半導体デバイスは、前記垂直スタックを垂直に貫通し、かつ、前記下導電層により囲まれた第1の下部と、前記中央導電層により囲まれた第1の中央部と、前記上導電層により囲まれた第1の上部とを有する第1の半導体ピラーをさらに備える。前記半導体デバイスは、前記第1の下部と前記下導電層との間および前記第1の上部と前記上導電層との間に位置する複数のゲート誘電体構造をさらに備える。前記第1の中央部は、前記中央導電層に導電的に結合されている(または電気的に接続されている)。
【0034】
いくつかの実施形態において、前記上導電層は、互いに別個に形成された第1の上セグメント、第2の上セグメント、第3の上セグメントおよび第4の上セグメントを含む。前記中央導電層は、互いに別個に形成された第1の中央セグメントおよび第2の中央セグメントを含む。前記下導電層は、互いに別個に形成された第1の下セグメントおよび第2の下セグメントを含む。前記第1の半導体ピラーの前記第1の上部は、前記上導電層の前記第1の上セグメントにより囲まれており、前記第1の半導体ピラーの前記第1の中央部は、前記中央導電層の前記第1の中央セグメントにより囲まれており、前記第1の半導体ピラーの前記第1の下部は、前記下導電層の前記第1の下セグメントにより囲まれている。
【0035】
いくつかの実施形態において、前記半導体デバイスは、前記垂直スタックを垂直に貫通する第2の半導体ピラーさらに備える。前記第2の半導体ピラーは、前記下導電層の前記第1の下セグメントにより囲まれた第2の下部と、前記中央導電層により囲まれた第2の中央部と、前記上導電層の前記第2の上セグメントにより囲まれた第2の上部とを有する。前記複数のゲート誘電体構造は、前記第2の半導体ピラーの前記第2の下部と前記下導電層の前記第1の下セグメントとの間および前記第2の半導体ピラーの前記第2の上部と前記上導電層の前記第2の上セグメントとの間に位置している。前記第2の半導体ピラーの第2の中央部は、前記中央導電層の前記第1の中央セグメントに導電的に結合されている。
【0036】
いくつかの実施形態において、前記基板は、第1のドーパント型ウェル領域(例えば、第1のドーパント型を有する第1のドープ領域)と、第2のドーパント型ウェル領域(例えば、第2のドーパント型を有する第2のドープ領域)とを有し、前記第1の半導体ピラーは、前記第1のドーパント型ウェル領域に導電的に結合されており、前記第2の半導体ピラーは、前記第2のドーパント型ウェル領域に導電的に結合されている。
【0037】
いくつかの実施形態において、前記半導体デバイスは、前記垂直スタックを垂直に貫通し、かつ、前記第1のドーパント型ウェル領域に導電的に結合された第3の半導体ピラーをさらに備える。前記第3の半導体ピラーは、前記下導電層の前記第2の下セグメントにより囲まれた第3の下部と、前記中央導電層の前記第2の中央セグメントにより囲まれた第3の中央部と、前記上導電層の前記第3の上セグメントにより囲まれた第3の上部とを有する。前記複数のゲート誘電体構造は、前記第3の半導体ピラーの前記第3の下部と前記下導電層の前記第2の下セグメントとの間および前記第3の半導体ピラーの前記第3の上部と前記上導電層の前記第3の上セグメントとの間に位置しており、前記第3の半導体ピラーの前記第3の中央部は、前記中央導電層の前記第2の中央セグメントに導電的に結合されている。
【0038】
いくつかの実施形態において、前記半導体デバイスは、前記垂直スタックを垂直に貫通し、かつ、前記第2のドーパント型ウェル領域に導電的に結合された第4の半導体ピラーをさらに備える。前記第4の半導体ピラーは、前記下導電層の前記第2の下セグメントにより囲まれた第4の下部と、前記中央導電層の前記第2の中央セグメントにより囲まれた第4の中央部と、前記上導電層の前記第4の上セグメントにより囲まれた第4の上部とを有する。前記複数のゲート誘電体構造は、前記第4の半導体ピラーの前記第4の下部と前記下導電層の前記第2の下セグメントとの間および前記第4の半導体ピラーの前記第4の上部と前記上導電層の前記第4の上セグメントとの間に位置している。前記第4の半導体ピラーの前記第4の中央部は、前記中央導電層の前記第2の中央セグメントに導電的に結合されている。
【0039】
いくつかの実施形態において、前記半導体デバイスは、前記下導電層の前記第1の下セグメントと、前記中央導電層の前記第2の中央セグメントと、前記上導電層の前記第2の上セグメントとに電気的に結合した第1の配線コネクタを有する配線層をさらに備える。
【0040】
いくつかの実施形態において、前記配線層は、前記下導電層の前記第2の下セグメントと、前記中央導電層の前記第1の中央セグメントと、前記上導電層の前記第4の上セグメントとに電気的に結合された第2の配線コネクタを有する。
【0041】
いくつかの実施形態において、前記半導体デバイスは、前記第1の半導体ピラーの前記第1の中央部と前記中央導電層の前記第1の中央セグメントとの間、前記第2の半導体ピラーの前記第2の中央部と前記中央導電層の前記第1の中央セグメントとの間、前記第3の半導体ピラーの前記第3の中央部と前記中央導電層の前記第2の中央セグメントとの間、および前記第4の半導体ピラーの前記第4の中央部と前記中央導電層の前記第2の中央セグメントとの間の交差点に位置する複数の金属シリサイド構造をさらに備える。
【0042】
いくつかの実施形態において、前記第1の半導体ピラーは、第1の信号線に電気的に結合されており、前記第3の半導体ピラーは、第2の信号線に電気的に結合されており、前記第2の半導体ピラーおよび前記第4の半導体ピラーは、電力線VCCに電気的に結合されている。
【0043】
いくつかの実施形態において、前記半導体デバイスは、6T(6つのトランジスタ)SRAMデバイスを形成する。いくつかの実施形態において、前記半導体デバイスのセルサイズは、0.032μmに等しいかそれよりも小さい。
【0044】
本開示の別の態様は、実質的に本明細書において説明されている半導体デバイス製造方法を特徴とする。
【0045】
本開示の別の態様は、6T SRAMセルとフラッシュメモリセルとを備える半導体デバイスを特徴とする。6T SRAMセルおよびフラッシュメモリセルの両方は、ゲートオールアラウンド(GAA)アーキテクチャである。
【0046】
半導体デバイスの個々のコンポーネントは、実質的に本明細書において説明されていてよく、任意の合理的な組み合わせであってよい。
【0047】
1つまたは複数の開示された実装の詳細が、添付図面と、以下の発明を実施するための形態とに記載されている。他の複数の特徴、態様および利点が、発明を実施するための形態と、図面と、特許請求の範囲とから明らかになるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0048】
図1】メモリを含むシステムの一例を示す。
【0049】
図2】例示的な6T SRAMセル回路を示す。
【0050】
図3A】例示的な3D SRAMセル構造を示す。
図3B】例示的な3D SRAMセル構造を示す。
図3C】例示的な3D SRAMセル構造を示す。
図3D】例示的な3D SRAMセル構造を示す。
【0051】
図4A】3D SRAMセル構造を用いた例示的なSRAMデバイスを示す。
図4B】3D SRAMセル構造を用いた例示的なSRAMデバイスを示す。
図4C】3D SRAMセル構造を用いた例示的なSRAMデバイスを示す。
【0052】
図5A】3D SRAMセル構造を製造するための処理の例示的なステップを示す。
図5B】3D SRAMセル構造を製造するための処理の例示的なステップを示す。
図5C】3D SRAMセル構造を製造するための処理の例示的なステップを示す。
図5D】3D SRAMセル構造を製造するための処理の例示的なステップを示す。
図5E】3D SRAMセル構造を製造するための処理の例示的なステップを示す。
図5F】3D SRAMセル構造を製造するための処理の例示的なステップを示す。
図5G】3D SRAMセル構造を製造するための処理の例示的なステップを示す。
図5H】3D SRAMセル構造を製造するための処理の例示的なステップを示す。
図5I】3D SRAMセル構造を製造するための処理の例示的なステップを示す。
図5J】3D SRAMセル構造を製造するための処理の例示的なステップを示す。
図5K】3D SRAMセル構造を製造するための処理の例示的なステップを示す。
図5L】3D SRAMセル構造を製造するための処理の例示的なステップを示す。
図5M】3D SRAMセル構造を製造するための処理の例示的なステップを示す。
図5N】3D SRAMセル構造を製造するための処理の例示的なステップを示す。
【0053】
図6】3D SRAMセル構造を形成するための処理の一例のフローチャートを示す。
【0054】
図7】例示的なSRAMセル構造と例示的なフラッシュメモリセル構造とを統合した半導体デバイスを示す。
【0055】
様々な図面における同様の参照番号および表示は、同様の要素を示す。図に示される様々な例示的な実装が、例示的な表現に過ぎず、必ずしも縮尺どおりに描かれているわけではないことも理解されるべきである。
【発明を実施するための形態】
【0056】
本開示において、6T SRAMセルが特徴の説明のための一例として用いられる。これは、実施形態または添付の特許請求の範囲を限定するものではない。本開示の実装はさらに、6つ以上のトランジスタを有するSRAMセル、例えば、8T SRAMセル、10T SRAMセルと、任意の内容参照可能メモリ(CAM)セルとに適用され得る。
【0057】
本開示において実装される技術は、小さいサイズであるが高性能であるSRAMセルを提供し得る。これらの技術は、トランジスタエリアだけでなく接触エリアも大幅に節約できる、積層された垂直GAAトランジスタ構造を用いることにより、SRAMセルエリアを低減する。さらに、セルエリアのスケーリングのほとんどは、非アクティブ階段接触エリアにより制限される。これは、処理ウィンドウ制御(例えば、階段設計ルールおよび/または接触ルール)が一旦改善されると、CMOSトランジスタの問題を生じることなく、SRAMセルのサイズが、先進的なCMOSが提供できるものよりもはるかに小さくなるようにさらにスケーリングされ得ることを意味する。例えば、6T SRAMセルのサイズは、0.032μm(N7ノードと同等)よりも小さくなるように、またはさらには、0.006μm(N1ノードと同等)へ低減され得る。
【0058】
これらの技術は、高性能のSRAMメモリを提供し得る。例えば、SRAMメモリは、ビット当たりエネルギーの低減(例えば、単一の6T SRAMセルにおいて、10fJ/ビットまで)、低動作電圧(例えば、≦1V)、無限の耐久性および高速アクセス時間(~ns)を実現できる。SRAMメモリは、予測不可能であり得るエキゾチックな新しい材料を(例えば、他のメモリ用に)開発することなく、合理的なトランジスタオン/オフ比で実装され得る。SRAMメモリは、例えばGAAアーキテクチャを用いて、十分に制御されたトランジスタ閾値電圧Vthと共に非常に低い未加工ビットエラーレート(RBER)も実現できる。SRAMメモリは、~PB/s帯域幅を生成する先進的コンピューティングのために構成され得る。また、SRAMメモリは、プロセッサ用のキャッシュメモリ内などで、スクラッチドストレージまたはワーキングデータストレージとして用いられ得る。例えば、SRAMメモリは、システムオンチップ(SoC)設計を用いて、1つまたは複数のプロセッサコア(例えば、マイクロコントローラまたはマイクロプロセッサ)と統合され得る。プロセッサコアは、非常に速い処理動作を可能にするために、半導体基板上のプロセッサにSRAMセルのレベル1(L1)キャッシュメモリが配設されているか隣接している状態で、配置され得る。
【0059】
本開示において実装される技術は、既存の製造技術を用いてSRAMセルを製造し得る。これにより、接触抵抗の増加、コンタクトホールサイズの低減、フォトリソグラフィにおける許容差の低減など、SRAMセルの特徴を縮小させることによって引き起こされる問題を回避できる。また、これらの技術は、フォトリソグラフィ処理において必要とされる複数のパターニングステップを低減して、製造処理のコストを低減し、製造処理のスループットを改善できる。
【0060】
本開示において実装される技術は、多数のトランジスタまたは他の半導体コンポーネントを含む任意の他の構造、例えば、記憶素子または回路に適用され得る。本開示において実装される技術は、SLC(シングルレベルセル)デバイス、2レベルセルデバイス、TLC(トリプルレベルセル)デバイスまたはQLC(クアッドレベルセル)デバイスのようなMLC(マルチレベルセル)デバイスなど、様々なメモリタイプに適用され得る。これらの技術は、三次元(3D)のメモリデバイスまたはシステムなど、様々な次元のメモリデバイスまたはシステムに適用され得る。これらの技術は、様々なタイプの揮発性または不揮発性のメモリデバイスもしくはシステムまたはそれらの任意の適切な組み合わせに適用され得る。例えば、SRAMは、不揮発性メモリデバイス(例えば、フラッシュメモリデバイス)と統合され得る。ここでは、同じまたは同様の処理フローにおいてGAAアーキテクチャを用いて、不揮発性ストレージセル構造(例えば、電気的消去可能プログラマブルリードオンリメモリ(EEPROM)セル構造)が、SRAMセル構造と統合され得る
【0061】
追加的に、または代替的に、これらの技術は、とりわけ、セキュアデジタル(SD)カード、埋め込みマルチメディアカード(eMMC)、またはソリッドステートドライブ(SSD)、埋め込みシステム、メディアプレーヤ、モバイルデバイスなど、様々なタイプのデバイスおよびシステムに適用され得る。
【0062】
図1は、システム100の一例を示す。システム100は、デバイス110およびホストデバイス120を含む。デバイス110は、デバイスコントローラ112およびメモリ116を含む。デバイスコントローラ112は、プロセッサ113および内部メモリ114を含む。いくつかの実装において、デバイス110は、デバイスコントローラ112に結合された複数のメモリ116を含む。
【0063】
いくつかの実装において、デバイス110は、ストレージデバイスである。例えば、デバイス110は、埋め込みマルチメディアカード(eMMC)、セキュアデジタル(SD)カード、ソリッドステートドライブ(SSD)または何らかの他の適切なストレージであり得る。いくつかの実装において、デバイス110は、スマートウォッチ、デジタルカメラまたはメディアプレーヤである。いくつかの実装において、デバイス110は、ホストデバイス120に結合されたクライアントデバイスである。例えば、デバイス110は、ホストデバイス120であるデジタルカメラまたはメディアプレーヤ内のSDカードである。
【0064】
デバイスコントローラ112は、汎用マイクロプロセッサまたは特定用途向けマイクロコントローラである。いくつかの実装において、デバイスコントローラ112は、デバイス110用のメモリコントローラである。以下のセクションでは、デバイスコントローラ112がメモリコントローラである実装に基づいて、様々な技術を説明する。しかしながら、以下のセクションで説明する技術は、デバイスコントローラ112がメモリコントローラとは異なる別の型のコントローラである実装にも適用可能である。
【0065】
プロセッサ113は、命令を実行し、データを処理するように構成されている。命令は、ファームウェアコードおよび/または他のプログラムコードとしてそれぞれ二次メモリに格納されるファームウェア命令および/または他のプログラム命令を含む。データは、適切なデータの中でも特に、プロセッサにより実行されるファームウェアプログラムおよび/または他のプログラムに対応するプログラムデータを含む。いくつかの実装において、プロセッサ113は、汎用マイクロプロセッサまたは特定用途向けマイクロコントローラである。プロセッサ113は、中央処理装置(CPU)とも称される。
【0066】
プロセッサ113は、内部メモリ114からの命令およびデータにアクセスする。いくつかの実装において、内部メモリ114は、スタティックランダムアクセスメモリ(SRAM)またはダイナミックランダムアクセスメモリ(DRAM)である。例えば、いくつかの実装において、デバイス110がeMMC、SDカードまたはスマートウォッチである場合、内部メモリ114は、SRAMである。SRAMは、例えば、図3Aから図3Dに示されるように、SRAMセルで作られてよく、例えば、図4Aから図4Cに示されるように、SRAMセルアレイを含んでよい。いくつかの実装において、デバイス110がデジタルカメラまたはメディアプレーヤである場合、内部メモリ114は、DRAMである。
【0067】
いくつかの実装において、内部メモリは、図1に示されるようなデバイスコントローラ112に含まれるキャッシュメモリである。内部メモリ114は、プロセッサ113により実行される命令に対応する命令コード、および/またはランタイム中にプロセッサ113により要求されるデータを格納する。
【0068】
デバイスコントローラ112は、命令コードおよび/またはデータをメモリ116から内部メモリ114へ転送する。メモリ116は、半導体デバイスであり得る。いくつかの実装において、メモリ116は、命令および/またはデータの長期の格納のために構成された不揮発性メモリ、例えば、NANDフラッシュメモリデバイスまたは何らかの他の適切な不揮発性メモリデバイスである。メモリ116がNANDフラッシュメモリである実装において、デバイス110は、フラッシュメモリデバイス、例えば、フラッシュメモリカードであり、デバイスコントローラ112は、NANDフラッシュコントローラである。例えば、いくつかの実装において、デバイス110がeMMCまたはSDカードである場合、メモリ116は、NANDフラッシュであり、いくつかの実装において、デバイス110がデジタルカメラである場合、メモリ116は、SDカードであり、いくつかの実装において、デバイス110がメディアプレーヤである場合、メモリ116は、ハードディスクである。いくつかの実装において、メモリ116は、キャッシュメモリのために構成された揮発性メモリである。いくつかの実装において、メモリ116は、不揮発性メモリセルアレイおよび揮発性メモリセルアレイの両方を含む。
【0069】
図2は、6T SRAMセルの例示的な回路200を示す。回路200は、3つのトランジスタを各々が含むインバータ210および220のペア内に配置された6つのトランジスタを含む6T構成を有する。
【0070】
図2に示されるように、パスゲートトランジスタ212、226(M1およびM6という符号が付されている)のペアが、ビット線BLおよびBLBのペアを、N0およびN1という符号が付されたノードにそれぞれ結合させている。パスゲートトランジスタM1およびM6は、金属酸化物シリコン(MOS)トランジスタで形成され得る。この例では、トランジスタM1およびM6は、N型MOSトランジスタ、例えばNMOSトランジスタとして実装されている。処理技術に応じて0.3ボルトから3.0ボルト以上であってよい正の供給電圧VCC(およびVCS)が示されている。プルアップトランジスタ214、222(M2およびM4という符号が付されている)が、P型トランジスタ(例えば、PMOSトランジスタ)として形成されており、SRAMセルの状態に応じて、正の供給電圧VCCを一方のデータノードまたは他方のデータノードに結合させている。第2の供給電圧VSS、例えば、負電圧または接地電圧が示されており、プルダウントランジスタ216、224(M3およびM5と符号が付されている)によってデータノードに結合されている。
【0071】
2つのプルダウントランジスタM3およびM5は、SRAMセルに格納されたデータの状態に応じて、第2の供給電圧VSSを、N0およびN1という符号が付された一方のノードまたは他方のノードに結合させている。供給された電力が、回路を正しく動作させるのに十分である限り、SRAMセルは、そのデータ状態を無制限に保持できるラッチである。M2、M3とM4、M5とをそれぞれ含む2つのインバータ210および220は、交差結合されており、ノードN0およびN1に蓄えられた電荷を継続的に補強するように動作する。例えば、図2に示されるように、インバータ210内のノードN0は、インバータ220内のノードC1に結合されており、一方で、インバータ220内のノードN1は、インバータ210内のノードC0に結合されている。2つのノードN0およびN1は、互いに反転させられる。例えば高電圧においてN0が論理的な「1」である場合、N1は、同時に、例えば低電圧において論理的な「0」であり、逆も同様である。
【0072】
SRAMセルが書き込まれる場合、相補的な書き込みデータ信号が、ビット線ペアBLおよびBLBに配置される。ワード線(WL)上の正の制御信号が、パスゲートトランジスタM1およびM6の両方のゲートに結合されている。トランジスタM2、M3およびM4、M5ならびにパスゲートトランジスタM1およびM6は、ビット線上の書き込みデータが、ノードN0およびN1に格納されたデータを上書きしてよく、故に、SRAMビットセルを望ましい状態へと書き込んでよいように構成されている。
【0073】
SRAMセルが読み取られる場合、正の電圧がワード線WL上に配置され、パスゲートトランジスタM1およびM6により、ビット線BLおよびBLBは、ノードN0およびN1に結合されており、ノードN0およびN1からのデータを受信することが可能になる。ダイナミックメモリセルまたはDRAMセルとは異なり、SRAMセルは、読み取り中にその格納状態を失わないので、読み取り後にデータの「ライトバック」動作が必要とされない。
【0074】
ビット線BLおよびBLBは、データラインの相補的なペアを形成する。このペアのデータラインは、差動センスアンプに結合されてよく、SRAMセルから読み取られた差動電圧は、検知および増幅され得る。次に、ロジックレベル電圧における、増幅済みの検知された信号は、デバイス内の他の論理回路に読み取りデータとして出力され得る。
【0075】
以下でさらに詳細に論じるように、図2のSRAMセルは、例えば、積層された垂直GAAトランジスタアーキテクチャを用いることにより、3次元で形成され得る。これにより、SRAMセルのサイズを大幅に低減できる。
【0076】
図3Aから図3Dは、例示的な3D SRAMセル構造300を示す。SRAMセル構造300は、SRAMセルとして実装され得る。SRAMセル構造300は、図2における回路200に対応する。図3Aから図3Bは、3D SRAMセル構造300の斜視図を示す。図3Cは、3D SRAMセル構造300の断面図を示す。図3Dは、3D SRAMセル構造300の上面図を示す。
【0077】
図2における回路200と同様に、SRAMセル構造300は、第1のインバータ302と第2のインバータ304とを含むインバータのペアを含む。第1のインバータ302は、パスゲートトランジスタM1 332(例えば、図2のトランジスタM1 212)、プルアップトランジスタM2 334(例えば、図2のトランジスタM2 214)およびプルダウントランジスタM3 352(例えば、図2のトランジスタM3 216)を含む。第2のインバータ304は、パスゲートトランジスタM6 338(例えば、図2のトランジスタM6 226)、プルアップトランジスタM4 336(例えば、図2のトランジスタM4 222)およびプルダウントランジスタM5 358(例えば、図2のトランジスタM5 224)を含む。いくつかの例において、トランジスタM1、M3、M5、M6は、N型トランジスタ、例えば、NMOSトランジスタであるが、トランジスタM2、M4は、P型トランジスタ、例えば、PMOSトランジスタである。
【0078】
NMOSトランジスタがPMOSトランジスタよりも高い電流を実現できるので、NMOSトランジスタとPMOSトランジスタとの間には、例えば、M3 352とM2 334との間、またはM5 358とおよびM4 336との間には、ミスマッチが存在し得る。図3Aから図3Cに示されるように、第1のインバータ302は、第2のプルアップトランジスタM2 354をさらに含み、第2のインバータ304は、第2のプルアップトランジスタM4 356をさらに含む。2つのプルアップトランジスタ(例えば、M2 334および354またはM4 336および356)は、単一のトランジスタ(例えば、M2またはM4)の2倍高い電流を得るために並列に接続されるように構成され得る。このように、NMOSトランジスタとPMOSトランジスタとの間のミスマッチが低減または最小化され得る。
【0079】
2つのインバータ302、304は、導電性ノードN0およびN1(例えば、図2のノードN0およびN1)と交差結合されている。例えば、図3Cに示されるように、第1のインバータ302内のノードN0は、導電ルーティング線314を通じて、第2のインバータ304内のノードC1(例えば、図2のノードC1)に結合されており、一方、第2のインバータ304内のノードN1は、導電ルーティング線312を通じて、第1のインバータ302内のノードC0(例えば、図2のノードC0)に結合されている。
【0080】
いくつかの実装において、パスゲートトランジスタM1 332、M6 338のソース端子が、ビット線BLおよびBLBのペアにそれぞれ結合されるように構成されている。例えば図4Aから図4Bに示されるように、パスゲートトランジスタM1 332、M6 338のゲート端子が、同じワード線であり得るワード線(WL)にそれぞれ結合されるように構成され得る。トランジスタM1 332、M2 334、354、M3 352のドレイン端子が、ノードN0に結合されている。プルアップトランジスタM2 334、354、M4 336、356のソース端子が、供給電圧VCCまたはVCSに結合されている。(例えば、図3Cまたは図4Bに示されるように、)プルダウントランジスタM3 352、M5 358のソース端子が、接地に結合されている。プルアップトランジスタM2 354およびプルダウントランジスタM3 352は、同じゲート端子353を共有する。プルアップトランジスタM4 356およびプルダウントランジスタM5 358は、同じゲート端子357を共有する。
【0081】
図3Aから図3Cが示すように、SRAMセル構造300は、例えばZ方向に沿って基板360上に順次配置された層330、340、350の垂直スタックとして形成され得る。積層された層330、340、350は、導電材料331、341、351を各々が含み得る導電層であり得る。導電材料331および351は、導電材料341と同じであり得るか、導電材料341とは異なり得る。いくつかの例において、導電材料331および351は、タングステン(W)で作られており、導電材料341は、チタン(Ti)で作られている。積層された層330、340、350は、例えば、酸化ケイ素(または酸化物もしくはOXと単純化される)などの誘電体材料といった絶縁材料303で作られた絶縁層により、互いに導電的に絶縁され得る。インバータ302および304も、絶縁材料303により分離され得る。
【0082】
基板360は、デバイス、回路、エピタキシャル層または半導体が形成され得る、任意の基礎となる1つまたは複数の材料を含み得る。基板360は、半導体デバイスの下にあるかさらには半導体デバイスのベース層を形成する層を含み得る。基板360は、シリコン、ドープされたシリコン、ゲルマニウム、シリコンゲルマニウム、半導体化合物または他の半導体材料のうちの1つまたはそれらの任意の組み合わせを含み得る。いくつかの例において、図3Cに示されるにように、基板360は、例えばX方向に沿って、3つのドープされた(または注入された)領域と、2つのP+領域362と、それらの間のN+領域364とを含む。隣接するドープされた領域は、例えば酸化物といった絶縁材料で作られた浅いトレンチ絶縁部(STI)363により、導電的に絶縁されている。
【0083】
SRAMセル構造300は、例えばX方向に沿って、2つの隣接する導電スリット301の間に形成され得る。つまり、隣接するSRAMセルが、スリット301により分離される。導電スリット301は、基板360上へ、例えばP+領域362上に複数の層を垂直に(例えば、Z方向に沿って)貫通し得る。スリット301は、電源、例えば供給電圧VCCに導電的に結合されている。P型トランジスタM2 334、354、M4 336、356は、供給電圧VCCを受信するために、例えばソース端子でスリット301に導電的に結合され得る。SRAMセル構造300内に形成されたトランジスタM1からM6は、絶縁材料303によりスリット301から絶縁されている。
【0084】
SRAMセル構造300は、基板360上へ層330、340、350の垂直スタックを垂直に貫通する複数の半導体ピラー、例えば、313a、313b、313c、313d(半導体ピラー313と総称され、半導体ピラー313と個別に称される)を含む。ピラー313は、半導体材料、例えば、エピタキシャル成長(またはepi Si)で作られたポリシリコンまたはシリコンで充填され得る。いくつかの実施形態において、ピラー313a、313dは、P+領域362に別個に結合されており、P接合部および/またはP型トランジスタM2 334、354を形成するように構成されている。ピラー313b、313cは、N+領域364に結合されており、N接合部および/またはN型トランジスタM1 332、M3 352、M6 338およびM5 358を形成するように構成されている。
【0085】
図3Cに示されるように、各ピラー313は、導電層330、350内のゲート誘電体構造333(例えば、ゲート酸化物(GOX))と、導電層340内のゲート金属構造343(例えば、シリサイドまたはゲルマニウム化物)とにより囲まれる。いくつかの実施形態において、導電層340は、第1のインバータ302内のN0ノードであるように構成された第1の部分と、第2のインバータ304内のN1ノードであるように構成された第2の部分とを含む。導電層340の第1の部分および第2の部分は、絶縁材料303により互いに分離および絶縁されている。
【0086】
ピラー313a、313dは、例えば図5Hに示されるようにPドーパント型材料で作られ得るP接合部であるように構成された導電層340内の中央部を含む。ピラー313a、313dは、導電層330よりも上の上部322をさらに含む。上部322は、例えば図5Nに示されるようにPドーパント型材料で作られ得るP接合部であるように構成されている。同様に、ピラー313b、313cは、導電層340内の中央部を含み、中央部は、例えば図5Iに示されるようにNドーパント型材料で作られ得るN接合部であるように構成されている。ピラー313b、313cは、導電層330よりも上の上部324をさらに含み、上部324は、例えば図5Nに示されるようにNドーパント型材料で作られ得るN接合部であるように構成されている。上述のようにN接合部は、N型トランジスタM1、M3、M5、M6を形成するように構成されており、P接合部は、P型トランジスタM2、M4を形成するように構成されている。導電層330内で、P型トランジスタM2、M4は、絶縁材料303により、N型トランジスタM1、M6から絶縁されている。導電層350内で、P型トランジスタM2およびN型トランジスタM3は、同じゲート端子353を共有し、P型トランジスタM4およびN型トランジスタは、同じゲート端子357を共有する。ゲート端子353および357は、例えば金属Wといった導電材料で作られ得る。
【0087】
図3A、3Bおよび3D(ならびにさらには図4C)に示されるように、SRAMセル構造300内のコンポーネントは、層330、340、350の垂直スタックよりも上の異なる金属層ML1 320、ML2 310により接続されたビア(または貫通孔)311aから311h(ビア311と総称され、ビア311と個別に称される)により導電的に接続されている。
【0088】
上述のように、2つのインバータ302、304は、ノードN0およびN1と交差結合されている。第2のインバータ304内のN1ノードは、ML2層310内で導電ルーティング線312と導電的に接続された対応するビア311f、311dおよび311aにより、第1のインバータ302内の、ノードC0と、N型トランジスタM3 352のゲート端子と、P型トランジスタM2 334、354のゲート端子とに導電的に結合されている。同様に、第1のインバータ302内のN0ノードは、ML2層320内で導電ルーティング線314と導電的に接続された対応するビア311c、311eおよび311hにより、第1のインバータ302内の、ノードC1と、N型トランジスタM5 358のゲート端子と、P型トランジスタM4 336、356のゲート端子とに導電的に結合されている。これらの接続を容易にするために、図3Aから図3Cに示されるように、インバータ302、304間に階段領域306が形成されている。ここでは、ビア311b、311c、311d、311e、311f、311gが、階段領域306内に充填された絶縁材料303を対応する層330、340、350へ垂直に貫通することにより形成されている。図3Aおよび図3Dに示されるように、SRAMセル構造300用のビア311は、例えばX方向に沿って、同じ行へ配置され得る。
【0089】
図3Aから図3Cに示されるように、インバータ302、304は、例えば、X方向に沿った中央線に沿って、またはXY平面に沿った中央層に沿って、互いに対称である。導電層330、340、350のスタックは、例えば、同じ中央線または同じ中央層に沿って、階段領域306内の2つの対称な階段サブ領域をそれぞれインバータ302、304用に形成し得る。ビア311b、311c、311dは、インバータ302用の階段サブ領域内に形成されており、ビア311e、311f、311gは、インバータ304用の階段サブ領域内に形成されている。
【0090】
図3A(ならびにさらに図4Aおよび図4B)に示されるように、パスゲートトランジスタM1 332およびM6 338のソース端子はそれぞれ、金属層ML1 320内に形成されたビット線BLおよびBLBのペアに結合されている。各ビア311は、金属層ML1 320内で導電的に絶縁されており、金属層ML1 320内で中間導電パッド321(例えば、金属パッド)に導電的に接続されている。いくつかの実施形態において、図3A(ならびにさらに図4Aおよび図4B)に示されるように、第3の金属層が、金属層ML2 310よりも上に形成され得る。ここでは、ワード線(図4Aおよび図4Bにおける402)が、SRAMセル構造300内のパスゲートトランジスタM1 332およびM6 338のゲート端子に結合され得る。図3Aおよび図3Bに示されるように、ビア311b、311gは、導電ルーティング線312から導電的に絶縁され得るが、中間導電パッド323(例えば、金属パッド)を通じて、金属層ML2 310に導電的に接続され得る。供給電圧VCCおよび/またはビット線BLおよびBLBに接続された第1の電力線が、金属層ML1 320内に形成され得る。接地VSSに接続された第2の電力線が、金属層ML2 310内、または金属層ML1 320とは異なる向きを有する金属層内に形成され得る。SRAMセル構造300全体にわたる電力線が、第3の金属層またはより高い金属層内に形成され得る。
【0091】
SRAMセル構造300は、小さいサイズへ縮小され得る。いくつかの例において、SRAMセル構造300は、例えば100nmから1000nmまでの範囲内の100nm単位の(例えば、X方向に沿った)長さと、例えば10nmから100nmまでの範囲内の10nm単位の(例えば、Y方向に沿った)幅とを有する。一例において、SRAMセル構造300は、長さ150nm、幅40nmおよび面積0.006μmというサイズを有する。別の例において、SRAMセル構造300は、長さ400nm、幅80nmおよび面積0.032μmというサイズを有する。各導電層、例えば、330、340、350は、(Z方向に沿った)厚さ20nmを有し得る。隣接する導電層間の空間は、10nmであり得る。垂直な半導体ピラー、例えば313は、直径30nmを有し得る。ゲート誘電体構造、例えば333は、(例えば、X方向に沿った)厚さ1nmを有し得る。いくつかの例において、SRAMセル構造300内のコンポーネントのサイズまたは厚さ(例えば、導電層330、340、350の厚さ、またはSRAMセル構造300の長さおよび/または幅)は、上で示された例と比較して10%の範囲内で調節可能であり得る。
【0092】
図4Aから図4Cは、3D SRAMセル420を用いた例示的なSRAMデバイス400を示す。3D SRAMセル420は、図3Aから図3DのSRAMセル構造300と同じ(または実質的に同様の)構造を有し得る。
【0093】
図4Aに示されるように、SRAMデバイス400は、X方向およびY方向に沿って配置された3D SRAMセル420のアレイを含む。X方向に沿って、SRAMデバイス400は、複数のセクション410-1,410-2,410-3(セクション410と総称され、セクション410と個別に称される)を含み得る。図4Bおよび図4Cに示されるように、各セクション410は、Y方向に沿って配置された複数の3D SRAMセル420を含む。
【0094】
セクション410は、基板401(例えば、図3Cの基板360)上に形成され得る。基板401は、Pドープ領域411、および2つのPドープ領域間のNドープ領域412を含み得る。STI413(例えば、図3CのSTI363)は、Pドープ領域411とNドープ領域412との間に形成され得る。これらのドープされた領域は、セクション410内のSRAMセル420に対し、Y方向に沿って延在し得る。Nドープ領域412は、Nドープ領域412上に堆積させられた接地414に結合されている。複数のセクション410用の基板401は、単一の基板であってもよく、集積基板であってもよい。
【0095】
上述のように、例えば、図3Aから図3Cに示されるように、SRAMセル420内のパスゲートトランジスタM1、M6は、対応するワード線402に結合されるように構成されている。SRAMデバイス400は、X方向に沿って延在し、かつ、Y方向に沿って順次配置された複数のワード線402を含む。各ワード線402は、複数のセクション410内の対応するSRAMセル420に結合され得る。各セクション410は、2つの隣接する導電スリット430の間に画定されている。導電スリット430は、P接合部を有する半導体ピラー、例えば図3Cの313a、313dと共に、Pドープ領域411上に形成されており、一方、N接合部を有する半導体ピラー、例えば図3Cの313b、313cは、Nドープ領域412上に形成されている。
【0096】
SRAMデバイス400は、SRAMセル420よりも上に垂直に積層された3つの金属層を含み得る。第1の金属層、例えば、図3Aから図3BのML1層320が、SRAMセル420よりも上に形成されている。ここでは、ビット線BL434およびBLB436が、Y方向に沿って延在し、かつ、X方向に沿って順次配置されるように形成されている。いくつかの実施形態において、供給電圧線432、438が、第1の金属層内に形成され、かつ、SRAMセル420内のプルアップトランジスタM2、M4のソース端子に結合され得る。供給電圧線432、438は、供給電圧VCCを提供できるように、導電線431によりスリット430に結合され得る。第2の金属層、例えば、図3Aおよび図3BのML2層310が、第1の金属層よりも上に形成されてよく、例えば、図3A、3Cおよび3Dに示されるように、SRAMセル420内の2つのインバータを交差結合させるように構成されてよい。第3の金属層が、第2の金属層よりも上に形成されてよく、複数のワード線402を形成するように構成されてよい。いくつかの例において、電源線VCCおよびVSS(例えば、接地)も、第3の金属層内に形成され得る。
【0097】
図5Aから図5Nは、3D SRAMセル構造、例えば、図3Aから図3DのSRAMセル構造300または図4Aから図4CのSRAMセル420を製造するための処理のステップの一例を示す。この処理は、CMOS技術を用いて実装され得る。例示のために、いくつかの図は、上ダイアグラム(1)および下ダイアグラム(2)を含んでいる。上ダイアグラム(1)は、処理ステップ後の形成された構造の斜視図を示し、下ダイアグラム(2)は、処理ステップ後の形成された構造の断面図を示す。
【0098】
図5Aは、3D SRAMセル構造を形成するための基板500を示す。基板500は、図3Cの基板360であってもよく、図4Bの基板401であってもよい。例示のために、基板500は、シリコンで作られている。基板500は、例えばX方向に沿って、3つのドープされた(または注入された)領域と、2つのP+Si領域501(例えば、図3CのP+領域362または図4Bから図4Cの411)と、それらの間のN+Si領域502(例えば、図3CのN+領域364または図4Bから図4Cの412)とを形成するようにドープされている(または注入されている)。隣接するドープされた領域501、502は、絶縁材料、例えば酸化物で作られた浅いトレンチ絶縁部(STI)503(例えば、図3CのSTI363)により導電的に絶縁されている。いくつかの例において、基板500は、X方向に沿った長さ400nmおよびY方向に沿った幅80nmを有する。
【0099】
図5Bは、例えば、金属有機化学蒸着(MOCVD)、分子ビームエピタキシ(MBE)、原子層堆積(ALD)、物理蒸着(PVD)、化学蒸着(CVD)、または特定の温度での真空チャンバ内での任意の他の適切な堆積法を用いた堆積によって基板500よりも上に垂直に積層された3つの半導体層を示す。積層された層は、下層504、中央層505および上層506を含む。下層504および上層506は両方とも、第1の材料、例えば、窒化ケイ素(SiNまたは窒化物)で作られており、一方、中央層505は、第2の材料、例えば、ポリシリコン(またはポリ)で作られている。隣接する層504、505および505、506は、例えば、酸化物などの絶縁材料で作られた対応する絶縁層507により、互いに絶縁されている。いくつかの例において、Z方向に沿って、各半導体層504、505、506は、厚さ20nmを有し、絶縁層507は、厚さ10nmを有する。例示のための本実施形態において、第1の材料は、窒化ケイ素であり、第2の材料は、ポリシリコンである。いくつかの他の実施形態では、第1の材料または第2の材料用に異なる材料が選択されてよく、第1の材料または第2の材料のエッチングレートも異なっていてよい。
【0100】
図5Cは、SRAMセル構造のインバータ(例えば、図3Aから図3Cのインバータ302、304)のペアを形成するために3つの積層された層を2つの部分へ分離するように形成された階段領域508を示す。
【0101】
階段領域508が形成された後に、絶縁材料、例えば酸化物が、階段領域508へ充填され、半導体層506よりも上に絶縁層510を形成する。次に、図5Dに示されるように、4つの垂直な穴509が、絶縁層507、510および積層された層504、505、506を通って基板500まで形成されている。2つの穴509は、Pドープ領域501に対して開いており、2つの穴509は、Nドープ領域502に対して開いている。穴509は、例えばリアクティブイオンエッチング(RIE)またはプラズマエッチングを用いて、Z方向など、垂直方向に沿った異方性エッチングにより形成され得る。いくつかの例において、穴509は、直径30nmを有する。
【0102】
図5Eは、半導体材料を垂直な穴509へ充填することにより形成された半導体ピラー(または垂直なチャネル)511を示す。いくつかの例において、半導体ピラー511は、垂直な穴509内のシリコン(例えば、epi Si)のエピタキシャル成長により形成されている。いくつかの実施形態において、半導体ピラー511は、ポリシリコン堆積により形成されている。中央層505は、半導体ピラー511のものとは異なる材料を用い得る。
【0103】
図5Fは、単一のSRAMセル構造を画定するように形成された2つのスリット512を示す。スリット512は、基板500よりも上の層をエッチングし切ることにより形成され得る。また、スリット512は、絶縁層510の下の半導体層をエッチングするためのチャネルを提供する。
【0104】
図5Gに示されるように、中央層505は、中央層505内のポリシリコン材料を除去して開放空間513を形成し、階段領域内に酸化物などの絶縁材料を、空間513内に半導体ピラー511を残すように選択的にエッチングされている。
【0105】
開放空間513を充填する前に、半導体ピラー511は、P接合部およびN接合部を別個に形成するように処理される。図5Hに示されるように、2つの中間ピラー511を覆うために第1のマスク514が用いられており、マスク514により覆われていない左右のピラー511の中央部分が、例えばプラズマドーピングにより、P接合部515へドープされている。
【0106】
次に、図5Iに示されるように、第2のマスク516が、P接合部515を含む左右のピラー511を覆うように形成され、次に、マスク516により覆われていない2つの中間ピラー511の中央部分が、例えばプラズマドーピングにより、N接合部517へドープされている。
【0107】
図5Jは、金属材料、例えばチタン(Ti)を開放空間513へ充填することにより形成された導電層518を示す。導電層518は、階段領域内の絶縁材料により2つの部分へ分離されており、左部分が第1のノードN0(例えば、図3Aから図3CのN0ノード)として用いられ、右部分が第2のノードN1(例えばm図3Aから図3CのN1ノード)として用いられている。半導体ピラー511内のP接合部515およびN接合部517は、金属材料と反応し、導電層518内のP接合部519およびN接合部520へ変換される。例えば、P接合部515およびN接合部517は、充填された金属Tiと反応してTiSiになるepi Siである。いくつかの実施形態において、Tiなどの金属材料を充填する前に、例えば図3Cに示されるように、開放空間513内の半導体ピラー511の周りで金属シリサイドが成長させられる。
【0108】
異なるトランジスタを形成するために、図5Kに示されるように、上層510、506、507を導電層518まで垂直にエッチングすることにより、2つの切り込み521が形成される。次に、図5Lに示されるように、半導体層504および506(例えば、窒化物で作られている)が選択的にエッチング除去されて、開放空間522および524が形成される。
【0109】
次に、例えば図5Mに示されるように、ゲート酸化物(GOX)材料が開放空間522および524内の半導体ピラー511の周りで成長させられて、薄いGOX層523が形成される。その後、導電材料、例えば金属Wが開放空間522および524へ充填されて、導電層526および528(例えば、導電層330および350)がそれぞれ形成される。次に、導電層526および528が、空間522および524内に閉じ込められるようにエッチバックされる。図5Mおよび図3Cに示されるように、切り込み521は、変わらないままで維持され、GOX層523は、Wなどの導電材料により囲まれる。
【0110】
次に、半導体ピラー511の上部が、P+接合部530およびN+接合部532をそれぞれ形成するようにドープされる。図5Nは、図5Aから図5Nの処理ステップの結果として形成された構造540を示す。次に、絶縁材料、例えば酸化物が、形成された構造540へ、例えば切り込み521へ充填されて、絶縁スリットが形成されてよく、導電材料(例えば、金属W)が、スリット512へ堆積され、(例えば、図3Cのスリット301を形成するために)P+Si領域501に電気的に接続されて、SRAMセル構造として実装され得る最終的な構造が得られてよい。
【0111】
SRAMセルのアレイを含むSRAMデバイス(例えば、図4Aから図4CのSRAMデバイス400)を形成するために、後処理ステップ、例えば、ビア(例えば図3Aから図3Dのビア311)を形成し、導電ルーティング線(例えば、図3A、3B、3Dの312および314)を有する金属層(例えば、図3Aおよび図3BのML1 320ML2 310)、ビット線(例えば、図4BのBL434およびBLB436)、電源線(例えば、図4Bの432および438)および/またはワード線(例えば、図4Aから図4Cの402)を形成するステップが、さらに実行され得る。
【0112】
図6は、3D半導体構造、例えば、図3Aから図3Dに示されるSRAMセル構造300または図4Aから図4Cに示される420を形成するための処理600の一例のフローチャートを示す。処理600は、図5Aから図5Nに示されている処理と同様であり得る。
【0113】
602において、複数の半導体層が半導体基板上に形成される。半導体基板は、図5Aの基板500、図3Cの基板360または図4Bの基板401であり得る。半導体基板500は、ドープされて(または注入されて)、第1のドーパント型を有する第1のドープ領域(例えば、図5Aの2つのP+Si領域501)と、第2のドーパント型を有する第2のドープ領域(例えば、図5AのN+Si領域502)とのペアを形成し得る。隣接するドープされた領域は、例えば、図5AのSTI503などの浅いトレンチ絶縁部により、導電的に絶縁され得る。
【0114】
複数の半導体層は、垂直方向に沿って共に順次積層された第1の半導体層、第2の半導体層および第3の半導体層(例えば、図5Bの504、505、506)を含み得る。第1の半導体層および第3の半導体層は、第1の材料、例えば窒化ケイ素で作られていてよく、一方、第2の半導体層は、第2の材料、例えばポリシリコンで作られていてよい。隣接する半導体層が、対応する絶縁層、例えば図5Bの507により互いに絶縁され得る。3つの半導体層は、例えば、金属有機化学蒸着(MOCVD)、分子ビームエピタキシ(MBE)、原子層堆積(ALD)、物理蒸着(PVD)、化学蒸着(CVD)、または特定の温度での真空チャンバ内での任意の他の適切な堆積法を用いた堆積、もしくは特定の温度での任意の他の適切なスピンオン堆積法によって、半導体基板500よりも上に垂直に積層され得る。
【0115】
604において、階段領域が形成されて、複数の半導体層の各々が、互いに導電的に絶縁された第1の部分および第2の部分へ分離される。図5Cおよび図5Dに示されるように、階段領域は、複数の半導体層の第1の部分と第2の部分との間に材料をエッチングし、複数の半導体層の第1の部分と第2の部分との間のエッチングされたエリアへ絶縁材料(例えば、酸化物)を堆積させることにより形成され得る。
【0116】
606において、半導体基板上へ複数の半導体層の第1の部分を垂直に貫通する第1の半導体ピラーおよび第2の半導体ピラーが形成され、半導体基板上へ複数の半導体層の第2の部分を垂直に貫通する第3の半導体ピラーおよび第4の半導体ピラーが形成される。第1の半導体ピラー、第2の半導体ピラー、第3の半導体ピラーおよび第4の半導体ピラーは、垂直方向に垂直な水平方向に沿って順次配置される。
【0117】
図5Dから図5Eに示されるように、4つの垂直な穴(例えば、図5Dの509)がまず、複数の半導体層およびそれらの間の絶縁層を通って半導体基板まで形成され得る。2つの穴は、第1のドープ領域(例えば、図5Dの501)に対して開いており、2つの穴は、第2のドープ領域(例えば、図5Dの502)に対して開いている。これらの穴は、例えばリアクティブイオンエッチング(RIE)またはプラズマエッチングを用いて、垂直方向に沿った異方性エッチングにより形成され得る。次に、4つの半導体ピラー(例えば、図5Dの511)が、半導体材料を4つの垂直な穴へ充填することにより形成され得る。いくつかの例において、半導体ピラーは、垂直な穴内のシリコン(例えば、epi Si)のエピタキシャル成長により形成される。いくつかの実施形態において、半導体ピラーは、ポリシリコン堆積により形成される。第2の半導体層の第2の材料は、半導体ピラーの半導体材料とは異なり得る。
【0118】
608において、第2の半導体層の第1の部分および第2の部分が第1の導電材料に置き換えられて、第2の導電層(例えば、図5Jの518)が形成される。
【0119】
いくつかの実施形態において、図5Fに示されるように、2つの開口スリット(例えば、図5Fの512)が、半導体基板上へ複数の半導体層をエッチングし切ることにより形成されてよく、第1の半導体ピラー、第2の半導体ピラー、第3の半導体ピラーおよび第4の半導体ピラーは、2つの開口スリットの間にある。2つの開口スリットは、単一のSRAMセル構造を画定するために用いられる。2つの開口スリットは、半導体基板上へ複数の半導体層をエッチングし切ることにより形成され得る。開口スリットは、複数の半導体層を選択的にエッチングするためのチャネルを提供し得る。
【0120】
図5Gに示されるように、第2の半導体層の第1の部分および第2の部分が2つの開口スリットまでエッチング除去し切られて、第1の開放空間、例えば図5Gの513が取得される。第1の開放空間を第1の導電材料で充填して第2の導電層を形成する前に、図5Hに示されるように、第1の半導体ピラーおよび第4の半導体ピラーの各部分内の第1のドーパント型を有する第1の接合部(例えば、図5HのP+接合部515)が、第1の開放空間内に形成され、図5Iに示されるように、第2の半導体ピラーおよび第3の半導体ピラーの各部分内の第2のドーパント型を有する第2の接合部(例えば、図5IのN+接合部517)が、第1の開放空間内に形成され得る。
【0121】
次に、図5Jに示されるように、第2の導電層(例えば、図5Jの518)が、第1の導電材料、例えばチタン(Ti)を第1の開放空間へ充填することにより形成される。4つの半導体ピラー内の第1の接合部(例えば、図5HのP接合部515)および第2の接合部(例えば、図5IのN接合部517)は、第1の導電材料と反応して、第2の導電層内の新しい第1の接合部(例えば、図5JのP接合部519)および新しい第2の接合部(例えば、図5JのN接合部520)へ変換される。
【0122】
610において、第1の半導体層および第3の半導体層の第1の部分および第2の部分がエッチング除去されて第2の開放空間が形成され、第2の開放空間内の半導体ピラーの各々の各部分の周りの誘電体構造が形成される。
【0123】
異なるトランジスタを形成するために、2つの上スリット(例えば、図5Kの521)が形成される。第1の上スリットが、第1の半導体ピラーと第2の半導体ピラーとの間に形成され、第2の上スリットが、第3の半導体ピラーと第4の半導体ピラーとの間に形成される。図5Kに示されるように、第1の上スリットおよび第2の上スリットは、第1の半導体層を通って第2の導電層上へ垂直方向に沿って延在する。次に、第1の半導体層および第3の半導体層が開口スリットおよび2つの上スリットまで選択的にエッチング除去し切られて、第2の開放空間(例えば、図5Lに示される522および524)が形成される。
【0124】
図5Mに示されるように、次に、誘電体材料、例えばGOX材料が、第2の開放空間内の半導体ピラーの周りで成長させられて、対応する誘電体構造、例えば、図5Mの薄いGOX層523が形成され得る。誘電体構造は、ゲート誘電体構造、例えば、図3Cの333として用いられる。
【0125】
612において、開放空間内の第2の導電材料が堆積させられて、第1の導電層および第3の導電層が形成される。第2の導電材料は、金属Wであり得る。誘電体構造はそれぞれ、第1の半導体ピラー、第2の半導体ピラー、第3の半導体ピラーおよび第4の半導体ピラーならびに第1の導電層および第3の導電層に囲まれる。
【0126】
いくつかの実施形態において、処理600は、半導体ピラーの上部をドープして、第1のドーパント型を有する別の第1の接合部(例えば、図5NのP+接合部530)と、第2のドーパント型を有する別の第2の接合部(例えば、図5NのN+接合部532)とをそれぞれ形成することをさらに含み得る。
【0127】
いくつかの実施形態において、処理600は、絶縁材料(例えば、酸化物)を第1のスリットおよび第2のスリットへ堆積させることをさらに含む。処理600は、第1のドープ領域に電気的に接続された導電材料(例えば、金属W)を開口スリットへ堆積させて2つの導電スリットを得ることをさらに含み得る。処理600から取得される最終的な構造が、SRAMセル構造として実装され得る。
【0128】
SRAMセルのアレイを含むSRAMデバイス(例えば、図4Aから図4CのSRAMデバイス400)を形成するために、処理600は、1つまたは複数の後処理ステップ、例えば、ビア(例えば図3Aから図3Dのビア311)を形成し、導電ルーティング線(例えば、図3A、3B、3Dの312および314)を有する金属層(例えば、図3Aおよび図3BのML1 320ML2 310)、ビット線(例えば、図4BのBL434およびBLB436)、電源線(例えば、図4Bの432および438)および/またはワード線(例えば、図4Aから図4Cの402)を形成するステップも含み得る。
【0129】
図7は、例示的なSRAMセル構造710と例示的な不揮発性メモリセル構造720とを統合した半導体デバイス700を示す。SRAMセル構造710および不揮発性メモリセル構造720は両方とも、3D構造としてのGAAアーキテクチャにより製造され得る。これにより、SRAMセル構造710と不揮発性セル構造720とを同じまたは同様の処理フローへと組み合わせることが可能になる。例示のために、フラッシュメモリセル構造720が、不揮発性メモリセル構造720の一例として用いられる。フラッシュメモリセル構造720は、電気的消去可能プログラマブルリードオンリメモリ(EEPROM)セル構造であり得る。
【0130】
SRAMセル構造710は、図3Aから図3DのSRAMセル構造300または図4Aから図4Cの420と同様であり得る。SRAMセル構造710は、図2の回路200と同様の回路を有し得る。図7に示されるように、SRAMセル構造710は、トランジスタM1、M2、M3(例えば、図2のM1 212、M2 214、M3 216または図3Aから図3DのM1 332、M2 334/354、M3 352)を含む第1のインバータと、トランジスタM4、M5、M6(例えば、図2のM4 222、M5 224、M6 226または図3Aから図3DのM4 336/356、M5 358、M6 338)を含む第2のインバータとを含む。第1のインバータおよび第2のインバータは、ノードN0からC1およびノードN1からC0を結合させることにより、互いに交差結合されている。トランジスタM3およびM5のソース端子が、接地(GND)線701(例えば、図4Aから図4Cの414)に結合されている。トランジスタM2およびM4のソースが、電力線702(例えば、図4Aから図4Cの438)により提供される供給電圧VCCに結合されている。トランジスタM1およびM6のゲートが、ワード線703(例えば、図4Aから図4Cの402)に結合されている。トランジスタM1およびM6のソースがそれぞれ、ビット線708および709に結合されている。
【0131】
図7に示されるように、フラッシュメモリセル構造720は、トライゲートトランジスタ構造722、724のペアを含むEFPROMセル構造であり得る。トライゲートトランジスタ構造722は、1つのシリコン-酸化物-窒化物-酸化物-シリコン(SONOS)トランジスタT2と、SRAMセル構造710内のノードN0に直列に結合された2つのMOSトランジスタT1、T3とを含み、トライゲートトランジスタ構造724は、1つのSONOSトランジスタT5と、SRAMセル構造710内のノードN1に直列に結合された2つのMOSトランジスタT4、T6とを含む。このように、フラッシュメモリセル構造720およびSRAMセル構造710は、共に結合されている。MOSトランジスタT3およびT6のゲートが、記憶線704に結合されている。SONOSトランジスタT2およびT5のゲートが、動作(プログラム/消去)線705に結合されている。MOSトランジスタT1およびT4のゲートが、リコール線706に結合されている。MOSトランジスタT1、T3およびSONOSトランジスタT2は、電力線707に直列に結合されているが、MOSトランジスタT4、T6およびSONOSトランジスタT5も、電力線707に直列に結合されている。
【0132】
いくつかの例において、SONOSトランジスタT2またはT4の各々は、オン状態またはオフ状態のいずれかに調整され、SRAMセル構造710は、バスを必要とすることなく、SONOSトランジスタT2、T4の格納されたステータスから直接リコールされ得る。
【0133】
本明細書では多くの具体例を説明している可能性があるが、これらは、特許請求されているか特許請求され得る発明の範囲に関する限定と解釈されるべきではなく、むしろ、特定の実施形態に固有の特徴の説明と解釈されるべきである。本明細書において別個の実施形態の文脈で説明されている複数の特定の特徴は、単一の実施形態において組み合わせて実装されてもよい。反対に、単一の実施形態の文脈で説明されている様々な特徴はまた、複数の実施形態において別個に、または任意の適切な部分的組み合わせで実装されてよい。さらに、複数の特徴が、特定の組み合わせで機能すると上で説明されている可能性があり、そのように当初特許請求さえされている可能性があるが、場合によっては、特許請求されている組み合わせからの1つまたは複数の特徴は、この組み合わせから削除されてよく、この特許請求されている組み合わせは、部分的組み合わせ、または部分的組み合わせの変形を対象としてよい。同様に、複数の動作が特定の順序で図面に示されているが、これは、望ましい結果を実現するために、そのような動作が、示されている特定の順序で、もしくは順番に実行されること、または示されている全ての動作が実行されることが必要とされていると理解されるべきではない。
【0134】
少数の例および実装のみが開示されている。説明されている例および実装ならびに他の実装の変形、修正および拡張が、開示内容に基づいて行われてよい。
図1
図2
図3A
図3B
図3C
図3D
図4A
図4B
図4C
図5A
図5B
図5C
図5D
図5E
図5F
図5G
図5H
図5I
図5J
図5K
図5L
図5M
図5N
図6
図7