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特開2023-38958飲食物収納容器の圧力情報取得方法、飲食物収納容器の圧力情報取得装置及び一連の飲食物収納の容器内の圧力又は温度情報取得システム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023038958
(43)【公開日】2023-03-20
(54)【発明の名称】飲食物収納容器の圧力情報取得方法、飲食物収納容器の圧力情報取得装置及び一連の飲食物収納の容器内の圧力又は温度情報取得システム
(51)【国際特許分類】
   G01L 11/00 20060101AFI20230313BHJP
【FI】
G01L11/00 A
【審査請求】有
【請求項の数】11
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021145842
(22)【出願日】2021-09-08
(11)【特許番号】
(45)【特許公報発行日】2022-02-25
(71)【出願人】
【識別番号】392003731
【氏名又は名称】株式会社品川通信計装サービス
(74)【代理人】
【識別番号】110001922
【氏名又は名称】弁理士法人日峯国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】松崎 辰夫
【テーマコード(参考)】
2F055
【Fターム(参考)】
2F055AA13
2F055BB20
2F055CC02
2F055CC03
2F055DD05
2F055EE01
2F055EE13
2F055EE25
2F055FF49
(57)【要約】
【課題】ブルドン管式圧力計のようにブルドン管先端の穿孔針を差し込むための連通孔を密封容器に設けることを要せず、容器の内部における圧力又は温度を継続的に取得することを可能として長期間に亘って保証された密封性を確認することができるようにする。
【解決手段】圧力情報取得手段が、連通部分を備えたハウジング内に収納され、ハウジングが容器本体側の蓋内面に装着され、蓋に穿孔することなく時間間隔をおいて飲食物収納容器内の2つ以上の圧力情報を取得可能とする。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
飲食物を収納したガラスビン又はプラスチック製容器(以下、飲食物収納容器という。)内を真空引き処理し、蓋締めして、蓋締め後の圧力情報を取得する飲食物収納容器内の圧力情報取得方法において、
前記圧力情報取得手段を、連通部分を備えたハウジング内に収納し、当該ハウジングを容器内に設置し、当該圧力情報取得手段で当該飲食物収納容器内の圧力情報を取得可能とし、当該飲食物収納容器内の圧力情報の容器外への提供を可能とし、
当該飲食物収納容器を容器フードで覆い、蓋締め手段を備えた蓋締め真空引き装置によって、当該容器フード内を真空引きしながら蓋締めし、当該容器フードの覆いを解除することを含む一連の作業を行い、
一連の作業後に、蓋に穿孔することなく時間間隔を置いて当該飲食物収納容器内の2つ(2つを含む。)以上の圧力情報を取得可能としたこと
を特徴とする飲食物収納容器内の圧力情報取得方法。
【請求項2】
請求項1に記載された飲食物収納容器内の圧力情報取得方法において、
当該2つ以上の圧力情報から飲食物収納容器内の圧力変位情報を取得して、飲飲食物の鮮度、風味の保持状態を確認可能とすること
を特徴とする飲食物収納容器内の圧力情報取得方法。
【請求項3】
請求項1又は2に記載された飲食物収納容器内の圧力情報取得方法において、
前記飲食物収納容器が飲食物を保持する一連の飲食物収納容器の中からサンプリングされたサンプリング飲食物収納容器であって、当該サンプリング飲食物収納容器内の圧力情報を取得し、サンプリング飲食物収納容器以外の一連の飲食物収納容器内の圧力状態を、取得されたサンプリング飲食物収納容器内の圧力情報に同一として取得すること
を特徴とする飲食物収納容器内の圧力情報取得方法。
【請求項4】
請求項1~3のいずれかに記載された飲食物収納容器内の圧力情報取得方法において、
予め取得した飲食物収納容器内の圧力変位の継続情報と当該圧力変位の継続情報から予め定められた賞味期限との関係に基づいて、取得した飲食物収納容器内の圧力変位の継続情報からサンプリング飲食物収納容器以外の一連の飲食物収納容器に収納された飲食物が予め定められた賞味期限内にあることの情報を取得すること
を特徴とする飲食物収納容器の圧力情報取得方法。
【請求項5】
請求項1~3のいずれかに記載された飲食物収納容器内の圧力情報取得方法において、
圧力情報取得に、一端を固定端及び他端を自由端とし、双方の端が閉じられてブルドン管内に気体又は液体を封入し、当該飲食物収納容器内の圧力が変化すると当該容器内の気体又は液体の体積変化により当該飲食物収納容器内の圧力の変化を自由端の検出目盛変化に転換するブルドン管を採用し、目視で当該ブルドン管の自由端の動きが取得されることで、蓋に穿孔することなく時間間隔を置いて当該飲食物収納容器内の2つ以上の圧力情報を取得可能とすること
を特徴とする飲食物収納容器内の圧力情報取得方法。
【請求項6】
飲食物収納容器内を真空引き処理し、蓋締めして、蓋締め後の圧力情報を取得する飲食物収納容器内の圧力情報取得装置において、
当該飲食物収納容器を覆う容器フードを備え、当該飲食物収納容器に仮蓋し、仮蓋の状態で当該容器フード内を真空引きしながら蓋締めする、蓋締め手段を備えた蓋締め真空引き手段によって飲食物収納容器内に真空状態が形成された状態下、当該飲食物収納容器内に装着され、当該飲食物収納容器内の圧力情報を取得可能とし、当該飲食物収納容器内の圧力情報の容器外への提供を可能とした圧力情報取得手段を備え、
前記圧力情報取得手段が、連通部分を備えたハウジング内に収納され、当該ハウジングが飲食物収納容器内に設置され、容器フードによる飲食物収納容器の覆いから当該容器フードの解除までを含む一連の作業後に、蓋に穿孔することなく時間間隔をおいて当該飲食物収納容器内の2つ以上の圧力情報を取得可能とすること
を特徴とする飲食物収納容器内の圧力情報取得装置。
【請求項7】
請求項6に記載された飲食物収納容器内の圧力情報取得装置において、
ブルドン管が、一端を固定端及び他端を自由端とし、双方の端が閉じられてブルドン管内に気体又は液体を封入し、当該飲食物収納容器内の圧力が変化すると当該飲食物収納容器内の気体又は液体の体積変化により当該飲食物収納容器内の圧力の変化を自由端の検出目盛変化に転換するブルドン管であって、前記圧力情報取得手段が、連通部分を備えたハウジング内に収納され、当該容器内の圧力情報を取得すること
を特徴とする飲食物収納容器内の圧力情報取得装置。
【請求項8】
請求項7に記載された飲食物収納容器内の圧力情報取得装置において、
容器外に画像取得装置が設けられ、当該画像取得装置によってブルドン管の自由端の検出目盛変化が取得されること
を特徴とする飲食物収納容器の圧力情報取得装置。
【請求項9】
請求項7記載された飲食物収納容器内の圧力情報取得装置において、
前記圧力情報取得手段に、半導体ストレインゲージになる圧力計が用いられ、前記圧力情報取得手段が、連通部分を備えたハウジング内に収納され、当該ハウジングが容器内に設置されること
を特徴とする飲食物収納容器内の圧力情報取得装置。
【請求項10】
容器内に設置されるハウジングと、
当該ハウジング内に設置されて飲食物収納容器内の圧力又は温度を表す電気信号を取得する圧力又は温度検出手段及び圧力又は温度検出信号を発信する発信側のデータ通信手段と、
容器外に設置されて、発信側のデータ通信手段が発信する圧力又は温度検出信号を受信する受信側のデータ通信手段と、
受信した2つ以上の圧力又は温度検出信号に基づいて、当該飲食物収納容器内の圧力又は温度情報を視覚化して表示する視覚化情報表示手段と、を有し、
飲食物収納容器内の圧力又は温度情報取得装置によって取得されたサンプリング飲食物収納容器内の圧力又は温度情報をサンプリング飲食物収納容器以外の一連の飲食物収納容器に適用し、一連の飲食物収納容器内の圧力又は温度情報を取得する一連の飲食物収納容器内の圧力又は温度情報取得手段を備えること
を特徴とする一連の飲食物収納容器内の圧力又は温度情報取得システム。
【請求項11】
飲食物を収納した容器の内部を真空引き処理し、蓋締めして、蓋締め後の圧力情報を取得する飲食物収納容器内の圧力情報取得装置において、
真空引き処理された飲食物収納容器内に装着され、当該圧力情報取得手段で当該飲食物収納容器内の圧力情報を取得可能とし、当該飲食物収納容器内の圧力情報の容器外への提供を可能とした圧力情報取得手段を備え、
前記圧力情報取得手段が、連通部分を備えたハウジング内に収納され、当該ハウジングが容器本体側の蓋内面に装着され、蓋に穿孔することなく時間間隔をおいて当該飲食物収納容器内の2つ以上の圧力情報を取得可能とすること
を特徴とする飲食物収納容器内の圧力情報取得装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、飲食物収納容器の圧力情報取得方法、飲食物収納容器の圧力情報取得装置及び一連の飲食物収納の容器内の圧力又は温度情報取得システムに関する。
【背景技術】
【0002】
食品容器においては、容器の内部圧力を測定することは重要な管理項目となっている。容器内の真空度測定は、残存空気の除去確認、密封性保証、無菌性の確認等に広く利用されている。
【0003】
一般的に真空度測定に針付きのブルドン管式真空計が用いられる。正確なデータを取得するために、デジタル圧力計が用いられる。デジタル圧力計は、入ってくる圧力をダイアフラムが感知し、それを電気信号として表示する。ブルドン管式真空計を用いることで、簡便に容器の内部圧力を測定することができ、デジタル圧力計を用いることで、測定精度・分解能を向上させることができる。
【0004】
特許文献1には、開閉バルブを具備し、開閉バルブの閉止によって密封可能であって、容器内部の圧力を表示するブルド管型圧力計が記載される。
【0005】
特許文献2には、計測流体を流入させるブルドン管をケース内に配設し、ブルドン管の基端を固定し、閉塞した他端を変位自在な自由端として、ブルドン管の変位量を計測するブルドン管式流体差圧測定装置が記載される。
【0006】
特許文献3には、変形可能なブルドン管に高圧物質を充填し、高圧物質の温度変化による圧力変化で密封されたブルドン管の変形可能な部分より機械的エネルギーを発生させるエネルギー発生装置が記載される。
【0007】
特許文献4には、圧力を表す圧力を電気信号とし、プロセッサを備えることで電気信号を、圧力信号を含む信号を生成し、プロッセサが生成した圧力信号を通信する通信装置を備えた無線送信測定装置が記載される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】特開平9ー281247号公報
【特許文献2】特開2000-55756号公報
【特許文献3】特開平7-279820号公報
【特許文献4】特表2006-510035号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
密閉容器内の圧力状態を把握する場合、圧力情報の取得に留まらず、時間差を置いて継続して容器内の圧力情報を取得して、容器内の圧力状態を継続的に把握することで、長期間に亘って保証した密封性性能を確認したいニーズがある。容器内の温度状態を継続的に把握したいことも同様である。
【0010】
従来、特許文献1に示されるように、電気信号送信機能を持つブルドン管式圧力計のブルドン管先端を、容器内外の密着性を保持しながら容器に設けた連結孔に差し込みブルドン管自由端の変化を電気信号として取り出していた。
【0011】
このような形態であると、電気信号送信機能を持つブルドン管式圧力計のブルドン管先端を、容器内外の密着性を保持しながら容器に連通孔を設けて、電気信号送信機能を持つブルドン管式圧力計のブルドン管先端を、当該連通孔に差し込むことが必要であり、密閉容器に連通孔を設ける作業を必要とするばかりでなく、容器自体に連通孔が設けられるため、同一容器について連続した計測を行うことができない。
【0012】
特許文献2に示される例では、ブルドン管をケース内に配設しているが、ケース内部の圧力の変化が計測するに留まっている。
【0013】
特許文献3に示される例では、変形可能なブルドン管に高圧物質を充填するもので、高圧物質の温度変化による圧力変化で密封されたブルドン管の変形可能な部分より機械的エネルギーを発生させるようにしており、ケース内部の圧力の変化が計測するに留まっている。
【0014】
本発明は、係る点に鑑み、ブルドン管式圧力計のようにブルドン管先端の穿孔針を差し込むための連通孔を密封容器に設けることを要せず、容器の内部における圧力又は温度を継続的に取得することを可能として長期間に亘って保証された密封性を確認することができるようにすることを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0015】
本発明は、飲食物を収納したガラスビン又はプラスチック製容器(以下、飲食物収納容器という。)の容器内の圧力情報取得装置が真空引き処理された飲食物収納容器の内部に装着され、当該飲食物収納容器内の圧力情報を取得可能とし、当該飲食物収納容器内の圧力情報の容器外への提供を可能とした圧力情報取得手段を備え、
前記圧力情報取得手段が、連通部分を備えたハウジング内に収納され、当該ハウジングが、例えば容器本体側の蓋内面に装着され、蓋に穿孔することなく時間間隔をおいて当該飲食物収納容器内の2つ(2つを含む。)以上の圧力情報を取得可能として構成されることを特徴とする。
【0016】
容器内に設置されるハウジングと、
当該ハウジング内に設置されて飲食物収納容器内の圧力又は温度を表す電気信号を取得する圧力又は温度検出手段及び圧力又は温度検出信号を発信する発信側のデータ通信手段と、
容器外に設置されて、発信側のデータ通信手段が発信する圧力又は温度検出信号を受信する受信側のデータ通信手段と、
受信した2つ以上の圧力又は温度検出信号に基づいて圧力又は温度情報を取得し、当該容器内の圧力又は温度情報を視覚化して表示する視覚化情報表示手段と、を有して構成されることを特徴とする容器内圧力又は温度情報取得装置を提供する。
【0017】
本発明は、さらに飲食物収納容器内の圧力又は温度情報取得装置によって取得されたサンプリング飲食物収納の容器内の容器内圧力又は温度情報をサンプリング飲食物収納容器以外の一連の飲食物を収納した容器に適用し、一連の飲食物収納容器内の容器内圧力又は温度情報を取得する一連の飲食物収納容器の容器内圧力又は温度情報取得手段を備えることを特徴とする一連の飲食物収納の容器内の圧力又は温度変位情報取得システムを提供する。
【発明の効果】
【0018】
本発明によれば、容器内圧力情報取得装置を蓋に穿孔することなく時間間隔をおいて当該容器内の2つ以上の圧力情報を取得可能に形成することができる。同様にして、容器内温度情報取得装置を蓋に穿孔することなく時間間隔をおいて当該飲食物収納容器内の2つ以上の温度情報を取得可能に形成することができる。
【0019】
したがって、ブルドン管式圧力計のようにブルドン管先端の穿孔針を差し込むための連通孔を密封容器に設けることを要せず、飲食物収納容器内の圧力又は温度を継続的に取得することを可能として長期間に亘って保証された密封性を確認することができる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
図1】本発明による課題を解決するための手段、方法を示す図。
図2】圧力情報取得手段として、ブルドン管式の圧力計を採用した例を示す図。
図3】圧力情報取得手段として、半導体ストレインゲージを備えた圧力計を採用した例を示す図。
図4】圧力情報取得装置の構成を示す図。
図5】蓋締め手段を備えた真空引き装置の構成を示す図。
図6】圧力情報取得手段5を容器1Aの内部に装着する例を示す断面図。
図7】容器内の圧力情報を視覚化された視覚化情報とする過程を示す図。
図8図1に示される容器内の圧力変位情報取得システムにおける視覚化情報表示手段を示す図。
【発明を実施するための形態】
【0021】
図1は、本発明による課題を解決するための手段、方法を示す図である。
【0022】
図1に、本発明の実施例になる一連の食物収納容器内の圧力状態取得システムを示す。
【0023】
一連の食物収納容器内の圧力状態取得システムは、一連の食物収納容器内の温度情報取得システムとして読み替えることができる。以下の例では、一連の食物収納容器内の圧力状態取得システム100を例に採って説明する。
【0024】
また、本発明は、ビン容器詰め食品又はプラスチック容器詰めされた食品ばかりでなく、ビン詰め食品、インスタントコーヒー、お茶などの飲み物、ゼリー品などの加工飲料物あるいは半加工食物に適用される。以下、これらを総称して飲食物という。以下の例では、食物を例に採って説明する。容器には、ビン容器あるいはプラスチック製容器がある。以下の例では、ビン容器を例に採り、容器と称して説明する。
【0025】
図1において、同一構造、同一形態で、任意の同一種類の食物を収納した多数の飲食物収納容器1(以下、容器1という)が、コンベア2上を搬送される。
【0026】
多数の容器は、コンベア上から予め定めた周期あるいは任意の時にサンプリングされるサンプリング収納容器1Aとサンプリング収納容器1Aを除いた一連の容器1Bからなる。
【0027】
容器1は、食物の鮮度、風味を保持する一般の食物を収納する容器であり、一定の割合でサンプル品がコンベア外に取り出されて、検査品となる。ここでは、この検査品がサンプリング食物収納容器1A、すなわち容器1A となる。
【0028】
本発明の実施例は、一連の食物収納容器内の圧力状態取得システムに設けられた圧力情報取得装置50による飲食物収納容器内の圧力情報取得方法に関し、飲食物収納容器内を真空引き処理し、蓋締めして、飲食物収納容器内の圧力情報の取得方法に特徴を有する。食物の鮮度、風味の保持確認のための情報を取得する。圧力情報取得装置50は、飲食物収納容器内の圧力情報取得手段5を備える。
【0029】
コンベア上からサンプリングされてサンプリング収納容器1A、すなわち容器1Aがコンベア外に取り出される。
【0030】
容器1Aは、密封容器であり、容器本体3と蓋4からなる。容器1Aの内部に食物44収納される。
【0031】
図1に、容器本体3と蓋4が一体として図示されるが、サンプリング時には、蓋4が容器本体3から取り外され、圧力測定の準備がなされる。
【0032】
飲食物収納容器内に容器内圧力情報取得手段5を設ける。容器内圧力情報取得手段5は、圧力検出手段7を備えて形成される。
【0033】
圧力検出手段7として、例えば後述するようにブルドン管式の圧力計が採用され得る。
【0034】
ブルドン管式の圧力計は、周知にように扁平状のブルドン管とブルドン管の自由端で検出した計測目盛から圧力を検知する圧力計測装置である。
【0035】
圧力検出手段7は、箱状のハウジング6に収納される。ハウジングは箱体、あるいは函体と言い換えることができる。ハウジング6には、連通部分、例えば連通孔が形成され、ハウジング内外の圧力が均一とされる。ハウジング6を備えることで、圧力検出手段7が容器内の食物44から受ける影響がないか、あるいは小さいものとすることができる。
【0036】
容器内圧力情報取得手段5、すなわち圧力情報取得手段をハウジング内に装着し、当該ハウジングを容器1Aの内部に装着し、当該圧力情報取得手段で当該容器内の圧力情報を取得可能とし、容器外への提供を可能とする。
【0037】
当該容器が容器フードで覆われ、真空引きの準備がなされる。
【0038】
蓋締め手段を備えた蓋締め真空引き装置11が設置される。蓋締め真空引き装置11は、先に取り外された蓋を容器1Aに仮蓋し、蓋締めしながら当該容器フード内を真空引きし、容器の蓋締めを完了する。
【0039】
容器フードの覆いが解除され、容器1Aは、蓋締め真空引き装置11から取り出され、一連の蓋締め真空引き作業が完了する。
【0040】
今、容器内圧力取得手段5が開放された飲食物収納容器内に装着され、蓋締め真空引き装置11によって、容器1Aに仮蓋がなされ、容器フード内を真空引きして容器の蓋締めがなされる。
【0041】
容器1Aは、蓋締め真空引き装置11から取り出され、一連の蓋締め真空引き作業が完了する。
【0042】
圧力検出手段7は、容器内の圧力を検知し、容器内圧力取得手段5によって電気信号に変換され、取得される。
【0043】
取得された電気信号は、データ通信手段8によって容器外に取り出される。データ通信手段8は、容器内の発信側のデータ通信手段9と容器外の受信側通信手段10からなる。
【0044】
容器内圧力取得手段5で取得された圧力は、容器外の受信側通信手段10に伝達される。
【0045】
容器外には、受信側通信手段10に無線で接続された視覚化情報表示手段12が設けられる。
【0046】
蓋締め真空引き装置11による一連の作業後に時間間隔をおいて当該容器内の2つ(2つを含む。)以上の圧力情報が受信側通信手段10に取得され、食物の鮮度、風味の保持確認情報が取得される。ここでは、当該情報を取得する装置を鮮度、風味保持確認情報取得手段と呼ぶ。
【0047】
視覚化情報表示手段12は、携帯電話機、パソコン、その他の端末に構成され、これらの端末は、ダウンロードされた情報を他の情報に変換する各種のアップリケ―ションを内蔵し、圧力情報の取得13及び視覚化表示14を行うことができ、鮮度、風味確認のためのアップリケ―ションを持つ鮮度、風味保持確認情報取得手段を内蔵する。
【0048】
視覚化情報表示手段12は、制御プログラムを持つプロセッサ、記憶手段、及び画像表示手段を備える。画像表示手段は、画面を備える。
【0049】
視覚化情報表示手段12は、一連の作業後に時間間隔をおいて当該飲食物収納容器内の2つ以上の圧力情報を取得し、鮮度、風味保持確認情報を取得し、取得された圧力情報に基づく真空状態情報、鮮度、風味保持確認情報を画面に表示させることができる。
【0050】
記憶手段に、許容される圧力減圧の限界値を記憶し、画像表示手段の画面に表示する。許容される圧力減圧の限界値をアラーム点としての表示、さらにアラーム点の許容される圧力減圧の限界値に到達したか、到達しそうか、いつ頃到達するかなどの、アラーム点を中心としての経緯状態の表示を可能とするアップリケ―ションによってこれらの情報を視覚的に取得可能となる。
【0051】
鮮度、風味を保持する一連の飲食物収納の容器の中からサンプリングされた飲食物収納容器内の圧力情報を取得し、当該飲食物収納容器を除いた一連の容器内の圧力状態に適用し、一連の飲食物収納容器内の圧力が取得された圧力情報に同一状態にあるものとして取得することができる。
【0052】
図1において、取得された圧力情報と同一の圧力情報を持つとされた飲食物収納容器を容器1Cで示す。
【0053】
視覚化情報表示手段12で取得された情報から、賞味期限の設定、及び/又は予め取得した圧力情報の継続した継続情報と予め定められた賞味期限との関係に基づいて、取得した継続情報から一連の飲食物収納容器に収納された食物が、賞味期限で予め定められた鮮度、風味を保持していることの確認情報を取得することができる。
【0054】
容器1Cは、賞味期限で予め定められた鮮度、風味を保持していることが確認された飲食物収納容器となる。
【0055】
図2は、圧力情報取得手段として、ブルドン管式の圧力計20を採用した例を示す図である。
【0056】
図2(1)は、従来通常用いられるブルドン管式の圧力計20を示し、図2(2)は、本発明に実施例で採用されるブルドン管式の圧力計20を示す。
【0057】
図2(1)に示されるように、従来通常用いられるブルドン管式の圧力計20は、断面が扁平のブルドン管21、ブルドン管の一端に形成される圧力導入孔22、他端に備えられる管先23、管先23に連動されるギア24及びギア24によって動く指針25及び指針25が指す計測目盛を読み取る読み取り部(図示せず)からなる。
【0058】
図2(2)において、本発明に実施例で採用されるブルドン管式の圧力計20にあっても基本構成は、図2(1)に示されるブルドン管式の圧力計20と同様である。差異は、圧力導入孔22が圧力封止ネジ26の挿入によって封止されることと、ブルドン管式の圧力計20が多数の小孔の連通孔27を備えたハウジング6に装着され、大気圧基準の真空圧計となり、飲食物収納容器内に装着されたときに容器内の食物44からの影響がないか、あるいは小さいものとされる。
【0059】
圧力導入孔22が圧力封止ネジ26によって封止されることで、圧力導入孔22から圧力が導入されることがなく、ブルドン管21は、周囲の圧力、すなわち容器内の圧力によって変形する。その変形の状態がギア24の動作となり、検出される圧力を表すことになる。
【0060】
飲食物収納容器内の圧力情報の取得にカメラを用いた画像取得手段を用いることができる。容器本体3に透明の容器を用い、画像取得手段で、ギア24によって動く指針25の動きを取得する。画像取得手段としては、公知の画像取得手段を用いることができる。
【0061】
カメラを用いた画像取得手段を用いない場合、目視によってギア24によって動く指針25の動きを取得することができる。目視によって圧力情報が取得される。
【0062】
圧力情報取得に、一端を固定端及び他端を自由端とし、双方の端が閉じられてブルドン管内に気体又は液体を封入し、当該飲食物収納容器内の圧力が変化すると当該飲食物収納容器内の気体又は液体の体積変化により当該飲食物収納容器内の圧力の変化を自由端の検出目盛変化に転換するブルドン管を採用し、目視で当該ブルドン管の自由端の動きを取得することで、蓋に穿孔することなく時間間隔を置いて当該容器内の2つ以上の圧力情報を取得可能とする。
【0063】
これらの場合にあっても、蓋に穿孔することなく時間間隔を置いて当該飲食物収納容器内の2つ以上の圧力情報を取得することが可能であり、容器内圧力情報取得手段5、すなわち圧力情報取得手段をハウジング内に装着し、当該ハウジングを容器1Aの内部に装着し、当該圧力情報取得手段で当該容器内の圧力情報を取得可能とし、容器外への提供が可能となる。
【0064】
図3は、圧力情報取得手段として、半導体ストレインゲージを備えた圧力計30を採用した例を示す図である。
図3(1)は、従来通常用いられる半導体ストレインゲージになる圧力計30を示し、図3(2)は、本発明に実施例で採用される半導体ストレインゲージになる圧力計30を示す。
【0065】
図3(1)において、従来通常用いられる半導体ストレインゲージになる圧力計30は、ダイアフラム31、絶縁膜32,絶縁膜上に設置された半導体ストレインゲージ33を有して、加圧があったときに半導体ストレインゲージ33が伸び縮みしダイアフラムの両側に対向する2つの電極を持ったシリコンダイアフラム差動静電容量型の差圧センサ・差圧伝送器34とされ、通信手段35を備えたマイコン36、定電流回路37(又は定電圧回路)、電源としてバッテリ38などの電子制御回路を有して構成される。
【0066】
図3(2)において、本発明に実施例で採用される半導体ストレインゲージになる圧力計30にあっても基本構成は、図3(1)に示される半導体ストレインゲージになる圧力計30と同様である。差異は、半導体ストレインゲージになる圧力計全体が連通部分39を備えたハウジング6に装着されて、容器内に装着されたときに容器内の食物44からの影響がないか、あるいは小さいものとされることにある。
【0067】
バッテリ38に代えて、ソーラセンサを搭載し、光で電源を確保し回路を起動する方法、電磁誘導を利用したワイヤレス給電方法が知られており、本実施例に採用可能である。
【0068】
図4は、圧力情報取得装置の構成を示す図である。
【0069】
図4に、圧力情報取得手段で当該飲食物収納容器内の圧力情報を取得可能とし、当該飲食物収納容器内の圧力情報の容器外への提供を可能とする構成が示される。
【0070】
図4において、飲食物収納容器内に容器内圧力情報取得手段(圧力情報取得手段)5が設けられる。
【0071】
容器1Aは、真空容器と呼ばれる内部が減圧された減圧容器である。容器1Aは、ガラス、プラスチック材などの透明材になり、容器本体3及び容器本体にねじで付着される蓋4から構成される。
【0072】
図4では、立方体状の容器を図示するが、立方体に限定されず、内部に減圧状態が形成される飲食物収納容器が用いられる。
【0073】
飲食物収納容器内には、食品44が保持され、減圧とされることで、食物の長期に亘る新鮮さの保持が図られる。容器1Aは、一定の時間頻度で又は任意の頻度でサンプル(検査品)としてベルトコンベヤー2からサンプリングされとものである。
【0074】
容器内圧力情報取得手段5には、上述したように、例えばブルドン管式の圧力計20が用いられ得る。ブルドン管には、C型ブルドン管、ヘリカル型ブルドン管、スパイラル型ブルドン管及び温度計用ブルドン管があることが知られ、本実施例にいずれのブルドン管も採用可能であるが、ここでは圧力測定用の、C型ブルドン管を例に採って説明する。
【0075】
ブルドン管21は、固定端42と自由端41を備えて双方の端が閉じられる。容器内の圧力が増加すると管内に封入した気体又は液体の体積変化により容器内の圧力の変化を自由端41の先端の指針25の目盛指示量に変換する。目盛指示量は、圧力検出手段7によって検知される。
【0076】
圧力検出手段7は、容器内の2つ以上の圧力情報を継続して取得する。
【0077】
2つ以上取得した圧力情報の内、一つは容器フード内を真空引きして蓋締めしたときの容器内の圧力情報とすることが好んで採用される。すなわち2つ以上取得した圧力情報の内、一つは容器フード内を真空引きして容器を蓋締め完了時の容器内の圧力情報が採用される。
【0078】
2つ以上の圧力情報は、通信手段8を介して容器外に取り出されて、継続した圧力情報取得手段43に取得され、食物の鮮度、風味の保持確認する鮮度、風味の保持確認情報に変換され取得される。
【0079】
飲食物収納容器の圧力情報取得装置50は、容器1Aを覆う容器フード52を備え、容器1Aに仮蓋し、仮蓋の状態で容器フード内を真空引きしながら蓋締めする、蓋締め手段を備えた蓋締め真空引き手段11によって容器内に真空状態が形成された状態下、容器1Aの内部に装着され、飲食物収納容器内の圧力情報を取得可能とし、飲食物収納容器内の圧力情報の容器外への提供を可能とした圧力情報取得手段5を備え、
圧力情報取得手段5が、連通部分27、39を備えたハウジング内に収納され、ハウジング6が飲食物収納容器内に設置され、容器フード52による容器の覆いから当該容器フードの解除までを含む一連の作業後に、蓋4に穿孔することなく時間間隔をおいて当該飲食物収納容器内の2つ以上の圧力情報を取得可能とする。
【0080】
図5は、蓋締め手段を備えた蓋締め真空引き装置の構成を示す図である。
【0081】
図5において、食物を収納する容器本体3及びパキング付きの蓋4からなる容器1Aが容器本体3から取り外されて準備され、容器本体内に、容器内圧力情報取得手段5を装着したハウジング6が設置され、真空引き装置上に食物を収納した容器本体3が設置されて、蓋締め及び真空引きの準備がなされる。
【0082】
蓋締め真空引き装置11は、台座51、台座上に設置された容器フード52、台座上で容器フード内に配設された容器座53、容器座上に配設された容器1Aに蓋を仮蓋及び蓋締めする蓋締め手段54、及び容器フード内を真空引きによって真空とする真空引き手段55から構成される。容器フード52は、内部にチャンバを形成し、内部に容器1Aを収納することができる。
【0083】
容器フード52は、内部圧力測定のための圧力計61を備える。
【0084】
蓋締め装置54は、容器フード52の天井部67を貫通する軸62、軸下端に取付けた締付パット64、軸上端に取付けたトルクモータ65,トルクモータ65に取付けたトルク設定器66及びトルクモータ65と容器フード52の間に設置されたバネ63を備えて構成される。
【0085】
軸62が貫通する容器フード52の天井部67にはシールが施される。
【0086】
真空引き装置55は、真空ポンプ71、台座51の内部に設けた容器フード52の内部に連通する連通孔72、台座51の内部に設けられ、連通孔72に繋がる通路73、通路73と真空ポンプの間を結ぶホース74を備えて構成される。
【0087】
以上の構成で、圧力情報取得手段5を容器1Aの内部に装着する。
【0088】
当該圧力情報取得手段で飲食物収納容器内の圧力情報を取得可能とし、飲食物収納容器内の圧力情報の容器外への提供を可能とする。
【0089】
容器1Aを容器フード52で覆う。
【0090】
蓋締め真空引き装置11によって、仮蓋の状態下、仮蓋を強めながら容器フード内の真空引きがなされる。強めながらの仮蓋の状態の形成は、蓋締め真空引き装置11に備えるトルクモータ65の操作によってなされる。
【0091】
蓋締め真空引き装置11によって、当該容器フード内を真空引き、内部圧力を確認しながら仮蓋で容器内外が連通している状態で、蓋締め装置54のトルクモータ65を作動させ、トルクモータ65を所定量DOWNさせ、仮蓋の状態のネジ締めを進行させ、飲食物収納容器内の空気を吸出し、飲食物収納容器内を真空にして、最終的に容器内外の連通が遮断された蓋締めを行う。図で、矢印は、飲食物収納容器内からの排気空気のフローを示す。吸い出された空気は真空ポンプ71によって排気口75から排気される。
【0092】
飲食物収納容器内からの所定量の排気がなされて真空状態が形成されると、トルクモータ65を所定量UPさせ、蓋から締付パット64を離間させ、容器フードの覆いを解除し及び当該飲食物収納容器を取り出す作業を可能とする。
【0093】
圧力情報取得装置50は、容器1Aの内部に装着され、飲食物収納容器内の圧力情報を取得可能とし、飲食物収納容器内の圧力情報の容器外への提供を可能とした圧力情報取得手段5を備え、
蓋締め手段を備えた真空引き手段11は、容器1Aを覆う容器フード52と、容器1Aに仮蓋し、蓋締めする容器フード内を真空引きしながら蓋締めする蓋締め手段53と蓋締め真空引き手段54と、を備える。
【0094】
圧力情報取得装置50は、圧力情報取得手段5が連通部分27、39を備えたハウジング内に収納され、ハウジング6が飲食物収納容器内に設置され、容器フード52による容器の覆いから容器フード52の解除までを含む一連の作業後に、蓋に穿孔することなく時間間隔をおいて飲食物収納容器内の2つ以上の圧力情報を取得可能とすることを特徴とする。
【0095】
図6は、圧力情報取得手段5を容器1Aの内部に装着する例を示す断面図である。
【0096】
図6に、圧力情報取得手段5が蓋4の内側面上に装着される例が示される。
【0097】
図6において、圧力情報取得手段5を、介在物45を介して容器本体側の、蓋4の内側面に対向配置し、接着剤46によって蓋4の内側面上に装着して保持する。
【0098】
介在物45の高さは調節可能とされ、圧力情報取得手段5が真空空間部に位置するように調整される。ハウジング6を接着剤46によって直接に蓋4の内側面上に接着することで圧力情報取得手段5を装着してもよい。
【0099】
図7は、飲食物収納容器内の圧力情報を視覚化された視覚化情報とする過程を示す図である。
【0100】
一連の作業として、
・容器フードによる容器の密封化(容器フードによる容器の覆い)
・仮蓋操作
・真空引きと蓋締め操作
・容器フードによる覆いの解除
・飲食物収納容器の取り出し
の作業がなされる。(S1)
次に、一連の作業後に時間間隔を置いて飲食物収納容器内の2つ以上の圧力情報を継続して取得する。(S2)
次に、2つ以上継続して計測した圧力変化情報に基づいて、圧力情報として、
・2つ以上の継続した圧力情報
・圧力変位情報
の取得がなされる。(S3)
容器内圧力の確認で、残存空気の除去確認、密封性の確認、無菌性の確認を経時的になし得、食物の鮮度、風味状態を確認することができる。
【0101】
容器内圧力変化取得手段(圧力情報取得手段)5をハウジング6に設置して、当該ハウジング6を飲食物収納容器内に設置することで、飲食物収納容器内の食物の影響をなくして、あるいは極力少なくして、より効果的に、残存空気の除去確認、密封性の確認、無菌性の確認を経時的になし得、食物の鮮度、風味状態を確認することができる。経時的な時間間隔は、任意である。
【0102】
次に、容器内圧力変位情報が視覚化され、端末の画像表示手段の画面に視覚化された2種類の圧力情報が表示される。(S4)

図8は、図1に示される容器内の圧力情報取得システムにおける視覚化情報表示手段を示す図である。
【0103】
図8において、視覚化情報表示手段12は、端末の内部に形成され、サンプリングされた容器について、2つ以上の圧力状態情報の継続した取得81、容器外へのデータ通信82、飲食物収納容器内の圧力情報の取得83、飲食物収納容器内の圧力変位情報の取得84、サンプリングされた容器以外の一連の容器について、飲食物収納容器内の圧力変位情報の取得85、及び食物が賞味期限で保障された鮮度、風味にあるかについての確認86、及び視覚化処理87及び視覚化情報表示89から形成される。
取得された圧力情報及び圧力変位情報は、視覚化処理され、視覚化された情報として表示される。
【符号の説明】
【0104】
100…一連の食物収納容器の圧力状態取得システム、1…一連の食物収納容器、1A…サンプリング食物収納容器、1B…容器1Aを除いた一連の容器、1C…取得されたサンプリング飲食物収納容器の圧力情報と同一の圧力情報を持つとされた容器、2…ベルトコンベヤー、3…容器本体、4…蓋、5…容器内圧力変化取得手段(圧力情報取得手段)、6…ハウジング、7…圧力検出手段、8…データ通信手段、9…発信側のデータ通信手段、10…受信側のデータ通信手段、11…蓋締め手段を備えた真空引き装置、12…視覚化情報表示手段、13…圧力情報の取得、14…視覚化表示、21…ブルドン管、24…ギア、25…指針、27…連通孔(連通部分)、33…半導体ストレインゲージ、39…連通部分、41…自由端、42…固定端、43…圧力変位情報取得手段、44…食物、50…圧力情報取得装置、54…蓋締め装置、55…真空引き装置。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
【手続補正書】
【提出日】2021-12-23
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
飲食物を収納したガラスビン又はプラスチック製容器(以下、飲食物収納容器という。)内を真空引き処理し、蓋締めして、蓋締め後の圧力情報を取得する飲食物収納容器内の圧力情報取得方法において、
前記圧力情報取得手段を、連通部分を備えたハウジング内に収納し、当該ハウジングを容器内に設置し、当該圧力情報取得手段で当該飲食物収納容器内の圧力情報を取得可能とし、当該飲食物収納容器内の圧力情報の容器外への提供を可能とし、
当該飲食物収納容器を容器フードで覆い、蓋締め手段を備えた蓋締め真空引き装置によって、当該容器フード内を真空引きしながら蓋締めし、当該容器フードの覆いを解除することを含む一連の作業を行い、
一連の作業後に、蓋に穿孔することなく時間間隔を置いて当該飲食物収納容器内の2つ(2つを含む。)以上の圧力情報を取得して、真空状態情報あるいは収納した飲食物の鮮度、風味保持確認情報を取得可能としたこと
を特徴とする飲食物収納容器内の圧力情報取得方法。
【請求項2】
請求項1に記載された飲食物収納容器内の圧力情報取得方法において、
当該2つ以上の圧力情報から飲食物収納容器内の圧力変位情報を取得して、食物の鮮度、風味の保持状態を確認可能とすること
を特徴とする飲食物収納容器内の圧力情報取得方法。
【請求項3】
請求項1又は2に記載された飲食物収納容器内の圧力情報取得方法において、
前記飲食物収納容器が飲食物を保持する一連の飲食物収納容器の中からサンプリングされたサンプリング飲食物収納容器であって、当該サンプリング飲食物収納容器内の圧力情報を取得し、サンプリング飲食物収納容器以外の一連の飲食物収納容器内の圧力状態を、取得されたサンプリング飲食物収納容器内の圧力情報に同一として取得すること
を特徴とする飲食物収納容器内の圧力情報取得方法。
【請求項4】
飲食物収納容器内を真空引き処理し、蓋締めして、蓋締め後の圧力情報を取得する飲食物収納容器内の圧力情報取得方法において、
前記圧力情報取得手段を、連通部分を備えたハウジング内に収納し、当該ハウジングを容器内に設置し、当該圧力情報取得手段で当該飲食物収納容器内の圧力情報を取得可能とし、当該飲食物収納容器内の圧力情報の容器外への提供を可能とし、
当該飲食物収納容器を容器フードで覆い、蓋締め手段を備えた蓋締め真空引き装置によって、当該容器フード内を真空引きしながら蓋締めし、当該容器フードの覆いを解除することを含む一連の作業を行い、
一連の作業後に、蓋に穿孔することなく時間間隔を置いて当該飲食物収納容器内の2つ(2つを含む。)以上の圧力情報を取得可能とし、
予め取得した飲食物収納容器内の圧力変位の継続情報と当該圧力変位の継続情報から予め定められた賞味期限との関係に基づいて、取得した飲食物収納容器内の圧力変位の継続情報からサンプリング飲食物収納容器以外の一連の飲食物収納容器に収納された飲食物が予め定められた賞味期限内にあることの情報を取得すること
を特徴とする飲食物収納容器の圧力情報取得方法。
【請求項5】
飲食物収納容器内を真空引き処理し、蓋締めして、蓋締め後の圧力情報を取得する飲食物収納容器内の圧力情報取得方法において、
前記圧力情報取得手段を、連通部分を備えたハウジング内に収納し、当該ハウジングを容器内に設置し、当該圧力情報取得手段で当該飲食物収納容器内の圧力情報を取得可能とし、当該飲食物収納容器内の圧力情報の容器外への提供を可能とし、
当該飲食物収納容器を容器フードで覆い、蓋締め手段を備えた蓋締め真空引き装置によって、当該容器フード内を真空引きしながら蓋締めし、当該容器フードの覆いを解除することを含む一連の作業を行い、
一連の作業後に、蓋に穿孔することなく時間間隔を置いて当該飲食物収納容器内の2つ(2つを含む。)以上の圧力情報を取得可能とする飲食物収納容器の圧力情報取 得方法であって、
圧力情報取得に、一端を固定端及び他端を自由端とし、双方の端が閉じられてブルドン管内に気体又は液体を封入し、当該飲食物収納容器内の圧力が変化すると当該飲食物収納容器内の気体又は液体の体積変化により当該飲食物収納容器内の圧力の変化を自由端の検出目盛変化に転換するブルボン管を採用し、目視で当該ブルドン管の自由端の動きが取得されることで、蓋に穿孔することなく時間間隔を置いて当該飲食物収納容器内の2つ以上の圧力情報を取得可能とすること
を特徴とする飲食物収納容器内の圧力情報取得方法。
【請求項6】
飲食物収納容器内を真空引き処理し、蓋締めして、蓋締め後の圧力情報を取得する飲食物収納容器内の圧力情報取得装置において、
当該飲食物収納容器を覆う容器フードを備え、当該飲食物収納容器に仮蓋し、仮蓋の状態で当該容器フード内を真空引きしながら蓋締めする、蓋締め手段を備えた蓋締め真空引き手段によって飲食物収納容器内に真空状態が形成された状態下、当該飲食物収納容器内に装着され、当該飲食物収納容器内の圧力情報を取得可能とし、当該飲食物収納容器内の圧力情報の容器外への提供を可能とした圧力情報取得手段を備え、
前記圧力情報取得手段が、連通部分を備えたハウジング内に収納され、当該ハウジングが飲食物収納容器内に設置され、容器フードによる飲食物収納容器の覆いから当該容器フードの解除までを含む一連の作業後に、蓋に穿孔することなく時間間隔をおいて当該飲食物収納容器内の2つ以上の圧力情報取得されて、真空状態情報あるいは収納した飲食物の鮮度、風味保持確認情報が取得可能とされたこと
を特徴とする飲食物収納容器内の圧力情報取得装置。
【請求項7】
飲食物収納容器内を真空引き処理し、蓋締めして、蓋締め後の圧力情報を取得する飲食物収納容器内の圧力情報取得装置において、
当該飲食物収納容器を覆う容器フードを備え、当該飲食物収納容器に仮蓋し、仮蓋の状態で当該容器フード内を真空引きしながら蓋締めする、蓋締め手段を備えた蓋締め真空引き手段によって飲食物収納容器内に真空状態が形成された状態下、当該飲食物収納容器内に装着され、当該飲食物収納容器内の圧力情報を取得可能とし、当該飲食物収納容器内の圧力情報の容器外への提供を可能とした圧力情報取得手段を備え、
前記圧力情報取得手段が、連通部分を備えたハウジング内に収納され、当該ハウジングが飲食物収納容器内に設置され、容器フードによる飲食物収納容器の覆いから当該容器フードの解除までを含む一連の作業後に、蓋に穿孔することなく時間間隔をおいて当該飲食物収納容器内の2つ以上の圧力情報が取得され、
ブルドン管が、一端を固定端及び他端を自由端とし、双方の端が閉じられてブルドン管内に気体又は液体封入されて、大気圧基準の真空圧計が構成され、当該飲食物収納容器内の圧力が変化すると当該飲食物収納容器内の気体又は液体の体積変化により当該飲食物収納容器内の圧力の変化を自由端の検出目盛変化に転換するブルドン管であって、前記圧力情報取得手段が、連通部分を備えたハウジング内に収納され、当該飲食物収納容器内の圧力情報を取得すること
を特徴とする飲食物収納容器内の圧力情報取得装置。
【請求項8】
飲食物収納容器内を真空引き処理し、蓋締めして、蓋締め後の圧力情報を取得する飲食物収納容器内の圧力情報取得装置において、
当該飲食物収納容器を覆う容器フードを備え、当該飲食物収納容器に仮蓋し、仮蓋の状態で当該容器フード内を真空引きしながら蓋締めする、蓋締め手段を備えた蓋締め真空引き手段によって飲食物収納容器内に真空状態が形成された状態下、当該飲食物収納容器内に装着され、当該飲食物収納容器内の圧力情報を取得可能とし、当該飲食物収納容器内の圧力情報の容器外への提供を可能とした圧力情報取得手段を備え、
前記圧力情報取得手段が、連通部分を備えたハウジング内に収納され、当該ハウジングが飲食物収納容器内に設置され、容器フードによる飲食物収納容器の覆いから当該容器フードの解除までを含む一連の作業後に、蓋に穿孔することなく時間間隔をおいて当該飲食物収納容器内の2つ以上の圧力情報が取得され、
ブルドン管が、一端を固定端及び他端を自由端とし、双方の端が閉じられてブルドン管内に気体又は液体が封入され、当該飲食物収納容器内の圧力が変化すると当該飲食物収納容器内の気体又は液体の体積変化により当該飲食物収納容器内の圧力の変化を自由端の検出目盛変化に転換するブルドン管であり、
容器外に画像取得装置が設けられ、当該画像取得装置によってブルドン管の自由端の検出目盛変化が取得されること
を特徴とする飲食物収納容器の圧力情報取得装置。
【請求項9】
請求項6~8のいずれかに記載された飲食物収納容器内の圧力情報取得装置において、
前記圧力情報取得手段に、半導体ストレインゲージになる圧力計が用いられ、前記圧力情報取得手段が、連通部分を備えたハウジング内に収納され、当該ハウジングが容器内に設置されること
を特徴とする飲食物収納容器内の圧力情報取得装置。
【請求項10】
容器内に設置されるハウジングと、
当該ハウジング内に設置されて飲食物収納容器内の圧力又は温度を表す電気信号を取得する圧力又は温度検出手段及び圧力又は温度検出信号を発信する発信側のデータ通信手段と、
容器外に設置されて、発信側のデータ通信手段が発信する圧力又は温度検出信号を受信する受信側のデータ通信手段と、
受信した2つ以上の圧力又は温度検出信号に基づいて、当該飲食物収納容器内の圧力又は温度情報を視覚化して表示する視覚化情報表示手段と、を有し、
飲食物収納容器内の圧力又は温度情報取得装置によって取得されたサンプリング飲食物収納容器内の圧力又は温度情報をサンプリング飲食物収納容器以外の一連の飲食物収納容器に適用し、一連の飲食物収納容器内の圧力又は温度情報を取得する一連の飲食物収納容器内の圧力又は温度情報取得手段を備え、
記視覚化情報表示手段が、予め取得した飲食物収納容器内の圧力変位の継続情報と当該圧力変位の継続情報から予め定められた賞味期限との関係に基づいて、取得した飲食物収納容器内の圧力変位の継続情報からサンプリング飲食物収納容器以外の一連の飲食物収納容器に収納された飲食物が予め定められた賞味期限内にあることの情報を視覚化すること
を特徴とする一連の飲食物収納容器内の圧力又は温度情報取得システム。
【請求項11】
飲食物を収納した容器の内部を真空引き処理し、蓋締めして、蓋締め後の圧力情報を取得する飲食物収納容器内の圧力情報取得装置において、
真空引き処理された飲食物収納容器内に装着され、当該圧力情報取得手段で当該飲食物収納容器内の圧力情報を取得可能とし、当該飲食物収納容器内の圧力情報の容器外への提供を可能とした圧力情報取得手段を備え、
前記圧力情報取得手段が、連通部分を備えたハウジング内に収納され、当該ハウジングが容器本体側の蓋内面に装着され、蓋に穿孔することなく時間間隔をおいて当該飲食物収納容器内の2つ以上の圧力情報を取得して、真空状態情報あるいは収納した飲食物の鮮度、風味保持確認情報を取得可能としたこと
を特徴とする飲食物収納容器内の圧力情報取得装置。